JP6489773B2 - 弾性モノフィラメント - Google Patents

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Description

本発明は、曲げ方向の繰り返し変形に対する耐疲労性に優れ、水産資材、建築資材、安全資材、衣料資材、土木資材、農業資材、車両資材、およびスポーツ資材等の各種産業用途、特に弾性を有する織編構造体用途に好適な弾性モノフィラメントに関するものである。
熱可塑性エラストマーを用いたモノフィラメントは、優れたゴム弾性を有することが知られており、このような熱可塑性エラストマー製モノフィラメントを用いた織編物は優れた弾性を有することから、ストッキング等の衣料資材、サポーター等の医療資材、トランポリン等のスポーツ資材、ベッド等の寝装資材、および事務用椅子/カーシート等の着座資材用途への展開が進められている。例えば、特許文献1〜3には、熱可塑性エラストマーを用いた織編物が事務用椅子や自動車用椅子用途等に好適に使用可能であることが提案されている。
このような用途に適用される織編物を構成するモノフィラメントの一例として、その主成分をポリエステルやポリエーテルとする熱可塑性エラストマー製モノフィラメントが知られているが、従来の熱可塑性エラストマーで構成されるモノフィラメントを用いた織編物は、繰り返し変形時の弾性回復率の低下、いわゆる長期使用時のヘタリが課題となっており、この課題に対して、力学特性および繰り返し変形時の弾性回復性に優れる織編物を得ることを目的として弾性モノフィラメントが提案されている(特許文献2と3参照。)。
具体的に特許文献2には、2成分のポリエステル系エラストマーを主原料とし、繊維断面積に占めるコア部の面積比が50%以上であるシース(芯鞘構造の鞘)・コア(芯鞘構造の芯)形状であり、コア部成分の融点が150℃以上200℃未満であり、且つシース部成分の融点はコア部成分の融点より20℃以上50℃未満低い弾性複合モノフィラメントを用いて、シース側に配置される低融点成分を部分融解あるいは融着させ、編・織組織の交点部において融着点を形成して拘束力を向上させることにより、布帛の繰り返し変形時における編織構造の変化が少なく長期の耐久性に優れる効果が得られると記載されている。
また、特許文献3には、特定の成分で構成されるポリマーを用い、且つ、室温で15%伸長応力下における80℃、24時間のクリープ率が5%以下の単成分モノフィラメントが、繰返し変形による特性変化が少ないモノフィラメントとして提案されている。
これらの提案においては、弾性モノフィラメントには高いゴム弾性を発現することが必要と考えられ、熱可塑性エラストマーからなる単成分モノフィラメント(特許文献3参照。)、および2種のポリマーからなる芯鞘複合モノフィラメント(特許文献2参照。)のいずれにおいても、モノフィラメント(芯鞘複合モノフィラメントの場合は芯および鞘のいずれも)は、熱可塑性エラストマーで構成され極力高いゴム弾性を発現させることが前提となっている。
特表平9−507782号公報 特開平11−152625号公報 特開平11−172532号公報
しかしながら、上記の特許文献2と3に開示されている弾性シート等のヘタリ改善に関する提案では、実使用時の耐ヘタリ性はなお十分ではなかった。
そこで本発明の目的は、弾性シート等の実使用時における耐ヘタリ性に優れた弾性モノフィラメントを提供することにある。
本発明者らは、従来のモノフィラメントから得られた織編物に所望の耐ヘタリ性が得られない原因を検討した結果、従来技術では織編物の耐ヘタリ性を向上させるためにモノフィラメント引張方向の繰り返し変形に対する耐疲労性を改善していたが、これのみでは不十分であり、モノフィラメント曲げ方向の繰り返し変形に対する耐疲労性を向上させることが必要であろうとの考えの下、モノフィラメントの曲げ方向の繰り返し変形に対する耐疲労性を改善する構成を検討したところ、下記構成を採用することにより、従来と比較して織編物の耐ヘタリ性を格段に向上させうることを見出したものである。
本発明の弾性モノフィラメントは、直径が0.1〜1.0mmで、芯成分の比率が3〜20体積%である芯鞘複合構造を有し、前記の芯成分が、重合体中の熱可塑性ポリエステル単位が95〜100質量%の熱可塑性ポリエステルで、鞘成分が、ハードセグメントとソフトセグメントを有する共重合系熱可塑性エラストマーであり、ハードセグメントとソフトセグメントの比率が、35:65〜75:25(質量比)であり、前記熱可塑性ポリエステルの固有粘度(IV)が0.7以上であり、引張強度が0.3〜3.0cN/dtexであることを特徴とする弾性モノフィラメントである。
本発明の弾性モノフィラメントの好ましい態様によれば、前記のハードセグメントは、芳香族ポリエステル単位を主たる構成単位とし、前記のソフトセグメントは、脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位を主たる構成単位とすることであり、前記の芳香族ポリエステル単位は、ポリブチレンテレフタレート単位であり、前記の脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位は、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール単位である。
