JP6474801B2 - 硬化性樹脂組成物、硬化物、封止材、及び半導体装置 - Google Patents
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Description
さらに、半導体装置を腐食させる腐食性ガスには複数の種類が存在するため、多種多様な腐食性ガスに対するバリア性も併せて有することが要求されてきている。中でも、本発明者らは、半導体素子を被覆する材料には、少なくとも、硫化水素(H2S)ガスに対するバリア性(耐H2S腐食性)と硫黄酸化物(SOx)ガスに対するバリア性(耐SOx腐食性)の二つを兼ね備えていることが重要であることを見出した。
で表されるイソシアヌレート化合物を含むことが好ましい。
[1]ポリオルガノシロキサン(A)、シルセスキオキサン(B)、イソシアヌレート化合物(C)、及び希土類金属原子のカルボン酸塩(E)を含み、ポリオルガノシロキサン(A)としてアリール基を有しないポリオルガノシロキサンを含み、シルセスキオキサン(B)としてラダー型シルセスキオキサンを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
[2]前記ラダー型シルセスキオキサンとして、分子内に脂肪族炭素−炭素二重結合を有するラダー型シルセスキオキサンを含む[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
[3]前記ラダー型シルセスキオキサンとして、分子内にSi−H結合を有するラダー型シルセスキオキサンを含む[1]又は[2]に記載の硬化性樹脂組成物。
[4]前記ラダー型シルセスキオキサンとして、分子内にアリール基を有するラダー型シルセスキオキサンを含む[1]〜[3]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[5]イソシアヌレート化合物(C)として、前記式(1)で表されるイソシアヌレート化合物を含む[1]〜[4]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[6]前記式(1)で表される前記イソシアヌレート化合物が、Rx、Ry、Rzのうち、ひとつ以上が前記式(3)で表される基であるイソシアヌレート化合物である[5]に記載の硬化性樹脂組成物。
[7]希土類金属原子のカルボン酸塩(E)として、カルボン酸イットリウムを含む[1]〜[6]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[8]希土類金属原子のカルボン酸塩(E)が、カルボン酸セリウム、カルボン酸ランタン、カルボン酸プラセオジム、及びカルボン酸ネオジムの混合物である[1]〜[6]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[9]硬化性樹脂組成物中に含まれる化合物中に存在するケイ素原子に結合する脂肪族炭素−炭素二重結合の総数に対する、硬化性樹脂組成物中に含まれる化合物中に存在するSi−H基の総数の比が、1未満である[1]〜[8]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[10]更に、シランカップリング剤(D)を含む[1]〜[9]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[11]前記ポリオルガノシロキサン(A)中に含まれるポリオルガノシロキサンが、ヒドロシリル基又は脂肪族炭素−炭素不飽和結合を有する基を有する直鎖状又は分岐鎖状のポリオルガノシロキサンである[1]〜[10]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[12]前記ポリオルガノシロキシシルアルキレンが、式(6)で表される構造を有するポリオルガノシロキシシルアルキレンである[1]〜[11]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[13]前記のアリール基を有しないポリオルガノシロキサンの割合が、ポリオルガノシロキサン(A)全量に対して、50重量%以上である[1]〜[12]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[14]前記ポリオルガノシロキサン(A)の含有量が、硬化性樹脂組成物の全量に対して、55〜95重量%である[1]〜[13]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[15]前記ラダー型シルセスキオキサンの含有量が、シルセスキオキサン(B)全量に対して、50重量%以上である[1]〜[14]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[16]前記の分子内に脂肪族炭素−炭素二重結合を有するラダー型シルセスキオキサンの含有量が、シルセスキオキサン(B)全量に対して、20重量%以上である[2]〜[15]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[17]前記の分子内にSi−H結合を有するラダー型シルセスキオキサンの含有量が、シルセスキオキサン(B)全量に対して、10重量%以上である[3]〜[16]