JP6864526B2 - 局所的に輝きを有する人工皮革 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 異形断面繊維を含有する繊維層を含む不織布と該不織布に含浸された高分子弾性体から構成され、下記(1)〜(5):
(1)異形断面繊維を含有する繊維層が、重量比率で、異形断面繊維10〜50%及び非異形断面繊維90〜50%を含有する;
(2)異形断面繊維の異形度が1.1〜5.0であり、非異形断面繊維の異形度が1.1未満である;
(3)異形断面繊維の単繊維繊度が0.6〜5.5dtexである;
(4)異形断面繊維の酸化チタン含有量が重量比率で0.3%以下である;
(5)非異形断面繊維の酸化チタン含有量が重量比率で0.1〜3.0%である;
の条件を満たす、人工皮革。
[2] 異形断面繊維を含有する繊維層において、非異形断面繊維の酸化チタン含有量の重量比率が異形断面繊維の酸化チタン含有量の重量比率以上である、上記態様1記載の人工皮革。
[3] 異形断面繊維が三角断面繊維である、上記態様1又は2記載の人工皮革。
[4] 異形断面繊維が扁平状断面繊維である、上記態様1又は2記載の人工皮革。
[5] 異形断面繊維がY字型断面繊維である、上記態様1又は2記載の人工皮革。
[6] 異形断面繊維がL字型断面繊維である、上記態様1又は2記載の人工皮革。
[7] 異形断面繊維を含有する繊維層中の非異形断面繊維が下記(1)〜(2):
(1)繊維断面の外周が凸閉曲線である;
(2)単繊維繊度が0.01〜0.6dtexである;
の条件を満たす、上記態様1〜6のいずれか記載の人工皮革。
[8] 不織布が表面繊維層/スクリム/裏面繊維層の三層構造である、上記態様1〜7のいずれか記載の人工皮革。
[9] 不織布が、表面繊維層と裏面繊維層とを有し、
異形断面繊維が表面繊維層のみ、又は表面繊維層及び裏面繊維層に含有される、上記態様1〜8のいずれか記載の人工皮革。
[10] 不織布が、表面繊維層と裏面繊維層とを有し、
表面繊維層のみ、又は表面繊維層及び裏面繊維層の主面の一部の領域に、繊維相互の交絡が他の領域よりも緊密にされることにより形成されている複数の幅1mm以下の溝を有し、
該溝が該主面に筋状模様を形成している、上記態様1〜9のいずれか記載の人工皮革。
[11] 不織布が、表面繊維層、スクリム及び裏面繊維層を有し、
表面繊維層のみ、又は表面繊維層及び裏面繊維層が、抄造シートであり且つスクリムと交絡一体化されている、上記態様1〜10のいずれか記載の人工皮革。
[12] 高分子弾性体がポリウレタン樹脂である、上記態様1〜11のいずれか記載の人工皮革。
[13] 表面繊維層の主面のみ、又は表面繊維層の主面及び裏面繊維層の主面に立毛を有する、上記態様1〜12のいずれか記載の人工皮革。
(1)異形断面繊維を含有する繊維層が、重量比率で、異形断面繊維10〜50%及び非異形断面繊維90〜50%を含有する。
(2)異形断面繊維の異形度が1.1〜5.0であり、非異形断面繊維の異形度が1.1未満である。
(3)異形断面繊維の単繊維繊度が0.6〜5.5dtexである。
(4)異形断面繊維の酸化チタン含有量が重量比率で0.3%以下である。
(5)非異形断面繊維の酸化チタン含有量が重量比率で0.1〜3.0%である。
(1)単繊維の長軸方向と垂直な平面の断面画像(例えば1000倍の走査型電子顕微鏡像)において、単繊維の断面周長と単繊維の断面積とを測定する。
(2)下記式に基づいて、単繊維の異形量を求める。なお、周長と断面積とは、それぞれ100点測定し、平均値を使用するものとする。
F=P2/A
(P:単繊維の断面周長、A:単繊維の断面積、F:単繊維の異形量)
(3)真円断面繊維の単繊維のFをF1、測定した単繊維のFをF2として、下記式に基づいて、異形度Eを求める。
E=F2/F1
(E:単繊維の異形度)
染色された人工皮革の輝きの評価は被験者10人で目視による判定を行った。局所的な輝きが強いと判断したものを2点、局所的な輝きが弱い若しくは、全面に輝きが見えると判断したものを1点、輝きが無いと判断したものを0点とし、各人に評価してもらいその総点から下記の基準に従い、表面品位を判定した。
×:0〜8点
△:9〜14点
○:15〜17点
◎:18〜20点