本発明の弾性モノフィラメントの好ましい態様によれば、前記のハードセグメントと前記のソフトセグメントの比率は、35:65〜75:25(質量比)である。
本発明の弾性モノフィラメントの好ましい態様によれば、本発明の弾性モノフィラメントの曲げ硬さは2.0〜10cNであり、そして定長下160℃の温度条件下で3分間熱処理した後、0.1cN/dtex張力下で12時間保持した際の寸法変化率は、0〜5%である。
本発明によれば、曲げ方向の耐疲労性に優れた弾性モノフィラメントが得られる。これにより、トランポリン、サポーター、ベッド、カーシート、および事務用椅子等に代表される織編物の実使用時の耐ヘタリ性を格段に向上させることが可能となる。
本発明の弾性モノフィラメントは、従来の熱可塑性エラストマーのみを用いた弾性モノフィラメントとは異なり、芯成分に重合体中の熱可塑性ポリエステル単位が95〜100質量%の熱可塑性ポリエステルを配していることから、モノフィラメントが伸長および/または屈曲された際にフィラメントが受ける応力の一部を芯成分が担う。このため、本発明の弾性モノフィラメントは、伸長および/または屈曲された際にも熱可塑性エラストマー成分の伸長変形、および、塑性変形が抑制され易い。即ち、本発明の弾性モノフィラメントは、伸長および/または屈曲変形を受けた際にもヘタリ難いことから、トランポリン、サポーター、ベッド、カーシート、および事務用椅子等に代表される織編物に使用したにも、前記の織編物の耐ヘタリ性を格段に向上されることが可能となる。
図1は、本発明におけるヘタリ量の測定方法を説明するための模式側面図である。
本発明の弾性モノフィラメントは、直径が0.1〜1.0mmで、芯成分の比率が2〜40体積%である芯鞘複合構造を有し、前記の芯成分が、重合体中の熱可塑性ポリエステル単位が95〜100質量%の熱可塑性ポリエステルで、鞘成分が、ハードセグメントとソフトセグメントを有する共重合系熱可塑性エラストマーであり、引張強度が0.3〜3.0cN/dtexの弾性モノフィラメントである。
すなわち、本発明の弾性モノフィラメントは、ゴム弾性を有する熱可塑性エラストマーとゴム弾性を有さない特定のポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂とを特定の構成で組み合わせることにより、曲げ方向の繰り返し変形に対する耐疲労性を向上させたものであり、従来技術では低下させないことが前提であったモノフィラメント引張方向のゴム弾性を、あえて低下させることにより、曲げ方向の弾性を保持しつつ、耐ヘタリに関する顕著な効果が得られることを見いだしたものである。
このような顕著な効果が得られた理由については、下記のように推測している。
本発明の弾性モノフィラメントの使用態様の典型例として、弾性モノフィラメントを緯糸に用い、ポリエチレンテレフタレートモノフィラメントを経糸に用いた弾性織物を、事務用椅子やカーシート等に使用する場合を例に説明する。このような使用態様では、弾性織物に対して着座時の荷重は略垂直方向から付与される。このとき、弾性モノフィラメント1本の変形挙動について着目してみると、弾性織物に垂直方向からの荷重に対し経糸により移動を抑制された弾性モノフィラメントは、大きく曲げ方向に変形する。さらに、弾性モノフィラメントの屈曲部について微視的に着目してみると、屈曲部の内側では弾性モノフィラメントは圧縮され、屈曲部の外側では弾性モノフィラメントは大きく伸長される。
このような場において、従来の熱可塑性エラストマーのみを用いた弾性モノフィラメントにおいては、屈曲外側において大きく伸長することにより、本来熱可塑性エラストマーの有する弾性変形可能伸び以上の変形が生じて塑性変形を引き起こし、結果として織編物にヘタリが生じるものと考えられる。
一方、同様の場において、本発明のように、芯成分にポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステルを用い、鞘成分に熱可塑性エラストマーを特定の構成で配した芯鞘型複合モノフィラメントでは、芯成分が一定の応力を担うことにより屈曲外側における熱可塑性エラストマー成分の伸長変形、および、塑性変形が抑制され、鞘成分に配した熱可塑性エラストマーの優れたストレッチバック性が損なわれ難い。更に、芯成分にポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステルを配することにより、長時間曲げ変形に曝された際のクリープ伸びも抑制される。このため、本発明の弾性モノフィラメントを用いた織編物は、長期にわたってヘタリ難く、優れた弾性を発現し続けることができるものと考えられる。
本発明の弾性モノフィラメントにおいては、耐熱クリープ特性の向上、および、曲げ方向への弾性を両立させる観点から、芯成分の割合が2〜40体積%の範囲であることが必要である。芯成分の割合が2体積%未満の場合は、前述の芯成分による屈曲外側の過伸長を抑制することができず、また、芯の成分が40体積%を超える場合には、熱可塑性エラストマー成分が少なくなり過ぎるため目的とする弾性が発現し難い。このような観点から、芯成分は3〜20体積%の範囲であることが好ましく、より好ましくは3〜13体積%の範囲である。
また、本発明の弾性モノフィラメントの断面形状としては、丸断面の他に、楕円、四角、多角および多葉断面などの異形断面形状をとることができる。
