JP7448859B2 - チタン材 - Google Patents

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Description

本発明は、チタン材に関する。本願は、2020年12月24日に、日本に出願された特願2020-214647号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
チタン材は高延性を有しており、プレス成形により様々な形状の製品に加工される。プレス成形性、とりわけ深絞り成形性は、摩擦係数と密接な関係があり、深絞り成形性の改善には摩擦係数の低減が極めて有効である。これは、深絞り成形では、チタン材が金型の一部に強く擦りつけられて加工されるためである。他方、チタンは非常に活性でもある。そのため、チタン材が容易に金型と凝着することを一因として摩擦係数が高くなる。そのため、チタン材の表面性状を制御することが重要である。
表面性状に着目した技術として、例えば、特許文献1には、被接着面の中心線平均傾斜(Rθa)の値が0.035以上である表面粗さを有する、剪断方向に集中する残留応力の方向を分散させ解放することを特徴とする、接着剤との接着性に優れた非油面接着用の金属板が開示されている。
特許文献2には、表面に微細な凹凸が形成されたチタン製の平板材で構成され、後処理として当該平板材に対してプレス加工が施された後に熱交換用プレートとなる元板材であって、前記凹凸に関し、凸部の高さ(μm)×[凹部の幅(μm)/隣り合う凸部のピッチ(μm)]で定義される形状パラメータが85μm以下となるように、前記元板材の表面の凹凸が設定されていることを特徴とする熱交換用プレートの元板材が開示されている。
特許文献3には、表面に凹凸パターンを有するワークロールを用いた圧延により、チタン板の片面又は両面に凹凸パターンを形成する工程と、上記チタン板を焼鈍及び/又は酸洗する工程と、上記チタン板をテンションレベラーにより0.1%以上1.3%以下の平均伸び率で矯正する工程とを含む片面又は両面に凹凸パターンを有するチタン板の製造方法が開示されている。特許文献3に開示されたチタン板の製造方法により得られるチタン板は、上記凹凸パターンにおける平均凸部最大高さが15.0μm以上である。
特許文献4には、圧延方向と平行な方向における表面の算術平均粗さが0.25μm以上2.5μm以下であり、表面における試験荷重4.9Nによるビッカース硬さよりも試験荷重0.098Nによるビッカース硬さの方が20以上高く、かつ、試験荷重4.9Nによるビッカース硬さが180以下であることを特徴とするチタン板が開示されている。
特許文献5には、表面に、厚さ0.10μm以上のルチル型TiOからなる酸化皮膜を有し、前記酸化皮膜の表面性状が、λs=2.5μm及びλc=0.08mmのカットオフ値を適用して得た粗さ曲線の算術平均粗さRaが0.20~7.0μm、前記粗さ曲線の十点平均粗さRZJISと輪郭曲線要素の平均高さRとの差(RZJIS-R)が0.5μm以上、前記粗さ曲線の最大山高さRpの0.8倍以上を満足する領域に対して、λs=0μm及びλc=0mmの条件で測定した二乗平均平方根傾斜RΔqが20°以下、を満足することを特徴とするチタン板が開示されている。
日本国特開2001-198603号公報 日本国特開2013-76548号公報 日本国特開2014-589号公報 日本国特開2002-3968号公報 日本国特開2020-183551号公報
チタン材の成形では、チタン材と金型との接触を抑制して摩擦係数を低減する潤滑手法が選択され、この潤滑手法がチタン材のプレス成形に極めて重要となる。例えば、摩擦係数を低減するために、チタン材の表面に潤滑剤を設ける潤滑手法がある。潤滑剤としては、例えば、テフロン(登録商標)シートや固体(皮膜型)潤滑剤が適用される。テフロンシートは非常に潤滑性に優れる反面、チタン材への貼付けや除去の工数が大きく、コストが増大する。また、テフロンシートは、一度の成形で破れることが多く、テフロンシートが設けられたチタン材に対して複数回の深絞りを行う場合、都度テフロンシートの貼り直しが必要であり、加工が複雑となる。一方、固体潤滑剤は、塗布、プレス、洗浄除去が連続的に行える反面、深絞りのような厳しい摺動環境では一部が剥離し摩擦係数が増加することがある。
特許文献1~4に開示された技術では、チタン材表面に固体潤滑剤を形成させた場合、固体潤滑剤の密着性が十分でなく、深絞り成形を行った際に固体潤滑剤が剥離し、摩擦係数が増大することがある。その結果、深絞り成形性が低下し、外観不良や深絞り成形時のチタン材の破断が生じる可能性がある。
また、特許文献5に開示された技術は、固体潤滑剤を用いない技術であり、固体潤滑剤を使用した場合のチタン材と固体潤滑剤との密着性は不明である。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、固体潤滑剤が表面に塗布されたチタン材の深絞り成形において、深絞り成形性に優れるチタン材を提供することにある。
本発明者らは、チタン材の表面性状と固体潤滑剤の密着性との関係について詳細に検討し、チタン材の表面性状を制御することで固体潤滑剤の密着性が向上することを見出した。さらに、本発明者らは、チタン材の固体潤滑剤の密着性にはチタン材の表面の粗さ曲線要素の平均長さRSm及び二乗平均平方根傾斜RΔqが極めて重要であることを見出した。そして、本発明者らは、上記知見に基づき、このようなチタン材を製造する方法を見出し、本発明に至った。
上記知見に基づき完成された本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]本発明のチタン材は、少なくとも一方の表面において、粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超であり、上記粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超300μm以下である場合、二乗平均平方根傾斜RΔq(rad)が下記式(1)を満足し、上記粗さ曲線要素の平均長さRSmが300μm超である場合、上記二乗平均平方根傾斜RΔq(rad)が下記式(2)を満足する。
