JP6488746B2 - 車両用シートリクライニング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートバックの角度を調整する車両用シートリクライニング装置に関する。
車両の座席に用いられる車両用シートリクライニング装置として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1に記載の車両用シートリクライニング装置は、相対回転する2つのブラケットと、第1ブラケットに配置される複数本のポールと、ポールを径方向に移動させるカムとを備える。各ポールは、カムにより径方向外方向に移動するように付勢され、かつカムの回転に応じて径方向に連動する。カムの回転によりポールが径方向外方に移動してポールの外歯と第2ブラケットの内歯とが互いに噛合すると、第1ブラケットと第2ブラケットとが固定される。第2ブラケットには、1個の所定ポールに対応して、所定ポールの径方向外方への移動を規制するポール規制部が設けられている。ポール規制部は、第1ブラケットに対する第2ブラケットの回転角度が所定角度範囲内にあるときに所定ポールの制限部に係合し得るように構成されている。これにより、第1ブラケットに対する第2ブラケットの角度が所定角度範囲内にあるとき、各ポールの径方向外方への移動が制限され、第1ブラケットに対する第2ブラケットの回転が許容されるようになる。
特開2010−42239号公報
ところで、特許文献1に記載の技術では次の課題がある。第2ブラケットが上述の所定角度範囲から所定角度範囲外に向かって回転すると、所定ポールの制限部がポール規制部に対して摺動し制限部がポール規制部の端部に至ったところで所定ポールに加わる付勢力により所定ポールが径方向外方に押し出されるようになる。しかし、所定ポールが径方向外方に押し出される少し手前の角度では所定ポールの制限部とポール規制部との間の接触面積が小さくなる。このため、所定ポールが径方向外方に押し出される少し手前に配置されるところまで第2ブラケットが回転したときに、外部要因によるカムの回転またはばね等によるカムの回転付勢等に起因して、カムにより所定ポールが径方向外方に押されると、押圧力が所定ポールの制限部に集中するようになる。このため、所定ポールの制限部または所定ポールが変形することが懸念される。
一方、車両用シートリクライニング装置として、各ポールに制限部が設けられ、各ポールの制限部それぞれに対応してポール規制部が設けられている装置もある。この場合は、第2ブラケットが上述の所定角度範囲内から所定角度範囲外に向かって回転してポールが径方向外方に押し出される角度に至るとき、外部要因でカムが回転したとしてもカムの押圧力は複数のポールに分散されるため、ポールの変形が抑制される。しかし、この構成の場合、ポールそれぞれに対応してポール規制部が設けられているため、第2ブラケットの制御角度範囲がポールの個数に応じた範囲に制限される。制御角度範囲とは、ポールの径方向外方への移動が規制される角度範囲と、ポールの径方向外方への移動が許容される角度範囲とを合わせた角度範囲を示す。このように、従来技術では、ポールの変形を抑制することと制御角度範囲を拡大することの2つを両立させることが難しい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、制御角度範囲の拡大が可能であり、かつポールの変形を抑制することができる車両用シートリクライニング装置を提供することにある。
(1)上記課題を解決する車両用シートリクライニング装置は、第1ブラケットと、前記第1ブラケットに対して正負方向に回転する第2ブラケットと、前記第1ブラケットに対して回転または移動するカムと、前記カムの回転または移動に基づいて前記第1ブラケットの径方向に移動して前記第2ブラケットに係合する複数のポールとを備え、前記複数のポールのそれぞれは径方向外方に付勢されかつ前記カムの回転または移動に応じて連動して径方向に移動するものであり、前記複数のポールのうちの第1ポール及び第2ポールは径方向への移動を制限する制限部を有し、前記第2ブラケットは、前記ポールの外歯と噛合する内歯が設けられた外周壁と、前記第1及び前記第2ポールそれぞれに対応して設けられて前記制限部との係合により前記第1及び第2ポールの径方向への移動を規制する第1及び第2ポール規制部とを有し、前記第2ポール規制部は前記第1ポール規制部よりも正方向側にかつ径方向内方に配置され、前記第1及び前記第2ポール規制部の負方向側端部は、前記第1ブラケットに対する前記第2ブラケットの回転角度が規定角にあるとき前記第1及び第2ポールの制限部の正方向側角部に接触するようにそれぞれ配置され、前記第1ポール規制部は前記第2ポールの径方向外方への移動を許容する。
この構成によれば、第2ブラケットが正方向に回転して第1ブラケットに対する第2ブラケットの回転角度が規定角になるとき、第1及び第2ポールの制限部の正方向側角部が第1及び第2ポール規制部の負方向側端部にそれぞれ接触し得る。このため、第1ブラケットに対する第2ブラケットの回転角度が規定角になるとき1個のポールの制限部だけがポール規制部に接触する従来構造に比べて、ポールに加わる付勢力が複数のポールに分散されるため、ポールの変形が抑制されるようになる。なお、カムの移動とは、第1ブラケットの径方向の移動、周方向の移動、直径方向の移動等を含む。
また、第1ポール規制部は第2ポールの径方向外方への移動を許容するため、第2ポールと第1ポール規制部とが互いに対向する角度まで第2ブラケットが回転するときでも、第2ポールの径方向外方への移動が許容されるようになる。このようにして、第2ブラケットの制御角度範囲が拡大される。
(2)上記シートリクライニング装置において、前記第1ポール規制部は、正方向に前記第2ポール規制部の負方向側端部にまで延び、前記第2ブラケットが前記規定角よりも負方向側にあるとき前記第1ポールの径方向外方への移動を規制し、かつ前記第2ブラケットが前記規定角よりも正方向側にあるとき前記第2ポールの径方向外方への移動を許容する。
この構成によれば、第1ポール規制部は、第2ポール規制部の負方向側端部にまで延びている。このため、従来技術、すなわち2つのポール規制部の間に第2ポールの径方向外方への移動を許容する許容部を設けている従来技術に比べて、広い範囲で第1ポールの径方向外方への移動が規制される。これにより、第2ブラケットの制御角度範囲が広がる。
(3)上記シートリクライニング装置において、前記複数のポールのうちの第3ポールは制限部を有し、前記第2ブラケットは、更に、前記第3ポールに対応して設けられて前記第3ポールの制限部との係合により前記第3ポールの径方向への移動を規制する第3ポール規制部を有し、前記第3ポール規制部は前記第2ポール規制部よりも正方向側にかつ径方向内方、径方向に等しい位置、または径方向外方に配置され、前記第3ポール規制部の負方向側端部は、前記第1ブラケットに対する前記第2ブラケットの回転角度が前記規定角にあるとき前記第3ポールの制限部の正方向側角部に接触するように配置される。
この構成によれば、第2ブラケットが正方向に回転して第1ブラケットに対する第2ブラケットの回転角度が規定角になるとき、第1〜第3ポールの制限部の正方向側角部が第1〜第3ポール規制部の負方向側端部にそれぞれ接触し得る。このため、第1ブラケットに対する第2ブラケットの回転角度が規定角になるときに、1個のポールの制限部だけがポール規制部に接触する従来構造に比べて、ポールの変形が抑制されるようになる。
(4)上記シートリクライニング装置において、前記複数のポールのうちの第3ポールは制限部を有し、前記第2ポール規制部は、正方向に延び、前記第2ブラケットが前記規定角よりも負方向側にあるとき前記第2ポールの径方向外方への移動を規制し、かつ前記第2ブラケットが前記規定角よりも正方向側にあるとき前記第3ポールの径方向外方への移動を許容する。
この構成によれば、第2ポール規制部は、正方向に延びている。このため、従来技術、すなわち2つのポール規制部との間に第3ポールの径方向外方への移動を許容する許容部を設けている従来技術に比べて、広い範囲で第2ポールの径方向外方への移動が規制される。これにより、第2ブラケットの制御角度範囲が広がる。
(5)上記シートリクライニング装置において、前記第2ブラケットは、更に、前記第3ポールに対応して設けられて前記第3ポールの制限部との係合により前記第3ポールの径方向への移動を規制する第3ポール規制部を有し、前記第3ポール規制部は前記第2ポール規制部よりも正方向側にかつ径方向内方に配置され、前記第3ポール規制部の負方向側端部は、前記第1ブラケットに対する前記第2ブラケットの回転角度が前記規定角にあるとき前記第3ポールの制限部の正方向側角部に接触するように配置される。
この構成によれば、第2ブラケットが正方向に回転して第1ブラケットに対する第2ブラケットの回転角度が規定角になるとき、第1〜第3ポールの制限部の正方向側角部が第1〜第3ポール規制部の負方向側端部にそれぞれ接触し得る。このため、第1ブラケットに対する第2ブラケットの回転角度が規定角になるときに、1個のポールの制限部だけがポール規制部に接触する従来構造に比べて、ポールの変形が抑制されるようになる。
(6)上記シートリクライニング装置において、第1ブラケットと、前記第1ブラケットに対して正負方向に回転する第2ブラケットと、前記第1ブラケットに対して回転または移動するカムと、前記カムの回転または移動に基づいて前記第1ブラケットの径方向に移動して前記第2ブラケットに係合する複数のポールとを備え、前記複数のポールのそれぞれは径方向外方に付勢されかつ前記カムの回転または移動に応じて連動して径方向に移動するものであり、前記複数のポールのうちの第X1ポール及び第X2ポールは径方向への移動を制限する制限部を有し、前記第2ブラケットは、前記ポールの外歯と噛合する内歯が設けられた外周壁と、前記第X1及び第X2ポールそれぞれに対応して設けられて制限部との係合により前記第X1及び第X2ポールの径方向への移動を規制する第X1ポール規制部及び第X2ポール規制部とを有し、前記第X2ポール規制部は前記第X1ポール規制部よりも負方向側に配置され、前記第X1及び第X2ポール規制部の負方向側端部は、前記第1ブラケットに対する前記第2ブラケットの回転角度が規定角にあるとき前記第X1及び第X2ポールの制限部の正方向側角部に接触するように配置され、前記第X1ポール規制部は正方向側に延長されかつ前記第X2ポール規制部よりも長い。
この構成によれば、第2ブラケットが正方向に回転して第1ブラケットに対する第2ブラケットの回転角度が規定角になるとき、第X1及び第X2ポールの制限部の正方向側角部が第X1及び第X2ポール規制部の負方向側端部にそれぞれ接触し得る。このため、第1ブラケットに対する第2ブラケットの回転角度が規定角になるとき1個のポールの制限部だけがポール規制部に接触する従来構造に比べて、ポールに加わる付勢力が複数のポールに分散されるため、ポールの変形が抑制されるようになる。
また、第X1ポール規制部は、第X2ポール規制部よりも長いため、第X2ポールが第X2ポール規制部に接触し得る範囲よりも広範囲にわたって第X2ポールの径方向外方への移動が規制されるようになる。これは、各ポールが径方向移動において連動するためである。一方、従来構造では、第X2ポールが第X2ポール規制部に接触し得る範囲にわたってだけ第X2ポールの径方向外方への移動が規制されている。このように、上記構成によれば、このような従来構造に比べて第2ブラケットの制御角度範囲が拡大される。
