JP6479311B2 - 点検口、点検口構造、及び壁又は天井への点検口の設置方法 - Google Patents

点検口、点検口構造、及び壁又は天井への点検口の設置方法 Download PDF

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Description

本発明は、建築物や船舶等の壁又は天井に取り付けられる点検口、点検口構造、及び壁又は天井への点検口の設置方法に関する。
一般に、住宅等の建築物や船舶等の壁や天井には、点検口が設置されている。このような点検口として、壁や天井に形成された開口に固定される外枠体と、この外枠体に対して開閉自在に取り付けられ、その内部に蓋材が嵌め込まれる内枠体とを有する枠体部を備えたものが知られている。この外枠体と内枠体とからなるタイプの点検口としては、大別して、内枠体が外枠体を覆って内枠体だけが室内に現れる、謂わばシングルフレームタイプ(例えば、特許文献1)と、内枠体と外枠体とが二重になって室内に現れる、謂わばダブルフレームタイプ(例えば、特許文献2)とがある。シングルフレームタイプの点検口でも、ダブルフレームタイプの点検口でも、枠体部における室内側に露出する表面に対して、ビニールクロス、紙クロス、織物クロス等の表面仕上げシートを貼着することなく、露出された状態のまま使用される。
また、この外枠体と内枠体とからなるタイプの点検口とは別のタイプの点検口として、特許文献3で示すような、壁に形成された壁穴を縁取りするように嵌装した樹脂製の枠体と、この枠体に嵌め込まれる蓋体とを備えたものが知られている。特許文献3で示す点検口では、枠体が、壁穴の内周面に沿って立ち上がる周壁部と、周壁部の奥側縁から内側に直角に張り出す蓋受けフランジ部と、周壁部の手前縁から外側に直角に張り出す着座フランジ部とからなることで、断面クランク状に形成されている。枠体の手前側の表面は、ビニールクロスで覆われて、周囲から目立たないようになっている。ここで、ビニールクロスが枠体から剥がれないように、蓋受フランジ部までビニールクロスで覆い、この状態で、蓋材が蓋受フランジ部に当接するように嵌め込まれて、蓋材フランジ部と蓋材とでビニールクロスを挟み込んでいる。なお、蓋材も、壁材側のビニールクロスと同じビニールクロスで被覆されている。
特開2007−126942号公報
特開2012−127124号公報
特開2009−57711号公報
上記特許文献1、2のような、外枠体と内枠体とからなるタイプの点検口では、上述したように、枠体部における室内側に露出する表面は、壁や天井の表面仕上げシートが貼着されることなく、露出された状態のまま使用されるため、枠体部は天井や壁と一体感のない外観となっていた。その理由として、天井や壁等の表面仕上げシートで枠体の表面を覆っても、剥離してしまうからである。表面仕上げシートは、人体への害の少ないでんぷん糊等を使用して、壁や天井に貼着されるため、金属や樹脂等からなる枠体部に対して貼着しても、十分な貼着力を得ることがでずに、表面仕上げシートが剥離してしまうのである。
また、上記特許文献3の点検口では、枠体と蓋体とがビニールクロスで覆われるため、点検口(枠体)と壁材との一体感がある。しかしながら、上述したように、枠体において蓋受フランジ部までビニールクロスで覆った状態で蓋材が嵌め込まれて、蓋材フランジ部と蓋材とでビニールクロスを挟み込むことで、枠体を覆ったビニールクロスが剥離することが防止されている。このため、枠体と蓋材とを一体的にビニールクロスで覆うことができず、枠体をビニールクロスで覆う工程と、蓋材をビニールクロスで覆う工程とを、別に行わなくてはならない。従って、点検口にビニールクロスを貼着する作業が煩わしく、点検口の設置に手間がかかっていた。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、点検口の設置に手間がかからず、枠体部における室内側に露出する表面に対して表面仕上げシートを貼着して、点検口部分の美観を向上させることが可能な点検口、及び点検口の設置方法を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するために、本発明は、室内における壁又は天井に形成された開口に設置され、金属又は樹脂からなる枠体部を備え、当該枠体部が、開口に固定される外枠体と、当該外枠体に開閉自在に取り付けられる内枠体とを有する、点検口であって、枠体部が開口に設置されたときに、枠体部における室内側に露出する表面には、壁又は天井の表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理が施され、前記下地処理は、前記枠体部における前記室内側に露出する表面に対して、下地層を設けることである、ことを特徴とする点検口である。
上記構成によれば、枠体部における室内側に露出する表面に壁又は天井の表面仕上げシートを貼着するための下地処理がなされているため、表面仕上げシートの貼着用の糊によって貼着し難い素材で枠体部が形成されている場合であっても、表面仕上げシートを上記枠体部の表面に貼着することができる。これによって、枠体部における室内側に露出する表面を壁又は天井と同じ表面仕上げシートで覆うことができるため、枠体部の表面が壁又は天井と一体感のある外観になる。
また、上記構成によれば、枠体部を壁又は天井に形成された開口に設置した後に、施工者が、壁又は天井とともに、壁又は天井と一体的に、枠体部における室内側に露出する表面、及び内枠体の内部に取り付けられる蓋材に対しても表面仕上げシート貼着することができる。その後、内枠体における表面の外周縁に沿って、表面仕上げシートに切り込みを入れることで、内枠体を外枠体に対して開閉自在にすることができる。この様に、壁又は天井に対する表面仕上げシートの貼着の工程において、枠体部の表面及び蓋材に対する表面仕上げシートの貼着も同時に行うことができるため、枠体部の表面及び蓋材に対する表面仕上げシートの貼着作業が容易になり、点検口の設置に手間がかからない。