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[18]前記シルセスキオキサン(B)の含有量が、硬化性樹脂組成物の全量に対して、5〜45重量%である[1]〜[17]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[19]前記イソシアヌレート化合物(C)の含有量が、硬化性樹脂組成物の全量に対して、0.01〜10重量%である[1]〜[18]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[20]前記シランカップリング剤(D)の含有量が、硬化性樹脂組成物の全量に対して、0.01〜15重量%である[1]〜[19]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[21]前記の希土類金属原子のカルボン酸塩(E)の含有量が、硬化性樹脂組成物全量に対して、0.008〜1.000重量%である[1]〜[20]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[22][1]〜[21]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
[23][1]〜[21]のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を用いて得られる封止材。
[24][23]に記載の封止材を用いて得られる半導体装置。
本発明の硬化性樹脂組成物におけるポリオルガノシロキサン(A)は、シロキサン結合(Si−O−Si)で構成された主鎖を有するポリオルガノシロキサンであって、アリール基を有しないポリオルガノシロキサンを少なくとも含む。
なお、本明細書において、シロキサン結合(Si−O−Si)で構成された主鎖を有するポリオルガノシロキサンを、単に「ポリオルガノシロキサン」と称する場合がある。
また、ポリオルガノシロキサン(A)中に含まれるポリオルガノシロキサンは、ヒドロシリル基又は脂肪族炭素−炭素不飽和結合を有する基を有する直鎖状又は分岐鎖状のポリオルガノシロキサンであっても良い。ポリオルガノシロキサン(A)中に含まれるポリオルガノシロキサンとしては、ジメチルシリコーン骨格(ポリジメチルシロキサン)等の周知慣用のシリコーン骨格を有するポリオルガノシロキサンが挙げられる。
なお、ポリオルガノシロキサン(A)中に含まれるポリオルガノシロキサンには、シルセスキオキサン(B)は含まれない。
即ち、上記一価の炭化水素基、又は上記一価の複素環式基は、上記で例示した一価の炭化水素基又は一価の複素環式基の少なくとも1つの水素原子が置換基と置き換わった一価の炭化水素基又は一価の複素環式基であってもよい。上記置換基の炭素数は0〜20が好ましく、より好ましくは0〜10である。上記置換基としては、具体的には、例えば、ハロゲン原子;ヒドロキシル基;アルコキシ基;アルケニルオキシ基;アシルオキシ基;メルカプト基;アルキルチオ基;アルケニルチオ基;カルボキシル基;アルコキシカルボニル基;アミノ基;モノ又はジアルキルアミノ基;アシルアミノ基;エポキシ基含有基;オキセタニル基含有基;アシル基;オキソ基;イソシアネート基;これらの2以上が必要に応じてC1-6アルキレン基を介して結合した基等が挙げられる。
なお、本明細書における上記数平均分子量、重量平均分子量は、例えば、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによるポリスチレン換算の分子量として、Alliance HPLCシステム 2695(Waters製)、Refractive Index Detector 2414(Waters製)、カラム:Tskgel GMHHR−M×2(東ソー(株)製)、ガードカラム:Tskgel guard column HHRL(東ソー(株)製)、カラムオーブン:COLUMN HEATER U−620(Sugai製)、溶媒:THF、測定条件:40℃、の条件で測定したものをいう。
したがって、数平均分子量、重量平均分子量が、他の分析機器を用いた場合に別の範囲に含まれるものであっても、上記測定条件によって、数平均分子量、及び/又は重量平均分子量が上記範囲であれば、本発明の硬化性樹脂組成物を構成する一つの成分であるポリオルガノシロキサン(A)中に含まれるポリオルガノシロキサンに該当する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、シルセスキオキサン(B)として、ラダー型シルセスキオキサンを少なくとも含む。上記ラダー型シルセスキオキサンは、架橋された三次元構造を有するポリシロキサンである。
シルセスキオキサン(B)中に含まれるシルセスキオキサンは、上記T単位を基本構成単位とし、実験式(基本構造式)SiO1.5で表されるポリシロキサンであり、例えば、ランダム構造のSi−O−Si骨格の構造を有するシルセスキオキサン、カゴ構造のSi−O−Si骨格の構造を有するシルセスキオキサン、ラダー構造のSi−O−Si骨格の構造を有するシルセスキオキサン(ラダー型シルセスキオキサン)などが挙げられる。シスセスキオキサン(B)に含まれる上記シルセスキオキサン(例えば、ラダー型シスセスキオキサン)は、1種を単独で、又は2種以上を組合せて使用することができる。
