JP5617331B2 - 加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加工装置に関する。
従来から、被処理物(ガラス、水晶、シリコンウエハ等)の表面を加工する方法の1つとして、被処理物の被処理面にノズルから送出するエッチング液を局所的に供給し、ノズルと被処理物とを相対的に移動させることにより、被処理物の被処理面の全域に対してエッチング処理を行う、いわゆるローカルウエットエッチングが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の表面加工装置は、1列に並んだ複数のノズルを備えるノズル集合体を有しており、このノズル集合体は、被処理物の被処理面に沿って、複数のノズルの配列方向に直交する方向に移動可能となっている。また、各ノズルにはヒーターが設置されており、各ノズルから送出するエッチング液の温度を制御できる。また特許文献1の表面加工装置は、被処理物の被処理面の温度を一定に保つための被加工物温度コントローラを有している。このような装置では、被加工物温度コントローラによって被加工物の被処理面の温度を一定に保ちつつ、所定温度に制御されたエッチング液を各ノズルから送出することにより、被処理物に対して所定のエッチング処理を施すように構成されている。
しかしながら、このような装置では、次のような問題が生じる。すなわち、特許文献1の表面加工装置では、送出口から送出され被処理面に供給されたエッチング液を吸引口から吸引するように構成されてはいるが、ノズルの形状(断面形状)によっては、被処理面に供給されたエッチング液を完全に吸引することは困難である。このように、エッチング液が被処理面から除去されずに、被処理面に微量残留してしまうと、当該エッチング液によって被処理面に対して不本意なエッチング処理が行われてしまい、被処理物に対して所望のエッチング処理を行うことができないという問題が生じる。
特開2007−200954号公報
本発明の目的は、被処理物に対して所望のエッチング処理を行うことができる加工装置を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の加工装置は、被処理物にエッチング液を供給することにより所望の形状に加工する加工装置であって、
前記被処理物を支持する支持台と、
前記支持台に支持されている前記被処理物の少なくとも一部分の温度を制御する温度制御手段と、
前記被処理物に対して前記エッチング液を送出する送出口および前記送出口から送出された前記エッチング液を吸引する吸引口を有するノズルと、を備え、
前記支持台とノズルとは、相対移動し、
前記温度制御手段は、前記エッチング液が供給され前記吸引口から吸引された前記一部分の温度を冷却することを特徴とする。
これにより、被処理物に対して所望のエッチング処理を行うことができる加工装置を提供することができる
[適用例
本発明の加工装置では、前記温度制御手段は、前記被処理物の前記エッチング液が供給される前の領域内を等しい温度に維持するよう構成されていることが好ましい。
これにより、被処理物に対して高精度なエッチング処理を行うことができる。
[適用例
本発明の加工装置では、前記温度制御手段は、前記被処理物の前記エッチング液が供給される前の領域内を30℃以上80℃以下の一定温度とすることが好ましい。
これにより、エッチング液を被処理物の各部位に正確に供給することができるとともに、被処理物の各部位を比較的高いエッチングレートにてエッチング処理することができる。そのため、被処理物に対して、迅速かつ高精度なエッチング処理を施すことができる。
[適用例
本発明の加工装置では、前記温度制御手段は、前記被処理物の前記エッチング液が供給される前の領域内を前記エッチング液の温度と等しい温度とすることが好ましい。
これにより、被処理物とエッチング液の温度差を実質的に0(ゼロ)とすることができるため、エッチング液が供給されることによって被処理物の表面温度が変化するのを確実に防止することができる。そのため、所定のエッチングレートで被処理物をエッチングすることができ、被処理物に対してより高精度なエッチング処理を施すことができる。
[適用例
本発明の加工装置では、前記温度制御手段は、前記被処理物の前記エッチング液が供給され前記吸引口から吸引された前記一部分を25℃以下に冷却することが好ましい。
これにより、被処理物に対するエッチング液のエッチングレートを実質的に0(ゼロ)とすることができるため、所望のエッチング処理が施された部位が、その部位に残存するエッチング液によって、さらにエッチング処理されてしまうのを確実に防止することができる。
[適用例
本発明の加工装置では、前記温度制御手段は、前記支持台に配置されている複数の加熱・冷却素子を有していることが好ましい。
これにより、支持台に固定された被処理物を迅速かつ効率的に加熱または冷却することができる。
[適用例
本発明の加工装置では、前記複数の加熱・冷却素子は、前記被処理物に対する前記ノズルの移動方向に沿って並んで設けられていることが好ましい。
これにより、被処理物のエッチングが終了した部位を順次、その部位に対応する加熱・冷却素子によって冷却することができる。そのため、被処理物のエッチングが終了した部位を速やかに冷却することができ、被処理物から除去されずに残存したエッチング液による不本意なエッチングをより効果的に防止することができる。
