JP6473299B2 - ポリエステル織物とその製造方法、並びに光沢加工シート - Google Patents
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Description
本発明によれば、前記織物の特徴である地厚感、ボリューム感、柔軟さが活かされることとなる。
より具体的には、前記光沢加工シートをソファー表装とすることで新規なソファーとなる。前記光沢加工シートをカーシート表装とすることで新規なカーシートとなる。自動車内装についても同様である。前記光沢加工シートを生地としてカバン、ハンドバック、帽子、衣料、カーテン、緞帳、テント、ブラインドを構成することができる。前記光沢加工シートを家屋の壁の地肌に貼設(若しくは張設)することで新規な家屋の壁となる。家屋の天井や家屋の床についても同様である。前記光沢加工シートを生地として寝具、調度品、車両内装材を構成することができる。その他、前記光沢加工シートの生地の厚みを厚くすることでより丈夫で遮光性の高いシートとなり、前記光沢加工シートの生地の厚みを薄くすることでより軽くてしなやかなシートとなる。
すなわち、図1に示すように、適当な緊張状態のフェルト製ベルト140と加熱金属ロール120との隙間に、ポリエステル織物2を挟み込み加熱しながら押圧する熱ロール加工機と熱ロール加工方法を開発したのである。本発明によって、ポリエステル織物2は、加熱金属ロール120に接しされた2A面が平坦化して高い鏡面光沢性が付与された1A面となり、また、フェルト製ベルト140に接しされた2B面は、加熱及び押圧がマイルドになるためそれほど平坦化されずに1B面となる。
よって、本発明によれば、織物本来の地厚感、ボリューム感、柔軟な風合いを維持しながら高度な鏡面光沢性を有するポリエステル織物1となる。
フェルト製ベルトの硬度は、JIS K 6301 Aに準拠した硬度計 TECKLOCK GS−706N TYPE A を用いて硬度を測定した。
フェルト製ベルトの張力は、テンションゲージ MODERU STG−75B サン技研(株)製、荷重1kgで測定した。
織物の鏡面光沢度は、JIS Z 8741に準拠した光沢測定機 VG−Σ80 (日本電色工業株式会社製)を用いて75度鏡面光沢度(%)を測定した。
糸の断面径は、デジタルマイクロスコープ VHX−2000(株式会社 キーエンス社製)をもちいて×200倍で測定した。
糸の扁平率は、前記デジタルマイクロスコープを用いて無作為に抽出した7測定点の扁平率の算術平均値を採用した。
織物の硬さは、JIS L 1096 8.19.A法に占めす45度カンチレバー法を用いて測定した。測定値が大きいほど硬いことを示す。
織物のボリューム感は、人の触感による判定で、1劣→優5とし、押圧加工前の当該ポリエステル織物の水準を5とした。
織物の色相及び彩度は、JIS Z 8729に準拠するGretag Macbeth社製測色機、CE−3100を用いて測色した。
フェルト製ベルトの硬度は、JIS K 6301 Aに準拠した硬度計TECLOCK GS−706N TYPE を用いて測定した。
経糸に△断面ポリエステルフイラメントブライト56dtx/36fil/3本合糸を、緯糸にポリエステルフイラメント84dtx/48fil・3本合糸を用い、ウオータージェットルーム(以下、WJLと略記する)でポリエステル四枚朱子織物を織り、定法の液流染色で黒染めした。経糸密度72本/吋、緯糸密度66本/吋、厚み0.41mm、鏡面光沢度6.43%、色相・色彩のL値6.43、a値0.39、b値−0.91、糸の扁平率DrAが89%、糸の扁平率DrBが83%、カンチレバー縦方向硬さが表41mm、裏42mmであり、ボリューム感は優5とした。
上記織物200Aと同様の四枚朱子織物の染めなしを用いた。厚み0.41mm、鏡面光沢度15.05%、色相・色彩のL値93.5光沢のある値2.09、b値−8.02、糸の扁平率DrAが91%、糸の扁平率DrBが87%、縦方向45度カンチレバー硬さが表44mm、裏43mmであり、ボリューム感は優5とした。
経糸にポリエステルフイラメント84dtx/36fil・3本合糸、250t/mを、緯糸にポリエステルフイラメント167dtx/48fil・3本合糸を用い、レピアルーム(以下、RLと略記する)でポリエステル四枚朱子織物を織り、定法の液流染色で黒染めした。経糸本数58本/吋、緯糸本数58本/吋、厚み0.71mm、鏡面光沢度0.92%、色相・色彩のL値17.2光沢のある値0.10、b値−1.35、糸の扁平率DrAが98%、糸の扁平率DrBが94%、縦方向カンチレバー硬さが表40mm、裏29mmであり、ボリューム感は優5とした。
ここで、図4は、熱ロール加工前の織物を例示する縦断面の画像図であり、図4(a)は光沢をつける面の露出糸の扁平状態を示す図であり、図4(b)はその反対側の面の露出糸の扁平状態を示す図である。