染色された人工皮革のタッチの評価は被験者10人で手触りによる判定を行った。非常に滑らかと判断したものを2点、少し滑らかと判断したものを1点、ざらつくと判断したものを0点とし、各人に評価してもらいその総点から下記の基準に従い、表面品位を判定した。
×:0〜8点
△:9〜14点
○:15〜17点
◎:18〜20点
上記の評価方法で人工皮革の輝きとタッチそれぞれで、○若しくは◎の場合を合格、その他を不合格として評価し、総合評価としては、輝き、タッチ共に○若しくは◎のものを合格とし、その他を不合格とした。
1000倍の走査型電子顕微鏡の単繊維長軸方向と垂直な平面の断面写真から、単繊維の断面周長と単繊維の断面積を測定し、以下の式に代入し、単繊維の異形量を求めた。
なお、周長と断面積は、それぞれ100点測定し、平均値を使用した。
F=P2/A
P:単繊維の断面周長、A:単繊維の断面積、F:単繊維の異形量
次に、真円断面繊維の単繊維のFをF1、異形繊維の単繊維のFをF2としたときの、単繊維の異形度を下記の式で定義した。
E=F2/F1
E:単繊維の異形度
直接紡糸法によって、単繊維繊度1.2dtexで、繊維中の酸化チタン含有量が重量比率で0.05%であり、異形度1.66である三角断面ポリエチレンテレフタレート繊維を製造し、長さ5mmに切断し、異形繊維として使用した。
直接紡糸法によって、単繊維繊度0.17dtexで、繊維中の酸化チタン含有量が重量比率で0.30%であり、異形度1.00である丸断面ポリエチレンテレフタレート繊維を製造し、長さ5mmに切断し、非異形繊維として使用した。
次に該非異形繊維のみを使用し、抄造法により目付63g/m2の裏面繊維層用繊維ウェブを得た。
尚、実施例1における、異形繊維を含有する繊維層中の非異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率を異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率で除した値は6.0であった。
実施例1において異形繊維を異形度2.10である扁平断面ポリエチレンテレフタレート繊維(実施例2)、異形度3.00である十字型断面ポリエチレンテレフタレート繊維(実施例3)、異形度4.06であるY字型断面ポリエチレンテレフタレート繊維(実施例4)、異形度3.78であるL字型断面ポリエチレンテレフタレート繊維(実施例5)、異形度1.11である六角断面ポリエチレンテレフタレート繊維(実施例6)、異形度1.00である九角断面ポリエチレンテレフタレート繊維(比較例1)、異形度7.37である星型断面ポリエチレンテレフタレート繊維(比較例2)、丸断面ポリエチレンテレフタレート繊維(比較例3)に変えた他は実施例1と同様に作製されたスエード調人工皮革について表面品位を評価し、その結果を表1に示した。なお、異形繊維の酸化チタンの重量比率の含有量は実施例1と同様に0.05%とした。尚、実施例2〜6、比較例1〜3における、異形繊維を含有する繊維層中の非異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率を異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率で除した値は6.0であった。
実施例1において異形繊維を酸化チタン含有量の重量比率が0.30%であり、単繊維繊度が1.2dtexであり、異型度が1.00である丸断面ポリエチレンテレフタレート繊維(比較例4)に変えた他は実施例1と同様に作製されたスエード調人工皮革について表面品位を評価し、その結果を表1に示した。尚、比較例4における、異形繊維を含有する繊維層中の非異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率を異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率で除した値は6.0であった。
実施例1において、異形繊維の単繊維繊度を0.3dtex(比較例5)、0.6dtex(実施例7)、5.0dtex(実施例8)、7.0dtex(比較例6)に変えた他は実施例1と同様に作製されたスエード調人工皮革について表面品位を評価し、その結果を表2に示した。尚、実施例7〜8、比較例5〜6における、異形繊維を含有する繊維層中の非異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率を異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率で除した値は6.0であった。