上記ラダー型シルセスキオキサンとしては、例えば、分子内に脂肪族炭素−炭素二重結合を有するラダー型シルセスキオキサン(B1)(以下、単に「ラダー型シルセスキオキサン(B1)」と称する場合がある)を含んでいてもよい。上記ラダー型シルセスキオキサンは、ラダー型シルセスキオキサン(B1)であることが好ましい。ラダー型シルセスキオキサン(B1)としては、上記側鎖又は上記末端基に脂肪族炭素−炭素二重結合を有する基を持つ化合物であれば特に限定されない。
シルセスキオキサン(B)に、常温で固体のシルセスキオキサン(B1)が含まれると、腐食性ガスに対する耐腐食性や、強靭性(特に耐クラック性)が向上する傾向がある。
上記ラダー型シルセスキオキサンとしては、例えば、分子内にSi−H結合を有するラダー型シルセスキオキサン(B2)(以下、単に「ラダー型シルセスキオキサン(B2)」と称する場合がある)を含んでいてもよい。上記ラダー型シルセスキオキサンは、ラダー型シルセスキオキサン(B2)であってもよい。ラダー型シルセスキオキサン(B2)としては、上記側鎖又は上記末端基に水素原子又はSi−H結合を有する基を持つ化合物であれば特に限定されない。
シルセスキオキサン(B)に、常温で固体のシルセスキオキサン(B2)が含まれると、腐食性ガスに対する耐腐食性や、強靭性(特に耐クラック性)が向上する傾向がある。
上記ラダー型シルセスキオキサンは、例えば、分子内にアリール基を有するラダー型シルセスキオキサンを含んでいてもよい。分子内にアリール基を有するラダー型シルセスキオキサンにおけるアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等のC6-14アリール基(特にC6-10アリール基)等が挙げられる。これらアリール基は、ポリオルガノシロキサン(A)におけるケイ素原子が有する置換基(ケイ素原子に直接結合する基)であっても良い。
また、上記ラダー型シルセスキオキサンとしては、ラダー型シルセスキオキサン(B1)、ラダー型シルセスキオキサン(B2)、分子内にアリール基を有するラダー型シルセスキオキサン以外のラダー型シルセスキオキサン(以下、「その他のラダー型シルセスキオキサン」と称する場合がある)を含んでいてもよい。特に、上記その他のラダー型シルセスキオキサンは、ラダー型シルセスキオキサン(B1)やラダー型シルセスキオキサン(B2)と併用することが好ましい。
シルセスキオキサン(B2)は、硬化性樹脂組成物中に含まれるSiH基の数を制御しやすいという観点から、シルセスキオキサン(B1)と併用することが好ましい。中でも、シルセスキオキサン(B1)とシルセスキオキサン(B2)の比率(シルセスキオキサン(B1):シルセスキオキサン(B2))が、2〜8:8〜2が好ましく、より好ましくは4〜6:6〜4である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、イソシアヌレート化合物(C)を含む。本発明の硬化性樹脂組成物はイソシアヌレート化合物(C)を含むことにより、特に、硬化により形成される硬化物の腐食性ガスに対するバリア性が向上し、さらに、被着体に対する密着性が向上する傾向がある。
本発明の硬化性樹脂組成物は、シランカップリング剤(D)を含んでも良い。シランカップリング剤(D)を含むことにより、被着体に対する密着性が向上する傾向がある。
本発明の硬化性樹脂組成物は、希土類金属原子のカルボン酸塩(E)を含む。希土類金属原子のカルボン酸塩(E)を含むことにより、耐H2S腐食性と耐熱性が向上する傾向がある。希土類金属原子のカルボン酸塩中に含まれる希土類金属原子は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
本明細書において、希土類金属原子のカルボン酸塩を、カルボン酸希土類と称する場合がある。
希土類金属原子のカルボン酸塩(E)中の希土類金属原子のカルボン酸塩は、1種を単独で、又は2種以上を組合せて使用することができる。
希土類金属原子のカルボン酸塩(E)としては、例えば、商品名「オクトープR」(ホープ製薬株式会社製)などの市販品を用いてもよい。
硬化性樹脂組成物中の上記希土類金属原子の含有量は、後述の評価の(希土類金属原子含有量(ppm))に記載の方法で測定することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に、ヒドロシリル化触媒を含んでいても良い。本発明の硬化性樹脂組成物は、ヒドロシリル化触媒を含むことにより、硬化反応(ヒドロシリル化反応)を効率的に進行させることができる。上記ヒドロシリル化触媒としては、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒等の周知のヒドロシリル化反応用触媒が例示される。具体的には、白金微粉末、白金黒、白金担持シリカ微粉末、白金担持活性炭、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金のオレフィン錯体、白金−カルボニルビニルメチル錯体などの白金のカルボニル錯体、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体や白金−シクロビニルメチルシロキサン錯体などの白金ビニルメチルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯体、白金−ホスファイト錯体等の白金系触媒、ならびに上記白金系触媒において白金原子の代わりにパラジウム原子又はロジウム原子を含有するパラジウム系触媒又はロジウム系触媒が挙げられる。