JP6465700B2 - ゲル状口唇化粧料 - Google Patents

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Description

本発明はゲル状口唇化粧料に関し、更に詳細には、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性の良好なゲル状口唇化粧料に関するものである。
口唇化粧料には、着色やツヤの付与を目的とするメークアップ化粧料や、口唇の乾燥や荒れを防ぐケア化粧料が含まれるが、市場では、着色やツヤの付与とともに、口唇をふっくらと見せる化粧料が求められている。これまでにも、特定の着色剤を組み合わせ、視覚による唇の“豊富化”作用により、ふっくらさせる技術(特許文献1)や、血管拡張物質を有する化粧料組成物と血管収縮物質を有する化粧料組成物を組み合わせ、唇の本体を膨らませ、唇の周辺の皮膚を引き締めることによって、唇を強調する技術(特許文献2)等が検討されている。
特開2004−131484号公報 特表2008−517985号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、特定の着色剤を用いることにより化粧料の色調が限られてしまったり、擬似的に唇の立体感を演出するため、使用方法によっては化粧膜が均一にならず、見た目に違和感を生じる場合があった。また、特許文献2の技術では、血行促進による唇のふっくら感は演出できるものの、血管拡張物質による刺激の懸念があり、また、唇周りと唇との間にギャップを生じ、違和感を感じることがあった。
本発明者等は、浸透感に優れる多価アルコールを用いることで、唇のふっくら感を得ることができるのではないかと考え、鋭意検討の結果、糖骨格を有する油ゲル化剤、トリプロピレングリコール、及び煙霧状無水ケイ酸とを組み合わることにより、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性の良好なゲル状口唇化粧料が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の成分(a)(b)及び(c);
(a)糖骨格を有する油ゲル化剤
(b)トリプロピレングリコール
(c)煙霧状無水ケイ酸
を含有するゲル状口唇化粧料である。
本発明はゲル状口唇化粧料に関し、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性に優れるものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のゲル状口唇化粧料とは、常温で液状や半固形状の化粧料を指し、粘度で表すと、例えば、単一円筒型回転粘度計ビスメトロン(芝浦システム社製)等のブルックフィールド型粘度計を使用して30℃で測定された値が、1〜150Pa・sのものをいう。
本発明における成分(a)糖骨格を有する油性ゲル化剤は、高温安定性を付与し、負担感のない柔らかい化粧膜を作ることができる。このような油性ゲル化剤としてはデキストリン脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステルが好適に用いられる。これらの糖脂肪酸エステルを構成する糖としては、糖又はアルキル糖、単糖から多糖まで用いることができる。特に制限されないが、例えば、グルコース、ガラクトース、フルクトース、マンノース、ショ糖、ラクトース、マルトース、トレハロース、メリビオース、ラフィノース、フラクトオリゴ糖、デキストリン、イヌリン等を挙げることができる。これらの糖又はアルキル糖と脂肪酸から得られる糖脂肪酸エステルが好ましく用いられる。脂肪酸としては、炭素数6〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸が好ましく、更に炭素数8〜24のものが好ましく、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、2−エチルヘキサン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、オクチルドデカン酸等を挙げることができる。好ましくは、少なくともこれら脂肪酸の1種又は2種以上の脂肪酸を含み、他に炭素数2〜5の飽和又は不飽和脂肪酸や炭素数33以上の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸を含むこともできる。
デキストリン脂肪酸エステルとしては、炭素数6〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸とデキストリンとのエステルで、その平均置換度が一単糖あたり1.5以上のものが好ましく、デキストリンの糖平均重合度が10〜50のものが好ましく用いられる。具体的には、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸/ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン等が挙げられる。市販品としては、レオパールMKL2(千葉製粉社製)、レオパールKL2、レオパールTL2(いずれも千葉製粉社製)、レオパールTT2(千葉製粉社製)等が挙げられる。
フラクトオリゴ糖エステルとしては、炭素数6〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸とフラクトオリゴ糖とのエステルで、その平均置換度が一単糖あたり1〜3のものが好ましく、フラクトオリゴ糖の糖平均重合度は、10〜60のものが好ましく用いられる。市販品としてはレオパールISK2、レオパールISL2(いずれも千葉製粉社製)が挙げられる。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、炭素数6〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸とショ糖とのエステルで、その平均置換度が3以上のものが好ましく、更に炭素数8〜24の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸とショ糖脂肪酸エステルや炭素数8〜24及び炭素数2〜4の飽和又は不飽和脂肪酸とショ糖とのエステルで、その平均置換度が3以上のショ糖脂肪酸エステルが好ましく用いられる。市販品としては、シュガーワックスS−10E(第一工業製薬社製)、シュガーワックスA−10E(第一工業製薬社製)、サーフホープSE COSME C−1800(三菱化学フーズ社製)等が挙げられる。
これらの中でも、本発明における成分(a)としては、化粧料に粘性を与え、高温安定性を付与するとともに、塗布後は柔らかい化粧膜を形成し負担感のなさを演出する点において、デキストリン脂肪酸エステルが好ましく、特に、パルミチン酸デキストリンが好適に用いられる。
本発明における成分(a)の含有量は、ゲル状口唇化粧料中に1〜15質量%(以下、単に「%」と示す。)が好ましく、更に好ましくは3〜10%であり、1種または2種以上を用いることができる。この範囲であれば柔らかい化粧膜を形成するため、負担感のなさを演出する点において満足のいくものが得られる。
本発明における成分(b)トリプロピレングリコールは、下記(1)式で表される1,2プロパンジオールの3量重合体であり、INCI(International Nomenclature of Cosmetic Ingredient)名で、トリプロピレングリコール、PPG−3で表される。

