JP6482184B2 - レーザー加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ウエーハ等の被加工物にレーザー光線を照射してレーザー加工を施すレーザー加工装置に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状であるシリコン基板の表面に格子状に配列されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等の回路を形成する。そして、半導体ウエーハをストリートに沿って切断することにより回路が形成された領域を分割して個々の半導体チップを製造している。また、サファイア基板、炭化珪素基板の表面に窒化ガリウム系化合物半導体等が積層された光デバイスウエーハもストリートに沿って切断することにより個々の発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスに分割され、電気機器に広く利用されている。
上述した半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等のウエーハを分割する方法として、その被加工物に対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線を用い、分割すべき領域の内部に集光点を合わせてパルスレーザー光線を照射するレーザー加工方法も試みられている。このレーザー加工方法を用いた分割方法は、ウエーハの一方の面側から内部に集光点を合わせてウエーハに対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線を照射し、被加工物の内部に分割予定ラインに沿って改質層を連続的に形成し、この改質層が形成されることによって強度が低下したストリートに沿って外力を加えることにより、ウエーハを分割する技術である(例えば、特許文献1参照)。
また、半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等のウエーハを分割予定ラインに沿って分割する方法として、ウエーハに対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を分割予定ラインに沿って照射することによりアブレーション加工を施してレーザー加工溝を形成し、この破断起点となるレーザー加工溝が形成された分割予定ラインに沿って外力を付与することにより割断する技術が実用化されている(例えば、特許文献2参照)。
また、半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等のウエーハを分割する方法として、本出願人は被加工物に対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線を照射して表面から裏面に至り細孔が形成されるとともに細孔を非晶質で取り囲むシールドトンネルを形成し、該シールドトンネルに沿って外力を付与することにより割断する技術を特願2013−101557号として提案した。
特許第3408805号公報 特開平10―305420号公報
而して、例えばサファイア基板からなる光デバイスウエーハに対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線を照射し、被加工物の内部に分割予定ラインに沿って改質層を連続的に形成する場合、レーザー光線の出力、繰り返し周波数、パルス幅、スポット径、等の条件が同じに設定されている加工装置であっても、加工品質に差が生じるという問題がある。
また、被加工物に円形加工等の曲線加工を施すと、加工品質の良好な領域と加工品質が悪い領域とが存在するという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、安定した加工品質にレーザー加工することができるレーザー加工装置を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、被加工物を保持する被加工物保持手段と、該被加工物保持手段に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段と、該被加工物保持手段と該レーザー光線照射手段とをX軸方向に相対的に移動せしめるX軸方向移動手段と、該被加工物保持手段と該レーザー光線照射手段とをX軸方向に直交するY軸方向に相対的に移動せしめるY軸方向移動手段と、該被加工物保持手段のX軸方向位置を検出するためのX軸方向位置検出手段と、該被加工物保持手段のY軸方向位置を検出するためのY軸方向位置検出手段と、制御手段と、を具備するレーザー加工装置において、
被加工物はサファイア基板であり、
