JP6465271B2 - 液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法 - Google Patents

液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ノズル開口から液体を噴射する液体噴射ヘッドを具備する液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドを具備するインクジェット式記録装置及び液体噴射装置の制御方法に関する。
被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置には、例えば、液体としてインクを噴射させて紙や記録シートなどの被記録媒体、すなわち、被噴射媒体に印刷を行うインクジェット式記録装置が知られている。
このようなインクジェット式記録装置に搭載されるインクジェット式記録ヘッドは、圧力発生室内のインクが凍結して膨張した場合に、圧力発生室のインクの逃げ場がないと、圧力発生室内、特に振動板のクラックを引き起こすという問題がある。
そこで、インクが凍結しそうな場合には、凍結に先立って、圧力発生室からリザーバー側へインクを逆流させて圧力発生室内を空にする液体噴射装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−61779号公報
しかしながら、上述した装置では、リザーバー側にインクを逆流するために、リザーバー側の負圧を高めるようなポンプが必要となり、装置が大型化・複雑化してしまうという問題がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録装置だけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、液体の凍結時の液体の膨張による圧力発生室内のクラックの発生を防止することができる液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法を提供することを目的とする。
[態様1] 上記課題を解決する本発明の態様は、ノズルと連通する圧力発生室であって、駆動素子の駆動により生じた圧力変動により当該圧力発生室内の液体をノズルから吐出させるための圧力発生室と、前記圧力発生室と連通し、前記圧力発生室に液体を供給するマニホールドと、前記ノズルから前記圧力発生室内の液体を排出させる排出させる排出手段と、モード1又はモード2を選択して、前記ノズルから液体を吐出させることが可能な制御手段と、を備え、前記モード1は、前記排出手段の動作により、空気が前記ノズルから前記圧力発生室内に引き込まれるように、当該圧力発生室内の液体を前記ノズルから吐出させるモードであり、前記モード2は、前記駆動素子の駆動により、空気が前記ノズルから前記圧力発生室内に引き込まれないように、前記駆動素子を駆動させるモードである、ことを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、モード1により、ノズルから圧力発生室内に空気を取り入れることができる。そのため、凍結する液体を圧力発生室内からなくす、あるいは減らすことができ、その後に液体が凍結するような温度になっても、圧力発生室内のクラックを防ぐことができる。
[態様2]ここで、態様1において、前記ノズルは第1のノズルと第2のノズルとを含み、前記モード1は、前記第1のノズルから空気が前記マニホールド内に引き込まれ、前記第2のノズルから空気が引き込まれず、前記第1のノズルから引き込まれたマニホールド内の空気が、前記第2のノズルと連通する圧力発生室とマニホールドとの間の流路にてメニスカスを形成するような、モードである、ことが好ましい。
かかる態様では、第1のノズルに連通する圧力発生室については、空気を圧力発生室内に引き込むことで、凍結する液体を圧力発生室内からなくす、あるいは減らすことができる。また、第2のノズルに連通する圧力発生室については、圧力発生室内に液体が残るものの、この圧力発生室とマニホールドとの間の流路にまで空気が存在するので、圧力発生室内の液体が凍結・膨張したとしても、膨張の逃げ場があり、圧力発生室内のクラックを防ぐことができる。
[態様3]また、態様1又は2において、さらに、前記マニホールドへ液体を供給する流路の途中において、この流路を閉塞する閉塞手段を備え、前記モード1は、前記閉塞手段により流路を閉塞した状態で、行われる、ことが好ましい。
かかる態様では、モード1において、排出手段による液体の排出量が少なくても、流路の閉塞により、マニホールドを介して圧力発生室へ供給される液体の量を効果的に減らすことができ、負圧の形成により空気を効果的に引き込むことができる。特に、排出手段が駆動素子の場合、ノズルを介して圧力発生室から排出される液体の量が少ないとしても、流路の閉塞により、マニホールドを介して圧力発生室へ供給される液体の量を効果的に減らすことができる。よって、排出手段の程度等に係らず、効果的に上の関係を満たすことができる。
[態様4]また、態様1〜3において、前記排出手段は、前記駆動素子であって、前記モード1は、前記駆動素子の駆動により、空気が前記ノズルから前記圧力発生室内に引き込まれるように、前記駆動素子を駆動させるモードである、ことが好ましい。
かかる態様では、駆動素子の駆動によりモード1又はモード2のそれぞれの動作を実現できるため、液体噴射装置の制御を簡素化することができる。
[態様5]また、態様4において、前記マニホールドは、複数の前記圧力発生室と連通し、複数の圧力発生室に液体を供給し、前記モード1は、前記駆動素子の駆動により、複数の圧力発生室のうち少なくとも1つの圧力発生室を介して、空気が前記ノズルから前記マニホールド内に引き込まれるように、駆動素子を駆動させるモードである、ことが好ましい。
かかる態様では、マニホールドまで空気を引き込むので、圧力発生室が複数あり、全ての圧力発生室内に空気を引き込まなくても、液体の凍結による膨張は、マニホールド内を逃げ場とすることができ、圧力発生室のクラックを防ぐことができる。なお、全ての圧力発生室内に空気を引き込んでもよいが、全ての圧力発生室内に空気を引き込む場合と比較すると、制御が簡単となる。
[態様6]また、前記モード1において駆動素子を駆動させる駆動信号の周期は、前記モード2において駆動素子を駆動させる駆動信号の周期よりも、短い、ことが好ましい。
かかる態様では、モード2の場合と比較すると、モード1の場合に、駆動素子の駆動により、ノズルを介して圧力発生室から排出される液体の量を効果的に大きくすることができる。よって、効果的に空気をノズルから圧力発生室内へ引き込むことができる。
[態様7]また、前記モード1において駆動素子を駆動させる駆動信号の振幅は、前記モード2において駆動素子を駆動させる駆動信号の振幅よりも、大きい、ことが好ましい。
かかる態様では、モード2の場合と比較すると、モード1の場合に、駆動素子の駆動により、ノズルを介して圧力発生室から排出される液体の量を効果的に大きくすることができる。よって、効果的に空気をノズルから圧力発生室内へ引き込むことができる。
[態様8]また、態様1〜7において、さらに、前記圧力発生室内の空気を前記ノズルから排出するメンテナンス手段と、被吐出媒体とノズルとを相対的に移動させる移動手段とを備え、前記制御手段は、(1)モード3にて、前記メンテナンス手段を動作させることが可能であり、(2)前記モード2にて、前記移動手段により被吐出媒体とノズルとを相対的に移動させ、かつ、駆動素子の駆動により、空気がノズルから圧力発生室内に引き込まれないように、駆動素子を駆動させ、(3)前記モード1により、ノズルから圧力発生室内に空気を引き込んだ後、前記モード3により、前記圧力発生室内の空気を排出するまでに、前記モード2を行わない、ことが好ましい。
