JP6489128B2 - 電子部品の製造方法、電子部品および電子装置 - Google Patents

電子部品の製造方法、電子部品および電子装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6489128B2
JP6489128B2 JP2016561884A JP2016561884A JP6489128B2 JP 6489128 B2 JP6489128 B2 JP 6489128B2 JP 2016561884 A JP2016561884 A JP 2016561884A JP 2016561884 A JP2016561884 A JP 2016561884A JP 6489128 B2 JP6489128 B2 JP 6489128B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
thermistor
manufacturing
protective layer
grinding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016561884A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016084783A1 (ja
Inventor
圭 戸田
圭 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Publication of JPWO2016084783A1 publication Critical patent/JPWO2016084783A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6489128B2 publication Critical patent/JP6489128B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/02Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C17/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing resistors
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/04Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having negative temperature coefficient
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G13/00Apparatus specially adapted for manufacturing capacitors; Processes specially adapted for manufacturing capacitors not provided for in groups H01G4/00 - H01G11/00

Description

本発明は、電子部品の製造方法、電子部品および電子装置に関する。
従来、電子部品の一例のサーミスタとしては、特許第5375963号公報(特許文献1)に記載されたものがある。このサーミスタは、金属基材と、金属基材上に直接的に形成されたサーミスタ層と、サーミスタ層上に形成された一対の分割電極とを有し、金属基材の厚さは、サーミスタ層の厚さよりも厚い。
特許第5375963号公報
ところで、前記従来のサーミスタでは、金属基材の厚さは、サーミスタ層の厚さよりも厚いので、サーミスタの焼成工程において金属基材とサーミスタ層に収縮率の差があると、サーミスタに反りが発生するおそれがある。そして、サーミスタの反りが大きいと、後工程の設備(例えば、特性選別機のフィーダ部など)にて、サーミスタの搬送不具合が発生する。したがって、設備稼働率や歩留まりが悪化し、製造コストが高くなる。
そこで、本発明の課題は、電子部品の反りの発生を抑制できる電子部品の製造方法、電子部品および電子装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の電子部品の製造方法は、
少なくとも第1セラミック層と第1電極および第2電極とが厚さ方向に積層されかつ焼成されてなる、焼成体を作製する焼成体作製工程と、
前記焼成体の一部を厚さ方向に研削する研削工程と
を備える。
本発明の電子部品の製造方法によれば、焼成体作製工程の後に、焼成体の一部を厚さ方向に研削するので、焼成中の焼成体の厚さは厚いため、焼成中の焼成体の反りの発生が抑制される。これに対して、焼成体の厚さが薄いと、焼成体のアスペクト比に起因して、焼成中の焼成体に反りが発生するおそれがある。したがって、焼成体の反りの発生が抑制され、反りのない電子部品を作製できる。このため、後工程の設備(例えば、特性選別機のフィーダ部など)にて電子部品の搬送不具合が改善されて、設備稼働率や歩留まりが向上し、製造コストが低くなる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、
前記焼成体作製工程では、さらに、前記第1電極および前記第2電極を覆うように前記第1セラミック層上に第2セラミック層を積層して、前記焼成体を作製し、
前記研削工程では、前記第1電極および前記第2電極を前記第2セラミック層から露出させるように、少なくとも前記第2セラミック層の一部を研削する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、焼成体作製工程では、第1電極および第2電極を覆うように第1セラミック層上に第2セラミック層を積層し、研削工程では、第1電極および第2電極を第2セラミック層から露出させるように、第2セラミック層の一部を研削する。このように、第1セラミック層を研削しないので、例えば、第1セラミック層の電極と反対側に補強部材を貼り付けて、焼成体の強度を強くしてから、研削工程を行うことができ、研削工程での焼成体のひび割れを抑制できる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、前記焼成体作製工程と前記研削工程との間に、前記第1セラミック層の前記電極と反対側に第1保護層を設ける保護工程を有する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、焼成体作製工程と研削工程との間に保護工程を有するので、第1セラミック層の第2セラミック層と反対側に第1保護層を設けて、焼成体の強度を強くしてから、研削工程を行うことができ、研削工程での焼成体のひび割れを抑制できる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、前記研削工程では、前記第1セラミック層の一部を研削する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、研削工程では、第1セラミック層の一部を研削する。このように、第1セラミック層を研削するだけなので、研削が簡単になる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、前記研削工程の後に、前記第1セラミック層の前記電極と反対側に第1保護層を設ける保護工程を有する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、研削工程の後に、第1セラミック層の電極と反対側に第1保護層を設ける保護工程を有するので、電子部品の強度を向上できる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、
前記研削工程の後に、
前記第1セラミック層の前記電極と反対側に第1保護層を設けると共に、前記第1電極および前記第2電極を覆うように前記第1セラミック層上に第2保護層を設ける保護工程と、
前記第1電極および前記第2電極を前記第2保護層から露出させるように、少なくとも前記第2保護層の一部を研削する保護層研削工程と
を有する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、第1セラミック層の電極と反対側に第1保護層を設けるので、電子部品の強度を向上できる。また、第2保護層は、第1セラミック層上に設けられているので、第1電極と第2電極との間に第2保護層を有し、第1電極および第2電極のマイグレーションの発生を抑制できる。また、第2保護層は、第1セラミック層上に設けられているので、第1電極および第2電極にめっき層を設ける場合、めっき層による第1セラミック層の浸食を防止できる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、
前記研削工程の前に、前記第1電極および前記第2電極を覆うように前記第2セラミック層上に第2保護層を設ける上側保護工程と、
前記研削工程の後に、前記第1セラミック層の前記内部電極と反対側に第1保護層を設ける下側保護工程と、
前記下側保護工程の後に、前記第1電極および前記第2電極を前記第2保護層から露出させるように、少なくとも前記第2保護層の一部を研削する保護層研削工程と
