JP2017069429A - ウェハの高精度加工装置 - Google Patents

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隆行 八木
創士 山田
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Abstract

【課題】ウェハの研削加工時において、ウェハの厚み精度に影響を与える回転チャックテーブルの熱膨張変化を低減することが可能なウェハの高精度加工装置を提供する。
【解決手段】ウェハWを吸引保持するチャック18と、そのチャック18と一体に回転するチャックベース17を有する回転チャックテーブル13と、回転チャックテーブル13上のウェハWを研削する回転加工ホイールと、回転チャックテーブル13上に研削水を供給するノズルと、を備えるウェハの高精度加工装置において、前記回転チャックテーブル13に、その回転チャックテーブル13を略定温に保持するための恒温チラー水を流す環状水路部119を有する恒温制御部19を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明はウェハの高精度加工装置に関するものであり、特に、回転チャックテーブルに保持された円板状のウェハに対して高精度な研削を施すウェハの高精度加工装置に関するものである。
従来、半導体ウェハ(以下、単に「ウェハ」という)の表面を平坦に研削加工する加工装置は、円板状のウェハを吸引保持するチャックテーブルと、そのウェハに研削を施す研削用砥石を有する回転加工ホイールと、研削加工中の回転チャックテーブル上に研削水を供給するノズルなどを備えている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
図6、従来の半導体ウェハの研削装置の一例を示す図である。図6に示すように、研削装置100は、円板状のウェハWを吸引保持する回転チャックテーブル101と、ウェハWに研削を施す研削用砥石102aを有する回転加工ホイール102と、研削水106を供給するノズル103などを備えている。
また、前記回転チャックテーブル101は、円板状のウェハWを吸引保持する円板状のチャック104と、そのチャック104を固定して一体に回転するチャックベース105と、を有している。さらに、チャック104は、円板状に形成されている吸引板104aと、吸引板104の外周面及び下面を囲暁した状態で吸引板104を固定し、その吸引板104と一体化された枠体104bと、を備えている。吸引板104aは、多孔質保持部材により構成されており、その上面がウェハWを吸引保持する吸引面となっている。そして、一般に、チャック104の枠体104bはアルミナ(酸化アルミニウム)で形成されており、チャックベース104はステンレス鋼(SUS)で形成されている。
前記回転加工ホイール102は、研削用砥石102aが回転チャックテーブル101の吸引板104aと対向可能に配置されており、回転チャックテーブル101上に当接可能になっている。
前記ノズル103は、ウェハWの研削加工中に、回転チャックテーブル101上、すなわち吸引板104aの吸引面に吸引保持されているウェハWの上に、研削水106を供給する。
そして、吸引板104aの吸引面にウェハWを吸引保持した回転チャックテーブル101と、回転加工ホイール102は、それぞれ互いに水平回転する。また、回転加工ホイール102が研削用砥石102aをウェハW上に押し付け、回転チャックテーブル101がウェハWと共に水平移動する。これにより回転している回転加工ホイール102が回転チャックテーブル101の回転中心に向かって移動する状態となって、ウェハWの裏面全体の研削加工が行われる。また、研削加工中はノズル103から研削水106が供給されて、ウェハW及び回転チャックテーブル101の冷却が同時に行われる。
特開平9−309049号公報。 特開2007−237363号公報。
