JP6493632B1 - チタン板 - Google Patents

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Abstract

工業用純チタンからなる化学組成を有し、表面の算術平均粗さRaが0.05μm以上0.40μm以下であり、前記表面にX線回折から得られるチタン炭化物に起因する積分強度総和Icと、チタン炭化物およびチタンに起因するすべてのピークの積分強度総和Imとの比((Ic/Im)×100)が0.8%以上5.0%以下であるチタン炭化物を有し、前記表面の凹凸の数密度が30〜100個/mmであるとともに、前記凹凸の平均間隔が20μm以下である、チタン板。

Description

本発明は、チタン板に関する。
チタン板は、耐食性に優れた金属材料であるため、海水を用いる熱交換器や各種の化学プラント等に用いられている。また、チタン板は、比強度が高いため、構造部材としても利用されている。
特に、チタン板が小型部品に用いられるような場合には、種々の特性を付与するためにチタン板に表面処理を施すことがある。例えば、チタンはアルカリ環境では十分な耐食性を発揮できないため、アルカリ耐食性を有する樹脂やNiなどの金属をめっきすることによりチタン板はアルカリ環境でも利用可能となる。また、剛性が異なるAlなどの金属やAlNなどのセラミック、樹脂などをめっきすることにより音質を制御したスピーカー用振動板としてチタン板を用いることができる。その他にも熱伝導性や耐摩耗性などの種々の特性をチタン板に与えることができ、高機能化商品を製造することができる。
しかし、チタンは表面にTiOの不動態被膜を形成するため、表面処理被膜との密着性の不足が課題であり、特に、導電性付与を目的とした表面処理では表面処理被膜との密着性を充分に確保することが重要である。このように、上述の種々の高機能製品を提供するためには、コーティング層(表面被覆層)と母材との密着性を向上させることが重要な課題である。
これまでにも、めっきなどによって形成された表面被覆層と母材の密着性を向上させるための発明が多数開示されている。
特許文献1には、チタンに事前に溶融アルミニウムめっきを行うことにより、最表面の被覆層と母材(事前めっき層を含む)との密着性を向上させる発明が開示されている。
特許文献2には、貴金属めっきのため、被めっき材の表面のCやNを洗浄することにより貴金属めっき層と被めっき材との密着性を向上させる発明が開示されている。
特許文献3には、グラファイトを母材に圧着させることにより、物理的に母材の表面をグラファイトコーティングする発明が開示されている。
特許文献4には、冷間加工と焼鈍によって表面にチタン炭窒化物を形成させて耐食性を向上させる発明が開示されている。
特許文献4により開示された発明に関連する冷間圧延中の圧延油との反応等に関して、非特許文献1には、圧延過程において圧延ロール、潤滑油、被圧延材の間に生じる応力や摩擦力についての解析手法が開示されている。
さらに、特許文献5には、圧延によってチタン炭化物(TiCx)を含む圧延変質層を形成させ、そのアンカー効果により、その後に形成させる炭素被膜との密着性を向上させる技術が開示されている。
日本国特開2006−009115号公報 日本国特開2008−088455号公報 日本国特開2012−186176号公報 日本国特開平1−159364号公報 日本国特開2010−248570号公報
日本鉄鋼協会圧延理論部会編:板圧延の理論と実際(2010)日本鉄鋼協会、pp.33−36
しかし、特許文献1〜5により開示された発明や非特許文献1により開示された手法では、処理コストの上昇を抑制しながら表面被覆層と母材との密着性、および加工性に優れたチタン板を確実に提供することはできない。
本発明の目的は、表面被覆層との密着性と加工性に優れたチタン板を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下に列記の知見(A)〜(G)を得て、本発明を完成した。
(A)特許文献5に開示されたチタン炭化物(TiCx)を利用し、チタン板の表面に凹凸を形成しアンカー効果により被膜の密着性を向上させることはできるが、アンカー効果が不十分であった。又、チタン板の加工性について、何ら考慮されていないため、チタン炭化物によって加工性が劣化する問題が残存する。
(B)チタン板の冷間圧延条件を制御することにより、チタン炭化物のアンカー効果のみに頼らず均一な密着性が得られる。
(C)通常の冷間圧延を行うとチタン板の表層のチタン炭化物等が形成された硬化層が不規則に割れ、均一に分布した凹凸を得られない。一方、チタン熱延板に対して複数パスの冷間圧延を行う際に圧延最終パスの2パス前もしくは3パス前(最終パスをNパス目とすると、(N−2)パス目又は(N−3)パス目を示す。)に強圧下またはダルロールを用いる圧下を行うこと、または/および、適切なダルロール圧延を行うことによって、チタン板の表層の硬化層が均一に割れる。
(D)上記問題とは別に、チタン板を圧延する際にワークロールの表面にチタンが堆積し、チタン板に押し込み疵を発生させて大きな凹部を形成する場合がある。前記の圧延中に形成された大きな凹みは比較的深いことからその後の加工を行った時に割れの起点となるおそれがある。
(E)冷間圧延における最後の1〜2パス(最終パスをNパス目とすると、Nパス目又は(N−1)パス目を示す。)は平滑なワークロールに交換して圧延すると、最後の1〜2パスでは新たな割れは生じ難く、一方で、圧延最終パスの直前の強圧下またはダルロール圧下で導入された割れの深さを浅くすることができる。これにより、母材であるチタン板の表面の深い割れを抑制できるとともに、均一な分布で凹凸を形成することができ、表面被覆層と母材との密着性を向上できる。
(F)冷間圧延では、ロールバイト内へ潤滑油が均一に入り込むように操業し、チタン板の表面に形成されるチタン炭化物による表面の硬化層を可能な限り均一に形成することによって、強圧下、または/および、ダルロール圧延による表面硬化層の割れをより良く均一に形成することが可能となる。
(G)このように、冷間圧延条件を制御することにより、チタン板の表面の凹凸の数密度や凹凸の平均間隔(幅)を所定の範囲に制御でき、表面被膜の密着性を均一にすることができる。