かかる態様では、モード1を行った後は、モード3を行うまで、モード2を行わないことにより、モード2により被吐出媒体へ液体が吐出された結果が不良になるのを防ぐことができる。
[態様9]また、態様1〜8において、前記制御手段は、前記モード1を行うか否かのユーザーの選択に基づいて、モード1を行う、ことが好ましい。
かかる態様では、モード1を実施した方がよいタイミング、例えば、長期保存や商品配送などの場合、モード1の実施をユーザーの選択に掛からしめることができるので、操作性に富む。
[態様10]態様1〜8において、さらに、温度を検知する検知手段を備え、前記制御手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記モード1を行う、ことが好ましい。
かかる態様では、凍結しそうなときを検知してモード1を実施できるので、ユーザーの選択がなくても、モード1を行うことができ、操作性に富む。
[態様11]本発明の他の態様は、ノズルと連通する圧力発生室であって、駆動素子の駆動により生じた圧力変動により当該圧力発生室内の液体をノズルから吐出させるための圧力発生室と、前記圧力発生室と連通し、前記圧力発生室に液体を供給するマニホールドと、前記ノズルから前記圧力発生室内の液体を排出させる排出させる排出手段と、を備える液体噴射装置の制御方法であって、モード1又はモード2を選択して、前記ノズルから液体を吐出させるように制御し、前記モード1は、前記排出手段の動作により、空気が前記ノズルから前記圧力発生室内に引き込まれるように、当該圧力発生室内の液体を前記ノズルから吐出させるモードであり、前記モード2は、前記駆動素子の駆動により、空気が前記ノズルから前記圧力発生室内に引き込まれないように、前記駆動素子を駆動させるモードである、ことを特徴とする液体噴射装置の制御方法にある。
かかる態様では、モード1により、ノズルから圧力発生室内に空気を取り入れることができる。そのため、凍結する液体を圧力発生室内からなくす、あるいは減らすことができ、その後に液体が凍結するような温度になっても、圧力発生室内のクラックを防ぐことができる。
本発明の実施形態1に係る記録装置の概略斜視図である。 実施形態1のキャップを説明する模式図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの液体噴射面側の平面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録装置の制御構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る記録装置の各モードを説明する図である。 モード1の実施後を説明する模式図である。 モード1の実施後の凍結状態を説明する模式図である。 モード1を実施しない場合の凍結状態を説明する模式図である。 実施形態1、2のキャップを説明する模式図である。 他の実施形態に係る記録ヘッドの一例を示す断面図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略構成を示す斜視図、図2は、吸引キャップ及び保護キャップを示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の液体噴射装置Iでは、液体噴射ヘッドユニット1がキャリッジ2に搭載されている。そして、液体噴射ヘッドユニット1が搭載されたキャリッジ2は、筐体3に取り付けられたキャリッジ軸2aに対して軸方向へ移動可能に設けられている。
また、筐体3には、液体が貯留された貯留手段4が設けられており、貯留手段4からの液体は、キャリッジ2に搭載された液体噴射ヘッドユニット1にチューブ4aを介して供給される。また、チューブ4aの貯留手段4の近傍には、各チューブ4aの流路を閉塞するチョーク弁である閉塞手段5が設けられている。
そして、駆動モーター6の駆動力が複数のプーリー6aおよびタイミングベルト6bを介してキャリッジ2に伝達されることで、液体噴射ヘッドユニット1を搭載したキャリッジ2はキャリッジ軸2aに沿って移動される。一方、筐体3には搬送手段としての搬送ローラー7が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー7により搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。
このような液体噴射装置Iでは、キャリッジ2がキャリッジ軸2aに沿って移動されると共に液体噴射ヘッドユニット1によって液体が液滴として吐出されて記録シートSに着弾される。
また、キャリッジ2の移動方向の端部である搬送ローラー7の側方の非印刷領域には、吸引キャップ8及び保護キャップ9が設けられており、吸引キャップ8には、吸引手段8aが接続されている。なお、保護キャップ9を吸引キャップ8とは別に設けないで、吸引キャップ8が保護キャップとしても用いられるようにしてもよい。
なお、上述した液体噴射装置Iでは、液体噴射ヘッドユニット1がキャリッジ2に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、液体噴射ヘッドユニット1が筐体3に固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、液体噴射装置Iは、貯留手段4が筐体3に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、貯留手段4が筐体3に搭載されておらず、液体噴射装置Iの外部から液体が供給されてもよい。
ここで、このようなインクジェット式記録装置に搭載されるヘッドユニット1を構成するインクジェット式記録ヘッドの一例について図3〜図5を参照して説明する。なお、図3は、インクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図4は、インクジェット式記録ヘッドの液体噴射面側の平面図であり、図5は、図4のA−A′線断面図である。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIIは、ヘッド本体11、ケース部材40等の複数の部材を備え、これら複数の部材が接着剤等によって接合されている。本実施形態では、ヘッド本体11は、流路形成基板10と、連通板15と、ノズルプレート20と、保護基板30と、コンプライアンス基板45と、を具備する。
ヘッド本体11を構成する流路形成基板10は、ステンレス鋼やNiなどの金属、ZrOあるいはAlを代表とするセラミック材料、ガラスセラミック材料、MgO、LaAlOのような酸化物などを用いることができる。本実施形態では、流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、一方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12がインクを吐出する複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向Xと称する。また、流路形成基板10には、圧力発生室12が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。この圧力発生室12が第1の方向Xに沿って形成された圧力発生室12の列が複数列設された列設方向を、以降、第2の方向Yと称する。