上述したように、従来は、研削加工中、ノズル103からウェハW上に研削水106を供給してウェハW及び回転チャックテーブル101の冷却を行っているが、研削水106の供給がウェハWの全面に行き渡らず、十分に冷却されていないことが多い。このため、加工中に回転チャックテーブル101の全体の温度が加工熱で上昇し、回転チャックテーブル101が熱膨張を起こす。この回転チャックテーブル101の温度上昇は、一枚目のウェハWの加工時とN枚目のウェハWの加工時とが異なり、加工回が進むに連れて徐々に温度が上昇する。そして、一枚目を加工したときの回転チャックテーブル101の熱膨張変形と、N枚目を加工したときの熱膨張変形とが大きく異なる。したがって、研削加工時に熱膨張した回転チャックテーブル101に別のウェハWを吸引保持させて研削加工を継続して行うと、ウェハWの厚み精度に悪影響を及ぼすという問題がある。
また、研削加工作業を開始した1、2枚目のときの加工熱の温度と、研削加工を継続してn枚研削した後での加工熱の温度が大きく異なることから、研削加工作業を開始した1、2枚目のウェハWの厚みとn枚研削した後でのウェハWの厚みとの間に大きな誤差が生じる。したがって、従来では、研削加工作業を開始した数枚のウェハW、例えば1、2枚目のウェハWをダミーとして研削し、研削後は廃棄するようなことも行われている。このため、無駄が発生し、コストを高めている一因にもなっている問題があった。
因みに、上述した従来の加工装置では、チャック104の枠体104bがアルミナ(酸化アルミニウム)で形成され、チャックベース105がステンレス鋼(SUS)で形成されていたが、この場合のステンレス鋼の熱膨張係数kは18x10−6/℃、アルミナの熱膨張係数kは7.2x10−6/℃である。したがって、例えば回転チャックテーブル101の径が300mmで、回転チャックテーブル101の温度が加工開始時の温度24℃からn枚加工した後の温度が30℃に変化したとすると、そのステンレス鋼の熱膨張量は32.4μm、アルミナの熱膨張量は12.96μmとなる。このため、アルミナとステンレス鋼の熱膨張率の差により、図7の(a)に示す状態にある回転チャックテーブル101は、チャック104の全体がチャックベース105により径方向外側へ放射状に引っ張られ、同図の(b)に示すように、吸引板104aの全体が、その上面(吸引面)が凹曲となるように変形する。そして、実験によれば、その変形量は、回転チャックテーブル101の温度が24℃から30℃に変化した場合では、外周部における上面の高さと中心部のおける上面の高さとの差S3は、約2μmであった。この差は、研削加工での、ウェハWの厚み精度に誤差として影響を与える。
そこで、ウェハの研削加工時において、ウェハの厚み精度に影響を与える回転チャックテーブルの熱膨張変化を低減することが可能なウェハの高精度加工装置を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、円板状のウェハを吸引保持する円板状のチャックと、該チャックと一体に回転するチャックベースを有する回転チャックテーブルと、該回転チャックテーブル上のウェハを研削する回転加工ホイールと、前記回転チャックテーブル上に研削水を供給するノズルと、を備えるウェハの高精度加工装置であって、前記回転チャックテーブルは、前記回転チャックテーブルを略定温に保持するための恒温チラー水を流す水路を設けた恒温制御部を有する、ウェハの高精度加工装置を提供する。
この構成によれば、恒温制御部の水路に恒温チラー水を流すことにより、その恒温チラー水の熱で、回転チャックテーブルを略定温に保持し、常に略定温状態で研削加工を行うことができる。したがって、1枚目のウェハを研削加工するときの回転チャックテーブルの温度とn枚目のウェハを研削加工するときの回転チャックテーブルの温度が略同じ、すなわち1枚目の加工からN枚目の加工まで、回転チャックテーブルの熱膨張変化を同じにして加工を行うことができる。これにより、1枚目の加工からn枚目の加工まで、厚み精度に影響を与えることなく、高精度に加工することが可能になる。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の構成において、前記恒温制御部の水路は、前記チャックの底面に隣接して前記チャックベースに設けた、ウェハの高精度加工装置を提供する。