(2)上記内枠体は、その室内側に配置される周縁から外側に突出するように形成され、上記外枠体における室内側に配置される周縁を覆うフランジを有してもよい。
上記構成によれば、外枠体の表面については、室内側に露出しなくなるため、下地処理が不要となるため、下地処理を簡易に行うことができる。
記下地層は、上記表面仕上げシートの貼着用の前記糊との結合力が、上記枠体部における室内側に露出する表面よりも大きくてもよい。
上記構成によれば、下地層を介して糊によって表面仕上げシートを枠体部の表面に対して貼着することができる。下地層は、固化した状態の糊との結合力が、枠体部における室内側に露出する表面よりも大きいため、枠体部が糊によって貼着し難い素材(例えば、アルミニウム、アルミニウム合金等の軽金属や、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂)で形成されていても、下地層を介することで、糊によって良好に表面仕上げシートを枠体部の表面に対して貼着することができる。これによって、人体に対する害の小さい糊を接着剤として用いながらも、枠体部に対して表面仕上げシートを良好に貼着することができる。
)上記(1)又は)の構成において、上記下地層は、不織布又は紙層を含んでもよい。
上記構成によれば、不織布又は紙層を下地層として使用することで、機械的結合(アンカー効果)によって、下地層を介して、表面仕上げシートを糊によって枠体部の表面に対して一層良好に貼着することができる。
)上記()の構成において、上記下地層は、表面仕上げシートの貼着用の前記糊を含浸させたものであってもよい。
上記構成によれば、下地層に糊が含浸されていることで、下地層と糊との親和性が向上し、下地層を介して、表面仕上げシートを糊によって枠体部の表面に対して一層良好に貼着することができる。
本発明は、室内における壁又は天井に形成された開口に設置され、金属又は樹脂からなる枠体部を有する点検口と、表面仕上げシートとを備えた点検口構造であり、前記枠体部は、前記開口に固定される外枠体と、前記外枠体に開閉自在に取り付けられる内枠体とを含み、前記枠体部が前記開口に設置されたときに、前記枠体部における室内側に露出する表面には、前記壁又は前記天井の表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理が施され、前記下地処理は、前記枠体部における室内側に露出する表面に、両面テープの一方の面を貼着することであり、前記両面テープの他方の面に、表面仕上げシートにおける糊が塗布された面が貼着されている、ことを特徴とする点検口構造である。
上記構成によれば、両面テープの粘着力によって、表面仕上げシートを枠体部における室内側に露出する表面に対して、良好に貼着することができる。また、両面テープの一方の面を枠体部における室内側に露出する表面に対して貼着させるだけの簡単な処理で、壁又は天井の表面仕上げシートを貼着するための下地処理を施すことができる。
)上記課題を解決するために、本発明は、金属又は樹脂からなり、室内における壁又は天井に形成された開口に設置される枠体と、当該枠体に開閉自在に取り付けられる縁部及びその内側を塞ぐ蓋部を有する蓋体とを備えた点検口であって、枠体が開口に設置されたときに、点検口における室内側に露出する表面には、壁又は天井の表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理が施され、前記下地処理は、前記枠体における前記室内側に露出する表面に対して、下地層を設けることである、ことを特徴とする点検口である。
(7)本発明は、金属又は樹脂からなり、室内における壁又は天井に形成された開口に設置される枠体と、当該枠体に開閉自在に取り付けられる縁部及びその内側を塞ぐ蓋部を有する蓋体とを含む点検口と、表面仕上げシートとを備えた点検口構造であり、前記枠体が前記開口に設置されたときに、前記点検口における室内側に露出する表面には、前記表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理が施され、前記下地処理は、前記枠体における室内側に露出する表面に、両面テープの一方の面を貼着することであり、前記両面テープの他方の面に、表面仕上げシートにおける糊が塗布された面が貼着されている、ことを特徴とする点検口構造である。
上記構成によれば、枠体及び蓋体における室内側に露出する表面に対して下地処理が施されているため、表面仕上げシートを点検口における室内側に露出する表面に良好に貼着することができる。これによって、点検口における室内側に露出する表面を壁又は天井と同じ表面仕上げシートで覆うことができるため、点検口における室内側に露出する表面が壁又は天井と一体感のある外観になる。
更に、予め点検口が蓋部を備え、かつ蓋体における室内側に露出する表面に対しても下地処理が施されているため、施工現場において、蓋部を点検口に取り付ける作業を省略でき、施工を簡易にすることができながら、点検口に対して、一層良好に表面仕上げシートを貼着することができる。
また、上記構成によれば、枠体を壁又は天井に形成された開口に設置した後に、施工者が、壁又は天井とともに、壁又は天井と一体的に、点検口における室内側に露出する表面(例えば蓋部、縁部、枠体の表面等)に対しても表面仕上げシート貼着することができる。その後、蓋体における表面の外周縁に沿って、表面仕上げシートに切り込みを入れることで、蓋体を枠体に対して開閉自在にすることができる。この様に、壁又は天井に対する表面仕上げシートの貼着の工程において、点検口の室内側に露出する表面に対する表面仕上げシートの貼着も同時に行うことができるため、点検口の室内側に露出する表面に対する表面仕上げシートの貼着作業が容易になり、点検口の設置に手間がかからない。