なお、上記ヒドロシリル化触媒は1種を単独で、又は2種以上を組合せて使用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化反応(ヒドロシリル化反応)の速度を調整するために、ヒドロシリル化反応抑制剤を含んでいても良い。上記ヒドロシリル化反応抑制剤としては、例えば、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、フェニルブチノール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;チアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。上記ヒドロシリル化反応抑制剤は1種を単独で、又は2種以上を組合せて使用することができる。上記ヒドロシリル化反応抑制剤の含有量としては、硬化性樹脂組成物の架橋条件により異なるが、実用上、硬化性樹脂組成物中の含有量として、0.00001〜5重量%の範囲内が好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、その他のシロキサン化合物として、更に、分子内(一分子中)に2個以上の脂肪族炭素−炭素二重結合を有する環状シロキサンを含んでいても良い。また、本発明の硬化性樹脂組成物は、その他のシロキサン化合物として、更に、分子内(一分子中)に2個以上のSiH基を有する環状シロキサンを含んでいても良い。上記環状シロキサンは1種を単独で、又は2種以上を組合せて使用することができる。本発明の硬化性樹脂組成物における環状シロキサンの含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、0.01〜30重量%が好ましく、0.1〜20重量%がより好ましく、0.5〜10重量%が更に好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、その他のシラン化合物(例えば、ヒドロシリル基を有する化合物)を含んでいても良い。上記その他のシラン化合物としては、例えば、メチル(トリスジメチルシロキシ)シラン、テトラキス(ジメチルシロキシ)シラン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−へプタメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,1,3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサン、1,1,1,3,5,5,7,7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサンなどのSiH基を有する直鎖状又は分岐鎖状シロキサンなどが挙げられる。なお、上記シラン化合物は1種を単独で、又は2種以上を組合せて使用することができる。上記シラン化合物の含有量は、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、0〜5重量%が好ましく、0〜1.5重量%がより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、溶媒を含んでいても良い。上記溶媒としては、例えば、トルエン、ヘキサン、イソプロパノール、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の従来公知の溶媒が挙げられる。上記溶媒は1種を単独で、又は2種以上を組合せて使用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、その他任意の成分として、沈降シリカ、湿式シリカ、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、酸化チタン、アルミナ、ガラス、石英、アルミノケイ酸、酸化鉄、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、カーボンブラック、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の無機質充填剤、これらの充填剤をオルガノハロシラン、オルガノアルコキシシラン、オルガノシラザン等の有機ケイ素化合物により処理した無機質充填剤;シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等の有機樹脂微粉末;銀、銅等の導電性金属粉末等の充填剤、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、熱安定化剤など)、難燃剤(リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、無機系難燃剤など)、難燃助剤、補強材(他の充填剤など)、核剤、カップリング剤、滑剤、ワックス、可塑剤、離型剤、耐衝撃改良剤、色相改良剤、流動性改良剤、着色剤(染料、顔料など)、分散剤、消泡剤、脱泡剤、抗菌剤、防腐剤、粘度調整剤、増粘剤などの慣用の添加剤を含んでいても良い。