を有する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、研削工程の前に、第1電極および第2電極を覆うように第2セラミック層上に第2保護層を設けるので、焼成体の強度を強くしてから、研削工程を行うことができ、研削工程での焼成体のひび割れを抑制できる。また、第1セラミック層の内部電極と反対側に第1保護層を設けるので、電子部品の強度を向上できる。また、第2保護層は、第2セラミック層上に設けられているので、第1電極と第2電極との間に第2保護層を有し、第1電極および第2電極のマイグレーションの発生を抑制できる。また、第2保護層は、第2セラミック層上に設けられているので、第1電極および第2電極にめっき層を設ける場合、めっき層による第2セラミック層の浸食を防止できる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、
複数の電子部品を製造する方法であって、
前記焼成体作製工程では、1つの電子部品の領域に対応する前記第1電極および前記第2電極を、複数組設け、
前記研削工程の後に、前記焼成体を1つの電子部品の領域毎に切断する切断工程を有する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、研削工程の後に、焼成体を1つの電子部品の領域毎に切断する切断工程を有するので、切断前の大判の焼成体を研削することで、生産性を向上できると共に、研削による負荷を低減して、損傷のない電子部品を作製できる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、前記焼成体作製工程と前記切断工程との間に、前記第1セラミック層の前記電極と反対側に第1保護層を設ける保護工程を有する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、焼成体作製工程と切断工程との間に、第1セラミック層の電極と反対側に第1保護層を設ける保護工程を有するので、切断前の大判の焼成体に第1保護層を貼り付けやすくなる。
また、本発明の電子部品の製造方法は、
少なくともセラミック層からなる積層体を作製する積層工程と、
前記積層体を焼成して、焼成体を作製する焼成工程と、
前記焼成体の一部を厚さ方向に研削する研削工程と、
前記焼成体の第1面に第1電極および第2電極を形成する電極形成工程と
を備える。
本発明の電子部品の製造方法によれば、焼成工程の後に、焼成体の一部を厚さ方向に研削するので、焼成工程前の積層体の厚さは厚いため、焼成工程において、焼成中の積層体の反りの発生が抑制される。これに対して、積層体の厚さが薄いと、積層体のアスペクト比に起因して、焼成中の積層体に反りが発生するおそれがある。したがって、焼成体の反りの発生が抑制され、反りのない電子部品を作製できる。このため、後工程の設備(例えば、特性選別機のフィーダ部など)にて電子部品の搬送不具合が改善されて、設備稼働率や歩留まりが向上し、製造コストが低くなる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、前記焼成工程と前記研削工程との間に、前記焼成体の研削側と反対側に第1保護層を設ける保護工程を有する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、焼成工程と研削工程との間に保護工程を有するので、焼成体の研削側と反対側に第1保護層を設けて、焼成体の強度を強くしてから、研削工程を行うことができ、研削工程での焼成体のひび割れを抑制できる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、前記研削工程の後に、前記焼成体の研削側に第1保護層を設ける保護工程を有する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、研削工程の後に、焼成体の研削側に第1保護層を設ける保護工程を有するので、電子部品の強度を向上できる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、
複数の電子部品を製造する方法であって、
前記電極形成工程では、1つの電子部品の領域に対応する前記第1電極および前記第2電極を、複数組設け、
前記電極形成工程の後に、前記焼成体を1つの電子部品の領域毎に切断する切断工程を有する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、電極形成工程の後に、焼成体を1つの電子部品の領域毎に切断する切断工程を有するので、切断工程の前に研削工程を行なうことができ、切断前の大判の焼成体を研削することで、研削による負荷を低減して、損傷のない電子部品を作製できる。
また、一実施形態の電子部品の製造方法では、前記焼成工程と前記切断工程との間に、前記焼成体の前記電極と反対側に第1保護層を設ける保護工程を有する。
前記実施形態の電子部品の製造方法によれば、焼成工程と切断工程との間に、焼成体の電極と反対側に第1保護層を設ける保護工程を有するので、切断前の大判の焼成体に第1保護層を貼り付けやすくなる。
また、本発明の電子部品は、
セラミックからなる素体と、
前記素体の第1面に離隔して配置される第1電極および第2電極と、
前記素体の前記第1面と反対側の第2面に配置される第1保護層と
を備え、
前記素体の前記第1面および前記第2面の少なくとも一方は、研削面を有する。
ここで、研削面とは、0.1mm×0.1mmのサイズ内に少なくとも2本の研削痕を有し、少なくとも2本の研削痕がほぼ平行である面をいう。
本発明の電子部品によれば、素体の第1面および第2面の少なくとも一方は、研削面を有する。このため、電子部品を製造するときに、素体の厚さを厚くして焼成し、その後、素体を所定の厚さに研削することができる。このように、素体の厚さを厚くして焼成することができるので、焼成中の素体の反りの発生が抑制される。したがって、素体の反りの発生が抑制され、反りのない電子部品を作製できる。このため、後工程の設備(例えば、特性選別機のフィーダ部など)にて電子部品の搬送不具合が改善されて、設備稼働率や歩留まりが向上し、製造コストが低くなる。
また、電子部品の第1、第2電極側を実装基板に実装する場合、電子部品の第1保護層は、実装基板と反対側の面(以下、非実装面という)に位置する。したがって、電子部品の非実装面は、第1保護層であるため、電子部品の非実装面の絶縁性を確保できる。
また、素体の第2面に第1保護層を有するので、強度の弱い素体を第1保護層で補強できて、電子部品の強度を向上できる。
また、一実施形態の電子部品では、電子部品の厚さは、電子部品の長さと幅に比べて、小さい。
前記実施形態の電子部品によれば、電子部品の厚さは、電子部品の長さと幅に比べて、小さいので、電子部品を低背化とできる。
また、一実施形態の電子部品では、前記素体の前記第1面における前記第1電極と前記第2電極との間の領域に第2保護層を有する。
前記実施形態の電子部品によれば、素体の第1面における第1電極と第2電極との間の領域に第2保護層を有するので、第1電極および第2電極のマイグレーションの発生を抑制できる。
また、一実施形態の電子部品では、前記第2保護層は、前記素体の前記第1面における前記第1電極および前記第2電極と重なる領域を除く全領域に設けられている。
前記実施形態の電子部品によれば、第2保護層は、素体の第1面における第1電極および第2電極と重なる領域を除く全領域に設けられているので、第1電極および第2電極にめっき層を設ける場合、めっき層による素体の第2面の浸食を防止できる。
また、一実施形態の電子装置では、
前記電子部品と、
前記電子部品を覆う絶縁部材と
を備える。
前記実施形態の電子装置によれば、絶縁部材は電子部品を覆うので、電子部品の強度と信頼性を確保できる。
本発明の電子部品の製造方法、電子部品および電子装置によれば、電子部品の反りの発生を抑制できる。
本発明の第1実施形態の電子部品としてのサーミスタを示す平面図である。 サーミスタのLT断面図である。 第1実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第1実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第1実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第1実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第2実施形態のサーミスタのLT断面図である。 第2実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第2実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第2実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第2実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第3実施形態のサーミスタのLT断面図である。 第3実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第3実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第3実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第3実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第3実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第4実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第4実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第4実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第4実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第4実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第5実施形態のサーミスタのLT断面図である。 