(8)上記課題を解決するために、本発明は、金属又は樹脂からなる外枠体と、当該外枠体に開閉自在に取り付けられ、金属又は樹脂からなる内枠体とを含む枠体部を備え、当該枠体部の表面には、表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理であり、前記枠体部における前記室内側に露出する表面に対して下地層を設ける下地処理が施されている、点検口を、室内における壁又は天井に形成された開口に設置する工程、当該設置された点検口における枠体部の表面と、前記壁又は前記天井における少なくとも点検口の周囲の部分とに、一体的に前記表面仕上げシートを貼着する工程、及び、内枠体における室内側の表面の外周縁に沿って、貼着された表面仕上げシートに切り込みを入れる工程、を含むことを特徴とする壁又は天井への点検口の設置方法である。
(9)また、本発明は、金属又は樹脂からなる外枠体と、当該外枠体に開閉自在に取り付けられる金属又は樹脂からなる内枠体とを含む枠体部を備える点検口の、当該枠体部の表面に、表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理であり、前記枠体部における前記室内側に露出する表面に対して下地層を設ける下地処理を施す工程、前記下地処理を施した点検口を、室内における壁又は天井に形成された開口に設置する工程、前記設置された点検口における前記枠体部の表面と、前記壁又は天井における少なくとも前記点検口の周囲の部分とに、一体的に表面仕上げシートを貼着する工程、及び、前記内枠体における前記室内側の表面の外周縁に沿って、前記貼着された表面仕上げシートに切り込みを入れる工程、を含むことを特徴とする壁又は天井への点検口の設置方法である。
上記構成によれば、枠体部における室内側に露出する表面に壁又は天井の表面仕上げシートを貼着するための下地処理がなされているため、表面仕上げシートの貼着用の糊によって貼着し難い素材で枠体部が形成されている場合であっても、表面仕上げシートを上記枠体部の表面に貼着することができる。これによって、枠体部における室内側に露出する表面を壁又は天井と同じ表面仕上げシートで覆うことができるため、枠体部の表面が壁又は天井と一体感のある外観になる。更に、壁又は天井に対する表面仕上げシートの貼着の工程において、枠体部の表面及び蓋材に対する表面仕上げシートの貼着も同時に行うため、枠体部の表面及び蓋材に対する表面仕上げシートの貼着作業が容易になり、点検口の設置に手間がかからない。
上記構成によれば、点検口の設置に手間がかからず、枠体部における室内側に露出する表面に対して表面仕上げシートを貼着して、枠体部の表面を壁又は天井と一体感のある外観とすることができるため、点検口部分の美観を向上させることができる。
天井に設置された状態の本実施形態にかかる点検口の斜視図である。 図1に示す状態から内枠体を閉じた点検口の斜視図である。 (a)は、図2において点線で示す点検口の角部を模式的に示す平面図であり、(b)は、図2におけるA−A矢視断面図である。 図3(b)における内枠体の背面側の下部分の部分拡大断面図である。 (a)は、開閉機構取付金具の平面図であり、(b)は、開閉機構取付金具の側面図であり、(c)は、開閉機構取付金具の背面図である。 (a)は、開閉用部品Aの側面図であり、(b)は、開閉用部品Bの側面図であり、(c)は、開閉用部品Cの側面図であり、(d)は、開閉用部品Dの側面図である。 (a)は、外枠体用角金具の平面図であり、(b)は、外枠体用角金具の背面図であり、(c)は、外枠体用角金具の側面図である。 (a)は、内枠体用角金具の平面図であり、(b)は、内枠体用角金具の背面図であり、(c)は、内枠体用角金具の側面図である。 (a)〜(c)は、図3(b)で示す閉状態から開状態になるまでの開閉機構の動作を示す図である。 (a)は、ロック機構を構成するロック軸を示す正面図であり、(b)は、その平面図である。 (a)は、ロック機構を構成するロックカムを示す平面図であり、(b)は、その側面図である。 (a)は、内枠体への蓋材の取り付け方法を示す図であり、(b)は、天井に形成された開口への外枠体の取り付け方法を示す図である。 (a)は、表面仕上げシートの天井、蓋材、及び枠体部への貼着方法を示す図であり、(b)は、表面仕上げシートの切込位置(カット位置)を示す図である。 変形例に係る点検口及び、この点検口の天井又は壁への設置方法を示す図である。
以下、本発明の好適な一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(点検口の概要)
まず、図1及び図2を用いて、本実施形態にかかる点検口の概要を説明する。図1は、天井に設置された状態の本実施形態にかかる点検口の斜視図である。図2は、図1に示す状態から内枠体を閉じた点検口の斜視図である。なお、本明細書において、図1及び図2の手前側を正面として説明する。本実施形態に係る点検口10は、住宅等の建築物や船舶等の壁や天井に形成された開口100に設置されるものである。点検口10は、開口100に設置される平面視で四角形状の枠体部200を備える。なお、枠体部200の形状は、平面視で四角形状に限定されず、例えば、その他の多角形状であっても、円形であってもよい。枠体部200は、開口100に固定される外枠体27と、奥側(背面側)の一辺を中心として回動することで、当該外枠体27に開閉自在に取り付けられる内枠体24とを有する。内枠体24の内部には、蓋材8が取り付けられる。これによって、通常は内枠体24を閉状態とすることで、開口100を塞いだ状態とすることができる。そして、必要に応じて内枠体24を開状態にして、開口100を開けた状態として、人が点検口10から天井裏等に入り、天井裏等や壁の内側に配設された各種の配線や配管等を保守、点検することが出来るようになっている。