また、流路形成基板10には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側に、当該圧力発生室12よりも開口面積が狭く、圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を付与する供給路等が設けられていてもよい。
また、流路形成基板10の一方面側には、連通板15が接合されている。また、連通板15には、各圧力発生室12に連通する複数のノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接合されている。
連通板15には、圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16が設けられている。連通板15は、流路形成基板10よりも大きな面積を有し、ノズルプレート20は流路形成基板10よりも小さい面積を有する。このようにノズルプレート20の面積を比較的小さくすることでコストの削減を図ることができる。なお、本実施形態では、ノズルプレート20のノズル開口21が開口されて、インク滴が吐出される面を液体噴射面20aと称する。
また、連通板15には、マニホールド100の一部を構成する第1マニホールド部17と、第2マニホールド部18とが設けられている。
第1マニホールド部17は、連通板15を厚さ方向(連通板15と流路形成基板10との積層方向)に貫通して設けられている。
また、第2マニホールド部18は、連通板15を厚さ方向に貫通することなく、連通板15のノズルプレート20側に開口して設けられている。
さらに、連通板15には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部に連通する供給連通路19が、各圧力発生室12毎に独立して設けられている。この供給連通路19は、第2マニホールド部18と圧力発生室12とを連通する。
このような連通板15としては、ステンレスやNiなどの金属、またはジルコニウムなどのセラミックなどを用いることができる。なお、連通板15は、流路形成基板10と線膨張係数が同等の材料が好ましい。すなわち、連通板15として流路形成基板10と線膨張係数が大きく異なる材料を用いた場合、加熱や冷却されることで、流路形成基板10と連通板15との線膨張係数の違いにより反りが生じてしまう。本実施形態では、連通板15として流路形成基板10と同じ材料、すなわち、シリコン単結晶基板を用いることで、熱による反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
また、ノズルプレート20には、各圧力発生室12とノズル連通路16を介して連通するノズル開口21が形成されている。すなわち、ノズル開口21は、同じ種類の液体(インク)を噴射するものが第1の方向Xに並設され、この第1の方向Xに並設されたノズル開口21の列が第2の方向Yに2列形成されている。
このようなノズルプレート20としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属、ポリイミド樹脂のような有機物、又はシリコン単結晶基板等を用いることができる。なお、ノズルプレート20としてシリコン単結晶基板を用いることで、ノズルプレート20と連通板15との線膨張係数を同等として、加熱や冷却されることによる反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
一方、流路形成基板10の連通板15とは反対面側には、振動板50が形成されている。本実施形態では、振動板50として、流路形成基板10側に設けられた酸化シリコンからなる弾性膜51と、弾性膜51上に設けられた酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜52と、を設けるようにした。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を一方面側、すなわち、ノズルプレート20が接合された面側から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、弾性膜51によって画成されている。
また、振動板50の絶縁体膜52上には、第1電極60と、圧電体層70と、第2電極80とが、本実施形態では、成膜及びリソグラフィー法によって積層形成されて圧電アクチュエーター300を構成している。ここで、圧電アクチュエーター300は、圧電素子300ともいい、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電アクチュエーター300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、第1電極60を圧電アクチュエーター300の共通電極とし、第2電極80を圧電アクチュエーター300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。なお、上述した例では、第1電極60が、複数の圧力発生室12に亘って連続して設けられているため、第1電極60が振動板の一部として機能するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、上述の弾性膜51及び絶縁体膜52の何れか一方又は両方を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。
また、流路形成基板10の圧電アクチュエーター300側の面には、流路形成基板10と略同じ大きさを有する保護基板30が接合されている。保護基板30は、圧電アクチュエーター300を保護するための空間である保持部31を有する。また、保護基板30には、厚さ方向(流路形成基板10と保護基板30との積層方向)に貫通する貫通孔32が設けられている。リード電極90の第2電極80に接続された一端部とは反対側の他端部は、この貫通孔32内に露出するように延設され、リード電極90と駆動IC等の駆動回路101を実装した配線基板102とが、貫通孔32内で電気的に接続されている。
また、このような構成のヘッド本体11には、複数の圧力発生室12に連通するマニホールド100をヘッド本体11と共に画成するケース部材40が固定されている。ケース部材40は、平面視において上述した連通板15と略同一形状を有し、保護基板30に接合されると共に、上述した連通板15にも接合されている。具体的には、ケース部材40は、保護基板30側に流路形成基板10及び保護基板30が収容される深さの凹部41を有する。この凹部41は、保護基板30の流路形成基板10に接合された面よりも広い開口面積を有する。そして、凹部41に流路形成基板10等が収容された状態で凹部41のノズルプレート20側の開口面が連通板15によって封止されている。これにより、流路形成基板10の外周部には、ケース部材40とヘッド本体11とによって第3マニホールド部42が画成されている。そして、連通板15に設けられた第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18と、ケース部材40とヘッド本体11とによって画成された第3マニホールド部42と、によって本実施形態のマニホールド100が構成されている。
なお、ケース部材40の材料としては、例えば、樹脂や金属等を用いることができる。ちなみに、ケース部材40として、樹脂材料を成形することにより、低コストで量産することができる。
また、連通板15の第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18が開口する面には、コンプライアンス基板45が設けられている。このコンプライアンス基板45が、第1マニホールド部17と第2マニホールド部18の液体噴射面20a側の開口を封止している。
