JP6477213B2 - 加工方法及び加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、治具にワークを固定して加工する加工方法及び当該加工方法に用いられる加工装置に関する。
ワーク(被加工物)の表面を研削加工して平坦化する等の機械加工において、マグネットチャック、真空チャック等でワークを固定する方法の他に、テーブル上に設置された治具に機械的に周囲から挟むようにしてワークを固定する方法がある(例えば、特許文献1参照)。このような治具を用いる場合、磁力や吸着でワークが歪むことを低減することができる。また、装置外での取付け等の段取りが可能となり、リードタイムを短縮することができる。
上記特許文献1のワーク用治具は、平板状基礎台の上面に立設された正方形角柱を有し、ワークは、この正方形角柱上に固定される。特許文献1のワーク用治具を用いた研削加工において、ワーク上方の加工点から供給される研削液(加工液)がワーク上方から供給され、治具が冷却される。ワーク表面を流れた研削液は、ワーク用治具に達し、ワーク用治具の隣接する正方形角柱間に生じる隙間を通過して下方へと流れる。
しかしながら、特許文献1のワーク用治具の場合、研削液がワーク上方から供給されるだけであり、穴等の形状が無い板材については特にワークの裏面に行きわたりにくく、ワーク裏面側に研削液が流れない又はワーク裏面側の研削液の流れが悪くなる傾向がある。これにより、ワークに熱がこもることでワークの上面及び下面で意図しない温度差が発生し、熱変形が生じるおそれがある。
特開2006−192508号公報
本発明では、ワークの熱変形を低減することができる加工方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上述の加工方法に用いられる加工装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る第1の加工方法は、複数の半球状の凸部、及び隣接する凸部間に設けられる凹部を有し、上面及び下面を有する板状の被加工物のうち下面を局所的に支持する支持面を有する凹凸構造と、凹凸構造の凹部から支持面以外の箇所まで繋がり研削液を流通させる流路部とを有する平面研削用の治具を用いて、被加工物の上面及び下面から研削液を吐出させながら平面研削する。
上記加工方法によれば、研削液が被加工物の上面だけでなく下面にも略均一に行きわたることで、上面及び下面の温度むらを抑制し、被加工物に意図しない熱変形が生じることを抑制することができる。
本発明の具体的な態様又は観点では、上記加工方法において、個別に温調された研削液を、被加工物の上面及び下面のそれぞれに吐出させ、被加工物の上面の温度及び下面の温度がそれぞれ所定の値になるように調整する。この場合、研削具と被加工物との間の摩擦熱や、研削液の気化熱等のような被加工物の片面に優先的に発生する熱による温度むらを相殺することができ、より高精度に被加工物の温度分布を均一化することができる。なお、被加工物や加工条件の特性上、加工後に変形が発生して被加工物の平面度が悪くなる場合、あえて上面及び下面に若干の温度差を持たせて加工してもよい。この場合、加工後の変形と、上面及び下面の温度差が解消される際の熱変形とを相殺させて、加工後の結果を平面に近づけるような補正加工又は予測加工をすることができる。
上記課題を解決するため、本発明に係る第2の加工方法は、上面及び下面を有する板状の被加工物のうち下面を局所的に支持する支持面を有する凹凸構造と、凹凸構造の凹部から支持面以外の箇所まで繋がり研削液を流通させる流路部とを有する平面研削用の治具を用いて、被加工物の上面及び下面から研削液を吐出させながら平面研削し、被加工物の上面及び下面の温度をモニタリングし、被加工物の上面側及び下面側からそれぞれ吐出させる研削液を温調する。この場合、被加工物の上面及び下面にそれぞれ供給する研削液をリアルタイムで温調することができる。
本発明のさらに別の態様では、被加工物の上面及び下面の温度差が所定値以下となるように研削液を温調する。