実施例1において、異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率を0%(実施例9)、0.10%(実施例10)、0.30%(実施例11)、0.40%(比較例7)に変えた他は実施例1と同様に作製されたスエード調人工皮革について表面品位を評価し、その結果を表3に示した。尚、実施例9〜11、比較例7における異形繊維を含有する繊維層中の非異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率を異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率で除した値は表3に示した。
実施例1において、非異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率を0.10%(実施例12)、0.05%(比較例8)に変えた他は実施例1と同様に作製されたスエード調人工皮革について表面品位を評価し、その結果を表3に示した。尚、実施例12、比較例8における異形繊維を含有する繊維層中の非異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率を異形繊維の酸化チタン含有量の重量比率で除した値は表3に示した。
Claims (13)
- 異形断面繊維を含有する繊維層を含む不織布と該不織布に含浸された高分子弾性体から構成され、下記(1)〜(5):
(1)異形断面繊維を含有する繊維層が、重量比率で、異形断面繊維10〜50%及び非異形断面繊維90〜50%を含有する;
(2)異形断面繊維の異形度が1.1〜5.0であり、非異形断面繊維の異形度が1.1未満である;
(3)異形断面繊維の単繊維繊度が0.6〜5.5dtexである;
(4)異形断面繊維の酸化チタン含有量が重量比率で0%以上0.3%以下である;
(5)非異形断面繊維の酸化チタン含有量が重量比率で0.1〜3.0%である;
の条件を満たす、人工皮革。 - 異形断面繊維を含有する繊維層において、非異形断面繊維の酸化チタン含有量の重量比率が異形断面繊維の酸化チタン含有量の重量比率以上である、請求項1記載の人工皮革。
- 異形断面繊維が三角断面繊維である、請求項1又は2記載の人工皮革。
- 異形断面繊維が扁平状断面繊維である、請求項1又は2記載の人工皮革。
- 異形断面繊維がY字型断面繊維である、請求項1又は2記載の人工皮革。
- 異形断面繊維がL字型断面繊維である、請求項1又は2記載の人工皮革。
- 異形断面繊維を含有する繊維層中の非異形断面繊維が下記(1)〜(2):
(1)繊維断面の外周が凸閉曲線である;
(2)単繊維繊度が0.01〜0.6dtexである;
の条件を満たす、請求項1〜6のいずれか一項記載の人工皮革。 - 不織布が表面繊維層/スクリム/裏面繊維層の三層構造である、請求項1〜7のいずれか一項記載の人工皮革。
- 不織布が、表面繊維層と裏面繊維層とを有し、
異形断面繊維が表面繊維層のみ、又は表面繊維層及び裏面繊維層に含有される、請求項1〜8のいずれか一項記載の人工皮革。 - 不織布が、表面繊維層と裏面繊維層とを有し、
表面繊維層のみ、又は表面繊維層及び裏面繊維層の主面の一部の領域に、繊維相互の交絡が他の領域よりも緊密にされることにより形成されている複数の幅1mm以下の溝を有し、
該溝が該主面に筋状模様を形成している、請求項1〜9のいずれか一項記載の人工皮革。 - 不織布が、表面繊維層、スクリム及び裏面繊維層を有し、
表面繊維層のみ、又は表面繊維層及び裏面繊維層が、抄造シートであり且つスクリムと交絡一体化されている、請求項1〜10のいずれか一項記載の人工皮革。 - 高分子弾性体がポリウレタン樹脂である、請求項1〜11のいずれか一項記載の人工皮革。
- 表面繊維層の主面のみ、又は表面繊維層の主面及び裏面繊維層の主面に立毛を有する、請求項1〜12のいずれか一項記載の人工皮革。
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