本発明の弾性モノフィラメントは、その直径が1.0mm以下であり、0.7mm以下であることが好ましい。直径が太すぎる場合には、屈曲変形時の屈曲外側の伸長絶対量が増大して塑性変形が生じ易くなり、織編物としたときにヘタリを引き起こし易くなる。弾性モノフィラメントがその機能を発現するうえで、直径の下限値は本来無いが、直径が細すぎる場合には芯鞘複合形態の形が困難となることから、直径は0.1mm以上である。
ここで、弾性モノフィラメントの断面の平均直径をL1とし、芯成分の断面の平均直径をL2とし、芯の成分の断面の重心から弾性モノフィラメントの外周に引いた任意の線分tに沿った鞘成分の厚みをLtとしたとき、弾性モノフィラメントの外周全周に渡って任意の線分tに対応するLtが、次の関係を満足することが好ましい。
−15(%)≦(Lt−LT)×100/LT≦15(%)
ここで、LT=(L1−L2)/2である。
断面の平均直径L1およびL2は、面積相当円の直径を表すものとする。上記の関係を満足すると、鞘成分の厚みが弾性モノフィラメントの全周に渡って一定の厚みを保持することから、部分的に鞘成分量が少ない領域が生じたり、極端に多い部分が生じたりしないため、屈曲変形時に過伸長して鞘成分が裂けたり弾性回復性が不均一になる等の問題を生じ難い。
芯の成分に使用することができる熱可塑性ポリエステルとしては、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、および芳香族ポリエステル等が挙げられるが、汎用性、耐熱性および高剛性の観点から、ポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。
芯成分に使用される熱可塑性ポリエステルの固有粘度(IV)は、0.7以上であることが好ましく、より好ましくは1.0以上である。固有粘度(IV)が低すぎると、芯成分が応力を受ける際の分子鎖一本当たりの負荷が大きくなるため、得られる弾性モノフィラメントがヘタる可能性が高くなる傾向にある。得られる弾性モノフィラメントのクリープ特性向上、機械特性向上、および曲げ付与時の変形制御性の観点から、固有粘度に本来上限は無いが、溶融加工性の観点から固有粘度(IV)は1.4以下であることが好ましい。
本発明において、芯成分に使用される熱可塑性ポリエステルは、熱可塑性ポリエステル単位が95〜100質量%の重合体である。ここで熱可塑性ポリエステル単位とは、ポリエステル骨格を有しかつ後述する熱可塑性エラストマーに該当する成分以外をいう。熱可塑性ポリエステル単位以外の構造の成分としては、5質量%未満であれば、熱可塑性ポリエステルと共重合可能な成分との共重合体またはブレンド可能な他の熱可塑性ポリマーを用いることができる。
一方、熱可塑性ポリエステル単位が95質量%未満の場合には、共重合あるいはブレンドにより熱可塑性ポリエステルの機械特性が損なわれるため、結果的に織編物としたときにヘタリが生じ易い弾性モノフィラメントとなる。共重合可能な成分としては、イソフタル酸やナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、およびアゼライン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ジエチレングリコールや1,4−ブタンジオールなどのジオール化合物、多官能化合物、5−スルホイソフタル酸金属塩、および含リン化合物などが挙げられるが、本発明では、芯成分を構成する熱可塑性ポリエステルは実質的に100質量%が熱可塑性ポリエステル単位からなる、所謂ホモポリマーであることが好ましい。
また、芯成分に使用される熱可塑性ポリエステルは、本発明の効果を損なわない範囲、具体的には5質量%以下であれば、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、クレーなどの艶消し剤、顔料、染料、滑剤、酸化防止剤、耐熱剤、耐蒸熱剤、耐光剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤および難燃剤などの添加剤を含むことができる。中でも、酸化チタンに関しては、得られる弾性モノフィラメントのテカリが抑制され高級感が生じること、および、詳細な機構は不明であるものの、弾性モノフィラメント耐久性向上の観点から、0.01〜1質量%含有することが好ましい。
本発明の弾性モノフィラメントの鞘成分を構成する熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマーの如きハードセグメントとソフトセグメントを有する共重合系熱可塑性エラストマーであることが必要である。その理由は、 オレフィン系エラストマーに代表されるブレンド型熱可塑性エラストマーでは、耐熱性が不足したり、海島成分の界面剥離や、リサイクル性等に懸念を有するためである。本発明で用いられる熱可塑性エラストマーに関しては、耐熱性および機械特性等の観点から、その融点が150℃以上であり、特に180℃以上であることが好ましい。
本発明で用いられるポリエステル系エラストマーとしては、ハードセグメントは、主として芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体から形成される芳香族ポリエステル単位を主たる構成単位とすることが好ましい態様である。
前記の芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸、および3−スルホイソフタル酸ナトリウムなどが挙げられる。