この構成によれば、チャックの底面全体にチャックベース側から恒温チラー水の熱を付与して温度管理を行うことができ、温度管理が容易になる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、前記恒温制御部の水路は、前記チャックベースの中心側で恒温チラー水源に接続される給水口と、前記チャックベースの外周側近傍に形成される排水口と、を備えるウェハの高精度加工装置を提供する。
この構成によれば、恒温チラー水源内で温度管理された恒温チラー水は、チャックベースの中心側に設けられた給水口から水路内に流れ込み、その水路内を通って回転チャックテーブルの温度管理を行った後、チャックベースの外周側近傍に形成されている排水口から排出される経路で流れ、回転チャックテーブルを略定温に保持することができる。
請求項4記載の発明は、請求項3に記載の構成において、前記水路の排水口は、前記恒温チラー水源の回収口に接続される、ウェハの高精度加工装置を提供する。
この構成によれば、恒温チラー水源内で温度管理されて水路内を流れ、回転チャックテーブル内の温度管理を終えた恒温チラー水は、チャックベースの排水口から恒温チラー水源の回収口を通って恒温チラー水源内に戻され、恒温チラー水源内で温度管理された後、再び水路内に戻される循環路を経て再利用される。このため、恒温チラー水を再利用することができるので、経済性が向上する。
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3又は4に記載の構成において、前記恒温制御部の水路は、連通水路部を通して連通されている複数の同心状に配置された環状水路部を有する、ウェハの高精度加工装置を提供する。
この構成によれば、恒温チラー水源内で温度管理された恒温チラー水は、チャックベースの中心側に設けられた給水口から水路内に流れ込み、その後、連通水路部を通して複数の環状水路部内を順に流れて、回転チャックテーブルの全体をくまなく温度管理することができる。
請求項6記載の発明は、請求項1、2、3、4は5に記載の構成において、前記恒温制御部に供給される恒温チラー水の温度と前記ノズルから前記回転チャックテーブル上に供給される研削水の温度を略同じに設定してなる、ウェハの高精度加工装置を提供する。
この構成によれば、回転チャックテーブル内を流れる恒温チラー水の温度と前記ノズルから前記回転チャックテーブル上に供給される研削水の温度を略同じにすることにより、回転チャックテーブルを内側と外側の両面から温度制御をして、容易に略一定の温度にすることができる。
発明は、ウェハを研削加工するとき、1枚目の加工からN枚目の加工まで、回転チャックテーブルの熱膨張変化を略同じにして加工を行うことができる。このため、研削加工を継続して行っても1枚目の加工からN枚目の加工まで、厚み精度に影響を与えることなく、高精度の加工を行うことが可能になる。
本発明の実施形態として示す高精度加工装置の側面図である。 図1に示す高精度加工装置における回転チャックテーブルの概略構成を説明する図である。 図2に示す回転チャックテーブルにおけるチャックベースに形成されている恒温制御部の構造説明図である。 ウェハの表面形状を測定した結果例を示し、(a)は本発明の加工装置で加工した場合の測定結果の一例を示す図であり、(b)は従来の加工装置で加工した場合の測定結果の一例を示す図である。 図1に示す高精度加工装置における回転チャックテーブルの変形例を示す概略構成説明図である。 従来の加工装置の概略構成を説明する図である。 従来の加工装置での問題を説明する図である。
本発明はウェハの研削加工時において、ウェハの厚み精度に影響を与える回転チャックテーブルの熱膨張変化を低減することが可能なウェハの高精度加工装置を提供するという目的を達成するために、円板状のウェハを吸引保持する円板状のチャックと、該チャックと一体に回転するチャックベースとを有する回転チャックテーブルと、該回転チャックテーブル上のウェハを研削する回転加工ホイールと、前記回転チャックテーブル上に研削水を供給するノズルと、を備えるウェハの高精度加工装置であって、前記回転チャックテーブルは、前記回転チャックテーブルを略定温に保持するための恒温チラー水を流す水路を設けた恒温制御部を有する、構成にしたことにより実現した。
