JP6471357B2 - 整流回路装置 - Google Patents

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Description

本開示は整流回路装置に関するものである。本開示に係る整流回路装置は、単相交流電源を直流に変換することにより直流負荷を駆動する装置や、一旦整流された直流電力をインバータ回路により任意の周波数の交流電力に逆変換することにより電動機を駆動する装置、例えば、冷房、暖房または冷凍を行う装置などに適用される。
具体的には、本開示は、交流電源からの入力電流に含まれる高調波成分の低減、および、力率の改善に関するものである。
なお、以下の説明において、交流電源からの入力電流を単に入力電流または電源電流とも表現し、それに含まれる高調波成分を高調波電流または電源高調波とも表現する。交流電源からの入力電圧を単に入力電圧、交流電圧または電源電圧とも表現する。
この種の整流回路装置は、高調波電流を低減するためには、非常に大きなインダクタンスのリアクタが必要になり、回路の大型化を招いてしまう。従来、これを解決するため、半導体スイッチを用いてリアクタを介して交流電源を短絡させてリアクタに電流を蓄えた後、半導体スイッチを開放して蓄えた電流を直流側に移送することにより、電源高調波を低減させる方法が採用されている。
この方法においては、いくつかの方法が提案されている。その一つは、例えば特許文献1に記載された方法である。この方法においては、インダクタンスが比較的小さいリアクタが採用され、半導体スイッチを用いて電源周期毎に1回から数回の短絡および開放が行われる。
図39は、上記方法を実現する従来の整流回路装置を示す回路ブロック図である。図39において、交流電源101の電圧の絶対値が小さい期間に、交流電源101を半導体スイッチ103で短絡させてリアクタ102に電流を蓄えた後、半導体スイッチ103を開放すると、蓄えられた電流はより電圧の高い直流側に流れる。
交流電源電圧の絶対値が大きい期間には、特に短絡を行わなくてもリアクタ102の電流を直流側に移送することもできる。このようにして、交流電源101からの電流は電源電圧が低い期間にも流れ、電源高調波の少ない電源電流を得ることができる。本方式は、電源電流を特に検出する必要がないという利点を有する。
図40は、従来の整流回路装置の他の例である。図39と同様に、この種の整流回路装置は、図40に示すように、リアクタ102を介して交流電源101を半導体スイッチ103で短絡させてリアクタ102に電流を充電し、半導体スイッチ103がOFF状態のときにダイオードブリッジ106により負荷110に電流を流す。
これにより、交流電源101の瞬時電圧が低い期間にも電源電流が流れるようにする構成である。その結果、電源電流の高調波成分が少なくなり、力率が改善される。
しかしながら、半導体スイッチ103による短絡と開放を適切に制御しない、換言すると、リアクタ102に電流を蓄えすぎる、あるいは、蓄えるタイミングが遅いと、交流電源101の極性が変わるときにも、電流が流れ続けてしまうという課題がある。リアクタ102に電流が流れ続けると電源電流が制御不能になり、かえって力率が低下してしまう。
これを解決するため、例えば、特許文献2に記載の方法が提案されている。この方法において、交流電源101の極性が変わる瞬間であるゼロクロスにおいてリアクタ102の端子電圧が観測される。その電圧がHighレベルかLowレベルかに応じてリアクタ102に電流が流れていることが検出される。リアクタ102に電流が流れている間、および、その直後は半導体スイッチ103による短絡が行われない。
これにより、電源電流が制御不能となるのが回避され、力率が維持される。
別の方法として、例えば特許文献3に記載の方法が提案されている。この方法においては、非常に小さいインダクタンスのリアクタが採用され、電源周波数より非常に高い周波数で、半導体スイッチによる短絡および開放が行われる。
この方法では、電源電流またはそれに相当する値が検出され、検出された電流の波形が目標の形に近づくように、半導体スイッチによる短絡と開放との時間比率(以下、短絡時間比率という)が毎瞬時修正される。
図41は、特許文献3に記載された従来の整流回路装置の他の例を示す回路ブロック図である。図41に示すように、交流電源101からの電力は、ダイオード106a、ダイオード106b、ダイオード106cおよびダイオード106dにより整流される。整流後の直流電力は、リアクタ102を介して半導体スイッチ103により短絡および開放される。
短絡時にリアクタ102に蓄えられたエネルギ(Energy)は、ダイオード105を介して平滑コンデンサ109に流れ込む。短絡時間が長くなると入力電流は増加し、短絡時間が短くなると入力電流は減少する。
このため、制御回路111は、電流検出手段107により検出された整流後の直流電流が、電圧検出手段115により検出された入力電圧の波形と同じになるように制御する。その結果、入力電流の波形が交流電源101の電圧(以下、交流電圧という)の波形とほぼ一致し、電源高調波の少ない整流回路装置が構成される。
特開2000−217363号公報 特開2007−300762号公報 特開昭63−224698号公報 特開2011−200069号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方式では、半導体スイッチによる短絡および開放のパターン(以下、駆動パターンという)を負荷に応じて適切に変更する必要がある。すなわち、この方法では、負荷状態の検知が必要であり、負荷状態に応じた適切な駆動パターンを予め用意することが必要である。ただし、駆動パターンの種類の増加を防止するためには、あまり小さなインダクタンスのリアクタが使用できない。
特許文献2の構成では、一旦、リアクタに電流が流れ続けると、短絡の開始時期を遅らせるよう操作される。このため、交流電源の半周期の前半における電力を利用できない。負荷とのバランスを保つためには、半周期の後半における電力をより多く利用することが必要である。
この結果、力率が若干低下し、電源高調波も若干増加する。この影響を軽減するためには、比較的大きなインダクタンスのリアクタを用いる必要があり、回路の小型化が難しい。
特許文献3に示した方式では、毎瞬時の電源電流を高速かつ高精度に検出する必要がある。
これらの状況を改善する方法として、電源電流の瞬時値が最大となる位相を検出し、電圧の瞬時値が最大となる位相と合致するように、駆動パターンを切り替える方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。以下、瞬時値が最大となる位相をピーク位相という。
図42は、上記駆動パターンの切り替え方法を行う従来の整流回路装置の他の例を示す回路ブロック図である。図42において、ゼロクロス検出手段113は、交流電源101の入力電圧のゼロクロスを検出する。
制御回路111は、検出されたゼロクロスを基準位相として駆動パターンを生成する。電圧検出手段115は交流電源101の入力電圧を検出し、電流検出手段107は入力電流を検出する。制御回路111は、検出された入力電圧および入力電流から入力電圧のピーク位相および入力電流のピーク位相を検出する。
これらが異なっていれば、駆動パターンを別のパターンに切り替える。このよう操作により、部品の定数のバラツキなどで、電流のピーク位相がずれてしまった場合などにも、電流の位相が適切に保たれる。
特許文献4に記載の方法においても、適切な駆動パターンが負荷に応じて異なるため、負荷状態の認識と、負荷状態に応じた適切な駆動パターンの準備とが必要である。しかしながら、特許文献4に記載の方法では、上記課題を解決できる簡単な方法は開示されていない。また、特許文献4に記載の方法では、電流のピーク位相を検出するための毎瞬時の電流を検出できる構成が不可欠となる。
入力電流の位相を交流電源の位相に合致させるという課題以外にも、部品の定数のバラツキなどにより発生する電源高調波の低減という課題もある。
本開示は、上記従来の課題を解決するものであり、毎瞬時の電流を高い頻度で検出することなく、負荷変動が大きい場合、部品の定数に大きなバラツキがある場合、または、交流電源電圧に歪みが含まれる場合においても、高調波電流を低減可能な整流回路装置を提供することを目的とする。本開示は、特にリアクタの小型化を必要としない場合にも適用できる。
上記従来の課題を解決するために、本開示の整流回路装置は、半導体スイッチを制御する制御回路と、交流電源の電圧の極性またはゼロクロスを検出する回路と、交流電源の電圧を検出する入力電圧検出回路と、直流側の電圧を検出する直流電圧検出回路と、交流電源から流れる電流を検出する電流検出回路とを備える。
制御回路は、極性またはゼロクロスに応じて交流電源の電圧の位相を推定し、交流電源の電圧と交流電源の電圧の位相とに関連付けられた半周期毎または1周期毎の入力電圧情報に基づいた駆動パターンに応じて半導体スイッチを制御する。
制御回路はさらに、交流電源の半周期毎の前半と後半とにおいてそれぞれ検出された二つの交流電源から流れる電流量が近づくように、駆動パターンと交流電源の電圧との位相関係を調整する。
これにより、入力電圧情報を用いて駆動パターンを計算することにより、入力電圧に歪みが含まれる場合において、入力電圧に含まれる歪み程度に入力電流の歪みを抑制することができる。
また、本開示の整流回路装置は、半導体スイッチを制御する制御回路と、交流電源の電圧の極性またはゼロクロスを検出する回路と、交流電源の電圧を検出する入力電圧検出回路と、入力電圧検出回路の出力信号から基本波成分を除く成分または任意の高調波成分を抽出する高調波抽出回路とを備える。
制御回路は、極性またはゼロクロスに応じて交流電源の電圧の位相を推定し、交流電源の電圧の位相に基づいた基本パターンに高調波抽出回路により抽出された成分を付加して得られた駆動パターンに応じて半導体スイッチを制御する。制御回路はさらに、基本パターンと交流電源の電圧との位相関係を調整する。
これにより、入力電圧に含まれる基本波以外の成分を用いて駆動パターンを計算することにより、入力電圧に歪みが含まれる場合において、入力電流の歪みを低減することができる。
これらの結果、入力電流の波形が電気角90度または270度に関して対称となり、入力電流と電源電圧とが同位相となる。
本開示によれば、高速かつ高精度な電流検出手段を用いることなく、リアクタのインダクタンスの精度が確保されていない場合、負荷変動が大きい場合、または、交流電源の電圧に歪みが含まれる場合においても、任意の直流電圧を出力することができ、かつ、高力率で電源高調波の少ない整流回路装置を実現することができる。
また、半導体スイッチのON/OFFの特性によるものなどにより、負荷変動の影響などを合わせて、電源高調波の増加を防止し、任意の直流電圧出力の電源高調波の少ない整流回路装置を実現することができる。