第5実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第5実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第5実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第5実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第5実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第5実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第5実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第6実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第6実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第6実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第6実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第6実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第7実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第7実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第7実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第7実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第7実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第8実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第8実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第8実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第8実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第8実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第8実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第9実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第9実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第9実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第9実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第9実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第9実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第10実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第10実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第10実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第10実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第10実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第10実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第10実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 第10実施形態のサーミスタの製法を説明する説明図である。 本発明のサーミスタを含む電子装置を示す斜視図である。 図15AのA−A断面図である。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1Aは、本発明の第1実施形態のサーミスタを示す平面図である。図1Bは、サーミスタの断面図である。図1Aと図1Bに示すように、電子部品の一例としてのサーミスタ1は、素体10と、素体10の表面から露出する第1電極21および第2電極22と、素体10の第1、第2電極21,22と反対側に設けられた第1保護層41とを有する。
素体10は、複数のセラミック層から構成され、複数のセラミック層は、一体的に積層される。セラミック層は、例えば、負の抵抗温度特性を有するセラミックからなる。つまり、サーミスタ1は、NTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタであり、温度の上昇に伴って抵抗値が減少する。セラミックとしては、例えば、Mn,Ni,Fe,Ti,Co,Al,Znなどを任意の組み合わせで適量含む種々の材料を用いることができる。実際、セラミックとして、前記遷移金属元素の酸化物を用いて混合されるが、前記元素の炭酸塩、水酸化物などを出発原料として用いてもよい。
素体10は、長さ方向(L方向)と幅方向(W方向)と厚さ方向(T方向)とを有する。具体的に述べると、素体10は、略直方体状に形成されている。素体10は、第1面10aと、第1面10aと反対側に位置する第2面10bとを有する。第1面10aおよび第2面10bは、素体10の長さ方向と幅方向とを含む面(LW面)である。
素体10の第1面10aは、研削面を有する。研削面とは、0.1mm×0.1mmのサイズ内に少なくとも2本の研削痕を有し、少なくとも2本の研削痕がほぼ平行である面をいう。なお、全ての研削痕は、ほぼ平行でなくてもよい。また、研削痕の幅や深さは、問わない。
第1電極21および第2電極22は、素体10の第1面10aから露出する。具体的に述べると、素体10の第1面10aには、凹部が設けられ、この凹部内に、第1、第2電極21,22が配置される。第1、第2電極21,22のT方向の上面は、素体10の第1面10aと同一面となる。
第1電極21および第2電極22は、L方向に、互いに離隔して配置される。第1、第2電極21,22は、平面視矩形状であるが、矩形以外の形状であってもよい。第1、第2電極21,22の材料としては、例えば、Ag,Pd,Pt,Auなどの貴金属またはCu,Ni,Al,W,Tiなどの卑金属の単体、あるいは、これらの単体を含む合金を用いることができる。
第1、第2電極21,22は、平面視、素体10の第1面10aの外形線よりも、内側に位置している。具体的に述べると、平面視、第1、第2電極21,22のL方向の端面は、素体10のL方向の端面よりも、内側に位置している。なお、第1、第2電極21,22のL方向の端面は、素体10のL方向の端面に一致するように配置されてもよい。
第1保護層41は、素体10の第2面10bに配置される。第1保護層41は、例えば樹脂から構成される。
サーミスタ1の厚さT1は、素体10の第1面10aと第1保護層41の下面との間の長さに相当する。サーミスタ1の厚さT1は、サーミスタ1の長さと幅に比べて、小さい。具体的に述べると、サーミスタ1の厚さT1は、30μm以上で、かつ、100μm以下であり、好ましくは、50μm以上で、かつ、100μm以下である。これにより、サーミスタ1を低背化とできる。なお、サーミスタ1の厚さは、100μmより大きくてもよい。
サーミスタ1のサイズは、例えば、JIS規格0603サイズである。JIS規格0603サイズとは、(0.6±0.03)mm(L方向)×(0.3±0.03)mm(W方向)である。なお、サーミスタ1のサイズは、JIS規格1005サイズやJIS規格1608サイズなどの他のサイズであってもよい。
次に、サーミスタ1の動作について説明する。第1電極21に通電すると、第1電極21から素体10を介して第2電極22に通電される。素体10の温度が高くなるほど、素体10の抵抗が低くなって、電気が流れやすくなる。
次に、前記サーミスタ1の製造方法について説明する。
まず、図2Aに示すように、第1セラミック層11と第1、第2電極21,22とを順に厚さ方向(T方向)に積層し、さらに、第1、第2電極21,22を覆うように第1セラミック層11上に第2セラミック層12を積層して、積層体50を作製する。これを、積層工程という。積層体50は、サーミスタ1の厚さT1(図1B参照)に対応する目標値よりも厚くなるように、形成される。ここで、目標値とは、最終のサーミスタ1の厚さT1を実現するための焼成体51の厚さであり、サーミスタ1の厚さT1から第1保護層41の厚さを引いた値である。なお、第1、第2セラミック層11,12は、それぞれ、積層された複数のシート体から構成されていてもよい。