かかる知見(A)〜(G)によって完成された本発明は、以下に記載の通りである。
質量%で、
Fe:0.00〜0.20%、
O:0.00〜0.12%、
N:0.00〜0.08%、
C:0.00〜0.10%、
H:0.000〜0.013%、
Al:0.00〜0.50%、
Cu:0.00〜0.50%、
Si:0.00〜0.30%、
Cr:0.00〜0.50%、
Ni:0.00〜0.50%、
Mo:0.00〜0.50%、
V:0.00〜0.50%、
Nb:0.00〜0.50%、
Sn:0.00〜0.50%、
Co:0.00〜0.50%、
Zr:0.00〜0.50%、
Mn:0.00〜0.50%、
Ta:0.00〜0.50%、
W:0.00〜0.50%、
Hf:0.00〜0.50%、
Pd:0.00〜0.50%、
Ru:0.00〜0.50%、
残部Tiおよび不純物である化学組成を有し、
表面の算術平均粗さRaが0.05μm以上0.40μm以下であり、X線はCu−Kαを用い、θ/2θ法で測定ステップ角度(2θ)は0.06°として得られた回折ピークの曲線を9点での加重平均法による平滑化、Sonnevelt-Visser法によるバックグラウンド処理、Kα1とKα2の強度比Kα2/Kα1が0.497としてKα2によるピークを除去した後に得られるKα1に対応するピークを用いたX線回折から得られるチタン炭化物に起因するピークの積分強度総和Icと、チタン炭化物およびチタンに起因するすべてのピークの積分強度総和Imとの比((Ic/Im)×100)が0.8%以上5.0%以下であるチタン炭化物を前記表面に有し、前記表面の凹凸の数密度が30〜100個/mmであるとともに、前記凹凸の平均間隔が20μm以下である、チタン板。
このチタン板において、質量%で、Cr+Ni+Mo+V+Nb:0.00〜1.00%であっても良い。また、質量%で、Sn+Co+Zr+Mn+Ta+W+Hf+Pd+Ru:0.00〜1.00%であっても良い。また、前記表面から深さ0.1μm〜0.5μmの表層において、XPSを用いて測定される炭素含有量が10.0at%以上であっても良い。また、加速電圧10kVでのEPMAによって得られる前記表面からの特性X線(Kα線)強度と、グラファイトにおけるKα線強度との比が1.00%以上であっても良い。
本発明によれば、表面被覆層との密着性と加工性とに優れたチタン板を提供することができる。
本発明に係るチタン板の表面における粗さ曲線の一例を示す説明図である。 密着性と凹凸との関係を示すグラフである。 チタン板表面におけるX線回折から得られる積分強度(ピーク値)を示すグラフである。 一般的な冷間圧延のパススケジュールと本発明のチタン板を製造するパススケジュールの一例を比較して示した説明図である。
1.本発明に係るチタン板の化学組成
本実施の形態に係るチタン板の化学組成は、質量%で、Fe:0.20%以下、O:0.12%以下、N:0.08%以下、C:0.10%以下、H:0.013%以下、残部Ti及び不純物からなるもの、ということができる。以下に説明する化学組成に関する「%」は、特に断りがない限り「質量%」を意味する。
本発明に係るチタン板は、例えば、JIS H4600(2012)で規定される第1種〜第4種、およびそれに対応するASTM B265で規定されるGrade1〜4、DIN 17850で規格される3・7025、3・7035、3・7055で規定されるチタン(工業用純チタンとも称す)が挙げられる。
(1−1)Fe:0.00〜0.20%
Fe含有量が多くなるとβ相を生じ、それによって微細な組織が得られるために加工性が損なわれる。このため、Fe含有量は、0.20%以下であり、望ましくは0.15%であり、より望ましくは0.10%以下である。一方、Fe含有量の下限は、0.00%である。しかし、Feの含有は工業的に不可避であるため、Fe含有量の下限は0.01%、0.02%、又は0.03%であってもよい。
(1−2)O:0.00〜0.12%
Oは、チタン板の強度を高める反面、加工性を大きく低下させる。このため、O含有量は、0.12%以下であり、望ましくは0.10%以下であり、より望ましくは0.08%以下である。一方、O含有量の下限は、0.00%である。しかし、Oの含有は工業的に不可避であるため、O含有量の下限は0.01%、0.02%、又は0.03%であってもよい。
(1−3)N:0.00〜0.08%
Nも、Oと同様にチタン板の加工性を低下させる。このため、N含有量は、0.08%以下であり、望ましくは0.05以下であり、より望ましくは0.03以下である。一方、N含有量の下限は、0.00%である。しかし、Nの含有は工業的に不可避であるため、N含有量の下限は0.01%、0.02%、又は0.03%であってもよい。
(1−4)C:0.00〜0.10%
Cは、OやNよりも強度や加工性に及ぼす影響は小さい。しかし、OやNが含有されることを考慮すると、C含有量の上限は0.10%であり、望ましくは0.08以下であり、より望ましくは0.03以下である。一方、C含有量の下限は、0.00%である。しかし、C含有量の下限は工業的に不可避であるため、C含有量の下限は0.01%、0.02%、又は0.03%であってもよい。
H:0.000〜0.013%
Hは、脆化を引き起こす元素であり、室温での固溶限は10ppm前後であるため、これ以上のHが含有される場合には水素化物が形成され、脆化することが懸念される。一般的に、含有量が0.013%以下であれば、脆化の懸念はあるものの実用上問題なく用いられている。好ましくは0.010%以下であり、さらに好ましくは0.008%以下、0.006%以下、0.004%以下または0.003%以下である。H含有量の下限は0.000%である。必要があれば、その下限は0.001%、0.002%、又は0.003%であってもよい。
(1−5)スクラップ由来の金属元素
原料としてスクラップの利用を促進すると、上述の元素(Fe、O、N、C、H)に加えて、これらの元素以外の金属元素が混入する。厳格な管理をすればこれらの元素の混入は防ぐことができるものの、その処理コストが嵩む。本発明では、安価なチタン板を提供するために、スクラップに由来する金属元素の混入を本発明の効果を阻害しない範囲で可能な限り許容する。スクラップに由来する金属元素には、Al,Cu,Cr,Ni,Mo,V,Sn,Co,Zr,Nb,Si,Mn,Ta,W,Hf,Pd,Ruなどがある。