これらの添加剤は単独で、又は2種以上を組合せて使用できる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物中に含まれる化合物中に存在するケイ素原子に結合する脂肪族炭素−炭素二重結合の総数に対する、硬化性樹脂組成物中に含まれる化合物に存在するヒドロシリル基の総数の比(モル比でもある)が、1未満(好ましくは0.20以上1.00未満、より好ましくは0.50〜0.98、さらに好ましくは0.70〜0.95)となるような組成(配合組成)であることが好ましい。ヒドロシリル基と脂肪族炭素−炭素二重結合との割合を上記範囲とすることにより、硬化物の硬度が低下するためLED封止材としたときのワイヤーへかかる負荷が小さくなり、熱衝撃に対する信頼性が向上する傾向にある。
なお、本明細書において、ケイ素原子に結合する脂肪族炭素−炭素二重結合とは、ケイ素原子が有する置換基中に含まれる脂肪族炭素−炭素二重結合をいう。また、ケイ素原子に結合する脂肪族炭素−炭素二重結合は、ケイ素原子が有する置換基の末端、及び末端以外の脂肪族炭素−炭素二重結合を含む。
本発明の硬化性樹脂組成物を硬化反応(ヒドロシリル化反応)により硬化させることにより、硬化物(以下、「本発明の硬化物」と称する場合がある)を得ることができる。硬化反応の条件は、特に限定されず、従来公知の条件より適宜選択することができるが、例えば、反応速度の点から、温度(硬化温度)は25〜180℃(より好ましくは60℃〜150℃)が好ましく、時間(硬化時間)は5〜720分が好ましい。本発明の硬化物は、耐熱性、透明性、柔軟性等の各種物性に優れ、さらに、リフロー工程における耐クラック性、パッケージに対する密着性等の耐リフロー性に優れ、腐食性ガスに対するバリア性にも優れる。
上記エージング前のA硬度は、例えば、硬化前の硬化性樹脂組成物中に含まれる全化合物に存在するヒドロシリル基に対する、硬化性樹脂組成物中に含まれる全化合物に存在するケイ素原子に結合する脂肪族炭素−炭素二重結合の比率、ポリオルガノシロキサン(A)やシルセスキオキサン(B)のビニル重量率、もしくはSi−H重量率、シルセスキオキサン(B)の配合量などにより調節することができる。
上記エージング後のA硬度は、例えば、硬化前の硬化性樹脂組成物中に含まれる全化合物に存在するヒドロシリル基に対する、硬化性樹脂組成物中に含まれる全化合物に存在するケイ素原子に結合する脂肪族炭素−炭素二重結合の比率、ポリオルガノシロキサン(A)やシルセスキオキサン(B)に含まれるビニル重量率、SiH重量率、ヒドロシリル化触媒量などにより調節することができる。
本発明の封止材は、本発明の硬化性樹脂組成物を必須成分として含む封止材である。本発明の封止材を用いて(例えば、硬化させて)得られる封止材(硬化物)は、耐熱性、透明性、柔軟性等の各種物性に優れ、さらに、耐リフロー性、腐食性ガスに対するバリア性に優れる。このため、本発明の封止材は、半導体装置における半導体素子の封止材、特に、光半導体装置における光半導体素子(特に、高輝度、短波長の光半導体素子)の封止材等として好ましく使用できる。本発明の封止材を用いて半導体素子(特に、光半導体素子)を封止することによって、耐久性及び品質に優れた半導体装置(特に、光半導体装置)が得られる。
また、反応生成物及び製品の数平均分子量及び重量平均分子量の測定は、Alliance HPLCシステム 2695(Waters製)、Refractive Index Detector 2414(Waters製)、カラム:Tskgel GMHHR−M×2(東ソー(株)製)、ガードカラム:Tskgel guard column HHRL(東ソー(株)製)、カラムオーブン:COLUMN HEATER U−620(Sugai製)、溶媒:THF、測定条件:40℃、ポリスチレン換算、により行った。
ポリオルガノシロキサン(A)として、以下の製品を使用した。
GD−1012A:長興化学工業社製、ビニル基含有量1.33重量%、フェニル基含有量0重量%、SiH基(ヒドリド換算)含有量0重量%、数平均分子量5108、重量平均分子量23385
GD−1012B:長興化学工業社製、ビニル基含有量1.65重量%、フェニル基含有量0重量%、SiH基(ヒドリド換算)含有量0.19重量%、数平均分子量4563、重量平均分子量21873
KER−2500A:信越化学工業(株)製、ビニル基含有量1.53重量%、フェニル基含有量0重量%、SiH基(ヒドリド換算)含有量0.03重量%、数平均分子量4453、重量平均分子量19355
KER−2500B:信越化学工業(株)製、ビニル基含有量1.08重量%、フェニル基含有量0重量%、SiH基(ヒドリド換算)含有量0.13重量%、数平均分子量4636、重量平均分子量18814
<合成例1>
反応容器に、メチルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製)30.06g、ビニルトリエトキシシラン(東京化成工業(株)製)21.39g及びメチルイソブチルケトン(MIBK)17.69gを仕込み、これらの混合物を10℃まで冷却した。上記混合物に水281ミリモル(5.06g)及び5Nの塩酸0.48g(塩化水素として2.4ミリモル)を1時間かけて滴下した。滴下後、これらの混合物を10℃で1時間保持した。その後、MIBKを80.0g添加して、反応溶液を希釈した。