図1は、本開示の実施の形態1に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図2は、実施の形態1に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。 図3Aは、実施の形態1において交流電源が5%の5次高調波を含む場合の入力電圧と入力電流との波形図である。 図3Bは、実施の形態1において式(1)に示す短絡時間比率Dを用いた場合の入力電圧および入力電流の波形図である。 図4は、本開示の実施の形態2に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図5は、実施の形態2に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。 図6は、本開示の実施の形態3に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図7は、実施の形態3に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。 図8は、実施の形態1〜3に係る整流回路装置における直流電圧の制御方法を説明するための模式図である。 図9は、本開示の実施の形態4に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図10は、本開示の実施の形態6に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図11は、本開示の実施の形態8に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図12は、本開示の実施の形態9に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図13は、本開示の実施の形態10に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図14は、本開示の実施の形態11に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図15Aは、実施の形態11に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。 図15Bは、実施の形態11に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。 図16は、本開示の実施の形態12に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図17は、本開示の実施の形態13に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図18は、本開示の実施の形態14に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図19は、実施の形態14に係る整流回路装置における再調整方法の一例を示す波形図である。 図20は、実施の形態14に係る整流回路装置における再調整方法の他の例を示す波形図である。 図21は、本開示の実施の形態15に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。 図22は、本開示の実施の形態16に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。 図23は、本開示の実施の形態17に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。 図24は、本開示の実施の形態18に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図25は、本開示の実施の形態19に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図26は、本開示の実施の形態20に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図27は、本開示の実施の形態21に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図28は、本開示の実施の形態22に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図29は、本開示の実施の形態24に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図30は、本開示の実施の形態26に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図31は、本開示の実施の形態27に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図32は、本開示の実施の形態28に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図33は、本開示の実施の形態29に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図34Aは、本開示の実施の形態29に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。 図34Bは、本開示の実施の形態29に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。 図35は、本開示の実施の形態30に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図36は、本開示の実施の形態31に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図37は、本開示の実施の形態32に係る高調波低減動作原理を示す回路図である。 図38は、本開示の実施の形態36に係る整流回路装置の回路ブロック図である。 図39は、従来の整流回路装置の一例を示す回路ブロック図である。 図40は、従来の整流回路装置の他の例を示す回路ブロック図である。 図41は、従来の整流回路装置の他の例を示す回路ブロック図である。 図42は、従来の整流回路装置の他の例を示す回路ブロック図である。
本開示の第1の態様に係る整流回路装置は、半導体スイッチを制御する制御回路と、交流電源の電圧の極性またはゼロクロスを検出する回路と、交流電源の電圧を検出する入力電圧検出回路と、交流電源から流れる電流を検出する電流検出回路と、直流電圧を検出する直流電圧検出回路とを備える。
制御回路は、極性またはゼロクロスに応じて交流電源の電圧の位相を推定し、交流電源の電圧と交流電源の電圧位相とに関連付けられた半周期毎または1周期毎の入力電圧情報に基づいた駆動パターンに応じて半導体スイッチを制御する。
制御回路はさらに、交流電源の半周期毎の前半と後半とにおいてそれぞれ検出された二つの交流電源から流れる電流量が近づくように、駆動パターンと交流電源の電圧との位相関係を調整する。
本開示の第2の態様に係る整流回路装置は、半導体スイッチを制御する制御回路と、交流電源の電圧の極性またはゼロクロスを検出する回路と、交流電源の電圧を検出する入力電圧検出回路と、直流電圧を検出する直流電圧検出回路とを備える。
制御回路は、極性またはゼロクロスに応じて交流電源の電圧の位相を推定し、交流電源の電圧と交流電源の電圧の位相とに関連付けられた半周期毎または1周期毎の入力電圧情報に基づいた駆動パターンに応じて半導体スイッチを制御する。
制御回路はさらに、交流電源の半周期以上の期間における平均直流電圧と、交流電源の瞬時電圧のピーク位相における直流電圧とが近づくように、駆動パターンと交流電源の電圧との位相関係を調整する。
本開示の第3の態様に係る整流回路装置は、半導体スイッチを制御する制御回路と、交流電源の電圧の極性またはゼロクロスを検出する回路と、交流電源の電圧を検出する入力電圧検出回路と、直流側の電力相当を検出するために、直流側の電流を検出する電流検出回路および電流検出回路の出力を平滑する平滑回路とを備える。
制御回路は、極性またはゼロクロスに応じて交流電源の電圧の位相を推定し、交流電源の電圧と交流電源の電圧の位相とに関連付けられた半周期毎または1周期毎の入力電圧情報に基づいた駆動パターンに応じて半導体スイッチを制御する。
制御回路はさらに、交流電源の半周期毎の前半と後半とにおいてそれぞれ検出された二つの直流側の電力量が近づくように、駆動パターンと交流電源の電圧との位相関係を調整する。
本開示の第4の態様に係る整流回路装置は、半導体スイッチを制御する制御回路と、交流電源の電圧の極性またはゼロクロスを検出する回路と、交流電源の電圧を検出する入力電圧検出回路と、直流電圧を検出する直流電圧検出回路と、リアクタに流れる電流の有無を検出する回路とを備える。
制御回路は、極性またはゼロクロスに応じて交流電源の電圧の位相を推定し、交流電源の電圧と交流電源の電圧の位相とに関連付けられた半周期毎または1周期毎の入力電圧情報に基づいた駆動パターンに応じて半導体スイッチを制御する。
制御回路はさらに、交流電源の瞬時電圧がゼロになる時点の前後において、駆動パターンの位相を、リアクタに流れる電流が検出された場合には交流電源の電圧に対して進め、リアクタに流れる電流が検出されなかった場合には交流電源の電圧に対して遅らせるように構成されたものである。
本開示の第5の態様に係る整流回路装置は、リアクタに流れる電流の有無を検出する回路が、リアクタの整流回路装置の出力側に接続されたダイオードの少なくとも一つが整流回路装置の出力側と導通状態であるかどうかにより検出するものである。
本開示の第6の態様に係る整流回路装置は、第1の態様において、制御回路が、検出された直流電圧を目標値に近づけるよう、駆動パターンの短絡時間比率を調整するように構成されたものである。
駆動パターンの短絡時間比率が増加すると、リアクタに蓄える電流が増加し、開放時に直流側に流れる電流も増加する。その結果、直流出力電圧を上昇させることができる。本態様によれば、毎瞬時の電流を検出することなく、一種類の駆動パターンだけで直流電圧の調整を行うことができる。
本開示の第7の態様に係る整流回路装置は、第6の態様において、制御回路が、交流電源の電圧から検出した半周期または1周期毎の入力電圧情報をfv(θ)とした場合、交流電源の電気角θの近傍における短絡時間比率Dを、式(1)を用いて計算し、
D=1−A×fv(θ−β) (1)
制御回路がさらに、交流電源の半周期毎の前半と後半とにおいてそれぞれ検出された二つの電流値の差異に応じて式(1)における位相遅れβを調整し、検出された直流電圧と直流電圧の目標値との差異に応じて式(1)における係数Aを調整するように構成されたものである。
本開示の第8の態様に係る整流回路装置は、第7の態様において、制御回路が、検出された直流電圧と直流電圧の目標値との比により、短絡時間比率を再調整するように構成されたものである。
本開示の第9の態様に係る整流回路装置は、第8の態様において、制御回路が、式(1)における係数Aの代わりに、
A1=A/{1−(Vdc*―Vdc)/Vdc*} (8)
A2=A×{1+(Vdc*―Vdc)/Vdc*} (9)
式(8)における係数A1、または、式(9)における係数A2を用いて、短絡時間比率Dを計算するように構成されたものである。
本開示の第10の態様に係る整流回路装置は、半導体スイッチを制御する制御回路と、交流電源の電圧の極性またはゼロクロスを検出する回路と、交流電源の電圧を検出する入力電圧検出回路と、入力電圧検出回路の出力信号から基本波成分を除く成分または任意の高調波成分を抽出する高調波抽出回路とを備える。
制御回路は、極性またはゼロクロスに応じて交流電源の電圧の位相を推定し、交流電源の電圧の位相に基づいた基本パターンに高調波抽出回路により抽出された成分を付加して得られた駆動パターンに応じて半導体スイッチを制御する。
制御回路はさらに、基本パターンと交流電源の電圧との位相関係を調整するように構成されたものである。
本開示の第11の態様に係る整流回路装置は、第10の態様において、制御回路が、検出された直流電圧を目標値に近づけるよう、駆動パターンの短絡時間比率を調整するように構成されたものである。
本開示の第12の態様に係る整流回路装置は、第10の態様において、制御回路が、交流電源の電圧の基本波成分をsin(θ)、高調波成分をVac_harm(θ)、直流電圧をVdcとした場合、交流電源の電気角θ近傍における駆動パターンの短絡時間比率Dを、式(10)を用いて計算し、
D=1−A×sin(θ−β)−Vac_harm(θ)÷Vdc (10)
制御回路がさらに、交流電源の半周期毎の前半と後半とにおいてそれぞれ検出された二つの電力値または電流値の差異に応じて式(10)における位相遅れβを調整し、検出された直流電圧と直流電圧の目標値との差異に応じて式(10)における係数Aを調整するように構成されたものである。
本開示の第13の態様に係る整流回路装置は、第1の態様において、制御回路が、交流電源の半周期の序盤と中盤と終盤とにおいて検出された電力量または電流量が所定の範囲に入るように、駆動パターンを調整するように構成されたものである。
