JP6470540B2 - 間仕切り装置、パネル体 - Google Patents

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Description

本発明は、間仕切り装置、パネル体に関する。
オフィスや公共施設、商業施設等の空間においては、施設内に形成された大空間の一部を小空間に区画することによって、空間利用における自由度を高めることが求められている。そこで、空間内に、間仕切り装置(パーティション)を設けることが広く行われている。間仕切り装置を設けることにより周囲からの視線や音をある程度遮ることができる。この間仕切り装置により空間の一部を仕切り、各執務者の固有スペースを設けたり、打合わせ等のためのスペースを設けることができる。
さらに、間仕切り装置よりも上方まで空間を仕切る必要がある場合には、間仕切り装置上に、さらに上方に延びる延長パネルを取り付けることがある(特許文献1,2参照)。
特許文献1においては、延長パネルは、両端部近傍が、それぞれパネル下端部を挟持する金具によって間仕切り装置に固定されている。
また、特許文献2においては、間仕切り装置上に係合溝を有した部材を設け、係合溝に延長パネルの下端部を差し込むことによって、延長パネルを保持する構成が開示されている。
特許第5329897号公報 特許第4358772号公報
ところで、例えば、間仕切り装置が、平面視した状態で湾曲している場合、延長パネルも、間仕切り装置に合わせて湾曲させる必要がある。このように湾曲させた延長パネルを、特許文献1,2に開示されたような構成で間仕切り装置上に取り付ける場合、延長パネルを挟持する金具や係合溝の形状が、延長パネルの形状に精度良く合っている必要がある。金具や係合溝の形状が、延長パネルの形状に合っていなければ、延長パネルを金具や係合溝に差し込むことが困難となる。
さらに、特に延長パネルを樹脂で形成した場合、平面視湾曲した延長パネルは、周囲の温度によって伸縮するため、これにともなって延長パネルの湾曲度合いも変動し得る。したがって、工場等で延長パネルを高精度に製作しても、搬入した現場の気温等によって延長パネルが変形し、その取付ができないことがある。
そこでなされた本発明の目的は、延長パネルの取付を容易かつ確実に行うことのできる間仕切り装置、パネル体を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
この発明に係る間仕切り装置は、床面上に立てた状態で設置されるパネル体と、前記パネル体の上部から上方に向けて延びるよう設けられた延長パネルと、前記パネル体の上部に間隔をあけて複数箇所に設けられ、前記延長パネルを前記パネル体に固定するパネル固定部と、前記パネル体の上面から下方に向かって凹入して形成されるとともに、前記延長パネルの板厚よりも大きな幅を有して前記パネル体の上部に沿って配設され、前記延長パネルをガイドする溝状のパネルガイド部と、を備え、前記延長パネルの下端部において、前記パネル固定部によって保持されていない部分は、前記パネルガイド部の底面との間に上下方向の隙間をあけて前記パネルガイド部内に配置されていることを特徴とする。
このように、延長パネルは、パネル体の上面に沿って間隔をあけた複数箇所で、パネル固定部によってパネル体に固定される。この延長パネルは、温度変化による伸縮や、加工誤差等により変形し得る。パネルガイド部は、延長パネルの板厚よりも大きな幅を有してパネル体の上部に沿って配設されたパネル配設部で、延長パネルをガイドするので、延長パネルが変形しても、パネルガイド部がパネル配設部において延長パネルをガイドした状態を維持できる。
また、このように構成することで、ガイド溝の幅方向の一方の側の溝壁面と他方の溝壁面とが、延長パネルの板厚よりも大きな間隔で配置され、延長パネルをガイドするパネルガイド部として機能する。
そして、延長パネルの下端部をガイド溝内に挿入することで、パネル体と延長パネルとの間に隙間が生じることがなく、間仕切り装置としての遮蔽性を高めることができる。
また、この発明に係る間仕切り装置は、前記パネル体には、前記隙間を通してオプション部材が装着されてもよい。
また、この発明に係る間仕切り装置は、前記パネルガイド部は、前記パネル体の上部に設けられ、前記延長パネルを挟んで一方の側と他方の側とに、前記延長パネルの板厚よりも大きな間隔で配置されて、互いに隣接する前記パネル固定部の間で前記延長パネルをガイドしてもよい。
このように構成することで、延長パネルは、パネル体の上面に沿って間隔をあけた複数箇所で、パネル固定部によってパネル体に固定される。互いに隣接するパネル固定部の間においては、延長パネルの温度変化による伸縮や、加工誤差等により、延長パネルの湾曲度合いが変化し得る。互いに隣接するパネル固定部間で延長パネルをガイドするパネルガイド部は、延長パネルを挟んで一方の側と他方の側とで、延長パネルの板厚よりも大きな間隔で配置されているので、延長パネルの湾曲度合いが変化しても、パネルガイド部の一方の側と他方の側との間で延長パネルをガイドした状態を維持できる。
また、この発明に係る間仕切り装置は、上記間仕切り装置において、前記パネル体の上部において互いに隣接する前記パネル固定部の間に、前記延長パネルの板厚方向への変位に応じて弾性変形可能なパネル保持部が設けられているようにしてもよい。
このように、互いに隣接するパネル固定部の間にパネル保持部を設けることで、延長パネルを、より安定的にパネル体上に設置することができる。パネル保持部は、弾性変形することによって、温度変化や加工誤差等による延長パネルの板厚方向への変位を許容しつつ、パネルを保持し続けることができる。
この発明に係るパネル体は、床面上に立てた状態で設置され、その上部から上方に向けて延びるよう延長パネルが装着可能とされたパネル体であって、前記パネル体の上部に間隔をあけて複数箇所に設けられ、前記延長パネルを前記パネル体に固定するパネル固定部と、前記パネル体の上面から下方に向かって凹入して形成されるとともに、前記延長パネルを挟んで一方の側と他方の側とに、前記延長パネルの板厚よりも大きな間隔で配置されて、互いに隣接する前記パネル固定部の間で前記延長パネルをガイドする溝状のパネルガイド部と、を備え、前記延長パネルの下端部において、前記パネル固定部によって保持されていない部分は、前記パネルガイド部の底面との間に上下方向の隙間をあけて前記パネルガイド部内に配置されていることを特徴とする。