本実施形態に係る点検口10では、枠体部200が開口100に設置されたときに、枠体部200における室内側に露出する表面(内枠体24の室内側の表面)には、壁又は天井の表面仕上げシート400(図13)を貼着するための下地処理(図2では、下地層23の貼着)が施されている。これによって、表面仕上げシート400の貼着用の糊(でんぷん糊)によって貼着し難い素材で枠体部200が形成されている場合であっても、表面仕上げシート400を枠体部200の表面に貼着することができる。なお、枠体部200は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金等の軽金属や、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂で形成される。表面仕上げシート400は、例えば、ビニールクロス、紙クロス、織物クロス等の壁紙等である。
上記によって、枠体部200における室内側に露出する表面を壁又は天井と同じ表面仕上げシート400で覆うことができるため、枠体部200の表面が壁又は天井と一体感のある外観になり、点検口10の部分の美観を向上させることができる。また、上記によって、枠体部200を壁又は天井に形成された開口100に設置した後に、施工者が、壁又は天井とともに、壁又は天井と一体的に、枠体部200における室内側に露出する表面、及び内枠体24の内部に取り付けられる蓋材8に対しても表面仕上げシート400貼着することができる。その後、内枠体24における室内側の表面の外周縁に沿って、表面仕上げシート400に切り込みを入れることで、内枠体24を外枠体27に対して開閉自在にすることができる。この様に、壁又は天井に対する表面仕上げシート400の貼着の工程において、枠体部200の表面及び蓋材8に対する表面仕上げシート400の貼着も同時に行うことができるため、枠体部200の表面及び蓋材8に対する表面仕上げシート400の貼着作業が容易になり、点検口10の設置に手間がかからない。
(点検口の構成の詳細:全体構成)
以下に、図1〜図11を用いて、点検口10の構成の詳細について説明する。まず、図1から図3を用いて、点検口10の全体構成について説明する。図3(a)は、図2において点線で示す点検口の角部を模式的に示す平面図であり、(b)は、図2におけるA−A矢視断面図である。本実施形態に係る点検口10は、上述したように、平面視で四角形状の枠体部200を有する。枠体部200は、天井だけでなく壁に形成された開口100に設置可能なものであるが、以下の説明では、天井に形成された開口100に設置するものとして説明する。枠体部200は、鉛直方向に延びる側壁を有し、平面視で四角形状の外枠体27を備える。この外枠体27は、平面視において開口100の形状と一致する形状に形成され、開口100の縁に沿うように配置されて開口100に固定される。
外枠体27の内部には、外枠体27とほぼ相似形で小型の内枠体24が、その一辺を中心に回動することで開閉自在となるように、取り付けられている。この開閉機構の詳細については、後述する。内枠体24の内部の下部(図4のフランジ242)で、蓋材8が支持される。なお、蓋材8は点検口10を設置する壁又は天井と同じ板材からなり、その下面は表面仕上げシート400を貼着しやすい表面状態となっている。これに代えて、蓋材8の下には、表面仕上げシート400を貼着し易い素材の板状体が敷かれてもよい。このような構成によって、その室内側の表面に一層良好に表面仕上げシート400を貼着することができる。
内枠体24における、回動の中心となる一辺とは反対側の一辺に、ロック機構300が設けられている。このロック機構300に対して外側からドライバー等によって操作することで、内枠体24の回動を禁止するロック状態と、回動を許可する解除状態との間でロック機構300の状態を切り替えることができる。
本実施形態では、内枠体24は、その室内側(天井に設置される場合には下端側)に配置される周縁から外側に突出するように形成されたフランジ245を有しており、このフランジ245は、外枠体27における室内側に配置される周縁を覆う位置まで突出する。これによって、点検口10は、外枠体27の表面が室内側に露出しないシングルフレームタイプとなる。このため、内枠体24の室内側の表面(フランジ245の下面等)に対して下地処理を施せば、外枠体27の室内側の表面に対して下地処理が不要となり、下地処理を簡易に行うことができる。これによって、簡易に下地処理を行うことができながら、枠体部200の室内側に露出する表面に対して良好に表面仕上げシート400を貼着することができる。この下地処理については、本実施形態の特徴であり、詳細については後述する。
(点検口の構成の詳細:開閉機構)
次に、図1〜図9を用いて、枠体部200の開閉機構について説明する。図3(a)(b)で示すように、外枠体27における開閉機構が設置される角部(図1及び図2における奥側の角部)の外側には、外枠体用角金具25が取り付けられる。図7(a)は、外枠体用角金具の平面図であり、(b)は、外枠体用角金具の背面図であり、(c)は、外枠体用角金具の側面図である。外枠体用角金具25は、主面が直角に屈曲した板状体であり、一方の面に、ボルトを螺着するための2つの溝付き貫通孔25a、25bと、外枠体27に固定するために使用する矩形の開口部25cが形成され、他方の面に、外枠体27に固定するために使用する矩形の開口部25d、25eが形成されている。なお、貫通孔25a、25bが形成された面側が、内枠体24の回動の中心となる辺と平行になるように、外枠体用角金具25が外枠体27の内側に固定される。
