JP6493257B2 - ロータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータの製造方法に関する。
従来、第1ロータコア部および第2ロータコア部を備えたロータの製造方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、複数の基準ブロックコアを備えた回転子積層鉄心の製造方法が開示されている。この回転子積層鉄心の製造方法では、複数の基準ブロックコアを形成する工程と、複数の基準ブロックコアを上下方向に積層する工程と、基準ブロックコアの磁石挿入孔に基準ブロックコアの上下方向の長さよりも短い長さを有する永久磁石を上側から挿入する工程と、複数の基準ブロックコアが積層された状態で、磁石挿入孔と永久磁石との隙間に上側から樹脂部材を充填する工程とを備える。また、磁石挿入孔の下端部にはそれぞれ掛止部が設けられている。そして、樹脂部材が充填する工程では、永久磁石が掛止部に接触した状態で、樹脂部材が充填される。これにより、積層された複数の基準ブロックコアのうちの一の基準ブロックコアの永久磁石と、隣接して配置された他の基準ブロックコアの永久磁石との間に、上下方向に掛止部の厚み分の隙間が形成される。
また、上記特許文献1には、上記掛止部が設けられていない磁石挿入孔を有する回転子積層鉄心の製造方法が開示されている。この回転子積層鉄心では、回転子積層鉄心の下側に複数の永久磁石が寄った状態で、樹脂部材を充填することにより、永久磁石が回転子積層鉄心の下側に寄った位置に固定される。
特開2007−282392号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の回転子積層鉄心の製造方法では、積層された複数の基準ブロックコアのうちの一の基準ブロックコアの永久磁石と、隣接して配置された他の基準ブロックコアの永久磁石との間に、掛止部の厚み分の隙間が形成される。この結果、この隙間の部分には、永久磁石が存在せず、磁束を発生させることができないため、回転子積層鉄心とステータとの相互作用によって発生されるモータトルクの大きさが低下するという不都合がある。また、上記特許文献1の上記掛止部が設けられていない磁石挿入孔を有する回転子積層鉄心の製造方法では、掛止部に起因する隙間が生じない一方、回転子積層鉄心の下側に永久磁石が寄った状態で、永久磁石が磁石挿入孔に固定される。ここで、一般的に、回転子積層鉄心は、回転軸方向(上下方向)において、回転子積層鉄心の長さが固定子積層鉄心(ステータ)の長さよりも大きく構成される。このため、回転子積層鉄心の下側に永久磁石が寄った状態で、永久磁石が磁石挿入孔に固定された場合には、回転子積層鉄心の下側端部の近傍の永久磁石の径方向の対向位置にはステータが配置されずに、永久磁石とステータとが対向する領域が減少する。この結果、永久磁石とステータとが対向する領域が減少してしまうことに起因して、モータトルクの大きさが低下してしまう。したがって、上記特許文献1の回転子積層鉄心(ロータ)では、複数の基準ブロックコア(第1ブロックコア部および第2ブロックコア部)を備えることにより、発生させるモータトルクが低下するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、第1ロータコア部および第2ロータコア部を備える場合にも、発生させるモータトルクが低下するのを防止することが可能なロータの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるロータの製造方法は、第1磁石用孔部を有する複数の第1電磁鋼板を積層することにより第1ロータコア部を形成するとともに、第2磁石用孔部を有する複数の第2電磁鋼板を積層することにより第2ロータコア部を形成し、第1ロータコア部の回転軸方向の長さよりも短い回転軸方向の長さを有する第1永久磁石を第1ロータコア部の第1磁石用孔部に配置するとともに、第2ロータコア部の回転軸方向の長さよりも短い回転軸方向の長さを有する第2永久磁石を第2ロータコア部の第2磁石用孔部に配置し、第1磁石用孔部および第2磁石用孔部が連通するように、回転軸方向の一方側に第1ロータコア部を、回転軸方向の他方側に第2ロータコア部を配置して、第1ロータコア部と第2ロータコア部とを回転軸方向に並んで配置し、第2磁石用孔部に配置されている第2永久磁石が、第1ロータコア部側に寄るように、第2永久磁石の回転軸方向の他方側に所定の冶具を配置し、第1永久磁石が第2永久磁石側に寄った位置に位置するように、第1永久磁石の一方側から、第1磁石用孔部と第1永久磁石との隙間、および、第2磁石用孔部と第2永久磁石との隙間に充填するように、樹脂成型材を充填する。
この発明の一の局面によるロータの製造方法では、第2磁石用孔部に配置されている第2永久磁石が、第1ロータコア部側に寄るように、第2永久磁石の回転軸方向の他方側に所定の冶具を配置し、第1永久磁石が第2永久磁石側に寄った位置に位置するように、第1永久磁石の一方側から、第1磁石用孔部と第1永久磁石との隙間、および、第2磁石用孔部と第2永久磁石との隙間に充填するように、樹脂成型材を充填する。これにより、第1ロータコア部および第2ロータコア部を備える場合にも、第1永久磁石と第2永久磁石とが互いに近寄った位置に配置され、その分、第1永久磁石と第2永久磁石との対向隙間が小さくなるので、対向隙間に起因するモータトルクの低下を防止することができる。また、第1永久磁石と第2永久磁石とが互いに近寄った位置(ロータの軸方向の中央部に寄った位置)に配置されるので、ロータ内で第1永久磁石と第2永久磁石とが共に一方側(または他方側)に寄った位置に配置される場合に比べて、永久磁石とステータとが径方向に対向する領域が減少するのを防止することができる。その結果、永久磁石とステータとが対向する領域が減少することに起因したモータトルクの低下を防止することができる。したがって、第1ロータコア部および第2ロータコア部を備える場合にも、発生させるモータトルクが低下するのを防止することができる。
本発明によれば、上記のように、第1ロータコア部および第2ロータコア部を備える場合にも、発生させるモータトルクが低下するのを防止することができる。
本発明の第1実施形態によるロータの平面図である。 本発明の第1実施形態による回転電機(ロータ)の断面図である。 本発明の第1実施形態によるロータの第1ロータコア部を示す平面図である。 本発明の第1実施形態によるロータの斜視図である。 本発明の第1実施形態によるロータの第2ロータコア部を示す平面図である。 本発明の第1実施形態によるロータの第1磁石用孔部と第2磁石用孔部との位置関係を示す平面図である。 本発明の第1実施形態によるロータのスキューの構成を説明するための側面図である。 本発明の第1実施形態によるロータのシャフトの構成を示す部分断面図である。 本発明の第1実施形態によるロータの製造装置を示す断面図である。 本発明の第1実施形態による付勢ピン部材の配置位置を説明するための図である。 本発明の第1実施形態によるロータの第1ロータコア部および第2ロータコア部の形成について説明するための斜視図である。 本発明の第1実施形態によるロータの第2永久磁石の配置について説明するための斜視図である。 本発明の第1実施形態によるロータの第1永久磁石の配置について説明するための斜視図である。 本発明の第2実施形態によるロータの構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態によるロータの第1電磁鋼板の構成を示す平面図(1)である。 本発明の第2実施形態によるロータの第1電磁鋼板の構成を示す平面図(2)である。 本発明の第2実施形態によるロータの第2電磁鋼板の構成を示す平面図である。 本発明の第2実施形態によるロータの第1磁石用孔部と第2磁石用孔部との連通に関する平面図である。 本発明の第3実施形態によるロータおよびロータの製造装置を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(第1実施形態の構造)
図1〜図8を参照して、第1実施形態によるロータ100の構造について説明する。図1には、ロータ100の断面図が示されている。
なお、本願明細書では、単に「回転軸方向」または単に「軸方向」と記載した場合は、ロータ100の回転軸方向を意味し、図1中のZ軸に平行な方向を意味する。また、単に「周方向」と記載した場合には、ロータ100の周方向を意味し、図1中の矢印A1方向または矢印A2方向を意味する。単に「径方向」と記載した場合には、ロータ100の径方向を意味し、図1中の矢印R1方向または矢印R2方向を意味する。また、単に「径方向内側」と記載した場合には、ロータ100の内径側を意味し、図1中の矢印R1方向側を意味するものとして記載している。また、単に「径方向外側」と記載した場合には、ロータ100の外径側を意味し、図1中の矢印R2方向側を意味するものとして記載している。