本発明においては、前記の芳香族ジカルボン酸を主として用いるが、必要によっては、この芳香族ジカルボン酸の一部を、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸および4,4’−ジシクロヘキシルジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸や、アジピン酸、コハク酸、シュウ酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、およびダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸に置換することもできる。さらに、ジカルボン酸のエステル形成性誘導体、例えば、低級アルキルエステル、アリールエステル、炭酸エステルおよび酸ハロゲン化物などももちろん同等に用い得る。
次に、前記のジオールの具体例としては、分子量400以下のジオール、例えば、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ジシクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノールなどの脂環族ジオール、およびキシリレングリコール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニルプロパン、2,2’−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−p−ターフェニル、および4,4’−ジヒドロキシ−p−クオーターフェニルなどの芳香族ジオールが好ましく用いられ、このようなジオールは、エステル形成性誘導体、例えば、アセチル体やアルカリ金属塩などの形でも用い得る。
これらのジカルボン酸、その誘導体、ジオール成分およびその誘導体は、2種以上併用することもできる。
このようなハードセグメントの好ましい例は、テレフタル酸および/またはジメチルテレフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導されるポリブチレンテレフタレート単位である。また、テレフタル酸および/またはジメチルテレフタレートから誘導されるポリブチレンテレフタレート単位と、イソフタル酸および/またはジメチルイソフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導されるポリブチレンイソフタレート単位からなるハードセグメントも好ましく用いられる。
本発明で用いられるポリエステル系エラストマーのソフトセグメントは、脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位を主たる構成単位とするものである。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、およびエチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体グリコールなどが挙げられる。
また、脂肪族ポリエステルとしては、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。これらの脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルのなかで、得られるポリエステル系エラストマーの弾性特性からは、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体グリコール、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレンアジペート、およびポリエチレンアジペートなどの使用が好ましく、これらの中でも特にポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールが構成単位であることが好ましい態様である。また、これらのソフトセグメントの数平均分子量は、共重合された状態において300〜6000程度であることが好ましい。
本発明の弾性モノフィラメントは、前記のハードセグメントと前記のソフトセグメントの比率、即ち共重合比率が35:65〜75:25(質量比)の範囲であることが好ましい。ハードセグメントとソフトセグメントの比率を前記の範囲とすることにより、複合紡糸時に熱分解し難い熱特性を得られるだけで無く、鞘成分が適度な弾性を有するため、ストレッチバック性に優れた弾性モノフィラメントを得ることができる。
また、本発明の弾性モノフィラメントにおいては、本発明の効果を損なわない範囲であれば、熱接着性の付与等の目的で第3成分を、熱可塑性エラストマーからなる鞘成分の外側、または、熱可塑性ポリエステルからなる芯成分の更に内側に配することができる。
本発明の弾性モノフィラメントにおいて、鞘成分を構成する熱可塑性エラストマーは、ショアーD硬度が30〜65の範囲であることが好ましい。ショアーD硬度を前記の範囲とすることにより、塑性変形し易いハードセグメントの量をコントロールしつつ、屈曲変形時の過大な伸長を抑制することが可能となる。