本開示の第14の態様に係る整流回路装置は、第の態様において、制御回路が、交流電源の半周期内における直流電圧の波形が左右対称となるように、駆動パターンを調整するように構成されたものである。
以下、本開示の整流回路装置に係る実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、全ての図において、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1に係る整流回路装置の回路ブロック図である。
半導体スイッチ3aおよび半導体スイッチ3b、ダイオード6aおよびダイオード6bはそれぞれ直列接続されている。交流電源1の一端は、リアクタ2を経由して半導体スイッチ3a、3bの共通接続端子に接続される。半導体スイッチ3a、3bにはそれぞれダイオード6c、ダイオード6dが逆向きに並列接続されている。
交流電源1の他端は、ダイオード6a、6bの共通接続端子に接続される。半導体スイッチ3aおよびダイオード6aの他端は平滑コンデンサ9の一端に接続されている。半導体スイッチ3bおよびダイオード6bの他端は平滑コンデンサ9の他端に接続されている。平滑コンデンサ9の両端には負荷10が接続される。
極性検出回路12は、交流電源1の両端間に設けられ、交流電源1のいずれの端子がより高い電位を有するかを示す極性情報を検出し、その極性情報を制御回路11に送る。この極性情報は、半導体スイッチ3a、3bのいずれを動作させるべきかを判断するために用いられる。入力電圧検出回路15は交流電源1の一端に接続され、交流電源1の瞬時電圧を検出し、その情報を入力電圧情報として制御回路11に送る。
直流電圧検出回路14は平滑コンデンサ9の毎瞬時の両端電圧を検出し、その情報を直流側の電圧情報(直流電圧情報)として制御回路11に送る。電流検出回路7は直流側に流れる電流を検出する。平滑回路8は、電流検出回路7により検出された電流を平滑化し、その電流情報を制御回路11に送る。
制御回路11は、マイコンとそのマイコン上で動作するソフトウェアとを備え、上述した検出回路により検出された各種情報に応じて、半導体スイッチ駆動回路4aおよび半導体スイッチ駆動回路4bに駆動制御信号を送る。半導体スイッチ駆動回路4a、4bは、駆動制御信号に応じてそれぞれ半導体スイッチ3aおよび3bを駆動する。
本実施の形態において、制御回路11は、半導体スイッチ3aまたは3bのための駆動パターンにおける短絡時間比率Dを、入力電圧情報と下記式(1)とを用いて計算する。
D=1−A×fv(θ−β) (1)
ここで、θは交流電源の電気角、fv(θ)は交流電源1の半周期または1周期の入力電圧情報、βは位相遅れを示す正の定数である。以下の説明において、fv(θ)は0以上の値とする。
交流電源1の半周期毎の前半と後半とにおいてそれぞれ検出された二つの電力値の差異に応じて、式(1)における位相遅れβが調整され、直流電圧検出回路14により検出された直流電圧と目標値との差異に応じて、式(1)における係数Aが調整される。
制御回路11は、交流電源1の極性情報および入力電圧情報と、平滑コンデンサ9の両端電圧である直流側の電圧情報(直流電圧情報)と、平滑化された電力情報とを用いて、半導体スイッチ駆動回路4a、4bに駆動制御信号を送り、半導体スイッチ3a、3bのいずれかを用いて短絡および開放を制御する。
この平滑化された電力情報は、電流検出回路7により検出され平滑回路8により平滑化された直流側の電流情報から得られるものである。
例えば、リアクタ2が接続された交流電源1の一端の電位が他端のそれより高い期間には、半導体スイッチ3bにより短絡・開放が行われる。リアクタ2は半導体スイッチ3bによる短絡時に電流を蓄える。リアクタ2に蓄えられた電流は、開放時にダイオード6cを経由して平滑コンデンサ9に送り込まれる。
これにより、交流電圧の瞬時電圧が低いときにも、交流電源1から平滑コンデンサ9に電力を送ることができる。その結果、電源高調波の少ない整流回路装置を実現することができる。
直流電圧検出回路14は、平滑コンデンサ9の毎瞬時の両端電圧を検出するものである。また、入力電圧検出回路15は、交流電源1の毎瞬時的な電圧情報を検出するものである。
なお、以下の説明において、制御回路11は、上述の検出回路を含む他のすべての回路からの情報を受け、それらに基づいて、計算、比較、判断、設定、調整および制御等に関するすべての作業を担当するものとする。
図2は、本実施の形態に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。図2を用いて、制御回路11による半導体スイッチ3aまたは3bのための駆動パターンの位相の調整方法について説明する。図2の右側上段の波形は交流電圧を示し、右側下段の波形は半導体スイッチ3aまたは3bのための駆動パターンを示す。なお、以下のすべての実施の形態の説明における波形図および駆動パターンを示す図の横軸は交流電源の電気角を表すものとする。
このようなパターンで半導体スイッチを駆動すると、図1の電流検出回路7で検出される電流は、図2における左側の2段目から4段目の波形図における状況Sa、状況Sb、状況Scでそれぞれ示される。すなわち、半導体スイッチがON状態では電流は流れず、半導体スイッチがOFF状態では平滑コンデンサ9に電流が流れ込む。
図2の左側最下段の波形図は、これらの電流が、平滑回路8において平滑化された後、電力情報に変換されたものである。この波形図において、一点鎖線で示された波形は状況Saにおける電力に、点線で示された波形は状況Sbにおける電力に、実線で示された波形は状況Scにおける電力にそれぞれ対応する。
この波形の前半と後半の面積、すなわち、半周期の前半における電力量と後半における電力量が比較され、その差に応じて、右下段に示される駆動パターンの位相が調整される(以下、この処理を駆動パターンの位相変調という)。例えば、状況Sbにおける電力(点線で示された波形)のように前半の方が多ければ、半導体スイッチの駆動パターンの全体位相を進める。具体的には式(1)における位相遅れβを小さくする。
この処理の結果、電力量が前半と後半で同じとなり、電流量も同様に前半と後半で同じとなる。つまり、本実施の形態によれば、電流のピークが交流の瞬時電圧のピークと一致し、高い力率の整流回路装置が実現される。
図2に示すように、半導体スイッチの駆動パターンにおいて、交流電圧の瞬時値の絶対値が大きい位相では、半導体スイッチによる短絡が殆ど行われないパターンが設定される。これは、交流電圧の瞬時値の絶対値が大きいほど電流が増加することと、短絡時間比率が大きくなると電流の増加量が多くなるという特性に基づく。
電圧の瞬時値(瞬時電圧)の絶対値が高くなるにしたがって、入力電流が徐々に増加する。瞬時電圧の絶対値が低くなるときには、入力電流が徐々に減少する。このような駆動パターンにより、入力電流が滑らかに変化することになり、その結果、電源高調波の少ない整流回路装置を実現することができる。
以上のように、本実施の形態における駆動パターンの位相変調は、交流電源の半周期の前半と後半とにおける電力情報(電力量)が等しくなるように、かつ、入力電圧情報を反映させて行われる。
このような簡単な処理により、リアクタのインダクタンスの精度を必要とせず、負荷変動や入力電圧の歪みに対処可能で、電源高調波の少ない整流回路装置を実現できる。特に、電力の検出は毎瞬時ではなく、交流電源の1/4周期毎の変化がわかる程度の頻度で行えば十分であるため、安価な部品が使用可能となる。
図1で示した回路構成の場合、二つの半導体スイッチ3a、3bが同時にONすると大きな電流が流れ、半導体スイッチの種類によっては損傷することがある。本実施の形態ではこのような事態を防止するために、電流検出回路7を流用して電流の監視を行うことができるので、専用の電流検出回路を別途設ける必要がない。
図8は、本実施の形態における直流電圧の制御方法を説明するための模式図である。以下、本実施の形態において、直流電圧をいかにして一定に保つかについて図8を用いて説明する。
直流電圧検出回路14で検出された直流電圧(実直流電圧)は、直流電圧の目標値(設定直流電圧)と比較され、その結果に応じて駆動パターンの短絡時間比率が調整される。短絡時間が長くなるに従って、リアクタ2に蓄積されるエネルギが増大する。開放時には、そのエネルギが平滑コンデンサ9に送られて、出力電圧が上昇する。この原理を用いて検出された直流電圧を目標値に近づけ、ほぼ一致させることができる。
交流電源の電気角が大きくなるにつれて交流電源の瞬時電圧の絶対値が大きくなる位相では短絡時間比率の調整量を増大させるように設定する。交流電源の電気角が大きくなるにつれて交流電源の瞬時電圧の絶対値が小さくなる位相では短絡時間比率の調整量を減少させるように設定する。
高調波が少なく高力率にある状態では、入力電流は電源電圧と似た波形を有するため、入力電流の波形を維持しつつ入力電流の振幅を変動させると、直流電圧を変化させることができる。そのため、短絡時間比率が小さく瞬時電圧の絶対値が大きい位相の方が、短絡時間比率が大きく瞬時電圧の絶対値が小さい位相より電流の変化が大きくなる。
本実施の形態によれば、交流電源1の瞬時電圧の絶対値の大きい位相における調整量を大きくすることにより、毎瞬時の電流を検出して制御することなく、一種類の駆動パターンだけを用いて直流電圧の調整を行うことができる。
図2および図8に示す位相変調を行うための駆動パターンとして、電源電圧の波形を正弦波とし、例えば、電気角θにおける短絡時間比率Dを下記式(2)で定義する。
短絡時間比率D=1−A×sin(θ−β) (2)
式(2)において、係数Aは直流電圧と目標値との差異により調整され、位相遅れβは半周期毎の前半と後半とにおける電力の差異により調整される。なお、短絡時間比率Dは0以上かつ1以下の値であるため、右辺が1を超える場合には1、右辺が0より小さい場合には0に設定される。
この式(2)において、設定される駆動パターンは一つの正弦波を基にしたものである。交流電源1の瞬時電圧の絶対値が小さい位相では、相対的に短絡時間比率Dが大きくなるとともに、電圧の差異に応じた調整量に関して、交流電源1の瞬時電圧の絶対値の高い期間の方が低い期間より大きい。
入力電圧に歪みが含まれる場合において、上記式(2)により短絡時間比率Dを設定した場合の入力電流の一例を図3Aに示す。
図3Aは、交流電源1が5%の5次高調波を含む場合の入力電圧および入力電流の波形図である。図3Aに示すように、交流電源1の電圧が歪んでいる場合には、入力電流が大きく歪む結果となる。
これは、交流電源1の電圧には歪みが含まれている一方、上記式(2)により計算された短絡時間比率Dにより作成される電圧は、歪みを含まない正弦波パターンを基にして作成することに起因する。
制御回路11は、入力電圧検出回路15の出力を半周期毎に蓄え入力電圧情報fv(θ)とする。この入力電圧情報fv(θ)を次の周期における短絡時間比率Dの計算に反映させる。反映させた場合の短絡時間比率Dの計算式を式(1)の様に設定する。
D=1−A×fv(θ−β) (1)
図3Bは、式(1)に示す短絡時間比率Dを用いた場合の入力電圧および入力電流の波形図である。図3Bに示すように、入力電流は、入力電圧と同程度の歪みに抑えることができる。
半周期毎の前半と後半とにおける電力量の扱いに関する簡単な方法としては、電気角90度に関して対称となる二つの位相における検出値を代表値として利用することも可能である。例えば、電気角40度および140度における検出値を代表値として用いる。
この方法において、交流電源1の半周期毎の前半と後半とに検出された電力量として、交流電圧の瞬時値が最大となる時点(電気角90度)より一定時間(T)前、例えば、電気角で50度前、すなわち、電気角40度である時点における検出値と、交流電圧の瞬時値が最大となる時点から同じ時間(T)経過した電気角140度の時点における検出値とを用いる。
駆動パターンの条件として、交流電源1の各位相における瞬時電圧の絶対値の増減変化方向と短絡時間比率Dの増減変化方向とが逆であって、直流電圧の差異に応じた調整量では、短絡時間比率Dの大きさの変化方向とは逆方向の変化特性を有する大きさとなるように設定されている。