以下、本発明の実施形態によるウェハの高精度加工装置をウェハの表面を平坦に研削加工する研削装置に適用した場合を例に挙げ、図1乃至図4を参照しながら好適な実施例について詳細に説明する。
図1は本発明に係るウェハの高精度加工装置を示すものである。図1において、加工装置10は、装置本体11に取り付けられた回転機構部12と、その回転機構部12に取り付けられた回転チャックテーブル13と、その回転チャックテーブル13と対向して設けられた研削部14と、研削水26を供給するノズル15と、加工装置10の全体を制御する制御部50などを備えている。なお、制御部50は、例えばコンピュータである。
前記回転機構部12は、回転チャックテーブル13を水平回転可能に保持しているとともに、装置本体11に対して矢印A−B方向に水平移動可能である。そして、矢印A方向に移動することにより研削部14の略真下に移動されて、その研削部14による研削を可能にし、反対に矢印B方向に移動することにより研削部14の略真下から外れてウェハWの交換等が可能になっている。図1の状態は、回転チャックテーブル13が研削部14の略真下から外れてウェハWの交換等が可能になっている状態を示している。
前記研削部14は、装置本体11に、上下方向(矢印U−D方向)へ移動可能に取り付けられている。また、回転チャックテーブル13と対向する先端部(下端部)には、水平に回転してウェハWの表面を平坦状に研削する研削用砥石16aを設けた回転加工ホイール16が取り付けられている。その回転加工ホイール16は、研削部14内に設けられた図示せぬモータの回転により、研削用砥石16aと共に一体に水平回転する。
前記ノズル15は、研削部14の下側に配置された回転チャックテーブル13上に吸着保持されているウェハWを、回転加工ホイール16の研削用砥石16aで研削加工をしている間、そのウェハW上に研削水26を供給する。なお、ここでの研削水26は、後述する恒温チラー水源22から供給される恒温チラー水27の温度と略同じである、略30℃に温度制御されて供給される。
前記回転チャックテーブル13は、図2に詳細に示す。その回転チャックテーブル13は、回転機構部12にロータリジョイント20を介して回転可能に取り付けられた短円柱状のチャックベース17と、該チャックベース17上に一体回転可能にボルト固定して取り付けられたチャック18と、該チャック18とチャックベース17との間に位置して該チャックベース17に設けられた恒温制御部19などを備えてなる。
また、チャック18は、円板状に形成されている吸引板18aと、該吸引板18aの外周面及び下面を囲暁した状態で該吸引板18aを固定し、該吸引板18aと一体化された枠体18bと、を備えている。吸引板18aは、多孔質保持部材により構成されており、その上面がウェハWを吸引保持する吸引面となっている。そして、本例では、チャック18の枠体18bはアルミナ(酸化アルミニウム)で形成されており、チャックベース18bはステンレス鋼(SUS)で形成されている。
前記恒温制御部19は、前記チャックベース17の上面(チャック18と対向する面)を断面U字に掘削した溝として形成され、その溝の上面をチャック18の下面(界面)で覆って塞いだ、水路119でなる。
その水路119は、図3に示すように、同心状にして形成された複数個(本実施例では119a、119b、119c、119dの4つ)の環状水路部119a、119b、119c、119dと、これら各環状水路部119a、119b、119c、119d同士を順に連通している連通水路部119eとよりなる。
また、チャックベース17の中心側に設けられた環状水路部119aには、給水口119fとしての貫通孔が設けられ、チャックベース17の最外周側に設けられた環状水路部119dには排水口119gが設けられている。なお、給水口119fは、ロータリジョイント20内を通って配設された給水配管21を介して、恒温チラー水源22の給水口22aと接続されている。一方、排水口119gは、チャックベース17の外周部に開放されている。さらに、チャックベース17の中心には、チャック用配管23が設けられている。このチャック用配管23の一端側は、吸引板18aの下端部に連結されており、他端側は切換弁24を介して恒温チラー水源22とバキュームポンプ25に択一的に切り換え可能に接続されている。