[適用例
本発明の加工装置では、1つの前記加熱・冷却素子によって温調される前記被処理物の各部位の前記ノズルの移動方向に直交する方向における長さは、所定時刻に前記被処理物に供給された前記エッチング液の前記ノズルの移動方向に直交する方向における長さと等しいかまたはそれよりも短いことが好ましい。
これにより、被処理物のエッチングが終了した部位のみを、より確実に、エッチング終了後速やかに冷却することができる。そのため、被処理物から除去されずに残存したエッチング液による不本意なエッチングをさらに効果的に防止することができる。
[適用例
本発明の加工装置では、前記複数の加熱・冷却素子は、ペルチェ素子であることが好ましい。
これにより、1つの素子で、被処理物の加熱、冷却を共に行うことができるので、温度制御手段の構成が簡単となる。また、電流の印加に対する応答性にも優れており、より迅速かつ正確に被処理面を所定温度とすることができる。
本発明の加工装置(表面加工装置)の第1実施形態の概略構成を示す図である。 図1に示す表面加工装置が有する温度制御部の構成を示す図である。 図1に示す表面加工装置が有する制御部のブロック図である。 図1に示す表面加工装置が有するノズルの移動を説明する平面図である。 図1に示す表面加工装置が有する温度制御装置の概略構成を示す図である。 図5に示す温度制御装置が有する複数のペルチェ素子とノズルの移動ルートとの関係を示す平面図である。 ワークの被処理面を示す平面図である。 本発明の第2実施形態にかかる加工装置(表面加工装置)が備える温度制御装置の概略構成を示す断面図である。 被処理物の温度分布の一例を示す平面図である。 本発明の第3実施形態にかかる加工装置(表面加工装置)が備えるノズルの平面図である。 図10に示すノズルの変形例を示す平面図である。 ペルチェ素子の配列を示す平面図である。
以下、本発明の加工装置を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の加工装置(表面加工装置)の第1実施形態の概略構成を示す図、図2は、図1に示す表面加工装置が有する温度制御部の構成を示す図、図3は、図1に示す表面加工装置が有する制御部のブロック図、図4は、図1に示す表面加工装置が有するノズルの移動を説明する平面図、図5は、図1に示す表面加工装置が有する温度制御装置の概略構成を示す図、図6は、図5に示す温度制御装置が有する複数のペルチェ素子とノズルの移動ルートとの関係を示す平面図、図7は、ワークの被処理面を示す平面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示す表面加工装置1は、ローカルウエットエッチングにより、ワーク(被処理物)10に対して所望のエッチング処理を行う装置である。
エッチング処理が施されるワーク10の構成材料は、特に限定されず、例えば、石英ガラス、無アルカリガラス等の各種ガラス、水晶等の結晶性材料、アルミナ、シリカ、チタニア等の各種セラミックス、シリコン、ガリウム−ヒ素等の各種半導体材料、ダイヤモンド、黒鉛等の炭素系材料、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、液晶ポリマー、フェノール樹脂、アクリル樹脂等各種プラスチック(樹脂材料)のような誘電体材料で構成されたもの、その他、例えば、アルミニウム、銅、鉄系金属のような各種金属材料が挙げられる。
また、ワーク10の形状は、特に限定されず、例えば、板状、ブロック状等であってもよい。また、ワーク10の平面視形状も特に限定されず、例えば、正方形、長方形、円形等であってもよい。なお、以下では、説明の便宜上、ワーク10として、平面視形状が矩形の板状のものについて代表して説明する。
図1に示すように、表面加工装置1は、ワーク10を支持する支持装置2と、ワーク10の被処理面101にエッチング液を供給するエッチング液供給装置3と、ワーク10の被処理面101の温度を制御する温度制御装置(温度制御手段)9とを有している。このような表面加工装置1は、支持装置2に支持されたワーク10の被処理面101の温度を温度制御装置9によって制御しつつ、エッチング液供給装置3によって被処理面101にエッチング液を供給することにより、ワーク10(被処理面101)に対して所望のエッチング処理を行うように構成されている。
以下、支持装置2、エッチング液供給装置3および温度制御装置9について、順次詳細に説明する。
[支持装置]
図1に示すように、支持装置2は、チャッキングプレート(支持台)21と、固定手段22とを有している。
(チャッキングプレート)
チャッキングプレート21は、ワーク10を支持する機能を有する。このような機能を有するチャッキングプレート21は、本実施形態では、板状をなしている。ただし、チャッキングプレート21の形状は、ワーク10を支持することができれば、特に限定されず、板状でなくてもよい。
