JP4924116B2 - インクジェット式記録装置およびネットワーク接続型記録システム - Google Patents

インクジェット式記録装置およびネットワーク接続型記録システム Download PDF

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Description

本発明は、画像記録のためのインク吐出に先立ち、インク吐出口からインクを吐出させる予備吐出に関するものである。
用紙等の記録媒体に所望の画像を形成する記録装置として、インク吐出口が複数配列されたプリントヘッドを用いて記録媒体に所望の画像を形成するインクジェット式記録装置が知られている。インクジェット式記録装置としては、例えば、ピエゾ方式や、バブル・ジェット方式などがある。
この種のインクジェット式記録装置を使用する場合には、インク吐出口の内部通路内において、インクに気泡や塵埃が混入したり、インク溶剤の蒸発に伴いインク粘度が増すことがある。
そのため、従来、画像記録のためのインク吐出に先立ち、インクをインク吐出口から排出する予備吐出が、例えば、気泡や塵埃などのインク吐出不良要因をインク吐出口から除去するために行われる。この予備吐出は、一般に、インクジェット式記録装置の一連の作動中、反復的に実行される。
特許文献1は上記のインクジェット式記録装置の一従来例を開示している。この従来例においては、インク吐出口ごとに累積的なインク吐出量または吐出回数が計測され、その計測されたインク吐出量または吐出回数に応じて、予備吐出間の時間間隔が制御され、ひいては、予備吐出の回数すなわち頻度が制御される。
具体的には、予備吐出のタイミングが到来しても、その時点において、複数のインク吐出口のうち最もインク吐出回数の少ないインク吐出口の吐出回数が、予定された予備吐出が不要であるほどに大きい場合には、予備吐出の時間間隔が延長される。
特開平5−338134号公報
しかしながら、従来のインクジェット式記録装置は、予備吐出の予定時刻をユーザに報知するようには設計されていない。
一方、予備吐出が行われると、貴重なインクが専らノズル・クリーニングのために消費されてしまう。また、予備吐出も本来の吐出(画像記録のためのインク吐出)も、インク吐出口からインクが排出される点で共通するため、予備吐出によって果たすべきノズル・クリーニング機能を本来の吐出によって少なくとも部分的に果たすことが可能である。
したがって、予備吐出を本来の吐出によって置換すれば、実際に行われる予備吐出の時間間隔が延長される傾向が増し、それにより、インクの無駄が節減される傾向も増すのであるが、従来のインクジェット式記録装置では、予備吐出の予定時刻をユーザに報知するようには設計されていない以上、ユーザは、本来の吐出をタイムリーに行うことによって予備吐出を省略することも予備吐出の頻度を減少させることも不可能である。
そのため、従来のインクジェット式記録装置は、インクの無駄をできる限り省きたいというユーザの要望を十分に満たすことができない。
すなわち、従来のインクジェット式記録装置においては、次回の予備吐出までの間に、大量の印刷が偶然行われたというように、累積的なインク吐出量が偶然多かった場合に、その後の予備吐出が省略されることはあるが、ユーザが意図的に、予備吐出を避けるという目的も兼ねて、記録媒体に画像を印刷するということはできないのである。
以上説明した事情を背景として、本発明は、画像記録のためのインク吐出に先立ち、インク吐出口からインクを吐出させる予備吐出に関し、その予備吐出によってインクが無駄に消費されてしまう可能性をできる限り低減することを課題としてなされたものである。
本発明の第1形態によれば、インクジェット式記録装置であって、それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出する算出部と、その算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を現在時刻が経過した場合に、前記ノズル・クリーニング処理部を起動させるノズル・クリーニング処理起動部と、前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を時間軸上で監視することにより、前記プリントヘッドによって実際にノズル・クリーニング処理が行われる頻度の減少に関する処理を実行する頻度減少化部とを含み、前記頻度減少化部は、前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻の到来に先立ち、前記印刷処理部に対して前記印刷指令を入力することをユーザに促す催促部を含むインクジェット式記録装置が提供される。
本発明の第2形態によれば、インクジェット式記録装置であって、それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出する算出部と、その算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を現在時刻が経過した場合に、前記ノズル・クリーニング処理部を起動させるノズル・クリーニング処理起動部と、前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を時間軸上で監視することにより、前記プリントヘッドによって実際にノズル・クリーニング処理が行われる頻度の減少に関する処理を実行する頻度減少化部とを含み、前記頻度減少化部は、前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻から、予め設定された時間遡った時刻を報知予定時刻として算出する報知予定時刻算出部と、現在時刻が、前記算出された報知予定時刻を過ぎている場合に、視覚的、聴覚的または触覚的なアラームを起動させることにより、前記プリントヘッドによってまもなく次回のノズル・クリーニング処理が行われる予定であることをユーザに報知する報知部とを含むインクジェット式記録装置が提供される。
