JP6210635B2 - パネルユニット - Google Patents
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Description
例えば、間仕切りパネルと、間仕切りパネルの下部に設けられた支持脚と、間仕切りパネルの下部であって支持脚の側方に設けられた安定脚とを備えるものが提案されている(下記特許文献2参照)。安定脚は、間仕切りパネルの側端面に取り付けられる起立片と、支持脚の下方に向かって形成された溝に嵌合される突片とを備えている。また、突片には間仕切りパネルの厚さ方向に通孔が形成されるとともに、支持脚にもこの通孔に対応する位置に通孔が形成されている。この通孔同士をボルト・ナットで螺合することにより、安定脚と支持脚とは連結されている。
すなわち、本発明に係るパネルユニットは、パネル状の基材、及び該基材の下部に設けられ、該基材を支持する支持脚体を有するパネル体と、前記支持脚体を収容する収容部、及び該収容部に設けられ複数箇所で設置面に接地される設置体を有し、前記パネル体に連結された設置部材とを備えることを特徴とする。
また、支持脚体は設置部材の収容部に収容されるため、支持脚体が外観上目立つことがない。よって、パネルユニットの体裁を良好とすることができる。
また、一対の設置片は基材の幅方向の他方側に向かうにしたがって、基材の厚さ方向に互いに離間するように、つまり設置片が基材の幅方向内に納まるように形成されている。よって、一のパネルユニットと他のパネルユニットとを、幅方向端部同士を接するように配置した場合に、一のパネルユニットの設置部材と他のパネルユニットの設置部材とが干渉することがない。したがって、パネルユニットを設置する際に自由度を高めることができる。
また、基材に取り付けられる設置部材の上向き腕部は、基材の溝内に配置される。よって、設置部材と基材との連結部分が、目立つことがなく体裁を良好とすることができる。
図1は、本実施形態におけるパネルユニットを示す斜視図である。図2は、パネル状のパネル体の構成を示す斜視展開図である。図3は、パネル体の板厚方向中間部における半断面図である。図4は、パネル体の端部を示す上面図である。図5は、パネル体の直線部の構造を示す断面図である。図6は、パネル体のコーナー部の構造を示す断面図である。
図1に示すように、パネルユニット10は、パネル体11と、パネル体11の下部に設けられパネル体11を支持する設置部材100とを備えている。
パネル体11は、設置する什器の形状等に沿って、平面板状、あるいは平面視または側面視したときに、中間部で折曲または湾曲した略L字状、あるいは全体が湾曲した平面視略C字状等とすることができる。以下においては、パネル体11が平面板状であるものとして説明を行う。
図2に示すように、パネル体11は、パネル基材(基材)12と、パネル基材12の両面に沿って設けられたクッション材13と、パネル基材12およびクッション材13を覆う表皮材14と、固定部材30と、を備えている。
パネル基材12は、パネル状の芯材15と、芯材15の外周部に沿って設けられたフレーム20と、芯材15およびフレーム20の両面を覆うように設けられたベースシート18と、を備えている。
図2、図3に示すように、この芯材15の外周部には、フレーム20が設けられている。フレーム20は、芯材15の四辺に沿って設けられた枠材21A,21B,21C,21Dを備えている。各枠材21A,21B,21D,21Dは、金属系材料、樹脂系材料等から形成されている。
枠材21A,21Bは、芯材15において互いに対向する2辺に沿って上下方向に延在し、パネル体11の幅方向両側に設けられている。枠材21C,21Dは、枠材21A,21Bに直交して横方向に延在し、パネル体11の上下方向両側に設けられている。これら枠材21A,21Bと枠材21C,21Dとは、L字状のブラケット22を介し、ボルト23、あるいは溶接、接着等によって接合されている。これら枠材21A,21B,21C,21Dによって、全体として矩形状をなしたフレーム20が形成されている。
このようにして、パネル基材12は、その外周端部に沿って連続し、パネル基材12の内方に向けて凹んだ溝25を有している。