その後、図2Bに示すように、積層体50を焼成して、焼成体51を作製する。これを、焼成工程という。そして、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設ける。これを、保護工程という。第1保護層41は、例えば樹脂から構成され、第1セラミック層11に貼り付けられてから硬化される。
その後、図2Cに示すように、焼成体51の厚さが目標値となるように、焼成体51の一部を厚さ方向(T方向)に研削する。これを、研削工程という。この研削工程では、第1、第2電極21,22を第2セラミック層12から露出させるように、第2セラミック層12の一部と第1、第2電極21,22の一部とを研削する。焼成体51の研削部分を、図中、ハッチングにて示す。研削部分は、例えばグラインディングホイールを用いて、厚さ方向Tに沿って研削される。なお、第1、第2電極21,22の一部を研削しないで、第2セラミック層12の一部のみを研削して、第1、第2電極21,22を第2セラミック層12から露出させるようにしてもよい。
これにより、図2Dに示すように、素体10の上面(第1面10a)と第1、第2電極21,22の上面とが同一面となり、前記サーミスタ1が作製される。素体10の第1面10aは、研削工程で研削された研削面となる。
前記サーミスタ1の製造方法によれば、サーミスタ1の厚さT1に対応する目標値よりも厚くなる積層体50を作製してから、積層体50を焼成して焼成体51を作製する。このように、積層体50の厚さは厚いため、焼成工程において、焼成中の積層体50の反りの発生が抑制される。これに対して、積層体の厚さが薄いと、焼成中の積層体に反りが発生するおそれがある。この理由として、積層体のアスペクト比が起因していると考えられる。つまり、積層体のアスペクト比が大きい、つまり、長さLが厚さTに比べて所定比率以上に大きくなると、積層体の焼成中に反りが発生するおそれがある。そこで、本発明では、積層体の厚さをサーミスタの厚さに対応する目標値よりも厚くすることで、アスペクト比を小さくして、焼成中の積層体の反りの発生を確実に抑制している。したがって、焼成体51の反りの発生が抑制され、反りのないサーミスタ1を作製できる。このため、後工程の設備(例えば、特性選別機のフィーダ部など)にてサーミスタ1の搬送不具合が改善されて、設備稼働率や歩留まりが向上し、製造コストが低くなる。
また、焼成工程と研削工程との間に保護工程を有するので、第1セラミック層11の第2セラミック層12と反対側に第1保護層41を設けて、焼成体51の強度を強くしてから、研削工程を行うことができ、研削工程での焼成体51Bのひび割れを抑制できる。
前記サーミスタ1によれば、素体10の第1面10aは、研削面を有する。このため、サーミスタ1を製造するときに、素体10の厚さを厚くして焼成し、その後、素体10を所定の厚さに研削することができる。このように、素体10の厚さを厚くして焼成することができるので、焼成中の素体10の反りの発生が抑制される。したがって、素体10の反りの発生が抑制され、反りのないサーミスタ1を作製できる。このため、後工程の設備(例えば、特性選別機のフィーダ部など)にてサーミスタ1の搬送不具合が改善されて、設備稼働率や歩留まりが向上し、製造コストが低くなる。
また、サーミスタ1の第1、第2電極21,22側を実装基板に実装する場合、サーミスタ1の第1保護層41は、実装基板と反対側の面(以下、非実装面という)に位置する。したがって、サーミスタ1の非実装面は、第1保護層41であるため、サーミスタ1の非実装面の絶縁性を確保できる。
また、素体10の第2面10bに第1保護層41を有するので、強度の弱い素体10を第1保護層41で補強できて、サーミスタ1の強度を向上できる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態のサーミスタを示す断面図である。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一の符号は、第1実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
図3に示すように、第2実施形態のサーミスタ1Aは、第1実施形態(図1B)のサーミスタ1と比べて、第1、第2電極21,22の位置が異なる。第2実施形態では、第1、第2電極21,22は、素体10の第1面10a上に、配置される。つまり、第1、第2電極21,22の上面は、第1面10aよりも上側に位置する。素体10の第2面10bは、研削面を有する。サーミスタ1Aの厚さT1は、第1、第2電極21,22の上面と第1保護層41の下面との間の長さに相当する。
次に、前記サーミスタ1Aの製造方法について説明する。
まず、図4Aに示すように、第1セラミック層11と第1、第2電極21,22とを順に積層して、積層体50Aを作製する(積層工程)。第1、第2電極21,22は、例えば、スパッタや印刷により形成される。積層体50Aは、サーミスタ1Aの厚さT1(図3参照)に対応する目標値よりも厚くなるように、形成される。ここで、目標値とは、サーミスタ1Aの厚さT1から第1保護層41の厚さを引いた値である。
その後、図4Bに示すように、積層体50Aを焼成して、焼成体51Aを作製する(焼成工程)。そして、焼成体51Aの厚さが目標値となるように、焼成体51Aの一部を研削する(研削工程)。つまり、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側を研削する。焼成体51Aの研削部分を、図中、ハッチングにて示す。このようにして、図4Cに示すように、目標値の厚さを有する焼成体51Aが作製される。
そして、図4Dに示すように、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設ける(保護工程)。第1保護層41は、例えば樹脂から構成され、第1セラミック層11に貼り付けられてから硬化される。これにより、前記サーミスタ1Aが作製される。素体10の第2面10bは、研削工程で研削された研削面となる。
前記サーミスタ1Aの製造方法によれば、第1実施形態のサーミスタ1の製造方法と同様の効果を有する。また、研削工程の後に、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設ける保護工程を有するので、サーミスタ1Aの強度を向上できる。
前記サーミスタ1Aによれば、第1実施形態のサーミスタ1と同様の効果を有する。なお、焼成工程の後に、第1、第2電極21,22を形成してもよい。つまり、第1セラミック層11と第1電極21および第2電極22とが厚さ方向に積層されかつ焼成されてなる、焼成体51Aを作製すればよい(焼成体作製工程)。焼成体作製工程は、積層工程と焼成工程とを含む。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態のサーミスタを示す断面図である。なお、第3実施形態において、第1実施形態と同一の符号は、第1実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
図5に示すように、第3実施形態のサーミスタ1Bは、第1実施形態(図1B)のサーミスタ1と比べて、第1、第2電極21,22の位置が異なる。第3実施形態では、第1、第2電極21,22は、素体10の第1面10a上に、配置される。つまり、第1、第2電極21,22の上面は、第1面10aよりも上側に位置する。素体10の第1面10aは、研削面を有する。サーミスタ1Bの厚さT1は、第1、第2電極21,22の上面と第1保護層41の下面との間の長さに相当する。
次に、前記サーミスタ1Bの製造方法について説明する。
まず、図6Aに示すように、少なくとも第1セラミック層11からなる積層体50Bを作製する(積層工程)。積層体50Bは、サーミスタ1Bの厚さT1(図5参照)に対応する目標値よりも厚くなるように、形成される。ここで、目標値とは、サーミスタ1Bの厚さT1から第1保護層41の厚さおよび第1、第2電極21,22の厚さを引いた値である。
その後、図6Bに示すように、積層体50Bを焼成して、焼成体51Bを作製する(焼成工程)。そして、焼成体51Bの研削側と反対側に第1保護層41を設ける(保護工程)。
その後、図6Cに示すように、焼成体51Bの厚さが目標値となるように、焼成体51Bの一部を研削する(研削工程)。焼成体51Bの研削部分を、図中、ハッチングにて示す。このようにして、図6Dに示すように、目標値の厚さを有し、第1保護層41が設けられた焼成体51Bが作製される。
その後、図6Eに示すように、焼成体51Bの第1面51a(素体10の第1面10a)に第1、第2電極21,22を形成して(電極形成工程)、図5に示すサーミスタ1Bが作製される。このとき、焼成体51Bの第1面51aは、研削側の面である。第1、第2電極21,22は、例えば、スパッタや印刷により形成される。
前記サーミスタ1Bの製造方法によれば、第1実施形態のサーミスタ1の製造方法と同様の効果を有する。また、研削工程の後に第1、第2電極21,22を形成するので、研削による第1、第2電極21,22の損傷を防止できる。
前記サーミスタ1Bによれば、第1実施形態のサーミスタ1と同様の効果を有する。
(第4実施形態)
図7Aから図7Eは、本発明の第4実施形態のサーミスタの製造方法を示す断面図である。なお、第4実施形態において、第3実施形態と同一の符号は、第3実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
第3実施形態(図6Aから図6E)のサーミスタの製造方法では、研削工程前に第1保護層を設けているが、第6実施形態のサーミスタの製造方法では、研削工程後に第1保護層を設ける。