このようなパネル体によれば、パネル体の上部に延長パネルを装着することができる。装着する延長パネルは、パネル体の上面に沿って間隔をあけた複数箇所で、パネル固定部によってパネル体に固定される。互いに隣接するパネル固定部間で延長パネルをガイドするパネルガイド部は、延長パネルを挟んで一方の側と他方の側とで、延長パネルの板厚よりも大きな間隔で配置されているので、延長パネルの湾曲度合いが変化しても、パネルガイド部の一方の側と他方の側との間で延長パネルをガイドした状態を維持できる。
この発明に係る間仕切り装置、パネル体によれば、延長パネルの取付を容易かつ確実に行うことが可能となる。
本実施形態における間仕切り装置の一例を示す斜視図である。 本実施形態におけるパネル体の構成を示す斜視展開図である。 パネル体の板厚方向中間部における半断面図である。 パネル体の端部を示す上面図である。 パネル体の直線部の構造を示す断面図である。 パネル体のコーナー部の構造を示す断面図である。 パネル基材の表面に沿って設けられたクッション材を示す断面図であり、(a)は表皮材を非装着の状態におけるクッション材の断面図、(b)は表皮材を装着した状態におけるクッション材の断面図である。 延長パネルを設けたパネル体の上面図である。 パネル固定部の部品構成を示す斜視展開図である。 パネル固定部の斜視図である。 パネル固定部によりパネル体に固定された延長パネルを示す断面図である。 溝内に設けられたパネル保持部により保持された延長パネルを示す断面図である。 延長パネルの下端部と溝の溝底面との位置関係を示す断面図である。 パネル体を複数枚並べて設置する場合において、互いに隣接するパネル体上に設けた延長パネルどうしを連結する構成を示す平面図である。 延長パネルとパネル体の溝底面との隙間に設けたブラケットを備えるオプション部材が装着された間仕切り装置の一例を示す断面図である。 延長パネルとパネル体の溝底面との隙間に設けたブラケットを備えるオプション部材の一例を示す断面図である。 図16に示したオプション部材の正面図である。 上記実施形態の変形例を示す図であり、延長パネルの下端部の一部のみを溝内に設けた構成を示す正面図である。 上記実施形態の変形例を示す図であり、パネルガイド部を複数のピンによって形成した例を示す平面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明による間仕切り装置、間仕切り装置の設置方法を実施するための形態を説明する。
(間仕切り装置)
図1は、本実施形態における間仕切り装置の一例を示す斜視図である。
図1に示すように、間仕切り装置10は、床面上に設置されたパネル体11と、パネル体11上に設けられた延長パネル100と、からなる。
(パネル体)
図2は、本実施形態におけるパネル体11の構成を示す斜視展開図である。図3は、パネル体11の板厚方向中間部における半断面図である。図4は、パネル体11の端部を示す上面図である。図5は、パネル体11の直線部の構造を示す断面図である。図6は、パネル体11のコーナー部の構造を示す断面図である。
図2に示すように、間仕切り装置10を構成する各パネル体11は、パネル基材(基材)12と、パネル基材12の両面に沿って設けられたクッション材(軟性材)13と、パネル基材12およびクッション材13を覆う表皮材14と、固定部材30と、を備えている。
(パネル基材)
パネル基材12は、パネル状の芯材15と、芯材15の外周部に沿って設けられたフレーム20と、芯材15およびフレーム20の両面を覆うように設けられたベースシート18と、を備えている。
芯材15は、例えば紙系材料、樹脂系材料、木質系材料等から形成されている。この芯材15は、なるべく軽量とするのが好ましい。そこで、本実施形態では、芯材15は、紙系材料から形成され、板厚方向に貫通する孔15hが多数並設された、例えば断面六角形状の孔15hが複数千鳥状に組み合わされたハニカム構造とされている。
(フレーム)
図2、図3に示すように、この芯材15の外周部には、フレーム20が設けられている。フレーム20は、芯材15の四辺に沿って設けられた枠材21A,21B,21C,21Dを備えている。各枠材21A,21B,21D,21Dは、金属系材料、樹脂系材料等から形成されている。
枠材21A,21Bは、芯材15において互いに対向する2辺に沿って上下方向に延在し、パネル体11の幅方向両側に設けられている。枠材21C,21Dは、枠材21A,21Bに直交して横方向に延在し、パネル体11の上下方向両側に設けられている。これら枠材21A,21Bと枠材21C,21Dとは、L字状のブラケット22を介し、ボルト23、あるいは溶接、接着等によって接合されている。これら枠材21A,21B,21C,21Dによって、全体として矩形状をなしたフレーム20が形成されている。
図4〜図6に示すように、各枠材21A,21B,21C,21Dは、フレーム20の内周側の芯材15の外周端面15aに対向する基部21eと、基部21eの幅方向両側からそれぞれフレーム20の外周側に向けて立ち上がる側壁部21fと、からなる、断面略U字状に形成されている。これにより、基部21eと、両側の側壁部21f,21fとに囲まれた部分は、溝25とされている。
このようにして、パネル基材12は、その外周側面に沿って連続し、パネル基材12の内方に向けて凹んだ溝25を有している。
ここで、図3に示すように、L字状のブラケット22は、枠材21Aまたは21Bに沿って枠材21Aまたは21Bの端部に設けられる第一プレート部22aと、第一プレート部22aに直交し、枠材21Cまたは21Dに沿って枠材21Cまたは21Dの端部に設けられる第二プレート部22bと、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bに沿ってL字状のブラケット22の屈曲方向内側に設けられたリブ部22cとが一体に形成されている。
L字状のブラケット22の第一プレート部22a、第二プレート部22bには、雌ネジ部29が形成されている。またブラケット22の第一プレート部22aに沿う枠材21Aまたは21Bの基部21eと、第二プレート部22bに沿う枠材21Cまたは21Dの基部21eには、それぞれ、雌ネジ部29に対向した位置に、貫通孔28が形成されている。