H(OCHCH(CH))nOH ・・・・・(式1)
(式中、nは平均3)

成分(b)は、油剤との親和性が2量体のものよりも高く、油剤に良好な相溶性を示すことができる。市販品としては、ニューポールPP−200(三洋化成工業社製)等が挙げられる。 本発明における成分(b)の含有量は、0.1〜10%が好ましく、更には0.5〜5%であると、浸透感を与え、唇のふっくら感を演出する点で好ましい。
本発明における成分(c)煙霧状無水ケイ酸は、平均粒子径が50nm以下の無水ケイ酸であり、化粧膜に厚みを与えることができ、口唇のふっくら感を演出するとともに、ゲル状口唇化粧料に適度な粘性を与え、高温安定性を付与するものであり、通常化粧料に使用できるものであればいずれも使用できる。成分(c)は、微細な非晶質の無水ケイ酸であり、例えば、四塩化ケイ素を水素と酸素炎中で加水分解して得られるものが挙げられる。また、前記煙霧状無水ケイ酸は、疎水化処理してもよく、その処理方法としては、例えば、トリメチルシリルクロライドやヘキサメチルジシラザンによるトリメチルシロキシ処理、オクチルシラン化処理、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸によるコーティング等が挙げられる。市販品としては、AEROSIL 200、AEROSIL 300、AEROSIL 380、AEROSIL R−972、AEROSIL R−974、AEROSIL R−976(日本アエロジル社製)、タラノックス500(タルコ社製)、キャボジルTS−530(キャボット社製)等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。またこれらの煙霧状無水ケイ酸の一次粒子の平均粒子径は、化粧膜に厚みを与え、口唇のふっくら感をより顕著に演出する点で5〜50nmが好ましく、5〜20nmが特に好ましい。
本発明における成分(c)の含有量は、0.1〜8%が好ましく、0.5〜5%が化粧膜に厚みを与え口唇のふっくら感を演出点で更に好ましい。
本発明のゲル状口唇化粧料は、上記の成分(a)〜(c)の他に、通常化粧料に使用される成分、油性成分、無機顔料、有機顔料及び色素等の粉体およびそれらのシリコーン処理物やフッ素化合物処理物、界面活性剤、繊維、多価アルコール、水溶性高分子、水溶性皮膜形成性樹脂、保湿剤等の水性成分、糖類、紫外線吸収剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で含有することができる。
油性成分としては、通常化粧料に用いられる油であれば特に制約なく使用することができ、動物油、植物油、合成油等の起源や半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、フッ素系油類等を使用することができる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレンの炭化水素類、オリーブ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、ホホバ油、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル類、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、油溶性美容成分等が挙げられる。
粉体成分としては、成分(c)以外のものであり、化粧料に一般に使用される粉体として用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末、デキストリン粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等や、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、セルロース等の維等が挙げられる。これらはフッ素化合物、シリコ−ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等で表面処理されていてもよい。これらの粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ水等の植物抽出液が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系等、例えば、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル2,4,6−トリス[4−(2−エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン等をあげることができる。
酸化防止剤としては、例えばトコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2−ペンタジオール等が挙げられる。
また、本発明のゲル状口唇化粧料は、油性成分を連続相とする油性ゲル状であることが好ましい。その場合、水を含む水性成分は、油性成分中に分散しているものであり、その含有量は、化粧料全量の5%未満であることが好ましい。本発明のゲル状口唇化粧料としては、口紅、リップグロス、口紅オーバーコート、口紅下地、リップクリーム、リップエッセンス等が挙げられる。
本発明のゲル状口唇化粧料の製造方法は特に限定されるものではないが、成分(a)〜(b)を含む油性成分を高温で加熱溶解した後、必要に応じて成分(c)を含む粉体成分と他の成分をロールミル等で混練しながら冷却することにより得ることができる。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜7及び比較例1〜5:油性リップグロス
下記表1に示す処方のリップグロスを調製し、イ.唇のふっくら感、ロ.ツヤ感、ハ.負担感のなさ、ニ.高温安定性について下記評価方法により評価した。その結果も併せて表に示す。尚、( )内に平均点を記載した。
※1:レオパールKL2(千葉製粉社製)
※2:ニューポールPP−200(三洋化成工業社製)
※3:EUTANOL G(BASF社製)
※4:DPG−RF(ADEKA社製)
※5:AEROSIL 380S(日本アエロジル社製)