図7Aに示すように、少なくとも第1セラミック層11からなる積層体50Bを作製する(積層工程)。積層体50Bは、サーミスタ1Bの厚さT1(図5参照)に対応する目標値よりも厚くなるように、形成される。ここで、目標値とは、サーミスタ1Bの厚さT1から第1保護層41の厚さおよび第1、第2電極21,22の厚さを引いた値である。
その後、図7Bに示すように、積層体50Bを焼成して、焼成体51Bを作製する(焼成工程)。そして、焼成体51Bの厚さが目標値となるように、焼成体51Bの一部を研削する(研削工程)。焼成体51Bの研削部分を、図中、ハッチングにて示す。このようにして、図7Cに示すように、目標値の厚さを有する焼成体51Bが作製される。
その後、図7Dに示すように、焼成体51Bの第1面51aに第1、第2電極21,22を形成する(電極形成工程)。このとき、焼成体51Bの第1面51aは、非研削側の面である。第1、第2電極21,22は、例えば、スパッタや印刷により形成される。
その後、図7Eに示すように、焼成体51Bの第2面51bに第1保護層41を設ける(保護工程)。このとき、焼成体51Bの第2面51bは、研削側の面である。つまり、素体10の第2面10bは、研削工程で研削された研削面となる。
なお、保護工程は、研削工程の後であれば、電極形成工程の前後の何れに位置していてもよい。また、研削工程の前に、第1、第2電極21,22を形成するようにしてもよい。つまり、第1セラミック層11と第1電極21および第2電極22とが厚さ方向に積層されかつ焼成されてなる、焼成体51Bを作製すればよい(焼成体作製工程)。焼成体作製工程は、積層工程と焼成工程とを含む。
(第5実施形態)
図8は、本発明の第5実施形態のサーミスタを示す断面図である。なお、第5実施形態において、第2実施形態と同一の符号は、第2実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
図8に示すように、第5実施形態のサーミスタ1Cは、第2実施形態(図3)のサーミスタ1Aと比べて、第2保護層42を有する点が異なる。第5実施形態では、第2保護層42は、素体10の第1面10aにおける第1、第2電極21,22と重なる領域を除く全領域に設けられている。第2保護層42は、例えば、樹脂から構成される。第1、第2電極21,22には、めっき層45が設けられている。めっき層45は、例えば、Ni/SnまたはNi/CuまたはCuから構成される。サーミスタ1Cの厚さT1は、めっき層45の上面と第1保護層41の下面との間の長さに相当する。なお、めっき層45を省略してもよい。素体10の第2面10bは、研削面を有する。
次に、前記サーミスタ1Cの製造方法について説明する。
まず、図9Aに示すように、第1セラミック層11と第1、第2電極21,22とを順に積層して、積層体50Cを作製する(積層工程)。第1、第2電極21,22は、例えば、スパッタや印刷により形成される。積層体50Cは、サーミスタ1Cの厚さT1(図8参照)に対応する目標値よりも厚くなるように、形成される。ここで、目標値とは、おおよそ、サーミスタ1Cの厚さT1から第1保護層41の厚さを引いた値である。
その後、図9Bに示すように、積層体50Cを焼成して、焼成体51Cを作製する(焼成工程)。そして、焼成体51Cの厚さが目標値となるように、焼成体51Cの一部を研削する(研削工程)。つまり、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側を研削する。焼成体51Cの研削部分を、図中、ハッチングにて示す。このようにして、図9Cに示すように、目標値の厚さを有する焼成体51Cが作製される。
そして、図9Dに示すように、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設けると共に、第1、第2電極21,22を覆うように第1セラミック層11上に第2保護層42を設ける(保護工程)。第1保護層41は、例えば樹脂から構成され、第1セラミック層11に貼り付けられてから硬化される。第2保護層42は、例えば樹脂から構成され、第1セラミック層11に貼り付けられてから硬化される。
その後、図9Eに示すように、第1、第2電極21,22を第2保護層42から露出させるように、第2保護層42の一部と第1、第2電極21,22の一部とを研削する(保護層研削工程)。この研削部分を、図中、ハッチングにて示す。なお、第1、第2電極21,22の一部を研削しないで、第2保護層42の一部のみを研削して、第1、第2電極21,22を第2保護層42から露出させるようにしてもよい。このようにして、図9Fに示すように、第1、第2電極21,22が第2保護層42から露出される。
そして、図9Gに示すように、第1、第2電極21,22の上面にめっき層45を設けて、前記サーミスタ1Cを作製する。なお、めっき層45を省略するようにしてもよい。
前記サーミスタ1Cによれば、第2実施形態のサーミスタ1Cと同様の効果を有する。また、第2保護層42は、素体10の第1面10aにおける第1、第2電極21,22と重なる領域を除く全領域に設けられているので、第1、第2電極21,22にめっき層45を設ける場合、めっき層45による素体10の第2面10bの浸食を防止できる。また、素体10の第1面10aにおける第1電極21と第2電極22との間の領域に第2保護層42を有するので、第1、第2電極21,22のマイグレーションの発生を抑制できる。
前記サーミスタ1Cの製造方法によれば、第2実施形態のサーミスタ1Cの製造方法と同様の効果を有する。また、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設けるので、サーミスタ1Cの強度を向上できる。また、第2保護層42は、第1セラミック層11上に設けられているので、第1電極21と第2電極22との間に第2保護層42を有し、第1、第2電極21,22のマイグレーションの発生を抑制できる。また、第2保護層42は、第1セラミック層11上に設けられているので、第1、第2電極21,22にめっき層45を設ける場合、めっき層45による第1セラミック層11の浸食を防止できる。
なお、焼成工程の後に、第1、第2電極21,22を形成してもよい。つまり、第1セラミック層11と第1電極21および第2電極22とが厚さ方向に積層されかつ焼成されてなる、焼成体51Cを作製すればよい(焼成体作製工程)。焼成体作製工程は、積層工程と焼成工程とを含む。
なお、焼成工程の後で、研削工程の前に、第1電極21および第2電極22を覆うように第2セラミック層12上に第2保護層42を設けるようにしてもよい(上側保護工程)。これにより、焼成体51Cの強度を強くしてから、研削工程を行うことができ、研削工程での焼成体51Cのひび割れを抑制できる。この場合も、研削工程の後に、第1セラミック層11の内部電極30と反対側に第1保護層41を設ける(下側保護工程)。
(第6実施形態)
図10Aから図10Eは、本発明の第6実施形態のサーミスタの製造方法を示す断面図である。なお、第6実施形態において、第1実施形態と同一の符号は、第1実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
第1実施形態(図1Aから図1D)のサーミスタの製造方法は、単体のサーミスタの製造方法であるが、第6実施形態のサーミスタの製造方法は、複数のサーミスタの製造方法である。
図10Aに示すように、第1セラミック層11と複数の第1、第2電極21,22とを順に積層し、さらに、複数の第1、第2電極21,22を覆うように第1セラミック層11上に第2セラミック層12を積層して、積層体50Dを作製する(積層工程)。このとき、第1、第2セラミック層11,12をシート状に形成する。また、1つのサーミスタ1の領域に対応する第1、第2電極21,22を複数組設けて、LW面に沿ってアレイ状に配置する。一組の第1、第2電極21,22は、一つのサーミスタ1に相当する。積層体50Dは、サーミスタ1の厚さT1(図1B参照)に対応する目標値よりも厚くなるように、形成される。ここで、目標値とは、サーミスタ1の厚さT1から第1保護層41の厚さを引いた値である。
その後、図10Bに示すように、積層体50Dを焼成して、焼成体51Dを作製する(焼成工程)。そして、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設ける(保護工程)。第1保護層41は、シート状に形成される。第1保護層41は、例えば樹脂から構成され、第1セラミック層11に貼り付けられてから硬化される。
その後、図10Cに示すように、焼成体51Dの厚さが目標値となるように、焼成体51Dの一部を研削する(研削工程)。この研削工程では、第1、第2電極21,22を第2セラミック層12から露出させるように、第2セラミック層12の一部と第1、第2電極21,22の一部とを研削する。焼成体51Dの研削部分を、図中、ハッチングにて示す。
その後、図10Dに示すように、目標値の厚さを有する焼成体51Dを、一組の第1、第2電極21,22毎(つまり、1つのサーミスタ1の領域毎)に、切断する(切断工程)。つまり、複数組の第1、第2電極21,22は、LW面に沿って隣り合っており、この隣接部分を切断する。これにより、図10Eに示すように、複数のサーミスタ1を作製する。複数組の第1、第2電極21,22は、複数のサーミスタ1に相当する。
前記サーミスタ1の製造方法によれば、第1実施形態のサーミスタ1の製造方法と同様の効果を有する。ここで、一般的に、シート状の積層体を焼成する場合、積層体のアスペクト比が大きくなる(つまり、長さLが厚さTに比べて非常に大きくなる)傾向にあることから、焼成中の積層体に反りが発生しやすい。そこで、本発明では、シート状の積層体50Dの厚さを厚くすることで、積層体50Dのアスペクト比を小さくして、焼成中の積層体50Dの反りの発生を抑制している。