このようなコンプライアンス基板45は、本実施形態では、封止膜46と、固定基板47と、を具備する。封止膜46は、可撓性を有する薄膜(例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やステンレス鋼(SUS)等により形成された厚さが20μm以下の薄膜)からなり、固定基板47は、ステンレス鋼(SUS)等の金属等の硬質の材料で形成される。この固定基板47のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部48となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜46のみで封止された可撓部であるコンプライアンス部となっている。
なお、ケース部材40には、マニホールド100に連通して各マニホールド100にインクを供給するための導入路44が設けられている。また、ケース部材40には、保護基板30の貫通孔32に連通して配線基板102が挿通される接続口43が設けられている。
このような構成のインクジェット式記録ヘッドIIでは、インクを噴射する際に、インクカートリッジから導入路44を介してインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで流路内部をインクで満たす。その後、駆動回路101からの信号に従い、圧力発生室12に対応する各圧電アクチュエーター300に電圧を印加することにより、圧電アクチュエーター300と共に振動板50をたわみ変形させる。これにより、圧力発生室12内の圧力が高まり所定のノズル開口21からインク滴が噴射される。なお、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIIでは、接続口43からノズル開口21までを液体流路と称する。すなわち、液体流路は、接続口43、マニホールド100、供給連通路19、圧力発生室12、ノズル連通路16及びノズル開口21で構成されている。
また、ヘッド本体11の液体噴射面20a側には、本実施形態の保護部材であるカバーヘッド105が設けられている。カバーヘッド105は、コンプライアンス基板45の連通板15とは反対面側に接合されており、コンプライアンス部49の流路(マニホールド100)とは反対側の空間を封止する。なお、カバーヘッド105には、ノズル開口21を露出する露出開口部106が設けられている。本実施形態では、露出開口部106は、ノズルプレート20を露出する大きさ、つまり、コンプライアンス基板45と同じ開口を有する。
また、カバーヘッド105は、本実施形態では、ヘッド本体11の側面(液体噴射面20aとは交差する面)を覆うように、液体噴射面20a側から端部が屈曲して設けられている。
このようなカバーヘッド105は、本実施形態では、インク(液体)の吐出方向において、ノズルプレート20の液体噴射面20aよりも記録シートS側に突出して設けられている。このように、カバーヘッド105を液体噴射面20aよりも記録シートS側に突出させることで、記録シートSがノズルプレート20に接触し難くなり、記録シートSがノズルプレート20に接触することによるノズルプレート20の変形及び剥離等の発生を抑制することができる。
また、このようなカバーヘッド105の液体噴射面20aと同じ側の面、すなわち、コンプライアンス基板45とは反対側の面には、ノズルプレート20と同様に、撥液性を有する撥液膜を設けるようにしてもよい。
このようなインクジェット式記録ヘッドIIは、第2の方向Yがキャリッジ2の移動方向である主走査方向となるように、インクジェット式記録装置Iに搭載される。
ここで、本実施形態のインクジェット式記録装置Iの制御構成について説明する。なお図6は、インクジェット式記録装置及び液体噴射ヘッド検査装置の制御構成を示すブロック図である。
本実施形態のインクジェット式記録装置Iの制御構成は、図6に示すように、プリンターコントローラー111とプリントエンジン112とから概略構成されている。プリンターコントローラー111は、外部インターフェース113(以下、外部I/F113という)と、各種データを一時的に記憶するRAM114と、制御プログラム等を記憶したROM115と、CPU等を含んで構成した制御部116と、クロック信号を発生する発振回路117と、インクジェット式記録ヘッドIIへ供給するための駆動信号を発生する駆動信号発生回路119と、駆動信号や印刷データに基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン112に送信する内部インターフェース120(以下、内部I/F120という)とを備えている。
外部I/F113は、例えば、キャラクターコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピューター等から受信する。また、この外部I/F113を通じてビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、ホストコンピューター等に対して出力される。RAM114は、受信バッファー121、中間バッファー122、出力バッファー123、及び、図示しないワークメモリーとして機能する。そして、受信バッファー121は外部I/F113によって受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファー122は制御部116が変換した中間コードデータを記憶し、出力バッファー123はドットパターンデータを記憶する。なお、このドットパターンデータは、階調データをデコード(翻訳)することにより得られる印字データによって構成してある。
ROM115には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数等を記憶させてある。制御部116は、受信バッファー121内の印刷データを読み出すと共に、この印刷データを変換して得た中間コードデータを中間バッファー122に記憶させる。また、中間バッファー122から読み出した中間コードデータを解析し、ROM115に記憶させているフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、中間コードデータをドットパターンデータに展開する。そして、制御部116は、必要な装飾処理を施した後に、この展開したドットパターンデータを出力バッファー123に記憶させる。
そして、インクジェット式記録ヘッドIIの1行分に相当するドットパターンデータが得られたならば、この1行分のドットパターンデータは、内部I/F120を通じてインクジェット式記録ヘッドIIに出力される。また、出力バッファー123から1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータは中間バッファー122から消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
プリントエンジン112は、インクジェット式記録ヘッドIIと、紙送り機構124と、キャリッジ機構125とを含んで構成してある。紙送り機構124は、給紙ローラー及び給紙ローラーを回転させる紙送りモーターと搬送ローラー7等から構成してあり、記録紙等の印刷記憶媒体をインクジェット式記録ヘッドIIの記録動作に連動させて順次送り出す。即ち、この紙送り機構124は、印刷記憶媒体を副走査方向に相対移動させる。
キャリッジ機構125は、インクジェット式記録ヘッドIIを搭載可能なキャリッジ2と、このキャリッジ2をキャリッジ軸2aに沿って主走査方向に沿って走行させるキャリッジ駆動部とから構成してあり、キャリッジ2を走行させることによりインクジェット式記録ヘッドIIを主走査方向に移動させる。なお、キャリッジ駆動部は、上述したように駆動モーター6及びタイミングベルト6b等で構成されている。