(製造方法)
A:成分(1)〜(9)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(10)〜(13)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:Bを塗布体付き容器に室温にて充填する。
(評価方法)
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
イ.唇のふっくら感
ロ.ツヤ感
ハ.負担感のなさ
ニ.高温安定性
イ〜ハの項目について、各試料について専門パネル20名による使用テストを行った。パネル各人が下記評価基準1にて7段階に評価し評点をつけ、パネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記判定基準1により判定した。尚、評価項目ロは試料を口唇に塗布した直後、イ、ハは塗布2時間後に評価を行った。また、ニについては、50℃にて1週間静置した後、各試料の外観を下記判定基準2により判定した。

<評価基準1>
(評点):(評価)
6 :非常に良い
5 :良い
4 :やや良い
3 :普通
2 :やや悪い
1 :悪い
0 :非常に悪い

<判定基準1>
(判定):(評点の平均点) :(評価)
◎ :5点を超える :非常に良好
○ :3.5点を超え5点以下 :良好
△ :1点を超え3.5点以下 :やや不良
× :1点以下 :不良

<判定基準2>
(判定):(状態)
◎ :均一である
○ :わずかに分離や変色が見られる
△ :明らかに分離や変色が見られる
× :分離や変色が著しい
表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜7のリップグロスは、比較例1〜5に比べ、唇のふっくら感、ツヤ感、負担感のなさ及び高温安定性に優れたものであった。
一方、成分(b)のトリプロピレングリコールのかわりに分子量の小さい油剤として2−オクチルドデカノールを使用した比較例1では、唇への油剤の浸透感を感じにくく、唇のふっくら感に欠け、またツヤ感に関しても満足のいくものが得られなかった。 また、成分(b)のトリプロピレングリコールの代わりに重合度の低い、ジプロピレングリコールを使用した比較例2、3では、唇に塗布する際の均一性に欠け、唇への油剤の浸透感を感じにくいため、唇のふっくら感に欠けるとともに、その含有量が増加するとともに高温安定性において著しい分離と変色を生じてしまい、満足のいくものが得られなかった。
また、成分(a)の糖骨格を有する油ゲル化剤を含有しない比較例4では、化粧膜の付着性が低く、流動性が高いため、経時で化粧膜が動くことによる負担感を感じるとともに、高温安定性において著しい分離を生じてしまい、満足のいくものが得られなかった。
さらに、成分(c)の煙霧状無水ケイ酸を含有しない比較例5では、系に粘度がなく、化粧膜に厚みがないため、唇のふっくら感に欠け、高温安定性において著しい分離と変色を生じてしまい、満足のいくものが得られなかった。
実施例8:油性リキッドルージュ
(成分) (%)
1.ステアリン酸イヌリン※6 0.5
2.12−ヒドロキシステアリン酸※7 0.5
3.マイクロクリスタリンワックス※8 5
4.重質流動イソパラフィン※9 20
5.酢酸液状ラノリン 15
6.メチルフェニルポリシロキサン 5
7.デカメチルシクロペンタシロキサン 10
8.トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル 残量
9.トリプロピレングリコール※2 10
10.シリル化処理無水ケイ酸※10 5
11.赤色201号 0.5
12.黄色4号 0.3
13.酸化チタン被覆ホウケイ酸(Ca/Al) 3
14.ベンガラ被覆雲母チタン※11 5
15.2,6−ジ−ターシャリーブチル−パラクレゾール 0.5
16.天然ビタミンE 0.1
17.香料 0.1
※6:レオパールISK2(千葉製粉社製)
※7:12−ヒドロキシステアリン酸(伊藤製油社製)
※8:MULTIWAX W445(SONNEBORN社製)
※9:パールリーム18(日油社製)
※10:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
※11:クロイゾネルージュフランベ(BASF社製)2%パーフルオロオクチルトリエトキシシラン処理
(製造方法)
A:成分(1)〜(9)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(10)〜(17)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:Bを塗布体つき容器に室温にて充填する。
実施例8のリキッドルージュは、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性に優れたものであった。
実施例9:油性リップエッセンス
(成分) (%)
1.パルミチン酸デキストリン※12 10
2.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5
3.トリメチルペンタフェニルトリシロキサン 25
4.ポリエチレンワックス 5
5.ポリブテン 5
6.2−エチルヘキサン酸セチル 残量
7.トリプロピレングリコール※2 5
8.N−ラウロイル−グルタミン酸
ジ(フィトステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)※13 5
9.無水ケイ酸※14 0.1
10.シリル化処理無水ケイ酸※10 0.1
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
12.メントール 0.5
13.カンファ 0.1