(1−5−1)Al:0.00〜0.50%
Alは、β相の生成を促進しないものの、加工性を低下させる。このため、Al含有量は、0.50%以下であり、望ましくは0.40%以下であり、さらに望ましくは0.30%以下である。
(1−5−2)Cu:0.00〜0.50%
Cuは、Alほど加工性を低下させない。このため、Cu含有量は0.50%以下であり、望ましくは0.40%以下であり、さらに望ましくは0.30%以下である。
(1−5−3)Si:0.00〜0.30%
SiはAlよりも加工性への影響が大きいため、Si含有量は、0.30%以下であり、望ましくは0.20%以下であり、さらに望ましくは0.15%以下である。
(1−5−4)Cr:0.00〜0.50%、Ni:0.00〜0.50%、Mo:0.00〜0.50%、V:0.00〜0.50%、Nb:0.00〜0.50%、Cr+Ni+Mo+V+Nb:0.00〜1.00%
Cr,Ni,Mo,V,Nbは、Feと同様にβ相の生成を強く促進する。このため、Cr,Ni,Mo,V,Nbの含有量は、それぞれ、0.50%以下であるとともに、Cr,Ni,Mo,V,Nbの合計含有量は、1.00%以下であり、望ましくは0.80%以下であり、より望ましくは0.60%以下である。
(1−5−5)Sn:0.00〜0.50%、Co:0.00〜0.50%、Zr:0.00〜0.50%、Mn:0.00〜0.50%、Ta:0.00〜0.50%、W:0.00〜0.50%、Hf:0.00〜0.50%、Pd:0.00〜0.50%、Ru:0.00〜0.50%、Sn+Co+Zr+Mn+Ta+W+Hf+Pd+Ru:0.00〜1.00%
Sn,Co,Zr,Mn,Ta,W,Hf,Pd,Ruは、Alほど加工性を低下させない。このため、Sn,Co,Zr,Mn,Ta,W,Hf,Pd,Ruの含有量は、それぞれ0.50%以下とするとともに、合計含有量は、1.00%以下であり、望ましくは0.80%以下であり、さらに望ましくは0.60%以下である。
(1−6)残部
上記以外の残部はTiおよび不純物である。
なお、チタン板のバルク成分(化学組成)は、以下のように分析した分析値である。すなわち、製品板から成分分析用のサンプルを採取し、Feやその他含有金属は誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法による分析値であり、Oは不活性ガス溶融赤外線吸収法による分析値であり、Nは不活性ガス溶融熱伝導度法による分析値であり、Cは高周波燃焼赤外線吸収法による分析値である。Cの分析に関しては表面近傍に付着したCの影響を除外するために、表面から板厚の1/4〜3/4の範囲について分析する必要がある。ただし、その他の元素を分析する場合は板厚全厚を用いて問題ない。
2.本発明に係るチタン板の表面の算術平均粗さRa
後述するように、チタン板の表面の凹凸の数密度および幅を制御したとしても、その深さが深い場合(高低差が大きい場合)には、応力集中の起点となり、破壊に至る。また、チタン板への表面処理を施す際に平滑な面を得ることも難しくなる。このため、チタン板の表面の粗さは小さくしておくことが有効である。このような観点から、本発明に係るチタン板の表面の算術平均粗さRaは、0.40μm以下であり、より望ましくは0.30μm以下である。また、下限はアンカー効果が十分得られるように0.05μm以上である。算術平均粗さRaはJIS B 0601:2001に規定される値であり、チタン板の圧延面において圧延方向に垂直な方向に測定した実表面の断面曲線から求められる。その手順は、まず、波長408nmのバイオレットレーザを用いたレーザ式測定装置で測定倍率500倍(視野は約300μm角)、Z方向0.1μmピッチ、ビーム径0.1μm以下で測定した断面曲線についてカットオフ値λc=0.08mmのフィルタによって粗さ曲線とした。得られた粗さ曲線について、算術平均粗さRaを求めた。なお、この時の評価長さ(基準長さ)は約300μm(正確には298μm)である。また、1視野の測定ではばらつきが生じる場合があるため、5箇所(視野)の測定値の平均値を用いた。
3.本発明に係るチタン板の表面の凹凸の数密度と平均間隔
図1は、本発明に係るチタン板の表面における粗さ曲線の一例を示す説明図である。
図1に示すように、本発明に係るチタン板の表面に存在する凹凸(谷部と山部)は、微細な割れである。この微細な凹(谷部)及び凸(山部)の数密度と平均間隔(凹凸幅とも称す)が均一な被膜密着性の向上に重要である。凸部および凹部には、チタン炭化物(TiCx)が存在する。凸部は、強圧下の冷間圧延またはダルロールでチタン板の表層の硬化層が割れたことによって形成されたものである。
本発明では、図1に示すように、カットオフ値0.08mmとして決定される粗さ曲線との偏差の二乗和が最小となるように引いた直線である基準線(平均線)から高さ0.1μm以上の山を凸部(山部とも称す)として定義する。又、基準線(平均線)から深さ0.1μm以上の谷を凹部(谷部とも称す)として定義する。また、凸部及び凹部の数密度(凹凸の数密度とも称す)は、粗さ曲線の長さ1mm中に存在する凸部及び凹部(山部および谷部)の数として定義し、凸部及び凹部の平均間隔(凹凸幅とも称す)は、凸部及び凹部(山部および谷部)の幅の平均値として定義する。これは、チタン板の表面に形成される被膜が凹部にまで入り込みアンカー効果で密着性を向上させる効果があるためで、高さ0.1μm未満の山部や深さ0.1μm未満の谷部ではアンカー効果が小さいためである。図1を例に示すと、図1中の測定範囲(200μm以上)で現れているアンカー効果に寄与する基準線から0.1μm以上の山部もしくは谷部は符号1〜4で記載されている4つ(山部1、2、4および谷部3)である。また、凹凸幅は山部1、2、4が切り取る基準線の長さ(図1中のW1、W2、W4)および谷3が切り取る基準線の長さ(図1中のW3)の平均値(W1+W2+W3+W4)/4である。