〈ロータの全体構造〉
ロータ100は、回転電機101の一部を構成している。具体的には、図1に示すように、ロータ100は、複数の永久磁石(第1永久磁石3および第2永久磁石4)がロータ100の内部に埋め込まれた、いわゆる埋込永久磁石型モータ(IPMモータ(Interior Permanent Magnet Motor))の一部を構成している。
また、ロータ100は、図2に示すように、ステータ102の径方向内側において、ステータ102と径方向に対向するように配置されている。すなわち、回転電機101は、インナーロータ型の回転電機として構成されている。そして、回転電機101では、ステータ102にはコイル(図示せず)が設けられており、コイルが発生させる磁界(磁束)とステータに対向するロータ100が発生させる磁界(磁束)との相互作用により、ロータ100が回転運動するように構成されている。そして、ロータ100は、図1に示すように、シャフト6を含み、シャフト6を介して、回転電機101の外部に回転運動を伝達させる(または伝達される)ように構成されている。
また、ロータ100は、図2に示すように、ロータ100の回転軸方向の長さL1がステータ102の回転軸方向の長さL2よりも大きくなるように構成されている。
また、ロータ100は、第1ロータコア部1と、第2ロータコア2と、複数(たとえば、16個)の第1永久磁石3と、複数(たとえば、16個)の第2永久磁石4と、樹脂成型材5とを備えている。
第1ロータコア部1は、回転軸方向の長さL3を有するように構成されている。また、第2ロータコア部2は、第1ロータコア部1に回転軸方向に対向して配置されており、回転軸方向の長さL4を有するように構成されている。なお、第1実施形態では、長さL3と長さL4とは同一(略同一)の大きさである。
第1永久磁石3は、回転軸方向に長さL3よりも短い長さL5を有するように構成されており、第2永久磁石4は、回転軸方向に長さL4よりも短い長さL6を有するように構成されている。なお、第1実施形態では、長さL5と長さL6とは同一(略同一)の大きさである。
樹脂成型材5(樹脂モールド)は、第1永久磁石3の軸方向外側(矢印Z1方向側)の端面31を覆い、厚みt1を有する第1樹脂部分51と、第2永久磁石4の軸方向外側(矢印Z2方向側)の端面41を覆い、厚みt2を有する第2樹脂部分52とを含む。たとえば、厚みt1と厚みt2とは略同一(同一)の大きさである。
そして、第1樹脂部分51の厚みt1は、第1ロータコア部1の矢印Z1方向側のコア端面11に対する第1永久磁石の端面31の窪みの長さ(深さ)である窪み長さL7と略同一の大きさを有する。また、第2樹脂部分52の厚みt2は、第2ロータコア部2の矢印Z2方向側のコア端面21に対する第2永久磁石の端面41の窪みの長さ(深さ)である窪み長さL8と略同一の大きさを有する。
ここで、第1実施形態では、ロータ100は、回転軸方向において、第1永久磁石3の第2永久磁石4に対する対向面である端面32と、第2永久磁石4の第1永久磁石3に対する対向面である端面42との対向隙間d1が、窪み長さL7と窪み長さL8との合計長さ(L7+L8)よりも小さくなるように構成されている。すなわち、ロータ100は、対向隙間d1が、厚みt1と厚みt2との合計厚み(t1+t2)よりも小さくなるように構成されている。たとえば、対向隙間d1は、略0となるように構成されている。
また、回転軸方向において、第1永久磁石3の端面31から第2永久磁石4の端面41までの長さ(L5+L6)は、ステータ102の長さL2よりも大きい。したがって、ステータ102の径方向に対向する位置には、第1永久磁石3または第2永久磁石4が配置された状態になる。なお、第1ロータコア部1のコア端面11の近傍には、第1樹脂部分51が、第2ロータコア部2のコア端面21の近傍には、第2樹脂部分52が設けられている一方、コア端面11の近傍およびコア端面21の近傍は、ステータ102に径方向に対向して配置されていないので、第1樹脂部分51および第2樹脂部分52が設けられていても(この部分に永久磁石が設けられていなくても)磁束の低下の原因にはならない。したがって、対向隙間d1が窪み長さL7と窪み長さL8との合計長さよりも小さい一方、第1樹脂部分51および第2樹脂部分52は、磁束の低下の原因にならないので、磁束の大きさが低下することを防止することが可能となり、回転電機101のトルクの低下を防止することが可能になる。
〈ロータの各部の構成の詳細〉
第1ロータコア部1は、図2に示すように、第1磁石用孔部12を有する複数の第1電磁鋼板13が回転軸方向に積層されることにより形成されている。図3に示すように、第1電磁鋼板13には、矢印Z1方向側からみて、径方向外側に等角度間隔で設けられた複数(たとえば、16個)の第1磁石用孔部12と、径方向内側に突出する複数(たとえば、2つ)の第1凸部14とが設けられている。また、第1凸部14は、シャフト6の溝部61(図1参照)に、圧入(たとえば、軽圧入)されることにより係合(嵌合)されるように構成されている。
そして、第1ロータコア部1は、複数の第1電磁鋼板13が、矢印Z1方向側から見て、第1磁石用孔部12同士の周方向の位置および第1凸部14同士の周方向の位置が一致する状態で、Z軸に平行な方向に積層されることにより形成されている。
ここで、図3に示すように、ロータ100の回転軸中心C1と第1磁石用孔部12の周方向の中心位置C2とを結ぶ直線B1と、回転軸中心C1と第1凸部14の周方向の中心位置C3とを結ぶ直線B2とがなす角度は、回転角度αである。すなわち、第1磁石用孔部12は、第1凸部14の周方向の中心位置C3から周方向の一方側(矢印A2方向側)に回転角度αにずれた位置に中心位置C2が位置する。
そして、図2に示すように、第1電磁鋼板13は、Z軸に平行な方向に厚みt3を有する。そして、厚みt3を有する第1電磁鋼板13が複数枚積層されることにより、回転軸方向に長さL3を有する第1ロータコア部1が形成される。
また、第1電磁鋼板13は、図4に示すように、複数のカシメ部13aを有し、一の第1電磁鋼板13のカシメ部13aが他の第1電磁鋼板13のカシメ部13aにかしめられる(ダボカシメされる)ことにより、複数の第1電磁鋼板13同士を固定する(カシメ積層される)ように構成されている。
そして、複数の第1磁石用孔部12は、それぞれ、第1永久磁石3を内部に配置可能に構成されており、図3に示すように、矢印Z1方向側から見て、たとえば、楕円形状を有するように構成されている。第1永久磁石3は、矢印Z1方向側からみて、矩形形状を有するように構成されており、第1磁石用孔部12と第1永久磁石3との間には、樹脂成型材5が充填される前において、第1磁石用孔部12に第1永久磁石3が配置された状態で隙間が生じる。
第2ロータコア部2は、図4に示すように、第1ロータコア部1の矢印Z2方向側に配置されており、第1ロータコア部1に回転軸方向(たとえば、上下方向)に対向して配置されている。そして、第2ロータコア部2は、図5に示すように、第2磁石用孔部22を有する複数の第2電磁鋼板23が回転軸方向に積層されることにより形成されている。たとえば、第2ロータコア部2は、第1ロータコア部1と同様に、矢印Z1方向側からみて、径方向外側に等角度間隔で設けられた複数(たとえば、16個)の第2磁石用孔部22と、径方向内側に突出する複数(たとえば、2つ)の第2凸部24とが設けられている。
そして、第2ロータコア部2は、複数の第2電磁鋼板23が、矢印Z1方向側からみて、第2磁石用孔部22同士の周方向の位置および第2凸部24同士の周方向の位置が一致する状態で、Z軸に平行な方向に積層されることにより形成されている。
ここで、図5に示すように、ロータ100の回転軸中心C1と第2磁石用孔部22の周方向の中心位置C4とを結ぶ直線B3と、回転軸中心C1と第2凸部24の周方向の中心位置C5とを結ぶ直線B4とがなす角度は、回転角度αである。すなわち、第2磁石用孔部22は、第2凸部24の周方向の中心位置C5から周方向の一方側(矢印A1方向側)に回転角度αにずれた位置に中心位置C4が位置する。
また、図2に示すように、第2電磁鋼板23は、Z軸に平行な方向に厚みt4を有する。たとえば、厚みt4は、第1電磁鋼板13の厚みt3と同一の大きさに設定されている。そして、厚みt4を有する第2電磁鋼板23が複数枚積層されることにより、回転軸方向に長さL4を有する第2ロータコア部2が形成されている。