RΔq≧0.060 ・・・式(1)
RΔq≧2×RSm/10000 ・・・式(2)
[2]上記[1]に記載のチタン材は、上記粗さ曲線要素の平均長さRSmが400μm以下であり、かつ、二乗平均平方根傾斜RΔqが0.190rad以下であってもよい。
[3]上記[1]又は[2]に記載のチタン材は、荷重を50gfとしたときのビッカース硬さが荷重を1000gfとしたときのビッカース硬さに対して30HV以上大きくてもよい。
[4]上記[1]~[3]のいずれかに記載のチタン材は、酸化皮膜又は窒化皮膜を備えていてもよい。
[5]上記[4]に記載のチタン材は、上記酸化皮膜又は上記窒化皮膜の厚さが1.00μm未満であってもよい。
以上説明したように、本発明によれば、固体潤滑剤が表面に塗布されたチタン材の深絞り成形において、深絞り成形性に優れるチタン材を提供することが可能となる。
チタン材の表面性状による固体潤滑剤の密着性の違いを説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るチタン材表面における粗さ曲線の一例を示す図である。 実施例1及び実施例2における深絞り試験を説明するための図である。 実施例1における深絞り成形性の評価結果を示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<チタン材>
[チタン材の表面性状]
本実施形態に係るチタン材は、少なくとも一方の表面において、粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超300μm以下である場合、二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が下記式(1)を満足し、前記粗さ曲線要素の平均長さRSmが300μm超である場合、前記二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が下記式(2)を満足する。
RΔq≧0.060 ・・・式(1)
RΔq≧2×RSm/10000 ・・・式(2)
以下に、本実施形態に係るチタン材について詳細に説明する。
図1を参照して、本発明者らの検討により得られた二乗平均平方根傾斜RΔq及び粗さ曲線要素の平均長さRSmによる固体潤滑剤の密着性の違いを説明する。図1は、チタン材の表面性状による固体潤滑剤の密着性の違いを説明するための図である。
二乗平均平方根傾斜RΔqは、表面の凹凸の傾斜の程度を表しており、二乗平均平方根傾斜RΔqが大きいほど凹凸の傾斜が急である(凹凸が鋭い)ことを示し、二乗平均平方根傾斜RΔqが小さいほど凹凸の傾斜が緩やかであることを示す。
粗さ曲線要素の平均長さRSmは、表面の凹凸の間隔を表しており、粗さ曲線要素の平均長さRSmが大きいほど凹凸の間隔が大きいことを示し、粗さ曲線要素の平均長さRSmが小さいほど凹凸の間隔が小さいことを示す。
例えば、図1(A)は、二乗平均平方根傾斜RΔqが大きくかつ、粗さ曲線要素の平均長さRSmが小さい場合のチタン材の表面性状と当該チタン材表面に形成した固体潤滑剤を模式的に示している。この場合、チタン材の表面は、図1(A)に図示したように、凹凸が鋭く、凹凸の間隔が小さい表面であり、固体潤滑剤がチタン材表面の凹凸の凹部にも充填されやすい。二乗平均平方根傾斜RΔqが大きく、かつ、粗さ曲線要素の平均長さRSmが小さい場合、鋭い凹凸により固体潤滑剤を固定するアンカー効果及び凹部への固体潤滑剤の充填により、固体潤滑剤の密着性が向上すると考えられる。
図1(B)は、二乗平均平方根傾斜RΔqが大きく、かつ、粗さ曲線要素の平均長さRSmが大きい場合のチタン材の表面性状と当該チタン材表面に形成した固体潤滑剤を模式的に示している。この場合、チタン材の表面は、図1(B)に図示したように、凹凸が鋭く、凹凸の間隔が大きい表面である。二乗平均平方根傾斜RΔqが大きく、かつ、粗さ曲線要素の平均長さRSmが大きい場合、凹部に固体潤滑剤が充填されない部分が生じ、固体潤滑剤の密着性が低下すると考えられる。
図1(C)は、二乗平均平方根傾斜RΔqが小さく、かつ、粗さ曲線要素の平均長さRSmが小さい場合のチタン材の表面性状と当該チタン材表面に形成した固体潤滑剤を模式的に示している。また、図1(D)は、二乗平均平方根傾斜RΔqが小さく、かつ、粗さ曲線要素の平均長さRSmが大きい場合のチタン材の表面性状と当該チタン材表面に形成した固体潤滑剤を模式的に示している。これらの場合、図1(C)及び図1(D)に図示したように、チタン材の表面は、凹凸が緩やかな表面である。凹凸が緩やかであるため、十分なアンカー効果が得られず、固体潤滑剤の密着性が低下すると考えられる。
本実施形態に係るチタン材では、粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超300μm以下の場合、二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が上記式(1)を満足する。
上述したとおり、粗さ曲線要素の平均長さRSmが小さいと、表面の凹凸の間隔が小さく、凹部に固体潤滑剤が充填されやすいが、粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm未満であると、凹凸が細かすぎてアンカー効果が得られにくくなり固体潤滑剤の密着性が低下する。その結果、深絞り成形時の摩擦係数が大きくなり、深絞り成形性が低下する。よって、粗さ曲線要素の平均長さRSmは8μm超である。
粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超300μm以下であり、かつ、二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が式(1)を満足すれば、アンカー効果及び凹部への固体潤滑剤の充填により、深絞り成形性が向上する。粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超300μm以下であっても、二乗平均平方根傾斜RΔqが上記式(1)を満足しない場合、凹凸によるアンカー効果が十分に得られず、固体潤滑剤の密着性が低下し、深絞り成形性が低下する。よって、本実施形態に係るチタン材は、粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超300μm以下の場合、二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が上記式(1)を満足する。
粗さ曲線要素の平均長さRSmが300μm超では、二乗平均平方根傾斜RΔqが上記式(2)を満足すれば、アンカー効果及び凹部への固体潤滑剤の充填により、深絞り成形性が向上する。粗さ曲線要素の平均長さRSmが300μm超であって、二乗平均平方根傾斜RΔqが上記式(2)を満足しない場合、凹凸によるアンカー効果が十分に得られず、固体潤滑剤の密着性が低下し、深絞り成形性が低下する。よって、本実施形態に係るチタン材は、粗さ曲線要素の平均長さRSmが300μm超における二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が上記式(2)を満足する。
加えて、粗さ曲線要素の平均長さRsm、二乗平均平方根傾斜R△qが大きくなりすぎると金型との接触でチタン材の表面の凸部が押しつぶされ、凸部の変形に追従できない固体潤滑剤が割れて剥離する場合がある。この場合、一段目の深絞り加工で摩擦係数が増加し深絞り成形性が悪くなることがある。よって、粗さ曲線要素の平均長さRsmは、好ましくは、500μm以下であり、二乗平均平方根傾斜RΔqは、好ましくは、0.25rad.以下である。
本実施形態に係るチタン材は、上記条件を満足した上で、粗さ曲線要素の平均長さRSmが400μm以下、かつ、二乗平均平方根傾斜RΔqが0.190rad.以下であることがより好ましい。例えば、チタン材に対して球頭ポンチで深絞りを行い、その後円筒ポンチで深絞りを行う多段深絞り成形をした場合、最初の球頭深絞り成形でチタン材の球状となる部分全体にひずみが導入され、当該部分凹部にひずみが集中し固体潤滑剤が割れて剥離する場合がある。固体潤滑剤が割れて剥離した状態で、次工程の円筒深絞り成形をすると摩擦係数が増加し深絞り成形性が低下する場合がある。粗さ曲線要素の平均長さRSmが400μm以下、かつ、二乗平均平方根傾斜RΔqが0.190rad.以下であれば、固体潤滑剤の剥離を抑制することができ、多段深絞りにおける成形性が良好となる。
粗さ曲線要素の平均長さRSm、及び二乗平均平方根傾斜RΔqは、JIS B 0601:2013に準拠した方法で2箇所における粗さ曲線を取得し、それぞれの粗さ曲線から算出された値の平均値を用いる。本実施形態に係るチタン材に対してJIS B 0601:2013に準拠した方法で粗さ曲線を測定すると、例えば、図2に示すような粗さ曲線が得られる。なお、粗さ曲線要素の平均長さRSm及び二乗平均平方根傾斜RΔqの算出の基礎となる粗さ曲線は、圧延幅方向、評価長さ15mm、測定速度0.15mm/sで測定したチタン材表面の測定断面曲線にカットオフ波長λc=0.8mmの低域フィルタを適用して断面曲線を取得し、更にこの断面曲線に、カットオフ波長λs=25μmの高域フィルタを適用することによって得られた粗さ曲線とする。λcは、粗さ成分とうねり成分との境界を定義するフィルタである。λsは、粗さ成分とそれより短い波長成分との境界を定義するフィルタである。
輪郭曲線要素の平均長さRSmは、下記式(3)より算出される。
Figure 0007448859000001
上記式(3)中、mは、測定点数であり、Xsiは、基準長さにおける輪郭曲線要素の長さである。
粗さ曲線要素の二乗平均平方根傾斜RΔqは、下記式(4)より算出される。
Figure 0007448859000002
上記式(4)中、Nは測定点数である。(dZj/dXj)は、粗さ曲線においてj番目の測定点における局部傾斜であり、下記式(5)によって定義される。
Figure 0007448859000003
上記式(5)中、Zj+3は、j+3番目の測定点における表面の平均線からの高さである。上記同様に、式(5)中、Zj+2、Zj+1、Zj-1、Zj-2、及びZj-3、は、それぞれ、j+2番目、j+1番目、j-1番目、j-2番目、j―3番目の測定点における表面の平均面からの高さである。式(5)中、ΔXは測定間隔である。本実施形態において、測定間隔ΔXは、以下のようにして定めればよい。すなわち、測定間隔ΔXは、表面粗さ形状測定機によって設定される値であり、その測定長さLを測定したとき数値データがN点取得された場合、測定間隔でΔXは平均でL/(N-1)となる。例えば、測定長さ5mmを測定したとき、数値データが25601点取得された場合、ΔXは5mm/25600点となり平均で約0.1905μmとなる。
[荷重を50gfとしたときのビッカース硬さが荷重を1000gfとしたときのビッカース硬さに対して30HV以上大きい]
本実施形態に係るチタン材は、荷重を50gfとしたときのビッカース硬さが荷重を1000gfとしたときのビッカース硬さに対して30HV以上大きいことが好ましい。チタン材の表面が柔らかいと、深絞り成形中に表面が変形して金型との接触面積が大きくなり、摺動抵抗が大きくなりやすい。摺動抵抗が大きくなると、固体潤滑剤が剥離しやすくなる。よって、チタン材のより表面近傍の硬さを示す荷重50gfのビッカース硬さは、荷重1000gfのビッカース硬さに対して30HV以上大きいことが好ましい。チタン材の内側が表面と同程度に硬すぎる場合、摺動性は良くても成形そのものが困難になり、深絞り時に割れてしまうことがある。一方、チタン材の表面が硬すぎると、深絞り成形が困難になる場合がある。摺動の観点からは、硬さに上限はないが、例えば荷重を50gfとしたときのビッカース硬さが800HVを超える場合、硬化層が厚すぎて曲げ加工性の低下が懸念される。そのため、実使用においては荷重を50gfとしたときのビッカース硬さが800HV以下となるのが好ましい。