本発明の第3形態によれば、共通の端末装置がネットワークを介して複数の記録装置と通信可能とされ、その端末装置からの印刷指令に基づき、前記複数の記録装置を選択的に用いて記録媒体上に画像を記録することが可能なネットワーク接続型記録システムであって、前記複数の記録装置は、複数のインクジェット式記録装置を含み、各インクジェット式記録装置は、それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出するノズル・クリーニング処理予定時刻算出部と、その算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を現在時刻が経過した場合に、前記ノズル・クリーニング処理部を起動させるノズル・クリーニング処理起動部と、前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻から、予め設定された時間遡った時刻を基準時刻として算出する基準時刻算出部とを含み、前記端末装置は、前記複数のインクジェット式記録装置のうち、前記算出された基準時刻を現在時刻が経過したものを、前記端末装置からの印刷指令に応答して起動されるべき対象記録装置として選択することに関する処理を実行する選択部を含むネットワーク接続型記録システムが提供される。
本発明の第4形態によれば、共通の端末装置がネットワークを介して複数の記録装置と通信可能とされ、その端末装置からの印刷指令に基づき、前記複数の記録装置を選択的に用いて記録媒体上に画像を記録することが可能なネットワーク接続型記録システムであって、前記複数の記録装置は、複数のインクジェット式記録装置を含み、各インクジェット式記録装置は、それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出するノズル・クリーニング処理予定時刻算出部とを含み、前記端末装置は、前記複数のインクジェット式記録装置のうち、前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を最初に現在時刻が経過することになるものを前記対象記録装置として選択することに関する処理を実行する記録装置選択部を含むネットワーク接続型記録システムが提供される。
<本発明の概要>
本発明の第1の側面によれば、インクジェット式記録装置であって、プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理(すなわち、予備吐出)が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻を算出し、その算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を時間軸上で監視することにより、プリントヘッドによって実際にノズル・クリーニング処理が行われる頻度の減少に関する処理を実行するものが提供される。
本発明の第2の側面によれば、インクジェット式記録装置であって、ノズル・クリーニング処理予定時刻の到来に先立ち、当該インクジェット式記録装置に対して印刷指令を入力することをユーザに促すものが提供される。
本発明の第3の側面によれば、インクジェット式記録装置であって、ノズル・クリーニング処理予定時刻に、予め設定された画像を予め設定された印刷データに基づいて記録媒体に自動的に印刷するものが提供される。
本発明の第4の側面によれば、少なくとも1つのインクジェット式記録装置を含む複数の記録装置がネットワーク(例えば、LAN、WAN、インターネット、イントラネット)に接続されるとともに、ユーザが、それら記録装置を選択的に使用することが可能なネットワーク接続型記録システムであって、ノズル・クリーニング処理予定時刻から、予め設定された時間遡った時刻を基準時刻として算出し、少なくとも1つのインクジェット式記録装置について算出された基準時刻を現在時刻が経過した場合に、その経過した基準時刻に対応するインクジェット式記録装置を選択するための処理を実行するものが提供される。
<本発明の具体例>
本発明により、さらに、下記の具体的な態様も得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。ただし、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能である。
(1) インクジェット式記録装置であって、
それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、
印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、
前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、
前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出する算出部と、
その算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を現在時刻が経過した場合に、前記ノズル・クリーニング処理部を起動させるノズル・クリーニング処理起動部と、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を時間軸上で監視することにより、前記プリントヘッドによって実際にノズル・クリーニング処理が行われる頻度の減少に関する処理を実行する頻度減少化部と
を含むもの。