チャッキングプレート21の下面は、ワーク10を支持するチャッキング面211を構成する。チャッキング面211は、例えば平坦面で構成されている。これにより、ワーク10をチャッキング面211に支持したとき、ワーク10がチャッキング面211の形状に倣って変形するのを防止することができる。また、ワーク10をチャッキング面211に支持したときに、チャッキング面211とワーク10との間に隙間が形成され難いため、エアチャッキングを用いる固定手段22によって、確実かつ簡単に、ワーク10をチャッキング面211に固定することができる。
このようなチャッキングプレート21には、複数のペルチェ素子91が設けられている。これら複数のペルチェ素子91は、温度制御装置9の構成要素であるため、後述する温度制御装置9の説明中にて詳しく述べる。
(固定手段)
固定手段22は、チャッキング面211にワーク10を固定する機能を有する。ワーク10をチャッキング面211に固定することにより、チャッキングプレート21に対するワーク10の姿勢および位置をエッチング処理中一定に保つことができるため、ワーク10に対して所望のエッチング処理を行うことができる。特に、本実施形態のような表面加工装置1では、ワーク10をチャッキングプレート21に吊り下げるように支持するため、固定手段22により、ワーク10のチャッキングプレート21からの落下を防止することができる。
図1に示すように、固定手段22は、チャッキングプレート21に形成され、チャッキング面211に開放する複数の吸気孔221と、各吸気孔221に接続された吸引ポンプ222とを有している。各吸気孔221の開口は、ワーク10をチャッキング面211に支持した状態にて、ワーク10によって塞がれる。このような固定手段22は、チャッキング面211にワーク10を支持した状態にて、吸引ポンプ222を作動し、各吸気孔221内を減圧することにより、ワーク10をチャッキング面211に吸着固定する。このような構成の固定手段22によれば、簡単に、ワーク10をチャッキング面211に固定することができる。また、吸気孔221内を常圧に復帰させるだけで、ワーク10をチャッキング面211から簡単に取り外すことができる。
[エッチング液供給装置]
エッチング液供給装置3は、チャッキングプレート21に固定されたワーク10の被処理面101にエッチング液を供給する機能を有する。図1に示すように、エッチング液供給装置3は、ワーク10の被処理面101に沿って移動可能に設けられたノズル4と、ノズル4の駆動を制御する制御部6と、エッチング液をノズル4から送出し、回収するエッチング液循環装置7とを有している。
(ノズル)
図1に示すように、ノズル4は、チャッキングプレート21に固定されたワーク10(被処理面101)の下方に位置するように設けられている。また、ノズル4は、外管41と、外管41の内側に設けられた内管42とを有している。なお、外管41および内管42の横断面形状は、特に限定されず、例えば、三角形、正方形、円形等とすることができる。本実施形態では、外管41および内管42の横断面形状は円形である。
このようなノズル4では、エッチング液が内管42を通ってノズル4の上端から送出され、内管42と外管41の間の隙間43を通って吸引(回収)される。すなわち、ノズル4では、内管42の上部開口がエッチング液の送出口4aを構成し、隙間43の上部開口がエッチング液の吸引口4bを構成する。なお、ノズル4の構成としては、エッチング液を送出し吸引することができれば、特に限定されず、例えば本実施形態とは逆に、エッチング液が、内管42と外管41の間の隙間43を通って送出され、内管42を通って回収される構成であってもよい。また、1つの柱状部材に2つの貫通孔が形成されており、このうちの一方の貫通孔からエッチング液を送出し、他方の貫通孔からエッチング液を吸引するような構成であってもよい。
(エッチング液循環装置)
エッチング液循環装置7は、エッチング液をノズル4の送出口4aから送出する送出管71と、エッチング液をノズル4の吸引口4bから回収する回収管72と、エッチング液を貯留する貯留タンク73と、貯留タンク73から送出管71へエッチング液を送出する送液ポンプ74と、送出管71へ送出するエッチング液の流量を調節する流量調節バルブ75および流量計76と、ワーク10の被処理面101に付着したエッチング液(エッチング処理の用に供されたエッチング液)を吸引して回収するための吸引ポンプ77と、ノズル4から送出するエッチング液の温度を調節する温度制御部78とを有している。
これら各装置は、貯留タンク73、送液ポンプ74、流量調節バルブ75、流量計76、送出管71、回収管72の順に接続され、回収管72と貯留タンク73が接続されることにより、循環経路79が形成されている。吸引ポンプ77は、貯留タンク73内を減圧することにより、吸引口4bからエッチング液を吸引する。なお、送出管71および回収管72には、ノズル4の移動に追従可能なように可撓性があるものを用いるのが好ましい。また、エッチング液が接触する部分は全て、エッチング液により腐食することのない材料で構成されている。
循環経路79を循環するエッチング液は、ワーク10の構成材料に応じて選択すればよい。例えば、ワーク10がガラス材、石英、水晶等、SiOを材料として含むものである場合には、エッチング液にはフッ化水素酸又はフッ化水素酸とフッ化アンモニウムの混合溶液を用いることが望ましい。また、ワーク10がSi半導体ウエハ等、Siを材料として含むものである場合には、エッチング液にはフッ化水素酸と硝酸の混合溶液又はフッ化水素酸と硝酸と酢酸の混合溶液、又は水酸化カリウムを用いることが望ましい。