リブ部22cは、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bから、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bに直交して、パネル体11の内周側に向けて突出形成されている。このリブ部22cは、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bの幅方向両側、つまり、パネル体11の一面側と他面側とにそれぞれ形成されている。このリブ部22cは、第一プレート部22aおよび第二プレート部22bの曲げ強度を高める補強部材として機能するだけでなく、芯材15の角部の押さえ部材としても機能することができる。すなわち、パネル基材12の一面側と他面側にそれぞれ設けられたリブ部22cの間に芯材15が挟み込まれる。パネル基材12においては、四隅にこのようなブラケット22が設けられることにより、芯材15をフレーム20の内側に保持できるようになっている。
クッション材13は、パネル基材12の表面を形成するベースシート18に沿って設けられている。クッション材13は、ベースシート18を介して、芯材15の全体を覆うように設けられている。さらに、クッション材13は、その外周端部13sが、フレーム20を構成する各枠材21A,21B,21C,21Dの側壁部21fを覆うように設けられている。つまり、クッション材13は、芯材15およびフレーム20を覆うように設けられている。
このクッション材13は、柔軟性および弾性を有した材料、例えば発泡ウレタン材等から形成されている。
図2に示すように、クッション材13には、複数の貫通孔16が形成されている。貫通孔16は、例えば、上下方向を長軸方向とした長円形状とされている。そして、クッション材13の外表面13fには、複数の貫通孔16が、上下方向および上下方向に直交する横方向に、間隔を空けて配列されている。
このような貫通孔16が形成されたクッション材13をパネル基材12の表面に設けることで、パネル基材12の表面に角部16vを有する凹凸形状が形成される。
図5、図7に示すように、表皮材14は、クッション材13の全体を覆うよう設けられている。表皮材14は、クッション材13の外表面13fと、貫通孔16において外表面13fに直交する内周面16fと、貫通孔16の底部に露出するベースシート18の露出面18fとに沿うよう、接着されている。このようにして、表皮材14が、クッション材13に形成された複数の貫通孔16に沿うことで、パネル体11の表面には、複数の長円形状の凹部17が形成されている。そして、各凹部17において、表皮材14は、貫通孔16を通して、パネル基材12の表面を形成するベースシート18に接着されている。
ここで、表皮材14は、例えばポリエステル等、弾性変形可能な材質で形成され、伸長した状態でクッション材13及びパネル基材12を覆っている。クッション材13は、外表面13f側の貫通孔16の周縁において外方に向けて凸となる角部16vが、表皮材14によって内方に向けて押圧される。これにより、クッション材13は、角部16vにおいて圧縮方向に弾性変形し、貫通孔16の角部16vは、円弧状断面とされている。
これらクッション材13及び表皮材14が、表皮構造を構成している。
固定部材30は、溝25に嵌め込まれている。固定部材30は、溝25内側に巻き込まれたクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを、溝25の内周面と固定部材30の外周面との間に挟み込んでいる。これにより、クッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eをフレーム20の側壁部21fに固定している。
第一直線状部38Aは、上下方向に延びる枠材21Aまたは枠材21Bの上端部において溝25内に嵌め込まれる。第二直線状部38Bは、第一直線状部38Aの一端から連続して形成され、横方向に延びる枠材21Cまたは枠材21Dの両端部において溝25内に嵌め込まれる。
ここで、側部プレート部36,36において、溝25の側壁部21f,21fに対向する側に、凸部36t,36tが形成されている。この凸部36t,36tは、側部プレート部31,31と側壁部21f,21fとの間にクッション材13および表皮材14の外周端部13e,14eを挟み込むようになっている。
そして、図3に示すように、第一直線状部41Aの下端部には、突起片43が下方に向けて突出形成されている。この突起片43が、直線部固定部材30Sの上端部において、連結プレート部32と突状34との間の保持溝35(図5参照)に挿入されている。