荷重1000gfのビッカース硬さは、成形後の強度の観点から、105HV以上であることが好ましく、110HV以上であることがより好ましい。一方、荷重1000gfのビッカース硬さは、成形性の観点から、300HV以下であることが好ましく、250HV以下であることがより好ましい。
ビッカース硬さには、JIS Z 2244:2009に準拠した方法で5点ずつ測定された値の平均値を用いる。
上記観点から、本実施形態に係るチタン材は、酸化皮膜又は窒化皮膜を備えていることが好ましい。酸化皮膜又は窒化皮膜の厚さは、1.00μm以下であることが好ましい。酸化皮膜及び窒化皮膜は延性が低いため深絞り成形時に割れる可能性があるが、これらの厚さが1.00μm未満であればこれらの皮膜の割れを防止することができる。酸化皮膜又は窒化皮膜の厚さは、0.50μm以下であってもよい。
一方、酸化皮膜又は窒化皮膜の厚さの下限は特段制限されない。酸化皮膜又は窒化皮膜の厚さは、例えば、0.02μm以上であってもよいし、0.06μm以上であってもよい。
酸化皮膜又は窒化皮膜の厚さは、グロー放電分光分析法(GDS:Glow discharge spectroscopy)により得た深さ方向の酸素及び窒素の分布より求めることができる。具体的には、最表面のO濃度に対してO濃度が半減した位置までの深さ方向の距離を酸化皮膜の厚みとし、最表面のN濃度に対してN濃度が半減した位置までの深さ方向の距離を窒化皮膜の厚みとする。
本実施形態のチタン材は、特段制限されず、純チタン又はチタン合金であってよい。チタン材は、例えば、Ti含有量が70質量%以上の純チタン又はチタン合金である。
純チタンには、例えば、JIS規格の1種~4種、及びこれらに対応するASTM規格のGrade1~4で規定される工業用純チタンを含む。すなわち、本実施形態で対象とする工業用純チタンは、質量%で、C:0.1%以下、H:0.015%以下、O:0.4%以下、N:0.07%以下、Fe:0.5%以下、残部がTi及び不純物からなる。
チタン合金としては、α型チタン合金、α+β型チタン合金又はβ型チタン合金が挙げられる。
α型チタン合金としては、例えば高耐食性合金(JIS規格の11種~13種、17種、19種~22種、及びASTM規格のGrade7、11、13、14、17、30、31で規定されるチタン合金やさらに種々の元素を少量含有させたチタン合金)、Ti-0.5Cu、Ti-1.0Cu、Ti-1.0Cu-0.5Nb、Ti-1.0Cu-1.0Sn-0.3Si-0.25Nb、などがある。
α+β型チタン合金としては、例えば、Ti-3Al-2.5V、Ti-5Al-1Fe、Ti-6Al-4Vなどがある。
β型チタン合金としては、例えば、Ti-11.5Mo-6Zr-4.5Sn、Ti-8V-3Al-6Cr-4Mo-4Zr、Ti-13V-11Cr-3Al、Ti-15V-3Al-3Cr-3Sn、Ti-20V-4Al-1Sn、Ti-22V-4Alなどがある。
[板厚]
本実施形態に係るチタン材の板厚は、例えば、0.3mm以上4.5mm以下である。チタン材の板厚は、0.4mm以上、又は0.5mm以上であってもよい。また、チタン材の板厚は、4.3mm以下、又は4.0mm以下であってもよい。
本実施形態に係るチタン材は、その少なくとも一方の表面に液体の状態で塗布した後に乾燥させて固体皮膜となる固体潤滑剤を用いて深絞り成形する場合に、優れた深絞り成形性が得られる。
ここまで、本実施形態に係るチタン材を説明した。
次に、本実施形態に係るチタン材の製造方法の一例について説明する。ただし、本実施形態に係るチタン材の製造方法は特に限定されない。上述の要件を満たすチタン材は、その製造方法に関わらず、本実施形態に係るチタン材とみなされる。以下に説明する製造方法は好適な一例にすぎず、本実施形態に係るチタン材を限定するものではない。
<チタン材の製造方法>
本実施形態に係るチタン材の製造方法は、チタン素材の少なくとも一方の表面に凹凸を形成する凹凸形成工程と、真空雰囲気、酸化雰囲気、又は窒化雰囲気の少なくともいずれかの雰囲気で焼鈍を施す焼鈍工程と、を有する。凹凸形成工程では、複数回のダルロールを用いた冷間のスキンパス圧延又はブラスト処理を施す。以下に凹凸形成工程及び焼鈍工程について詳細に説明する。
[凹凸形成工程]
凹凸形成工程では、チタン素材の少なくとも一方の表面に凹凸を形成する。凹凸形成工程では、少なくとも2回のダルロールを用いた冷間のスキンパス圧延を施す。ダルロールは、その表面にダル加工が施されたものであるが、ロール表面のダル加工方法は、特段制限されず、例えば、ショット又はグリットを用いたダル加工であってよい。ショット又はグリットとしては、例えば、JIS G 5903:2018に準拠したものを用いることができる。具体的には、SG-50、SG-100、SG-140、SG-170、もしくはSG-200と呼ばれるスチールグリット等、又は、SS-200もしくはSS-240と呼ばれるスチールショット等が用いられてよい。2回のスキンパス圧延を施す場合、以下の条件を満たすことが好ましい。
(条件)SG-50~SG-240又は、SS-50~SS-240のいずれかの投射材を用い、1回目のスキンパス圧延に用いるダルロールの表面粗さRaを7.0μm以上8.0μm未満とし、2回目のスキンパス圧延に用いるダルロールの表面粗さRaを6.0μm以上8.5μm以下とする。このとき、2回目のスキンパス圧延に用いるダルロールを製造するときの投射材径は、1回目のスキンパス圧延に用いるダルロールを製造するときの投射材径以上となるようにすることが好ましい。また、同一の投射材を用いて製造した異なる表面粗さRaのダルロールを用いる場合は、1回目のスキンパス圧延に用いるダルロールの表面粗さRaが、2回目のスキンパス圧延に用いるダルロールの表面粗さRaよりも小さい方が好ましい。
さらに、上記条件において、ダル加工に用いる最大粒度の投射材をSG-200又はSS-200としてもよい。
また、1回目のスキンパス圧延に用いるダルロールの表面粗さRaが7.0μm未満であり、2回目のスキンパス圧延に用いるダルロールの表面粗さRaが6.0μm未満の場合、適度な条件で3回目のスキンパス圧延を実施してもよい。