インクジェット式記録ヘッドIIは、副走査方向に沿って多数のノズル開口13を有し、ドットパターンデータ等によって規定されるタイミングで各ノズル開口21からインク滴を吐出する。そして、このようなインクジェット式記録ヘッドIIの圧電素子300には、図示しない外部配線を介して電気信号、例えば、後述する吐出用駆動信号(COM)や印字データ(SI)等が供給される。なお、このように構成されるプリンターコントローラー111及びプリントエンジン112では、プリンターコントローラー111と、駆動信号発生回路119から出力された所定の駆動波形を有する駆動信号を選択的に圧電素子300に入力するラッチ132、レベルシフター133及びスイッチ134等を有する駆動回路(図示なし)とが圧電素子300に所定の駆動信号を印加する駆動手段となる。
なお、これらのシフトレジスター(SR)131、ラッチ132、レベルシフター133、スイッチ134及び圧電素子300は、それぞれ、インクジェット式記録ヘッドIIの各ノズル開口21毎に設けられており、これらのシフトレジスター131、ラッチ132、レベルシフター133及びスイッチ134は、駆動信号発生回路119が発生した吐出用駆動信号や破壊用駆動信号から駆動パルスを生成する。ここで、駆動パルスとは実際に圧電素子300に印加される印加パルスのことである。
このようなインクジェット式記録ヘッドIIでは、最初に発振回路117からのクロック信号(CK)に同期して、ドットパターンデータを構成する印字データ(SI)が出力バッファー123からシフトレジスター131へシリアル伝送され、順次セットされる。この場合、まず、全ノズル開口21の印字データにおける最上位ビットのデータがシリアル伝送され、この最上位ビットのデータシリアル伝送が終了したならば、上位から2番目のビットのデータがシリアル伝送される。以下同様に、下位ビットのデータが順次シリアル伝送される。
そして、当該ビットの印字データが全ノズル分が各シフトレジスター131にセットされたならば、制御部116は、所定のタイミングでラッチ132へラッチ信号(LAT)を出力させる。このラッチ信号により、ラッチ132は、シフトレジスター131にセットされた印字データをラッチする。このラッチ132がラッチした印字データ(LATout)は、電圧増幅器であるレベルシフター133に印加される。このレベルシフター133は、印字データが例えば「1」の場合に、スイッチ134が駆動可能な電圧値、例えば、数十ボルトまでこの印字データを昇圧する。そして、この昇圧された印字データは各スイッチ134に印加され、各スイッチ134は、当該印字データにより接続状態になる。
そして、各スイッチ134には、駆動信号発生回路119が発生した駆動信号(COM)も印加されており、スイッチ134が選択的に接続状態になると、このスイッチ134に接続された圧電素子300に選択的に駆動信号が印加される。このように、例示したインクジェット式記録ヘッドIIでは、印字データによって圧電素子300に吐出駆動信号を印加するか否かを制御することができる。例えば、印字データが「1」の期間においてはラッチ信号(LAT)によりスイッチ134が接続状態となるので、駆動信号(COMout)を圧電素子300に供給することができ、この供給された駆動信号(COMout)により圧電素子300が変位(変形)する。また、印字データが「0」の期間においてはスイッチ134が非接続状態となるので、圧電素子300への駆動信号の供給は遮断される。なお、この印字データが「0」の期間において、各圧電素子300は直前の電位を保持するので、直前の変位状態が維持される。
このようなインクジェット式記録ヘッドIIでは、圧電素子300に対する充放電に伴って対応する圧力発生室12の容積が変化するので、圧力発生室12の圧力変動を利用してノズル開口21からインク滴を吐出させることができる。
また、このような制御部116は、ノズル開口21からインク滴を吐出可能な吐出用駆動信号と、ノズル開口21の液体(インク)のメニスカスを吐出できないように破壊する破壊用駆動信号とを供給するように駆動信号発生回路119を制御する。
吐出用駆動信号は、インク滴を吐出させるように駆動素子である圧電素子300を駆動(吐出駆動)する吐出パルスを1記録周期T内に有する信号であり、記録周期T毎に繰り返し発生される。
一方、破壊用駆動信号は、駆動素子である圧電素子300を駆動して、ノズル開口21に形成されたインク(液体)のメニスカスを破壊して、吐出駆動によってノズル開口21から空気を引き込むようにするものである。このような破壊用駆動信号は、例えば、吐出用駆動信号の電圧や印加時間、周期などを適宜変更したものとして形成される。一般的には、破壊用駆動信号は、吐出用駆動信号より周期が短い方が好ましく、印加電圧、すなわち、振幅を大きくするのが好ましい。これによれば、効果的に多くのインクを一度に吐出でき、この結果、インクの供給不足状態を生成し、負圧によりノズル開口21から空気を引き込むことができる。このような破壊用駆動信号を用いたモードの説明は後述する。
本実施形態の制御手段であるプリンターコントローラー111は、上述したようにノズル開口21から空気が引き込まれないように駆動素子である圧電素子300を駆動させるモード2の他、排出手段の動作、すなわち、本実施形態では駆動素子である圧電素子300を動作させ、ノズル開口21から空気が圧力発生室12内に引き込まれるように吐出させるモード1を実行する。
図7は、プリンターコントローラー111のモード1〜3の実行の様子を説明する図である。
モード1の実施は、圧力発生室12やマニホールド100内の液体の凍結による圧力発生室12内の圧力上昇による振動板等の破壊を防止するものであり、長時間使用しない場合、製品を移動、搬送する際に、使用環境温度が液体凍結温度を下回る際などに実行されるものであり、例えば、ユーザーがモード1選択スイッチをオンにするなどのユーザー指令201に基づいて行われる。なお、ユーザー指令201の他、環境温度を測定する温度センサーなどの検知手段からの外部温度情報202をプリンターコントローラー111が取得し、これに基づいてモード1を実行するか否かの判断をし、これに基づいてモード1を実行してもよい。モード1の実施を、ユーザーの選択に掛からしめる場合であっても、検知手段の検知結果に掛からしめる場合であっても、振動板等の破壊を防止することができ、操作性に富む。
モード1は、本実施形態では、圧電素子300を上述した破壊用駆動信号により駆動するものであり、これにより、ノズル開口21から空気を引き込むようにするものである。
破壊用駆動信号は、全ての圧電素子300に送ってもよいが、メニスカスを破壊しようとする一部のノズル開口21に対応する圧電素子300のみに供給してもよい。
破壊用駆動信号により圧電素子300を駆動すると、ノズル開口21からの液体の吐出により、メニスカスがノズル開口21近傍から圧力発生室12方向に移動してメニスカスの面積が増加し、負圧の影響により空気を引き込むことができる。また、ノズル開口21からの液体の吐出により、液体の供給が不足し、連通する圧力発生室12内の負圧が大きくなり、空気がノズル開口21から圧力発生室12に引き込まれる。このように圧力発生室12内が空気で満たされた場合、その後、液体が凍結する温度になっても、当該圧力発生室12の凍結による破壊は防止されることになる。