また、鞘成分に使用される熱可塑性エラストマーは、本発明の効果を損なわない範囲、具体的には5質量%以下であれば、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、クレーなどの艶消し剤、顔料、染料、滑剤、酸化防止剤、耐熱剤、耐蒸熱剤、耐光剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤および難燃剤などを含むことができる。
本発明の弾性モノフィラメントは、その引張強度が0.3〜3.0cN/dtexの範囲であり、好ましくは0.3〜2.94cN/dtexであり、さらに好ましくは0.5〜2.5cN/dtexである。引張強度が前記の範囲を満足する場合、織編工程等の高次加工工程において断糸等による工程通過性悪化を引き起こし難く、かつ、十分に弾性を保持した弾性モノフィラメントとなる。特に、引張強度が3.0cN/dtexを超える場合、芯鞘複合モノフィラメントの剛性が高すぎて曲げ方向の弾性が損なわれるため、織編構造体とした際のゴム弾性が損なわれ易い。
本発明の弾性モノフィラメントは、曲げ硬さが2.0〜10.0cNであることが好ましく、より好ましい範囲として2.5〜8.0cNを例示することができる。曲げ硬さが低すぎる場合には、屈曲時に屈曲外側で過度に弾性モノフィラメントが伸長する懸念があり、一方、曲げ硬さが大きすぎる場合には、屈曲変形し難く目的とする弾性が発現しない懸念が生じる。このような観点から、耐久性に優れ、且つ、弾性に優れたモノフィラメントを得るためにも、曲げ硬さは前記の範囲であることが好ましい。
本発明の弾性モノフィラメントは、定長下で160℃の温度条件下で3分間熱処理した後、0.1cN/dtex張力下で12時間保持した際の寸法変化率が0〜5%であることが好ましい。ここで160℃の温度で3分の熱処理とは、弾性モノフィラメントを織編物として、熱セット等が施されることを想定したものであり、定長で160℃の温度で3分間熱処理した後、0.1cN/dtex張力下で12時間保持した際の寸法変化率が前記範囲を満足する場合には、織編物等の製品として熱セットされた後も過度に伸長することなく、且つ、優れたクリープ特性を有することができる。定長下で160℃の温度条件下で3分間熱処理した後の、0.1cN/dtex張力下で12時間保持した際の寸法変化率のより好ましい範囲としては、0〜3%を例示することができる。
本発明の弾性モノフィラメントは、その沸水収縮率が3〜10%であることが好ましい。沸水収縮率を前記範囲とすることにより、熱付与時の寸法安定性に優れ、織編物とした際にも皺のより難い品位に優れた製品を得ることが可能となる。
本発明の弾性モノフィラメントは、単独で使用することは勿論、本発明の弾性モノフィラメントを複数本用いること、または、本発明の弾性モノフィラメントと他素材のフィラメントと合糸して用いることができる。
次に、本発明の弾性モノフィラメントの製造方法について詳細に説明するが、弾性モノフィラメントの製造方法はこれに限られるものではない。
本発明の弾性モノフィラメントは、従来知られた共押出設備を用いた芯鞘複合紡糸法により製造することができるため、生産性が高く低コストで生産することが可能である。
すなわち、芯鞘複合モノフィラメントの芯成分を構成する熱可塑性ポリエステルポリマーと鞘成分を構成する熱可塑性エラストマーとを、別々のエクストルーダーで溶融した後、それぞれギヤポンプで計量して複合パック中に流入させる。複合パック内に流入された芯成分と鞘成分の2種のポリマーは、パック内で金属不織布フィルターや金属メッシュで濾過された後、複合口金に導入され、芯成分が鞘成分に囲まれた形態で紡出される。
このとき、紡糸に使用される熱可塑性エラストマーおよび熱可塑性ポリエステルの紡糸機内における加水分解を抑制する目的で、紡糸に用いられるポリマーを、事前に真空乾燥機等を用いて水分率200ppm未満とすることが好ましい態様である。水分率が前記の範囲を満足する場合、複合異常が生じ難いだけで無く、耐久性に優れた弾性モノフィラメントを得やすくなる。
また、弾性モノフィラメントに、原着化、耐光性付与および抗菌性付与等の機能付与を行う場合、所望の顔料、耐光剤および抗菌剤等を多量に含有したマスターチップを作製しておき、熱可塑性ポリエステル樹脂および/または熱可塑性エラストマー樹脂に、これらを必要量ブレンドして紡糸をすることができる。
特に本発明の弾性モノフィラメントには、実使用時の紫外線等に起因する劣化を低減する目的で、熱可塑性エラストマー樹脂に耐光剤を添加することが好ましい態様である。本発明の弾性モノフィラメントに耐光剤を付与するための好ましい耐光剤添加マスターチップとして、東レ・デュポン製“ハイトレル”(登録商標)21UVを例示することができる。
複合口金から紡出された溶融モノフィラメントは、複合口金直下に配置された加熱筒および/または断熱筒内を通過させることが、口金孔内で生じた分子構造の歪を除去する観点から好ましい態様である。加熱筒および/または断熱筒の長さは、得られる弾性モノフィラメントの長手方向の繊度斑低減の観点から、10〜150mmの範囲とすることが好ましい。
必要に応じて、加熱筒および/または断熱筒を通過した溶融モノフィラメントは、溶媒を水やポリエチレングリコール等とする冷却浴内で冷却した後、所望の表面速度で回転する引取ロールで引き取られる。冷却浴の温度に関しては、得られる弾性モノフィラメントの真円度や繊度斑を確認しながら変更することができるが、本発明の弾性モノフィラメントを得るための冷却温度としては20〜80℃の範囲を例示することができる。また、引取速度については、冷却浴中で溶融モノフィラメントの冷却固化が完了する速度であれば良く、未延伸糸の繊維構造を本発明の弾性モノフィラメントを得るために好適な範囲に設定するためには、5〜50m/分の範囲とすることが好ましい。
