JP2016166146A - ゲル状口唇化粧料 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、本発明は、以下の成分(a)(b)及び(c);
(a)糖骨格を有する油ゲル化剤
(b)トリプロピレングリコール
(c)煙霧状無水ケイ酸
を含有するゲル状口唇化粧料である。
本発明のゲル状口唇化粧料とは、常温で液状や半固形状の化粧料を指し、粘度で表すと、例えば、単一円筒型回転粘度計ビスメトロン(芝浦システム社製)等のブルックフィールド型粘度計を使用して30℃で測定された値が、1〜150Pa・sのものをいう。
フラクトオリゴ糖エステルとしては、炭素数6〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸とフラクトオリゴ糖とのエステルで、その平均置換度が一単糖あたり1〜3のものが好ましく、フラクトオリゴ糖の糖平均重合度は、10〜60のものが好ましく用いられる。市販品としてはレオパールISK2、レオパールISL2(いずれも千葉製粉社製)が挙げられる。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、炭素数6〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸とショ糖とのエステルで、その平均置換度が3以上のものが好ましく、更に炭素数8〜24の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸とショ糖脂肪酸エステルや炭素数8〜24及び炭素数2〜4の飽和又は不飽和脂肪酸とショ糖とのエステルで、その平均置換度が3以上のショ糖脂肪酸エステルが好ましく用いられる。市販品としては、シュガーワックスS−10E(第一工業製薬社製)、シュガーワックスA−10E(第一工業製薬社製)、サーフホープSE COSME C−1800(三菱化学フーズ社製)等が挙げられる。
H(OCH2CH(CH3))nOH ・・・・・(式1)
(式中、nは平均3)
成分(b)は、油剤との親和性が2量体のものよりも高く、油剤に良好な相溶性を示すことができる。市販品としては、ニューポールPP−200(三洋化成工業社製)等が挙げられる。 本発明における成分(b)の含有量は、0.1〜10%が好ましく、更には0.5〜5%であると、浸透感を与え、唇のふっくら感を演出する点で好ましい。
水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ水等の植物抽出液が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系等、例えば、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル2,4,6−トリス[4−(2−エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン等をあげることができる。
酸化防止剤としては、例えばトコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2−ペンタジオール等が挙げられる。
実施例1〜7及び比較例1〜5:油性リップグロス
下記表1に示す処方のリップグロスを調製し、イ.唇のふっくら感、ロ.ツヤ感、ハ.負担感のなさ、ニ.高温安定性について下記評価方法により評価した。その結果も併せて表に示す。尚、( )内に平均点を記載した。
※2:ニューポールPP−200(三洋化成工業社製)
※3:EUTANOL G(BASF社製)
※4:DPG−RF(ADEKA社製)
※5:AEROSIL 380S(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(9)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(10)〜(13)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:Bを塗布体付き容器に室温にて充填する。
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
イ.唇のふっくら感
ロ.ツヤ感
ハ.負担感のなさ
ニ.高温安定性
イ〜ハの項目について、各試料について専門パネル20名による使用テストを行った。パネル各人が下記評価基準1にて7段階に評価し評点をつけ、パネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記判定基準1により判定した。尚、評価項目ロは試料を口唇に塗布した直後、イ、ハは塗布2時間後に評価を行った。また、ニについては、50℃にて1週間静置した後、各試料の外観を下記判定基準2により判定した。
<評価基準1>
(評点):(評価)
6 :非常に良い
5 :良い
4 :やや良い
3 :普通
2 :やや悪い
1 :悪い
0 :非常に悪い
<判定基準1>
(判定):(評点の平均点) :(評価)
◎ :5点を超える :非常に良好
○ :3.5点を超え5点以下 :良好
△ :1点を超え3.5点以下 :やや不良
× :1点以下 :不良
<判定基準2>
(判定):(状態)
◎ :均一である
○ :わずかに分離や変色が見られる
△ :明らかに分離や変色が見られる
× :分離や変色が著しい
一方、成分(b)のトリプロピレングリコールのかわりに分子量の小さい油剤として2−オクチルドデカノールを使用した比較例1では、唇への油剤の浸透感を感じにくく、唇のふっくら感に欠け、またツヤ感に関しても満足のいくものが得られなかった。 また、成分(b)のトリプロピレングリコールの代わりに重合度の低い、ジプロピレングリコールを使用した比較例2、3では、唇に塗布する際の均一性に欠け、唇への油剤の浸透感を感じにくいため、唇のふっくら感に欠けるとともに、その含有量が増加するとともに高温安定性において著しい分離と変色を生じてしまい、満足のいくものが得られなかった。
また、成分(a)の糖骨格を有する油ゲル化剤を含有しない比較例4では、化粧膜の付着性が低く、流動性が高いため、経時で化粧膜が動くことによる負担感を感じるとともに、高温安定性において著しい分離を生じてしまい、満足のいくものが得られなかった。
さらに、成分(c)の煙霧状無水ケイ酸を含有しない比較例5では、系に粘度がなく、化粧膜に厚みがないため、唇のふっくら感に欠け、高温安定性において著しい分離と変色を生じてしまい、満足のいくものが得られなかった。
(成分) (%)
1.ステアリン酸イヌリン※6 0.5
2.12−ヒドロキシステアリン酸※7 0.5
3.マイクロクリスタリンワックス※8 5
4.重質流動イソパラフィン※9 20
5.酢酸液状ラノリン 15
6.メチルフェニルポリシロキサン 5
7.デカメチルシクロペンタシロキサン 10
8.トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル 残量
9.トリプロピレングリコール※2 10
10.シリル化処理無水ケイ酸※10 5
11.赤色201号 0.5
12.黄色4号 0.3
13.酸化チタン被覆ホウケイ酸(Ca/Al) 3
14.ベンガラ被覆雲母チタン※11 5
15.2,6−ジ−ターシャリーブチル−パラクレゾール 0.5
16.天然ビタミンE 0.1
17.香料 0.1
※6:レオパールISK2(千葉製粉社製)
※7:12−ヒドロキシステアリン酸(伊藤製油社製)
