JP2013040110A - 口唇化粧料 - Google Patents

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上地加奈子
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Abstract

【課題】刺激感や荒れが生じず、唾液の付着などによる臭いが発生しにくい口唇化粧料の提供。
【解決手段】グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテルを0.1質量%〜1.2質量%、N-カプリロイルアシルグリシンを0.03質量%〜5質量%を配合したことを特徴とする非水系の口唇化粧料であり、更に詳しくは、(A)ゲル化剤を0.1質量%〜20質量%、(B)低粘性油剤を5質量%〜80質量%、(C)高粘性炭化水素を5質量%〜70質量%、(D)グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテルを0.1質量%〜1.2質量%、(E)N−カプリロイルアシルグリシンを0.03質量%〜5質量%を含有した口唇化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、唇への刺激や荒れが生じず、唾液の付着などに起因する臭い、変臭が発生しにくい口唇化粧料に関する。更に詳しくは、前記効果を奏する粘性口唇化粧料に関する。
口唇化粧料には、唇から水分を飛びにくくし、乾燥や荒れを防止するために、各種エキス等の有効成分や、グリセリン、ムコ多糖類等の保湿成分、エモリエント効果を有する油剤などが配合されている。
ところで、長期にわたって口唇化粧料を使用すると、当該口唇化粧料に食べ物や唾液が付着、混入し、これに由来する臭い、変臭が発生するという問題があった。しかしながら、同じ口唇化粧料であっても、塗布具付きの口唇化粧料の場合は、使用毎に内容物が撹拌される為か、或いは、塗布具収納時に内容物が拭き取られる為か、唾液が混入することに起因する臭いの発生又は変臭することは少ない。
一方、チューブタイプで、直接口唇化粧料を塗布するような場合は、塗布後内容物が撹拌されることが少ない為か、或いは、使用後チューブ口部に残った内容物が拭き取られない為か、塗布具付き口唇化粧料と比較して臭い、変臭が発生しやすかった。他にもクリーム瓶タイプの広口容器に収納し、指でとって塗布するタイプの口唇化粧料においても同様の問題点が生じていた。
このような臭い、変臭の発生を抑制するためには、パラベン等の防腐剤を増量することが検討されている。
例えば、プロピレングリコールやDPG、1,3−ブチレングリコール等の水溶性副溶剤に、パラベンを分散させて、唾液由来の雑菌の増殖を抑える方法(特許文献1)、重質流動イソパラフィンを含む油性成分と、シス−6−ヘキサデセン酸を含有させて雑菌の繁殖を抑える方法(特許文献2)等が検討されているが、未だ十分な効果が得られていないばかりか、防腐剤を増量すると口唇部は粘膜部に近いので刺激感を生じやすく、唇の乾燥や荒れも生じやすくなるという問題が生じていた。このように、口唇化粧料において、唇での刺激感や荒れを生じさせずに、唾液由来の臭いの発生を抑制することは困難であった。
特開2001-19621号公報 特開2005-24776号公報
本発明の目的は、唾液の付着などによる臭いや変臭が発生しにくく、かつ唇での刺激感が生じない口唇化粧料を提供することにある。
本発明者らは、非水系の口唇化粧料に、グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテルを0.1質量%〜1.2質量%、N-カプリロイルアシルグリシンを0.03質量%〜5質量%を配合することで、唾液の付着などに起因する臭い、変臭が発生しにくく、刺激感や荒れが生じない口唇化粧料が得られることを見出した。
更には、(A)ゲル化剤を0.1質量%〜20質量%、(B)低粘性油剤を5質量%〜80質量%、(C)高粘性炭化水素を5質量%〜70質量%、(D)グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテルを0.1質量%〜1.2質量%、(E)N-カプリロイルアシルグリシンを0.03質量%〜5質量%の構成にすることで、唾液の付着などに起因する臭い、変臭が発生しにくく、刺激感や荒れが生じない口唇化粧料が得られることを見出した。
本発明の口唇化粧料は、唾液の付着などによる臭いや変臭が発生しにくく、かつ唇での刺激感が生じないものである。
以下、本発明に係る口唇化粧料の最良の形態に関し、詳細に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものでないことは、言うまでもない。