このインクジェット式記録装置によれば、頻度減少化部が存在することにより、ノズル・クリーニング処理予定時刻が時間軸上で監視され、それにより、プリントヘッドによって実際にノズル・クリーニング処理が行われる頻度が、頻度減少化部が存在しない場合より減少する。その結果、専らノズル・クリーニングのためにインクが消費される量が減少する。
ここに、「頻度減少化部」は、例えば、プリントヘッドによって実際にノズル・クリーニング処理が行われる頻度の減少に寄与する処理を実行するように構成される。
そのような処理は、例えば、少なくとも部分的にユーザが介入することを条件として、プリントヘッドに印刷のためのインク吐出を行わせる処理としたり、ユーザの介入を全く要することなく、すなわち、自動的に、プリントヘッドに印刷のためのインク吐出を行わせる処理として定義することが可能である。
(2) (1)項に記載のインクジェット式記録装置であって、
前記頻度減少化部は、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻の到来に先立ち、前記印刷処理部に対して前記印刷指令を入力することをユーザに促す催促部を含むもの。
このインクジェット式記録装置によれば、少なくとも部分的にユーザが介入することを条件として、ノズル・クリーニング処理予定時刻の到来に先立ち、プリントヘッドが印刷のためのインク吐出(本来のインク吐出)を行う。
したがって、このインクジェット式記録装置によれば、ノズル・クリーニング処理予定時刻の到来に先行する本来のインク吐出のおかげで、そのノズル・クリーニング処理予定時刻にノズル・クリーニングのためのインク吐出が行われる可能性が減少する。
ノズル・クリーニング処理予定時刻にノズル・クリーニングのためのインク吐出が行われる可能性の減少は、ノズル・クリーニングのために実際に行われる次回のインク吐出までの時間が延長される可能性の増加につながり、ひいては、実際にノズル・クリーニング処理が行われる頻度が減少する可能性の増加につながる。
(3) (1)または(2)項に記載のインクジェット式記録装置であって、
前記頻度減少化部は、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻の到来に先立ち、そのノズル・クリニング処理予定時刻に関する時間情報をユーザに対して提示する提示部を含むもの。
(4) (1)ないし(3)項のいずれかに記載のインクジェット式記録装置であって、
前記頻度減少化部は、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻から、予め設定された時間遡った時刻を報知予定時刻として算出する報知予定時刻算出部と、
現在時刻が、前記算出された報知予定時刻を過ぎている場合に、視覚的、聴覚的または触覚的なアラームを起動させることにより、前記プリントヘッドによってまもなく次回のノズル・クリーニング処理が行われる予定であることをユーザに報知する報知部と
を含むもの。
このインクジェット式記録装置によれば、ノズル・クリーニング処理予定時刻に先行する報知予定時刻にアラームが起動させられ、それにより、プリントヘッドによってまもなく次回のノズル・クリーニング処理が行われる予定であることがユーザに報知される。
したがって、ユーザは、専らノズル・クリーニングのためにインクが消費されるのではなく、ノズル・クリーニングを兼ねて何らかの画像を記録するためにインクを消費したいという要望を有する場合に、次回のノズル・クリーニング処理が行われる可能性が減少するように、印刷指令を当該インクジェット式記録装置にタイムリーに入力することが可能となる。
すなわち、このインクジェット式記録装置は、ノズル・クリーニング処理予定時刻に先行する報知予定時刻が到来すると、ユーザに報知し、ユーザは、その報知のおかげで、ノズル・クリーニング処理がまもなく行われる予定であることを知る。
このとき、ユーザは、近々印刷予定のデータがある場合には、ノズル・クリーニング処理予定時刻が到来する前に、その印刷データに基づく印刷処理を当該インクジェット式記録装置に行わせることができる。
次回のノズル・クリーニング処理の予定時刻に先行する印刷処理により、次回のノズル・クリーニング処理の実行時期が遅延される可能性が増し、その結果、インク吐出口のクリーニングのみのためにインクが無駄に捨てられてしまう可能性が減少する。
(5) (1)ないし(4)項のいずれかに記載のインクジェット式記録装置であって、
前記算出部は、
前記前回吐出時刻を表わすデータを記憶する記憶部と、
その記憶されたデータによって表わされる前回吐出時刻を、前記基準時間間隔だけ進めることにより、前記ノズル・クリーニング処理予定時刻を算出するノズル・クリーニング処理予定時刻算出部と
を含むもの。
(6) (4)項に記載のインクジェット式記録装置であって、
前記報知部は、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を、前記時間だけ遡らせることにより、前記報知予定時刻を算出する報知予定時刻算出部と、
前記算出された報知予定時刻と現在時刻とを互いに比較する比較部と、
その比較の結果、現在時刻が前記報知予定時刻を過ぎていることが判明した場合に、前記アラームを起動させるアラーム起動部と
を含むもの。
ここに、「アラーム」は、ノズル・クリーニング処理予定時刻に先行する報知予定時刻から、ユーザが印刷指令を発するまで(遅くとも、次回の予備吐出まで)連続的に作動させてもよいが、報知予定時刻が到来した直後に1回限り、または、間欠的に作動させてもよい。
(7) (4)または(6)項に記載のインクジェット式記録装置であって、さらに、
前記報知部による報知を禁止する報知禁止時間帯を設定する時間帯設定部と、
前記算出された報知予定時刻が、前記設定された報知禁止時間帯内にある場合に、前記報知部による報知を禁止する報知禁止部と
を含むもの。