図2は、密着性と凹凸との関係を示すグラフである。図2のグラフ白丸プロット“○”は密着性が良好であり、かつエリクセン値が10mm以上であることを示し、黒丸プロット“●”は密着性が劣ることを示す。また、プロット“×”は、エリクセン値が10mm未満となることを示す。
図2のグラフに示すように、密着性が優れるのは数密度が30個/mm以上であり、かつ平均間隔(凹凸幅)が20μm以下の場合である。チタン板の表面に存在する凸部や凹部の数が多いほど、かつある程度の幅を有するほど、密着性に優れる理由は、物理的なアンカー効果が促進されるためであると考えられる。平均間隔(凹凸幅)の上限は、17μm、15μm、又は13μmでもよい。但し、凹凸幅が狭すぎると、被膜を形成したときに、凹部に被膜が入り込み難くなり、結果としてアンカー効果が得られなくなってしまう。このため、平均間隔(凹凸幅)の下限は5μmが好ましいが、8μm、10μm又は12μmでもよい。
凸部及び凹部の数密度が増加するほど被膜との密着性は向上し、応力集中起点が増加することで成形性を向上させると考えられる。しかし、数密度の増加には表層の硬化層をより多く形成する必要があるため、これによってエリクセン値は低下する。概ね、100個/mm以上でエリクセン値が10mmを下回る。このため、凸部及び凹部の数密度は、30個/mm以上100個/mm以下であり、望ましくは30個/mm以上90個/mm以下であり、より望ましくは30個/mm以上80個/mm以下である。凸部及び凹部の数密度の上限は、70個/mm、60個/mm、又は50個/mmでもよい。数密度が30個/mm未満の場合、チタン板の表面に形成される被膜が凹部に入り難くアンカー効果を得難くなるためである。
4.本発明に係るチタン板の表面の炭素量
アンカー効果に有効な凹凸を効果的に形成させるため、凹凸形成前に炭素による表面硬化が行われることが好ましい。このため、上記の凹凸の数密度や凹凸幅を得た凹凸形成後のチタン板の表面には、板厚中央部よりも炭素が多く含まれることになる。例えば、チタン板の表面から深さ0.1μm〜1.0μmの領域に平均で10at%以上の炭素を含有していることが好ましい。この領域の炭素は、平均で、12atm%以上、15atm%以上、17atm%以上でもよい。又、この領域の炭素は、平均で、32atm%以下、30atm%以下、28atm%以下でもよい。炭素量の分析は、スパッタリングとXPS(X−ray photoelectron spectroscopy)による元素量測定を複数回繰り返すことで行われる。なお、XPSにおける深さ位置はArイオンによってSiOがスパッタされる距離で管理するため、このSiO換算距離で表面から0.1μm〜0.5μmまでの深さにおいて平均炭素量が10atm%以上であればよい。詳細には、表面からSiO換算距離で0.1μmの深さまでArスパッタ(スパッタ速度:SiO換算で1.9nm/min)を行い、単色化Al Kα線をビーム直径200μmで試料表面(0.1μmの深さまでスパッタされた表面)に照射し、それによって得られる光電子を用いて炭素量を測定し、その後はSiO換算距離0.1〜0.2μmピッチで表面からSiO換算距離で深さ0.5μmまでスパッタと測定を繰返し、各深さで得られた炭素量の平均値を求める。なお、炭素以外の元素は窒素、酸素、チタンを必須とし、定性分析で検出された元素についても、同様に測定する。チタン板の表層の炭素は、圧延油から供給され、表層に対する冷間圧延によってチタン板の極表層(例えば、表面から深さ1μm以下の範囲)のみに導入される。固溶強化は炭素の固溶量、加工硬化は加工量、によって硬化の程度は異なる。加工硬化では軟質な部分に変形が集中するため、軟質部が優先的に硬化する。しかし、加工硬化だけでは十分に均一な効果をしないため、炭素やチタン炭化物などによって軟質部を減らすことで、加工硬化でさらに軟質部を減らすことができる。そのため、表層に存在する炭素による固溶強化により、チタン板の表層は高強度化するとともに、加工されることにより表層は加工硬化し、チタン板の表層に形成されるチタン炭化物との相乗効果によってほぼ均一に硬質化する。
表層が均一に硬質化することにより、冷間圧延時に微細な割れが均一に発生し、表面に所望の凹凸が均一に形成される。上述のように、表層が炭素を含有することにより、加工による不均一な硬化が緩和されると考えられる。このため、凹凸形成後のチタン板の表層も高炭素であることが望ましい。加工中に表層に導入される炭素はEPMA(Electron Probe Micro Analyzer)によって評価することができる。EPMAでの評価は冷延ままでも焼鈍後でも問題が無い。これはEPMAの評価範囲が表層1〜2μm程度であり、焼鈍での内部への拡散はこの範囲に概ね収まるためである。
EPMAでは、焼鈍後の板をアセトンで超音波洗浄し、その後に測定を行う。炭素量の評価は標準試料の特性X線Kαの強度を100%としたときの強度比で表している。標準試料にはグラファイト(純度99.9%以上であり焼結体の相対密度(焼結体密度/理想密度)が99%以上)を用いることとする。測定では、40000μm以上の面積において加速電圧10kVで行う。グラファイト標準試料及び試料の測定は面分析で行う。ビーム直径は1μm以下とし、2μmピッチで50ms/点の照射時間で各点の強度を求め、その平均強度を用いる。なお、照射電流は標準試料を測定する場合は5nAとし、試料を測定する場合には20nAとし、標準試料の強度は得られた値を4倍することで20nAでの測定と同レベルに変換する。得られた強度比は1.00%以上であることが好ましく、更に好ましくは1.30%以上であり、1.50%以上、あるいは2.00%以上である。一方、多すぎると炭素は焼鈍する際にチタン炭化物を多量に形成し、焼鈍後の成形性を低下させる。強度比は、5.00%以下が好ましく、4.70%以下、又は4.50%以下でもよい。