上記織物200Cと同様の経緯糸を用いてポリエステル三枚繻子織物をRLで織り、定法の液流染色で青に染めた。経緯糸本数は上記織物200Cと同様で、厚み0.67mm、鏡面光沢度1.12%、色相・色彩のL値46.68、a値5.86、b値−44.29、糸の扁平率DrAが96%、糸の扁平率DrBが96%、縦方向カンチレバー硬さが表48mm、裏35mmであり、ボリューム感は5とした。
上記織物200Cと同様の経緯糸を用いてに示すポリエステル畝朱子織物をシャトルルームで織り、定法の染色方法で黒染めした。朱子部分について、面積比率が65%、厚み0.72mm、鏡面光沢度0.88%、色相・色彩のL値19.27、a値0.29、b値−1.49、糸の扁平率DrAが97%、糸の扁平率DrBが96%、縦方向カンチレバー硬さが表38、裏27であり、ボリューム感は優5とした。
本発明に係る熱ロール加工機1を用いて、前記ポリエステル織物200に所定の熱ロール加工を施した。熱ロール加工機1の設定は、加熱金属ロール120は、径800mm、有効長2940mm、加熱温度170〜190℃である。繊維フェルト製ベルト140は、素材アラミド繊維製、厚み9mm、見掛け密度0.367、全長7.4m、硬度41、張力1.58mm、加工速度10〜13m/分とした。加工諸条件と実施結果を表2に示す。
ここで、図5は、本発明の実施例7の織物を例示する縦断面の画像図であり、図5(a)は光沢をつけた面の露出糸の扁平状態を示す図であり、図5(b)はその反対側の面の露出糸の扁平状態を示す図である。
比較例として既知の定法カレンダー加工機を用いて、前記ポリエステル織物200に押圧加工を施した。加工諸条件と実施結果を表3に示す。
ここで、図6は、比較例7の織物を例示する縦断面の画像図であり、図6(a)は光沢をつけた面の露出糸の扁平状態を示す図であり、図6(b)はその反対側の面の露出糸の扁平状態を示す図である。
2 熱ローラ加工前の織物、
31,32 経糸、
41,42 緯糸、
100 本発明に係る熱ロール加工機、
120 加熱ロール(加熱金属ロール)、
140 繊維ベルト(フェルト製ベルト)、
Claims (5)
- 主要部が金属製の加熱ロールと、その外周に配された主要部がフェルト製の繊維ベルトと、前記繊維ベルトを前記加熱ロールに面接触させる複数のガイドロールを備えた熱ロール加工機を用いるとともに、前記繊維ベルトによる前記加熱ロールへの押圧を、前記ガイドロールを備えた前記繊維ベルトの張力によって面接触加工としてコントロールするフェルト押圧加工とすることで、
ポリエステル繊維からなる織物に対して、浮き糸を前記加熱ロールに押圧させて光沢のある面として、前記光沢のある面における浮き糸の断面径の扁平率を70%未満とするとともに、その反対側の面を繊維ベルトに押圧させて前記光沢のある面よりも光沢のない面として、前記反対側の面における当該糸の断面径の扁平率を70%超とし、かつ、前記光沢のある面を、熱ロール加工前の鏡面光沢度を100%とすると、熱ロール加工後の鏡面光沢度が200%超とし、かつ、熱ロール加工前の前記織物の厚みを100%とすると、熱ロール加工後の厚みを70%超とし、前記張力を、荷重1kgのテンションゲージによる測定値で1.0〜2.0mmの範囲内とすることを特徴とするポリエステル織物の製造方法。 - 前記張力を、荷重1kgのテンションゲージによる測定値で1.3〜1.9mmの範囲内とすることを特徴とする請求項1記載のポリエステル織物の製造方法。
- 前記光沢のある面において、前記浮き糸の露出面積が全露出面積の50%超であり、前記加熱ロールは、直径40〜100cm、加熱温度が150〜200℃の範囲、回転速度5〜10rpm、加工速度5〜15m/分の範囲内とされ、前記繊維ベルトは、厚み5〜20mm、見掛け密度0.25〜0.45、硬度35〜50の範囲内であることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステル織物の製造方法。
- 前記織物には、難燃加工、遮熱加工、消臭加工、撥水加工、撥油加工、防汚加工、防黴加工、抗菌加工のいずれか1種ないしはいずれか2種以上が施されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載のポリエステル織物の製造方法。
- 加熱ロールと、その外周に配された繊維ベルトと、前記繊維ベルトを前記加熱ロールに面接触させるガイドロールを備え、
前記繊維ベルトによる前記加熱ロールへの押圧を、前記ガイドロールを備えた前記繊維ベルトの張力によって面接触加工としてコントロールする熱ロール加工機を用いて、
ポリエステル繊維からなる前記織物に対して、浮き糸を前記加熱ロールに当接させて光沢のある面とし、その反対側の面を前記繊維ベルトに当接させて前記光沢のある面よりも光沢のない面とし、かつ、熱ロール加工前の前記織物の厚みを100%とすると、熱ロール加工後の厚みを70%超とし、前記張力を、荷重1kgのテンションゲージによる測定値で1.0〜2.0mmの範囲内とすることを特徴とするポリエステル織物の製造方法。
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