次に、反応容器の温度を70℃まで昇温し、70℃になった時点で水703ミリモル(12.64g)を添加し、重縮合反応を窒素下で12時間行った。
続いて、上記重縮合反応後の反応溶液にヘキサメチルジシロキサン15.0gを添加して、シリル化反応を70℃で3時間行った。その後、反応溶液を冷却し、下層液が中性になるまで水洗を行い、その後、上層液を分取した。次に、上記上層液から、1mmHg、60℃の条件で溶媒を留去し、末端にトリメチルシリル基を有するラダー型シルセスキオキサンを無色透明の固体状の生成物として22.0g得た。
上記ラダー型シルセスキオキサンの重量平均分子量(Mw)は5000、1分子当たりのビニル基の含有量(平均含有量)は11.68重量%であり、メチル基/ビニル基(モル比)は60/40であった。
上記ラダー型シルセスキオキサンの1H−NMRスペクトルは、以下の通りであった。
1H−NMR(JEOL ECA500(500MHz、CDCl3))δ:0−0.3ppm(br)、5.8−6.1ppm(br)
反応容器に、メチルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製)34.07g、フェニルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製)11.49g、及びメチルイソブチルケトン(MIBK)17.69gを仕込み、これらの混合物を10℃まで冷却した。上記混合物に水240ミリモル(4.33g)及び5Nの塩酸0.48g(塩化水素として2.4ミリモル)を1時間かけて滴下した。滴下後、これらの混合物を10℃で1時間保持した。その後、MIBKを80.0g添加して、反応溶液を希釈した。
次に、反応容器の温度を70℃まで昇温し、70℃になった時点で水606ミリモル(10.91g)を添加し、重縮合反応を窒素下で9時間行った。さらに、ビニルトリエトキシシラン(東京化成工業(株)製)6.25gを添加し、3時間反応を行った。
続いて、上記重縮合反応後の反応溶液にヘキサメチルジシロキサン15.0gを添加して、シリル化反応を70℃で3時間行った。その後、反応溶液を冷却し、下層液が中性になるまで水洗を行い、その後、上層液を分取した。次に、上記上層液から、1mmHg、60℃の条件で溶媒を留去し、末端にビニル基とトリメチルシリル基とを有するラダー型シルセスキオキサン(上述のラダー型シルセスキオキサン(B1)に相当)を無色透明の液状の生成物として得た。
上記ラダー型シルセスキオキサンの重量平均分子量(Mw)は3400、1分子当たりのビニル基の含有量(平均含有量)は3.96重量%であり、フェニル基/メチル基/ビニル基(モル比)は17/68/15であった。
上記ラダー型シルセスキオキサンの1H−NMRスペクトルは、以下の通りであった。
1H−NMR(JEOL ECA500(500MHz、CDCl3))δ:−0.3−0.3ppm(br)、5.7−6.2ppm(br)、7.1−7.7ppm(br)
反応容器に、メチルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製)31.06g、フェニルトリエトキシシラン(信越化学工業(株)製)2.38g、及びメチルイソブチルケトン(MIBK)93.00gを仕込み、これらの混合物を10℃まで冷却した。上記混合物に水240ミリモル(4.33g)及び5Nの塩酸0.24g(塩化水素として1.2ミリモル)を1時間かけて滴下した。滴下後、これらの混合物を10℃で1時間保持した。
次に、反応容器の温度を50℃まで昇温し、50℃になった時点で水120ミリモル(2.16g)を添加し、重縮合反応を窒素下で4時間行った。さらに、ビニルトリエトキシシラン(東京化成工業(株)製)11.18gを添加し、4時間反応を行った。
続いて、上記重縮合反応後の反応溶液にヘキサメチルジシロキサン19.5gを添加して、シリル化反応を50℃で1時間行った。その後、反応溶液を冷却し、下層液が中性になるまで水洗を行い、その後、上層液を分取した。次に、上記上層液から、1mmHg、60℃の条件で溶媒を留去し、末端にビニル基とトリメチルシリル基とを有するラダー型シルセスキオキサン(上述のラダー型シルセスキオキサン(B1)に相当)を無色透明の液状の生成物として得た。
上記ラダー型シルセスキオキサンの数平均分子量(Mn)は879、重量平均分子量(Mw)は1116であった。
反応容器に、合成例2で得られたラダー型シルセスキオキサン12gと、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(東京化成工業(株)製)24gと、2.0%白金−シクロビニルシロキサン錯体ビニルシクロシロキサン溶液(和光純薬工業(株)製)10μlとを仕込んだ。次いで、70℃で8時間加熱して、反応終了とした。続いて、エバポレータで濃縮した後、真空ポンプを用いて0.2Torrで3時間減圧し、末端にSiH含有基とトリメチルシリル基とを有するラダー型シルセスキオキサン(上述のラダー型シルセスキオキサン(B2)に相当)を液状の生成物として得た。
上記ラダー型シルセスキオキサンの重量平均分子量(Mw)は3700、1分子当たりのSiH基の含有量(平均含有量)は、SiH基におけるH(ヒドリド)の重量換算で0.11重量%であった。
上記ラダー型シルセスキオキサンの1H−NMRスペクトルは、以下の通りであった。