リブ部22cは、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bから、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bに直交して、パネル体11の内周側に向けて突出形成されている。このリブ部22cは、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bの幅方向両側、つまり、パネル体11の一面側と他面側とにそれぞれ形成されている。
このリブ部22cは、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bの曲げ強度を高める補強部材として機能するだけでなく、芯材15の角部の押さえ部材としても機能することができる。すなわち、パネル基材12の一面側と他面側にそれぞれ設けられたリブ部22cの間に芯材15が挟み込まれる。パネル基材12においては、四隅にこのようなブラケット22が設けられることにより、芯材15をフレーム20の内側に保持できるようになっている。
なおここで、図2では、パネル体11が平面板状であるかのように示しているが、パネル体11は、図1に示したように、平面視した状態で湾曲している。したがって、フレーム20の上下の枠材21C,21Dは、パネル体11の形状に合わせて湾曲している。
図5、図6に示すように、フレーム20および芯材15を覆うように、芯材15の両面には、シート状のベースシート18が設けられている。ベースシート18は、例えばボール紙等から形成されている。このベースシート18は、芯材15よりも外形寸法が大きく、その外周部18aがフレーム20の表面20fに接着剤等により接着されている。
(クッション材)
クッション材13は、パネル基材12の表面を形成するベースシート18に沿って設けられている。クッション材13は、ベースシート18を介して、芯材15の全体を覆うように設けられている。さらに、クッション材13は、その外周端部13sが、フレーム20を構成する各枠材21A,21B,21C,21Dの側壁部21fを覆うように設けられている。つまり、クッション材13は、芯材15およびフレーム20を覆うように設けられている。
このクッション材13は、柔軟性および弾性を有した材料、例えば発泡ウレタン材等から形成されている。
図7は、パネル基材12の表面に沿って設けられたクッション材13を示す断面図であり、(a)は表皮材14を非装着の状態におけるクッション材13の断面図、(b)は表皮材14を装着した状態におけるクッション材13の断面図である。
図2に示すように、クッション材13には、複数の貫通孔16が形成されている。貫通孔16は、例えば、上下方向を長軸方向とした長円形状とされている。そして、クッション材13の外表面13fには、複数の貫通孔16が、上下方向および上下方向に直交する横方向に、間隔を空けて配列されている。
図5、図7に示すように、各貫通孔16は、クッション材13においてパネル基材12とは反対側を向く外表面13fからパネル基材12側に対向する対向面13gまで、クッション材13の厚さ方向に貫通して形成されている。図7(a)に示すように、各貫通孔16は、その内周面16fが外表面13fと直交して形成されている。これにより、貫通孔16の周縁に角部16vが形成されている。
このような貫通孔16が形成されたクッション材13をパネル基材12の表面に設けることで、パネル基材12の表面に角部16vを有する凹凸形状が形成される。
(表皮材)
図5、図7(b)に示すように、表皮材14は、クッション材13の全体を覆うよう設けられている。表皮材14は、クッション材13の外表面13fと、貫通孔16において外表面13fに直交する内周面16fと、貫通孔16の底部に露出するベースシート18の露出面18fとに沿うよう、接着されている。このようにして、表皮材14が、クッション材13に形成された複数の貫通孔16に沿うことで、パネル体11の表面には、複数の長円形状の凹部17が形成されている。そして、各凹部17において、表皮材14は、貫通孔16を通して、パネル基材12の表面を形成するベースシート18に接着されている。
ここで、表皮材14は、例えばポリエステル等、弾性変形可能な材質で形成され、伸長した状態でクッション材13及びパネル基材12を覆っている。クッション材13は、外表面13f側の貫通孔16の周縁において外方に向けて凸となる角部16vが、表皮材14によって内方に向けて押圧される。これにより、クッション材13は、角部16vにおいて圧縮方向に弾性変形し、貫通孔16の角部16vは、円弧状断面とされている。
また、図5、図6に示すように、クッション材13および表皮材14は、パネル基材12よりも大きな外形寸法を有している。そして、クッション材13および表皮材14は、その外周端部13e,14eが、パネル基材12の外周縁部、つまり各枠材21A,21B,21C,21Dの側壁部21fを回り込んで、溝25の内側に巻き込まれている。このクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eが、各枠材21A,21B,21C,21Dの側壁部21fを回り込む部分で、クッション材13が表皮材14によって圧縮される。これにより、パネル体11は、外周端部11sに向かうにしたがって、その厚みが漸次小さくするように形成されている。また、パネル体11は、外周端部11sにおいてクッション材13および表皮材14が各枠材21A,21B,21C,21Dの側壁部21fを回り込む部分で、丸く円弧状に形成されている。
これらクッション材13及び表皮材14が、表皮構造を構成している。
(固定部材)
固定部材30は、溝25に嵌め込まれている。固定部材30は、溝25内側に巻き込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを、溝25の内周面と固定部材30の外周面との間に挟み込んでいる。これにより、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eをフレーム20の側壁部21fに固定している。