ここで、図6および図7に示すように、第1実施形態では、ロータ100には、スキュー(ブロックスキュー、ステップスキュー)が設けられている。すなわち、ロータ100は、スキューロータとして構成されている。そして、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とが回転軸方向に組み合わされた状態(シャフト6に取り付けられた状態)で、第1永久磁石3と第2永久磁石4との周方向の回転位置C2およびC4(位相)が互いにずれた位置に配置される。
具体的には、図6に示すように、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とは、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とが回転軸方向に並んで配置された状態で、上記第1凸部14の位置C3および第2凸部24の位置C5が略一致する一方、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とが、第1磁石用孔部12の周方向の中心位置C2が第1凸部14の周方向の中心位置C3に対して周方向の矢印A2方向側の回転角度αを有する位置(回転角度位置)に位置し、かつ、第2磁石用孔部22の周方向の中心位置C4が第2凸部24の周方向の中心位置C5に対して周方向の矢印A1方向側の回転角度αを有する位置(回転角度位置)に位置するように構成されている。
すなわち、第1磁石用孔部12の中心位置C2と第2磁石用孔部22の中心位置C4とは、回転角度2αを有する位置関係となる。また、回転角度2αは、スキューのための所定の位相の大きさに対応する。そして、図7に示すロータ100の側面図(矢印Y2方向側から見た図)のように、第1永久磁石3と第2永久磁石4とが、周方向の回転位置(位相)が互いにずれた位置に配置される。
また、図6(図2および図10)に示すように、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2は、第1磁石用孔部12と第2磁石用孔部22とが連通されるように形成されている。すなわち、第1磁石用孔部12と第1永久磁石3との隙間と、第2磁石用孔部22と第2永久磁石4との隙間とが、矢印Z1方向側から見て、オーバーラップするように、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2が形成されている。
樹脂成型材5は、図2に示すように、第1磁石用孔部12内の第1永久磁石3の端面31を覆うように充填されている第1樹脂部分51と、第2磁石用孔部22内の第2永久磁石4の端面41を覆うように充填されている第2樹脂部分52と、第1磁石用孔部12と第1永久磁石3との隙間に充填された部分である第3樹脂部分53と、第2磁石用孔部22と第2永久磁石4との隙間に充填された部分である第4樹脂部分54とを含む。
そして、樹脂成型材5は、たとえば、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂により構成されており、流体の状態(溶融樹脂の状態)で、第1ロータコア部1の第1永久磁石3の矢印Z1方向側(たとえば、上側から)から、第1樹脂部分51〜第4樹脂部分54となる位置に充填(図9参照)されるように構成されている。これにより、第1永久磁石3および第2永久磁石4は、それぞれ第1磁石用孔部12および第2磁石用孔部22に固定される。
ここで、図2に示すように、第1樹脂部分51の厚みt1は、1枚の第1電磁鋼板13の厚みt3よりも大きい。すなわち、第1樹脂部分51の厚みt1は、窪み長さL7と略同一の大きさとなるので、たとえば、第1ロータコア部1から第1電磁鋼板13が1枚取り除かれ、窪み長さL7が厚みt3分小さくなった場合でも、第1樹脂部分51が、第1永久磁石3の端面31を覆う状態を維持することが可能である。
また、第2樹脂部分52の厚みt2は、1枚の第1電磁鋼板23の厚みt4よりも大きい。そして、図2に示すように、対向隙間d1は、第1電磁鋼板13の厚みt3と第2電磁鋼板23の厚みt4の合計厚み(t3+t4)よりも小さい。
シャフト6は、図8に示すように、回転軸方向に延びる筒状に形成されており、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2との径方向内側において、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とに渡って配置されている。また、シャフト6は、図1に示すように、外周面に2つの溝部61が設けられており、溝部61は、第1ロータコア部1の第1凸部14および第2ロータコア部2の第2凸部24に係合(嵌合)するように構成されている。
ロータ100には、エンドプレート7が設けられている。エンドプレート7は、第2ロータコア部2の矢印Z2方向側に配置されている。そして、エンドプレート7は、回転軸方向において、シャフト6のフランジ部62と第2ロータコア部2の矢印Z2方向側のコア端面21との間に挟まれるように配置されている。
また、シャフト6の矢印Z1方向側には、シャフトカシメ部63が設けられており、シャフトカシメ部63は、シャフト6に第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とエンドプレート7とが取り付けられた(配置された)後に、径方向外側に変形されることにより、シャフト6と、第1ロータコア部1、第2ロータコア部2およびエンドプレート7とを回転軸方向に固定するように構成されている。
(ロータの製造装置の構造)
次に、図9および図10を参照して、ロータ100の製造装置200の構造について説明する。製造装置200は、樹脂成型装置210を含む。また、製造装置200には、図示しないプレス加工装置、ロータ組立装置、シャフト組付装置などが設けられている。
樹脂成型装置210は、図9に示すように、樹脂供給部211と、樹脂送出機構部212と、樹脂送出型部213と、上側押え板214(ゲートプレート)と、下側押え板215と、付勢ピン部材216とを含む。なお、下側押え板215は、特許請求の範囲の「第2ロータコア部の他方側の端面に当接する樹脂成型装置の部材」の一例である。また、付勢ピン部材216は、特許請求の範囲の「所定の冶具」、「付勢部材」および「ピン部材」の一例である。
樹脂供給部211は、樹脂成型材5の材料となる溶解樹脂SPを格納している。樹脂送出機構部212は、たとえば、プランジャー等を含み、樹脂供給部211からの溶解樹脂SPを上側押え板214の吐出口214a(ロータ100)側に、樹脂送出型部213および上側押え板214を介して、充填圧PL1で送り出すように構成されている。
上側押え板214と下側押え板215とは、回転軸方向に並んで配置された第1ロータコア部1および第2ロータコア部2の回転軸方向の両側から挟みこむように押圧することにより、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2を固定するように構成されている。具体的には、下側押え板215は、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2のパレットとして構成されており、下側押え板215の矢印Z1方向側の端面に第2ロータコア部2のコア端面21が当接するように配置される。
ここで、第1実施形態では、付勢ピン部材216は、樹脂成型装置210の下側押え板215から矢印Z1方向(下側から上側)に突出するように設けられている。そして、付勢ピン部材216は、第2永久磁石4の端面41に当接し、端面41に矢印Z1方向側に付勢力を与えるように構成されている。具体的には、付勢ピン部材216には、矢印Z1方向側に付勢力PL2を与えるための付勢機構(たとえば、ばね機構、油圧機構、または、ガス圧機構)が設けられている。なお、付勢ピン部材216は、付勢力PL2が充填圧PL1よりも大きくなるように構成されている。また、第1実施形態では、付勢ピン部材216の付勢力PL2は、第2磁石用孔部22内に配置されている第2永久磁石4が第1ロータコア部1のコア端面15に当接する大きさである。これにより、樹脂成型装置210は、第1ロータコア部1のコア端面15と付勢ピン部材216とにより、第2永久磁石4を回転軸方向の両側から押圧して固定した状態で、第2永久磁石4が回転軸方向に移動することなく、樹脂成型材5を充填することが可能に構成されている。