上記車両用シートリクライニング装置は、制御角度範囲の拡大が可能であり、かつポールの変形を抑制することができる。
車両用シートリクライニング装置を備えるシートの側面図。 図1のA−A線に沿う車両用シートリクライニング装置の断面図。 車両用シートリクライニング装置の分解斜視図。 第1ブラケットについて、(a)はその平面図、(b)はその側面図。 カムの平面図。 第1ポールの斜視図。 第2ブラケットについて、(a)はその平面図、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図。 第2ブラケットの段部の展開図。 第1〜第3ポールの制限部の配置関係を示す図。 図2のB−B線に沿う断面図。 図2のB−B線に沿う断面図。 図2のC−C線に沿う断面図。 第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置について、(a)〜(d)は、第2ブラケットの回転に対して、各ポールの制限部とポール規制部との配置関係が変化する様子を示す展開図。 従来構造の車両用シートリクライニング装置について、第2ブラケットのポール規制部と各ポールの制限部との配置関係を示す展開図。 第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置について、第2ブラケットのポール規制部と各ポールの制限部との配置関係を示す展開図。 第2実施形態に係る車両用シートリクライニング装置について、(a)〜(d)は、第2ブラケットの回転に対して、各ポールの制限部とポール規制部との配置関係が変化する様子を示す展開図。 第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置の第1変形例について、第2ブラケットのポール規制部と各ポールの制限部との配置関係を示す展開図。 第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置の第2変形例について、第2ブラケットのポール規制部と各ポールの制限部との配置関係を示す展開図。 第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置の第3変形例について、第2ブラケットのポール規制部と各ポールの制限部との配置関係を示す展開図。 第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置の第4変形例について、第2ブラケットのポール規制部と各ポールの制限部との配置関係を示す展開図。 第3実施形態に係る車両用シートリクライニング装置について、ロック状態を示す断面図。 第3実施形態に係る車両用シートリクライニング装置について、ロック制限状態を示す断面図。 第3実施形態に係る車両用シートリクライニング装置について、(a)及び(b)は、第2ブラケットの回転に対して、各ポールの制限部とポール規制部との配置関係が変化する様子を示す展開図。
<第1実施形態>
図1〜図15を参照して、第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置について説明する。
図1に示されるように、車両用シートリクライニング装置10は、例えば、車両フロア1等に設置されるシート2に適用される。例えば、適用に係るシート2は、座面を構成するシートクッション3と、背もたれを構成するシートバック4とを備え、シートバック4がシートクッション3に対して回転可能にかつ所定角度に維持可能に構成される。
シートバック4は、車両用シートリクライニング装置10を介してシートクッション3に取り付けられる。車両用シートリクライニング装置10が、シートバック4をシートクッション3に対して所定角度に維持する。
図2は、車両用シートリクライニング装置10の断面図である。
図2に示されるように、車両用シートリクライニング装置10の一方の回転体(後述の第1及び第2ブラケット21,31のうちの一方)が、シートクッション3に取り付けられているプレート3aに固定される。車両用シートリクライニング装置10の他方の回転体(後述の第1及び第2ブラケット21,31のうちの他方)は、シートバック4に取り付けられているプレート4aに固定される。本実施形態では、図2に示されるように、第1ブラケット21がシートクッション3側のプレート3aに固定され、第2ブラケット31がシートバック4側のプレート4aに固定されるものとして説明する。
また、車両用シートリクライニング装置10の中央部にシャフト5が貫通する。このシャフト5は、車両用シートリクライニング装置10内に設けられたカム機構を動作させる。シャフト5の端部には、このシャフト5を回転させるための操作レバー5aが取り付けられている。
車両用シートリクライニング装置10がシート2に取り付けられた状態において、シャフト5の回転軸C1と車両用シートリクライニング装置10の回転軸C2(第1ブラケット21及び第2ブラケット31の回転軸)とは一致する。
以降の説明では、車両用シートリクライニング装置10の回転軸C2を中心軸とする円周に沿う方向を周方向といい、回転軸C2に垂直な方向(法線方向)を径方向という。また、シートバック4が後方に倒れるのに伴って第2ブラケット31が回転する方向を後回転方向RX(または「正方向Fの回転」)という。第2ブラケット31が後回転方向RXとは反対方向に回転することを「負方向Nの回転」という。
図3を参照して、車両用シートリクライニング装置10の構成を説明する。
図3に示されるように、車両用シートリクライニング装置10は、第1ブラケット21と、第2ブラケット31と、第1〜第3ポール40A〜40Cと、カム50と、カム50を付勢する渦巻きばね60と、渦巻きばね60を覆うカバー70と、第1及び第2ブラケット21,31とを保持する保持部材80とを備えている。また、車両用シートリクライニング装置10は、第1ポール40Aの余分な動きを抑制するためのボールカム90を備える。なお、上述のカム機構は、カム50、渦巻きばね60、第1〜第3ポール40A〜40C、及びボールカム90により構成される。
保持部材80は、円環状の本体部81と、本体部81の一方の周縁から中心部に向かって延びるフランジ部82とを備える。フランジ部82には、内側(第2ブラケット31側)に向かって突出する突起83(図2参照。)が設けられている。この突起83により、第2ブラケット31の回転軸C2方向への移動の遊び(余裕度)が調整される。
保持部材80の本体部81は、第1ブラケット21の外周面22c及び第2ブラケット31の外周面33bを覆う(図2参照)。また、保持部材80の本体部81は、第1ブラケット21の外周面22cにレーザ溶接される。保持部材80のフランジ部82は、第2ブラケット31の外周壁33の外面33c(図2参照)を覆う。これにより、保持部材80は、第1ブラケット21と第2ブラケット31との間の距離を、回転軸C2方向において所定距離に維持して、両者を保持する。
図4を参照して、第1ブラケット21について説明する。
図4(a)及び図4(b)に示されるように、第1ブラケット21は、円板状の本体部22と、ポール40A〜40Cの移動を案内する3つのガイド部23と、第1ブラケット21を固定部材(プレート3a)に取り付けるための凸部27とを有する。
ガイド部23は、本体部22の内面22aから突出するように設けられている。
ガイド部23は、外方に向かって延びるガイド面24と内側面23aとを有する。3つのガイド部23の内側面23aに囲まれる領域には、カム50が収容される。
隣り合う2つのガイド部23において互いに対向する2つのガイド面24は、互いに平行であり、そして、これらガイド面24は本体部22の内面22aと協働してガイド溝26を構成する。ガイド溝26は、ポール40A〜40Cを径方向への移動に案内する。
3つのガイド部23は、同一形状を有し、周方向に等角度で配置されている。すなわち、3つのガイド溝26は、周方向に等角度間隔に配置される。ガイド部23の反対側(第1ブラケット21の外面22b側)は、ガイド部23に対応して陥没する。
凸部27は、各ガイド溝26の反対側の面(本体部22の外面22b)から突出するように設けられる。凸部27の反対側(第1ブラケット21の内面22a側)は、凸部27に対応して陥没する。凸部27の反対側に構成される陥没部の一つが、渦巻きばね60の外方係合部62の端部62aを収容するための収容凹部28として用いられる。
第1ブラケット21を固定部材(例えば、プレート3a)に取り付ける際には、固定部材に設けられる孔または切欠きにこの凸部27が挿入される。そして、この凸部27と固定部材とが溶接される。
本体部22の中央部には、渦巻きばね60の渦巻き部61が収容される収容部25が設けられている。
この収容部25は、連通溝25aを介して第1ブラケット21の収容凹部28に繋がっている。連通溝25aから収容凹部28にわたる部分に渦巻きばね60の外方係合部62(図3参照)が係合する。
図5を参照して、カム50の構造について説明する。
カム50は、第1及び第2ブラケット21,31の間に配置される(図2参照)。また、カム50は、第1ブラケット21の各ガイド部23の内側面23aに囲まれる領域に収容される。
カム50は、カム本体部51と、3本のポール係合部52と、渦巻きばね60の内方係合部63(図3参照)に係合する2本のばね係合部53とを有する。3本のポール係合部52は、第1〜第3ポール40A〜40Cにそれぞれ係合する。ポール係合部52は、カム50の一方の面(第1面50a)に設けられ、ばね係合部53は、カム50の他方の面(第2面50b(図2参照))に設けられている。
カム本体部51の中央部には、シャフト5が嵌合する嵌合孔54が設けられている。このカム50はシャフト5の回転に連動する。具体的には、シャフト5に取り付けられている操作レバー5aの操作によりカム50が回転する。
カム本体部51の周面には、各ポール40A〜40Cのカム面に当接する3個のカム部(以下、それぞれを「第1カム部55」、「第2カム部56」、「第3カム部57」という。)が等角度間隔で設けられている。
第1カム部55は、第1ポール40Aの第1カム面44Aを押す2個の押圧部55a,55b(以下、それぞれ「第1押圧部55a」、「第2押圧部55b」という。)を有する。
第2カム部56は、第2ポール40Bの第2カム面44Bを押す3個の押圧部56a,56b,56cを有する。
第3カム部57は、第3ポール40Cの第3カム面44Cを押す3個の押圧部57a,57b、57cを有する。第3カム部57は、第2カム部56と同じ構造を有する。
カム50は、渦巻きばね60によって第1ブラケット21に対して所定の回転方向(以下、この方向を「付勢方向RB」という。図3参照。)に付勢される。すなわち、カム50には、付勢方向RBに回転する付勢力が付与されている。
図6を参照して、第1ポール40Aについて説明する。