引取ロールで引き取られた未延伸モノフィラメントは一旦巻き取られた後、または、一旦巻き取ることなく延伸工程に供される。延伸工程における延伸段数は、本発明の弾性モノフィラメントを得るためには2段以上の多段延伸法を採用することが好ましい。また、延伸時の熱媒についても、温水、PEG浴、蒸気および乾熱延伸機を使用することができる。
また、延伸温度については、本発明の弾性モノフィラメントを得るためには、2段目の延伸温度を、鞘成分に配される熱可塑性エラストマーの融点−50℃〜融点−10℃に設定することが好ましい態様である。2段目の延伸温度を熱可塑性エラストマーの分子運動性が極めて高い前記範囲に設定することにより、延伸工程における熱可塑性エラストマーの過度な配向を抑制し、曲げ方向に変形した際も優れた弾性を有する弾性モノフィラメントを得ることが可能となる。
延伸後の弾性モノフィラメントは、次いで弛緩熱処理が施される。弛緩倍率は、糸揺れ抑制および繰り返し曲げ変形に供された際の弾性回復性の確保の観点から、0.99〜0.85の範囲であることが好ましい。また、弛緩熱処理温度は、鞘成分に配される熱可塑性エラストマーの融点−50℃〜融点−10℃に設定することが好ましく、より好ましい範囲として熱可塑性エラストマーの融点−40℃〜融点−10℃を例示することができる。弛緩熱処理温度を前記の範囲に設定することにより、熱処理工程において弾性モノフィラメント間の熱融着を抑制しつつ、延伸工程において、鞘成分に生じた過度の配向を緩和することにより、曲げ方向に変形した際も優れた弾性を有するモノフィラメントを得ることが可能となる。
本発明の芯鞘樹脂構成において、前述の本発明の引張強度の範囲を満足させるためには、延伸倍率に弛緩倍率を乗じて得られる総延伸倍率を4.0倍未満に設定することが好ましく、より好ましい範囲として3.8倍未満を例示することができる。
弛緩処理後の弾性モノフィラメントは巻取機によって巻き取られるが、このとき、巻き取り張力は0.10cN/dtex以下の範囲とすることが好ましい。巻き取り張力を前記の範囲とすることにより、巻取り時に弾性モノフィラメントが受ける負荷が低減され、結果として耐久性に優れた弾性モノフィラメントを得ることが可能となる。巻き取り張力の下限は、実使用に適用可能な巻き取りパッケージを得るためには、0.02cN/dtex以上であることが好ましい。
このようにして、本発明の弾性モノフィラメントを得ることができる。
本発明の弾性モノフィラメントは、特に曲げ方向の耐ヘタリ性、弾性および高温付与後のクリープ特性に優れていることから、水産資材、建築資材、安全資材、衣料資材、土木資材、農業資材、車両資材、およびスポーツ資材等の各種産業用途は勿論のこと、特に実使用時に曲げ方向に変形を受け易いカーシートや事務用椅子等の弾性織編構造体用途に好適に利用することができる。
次に、実施例によって本発明の弾性モノフィラメントについて、更に詳しく説明する。実施例において用いた特性の定義と測定方法は、次のとおりである。測定n数については、特に記載していない場合は1で行った。
[直径]
アンリツ製レーザー外径測定器を使用して、弾性モノフィラメントの外径を長さ方向に10点測定し、得られた外径の平均値を直径とした。
[繊度]
JIS L1013:2010 8.3.1 B法に準じて、測定した。
[強力、伸度および引張強度]
オリエンテック社製テンシロンUTM−4−100型引張試験機を用い、JIS L1013:2010 8.5.1に準じて、定速緊張形つかみ間隔25cmにてモノフィラメントの強力を3点測定し、その試行回数3回の平均強力、平均伸度を求めた。強度に関しては、平均強力を前記の繊度で除して求めた。
[芯成分の直径と芯成分の比率]
弾性モノフィラメントを、繊維軸と垂直方向に切断して得られた切断面をキーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−100Fで観察し、デジタルマイクロスコープの長さ測定ツールを用いて芯成分の直径を測定し、面積測定ツールを用いて得られた弾性モノフィラメントの断面積および芯成分の断面積から、芯成分の比率(体積%)を求めた。
[融点]
パーキンエルマー社製示差走査型熱量計DSC−7型を用い、試料10mgを昇温速度10℃/分にして測定して得られた融解吸熱曲線の極値を与える温度を融点とした。
[曲げ硬さ]
水平方向に10mm間隔で2本設置された直径2mmのステンレス棒の下に、長さ約4cmにカットした弾性モノフィラメントをセットし、2本のステンレス棒の中央部の位置で弾性モノフィラメントに、直径1mmのJ字型ステンレス製フックを掛け、(株)メネベア製TCM−200型万能引張・圧縮試験機を用いて、ステンレス製フックを速度50mm/分で引き上げ、このとき生じる最大応力を曲げ硬さとした。
[沸水収縮率(沸収)]
JIS L1013:2010 8.18.1(B法)に準じて、測定した。
[固有粘度]
フラスコ内にオルトクロロフェノール100mLに対し、ウィレー型粉砕機(フィルター穴径1mm)で粉砕した試料8gを加え、160℃の温度で10分間熱処理する。熱処理後のフラスコを流水で15分間冷却した後、得られた溶液の相対粘度ηを、オストワルド式粘度計を用いて25℃の温度で測定し、固有粘度=(K1×η)+K2の近似式によって固有粘度を求めた。定数K1は0.0242であり、定数K2は0.2634である。