チタン板表面の炭素は焼鈍によってチタン炭化物を形成するため、X線回折によって確認することができる。X線回折では、チタン炭化物に起因する積分強度総和Icと、チタン炭化物およびチタンに起因するすべてのピークの積分強度総和Imとの比(Ic/Im×100)により得られる値が0.8%以上であればよい。X線はCu−Kαを用い、θ/2θ法で測定ステップ角度(2θ)は0.06°として得られた回折ピークの曲線を平滑化(9点での加重平均法)、バックグラウンド処理(Sonnevelt-Visser法)、Kα1とKα2の強度比Kα2/Kα1が0.497としてKα2によるピークを除去した後に得られるKα1に対応するピークを用いる。なお、チタン炭化物のピークは(111)(200)(220)面、Tiのピークは2θが30°〜130°の範囲で観察されるα−Tiのすべてのピークである。
図3に、X線回折パターンの例を示す。P1〜P17のピークの中でチタン炭化物のピークはP2、P5、P7であり、このピークの積分強度はそれぞれ、I(111)、I(200)、I(220)である。これらの総和Ic=I(111)+I(200)+I(220)とチタンに起因するすべてのピーク(P1〜P17)の積分強度の総和Imの比(Ic/Im×100)を求める。なお、2θ=73°,78°近傍に小さなピークがあるが、このピークはその他のピークに対して小さく、チタン炭化物のピークとしても考慮しないため結果に大きな影響が無く、考慮する必要はない。考慮しないピークの判断はIcの5%以下の積分強度となるか否かである。図3に記載の位置のピークのみ考慮すればよい。
成形性を著しく低下させないための表面炭素量を考慮すると、凹凸形成後のチタン板表面におけるチタン炭化物の存在量(Ic/Im×100)は0.8%以上、5.0%以下である。これは5.0%を超えるほどのチタン炭化物が検出される場合には、チタン板の表層が硬質化し過ぎており、チタン板の成形性に問題が生じるためである。チタン炭化物の存在量(Ic/Im×100)の好ましい上限は4.0%、3.5%、3.0%又は2.5%でもよい。又、チタン炭化物の存在量(Ic/Im×100)の下限は、0.8%であり、その下限は、1.0%、1.5%、2.0%でもよい。なお、本発明では、チタン板の成形性と、チタン板の被覆層との密着性向上とのバランスを考慮し、表面硬度は、ビッカース硬度HV0.025において200以上300以下であることが好ましい。ビッカース硬度HV0.025の上限は、270、260、あるいは250でもよい。又、ビッカース硬度HV0.025の下限は、210、220、あるいは230でもよい。ビッカース硬度の測定は荷重25gfで、板表面において圧痕同士が圧痕サイズ5個以上の距離だけ離れているようにランダムに10点測定し、その平均値で評価した。
なお、冷間圧延ままでは凸部の頂点近傍にTiCxが存在し、凹部には存在していない。しかし、洗浄で除去できない圧延油が凹部に残存し、焼鈍でTiCxを形成する。また、焼鈍では炭素が内部に拡散するため、大圧下によって凹凸を形成したときの炭素分布と焼鈍後の炭素分布は異なっている。密着性に有効な凹凸が0.1μm以上であることから、板表面から0.1μm以上の領域に十分な炭素が存在しなければ冷間圧延時に所望の凹凸を形成させられない。さらに炭素が焼鈍によって拡散することも考慮すると、焼鈍後の表面から0.1μm〜0.5μmの炭素量を評価し、その値が10at%以上の場合に、所望の凹凸が得られていたために、表面から0.1μm〜0.5μmの炭素量は10at%以上である必要がある。
5.本発明に係るチタン板の製造方法の一例
チタン板は、チタン鋳片を熱間圧延後、必要に応じて焼鈍し、さらに冷間圧延して製造される。本発明に係るチタン板は、冷間圧延において、以下に説明する第1工程と第2工程を行うことにより、製造することができる。また、冷間圧延後に、さらに必要に応じて最終焼鈍工程(第3工程)や形状矯正を行っても良い。
なお、成形性に優れるJIS H4600(2012)で規定される第1種や第2種のチタンを冷間圧延で薄板にする場合、一般的には圧下率80%を超える冷間圧延が行われる。しかし、0.3mmを下回るような板厚が薄い製品を製造する場合に圧下率80%を超える冷間圧延を行うと、表面割れが不均一に起こり、製品の成形性を阻害する懸念がある。このため、板厚が0.3mmを下回るような製品を製造する場合、圧下率80%以下の範囲で冷間圧延を行うことが望ましい。また、熱延板の板厚と製品の板厚に応じて、中間焼鈍が必要となる場合がある。この時の中間焼鈍は600〜800℃の範囲で、連続式もしくはバッチ式で行う。バッチ式の場合は雰囲気が真空もしくはArガス雰囲気であるが、連続式の場合は大気中で行う場合があり、大気中で焼鈍した後には酸洗による脱スケールが必要である。脱スケール後、最終圧延工程(最終の冷間圧延工程)を行う。なお、中間焼鈍を大気で行う場合は酸洗によって表面が除去されるため、これまでに圧延で表面に付着した炭素なども除去されている。当然ながら、真空もしくはArガス雰囲気の場合には表面に炭素が残存する。なお、板厚が0.3mm以下では中間焼鈍が必要になる場合が多い。ただし、板厚が0.3mm超、1.5mm以下の熱延板を使用する場合には中間焼鈍は不要である。
(5−1)第1,2工程(最終冷間圧延工程)
第1工程は表面の凹凸形成を目的とする工程である。第1工程は、熱延板もしくは中間焼鈍後のチタン板に対して行う最終冷間圧延工程における最終パスを除いた圧延パス、もしくは最終パスとその1パス前のパスを除いた圧延パスである。すなわち、第1工程は、Nパスの最終冷間圧延工程において、1から(N−1)もしくは1から(N−2)パス目までを意味している。第2工程は、凹凸の最終調整と板の形状矯正を目的とする工程である。1パス目から(N−1)パス目までが第1工程となる場合、最終冷間圧延工程の最終パス(Nパス目)のみが第2工程となる。一方、(N−2)パス目を第1工程とする場合は、最終2パス(N−1パス目、Nパス目)が第2工程となる。一般的な冷間圧延では、初期パスは軟質であるため、圧下率が高く、1パス当たり20%以下程度の圧下率で行われる。更に圧延が進むと、加工硬化によって硬質化するとともに、板厚が薄くなることで良好な形状を保つことが難しくなるため、圧下率は1パス当たり10%以下程度で行われる。一方、本発明では硬質化した板に対する、第1工程の最後の1パスもしくは最後の2パス(最終冷間圧延工程の中の最終パスの2パス前もしくは最終パスの2パス前および3パス前)において強圧下を行う。すなわち、Nパスの最終冷間圧延工程における(N−2)パス目に強圧下を行う。もしくは、Nパスの最終冷間圧延工程における(N−2)パス目及び(N−3)パス目に強圧下を行う。ここでの強圧下はパス間の圧下率15%以上とする必要がある。なお、過度な割れを発生させないためには20%以下の圧延であることが好ましい。すなわち、第1工程の最終2パスの最大パス間圧下率が15%以上であればよい。また、ダルロールなどの表面粗さが大きな圧延ロール(表面制御ロール)を用いる場合、ロールの形状が板に転写されるため、本発明で板に形成したい凹凸形状にしておく。狙いの凹凸形状よりも深い形状にしておかなければ、形状矯正時に圧下されることで浅くなるためである。そのため、ここでも強圧下する必要があり、十分にロール表面の凹凸を板表面に転写する必要がある。そのため、この強圧下の場面では、凸部及び凹部の数密度が30個/mm以上であり、かつ凸部及び凹部の平均間隔(凹凸幅)が20μm以下になっているロールを用いることが好ましい。