第1ポール40Aは、互いに段違いに配置された第1ブロック41Aと第2ブロック42Aとを備える。具体的には、第1ブロック41Aは径方向において外方(径方向外方)に、第2ブロック42Aは径方向において内方(径方向内方)に配置され(図2等参照)、かつ、第1ブロック41Aと第2ブロック42Aとは回転軸C2に沿う方向(回転軸方向)にずれた位置に配置される。
第1ブロック41Aは、第1ブラケット21のガイド溝26に装着される。
また、第1ブロック41Aは、回転軸C2に沿う方向において、カム50と同じ位置に配置される(図2参照)。
第1ブロック41Aの径方向外方端面(第2ブラケット31の内歯37と対向する端面)は、円弧状に構成されている。この径方向外方端面には、第2ブラケット31の内歯37と噛合する外歯43Aが形成されている。
第1ブロック41Aの径方向内方端面(径方向外方端面とは逆側の端面)には、カム50の第1カム部55が当接する第1カム面44Aが形成されている。
第1カム面44Aは、周方向に、第1カム部55の第1押圧部55aが当接する部位と、第1カム部55の第2押圧部55bが当接する部位とが設けられている。
また、第1ブロック41Aの径方向内方端面には、第1カム面44Aから連続して、ボールカム90を収容するための凹曲面部45Aが設けられている。ボールカム90は、第1ポール40Aの凹曲面部45Aと、カム50の第1カム部55と、ガイド部23のガイド面24とにより構成されるボールカム収容室91に収容される(図10参照。)。
第2ブロック42Aは、カム50の第1面50a側に配置される。すなわち、回転軸C2に沿う方向においてカム50よりも第2ブラケット31側に配置される(図2参照)。そして、第2ブロック42Aの径方向外方端面が、後述の第2ブラケット31の段部34の内面に対向するように、第2ブロック42Aが配置される。
第2ブロック42Aの径方向外方端面には、第2ブラケット31の第1ポール規制部34a(図7参照)に当接して第1ポール40Aの径方向外方への移動を制限する第1制限部46Aが設けられている。第1制限部46Aは、第1ポール規制部34aの第1内面35aに当接し得る当接面48Aを有する。第1制限部46Aの当接面48Aと外歯43Aとの間の距離(径方向に沿う距離)は、後述するように、第2ブラケット31の段部構造との関係で所定距離に規定されている。
第2ブロック42Aの中央部には、板厚方向に貫通するカム孔47Aが設けられている。カム孔47Aは、周方向に長く、かつ付勢方向RBに沿って内方側に向かうように構成されている(図3参照)。カム孔47Aには、カム50のポール係合部52が挿通する。
第2ポール40Bは、ボールカム90を収容する凹曲面部45Aを有しない点及び後述するように第2制限部46Bの配置構成(第2制限部46Bの当接面48Bと外歯43Bとの配置関係)を除いて、第1ポール40Aに準じた構成を有する。
第3ポール40Cは、ボールカム90を収容する凹曲面部45Aを有しない点及び後述するように第3制限部46Cの配置構成(第3制限部46Cの当接面48Cと外歯43Cとの配置関係)を除いて、第1ポール40Aに準じた構成を有する。
図7〜図9を参照して、第2ブラケット31について説明する。
図7(a)及び図7(b)に示されるように、第2ブラケット31は、シャフト5が挿通する挿通孔32aを有する円板状の本体部32と、本体部32の外縁に沿って設けられた外周壁33とを有する。
外周壁33の内周面33aには、全周にわたって、第1〜第3ポール40A〜40Cの外歯43A〜43Cと噛合する内歯37が設けられている。
外周壁33の外周面33bは、保持部材80に摺接する。外周壁33の外面33cは、保持部材80の突起83(図2参照)に摺接する。
図7(a)に示されるように、本体部32の内面側には、回転軸C2を中心とする環状の段部34が設けられている。
図8を参照して、段部34の構成を説明する。図8は、第2ブラケット31の段部34を展開した展開図である。
図8では、上下方向が第2ブラケット31の径方向に対応する。また、上方が、第2ブラケット31の径方向内方に対応し、下方が、第2ブラケット31の径方向外方に対応する。左右方向が第2ブラケット31の周方向に対応する。また、図8は、図2のC−C線に沿った断面(図12参照)を展開し、段部34及び各ポール40A〜40Cの第1〜第3制限部46A〜46Cを切り出したものに相当する。
段部34は、正方向Fに向かって順に、第1ポール許容部34xと、第1ポール規制部34aと、第2ポール規制部34bと、第2ポール許容部34yと、第3ポール規制部34cとを備える。
第1ポール許容部34xは、第1ポール40Aの径方向外方への移動を許容する。
第1ポール許容部34xは、所定の半径(回転軸C2を中心とする半径。以下、同じ。)の内面35xを有する。
第1ポール許容部34xの内面35xは、第1ポール40Aの第1制限部46Aが第1ポール許容部34xに対応する位置に配置されて第1ポール40Aが径方向外方に移動するとき、第1ポール40Aの外歯43Aが内歯37に噛み合うまで第1制限部46Aが第1ポール許容部34xの内面35xに接触しないように構成される。すなわち、第2ブラケット31の内歯37と第1ポール許容部34xの内面35xとの間の距離LRa(図7参照)は、第1ポール40Aの外歯43Aと第1制限部46Aの当接面48Aとの間の距離LP1(図6参照)よりも僅かに短いか、または距離LP1に等しい。
第1ポール規制部34aは、第1ポール40Aの径方向外方への移動を規制する。
第1ポール規制部34aは、第1ポール許容部34xの内面35xよりも小さい半径の第1内面35aを有する。第1ポール規制部34aは正方向F側に延長され、かつ周方向において第2ポール規制部34bよりも長い。具体的には、第1ポール規制部34aは、第2ポール規制部34bの負方向側端部36bまで延びる。
第1ポール規制部34aの第1内面35aは、第1ポール40Aの第1制限部46Aが第1ポール規制部34aに対応する位置に配置されて第1ポール40Aが径方向外方に移動して第1制限部46Aが第1内面35aに当接するとき第1ポール40Aの外歯43Aと第2ブラケット31の内歯37とが離間するように構成される。
また、第1ポール規制部34aの第1内面35aは、第2ポール40Bの第2制限部46Bが第1ポール規制部34aに対応する位置に配置されて第2ポール40Bが径方向外方に移動するとき、第2ポール40Bの外歯43Bが内歯37に噛み合うまで第2制限部46Bが第1ポール規制部34aの第1内面35aに接触しないように構成される。
すなわち、第2ブラケット31の内歯37と第1ポール規制部34aの第1内面35aとの間の距離LR1(図7参照)は、第1ポール40Aの外歯43Aと第1制限部46Aの当接面48Aとの間の距離LP1(図6参照)よりも長く、かつ第2ポール40Bの外歯43Bと第2制限部46Bの当接面48Bとの間の距離LP2(図3参照)よりも僅かに短いかまたは距離LP2に等しい。
第2ポール規制部34bは、第2ポール40Bの径方向外方への移動を規制する。
第2ポール規制部34bは、第1ポール規制部34aの第1内面35aよりも小さい半径の第2内面35bを有する。
第2ポール規制部34bの第2内面35bは、第2ポール40Bの第2制限部46Bが第2ポール規制部34bに対応する位置に配置されて第2ポール40Bが径方向外方に移動して第2制限部46Bが第2内面35bに当接するとき第2ポール40Bの外歯43Bと第2ブラケット31の内歯37とが離間するように構成される。すなわち、第2ブラケット31の内歯37と第2ポール規制部34bの第2内面35bとの間の距離LR2(図7参照)は、第2ポール40Bの外歯43Bと第2制限部46Bとの間の距離LP2(図3参照)よりも長い。
第2ポール許容部34yは、第3ポール40Cの径方向外方への移動を許容する。
第2ポール許容部34yは、第2ポール規制部34bの第2内面35bよりも大きい半径の内面35yを有する。
第2ポール許容部34yの内面35yは、第3ポール40Cの第3制限部46Cが第2ポール許容部34yに対応する位置に配置されて第3ポール40Cが径方向外方に移動するとき、第3ポール40Cの外歯43Cが内歯37に噛み合うまで第3制限部46Cが第2ポール許容部34yの内面35yに接触しないように構成される。すなわち、第2ブラケット31の内歯37と第2ポール許容部34yの内面35yとの間の距離LRb(図7参照)は、第3ポール40Cの外歯43Cと第3制限部46Cの当接面48Cとの間の距離LP3(図3参照)よりも僅か短いかまたは距離LP3に等しい。
第3ポール規制部34cは、第3ポール40Cの径方向外方への移動を規制する。
第3ポール規制部34cは、第1ポール規制部34aの第1内面35aよりも小さい半径の第3内面35cを有する。
第3ポール規制部34cの第3内面35cは、第3ポール40Cの第3制限部46Cが第3ポール規制部34cに対応する位置に配置されて第3ポール40Cが径方向外方に移動して第3制限部46Cが第3内面35cに当接するとき第3ポール40Cの外歯43Cと第2ブラケット31の内歯37とが離間するように構成される。すなわち、第2ブラケット31の内歯37と第3ポール規制部34cの第3内面35cとの間の距離LR3(図7参照)は、第3ポール40Cの外歯43Cと第3制限部46Cとの間の距離LP3(図3参照)よりも長い。
図8を参照して、周方向における第1〜第3制限部46A〜46Cと第1〜第3ポール規制部34a〜34cとの配置関係について説明する。
図8に示されるように、第1ポール40Aの第1制限部46Aにおける正方向F側の側面と第2ポール40Bの第2制限部46Bにおける正方向F側の側面との間の距離LT12は、第1ポール規制部34aの負方向N側の端面と第2ポール規制部34bの負方向N側の端面との間の距離LU12に等しい。
第2ポール40Bの第2制限部46Bにおける正方向F側の側面と第3ポール40Cの第3制限部46Cにおける正方向F側の側面との間の距離LT23は、第2ポール規制部34bの負方向N側の端面と第3ポール規制部34cの負方向N側の端面との間の距離LU23に等しい。
第3ポール40Cの第3制限部46Cにおける正方向F側の側面と第1ポール40Aの第1制限部46Aにおける正方向F側の側面との間の距離LT31は、第3ポール規制部34cの負方向N側の端面と第1ポール規制部34aの負方向N側の端面との間の距離LU31に等しい。以下、このような第1〜第3制限部46A〜46Cと第1〜第3ポール規制部34a〜34cとの間の周方向における距離関係を「ポール移動制限の周方向構造」という。
図9を参照して、第1〜第3制限部46A〜46Cについて、径方向における配置関係について説明する。図9は、第1〜第3制限部46A〜46Cだけを抜き出した図であり、第1〜第3制限部46A〜46Cのいずれにも力が加わっておらず、カム50との係合により規定される第1〜第3制限部46A〜46Cの配置関係を示す図である。
図9に示されるように、第1制限部46Aの当接面48Aは、第2制限部46Bの当接面48Bよりも径方向外方に位置する。そして、第1制限部46Aの当接面48Aと第2制限部46Bの当接面48Bとの間の離間距離LH12は、第1ポール規制部34aの第1内面35aと第2ポール規制部34bの第2内面35bとの間の段差距離LZ12よりも大きい。なお、離間距離LH12と段差距離LZ12との差は、僅かな距離であり、後述するような外部要因の押圧力により解消され得る大きさに設定されている。