[熱処理後寸法変化率]
長さ30cmの鉄製プレートに、原糸の弛みや、原糸間の隙間が無いように10回巻き付けた原糸サンプル(弾性モノフィラメント)を160℃の温度の乾熱オーブンで3分間熱処理した後、乾熱オーブンから取り出し、自然冷却した。次に、熱処理後の原糸サンプルを、オリエンテック社製テンシロンUTM−4−100型引張試験機に糸長25cmで取り付けた後、0.1cN/dtexの荷重を付与した際の伸度(E)%と、0.1cN/dtexの荷重を付与した状態で12時間放置した際の伸度(E12)%を求め、E12−Eを熱処理後寸法変化率とした。測定n数=5とし、これらの平均値を採用した。
[弾性評価]
市販のバドミントンラケットに、弾性モノフィラメントを経緯共に0.1cN/dtex荷重で張設した。弾性モノフィラメントを張設後、被験者に打球面と垂直方向から掌で5回の繰り返し荷重−除重運動をさせたのち、下記の基準で点数付けを実施した。被験者数は10人とし、10人の点数の平均値を結果として用いた。3点〜5点を合格とした。
5点:優れたゴム弾性を有する、
4点:3点と5点の中間、
3点:ゴム弾性を有する、
2点:3点と1点の中間、
1点:硬い。
[ヘタリ量]
JIS L1095:2008 9.10.(B法)に準じた屈曲摩耗特性試験機を用い、固定された直径0.6mmの摩擦子(硬質鋼線SWP−A)の上に接触させた、片端を把持し、予め摩擦子の往復ストローク幅の外側に間隔200mmのマーキングを施した弾性モノフィラメントを、当該弾性モノフィラメントが摩擦子の左右各55°の角度で屈曲するように設けられた2個のフリーローラーの下に掛け、モノフィラメントの把持された糸端とは逆の糸端に2.5kg/mmの荷重を付与した状態で試験機にセットし、往復ストローク25mm、速度120往復/分で摩擦子を弾性モノフィラメントに250回往復接触させた後、前記荷重を付与した状態で24時間保持した。
処理後のサンプル(弾性モノフィラメント)を屈曲磨耗特性試験機から取り外し、直ちに図1記載の如く6g/mmの荷重2を付与した状態で鉛直方向に吊るした。吊るしたサンプル(弾性モノフィラメント1)について、マーキング間を結んだ線aから変形最大点に向かって引いた垂線の距離A(mm)を求め、測定5回の平均値をヘタリ量とした。
[共重合系熱可塑性エラストマー(A−1)の製造]
テレフタル酸51.9質量部、1,4−ブタンジオール39.7質量部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール47.6質量部を、チタンテトラブトキシド0.04質量部とモノ−n−ブチル−モノヒドロキシスズオキサイド0.02質量部を共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190℃の温度から徐々に加熱して3時間で225℃の温度まで加熱し、反応水を系外に流出させながらエステル化反応を行った。反応混合物にテトラ−n−ブチルチタネート0.2質量部を追添加し、”イルガノックス”(登録商標)1098(チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.05質量部を添加した後、245℃の温度に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合を行った。得られたポリマーを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりハード/ソフト比48/52(質量比)である共重合系熱可塑性エラストマー(A−1)のペレットを得た。得られたペレットの融点は200℃であり、ショアー硬度Dは47であった。
[共重合系熱可塑性エラストマー(A−2)の製造]
テレフタル酸32.9質量部、イソフタル酸9.6質量部、1,4−ブタンジオール40.3質量部および数平均分子量約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール46.7質量部を、チタンテトラブトキシド0.04質量部とモノ−n−ブチル−モノヒドロキシスズオキサイド0.02質量部を共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190℃の温度から徐々に加熱して3時間で225℃の温度まで加熱し、反応水を系外に流出させながらエステル化反応を行った。反応混合物にテトラ−n−ブチルチタネート0.15質量部を追添加し、”イルガノックス” (登録商標)1098(チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.05質量部を添加した後、245℃の温度に昇温し、次いで、50分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で1時間50分重合を行った。得られたポリマーを水中にストランド状で吐出し、カッティングによりハード/ソフト比49/51(質量比)である共重合系熱可塑性エラストマー(A−2)のペレットとした。得られたペレットの融点は160℃であり、ショアー硬度Dは40であった。
(実施例1〜3、参考例1、実施例5,6、比較例2、比較例4)