また、上述したようなノズル開口21から圧力発生室12内への空気の引き込みが複数の箇所で生じる等して十分に空気が引き込まれると、空気はマニホールド100内に溜まり、ノズル開口21から空気が引き込まれていない圧力発生室12とマニホールド100との間の流路にまで溜まり、そこでメニスカスを形成するようになる。このようになると、マニホールド100内の液体が凍結しても、圧力発生室12とマニホールド100とを連通する一部の流路に空気が存在するので、圧力発生室12内の圧力が上昇しても逃げ道が塞がれないので、結果的に破壊が防止される。
上述したように、破壊用駆動信号の供給は全ての圧電素子300に行っても一部の圧電素子300に行ってもよいが、いずれにしても、少なくとも一部のノズル開口21から空気が引き込まれ、マニホールド100内まで入り込み、空気を引き込んでないノズル開口21に連通する圧力発生室12とマニホールド100との間の流路にメニスカスを形成するようになると、結果として、全ての圧力発生室12内での凍結による破壊が防止されることになる。このようにモード1の完了は、全ての圧力発生室12内に空気が引き込まれていなくても、一部の圧力発生室12内に空気が引き込まれ、それによりマニホールド100内まで空気が入り込み、空気を引き込んでないノズル開口21に連通する圧力発生室12とマニホールド100との間の流路にメニスカスを形成される時点をもって、完了としてもよい。これにより、全ての圧力発生室12内に空気を引き込む場合と比較すると、制御が簡単となる。
なお、モード1による空気の引き込みを、本実施形態では、破壊用駆動信号により行ったが、このような特別の駆動信号を用意することなく、通常のフラッシングのための駆動信号を用いて行ってもよい。
また、モード1を実行する際には、ノズル開口21からの吐出が行われることになるが、モード1を実行する吐出領域を特別に設けてもよいが、吸引キャップ8に対向する領域で行うようにしてもよい。
図8は、このような空気の引き込みの様子を模式的に示したものである。図8において、液体はドットパターンで表し、空気は白地で表す。
図8(a)は、ノズル開口21から圧力発生室12まで空気が引き込まれた状態を示したものであり、図8(b)は、空気がさらに引き込まれてマニホールド100内に溜まった状態であり、図8(c)は、マニホールド100内に溜まった空気が、空気を引き込んでないノズル開口21に連通する圧力発生室12とマニホールド100との間の流路にメニスカスを形成した状態を示している。
すなわち、破壊用駆動信号を全ての圧電素子300に供給しても、一部の圧電素子300に供給しても、図8(a)〜(c)の3つの状態のノズル開口21が混在することになる。
図9は、このような状態で液体が凍結した場合の状態を模式的に示したものである。図9において、液体はドットパターンで表し、凍結したものはハッチングで表し、空気は白地で表す。
図9は、図8(c)の状態の圧力発生室12の凍結の状態を示したものであり、凍結し初めはノズル開口21内の液体が凍結しただけであるが、凍結が進むと、図9(b)のように圧力発生室12内も液体やマニホールド100内の液体も凍結するが、マニホールド100内には空気が存在し、圧力発生室12と連通する流路にも空気が存在するので、流路が閉塞されずに圧力発生室12側からの圧力がマニホールド100内に逃げることができ、圧力発生室12内での破壊が防止される。
なお、図10は、モード1を実行しない場合の状態を示すものであり、図10において、液体はドットパターンで表し、凍結したものはハッチングで表し、空気は白地で表す。
図10(a)に示すように、ノズル開口21からマニホールド100まで液体が充填された状態で凍結が生じると、図10(b)に示すように、ノズル開口21側とマニホールド100から凍結が始まり、圧力発生室12内の液体が凍結しなくても、圧力発生室12とマニホールド100とを連通する流路が凍結してしまうと、圧力発生室12内の圧力の逃げ場がなくなり、破壊が生じることになる。
以上、実施形態のモード1の実行の一例を説明したが、破壊用駆動信号により圧電素子300を駆動してモード1を実行する場合、液体の貯留手段4からの液体の供給を停止するチョーク弁である閉塞手段5により、液体の供給を停止して行ってもよい。これにより、ノズル開口21から空気を引き込むまでの無駄な液体の吐出量が低減され、比較的短時間でモード1を実行でき、好ましい。
また、圧電素子300を駆動することによりモード1を実行するので、液体噴射装置の制御を簡素化することができる。
図7に示すモード2は、通常の印刷のためのモードであり、モード3は回復のためのモードである。モード1を実施して流路内に空気を引き込んだ後、モード2により印刷を実行するに先立って、モード3が実行される。すなわち、モード1を実行した後には、モード1の前に必ずモード3が実行されることになる。これにより、モード3を行わずにモード2を実行してしまい、被吐出媒体へ液体が吐出された結果が不良になるのを防ぐことができる。
モード3は、圧力発生室12やマニホールド100内の空気をノズル開口21から排出するものであり、メンテナンス手段として、本実施形態では、吸引キャップ8及び吸引手段8aを用いて行う。これは通常の吸引回復と同様である。なお、モード1の後のメンテナンス手段として、吸引回復ではなく、上流側からの液体の加圧供給などの手段を搭載してもよい。
なお、吸引回復によるモード3は、図2に示すように、キャリッジ2をキャリッジ機構により吸引キャップ8に対向する箇所まで移動し、ノズルプレート20に吸引キャップ8を当接し、吸引手段8aによりノズル開口21から吸引することにより、空気及び液体を引き込むことで、マニホールド100、圧力発生室12及びノズル開口21まで液体を充填する。
なお、モード1を実行した後、放置又は輸送する場合、電源を落とすことになるが、通常の場合、保護キャップ9によりノズルプレート20が保護されることになるが、保護キャップ9による保護を行わなくてもよく、本実施形態では、モード1の後には、保護キャップ9による保護を行わないようにしている。
この様子を図11に示す。図11(a)は、電源オフによりキャリッジ2が保護キャップ9に対向する領域まで移動するが、保護キャップ9がノズルプレート20に密着しない状態で停止した状態である。この状態をモード1後の停止状態とする。
キャリッジ2が非印刷領域の保護キャップ9に対向する領域に移動すると、保護キャップ9を支持する支持部材901に設けられた係止部材902がキャリッジ2に係止され、保護キャップ9及び支持部材901が傾斜台903に沿って斜め上方に移動するようになっている。図11(a)の状態は、保護キャップ9及び支持部材901が傾斜台903に沿って移動しない状態であり、図11(b)は、保護キャップ9及び支持部材901が傾斜台903に沿って斜め上方に移動し、保護キャップ9がノズルプレート20に密着した状態である。
図11(b)の状態では、キャリッジ2の移動を規制する規制手段であるキャリッジロック機構910のロック棒911がキャリッジ2のロック穴912に挿入され、固定されるようになっている。このキャリッジロック機構910は、通常は搬送する際に使用される。本実施形態では、モード1実行後の搬送を考慮し、図11(a)の状態、すなわち、保護キャップ9がノズルプレート20に密着しない状態でキャリッジ2を固定できるようにするため、キャリッジ2に第2のロック穴913を設けている。なお、搬送しない場合には、図11(a)の状態でもキャリッジロックを行わないでもよい。
なお、ここで、電源オフとは、メインスイッチをオフにした状態の他、節電モードなどによるオフ状態を含むものである。ここで、節電モードとは、液体噴射装置が備える駆動回路への電源供給を遮断したり、検知手段の回路への電源供給を遮断したり、これらへ供給される電源の電圧を下げたり、液体噴射装置が備えるパネルの表示をオフしたりするなどの少なくとも何れかを実施した状態であり、印刷待ちなどの待機状態や動作状態とは完全に区別されるものである。