第1制限部46Aの当接面48Aは、第3制限部46Cの当接面48Cよりも径方向外方に位置する。そして、第1制限部46Aの当接面48Aと第3制限部46Cの当接面48Cとの間の離間距離LH13は、第1ポール規制部34aの第1内面35aと第3ポール規制部34cの第3内面35cとの間の段差距離LZ13よりも大きい。なお、離間距離LH13と段差距離LZ13との差は、僅かな距離であり、後述するような外部要因の押圧力により解消され得る大きさに設定されている。
以下、このような第1〜第3制限部46A〜46Cと第1〜第3ポール規制部34a〜34cとの間の径方向における距離関係を「ポール移動制限の径方向構造」という。
「ポール移動制限の周方向構造」と「ポール移動制限の径方向構造」とによれば、第1ブラケット21に対して第2ブラケット31が所定の回転角度(以下、この角度を「規定角」という。)にあるとき、第1〜第3制限部46A〜46Cの正方向側角部49A〜49Cが第1〜第3ポール規制部34a〜34cの負方向側端部36a〜36cにそれぞれ当接し得る。
図10〜図12を参照して、車両用シートリクライニング装置10の動作を説明する。
図10及び図11は、図2のB−B線に沿う断面図である。図12は、図2のC−C線に沿う断面図である。
図10は、各ポール40A〜40Cの外歯43A〜43Cと第2ブラケット31の内歯37とが噛合する状態(以下、「ロック状態」)を示す。
図11は、各ポール40A〜40Cが径方向における内方側の位置に維持されることにより、各ポール40A〜40Cの外歯43A〜43Cと第2ブラケット31の内歯37とが噛合していない状態(以下、「ロック解除状態」)を示す。
図12は、第1ポール40Aの径方向外方への移動が制限されることにより、各ポール40A〜40Cの外歯43A〜43Cと第2ブラケット31の内歯37とが噛合しない状態(以下、「ロック制限状態」)を示す。
車両用シートリクライニング装置10は、次の2つの基本動作を含む。
第1の基本動作は、操作レバー5aの操作に伴うカム50の回転による各ポール40A〜40Cの動作である。
第2の基本動作は、第2ブラケット31の回転角度により制御される各ポール40A〜40Cの移動制限である。
第1の基本動作では第1〜第3ポール40A〜40Cは同じように動作する。以下では、これらの代表として第1ポール40Aを例にして説明する。
カム50は、付勢方向RBに回転するように付勢されている。カム50が付勢方向RBに回転するとき、第1カム部55が第1ポール40Aの第1カム面44Aを押すため、第1ポール40Aが径方向外方へ移動する。
そして、図10に示されるように、第1ポール40Aの外歯43Aが第2ブラケット31の内歯37に噛合するとき、第1カム部55は、第1ポール40Aを径方向外方へ押圧する。これにより、第2ブラケット31が第1ブラケット21に対して固定される。すなわち、車両用シートリクライニング装置10がロック状態になる。
操作レバー5aの操作により、カム50が付勢方向RBとは反対方向に回転するときは、カム50のポール係合部52が第1ポール40Aのカム孔47Aの内面を押すため、第1ポール40Aが内方(径方向内方)に移動する。
このとき、図11に示されるように、第1ポール40Aの外歯43Aと第2ブラケット31の内歯37とが離間する。これにより、第1ブラケット21に対して第2ブラケット31が回転可能となる。すなわち、車両用シートリクライニング装置10がロック解除状態になる。
図12を参照して、第2の基本動作について説明する。
図12に示されるように、第2ブラケット31の第1ポール規制部34aが第1ポール40Aの第1制限部46Aに対応する箇所に位置するときに操作レバー5aの操作が解除されたとすると、カム50が付勢方向RBに回転する。そうすると、カム50の回転に伴って第1ポール40Aが径方向外方に移動し、第1ポール40Aの第1制限部46Aが第1ポール規制部34aに当接する。このため、第1ポール40Aが最も径方向外方へ移動する前にその移動が阻止される。すなわち、第1ポール40Aの径方向への移動が制限されることにより、第1ポール40Aの外歯43Aと第2ブラケット31の内歯37とが離間した状態で維持される。また、第1ポール40Aの第1制限部46Aが第2ブラケット31の第1ポール規制部34aに当接することにより、カム50の回転が阻止され、他のポール(第2及び第3ポール40B,40C)の外方への移動が規制されるようになり、他のポールの外歯43B,43Cと第2ブラケット31の内歯37とが離間した状態で維持される。このようにして、第2ブラケット31の第1ポール規制部34aが第1ポール40Aの第1制限部46Aに対応する箇所に位置するときは、車両用シートリクライニング装置10がロック状態になることが制限される。すなわち、車両用シートリクライニング装置10はロック制限状態(第2ブラケット31の回転が許容される状態)になる。
図13(a)〜図13(d)を参照して、第2ブラケット31の回転に対する、第1〜第3ポール40A〜40Cと第1〜第3ポール規制部34a〜34cとの配置関係の変化について説明する。
図13(a)は、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31が規定角よりも僅かに正方向Fに回転したときの第1〜第3ポール40A〜40Cの第1〜第3制限部46A〜46Cの配置関係を示す。
このとき、第1ポール40Aの第1制限部46Aは第1ポール許容部34xに対向する位置に配置され、第2ポール40Bの第2制限部46Bは第1ポール規制部34aに対向する位置に配置され、第3ポール40Cの第3制限部46Cは第2ポール許容部34yに対向する位置に配置される。第1ポール許容部34xは、第1ポール40Aの径方向外方への移動を許容し、第1ポール規制部34aは、第2ポール40Bの径方向外方への移動を許容し、第2ポール許容部34yは、第3ポール40Cの径方向外方への移動を許容する。このため、車両用シートリクライニング装置10はロック状態になり得る。
図13(b)は、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31が規定角よりも所定角度だけ正方向Fに回転したときの第1〜第3ポール40A〜40Cの第1〜第3制限部46A〜46Cの配置関係を示す。このとき、第3ポール40Cの第3制限部46Cは、第2ポール規制部34bの正方向F側の端部に接触する。第1〜第3ポール40A〜40Cの第1〜第3制限部46A〜46Cと第2ブラケット31の段部34との関係は、図13(a)に示される場合と実質的に等しい。このため、車両用シートリクライニング装置10はロック状態になり得る。
図13(c)は、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31が規定角よりも僅かに負方向Nに回転したときの第1〜第3ポール40A〜40Cの第1〜第3制限部46A〜46Cの配置関係を示す。
このとき、第1ポール40Aの第1制限部46Aは第1ポール規制部34aに対向する位置に配置されて、第1制限部46Aは第1ポール規制部34aに接触する。このため、車両用シートリクライニング装置10はロック制限状態になる。第2ポール40Bの第2制限部46Bは第2ポール規制部34bに対向する位置に配置される。第3ポール40Cの第3制限部46Cは第3ポール規制部34cに対向する位置に配置される。第1ポール規制部34aは、第1ポール40Aの径方向外方への移動を規制する。第2ポール40Bの第2制限部46Bは第2ポール規制部34bに接触していないが、後述のような外部要因の押圧力が加わるときは第2ポール規制部34bにより径方向外方への移動が規制され得る。第3ポール40Cの第3制限部46Cは第3ポール規制部34cに接触していないが、後述のような外部要因の押圧力が加わるときは第3ポール規制部34cにより径方向外方への移動が規制され得る。なお、図13(c)では、便宜上、第2制限部46Bと第2ポール規制部34bとが接触し、第3制限部46Cと第3ポール規制部34cとが接触するように図示されているが、通常(すなわち後述の外部要因の押圧力が加わらないとき)、上述したようにこれらは接触していない。
図13(d)は、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31が規定角よりも所定角度だけ負方向Nに回転したときの第1〜第3ポール40A〜40Cの第1〜第3制限部46A〜46Cの配置関係を示す。
このとき、第1ポール40Aの第1制限部46Aは第1ポール規制部34aに対向する位置に配置され、第1ポール40Aの第1制限部46Aの正方向側の側面は第2ポール規制部34bに接触する。このため、第1ポール40Aの径方向外方への移動が規制され、また第2ブラケット31の負方向N回転が規制される。また、第1ポール40Aの径方向外方への移動の阻止に伴ってカム50の回転が止まることにより、第2及び第3ポール40B,40Cの径方向外方への移動が規制される。このようにして、車両用シートリクライニング装置10はロック制限状態になる。
図13(c)を参照して第2ブラケット31の段部構造による第1の作用を説明する。
図13(c)に示されるようなロック制限状態では、第1ポール40Aの第1制限部46Aと第1ポール規制部34aとが接触し、第2及び第3ポール40B、40Cの第2及び第3制限部46B,46Cは、第2及び第3ポール規制部34b、34cにそれぞれ離間し又は摺接し得る。図13(c)に示されるようなロック制限状態から第2ブラケット31が正方向Fに回転すると、第1ポール40Aの第1制限部46Aと第1ポール規制部34aとが摺接する。そして、第2ブラケット31の回転が進行すると、第1ポール40Aの第1制限部46Aと第1ポール規制部34aとの間の接触面積、第2ポール40Bの第2制限部46Bと第2ポール規制部34bとの間の接触可能面積、及び第3ポール40Cの第3制限部46Cと第3ポール規制部34cとの間の接触可能面積が同じ態様で漸次小さくなる。そして、上述の「ポール移動制限の周方向構造」と「ポール移動制限の径方向構造」とにより、第2ブラケット31が規定角に至るまで、第1〜第3ポール40A〜40Cと第1〜第3ポール規制部34a〜34cとの摺接状態または接触可能状態が維持される。第2ブラケット31の回転角度が規定角になるとき、第1〜第3制限部46A〜46Cの正方向側角部49A〜49Cが第1〜第3ポール規制部34a〜34cの負方向側端部36a〜36cにそれぞれ当接し得る。
なお、第2ポール40Bの第2制限部46Bの接触可能状態とは、第2ポール40Bが径方向外方へ移動することにより、第2ポール40Bの第2制限部46Bが第2ポール規制部34bに接触可能であることを示す。第3ポール40Cの第3制限部46Cの接触可能状態も同じ意味である。第2ポール40Bと第2ポール規制部34bとの間の接触可能面積とは、第2ポール40Bが径方向外方へ移動して第2ポール40Bの第2制限部46Bと第2ポール規制部34bとが接触した場合の接触面積を示す。第3ポール40Cと第3ポール規制部34cとの間の接触可能面積も同じ意味である。