該レーザー光線照射手段は、サファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線を照射するものであって、レーザー光線発振手段と、該レーザー光線発振手段段から発振されたレーザー光線を集光して該被加工物保持手段に保持されたサファイア基板に照射する集光器と、該レーザー光線発振手段と該集光器との間に配設され該レーザー光線発振手段から発振されたレーザー光線の偏光面を回転させる1/2波長板と、該1/2波長板を回転させる回転駆動手段と、を含み、
該1/2波長板は、パルスモータの作動により該1/2波長板を、光軸を中心として回動するようになっており、
該制御手段は、該被加工物保持手段に保持されたサファイア基板の加工軌跡を記憶する記憶領域を備えたメモリを具備し、レーザー加工を実施しながら、該メモリに記憶された加工軌跡に対して該集光器から照射されるレーザー光線の偏光面が所定の角度になるように該回転駆動手段を制御するものであって、該メモリに記憶された加工軌跡に対してレーザー光線の偏光面が90度になるように該1/2波長板を回転する該回転駆動手段の該パルスモータを制御する、
ことを特徴とするレーザー加工装置が提供される。
上記メモリは加工軌跡をX座標、Y座標で記憶し、上記制御手段は、現在加工している領域の座標を(x1,y1)とし、次に加工すべき領域の座標を(x2,y2)とした場合、(y2−y1)/(x2−x1)で加工軌跡の傾きを算出し、算出された傾きに対してレーザー光線の偏光面が所定角度になるように1/2波長板を回転する回転駆動手段を制御する
本発明によるレーザー加工装置においては、被加工物はサファイア基板であり、レーザー光線照射手段は、サファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線を照射するものであって、レーザー光線発手段と、該レーザー光線発振手段から発振されたレーザー光線を集光して被加工物保持手段に保持されたサファイア基板に照射する集光器と、レーザー光線発振手段と集光器との間に配設されレーザー光線発振手段から発振されたレーザー光線の偏光面を回転させる1/2波長板と、該1/2波長板を回転させる回転駆動手段とを含み、該1/2波長板は、パルスモータの作動により該1/2波長板を、光軸を中心として回動するようになっており、制御手段は、被加工物保持手段に保持されたサファイア基板の加工軌跡を記憶する記憶領域を備えたメモリを具備し、レーザー加工を実施しながら、メモリに記憶された加工軌跡に対して集光器から照射されるレーザー光線の偏光面が所定の角度になるように該回転駆動手段の該パルスモータを制御するのであって、該メモリに記憶された加工軌跡に対してレーザー光線の偏光面が90度になるように該1/2波長板を回転する該回転駆動手段を制御するので、設定された加工軌跡に沿って均一な品質にレーザー加工することができる。
本発明に従って構成されたレーザー加工装置の斜視図。 図1に示すレーザー加工装置に装備されるレーザー光線照射手段のブロック構成図。 図1に示すレーザー加工装置に装備される制御手段のブロック構成図。 被加工物としてのサファイア基板の斜視図。 図4に示すサファイア基板を環状のフレームに装着された保護テープに貼着した状態を示す斜視図。 図4に示すサファイア基板が図1に示すレーザー加工装置のチャックテーブルの所定位置に保持された状態における座標位置との関係を示す説明図。 図1に示すレーザー加工装置によって実施する改質層形成加工の説明図。 図7に示す改質層形成加工における加工軌跡とレーザー光線の偏光面との関係を示す説明図。
以下、本発明によるウエーハのレーザー加工方法およびレーザー加工装置の好適な実施形態について、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1には、本発明によるレーザー加工方法を実施するためのレーザー加工装置の斜視図が示されている。図1に示すレーザー加工装置1は、静止基台2と、該静止基台2に矢印Xで示す加工送り方向(X軸方向)に移動可能に配設され被加工物を保持するチャックテーブル機構3と、静止基台2に上記X軸方向と直交する矢印Yで示す割り出し送り方向(Y軸方向)に移動可能に配設されたレーザー光線照射ユニット支持機構4と、該レーザー光線照射ユニット支持機構4に矢印Zで示す集光点位置調整方向(Z軸方向)に移動可能に配設されたレーザー光線照射ユニット5とを具備している。