パターンの事例として、上記式で表現できるものを提示したが、同様の特性で、高調波を低減するパターンは無数にあり、上記式(1)に限定されるものではない。
本実施の形態において、半周期の入力電圧情報fv(θ)を次の半周期における短絡時間比率Dの計算に反映させるものとして説明した。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、1周期後の計算に反映させてもよい。
(実施の形態2)
図4は、本開示の実施の形態2に係る整流回路装置の回路ブロック図である。図4の回路構成は、電流検出回路7が設けられていない以外、図1とほぼ同じである。
制御回路11は、極性検出回路12の出力(極性情報)と直流電圧検出回路14の出力情報(直流電圧情報)と入力電圧検出回路15の出力情報(入力電圧情報)とを受け取る。極性検出回路12と入力電圧検出回路15の使用方法は実施の形態1と同じである。
図5は、本実施の形態に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。図5を用いて、直流電圧検出回路14の出力情報に応じた駆動パターンの位相変調を説明する。図2の説明と同様に、平滑コンデンサ9に送られる電力のピークを交流電源1の瞬時電圧のピーク位相にあわせる必要がある。
平滑コンデンサ9の出力は、図5の左側の下段に示す波形のうちの状況Sc(実線波形)のようなリップルを有する。つまり、半周期の前半で直流電圧が低下し、後半で直流電圧が上昇する。ただし、交流電源1の電圧ピーク位相のところでは、変動の中心になっており、平均直流電圧と等しい。
電力のピークがずれると、交流電源1の電圧ピーク位相のところでの直流電圧は平均値からずれる。例えば、状況Sb(点線波形)のように、電力ピーク部分の位相が進むと、交流電源1の電圧ピーク位相のところの直流電圧が上昇する。
逆の場合、すなわち状況Sa(一点鎖線波形)では、同じ位相のところの直流電圧が下がる。したがって、交流電源の半周期以上の期間における直流電圧の平均値である平均直流電圧と交流電源1の電圧ピーク位相のところの直流電位とを比較し、交流電源位相と半導体スイッチの駆動パターンとの位相関係を調整する。これにより、交流電流のピーク位相が交流電源1の瞬時電圧のピークと一致し、高い力率の整流回路装置を実現することができる。
しかも、電流検出手段を必要とはしないため、実施の形態1の構成に比べて、さらに簡単に実現することができる。なお、具体的な駆動パターンと直流電圧の制御方法と入力電源に含まれる歪みによる入力電流への影響を軽減する方法については、実施の形態1と同様である。
(実施の形態3)
図6は、本開示の実施の形態3に係る整流回路装置の回路ブロック図である。図6の回路構成は、電流検出回路7が交流電源1からの電流を直接検出できる位置に設けられる以外、図1とほぼ同じである。
制御回路11は、極性検出回路12の出力(極性情報)と電流検出回路7の出力(電流情報)と入力電圧検出回路15の出力(入力電圧情報)と直流電圧検出回路14の出力(直流電圧情報)とを受け取る。極性検出回路12と入力電圧検出回路15及び直流電圧検出回路14の使用方法は実施の形態1と同じである。
図7は、本実施の形態に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。図7を用いて、電流検出回路7により検出された電流情報に応じた駆動パターンの位相調整を説明する。この場合、検出電流のピーク位相を交流電源1の瞬時電圧のピーク位相にあわせる必要がある。
図2と同様に、半周期の前半と後半とにおける電流情報(電流量)が等しくなるようにすれば、ピーク位相を合致させることができる。したがって、半周期の前半と後半とにおける電流情報(電流量)を比較し、半導体スイッチの駆動パターンの全体位相を調整することで、電流のピーク位相が交流電源の瞬時電圧のピーク位相と一致し、高い力率の整流回路装置を実現することができる。
本開示の利用分野である冷房、暖房または冷凍などでは、交流側に電流検出手段を設けることが多く、実施の形態3によれば、この電流検出手段を電流検出回路として兼用することができるため、さらに簡単に実現することができる。
具体的な駆動パターンと直流電圧の制御方法と入力電源に含まれる歪みによる入力電流への影響を軽減する方法については、実施の形態1と同様である。交流電源1の半周期毎の前半と後半とにおける電流量の簡単な検出方法として、実施の形態1で説明した、電気角90度に関して対称となる位相での検出値を代表値として利用することも同様に可能である。
本実施の形態においては、交流電源1の半周期毎の前半と後半とにおける検出電流量として、交流電圧の瞬時値が最大となる時刻(電気角90度)より一定時間(T:例えば、50度)の手前時点(例えば、40度)の検出値と、交流電圧の瞬時値が最大となる時刻から同じ一定時間(T)の経過時点(例えば、140度)の検出値とを用いる。
(実施の形態4)
図9は、本開示の実施の形態4に係る整流回路装置の回路ブロック図である。本実施の形態は、実施の形態1を別の回路構成で設計したものである。実施の形態4における基本回路構成は、実施の形態1と同様、特許文献1に示されたものに入力電圧検出回路15を追加したものである。
本実施の形態では、交流電源1が半導体スイッチ3を用いてリアクタ2を介して短絡される。リアクタ2に蓄えられたエネルギは、ダイオード6a、6b、6c、6dを経由して平滑コンデンサ9に送られる。
本実施の形態では、一つの半導体スイッチ3を用いるため、実施の形態1の場合とは異なり、交流電源1の極性を検出する必要がなく、整流回路装置の入力側の情報はゼロクロス検出回路13によるゼロクロス情報と入力電圧検出回路15による入力電圧情報とが利用可能であれば十分である。制御回路11の動作は、半導体スイッチ3a及び半導体スイッチ3bの選択を除き実施の形態1と同じである。
(実施の形態5)
次に、本開示の実施の形態5について説明する。本実施の形態は、図9に示した構成において、電流検出回路7および平滑回路8を省略し、直流電圧検出回路14の出力情報を用いて、前述の実施の形態2と同じ機能を実現するものである。
本実施の形態では、実施の形態2の場合とは異なり、交流電源1の極性を検出する必要がなく、整流回路装置の入力側の情報はゼロクロス検出回路13によるゼロクロス情報と入力電圧検出回路15による入力電圧情報とが利用可能であれば十分である。制御回路11の動作は半導体スイッチ3a及び半導体スイッチ3bの選択を除き実施の形態2と同じである。
(実施の形態6)
次に、本開示の実施の形態6について図10を用いて説明する。図10は、本開示の実施の形態6に係る整流回路装置の回路ブロック図である。本実施の形態は、前述の実施の形態とさらに異なる回路構成で設計したものである。基本回路構成は、特許文献3に示されたものに入力電圧検出回路15を追加したものである。
本実施の形態では、交流電源1が、ダイオード6a、6b、6c、6dにより整流された後、リアクタ2を介して半導体スイッチ3により短絡される。リアクタ2に蓄えられたエネルギは、ダイオード5を経由して平滑コンデンサ9に送られる。
本実施の形態においても、一つの半導体スイッチ3を用いるため、前述の実施の形態4と同様に、整流回路装置の入力側の情報はゼロクロス検出回路13によるゼロクロス情報と入力電圧検出回路15による入力電圧情報が利用可能であれば十分である。制御回路11の動作は半導体スイッチ3a及び半導体スイッチ3bの選択を除き実施の形態1と同じである。
(実施の形態7)
次に、本開示の実施の形態7について説明する。実施の形態7に係る整流回路装置は、図10を用いて説明した実施の形態6おける電流検出回路7および平滑回路8を省略して、直流電圧検出回路14の情報を用いるものである。これにより、実施の形態2と同じ機能を実現することができる。制御回路11の動作は半導体スイッチ3a及び半導体スイッチ3bの選択を除き実施の形態2と同じである。
(実施の形態8)
次に、本開示の実施の形態8について図11を用いて説明する。図11に示すように、本実施の形態は、図9を用いて説明した実施の形態4における電流検出回路7が交流側に移動し、平滑回路8が省略されたものである。制御回路11の動作は半導体スイッチ3a及び半導体スイッチ3bの選択を除き実施の形態3と同じである。
(実施の形態9)
次に、本開示の実施の形態9について図12を用いて説明する。図12に示すように、本実施の形態は、図10を用いて説明した実施の形態6における電流検出回路7が交流側に移動し、平滑回路8が省略されたものである。制御回路11の動作は半導体スイッチ3a及び半導体スイッチ3bの選択を除き実施の形態3と同じである。
(実施の形態10)
次に、本開示の実施の形態10について図13を用いて説明する。図13は、実施の形態6における電流検出回路7を、ダイオード6a、6b、6c、6dとリアクタ2と半導体スイッチ3とで構成されるループの中に移動させたものである。本実施の形態によれば、実施の形態9と同じ機能を実現することができる。制御回路11の動作は半導体スイッチ3a及び半導体スイッチ3bの選択を除き実施の形態3と同じである。
(実施の形態11)
図14は、本開示の実施の形態11の整流回路装置の回路図である。
図14において、交流電源1は、ダイオードブリッジ6の一端とリアクタ2とを経由して半導体スイッチ3により短絡可能に接続されている。
リアクタ2の出力とダイオードブリッジ6の他端の出力は、ダイオード5を経て、平滑コンデンサ9および負荷10に接続されている。リアクタ2の出力は電圧検出回路19にも接続され、リアクタ2の端子電圧情報は制御回路11に入力される。平滑コンデンサ9の両端電圧情報は直流電圧検出回路14により検出され、その情報も制御回路11に入力される。
本実施の形態によれば、半導体スイッチ3で短絡することにより、交流電源1の電圧の絶対値が小さい期間にもリアクタ2に電流を流すことができる。半導体スイッチ3を開放すると、リアクタ2に流れた電流がダイオード5を経由して、平滑コンデンサ9を充電する。これにより、交流電源1から流れる電流の高調波を少なくすることができる。
図15Aおよび図15Bは、本実施の形態に係る整流回路装置の動作を示す波形図である。図15Aに示す波形は、半導体スイッチ3による短絡および開放が適正に動作する場合のものである。図15Bに示す波形は、半導体スイッチ3による短絡および開放が適正状態より遅れている場合のものである。
実施の形態11においては、交流電源1の周期に対して十分高い頻度で半導体スイッチ3により短絡・開放することにより、より小型のリアクタ2の利用を可能とするものである。毎瞬時の短絡時間比率Dをパターンとして設定し、交流電源1の瞬時電圧がゼロに戻った時の電流の有無により、そのパターンの位相を調整する。
図15A、図15Bにおいて2段目の波形はその短絡時間比率Dを示す。電圧検出回路19の出力信号は、図15A、図15Bの最下段に示すように、HighとLowとが頻繁に変化する波形になる。
このような状況であっても、交流電源1の瞬時電圧がゼロになる時に、半導体スイッチ3により短絡させないようにすれば、リアクタ2の電流がゼロかどうかを検出することができる。
位相変調のための駆動パターンとして、電源電圧の波形を正弦波とし、例えば、電気角θにおける短絡時間比率Dを下記式(2)により設定する。
短絡時間比率D=1−A×sin(θ−β) (2)
式(2)において、係数Aは直流電圧と目標値との差異により調整され、位相遅れβは、交流電源1の瞬時電圧がゼロに戻った時に、リアクタ2に電流が流れているかどうかにより調整される。すなわち、リアクタ2に流れる電流が検出された場合には位相遅れβを小さくし、リアクタ2に流れる電流が検出されなかった場合には位相遅れβを大きくする。
式(2)において、短絡時間比率Dは比率であって0以上かつ1以下の値でなければならないので、右辺が1を超える場合には1、右辺が0より小さい場合には0に設定される。
この式(2)において、設定される駆動パターンは一つの正弦波を基にしたものである。交流電源1の瞬時電圧の絶対値が小さい期間は、相対的に短絡時間比率Dが大きくなる。電圧の差異に応じた調整量に関しては、交流電源1の瞬時電圧の絶対値の高い期間の方が低い期間より大きい。