従来構造のように制限部が1つしかない構成であれば、第2ブラケット31が規定角に至って上述の接触面積が小さくなったとき外部要因(後述参照)によりカム50が回転すると、カム50の押圧力が制限部の正方向側角部に集中するようになる。また、カム50は渦巻きばね60により付勢方向RBに付勢されているため、第2ブラケット31が規定角に至って上述の接触面積が小さくなったときは、渦巻きばね60の力に基づくカム50の押圧力が制限部の正方向側角部に集中するようになる。これに対して、上記構成によれば、カム50の押圧力が3個の制限部46A〜46Cに分散する。これにより、第1〜第3ポール40A〜40Cの変形、特に、第1〜第3ポール40A〜40C(特に、制限部46A〜46C)の変形が抑制されるようになる。
外部要因によりカム50が回転する場合とは、次のような場合である。
車両用シートリクライニング装置10はシート2の左右両側に配置されている。左右の車両用シートリクライニング装置10のカム50は連動するため、通常は、車両用シートリクライニング装置10は同じタイミングでロック制限状態からロック状態に移行する。しかし、稀に、一方の車両用シートリクライニング装置10だけがロック状態に移行し、他方の車両用シートリクライニング装置10がロック制限状態で維持されることがある。このような状態になると、一方の車両用シートリクライニング装置10によってシートクッション3に対してシートバック4が固定される。シートバック4が固定されると、第2ブラケット31が回転しないようになるため、他方の車両用シートリクライニング装置10はロック制限状態に維持される。ロック制限状態では、第1ブラケット21と第2ブラケット31とが相対回転し得ること、またカム50が回転し易くなっていることにより、シート2の前後方向の揺れや車両の振動等に起因して操作レバー5aが僅かに揺れる。このようなとき、車両の乗員者は、操作レバー5aの揺れを抑えるために、車両用シートリクライニング装置10の操作レバー5aを押し込む(ロック解除とは逆の操作。)ことがあり、このとき、カム50は付勢方向RBに回転する。これが、外部要因(後述参照)によりカム50が回転する場合に相当する。なお、このような押し込み操作が行われると、操作レバー5aを回転させる押圧力(外部要因の押圧力)がカム50を介してポールに加わる。このとき、車両用シートリクライニング装置10のポールには、渦巻きばね60の付勢力(通常、カム50に加わる力)よりも過大な力(外部要因の押圧力)が加わる。
図14及び図15を参照して、第2ブラケット31の段部構造による第2の作用を説明する。
図14は、従来の第2ブラケット31の段部構造である。従来構造では、第1〜第3ポールの制限部146のそれぞれに対応してポール規制部134aとポール許容部134bとが設けられ、これらポール規制部134aとポール許容部134bとは周方向に交互に配置されている。第2ブラケット31の周縁部が3つの領域に区画され、区画ごとにポール規制部134aとポール許容部134bとが設けられる。このため、上述の第1の作用と同様の作用を奏する。しかし、次の問題がある。
ここで、第2ブラケット31の段部34において第1〜第3ポール40A〜40Cの径方向外方への移動が許容される範囲を「ポール移動許容範囲AQ」と定義する。第2ブラケット31の段部34において第1〜第3ポール40A〜40Cの径方向外方への移動が規制される範囲を「ポール移動規制範囲AP」と定義する。ポール移動許容範囲AQとポール移動規制範囲APとを併せた範囲を「制御範囲AR」と定義する。そうすると、この従来構造では、第1〜第3ポール40A〜40Cそれぞれの制御範囲ARは重なることはないため、制御範囲ARに対応する第2ブラケット31の回転角度(以下、「制御角度範囲」という。)は実質上120度以下となる。すなわち、従来構造では、制御角度範囲を120度以上に拡大することは出来ない。
制御角度範囲が120度よりも大きいことは、次のように車両用シートリクライニング装置10の構成する場合に有用となる。
例えば、シートクッション3に対してシートバック4が直角に配置されているときを基準位置として、車両用シートリクライニング装置10を次のように構成される。シートバック4を前方に基準位置から50度までの範囲でロック制限状態となりかつ後方に基準位置から80度までの範囲でロック状態が可能であるように、車両用シートリクライニング装置10が構成される。この構成の場合、制御角度範囲が130度(すなわち120度以上の角度)になる。このため、このような仕様が要求されている車両では、図14に示される従来構造の車両用シートリクライニング装置10を用いることができない。
図15は、本実施形態に係る第2ブラケット31の段部構造である。
第1ポール規制部34aと第2ポール規制部34bとが径方向において異なる位置に配置されている。そして、第2ブラケット31の第1ポール規制部34aは、従来構造と異なり、第2ポール規制部34bの負方向側端部36bまで延びる。この構成により、第1ポール40Aのポール移動規制範囲APと第2ポール40Bのポール移動許容範囲AQとが重なるようになっている(以下、このような重なりの構造を「制御範囲ARの重なり構造」という。)。このため、従来構造のように第1ポール40Aのポール移動規制範囲APと第2ポール40Bのポール移動許容範囲AQとが重ならない構造に比べて制御範囲ARが拡大され、第2ブラケット31の制御角度範囲が拡大されるようになる。
また、車両用シートリクライニング装置10は次の第3の作用を有する。
図13(a)に示されるように、車両用シートリクライニング装置10がロック状態にあるときは、第1〜第3制限部46A〜46Cが第1ポール許容部34x、第1ポール規制部34a、第2ポール規制部34bにそれぞれ接触または接触し得る状態(カム50を介して力が加わるときに接触する状態)にある。
一方、図13(c)に示されるように、車両用シートリクライニング装置10がロック制限状態にあるときは、第1制限部46Aだけが第1ポール規制部34aに接触する。一方、第2及び第3ポール40B,40Cは、第1制限部46Aが第1ポール規制部34aに接触することによりカム50を介して径方向への移動が制限されて、第2及び第3制限部46B、46Cが段部34に接触しない。
すなわち、図13(a)に示されるように、車両用シートリクライニング装置10がロック状態であるときのように第1〜第3ポール40A〜40Cに過大な荷重が加わるおそれがあるときは、3つのポール40A〜40Cの制限部46A〜46Cが段部34に接触することにより、荷重を分散する。図13(c)(または図13(d))に示されるように、車両用シートリクライニング装置10がロック制限状態であるときのように第1〜第3ポール40A〜40Cに過大な荷重が加わるおそれがないときは第1ポール40Aが段部34に接触することによりカム50を介して第2及び第3ポール40B,40Cの径方向の位置が制御される。このように、本実施形態では、車両用シートリクライニング装置10の状態(ロック状態またはロック制限状態)に応じて、段部34に接触する制限部46A〜46Cの個数が変化する(以下、「制限部係合構造」という。)。このような構成により、上述のような制御角度の拡大と、ロック状態時の強度とが両立する。
以下、本実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10の効果を説明する。
(1)本実施形態では、第2ブラケット31は、第1及び第2ポール40A,40Bの径方向への移動を規制する第1及び第2ポール規制部34a,34bを有する。第2ポール規制部34bは第1ポール規制部34aよりも正方向F側にかつ径方向内方に配置される。第1及び第2ポール規制部34a,34bの負方向側端部36a,36bは、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角にあるとき、第1及び第2ポール40A,40Bの第1及び第2制限部46A,46Bの正方向側角部49A,49Bに接触するようにそれぞれ配置されている。また、第1ポール規制部34aは第2ポール40Bの径方向外方への移動を許容するように構成されている。
この構成によれば、第2ブラケット31が正方向Fに回転して第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角になるとき、第1及び第2ポール40A,40Bの第1及び第2制限部46A,46Bの正方向側角部49A,49Bが第1及び第2ポール規制部34a,34bの負方向側端部36a,36bにそれぞれ接触し得る。
このため、従来構造すなわち第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角になるとき1個のポールの制限部だけがポール規制部に接触する従来構造に比べて、ポール40A〜40Cに加わる付勢力が第1及び第2ポール40A,40Bに分散されるようにため、第1及び第2ポール40A,40Bの変形が抑制されるようになる。
また、第1ポール規制部34aが第2ポール40Bの径方向外方への移動を許容するように構成されているため、第2ポール40Bと第1ポール規制部34aとが互いに対向する角度まで第2ブラケット31が回転するときでも、第2ポール40Bの径方向外方への移動が許容されるようになる。このようにして、第2ブラケット31の制御角度範囲が拡大される。
(2)本実施形態では、第1ポール規制部34aは、正方向Fに第2ポール規制部34bの負方向側端部36bにまで延びる。第1ポール規制部34aは、第2ブラケット31が規定角よりも負方向N側にあるとき第1ポール40Aの径方向外方への移動を規制し、かつ第2ブラケット31が規定角よりも正方向F側にあるとき第2ポール40Bの径方向外方への移動を許容する。
この構成によれば、従来技術、すなわち2つのポール規制部134aの間にポールの径方向外方への移動を許容するポール許容部134bを設けている従来技術に比べて、広い範囲で第1ポール40Aの径方向外方への移動が規制される。これにより、第2ブラケット31の制御角度範囲が広がる。
(3)本実施形態では、第2ブラケット31は、更に、第3ポール規制部34cを有する。第3ポール規制部34cは、第2ポール規制部34bよりも正方向F側にかつ径方向に等しい位置に配置されている。第3ポール規制部34cの負方向側端部36cは、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角にあるとき第3ポール40Cの第3制限部46Cの正方向側角部49Cに接触するように配置される。
この構成によれば、第2ブラケット31が正方向Fに回転して第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角になるとき、第1〜第3ポール40A〜40Cの第1〜第3制限部46A〜46Cの正方向側角部49A〜49Cが第1〜第3ポール規制部34a〜34cの負方向側端部36a〜36cにそれぞれ接触し得る。このため、従来構造、すなわち第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角になるときに1個のポールの制限部だけがポール規制部に接触する従来構造に比べて、第1〜第3ポール40A〜40Cの変形(特に第1〜第3制限部46A〜46C)が抑制されるようになる。
<第2実施形態>