本発明に係る第1の加工装置は、複数の半球状の凸部、及び隣接する凸部間に設けられる凹部を有し、上面及び下面を有する板状の被加工物のうち下面を局所的に支持する支持面を有する凹凸構造と、凹凸構造の凹部から支持面以外の箇所まで繋がり研削液を流通させる流路部とを有する平面研削用の治具と、研削液を治具に支持された被加工物の上面及び下面に供給する研削液供給部とを備える。
上記加工装置によれば、研削液が被加工物の上面だけでなく下面にも略均一に行きわたることで、上面及び下面の温度むらを抑制し、被加工物に意図しない熱変形が生じることを抑制することができる。
本発明の具体的な態様又は観点では、上記加工装置において、被加工物の上面に研削液を供給する第1供給部と、被加工物の下面に研削液を供給する第2供給部とを備える。
本発明に係る第2の加工装置は、上面及び下面を有する板状の被加工物のうち下面を局所的に支持する支持面を有する凹凸構造と、凹凸構造の凹部から支持面以外の箇所まで繋がり研削液を流通させる流路部とを有する平面研削用の治具と、研削液を治具に支持された被加工物の上面及び下面に供給する研削液供給部とを備え、被加工物の上面に研削液を供給する第1供給部と、被加工物の下面に研削液を供給する第2供給部とを備え、被加工物の上面及び下面の温度をモニタリングする制御部と、第1供給部を温調する第1温調部と、第2供給部を温調する第2温調部とを備える。

本発明のさらに別の態様では、治具は、金属積層造形法によって製作される。この場合、治具内部に複雑な流路構造を形成することができ、研削液の流れや温調の管理がより正確になる。
第1実施形態に係る加工装置を説明する概念図である。 (A)は、図1に示す加工装置のうち被加工物を固定した状態の治具を説明する斜視図であり、(B)は、治具の斜視図である。 (A)は、被加工物を固定した状態の治具を上面側から見た平面図であり、(B)は、(A)のAA矢視断面図である。 (A)は、被加工物を固定した状態の治具の側面図であり、(B)は、(A)のBB矢視断面図である。 加工装置のうち研削液供給部を具体的に説明する概念図である。 研削液供給部の第1供給部の動作を説明する図である。 研削液供給部の第2供給部の動作を説明する図である。 第2実施形態に係る加工装置を説明する概念図である。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態に係る加工装置及び加工方法について説明する。
図1は、実施形態の加工装置を模式的に説明するブロック図である。加工装置100は、砥石10と、テーブル20と、治具30と、研削液供給部40と、駆動制御装置50と、主制御装置60とを備える。加工装置100は、研削液を被加工物であるワークWに供給しながらワークWの表面Wfを平面に研削加工するものである。本実施形態において、ワークWとしては例えば平板状のものを用いる。ワークWは、磁性を利用して固定されるものではないが、非磁性体であってもよいし、磁性体であってもよい。
砥石10は、高速で回転しながらワークWを所望の状態に加工する研削工具であり、砥石駆動部12に駆動されて高速回転、昇降(すなわち上下方向(Z方向)の移動)等の要素を含む動作を行う。また、前後方向(Y方向)へ移動する場合もある。研削に用いられる砥石10は、ワークWの材質、大きさ、形状等によって、形状、表面粗さ等に関して適切なものが選択される。
テーブル20は、治具30を支持し、かつ平行方向(XY方向)に移動させるものである。また、左右方向(X方向)のみ移動する場合もある。つまり、テーブル20は、治具30を介してワークWを砥石10に対して2次元的に移動させることができる。治具30は、例えばボルトや電磁チャック等を用いてテーブル20の支持台上に固定されている。
治具30は、平面研削用の治具であり、上部のワークWを固定する。既に説明したように、治具30は、テーブル20上に載置及び固定される。図2(A)、2(B)、3(A)、3(B)、4(A)、及び4(B)に示すように、治具30は、ブロック状の部材であり、上部に凹凸構造31を有し、内部に延びる流路部32を有する。また、治具30は、周辺の複数箇所においてワークWを側面Wcから固定する複数のワーク固定ブロック33を有する。治具30の中央付近の表面側には、ワークWの下面Wbの温度を計測する温度センサー34が設けられている。温度センサー34として、例えば熱電対が用いられる。治具30は、金属積層造形法によって製作される。これにより、治具30内部に複雑な流路構造を形成することができ、研削液の流れや温調の管理がより正確になる。