上記チャックテーブル機構3は、静止基台2上にX軸方向に沿って平行に配設された一対の案内レール31、31と、該案内レール31、31上にX軸方向に移動可能に配設された第1の滑動ブロック32と、該第1の滑動ブロック32上に矢印Yで示す割り出し送り方向に移動可能に配設された第2の滑動ブロック33と、該第2の滑動ブロック33上に円筒部材34によって支持されたカバーテーブル35と、被加工物保持手段としてのチャックテーブル36を具備している。このチャックテーブル36は多孔性材料から形成された吸着チャック361を具備しており、吸着チャック361上に被加工物である例えば円盤状の半導体ウエーハを図示しない吸引手段によって保持するようになっている。このように構成されたチャックテーブル36は、円筒部材34内に配設された図示しないパルスモータによって回転せしめられる。なお、チャックテーブル36には、後述する環状のフレームを固定するためのクランプ362が配設されている。
上記第1の滑動ブロック32は、その下面に上記一対の案内レール31、31と嵌合する一対の被案内溝321、321が設けられているとともに、その上面にY軸方向に沿って平行に形成された一対の案内レール322、322が設けられている。このように構成された第1の滑動ブロック32は、被案内溝321、321が一対の案内レール31、31に嵌合することにより、一対の案内レール31、31に沿ってX軸方向に移動可能に構成される。図示の実施形態におけるチャックテーブル機構3は、第1の滑動ブロック32を一対の案内レール31、31に沿ってX軸方向に移動させるためのX軸方向移動手段37を具備している。X軸方向移動手段37は、上記一対の案内レール31と31の間に平行に配設された雄ネジロッド371と、該雄ネジロッド371を回転駆動するためのパルスモータ372等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド371は、その一端が上記静止基台2に固定された軸受ブロック373に回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ372の出力軸に伝動連結されている。なお、雄ネジロッド371は、第1の滑動ブロック32の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。従って、パルスモータ372によって雄ネジロッド371を正転および逆転駆動することにより、第1の滑動ブロック32は案内レール31、31に沿ってX軸方向に移動せしめられる。
図示の実施形態におけるレーザー加工装置は、上記チャックテーブル36のX軸方向位置を検出するためのX軸方向位置検出手段374を備えている。X軸方向位置検出手段374は、案内レール31に沿って配設されたリニアスケール374aと、第1の滑動ブロック32に配設され第1の滑動ブロック32とともにリニアスケール374aに沿って移動する読み取りヘッド374bとからなっている。このX軸方向位置検出手段374の読み取りヘッド374bは、図示に実施形態においては0.1μm毎に1パルスのパルス信号を後述する制御手段に送る。そして後述する制御手段は、入力したパルス信号をカウントすることにより、チャックテーブル36のX軸方向位置を検出する。なお、上記X軸方向移動手段37の駆動源としてパルスモータ372を用いた場合には、パルスモータ372に駆動信号を出力する後述する制御手段の駆動パルスをカウントすることにより、チャックテーブル36のX軸方向位置を検出することもできる。また、上記X軸方向移動手段37の駆動源としてサーボモータを用いた場合には、サーボモータの回転数を検出するロータリーエンコーダが出力するパルス信号を後述する制御手段に送り、制御手段が入力したパルス信号をカウントすることにより、チャックテーブル36のX軸方向位置を検出することもできる。
上記第2の滑動ブロック33は、その下面に上記第1の滑動ブロック32の上面に設けられた一対の案内レール322、322と嵌合する一対の被案内溝331、331が設けられており、この被案内溝331、331を一対の案内レール322、322に嵌合することにより、矢印Yで示す割り出し送り方向に移動可能に構成される。図示の実施形態におけるチャックテーブル機構3は、第2の滑動ブロック33を第1の滑動ブロック32に設けられた一対の案内レール322、322に沿ってY軸方向に移動させるための第1のY軸方向移動手段38を具備している。第1のY軸方向移動手段38は、上記一対の案内レール322と322の間に平行に配設された雄ネジロッド381と、該雄ネジロッド381を回転駆動するためのパルスモータ382等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド381は、その一端が上記第1の滑動ブロック32の上面に固定された軸受ブロック383に回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ382の出力軸に伝動連結されている。なお、雄ネジロッド381は、第2の滑動ブロック33の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。従って、パルスモータ382によって雄ネジロッド381を正転および逆転駆動することにより、第2の滑動ブロック33は案内レール322、322に沿ってY軸方向に移動せしめられる。