そして、図10に示すように、付勢ピン部材216は、第2磁石用孔部22に配置されている第2永久磁石4のそれぞれの周方向の端部近傍の部分で、かつ、第2永久磁石4の径方向の中央の部分(2箇所)を矢印Z1方向側に付勢するように構成されている。すなわち、付勢ピン部材216は、たとえば、16個の第2永久磁石4に対応して、樹脂成型装置210に32個設けられている。なお、第1ロータコア部1の第1永久磁石3と第2ロータコア部2の第2永久磁石4との間には、付勢ピン部材216は配置されていない。
(第1実施形態の製造方法)
次に、図2、図3、図5、図8〜図13を参照して、第1実施形態によるロータ100の製造方法について説明する。
〈第1電磁鋼板および第2電磁鋼板の形成〉
厚みt3(厚みt4)を有する板部材が準備され、図3に示すように、プレス加工装置により、板部材から、第1磁石用孔部12を有する第1電磁鋼板13および第2磁石用孔部22を有する第2電磁鋼板23が打ち抜かれる。たとえば、第1電磁鋼板13および第2電磁鋼板23が、同一の板部材から形成される。すなわち、厚みt3と厚みt4とが同一にされる。
詳細には、図3に示すように、第1電磁鋼板13が、シャフト6との係合部である第1凸部14と、第1凸部14から矢印A2方向側に回転角度αずれた位置に位置する第1磁石用孔部12とを有するように形成される。また、図5に示すように、第2電磁鋼板23が、シャフト6との係合部である第2凸部24と、第2凸部24から矢印A1方向側に回転角度αずれた位置に位置する第2磁石用孔部22とを有するように形成される。
〈第1ロータコア部および第2ロータコア部の形成〉
そして、プレス加工装置により、図11に示すように、第1電磁鋼板13がZ軸に平行な方向に積層されて、回転軸方向の長さL3(図2参照)を有する第1ロータコア部1が形成される。この積層が行われる際に、カシメ部13aによりダボカシメ接合されることにより複数の第1電磁鋼板13同士が接合(カシメ積層)される。また、第1ロータコア部1と同様に、プレス加工装置により、第2電磁鋼板23がZ軸に平行な方向に積層されて、回転軸方向の長さL4(図2参照)を有する第2ロータコア部2が形成される。
〈第1永久磁石および第2永久磁石の配置〉
そして、図12に示すように、複数の第2永久磁石4が準備される。ここで、第1実施形態では、第2ロータコア部2の回転軸方向の長さL4よりも短い回転軸方向の長さL6(図2参照)を有する第2永久磁石4が準備される。そして、ロータ組立装置により、第2永久磁石4と第2ロータコア部2とを回転軸方向(上下方向)に相対移動することにより、第2ロータコア部2の第2磁石用孔部22に第2永久磁石4が挿入して配置される。たとえば、成形冶具(図示せず)に固定された第2ロータコア部2の矢印Z1方向側から第2永久磁石4が矢印Z2方向側に移動されて挿入される。
そして、図13に示すように、ロータ組立装置により、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とが回転軸方向(たとえば、上下方向)に並んで配置される。たとえば、第2ロータコア部2の矢印Z1方向側(上側)に第1ロータコア部1が載置される。この時、第1実施形態では、第1磁石用孔部12および第2磁石用孔部22が連通するように、矢印Z1方向側(上側)に第1ロータコア部1が配置され、矢印Z2方向側(下側)に第2ロータコア部2が配置されるように、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とが回転軸方向に(上下方向に)並んで配置される。すなわち、図10に示すように、矢印Z1方向側から見て、第1磁石用孔部12の一部と第2磁石用孔部22の一部とがオーバーラップする(たとえば、図10の部分AL1の)ように第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とが回転軸方向に並んで配置される。
また、第1実施形態では、図6に示すように、矢印Z1方向側から見て、第1ロータコア部1の第1凸部14の周方向の中心位置C3と、第2ロータコア部2の第2凸部24の周方向の中心位置C5とが一致するように、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とが回転軸方向に並んで配置される。また、矢印Z1方向側から見て、第1ロータコア部1の第1磁石用孔部12の周方向の中心位置C2と、第2ロータコア部2の第2磁石用孔部22の周方向の中心位置C4とがずれた状態(回転角度2αを有する状態)で、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とが回転軸方向に並んで配置される。すなわち、ロータ100にスキューが形成される。
また、回転軸方向に並んで配置する際(配置前後)に、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2に、枚数調整工程が実施され、回転軸方向の寸法の調整が行われる。したがって、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2は、互いに略同一の回転軸方向の長さL3(L4)を有する一方、電磁鋼板の枚数は、互いに異なる枚数である場合がある。また、この時、回転軸方向の寸法に応じて(必要に応じて)、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2の転積工程が行われる。なお、この時、回転軸方向の寸法に応じて(必要に応じて)、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2のいずれかを反転する反転工程が行われる。
そして、図13に示すように、複数の第1永久磁石3が準備される。ここで、第1実施形態では、第1ロータコア部1の回転軸方向の長さL3よりも短い回転軸方向の長さL5(図2参照)を有する第1永久磁石3が準備される。そして、ロータ組立装置により、第1永久磁石3が第1ロータコア部1の矢印Z1方向側(上側)から第1磁石用孔部12に挿入され、配置される。
〈樹脂成型工程〉
そして、図9に示すように、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2が樹脂成型装置210に配置され、樹脂成型装置210により、樹脂成型材5(溶解樹脂SP)が第1磁石用孔部12と第1永久磁石3との隙間、および、第2磁石用孔部22と第2永久磁石4との隙間に充填される。
ここで、第1実施形態では、第2磁石用孔部22内に配置されている第2永久磁石4が、第1ロータコア部1側(矢印Z1方向側)(上側)に寄るように、第2永久磁石4の矢印Z2方向側の端面41に当接する付勢ピン部材216が配置される。そして、樹脂成型装置210により、充填時の溶解樹脂SPの流れにより第1永久磁石3を第2永久磁石4側に寄った位置(矢印Z2方向側)に位置させるように、第1永久磁石3の矢印Z1方向側(上側)から、第1磁石用孔部12と第1永久磁石3との隙間、および、第2磁石用孔部22と第2永久磁石4との隙間を満たすように、樹脂成型材5が充填される。なお、第1実施形態では、第1永久磁石3は、第1永久磁石3自体の重力が矢印Z2方向(下側)にかかることにより、溶解樹脂SPが充填される以前から、第1ロータコア部1の第1磁石用孔部12の第2永久磁石4側(矢印Z2方向側(下側))に寄った位置(第2ロータコア部2のコア端面25に当接する位置)に位置されている(配置されている)。
詳細には、まず、下側押え板215の矢印Z1方向側の面に、第2ロータコア部2のコア端面21が当接するように、回転軸方向に並んで配置された第1ロータコア部1および第2ロータコア部2が載置される。この時、第2ロータコア部2に配置された第2永久磁石4の矢印Z2方向側の端面41と下側押え板215に設けられた付勢ピン部材216とが当接するように、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2が樹脂成型装置210に配置される。
そして、第1実施形態では、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2が上側押え板214と下側押え板215とにより回転軸方向に固定された状態で、付勢ピン部材216により、第2永久磁石4が矢印Z1方向側に付勢されることにより、第2永久磁石4の端面42と第1ロータコア部1のコア端面15(第1永久磁石3の矢印Z2方向側の端面32)とが当接する状態(第2永久磁石4が矢印Z1方向側に寄った状態)にされる。この時、窪み長さL8を有する第2永久磁石4の端面41のコア端面21に対する窪みが形成される。