前記恒温チラー水源22は、水路119内に供給する恒温チラー水27を略30℃の温度に調整して供給するものである。一方、バキュームポンプ25は、切換弁24がバキューム側に切り換えられているとき、チャック用配管23を介して吸引板18aに真空引きをして吸引力を付与し、吸引板18aの吸着面にウェハWを吸着保持することができるようになっている。なお、切換弁24が恒温チラー水源22側に切り換えられているときは、吸引板18aに略30℃に温度調整された恒温チラー水27がチャック用配管23を通して供給され、ウェハWを吸引板18aから浮き上がらせることができるとともに、チャック18の全体を略30℃に温度調整することができるようになっている。
なお、前記回転機構部12の前記回転及び水平移動操作、前記研削部14の前記研削加工操作、前記恒温チラー水源22の温度管理、前記切換弁24の切り換え操作、及び、ノズル15による研削水26の供給及び温度管理等は、それぞれ前記制御部50による制御に基づいて行われる。
次に、このように構成された加工装置の動作を説明する。まず、研削加工が行われる前、制御部50の制御により研削部14は矢印U方向に移動し、回転チャックテーブル13は、矢印B方向(図1中に示すウェハ交換位置)に移動されている。また、切換弁24はバキューム側に切り換えられ、さらに恒温チラー水源22内の恒温チラー水27の温度、及び、ノズル15から供給される研削水26の温度は略同じ30℃に維持されている。
そして、恒温チラー水源22の給水口22aから、恒温制御部19に向けて30℃の恒温チラー水27が給水配管21内に供給される。この恒温チラー水27は、給水口119fから水路119内に入り、その後、排水口119gから出て回転チャックテーブル13の外周より排水される、所謂、掛け流し状態のルートで流れる。この際、水路119内では恒温チラー水27が、図3において、給水口119fから環状水路部119a−連通水路部119e−環状水路部119b−連通水路部119e−環状水路部119c−連通水路部119e−環状水路部119d、及び連通水路部119eを順に通って流れ、その30℃に暖められている恒温チラー水27でチャック18の下面(界面)を暖める。これにより、チャック18の初期温度が、通常は24℃であるのを、加工時に加工熱で加熱される温度30℃と略同じである30℃に初期温度を設定する。したがって、この初期状態で、チャック18の熱膨張変形を、予め30℃相当に対応した変形にしておく。
また、この状態で回転チャックテーブル13上にウェハWを載置する。ウェハWが載置されたらチャック用配管23を介して、バキュームポンプ25がエアを吸引し、吸引板18a上を負圧にして吸引板18a上にウェハWを吸引保持する。
次いで、回転チャックテーブル13が回転機構部12と共に矢印A方向に、加工位置まで移動される。回転チャックテーブル13が加工位置に移動されたら、回転加工ホイール16を回転させた研削部14が矢印D方向に下降されて、所定の研削加工が行われる。この研削加工中、ノズル15からは略30℃に温度管理された研削水26がウェハW上に供給され、チャック18に与える温度変化を少なくした状態で研削加工が行われる。
また、研削加工が終了したら、ノズル15による研削水26の供給が停止するとともに、研削部14が矢印U方向に移動して研削加工が停止する。さらに、回転チャックテーブル13が回転機構部12と共に矢印B方向に移動され、ウェハ交換位置(図1に示す位置)に配置される。ウェハ交換位置に移動されると、切換弁24が恒温チラー水源22側に切り換えられ、恒温チラー水源22から吸引板18aに略30℃に温度管理された恒温チラー水27が供給され、ウェハWを吸引板18aの吸引保持から開放するとともに、吸引板24の温度を略30℃に保つ。これと同時に、図示しないウェハ搬送手段により、ウェハWが回転チャックテーブル13の吸引板18a上から取り除かれ、代わりに加工前のウェハWが載せられて、1つの加工サイクルが終了する。以後、この動作を繰り返し、研削加工が順に行われる。