図示の実施形態におけるレーザー加工装置は、上記第2の滑動ブロック33のY軸方向位置を検出するためのY軸方向位置検出手段384を備えている。Y軸方向位置検出手段384は、案内レール322に沿って配設されたリニアスケール384aと、第2の滑動ブロック33に配設され第2の滑動ブロック33とともにリニアスケール384aに沿って移動する読み取りヘッド384bとからなっている。このY軸方向位置検出手段384の読み取りヘッド384bは、図示の実施形態においては0.1μm毎に1パルスのパルス信号を後述する制御手段に送る。そして後述する制御手段は、入力したパルス信号をカウントすることにより、チャックテーブル36のY軸方向位置を検出する。なお、上記第1のY軸方向移動手段38の駆動源としてパルスモータ382を用いた場合には、パルスモータ382に駆動信号を出力する後述する制御手段の駆動パルスをカウントすることにより、チャックテーブル36のY軸方向位置を検出することもできる。また、上記第1のY軸方向移動手段38の駆動源としてサーボモータを用いた場合には、サーボモータの回転数を検出するロータリーエンコーダが出力するパルス信号を後述する制御手段に送り、制御手段が入力したパルス信号をカウントすることにより、チャックテーブル36のY軸方向位置を検出することもできる。
上記レーザー光線照射ユニット支持機構4は、静止基台2上に矢印Yで示すY軸方向に沿って平行に配設された一対の案内レール41、41と、該案内レール41、41上にY軸方向に移動可能に配設された可動支持基台42を具備している。この可動支持基台42は、案内レール41、41上に移動可能に配設された移動支持部421と、該移動支持部421に取り付けられた装着部422とからなっている。装着部422は、一方の側面にZ軸方向に延びる一対の案内レール423、423が平行に設けられている。図示の実施形態におけるレーザー光線照射ユニット支持機構4は、可動支持基台42を一対の案内レール41、41に沿ってY軸方向に移動させるための第2のY軸方向移動手段43を具備している。第2のY軸方向移動手段43は、上記一対の案内レール41、41の間に平行に配設された雄ネジロッド431と、該雄ネジロッド431を回転駆動するためのパルスモータ432等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド431は、その一端が上記静止基台2に固定された図示しない軸受ブロックに回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ432の出力軸に伝動連結されている。なお、雄ネジロッド431は、可動支持基台42を構成する移動支持部421の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された雌ネジ穴に螺合されている。このため、パルスモータ432によって雄ネジロッド431を正転および逆転駆動することにより、可動支持基台42は案内レール41、41に沿ってY軸方向に移動せしめられる。
図示の実施形態におけるレーザー光線照射ユニット5は、ユニットホルダ51と、該ユニットホルダ51に取り付けられたレーザー光線照射手段52を具備している。ユニットホルダ51は、上記装着部422に設けられた一対の案内レール423、423に摺動可能に嵌合する一対の被案内溝511、511が設けられており、この被案内溝511、511を上記案内レール423、423に嵌合することにより、Z軸方向に移動可能に支持される。
図示の実施形態におけるレーザー光線照射ユニット5は、ユニットホルダ51を一対の案内レール423、423に沿って集光点位置調整方向であるZ軸方向に移動させるためのZ軸方向移動手段53を具備している。Z軸方向移動手段53は、一対の案内レール423、423の間に配設された雄ネジロッド(図示せず)と、該雄ネジロッドを回転駆動するためのパルスモータ532等の駆動源を含んでおり、パルスモータ532によって図示しない雄ネジロッドを正転および逆転駆動することにより、ユニットホルダ51およびレーザー光線照射手段52を案内レール423、423に沿ってZ軸方向に移動せしめる。なお、図示の実施形態においてはパルスモータ532を正転駆動することによりレーザー光線照射手段52を上方に移動し、パルスモータ532を逆転駆動することによりレーザー光線照射手段52を下方に移動するようになっている。
上記レーザー光線照射手段52について、図1および図2を参照して説明する。