また、研削工程の後に、焼成体51Dを一組の第1、第2電極21,22毎に切断する切断工程を有するので、切断前の大判の焼成体50Dを研削することで、生産性を向上できると共に、研削による負荷を低減して、損傷のないサーミスタ1を作製できる。また、切断工程の前に、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設ける保護工程を有するので、切断前の大判の焼成体51Dに第1保護層41を貼り付けやすくなる。
(第7実施形態)
図11Aから図11Eは、本発明の第7実施形態のサーミスタの製造方法を示す断面図である。なお、第7実施形態において、第2実施形態と同一の符号は、第2実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
第2実施形態(図4Aから図4D)のサーミスタの製造方法は、単体のサーミスタの製造方法であるが、第7実施形態のサーミスタの製造方法は、複数のサーミスタの製造方法である。
図11Aに示すように、第1セラミック層11と複数の第1、第2電極21,22とを順に積層して、積層体50Eを作製する(積層工程)。第1、第2電極21,22は、例えば、スパッタや印刷により形成される。このとき、第1セラミック層11をシート状に形成する。また、1つのサーミスタ1Aの領域に対応する第1、第2電極21,22を複数組設けて、LW面に沿ってアレイ状に配置する。積層体50Eは、サーミスタ1Aの厚さT1(図3参照)に対応する目標値よりも厚くなるように、形成される。ここで、目標値とは、サーミスタ1Aの厚さT1から第1保護層41の厚さを引いた値である。
その後、図11Bに示すように、積層体50Eを焼成して、焼成体51Eを作製する(焼成工程)。そして、焼成体51Eの厚さが目標値となるように、焼成体51Eの一部を研削する(研削工程)。この研削工程では、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側を研削する。焼成体51Eの研削部分を、図中、ハッチングにて示す。このようにして、図11Cに示すように、目標値の厚さを有する焼成体51Eが作製される。
その後、図11Dに示すように、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設ける(保護工程)。第1保護層41は、シート状に形成される。第1保護層41は、例えば樹脂から構成され、第1セラミック層11に貼り付けられてから硬化される。
その後、第1保護層41が設けられた焼成体51Eを、一組の第1、第2電極21,22毎(つまり、1つのサーミスタ1Aの領域毎)に、切断する(切断工程)。つまり、複数組の第1、第2電極21,22は、LW面に沿って隣り合っており、この隣接部分を切断する。これにより、図11Eに示すように、複数のサーミスタ1Aを作製する。
前記サーミスタ1Aの製造方法によれば、第2実施形態のサーミスタ1Aの製造方法と同様の効果を有する。特に、シート状の積層体50Eの厚さを厚くすることで、積層体50Eのアスペクト比を小さくして、焼成中の積層体50Eの反りの発生を抑制している。また、研削工程の後に、焼成体51Eを一組の第1、第2電極21,22毎に切断する切断工程を有するので、切断前の大判の焼成体51Eを研削することで、生産性を向上できると共に、研削による負荷を低減して、損傷のないサーミスタ1Aを作製できる。また、切断工程の前に、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設ける保護工程を有するので、切断前の大判の焼成体51Eに第1保護層41を貼り付けやすくなる。
なお、焼成工程の後に、第1、第2電極21,22を形成してもよい。つまり、第1セラミック層11と第1電極21および第2電極22とが厚さ方向に積層されかつ焼成されてなる、焼成体51Eを作製すればよい(焼成体作製工程)。焼成体作製工程は、積層工程と焼成工程とを含む。
(第8実施形態)
図12Aから図12Fは、本発明の第8実施形態のサーミスタの製造方法を示す断面図である。なお、第8実施形態において、第3実施形態と同一の符号は、第3実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
第3実施形態(図6Aから図6E)のサーミスタの製造方法は、単体のサーミスタの製造方法であるが、第8実施形態のサーミスタの製造方法は、複数のサーミスタの製造方法である。
図12Aに示すように、第1セラミック層11からなる積層体50Fを作製する(積層工程)。このとき、第1セラミック層11をシート状に形成する。積層体50Fは、サーミスタ1Bの厚さT1(図5参照)に対応する目標値よりも厚くなるように、形成される。ここで、目標値とは、サーミスタ1Bの厚さT1から第1保護層41の厚さおよび第1、第2電極21,22の厚さを引いた値である。
その後、図12Bに示すように、積層体50Fを焼成して、焼成体51Fを作製する(焼成工程)。そして、焼成体51Fの研削側と反対側に第1保護層41を設ける(保護工程)。第1保護層41は、シート状に形成される。第1保護層41は、例えば樹脂から構成され、第1セラミック層11に貼り付けられてから硬化される。
その後、図12Cに示すように、焼成体51Fの厚さが目標値となるように、焼成体51Fの一部を厚さ方向(T方向)に研削する(研削工程)。第1セラミック層11の第1保護層41と反対側を研削する。焼成体51Fの研削部分を、図中、ハッチングにて示す。このようにして、図12Dに示すように、目標値の厚さを有し、第1保護層41が設けられた焼成体51Fが作製される。
その後、図12Eに示すように、焼成体51Fの第1面51aに複数の第1、第2電極21,22を形成する(電極形成工程)。焼成体51Bの第1面51aは、研削側の面である。第1、第2電極21,22は、例えば、スパッタや印刷により形成される。このとき、1つのサーミスタ1Bの領域に対応する第1、第2電極21,22を複数組設けて、LW面に沿ってアレイ状に配置する。
その後、焼成体51Fを、一組の第1、第2電極21,22毎(つまり、1つのサーミスタ1Bの領域毎)に、切断する(切断工程)。つまり、複数組の第1、第2電極21,22は、LW面に沿って隣り合っており、この隣接部分を切断する。これにより、図12Fに示すように、複数のサーミスタ1Bを作製する。
前記サーミスタ1Bの製造方法によれば、第3実施形態のサーミスタ1Bの製造方法と同様の効果を有する。特に、シート状の積層体50Fの厚さを厚くすることで、積層体50Fのアスペクト比を小さくして、焼成中の積層体50Fの反りの発生を抑制している。
また、研削工程の後に、焼成体51Fを一組の第1、第2電極21,22毎に切断する切断工程を有するので、切断前の大判の焼成体50Fを研削することで、生産性を向上できると共に、研削による負荷を低減して、損傷のないサーミスタ1Bを作製できる。また、切断工程の前に、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設ける保護工程を有するので、切断前の大判の焼成体51Fに第1保護層41を貼り付けやすくなる。
(第9実施形態)
図13Aから図13Fは、本発明の第9実施形態のサーミスタの製造方法を示す断面図である。なお、第9実施形態において、第4実施形態と同一の符号は、第4実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
第4実施形態(図7Aから図7E)のサーミスタの製造方法は、単体のサーミスタの製造方法であるが、第9実施形態のサーミスタの製造方法は、複数のサーミスタの製造方法である。
図13Aに示すように、第1セラミック層11からなる積層体50Gを作製する(積層工程)。このとき、第1セラミック層11をシート状に形成する。積層体50Gは、サーミスタ1Bの厚さT1(図5参照)に対応する目標値よりも厚くなるように、形成される。ここで、目標値とは、サーミスタ1Bの厚さT1から第1保護層41の厚さおよび第1、第2電極21,22の厚さを引いた値である。
その後、図13Bに示すように、積層体50Gを焼成して、焼成体51Gを作製する(焼成工程)。そして、焼成体51Gの厚さが目標値となるように、焼成体51Gの一部を厚さ方向(T方向)に研削する(研削工程)。焼成体51Gの研削部分を、図中、ハッチングにて示す。このようにして、図13Cに示すように、目標値の厚さを有する焼成体51Gが作製される。
その後、図13Dに示すように、焼成体51Gの第1面51aに複数の第1、第2電極21,22を形成する(電極形成工程)。このとき、焼成体51Gの第1面51aは、非研削側の面である。第1、第2電極21,22は、例えば、スパッタや印刷により形成される。このとき、1つのサーミスタ1Bの領域に対応する第1、第2電極21,22を複数組設けて、LW面に沿ってアレイ状に配置する。
その後、図13Eに示すように、焼成体51Gの第2面51bに第1保護層41を設ける(保護工程)。このとき、焼成体51Gの第2面51bは、研削側の面である。第1保護層41は、シート状に形成される。第1保護層41は、例えば樹脂から構成され、焼成体51Gに貼り付けられてから硬化される。
その後、焼成体51Gを、一組の第1、第2電極21,22毎(つまり、1つのサーミスタ1Bの領域毎)に、切断する(切断工程)。つまり、複数組の第1、第2電極21,22は、LW面に沿って隣り合っており、この隣接部分を切断する。これにより、図13Fに示すように、複数のサーミスタ1Bを作製する。
なお、保護工程は、研削工程の後であれば、電極形成工程の前後の何れに位置していてもよい。また、研削工程の前に、第1、第2電極21,22を形成するようにしてもよい。つまり、第1セラミック層11と第1電極21および第2電極22とが厚さ方向に積層されかつ焼成されてなる、焼成体51Gを作製すればよい(焼成体作製工程)。焼成体作製工程は、積層工程と焼成工程とを含む。