そして、図3(a)(b)で示すように、外枠体27における開閉機構が設置される角部(図1及び図2における奥側の角部)の内側には、開閉用部品取付金具16が取り付けられる。図5(a)は、開閉用部品取付金具16の平面図であり、(b)は、開閉用部品取付金具16の側面図であり、(c)は、開閉用部品取付金具16の背面図である。開閉用部品取付金具16は、外枠体27の角部の内側に、開閉機構(後述の開閉用部品A12、開閉用部品B15)を取り付けるための部材である。開閉用部品取付金具16は、直角に屈曲した板状の部材であり、屈曲位置を境にして一方側が外枠取付部16bとなり、他方側が開閉用部品取付部16aとなる。外枠取付部16bには、外枠体27に固定するために使用する矩形の開口部160e、及び2つの貫通孔160c、160dが形成されている。外枠取付部16bが、内枠体24の回動の中心となる辺と平行になるように、開閉用部品取付金具16が外枠体27の角部の内側に固定され、開閉用部品取付金具16と外枠体用角金具25とで、外枠体27を挟むようになっている。
開閉用部品取付部16aには、高さ方向に並んで、2つの貫通孔160a、160bが形成されており、これらの貫通孔160a、160bで、開閉機構(後述の開閉用部品A12、開閉用部品B15)が軸支される。なお、枠体部200には、2個の開閉用部品取付金具16が用いられるが、2個の開閉用部品取付金具16は、平面視において線対称になっている。
本実施形態では、内枠体24における開閉機構が設置される角部(図1及び図2における奥側の角部)の外側には、内枠体用角金具26が取り付けられる。内枠体用角金具26の外側には、開閉機構が取り付けられる。図8(a)は、内枠体用角金具26の平面図であり、(b)は、内枠体用角金具26の背面図であり、(c)は、内枠体用角金具26の側面図である。内枠体用角金具26は、主面が直角に屈曲した板状体であり、一方の面に内枠体24に固定するための矩形の開口部26a、26bが形成されているとともに、他方の面に内枠体24の固定するための矩形の開口部26cが形成されている。また、この他方の面には、板状体110がプレス加工により、突出形成されており、板状体110には、開閉機構(開閉用部品C13、開閉用部品D14)を軸支するための貫通孔110a、110bが横並びに形成されている。なお、矩形の開口部26a、26bが形成されている面が、回動の中心となる一辺に沿うように、内枠体24に固定される。また、枠体部200には、2個の内枠体用角金具26が使用されるが、2個の内枠体用角金具は、平面視において線対称になっている。
次に、開閉用部品取付金具16と内枠体用角金具26とに取り付けられる、開閉機構の構成を説明する。開閉機構は、平板状の4個の開閉用部品(開閉用部品A12、開閉用部品B15、開閉用部品C13、開閉用部品D14)を連結して成る。図6(a)は、開閉用部品Aの側面図であり、(b)は、開閉用部品Bの側面図であり、(c)は、開閉用部品Cの側面図であり、(d)は、開閉用部品Dの側面図である。図9(a)〜(c)は、図3(b)で示す閉状態から開状態になるまでの開閉機構の動作を示す図である。
開閉用部品A12は、側面視においてく字状に屈曲した形状となっており、その両端に貫通孔12a、12bが形成されている。開閉用部品B15は、側面視において一直線状に延びる部材であり、縦方向に所定寸法の幅を有する第1部分と、この部分より縦方向の幅の広い第2部分とからなる。第1部分の先端には、貫通孔15aが形成されており、第2部分の上端には横方向に所定の間隔を開けて並ぶように貫通孔15b、15cが形成されている。開閉用部品C13は、側面視において、ジグザグに3回屈曲した形状になっている。具体的には、開閉用部品C13は、縦方向に延びる第1直線部分と、第1直線部分の下端から略直角に屈曲して横方向に延びる第2直線部分と、第2直線部分の先端から略直角に屈曲して縦方向に延びる第3部分と、この第3部分の先端から略直角に屈曲して横方向に延びる第4直線部分とからなる。第1直線部分において縦方向に並ぶように所定の間隔を開けて、貫通孔13b、13cが上からこの順番で形成され、第4直線部分の先端に、貫通孔13aが形成される。開閉用部品D14は、側面視において、半ば位置で略直角に屈曲された形状を有し、縦方向に直線状に延びる部分と、横方向に直線状に延びる部分とからなる。縦方向に直線状に延びる部分の上端には、貫通孔14bが形成され、横方向に直線状に延びる部分の先端には、貫通孔14aが形成されている。
図9(a)で示すように、開閉用部品A12は、貫通孔12aで、開閉用部品取付金具16における貫通孔160aに回動自在に軸支されるとともに、貫通孔12bで、開閉用部品C13における貫通孔13bに回動自在に軸支される。開閉用部品B15は、貫通孔15aで、開閉用部品取付金具16における貫通孔160bに回動自在に軸支される。また、開閉用部品B15は、貫通孔15bで、開閉用部品C13における貫通孔13cに回動自在に軸支され、かつ、貫通孔15cで、開閉用部品D14における貫通孔14bに軸支されている。なお、図3(a)(b)における符号17は、軸支するための使用される軸支部材を示しており、符号18は、開閉用部品D14と開閉用部品B15との間に介在するワッシャを示している。図示を省略するが、開閉機構における各軸支部分には、同様の機能を有する軸支部材17やワッシャ18が配設されている。