ここで使用される用語「ゲル化剤」は、液体脂肪相の粘度を増大し、前記脂肪層に導入された場合に固体または流動可能な組成物を導く化合物を意味する。本発明に係るゲル化剤は、それがワックス状ではないという意味でワックスを包含しない。
本発明で使用される(A)成分のゲル化剤は、油剤の増粘またはゲル化の目的で配合されている。油剤の増粘またはゲル化が出来れば、特段制限はないが、例えば、パルミチン酸デキストリン、(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸/ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル類、ステアリン酸イヌリン等のイヌリン脂肪酸エステル類、N-2-エチルヘキサノイル-L-グルタミン酸ジブチルアミド、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジブチルアミド等のN−アシル−L−グルタミン酸ジアルキルアミド、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸類、無水ケイ酸、シリル化処理無水ケイ酸(これら無水ケイ酸は微粒子であるものも当然含む)、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
(A)成分の市販品例は、千葉製粉(株)製のレオパールKL2、レオパールTT2、レオパールISK2、味の素(株)製のEB−21、GP−1、日本アエロジル(株)製のAEROSIL 200、AEROSIL R−972等が挙げられる。
(A)成分の配合量は、特に限定されるものではないが、口唇化粧料全体に対して0.1〜20質量%(以下、「質量%」は単に「%」と略す)が好ましい。使用するゲル化剤によって適宜調整されるものであるが、目安としてデキストリン脂肪酸エステル類は3〜15%、N−アシル−L−グルタミン酸ジアルキルアミドは0.1〜4%、無水ケイ酸およびシリル化処理無水ケイ酸は0.5〜10%が好ましい。混合して用いる場合は、求める粘度に応じて適宜調整する。
本発明で使用される(B)成分の低粘性油剤は、固形原料等の分散・溶解性向上、使用感調整、使用性向上等の目的で配合される。これらの目的を達成するものであれば、特段制限はない。ここで言う低粘性油剤とは、20℃において、東機産業(株)社製VISCOMETER TVB−10Mを用いて測定した粘度(ローターNo.23、回転速度6rpm、測定時間60sec)が、20000mPa.s未満である油剤を言う。例えば、炭化水素類、油脂類、エステル類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類等を使用することができる。具体的には、軽質流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、イソドデカン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ホホバ油等のエステル類、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸等のシリコーン油類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類等の内、前記粘度条件を満たすものが挙げられる。
(B)成分の市販例は、例えば、カネダ(株)製のハイコールK−230、日油(株)製のパールリーム6、日清オイリオグループ(株)製のコスモール222、高級アルコール工業(株)製のリソノール20SPなどを例示することができる。
(B)成分の配合量は、特に限定されるものではないが、口唇化粧料全体に対して、5〜80%が好ましく、更には10〜60%がより好ましい。5%未満では、固形原料の分散・溶解性低下や、伸びが悪い等の使用性低下がおこり、80%を超えると安定性低下が起こるので、好ましくない。
本発明で使用される(C)成分の高粘性炭化水素は、安定性向上、塗布時の厚み等の使用感調整等の目的で配合される。これらの目的を達成するものであれば、特段制限はない。ここで言う高粘性炭化水素とは、20℃において、東機産業(株)社製VISCOMETER TVB−10Mを用いて測定した粘度(ローターNo.23、回転速度6rpm、測定時間60sec)が、20000mPa.s以上である炭化水素を言う。ただし、融点70℃以上の固形油(ワックス等)は除く。
具体的には、重質流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、ポリブテン、ワセリン、高重合α-オレフィンオリゴマー等の内、前記粘度条件を満たすものが挙げられる。
粘度や使用感調整が容易である点から、重質流動イソパラフィンが特に好ましい。