第2工程は、最終冷間圧延工程の中の最終パス、もしくはその1つ前のパスで凹凸の最終調整と板の形状矯正を行う。これは第1工程で行われる強圧下(圧下率15%以上)で悪化した形状を矯正するとともに、第1工程で形成した凹凸形状を調整する目的で行う。なお、悪化した形状は板の波打ち、しわの発生などに例示される。また、凹凸形状を調整とは、第1工程で形成された凹凸の凸部を第2工程の圧下によって低くすることで(0.1μm未満にし)、主に凹凸の数密度を減らすことを意味する。第2工程では凹凸幅も影響を受けるが、数密度ほどではない。第2工程で用いる圧延ロールは表面粗さを制御することが望ましい。圧延ロールの凹凸は板に転写されるため、少なくともRaが0.4μm以下とすることが望ましい。必ずしも、圧延後の板の表面粗さがロールの表面粗さになるとは限らないが、極力、Raを0.4μm以下とする方が良い。Raが0.4μmを超えるロールを用いる場合には、形状矯正のための圧延パスでの圧下率を小さくする必要があり、形状矯正が難しくなる点に留意する必要がある。なお、Ra下限が0.05μmなのでロールの粗さも0.05μmが望ましい下限である。これを下回ると凹凸の深さが小さくなりすぎるため、アンカー効果に有効な凹凸の数密度が所定の範囲を満足できなくなるためである。圧延の例として、図4に各パス間の圧下率を示す。図4のパススケジュールは熱延板を1mmtまで冷間圧延した後、700℃,2minの大気焼鈍を行い、酸洗により脱スケールした板を素材とした例である。一般的な冷間圧延(丸プロット“○”)は初期の圧下率が大きくなり、圧延が進むにつれて小さくなる。一方、この実施の形態に示す製造方法の一例(三角プロット“△”)では最終から2パス前(7パス目)に15%の強圧下を行っており、第1工程に該当する。最終の2パス(8パス目及び9パス目)の圧下率が小さく、第1工程での形状変化を軽減するための形状矯正を行っているパスであり、第2工程に該当する。
第1,2工程の冷間圧延では、いずれのパスの圧延でもロールおよびチタン板それぞれの表面が均一に接触し、均等な加工が加わることが望ましい。これは、ロールおよびチタン板が局所的に接触すると、周辺との加工度の違いに起因して変形が不均一になり、圧延での形状不良を引き起こすおそれがあるためである。また、均一に加工されない場合には、形成される割れによる凹凸も不均一に分散するとともに、その深さが深くなるなど、所望の数密度及び平均間隔の凹凸が得難くなるからである。
第1、第2工程の冷間圧延において、均一に加工を加えるためには、圧延油がチタン板表面に均一に行き渡るようにすることが好ましく、圧延油の粘度や供給量を適切に制御すればよい。圧延油は一般的な冷間圧延油(鉱物油)であればよく、その動粘度(40℃)は8〜15mm2/s程度である。供給量は、被圧延材と圧延ロールが接触する際に接触幅全域に供給されていればよく、供給方法(供給位置や供給口数など)に応じて設定するのが望ましい。
(5−2)第3工程(最終焼鈍工程)
冷間圧延で形成した表面(凹凸)を維持するために、表面状態を維持することができる焼鈍方法を選択することが有効である。第3工程での焼鈍は、連続式でもよくバッチ式でもよく、不活性雰囲気(例えば、BA:Bright Annealing)であればよい。ただし、板厚が薄い場合、特に0.3mmを下回る場合には連続式で焼鈍を行わなければならない。バッチ式ではコイルを炉床に置いて焼鈍するため、エッジが座屈して形状が大きく損なわれるためである。焼鈍温度は、成形性を得るために600℃以上で行うことが好ましい。焼鈍温度が600℃未満であると、加工組織が残存してチタン板の成形性が低下する。焼鈍温度は、800℃を上限とする。その理由は、800℃を超えると、炭素が拡散して表層の硬化領域が広がり、加工性が劣化するためである。焼鈍時間は、30s〜2minが好適な範囲である。
(5−3)形状矯正
焼鈍時に張力等の影響で反りが生じたりする場合がある。その場合には焼鈍後に形状矯正を行う。その場合、所定の表面(所望の数密度及び平均間隔の凹凸)を得られるように注意して、必要に応じて実施する。なお、本発明に係るチタン板の板厚は0.05〜1.0mmが例示される。
6.本発明に係るチタン板の表面に形成する被膜
本発明に係るチタン板の表面に形成する被膜は、上述のように凹凸が形成された表面に形成される。被膜は、目的に応じて選択され、例えば所定の形状に加工したチタン板に形成される。平板の状態で使用される場合には、所定サイズに切断されたチタン板の表面に被膜が形成される。
例えば、チタンは、アルカリ環境に弱いため、アルカリ環境に強いNiや樹脂をチタン板の表面にコーティングすることにより、Niや樹脂と同等の耐アルカリ性を有するチタン板を製造することができる。
また、樹脂をチタン板の表面にコーティングする場合には、減衰能を制御することにより音質を制御した振動板を製造することもできる。
導電性を有する金属や導電性を有する被膜をチタン板の表面に形成させると、静電気によって吸着するちりなどがチタン板に付着することを防止できるようにもなる。
AlやCuなどの金属や、AlN,SiCなどのセラミックは、熱伝導率が大きいため、これらをチタン板の表面にコーティングすることにより、従来のチタン板の熱伝導性を向上させることができる。逆に、ジルコニアなどの熱伝導率が小さい材料をチタン板の表面にコーティングすることによりチタン板の耐熱性を向上させることができる。また、硬質なセラミックスをチタン板の表面にコーティングすることにより、チタン板の耐摩耗性を向上することができる。