開閉用部品C13は、貫通孔13aで、内枠体用角金具26における貫通孔110aに回動自在に軸支され、開閉用部品D14は、貫通孔14aで、内枠体用角金具26における貫通孔110bに回動自在に軸支され、これによって、開閉機構は、内枠体用角金具26に固定されるようになっている。
開閉機構において、開閉用部品A12、開閉用部品B15、開閉用部品C13、開閉用部品D14が上記のように軸支されていることで、貫通孔12a、12b(13b)、15b(13c)、15aの4か所によりリンク機構Xが形成されており、貫通孔13a、13c(15b)、15c(14b)、14aの4か所によりリンク機構Yが構成されている。この様に、貫通孔13c(15b)が両リンク機構X、Yに共通して存在し、貫通孔13c(15b)によって、両リンク機構X、Yが結合されている。これによって、リンク機構X、Yに対して外力が作用した際に、貫通孔13c(15b)を中心として、両リンク機構X、Yがお互いに力のバランスを取りながら、次第に変形していくため、内枠体24の開閉動作がゆっくりとしたスムーズなものになる。図9(a)〜(c)において、内枠体24又は外枠体27に直接軸支されていない軸支部分をα、β、γとして示す。開閉機構が開動作を行うことで、図9(a)〜(c)で示すように、軸支部分α、β、γの位置が変化していくようになっている。
(点検口の構成の詳細:ロック機構)
次に、図3(b)、図10及び図11を用いて、ロック機構300について説明する。図10(a)は、ロック機構300を構成するロック軸21を示す正面図であり、(b)は、その平面図である。図11(a)は、ロック機構300を構成するロックカム19を示す平面図であり、(b)は、その側面図である。ロック機構300は、縦方向に延びるように取り付けられる棒状のロック軸21を備え、その下端面(図10における左端面)には、ドライバーを差し込むためのドライバー用溝21aが形成され、上端には、上方に突出する凸部が形成されている。この凸部には、有底孔21bが形成されており、凸部にはロックカム19が取り付けられる。
ロックカム19は、平面視において略四角形状の平板状の部材であり、貫通孔19aが形成されている。貫通孔19aにロック軸21の凸部を配置した状態で、有底孔21bに固定金具28が挿入されることで、ロックカム19がロック軸21の上端に固定され、ロック軸21の回動によって、ロックカム19も回転するようになっている。ロックカム19の角部の1か所が、上向きに傾斜する傾斜部となり、この傾斜部によって、ロックカム19の回動によって、スムーズにロックカム19を外枠体27の上端部の上に移動させることができる。ロックカム19が外枠体27の上端部の上に位置しているときは、ロック状態となり、位置していないときには、開状態となる。また、ロックカム19における傾斜部の対角となる部分は下に屈曲されており、この屈曲部位がストッパーとして機能することで、ロックカム19が一定の範囲を超えて回動することを規制することができる。
(点検口の構成の詳細:下地処理)
以下に、図2、図3(b)、図4を用いて、本実施形態の特徴となる、内枠体24に対する下地処理を説明する。図4は、図3(b)における内枠体の背面側の下部分の部分拡大断面図である。図4で示すように、内枠体24は、側壁241の下端から内側に略直角に延びるフランジ242が形成されている。フランジ242によって、蓋材8が支持される。また、内枠体24は、側壁241の下端からやや上の位置において、外側への突出部243が形成されており、この突出部243の先端には、内枠体24と平行に形成された壁部244が形成されている。壁部244の下端から外側に略直角に延びるフランジ245が形成されている。このフランジ245は、上述したように、外枠体27における室内側に配置される周縁を覆う位置まで突出し、これによって、点検口10は、外枠体27の表面が室内側に露出しなくなるシングルフレームタイプとなる。
本実施形態では、枠体部200における室内側に露出する表面は、内枠体24におけるフランジ242の下面と、フランジ245の下面であり、フランジ242の下面とフランジ245の下面とに対して、表面仕上げシート400を貼着するための下地処理が施される。本実施形態では、下地処理は、枠体部200における室内側に露出する表面に対して、この表面を覆うように、下地層23を設けることである。下地層23は、表面仕上げシート400の貼着用の糊との結合力が、枠体部200における室内側に露出する表面よりも大きい。これによって、下地層23を介して、糊によって表面仕上げシート400を、フランジ242の下面と、フランジ245の下面とに対して貼着することができる。下地層23は、固化した状態の糊との結合力が、枠体部200における室内側に露出する表面よりも大きいため、枠体部200が糊によって貼着し難い素材(例えば、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属や、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂)で形成されていても、下地層23を介することで、糊によって良好に表面仕上げシート400を、フランジ242の下面と、フランジ245の下面とに対して貼着することができる。これによって、人体に対する害の小さい糊を接着剤として用いながらも、フランジ242の下面とフランジ245の下面とに対して、表面仕上げシート400を良好に貼着することができる。
下地層23は、本実施形態では、不織布であるが、紙層等であってもよい。不織布や紙層等は、その凹凸に糊が入り込んで固まることで、機械的結合(アンカー効果)によって良好に、表面仕上げシート400を貼着させることができる。なお、下地層23は、両面テープ等によって、フランジ242の下面と、フランジ245の下面に貼着される。