このようなモード1後の停止状態とするのは、ノズル開口21近傍を積極的に環境温度に晒し、ノズル開口21内に液体がある場合には、ノズル開口21内の液体からの凍結をマニホールド100内の液体の凍結よりも先行させるためである。すなわち、保護キャップ9によりノズル開口21を保護しないと、ノズル開口21近傍やマニホールド100の周囲も同じ環境温度になり、環境温度が凍結温度となった場合、液体の量が少ない内のノズル開口21内の液体が先に凍結するようになる。これにより、より確実に圧力発生室12内の凍結に起因する圧力増加による破壊が防止される。逆に、マニホールド100内の液体がノズル開口21内の液体よりも先に凍結してしまうと、図10(b)に示すように、圧力発生室12内に液体が封止される状態が生じ、圧力発生室12内の圧力上昇による破壊が生じる虞がある。
(実施形態2)
上述した実施形態では、モード1を実行する排出手段として、駆動素子である圧電素子300を用いたが、本実施形態では、排出手段として、吸引キャップ8及び吸引手段8aを使用する。
すなわち、吸引キャップ8をノズルプレート20に密着させた状態で、吸引回復より強めの吸引により吸引するか、閉塞手段5を閉塞して液体の供給を停止した状態で吸引し、その後、吸引キャップ8を離間させたり、又は吸引キャップ8内を大気開放したりして、ノズル開口21から空気を圧力発生室12に引き込むようにする。
この場合にも、空気を引き込むノズル開口21は一部であり、図8(a)〜(c)の状態が混在することになる。
本実施形態の場合、実施形態1の場合と比較してノズル開口21から比較的容易に空気を引き込むことができるが、ノズル開口21から吸引キャップ8内の異物が入り込む虞があるという欠点もある。よって、この点からは実施形態1の方が好ましい。
なお、実施形態1と同様に本実施形態においては、従来技術に示した特許文献のように、液体を逆送するポンプなど特別か装置を設ける必要がないというメリットがある。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
上述した実施形態では、流路形成基板10とノズルプレート20との間に連通板15を具備する構成の記録ヘッドを例示したいが、連通板15を具備しない構成であってもよい。
図12には、連通板を具備せず、流路形成基板10にノズルプレート20が直接接合した構成を例示する。なお、上述した実施形態と同一部材に同一符号を付して、説明は省略する。
また、モード1の完了を、全ての圧力発生室12内に空気が引き込まれた時点としてもよい。これにより、全ての圧力発生室12内が空気で満たされ、その後、液体が凍結する温度になっても、当該圧力発生室12の凍結による破壊は防止されることになる。
また、上述した実施形態1のインクジェット式記録装置Iでは、インクジェット式記録ヘッドII(ヘッドユニット1)がキャリッジ2に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、インクジェット式記録ヘッドIIが固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体に固定して、液体貯留手段とインクジェット式記録ヘッドIIとをチューブ等の供給管を介して接続した例であるが、特にこれに限定されず、液体貯留手段がインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。また、液体貯留手段であるインクカートリッジがキャリッジ2に搭載された構成であってもよい。
さらに、上述した実施形態1では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
また、上記実施の形態においては、液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録ヘッドを有するインクジェット式記録装置を挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドを具備する液体噴射装置にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置に適用できる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 II インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 1 インクジェット式記録ヘッドユニット(液体噴射ヘッドユニット)、 8 吸引キャップ、 9 保護キャップ、 10 流路形成基板、 11 ヘッド本体、 20 ノズルプレート、 20a 液体噴射面、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 40 ケース部材、 45 コンプライアンス基板、 50 振動板、 60 第1電極、 70 圧電体層、 80 第2電極、 100 マニホールド、 101 駆動回路、 105 カバーヘッド(保護部材)

Claims (15)

  1. ノズルと連通する圧力発生室であって、駆動素子の駆動により生じた圧力変動により当該圧力発生室内の液体をノズルから吐出させるための圧力発生室と、
    前記圧力発生室と連通し、前記圧力発生室に液体を供給するマニホールドと、
    前記ノズルから前記圧力発生室内の液体を排出させる排出手段と、
    モード1又はモード2を選択して、前記ノズルから液体を吐出させることが可能な制御手段と、
    を備え、
    前記モード1は、前記排出手段の動作により、空気が前記ノズルから前記圧力発生室内に引き込まれるように、当該圧力発生室内の液体を前記ノズルから吐出させるモードであり、
    前記モード2は、前記駆動素子の駆動により、空気が前記ノズルから前記圧力発生室内に引き込まれないように、前記駆動素子を駆動させるモードであり、
    前記ノズルは第1のノズルと第2のノズルとを含み、
    前記モード1は、
    前記第1のノズルから空気が前記マニホールド内に引き込まれ、
    前記第2のノズルから空気が引き込まれず、
    前記第1のノズルから引き込まれたマニホールド内の空気が、前記第2のノズルと連通する圧力発生室とマニホールドとの間の流路にてメニスカスを形成するような、モードである、
    液体噴射装置。
  2. ノズルと連通する圧力発生室であって、駆動素子の駆動により生じた圧力変動により当該圧力発生室内の液体をノズルから吐出させるための圧力発生室と、
    前記圧力発生室と連通し、前記圧力発生室に液体を供給するマニホールドと、
    前記ノズルから前記圧力発生室内の液体を排出させる排出手段と、
    モード1又はモード2を選択して、前記ノズルから液体を吐出させることが可能な制御手段と、
    を備え、
    前記モード1は、前記排出手段の動作により、空気が前記圧力発生室内に引き込まれるように、当該圧力発生室内の液体を前記ノズルから吐出させるモードであり、
    前記モード2は、前記駆動素子の駆動により、空気が前記圧力発生室内に引き込まれないように、前記駆動素子を駆動させるモードであり、
    さらに、前記マニホールドへ液体を供給する流路の途中において、この流路を閉塞する閉塞手段を備え、
    前記モード1は、前記閉塞手段により流路を閉塞した状態で、行われる、
    液体噴射装置。
  3. ノズルと連通する圧力発生室であって、駆動素子の駆動により生じた圧力変動により当該圧力発生室内の液体をノズルから吐出させるための圧力発生室と、