ここで、図2に示すように、固定部材30は、矩形状のパネル基材12の外周部の直線部分12Sに配置される直線部固定部材30Sと、矩形状のパネル基材12の外周部のコーナー部12Cに配置されるコーナー部固定部材30Cと、を備えている。
図5に示すように、直線部固定部材30Sは、直線部固定部材30Sが連続する方向に直交する断面形状が、互いに平行に位置する側部プレート部31,31と、側部プレート部31,31どうしを一体に連結する連結プレート部32と、を備えている。
側部プレート部31,31は、フレーム20の溝25を形成する側壁部21fとの間に、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを挟み込む。このため、側部プレート部31,31の間隔は、溝25の側壁部21f,21fの間隔よりも所定寸法小さく形成されている。これら側部プレート部31,31は、直線部固定部材30Sを溝25内に嵌め込んだときに、先端部31a,31aが溝25の基部21eに突き当たるよう形成されている。
連結プレート部32は、側部プレート部31,31の先端部31a,31aよりも、溝25の基部21eから離間する方向にオフセットして形成されている。これにより、直線部固定部材30Sは、側部プレート部31,31と連結プレート部32とにより、断面略H字状をなしている。そして、直線部固定部材30Sは、溝25内に嵌め込んだ状態で、側部プレート部31,31の先端部31a,31a側と、連結プレート部32と、溝25の基部21eとに囲まれた部分に、空間S1が形成されるようになっている。この空間S1は、溝25内に巻き込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eの余剰部、すなわち外周端部13e,14eのうちフレーム20の基部21eに突き当たった部分よりも先端部分(不図示)を収容できる収容空間として機能する。
また、側部プレート部31,31において、溝25の側壁部21f,21fに対向する側には、突起33,33が形成されている。この突起33,33は、側部プレート部31,31と側壁部21f,21fとの間に挟み込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eに食い込むようになっている。これにより、直線部固定部材30Sは、クッション材13および表皮材14が溝25から抜け出ることを防止している。
さらに、側部プレート部31,31において、連結プレート部32よりも溝25の基部21eから離間する側には、側部プレート部31,31から内方に向けて突出する突条34,34が形成されている。そして、これら突条34,34と、側部プレート部31,31と、連結プレート部32とに囲まれて、オプション部材等を装着するための装着溝35が形成されている。
図3に示すように、パネル体11の上部のコーナー部に配置されるコーナー部固定部材30Cは、上下方向に延びる第一直線状部38Aと、第一直線状部38Aの上端から屈曲して横方向に延びる第二直線状部38Bとから、略L字状に形成されている。
第一直線状部38Aは、上下方向に延びる枠材21Aまたは枠材21Bの上端部において溝25内に嵌め込まれる。第二直線状部38Bは、第一直線状部38Aの一端から連続して形成され、横方向に延びる枠材21Cまたは枠材21Dの両端部において溝25内に嵌め込まれる。
図6に示すように、第一直線状部38A、第二直線状部38Bは、それぞれが連続する方向に直交する断面形状が、互いに平行に位置する側部プレート部36,36と、側部プレート部36,36どうしを一体に連結する連結プレート部37と、を備えている。
側部プレート部36,36は、フレーム20の溝25を形成する側壁部21f,21fとの間に、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを挟み込む。このため、側部プレート部36,36の間隔は、溝25の側壁部21f,21fの間隔よりも所定寸法小さく形成されている。これら側部プレート部36,36は、コーナー部固定部材30Cを溝25内に嵌め込んだときに、先端部36a,36aが溝25の基部21eに突き当たるよう形成されている。
ここで、側部プレート部36,36において、溝25の側壁部21f,21fに対向する側に、凸部36t,36tが形成されている。この凸部36t,36tは、側部プレート部31,31と側壁部21f,21fとの間にクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを挟み込むようになっている。
連結プレート部37は、側部プレート部36,36の先端部36a,36aよりも、溝25の基部21eから離間する方向にオフセットして形成されている。これにより、コーナー部固定部材30Cは、側部プレート部36,36と連結プレート部37により、断面略H字状をなしている。そして、直線部固定部材30Sは、溝25内に嵌め込んだ状態で、側部プレート部36,36の先端部36a,36a側と、連結プレート部37と、溝25の基部21eとに囲まれた部分に、空間S2が形成されるようになっている。この空間S2は、溝25内に巻き込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eの余剰部、すなわち外周端部13e,14eのうちフレーム20の基部21eに突き当たった部分よりも先端部分(不図示)を収容できる収容空間として機能する。なおここで、連結プレート部37は、直線部固定部材30Sにおける連結プレート部32よりも基部21eに近く、空間S2は、空間S1よりも小さく形成されている。
図3に示すように、パネル体11において、間仕切り装置10の端部、つまり他のパネル体11が連結されない端部においては、コーナー部固定部材30Cは、溝25に対し、コーナーキャップ40によって固定されている。コーナーキャップ40は、第一直線状部41Aと、第一直線状部41Aの一端に連続し、第一直線状部41Aに直交して延びる第二直線状部41Bとからなる略L字状をなしている。図6に示すように、これら第一直線状部41A,第二直線状部41Bは、コーナー部固定部材30Cの第一直線状部38A,第二直線状部38Bに対し、側部プレート部36,36との間に挿入され、連結プレート部37に突き当てられている。