また、このようなエッチング液に、エッチングレートを高めると共に空間波長の短い粗さ成分を除去する目的で研磨剤を含有させてもよい。研磨剤には、例えばアルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、炭化珪素(SiC)、ホウ化炭素(BC)、ダイヤモンド、三酸化二クロム(Cr)、二酸化セリウム(CeO)、二酸化チタン(TiO)、二酸化珪素(SiO)、酸化マグネシウム(MgO)、窒化硼素(BN)から成る微粒子や、これら微粒子のうちの2種以上の混合物を用いることができる。また、白金(Pt)の微粒子は、エッチング液に浸食されないという点で、研磨剤として好適に用いることができる。
温度制御部78は、貯留タンク73内のエッチング液を所定温度に維持する機能を有している。これにより、送出口4aから送出されるエッチング液を所定温度に維持することができる。ここで、ワーク10に対するエッチングレート(単位時間当たりのエッチング深さ)は、エッチング液の温度によって変化し、一般にエッチング液の温度の上昇に伴って、エッチングレートが高くなる。そのため、温度制御部78を設けて、送出口4aから送出されるエッチング液の温度を所望の温度に維持することにより、ワーク10の被処理面101の全域を所望のエッチングレートでエッチング処理することができ、ワーク10に対してより高精度なエッチング処理を施すことができる。
このような温度制御部78の構成としては、特に限定されないが、例えば図2に示すような構成を用いることができる。図2に示す構成では、温度制御部78は、貯留タンク73内に設けられ、貯留タンク73内のエッチング液の温度を検知する温度検知素子781と、貯留タンク73内に設けられ、貯留タンク73内のエッチング液を加熱するヒーター782と、温度検知素子781の検知結果に基づいてヒーター782の駆動(ON/OFF、出力値)を制御する駆動制御部783とを有している。このような構成によれば、温度制御部78の構成を簡単なものとすることができるとともに、より確実に貯留タンク73内のエッチング液を所定温度とすることができる。なお、温度制御部78は、さらに貯留タンク73内のエチング液を冷却する冷却手段を有していてもよい。ヒーター782と冷却手段とを組み合わせることにより、貯留タンク73内のエッチング液をより正確に所定温度に維持することができる。
温度検知素子781としては、貯留タンク73内のエッチング液の温度を検知することができれば特に限定されず、例えば、白金測温抵抗体やサーミスタのような接触式の温度センサーや、放射温度計(サーモパイル)のような非接触式の温度センサーを用いることができる。
また、ヒーター782としては、貯留タンク73内のエッチング液を加熱することができれば特に限定されず、例えば、ニクロム線等の線状発熱体を用いてもよいし、シリコンラバーヒーター等の面状発熱体を用いてもよい。また、ヒーター782の配置は、貯留タンク73内のエッチング液を加熱することができれば特に限定されず、貯留タンク73の外周付近に設置されていてもよい。
なお、本実施形態の温度制御部78は、貯留タンク73内のエッチング液を所定温度とする構成であるが、送出口4aから送出されるエッチング液の温度を所定温度に維持することができれば、これに限定されない。例えば、温度制御部78は、送出管71の途中に設けられ、送出管71内を流れるエッチング液の温度を制御してもよいし、回収管72の途中に設けられ、回収管72内を流れるエッチング液の温度制御してもよい。
(制御部)
図3に示すように、制御部6は、ノズル4を平面内(被処理面101上)で移動させるノズル移動装置61と、加工前および目標とする加工後のワーク10の表面のプロファイルを記憶する記憶部62と、これら2つのプロファイルおよびエッチング液の単位時間当たりのエッチング量(エッチング深さ)から、ノズル4の移動速度を算出する演算部63と、その演算結果に基づきノズル4の移動速度を制御するとともにノズル4とワーク10の離間距離を一定に保つようにノズル移動装置61を制御する移動制御部64とを有している。
ノズル移動装置61によるノズル4の移動ルートは、特に限定されず、例えば図4(a)に示すように、図4中横方向に往復しながら図4中縦方向に移動するルートとしてもよいし、図4(b)に示すように、被処理面101の外周から内側に向けた渦巻状のルートとしてもよい。なお、以下では、説明の便宜上、図4(a)に示す移動ルートでノズル4を移動させる場合について、代表して説明する。
[温度制御装置]
温度制御装置9は、チャッキングプレート21に固定されたワーク10の被処理面101の温度を制御(調節)する機能を有している。図5(a)、(b)に示すように、温度制御装置9は、複数のペルチェ素子(加熱・冷却素子)91および各ペルチェ素子91の駆動を独立して制御する駆動制御部92を有している。