(C)成分の市販例は、例えば、日油(株)製のパールリーム18、パールリーム46、日本ナチュラルプロダクツ社製のセイセイポリブテンHV−100F(S)
、日興リカ(株)製のサンホワイトP−200等を例示することができる。
(C)成分の配合量は、特に限定されるものではないが、口唇化粧料全体に対して、5〜70%が好ましく、更には20〜50%がより好ましい。5%未満では、安定性が低くなる、また塗布時の厚みがなく化粧もちが悪い等の使用感低下がおこり、70%を超えると高粘度となりハンドリング性低下、また塗布時のべたつきが強い等使用感低下がおこるため、好ましくない。
本発明で使用される(D)成分のグリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテルは、口唇化粧料への唾液の付着等による臭い、変臭を防止する目的で配合される。具体的には、下記一般化学式(化1)で示される。(CASNo.70445−33−9)。
(D)成分の市販例は、例えば、SCHULKE&MAYR社製のSENSIVA SC−50、日光ケミカルズ(株)製のNIKKOL ニコガード88 などを例示することができる。
(D)成分の配合量は、特に限定されるものではないが、口唇化粧料全体に対して、0.1〜1.2%が好ましく、更には0.15〜0.5%がより好ましい。0.1%未満では十分な変臭防止効果が得られず、1.2%を超えると皮膚刺激となるので、好ましくない。
本発明で使用される(E)成分のN−カプリロイルアシルグリシンは、グリシンと脂肪酸の縮合によって得られる脂質アミノ酸である。本発明では、口唇化粧料への唾液の付着等による臭い、変臭を防止する目的で配合される。(E)成分の市販例は、例えば、SEPPIC社製のLIPACIDE C8Gなどを例示することができる。
(E)成分の配合量は、特に限定されるものではないが、口唇化粧料全体に対して、0.03〜5%が好ましく、更には0.05〜2%がより好ましい。0.03%未満では十分な変臭防止効果が得られず、5%を超えると皮膚刺激となったり、油剤への溶解が困難となるので、好ましくない。
本発明で使用される(F)成分のワックス類は、粘度調整、安定性向上の目的で配合される。粘度調整、安定性向上が出来れば、特段制限はない。
例えば、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、コメヌカロウ、ミツロウ、ラノリンロウ、セレシン等があげられる。
(F)成分の市販例は、例えば、東亜化成(株)製のTOWAX−412、セラリカ野田(株)製のキャンデリラワックス、日興リカ(株)製のセレシン#810、セレシンBなどを例示することができる。
(F)成分の配合量は、特に限定されるものではないが、口唇化粧料全体に対して、0〜50%が好ましく、更には0〜20%がより好ましい。50%を超えると化粧料が固形状に近づき、塗布時のなめらかさが低下する等、粘性化粧料の特徴的な使用感が損なわれるので、好ましくない。
本発明で使用される(G)成分の着色剤は、口唇化粧料を着色し、口唇に色を与え、にごりのない発色の良い化粧膜を付与する目的で配合され、化粧料に通常使用される着色剤であれば、球状、板状、紡錘状、針状等の形状や煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、あるいは多孔質、無孔質等の粒子構造等には特に限定されず、無機有色顔料、有機有色顔料、染料、光輝性顔料、金属類、等を使用することができる。具体的な粉体としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青、ベンガラ等の有色無機顔料、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、有機顔料処理雲母チタン、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆合成金雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、魚鱗箔、二酸化チタン被覆ガラス末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の樹脂積層末等の光輝性顔料、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等を例示することができる。なお、これらは、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の1種又は2種以上を用いて表面処理を施してあっても良い。