本実施形態に係るチタン材を得るためには、ダルロールの表面が、細かいピッチで急な斜面を有することが重要である。ダルロールの表面性状は、例えば、ダル加工の方法やダル加工に用いる投射材の種類の影響を受ける。例えば、投射材の粒径を変えて、同一条件でダル加工を行った場合、投射材の粒径が小さい方が、表面粗さRaが小さいダルロールが製造される。表面粗さRaが著しく小さいダルロールでは、上記式(1)及び上記式(2)が満足されない場合がある。そのため、本工程では、1回目のスキンパス圧延及び2回目のスキンパス圧延に用いられるダルロールの表面粗さRaが小さい場合、3回目のスキンパス圧延を施すことが好ましい。
3回目のスキンパス圧延に用いられるダルロールの表面粗さRaは、例えば、2.9μm以上8.5μm以下であってよい。しかしながら、3回目のスキンパス圧延に用いられるダルロールの表面粗さは、好ましくは、1回目又は2回目のスキンパス圧延に用いたダルロールの表面粗さの少なくともいずれか以上である。3回目のスキンパス圧延に用いられるダルロールの表面粗さが、1回目又は2回目のスキンパス圧延に用いたダルロールの表面粗さの少なくともいずれか以上であれば、チタン材の表面により細かいピッチで鋭い凹凸が形成される。
上記のとおり、1回目のスキンパス圧延に用いられるダルロール表面粗さRaが7.0μm未満であり、2回目のスキンパス圧延に用いられるダルロール表面粗さRaが6.0μm未満の場合、3回目のスキンパス圧延を、例えば、表面粗さRaが2.9μm以上8.5μm以下のダルロールを用いて行う。ただし、同一のダルロールを用いて3回のスキンパス圧延する場合は、ダルロールの表面粗さRaが4.0μm以下のダルロールを用いる。同一のダルロールを用いて3回のスキンパス圧延する場合のダルロールの表面粗さRaが4.0μm超であると、二乗平均平方根傾斜RΔqと粗さ曲線要素の平均長さRSmとのバランスが適正でなくなり、上記式(1)及び式(2)を満たさない。一方、同一のダルロールを用いて3回のスキンパス圧延する場合のダルロールの表面粗さRaが小さすぎると、RΔqが小さくなり、式(1)及び式(2)を満たさない。よって、同一のダルロールを用いて3回のスキンパス圧延する場合のダルロールの表面粗さRaは、好ましくは、2.9μm以上である。
また、ダルロールの製造のために使用する投射材が同種であって表面粗さが異なる複数のダルロールを用いてスキンパス圧延する場合、先に表面粗さが小さいダルロールでチタン素材をスキンパス圧延することが好ましい。このようにすることで、チタン材の表面により細かいピッチで鋭い凹凸が形成される。
通常の冷間圧延に使用するブライトロールの表面粗さRaは0.2μm以下であり、凹凸形成工程のスキンパス圧延で用いられるダルロールとは表面粗さRaの点で異なる。
[焼鈍工程]
焼鈍工程では、チタン素材に対して、真空雰囲気、酸化雰囲気、又は窒化雰囲気の少なくともいずれかの雰囲気で焼鈍を施す。
真空雰囲気は、真空度が、1Paを含み、それよりも圧力が低い雰囲気を言う。また、酸化雰囲気は、酸素を5体積%以上含有する雰囲気であり、例えば、大気雰囲気である。窒化雰囲気は、窒素を99体積%以上含有する雰囲気である。
焼鈍雰囲気が真空雰囲気である場合、材料の歪みを除去し、冷間加工性を良好にする観点から、焼鈍温度は、500℃以上であることが好ましく、550℃以上であることがより好ましい。焼鈍温度は、結晶の歪みを除去し、冷間加工性を良好にする観点から、800℃以下であることが好ましい。焼鈍雰囲気が真空雰囲気である場合の焼鈍時間は、例えば、2分以上24時間以下である。
焼鈍雰囲気が酸化雰囲気又は窒化雰囲気である場合、結晶粒の歪みを除去し、冷間加工性を良好にする観点及び皮膜の厚さが薄くなりすぎないようにするために、焼鈍温度は、550℃以上であることが好ましく、600℃以上であることがより好ましい。また、焼鈍雰囲気が酸化雰囲気である場合、結晶粒の歪みを除去し、冷間加工性を良好にする観点や過剰な厚さの皮膜形成抑制の観点から、焼鈍温度は、800℃以下であることが好ましく、770℃以下であることがより好ましい。焼鈍雰囲気が酸化雰囲気である場合の焼鈍時間は、例えば、2分以上24時間以下である。酸化雰囲気で焼鈍した場合は、チタン素材の表面を溶削してもよい。
焼鈍雰囲気は、酸化雰囲気又は窒化雰囲気であることが好ましい。焼鈍雰囲気が酸化雰囲気又は窒化雰囲気であれば、酸化皮膜又は窒化皮膜を形成し、荷重が50gfである場合のビッカース硬さを荷重が1000gfである場合のビッカース硬さより30HV以上大きくすることができる。
本実施形態に係るチタン材の製造方法では、焼鈍工程が凹凸形成工程の前に実施されてもよいし、凹凸形成工程が焼鈍工程の前に実施されてもよい。焼鈍工程が凹凸形成工程の前に実施される場合の焼鈍工程に供するチタン素材には、公知の方法で製造されたものを用いてよい。例えば、スポンジチタンや合金元素を添加するための母合金などを原料として、真空アーク溶解法や電子ビーム溶解法又はプラズマ溶解法等のハース溶解法等の各種溶解法により、上記の成分を有する純チタン又はチタン合金のインゴットを作製する。次に、得られたインゴットを必要に応じて分塊、熱間鍛造してスラブとする。その後、スラブに熱間圧延及び冷間圧延を順に施して上記の組成を有する純チタン又はチタン合金の冷延コイルとする。この冷延コイルを焼鈍してもよい。なお、スラブには、必要に応じて研磨、切削等の前処理が施されていてもよい。又はインゴットを溶解法で熱延可能な矩形とした場合は、分塊や熱間鍛造等を行わず熱間圧延に供してもよい。
また、凹凸形成工程が焼鈍工程の前に実施される場合の凹凸形成工程に供するチタン素材は、公知の方法で製造されたものでよく、上記スラブに熱間圧延を施した熱延コイル又は当該熱延コイルに冷間圧延を施した冷延コイルを凹凸形成工程に供してもよい。