また、下地層23には、表面仕上げシート400の貼着用の糊を含浸させたものであってもよく、更には、糊を含浸させた状態で乾燥させたものであってもよい。この構成によれば、糊と下地層23との親和性が向上し、下地層23に対して、良好に、表面仕上げシート400を貼着させることができる。
なお、本実施形態では、点検口10を出荷する段階から予め下地処理が施されているが、点検口10を天井や壁に形成された開口100に設置する際に、施工者によって枠体部200に対して、下地処理が施されてもよい。
(点検口の天井への設置方法)
以下に、図12及び図13を用いて、点検口10を天井に形成された開口100に設置する方法を説明する。以下は、図12(a)は、内枠体24への蓋材8の取り付け方法を示す図であり、(b)は、天井に形成された開口100への外枠体27の取り付け方法を示す図である。図13(a)は、表面仕上げシート400の天井、及び点検口への貼着方法を示す図であり、(b)は、表面仕上げシート400の切込位置(カット位置)を示す図である。
最初に、点検口10を、室内における天井に形成された開口100に設置する工程を行う。具体的には、まず、天井を四角形(例えば、420mm×420mm)に切り取って、開口100を形成する。図12(a)で示すように、切り取った天井を蓋材8として、内枠体24内に蓋材8を嵌め入れる。なお、図12(a)で示すように、内枠体24に対して蓋材8をビス止めしてもよい。この後、図12(b)で示すように、外枠体27を開口100に嵌め入れて、外枠体27の内側から開口100の縁に対して例えばビス止めを行って、外枠体27を開口100に固定する。その後、内枠体24を外枠体27内に嵌め入れて、ロック機構300をロック状態とする。
次に、設置された点検口10における枠体部200の表面と、天井における少なくとも点検口10の周囲の部分とに、一体的に表面仕上げシート400を貼着する工程を行う。
具体的には、図13(a)で示すように、天井、内枠体24の下面(フランジ242の下面とフランジ245の下面)、及び蓋材8に対して、表面仕上げシート400を貼着する。
そして、内枠体24における室内側の表面の外周縁に沿って、貼着された表面仕上げシート400に切り込みを入れる工程を行う。具体的には、図13(b)で一点鎖線で示すカット位置、すなわち、内枠体24の下面の外側の位置(フランジ245の下面の外側の位置)を、刃物で切りこみを入れる(カットする)。これによって、内枠体24が開閉自在になっている。なお、天井への点検口10の設置方法について上述したが、壁への設置方法も同様である。
(変形例)
(1)本実施形態では、下地層23を貼着することを下地処理としているが、下地処理はこの処理に限定されない。例えば、下地処理は、枠体部200における室内側に露出する表面(フランジ242の下面とフランジ245の下面)に対して、下地層23ではなく、両面テープの一方の面を貼着させること等であってもよい。この構成によれば、両面テープの粘着力によって、表面仕上げシート400をフランジ242の下面とフランジ245の下面に対して、良好に貼着することができる。また、両面テープの一方の面を枠体部200における室内側に露出する表面に対して貼着させるだけの簡単な処理で、表面仕上げシート400を貼着するための下地処理を施すことができる。
(2)本実施形態では、外枠体27の表面が、室内側に露出しないシングルフレームタイプの点検口10であるが、図14で示すような、内枠体24´の表面と外枠体27´の表面とが二重になって室内に現れるダブルフレームタイプの点検口に対して、本実施形態と同様に、下地処理を施してもよい。この場合には、内枠体24´の室内側に露出する表面と外枠体27´の室内側に露出する表面との両方に対して、下地層23を貼着する等の下地処理が施される。この場合には、内枠体24´と外枠体27´との境目の位置が、カット位置となる。
(3)本実施形態では、外枠体27と内枠体24とを有する枠体部200からなる点検口10に関するが、内枠体24の内側を塞ぐ蓋材を予め設けておくようにしてもよい。例えば、枠体部は、内枠体24を備えず、外枠体27のみからなる枠体で構成されてもよい。この場合には、点検口は、内枠体24に代えて、当該枠体に開閉自在に取り付けられる縁部及びその内側を塞ぐ蓋部を有する蓋体とされる。そして、枠体が開口に設置されたときに、点検口における室内側に露出する表面(枠体及び/又は蓋体の表面)には、壁又は天井の表面仕上げシートを貼着するための下地処理が施されている。
上記構成によれば、枠体及び/又は蓋体における室内側に露出する表面に対して下地処理が施されているため、表面仕上げシートの貼着用の糊によって貼着し難い素材で枠体や蓋体が形成されている場合であっても、表面仕上げシートを点検口における室内側に露出する表面に貼着することができる。これによって、点検口における室内側に露出する表面を壁又は天井と同じ表面仕上げシートで覆うことができるため、点検口における室内側に露出する表面が壁又は天井と一体感のある外観になる。
更に、予め点検口が蓋材を備え、かつ蓋材における室内側に露出する表面に対しても下地処理が施されているため、施工現場において、蓋材を点検口に取り付ける作業を省略でき、施工を簡易にすることができながら、蓋材に対して、一層良好に表面仕上げシートを貼着することができる。
また、上記構成によれば、枠体を壁又は天井に形成された開口に設置した後に、施工者が、壁又は天井とともに、壁又は天井と一体的に、点検口における室内側に露出する表面(例えば蓋部、縁部、枠体の表面等)に対しても表面仕上げシート貼着することができる。その後、蓋体(縁部)における表面の外周縁に沿って、表面仕上げシートに切り込みを入れることで、蓋体を枠体に対して開閉自在にすることができる。この様に、壁又は天井に対する表面仕上げシートの貼着の工程において、点検口の室内側に露出する表面に対する表面仕上げシートの貼着も同時に行うことができるため、点検口の室内側に露出する表面に対する表面仕上げシートの貼着作業が容易になり、点検口の設置に手間がかからない。