1H−NMR(JEOL ECA500(500MHz、CDCl3))δ:−0.3−0.3ppm(br)、4.7ppm(s)、7.1−7.7ppm(br)
イソシアヌレート化合物(C)として、以下の製品を使用した。
モノアリルジグリシジルイソシアヌレート:四国化成工業(株)製
シランカップリング剤(D)として、以下の製品を使用した。
3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン:東レ・ダウ・コーニング(株)製
希土類金属原子のカルボン酸塩(E)として、以下の製品を使用した。
オクトープR:2−エチルヘキサン酸レア・アース(ホープ製薬(株)製;レア・アース類としてセリウム、ランタン、ネオジム、プラセオジムを含む。溶剤として、2−エチルヘキサン酸:8wt%、ミネラルスピリット68%含む)
2−エチルヘキサン酸イットリウム(和光純薬工業(株)製;2−エチルヘキサン酸イットリウム(III), 49% トルエン溶液)
2−エチルヘキサン酸セリウム(和光純薬工業(株)製;2−エチルヘキサン酸セリウム(III), 49% 2−エチルヘキサン酸溶液)
実施例1〜9及び比較例1〜4を、以下の手順に従って実施した。
表1に従って、イソシアヌレート化合物(C)及びシランカップリング剤(D)を所定重量比率で混合した後、希土類金属原子のカルボン酸塩(E)及びシルセスキオキサン(B)を混合し、70℃で2時間攪拌した。その後、室温まで冷却し、ポリオルガノシロキサン(A)を混合し、室温で10分間攪拌して、硬化性樹脂組成物を得た。
実施例および比較例で得られたサンプルについて、下記の測定方法又は評価方法により評価を行った。
実施例1〜9、比較例1〜4で得られた硬化性樹脂組成物(100重量%)に対する、希土類金属原子の含有量は、ICP−MSを用いた、試料中に含まれる希土類金属原子の定量分析により測定した。
装置:商品名「Agilent7500cs」(横河アナリティカルシステムズ製)
試料を溶媒にて希釈調製したものをICP−MS測定用検液とした。検量線用標準液は、上記検液に各元素の原子吸光用標準液を適宜希釈したものを添加して用いた。
実施例1〜9、比較例1〜4で得られた硬化性樹脂組成物中に含まれる化合物中に存在するケイ素原子に結合する脂肪族炭素−炭素二重結合1モルに対する、硬化性樹脂組成物中に含まれる化合物中に存在するヒドロシリル基のモル数の比(モル比)を、1H−NMRにより以下の条件で測定した。
なお、ヒドロシリル基の割合(重量基準)は、SiH基におけるH(ヒドリド)の重量換算(H換算)により求めた。
測定条件
装置:JEOL ECA500(500MHz、溶媒:CDCl3)δ:5.7−6.2ppm、δ:4.6−4.8ppm
直径6cmのアルミカップへ実施例1〜9、比較例1〜4で得られた硬化性樹脂組成物をそれぞれ注入し、100℃で1時間、続いて、150℃で5時間加熱した。得られた硬化物をアルミカップから取り出し、これを200℃エージング試験用の試料とした。得られた試料の厚さは6mmであった。
JIS K6253に準拠して、得られた試料のA硬度(エージング前のA硬度)を測定した。
得られた試料を温度200℃のオーブン(ヤマト科学株式会社製、型番「DN4101」)に入れ500時間後に取り出し、JIS K6253に準拠して、200℃500時間エージング後のA硬度(エージング後のA硬度)を測定した。
LEDパッケージ(商品名「SMD LED(Top View Type 3528 Pre Mold Lead Frame)」、SDI Corporation製)に、実施例1〜9、比較例1〜4で得られた硬化性樹脂組成物を注入し、100℃で1時間、続いて、150℃で5時間加熱して、試料を作成した。
上記試料を硫化水素濃度12ppm、温度40℃、湿度80%RHに調整したガス腐食試験機(スガ試験機(株)製、型番「GS−UV」)に入れ、24時間後に、LEDパッケージにおける銀製電極の腐食状況を観察した。上記電極の色は、試験前は銀白色であるが、腐食が進むに従って、茶褐色、黒色へと変化する。
腐食性試験の評価基準については、銀製電極にほとんど変色が見られなかった場合は「A」、僅かに茶褐色あるいは黒色へ変色した場合は「B」、完全に茶褐色若しくは黒色に変色した場合は「C」とした。
LEDパッケージ(商品名「SMD LED(Top View Type 3528 Pre Mold Lead Frame)」、SDI Corporation製)に、実施例1〜9、比較例1〜4で得られた硬化性樹脂組成物を注入し、100℃で1時間、続いて、150℃で5時間加熱して、試料を作成した。
上記試料と硫黄粉末(キシダ化学(株)製)0.3gとを450mlのガラス瓶に入れ、さらに上記ガラス瓶をアルミ製の箱の中に入れた。続いて、上記アルミ製の箱をオーブン(ヤマト科学(株)製、型番「DN−64」)に入れ、温度80℃で24時間経過後に、LEDパッケージにおける銀製電極の腐食状況を観察した。上記電極の色は、試験前は銀白色であるが、腐食が進むに従って、茶褐色、更に黒色へと変化する。
腐食性試験の評価基準については、上記H2S腐食試験方法と同様とした。
比較例1では、希土類金属原子のカルボン酸塩(E)を添加しなかったため、熱エージング後に硬度が大幅に上昇し、硬化物の耐熱性は認められなかった。また、耐H2S腐食性も認められなかった。