したがって、このように構成された加工装置10によれば、略30℃に温度管理された恒温チラー水27を恒温制御部19の水路119内に流すことにより、その恒温チラー水27の熱で、回転チャックテーブル13を略定温の30℃に保持し、その30℃に保持した状態で研削加工を行うことができる。これにより、1枚目のウェハWを研削加工するときの回転チャックテーブル13の温度とn枚目のウェハを研削加工するときの回転チャックテーブル13の温度を略同じ、すなわち1枚目の加工からn枚目の加工まで、回転チャックテーブル13の熱膨張変化を略同じ状態にして加工を行うことができる。これにより、研削加工を継続して行っても1枚目の加工からn枚目の加工まで、厚み精度に影響を与えることなく、高精度の加工が可能になる。
ここで、図4は、恒温制御部19を設けた本発明に係る加工装置10で加工した場合におけるウェハWの測定と、恒温制御部を設けていない従来の加工装置で加工した場合におけるウェハWの表面形状の測定試験の結果であり、(a)は本発明の装置を使用した場合、(b)は従来の装置を使用した場合である。また、試料として使用したウェハWの直径は共に300mmである。
そして、図4において、(a)に示す本発明に係る加工装置10を使用して加工した場合のウェハWの測定試験の結果では、符号n1で示す一枚目の加工と符号n5で示す5枚目の加工での厚みのバラツキS1は0.174である。これに対して、(b)に示す従来の加工装置(恒温制御部19を設けていない)を使用して加工した場合のウェハWの測定試験の結果では、符号n1で示す一枚目の加工と符号n5で示す5枚目の加工での厚みのバラツキS2が0.727である。しがって、本発明に係る加工装置10を使用して加工した場合の方が従来の加工装置を使用して加工した場合に比べて、厚みのバラツキが0.553だけ少ないことがわかった。
なお、上記測定試験では、回転加工ホイールの回転数を2800rpm、回転チャックテーブルの回転数を301rpmとし、研削用砥石16aの切り込み速度を1μm/秒とした。また、研削水26として純水の供給は8リットル/分、恒温チラー水27の供給は2リットル/分とした。
その測定試験の結果から、本発明に係る加工装置10の場合では、研削加工を継続して行っても、1枚目(n1)の加工からN枚目(nN)の加工まで、ウェハWの厚み精度に影響を与えることなく、高精度の加工が可能になる。また、従来の加工装置では、作業を開始して数枚のウェハWをダミーとして研削し、研削後は、そのダミーとしたウェハWを廃棄するようにしていたが、その廃棄していたウェハWを無くすことが可能になるので、コスト低減に寄与する。
また、恒温制御部19の水路119を、チャック18の底面(界面)と隣接して、すなわち、前記チャックベース17の上面(チャック18と対向する面)を断面U字に掘削した溝における上面を、チャック18の下面(界面)で覆って塞いだ状態にして設けている。しかも、水路119を、同心状にして形成された環状水路部119a、119b、119c、119dと、これら各環状水路部119a、119b、119c、119d同士を順に連通している連通水路部119eとで形成し、該水路119がチャック18下面のほぼ全体に接した状態にして設けているので、チャックベース17側からチャック18の底面全体に恒温チラー水27の熱を効率良く伝達させて温度管理を行うことができ、温度管理が容易になる。
また、恒温チラー水源22から恒温制御部19に供給される恒温チラー水27の温度とノズル15から回転チャックテーブル13上に供給される研削水26の温度を略同じ温度に管理して加工をするので、回転チャックテーブルの温度をより簡単に管理することができる。
図5は、本発明に係るウェハの構成と加工装置の一変形例を示すものである。図5に示す変形例は、図2に示した回転チャックテーブル13では、恒温制御部19の恒温チラー水27が、給水口119fから水路119内に入り、その後、排水口119gから回転チャックテーブル13の外周に排出させる、所謂、掛け流しタイプであるのに対して、この変形例では排出口119gから恒温チラー水源22に戻す、循環タイプの構成にしたものであり、他の構成は図2と同一である。したがって、図5では図1乃至図4と同一の構成部分は同一符号を付して重複説明を省略する。
すなわち、図5に示す加工装置の回転チャックテーブル13に設けられた恒温制御部19は、排水口119gが排水配管25を介して恒温チラー水源22の回収口22bに接続されている。