図16を参照して、第2実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10について説明する。
本実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10は、第2ブラケット31の構造について、第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10と異なる。なお、第1実施形態と同一または準じた構成要素について、これらの構成要素に第1実施形態に付した符号と同一の符号を付して説明する。本実施形態では、便宜上、第1実施形態の第1ポール40Aに対応するポールを第X1ポール40Dと称し、第1実施形態の第2ポール40Bに対応するポールを第X3ポール40Fと称し、第1実施形態の第3ポール40Cに対応するポールを第X2ポール40Eと称する(図10参照)。
このような言い換えをする理由は、第1実施形態では、第1ポール40Aと、第1ポール40Aよりも正方向F側に配置されている第2ポール40Bとの関係において段部構造を説明したのに対して、第2実施形態では、次のように説明するためである。すなわち、第2実施形態では、第X1ポール40Dと、第X1ポール40Dよりも負方向N側に配置されている第X2ポール40Eとの関係において段部構造を説明する。
図16(a)は、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31が規定角よりも僅かに正方向Fに回転したときの第X1〜第X3ポール40D〜40Fの第X1〜第X3制限部46D〜46Fの配置を示す。
図16(b)は、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31が規定角よりも所定角度だけ正方向Fに回転したときの第X1〜第X3ポール40D〜40Fの第X1〜第X3制限部46D〜46Fの配置を示す。
図16(c)は、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31が規定角よりも僅かに負方向Nに回転したときの第X1〜第X3ポール40D〜40Fの第X1〜第X3制限部46D〜46Fの配置を示す。
図16(d)は、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31が規定角よりも所定角度だけ負方向Nに回転したときの第X1〜第X3ポール40D〜40Fの第X1〜第X3制限部46D〜46Fの配置を示す。
図16(a)に示されるように、段部34は、正方向Fに向かって順に、第X1ポール許容部34zと、第X1ポール規制部34dと、第X2ポール規制部34eとを備える。第X1ポール許容部34zは、第X1ポール40Dの径方向外方への移動を許容する。第X1ポール許容部34zは、所定の半径の内面35zを有する。
第X1ポール許容部34zの内面35zは、第X1ポール40Dの第X1制限部46Dが第X1ポール許容部34zに対応する位置に配置されて第X1ポール40Dが径方向外方に移動するとき、第X1ポール40Dの外歯が内歯37に噛み合うまで第X1制限部46Dが第X1ポール許容部34zの内面35zに接触しないように構成される。
第X1ポール規制部34dは、第X1ポール40Dの径方向外方への移動を規制する。第X1ポール規制部34dは正方向F側に延長され、かつ周方向において第X2ポール規制部34eよりも長い。例えば、第X1ポール規制部34dの周方向の長さは、第X1ポール40Dと第X2ポール40Eとの間のなす角度(180度を超える角度)に相当する長さ、またはこれ以上の長さに規定される。
更に、第X1ポール規制部34dは、第X1ポール許容部34zの内面35zよりも小さい半径の第X1内面35dを有する。
第X1ポール規制部34dの第X1内面35dは、第X1ポール40Dの第X1制限部46Dが第X1ポール規制部34dに対応する位置に配置されて第X1ポール40Dが径方向外方に移動して第X1制限部46Dが第X1内面35dに当接するとき第X1ポール40Dの外歯と第2ブラケット31の内歯37とが離間するように構成されている。
第X1ポール規制部34dの第X1内面35dは、第X3ポール40Fの第X3制限部46Fが第X1ポール規制部34dに対応する位置に配置され第X3ポール40Fが径方向外方に移動するとき、第X3ポール40Fの外歯が内歯37に噛み合うまで第X3制限部46Fが第X1ポール規制部34dの第X1内面35dに接触しないように構成される。
第X1ポール規制部34dの第X1内面35dは、第X2ポール40Eの第X2制限部46Eが第X1ポール規制部34dに対応する位置に配置され第X2ポール40Eが径方向外方に移動するとき、第X2ポール40Eの外歯が内歯37に噛み合うまで第X2制限部46Eが第X1ポール規制部34dの第X1内面35dに接触しないように構成される。
第X2ポール規制部34eは、第X2ポール40Eの径方向外方への移動を規制する。
第X2ポール規制部34eは、第X1ポール規制部34dの第X1内面35dよりも小さい半径の第X2内面35eを有する。
第X2ポール規制部34eの第X2内面35eは、第X2ポール40Eの第X2制限部46Eが第X2ポール規制部34eに対応する位置に配置されて第X2ポール40Eが径方向外方に移動して第X2制限部46Eが第X2内面35eに当接するとき第X2ポール40Eの外歯と第2ブラケット31の内歯37とが離間するように構成される。
第X1及び第X2制限部46D,46Eと第X1及び第X2ポール規制部34d,34eとの間の周方向における距離関係は、第1実施形態の第1及び第3制限部46A,46Cと第1及び第3ポール規制部34a,34cとの間の周方向における距離関係と同様である。
第X1及び第X2制限部46D,46Eと第X1及び第X2ポール規制部34d,34eとの間の径方向における距離関係は、第1実施形態の第1及び第3制限部46A,46Cと第1及び第3ポール規制部34a,34cとの間の径方向における距離関係と同様である。
このため、本実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10においても第1実施形態と第1の作用に準じた作用がある。但し、本実施形態では、図16(c)に示されるように、第2ブラケット31の回転角度が規定角にあるとき、第X1ポール40D及び第X2ポール40Eが第X1ポール規制部34dと第X2ポール規制部34eにそれぞれ接触し得てかつ第X3ポール40Fは段部34に接触しない点において、第1実施形態とは異なる。
また、上述の段部34の構成によれば、第X1ポール規制部34dと第X2ポール規制部34eとが径方向において異なる位置に配置されている。そして、第2ブラケット31の第X1ポール規制部34dは負方向N側に向かって延び、周方向において第X2ポール規制部34eよりも長くなっている。このため、図16(d)に示されるように、第2ブラケット31が回転することにより第X2ポール40Eの第X2制限部46Eが第X1ポール許容部34zに対応する位置に配置されるようになる。これは、第X1ポール40Dのポール移動許容範囲AQと第X2ポール40Eのポール移動規制範囲APが重なることを意味する(図16(a)参照)。
本実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10は、第1実施形態と同様に「制御範囲ARの重なり構造」を有しているため、従来構造に比べて、第2ブラケット31の制御角度範囲が拡大される。また、本実施形態では、第1実施形態と同様に制限部係合構造を有するため、制御角度の拡大と、ロック状態時の強度とが両立する。
以下、本実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10の効果を説明する。
(1)本実施形態では、第2ブラケット31は、第X1及び第X2ポール40D,40Eそれぞれに対応して設けられて第X1及び第X2制限部46D,46Eとの係合により第X1及び第X2ポール40D,40Eの径方向への移動を規制する第X1及び第X2ポール規制部34d,34eを有する。第X2ポール規制部34eは第X1ポール規制部34dよりも負方向N側に配置されている。第X1及び第X2ポール規制部34d,34eの負方向側端部36d,36eは、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角にあるとき第X1及び第X2ポール40D,40Eの制限部46D,46Eの正方向側角部49D,49Eに接触するように配置される。更に、第X1ポール規制部34dは正方向F側に延長され、かつ周方向において第X2ポール規制部34eよりも長い。
この構成によれば、第2ブラケット31が正方向Fに回転して第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角になるとき、第X1及び第X2ポール40D,40Eの制限部46D,46Eの正方向側角部49D,49Eが第X1及び第X2ポール規制部34d,34eの負方向側端部36d,36eにそれぞれ接触し得る。これにより、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角になるとき1個のポールの制限部だけがポール規制部に接触する従来構造に比べて、ポールへの付勢力が第X1及び第X2ポール40D,40Eに分散される。このため、第X1及び第X2ポール40D,40E(特に、第X1及び第X2制限部46D,46E)の変形が抑制されるようになる。
また、第X1ポール規制部34dは、周方向において第X2ポール規制部34eよりも長いため、第X2ポール40Eが第X2ポール規制部34eに接触し得る範囲よりも広範囲にわたって第X2ポール40Eの径方向外方への移動が規制されるようになる。これは、カム50を介して第X1ポール40Dと第X2ポール40Eが径方向移動において連動するためである。一方、従来構造では、第X2ポール40Eが第X2ポール規制部34eに接触し得る範囲にわたってだけ第X2ポール40Eの径方向外方への移動が規制される。このように、上記構成によれば、このような従来構造に比べて第2ブラケット31の制御角度範囲が拡大される。
<第1実施形態の変形例>
図17を参照して、第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10の第1変形例について説明する。
この例では、第1実施形態における第1制限部46A及び第2制限部46Bと第1ポール規制部34a及び第2ポール規制部34bとの径方向における接触構造が、第2制限部46B及び第3制限部46Cと第2ポール規制部34b及び第3ポール規制部34cとの径方向における接触構造に適用されている。
具体的には、第3ポール規制部34cは、第2ポール規制部34bよりも正方向F側にかつ径方向内方に配置されている。第3ポール規制部34cの負方向側端部36cは、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角にあるとき第3ポール40Cの第3制限部46Cの正方向側角部49Cに接触するように配置される。また、これに伴って第3ポール40Cは、第1実施形態における位置よりも内方側に配置される。この構成によれば、実質的に第1実施形態と同様の効果を奏する。