このインクジェット式記録装置によれば、ノズル・クリーニング処理予定時刻に先行する報知予定時刻が、ユーザに対する報知を禁止する報知禁止時間帯内にある場合に、ユーザに対する報知が禁止される。
ここに、「報知禁止時間帯」は、例えば、このインクジェット式記録装置がユーザにアクセスできない時間帯として定義することが可能である。したがって、このインクジェット式記録装置によれば、例えば、ユーザに対する無駄な報知が防止される。
(8) (4)、(6)または(7)項に記載のインクジェット式記録装置であって、さらに、
前記報知部による報知を禁止する報知禁止時間帯を設定する時間帯設定部と、
前記算出された報知予定時刻が、前記設定された報知禁止時間帯内にある場合に、その報知予定時刻を、前記設定された報知禁止時間帯の開始時刻より早い時刻に変更する変更部と
を含むもの。
このインクジェット式記録装置においては、ノズル・クリーニング処理予定時刻に先行する報知予定時刻が報知禁止時間帯内にあれば、その報知禁止時間帯の開始時刻に先立って、ユーザに対する報知すなわちノズル・クリーニング処理の予告が行われる。
したがって、このインクジェット式記録装置によれば、ユーザに対する報知すなわちノズル・クリーニングの予告を確実に行うことが可能となる。
ここに、「報知禁止時間帯」として、例えば、深夜など、報知してもユーザが気づかない時間帯や、深夜でなくても外出中であるなど、不在中の時間帯を設定することが可能である。
「報知禁止時間帯」をこのように設定しておけば、当該インクジェット式記録装置が報知を行ったにもかかわらず、ユーザがその報知に気づかず、そのため、ユーザが何ら対策を講じないうちにノズル・クリーニング処理予定時刻が到来してしまうことが防止される。
(9) (1)ないし(8)項のいずれかに記載のインクジェット式記録装置であって、さらに、
ユーザからの設定指令に応じ、前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻に、前記印刷処理と前記ノズル・クリーニング処理とのうち実行されるべきものを選択する手動選択部を含むもの。
(10) (1)ないし(9)項のいずれかに記載のインクジェット式記録装置であって、
前記頻度減少化部は、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻までに、前記複数のインク吐出口からそれぞれ実際に吐出されたインクの量に関して予め設定された条件が成立することを条件に、前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻に前記ノズル・クリーニング処理を行うことを禁止するノズル・クリーニング処理禁止部を含むもの。
前記(1)ないし(9)項のいずれかに記載のインクジェット式記録装置は、ノズル・クリーニング処理予定時刻までに印刷処理が行われれば、必ず、予定されたノズル・クリーニング処理が省略される態様で実施することが可能である。
これに対し、本項に記載のインクジェット式記録装置によれば、ノズル・クリーニング処理予定時刻までに行われた印刷処理が、予定されたノズル・クリーニング処理によって実現されるべきノズル・クリーニング効果と同等ないしは十分に近い効果が実現されることを条件に、予定されたノズル・クリーニング処理が省略される。
よって、このインクジェット式記録装置によれば、インクの節約を優先させる余り、印刷画像の品質が低下してしまうことを防止することが容易となる。
(11) (1)ないし(10)項のいずれかに記載のインクジェット式記録装置であって、
前記頻度減少化部は、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻に、予め設定された画像を予め設定された印刷データに基づいて前記記録媒体に印刷するための特別印刷指令を前記印刷処理部に対して供給する特別印刷指令供給部を含むもの。
このインクジェット式記録装置によれば、ノズル・クリーニング処理予定時刻に、予め設定された画像を印刷するためにインク吐出が行われ、それにより、ノズル・クリーニング処理予定時刻にノズル・クリーニング処理が行われる可能性が減少する。
このインクジェット式記録装置の一例においては、ノズル・クリーニング処理が行われるべきタイミングで、誰でも毎日関心のある情報、例えば、天気予報やニュース一覧などが、前記「予め設定された画像」として印刷される。
この例においては、ノズル・クリーニング処理が行われるべきタイミングになると、予め指定された天気予報やニュース一覧が印刷され、それにより、情報の印刷を兼ねてインク吐出口のクリーニングにインクが使用されるため、専らノズル・クリーニングのためにインクが無駄に捨てられてしまうことが防止される。
ここに、「天気予報やニュース一覧」は、例えば、インターネット上で特定のウェブサーバから随時ダウンロードして取得することが可能である。このようにすれば、それら天気予報やニュース一覧を更新可能な内容で取得して印刷することが可能である。
(12) (11)項に記載のインクジェット式記録装置であって、
前記予め設定された画像は、その印刷のために使用されるべきインク吐出口の位置に関して互いに一致しない複数の画像を含み、
前記特別印刷指令供給部は、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻に、前記印刷処理部に対して、前記複数の画像を順に印刷するための複数の特別印刷指令を、前記複数のインク吐出口のそれぞれから実際に吐出されたインクの量に関して予め設定された条件が成立する前に、自動的に順に供給するシーケンシャル供給部を含むもの。
このインクジェット式記録装置によれば、ノズル・クリーニング処理予定時刻に、予め設定された複数の画像を複数の記録媒体に順に印刷するためにインク吐出が行われ、その結果、ノズル・クリーニング処理予定時刻に行われた複数回の印刷処理により、予定されたノズル・クリーニング処理によって実現されるべきノズル・クリーニング効果と同等ないしは十分に近い効果を実現することが容易となる。