14.精製ホホバ油 0.1
※12:レオパールTL2(千葉製粉社製)
※13:エルデュウPS−304(味の素社製)
※14:AEROSIL 300(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(8)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(9)〜(14)をロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:Bをジャー容器に室温にて充填する。
実施例9のリップエッセンスは、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性に優れたものであった。
実施例10:油性リップクリーム
(成分) (%)
1.パルミチン酸デキストリン※1 0.1
2.パルミチン酸デキストリン※12 5
3.ワセリン 10
4.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残量
5.メチルフェニルポリシロキサン 0.5
6.トリプロピレングリコール※2 0.5
7.ジイソステアリン酸ポリグリセリル 10
8.無水ケイ酸※5 3
9.赤色226号 0.5
10.メチルシロキサン網状重合体※15 2
11.精製水 10
12.グリセリン 5
13.カミツレエキス 0.1
※15:トスパール2000B(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(8)〜(13)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:Bをチューブ容器に室温にて充填する。
実施例10のリップクリームは、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性に優れたものであった。
実施例11:口紅オーバーコート
(成分) (%)
1.ポリステアリン酸スクロース※16 1
2.トリメチルペンタフェニルトリシロキサン 25
3.メチルフェニルポリシロキサン 25
4.ジメチルポリシロキサン 3
5.トリメチルシロキシケイ酸※17 5
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 残量
7.トリプロピレングリコール※2 3
8.シリル化処理無水ケイ酸※10 8
9.アルニカエキス 0.1
10.香料 0.1
※16:シュガーワックスS−10E(第一工業製薬社製)
※17:シリコンKF−7312J(信越化学工業社製)50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(8)〜(10)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:Bをチューブ容器に室温にて充填する。
実施例11の口紅オーバーコートは、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性に優れたものであった。
実施例12:油中水型リキッドルージュ
(成分) (%)
1.パルミチン酸デキストリン※12 5
2.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5
3.トリメチルペンタフェニルトリシロキサン 5
4.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
5.トリイソステアリン酸ジグリセリル 25
6.2−エチルヘキサン酸セチル 残量
7.トリプロピレングリコール※2 5
8.N−ラウロイル−グルタミン酸
ジ(フィトステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)※13 5
9.無水ケイ酸※14 1
10.シリル化処理無水ケイ酸※10 1
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
12.酸化チタン 0.5
13.ベンガラ 0.5
14.ベンガラ被覆雲母チタン※11 3
15.精製水 3
16.グリセリン 2
17.ローズマリーエキス 0.1
(製造方法)
A:成分(1)〜(8)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(9)〜(14)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:成分(15)〜(17)を均一に混合する。
D:BにCを加え、室温にて混合する。
E:Dを塗布体つき容器に室温にて充填する。
実施例12の油中水型リキッドルージュは、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性に優れたものであった。

Claims (5)

  1. 次の成分(a)(b)及び(c);
    (a)糖骨格を有する油ゲル化剤
    (b)トリプロピレングリコール
    (c)煙霧状無水ケイ酸
    を含有し、成分(b)及び(c)の各含有量が、(b)3〜10質量%、(c)3〜8質量%である、ゲル状口唇化粧料。
  2. 成分(a)の含有量が、(a)1〜15質量%ある請求項1記載のゲル状口唇化粧料。
  3. 成分(a)糖骨格を有する油ゲル化剤がデキストリン脂肪酸エステルである請求項1又2記載のゲル状口唇化粧料。
  4. 油性化粧料である請求項1〜3のいずれかに記載のゲル状口唇化粧料。
  5. 水を含む水性成分の含有量が化粧料全量の5質量%未満である、請求項4に記載のゲル状口唇化粧料。
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