10 点検口
23 下地層
24、24´ 内枠体
245 フランジ
27、27´ 外枠体
100 開口
400 表面仕上げシート

Claims (9)

  1. 室内における壁又は天井に形成された開口に設置され、金属又は樹脂からなる枠体部を備え、当該枠体部が、前記開口に固定される外枠体と、当該外枠体に開閉自在に取り付けられる内枠体とを有する、点検口であって、
    前記枠体部が前記開口に設置されたときに、前記枠体部における室内側に露出する表面には、前記壁又は前記天井の表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理が施され
    前記下地処理は、前記枠体部における前記室内側に露出する表面に対して、下地層を設けることである、ことを特徴とする点検口。
  2. 前記内枠体は、その室内側に配置される周縁から外側に突出するように形成され、前記外枠体における前記室内側に配置される周縁を覆うフランジを有する、
    請求項1に記載の点検口。
  3. 前記下地層は、不織布又は紙層を含む、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の点検口。
  4. 前記下地層は、表面仕上げシートの貼着用の前記糊を含浸させたものである、
    ことを特徴とする請求項に記載の点検口。
  5. 室内における壁又は天井に形成された開口に設置され、金属又は樹脂からなる枠体部を有する点検口と、表面仕上げシートとを備えた点検口構造であり、
    前記枠体部は、前記開口に固定される外枠体と、前記外枠体に開閉自在に取り付けられる内枠体とを含み、
    前記枠体部が前記開口に設置されたときに、前記枠体部における室内側に露出する表面には、前記壁又は前記天井の表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理が施され、
    前記下地処理は、前記枠体部における室内側に露出する表面に、両面テープの一方の面を貼着することであり、
    前記両面テープの他方の面に、表面仕上げシートにおける糊が塗布された面が貼着されている、ことを特徴とする点検口構造
  6. 金属又は樹脂からなり、室内における壁又は天井に形成された開口に設置される枠体と、当該枠体に開閉自在に取り付けられる縁部及びその内側を塞ぐ蓋部を有する蓋体とを備えた点検口であって、
    前記枠体が前記開口に設置されたときに、前記点検口における室内側に露出する表面には、前記壁又は前記天井の表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理が施され
    前記下地処理は、前記枠体における前記室内側に露出する表面に対して、下地層を設けることである、ことを特徴とする点検口。
  7. 金属又は樹脂からなり、室内における壁又は天井に形成された開口に設置される枠体と、当該枠体に開閉自在に取り付けられる縁部及びその内側を塞ぐ蓋部を有する蓋体とを含む点検口と、表面仕上げシートとを備えた点検口構造であり、
    前記枠体が前記開口に設置されたときに、前記点検口における室内側に露出する表面には、前記表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理が施され、
    前記下地処理は、前記枠体における室内側に露出する表面に、両面テープの一方の面を貼着することであり、
    前記両面テープの他方の面に、表面仕上げシートにおける糊が塗布された面が貼着されている、ことを特徴とする点検口構造。
  8. 金属又は樹脂からなる外枠体と、当該外枠体に開閉自在に取り付けられ、金属又は樹脂からなる内枠体とを含む枠体部を備え、当該枠体部の表面には、表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理であり、前記枠体部における前記室内側に露出する表面に対して下地層を設ける下地処理が施されている、点検口を、室内における壁又は天井に形成された開口に設置する工程、
    前記設置された点検口における前記枠体部の表面と、前記壁又は前記天井における少なくとも前記点検口の周囲の部分とに、一体的に前記表面仕上げシートを貼着する工程、及び、
    前記内枠体における前記室内側の表面の外周縁に沿って、前記貼着された表面仕上げシートに切り込みを入れる工程、
    を含むことを特徴とする壁又は天井への点検口の設置方法。
  9. 金属又は樹脂からなる外枠体と、当該外枠体に開閉自在に取り付けられる金属又は樹脂からなる内枠体とを含む枠体部を備える点検口の、当該枠体部の表面に、表面仕上げシートの糊との貼着性を向上させるための下地処理であり、前記枠体部における前記室内側に露出する表面に対して下地層を設ける下地処理を施す工程、
    前記下地処理を施した点検口を、室内における壁又は天井に形成された開口に設置する工程、
    前記設置された点検口における前記枠体部の表面と、前記壁又は天井における少なくとも前記点検口の周囲の部分とに、一体的に表面仕上げシートを貼着する工程、及び、
    前記内枠体における前記室内側の表面の外周縁に沿って、前記貼着された表面仕上げシートに切り込みを入れる工程、を含むことを特徴とする壁又は天井への点検口の設置方法。
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