また、図3に示すように、第二直線状部41Bには、ボルト45を挿入するボルト挿通孔44が形成されている。このボルト挿通孔44に挿通させたボルト45により、コーナーキャップ40と、コーナー部固定部材30C、枠材21C、ブラケット22の第二プレート部22bが一体に締結されている。
図1に示すように、上記したようなパネル体11の下部のコーナー部(下縁)の一方には、コーナー部固定部材30Cとして、支持脚体50が設けられている。また、パネル体11の下部のコーナー部の他方には、コーナー部固定部材30Cとして、支持脚体50及び設置部材100が設けられている。
まず、パネル体11の下部のコーナー部の一方に設けられた支持脚体50の構成について説明する。
図3に示すように、この支持脚体50はパネル基材12を支持し、床面に設置されることでパネル基材12を床面上に立設させる。
支持脚体50は、フレーム20の下部端部の溝25内に収容される下部支持部51と、下部支持部51の一端から上方に延び、フレーム20の側部の下端部の溝25内に収容される側部支持部52と、下部支持部51よりも下方に延びる支持脚部53と、を一体に備えている。
下部支持部51および側部支持部52には、ボルト48が挿通されるボルト挿通孔54が形成されている。このボルト挿通孔54に挿通されるボルト48は、溝25の基部21eの所定の位置に形成された雌ネジ孔部29にねじ込まれるようになっている。これにより、支持脚体50が、パネル体11に固定される。
また、下部支持部51には、ボルト挿通孔54の上下それぞれに、後述する設置部材100を取り付けるための貫通孔である取付孔54a,54aが形成されている。
つまり、高さ調整ネジ49を支持脚部53の螺子穴53aに対して深く螺合させた状態では、支持脚部53の下端からの出没寸法が小さくなる。一方、高さ調整ネジ49を支持脚部53の螺子穴53aに対して浅く螺合させた状態では、支持脚部53の下端からの出没寸法が大きくなる。
次に、パネル体11の下部のコーナー部の他方に設けられた支持脚体50及び設置部材100の構成について説明する。
図8は、設置部材100の構成を示す分解斜視図である。図9は、設置部材100の構成を示す斜視図である。図10は、設置部材100周辺の構成を示す断面図である。図11は、設置部材100の構成を示す側面図である。
図8から図11に示すように、この設置部材100は支持脚体50を介してパネル基材12を支持し、床面(設置面)に設置されることでパネル基材12を床面上に安定的に立設させる。
設置部材100は、床面に設置される設置体101と、設置体101に設けられ支持脚部53を収容する収容部102と、設置体101から上方に向かって延びる上向き腕部103とを有している。
基部111は、床面上に設置されるとともに、下面には上方に向かって凹む二段の凹部である段付き凹部112が形成されている。この段付き凹部112には、高さ調整ネジ49の頭部49aが配置されている。
さらに、表皮材14は、溝25内で固定部材30により固定されるため、固定部材30がパネル体11の外周部に露出するのを抑えることができる。
これにより、パネル体11の外観を、柔軟な、有機的な印象とすることができる。
このようにして、表皮材14によって覆われた部分に凹部17が形成されるので、パネル体11の意匠性が高まる。
これにより、形成された凹部17は、クッション材13の角部16vが表皮材14によって圧縮方向に弾性変形している。このため、表皮材14が角部16vに突き当たった部分で角部16vの反発力によって押圧される。したがって、凹部17の形状が維持されるとともに、表皮材14がクッション材13の外表面13fに沿った方向で図7(b)中に矢印Tで示す方向に伸長され、表皮材14が弛むのを抑えることができる。
このようにして、意匠性に優れたパネル体11を低コストで提供することが可能となる。
これにより、パネル基材12の表面に凹凸形状を形成することができる。
クッション材13の大きさを、パネル基材12の表面の大きさよりも小さくすれば、クッション材13の外周縁部の角部16vによって、パネル基材12の表面に凹凸形状を形成することができる。この場合、凹凸形状を設計通りに形成するには、クッション材13を、パネル基材12の表面に対して正確に位置決めする必要がある。これに対し、クッション材13自体に、貫通孔16を形成すると、パネル基材12表面に沿ってクッション材13を配置するのみで、凹凸形状を正確に実現できる。これにより、凹凸形状のデザインの自由度が高まる。