芯成分用ポリマーとして、水分率が100ppm未満となるまで乾燥した融点が257℃で、固有粘度が1.21であり、酸化チタンを0.1質量%含有するポリエチレンテレフタレートポリマー(東レ株式会社製T−701T)を用い、鞘成分用ポリマーとして、水分率が100ppm未満となるまで乾燥した共重合系熱可塑性エラストマー(A−1)を用いて、それぞれ設定温度が295℃のφ30mmエクストルーダーと、設定温度が245℃のφ40mmエクストルーダーで溶融した後、それぞれ245℃と295℃の温度に保温されたギヤポンプを用いて、表1に記載の外径(直径)および芯成分の比率となるように計量し、290℃の温度に保温された複合紡糸パックに導入した。複合紡糸パック内では、それぞれの溶融ポリマーを200メッシュの金網で濾過した後、孔径が1.5mmで、孔数が10の芯鞘複合口金から吐出した。吐出されたフィラメントは、口金直下に取り付けられた長さ30mmの断熱筒を通過させた後、エアーギャップ30mmを有して設置された25℃の温度の冷却水浴を通過させ、表面速度20m/分で回転する引取ローラーで未延伸モノフィラメントとして引き取った。得られた未延伸モノフィラメントは、一旦巻き取ることなく90℃の温度に調温された温水槽を用いて、表1記載の延伸倍率で1段目の延伸をおこなった後、表1に記載の温度に調温した乾熱延伸槽を用いて、表1に記載の倍率で2段目の延伸を施した。延伸後のモノフィラメントは、引き続き表1に記載の温度に調温した乾熱槽を用いて、表1に記載の倍率で弛緩熱処理を行い、表1に記載の巻き取り張力で巻き取り弾性モノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントの特性は、表1と表2に示すとおりであった。
比較例2は、芯成分の比率が少ないため屈曲外側の過伸長を抑制することができず、ヘタリ量が大きかった。比較例4は、引張強度が3.05cN/dtexを超えており、曲げ方向の弾性が損なわれていた。
(実施例7)
鞘成分用ポリマーとして、97質量%の共重合系熱可塑性エラストマー(A−1)と、3質量%の“ハイトレル”(登録商標)21UVを用いたこと以外は、実施例1と同様におこなった。得られたモノフィラメントの特性は、表1に示すとおりであった。
(実施例8、比較例3、比較例5)
芯成分用ポリマーとして融点が257℃で、固有粘度が0.71、酸化チタンを0.1質量%含有するポリエチレンテレフタレートポリマー(東レ株式会社製T−301T)を用いたこと以外は、実施例1と同様におこなった。得られたモノフィラメントの特性は、表1と表2に示すとおりであった。
比較例3と比較例5は、引張強度が3.05cN/dtexを超えており、曲げ方向の弾性が損なわれていた。
(比較例1)
芯成分用ポリマーとして、水分率が150ppm未満となるまで乾燥した共重合系熱可塑性エラストマー(A−1)を、鞘成分用ポリマーとして、水分率が150ppm未満となるまで乾燥した共重合系熱可塑性エラストマー(A−2)を、それぞれ設定温度250℃のφ30mmエクストルーダー、設定温度215℃のφ40mmエクストルーダーで溶融した後、それぞれ245℃と250℃の温度に保温されたギヤポンプを用いて250℃の温度に保温された複合紡糸パックに導入したこと以外は、実施例1と同様におこなった。得られた弾性モノフィラメントの特性は、表2に示すとおりであった。
Figure 0006489773
Figure 0006489773
表1と表2に示すとおり、本発明の弾性モノフィラメントは、曲げ方向の耐ヘタリ性、弾性および高温付与後のクリープ特性に優れていた。
1.屈曲摩耗特性試験後の弾性モノフィラメント
2.荷重
a.マーキング間を結んだ線
A.マーキング間を結んだ線aから変形最大点に向かって引いた垂線の距離(ヘタリ量)

Claims (5)

  1. 直径が0.1〜1.0mmで、芯成分の比率が3〜20体積%である芯鞘複合構造を有し、前記芯成分が、重合体中の熱可塑性ポリエステル単位が95〜100質量%の熱可塑性ポリエステルで、鞘成分が、ハードセグメントとソフトセグメントを有する共重合系熱可塑性エラストマーであり、ハードセグメントとソフトセグメントの比率が、35:65〜75:25(質量比)であり、前記熱可塑性ポリエステルの固有粘度(IV)が0.7以上であり、引張強度が0.3〜3.0cN/dtexであることを特徴とする弾性モノフィラメント。
  2. ハードセグメントが、芳香族ポリエステル単位を主たる構成単位とし、ソフトセグメントが、脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位を主たる構成単位とする請求項1記載の弾性モノフィラメント。
  3. 芳香族ポリエステル単位が、ポリブチレンテレフタレート単位であり、脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位が、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール単位である請求項2記載の弾性モノフィラメント。
  4. 曲げ硬さが2.0〜10cNである請求項1〜のいずれかに記載の弾性モノフィラメント。
  5. 定長下160℃の温度条件下で3分間熱処理した後、0.1cN/dtexの張力下で12時間保持した際の寸法変化率が0〜5%である請求項1〜のいずれかに記載の弾性モノフィラメント。
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