※8:MULTIWAX W445(SONNEBORN社製)
※9:パールリーム18(日油社製)
※10:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
※11:クロイゾネルージュフランベ(BASF社製)2%パーフルオロオクチルトリエトキシシラン処理
(製造方法)
A:成分(1)〜(9)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(10)〜(17)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:Bを塗布体つき容器に室温にて充填する。
実施例8のリキッドルージュは、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性に優れたものであった。
(成分) (%)
1.パルミチン酸デキストリン※12 10
2.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5
3.トリメチルペンタフェニルトリシロキサン 25
4.ポリエチレンワックス 5
5.ポリブテン 5
6.2−エチルヘキサン酸セチル 残量
7.トリプロピレングリコール※2 5
8.N−ラウロイル−グルタミン酸
ジ(フィトステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)※13 5
9.無水ケイ酸※14 0.1
10.シリル化処理無水ケイ酸※10 0.1
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
12.メントール 0.5
13.カンファ 0.1
14.精製ホホバ油 0.1
※12:レオパールTL2(千葉製粉社製)
※13:エルデュウPS−304(味の素社製)
※14:AEROSIL 300(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(8)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(9)〜(14)をロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:Bをジャー容器に室温にて充填する。
実施例9のリップエッセンスは、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性に優れたものであった。
(成分) (%)
1.パルミチン酸デキストリン※1 0.1
2.パルミチン酸デキストリン※12 5
3.ワセリン 10
4.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残量
5.メチルフェニルポリシロキサン 0.5
6.トリプロピレングリコール※2 0.5
7.ジイソステアリン酸ポリグリセリル 10
8.無水ケイ酸※5 3
9.赤色226号 0.5
10.メチルシロキサン網状重合体※15 2
11.精製水 10
12.グリセリン 5
13.カミツレエキス 0.1
※15:トスパール2000B(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(8)〜(13)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:Bをチューブ容器に室温にて充填する。
実施例10のリップクリームは、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性に優れたものであった。
(成分) (%)
1.ポリステアリン酸スクロース※16 1
2.トリメチルペンタフェニルトリシロキサン 25
3.メチルフェニルポリシロキサン 25
4.ジメチルポリシロキサン 3
5.トリメチルシロキシケイ酸※17 5
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 残量
7.トリプロピレングリコール※2 3
8.シリル化処理無水ケイ酸※10 8
9.アルニカエキス 0.1
10.香料 0.1
※16:シュガーワックスS−10E(第一工業製薬社製)
※17:シリコンKF−7312J(信越化学工業社製)50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(8)〜(10)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:Bをチューブ容器に室温にて充填する。
実施例11の口紅オーバーコートは、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性に優れたものであった。
(成分) (%)
1.パルミチン酸デキストリン※12 5
2.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5
3.トリメチルペンタフェニルトリシロキサン 5
4.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
5.トリイソステアリン酸ジグリセリル 25
6.2−エチルヘキサン酸セチル 残量
7.トリプロピレングリコール※2 5
8.N−ラウロイル−グルタミン酸
ジ(フィトステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)※13 5
9.無水ケイ酸※14 1
10.シリル化処理無水ケイ酸※10 1
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
12.酸化チタン 0.5
13.ベンガラ 0.5
14.ベンガラ被覆雲母チタン※11 3
15.精製水 3
16.グリセリン 2
17.ローズマリーエキス 0.1
(製造方法)
A:成分(1)〜(8)を90℃にて均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(9)〜(14)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。
C:成分(15)〜(17)を均一に混合する。
D:BにCを加え、室温にて混合する。
E:Dを塗布体つき容器に室温にて充填する。
実施例12の油中水型リキッドルージュは、唇のふっくら感、ツヤ感及び負担感のなさに優れ、更に高温安定性に優れたものであった。
Claims (4)
- 次の成分(a)(b)及び(c);
(a)糖骨格を有する油ゲル化剤
(b)トリプロピレングリコール
(c)煙霧状無水ケイ酸
を含有するゲル状口唇化粧料。 - 成分(a)(b)及び(c)の各含有量が、(a)1〜15質量%、(b)0.1〜10質量%、(c)0.1〜8質量%である請求項1記載のゲル状口唇化粧料。
- 成分(a)糖骨格を有する油ゲル化剤がデキストリン脂肪酸エステルである請求項1又は2記載のゲル状口唇化粧料。
- 油性化粧料である請求項1〜3のいずれかに記載のゲル状口唇化粧料。
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- 2015-03-10 JP JP2015046767A patent/JP6465700B2/ja active Active
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