(13) (12)項に記載のインクジェット式記録装置であって、
前記頻度減少化部は、さらに、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻に、前記印刷処理部に対する特別印刷指令の供給回数が上限値に達するまで行ったにもかかわらず、前記条件が成立しない場合に、前記印刷処理部に代えて前記ノズル・クリーニング処理部を起動させる代替起動部を含むもの。
(14) 共通の端末装置がネットワークを介して複数の記録装置と通信可能とされ、その端末装置からの印刷指令に基づき、前記複数の記録装置を選択的に用いて記録媒体上に画像を記録することが可能なネットワーク接続型記録システムであって、
前記複数の記録装置は、少なくとも1つのインクジェット式記録装置を含み、
各インクジェット式記録装置は、
それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、
印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、
前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、
前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出するノズル・クリーニング処理予定時刻算出部と、
その算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を現在時刻が経過した場合に、前記ノズル・クリーニング処理部を起動させるノズル・クリーニング処理起動部と、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻から、予め設定された時間遡った時刻を基準時刻として算出する基準時刻算出部と
を含み、
前記端末装置は、
前記少なくとも1つのインクジェット式記録装置のうち、前記算出された基準時刻を現在時刻が経過したものを、前記端末装置からの印刷指令に応答して起動されるべき対象記録装置として選択することに関する処理を実行する選択部を含むネットワーク接続型記録システム。
このネットワーク接続型記録システムにおいては、少なくとも1つのインクジェット式記録装置を含む複数の記録装置がネットワークに接続されるとともに、ユーザが、それら記録装置に共通の端末装置(例えば、PC)から、それら記録装置を選択的に使用することが可能である。
ここに、「選択部」は、例えば、少なくとも1つのインクジェット式記録装置のうち、現在時刻が経過した基準時刻を有するものが対象記録装置として選択されることに寄与する処理を実行するように構成される。
そのような処理は、例えば、少なくとも部分的にユーザが介入することを条件として、現在時刻が経過した基準時刻を有するインクジェット式記録装置を対象記録装置に選択する第1の処理としたり、ユーザの介入を全く要することなく、すなわち、自動的に、現在時刻が経過した基準時刻を有するインクジェット式記録装置を対象記録装置に選択する第2の処理として定義することが可能である。
第1の処理は、例えば、現在時刻が経過した基準時刻を有するインクジェット式記録装置を推奨記録装置としてユーザに報知し、ユーザがそのインクジェット式記録装置を選択することを待って、そのインクジェット式記録装置を対象記録装置として選択する処理である。
このネットワーク接続型記録システムの一例においては、複数の記録装置のうちのインクジェット式記録装置がまもなくノズル・クリーニング処理(予備吐出)を行う予定である場合に、ユーザに、そのインクジェット式記録装置が、ノズル・クリーニング処理回避のために使用されることが推奨される記録装置であることが報知される。
したがって、ユーザは、ノズル・クリーニング処理回避のために起動させるべき記録装置を正確に選択することが容易となり、その結果、専らノズル・クリーニングのためにインクが無駄に消費されてしまうことを防止することも容易となる。
(15) 共通の端末装置がネットワークを介して複数の記録装置と通信可能とされ、その端末装置からの印刷指令に基づき、前記複数の記録装置を選択的に用いて記録媒体上に画像を記録することが可能なネットワーク接続型記録システムであって、
前記複数の記録装置は、複数のインクジェット式記録装置を含み、
各インクジェット式記録装置は、
それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、
印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、
前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、
前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出するノズル・クリーニング処理予定時刻算出部と
を含み、
前記端末装置は、
前記複数のインクジェット式記録装置のうち、前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を最初に現在時刻が経過することになるものを前記対象記録装置として選択することに関する処理を実行する記録装置選択部を含むネットワーク接続型記録システム。
ここに、「記録装置選択部」は、例えば、複数のインクジェット式記録装置のうち、最も早い時刻にノズル・クリーニング処理を行う予定であるものが対象記録装置として選択されることに寄与する処理を実行するように構成される。