そして、図3に示すように、第一直線状部41Aの下端部には、突起片43が下方に向けて突出形成されている。この突起片43が、直線部固定部材30Sの上端部において、連結プレート部32と突条34との間の装着溝35(図5参照)に挿入されている。
また、第二直線状部41Bには、ボルト45を挿入するボルト挿通孔44が形成されている。このボルト挿通孔44に挿通させたボルト45により、コーナーキャップ40と、コーナー部固定部材30C、枠材21C、ブラケット22の第二プレート部22bが一体に締結されている。
(支持脚)
上記したようなパネル体11の下部両端部のコーナー部には、それぞれ、支持脚50が取付可能とされている。この支持脚50は、床面に接地することで、パネル体11を床面上に立設させる。
支持脚50は、パネル基材12の下部端部12Pで溝25内に収容される下部支持部51と、下部支持部51の一端から上方に延び、パネル基材12の側部下端部12Qで溝25内に収容される側部支持部52と、下部支持部51よりも下方に延びる支持脚部53と、を一体に備えている。
下部支持部51はフレーム20の下端部の溝25の底面を形成する基部21eに突き当てて固定されている。また、側部支持部52は、フレーム20の側端部の溝25の底面を形成する基部21eに突き当てて固定されている。
下部支持部51および側部支持部52には、ボルト48が挿通されるボルト挿通孔54が形成されている。このボルト挿通孔54に挿通されるボルト48は、雌ネジ部29および貫通孔28にねじ込まれるようになっている。これにより、支持脚50が、パネル体11に固定される。
支持脚部53は、下部支持部51よりも下方に延び、その下端部に、高さ調整ネジ49がねじ込み可能とされている。
複数枚のパネル体11を並べて設置する場合、互いに隣接するパネル体11,11どうしは、図示しない連結金具等によって、例えばその上端部どうし、下端部どうしを連結することができる。
(延長パネル)
図8は、延長パネルを設けたパネル体の上面図である。
図1、図8に示すように、延長パネル100は、パネル体11の上面11uに沿って連続し、パネル体11から上方に向けて延びるよう設けられている。この延長パネル100は、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等からなる樹脂板や、金属板等、可撓性を有した材料で形成されている。この延長パネル100は、透明なもの、フロスト加工等によって半透明とされたもの、あるいは不透明なもののいずれであってもよい。
このような延長パネル100は、その下端部100bが、パネル体11の上面11uから下方に向かって凹入して形成され、溝状のパネルガイド部(ガイド溝)130に挿入されている。図5に示すように、パネルガイド部130は、パネル体11の上面11uにおいて、直線部固定部材30Sが設けられた部分においては、側部プレート部31,31を溝幅方向両側の溝壁部130aとし、突条34,34を溝底面130bとして形成されている。図6に示すように、パネルガイド部130は、パネル体11の上面11uにおいて、コーナー部固定部材30Cが設けられた部分においては、側部プレート部36,36を溝幅方向両側の溝壁部130aとし、コーナーキャップ40を溝底面130bとして形成されている。このようにして、パネルガイド部130は、ガイド溝25の内側に設けられている。
図8に示すように、このパネルガイド部130は、延長パネル100を挟んで一方の側の溝壁部130aと他方の側の溝壁部130aとが、延長パネル100の板厚よりも大きな間隔で配置されている。これにより、パネルガイド部130は、延長パネル100の板厚よりも大きな溝幅を有している。このパネルガイド部130内が、パネル配設部とされている。
延長パネル100は、パネルガイド部130内に配置されたパネル固定部110と、パネル保持部120とによってパネル体11に固定されている。
図9は、パネル固定部の部品構成を示す斜視展開図である。図10は、パネル固定部の斜視図である。図11は、パネル固定部によりパネル体に固定された延長パネルを示す断面図である。
パネル固定部110は、パネル体11の上面11uに沿って間隔をあけた複数箇所、例えば延長パネル100の両端部にそれぞれ設けられている。図9〜図11に示すように、パネル固定部110は、ベース部材111と、第一カバー112と、第二カバー113と、を備えている。
ベース部材111は、略L字状で、延長パネル100の両端部の下方においてパネルガイド部130の溝底面130bを形成するコーナーキャップ40に対向する基部111aと、基部111aの一端から上方に向けて延びる延出部111bと、を一体に備える。基部111aには、貫通孔111hが形成されている。このベース部材111は、貫通孔111h、およびコーナーキャップ40の第二直線状部41Bに形成されたネジ孔118にボルト115を挿通させて締結することで、コーナーキャップ40に固定されている。ここで、ベース部材111は、一本のボルト115により固定されているため、後述する延長パネル100の湾曲度合いが変動して延長パネル100から力が加わった場合等には、ベース部材111は、ボルト115の軸周りに回動できるようになっている。
延出部111bの基部111a側には、ボルト115の頭部115hを逃げる開口部111cが形成されている。
また、延出部111bには、後述する第一カバー112のボス部112dが挿入される挿入孔111dが貫通形成されている。
第一カバー112は、ベース部材111の延出部111bの一方の側に配置されている。第一カバー112は、延出部111bの一方の側を覆うカバー部112aと、カバー部112aの外周部からベース部材111側に延びる外周壁部112bと、外周壁部112bの下端部に形成された突起部112cと、を一体に備えている。
外周壁部112bは、カバー部112aをベース部材111の延出部111bに押し付けたときに、延出部111bの外周側を囲うように形成されている。
また、カバー部112aには、ベース部材111の延出部111bに形成された挿入孔111dに挿入されるボス部112dが、ベース部材111側に向けて突出形成されている。このボス部112dには、ネジ穴112nが形成されている。
第二カバー113は、ベース部材111の延出部111bの他方の側に配置されている。第二カバー113は、延出部111bの他方の側を覆うカバー部113aと、カバー部113aの外周部からベース部材111側に延びる外周壁部113bと、外周壁部113bの下端部に形成された突起部113cと、を一体に備えている。