(G)成分の市販例は、例えば、東色ピグメント(株)製のイエローオーカーH、LCW社製のUNIPURE RED LC3079、日本板硝子(株)製のマイクログラスメタシャインMT1030RR、マイクログラスメタシャインMT1080RY、BASFジャパン(株)製のティミカシルバースパークル5500等を例示することができる。
(G)成分の配合量は、特に限定されるものではないが、口唇化粧料全体に対して、0〜30%が好ましく、更には0.05〜10%がより好ましい。30%を超えると粉っぽくなる、なめらかさが損なわれる等の使用感低下や、皮膚刺激となるため、好ましくない。
本発明の口唇化粧料には、本願の効果を損なわない範囲で、上記の必須成分の他に口唇化粧料に使用できる成分を配合することが出来る。即ち、必須成分以外の油性成分、低級アルコール、保湿成分等の水性成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、油溶性高分子、油溶性樹脂、清涼剤、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で適宜配合することが可能である。
本発明の口唇化粧料の製造方法としては、下記の方法で、口唇化粧料を得る事が出来る。
(1)(A)成分〜(E)成分からなる口唇化粧料の場合
(A)成分を(B)成分に加熱溶解、または分散させた後、(C)成分〜(E)成分を加えて、90℃まで加熱し溶解させる。均一に分散させ、脱泡して口唇化粧料を得た。
(2)(A)成分〜(F)成分からなる口唇化粧料の場合
(A)成分を(B)成分に加熱溶解、または分散させた後、(C)成分〜(F)成分を加えて、90℃まで加熱し溶解させる。均一に分散させ、脱泡して口唇化粧料を得た。
(3)(A)成分〜(G)成分からなる口唇化粧料の場合
(A)成分を(B)成分に加熱溶解、または分散させた後、(C)成分〜(F)成分を加えて、90℃まで加熱し溶解させる。(G)成分を加えた後、均一に分散させ、脱泡して口唇化粧料を得た。
以下、本発明の実施例と比較例により発明を更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって限定されるものではない。
表1、表2に示す口唇化粧料を調製し、抗菌力、唾液の付着等による臭いの有無、皮膚刺激、口唇化粧料の状態、粘度を下記の方法により確認をした。但し、抗菌力試験は表1の口唇化粧料のみ確認した。
(製造方法)
(A)成分を(B)成分に約90℃で加熱溶解させる。(C)成分〜(F)成分、場合によってその他成分を加え、約90℃まで加熱し溶解させた後、均一に分散させ、脱泡した。
<抗菌力試験及び臭いの確認>
試験菌株(チューブタイプの口唇化粧料の変臭品から採取した菌)をSCDLP寒天平板培地で18〜24時間培養する。培養菌体を白金耳等で無菌的に採取し、リン酸緩衝生理食塩水に浮遊させ、10/mL以上の生菌数を含む浮遊液を調製する。(以下、接種菌液とする)。供与試験体(表1、表2の各口唇化粧料)の10gに口腔内舌下から採取した唾液(Sarstedt社製の唾液採取キットSaliveteeを用いた)を1000μLずつ接種した。さらに供与試験体1g当たり105〜106個の生菌数になるように調製した接種菌液を接種した。ただし、接種菌液の量が供与試験体の1/100量を超えないようにした(以下、接種検体とする)。これら接種検体を25℃の恒温環境下に保管した。表1の口唇化粧料においては、それぞれの処方に対し、抗菌力試験用と臭い確認用を用意した。表2の口唇化粧料においては、臭い確認用とした。
接種後1週間後、3週間後、専門パネラーにより臭いの確認をした(表1、表2には3週間目の結果を示す)。
接種1週間後、3週間後に接種検体の比較例1〜比較例7、及び実施例1の2gをLP希釈液((ポリペプトン1.0g、レシチン0.7g、ポリソルベート80 20.0g、 水1000 mL)10mLに懸濁し、それら検体から1mLを採取し、SCDLP寒天培地で混釈し、37℃で24時間以上培養して接種検体1g当たりの生残菌数を測定した(表1には3週目の結果を示す)。
評価基準
<臭い>
臭いの専門パネラー20名に、表1、表2各試験品の臭いを嗅いでもらい、不快な臭いを感じた人数に応じて点数をつけた。尚、各試験品の臭いを嗅ぐ際には、2時間以上あけてから、次の試験品の臭いを確認している。
0:不快な臭いを感じた人が0人
1:不快な臭いを感じた人が1〜4人
2:不快な臭いを感じた人が5〜8人
3:不快な臭いを感じた人が9〜12人
4:不快な臭いを感じた人が13〜16人
5:不快な臭いを感じた人が17〜20人
<皮膚刺激>
健常人10名に表1、表2に記載の各口唇化粧料を1品ずつ口唇に塗布し、8時間放置した。その間に刺激の有無があったか否かを確認した。試験品を使用した後は、2日無塗布期間を設けた後、次の試験品の刺激の有無を確認した。
○:刺激を感じた人0人
△:刺激を感じた人1〜2人
×:刺激を感じた人3人以上
<状態>