そのような処理は、例えば、少なくとも部分的にユーザが介入することを条件として、または、ユーザの介入を全く要することなく、すなわち、自動的に、最も早い時刻にノズル・クリーニング処理を行う予定であるインクジェット式記録装置を対象記録装置として選択する処理として定義することが可能である。
(16) それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドを備えたインクジェット式記録装置を制御する方法であって、
印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理工程と、
前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理工程と、
前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出する工程と、
その算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を現在時刻が経過した場合に、前記ノズル・クリーニング処理工程を実行させる工程と、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を時間軸上で監視することにより、前記プリントヘッドによって実際にノズル・クリーニング処理が行われる頻度の減少に関する処理を実行する頻度減少化工程と
を含むもの。
(17) (16)項に記載の方法であって、
前記インクジェット式記録装置は、インクジェット以外の方式で画像を印刷する他の記録装置と共に使用され、
前記インクジェット式記録装置および他の記録装置は、複数の記録装置を構成し、
それら記録装置は、ネットワークを介して、共通の端末装置と通信可能とされ、
その端末装置からの印刷指令に基づき、前記複数の記録装置を選択的に用いて記録媒体上に画像を記録することが可能であり、
前記頻度減少化工程は、
前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻から、予め設定された時間遡った時刻を基準時刻として算出する工程と、
その算出された基準時刻を現在時刻が経過した場合に、前記インクジェット式記録装置を、前記端末装置からの印刷指令に応答して起動されるべき対象記録装置として選択することに関する処理を実行する工程と
を含むもの。
(18) インク吐出口よりインクを吐出するインク吐出手段と、
印刷指令を受けると記録媒体に画像を形成するために、前記インク吐出手段にインクを吐出させる第一インク吐出制御手段と、
所定期間、前記インク吐出手段によりインクの吐出が行われないと、インク不良要因を除去するために、前記インク吐出手段にインクを吐出させる第二インク吐出制御手段と、
前記インク吐出手段により、前記インク吐出口からインクを吐出した時刻を記憶するインク吐出時刻記憶手段と、
前記インク吐出記憶手段により記憶されたインクを吐出した時刻から、前記所定期間後の前記第二インク吐出制御手段により、前記インク吐出手段にインクを吐出させる時刻を算出する第二インク吐出時刻算出手段と、
前記第二インク吐出時刻算出手段により算出された時刻から、予め設定された時間遡った報知予定時刻を算出する報知予定時刻算出手段と、
前記報知予定時刻算出手段により算出された報知予定時刻と現在時刻とを比較する比較手段と、
前記比較手段により、前記現在時刻が前記報知予定時刻を過ぎている場合に、報知手段を報知させる報知制御手段と、
を備えることを特徴とするインクジェット式記録装置。
(19) 前記報知手段により報知することを禁止する時間帯を設定する報知禁止時間設定手段と、
前記報知予定時刻算出手段により算出された報知予定時刻が、前記報知禁止設定手段により設定された時間帯であるかを判定する報知禁止時間判定手段と、
前記報知禁止時間判定手段により、前記報知禁止設定手段により設定された時間帯であると判定すると、前記報知予定時刻算出手段により算出した報知予定時刻を、前記報知禁止時間設定手段により設定された禁止開始時刻より前の時刻に変更する報知予定時刻変更手段と、
をさらに備えることを特徴とする(18)項に記載のインクジェット式記録装置。
(20) 前記第二インク吐出時刻算出手段により算出された時刻に、前記第二インク吐出制御手段によりインクの吐出を行うか、前記第一インク吐出制御手段によりインクの吐出を行うかを設定する処理内容設定手段をさらに備えることを特徴とする(18)または(19)項に記載のインクジェット式記録装置。
(21) インク吐出口よりインクを吐出するインク吐出手段と、
印刷指令を受けると記録媒体に画像を形成するために、前記インク吐出手段にインクを吐出させる第一インク吐出制御手段と、
所定期間、前記インク吐出手段によりインクの吐出が行われないと、インク不良要因を除去するために、前記インク吐出手段にインクを吐出させる第二インク吐出制御手段と、
前記インク吐出手段により、前記インク吐出口からインクを吐出した時刻を記憶するインク吐出時刻記憶手段と、
前記インク吐出記憶手段により記憶されたインクを吐出した時刻から、前記所定期間後に前記第二インク吐出制御手段により前記インク吐出手段にインクを吐出させる時刻を算出する第二インク吐出時刻算出手段と、
前記インク吐出算出手段によりインクを吐出する時刻になると、予め設定された印字データの画像を記録媒体に印刷する印刷手段と、
を備えることを特徴とするインクジェット式記録装置。
(22) 端末装置、および、インクジェット式記録装置を含む複数の印刷装置を備えたインクジェット式記録システムであって、
前記インクジェット式記録装置は、
インク吐出口よりインクを吐出するインク吐出手段と、
印刷指令を受けると記録媒体に画像を形成するために、前記インク吐出手段にインクを吐出させる第一インク吐出制御手段と、
所定期間、前記インク吐出手段によりインクの吐出が行われないと、インク不良要因を除去するために、前記インク吐出手段にインクを吐出させる第二インク吐出制御手段と、