図示のレーザー光線照射手段52は、上記ユニットホルダ51に固定され実質上水平に延出する円筒形状のケーシング521と、該ケーシング521内に配設されたパルスレーザー光線発振手段522と、該パルスレーザー光線発振手段522によって発振されたパルスレーザー光線LBの出力を調整する出力調整手段523と、該出力調整手段523によって出力が調整されたパルスレーザー光線LBを集光してチャックテーブル36に保持された被加工物Wに照射せしめる集光器524とを含んでいる。パルスレーザー光線発振手段522は、YAGレーザー発振器或いはYVO4レーザー発振器からなるパルスレーザー光線発振器522aと、これに付設された繰り返し周波数設定手段522bとから構成されている。
レーザー光線照射手段52を構成する集光器524は、パルスレーザー光線発振手段522から発振されたパルスレーザー光線LBを図2において下方即ちチャックテーブル36に向けて方向変換する方向変換ミラー524aと、該方向変換ミラー524aによって方向変換されるパルスレーザー光線を集光してチャックテーブル36に保持された被加工物Wに照射せしめる集光レンズ524bとからなっている。
図2を参照して説明を続けると、図示の実施形態におけるレーザー光線照射手段52は、上記出力調整手段523と集光器524との間に配設されパルスレーザー光線発振手段522から発振されたパルスレーザー光線LBの偏光面を回転させる1/2波長板525と、該1/2波長板525を回転する回転駆動手段526を具備している。なお、1/2波長板525は、図示の実施形態においては外周に歯車が形成された回転枠525aに装着されている。上記回転駆動手段526は、図示の実施形態においてはパルスモータ526aと該パルスモータ526aの駆動軸に装着され上記回転枠525aの外周に形成された歯車と噛み合う駆動歯車526bとからなっており、パルスモータ526aを作動することにより1/2波長板525を光軸を中心として回動するようになっている。
図1に戻って説明を続けると、上記レーザー光線照射手段52を構成するケーシング521の先端部には、レーザー光線照射手段52によってレーザー加工すべき加工領域を検出する撮像手段6が配設されている。この撮像手段6は、可視光線によって撮像する通常の撮像素子(CCD)の外に、被加工物に赤外線を照射する赤外線照明手段と、該赤外線照明手段によって照射された赤外線を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた赤外線に対応した電気信号を出力する撮像素子(赤外線CCD)等で構成されており、撮像した画像信号を後述する制御手段8に送る。
図示の実施形態におけるレーザー加工装置は、図3に示す制御手段8を具備している。制御手段8はコンピュータによって構成されており、制御プログラムに従って演算処理する中央処理装置(CPU)81と、制御プログラム等を格納するリードオンリメモリ(ROM)82と、演算結果等を格納する読み書き可能なランダムアクセスメモリ(RAM)83と、カウンター84と、入力インターフェース85および出力インターフェース86とを備えている。制御手段8の入力インターフェース85には、上記X軸方向位置検出手段374、Y軸方向位置検出手段384および撮像手段6等からの検出信号が入力される。そして、制御手段8の出力インターフェース86からは、上記X軸方向移動手段37のパルスモータ372、第1のY軸方向移動手段38のパルスモータ382、第2のY軸方向移動手段43のパルスモータ432、Z軸方向移動手段53のパルスモータ532、レーザー光線照射手段52のパルスレーザー光線発振手段522、出力調整手段523、上記1/2波長板525を回転する回転駆動手段526等に制御信号を出力する。なお、ランダムアクセスメモリ(RAM)83は、後述する被加工物としてのサファイア基板に形成された加工軌跡の座標および加工開始位置を格納する第1の記憶領域83aやその他の記憶領域を備えている。
図示の実施形態におけるレーザー加工装置は以上のように構成されており、以下その作用について説明する。
図4には、被加工物としてのサファイア基板10が示されている。図4に示すサファイア基板10は、例えば厚みが200μmの円形状に形成されており、表面10aには加工すべき加工軌跡101および加工開始位置101aが印されている。このサファイア基板10に形成された加工軌跡101の座標および加工開始位置101aは、制御手段8を構成するランダムアクセスメモリ(RAM)83の第1の記憶領域83aに格納される。なお、加工軌跡101および加工開始位置101aは必ずしもサファイア基板10の表面10aに形成する必要はなく、設定された加工軌跡101の座標および加工開始位置101aの座標を制御手段8を構成するランダムアクセスメモリ(RAM)83の第1の記憶領域83aに格納しておけばよい。以下、上述したレーザー加工装置を用いてサファイア基板10に形成された加工軌跡101に沿ってレーザー光線を照射し、サファイア基板10の内部に加工軌跡101に沿って破断の起点となる改質層を形成するレーザー加工方法について説明する。