    前記圧力発生室と連通し、前記圧力発生室に液体を供給するマニホールドと、
    前記ノズルから前記圧力発生室内の液体を排出させる排出手段と、
    モード1又はモード2を選択して、前記ノズルから液体を吐出させることが可能な制御手段と、
    を備え、
    前記モード1は、前記排出手段の動作により、空気が前記圧力発生室内に引き込まれるように、当該圧力発生室内の液体を前記ノズルから吐出させるモードであり、
    前記モード2は、前記駆動素子の駆動により、空気が前記圧力発生室内に引き込まれないように、前記駆動素子を駆動させるモードであり、
    さらに、温度を検知する検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記モード1を行う、
    液体噴射装置。
  4. 前記ノズルは第1のノズルと第2のノズルとを含み、
    前記モード1は、
    前記第1のノズルから空気が前記マニホールド内に引き込まれ、
    前記第2のノズルから空気が引き込まれず、
    前記第1のノズルから引き込まれたマニホールド内の空気が、前記第2のノズルと連通する前記圧力発生室と前記マニホールドとの間の流路にてメニスカスを形成するような、
    モードである、
    請求項2又は3記載の液体噴射装置。
  5. さらに、前記マニホールドへ液体を供給する流路の途中において、この流路を閉塞する閉塞手段を備え、
    前記モード1は、前記閉塞手段により流路を閉塞した状態で、行われる、
    請求項1、3及び4の何れか一項(ただし、請求項2を引用する部分を除く)記載の液体噴射装置。
  6. 前記排出手段は、前記駆動素子であって、
    前記モード1は、前記駆動素子の駆動により、空気が前記ノズルから前記圧力発生室内に引き込まれるように、前記駆動素子を駆動させるモードである、
    請求項1からの何れか一項記載の液体噴射装置。
  7. 前記マニホールドは、複数の前記圧力発生室と連通し、複数の圧力発生室に液体を供給し、
    前記モード1は、前記駆動素子の駆動により、複数の圧力発生室のうち少なくとも1つの圧力発生室を介して、空気が前記ノズルから前記マニホールド内に引き込まれるように、駆動素子を駆動させるモードである、
    請求項記載の液体噴射装置。
  8. 前記モード1において駆動素子を駆動させる駆動信号の周期は、前記モード2において駆動素子を駆動させる駆動信号の周期よりも、短い、
    請求項又は記載の液体噴射装置。
  9. 前記モード1において駆動素子を駆動させる駆動信号の振幅は、前記モード2において駆動素子を駆動させる駆動信号の振幅よりも、大きい、
    請求項6から8の何れか一項記載の液体噴射装置。
  10. さらに、前記圧力発生室内の空気を前記ノズルから排出するメンテナンス手段と、
    被吐出媒体とノズルとを相対的に移動させる移動手段と
    を備え、
    前記制御手段は、
    (1)モード3にて、前記メンテナンス手段を動作させることが可能であり、
    (2)前記モード2にて、前記移動手段により被吐出媒体とノズルとを相対的に移動させ、かつ、駆動素子の駆動により、空気がノズルから圧力発生室内に引き込まれないように、駆動素子を駆動させ、
    (3)前記モード1により、ノズルから圧力発生室内に空気を引き込んだ後、前記モード3により、前記圧力発生室内の空気を排出するまでに、前記モード2を行わない、
    請求項1からの何れか一項記載の液体噴射装置。
  11. 前記制御手段は、前記モード1を行うか否かのユーザーの選択に基づいて、前記モード1を行う、
    請求項1、2、4から10の何れか一項(ただし、請求項3を引用する部分を除く)記載の液体噴射装置。
  12. さらに、温度を検知する検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記モード1を行う、
    請求項1、2、4から10の何れか一項(ただし、請求項3を引用する部分を除く)記載の液体噴射装置。
  13. ノズルと連通する圧力発生室であって、駆動素子の駆動により生じた圧力変動により当該圧力発生室内の液体をノズルから吐出させるための圧力発生室と、
    前記圧力発生室と連通し、前記圧力発生室に液体を供給するマニホールドと、
    前記ノズルから前記圧力発生室内の液体を排出させる排出手段と、
    を備える液体噴射装置の制御方法であって、
    モード1又はモード2を選択して、前記ノズルから液体を吐出させるように制御し、
    前記モード1は、前記排出手段の動作により、空気が前記ノズルから前記圧力発生室内に引き込まれるように、当該圧力発生室内の液体を前記ノズルから吐出させるモードであり、
    前記モード2は、前記駆動素子の駆動により、空気が前記ノズルから前記圧力発生室内に引き込まれないように、前記駆動素子を駆動させるモードであり、
    前記ノズルは第1のノズルと第2のノズルとを含み、
    前記モード1は、
    前記第1のノズルから空気が前記マニホールド内に引き込まれ、
    前記第2のノズルから空気が引き込まれず、
    前記第1のノズルから引き込まれたマニホールド内の空気が、前記第2のノズルと連通する前記圧力発生室と前記マニホールドとの間の流路にてメニスカスを形成するような、モードである、
    液体噴射装置の制御方法。
  14. ノズルと連通する圧力発生室であって、駆動素子の駆動により生じた圧力変動により当
    該圧力発生室内の液体をノズルから吐出させるための圧力発生室と、
    前記圧力発生室と連通し、前記圧力発生室に液体を供給するマニホールドと、
    前記ノズルから前記圧力発生室内の液体を排出させる排出手段と、
    を備える液体噴射装置の制御方法であって、
    モード1又はモード2を選択して、前記ノズルから液体を吐出させるように制御し、
    前記モード1は、前記排出手段の動作により、空気が前記圧力発生室内に引き込まれるように、当該圧力発生室内の液体を前記ノズルから吐出させるモードであり、
    前記モード2は、前記駆動素子の駆動により、空気が前記圧力発生室内に引き込まれないように、前記駆動素子を駆動させるモードであり、
    前記液体噴射装置は、さらに、前記マニホールドへ液体を供給する流路の途中において、この流路を閉塞する閉塞手段を備え、
    前記モード1は、前記閉塞手段により流路を閉塞した状態で、行われる、
    液体噴射装置の制御方法。
  15. ノズルと連通する圧力発生室であって、駆動素子の駆動により生じた圧力変動により当該圧力発生室内の液体をノズルから吐出させるための圧力発生室と、
    前記圧力発生室と連通し、前記圧力発生室に液体を供給するマニホールドと、
    前記ノズルから前記圧力発生室内の液体を排出させる排出手段と、
    を備える液体噴射装置の制御方法であって、
    モード1又はモード2を選択して、前記ノズルから液体を吐出させるように制御し、
    前記モード1は、前記排出手段の動作により、空気が前記圧力発生室内に引き込まれるように、当該圧力発生室内の液体を前記ノズルから吐出させるモードであり、
    前記モード2は、前記駆動素子の駆動により、空気が前記圧力発生室内に引き込まれないように、前記駆動素子を駆動させるモードであり、
    前記液体噴射装置は、さらに、温度を検知する検知手段を備え、
    前記検知手段の検知結果に基づいて、前記モード1を行う、
    液体噴射装置の制御方法。
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