図18を参照して、第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10の第2変形例について説明する。
この例では、第3ポール規制部34cは、第2ポール規制部34bよりも正方向F側にかつ径方向外方に配置されている。第3ポール規制部34cの負方向側端部36cは、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角にあるとき第3ポール40Cの第3制限部46Cの正方向側角部49Cに接触するように配置される。また、これに伴って第3ポール40Cは、第1実施形態における位置よりも外方側に配置される。この構成によれば、実質的に第1実施形態と同様の効果を奏する。
図19を参照して、第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10の第3変形例について説明する。
なお、図19では、便宜上、第1制限部46Aと第1ポール許容部34xとが接触し、第3制限部46Cと第2ポール規制部34bとが接触するように図示されているが、実質的に、これらは接触していない(図20においても同様である。)。
この例では、第1ポール規制部34aの長さが、第1実施形態における第1ポール規制部34aの長さよりも短い。正方向Fに向かって第1ポール規制部34aから第2ポール規制部34bまでの部位の内面35fは、第1ポール規制部34aの第1内面35aよりも径方向外方に配置される。一方、第2ポール規制部34bが、第3ポール40Cの負方向N側に延長されている。第3ポール規制部34cは省略されている。
例えば、第2ポール規制部34bの周方向の長さは、第2ポール40Bと第3ポール40Cとの間のなす角度(180度を超えない角度)に相当する長さ、またはこれ以上の長さに規定される。第2ポール規制部34bは、第2ブラケット31が規定角よりも負方向N側にあるとき第2ポール40Bの径方向外方への移動を規制し、かつ第2ブラケット31が規定角よりも正方向F側にあるとき第3ポール40Cの径方向外方への移動を許容する。
第1実施形態では、第1ポール規制部34aが延長される構成により、第1ポール40Aと第1ポール規制部34aとが接触する範囲が拡大されている。これに対して、この変形例では、第1ポール規制部34aが延長される構成に代えて第2ポール規制部34bが延長されることにより、第2ポール40Bと第2ポール規制部34bとが接触する範囲が拡大されている。
第2ブラケット31の回転における第1ポール40A及び第2ポール40Bと第1ポール規制部34a及び第2ポール規制部34bとの係合関係(特に規定角付近における係合関係)は、第1実施形態の車両用シートリクライニング装置10と同様の関係になる。
以上の構成によれば、従来技術、すなわち2つのポール規制部134aの間にポールの径方向外方への移動を許容するポール許容部134bを設けている従来技術に比べて、広い範囲で第2ポール40Bの径方向外方への移動が規制されるようになる。これにより、第2ブラケット31の制御角度範囲が広がる。
なお、本変形例では、第3ポール規制部34cが省略されているため、第2ブラケット31の回転角度が規定角にあるとき、第1ポール40A及び第2ポール40Bが第1ポール規制部34aと第2ポール規制部34bにそれぞれ接触し得て第3ポール40Cは段部34に接触しない点において、第1実施形態とは異なる。この構成の場合においても、従来構造すなわち第2ブラケット31の回転角度が規定角になるとき1個のポールの制限部だけがポール規制部に接触する従来構造に比べて、ポールへの付勢力が第1及び第2ポール40A,40Bに分散される。このため、第1及び第2ポール40A,40Bの変形が抑制されるようになる。
図20を参照して、第1実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10の第4変形例について説明する。
この変形例は、第3変形例に、第3ポール規制部34cを加えたものである。
具体的には、第2ブラケット31は、第3ポール規制部34cは第2ポール規制部34bよりも正方向F側にかつ径方向内方に配置されている。第3ポール規制部34cの負方向側端部36cは、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角にあるとき第3ポール40Cの第3制限部46Cの正方向側角部49Cに接触し得るように配置される。
この構成により、第2ブラケット31が正方向Fに回転して第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角になるとき、第1〜第3ポール40A〜40Cの第1〜第3制限部46A〜46Cの正方向側角部49A〜49Cが第1〜第3ポール規制部34a〜34cの負方向側端部36a〜36cにそれぞれ接触し得る。このため、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31の回転角度が規定角になるときに、1個のポールの制限部だけがポール規制部に接触する従来構造に比べて、第1〜第3ポール40A〜40Cの変形が抑制されるようになる。
<第3実施形態>
図21〜図23を参照して、第3実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10について説明する。
本実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10は、4つのポール(以下、それぞれ「第1ポール140A〜第4ポール140D」という。)を備える。第1〜第4ポール140A〜140Dの構造は、第1実施形態に示したポール構造に準じる。第2ブラケット31の段部234は、第1実施形態に示した「ポール移動制限の周方向構造」、「ポール移動制限の径方向構造」及び「制御範囲の重なり構造」を有する。
第1〜第4ポール140A〜140Dは、正方向に向かって第1〜第4ポール140A〜140Dの順に配列されている。第1〜第4ポール140A〜140Dは、第1〜第4制限部246A〜246Dをそれぞれ備える。第1制限部246Aは、これらの制限部246A〜246Dのうち最も径方向外方に配置され、第2制限部246B及び第4制限部246Dはこれらの制限部246A〜246Dのうち最も径方向内方に配置される。第3制限部246Cは、径方向において、第1制限部246Aと同じ位置、または第1制限部246Aよりも若干外方かつ第2制限部246Bよりも内方に配置される。
図23(a)に示されるように、段部234は、第1ポール規制部234aと、第2ポール規制部234bと、第1ポール許容部234xとを有する。
第1ポール規制部234a、第2ポール規制部234b、及び第1ポール許容部234xは、正方向に、第1ポール許容部234x、第1ポール規制部234a、第2ポール規制部234bの順に配列されている。第2ポール規制部234bは、第1ポール規制部234aよりも径方向内方に配置される。
第1ポール許容部234xは、第1ポール140Aの径方向外方への移動を許容する。なお、第1ポール許容部234xは、第2〜第4ポール140B〜140Dのいずれのポールの径方向外方への移動を妨げない。
第1ポール規制部234aは、第1ポール140Aの外歯143Aと第2ブラケット31の内歯が噛み合わないように、第1ポール140Aの径方向外方への移動を規制する。第1ポール規制部234aは、第2〜第4ポール140B〜140Dのいずれのポールの径方向外方への移動を妨げない。
第2ポール規制部234bは、第3ポール140Cの外歯143Cと第2ブラケット31の内歯が噛み合わないように、第3ポール140Cの径方向外方への移動を規制する。第2ポール規制部234bは、第2及び第4ポール140B,140Dのいずれのポールの径方向外方への移動を妨げない。
以上に示されるように、第2制限部246Bは、実質的に、第2ポール140Bの径方向外方への移動を制限する機能を有しない。第4制限部246Dは、実質的に、第4ポール140Dの径方向外方への移動を制限する機能を有しない。
このようなことから、本実施形態の第1ポール140Aを第1実施形態の第1ポール40Aに対応させると、本実施形態の第3ポール140Cを第1実施形態の第2ポール40Bと看做すことができる。すなわち、第1実施形態の第1及び第2制限部46A,46Bと第1及び第2ポール規制部34a,34bとの配置関係の構造が、本実施形態の第1及び第3ポール140A,140Cと第1及び第2ポール規制部234a,234bとの配置関係の構造に適用され得る。
また、第2実施形態との関係においては、本実施形態の第1ポール140Aを第2実施形態の第X1ポール40Dに対応させると、本実施形態の第3ポール140Cを第2実施形態の第X2ポール40Eに対応させることができる。すなわち、第X1及び第X2制限部46D,46Eと第X1及び第X2ポール規制部34d,34eとの配置関係の構造が、本実施形態の第1及び第3ポール140A,140Cと第1及び第2ポール規制部234a,234bとの配置関係の構造に適用され得る。
図21は、第1〜第4ポール140A〜140Dの外歯143A〜143Dと第2ブラケット31の内歯37とが噛合する状態(以下、「ロック状態」)を示す。
図22は、第1〜第4ポール140A〜140Dの径方向外方への移動が制限されることにより、第1〜第4ポール140A〜140Dの外歯143A〜143Dと第2ブラケット31の内歯37とが噛合しない状態(以下、「ロック制限状態」)を示す。
図23(a)及び図23(b)を参照して、第2ブラケット31の回転に対する、第1〜第4ポール140A〜140Dと第1ポール規制部234a及び第2ポール規制部234bとの配置関係の変化について説明する。
図23(a)は、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31が規定角よりも僅かに正方向Fに回転したときの第1〜第4ポール140A〜140Dの第1〜第4制限部246A〜246Dの配置関係を示す。
このとき、第1ポール140Aの第1制限部246Aは第1ポール許容部234xに対向する位置に配置される。第3ポール140Cの第3制限部246Cは第1ポール規制部234aに対向する位置に配置される。第1ポール許容部234xは、第1ポール140Aの径方向外方への移動を許容し、第1ポール規制部234aは、第3ポール140Cの径方向外方への移動を許容する。このため、車両用シートリクライニング装置10はロック状態になり得る。
図23(b)は、第1ブラケット21に対する第2ブラケット31が規定角よりも僅かに負方向Nに回転したときの第1〜第4ポール140A〜140Dの第1〜第4制限部246A〜246Dの配置関係を示す。
このとき、第1ポール140Aの第1制限部246Aは第1ポール規制部234aに対向する位置に配置されて、第1制限部246Aは第1ポール規制部234aに接触する。このため、車両用シートリクライニング装置10はロック制限状態になる。
第3ポール140Cの第3制限部246Cは第2ポール規制部234bに対向する位置に配置される。第3ポール140Cの第3制限部246Cは第2ポール規制部234bに接触していないが、前述のような力(外部要因による押圧力)が加えられるときは、第2ポール規制部234bに接触する。