入力電源の電圧に歪みが含まれる場合において、上記式(2)により短絡時間比率Dを設定した場合の入力電流の一例を図3Aに示す。
図3Aに示すように、入力電源の電圧が歪んでいる場合には、入力電流が大きく歪む。これは、入力電源の電圧には歪みが含まれている一方、短絡時間比率Dにより表現される電圧は、歪みを含まない正弦波パターンを基にして作成することに起因する。
そこで、実施の形態1での説明と同様に入力電圧情報fv(θ)を短絡時間比率Dの計算式に反映させる。反映させた場合の短絡時間比率Dを式(1)により計算する。
D=1−A×fv(θ−β) (1)
これにより、実施の形態1と同様に入力電流の歪みを、入力電圧と同程度の歪みに抑えることができる。
制御回路11の動作は位相調整に関連した部分を除き実施の形態2と同じである。
(実施の形態12)
図16は、本開示の実施の形態12に係る整流回路装置の回路ブロック図である。
図16において、交流電源1がリアクタ2を経由し、直列接続された半導体スイッチ3a、3bと接続されている。半導体スイッチ3a、3bの共通接続端子はダイオードブリッジ6の入力端子に接続されている。ダイオードブリッジ6の出力電圧は平滑コンデンサ9により平滑される。平滑化された直流電圧は負荷10に供給されている。
極性検出回路12は、交流電源1の瞬時電圧の極性を検出する。検出された極性から入力電圧の位相が推定される。入力電圧検出回路15により検出した交流電源1の電圧と推定した位相情報とに関連付けられた半周期毎または1周期毎の入力電圧情報が計算される。この入力電圧情報に応じて、二つの半導体スイッチ3a、3bのいずれかが制御される。
本実施の形態は、混合ブリッジ型の整流回路として知られた構成である。交流電源1の瞬時電圧の極性に応じて、駆動される半導体スイッチ3a、3bを切り替える動作以外は、通常の混合ブリッジ型の整流回路と同じである。
ただし、電圧検出回路119の出力結果において、電流が流れていると交流電源1の瞬時電圧の極性により論理が反転するので、交流電源1の瞬時電圧が正からゼロになった場合と、その瞬時電圧が負からゼロになった場合とで論理を逆にする。
つまり、リアクタ2に電流が流れている時には、直前の交流電圧の極性が正であればダイオード6cが導通して、リアクタ2の端子は整流出力の正側の電位と同じレベルとなり、電圧検出回路119によりHighレベルの情報が得られる。一方、直前の交流電圧の極性が負であれば、ダイオード6dが導通して整流出力の負側の電位と同じレベルとなり、電圧検出回路119によりLowレベルの情報が得られる。
リアクタ2に電流が流れていない時には、ダイオード6cおよびダイオード6dが導通しておらず、電圧検出回路119では中間レベルの情報が得られる。
制御回路11の動作は、本実施の形態で説明した電圧検出回路119の出力の扱いと半導体スイッチ3a及び半導体スイッチ3bの選択を除いた部分については実施の形態11と同じである。
より簡単な別の方法としては、電圧検出回路119の代わりに、図14に示す電圧検出回路19を用いて、交流電源1の瞬時電圧が正からゼロになった時のみで実施することも可能である。
(実施の形態13)
図17は、本開示の実施の形態13の整流回路装置を示す回路図である。
図17において、実施の形態13においても前述の図16と同様に、交流電源1の一端にリアクタ2が直接接続されている。半導体スイッチ3はリアクタ2の出力と交流電源1の他端との間に接続されており、交流電源1とリアクタ2とを直接短絡する。
半導体スイッチ3による短絡および開放操作の方法と直流電圧の制御方法は、図14を用いて説明した実施の形態11と同じである。電圧検出回路119の出力情報の利用方法は、図16を用いて説明した実施の形態12の場合と同じである。
(実施の形態14)
次に、本開示の実施の形態14について図18を用いて説明する。図18は、図1、図4および図6にそれぞれ示した実施の形態1、2および3と同じ基本回路構成に基づくものである。これら前述の回路構成において、交流電源1の二つの出力端子のうち、リアクタ2が接続される端子がプラス電位になる期間の動作を説明する。
図18において、二つの半導体スイッチ3a、3bのうち、半導体スイッチ3aはOFF状態で、半導体スイッチ3bにより短絡および開放を行う。短絡時には、交流電源1、リアクタ2、半導体スイッチ3b、ダイオード6bによる短絡ループができ、リアクタ2へ電流が蓄えられる。開放時には、リアクタ2に蓄えられた電流は、ダイオード6cを経由して平滑コンデンサ9および負荷10へと流れ、ダイオード6bを経由して交流電源1へと流れ込む。
この動作において、リアクタ2に流れる電流Iacが概ね正弦波であるためには、リアクタ2の両端の電位差が概ね正弦波であることが必要である。交流電源1の一端の電圧Vacは正弦波であるので、交流電源1の他端の電圧Vpwmも概ね正弦波である必要がある。半導体スイッチ3a、3bおよびダイオード6b、6cの電圧損失は十分小さいので無視できるとすると、Vpwmは下記式(3)により求められると考えられる。
Vpwm=Vdc×(1−D) (3)
ここで、
D=1−A×sin(θ−β) (2)
であるので、
Vpwm=Vdc×A×sin(θ−β) (4)
となり、Vdcが一定値であれば、Vpwmの波形は正弦波になる。
しかしながら、入力電源の電圧に歪みが含まれる場合には、上記式(2)及び(4)では入力電源の電圧の歪み分が反映されず、実際の入力電圧と計算されたVpwmとが相違するため入力電流が歪むことになる。
実施の形態1で説明したように、入力電圧情報fv(θ)を上記式(2)及び(4)に反映することにより、入力電圧の歪みに起因する入力電流の歪みを軽減することができる。入力電圧の歪みを反映させた上記式(1)及び(5)を下記式に示す。
D=1−A×fv(θ−β) (1)
Vpwm=Vdc×A×fv(θ−β) (5)
しかしながら、平滑コンデンサ9の容量は有限であるので、例えば、図5に示すように、直流電圧にはリップル成分が含まれる。このため、このままではVpwmは入力電圧情報のみが反映されたものではない。
この状況に対応するため、直流電圧の瞬時値(実直流電圧)Vdcと直流電圧の平均値Vdc(av)とを用いて、
Vpwm=Vdc×A×fv(θ―β)×{Vdc(av)÷Vdc} (6)
とすれば、
Vpwm=Vdc(av)×A×fv(θ―β) (7)
となり、Vpwmはリップル成分の影響が排除されたものになる。
ただし、この計算には直流電圧の平均値の演算が必要になる。そこで、直流電圧を目標値Vdc*に近づけるように直流電圧に対してフィードバック制御を行う。この制御そのものがローパスフィルタの特性を有するので、直流電圧の平均値は、直流電圧の目標値に収束していく。このため、平均値の代わりに目標値を用いることができる。
すなわち、前述の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3および実施の形態11において用いた演算式の係数Aの代わりに、下記式(8)に示す係数A1を用いればよい。
A1=A/{1−(Vdc*―Vdc)/Vdc*}
=A×Vdc*÷Vdc (8)
図19は、この処理の流れを説明するための波形図である。図19において、図8と同様に、実直流電圧(Vdc)と設定直流電圧(Vdc*)とが比較回路201により比較され、暫定的な短絡時間比率の調整の結果である仮の係数Aが得られる。
再調整回路202は、この仮の係数Aを用いて上記式(8)の演算を行い、短絡時間比率Dを再調整する。こうして得られた係数A1を用いた駆動パターンに応じて、半導体スイッチによる短絡および開放が行われる。
直流電圧に比してリップル成分は小さいという仮定が成り立つので、瞬時的な除算を簡単化する方法として、下記式(9)で表される係数A2を用いてもよい。この方法によっても精度の高い補正ができる。
A2=A×{1+(Vdc*―Vdc)/Vdc*}
=A×{2−Vdc/Vdc*} (9)
図20は、図19と同様に、この処理の流れを説明する波形図である。図20において、図19との差異は、再調整回路207が上記式(9)の演算を行い、短絡時間比率Dを再調整することである。こうして得られた係数A2を用いた駆動パターンに応じて、半導体スイッチによる短絡および開放が行われる。
短絡時間比率Dの計算式を除き、実施の形態1から実施の形態13における制御回路11の動作は、それぞれの実施の形態において説明した内容と同一である。
(実施の形態15)
次に、本開示の実施の形態15について説明する。本実施の形態の基本構成は実施の形態1の説明で用いた図1と同じである。以下、図21を用いて本実施の形態の動作を説明する。
図21は、本実施の形態に係る駆動パターンにおけるON期間の長さ(以下、ON幅という)の決定方法を示す波形図である。図21において、左側および右側の上段の波形図は半周期分の交流電圧を示し、右側下段の波形図は半導体スイッチの駆動パターンにおける電気角に対するON幅を示す。この図に示すように、電気角90度付近でON幅が最も小さい。
図21の左側の2段目から4段目に示す波形図は、検出電流に関する三つの状況を示す。左側の2段目の波形図に一点鎖線で示すように、状況Saでは交流電圧の高い電気角と低い電気角とで検出電流の差が比較的少ない。
左側の3段目の波形図に点線で示すように、状況Sbでは電気角90度に近づくと検出電流が急激に多くなり、電気角90度から離れると検出電流が急激に少なくなる。左側の4段目の波形図に実線で示すように、状況Scでは交流電圧と同様に正弦波に近い波形を示す電流が検出される。すなわち、これらの状況のうち、状況Scが最も高調波が少ない。
これらの電流が平滑回路8により平滑化され、左側最下段の波形図に示す直流電力(流入する電力波形相当)となる。左側最下段の波形図に一点鎖線で示すように、状況Saにおける直流電力は、比較的に平らな幅広型の波形を有する。同波形図に点線で示すように、状況Sbにおける直流電力は、電気角90度付近に鋭いピークを有する尖鋭型の波形を有する。同波形図に実線で示すように、状況Scにおける直流電力は、これらの中で最も望ましい波形を示す。
本実施の形態においては、電源の半周期を等分した三つの区間(以下、順に序盤、中盤、終盤という)における平滑後の直流電力のレベルが比較される。まず、半周期の序盤または終盤の電力レベルと半周期の中盤の電力レベルとが比較される。
状況Saでは、半周期の序盤または終盤の電力レベルが中盤に比べて比較的大きい。状況Sbでは、序盤または終盤の電力レベルが中盤に比べて比較的小さい。状況Scでは、序盤または終盤の電力レベルと中盤の電力レベルとの比率が適正である。
三つの区間の比較のためには、それぞれの区間における電力の積分値や平均値を計算する必要がある。最も簡単な方法として、例えば、序盤は45度、中盤は90度、終盤は135度で電力を計測し、それぞれの区間の代表値とする。この場合、三つの区間における電力レベル比が1:2:1となるのが理想である。
この結果に応じて、駆動パターンのON幅を次のような方法で変調する。図2の右側下段の波形図に示すように、全体的に電気角90度の近傍ではON幅を狭め、電気角0度および180度の近傍ではON幅を拡げる。
電気角90度の近傍では、状況Saの場合のON幅の調整量を状況Scの場合より小さくし、電気角0度および180度の近傍では、状況Saの場合のON幅の調整量を状況Scの場合より大きくする。
電気角90度の近傍では、状況Sbの場合のON幅の調整量を状況Scの場合より大きくし、電気角0度および180度の近傍では、状況Sbの場合のON幅の調整量を状況Scの場合より小さくする。
本実施の形態により説明した交流電源の半周期内の3点比較によるON幅の変調方法以外の制御回路11の動作は、実施の形態1及び実施の形態14と同じである。
本実施の形態によれば、電流や電力の細かい変化を検出することなく、電源高調波の少ない状況Scを実現し維持することができる。
(実施の形態16)
次に、本開示の実施の形態16について説明する。本実施の形態の基本構成は実施の形態2の説明で用いた図4と同じである。以下、図22を用いて本実施の形態の動作を説明する。