表1、表2に記載の口唇化粧料を調製後、試験管に5mL充填し、外観を目視した。
<粘度測定条件>
表1、表2に記載の口唇化粧料を調製後、下記条件で粘度を測定した。
測定温度:20℃
測定時間:60sec
測定機器:東機産業(株)社製 VISCOMETER TVB−10M
ローターと回転速度:測定対象の粘度に合わせて設定
表1より、比較例2(グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル)と比較例3(N-カプリロイルアシルグリシン)と比較例4(パラオキシ安息香酸プロピル)と比較例5(フェノキシエタノール)の単独の防腐剤では、不快な臭いを感じる人が多かった。また、比較例6(グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル+パラオキシ安息香酸プロピル)、比較例7 (グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル+フェノキシエタノール)の防腐剤の組み合わせでも不快な臭いを感じる人が多かった。並行して行っている抗菌力の結果から、同じ生残菌数の場合であっても、不快な臭いを感じる人の人数に違いが生じている。言い換えれば、抗菌力の強さと臭いと感じる人の人数は、一概には連動しているものではないことが分かった。つまり、この結果から、単純に抗菌力を高くすれば臭いを低減出来る訳ではないことが分かる。
一方、実施例1(グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル+N-カプルイロイルアシルグリシン)の組み合わせは、不快な臭いを感じた人が全くおらず、変臭を防ぐ効果が高いことを確認した。尚、この組合せにおいては強い抗菌性が認められた。
実施例1〜8より、本発明の口唇化粧料は、唾液に起因する臭い・変臭を抑えることが分かった。比較例8〜9より、D成分、E成分の一方が下限を下回る場合には唾液に起因する臭いが発生することが確認出来た。また比較例10より、E成分が上限を上回る場合には、臭いは発生しないものの、刺激を感じる人が出る、状態不良が生じるなどの問題点があることが分かった。
本発明の口唇化粧料は、唾液の付着などによる臭い、変臭が発生しにくく、刺激もないため、従来唾液に起因する臭いや変臭が生じやすかったチューブタイプの口唇化粧料や、クリーム瓶タイプの広口容器に収納し、指でとって塗布するタイプの口唇化粧料としても用いることが可能になる。

Claims (6)

  1. グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテルを0.1質量%〜1.2質量%、N-カプリロイルアシルグリシンを0.03質量%〜5質量%を配合したことを特徴とする非水系の口唇化粧料。
  2. (A)ゲル化剤を0.1質量%〜20質量%
    (B)低粘性油剤を5質量%〜80質量%
    (C)高粘性炭化水素を5質量%〜70質量%
    (D)グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテルを0.1質量%〜1.2質量%
    (E)N-カプリロイルアシルグリシンを0.03質量%〜5質量%
    を含有したことを特徴とする口唇化粧料。
  3. 更に、(F)ワックス類を含有したことを特徴とする請求項2記載の口唇化粧料。
  4. 更に、(G)着色剤を含有したことを特徴とする請求項2又は請求項3いずれかに記載の口唇化粧料。
  5. (A)成分として、パルミチン酸デキストリン、(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸/ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリン、ステアリン酸イヌリン、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、無水ケイ酸、シリル化処理無水ケイ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、N−2−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミドから選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項2〜4いずれかに記載の口唇化粧料。
  6. (C)成分として、重質流動イソパラフィン、ワセリン、ポリブテンのうち、1種または2種以上を配合したことを特徴とする請求項2〜5いずれかに記載の口唇化粧料。










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