複数のペルチェ素子91は、チャッキングプレート21に嵌めこまれるようにして設けられている。このように、複数のペルチェ素子91をチャッキングプレート21に配置することにより、チャッキングプレート21に固定されたワーク10の被処理面101を迅速かつ効率的に加熱または冷却することができる。また、複数のペルチェ素子91は、チャッキングプレート21の平面視にて、マトリックス状に配置されている。また、複数のペルチェ素子91は、これらの集合体がチャッキングプレート21に固定されたワーク10の被処理面101の全域を含むように配置されている。
各ペルチェ素子91のワーク10と対向する面911は、ペルチェ素子91に印加される電流の向き(極性)によって、吸熱面または発熱面として機能する。このようなペルチェ素子91によれば、1つの素子で、ワーク10の被処理面101の加熱、冷却を共に行うことができるので、温度制御装置9の構成が簡単となる。また、電流の印加に対する応答性にも優れており、より迅速かつ正確に被処理面101を所定温度とすることができる。
駆動制御部92は、各ペルチェ素子91に対して印加する電流の大きさおよび向き(極性)を独立して制御することができる。これにより、被処理面101の各部位(1つのペルチェ素子91に対応する領域)の温度を独立して制御することができる。その結果、被処理面101の全域を所定温度に均一に保ったり、所定部位を他の部位よりも低い温度としたり、被処理面101の温度および温度勾配(温度分布)を自由に制御することができる。なお、駆動制御部92は、後述するように、演算部63によって算出されたデータに基づいて、各ペルチェ素子91の駆動を制御する。
このような温度制御装置9は、被処理面101の各部位(1つのペルチェ素子91によって加熱、冷却される部位)について、次のような温度制御を行う。すなわち、温度制御装置9は、被処理面101の各部位を、ノズル4が通過する前(ノズル4からエッチング液が供給される前)は、対応するペルチェ素子91によって加熱することにより所定温度に保ち、ノズル4が通過した後(ノズル4からエッチング液が供給され、供給されたエッチング液がノズル4から吸引された後)は、ペルチェ素子91によって冷却するように制御する。
このような制御を行う温度制御装置9を有することにより、ワーク10に対するエッチング処理の高精度化を図ることができる。具体的には、エッチング液のワーク10に対するエッチングレートは、被処理面101の温度によって異なり、一般的に被処理面101の温度が高くなるに連れてエッチングレートが高くなる。そのため、表面加工装置1では、温度制御装置9によってエッチング処理前の被処理面101の温度を一定(被処理面101の全域を等しい温度)とすることにより、被処理面101の全域を等しいエッチングレートでエッチング処理できるように構成されている。
また、表面加工装置1では、被処理面101に供給されエッチングの用に供されたエッチング液をノズル4が吸引する構成になっているが、ノズル4の形状によっては、このエッチング液の吸引が完全でない場合がある。すなわち、被処理面101からエッチング液を吸引しきれず、被処理面101上にエッチング液が微量残留してしまう場合がある。このような場合には、微量残留したエッチング液によって、このエッチング液と接触する部位が不本意にエッチングされてしまう。ここで、エッチング液のワーク10に対するエッチングレートが被処理面101の温度に依存し、被処理面101の温度が高くなるにつれてエッチングレートが高くなることを前述したが、言い換えれば、被処理面101の温度を低ければエッチングレートが下がり、実質的にエッチングが停止する。そのため、表面加工装置1では、温度制御装置9によって、被処理面101のエッチング処理が終了した部位を順次冷却することにより、エッチングが終了した部位がその部位に残存したエッチング液により不本意にエッチング処理されないように構成されている。
このように、表面加工装置1によれば、温度制御装置9によって、被処理面101の全域でエッチングレートを均一にすることができるとともに、エッチング処理後の不本意なエッチングを防止することができるため、ワーク10に対して所望のエッチング処理を高精度に行うことができる。
特に、本実施形態では、ペルチェ素子91がチャッキングプレート21にマトリックス状に配置されているため、図6に示すように、複数のペルチェ素子91が移動ルートRに沿って並ぶこととなる。これにより、被処理面101のエッチングが終了した部位を順次、その部位に対応するペルチェ素子91によって冷却することができる。そのため、被処理面101のエッチングが終了した部位を速やかに冷却することができ、被処理面101から除去されずに残存したエッチング液による不本意なエッチングをより効果的に防止することができる。
ここで、図7に示すように、被処理面101の平面視にて、各ペルチェ素子91のノズル4の移動方向に直交する方向における長さ、すなわち、1つのペルチェ素子91によって加熱冷却される被処理面101の各部位のノズル4の移動方向に直交する方向における長さL1は、特に限定されないが、所定時刻に被処理面101に供給されたエッチング液のノズル4の移動方向に直交する方向における長さL2と等しいかまたは小さいことが好ましく、等しいことがより好ましい。これにより、被処理面101のエッチングが終了した部位のみを、より確実に、エッチング終了後速やかに冷却することができる。そのため、被処理面101から除去されずに微量残留したエッチング液による不本意なエッチングをさらに効果的に防止することができる。