そして、この変形例の構造では、研削作業を開始するとき、恒温チラー水源22の給水口22aから30℃の恒温チラー水27が給水配管21内に、恒温制御部19に向けて供給される。この恒温チラー水27は、給水口119fから水路119内に入り、その後、排水口119gから排水配管25内に排水されて、それが回収口22bを通って恒温チラー水源22内に戻される。また、恒温チラー水源22内に戻された研削水26は、恒温チラー水源22内において再び30℃の温度に制御される。そして、恒温チラー水源22の給水口22aから再び給水配管21内に、30℃の恒温チラー水27として恒温制御部19に向けて供給される、循環式状態のルートで流れる。
したがって、この変形例の構造の場合では、恒温チラー水源22内で温度管理されて水路119内に流され、更に回転チャックテーブル13内の温度管理を済ませた恒温チラー水27は、チャックベース17の排水口119gから恒温チラー水源22内に戻されて、その恒温チラー水源22内で再び温度管理された後、水路119内に戻される循環路を経て再利用されるので、図2に示した研削装置の効果に加えて、さらに経済性が向上することになる。
なお、本発明は、上記実施例及び変形例に限ること無く、本発明の精神を逸脱しない限り更に種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
以上説明したように、本発明はウェハの表面を平坦に研削加工をする研削装置に適用した場合を例に挙げて説明したが、これに限らず研磨加工をする研磨装置にも応用できる。
10 加工装置
11 装置本体
12 回転機構部
13 回転チャックテーブル
14 研削部
15 ノズル
16 回転加工ホイール
16a 研削用砥石
17 チャックベース
18 チャック
18a 吸引板
18b 枠体
19 恒温制御部
119 水路
119a〜119d 環状水路部
119e連通水路部
119f 給水口
119g 排水口
20 ロータリジョイント
21 給水配管
22 恒温チラー水源
22a 給水口
22b 回収口
23 チャック用配管
24 切換弁
25 排水配管
26 研削水
27 恒温チラー水
50 制御部
W ウェハ
S1,S2 誤差
S3 高さの差

Claims (6)

  1. 円板状のウェハを吸引保持する円板状のチャックと、該チャックと一体に回転するチャックベースを有する回転チャックテーブルと、該回転チャックテーブル上のウェハを研削する回転加工ホイールと、前記回転チャックテーブル上に研削水を供給するノズルと、を備えるウェハの高精度加工装置であって、
    前記回転チャックテーブルは、前記回転チャックテーブルを略定温に保持するための恒温チラー水を流す水路を設けた恒温制御部を有する、ことを特徴とするウェハの高精度加工装置。
  2. 前記恒温制御部の水路は、前記チャックの底面に隣接して前記チャックベースに設けた、ことを特徴とする請求項1に記載のウェハの高精度加工装置。
  3. 前記恒温制御部の水路は、前記チャックベースの中心側で恒温チラー水源に接続される給水口と、前記チャックベースの外周側近傍に形成される排水口と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェハの高精度加工装置。
  4. 前記水路の排水口は、前記恒温チラー水源の回収口に接続される、ことを特徴とする請求項3に記載のウェハの高精度加工装置。
  5. 前記恒温制御部の水路は、連通水路部を通して連通されている複数の同心状に配置された環状水路部を有する、ことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のウェハの高精度加工装置。
  6. 前記恒温制御部に供給される恒温チラー水の温度と前記ノズルから前記回転チャックテーブル上に供給される研削水の温度を略同じに設定してなる、ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載のウェハの高精度加工装置。
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