焼鈍工程に供するチタン素材は、上記のとおり、熱間圧延及び冷間圧延を施して製造されるが、当該冷間圧延において、1パスあたりの平均圧下率は、12%以上であることが好ましい。圧下率が高いと、チタン素材の表面にCとTiの化合物(トライボフィルム)が生じ、当該化合物が焼鈍工程により浸炭して硬くなる。その結果、チタン材の表面が硬くなる。1パスあたりの平均圧下率が12%以上であると、荷重を50gfとしたときの最終製品であるチタン材のビッカース硬さが、荷重を1000gfとしたときの最終製品であるチタン材のビッカース硬さに対して30HV以上大きくなる。一方、冷間圧延における1パスあたりの平均圧下率の上限は、冷延後の外観の観点から、例えば、25%である。
凹凸形成工程が焼鈍工程の後に実施される場合、凹凸形成工程におけるスキンパス圧延の圧下率は、例えば、0.3%以上であればよい。凹凸形成工程が焼鈍工程の後に実施される場合の凹凸形成工程におけるスキンパス圧延の圧下率の上限は特段制限されないが、圧下率が大きすぎると、チタン材に導入されるひずみによって成形性が低下する場合がある。よって、凹凸形成工程が焼鈍工程の後に実施される場合の凹凸形成工程におけるスキンパス圧延の圧下率は、2.0%以下であることが好ましい。
一方、凹凸形成工程が焼鈍工程の前に実施される場合、凹凸形成工程におけるスキンパス圧延の圧下率は、例えば、0.5%以上であればよい。凹凸形成工程が焼鈍工程の後に実施される場合の凹凸形成工程におけるスキンパス圧延の圧下率の上限は特段制限されないが、ダルロールを用いたスキンパス圧延では、圧延時にチタン素材に生じる摩擦力が大きく、圧下率を大きくしようとすると圧延機にかかる負荷が大きくなりすぎ、所望の圧下率で圧下できない場合がある。よって、凹凸形成工程が焼鈍工程の前に実施される場合の凹凸形成工程におけるスキンパス圧延の圧下率は、例えば、7.0%以下である。
凹凸形成工程が焼鈍工程の後に実施される場合、凹凸形成工程では、スキンパス圧延に代えて、ブラスト処理により、チタン素材の少なくとも一方の表面に凹凸を形成してもよい。焼鈍工程後のチタン素材にブラスト処理を施す場合、ブラスト処理の方法は、最終製品のチタン材について、粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超300μm以下の場合、二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が上記式(1)を満足し、粗さ曲線要素の平均長さRSmが300μm超の場合、二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が上記式(2)を満足すれば特段制限されない。例えば、ブラスト処理としては、ビーズブラストやウェットブラストが挙げられる。
凹凸形成工程が焼鈍工程の後に実施される場合、当該凹凸形成工程後のチタン材に、真空雰囲気、酸化雰囲気、又は窒化雰囲気の少なくともいずれかの雰囲気で更に焼鈍を施すことが好ましい。焼鈍工程後に凹凸形成工程を実施して凹凸が形成したチタン材は、チタン材の表層に加工層(凹凸形成で顕著にひずみが導入された表層)が形成する。この加工層では、延性が低下することがあり、その場合、深絞り成形をした際に破断することがある。この破断を抑制するために、凹凸形成工程後のチタン材に、真空雰囲気、酸化雰囲気、又は窒化雰囲気の少なくともいずれかの雰囲気でチタン素材に更に焼鈍を施すことが好ましい。凹凸形成工程後の焼鈍条件は、上記の焼鈍工程と同様の条件であってよい。
凹凸形成工程及び焼鈍工程を経たチタン材は、必要に応じて、機械的特性を調整するための調質圧延又は形状を矯正するための引張矯正が施されてもよい。
以上、本実施形態に係るチタン材の製造方法について説明した。
以下に、実施例を示しながら、本発明の実施形態について、具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明のあくまでも一例であって、本発明が、下記の例に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例では、表1に示した成分を有するJIS H 4600:2012に準拠した、JIS1種~JIS3種に相当する純チタンのスラブ、JIS12種、JIS17種及びJIS21種に相当するチタン合金のスラブ、Ti-1.0Cuで表されるTi-1.0Cu合金のスラブ、Ti-1.0Cu-1.0Sn-0.3Si-0.25Nbで表されるTi-1.0Cu-1.0Sn-0.3Si-0.25Nb合金のスラブを熱間圧延した後、スケール除去を施し、板厚4mmの熱間圧延板とした。表1中の「-」は、意図的に添加していないことを示す。
Figure 0007448859000004
熱間圧延板を表2に示す圧下率で冷間圧延して板厚1.5mmの冷間圧延板を製造し、表2に示す条件で焼鈍工程を行った。大気雰囲気で焼鈍を行った場合、溶削して酸化皮膜を除去したチタン素材と、酸化皮膜を残したチタン素材を製造した。焼鈍工程後のチタン素材に対して、凹凸形成工程を実施した。表2中のダルロール圧延A~W及びダルロール圧延a~cは、表3に記載のダル圧延(スキンパス圧延)条件に対応する。表3に示した投射材は、ダル加工に用いた投射材を示している。表3に示したRaは、ダル加工後のロール(ダルロール)表面の表面粗さRaを示している。
比較例1では、凹凸形成工程として、スチールグリット(SG-50)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが2.1μmのダルロールを用いて1回のスキンパス圧延を行った(ダルロール圧延O)。
比較例2では、凹凸形成工程として、スチールグリット(SG-200)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが8.3μmのダルロールを用いて2回のスキンパス圧延を行った(ダルロール圧延P)。
比較例3では、凹凸形成工程として、スチールグリット(SG-140)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが7.3μmのダルロールを用いて1回のスキンパス圧延を行った(ダルロール圧延Q)。
比較例4では、凹凸形成工程として、スチールグリット(SG-170)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが7.4μmのダルロールを用いて1回のスキンパス圧延を行った(ダルロール圧延R)。