これにより、クッション材13を貫通しない凹部によって凹凸形状を形成する場合に比較し、表皮材14によって覆われた部分に形成される凹部17が、段差の大きなダイナミックなものとなり、意匠性が高まる。
また、クッション材13は、一般的に、スポンジ状の多孔質材等によって形成される。このような場合、クッション材13と表皮材14との接触面積が小さく、接着強度が確保しにくい。これに対し、表皮材14が貫通孔16の内方でパネル基材12の表面に直接接着されることで、表皮材14とクッション材13とが面状に接着される。したがって、表皮材14がクッション材13に接着されている部分に比較し、表皮材14が強固に接着される。これによって、時間の経過とともに表皮材14が剥がれるのを防ぎ、形状を長期間にわたって安定して維持することができる。
これにより、表皮材14が、張りのある状態となり、意匠性が高まる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態においては、パネル基材12の外周部の全周にわたって溝25を形成するものとしたが、これに限るものではなく、周方向のうち設置部材100の上向き腕部103が配置される部分に、溝25が形成されていることが好ましい。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
11 パネル体
12 パネル基材(基材)
13 クッション材
13e,14e 外周端部
14 表皮材
15 芯材
15h 孔
16 貫通孔
16v 角部
16f 内周面
17 凹部
18 ベースシート
20 フレーム
25 溝
30 固定部材
30C コーナー部固定部材
30S 直線部固定部材
49 高さ調整ネジ(螺子、アジャスタ)
50 支持脚体
51 下部支持部
52 側部支持部
53 支持脚部
53a 螺子穴
55 連結部材
57 スリット
61 上部連結部材
100 設置部材
101 設置体
102 収容部
103 上向き腕部
111 基部
113 貫通孔
116 設置片
120 凹部
S1 空間
S2 空間
Claims (7)
- パネル状の基材、及び該基材の下部に設けられ、該基材を支持する支持脚体を有するパネル体と、
前記支持脚体を収容する収容部、及び該収容部に設けられ複数箇所で設置面に接地される設置体を有し、前記パネル体に連結された設置部材とを備えることを特徴とするパネルユニット。 - 前記設置体は、
前記基材の下縁の一端側の前記支持脚体を収容する前記収容部の下方に設けられた基部と、
該基部から前記基材の前記下縁の前記一端側から他端側に向かうにしたがって、前記基材の厚さ方向に互いに離間するように形成された一対の設置片とを有し、
前記基部及び前記一対の設置片の前記他端側が、前記設置面に接地されていることを特徴とする請求項1に記載のパネルユニット。 - 前記一対の設置片同士がなす角度は、90度以下であることを特徴とする請求項2に記載のパネルユニット。
- 前記収容部には、下方に向かって凹む凹部が形成され、
前記支持脚体は、前記凹部の内部にて前記収容部に固定されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のパネルユニット。 - 前記設置体には、前記凹部に開口するとともに前記設置面側に開口する貫通孔が形成され、
前記貫通孔に挿通された螺子が、前記支持脚体に形成された螺子穴に螺合されていることを特徴とする請求項4に記載のパネルユニット。 - 前記螺子は、
前記パネル体の前記支持脚体が前記設置部材の前記収容部に収容されていない状態で、前記支持脚体の前記螺子穴に螺合され、前記支持脚体の下端からの出没寸法が変更可能とされたアジャスタであることを特徴とする請求項5に記載のパネルユニット。 - 前記設置部材は、前記設置体から上方に向かって延びる上向き腕部を有し、
該上向き腕部は、前記基材の前記下縁の一端側に隣接する側部に前記基材の内方に向けて凹むように形成された溝内に配置されるとともに、該溝を形成する壁部に取り付けられていることを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか一項に記載のパネルユニット。
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