治具30の凹凸構造31において、上面30aを構成するものとして、円柱状の凸部31aがマトリックス状の配列で複数形成されており、凸部31aの端面がワークWを局所的に支持する支持面31cとなっている。また、凹凸構造31において、隣接する凸部31a間が凹部31bとなっており、治具30側、すなわちワークWの下面Wb側に供給される研削液を流動させることができる。凸部31aは、ワークWを撓みなく一様に支持することを確保しつつ、それらの間の凹部31bを研削液が流れる程度の溝深さになるように形成されており、例えば直径が23mm程度、高さが2mm程度、間隔が40mm程度となっている。図3(A)、3(B)4(A)、及び4(B)に示すように、流路部32は、治具30の内部に形成されており、凹部31bから支持面31c以外の箇所、すなわち側面30cまで繋がっている。流路部32において、側面30cの開口32aが入口であり、上面30a側の吐出口32bが出口となっている。側面30cには複数の開口32aが形成されているが、開通しているのは1つの開口32Aであり、残りの4つの開口32aは、留め栓32cで塞がれている。つまり、側面30cにおいて、研削液は、1つの開口32a(開口32A)のみから供給される。上面30a側の吐出口32bは、流路部32に沿って複数形成されており、研削液供給部40から供給され流路部32の管路32dを通過した研削液がこれらの吐出口32bから吐出されるようになっている。このように、流路部32は、ワークWの下面Wbに流れる研削液を供給する。ワークWの下面Wb側から供給された研削液は、治具30の中央から側面30cに向けて流れ出し、研削液供給部40に戻るように回収される。ワークWの上面Wa側にも研削液が研削液供給部40から別途供給されており、ワークWの上面Waを流れた研削液も同様に、研削液供給部40に戻るように回収される。ここで、図1中の矢印は、研削液の流れを示す。
研削液供給部40は、研削液をワークWの上面Wa及び下面Wbにそれぞれ供給するものである。研削液は、ワークWの材質によって適宜選択される。研削液として、具体的には、エンマルション、ソルブル、ソリューションタイプの水溶性研削液等が用いられる。図5に示すように、研削液供給部40は、第1供給部41と、第2供給部42と、制御部43とを有する。
第1供給部41は、ワークWの上面Waに研削液を供給するものであり、第1タンク41aと、第1温調部41bと、第1ノズル41cとを有する。第1タンク41aは、ワークWの上面Waに供給される研削液を貯蔵している。第1供給部41は、制御部43の制御下でポンプP1によって第1タンク41a内の研削液を第1ノズル41cから吐出させる。また、第1タンク41aは、ワークWの上面Wa及び下面Wbで使用されたすべての研削液が回収される場所となっている。一旦第1タンク41aに回収された研削液は、バルブVLを介して後述する第2タンク42aに必要量だけ移動させることができる。第1タンク41aには、タンク内の温度を計測する温度センサー41eが設けられている。第1タンク41aは、制御部43の制御下で第1温調部41bによって所定の温度に温調されている。具体的には、第1タンク41aには、加熱冷却装置41fが設けられており、第1温調部41bの動作によりタンク自体が加熱又は冷却され、第1タンク41a内の研削液が所定の温度に保たれる。第1タンク41a内の研削液の温度は、例えばオペレーターが設定した温度T1で設定値制御されている。第1ノズル41cは、ワークWの上面Waに研削液を吐出する部分であり、砥石10とワークWとが接触する部分付近に配置される。第1ノズル41cの近傍には、ワークWの上面Waの温度(上面Waの雰囲気温度)を計測する温度センサー44が設けられている。温度センサー44として、例えば熱電対や放射温度計が用いられる。研削液は、加工動作の有無にかかわらず吐出可能であり、第1供給部41は、研削液を吐出しながら研削液の温度管理を行い、常に設定値温度を維持するように温調している。