そして、樹脂成型材5が溶解された状態である溶解樹脂SPが、樹脂送出機構部212により、樹脂供給部211から、樹脂送出型部213および上側押え板214を介して、吐出口214aに送り出される。そして、溶解樹脂SPが、第1ロータコア部1の第1永久磁石3の端面31の矢印Z1方向側に配置された吐出口214aから、矢印Z2方向側に充填圧PL1で吐出される。これにより、第1ロータコア部1の第1永久磁石3が充填圧PL1(および第1永久磁石3自体にかかる重力)により第2ロータコア部2側(矢印Z2方向側)に寄った状態で、かつ、第2ロータコア部2のコア端面25に当接した状態で、樹脂成型材5が充填される。
ここで、第1実施形態では、樹脂成型装置210により、付勢ピン部材216が第2永久磁石4の矢印Z2方向側の端面41を付勢する付勢力PL2の大きさが樹脂成型材5の充填圧PL1以上となる状態で、樹脂成型材5が充填される。たとえば、付勢ピン部材216の付勢力PL2が、樹脂成型材5の充填圧PL1(たとえば、プランジャーの押圧力)よりも大きく設定されている。また、第1実施形態では、付勢ピン部材216の付勢力PL2が、第2磁石用孔部22内に配置されている第2永久磁石4が第1ロータコア部1のコア端面15に当接する大きさとなる状態で、樹脂成型材5が充填される。すなわち、付勢ピン部材216により第2永久磁石4が第1ロータコア部1のコア端面15に押し付けられた状態で、樹脂成型材5が充填される。
このように樹脂成型材5が充填されることにより、第1実施形態では、第1ロータコア部1のコア端面11に対する、第1永久磁石3の端面31の窪み長さL7と、第2ロータコア部2のコア端面21に対する、第2永久磁石4の端面41の窪み長さL8との合計長さ(L7+L8)よりも、第1永久磁石3の端面32と、第1永久磁石3の端面32に対向する第2永久磁石4の端面42との間の対向隙間d1が小さくなる。
そして、溶解樹脂SPが固体化することにより、第1樹脂部分51〜第4樹脂部分54が形成される。その後、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2が樹脂成型装置210から取り出される。
〈シャフトの取り付け〉
そして、図8に示すように、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2に樹脂成型材5(溶解樹脂SP)が充填され、溶解樹脂SPが固体化した後、シャフト組付装置により、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2にシャフト6が取り付けられる。
具体的には、図8に示すように、シャフト組付装置により、シャフト6に対してエンドプレート7が、矢印Z1方向側から矢印Z2方向側に移動されて、エンドプレート7がシャフト6に取付けが行われる。
その後、シャフト組付装置により、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2が、シャフト6の溝部61に第1ロータコア部1の第1凸部14および第2ロータコア部2の第2凸部24の各々が係合(嵌合)した状態で、矢印Z1方向側から矢印Z2方向に移動されて、シャフト6に取り付けられる。この時、シャフト組付装置により、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2がシャフト6に軽圧入されることにより、取付けが行われる。そして、シャフト6のシャフトカシメ部63によりかしめられることにより、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2の回転軸方向の移動が規制され、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2がシャフト6に固定される。
これにより、ロータ100が製造される。その後、ロータ100は、図2に示すように、ステータ102との組み立てが行われ、回転電機101が製造される。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、第2磁石用孔部22内に配置されている第2永久磁石4が、第1ロータコア部1側に寄るように、第2永久磁石4の回転軸方向の他方側(矢印Z2方向側)に付勢ピン部材216を配置し、第1永久磁石3が第2永久磁石4側(矢印Z2方向側)に寄った位置に位置するように、第1永久磁石3の矢印Z1方向側から、第1磁石用孔部12と第1永久磁石3との隙間、および、第2磁石用孔部22と第2永久磁石4との隙間に充填するように、樹脂成型材5を充填する。これにより、ロータ100に第1ロータコア部1および第2ロータコア部2を備える場合にも、第1永久磁石3と第2永久磁石4とが互いに近寄った位置(ロータ100の軸方向の中央部に寄った位置)に配置され、その分、第1永久磁石3と第2永久磁石4との対向隙間d1が小さくなるので、対向隙間d1に起因するモータトルクの低下を防止することができる。また、第1永久磁石3と第2永久磁石4とが互いに近寄った位置に配置されるので、ロータ100内で第1永久磁石3と第2永久磁石4とが共に寄った位置に配置される場合に比べて、第1永久磁石3および第2永久磁石4とステータ102とが径方向(矢印R1方向および矢印R2方向)に対向する領域が減少するのを防止することができる。その結果、第1永久磁石3および第2永久磁石4とステータ102とが対向する領域が減少することに起因したモータトルクの低下を防止することができる。したがって、ロータ100に第1ロータコア部1および第2ロータコア部2を備える場合にも、発生させるモータトルクが低下するのを防止することができる。
また、第1実施形態では、樹脂成型材5を充填することは、第1ロータコア部1のコア端面11に対する、第1永久磁石3の端面31の窪み長さL7と、第2ロータコア部2の端面21に対する、第2永久磁石4の端面41の窪み長さL8との合計長さよりも、第1永久磁石3の端面32と、第1永久磁石3の端面32に対向する第2永久磁石4の端面42との間の対向隙間d1が小さくなるように、樹脂成型材5を充填することである。これにより、窪み長さL7およびL8分の隙間が、第1永久磁石3の端面32と第2永久磁石4の端面42との間に設けられる場合と異なり、第1永久磁石3と第2永久磁石4との対向隙間d1を小さくすることができるので、対向隙間d1に起因するロータ100のモータトルクが低下するのをより確実に防止することができる。
また、第1実施形態では、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とを回転軸方向に並んで配置することは、矢印Z1方向側から見て、第1ロータコア部1の第1磁石用孔部12の周方向の中心位置C2(図6参照)と第2ロータコア部2の第2磁石用孔部22の周方向の中心位置C4(図6参照)とがずれた状態で、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とを回転軸方向に並んで配置することである。また、樹脂成型装置210には、付勢ピン部材216が設けられており、第2永久磁石4の矢印Z2方向側に付勢ピン部材216を配置することは、付勢ピン部材216により、第2永久磁石4の端面41を付勢することにより、第2磁石用孔部22内に配置されている第2永久磁石4が、第1ロータコア部1側に寄るように、付勢ピン部材216を配置することである。これにより、ロータ100をスキューが設けられたスキューロータとして構成することができるとともに、第1磁石用孔部12の中心位置C2と第2磁石用孔部22の中心位置C4とがずれていることにより、第2永久磁石4の端面42と第1ロータコア部1の端部15とが当接して、第1ロータコア部1と付勢ピン部材216とにより第2永久磁石4が第1ロータコア部1側に寄った位置に配置(固定)した状態で、樹脂成型材5(溶解樹脂SP)を充填することができる。その結果、容易に第2永久磁石4が第1ロータコア部1側に寄った位置に配置した状態で、樹脂成型材5を第1磁石用孔部12と第1永久磁石3との隙間、および、第2磁石用孔部22と第2永久磁石4との隙間に充填することができる。
また、第1実施形態では、樹脂成型材5を充填することは、付勢ピン部材216が第2永久磁石4の端面41を付勢する付勢力PL2の大きさが、第2磁石用孔部22内に配置されている第2永久磁石4が第1ロータコア部1のコア端面15に当接する大きさとなる状態で、樹脂成型材5を充填することである。これにより、第1ロータコア部1のコア端面15と付勢ピン部材216とにより、第2永久磁石4を回転軸方向の両側から押圧して固定した状態で、第2永久磁石4が回転軸方向に移動することなく、樹脂成型材5を充填することができる。その結果、より確実に第2永久磁石4が第1ロータコア部1側に寄った位置に配置した状態で、樹脂成型材5を充填することができる。