先ず、サファイア基板10の裏面10bを環状のフレームに装着された保護テープの表面に貼着するウエーハ支持工程を実施する。即ち、図5に示すように、環状のフレームFの内側開口部を覆うように外周部が装着された保護テープTの表面に上記サファイア基板10の裏面10b を貼着する。
上述したウエーハ支持工程を実施したならば、図1に示すレーザー加工装置のチャックテーブル36上にサファイア基板10の保護テープT側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、保護テープTを介してサファイア基板10をチャックテーブル36上に吸引保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル36に保持されたサファイア基板10は、表面10aが上側となる。なお、サファイア基板10が貼着された保護テープTが装着された環状のフレームFは、クランプ362によって固定される。
上述したようにサファイア基板10を吸引保持したチャックテーブル36は、加工送り手段37によって撮像手段6の直下に位置付けられる。チャックテーブル36が撮像手段6の直下に位置付けられると、撮像手段6および制御手段8によってサファイア基板10のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段6および制御手段8は、サファイア基板10に形成すべき加工軌跡101の加工開始位置101aを所定の座標(x1,y1)に位置付けるためのアライメント作業を実施する。このようにしてアライメント作業が行われると、チャックテーブル36上のサファイア基板10は、図6の(a)に示す座標位置に位置付けられた状態となる。なお、図6の(b)は、図6の(a)に示す座標位置に位置付けられたサファイア基板10に形成すべき加工軌跡101の座標を拡大して示している。
上述したサファイア基板10に形成すべき加工軌跡101の加工開始位置101aのアライメント作業を実施したならば、制御手段8は第1の加工送り手段37および第2の加工送り手段38を作動してチャックテーブル36に保持されたサファイア基板10に形成すべき加工軌跡101の加工開始位置101aをレーザー光線照射手段52の集光器524の直下に位置付ける。次に、図7の(a)に示すように集光器524の集光レンズ524aによって集光されるパルスレーザー光線LBの集光点Pがサファイア基板10の厚み方向の所望の位置に位置付けられるようにZ軸方向移動手段53を作動して集光器524をZ軸方向に移動する(集光点位置付け工程)。
上述したように集光点位置付け工程を実施したならば、レーザー光線照射手段52を作動して集光器524からサファイア基板10に対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線LBを照射しつつX軸方向移動手段37および第1のY軸方向移動手段38を作動してチャックテーブル36をサファイア基板10に形成すべき加工軌跡101に沿って移動せしめる(改質層形成加工)。そして、加工開始位置101aが集光器524の直下に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにX軸方向移動手段37および第1のY軸方向移動手段38の作動を停止してチャックテーブル36の移動を停止する。この結果、図7の(b)に示すようにサファイア基板10の内部には加工軌跡101に沿って改質層110が形成される。
上記レーザー加工工程においては、制御手段8は図8に示すようにランダムアクセスメモリ(RAM)83の第1の記憶領域83aに格納された加工軌跡101に対して集光器524から照射されるパルスレーザー光線LBの偏光面が所定角度(図示の実施形態においては90度)になるように1/2波長板525を回転する回転駆動手段526を制御する。即ち、現在加工している領域の座標を(x1,y1)とし、次に加工すべき領域の座標を(x2,y2)とした場合、(y2−y1)/(x2−x1)で加工軌跡101の傾きを算出し、算出された傾きに対してパルスレーザー光線LBの偏光面が所定角度(図示の実施形態においては90度)になるように1/2波長板525を回転する回転駆動手段526を制御する。このように加工軌跡101に対してパルスレーザー光線LBの偏光面が所定角度(図示の実施形態においては90度)になるように1/2波長板525を回転する回転駆動手段526を制御することにより、サファイア基板10の内部に加工軌跡101に沿って形成される破断の起点となる改質層110の品質は均一となる。
上記改質層形成加工における加工条件は、次のように設定されている。
