JP6485014B2 - 転がり軸受 - Google Patents
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Description
しかしながら、表面粗さを形成する微小な凹部では、その内部に保持可能な潤滑剤の量は少なく、潤滑剤の保持力の向上度合いは十分とは言えなかった。
図1のアンギュラ玉軸受は、外周面に軌道面1aを有する内輪1と、内輪1の軌道面1aに対向する軌道面2aを内周面に有する外輪2と、内輪1の軌道面1aと外輪2の軌道面2aの間に転動自在に配された複数の転動体(玉)3と、内輪1と外輪2との間に複数の転動体3を保持する保持器4と、内輪1と外輪2との間の空隙部の開口を覆う接触タイプのシール5,5と、を備えている。なお、シール5は備えていなくてもよい。
さらに、保持器4の表面のうち粗面とされていない部分には、マクロ凹部12は形成されておらず、ミクロ凹部11のみが形成されている。保持器4の表面のうち粗面とされていない部分の表面粗さRaは特に限定されるものではないが、凸部の表面粗さRaと同一としてもよい。すなわち、保持器4の表面のうち粗面とされていない部分と、凸部とには、同一のミクロ凹部11を形成してもよい。
粗面にマクロ凹部12として形成される溝の幅は、0μm超過5000μm以下である。溝の幅が5000μm超過であると、転動体3が溝内に落ち込んでしまうおそれがある。すると、溝の縁の角部が転動体3と接触することとなるので、接触面圧力が大きくなり、転がり軸受の寿命が低下するおそれがある。また、転動体3が凸部と溝との間を行き来することにより、振動が発生するおそれがある。
例えば、ポケット4bの表面のうち転動体3と接触しない部分のみを粗面とすれば、凸部に形成されたミクロ凹部11の摩耗が抑制され、転がり軸受をより長寿命とすることができる。
粗面を形成する部位は、保持器のポケットの表面と、保持器の外周面である。まず、ポケットの表面に形成した粗面について説明する。図2の角度αは、ポケットの表面のうち粗面(マクロ凹部)を形成した領域を規定する値である。
図2を参照しながら具体的に説明する。ポケットの中心を通り保持器の周方向に沿う線が、ポケットの表面と2点において交差するが、これら2点のうち一方を角度α=0°、他方を角度α=180°とする。そして、ポケットの表面のうちどの位相の領域に粗面を有するかを、角度αの範囲で表示する。例えば、0〜360°とは、ポケットの表面のうち角度α=0°の位相から角度α=360°の位相までの領域に粗面を有することを意味する。すなわち、ポケットの表面の全面に粗面を有することを意味する。
ポケットの表面は、全面が転動体と接触するのではなく、角度αで言えば位相0°の近傍部分と位相180°の近傍部分が主に接触し、位相90°の近傍部分と位相270°の近傍部分は接触しにくい。
また、例えば30〜150、210〜330とは、ポケットの表面のうち角度α=30°の位相から角度α=150°の位相までの領域、及び、角度α=210°の位相から角度α=330°の位相までの領域(図2において破線で示した角度)に粗面を有することを意味する。これらの領域以外の領域には粗面(マクロ凹部)は形成されておらず、表面粗さを形成する微小なミクロ凹部のみが形成されている。
また、保持器4の外周面のうち外輪2の保持器案内面2bと接触しない部分のみを粗面とすれば(内輪案内方式の保持器の場合は、保持器の内周面のうち内輪の保持器案内面と接触しない部分のみを粗面とすれば)、凸部に形成されたミクロ凹部11の摩耗が抑制され、転がり軸受をより長寿命とすることができる。
次に、保持器の外周面に形成した粗面について説明する。図3の軸方向位置βは、保持器の外周面のうち粗面(マクロ凹部)を形成した領域を規定する値である。保持器の外周面のうち軸方向一端(図3においては右端)を軸方向位置β=1、軸方向他端(図3においては左端)を軸方向位置β=0とする。そして、保持器の外周面のうち軸方向のどの領域に粗面を有するかを、軸方向位置βの範囲で表示する。
図1の外輪案内方式のアンギュラ玉軸受の場合、外輪の内周面のうち転動体よりも軸方向一端側(図1においては右側)の部分が保持器案内面となっていて、この部分のみが保持器の被案内面と接するようになっている。このように保持器の外周面のうち軸方向一端側(図1においては右側)のみが被案内面となっている場合には、保持器の外周面のうち保持器案内面が位置する側の軸方向端部(図3においては右端)を軸方向位置β=1とする。
例えばβ=0〜1とは、保持器の外周面のうち軸方向位置β=0の位置から軸方向位置β=1の位置までの領域に粗面を有することを意味する。すなわち、保持器の外周面の全面に粗面を有することを意味する。また、例えばβ=0〜0.25とは、保持器の外周面のうち軸方向位置β=0の位置から軸方向位置β=0.25の位置(図3において破線で示した軸方向位置)までの領域に粗面を有することを意味する。これらの領域以外の領域には粗面(マクロ凹部)は形成されておらず、表面粗さを形成する微小なミクロ凹部のみが形成されている。
2 外輪
3 転動体
4 保持器
4b ポケット
4c 被案内面
11 ミクロ凹部
12 マクロ凹部
Claims (2)
- 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に転動自在に配された複数の玉と、前記内輪と前記外輪との間に前記複数の玉を保持する保持器と、を備え、
前記保持器は、円筒状の本体に複数のポケットを前記本体の周方向に間隔をあけつつ一列に並べて形成してなるものであり、前記ポケットは、前記本体の内周面と外周面とを貫通する円形の貫通孔からなり、
前記保持器の表面の一部は、表面粗さを形成する微小なミクロ凹部と、前記ミクロ凹部よりも大きい複数のマクロ凹部と、を有する粗面とされており、
前記マクロ凹部は幅0μm超過5000μm以下の溝であり、前記溝は間隔をあけて平行に並べられ、前記間隔に対する前記幅の比率が0%超過71.4%以下であり、
前記粗面は、前記ポケットの表面のうち前記玉と接触しない部分のみに形成されており、
前記ポケットの中心を通り前記保持器の周方向に沿う線が、前記ポケットの表面と2点において交差するが、これら2点のうち一方を角度α=0°、他方を角度α=180°とすると、前記ポケットの表面のうち、角度α=30°の位相から角度α=150°の位相までの領域、及び、角度α=210°の位相から角度α=330°の位相までの領域に前記粗面が形成されており、これらの領域以外の領域には前記粗面は形成されていない転がり軸受。 - 前記保持器は、前記内輪又は前記外輪に案内される軌道輪案内方式の保持器であり、前記内輪又は前記外輪に案内される被案内面を有し、前記被案内面の少なくとも一部が前記粗面とされている請求項1に記載の転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014239907A JP6485014B2 (ja) | 2014-11-27 | 2014-11-27 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014239907A JP6485014B2 (ja) | 2014-11-27 | 2014-11-27 | 転がり軸受 |
Publications (3)
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JP2016102514A JP2016102514A (ja) | 2016-06-02 |
JP2016102514A5 JP2016102514A5 (ja) | 2017-12-21 |
JP6485014B2 true JP6485014B2 (ja) | 2019-03-20 |
Family
ID=56088027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014239907A Active JP6485014B2 (ja) | 2014-11-27 | 2014-11-27 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
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2014
- 2014-11-27 JP JP2014239907A patent/JP6485014B2/ja active Active
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JP2016102514A (ja) | 2016-06-02 |
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