第2供給部42は、ワークWの下面Wbに研削液を供給するものであり、第2タンク42aと、第2温調部42bと、第2ノズル42cとを有する。第2タンク42aは、ワークWの下面Wbに供給される研削液を貯蔵している。第2供給部42は、制御部43の制御下でポンプP2によって第2タンク42a内の研削液を第2ノズル42cから吐出させる。第2タンク42aには、レベル計42dが設けられており、第2タンク42a内の液レベルが所定量に保たれるように、バルブVLを介して第1タンク41aから研削液が補充される。第2タンク42aには、タンク内の温度を計測する温度センサー42eが設けられている。第2タンク42aは、制御部43の制御下で第2温調部42bによって所定の温度に温調されている。具体的には、第2タンク42aには、加熱冷却装置42fが設けられており、第2温調部42bの動作によりタンク自体が加熱又は冷却され、第2タンク42a内の研削液が所定の温度に保たれる。第2タンク42a内の研削液の温度は、加工動作をしていない場合には、例えばオペレーターが設定した温度T2で設定値制御されているが、加工動作をしている場合には、ワークWの上面Waの温度T3、ワークWの下面Wbの温度T4、及び第2タンク42aの温度T2'が比較されることで設定された上記設定値温度とは異なる温度(T2'+TΔ)で制御される(フィードバック制御)。なお、第2タンク42aの設定温度T2は、ワークWの上下面Wa,Wbの温度が略同じになるように設定されることが好ましい。第2ノズル42cは、ワークWの下面Wbに研削液を供給するための部分であり、治具30の側面30cに形成された開口32a(具体的には、開口32A)に連結されている。研削液は、加工動作の有無にかかわらず吐出可能であり、第2供給部42は、研削液を吐出しながら研削液の温度管理を行い、常に設定値温度を維持するように温調している。
制御部43は、ワークWの上面Wa及び下面Wbの温度をモニタリングし、第1及び第2タンク41a,42aをそれぞれ温調する。
図1に戻って、駆動制御装置50は、砥石10とワークWの位置をNC(numerical control)により制御し、砥石10を砥石駆動部12により上下のZ方向に移動させてワークWに近づけ、砥石10を回転しつつテーブル20によりワークWを水平なXY方向に平行移動させることでワークWの表面を平面に研削する。
主制御装置60は、研削液供給部40、駆動制御装置50等の動作を制御する。例えば、主制御装置60は、オペレーターが主制御装置60に設けられたコントローラーパネル等を操作することに応じて、研削液供給部40の第1及び第2タンク41a,42aの温度を設定したり、ワークWの上面Wa及び下面Wbの温度の目標値を設定したりすることで、研削液供給部40に対して所定の温度制御を行う。また、オペレーターが上記コントローラーパネル等を操作して、ワークWの加工条件を設定することで、駆動制御装置50に対して所定の加工制御を行う。
以下、加工装置100を用いたワークWの加工方法について説明する。
まず、ワークWを治具30に固定する。具体的には、ワークWを治具30の支持面31cで支持した状態で、ワーク固定ブロック33でワークWをその4つの側面Wcから押さえ、ワーク固定ブロック33をボルト33aで固定する。その後、ワークWを取り付けた治具30をテーブル20に固定する。
次に、主制御装置60の制御下で駆動制御装置50等を動作させ、ワークWの加工位置を調整する。この際、オペレーターによって主制御装置60に設けられたコントローラーパネル等が操作され、ワークWの加工条件が設定される。
次に、主制御装置60の制御下で研削液供給部40及び駆動制御装置50を動作させ、ワークWの上面Wa及び下面Wbから研削液を吐出させながら、ワークWの平面研削加工を行う。研削液供給部40の詳細な動作については、後述する。
図6及び図7では、加工装置100の動作のうち主に研削液供給部40の動作の一例について説明する。第1供給部41と第2供給部42の動作を分けて説明するが、両者の動作は並行して行われる。本実施形態では、ワークWの上面Wa及び下面Wbの温度をモニタリングし、ワークWの上面Wa側及び下面Wb側それぞれから吐出させる研削液を温調している。これにより、ワークWの上面Wa及び下面Wbにそれぞれ供給する研削液をリアルタイムで温調することができる。