また、第1実施形態では、付勢ピン部材216を、第2ロータコア部2の端面21に当接する樹脂成型装置210の下側押え板215から矢印Z1方向に突出するように構成する。そして、付勢ピン部材216を配置することは、第2永久磁石4の端面41に付勢ピン部材216が接触して、第2磁石用孔部22内に配置されている第2永久磁石4が第1ロータコア部1側(矢印Z1方向側)に寄るように、付勢ピン部材216を配置することである。これにより、下側押え板215に、第1ロータコア部1および第2ロータコア部2を乗せるだけで、第2永久磁石4が第1ロータコア部1側(矢印Z1方向側)に寄るように、付勢ピン部材216を配置することができる。その結果、第2永久磁石4を第1ロータコア部1側に寄るように、容易に配置することができる。
また、第1実施形態では、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とを配置することは、第1ロータコア部1と第2ロータコア部2とを上下方向に並んで配置することであり、樹脂成型材5を充填することは、上側から樹脂成型材5(溶解樹脂SP)を充填することである。これにより、第1永久磁石3を第1ロータコア部1に配置する際に(第1永久磁石3自体の重力によって)、第2ロータコア部2により近く或いは第2ロータコア部2のコア端面25に当接して配置することができる。
[第2実施形態]
(第2実施形態の構造)
図14〜図18を参照して、第2実施形態によるロータ300の構造について説明する。第2実施形態のロータ300では、第1磁石用孔部312aと第2磁石用孔部322aとが連通するように、第2ロータコア部2側の第1電磁鋼板313bの第1磁石用孔部312bが第1磁石用孔部312aよりも大きく形成されているとともに、第1ロータコア部1側の第2電磁鋼板323bの第2磁石用孔部322bが第2磁石用孔部322aよりも大きく形成されている。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図14に示すように、第2実施形態によるロータ300は、スキューロータとして構成されており、第1ロータコア部301と第2ロータコア部302とを含む。第1ロータコア部301は、矢印Z1方向側に配置される複数の第1電磁鋼板313a、および、第2ロータコア部302側(矢印Z2方向側)に配置される複数の第1電磁鋼板313bから構成されている。また、第2ロータコア部302は、矢印Z2方向側に配置される複数の第2電磁鋼板323a、および、第1ロータコア部301側(矢印Z1方向側)に配置される複数の第2電磁鋼板323bから構成されている。なお、図14では、20枚の第1電磁鋼板313aおよび2枚の第1電磁鋼板313b、および、20枚の第2電磁鋼板323aおよび2枚の第2電磁鋼板323bを図示しているが、枚数はこれに限られない。
第1電磁鋼板313aには、図15に示すように、複数の第1磁石用孔部312aと、複数の第1凸部14とが設けられている。そして、矢印Z1方向側から見て、第1磁石用孔部312aは、周方向(径方向に直交する方向)に幅W1を有する。また、第1磁石用孔部312aの周方向の中心位置C12は、第1電磁鋼板313aの軸中心C11を中心として第1凸部14の周方向の中心位置C13から、回転角度βの位置に設けられている。なお、第2実施形態において磁石用孔部の幅とは、磁石用孔部の矢印A1方向側の内側面から矢印A2方向側の内側面までの距離を意味するものとして記載している。
そして、第1電磁鋼板313bには、図16に示すように、複数の第1磁石用孔部312bと、複数の第1凸部14とが設けられている。ここで、第1実施形態では、矢印Z1方向側から見て、第1磁石用孔部312bは、第1磁石用孔部312aの幅W1よりも大きい周方向(径方向に直交する方向)の幅W2を有する。また、第1磁石用孔部312bの周方向の中心位置C12は、第1凸部14の周方向の中心位置C13から、回転角度βの位置に設けられている。なお、第1磁石用孔部312bは、特許請求の範囲の「第3磁石用孔部」の一例である。
第2電磁鋼板323aは、図17に示すように、第1磁石用孔部312aと同様に幅W1を有する第2磁石用孔部322aを含む。また、第2磁石用孔部322aの中心位置C14は、第2凸部24の中心位置C24から回転角度βの位置に設けられている。また、第2電磁鋼板323bは、第1磁石用孔部312bと同様に幅W2を有する第2磁石用孔部322bを含む。また、第2磁石用孔部322bの中心位置C14は、第2凸部24の中心位置C24から回転角度βの位置に設けられている。
これにより、図14の断面図において、第1永久磁石3の矢印R1方向側の端面331と第1磁石用孔部312aとの距離D11よりも、第1永久磁石3の矢印R1方向側の端面331と第1磁石用孔部312bとの距離D12の方が大きくなる。また、第1永久磁石4の矢印R2方向側の端面341と第2磁石用孔部322aとの距離D13よりも、第1永久磁石3の矢印R2方向側の端面341と第2磁石用孔部322bとの距離D14の方が大きくなる。
また、図14に示すように、第2実施形態のロータ300においても、第1永久磁石3は、第1磁石用孔部312aおよび312b内において第2永久磁石4側(矢印Z2方向側)に寄った位置に配置されているとともに、第2永久磁石4は、第2磁石用孔部322aおよび322b内において第1永久磁石3側(矢印Z1方向側)に寄った位置に配置されている。
また、第1ロータコア部301と第2ロータコア部302とが回転軸方向に並んで配置された状態で、第1電磁鋼板313bと第2電磁鋼板323bとは、回転軸方向に対向する位置(隣接する位置)に配置されている。そして、図18に示すように、第1磁石用孔部312bの一部と第2磁石用孔部322bの一部とは、矢印Z1方向側から見て、オーバーラップする部分AL2を構成する。これにより、第1磁石用孔部312aおよび312bと、第2磁石用孔部322aおよび322bとが連通される。そして、ロータ300では、樹脂成型材5が充填される際に、部分AL2を介して充填することが可能である。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の製造方法)
次に、図14〜図18を参照して、第2実施形態によるロータ300の製造方法について説明する。
第2実施形態では、図14に示すように、第1磁石用孔部312aおよび312bと第2磁石用孔部322aおよび322bとを連通させるように第1ロータコア部301の第2ロータコア部302側の第1電磁鋼板313bの第1磁石用孔部312bが、第1磁石用孔部312aより大きく形成される。また、第2ロータコア部302の第1ロータコア部301側の第2電磁鋼板323aの第2磁石用孔部322bが、第2磁石用孔部322aより大きく形成される。
具体的には、プレス加工装置(図示せず)により、複数の第1電磁鋼板313a(図15参照)および313b(図16参照)と、複数の第2電磁鋼板323aおよび323b(図17参照)とが打ち抜き加工により形成される。
そして、図14に示すように、矢印Z1方向側に第1電磁鋼板313aが配置され、矢印Z2方向側(第2ロータコア部302側)に第1電磁鋼板313bが配置されるように回転軸方向にカシメ積層され、第1ロータコア部301が形成される。
また、矢印Z2方向側に第2電磁鋼板323aが配置され、矢印Z1方向側(第1ロータコア部301側)に第2電磁鋼板323bが配置されるように回転軸方向にカシメ積層され、第2ロータコア部302が形成される。
そして、図14に示すように、第1ロータコア部301と第2ロータコア部302とが回転軸方向に並んで配置される。この時、第1電磁鋼板313bと第2電磁鋼板323bとが回転軸方向に対向する位置に配置され、図18に示すように、第1磁石用孔部312aおよび312bと第2磁石用孔部322aおよび322bとが連通する状態になる。
そして、図18に示すように、第2磁石用孔部322aおよび322b内に配置されている第2永久磁石4が、第1ロータコア部301側に寄るように、第2永久磁石4の端面41に付勢ピン部材216が配置される。
そして、図14に示すように、付勢ピン部材216が配置された状態で、第1永久磁石3が第2永久磁石4側に寄った位置に位置するように、第1永久磁石3の矢印Z1方向側から、第1磁石用孔部312aおよび312bと第1永久磁石3との隙間および第2磁石用孔部322aおよび322bと第2永久磁石4との隙間に樹脂成型材5が充填される。