比較例2では少量の希土類金属原子のカルボン酸塩(E)を添加したが、熱エージング後に硬度が大幅に上昇し、硬化物の耐熱性は認められなかった。また、耐H2S腐食性も認められなかった。
比較例3及び比較例4では、希土類金属原子のカルボン酸塩(E)を添加しなかったため、熱エージング後に硬度が大幅に上昇し、硬化物の耐熱性は認められなかった。また、耐H2S腐食性の効果も認められなかった。さらに、シルセスキオキサン(B)およびイソシアヌレート化合物(C)を添加しなかったため、耐SOx腐食性も認められなかった。
実施例4〜5と他の実施例との対比より、希土類金属原子のカルボン酸塩(E)として、オクトープRと2−エチルヘキサン酸イットリウム及び2−エチルヘキサン酸セリウムとでは同等の耐熱性、耐H2S腐食性を示すことが認められた。
比較例1及び比較例2では、硬化性樹脂組成物中に含まれる化合物に存在するケイ素原子に結合する脂肪族炭素−炭素二重結合1モルに対する、硬化性樹脂組成物中に含まれる化合物に存在するヒドロシリル基のモル数(モル比)が、1未満であるため、エージング前のA硬度が低く、60未満であった。しかし、200℃500時間のエージングによるA硬度の上昇幅が、比較例3及び比較例4よりも比較的大きく、硬化物の耐熱性は認められなかった。
一方、実施例1〜7では、硬化性樹脂組成物中に含まれる化合物に存在するケイ素原子に結合する脂肪族炭素−炭素二重結合1モルに対する、硬化性樹脂組成物中に含まれる全化合物に存在するヒドロシリル基のモル数(モル比)が、1未満であるため、エージング前のA硬度が低く、60未満であった。実施例1〜7では、十分な量の希土類金属原子のカルボン酸塩(E)を添加することにより、実施例8〜9に対して、200℃500時間のエージングによるA硬度の上昇幅は同程度であった。
以上より、シリコーン樹脂に対して十分な量の希土類金属原子のカルボン酸塩(E)を添加することにより、耐熱性および耐H2S腐食性を有した組成物が得られることが認められた。さらに、シルセスキオキサン(B)およびイソシアヌレート化合物(C)を添加することにより、耐SOx腐食性を有した組成物が得られることが認められた。
Claims (14)
- ポリオルガノシロキサン(A)、シルセスキオキサン(B)、イソシアヌレート化合物(C)、及び希土類金属原子のカルボン酸塩(E)を含み、ポリオルガノシロキサン(A)としてアリール基を有しないポリオルガノシロキサンを含み、シルセスキオキサン(B)としてラダー型シルセスキオキサンを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物であって、
希土類金属原子の含有量が、硬化性樹脂組成物全量に対して、5ppm以上5000ppm未満である、硬化性樹脂組成物。 - 硬化性樹脂組成物全量に対する、ポリオルガノシロキサン(A)の含有量が55〜95重量%、シルセスキオキサン(B)の含有量が5〜45重量%、イソシアヌレート化合物(C)の含有量が0.01〜10重量%、希土類金属原子のカルボン酸塩(E)の含有量が0.008〜1.000重量%である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記ラダー型シルセスキオキサンとして、分子内に脂肪族炭素−炭素二重結合を有するラダー型シルセスキオキサンを含む請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記ラダー型シルセスキオキサンとして、分子内にSi−H結合を有するラダー型シルセスキオキサンを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記ラダー型シルセスキオキサンとして、分子内にアリール基を有するラダー型シルセスキオキサンを含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 式(1)で表される前記イソシアヌレート化合物が、Rx、Ry、Rzのうち、ひとつ以上が式(3)で表される基であるイソシアヌレート化合物である請求項6に記載の硬化性樹脂組成物。
- 希土類金属原子のカルボン酸塩(E)として、カルボン酸イットリウムを含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 希土類金属原子のカルボン酸塩(E)が、カルボン酸セリウム、カルボン酸ランタン、カルボン酸プラセオジム、及びカルボン酸ネオジムの混合物である請求項1〜7のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 硬化性樹脂組成物中に含まれる化合物中に存在するケイ素原子に結合する脂肪族炭素−炭素二重結合の総数に対する、硬化性樹脂組成物中に含まれる化合物中に存在するSi−H基の総数の比が、1未満である請求項1〜9のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 更に、シランカップリング剤(D)を含む請求項1〜10のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を用いて得られる封止材。
- 請求項13に記載の封止材を用いて得られる半導体装置。
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