図22は、本実施の形態に係る駆動パターンにおけるON幅の決定方法を示す波形図である。図22において、左側および右側の上段の波形図は半周期分の交流電圧を示す。
図22の左側中段に示す波形図は、図21の左側最下段の波形図と同じものであり、平滑回路8により平滑化された電力を示す。すなわち、図21と同様に、一点鎖線で示された波形は状況Saにおける電力を示しており、比較的に平らな幅広型の波形である。
点線で示された波形は状況Sbにおける電力を示しており、電気角90度付近に鋭いピークを有する尖鋭型の波形である。実線で示された波形は状況Scにおける電力を示しており、これらの中で最も望ましい波形を示す。
実施の形態15において説明したように、状況Scが最も電源高調波の少ない状態であり、直流電圧に関しては、左側下段の波形図における実線で示された波形が最も望ましい波形である。
図22の左側下段に示す波形図のうち、一点鎖線で示す波形は、左側中段の波形図に示す状況Saにおける直流電圧を示す。点線で示す波形は、左側中段の波形図に示す状況Sbにおける直流電圧を示す。実線で示す波形は、左側中段の波形図に示す状況Scにおける直流電圧を示す。
すなわち、状況Saにおける直流電圧は、電気角90度の近傍では緩やかに上昇し、電気角0度および180度の近傍で急激に下降する。状況Sbにおける直流電圧は、電気角90度の近傍で急激に上昇し、電気角0度および180度の近傍では緩やかに下降する。状況Scにおける直流電圧は、他の状況の場合より正弦波に近い波形を示す。
電気角45度近傍および135度近傍の直流電圧に着目すると、状況Saの場合は上昇中、状況Sbの場合は下降中、状況Scの場合はほぼ変化なしである。
図22に示すように、電気角45度または135度の近傍における直流電圧の変化を調べることにより、入力電圧の波形の形状を推測することができる。その変化に応じて、図22の右側下段の波形図に示すように、実施の形態15において図21を用いて説明した変調方法を用いて駆動パターンのON幅を変調する。
本実施の形態により説明した交流電源の半周期内の前半又は後半内における2点比較によるON幅の変調方法以外の制御回路11の動作は、実施の形態2及び実施の形態14と同じである。
本実施の形態によれば、電流や電力の細かい変化を検出することなく、電源高調波の少ない状況Scを実現し維持することができる。
(実施の形態17)
次に、本開示の実施の形態17について説明する。本実施の形態の基本構成は実施の形態3の説明で用いた図6と同じである。以下、図23を用いて本実施の形態の動作を説明する。
図23は、本実施の形態に係る駆動パターンにおけるON幅の決定方法を示す波形図である。図23において、左側および右側の上段の波形図は半周期分の交流電圧を示す。図23の左側下段に示す波形図は、電流検出回路7により検出された電流を示す。
図23の左側下段の波形図に一点鎖線で示すように、状況Saでは交流電圧の高い電気角と低い電気角とで検出電流の差が比較的少ない、幅広型の波形となる。
同波形図に点線で示すように、状況Sbでは電気角90度に近づくと検出電流が急激に多くなり、電気角90度から離れると検出電流が急激に少なくなり、電気角90度付近に鋭いピークを有する尖鋭型の波形となる。同波形図に実線で示すように、状況Scでは交流電圧と同様に正弦波に近い適切な波形を示す電流が検出される。
本実施の形態においては、電源の半周期を等分した三つの区間における平滑後の直流電流のレベルを比較する。すなわち、序盤または終盤の電流レベルと中盤の電流レベルとを比較する。状況Saでは、序盤または終盤の電流レベルが中盤に比べて大きく、状況Sbでは、序盤または終盤の電流レベルが中盤に比べて小さく、状況Scでは、序盤または終盤の電流レベルと中盤での電流レベルとの比率が、こられの中で最も適正である。
三つの区間の比較のためには、それぞれの区間における電流の積分値や平均値を計算する必要がある。最も簡単な方法として、例えば、序盤は45度、中盤は90度、終盤は135度で電流を計測し、それぞれの区間の代表値とする。この場合、三つの区間における電流レベル比が1:1.41(=√2):1となるのが理想である。
この結果に応じて、駆動パターンのON幅を次のような方法で変調する。図23の右側下段の波形図に示すように、実施の形態15において図21を用いて、および、実施の形態16において図22を用いて説明した変調方法を用いて駆動パターンのON幅を変調する。
本実施の形態により説明した交流電源の半周期内の3点比較によるON幅の変調方法以外の制御回路11の動作は、実施の形態3及び実施の形態14と同じである。
本実施の形態によれば、電流や電力の細かい変化を検出することなく、電源高調波の少ない状態を実現し維持することができる。
(実施の形態18)
次に、本開示の実施の形態18について説明する。図24は、本実施の形態に係る整流回路装置の回路ブロック図である。図24の回路構成は、前述の図6の回路構成における電流検出回路7を、電流トランス70、全波整流回路71、平滑回路72に置き換えたものである。
電流トランス70は直流成分を検出できないものの、電流検出回路7に比べて安価であるという特徴を有する。図24で示すように、特に、空調機器、ヒートポンプ機器などでは、全波整流回路71および平滑回路72からの情報に応じて、制御回路11が負荷状態を認識して、効率よく運転し、および/または、過剰な負荷による機器の損傷を防ぐように制御する。
上記のように、本実施の形態において、全波整流回路71の出力が制御回路11に入力される。この入力波形は、図7に示した検出電流の波形を繰り返した形を有する。
本実施の形態は、直流成分を検出できないという課題と、全波整流回路71を通すことによる歪みが含まれてしまうという課題とを有する。
そのため、図7に示す波形について、交流電源の半周期の前半における情報と後半における情報をそれぞれ平均化して用いることにより、電流の位相を電圧の位相に近づけ、ほぼ一致させることが可能になる。同様に、図23に示したように、中盤近傍の情報も平均化して用いることにより、入力電流の高調波を低減することも可能である。
また、本実施の形態は、電流が小さいときに歪みが大きくなるという課題を有する。しかしながら、電源高調波規制のうち、IEC61000−3−2のクラスAは、運転範囲内において高調波電流を一定以下にすることを求めるものである。
従って、電流が小さいときに歪みが増加しても、高調波規制を逸脱するものではない。この特徴を利用して、簡素な電流トランスを用いて、電源高調波が少なく、高い力率の整流回路装置を実現することができる。
本実施の形態により説明した入力電流情報に関連する部分以外の制御回路11の動作は、実施の形態3、実施の形態14及び実施の形態17と同じである。
(実施の形態19)
図25は、本開示の実施の形態19に係る整流回路装置の回路ブロック図を示す。
本実施の形態と実施の形態1との相違点は、入力電圧検出回路15と制御回路21との間に高調波抽出回路16が追加されていること、制御回路11を制御回路21に置き換えていること、短絡時間比率Dの計算式が異なることである。以下、相違点を説明する。
入力電圧検出回路15は、交流電源1の毎瞬時的な電圧情報を検出する。高調波抽出回路16は、交流電源1の電圧情報から基本波成分以外の成分を抽出する。この高調波成分情報は、半導体スイッチ3aまたは3bのための駆動パターンの短絡時間比率Dの計算に用いられる。平滑コンデンサ9に流れる電流は、電流検出回路7により検出され、平滑回路8により平滑化される。
制御回路21は、交流電源1の極性情報、高調波成分情報、および、平滑化された電力情報を用いて、半導体スイッチ駆動回路4a、4bに駆動制御信号を送り、半導体スイッチ3a、3bのいずれかを用いた短絡および開放を制御する。この平滑化された電力情報は、電流検出回路7により検出され平滑回路8により平滑化された直流側の電流情報と、直流電圧情報とから得られるものである。
例えば、リアクタ2が接続された交流電源1の一端の電位が他端のそれより高い期間には、半導体スイッチ3bを用いて短絡および開放する。これにより、短絡時にリアクタ2に蓄えた電流を、開放時にダイオード6cを経由して平滑コンデンサ9に送り込む。その結果、交流電圧の瞬時電圧が低いときでも、交流電源1から平滑コンデンサ9に電力を送ることができ、電源高調波の少ない整流回路装置を実現することができる。
高調波抽出回路16は、交流電源1の電圧情報から基本波成分を除くためのハイパスフィルタにより構成されている。ハイパスフィルタの構成については一般的な技術であるため、詳細な説明は省略する。
実施の形態1では、入力電圧の波形を駆動パターンに反映させる方法により、電源電圧の波形に含まれる歪みの入力電流への影響を軽減する方法を説明した。本実施の形態は、実施の形態1より、電源電圧の波形に含まれる歪みの入力電流の波形への影響をさらに効果的に排除することができる。
交流電源の半周期毎の前半と後半とにおいてそれぞれ検出された電力量の扱いと位相への反映方法、及び直流電圧を一定に保つための制御方法については、実施の形態1と同様である。
次に、短絡時間比率Dについて説明する。交流電源の電気角θにおいて、交流電源の電圧の基本波成分をsin(θ)、高調波抽出回路16により抽出された高調波成分をVac_harm(θ)、直流電圧をVdcとした場合、電気角θ近傍における半導体スイッチの駆動パターンの短絡時間比率Dは下記式(10)により設定される。
D=1−A×sin(θ−β)−Vac_harm(θ)÷Vdc (10)
式(10)において、係数Aは直流電圧と目標値との差異により調整され、位相遅れβは半周期毎の前半と後半とにおける電力の差異により調整される。短絡時間比率Dは0以上かつ1以下の値であるため、右辺値が1を超える場合には1、右辺値が0より小さい場合には0に設定される。これにより、入力電流は歪みの無い波形となる。
直流電圧の制御方法、及び、直流電圧検出回路14と平滑回路8との情報を用いて位相調整を行う方法については、実施の形態1と同じである。
短絡時間比率Dを求めるための式の事例として、基本波成分を正弦波として説明したが、これに限定されるものではない。
また、高調波抽出回路16は、交流電源1の電圧情報から基本波成分を除くハイパスフィルタにより構成されているとして説明したが、任意の高調波成分を抽出するフィルタとしてもよい。
(実施の形態20)
図26は、本開示の実施の形態20に係る整流回路装置の回路ブロック図である。本実施の形態と実施の形態2との相違点は、入力電圧検出回路15と制御回路21との間に高調波抽出回路16が追加されていること、制御回路11を制御回路21に置き換えていること、短絡時間比率Dの計算式が異なることである。但し、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
制御回路21は、極性検出回路12の出力(極性情報)と直流電圧検出回路14の出力(直流電圧情報)と高調波抽出回路16の出力(高調波成分情報)と受け取る。直流電圧の制御方法、及び、直流電圧検出回路14の情報を用いて位相調整を行う方法については、実施の形態2と同じである。
本実施の形態は、電流検出手段を必要としないため、実施の形態19の構成に比べて、さらに簡単に実現することができる。
図27は、本開示の実施の形態21に係る整流回路装置の回路ブロック図である。本実施の形態と実施の形態3との相違点は、入力電圧検出回路15と制御回路21との間に高調波抽出回路16が追加されていること、制御回路11を制御回路21に置き換えていること、短絡時間比率Dの計算式が異なることである。但し、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
制御回路21は、極性検出回路12の出力(極性情報)と直流電圧検出回路14の出力(直流電圧情報)と電流検出回路7の出力(電流情報)と高調波抽出回路16の出力(高調波成分情報)とを受け取る。
直流電圧の制御方法、及び、電流検出回路7の情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態3と同様である。