前記インク吐出手段により、前記インク吐出口からインクを吐出した時刻を記憶するインク吐出時刻記憶手段と、
前記インク吐出記憶手段により記憶されたインクを吐出した時刻から、前記所定期間後の前記第二インク吐出制御手段によりインクを吐出する時刻を算出する第二インク吐出時刻算出手段と、
前記第二インク吐出時刻算出手段により算出された時刻から、予め設定された時間遡った報知予定時刻を算出する報知予定時刻算出手段と、
前記端末装置に対して、前記報知予定時刻算出手段により算出した報知予定時刻を通知する報知予定時刻通知手段と、を備え、
前記端末装置が、
印字動作に移行する際に、前記インクジェット式記録装置から前記報知予定時刻を取得する報知予定時刻取得手段と、
前記報知予定時刻取得手段により取得した報知予定時刻と現在時刻とを比較する比較手段と、
前記比較手段により、前記前記現在時刻が、前記報知予定時刻を過ぎている場合に、前記複数の印刷装置の中から前記インクジェット式記録装置を該印刷動作時における印刷装置として選択する印刷装置選択手段と、
を備えることを特徴とするインクジェット式記録システム。
以下、本発明のさらに具体的な実施形態のいくつかを図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
まず図1を参照して、本発明の第1実施形態に従う印刷システムを説明する。
[ハードウエア構成]
図1には、本実施形態に従う印刷システムのハードウエア構成がブロック図で概念的に表わされている。
図1に示すように、この印刷システムにおいては、ネットワーク10(例えば、LAN)に、複数のPC(パーソナル・コンピュータ)12と複数のプリンタ装置14(図1において、「PRINTER_01〜04」として示す。)とが接続されている。
各PC12は、よく知られているように、CPU21、ROM22、RAM23、ネットワーク・インターフェース(以下、「ネットワークI/F」という。)24、操作部25、表示部26およびHDD27と、それら要素を互いに接続するバス28とから構成されている。各PC12においては、CPU21、ROM22、RAM23およびバス28が、各PC12の主要部としてのコンピュータを構成している。
CPU21は、PC12のすべての構成要素を統括制御し、一方、ROM22は、CPU21が行うべき各種処理のプログラム等を予め記憶している。RAM23は、CPU21が印刷処理する際に生成される印刷データなどを記憶する。ネットワークI/F24は、CPU21とネットワーク10とを相互に接続する。
操作部25は、図示しないが、キーボードやマウスで構成されており、ユーザによって操作されるべき操作スイッチからの信号を入力する。表示部26は、図示しないが、液晶ディスプレイで構成されており、ユーザに対してメッセージ等を文字や図形によって表示する。HDD27は、ROM23に記憶されたアプリケーション・プログラムによって実行可能なファイルデータを予め記憶している。
一方、ネットワーク10に接続される各プリンタ装置14は、周知のインクジェット式のプリンタ装置である。各プリンタ装置14は、印字部30を備えている。その印字部30は、図9に示すように、それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口32を有するプリントヘッド34を有している。それらインク吐出口32は、プリントヘッド34のインク吐出面36上に配列されている。
印字部30は、図示しないが、さらに、プリントヘッド34を、記録媒体としての用紙Pに対向させつつ、その用紙Pの幅方向に相対移動させる機構(例えば、キャリッジおよびキャリッジモータ)と、その用紙Pを、その用紙Pの長さ方向に送る機構とを備えている。印字部30の一具体例を有するプリンタが米国特許第5,574,485号に開示されており、その公報はその全体が参照によって本明細書に合体される。
印字部30は、さらに、図示しないが、インク吐出口32を吸引によってクリーニングするクリーニング機構も備えている。そのようなクリーニング機構の一具体例も上記米国特許第5,574,485号に開示されている。
各プリンタ装置14は、さらに、それの複数の構成要素を統括制御するCPU41と、ROM42とを備えている。ROM42は、CPU41が各種処理を行うためにそのCPU41によって実行されるプログラムや、当該プリンタ装置14のデバイス情報を予め記憶している。
各プリンタ装置14は、さらに、RAM43と、CPU41とネットワーク10とを相互に接続するネットワークI/F44と、それら要素を互いに接続するバス44aとを備えている。RAM43は、CPU41が各種処理を行った際に生成されるデータを記憶する記憶領域として用いられ、また、CPU41が各種処理を行う際に記憶領域として用いられる。各プリンタ装置14においては、CPU41、ROM42、RAM43およびバス44aが、各プリンタ装置14の主要部としてのコンピュータを構成している。
各プリンタ装置14のバス44aには、さらに、操作部45、表示部46、不揮発性RAM47、印字部30等も接続されている。
操作部45は、当該プリンタ装置14を制御するためにユーザによって操作される操作スイッチ(図示しない)からの信号を入力するための装置である。表示部46は、CPU41からの指令に基づいて当該プリンタ装置14の状態や、PC12から送られる印刷データの一覧、エラー情報等を表示するための装置である。
印字部30は、CPU41からの指令に基づいてプリントヘッド34のインク吐出口32からインクを吐出することにより、用紙Pに画像を印刷することが可能である。
各プリンタ装置14の不揮発性RAM47には、ユーザによって予め設定された各種設定情報が記憶されている。各種設定情報は、例えば、予備吐出間隔Δt(例えば、10時間)、報知時間ΔtN(例えば、1時間)、報知禁止時間帯(例えば、0時0分0秒から5時0分0秒まで)、および予備吐出時刻が到来したときに行われるべき処理の種類(予備吐出か通常印字か)を含んでいる。