なお、第2実施形態のその他の製造方法は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、第1ロータコア部301と第2ロータコア部302とを形成することは、第1磁石用孔部312aおよび312bと第2磁石用孔部322aおよび322bとを連通させるように第1ロータコア部301の第2ロータコア部302側の第1電磁鋼板313bの第1磁石用孔部312bを第1磁石用孔部312aより大きく(幅W1より大きい幅W2を有するように)形成するとともに、第2ロータコア部302の第1ロータコア部301側の第2電磁鋼板323bの第2磁石用孔部322bを第2磁石用孔部322aより大きくなる(幅W1より大きい幅W2を有するように)ように、第1ロータコア部301と第2ロータコア部302とを形成することである。ここで、ロータ300がスキューロータとして構成されているとともに、第1磁石用孔部312aと第2磁石用孔部322aとが対向するように第1ロータコア部301と第2ロータコア部302とが回転軸方向に並んで配置された場合には、第1磁石用孔部312aと第2磁石用孔部322aとが連通することが困難になる場合がある。そこで、第2実施形態では、第1磁石用孔部312aより大きい第1磁石用孔部312bを有する第1電磁鋼板313b、または、第2磁石用孔部322aより大きい第2磁石用孔部322bを有する第2電磁鋼板323bを介して、第1磁石用孔部312aと第2磁石用孔部322aとを連通させることができるので、容易に、第1ロータコア部301と第2ロータコア部302とを回転軸方向に並んで配置させた状態で、樹脂成型材5を充填することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
(第3実施形態の構造)
図19を参照して、第3実施形態によるロータ400の構造について説明する。第3実施形態のロータ400は、スキューロータとして構成されていた第1実施形態によるロータ100と異なり、スキューを有しないロータとして構成されている。なお、上記第1実施形態または第2実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図19に示すように、第3実施形態によるロータ400は、第1ロータコア部401と第2ロータコア部402とを含む。第1ロータコア部401の第1磁石用孔部412の周方向の位置と第2ロータコア部402の第2磁石用孔部422の周方向の位置とは、矢印Z1方向側から見て、略一致した位置に配置されている。すなわち、ロータ400は、スキューを有しないロータとして構成されている。
そして、第1ロータコア部401は、第1ロータコア部401の矢印Z1方向側のコア端面411から第1永久磁石3の矢印Z1方向側の端面31までの窪み長さL27を有するように構成されている。また、第2ロータコア部402は、第2ロータコア部402の矢印Z2方向側のコア端面421から第2永久磁石4の矢印Z2方向側の端面41までの窪み長さL28を有するように構成されている。そして、第1永久磁石3と第2永久磁石4とは略0の対向隙間d21を有し、対向隙間d21の大きさは、窪み長さL27およびL28の合計長さよりも小さい。
(第3実施形態の製造装置の構成)
ここで、第3実施形態の製造装置500は、樹脂成型装置510を含む。樹脂成型装置510は、固定ピン部材516を含む。固定ピン部材516は、下側押え板515に配置されており、下側押え板515から矢印Z1方向側に長さL28分、突出するように配置されている。これにより、固定ピン部材516は、第2ロータコア部402が下側押え板515に載置された際に、第2永久磁石4が矢印Z1方向側に長さL28分寄った位置に配置され、コア端面421に対する第2永久磁石4の端面41の窪み長さL28を有する窪みを形成するように構成されている。すなわち、固定ピン部材516の長さL28は、第2永久磁石4が第1永久磁石3側に長さL28分寄ることにより、第1永久磁石3および第2永久磁石4がロータ400の回転軸方向の中央部分の位置に寄るような長さに設定されている。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態の製造方法)
図19を参照して、第3実施形態によるロータ500の製造方法について説明する。
まず、第1ロータコア部401と第2ロータコア部402とが形成され、第1磁石用孔部412および第2磁石用孔部422に、それぞれ第1永久磁石3および第2永久磁石4が配置される。そして、図19に示すように、第1ロータコア部401と第2ロータコア部402とが回転軸方向に並んで配置された状態で、第1ロータコア部401および第2ロータコア部402が樹脂成型装置510に配置される。
この時、第2永久磁石4の端面41が固定ピン部材516に接触することにより、第2永久磁石4(および第1永久磁石3)が、固定ピン部材516の長さL28分、矢印Z1方向側に寄せられる(持ち上げられる)。
そして、樹脂成型装置510により、第1永久磁石3の矢印Z1方向側の部分から矢印Z2方向に向かって、樹脂成型材5(溶解樹脂SP)の充填が行われる。この時、第1永久磁石3が、充填時の樹脂成型材5の流れにより、(および第2永久磁石4と当接することにより、)第1磁石用孔部412において、第2永久磁石4側(矢印Z2方向側)に寄った位置に配置される。これにより、スキューを有しない第3実施形態によるロータ400においても、第1永久磁石3と第2永久磁石4とが互いに近寄った状態で、かつ、第1永久磁石3と第2永久磁石4との対向隙間d21が略0となり、対向隙間d21の大きさが、窪み長さL27およびL28の合計長さよりも小さくなる。
なお、第3実施形態のその他の製造方法は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、樹脂成型装置500に、下側押え板215から長さL28(窪み長さL28に対応する長さ)矢印Z1方向側に突出した固定ピン部材516を設け、第2永久磁石4の端面41に固定ピン部材516が接触して、第2磁石用孔部422内に配置されている第2永久磁石4が第1ロータコア部1側に寄るように、固定ピン部材516が配置される。これにより、固定ピン部材516は、矢印Z1方向側に突出する長さ(L28)を一定にすることができるので、第2永久磁石4が第1ロータコア部1側に寄るための長さ(窪み長さL28)のばらつきが生じるのを防止することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、ロータ100をステータ102の径方向内側に配置するいわゆるインナーロータとして構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、ロータ100をアウターロータとして構成してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、ロータ100に、1つの第1ロータコア部1および1つの第2ロータコア部2を設けるように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ロータに第1ロータコア部および第2ロータコア部の少なくとも一方を複数個設けてもよい。
また、上記第1実施形態および第2実施形態では、付勢ピン部材216により、第2永久磁石4を第1ロータコア部1のコア端面15に当接させる例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、第2永久磁石4は、付勢ピン部材216により、少なくとも第1ロータコア部1側に寄った位置(コア端面15に近接した位置)に配置されていればよい。
また、上記第2実施形態では、第1磁石用孔部312bを第1磁石用孔部312aよりも大きく、かつ、第2磁石用孔部322bを第2磁石用孔部322aよりも大きく形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、第1磁石用孔部312bを第1磁石用孔部312aよりも大きくするか、または、第2磁石用孔部322bを第2磁石用孔部322aよりも大きく形成するかの一方のみにより、第1磁石用孔部312aと第2磁石用孔部322aとを連通させるように構成してもよい。
また、上記第2実施形態では、第1磁石用孔部312bの周方向の幅W2を第1磁石用孔部312aの周方向の幅W1よりも大きくする例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、第1磁石用孔部312bの径方向の幅を第1磁石用孔部312aの径方向の幅よりも大きくして、第1磁石用孔部312aと第2磁石用孔部322aとが連通されるように構成してもよい。