前記サーミスタ1Bの製造方法によれば、第4実施形態のサーミスタ1Bの製造方法と同様の効果を有する。特に、シート状の積層体50Gの厚さを厚くすることで、積層体50Gのアスペクト比を小さくして、焼成中の積層体50Gの反りの発生を抑制している。
また、研削工程の後に、焼成体51Gを一組の第1、第2電極21,22毎に切断する切断工程を有するので、切断前の大判の焼成体50Gを研削することで、生産性を向上できると共に、研削による負荷を低減して、損傷のないサーミスタ1Bを作製できる。また、切断工程の前に、焼成体51Gの第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設ける保護工程を有するので、切断前の大判の焼成体51Gに第1保護層41を貼り付けやすくなる。
(第10実施形態)
図14Aから図14Hは、本発明の第10実施形態のサーミスタの製造方法を示す断面図である。なお、第10実施形態において、第5実施形態と同一の符号は、第5実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
第5実施形態(図9Aから図9G)のサーミスタの製造方法は、単体のサーミスタの製造方法であるが、第10実施形態のサーミスタの製造方法は、複数のサーミスタの製造方法である。
図14Aに示すように、第1セラミック層11と複数の第1、第2電極21,22とを順に積層して、積層体50Hを作製する(積層工程)。第1、第2電極21,22は、例えば、スパッタや印刷により形成される。このとき、第1セラミック層11をシート状に形成する。また、1つのサーミスタ1Cの領域に対応する第1、第2電極21,22を複数組設けて、LW面に沿ってアレイ状に配置する。積層体50Hは、サーミスタ1Cの厚さT1(図8参照)に対応する目標値よりも厚くなるように、形成される。ここで、目標値とは、おおよそ、サーミスタ1Cの厚さT1から第1保護層41の厚さを引いた値である。
その後、図14Bに示すように、積層体50Hを焼成して、焼成体51Hを作製する(焼成工程)。そして、焼成体51Hの厚さが目標値となるように、焼成体51Hの一部を研削する(研削工程)。第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側を研削する。焼成体51Hの研削部分を、図中、ハッチングにて示す。このようにして、図14Cに示すように、目標値の厚さを有する焼成体51Hが作製される。
その後、図14Dに示すように、第1セラミック層11の第1、第2電極21,22と反対側に第1保護層41を設けると共に、第1、第2電極21,22を覆うように第1セラミック層11上に第2保護層42を設ける(保護工程)。第1、第2保護層41,42は、シート状に形成される。第1保護層41は、例えば樹脂から構成され、第1セラミック層11に貼り付けられてから硬化される。第2保護層42は、例えば樹脂から構成され、第2セラミック層12に貼り付けられてから硬化される。
その後、図14Eに示すように、第1、第2電極21,22を第2保護層42から露出させるように、第2保護層42の一部と第1、第2電極21,22の一部とを研削する(保護層研削工程)。この研削部分を、図中、ハッチングにて示す。このようにして、図14Fに示すように、第1、第2電極21,22を第2保護層42から露出した焼成体51Hを作製する。
その後、図14Gに示すように、第1、第2保護層41,42が設けられた焼成体51Hを、一組の第1、第2電極21,22毎(つまり、1つのサーミスタ1Cの領域毎)に、切断する(切断工程)。つまり、複数組の第1、第2電極21,22は、LW面に沿って隣り合っており、この隣接部分を切断する。
その後、図14Hに示すように、第1、第2電極21,22の上面にめっき層45を設けて、複数のサーミスタ1Cを作製する。なお、切断工程後にめっき層45を設けたが、切断工程前にめっき層45を設けるようにしてもよい。
前記サーミスタ1Cの製造方法によれば、第5実施形態のサーミスタ1Cの製造方法と同様の効果を有する。特に、シート状の積層体50Hの厚さを厚くすることで、積層体50Hのアスペクト比を小さくして、焼成中の積層体50Hの反りの発生を抑制している。また、研削工程の後に、焼成体51Hを一組の第1、第2電極21,22毎に切断する切断工程を有するので、切断前の大判の焼成体51Hを研削することで、生産性を向上できると共に、研削による負荷を低減して、損傷のないサーミスタ1Cを作製できる。また、切断工程の前に第1、第2保護層41,42を設ける保護工程を有するので、切断前の大判の焼成体51Hに第1、第2保護層41,42を貼り付けやすくなる。
なお、焼成工程の後に、第1、第2電極21,22を形成してもよい。つまり、第1セラミック層11と第1電極21および第2電極22とが厚さ方向に積層されかつ焼成されてなる、焼成体51Hを作製すればよい(焼成体作製工程)。焼成体作製工程は、積層工程と焼成工程とを含む。
なお、焼成工程の後で、研削工程の前に、第1電極21および第2電極22を覆うように第2セラミック層12上に第2保護層42を設けるようにしてもよい(上側保護工程)。これにより、焼成体51Hの強度を強くしてから、研削工程を行うことができ、研削工程での焼成体51Hのひび割れを抑制できる。この場合も、研削工程の後に、第1セラミック層11の内部電極30と反対側に第1保護層41を設ける(下側保護工程)。
(第11実施形態)
図15Aは、本発明のサーミスタを含む電子装置を示す斜視図である。図15Bは、図15AのA−A断面図である。なお、第11実施形態において、第1実施形態と同一の符号は、第1実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
図15Aと図15Bに示すように、電子装置は、サーミスタセンサ100である。サーミスタセンサ100は、第1実施形態のサーミスタ1と、サーミスタ1を覆う絶縁部材128とを有する。図中、サーミスタ1は、第1、第2電極21,22が下側を向くように、配置される。なお、サーミスタとして、第1実施形態のサーミスタを用いているが、第2から第5実施形態の何れのサーミスタを用いてもよい。
サーミスタ1の第1、第2電極21,22の下面には、それぞれ、実装用電極として、例えばSnめっき層124a、Niめっき層124bおよびCuめっき層124cがこの順に形成される。さらに、Cuめっき層124cの下面には、Cu箔126が形成される。
絶縁部材128は、サーミスタ1とともに、Snめっき層124a、Niめっき層124bおよびCuめっき層124cを被覆する。絶縁部材128は、例えばエポキシ樹脂からなる可撓性を有しない絶縁性樹脂材から構成される。
サーミスタセンサ100は、例えばポリイミド樹脂からなる短冊状の可撓性を有する絶縁性樹脂シート130を含む。絶縁性樹脂シート130上には、例えばCu箔からなる直線状の可撓性を有する2つのリード線132が絶縁性樹脂シート130の幅方向に間隔を隔てて形成される。絶縁性樹脂シート130の長手方向における中間部および2つのリード線132の長手方向における中間部には、例えばポリイミド樹脂からなる可撓性を有する絶縁性樹脂材134が被覆される。
サーミスタ1の第1、第2電極21,22のそれぞれは、Snめっき層124a、Niめっき層124b、Cuめっき層124c、Cu箔126、および、導電性接続材140を介して、リード線132の一端部に、電気的に接続される。導電性接続材140は、例えばはんだなどであり、リード線132の一端部に配置される。
Cu箔126、リード線132および導電性接続材140の周囲は、例えばエポキシ樹脂からなる可撓性を有しない絶縁性樹脂材142にて、被覆される。サーミスタ1は、絶縁性樹脂材142を介して、絶縁性樹脂シート130に接着される。
前記サーミスタセンサ100によれば、絶縁部材128はサーミスタ1を覆うので、サーミスタ1の強度と信頼性を確保できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、第1から第11実施形態のそれぞれの特徴点を様々に組み合わせてもよい。
前記実施形態では、サーミスタは、NTCサーミスタとしているが、PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタとしてもよい。
前記第5実施形態では、第2保護層を、素体の第1面における第1、第2電極と重なる領域を除く全領域に設けているが、素体の第1面における第1、第2電極との間の領域にのみ設けてもよく、第1、第2電極のマイグレーションの発生を抑制できる。
前記実施形態では、電子部品を、サーミスタとしているが、コイル、コンデンサなどであってもよい。
前記第11実施形態では、電子装置を、可撓性の絶縁性樹脂シートにサーミスタを設けたサーミスタセンサ(いわゆる、フィルムタイプのサーミスタセンサ)としているが、その他のサーミスタセンサであってもよく、または、サーミスタが絶縁部材により覆われているその他の電子装置であってもよい。
前記実施形態では、素体内に、電極を設けていないが、素体内に、内部電極を設け、内部電極が、素体を介して、第1、第2電極と導通されるようにしてもよい。
前記実施形態では、素体の第1面または第2面に、研削面を設けているが、素体の第1面および第2面に、研削面を設けるようにしてもよい。
前記実施形態では、第1保護層を設けているが、第1保護層を省略するようにしてもよい。
1,1A〜1C サーミスタ(電子部品)
10 素体
10a 第1面
10b 第2面
11 第1セラミック層
12 第2セラミック層
21 第1電極
22 第2電極
41 第1保護層
42 第2保護層