カバー部113aの下端部には、ベース部材111の基部111aが挿入される凹部113dが形成されている。また、カバー部113aには、第一カバー112のネジ穴112nに対向する位置に、ボルト挿通孔113hが形成されている。このボルト挿通孔113hにボルト114を挿入し、延長パネル100に形成された挿通孔(図示無し)を通し、第一カバー112のネジ穴112nに締結することで、ベース部材111と、第一カバー112と、第二カバー113と、が一体に連結される。
第二カバー113は、第一カバー112と対向したときに、突起部113cと突起部112cとが互いに突き当たる。この状態で、第一カバー112の外周壁部112bと、第二カバー113の外周壁部113bとが、間隔をあけて対向するように形成されている。
このように、ベース部材111および第一カバー112と、第二カバー113との間で、延長パネル100の下部を挟み込むことで、パネル固定部110は延長パネル100を固定する。ここで、延長パネル100の下部には、第一カバー112の突起部112c、および第二カバー113の突起部113cとの干渉を避ける逃げ凹部106が形成されている。
図12は、溝内に設けられたパネル保持部により保持された延長パネルを示す断面図である。
図8に示すように、パネル保持部120は、パネルガイド部130内において、互いに隣接するパネル固定部110,110の間に設けられている。図12に示すように、パネル保持部120は、幅方向中央部に収容溝121が形成された断面U字状である。この収容溝121に、延長パネル100の下端部100bが挿入される。
パネル保持部120は、ゴム系材料等からなり、延長パネル100の板厚方向への変位に応じて弾性変形可能とされている。
このようにして、延長パネル100は、その両端部がパネル固定部110によって固定されるとともに、その中間部がパネル保持部120によって保持される。延長パネル100は、互いに隣接するパネル固定部110,110の間で、パネルガイド部130によりガイドされる。
互いに隣接するパネル固定部110,110の間においては、延長パネル100は、温度変化による伸縮や、加工誤差等により、延長パネル100の湾曲度合いが変化し得る。互いに隣接するパネル固定部110,110間で延長パネル100をガイドするパネルガイド部130としてのパネルガイド部130は、延長パネル100を挟んで一方の側の溝壁部130aと他方の側の溝壁部130aとが、延長パネル100の板厚よりも大きな間隔で配置されている。したがって、パネルガイド部130を形成するパネルガイド部130内で、延長パネル100の湾曲度合いが変化しても、延長パネル100をガイドした状態を維持できる。
図13は、延長パネルの下端部と溝の溝底面との位置関係を示す断面図である。
図13に示すように、延長パネル100は、パネル固定部110、パネル保持部120によって保持されていない部分においては、パネルガイド部130内で、パネルガイド部130の溝底面130bよりも上方に間隔をあけて隙間Spが配置されている。
図14は、パネル体を複数枚並べて設置する場合において、互いに隣接するパネル体上に設けた延長パネルどうしを連結する構成を示す平面図である。
図14に示すように、パネル体11を複数枚並べて設置する場合において、互いに隣接するパネル体11,11(図1参照)上に設けた延長パネル100,100どうしを連結するには、ジョイント金具150を用いても良い。ジョイント金具150は、その幅方向両側にそれぞれ設けられ、延長パネル100の端部が挿入される挿入溝150bを有したパネルサポート部150aと、パネルサポート部150a,150aどうしを連結する連結部150cとが一体に形成され、全体として平断面視略H字状をなしている。このようなジョイント金具150は、両側の挿入溝150bに、延長パネル100,100の端部を挿入することで、互いに隣接するパネル体11,11上に設けた延長パネル100,100どうしを連結する。
(間仕切り装置の設置方法)
上記したような間仕切り装置10を設置するには、まず、図1に示すように、パネル体11を床面上に立てた状態で設置する。
延長パネル100は、平板状の状態で、間仕切り装置10の組立現場に搬入する。そして、延長パネル100を、パネル体11の平面視形状に合わせて湾曲させる。そして、延長パネル100を、パネルガイド部130を形成するパネルガイド部130内に挿入する。
そして、延長パネル100を、複数箇所のパネル固定部110によってパネル体11に固定する。
(オプション部材)
図15は、延長パネルとパネル体の溝底面との隙間に設けたブラケットを備えるオプション部材の一例を示す断面図である。
上記したように、この間仕切り装置10においては、延長パネル100とパネルガイド部130の溝底面を形成する固定部材30との間に隙間Spが形成されているので、この隙間Spを通して、オプション部材200Aを装着することができる。
図15に示すように、オプション部材200Aとしては、例えば、フック部材220を有し、上着やバッグ等を係止することのできる係止フックがある。このようなオプション部材200Aは、パネル体11の上端部に係止可能なブラケット210を有している。
ブラケット210は、パネル体11の上端部のパネルガイド部130の溝壁部130a,130aおよび溝底面130bの内周形状に沿うU字状部210aと、U字状部210aから幅方向両側に展開し、パネル体11のクッション材13や表皮材14とに沿う湾曲プレート部210b,210cと、有している。一方の湾曲プレート部210bは、その下端部に、他方の湾曲プレート部210cから離間する側に湾曲した返し部210dを有している。
また、フック部材220は、他方の湾曲プレート部210cに取り付けられている。
このようなオプション部材200Aのブラケット210は、湾曲プレート部210b,210cの間隔が、パネル体11の厚さよりも小さく設定されている。これにより、ブラケット210をパネル体11の上方からパネル体11に押し込むと、クッション材13が押しつぶされ、湾曲プレート部210b,210cによってパネル体11を挟み込むようになっている。