なお、L1がL2と等しい場合には、図7に示すように、ノズル4の移動方向に直交する方向において、所定時刻に被処理面101に供給されるエッチング液の両端が、ペルチェ素子91の両端と一致するように、ノズル4を移動させるのが好ましい。これにより、前述した効果がより顕著なものとなる。
また、各ペルチェ素子91のノズル4の移動方向における長さは、特に限定されないが、短いほど好ましい。具体的には、所定時刻に被処理面101に供給されたエッチング液のノズル4の移動方向における長さと等しいかそれ以下であるのが好ましい。これにより、被処理面101のエッチングが終了した部位を、エッチング終了後より速やかに冷却することができる。
また、温度制御装置9は、エッチング処理前の被処理面101、すなわち被処理面101のうちのエッチング液が供給される前の領域(被処理面101の各部位のうち、エッチング液が供給されていない部位を合わせた領域)内の表面温度を、特に限定されないが、30℃以上80℃以下の温度で一定に保つのが好ましい。温度制御装置9によって、被処理面101を上記温度範囲とすることにより、過度な加熱によるワーク10の熱膨張(熱撓み)を抑制しつつ、被処理面101に対するエッチング液のエッチングレートを適度に高めることができる。これにより、エッチング液を被処理面101の各部位に正確に供給することができるとともに、被処理面101の各部位を比較的高いエッチングレートにてエッチング処理することができる。そのため、ワーク10に対して、迅速かつ高精度なエッチング処理を施すことができる。
また、温度制御装置9は、エッチング処理前の被処理面101、すなわち被処理面101のうちのエッチング液が供給される前の領域(被処理面101の各部位のうち、エッチング液が供給されていない部位を合わせた領域)内の表面温度を、特に限定されないが、ノズル4から送出されるエッチング液の温度と等しく保つのが好ましい。これにより、被処理面101とエッチング液の温度差を実質的に0(ゼロ)とすることができるため、エッチング液が供給されることによって被処理面101の表面温度が変化するのを確実に防止することができる。そのため、所定のエッチングレートで被処理面101をエッチングすることができ、ワーク10に対してより高精度なエッチング処理を施すことができる。
一方、温度制御装置9は、被処理面101のエッチング処理を終えた領域(被処理面101の各部位のうち、供給されたエッチング液が吸引された部位を合わせた領域)内の表面温度を、特に限定されないが、25℃以下に冷却するのが好ましく、15℃以下に冷却するのがより好ましい。これにより、被処理面101に対するエッチング液(特に、一般的に用いられるBFH(バッファードフッ酸))のエッチングレートを実質的に0(ゼロ)とすることができるため、所望のエッチング処理が施された領域が、その領域に残存するエッチング液によって、さらにエッチング処理されてしまうのを確実に防止することができる。そのため、ワーク10に対してより高精度なエッチング処理を施すことができる。
以上、表面加工装置1について説明した。
次いで、表面加工装置1の動作について説明する。
[テスト工程]
まず、表面加工装置1を使用する前に、予備実験として、ワーク10と同じ材料から成る試料(テストピース)をチャッキングプレート21に固定する。次いで、駆動制御部92によって、各ペルチェ素子91を面911が放熱面となるように駆動し、試料の被処理面を所定温度とする。次いで、ノズル4(送出口4a)から所定温度かつ所定流量に維持されたエッチング液を試料表面に送出し、その場合の単位時間当たりのエッチング量(エッチング深さ)を実験的に求めておく。また、このエッチング深さの測定をノズル4を一定の速度で移動させながら行う。この測定を複数の速度で行うことにより、ノズル4の移動速度とエッチング深さの関係を求めることができる。ワーク10の被処理面101上の各点におけるエッチングすべき加工深さが決まれば、ここで求めたノズル4の移動速度と加工深さの関係から、ノズル4の移動速度を定めることができる。
[エッチング前のワーク10の形状測定工程]
次に、ワーク10の被処理面101の加工前のプロファイルを測定する。この測定は、既存の表面形状測定装置や表面粗さ測定装置等を用いて行うことができる。得られた測定結果を制御部6の記憶部62に記憶させる。次に、演算部63は、記憶部62に記憶されたワーク10の被処理面101の加工前および目標とする加工後のワーク10の被処理面101のプロファイルとの差から、ワーク10の被処理面101上の各位置において加工すべきエッチング深さを算出する。演算部63は、更に、前述のノズル4の移動速度とエッチング深さの関係から、被処理面101上の各位置におけるノズル4の移動速度を算出する。また、演算部63は、記憶部62に記憶された被処理面101の平面視形状とノズル4の移動ルート(前述したルートR)および移動速度とから、被処理面101の各部位(各ペルチェ素子91に対応する部位)について、エッチング処理が終了する時刻(言い換えれば、ノズル4が下方を通過する時刻または供給されたエッチング液が吸引される時刻)を算出する。
[エッチング工程]