〔第1供給部の動作〕
以下、研削液供給部40のうち第1供給部41の動作について説明する。第1供給部41は、加工の有無にかかわらず、制御部43を介してポンプP1を動作させ、研削液を第1タンク41aから汲み出し、第1ノズル41cから吐出させている。第1供給部41は、図6に示す処理によって研削液の温調を行う。
まず、ワークWの上面Waに供給する研削液の温度設定値(温度T1)を入力する(ステップS11)。具体的には、オペレーターが主制御装置60に設けられたコントローラーパネル等を用いて、所定の温度T1を設定する。
次に、制御部43において、第1タンク41a内の研削液の温度が設定値であるか否かが判断される(ステップS12)。第1タンク41a内の研削液の温度T1'は、温度センサー41eで計測され、その計測結果が制御部43に温度情報として入力される。この温度情報は、主制御装置60に入力された温度設定値(温度T1)と照合される。
第1タンク41a内の研削液の温度T1'が設定値(温度T1)と一致しない場合(ステップS12のN)、一致させるように第1タンク41aが温調され(ステップS13)、温度T1'を設定値(温度T1)に一致させた研削液が第1ノズル41cから吐出される(ステップS12のY)。具体的には、主制御装置60に入力された温度設定値(温度T1)に基づいて、制御部43の制御下で第1温調部41bを動作させる。第1温調部41bによって、加熱冷却装置41fを動作させ、第1タンク41aを加熱又は冷却させ、研削液の温度を調整する。加工動作を続ける場合(ステップS14のY)、ステップS12に戻り、研削液を所定の温度となるように温調しつつ、吐出させる。
〔第2供給部の動作〕
以下、研削液供給部40のうち第2供給部42の動作について説明する。第2供給部42は、加工の有無にかかわらず、制御部43を介してポンプP2を動作させ、研削液を第2タンク42aから汲み出し、第2ノズル42cから吐出させている。第2供給部42は、図7に示す処理によって研削液の温調を行う。
まず、レベル計42dを用いて第2タンク42aの液レベルを計測し、制御部43において、液レベルが所定量であるか否かを判断させる(ステップS21)。液レベルが所定量でない場合(ステップS21のN)、バルブVLを介して第1タンク41aから研削液を供給する(ステップS22)。なお、第2タンク42aの液レベルは、これ以降も随時制御される。
液レベルが所定量である場合(ステップS21のY)、制御部43において、ワークWの加工動作を行うか否かが判断される(ステップS23)。
ワークWの加工動作を行わない場合(ステップS23のN)、第1供給部41の動作と同様に、ワークWの下面Wbに供給する研削液の温度設定値(温度T2)を入力し(ステップS29)、ステップS26以降の処理を行う。
ワークWの加工動作を行う場合(ステップS23のY)、ワークWの上下面Wa,Wb、及び第2タンク42a内の温度T3,T4,T2'を計測する(ステップS24)。ワークWの上面Waの温度T3、ワークWの下面Wbの温度T4、及び第2タンク42a内の温度T2'は、温度センサー44,34,42eでそれぞれ計測され、その計測結果が制御部43に温度情報として入力される。
次に、ステップS24で計測した温度情報を比較し、所定の温度(T2'+ΔT)が設定される(ステップS25)。具体的には、ワークWの上面Waと下面Wbとの温度差(T1−T2=ΔT)を算出し、第2タンク42aの温度T2'にフィードバックさせる。この際、温度設定値は、ワークWの上面Waと下面Wbとが略同じ温度又は温度差ΔTが所定値以下になるように設定される。
次に、制御部43において、第2タンク42a内の研削液の温度が設定値であるか否かが判断する(ステップS26)。第2タンク42a内の研削液の温度が温度センサー42eで計測され、その計測結果が制御部43に温度情報として入力される。この温度情報は、ステップS25で設定された温度設定値と照合される。