比較例5では、凹凸形成工程として、1回目のスキンパス圧延に、スチールショット(SS-200)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが8.3μmのダルロールを用い、2回目のスキンパス圧延に、スチールショット(SS-200)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが5.6μmのダルロールを用いた(ダルロール圧延S)。
比較例6では、凹凸形成工程として、スチールショット(SS-200)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが8.3μmのダルロールを用いて2回のスキンパス圧延を行った(ダルロール圧延T)。
比較例7では、凹凸形成工程として、スチールショット(SS-240)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが8.1μmのダルロールを用いて2回のスキンパス圧延を行った(ダルロール圧延U)。
比較例8では、凹凸形成工程として、スチールグリット(SG-50)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが2.1μmのダルロールを用いて2回のスキンパス圧延を行った(ダルロール圧延V)。
比較例9では、凹凸形成工程として、スチールグリット(SG-170)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが2.9μmのダルロールを用いて2回のスキンパス圧延を行った(ダルロール圧延W)。
比較例10、14では、凹凸形成工程としてのスキンパス圧延は行わず、冷間圧延板の表面を片面当たり100μm溶削した。
比較例11では、凹凸形成工程としてのスキンパス圧延は行わず、冷間圧延板の表面を片面当たり10μm溶削した。比較例10、11、14における溶削は、硝フッ酸(HF:2mass%、HNO:8mass%)を用いて行った。
比較例12では、凹凸形成工程は行わず、冷間圧延板の表面を鏡面研磨した。
比較例13で、凹凸形成工程は行わなかった例であり、焼鈍工程後の冷間圧延板の表面状態が維持されたものである。
比較例15では、凹凸形成工程として、スチールグリット(SG-100)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが3.1μmのダルロールを用いて2回のスキンパス圧延を行った(ダルロール圧延b)。
比較例16では、凹凸形成工程として、スチールグリット(SG-170)を用いて加工したダルロールの表面粗さRaが4.4μmのダルロールを用いて3回のスキンパス圧延を行った(ダルロール圧延c)。
また、表2中の凹凸形成工程の項目に示したビーズブラストは、ジルコニアビーズF40を用いて圧力0.3MPa、投射距離200mm、投射時間、1minの条件でビーズブラストを行ったことを示し、ウェットブラストは、アルミナグリットF230を用いてグリッドの体積割合15vol%としたスラリーを、流速15m/s、ラインスピード0.2m/sの条件でウェットブラストを行ったことを示している。
本発明例25~28については、凹凸形成工程後のチタン材に対して表2に示す条件で更に焼鈍を行った。
Figure 0007448859000005
Figure 0007448859000006
製造されたたチタン材の、粗さ曲線要素の平均長さRSm及び二乗平均平方根傾斜RΔqを、JIS B 0601:2013に準拠し、以下の条件で測定した。
装置機器:表面粗さ形状測定機((株)東京精密製 SURFCOM480B-12、解析ソフトウェア:SURFCOM480B Ver.7.06)
触針:(株)東京精密製形状測定子(型式:DT43801)
パラメータ算出規格:JIS-01規格
測定種別:粗さ測定
カットオフ種別:ガウシアン
測定間隔Δx:0.4μm
傾斜補正:両端
評価長さ:15.0mm
測定速度:0.15mm/sec
測定レンジ:400μm
カットオフ波長λc:0.8mm
λsカットオフ波長:25μm
上記条件で2箇所について算出された値の平均値を粗さ曲線要素の平均長さRSm及び二乗平均平方根傾斜RΔqとした。
酸化皮膜、窒化皮膜の厚さはグロー放電分光分析法によって測定した。グロー放電分光分析法でチタン材の表面からO、C、N及びTiの分析を行い、酸化皮膜の厚さは測定されるO濃度、窒化皮膜の厚さはN濃度によって求めた。具体的には、最表面のO濃度に対してO濃度が半減した位置までの深さ方向の距離を酸化皮膜の厚みとし、最表面のN濃度に対してN濃度が半減した位置までの深さ方向の距離を窒化皮膜の厚みとした。
ビッカース硬さには、JIS Z 2244:2009に準拠した方法で荷重50gf、1000gf、保持時間15sでそれぞれ5点測定し、測定された値の平均値を用いた。得られたチタン材の粗さ曲線要素の平均長さRSm及び二乗平均平方根傾斜RΔq、ビッカース硬さ及び皮膜の厚さを表4に示す。
Figure 0007448859000007
得られたチタン材について、一段の深絞り試験及び多段深絞り試験を行った。図3は、実施例における深絞り試験を説明するための図である。図3では、円筒ポンチ用いた深絞り試験を示している。
得られたチタン材からφ120mmの円形のブランクを切り出した。固体潤滑剤として日油株式会社製ミルボンド(登録商標)と水を体積比で3:1として混合し、これを切り出されたブランクの表面にバーコーターで塗布した。固体潤滑剤が塗布されたブランクを60℃で2時間乾燥させた。固体潤滑剤の厚さは3~5μmであった。
固体潤滑剤が形成したブランクを下ダイスと上ダイスで保持した。上ダイスのブランク側の端部を曲率半径が5mmの曲線とした。このときの下ダイスと上ダイスとの、ブランクの延在方向のクリアランスは2~4mmであった。そして、保持されたブランクに下ダイス側から荷重を加えた。