また、上記第1実施形態および第2実施形態の製造装置200に付勢ピン部材216を設けて、上記第3実施形態の製造装置500に固定ピン部材516を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、上記第1実施形態および第2実施形態の製造装置200においても、固定ピン部材516を設けてもよいし、上記第3実施形態の製造装置500に付勢ピン部材216を設けてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、第1ロータコア部の長さL3と第2ロータコア部2の長さL4とを略同一の長さにロータを構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、長さL3と長さL4とは、異なる大きさであってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、第1永久磁石の長さL5と第2永久磁石の長さL6とを略同一の長さにロータを構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、第1永久磁石の長さL5は、第1ロータコア部の長さL3よりも小さければよいとともに、第2永久磁石の長さL6は、第2ロータコア部の長さL4よりも小さければよく、長さL5と長さL6とは、異なる大きさであってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、第1樹脂部分51の厚みt1が1枚の第1電磁鋼板13の厚みt3よりも大きくロータ100を構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、第1樹脂部分51の厚みt1(窪み長さL7)と第2樹脂部分62の厚みt2(窪み長さL8)との合計厚みが対向隙間d1よりも小さければ、第1樹脂部分51の厚みt1を1枚の第1電磁鋼板13の厚みt3よりも小さく構成してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、矢印Z1方向を上側とし、矢印Z2方向を下側とすることにより、第1永久磁石3を、第1永久磁石3の重力により、第1永久磁石3を第1磁石用孔部12の第2永久磁石4側に寄った位置に配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、矢印Z1方向を水平方向の右側とし、矢印Z2方向を水平方向の左側として、第1永久磁石3を、第1樹脂成形材5の充填時の流れのみにより、第1永久磁石3を第2永久磁石4側に寄った位置に配置させ(移動させ)てもよい。すなわち、第1永久磁石3の重力が矢印Z2方向にかからない場合にも、本発明は適用可能である。
1、301、401 第1ロータコア部
2、302、402 第2ロータコア部
3 第1永久磁石
4 第2永久磁石
5 樹脂成型材
11、411 コア端面(第1ロータコア部の軸方向外側のコア端面)
12、312a、412 第1磁石用孔部
13、313a、313b 第1電磁鋼板
15 端面(第1ロータコア部の一方側の端面)
21、421 コア端面(第2ロータコア部の他方側の端面)
22、322a、422 第2磁石用孔部
23、323a、323b 第2電磁鋼板
31 端面(第1永久磁石の一方側の端面)
32 端面(第1永久磁石の他方側の端面)
41 端面(第2永久磁石の回転軸方向の他方側の端面)
42 端面(第2永久磁石の一方側の端面)
100、300、400 ロータ
210、510 樹脂成型装置
215 下側押え板(樹脂成型装置の部材)
216 付勢ピン部材(所定の冶具、付勢部材、ピン部材)
312b 第1磁石用孔部(第3磁石用孔部)
322b 第2磁石用孔部(第4磁石用孔部)

Claims (7)

  1. 第1磁石用孔部を有する複数の第1電磁鋼板を積層することにより第1ロータコア部を形成するとともに、第2磁石用孔部を有する複数の第2電磁鋼板を積層することにより第2ロータコア部を形成し、
    前記第1ロータコア部の回転軸方向の長さよりも短い回転軸方向の長さを有する第1永久磁石を前記第1ロータコア部の前記第1磁石用孔部に配置するとともに、前記第2ロータコア部の回転軸方向の長さよりも短い回転軸方向の長さを有する第2永久磁石を前記第2ロータコア部の前記第2磁石用孔部に配置し、
    前記第1磁石用孔部および前記第2磁石用孔部が連通するように、回転軸方向の一方側に前記第1ロータコア部を、回転軸方向の他方側に前記第2ロータコア部を配置して、前記第1ロータコア部と前記第2ロータコア部とを回転軸方向に並んで配置し、
    前記第2磁石用孔部に配置されている前記第2永久磁石が、前記第1ロータコア部側に寄るように、前記第2永久磁石の回転軸方向の他方側に所定の冶具を配置し、
    前記第1永久磁石が前記第2永久磁石側に寄った位置に位置するように、前記第1永久磁石の一方側から、前記第1磁石用孔部と前記第1永久磁石との隙間、および、前記第2磁石用孔部と前記第2永久磁石との隙間に充填するように、樹脂成型材を充填する、ロータの製造方法。
  2. 前記樹脂成型材を充填することは、前記第1ロータコア部の一方側の端面に対する、前記第1永久磁石の一方側の端面の窪み長さと、前記第2ロータコア部の他方側の端面に対する、前記第2永久磁石の他方側の端面の窪み長さとの合計長さよりも、前記第1永久磁石の他方側の端面と、前記第1永久磁石の他方側の端面に対向する前記第2永久磁石の一方側の端面との間の対向隙間が小さくなるように、前記樹脂成型材を充填することである、請求項1に記載のロータの製造方法。
  3. 前記第1ロータコア部と前記第2ロータコア部とを回転軸方向に並んで配置することは、回転軸方向の一方側から見て、前記第1ロータコア部の前記第1磁石用孔部の周方向の中心位置と前記第2ロータコア部の前記第2磁石用孔部の周方向の中心位置とがずれた状態で、前記第1ロータコア部と前記第2ロータコア部とを回転軸方向に並んで配置することであり、
    前記所定の冶具は、付勢部材を含み、
    前記第2永久磁石の回転軸方向の他方側に前記所定の冶具を配置することは、前記付勢部材により、前記第2永久磁石の回転軸方向の他方側の端面を付勢することにより、前記第2磁石用孔部に配置されている前記第2永久磁石が、前記第1ロータコア部側に寄るように、前記所定の冶具を配置することである、請求項1または2に記載のロータの製造方法。
  4. 前記第1ロータコア部と前記第2ロータコア部とを形成することは、前記第1磁石用孔部と前記第2磁石用孔部とを連通させるように前記第1ロータコア部の前記第2ロータコア部側の前記第1電磁鋼板の第3磁石用孔部を前記第1磁石用孔部より大きく形成するか、または、前記第2ロータコア部の前記第1ロータコア部側の前記第2電磁鋼板の第4磁石用孔部を前記第2磁石用孔部より大きく形成するかの少なくとも一方となるように、前記第1ロータコア部と前記第2ロータコア部とを形成することである、請求項3に記載のロータの製造方法。
  5. 前記樹脂成型材を充填することは、前記付勢部材が前記第2永久磁石の回転軸方向の他方側の端面を付勢する付勢力の大きさが、前記第2磁石用孔部に配置されている前記第2永久磁石が前記第1ロータコア部の他方側の端面に当接する大きさとなる状態で、前記樹脂成型材を充填することである、請求項3または4に記載のロータの製造方法。
  6. 前記所定の冶具は、前記第2ロータコア部の他方側の端面に当接する樹脂成型装置の部材から軸方向の一方側に突出したピン部材を含み、
    前記所定の冶具を配置することは、前記第2永久磁石の回転軸方向の他方側の端面に前記ピン部材が接触して、前記第2磁石用孔部に配置されている前記第2永久磁石が前記第1ロータコア部側に寄るように、前記ピン部材を配置することである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
  7. 前記第1ロータコア部と前記第2ロータコア部とを配置することは、前記第1ロータコア部と前記第2ロータコア部とを上下方向に並んで配置することであり、
    前記樹脂成型材を充填することは、上側から前記樹脂成型材を充填することである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のロータの製造方法。
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