波長 :532nmのパルスレーザー
繰り返し周波数 :15kHz
パルス幅 :500ps
平均出力 :0.15W
集光スポット径 :φ10μm
加工送り速度 :90mm/秒
なお、サファイア基板10の内部に加工軌跡101に沿って破断の起点となるシールドトンネルやサファイア基板10の表面に加工軌跡101に沿って破断の起点となるレーザー加工溝を形成するシールドトンネル形成加工やレーザー加工溝形成加工の場合にも、上述したように加工軌跡101に対して集光器524から照射されるパルスレーザー光線LBの偏光面が所定角度(サファイア基板の場合は90度)になるように1/2波長板525を回転する回転駆動手段526を制御することにより、品質が均一のシールドトンネルやレーザー加工溝を形成することができる。
上記シールドトンネル形成加工における加工条件は、次のように設定されている。
波長 :1030nmのパルスレーザー
繰り返し周波数 :50kHz
パルス幅 :10ps
平均出力 :3W
集光スポット径 :φ3.3μm
加工送り速度 :90mm/秒

また、上記レーザー加工溝形成加工における加工条件は、次のように設定されている。
波長 :266nmのパルスレーザー
繰り返し周波数 :50kHz
パルス幅 :10ns
平均出力 :1W
集光スポット径 :φ10μm
加工送り速度 :90mm/秒
なお、上述した実施形態においてはサファイア基板10に設定された加工軌跡101に基づいてレーザー加工する例を示したが、シリコン基板、炭化珪素基板、二酸化珪素基板、リチウムタンタレート基板、リチウムナイオベート基板等に設定された加工軌跡に基づいてレーザー加工する場合でも均一な品質に加工することができる。
1:レーザー加工装置
2:静止基台
3:チャックテーブル機構
36:チャックテーブル
37:X軸方向移動手段
38:第1のY軸方向移動手段
4:レーザー光線照射ユニット支持機構
43:第2のY軸方向移動手段
5:レーザー光線照射ユニット
52:レーザー光線照射手段
522:パルスレーザー光線発振手段
523:出力調整手段
524:集光器
525:1/2波長板
526:回転駆動手段
6:撮像手段
8:制御手段
10:サファイア基板
F:環状のフレーム
T:保護テープ

Claims (2)

  1. 被加工物を保持する被加工物保持手段と、該被加工物保持手段に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段と、該被加工物保持手段と該レーザー光線照射手段とをX軸方向に相対的に移動せしめるX軸方向移動手段と、該被加工物保持手段と該レーザー光線照射手段とをX軸方向に直交するY軸方向に相対的に移動せしめるY軸方向移動手段と、該被加工物保持手段のX軸方向位置を検出するためのX軸方向位置検出手段と、該被加工物保持手段のY軸方向位置を検出するためのY軸方向位置検出手段と、制御手段
    と、を具備するレーザー加工装置において、
    被加工物はサファイア基板であり、
    該レーザー光線照射手段は、サファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線を照射するものであって、レーザー光線発振手段と、該レーザー光線発振手段段から発振されたレーザー光線を集光して該被加工物保持手段に保持されたサファイア基板に照射する集光器と、該レーザー光線発振手段と該集光器との間に配設され該レーザー光線発振手段から発振されたレーザー光線の偏光面を回転させる1/2波長板と、該1/2波長板を回転させる回転駆動手段と、を含み、
    該1/2波長板は、パルスモータの作動により該1/2波長板を、光軸を中心として回動するようになっており、
    該制御手段は、該被加工物保持手段に保持されたサファイア基板の加工軌跡を記憶する記憶領域を備えたメモリを具備し、該メモリに記憶された加工軌跡に対して該集光器から照射されるレーザー光線の偏光面が所定の角度になるように該回転駆動手段を制御するものであって、レーザー加工を実施しながら、該メモリに記憶された加工軌跡に対してレーザー光線の偏光面が90度になるように該1/2波長板を回転する該回転駆動手段の該パルスモータを制御する、
    ことを特徴とするレーザー加工装置。
  2. 該メモリは加工軌跡をX座標、Y座標で記憶し、
    該制御手段は、現在加工している領域の座標を(x1,y1)とし、次に加工すべき領域の座標を(x2,y2)とした場合、(y2−y1)/(x2−x1)で加工軌跡の傾きを算出し、算出された傾きに対してレーザー光線の偏光面が所定角度になるように該1/2波長板を回転する該回転駆動手段を制御する、請求項1記載のレーザー加工装置。
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