本実施形態に係る車両用シートリクライニング装置10は、第1実施形態と同様に、「ポール移動制限の周方向構造」、「ポール移動制限の径方向構造」及び「制御範囲の重なり構造」を有するため、第1実施形態または第2実施形態の効果と同様の効果を奏する。
<その他の例>
・第1実施形態では、図14に示された従来構造に比べて第1ポール規制部34aが延長される構成について説明したが、本技術によれば、図14に示された従来構造に比べて第1ポール許容部34xも延長され得る。すなわち、本技術によれば、従来構造に比べて、ポール移動許容範囲AQ及びポール移動規制範囲APのうちの少なくとも一方が延長され得る。
本技術では、第1〜第3ポール40A〜40Cが径方向に連動するため、いずれかのポールの径方向外方への移動が制限されるとき、これに伴ってポール40A〜40Cの径方向外方への移動が止まる。このため、第2ブラケットについてロック制限状態の角度範囲に対応して第1〜第3ポール規制部34a〜34cのうちの一つの周方向長さが規定されると、他のポール規制部については、周方向長さが規定されたポール規制部よりも短くすることが可能である。そして、他のポール規制部は、第2ブラケット31が正方向Fに回転して規定角にあるときに対応関係にある制限部と接触するように構成されるため、他のポール規制部の長さの短縮が可能である。このようなことから、図14に示された従来構造に比べて第1ポール許容部34xを周方向に長くすることができる。この構成により、第2ブラケット31の制御範囲が拡大する。
・上記実施形態では、シートバック4が後方に倒れるのに伴って第2ブラケット31が回転する方向を後回転方向RXとし、後回転方向RXを正方向Fの回転として説明したが、上記各実施形態に示されている技術は、第2ブラケット31の回転方向には限定されない。例えば、シートバック4が前方に倒れるのに伴って第2ブラケット31が回転する方向を正方向Fとして第2ブラケット31を構成することもできる。
・上記第1〜第3実施形態、並びに変形例では、第1ブラケット21がシートクッション3側に固定され、第2ブラケット31がシートバック4側に固定されているが、本技術はこの例に限定されない。例えば、第2ブラケット31がシートクッション3側に固定され、第1ブラケット21がシートバック4側に固定されている車両用シートリクライニング装置10についても、本技術が適用され得る。
・上記第1及び第2実施形態並びに変形例では、車両用シートリクライニング装置10は3つのポール40A〜40Cを備え、上記第3実施形態では、車両用シートリクライニング装置10は4つのポールを備えているが、ポールの個数は限定されない。
・上記第1〜第3実施形態、並びに変形例では、車両用シートリクライニング装置10では、カム50の回転により、ポール40A〜40Cが径方向に移動するように構成されているが、ポール40A〜40Cの径方向の移動させる手段は、カム50の回転に限定されない。例えば、カム50は、第1ブラケット21の直径方向に移動するように構成され得る。なお、このような構成は、例えば、2個のポールを備える車両用シートリクライニング装置10に適用され、2個のポールの移動方向(径方向)に対して垂直な方向にカムが移動するように構成される。
1…車両フロア、2…シート、3…シートクッション、3a…プレート、4…シートバック、4a…プレート、5…シャフト、5a…操作レバー、10…車両用シートリクライニング装置、21…第1ブラケット、22…本体部、22a…内面、22b…外面、22c…外周面、23…ガイド部、23a…内側面、24…ガイド面、25…収容部、25a…連通溝、26…ガイド溝、27…凸部、28…収容凹部、31…第2ブラケット、32…本体部、32a…挿通孔、33…外周壁、33a…内周面、33b…外周面、33c…外面、34…段部、34a…第1ポール規制部、34b…第2ポール規制部、34c…第3ポール規制部、34d…第X1ポール規制部、34e…第X2ポール規制部、34x…第1ポール許容部、34y…第2ポール許容部、34z…第X1ポール許容部、35a…第1内面、35b…第2内面、35c…第3内面、35d…第X1内面、35e…第X2内面、35f…内面、35x…内面、35y…内面、35z…内面、36a…負方向側端部、36b…負方向側端部、36c…負方向側端部、36d…負方向側端部、36e…負方向側端部、37…内歯、40A…第1ポール、41A…第1ブロック、42A…第2ブロック、43A…外歯、44A…第1カム面、45A…凹曲面部、46A…第1制限部、47A…カム孔、48A…当接面、49A…正方向側角部、40B…第2ポール、43B…外歯、44B…第2カム面、46B…第2制限部、48B…当接面、49B…正方向側角部、40C…第3ポール、43C…外歯、44C…第3カム面、46C…第3制限部、48C…当接面、49C…正方向側角部、40D…第X1ポール、46D…第X1制限部、49D…正方向側角部、40E…第X2ポール、46E…第X2制限部、49E…正方向側角部、40F…第X3ポール、46F…第X3制限部、50…カム、50a…第1面、50b…第2面、51…カム本体部、52…ポール係合部、53…ばね係合部、54…嵌合孔、55…第1カム部、55a…第1押圧部、55b…第2押圧部、56…第2カム部、56a,56b,56c…押圧部、57…第3カム部、57a,57b,57c…押圧部、60…渦巻きばね、61…渦巻き部、62…外方係合部、62a…端部、63…内方係合部、70…カバー、80…保持部材、81…本体部、82…フランジ部、83…突起、90…ボールカム、91…ボールカム収容室、134a…ポール規制部、134b…ポール許容部、146…制限部、140A…第1ポール、140B…第2ポール、140C…第3ポール、140D…第4ポール、143A〜143D…外歯、246A…第1制限部、246B…第2制限部、246C…第3制限部、246D…第4制限部、234…段部、234a…第1ポール規制部、234b…第2ポール規制部、234x…第1ポール許容部、AP…ポール移動規制範囲、AQ…ポール移動許容範囲、AR…制御範囲、C1…回転軸、C2…回転軸、F…正方向、N…負方向、LRa…距離、LRb…距離、LR1…距離、LR2…距離、LR3…距離、LP1…距離、LP2…距離、LP3…距離、LH12…離間距離、LH13…離間距離、LT12…距離、LT23…距離、LT31…距離、LU12…距離、LU23…距離、LU31…距離、LZ12…段差距離、LZ13…段差距離、RB…付勢方向、RX…後回転方向。

Claims (6)

  1. 第1ブラケットと、前記第1ブラケットに対して正負方向に回転する第2ブラケットと、前記第1ブラケットに対して回転または移動するカムと、前記カムの回転または移動に基づいて前記第1ブラケットの径方向に移動して前記第2ブラケットに係合する複数のポールとを備え、
    前記複数のポールのそれぞれは径方向外方に付勢されかつ前記カムの回転または移動に応じて連動して径方向に移動するものであり、前記複数のポールのうちの第1ポール及び第2ポールは径方向への移動を制限する制限部を有し、
    前記第2ブラケットは、前記ポールの外歯と噛合する内歯が設けられた外周壁と、前記第1及び前記第2ポールそれぞれに対応して設けられて前記制限部との係合により前記第1及び第2ポールの径方向への移動を規制する第1及び第2ポール規制部とを有し、前記第2ポール規制部は前記第1ポール規制部よりも正方向側にかつ径方向内方に配置され、
    前記第1及び前記第2ポール規制部の負方向側端部は、前記第1ブラケットに対する前記第2ブラケットの回転角度が規定角にあるとき前記第1及び第2ポールの制限部の正方向側角部に接触するようにそれぞれ配置され、前記第1ポール規制部は前記第2ポールの径方向外方への移動を許容する、車両用シートリクライニング装置。
  2. 前記第1ポール規制部は、正方向に前記第2ポール規制部の負方向側端部にまで延び、前記第2ブラケットが前記規定角よりも負方向側にあるとき前記第1ポールの径方向外方への移動を規制し、かつ前記第2ブラケットが前記規定角よりも正方向側にあるとき前記第2ポールの径方向外方への移動を許容する
    請求項1に記載の車両用シートリクライニング装置。
  3. 前記複数のポールのうちの第3ポールは制限部を有し、前記第2ブラケットは、更に、前記第3ポールに対応して設けられて前記第3ポールの制限部との係合により前記第3ポールの径方向への移動を規制する第3ポール規制部を有し、
    前記第3ポール規制部は前記第2ポール規制部よりも正方向側にかつ径方向内方、径方向に等しい位置、または径方向外方に配置され、前記第3ポール規制部の負方向側端部は、前記第1ブラケットに対する前記第2ブラケットの回転角度が前記規定角にあるとき前記第3ポールの制限部の正方向側角部に接触するように配置される
    請求項2に記載の車両用シートリクライニング装置。
  4. 前記複数のポールのうちの第3ポールは制限部を有し、前記第2ポール規制部は、正方向に延び、前記第2ブラケットが前記規定角よりも負方向側にあるとき前記第2ポールの径方向外方への移動を規制し、かつ前記第2ブラケットが前記規定角よりも正方向側にあるとき前記第3ポールの径方向外方への移動を許容する
    請求項1に記載の車両用シートリクライニング装置。
  5. 前記第2ブラケットは、更に、前記第3ポールに対応して設けられて前記第3ポールの制限部との係合により前記第3ポールの径方向への移動を規制する第3ポール規制部を有し、
    前記第3ポール規制部は前記第2ポール規制部よりも正方向側にかつ径方向内方に配置され、前記第3ポール規制部の負方向側端部は、前記第1ブラケットに対する前記第2ブラケットの回転角度が前記規定角にあるとき前記第3ポールの制限部の正方向側角部に接触するように配置される
    請求項4に記載の車両用シートリクライニング装置。
  6. 第1ブラケットと、前記第1ブラケットに対して正負方向に回転する第2ブラケットと、前記第1ブラケットに対して回転または移動するカムと、前記カムの回転または移動に基づいて前記第1ブラケットの径方向に移動して前記第2ブラケットに係合する複数のポールとを備え、
    前記複数のポールのそれぞれは径方向外方に付勢されかつ前記カムの回転または移動に応じて連動して径方向に移動するものであり、前記複数のポールのうちの第X1ポール及び第X2ポールは径方向への移動を制限する制限部を有し、
    前記第2ブラケットは、前記ポールの外歯と噛合する内歯が設けられた外周壁と、前記第X1及び第X2ポールそれぞれに対応して設けられて制限部との係合により前記第X1及び第X2ポールの径方向への移動を規制する第X1ポール規制部及び第X2ポール規制部とを有し、前記第X2ポール規制部は前記第X1ポール規制部よりも負方向側に配置され、
    前記第X1及び第X2ポール規制部の負方向側端部は、前記第1ブラケットに対する前記第2ブラケットの回転角度が規定角にあるとき前記第X1及び第X2ポールの制限部の正方向側角部に接触するように配置され、前記第X1ポール規制部は正方向側に延長されかつ前記第X2ポール規制部よりも長い、車両用シートリクライニング装置。
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