まず、温度制御装置9の駆動制御部92によって制御された各ペルチェ素子91によってワーク10の被処理面101を所定温度に加熱し、被処理面101の全域を等しい温度に維持する。次いで、移動制御部64により制御されたノズル移動装置61によって、ノズル4をルートRのエッチング開始地点に位置させる。
次いで、温度制御部78を駆動しエッチング液を加熱するとともに、送液ポンプ74を作動させて流量調節バルブ75を調節することにより貯留タンク73からノズル4を通してエッチング液を送出する。次いで、ノズル4からのエッチング液の送出が開始されるとともに、ノズル移動装置61によって、ノズル4を上述のように定めた速度で、ワーク10の被処理面101の全域を通過するように、ルートRに沿って移動させる。それとともに、吸引ポンプ77を作動させてワーク10の被処理面101からエッチング液を貯留タンク73に吸引する。また、駆動制御部92は、前述のように演算部63で求められた被処理面101の各部位のエッチング終了時刻に基づいて、被処理面101のエッチングが終了した部位に対応するペルチェ素子91の駆動をエッチングが終了した後速やかに面911が吸熱面として機能するように制御する。これにより、被処理面101のエッチングが終了した部位が順次冷却され、当該部位のエッチングがストップする。
これにより、ワーク10の被処理面101の各点において、前述の算出された加工すべき深さにエッチングがなされ、所望のプロファイルが得られる。
<第2実施形態>
次に、本発明の加工装置の第2実施形態について説明する。
図8は、本発明の第2実施形態にかかる加工装置(表面加工装置)が備える温度制御装置の概略構成を示す断面図、図9は、被処理物の温度分布の一例を示す平面図である。
以下、第2実施形態の加工装置について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかる加工装置(表面加工装置)では、温度制御装置9Aがワーク10の被処理面の温度を検知する温度検知手段を有する以外は、前述した第1実施形態の表面加工装置1と同様である。なお、図8および図9にて、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図8に示すように、本実施形態の温度制御装置9Aは、チャッキングプレート21に配置された複数のペルチェ素子91と、各ペルチェ素子91の駆動を独立して制御する駆動制御部92と、チャッキングプレート21に固定されたワーク10の被処理面101の温度を検知する温度検知素子93とを有している。このような温度制御装置9は、駆動制御部92が温度検知素子93の検知結果に基づいて各ペルチェ素子91の駆動を制御するように構成されている。
通常、ワーク10の被処理面101の全域は等しい温度となっているが、図9に示すように、被処理面101の温度が面内で異なっている場合もある。このような場合には、エッチング開始前に、各ペルチェ素子91を同じように駆動したのでは、被処理面101の温度を全域で等しくすることができない。そこで、本実施形態では、被処理面101の温度を検知する温度検知素子93を設け、温度検知素子93が検知した被処理面101の温度分布に応じて駆動制御部92が各ペルチェ素子91の駆動(発熱量)を制御するように構成されている。図9の例で説明すれば、被処理面101の中央部から縁部に向けて温度が徐々に低くなっているため、駆動制御部92は、被処理面101の縁部に位置するペルチェ素子91の発熱量を、中央部に位置するペルチェ素子91の発熱量よりも大きくなるように、各ペルチェ素子91の駆動を制御する。これにより、より確実に、エッチング処理前の被処理面101の温度を、その面内で等しくすることができる。特に、本実施形態では、複数のペルチェ素子91がマトリックス状に配列しているため、被処理面101の温度制御をより高精度に行うことができる。
なお、温度検知素子93としては、被処理面101の温度(温度分布)を検知することができれば、特に限定されず、例えば、白金測温抵抗体やサーミスタのような接触式の温度センサーや、放射温度計(サーモパイル)のような非接触式の温度センサーを用いることができる。
以上のような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の加工装置の第3実施形態について説明する。
図10は、本発明の第3実施形態にかかる加工装置(表面加工装置)が備えるノズルの平面図、図11は、図10に示すノズルの変形例を示す平面図、図12は、ペルチェ素子の配列を示す平面図である。
以下、第3実施形態の加工装置について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態にかかる加工装置(表面加工装置)では、ノズル4Bの構成およびペルチェ素子91の配列が異なる以外は、前述した第1実施形態の表面加工装置1と同様である。なお、図9にて、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図10(a)に示すように、本実施形態のノズル4Bは、一方向に並んで設けられた複数の送出口4aと、各送出口4aの周囲を囲むようにして設けられた複数の吸引口4bとを有している。このようなノズル4Bでは、各送出口4aからエッチング液が送出され、そのエッチング液が吸引口4bから吸引されるようになっている。