45 めっき層
50,50A〜50H 積層体
51,51A〜51H 焼成体
51a 第1面
51b 第2面
100 サーミスタセンサ(電子装置)
128 絶縁部材
T1 サーミスタの厚さ

Claims (11)

  1. 少なくとも第1セラミック層と第1電極および第2電極とが厚さ方向に積層されかつ焼成されてなる、焼成体を作製する焼成体作製工程と、
    前記焼成体の一部を厚さ方向に研削する研削工程と
    を備え、
    前記焼成体作製工程では、さらに、前記第1電極および前記第2電極を覆うように前記第1セラミック層上に第2セラミック層を積層して、前記焼成体を作製し、
    前記研削工程では、前記第1電極および前記第2電極を前記第2セラミック層から露出させるように、少なくとも前記第2セラミック層の一部を研削する、電子部品の製造方法。
  2. 前記焼成体作製工程と前記研削工程との間に、前記第1セラミック層の前記第1、前記第2電極と反対側に第1保護層を設ける保護工程を有する、請求項に記載の電子部品の製造方法。
  3. 少なくとも第1セラミック層と第1電極および第2電極とが厚さ方向に積層されかつ焼成されてなる、焼成体を作製する焼成体作製工程と、
    前記焼成体の一部を厚さ方向に研削する研削工程と
    を備え、
    前記研削工程では、前記第1セラミック層の一部を研削し、
    前記研削工程の後に、
    前記第1セラミック層の前記第1、前記第2電極と反対側に第1保護層を設けると共に、前記第1電極および前記第2電極を覆うように前記第1セラミック層上に第2保護層を設ける保護工程と、
    前記第1電極および前記第2電極を前記第2保護層から露出させるように、少なくとも前記第2保護層の一部を研削する保護層研削工程と
    を有する、電子部品の製造方法。
  4. 少なくとも第1セラミック層と第1電極および第2電極とが厚さ方向に積層されかつ焼成されてなる、焼成体を作製する焼成体作製工程と、
    前記焼成体の一部を厚さ方向に研削する研削工程と
    を備え、
    前記研削工程では、前記第1セラミック層の一部を研削し、
    前記研削工程の前に、前記第1電極および前記第2電極を覆うように前記第セラミック層上に第2保護層を設ける上側保護工程と、
    前記研削工程の後に、前記第1セラミック層の前記第1、前記第2電極と反対側に第1保護層を設ける下側保護工程と、
    前記下側保護工程の後に、前記第1電極および前記第2電極を前記第2保護層から露出させるように、少なくとも前記第2保護層の一部を研削する保護層研削工程と
    を有する、電子部品の製造方法。
  5. 複数の電子部品を製造する方法であって、
    前記焼成体作製工程では、1つの電子部品の領域に対応する前記第1電極および前記第2電極を、複数組設け、
    前記研削工程の後に、前記焼成体を1つの電子部品の領域毎に切断する切断工程を有する、請求項1、3、4の何れか一つに記載の電子部品の製造方法。
  6. 前記焼成体作製工程と前記切断工程との間に、前記第1セラミック層の前記第1、前記第2電極と反対側に第1保護層を設ける保護工程を有する、請求項5に記載の電子部品の製造方法。
  7. セラミックからなる素体と、
    前記素体の第1面に離隔して配置される第1電極および第2電極と、
    前記素体の前記第1面と反対側の第2面に配置される第1保護層と
    を備え、
    前記素体の前記第1面は、研削面を有し、
    前記素体の第1面と前記第1電極および前記第2電極の上面とは、同一面である、電子部品。
  8. 電子部品の厚さは、電子部品の長さと幅に比べて、小さい、請求項7に記載の電子部品。
  9. 前記素体の前記第1面における前記第1電極と前記第2電極との間の領域に第2保護層を有する、請求項7または8に記載の電子部品。
  10. 前記第2保護層は、前記素体の前記第1面における前記第1電極および前記第2電極と重なる領域を除く全領域に設けられている、請求項9に記載の電子部品。
  11. 請求項7から10の何れか一つに記載の電子部品と、
    前記電子部品を覆う絶縁部材と
    を備える、電子装置。
JP2016561884A 2014-11-26 2015-11-24 電子部品の製造方法、電子部品および電子装置 Active JP6489128B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014239080 2014-11-26
JP2014239080 2014-11-26
PCT/JP2015/082884 WO2016084783A1 (ja) 2014-11-26 2015-11-24 電子部品の製造方法、電子部品および電子装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016084783A1 JPWO2016084783A1 (ja) 2017-08-31
JP6489128B2 true JP6489128B2 (ja) 2019-03-27

Family

ID=56074343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016561884A Active JP6489128B2 (ja) 2014-11-26 2015-11-24 電子部品の製造方法、電子部品および電子装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6489128B2 (ja)
TW (1) TWI585785B (ja)
WO (1) WO2016084783A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JOP20190284A1 (ar) * 2017-06-14 2019-12-11 Bayer Pharma AG مركبات إيميدازوبيريميدين مستبدلة بديازا ثنائي الحلقة واستخدامها للمعالجة من اضطرابات التنفس
WO2022034821A1 (ja) * 2020-08-12 2022-02-17 株式会社村田製作所 高周波モジュール及び通信装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09270540A (ja) * 1996-03-29 1997-10-14 Chichibu Onoda Cement Corp 積層型圧電アクチュエータ素子及びその製造方法
JPH10261507A (ja) * 1997-03-18 1998-09-29 Murata Mfg Co Ltd サーミスタ素子
JP2003332875A (ja) * 2002-05-13 2003-11-21 Murata Mfg Co Ltd 複合材料振動装置
JP4803039B2 (ja) * 2005-01-06 2011-10-26 株式会社村田製作所 圧電アクチュエータの製造方法及び圧電アクチュエータ
JP4492737B2 (ja) * 2008-06-16 2010-06-30 株式会社村田製作所 電子部品

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2016084783A1 (ja) 2017-08-31
WO2016084783A1 (ja) 2016-06-02
TWI585785B (zh) 2017-06-01
TW201621930A (zh) 2016-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5206440B2 (ja) セラミック電子部品
JP4929487B2 (ja) 積層セラミック電子部品
CN110098050B (zh) 电子部件
JP5598492B2 (ja) 積層コイル部品
JP2020107704A (ja) 電子部品
JP5621573B2 (ja) コイル内蔵基板
CN109727768B (zh) 电子部件
JP2019134067A (ja) 電子部品
JP2019134068A (ja) 電子部品
US10600570B2 (en) Electronic component
JP2019102515A (ja) 電子部品
JP2020107705A (ja) 電子部品
JP6943142B2 (ja) 電子部品及び電子部品装置
JP6489128B2 (ja) 電子部品の製造方法、電子部品および電子装置
KR20150080797A (ko) 세라믹 전자 부품
JP5786751B2 (ja) 積層電子部品
JP6338011B2 (ja) 基板埋め込み用ntcサーミスタおよびその製造方法
JP4784689B2 (ja) 電子部品およびその製造方法
JP6489127B2 (ja) サーミスタ、電子装置およびサーミスタの製造方法
JP2004200373A (ja) 電子部品および製造方法
JP6933062B2 (ja) 電子部品及び電子部品装置
JP5108162B1 (ja) 積層インダクタ
JP5935506B2 (ja) 積層基板およびその製造方法
JP2009176829A (ja) 電子部品
WO2016084457A1 (ja) サーミスタ素子および回路基板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180529

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6489128

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150