(実施の形態22)
図28は、本開示の実施の形態22に係る整流回路装置の回路ブロック図である。本実施の形態は、実施の形態19を別の回路で構成されたものであり、具体的には、実施の形態4に対して、入力電圧検出回路15と制御回路11との間に高調波抽出回路16が追加され、制御回路11を制御回路21に置き換えたものである。
本実施の形態では、半導体スイッチ3を用いて交流電源1がリアクタ2を介して短絡される。リアクタ2に蓄えられたエネルギは、ダイオード6a、6b、6c、6dを経由して平滑コンデンサ9に送られる。
本実施の形態では、一つの半導体スイッチを用いるため、実施の形態19の場合とは異なり、交流電源1の極性を検出する必要がなく、整流回路装置の入力側の情報としてはゼロクロス検出回路13によるゼロクロス情報と高調波抽出回路16による入力電圧に含まれる高調波成分情報とが利用可能であれば十分である。制御回路21の動作については、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
直流電圧の制御方法、及び、平滑回路8の情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態4と同様である。
(実施の形態23)
次に、本開示の実施の形態23について説明する。本実施の形態は、実施の形態22の説明で用いた図28に示した構成において、電流検出回路7および平滑回路8を省略し、直流電圧検出回路14の出力情報を用いて、前述の実施の形態20と同じ機能を実現するものである。具体的には、実施の形態5に対して、入力電圧検出回路15と制御回路11との間に高調波抽出回路16が追加され、制御回路11を制御回路21に置き換えたものである。
本実施の形態では、実施の形態20の場合とは異なり、交流電源1の極性を検出する必要がなく、整流回路装置の入力側の情報としてはゼロクロス検出回路13によるゼロクロス情報と高調波抽出回路16による入力電圧に含まれる高調波成分情報とが利用可能であれば十分である。制御回路21の動作のうち、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
直流電圧の制御方法、及び、直流電圧検出回路14の情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態5と同様である。
(実施の形態24)
次に、本開示の実施の形態24について図29を用いて説明する。図29は、実施の形態24に係る整流回路装置の回路ブロック図である。本実施の形態は、前述の実施の形態22とはさらに異なる回路で構成されたものであり、具体的には、実施の形態6に対して、入力電圧検出回路15と制御回路11との間に高調波抽出回路16が追加され、制御回路11を制御回路21に置き換えたものである。
交流電源1は、ダイオード6a、6b、6c、6dにより整流された後、リアクタ2を介して半導体スイッチ3により短絡される。リアクタ2に蓄えられたエネルギは、ダイオード5を経由して平滑コンデンサ9に送られる。
本実施の形態においても、一つの半導体スイッチ3を用いるため、前述の実施の形態22と同様に、整流回路装置の入力側の情報としてはゼロクロス検出回路13によるゼロクロス情報と高調波抽出回路16による入力電圧に含まれる高調波成分情報が利用可能であれば十分である。制御回路21の動作のうち、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
直流電圧の制御方法、及び、電流検出回路7と平滑回路8との情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態6と同様である。
(実施の形態25)
次に、本開示の実施の形態25について説明する。
本実施の形態は、実施の形態24の説明で使用した図29に示した構成において、電流検出回路7および平滑回路8を省略して、直流電圧検出回路14の情報を用いて、実施の形態20と同じ制御を実現するものである。
具体的には、実施の形態7に対して、入力電圧検出回路15と制御回路11との間に高調波抽出回路16が追加され、制御回路11を制御回路21に置き換えたものである。
制御回路21の動作のうち、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
直流電圧の制御方法、及び、直流電圧検出回路14の情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態7と同様である。
(実施の形態26)
次に、本開示の実施の形態26について図30を用いて説明する。図30は、実施の形態26に係る整流回路装置の回路ブロック図である。本実施の形態は、図28を用いて説明した実施の形態22の構成において、電流検出回路7を交流側に移動させ、平滑回路8を省略したものである。
具体的には、実施の形態8に対して、入力電圧検出回路15と制御回路11との間に高調波抽出回路16が追加され、制御回路11を制御回路21に置き換えたものである。
制御回路21の動作のうち、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
直流電圧の制御方法、及び、電流検出回路7の情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態8と同様である。
(実施の形態27)
次に、本開示の実施の形態27について図31を用いて説明する。図31は、実施の形態27に係る整流回路装置の回路ブロック図である。本実施の形態は、図29を用いて説明した実施の形態24の構成において、電流検出回路7を交流側に移動させ、平滑回路8を省略したものである。
具体的には、実施の形態9に対して、入力電圧検出回路15と制御回路11との間に高調波抽出回路16が追加され、制御回路11を制御回路21に置き換えたものである。
制御回路21の動作のうち、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
直流電圧の制御方法、及び、電流検出回路7の情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態9と同様である。
(実施の形態28)
次に、本開示の実施の形態28について図32を用いて説明する。図32は、実施の形態28に係る整流回路装置の回路ブロック図である。
本実施の形態は、図29を用いて説明した実施の形態24において、電流検出回路7をダイオード6a、6b、6c、6d、リアクタ2、半導体スイッチ3で構成されるループの中に移動させたものである。
具体的には、実施の形態10に対して、入力電圧検出回路15と制御回路11との間に高調波抽出回路16が追加され、制御回路11を制御回路21に置き換えたものである。
本実施の形態によれば、実施の形態27と同じ制御を実現することができる。制御回路21の動作のうち、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
直流電圧の制御方法、及び、電流検出回路7の情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態10と同様である。
(実施の形態29)
図33は、本開示の実施の形態29に係る整流回路装置の回路図である。本実施の形態は、実施の形態11に対して、入力電圧検出回路15と制御回路11との間に高調波抽出回路16が追加され、制御回路11を制御回路21に置き換えたものである。
制御回路21の動作のうち、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
直流電圧の制御方法、及び、電圧検出回路19の情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態11と同様である。
図34Aおよび図34Bは、本実施の形態の動作を示す波形図である。この波形図も実施の形態11に関連する図15Aおよび図15Bに示す波形図と同様であるため、その説明を省略する。
(実施の形態30)
図35は、本開示の実施の形態30の整流回路装置を示す回路図である。
本実施の形態は、実施の形態12に対して、入力電圧検出回路15と制御回路11との間に高調波抽出回路16が追加され、制御回路11を制御回路21に置き換えたものである。
制御回路21の動作のうち、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
直流電圧の制御方法、及び、電圧検出回路119の情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態12と同様である。
(実施の形態31)
図36は、本開示の実施の形態31の整流回路装置を示す回路図である。
本実施の形態は、実施の形態13に対して、入力電圧検出回路15と制御回路11との間に高調波抽出回路16が追加され、制御回路11を制御回路21に置き換えたものである。
図36において、実施の形態31においても前述の図35と同様に交流電源1の一端にリアクタ2が直接接続されている。
半導体スイッチ3はリアクタ2の出力と交流電源1の他端との間に接続されており、交流電源1とリアクタ2を直接短絡する回路構成である。
制御回路21の動作のうち、高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同じである。
直流電圧の制御方法、及び、電圧検出回路119の情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態13と同様である。
(実施の形態32)
次に、本開示の実施の形態32について説明する。図37を用いて本実施の形態の原理を説明する。図37は、図25、図26および図27にそれぞれ示した実施の形態19、20および21と同じ基本回路構成に基づくものである。
図37は、これら前述の回路構成において、交流電源1の二つの出力端子のうち、リアクタ2が接続される端子がプラス電位になる期間の状態を示すものである。図37に示す状態における動作については、実施の形態14と同一のため、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の動作において、リアクタ2に流れる電流Iacが概ね正弦波であるためには、リアクタ2の両端の電位差が概ね正弦波であることが必要である。
交流電源1の一端の電圧Vacは正弦波であるので、交流電源1の他端の電圧Vpwmも概ね正弦波である必要がある。半導体スイッチ3a、3bおよびダイオード6b、6cの電圧損失は十分小さいので無視できるとすると、Vpwmは下記式(3)により求められると考えられる。
Vpwm=Vdc×(1−D) (3)
ここで、
D=1−A×sin(θ−β) (2)
であるので、
Vpwm=Vdc×A×sin(θ−β) (4)
となり、Vdcが一定値であれば、Vpwmの波形は正弦波になる。
しかしながら、入力電源電圧に歪みが含まれる場合には、上記式(2)及び(4)では入力電源の電圧の歪み分が反映されず、実際の入力電圧と計算されたVpwmとが相違するため入力電流が歪むことになる。
実施の形態19で説明したように、高調波抽出回路16により得られた入力電圧に含まれる高調波情報Vac_harm(θ)を上記式(2)及び(4)に反映することにより、入力電圧の歪みに起因する入力電流の歪みを軽減することができる。入力電圧の歪みを反映させると、下記式(11)及び式(12)となる。
D=1−A×sin(θ−β)−Vac_harm(θ)/Vdc (11)
Vpwm=Vdc×A×sin(θ−β)+Vac_harm(θ) (12)
しかしながら、平滑コンデンサ9の容量は有限であるので、実施の形態14で説明したように、直流電圧Vdcにはリップル成分が含まれる。このため、このままではVpwmの基本波成分は正弦波とは言えない。
この状況に対応するため、直流電圧の瞬時値Vdcと直流電圧の平均値Vdc(av)とを用いて、
Vpwm={Vdc×A×sin(θ―β)+Vac_harm(θ)}
×{Vdc(av)÷Vdc} (13)