第2タンク42a内の研削液の温度が設定値と一致しない場合(ステップS26のN)、一致させるように第2タンク42aが温調され(ステップS27)、温度T2'を設定値(温度T2'+ΔT)に一致させた研削液が第2ノズル42cから吐出される(ステップS26のY)。具体的には、ステップS25で設定された温度設定値に基づいて、制御部43の制御下で第2温調部42bを動作させる。第2温調部42bによって、加熱冷却装置42fを動作させ、第2タンク42aを加熱又は冷却させ、研削液の温度を調整する。加工動作を続ける場合(ステップS28のY)、ステップS24に戻り、研削液を所定の温度となるように温調しつつ、吐出させる。
加工装置100は、ワークWの温度差を相殺するようにワークWの下面Wbの研削液を温調しながらワークWを加工する。このように加工することで、従来(上面Waからのみ研削液を吐出する場合)の加工手法に比べ、例えば1辺200mmで厚み10mm以下のワークWの場合で平面度を1μm以下にするように容易に精度を向上させることができる。
以上説明した加工装置及び加工方法によれば、研削液が被加工物であるワークWの上面Waだけでなく下面Wbにも略均一に行きわたることで、上面Wa及び下面Wbの温度むらを抑制し、ワークWに意図しない熱変形が生じることを抑制することができる。
また、個別に温調された研削液を、ワークWの上面Wa及び下面Wbのそれぞれに吐出させ、ワークWの上面Waの温度及び下面Wbの温度がそれぞれ所定の値になるように調整することにより、研削具である砥石10と被加工物であるワークWとの間の摩擦熱や、研削液の気化熱等のようなワークWの片面に優先的に発生する熱による温度むらを相殺することができ、より高精度にワークWの温度分布を均一化することができる。なお、ワークWや加工条件の特性上、加工後に変形が発生してワークWの平面度が悪くなる場合、あえて上面Wa及び下面Wbに若干の温度差を持たせて加工してもよい。この場合、加工後の変形と、上面Wa及び下面Wbの温度差が解消される際の熱変形とを相殺させて、加工後の結果を平面に近づけるような補正加工又は予測加工をすることができる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係る加工装置等について説明する。なお、第2実施形態の加工装置等は第1実施形態の加工装置等を変形したものであり、特に説明しない部分は第1実施形態と同様である。
図8に示すように、加工装置100は、治具30の下に、治具30をテーブル20に固定するための固定具70が設けられている。固定具70として、例えばマグネットチャック又は真空チャックを用いることができる。治具30を介してワークWを固定しているため、固定具70を用いてテーブル20に固定してもワークWが磁力や吸着で歪むことを防ぐことができる。また、加工装置100外での取付け等の段取りが可能となり、作業性が向上し、リードタイムを短縮することができる。
以上、本実施形態に係る加工装置等について説明したが、本発明に係る加工装置等は上記のものには限られない。例えば、上記実施形態において、凹凸構造31の形状や流路部32の形状は、適宜変更することができる。例えば、凹凸構造31において、凸部31aを円柱状の形状としたが、四角柱状や、半球状でもよい。また、流路部32において、開口32aを複数設けなくてもよい。
また、上記実施形態において、第1及び第2温調部41b,42bは、第1及び第2タンク41a,42a以外の部分、例えば第1及び第2ノズル41c,42c、流路部32等を温調してもよい。
また、上記実施形態において、ワークWの上面Wa及び下面Wbの温度をモニタリングし、第2タンク42aの温調にフィードバックさせたが、第2タンク42aの温調も第1タンク41aの温調と同様に、主制御装置60側で設定する温度設定値のみに基づいて温調してもよい。
また、上記実施形態において、研削液を温調せずに、ワークWの上下面Wa,Wbにそれぞれ吐出させてもよい。