図16は、延長パネルとパネル体の溝底面との隙間に設けたブラケットを備えるオプション部材の一例を示す断面図である。図17は、図16に示したオプション部材の正面図である。
図16、図17に示すように、オプション部材200Bとしては、例えば、ホワイトボード等を係止するフック部材230を有したものとすることもできる。
この場合、オプション部材200は、図14に示したのと同様のブラケット210を、横方向に間隔をあけて二つ備えている。これらブラケット210は、横方向に延びる連結プレート240によって一体に連結されている。そして、連結プレート240の上端部にフック部材230が形成されている。フック部材230は、連結プレート240の上端部から外方に向けて延びる受け板部230aと、受け板部240aの先端から上方に延びる立ち上がり壁部230bとを有した断面L字状をなしている。このフック部材230に、ホワイトボード等を係止することができる。
上述した間仕切り装置10によれば、間仕切り装置10は、床面上に立てた状態で設置され、平面視した状態で少なくとも一部が湾曲したパネル体11と、パネル体11の上面11uに沿い、パネル体11から上方に向けて延びるよう設けられた延長パネル100と、パネル体11の上面11uに沿って間隔をあけた複数箇所に設けられ、延長パネル100をパネル体11に固定するパネル固定部110と、パネル体11の上面11uに設けられ、延長パネル100を挟んで一方の側と他方の側とに、延長パネル100の板厚よりも大きな間隔で配置されて、互いに隣接するパネル固定部110の間で延長パネル100をガイドするパネルガイド部130を形成するパネルガイド部130と、を備える。
このように、延長パネル100は、パネル体11の上面11uに沿って間隔をあけた複数箇所で、パネル固定部110によってパネル体11に固定される。互いに隣接するパネル固定部110の間においては、延長パネル100の温度変化による伸縮や、加工誤差等により、延長パネル100の湾曲度合いが変化し得る。互いに隣接するパネル固定部110間で延長パネル100をガイドするパネルガイド部130としてのパネルガイド部130は、延長パネル100を挟んで一方の側と他方の側とが、延長パネル100の板厚よりも大きな間隔で配置されている。これにより、パネルガイド部130内で延長パネル100の湾曲度合いが変化しても、延長パネル100をガイドした状態を維持できる。
したがって、間仕切り装置10が平面視湾曲している場合であっても、延長パネル100の取付を容易かつ確実に行うことが可能となる。
また、上述した間仕切り装置10の設置方法によれば、平面視した状態で少なくとも一部が湾曲したパネル体11を床面上に立てた状態で設置する工程と、延長パネル100を、パネル体11の平面視形状に合わせて湾曲させつつ、互いに隣接するパネル固定部110の間で、パネルガイド部130を形成するパネルガイド部130の一方の側と他方の側との間に、延長パネル100を挿入する工程と、延長パネル100を複数箇所のパネル固定部110によってパネル体11に固定する工程と、を備える。
このように構成することで、パネル体11に合わせて延長パネル100を湾曲させてパネル体11上に設置することができる。したがって、延長パネル100は、組立現場で湾曲させればよく、組立現場までの運搬時等においては、平板状の状態とすることができる。したがって、延長パネル100の運搬や保管に、手間がかかったりスペースを要するのを抑えることができる。
また、互いに隣接するパネル固定部110の間に、延長パネル100の板厚方向への変位に応じて弾性変形可能なパネル保持部120が設けられている。
このように、互いに隣接するパネル固定部110の間にパネル保持部120を設けることで、延長パネル100を、より安定的にパネル体11上に設置することができる。パネル保持部120は、弾性変形することによって、温度変化や加工誤差等による、延長パネル100の板厚方向への変位を許容しつつ、パネル体11を保持し続けることができる。
また、延長パネル100とパネルガイド部130の溝底面を形成する固定部材30との間に隙間Spが形成されているので、この隙間Spを通して、パネル体11の一方の側と他方の側とに連続するブラケット210を配置し、オプション部材200A,200B等を安定して取り付けることができる。
さらに、上述したパネル体11によれば、パネル基材12およびクッション材13を覆う表皮材14が、パネル体11の外周部において、パネル基材12の外周縁部を回り込んで溝25の内側に巻き込まれている。このため、パネル体11の外周部は、パネル基材12が露出することなく、表皮材14で覆われることになる。
さらに、表皮材14は、溝25内で固定部材30により固定されるため、固定部材30がパネル体11の外周部に露出するのを抑えることができる。
これにより、パネル体11の外観を、柔軟で有機的な印象とすることができる。
さらに、上述したパネル体11においては、クッション材13の外周端部13eが、表皮材14とともに、パネル基材12の外周縁部で溝25の内側に巻き込まれている。このように、表皮材14だけでなく、表皮材14によって覆われるクッション材13も、パネル基材12の外周縁部を回り込んで溝25の内側に巻き込まれているので、パネル体11の外周部が、より柔軟な印象の外観となる。
(実施形態の変形例)
図18は、上記実施形態の変形例を示す図であり、延長パネルの下端部の一部のみを溝内に設けた構成を示す正面図である。
上記実施形態では、延長パネル100の下端部100bの全体を、パネル体11のパネルガイド部130内に収容するようにしたがこれに限らない。例えば、図18に示すように、パネル体11の両端部は、パネル体11上に設けたパネル固定部110によって固定され、パネル固定部110,110間の一部のみで、延長パネル100の下端部100bをパネルガイド部130内に収容するようにしてもよい。
図19は、上記実施形態の変形例を示す図であり、パネルガイド部を複数のピンによって形成した例を示す平面図である。
上記実施形態では、パネルガイド部130として、パネル体11の上面に形成したパネルガイド部130を用いたが、これに限らない。