とすれば、
Vpwm=Vdc(av)×A×sin(θ―β)
+{Vdc(av)÷Vdc}×Vac_harm(θ) (14)
となり、Vpwmの基本波成分は正弦波になる。
ただし、この計算には直流電圧の平均値の演算が必要になる。そこで、直流電圧を目標値Vdc*に近づけるように直流電圧に対してフィードバック制御を行う。この制御そのものがローパスフィルタの特性を有するので、直流電圧の平均値は、直流電圧の目標値に収束していく。このため、平均値の代わりに目標値を用いることができる。
すなわち、前述の実施の形態1、実施の形態2および実施の形態11において用いた演算式の係数Aの代わりに、下記式(8)に示す係数A1を用いればよい。
A1=A/{1−(Vdc*―Vdc)/Vdc*}
=A×Vdc*÷Vdc (8)
図19は、この処理の流れを説明するための波形図である。図19において、図8と同様に、実直流電圧(Vdc)と設定直流電圧(Vdc*)とが比較回路201により比較され、暫定的な短絡時間比率調整の結果である仮の係数Aが得られる。
再調整回路202は、この仮の係数Aを用いて上記式(8)の演算を行い、短絡時間比率Dを再調整する。こうして得られた係数A1を用いた駆動パターンに応じて、半導体スイッチによる短絡および開放が行われる。
直流電圧に比してリップル成分は小さいという仮定が成り立つので、瞬時的な除算を簡単化する方法として、下記式(9)で表される係数A2を用いてもよい。この方法によっても精度の高い補正ができる。
A2=A×{1+(Vdc*―Vdc)/Vdc*}
=A×{2−Vdc/Vdc*} (9)
図20は、図19と同様に、この処理の流れを説明する波形図である。図20において、図19との差異は、再調整回路207が上記式(9)の演算を行い、短絡時間比率Dを再調整することである。こうして得られた係数A2を用いた駆動パターンに応じて、半導体スイッチによる短絡および開放が行われる。
短絡時間比率Dの計算式及び短絡時間比率Dの再調整を除き、実施の形態19から実施の形態31における制御回路21の動作は、それぞれの実施の形態において説明した内容と同一である。
(実施の形態33)
次に、本開示の実施の形態33について説明する。
本実施の形態の基本構成は、実施の形態19の説明で用いた図25と同様である。
高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式、直流電圧の制御方法、及び、直流電圧検出回路14と平滑回路8との情報を用いて位相調整を行う方法については、実施の形態19と同様である。
交流電源の半周期内の3点比較によるON幅の変調方法については実施の形態15と同様である。短絡時間比率Dの再調整方法については、実施の形態32と同様である。
(実施の形態34)
次に、本開示の実施の形態34について説明する。
本実施の形態の基本構成は実施の形態20の説明で用いた図26と同様である。
高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同様である。
直流電圧の制御方法、及び、直流電圧検出回路14の情報を用いて位相調整を行う方法については、実施の形態20と同様である。
交流電源の半周期内の前半又は後半内における2点比較によるON幅の変調方法については実施の形態16と同様である。短絡時間比率Dの再調整方法については実施の形態32と同様である。
(実施の形態35)
次に、本開示の実施の形態35について説明する。
本実施の形態の基本構成は実施の形態21の説明で用いた図27と同様である。
高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同様である。極性検出回路12と直流電圧検出回路14と直流電圧の制御方法、及び電流検出回路7と電流検出回路7の情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態21と同様である。
交流電源の半周期内の3点比較によるON幅の変調方法については実施の形態17と同様である。短絡時間比率の再調整方法については実施の形態32と同様である。
(実施の形態36)
次に、本開示の実施の形態36について図38を用いて説明する。図38は、本実施の形態に係る整流回路装置の回路ブロック図である。
本実施の形態の基本構成は実施の形態18に対して、入力電圧検出回路15と制御回路11との間に高調波抽出回路16が追加され、制御回路11を制御回路21に置き換えたものである。高調波抽出回路16の使用方法及び短時間比率Dの計算式については、実施の形態19と同様である。
直流電圧の制御方法、及び、電流トランス70と全波整流回路71と平滑回路72との情報を用いて位相調整を行う方法については実施の形態18と同様である。
交流電源の半周期内の3点比較によるON幅の変調方法については実施の形態17と同様である。短絡時間比率の再調整方法については実施の形態32と同様である。
なお、ここまで各実施の形態により本開示をある程度詳細に説明したが、これらの開示内容は細部において適宜変更可能であり、各実施の形態における要素の組合せや順序の変更は、請求の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。また、各実施の形態における各要素は、電気回路として表現されているが、これに限らず、マイクロプロセッサおよびソフトウェアにより構成されることも可能である。
以上のように、本実施の形態に係る整流回路装置は、高速かつ高精度の電流検出手段を使用することなく、リアクタのインダクタンスの精度が確保されていない場合、負荷変動が大きい場合、または入力電源電圧に歪みが含まれている場合においても、任意の直流電圧を出力することができ、かつ、高力率で電源高調波の少ない整流回路装置を実現することができる。
本開示に係る整流回路装置は、単相交流電源を直流に変換することにより直流負荷を駆動する装置や、一旦整流された直流電力をインバータ回路により任意の周波数の交流電力に逆変換することにより電動機を駆動する装置、例えば、冷房、暖房または冷凍を行う装置などに幅広く適用される。
1,101 交流電源
2,102 リアクタ
3,3a,3b,103 半導体スイッチ
5,6a,6b,6c,6d,105,106a,106b,106c,106d ダイオード
6,106 ダイオードブリッジ
7 電流検出回路
8 平滑回路
9,109 平滑コンデンサ
10,110 負荷
11,21,111 制御回路
12 極性検出回路
13 ゼロクロス検出回路
14 直流電圧検出回路
15 入力電圧検出回路
16 高調波抽出回路
19,119 電圧検出回路
70 電流トランス
71 全波整流回路
72 平滑回路
107 電流検出手段
113 ゼロクロス検出手段
115 電圧検出手段
201 比較回路
202,207 再調整回路

Claims (8)

  1. リアクタと半導体スイッチとを用いた力率改善機能を有し、交流電源を整流して直流側に直流電圧を出力する整流回路装置であって、前記半導体スイッチを制御する制御回路と、前記交流電源の電圧の極性またはゼロクロスを検出する回路と、前記交流電源の電圧を検出する入力電圧検出回路と、前記交流電源から流れる電流を検出する電流検出回路と、前記直流電圧を検出する直流電圧検出回路と、を備え、前記制御回路は、前記極性または前記ゼロクロスに応じて前記交流電源の電圧の位相を推定し、前記交流電源の電圧と前記位相とに関連付けられた半周期毎または1周期毎の入力電圧情報に基づいた駆動パターンに応じて前記半導体スイッチを制御し、前記制御回路はさらに、前記交流電源の半周期毎の前半と後半とにおいてそれぞれ検出された二つの前記直流側の電流量が近づくように、前記駆動パターンと前記交流電源の電圧との位相関係を調整するようにし、検出された前記直流電圧を目標値に近づけるよう、前記駆動パターンの短絡時間比率を調整するようにし、前記交流電源の電圧から検出した半周期または1周期毎の入力電圧情報をfv(θ)とした場合、前記交流電源の電気角θの近傍における前記短絡時間比率Dを、式(1)を用いて計算し、
    D=1−A×fv(θ−β) (1)
    前記制御回路はさらに、前記交流電源の半周期毎の前半と後半とにおいてそれぞれ検出された二つの電流値の差異に応じて、前記式(1)における位相遅れβを調整し、検出された前記直流電圧と前記直流電圧の目標値との差異に応じて、前記式(1)における係数Aを調整するように構成した整流回路装置。
  2. 前記制御回路は、検出された前記直流電圧と前記直流電圧の目標値との比により、前記短絡時間比率を再調整するように構成された請求項1に記載の整流回路装置。
  3. リアクタと半導体スイッチとを用いた力率改善機能を有し、交流電源を整流して直流側に直流電圧を出力する整流回路装置であって、前記半導体スイッチを制御する制御回路と、前記交流電源の電圧の極性またはゼロクロスを検出する回路と、前記交流電源の電圧を検出する入力電圧検出回路と、前記直流電圧を検出する直流電圧検出回路と、 前記リアクタに流れる電流の有無を検出する回路と、を備え、前記制御回路は、前記極性または前記ゼロクロスに応じて前記交流電源の電圧の位相を推定し、前記交流電源の電圧と前記位相とに関連付けられた半周期毎または1周期毎の入力電圧情報に基づいた駆動パターンに応じて前記半導体スイッチを制御し、前記制御回路はさらに、前記交流電源の瞬時電圧がゼロになる時点の前後において、前記駆動パターンの位相を、前記リアクタに流れる電流が検出された場合には前記交流電源の電圧に対して進め、前記リアクタに流れる電流が検出されなかった場合には前記交流電源の電圧に対して遅らせるように構成された整流回路装置。
  4. 前記リアクタに流れる電流の有無を検出する回路は、前記リアクタの前記整流回路装置の出力側に接続されたダイオードの少なくとも一つが前記整流回路装置の出力側と導通状態であるかどうかにより検出する請求項3に記載の整流回路装置。
  5. リアクタと半導体スイッチとを用いた力率改善機能を有し、交流電源を整流して直流側に直流電圧を出力する整流回路装置であって、前記半導体スイッチを制御する制御回路と、前記交流電源の電圧の極性またはゼロクロスを検出する回路と、前記交流電源の電圧を検出する入力電圧検出回路と、前記入力電圧検出回路の出力信号から基本波成分を除く成分または任意の高調波成分を抽出する高調波抽出回路と、を備え、前記制御回路は、前記極性または前記ゼロクロスに応じて前記交流電源の電圧の位相を推定し、前記位相に基づいた基本パターンに前記高調波抽出回路により抽出された成分を付加して得られた駆動パターンに応じて前記半導体スイッチを制御し、前記制御回路はさらに、前記基本パターンと前記交流電源の電圧との位相関係を調整するように構成し、前記制御回路は、前記交流電源の電圧の基本波成分をsin(θ)、高調波成分をVac_harm(θ)、直流電圧をVdcとした場合、前記交流電源の電気角θ近傍における前記駆動パターンの短絡時間比率Dを、式(10)を用いて計算し、
    D=1−A×sin(θ−β)−Vac_harm(θ)÷Vdc(10)
    前記制御回路はさらに、前記交流電源の半周期毎の前半と後半とにおいてそれぞれ検出された二つの電流値の差異に応じて前記式(10)における位相遅れβを調整し、検出された直流電圧と直流電圧の目標値との差異に応じて前記式(10)における係数Aを調整するように構成された整流回路装置。
  6. 前記制御回路は、検出された前記直流電圧を目標値に近づけるよう、前記駆動パターンの短絡時間比率を調整するように構成された請求項5に記載の整流回路装置。
  7. 前記制御回路は、前記交流電源の半周期の序盤と中盤と終盤とのそれぞれにおいて検出された電流比レベルが1:√2:1となるように、前記駆動パターンを調整するように構成された請求項1に記載の整流回路装置。
  8. 前記制御回路は、前記交流電源の半周期内における前記直流電圧の波形が左右対称となるように、前記駆動パターンを調整するように構成された請求項1に記載の整流回路装置。
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