7.被膜の形成方法
被膜の形成は、PVD(Physical Vapor Deposition)法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法、ペースト塗布およびベーキング法などいずれの方法でもよい。被膜の形成前にチタン板の表面を洗浄することが有効である。これは、表面に付着している物質によって表面の被膜と母材との界面でガス化したり、はく離の起点になることを防ぐためである。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、前述のように本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
表1、2に、実施例で作成した各チタン板No.1〜55(No.1〜30、45〜52は本発明例、No.31〜44、53〜55は比較例)の化学組成を示す。なお、化学組成は、焼鈍後の冷間圧延板の成分である。表3、4に、実施例で作成した各チタン板No.1〜55の製造条件を示す。表5,6に、実施例で作成した各チタン板No.1〜55の評価結果を示す。
Figure 0006493632
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厚さ4mmの熱延板を脱スケールし、1mmもしくは2mmまで冷間圧延後に、800℃で1minの大気焼鈍(中間焼鈍)後に酸洗によって脱スケールしたJIS H4600(2012)で規定される第1種のチタンの板を用いて、6〜14パスの冷間圧延(第1工程)を総冷間圧延率50〜90%で行った。また、他の条件例として、中間焼鈍を行わずに厚さ4mmの脱スケールした熱延板を用いて、冷間圧延(第1工程)を行った。実施例で作成した各チタン板No.1〜55(No.1〜30、45〜52は本発明例、No.31〜44、53〜55は比較例)について、中間焼鈍の有無、中間焼鈍後の板厚を表3、4に示す。それぞれの実施例において、第1工程を行った後に、ロールを再研磨もしくはそのままのロールを用いて第2工程(2パス)に該当する形状の矯正を行った。表3、4中、第1工程において総圧下率の欄(第1工程における最も右の欄)に記載された数値(%)は、第1工程における総圧下率(%)である。また、第1工程におけるダルロールなどの表面粗さが大きな圧延ロール(表面制御ロール)の使用の有無、表面制御ロールの表面粗度Raを示した。表3、4中、第2工程のすぐ右の欄に記載された総圧下率(%)は、第1工程における総圧下率(%)と第2工程における総圧下率(%)の合計であり、第2工程のすぐ右の欄に記載された総圧下率(%)から第1工程における総圧下率(%)を引いた値が、第2工程における総圧下率(%)となる。また、第2工程におけるダルロールなどの表面粗さが大きな圧延ロール(表面制御ロール)の使用の有無、表面制御ロールの表面粗度Raを示した。なお、ロールの材質は一般的なハイス鋼、ダイス鋼、超硬などいずれでも良く、表面にCrNなどのコーティングがあっても構わない。実施例では超硬ロールを使用した。また、第1工程を行った後に、ロールを再研磨せずにそのままのロールを用いて第2工程を行った場合、ロールの表面がチタンでコーティングされた状態となっていた。その後、冷間圧延板はアルカリ洗浄を行い表面の油分を除去後、600〜800℃、最大10分間の焼鈍(第3工程)をAr雰囲気で行った。表2中、最終焼鈍(第3工程)の欄に、焼鈍温度、焼鈍時間、方法(BA:Bright Annealing、AP:annealing and pickling)を示す。また、形状矯正の有無、形状矯正に用いたロールの表面粗度Raを表3、4中に示す。
焼鈍した冷間圧延板は、4cm角に切り出し、それを基板としてNi,AlN,Cの薄膜を表面被覆層として、各々2μmの厚さにコーティングした。成膜方法は、PVD法の一種であるスパッタリング法を用いた。また、薄膜として二液性のエポキシ樹脂(E)および銀を添加した導電性エポキシ(AE)を表面に塗布し硬化させた。ただし、エポキシ樹脂の膜厚は100〜200μmであった。表3中の被膜密着性の被膜の欄に、実施例で作成した各チタン板No.1〜55について、被膜の種類を記載した。
その後、これらの薄膜の基板に対する密着性を評価した。密着性の評価は、JISH8504規格のテープ試験に従って行った。厳しく評価するため、格子を切って行った。すなわち、被覆膜2cmの領域に2mmの格子を切って100個のます目を作り、その上に粘着テープを密着させて剥離し、その後、テープの粘着面を目視で観察し、基板からのはく離膜の付着の有無を調査した。表5、6に、実施例で作成した各チタン板No.1〜55(No.1〜30、45〜52は本発明例、No.31〜44、53〜55は比較例)の表面の算術平均粗さRa(粗さRa/μm)、表面の凹凸の数密度、平均間隔(凹凸要素の欄の数密度(個/mm)、幅(μm))、エリクセン値(/mm)、被膜密着性(評価、被膜)、表面から深さ0.1μm〜0.5μmの表層において、XPSを用いて測定される炭素含有量(XPS表層C(atm%)、加速電圧10kVでのEPMAによって得られる表面からの特性X線(Kα線)強度と、グラファイトにおけるKα線強度との比(EPMA表面C(%))、チタン炭化物およびチタンに起因するすべてのピークの積分強度総和Imとの比(Ti炭化物Ic/Im(%)、表面硬度HV0.025を示す。