例えば、図19に示すように、パネル体11の上面11uに、パネル体11の厚さ方向に間隔をあけて、延長パネル100を挟んで一方の側と他方の側とに、それぞれ複数本のガイドピン180からなる列を、パネルガイド部130として設けるようにしてもよい。ガイドピン180は、延長パネル100を挟んで一方の側と他方の側とで、それぞれ延長パネル100が連続する方向に間隔をあけて複数本が設けられている。そして、延長パネル100を挟んで一方の側のガイドピン180の列と、他方の側のガイドピン180の列との間隔を、延長パネル100の板厚よりも大きくなるように設置する。この場合には、一方の側のガイドピン180の列と他方の側のガイドピン180の列とで形成される空間が、パネル配設部とされている。
(その他の実施形態)
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、平板状の延長パネル100を湾曲させてパネル体11の上部に装着するようにしたが、パネル体11の平面形状に合わせて予め湾曲させた延長パネル100を、パネル体11の上部に装着するようにしてもよい。この場合においても、延長パネル100の湾曲度合いが、当初の設計通りの湾曲度合いから変化しても、延長パネル100をパネルガイド部130でガイドした状態でパネル体11に装着することができる。もちろん、延長パネル100の湾曲度合いが、当初の設計通りにパネル体11の湾曲度合いに一致したままであっても、延長パネル100をパネルガイド部130でガイドした状態でパネル体11に装着することができる。
また、パネル体11が平面視湾曲していない場合であっても、上記実施形態と同様の構成により延長パネル100をパネル体11上に設置することが可能である。
また、パネル固定部110、パネル保持部120は、所要の機能を発揮することができるのであれば、いかなる構成であっても良い。また、パネル保持部120は、パネル固定部110,110間に複数個を配置しても良い。さらに、パネル保持部120は省略しても良い。
例えば、パネル固定部110のベース部材111は、貫通孔111h、およびコーナーキャップ40の第二直線状部41Bに形成されたネジ孔118にボルト115を挿通させて締結するようにしたが、これに限らない。例えば、コーナーキャップ40の第二直線状部41Bに形成されたボルト挿通孔44に挿通させたボルト45を一旦取り外す。このボルト45を、パネル固定部110のベース部材111の貫通孔111h、コーナーキャップ40の第二直線状部41Bのボルト挿通孔44に挿通させ、さらに貫通孔28を通して雌ネジ部29に締結させる。このようにして、ベース部材111を、コーナーキャップ40とともに、共締めしてもよい。
また、例えば、上記実施形態では、パネル体11の構造を示したが、いかなる構造のものであってもよい。例えば、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eが、パネル基材12を構成する各枠材21A,21B,21C,21Dの側壁部21fを回り込んで、溝25内に巻き込まれている。しかし、クッション材13を、パネル基材12の外周寸法よりも小さくして、表皮材14のみを溝25内に巻き込むようにしてもよい。
さらに、上記実施形態で示したような表皮構造は、パネル基材12の両面に形成するとは限らず、パネル基材12の一面側にのみ形成するようにしてもよい。
加えて、上記実施形態では、クッション材13、表皮材14、凹部17を備えるようにしたが、これらは必須の構成ではない。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
10 間仕切り装置
11 パネル体
11u 上面
12 パネル基材(基材)
13 クッション材(軟性材)
14 表皮材
21f 側壁部
25 溝
100 延長パネル
100b 下端部
110 パネル固定部
120 パネル保持部
130 パネルガイド部(ガイド溝)
200A,200B オプション部材
210 ブラケット

Claims (5)

  1. 床面上に立てた状態で設置されるパネル体と、
    前記パネル体の上部から上方に向けて延びるよう設けられた延長パネルと、
    前記パネル体の上部に間隔をあけて複数箇所に設けられ、前記延長パネルを前記パネル体に固定するパネル固定部と、
    前記パネル体の上面から下方に向かって凹入して形成されるとともに、前記延長パネルの板厚よりも大きな幅を有して前記パネル体の上部に沿って配設され、前記延長パネルをガイドする溝状のパネルガイド部と、
    を備え
    前記延長パネルの下端部において、前記パネル固定部によって保持されていない部分は、前記パネルガイド部の底面との間に上下方向の隙間をあけて前記パネルガイド部内に配置されていることを特徴とする間仕切り装置。
  2. 前記パネル体には、前記隙間を通してオプション部材が装着されることを特徴とする請求項1に記載の間仕切り装置。
  3. 前記パネルガイド部は、前記パネル体の上部に設けられ、前記延長パネルを挟んで一方の側と他方の側とに、前記延長パネルの板厚よりも大きな間隔で配置されて、互いに隣接する前記パネル固定部の間で前記延長パネルをガイドすることを特徴とする請求項1または2に記載の間仕切り装置。
  4. 前記パネル体の上部において互いに隣接する前記パネル固定部の間に、前記延長パネルの板厚方向への変位に応じて弾性変形可能なパネル保持部が設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の間仕切り装置。
  5. 床面上に立てた状態で設置され、その上部から上方に向けて延びるよう延長パネルが装着可能とされたパネル体であって
    記パネル体の上部に間隔をあけて複数箇所に設けられ、前記延長パネルを前記パネル体に固定するパネル固定部と、
    前記パネル体の上面から下方に向かって凹入して形成されるとともに、前記延長パネルを挟んで一方の側と他方の側とに、前記延長パネルの板厚よりも大きな間隔で配置されて、互いに隣接する前記パネル固定部の間で前記延長パネルをガイドする溝状のパネルガイド部と、
    を備え
    前記延長パネルの下端部において、前記パネル固定部によって保持されていない部分は、前記パネルガイド部の底面との間に上下方向の隙間をあけて前記パネルガイド部内に配置されていることを特徴とするパネル体。
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