図10(b)に示すように、このようなノズル4Bは、被処理面101の平面視にて、制御部6の制御により送出口4aの配列方向に直交する方向(図10(b)中の矢印方向)に移動する。これにより、より短時間で被処理面101の全域へエッチング液を供給することができる。
なお、図10に示す構成では、各送出口4aに対して1つの吸引口4bが形成されているが、ノズル4Bの構成としては、これに限定されない。例えば、ノズル4Bとしては、図11(a)に示すように、一方向に並んで形成された複数の送出口4aと、全ての送出口4aの周囲を覆うように形成された1つの吸引口4bとが形成された構成であってもよいし、図11(b)に示すように、一方向に延在する長孔状の送出口4aと、この送出口4aを覆うように形成された吸引口4bとが形成された構成であってもよい。
図12に示すように、複数のペルチェ素子91は、ノズル4の移動方向(移動ルート)に沿って設けられている。各ペルチェ素子91は、ノズル4の移動方向に直交する方向に延在する略長方形状をなしている。また、各ペルチェ素子91は、被処理面101のノズル4の移動方向に直交する方向の全域を含むように設けられている。
以上のような第3実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明の加工装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。また、前述した各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、加熱・冷却素子として、ペルチェ素子を用いた構成について説明したが、加熱・冷却素子としては、ワークの被処理面を加熱および冷却することができれば特に限定されず、例えば、内部を冷媒が循環する冷却管により被処理面を冷却し、マイクロヒーター等のヒーターにより被処理面を加熱するように構成してもよい。
1……表面加工装置 10……ワーク 101……被処理面 2……支持装置 21……チャッキングプレート 211……チャッキング面 22……固定手段 221……吸気孔 222……吸引ポンプ 3……エッチング液供給装置 4、4B……ノズル 4a……送出口 4b……吸引口 41……外管 42……内管 43……隙間 6……制御部 61……ノズル移動装置 62……記憶部 63……演算部 64……移動制御部 7……エッチング液循環装置 71……送出管 72……回収管 73……貯留タンク 74……送液ポンプ 75……流量調節バルブ 76……流量計 77……吸引ポンプ 78……温度制御部 781……温度検知素子 782……ヒーター 783……駆動制御部 79……循環経路 9、9A……温度制御装置 91……ペルチェ素子 911……面 92……駆動制御部 93……温度検知素子 R……ルート

Claims (9)

  1. 被処理物にエッチング液を供給することにより所望の形状に加工する加工装置であって、
    前記被処理物を支持する支持台と、
    前記支持台に支持されている前記被処理物の少なくとも一部分の温度を制御する温度制御手段と、
    前記被処理物に対して前記エッチング液を送出する送出口および前記送出口から送出された前記エッチング液を吸引する吸引口を有するノズルと、を備え、
    前記支持台とノズルとは、相対移動し、
    前記温度制御手段は、前記エッチング液が供給され前記吸引口から吸引された前記一部分の温度を冷却することを特徴とする加工装置。
  2. 前記温度制御手段は、前記被処理物の前記エッチング液が供給される前の領域内を等しい温度に維持するよう構成されている請求項1記載の加工装置。
  3. 前記温度制御手段は、前記被処理物の前記エッチング液が供給される前の領域内を30℃以上80℃以下の一定温度とする請求項1または2に記載の加工装置。
  4. 前記温度制御手段は、前記被処理物の前記エッチング液が供給される前の領域内を前記エッチング液の温度と等しい温度とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の加工装置。
  5. 前記温度制御手段は、前記被処理物の前記エッチング液が供給され前記吸引口から吸引された前記一部分を25℃以下に冷却する請求項1ないしのいずれか1項に記載の加工装置。
  6. 前記温度制御手段は、前記支持台に配置されている複数の加熱・冷却素子を有している請求項1ないしのいずれか1項に記載の加工装置。
  7. 前記複数の加熱・冷却素子は、前記被処理物に対する前記ノズルの移動方向に沿って並んで設けられている請求項に記載の加工装置。
  8. 1つの前記加熱・冷却素子によって温調される前記被処理物の各部位の前記ノズルの移動方向に直交する方向における長さは、所定時刻に前記被処理物に供給された前記エッチング液の前記ノズルの移動方向に直交する方向における長さと等しいかまたはそれよりも短い請求項またはに記載の加工装置。
  9. 前記複数の加熱・冷却素子は、ペルチェ素子である請求項ないしのいずれか1項に記載の加工装置。
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