被膜密着性の評価は、基板からのはく離がないものを評価Aとし、はく離したます目が10個以下を評価Bとし、はく離したます目が11〜20個を評価Cとし、はく離したます目が21〜30個を評価Dとするとともに、はく離したます目が31個以上を評価Eとした。A、B、Cが合格、D、Eが不合格である。エリクセン試験は90mm角の試験片をしわ押さえ力10kNとし、厚さ50μmのテフロンシート(「テフロン」は登録商標)を潤滑剤として、パンチのストローク速度は張出高さ8mmまでは20mm/min、それ以降を破断まで5mm/minで行った。表面粗さは、先に説明したように、JIS B 0601:2001に規定される算術平均粗さRaである。表面の凹凸の数密度と平均間隔は、先に図1、2で説明した条件である。なお、ロールの粗さはロールと同じ材料をロール研磨と同じ条件で研磨した後に、測定した結果である。表面硬度(ビッカース硬度)は、先に説明したように、荷重25gfで、板表面において圧痕同士が圧痕サイズ5個以上の距離離れているようにランダムに10点測定し、その平均値で評価した。XPSは、先に説明したように、SiO換算距離で表面から0.1〜0.5μmまでの深さにおける平均炭素量で測定した。EPMAでは、先に説明したように、標準試料(グラファイト)の特性X線Kαの強度を100%としたときの強度比で表している。測定面積を500μm×500μmとした。
本発明で規定する表面形状を有するチタン板においては、Ni,AlN,C,エポキシ樹脂(E),導電性エポキシ(AE)のいずれの薄膜をコーティングしても、5段階の評価結果は変わらなかった。すなわち、本発明に係るチタン板によれば、金属膜、セラミクス膜や炭素などの非金属の何れにおいても良好な密着性が得られる。
本発明における表面被覆層の密着性は、表面の所定の凹凸形状によるアンカー効果により得られるため、本実施例において用いたスパッタリング法によってなるものばかりでなく、めっき法やCVD法などによって成膜される表面被覆層においても密着性を向上させることができる。
No.1〜30、45〜52は、本発明で規定する条件を全て満足するため、良好な密着性を有するとともに、エリクセン値が10.0mm以上と良好な加工性とを兼ね備えている。No.12,13は第1工程で仕上げ直前のパスのパス間圧下率が15%に満たないが、表面を数密度30〜100個/mm、幅が20μm以下の表面に制御されたロールを使用したため、所定の凹凸を得ることができた。
表5、6に示すように、表面の凹凸の数密度が密着性に大きく影響しており、この数密度が30以上である場合に密着性に優れる。しかし、No.31〜33の数密度は30以上であるものの、100を超えており、エリクセン値が低い。これは第1工程で高すぎる圧下率での圧延を行ったことで表面の炭素が高くなり、それに伴って表面硬度が高くなりすぎたためである。特に、表面の割れ数密度が大きい場合には隙間に圧延油が残留しやすくなり、洗浄工程を通過しても多量の圧延油が残留する。その結果、圧延で表面に付着した炭素量よりも多くの炭素が存在することで、焼鈍時に表面硬化させる。
No.34〜38は、第1工程で仕上げ直前のパス間圧下率が15%に満たないために、数密度および/もしくは凹凸幅が所定の範囲から外れており、密着性に劣った。
No.39〜41は第3工程で大気焼鈍(AP)を行い、酸洗したため、所定の表面状態が得られずに被膜との密着性が劣った。No.42は酸素含有量が多いために、エリクセン値が低くなった。No.53は、鉄含有量が多いために、エリクセン値が低くなった。No.54は窒素含有量が多いために、エリクセン値が低くなった。No.55は炭素含有量が多いために、エリクセン値が低くなった。
No.43は第2工程で用いる圧延ロールの表面粗さが0.05μm未満であり、得られたチタン板のRaも0.05μm未満となり、その結果、アンカー効果に有効な凹凸の数密度が30個/mmを下回ったため、被膜との密着性が劣った。
No.44は最終板厚が0.3mm以下であり、かつ最終冷間圧延工程での総圧下率が80%を超えていたため、板厚が薄いことで深くなった表面の割れの影響でエリクセン値が10mmを下回った。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    Fe:0.00〜0.20%、
    O:0.00〜0.12%、
    N:0.00〜0.08%、
    C:0.00〜0.10%、
    H:0.000〜0.013%、
    Al:0.00〜0.50%、
    Cu:0.00〜0.50%、
    Si:0.00〜0.30%、
    Cr:0.00〜0.50%、
    Ni:0.00〜0.50%、
    Mo:0.00〜0.50%、
    V:0.00〜0.50%、
    Nb:0.00〜0.50%、
    Sn:0.00〜0.50%、
    Co:0.00〜0.50%、
    Zr:0.00〜0.50%、
    Mn:0.00〜0.50%、
    Ta:0.00〜0.50%、
    W:0.00〜0.50%、
    Hf:0.00〜0.50%、
    Pd:0.00〜0.50%、
    Ru:0.00〜0.50%、
    残部Tiおよび不純物である化学組成を有し、
    表面の算術平均粗さRaが0.05μm以上0.40μm以下であり、X線はCu−Kαを用い、θ/2θ法で測定ステップ角度(2θ)は0.06°として得られた回折ピークの曲線を9点での加重平均法による平滑化、Sonnevelt-Visser法によるバックグラウンド処理、Kα1とKα2の強度比Kα2/Kα1が0.497としてKα2によるピークを除去した後に得られるKα1に対応するピークを用いたX線回折から得られるチタン炭化物に起因するピークの積分強度総和Icと、チタン炭化物およびチタンに起因するすべてのピークの積分強度総和Imとの比((Ic/Im)×100)が0.8%以上5.0%以下であるチタン炭化物を前記表面に有し、前記表面の凹凸の数密度が30〜100個/mmであるとともに、前記凹凸の平均間隔が20μm以下である、チタン板。
  2. 質量%で、Cr+Ni+Mo+V+Nb:0.00〜1.00%である、請求項1のチタン板。
  3. 質量%で、Sn+Co+Zr+Mn+Ta+W+Hf+Pd+Ru:0.00〜1.00%である、請求項1のチタン板。
  4. 前記表面から深さ0.1μm〜0.5μmの表層において、XPSを用いて測定される炭素含有量が10.0at%以上である、請求項1に記載のチタン板。
  5. 加速電圧10kVでのEPMAによって得られる前記表面からの特性X線(Kα線)強度と、グラファイトにおけるKα線強度との比が1.00%以上である、請求項1に記載のチタン板。
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