一段の深絞り試験では、φ60mmの球頭ポンチを用い、絞り深さが40mmになるまで荷重を加えた。多段深絞り試験では、3回の深絞りを行った。一段目の深絞りにはφ60mmの球頭ポンチを用いて絞り深さが40mmになるまで荷重を加え、二段目の深絞りにはφ50mmの球頭ポンチを用いて絞り深さが50mmになるまで荷重を加え、三段目の深絞りにはφ45mmの円筒ポンチを用いて絞り深さが65mmになるまで荷重を加えた。円筒ポンチのポンチ肩の曲率半径は5mmであった。深絞り速度は100mm/分とした。
深絞り試験後の供試体について、目視にて外観検査を行った。
固体潤滑剤が剥離し、焼き付き跡が認められたもの又は10本以上の線状の疵が認められたものを不良(C)、一部固体潤滑剤が剥離し、焼き付き跡がなく、6~9本の線状の疵が認められたものを可(B)、固体潤滑剤の剥離が認められず、焼き付き跡がなく、線状の疵が5本以下であったものを良好(A)と評価した。
また、深絞り成形性の評価指標として下記式(6)で板厚減少率を算出した。板厚減少率は、深絞り後の供試体について、深絞りされた底面から高さ20mm程度の位置を360°ポイントマイクロメーターで厚さを測定し、最も薄い部位の値を試験後の厚さとして用いた。
板厚減少率(%)={1-(試験後の厚さ/試験前の厚さ)}×100 …式(6)
一段の深絞り試験では板厚減少率が20%未満である場合を合格とし、多段深絞り試験では板厚減少率が30%未満である場合を合格とした。ブランクが破断した場合も不合格であり、表中には破断と記載した。評価結果を表5に示す。また、図4に、深絞り成形性の評価結果と、粗さ曲線要素の平均長さRSm及び二乗平均平方根傾斜RΔqとの関係を示す。図4中の〇は、一段の深絞り試験及び多段深絞り試験のいずれにおいても深絞り成形後の外観が可以上であった条件であり、△は、一段の深絞り試験のみでの深絞り成形後の外観が可以上であった条件であり、×は、一段の深絞り試験及び多段深絞り試験のいずれにおいても深絞り成形性が不良又はブランクが破断した条件である。
Figure 0007448859000008
表5及び図4に示すように、粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超300μm以下である場合、二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が上記式(1)を満足し、前記粗さ曲線要素の平均長さRSmが300μm超である場合、前記二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が上記式(2)を満足するときに、そうでない場合と比較して、一段の深絞り試験後の外観及び深絞り成形性に優れていた。また、粗さ曲線要素の平均長さRSmが400μm以下であり、かつ、二乗平均平方根傾斜RΔqが0.190rad.以下である場合に、そうでない場合と比較して、多段深絞り試験後の外観及び深絞り成形性に優れていた。
(実施例2)
本実施例では、表1に示した成分を有するJIS H 4600:2012に準拠したJIS1種に相当する純チタンのスラブを熱間圧延した後、スケール除去を施し、板厚4mmの熱間圧延板とした。
熱間圧延板に対し、平均圧下率を10%として冷間圧延して板厚1.5mmの冷間圧延板を製造し、表6に示す条件でスキンパス圧延して凹凸を形成した。凹凸が形成されたチタン素材に対し、表6に示す条件で焼鈍工程を行った。大気雰囲気で焼鈍を行った場合、溶削して酸化皮膜を除去したチタン素材と、酸化皮膜を残したチタン素材を製造した。焼鈍工程後のチタン素材に対して、凹凸形成工程を実施した。表6に示す凹凸形成の項目のダルロール圧延A、E、Fは、それぞれ、表3に示すダルロール圧延A、E、Fである。
上記の方法で製造されたチタン材について、実施例1と同様にして、粗さ曲線要素の平均長さRSm及び二乗平均平方根傾斜RΔqの測定、酸化皮膜及び窒化皮膜の厚さの測定、ビッカース硬さの測定、一段の深絞り試験、多段深絞り試験、並びに、外観検査及び深絞り成形性の評価を行った。評価結果を表6に示す。
Figure 0007448859000009
表6に示すように、粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超300μm以下である場合、二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が上記式(1)を満足し、前記粗さ曲線要素の平均長さRSmが300μm超である場合、前記二乗平均平方根傾斜RΔq(rad.)が上記式(2)を満足するとき、式(1)及び式(2)の双方を満たさない場合と比較して、一段の深絞り試験後の外観及び深絞り成形性が優れていた。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

Claims (5)

  1. 少なくとも一方の表面において、粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超であり、前記粗さ曲線要素の平均長さRSmが8μm超300μm以下である場合、二乗平均平方根傾斜RΔq(rad)が下記式(1)を満足し、前記粗さ曲線要素の平均長さRSmが300μm超である場合、前記二乗平均平方根傾斜RΔq(rad)が下記式(2)を満足する、チタン材。
    RΔq≧0.060 ・・・式(1)
    RΔq≧2×RSm/10000 ・・・式(2)
  2. 前記粗さ曲線要素の平均長さRSmが400μm以下であり、かつ、二乗平均平方根傾斜RΔqが0.190rad以下である、請求項1に記載のチタン材。
  3. 荷重を50gfとしたときのビッカース硬さが荷重を1000gfとしたときのビッカース硬さに対して30HV以上大きい、請求項1又は2に記載のチタン材。
  4. 酸化皮膜又は窒化皮膜を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載のチタン材。
  5. 前記酸化皮膜又は前記窒化皮膜の厚さが1.00μm未満である、請求項4に記載のチタン材。
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