また、上記実施形態において、第2供給部の動作のステップS25で行う温度差の算出をワークWの本加工前に行ってもよい。具体的には、試験的にワークWを加工後、ワークWの平面度を評価し、平面度の誤差(例えば、3μm程度)が発生した場合、その誤差を補正するように、本加工時のワークWの上面Wa及び下面Wbに付与させる温度差を算出する。そして、ステップS27で、ワークWの上面Wa及び下面Wbの温度が所定の温度を保つように、ワークWの上面Wa及び下面Wbに吐出される研削液を温調しながらワークWを加工する。この場合でも、例えば1辺200mmで厚み10mm以下のワークWの場合で平面度を1μm以下にすることがきる。
また、上記実施形態において、ワークWの上面Waを研削加工したが、下面Wbも研削加工してもよい。
10…砥石、 20…テーブル、 30…治具、 31…凹凸構造、 31a…凸部、 31b…凹部、 31c…支持面、 32…流路部、 32a,32A…開口、 32b…吐出口、 32c…栓、 32d…管路、 33…ワーク固定ブロック、33a…ボルト、 40…研削液供給部、 41,42…供給部、 41a,42a…タンク、 41b,42b…温調部、 41c,42c…ノズル、 34,41e,42e,44…温度センサー、 41f,42f…加熱冷却装置、 42d…レベル計、 43…制御部、 50…駆動制御装置、 60…主制御装置、 70…固定具、 100…加工装置、 P1,P2…ポンプ、 VL…バルブ、 W…ワーク

Claims (8)

  1. 複数の半球状の凸部、及び隣接する前記凸部間に設けられる凹部を有し、上面及び下面を有する板状の被加工物のうち前記下面を局所的に支持する支持面を有する凹凸構造と、前記凹凸構造の前記凹部から前記支持面以外の箇所まで繋がり研削液を流通させる流路部とを有する平面研削用の治具を用いて、被加工物の上面及び下面から研削液を吐出させながら平面研削することを特徴とする加工方法。
  2. 個別に温調された研削液を、被加工物の前記上面及び前記下面のそれぞれに吐出させ、被加工物の前記上面の温度及び前記下面の温度がそれぞれ所定の値になるように調整することを特徴とする請求項1に記載の加工方法。
  3. 上面及び下面を有する板状の被加工物のうち前記下面を局所的に支持する支持面を有する凹凸構造と、前記凹凸構造の凹部から前記支持面以外の箇所まで繋がり研削液を流通させる流路部とを有する平面研削用の治具を用いて、被加工物の上面及び下面から研削液を吐出させながら平面研削し、
    被加工物の前記上面及び前記下面の温度をモニタリングし、被加工物の前記上面側及び前記下面側からそれぞれ吐出させる研削液を温調することを特徴とする加工方法。
  4. 被加工物の前記上面及び前記下面の温度差が所定値以下となるように研削液を温調することを特徴とする請求項3に記載の加工方法。
  5. 複数の半球状の凸部、及び隣接する前記凸部間に設けられる凹部を有し、上面及び下面を有する板状の被加工物のうち前記下面を局所的に支持する支持面を有する凹凸構造と、前記凹凸構造の前記凹部から前記支持面以外の箇所まで繋がり研削液を流通させる流路部とを有する平面研削用の治具と、
    前記研削液を前記治具に支持された被加工物の前記上面及び前記下面に供給する研削液供給部と、
    を備える加工装置。
  6. 被加工物の前記上面に研削液を供給する第1供給部と、被加工物の前記下面に研削液を供給する第2供給部とを備えることを特徴とする請求項5に記載の加工装置。
  7. 上面及び下面を有する板状の被加工物のうち前記下面を局所的に支持する支持面を有する凹凸構造と、前記凹凸構造の凹部から前記支持面以外の箇所まで繋がり研削液を流通させる流路部とを有する平面研削用の治具と、
    前記研削液を前記治具に支持された被加工物の前記上面及び前記下面に供給する研削液供給部と、
    を備え、
    被加工物の前記上面に研削液を供給する第1供給部と、被加工物の前記下面に研削液を供給する第2供給部とを備え、
    被加工物の前記上面及び前記下面の温度をモニタリングする制御部と、前記第1供給部を温調する第1温調部と、前記第2供給部を温調する第2温調部とを備えることを特徴とする加工装置。
  8. 前記治具は、金属積層造形法によって製作されることを特徴とする請求項5から7までのいずれか一項に記載の加工装置。
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