なお付言するに、本実施形態においては、時刻が絶対時刻として表現され、しかも、秒単位で表現される。ただし、説明の便宜上、時刻は分と秒とを省略して表記され、しかも、そのように表記された時刻は分も秒も0であることを意味することとする。
[ソフトウエア構成の概要]
図2には、各プリンタ装置14の動作内容が時間軸に沿って経時的に表わされている。以下、図2を参照することにより、各プリンタ装置14の動作内容を概略的に説明する。
各プリンタ装置14は、プリントヘッド34の処理につき、印刷処理と予備吐出処理(ノズル・クリーニング処理)とを選択的に実行する。
印刷処理においては、CPU41からの印刷指令に応じた印字部30の動作により、その印刷指令に対応する印刷データに基づき、インクがインク吐出口32から選択的に吐出される。その結果、その印刷データに基づく画像が用紙Pに印刷される。
一方、予備吐出処理は、所定期間、インク吐出口32からインクの吐出が行われない場合に、インク吐出口32からインク吐出不良要因(例えば、気泡、塵埃、詰まり、付着物、残留物)を除去するために行われる。
この予備吐出処理においては、図示しないが、キャップによってインク吐出面36が覆われ、その状態において、そのキャップに接続されたポンプからの吸引等により、インクがすべてのインク吐出口32から吐出させられる。
各プリンタ装置14においては、印刷処理または予備吐出処理の実行によってインク吐出口32からインクが吐出されたインク吐出時刻(すなわち前回吐出時刻)tnがRAM43に一時的に記憶される。RAM43に記憶されたインク吐出時刻(すなわち前回吐出時刻)tnから、不揮発性RAM47に記憶された予備吐出間隔Δt(前記「基準時間間隔」の一例)が経過した時刻が次回予備吐出の予定時刻(以下、「次回予備吐出時刻」と略称する。)tn+1として算出される。
その算出された次回予備吐出時刻tn+1から、不揮発性RAM47に記憶された報知時間ΔtNだけ遡った時刻が報知予定時刻tNとして算出される。その報知予定時刻tNと現在時刻t0とが互いに比較され、現在時刻t0が報知予定時刻tNを過ぎている場合に、ユーザに対する報知が行われる。
不揮発性RAM47に報知禁止時間帯が記憶されている場合であって、報知予定時刻tNがその報知禁止時間帯にある場合には、報知予定時刻tNが、不揮発性RAM47に記憶された報知禁止時間の開始時刻(以下、「報知禁止開始時刻ts」という。)より報知時間ΔtNだけ前の時刻に変更される。
報知禁止時間帯は、例えば、夜中など、たとえユーザに予備吐出を予告しても、その予告にユーザが気づかない時間帯としてユーザによって設定される。報知禁止時間帯の一例は、前述のように、0時から5時までの時間帯である。
以下、一具体例を用いることにより、次回予備吐出時刻および報知予定時刻の計算アルゴリズムを具体的に説明する。
この具体例においては、予備吐出間隔Δtが10時間、報知時間ΔtNが1時間、報知禁止時間帯が0時0分から4時0分までの時間帯に設定されている。
したがって、この具体例においては、例えば、6時に印刷処理または予備吐出処理(理想的には、予備吐出処理)が行われると、それから10時間後の16時として、次回予備吐出時刻tn+1が計算される。さらに、次回予備吐出時刻tn+1から1時間前の15時として、報知予定時刻tNが計算される。
15時から16時までの間に印刷処理が行われたら、その印刷処理が行われた時刻から10時間後の時刻が次回予備吐出時刻tn+1となる。
一方、15時から16時までの間に印刷処理が行われなかったら、16時に予備吐出処理が行われ、その時刻から10時間後の翌日2時として、次回予備吐出時刻tn+1が計算される。そして、その次回予備吐出時刻tn+1から1時間前の1時として、報知予定時刻tNが計算される。
この具体例においては、1時という時刻は、報知禁止時間帯内にあるため、報知禁止開始時刻tsである0時より報知時間ΔtN(例えば、1時間)だけ早い時刻である23時として、新たな報知予定時刻tNが設定される。
23時になると、まもなく予備吐出が行われる旨の報知がユーザに対してなされる。報知禁止開始時刻tsより報知時間ΔtNだけ前の時刻に変更された報知予定時刻tNに、ユーザに対する報知が行われる。
その結果、もとの報知予定時刻tNが報知禁止時間帯内にある場合であっても、報知禁止開始時刻tsが到来するまで、すなわち、ユーザがこのプリンタ装置14の使用を終了するまでに、報知時間ΔtNと同じ長さを有する期間がユーザへの報知時間として確保される。その期間、ユーザは、予備吐出を回避すべく、印刷指令をプリンタ装置14に発することができる。
なお付言するに、不揮発性RAM47に記憶されるべき予備吐出間隔Δt、報知時間ΔtNおよび報知禁止時間帯は、ユーザがプリンタ装置14の操作部45を予め操作することにより設定してもよいし、PC12の操作部25を予め操作することにより設定してもよい。
ユーザに報知する方式は、ブザーを鳴らす方式(聴覚的アラームの一例)、ランプを点滅させる方式(視覚的アラームの一例)、メッセージを表示する方式(視覚的アラームの一例)など、ユーザが認識できる方式であればいなかるものでもよい。また、マウスを振動させる方式(触覚的アラームの一例)によってユーザへの報知を行ってもよい。
また、この報知を行う装置は、プリンタ装置14でもPC12でもよく、また、それらから独立した装置でもよい。例えば、PC12の表示部26における表示によって報知を行う場合には、その表示部26に、プリンタ装置14のアイコンなどを表示させてもよい。
また、PC12の表示部26やプリンタ装置14の表示部46に現在時刻を表す時計が常時表示されている場合には、この時計と共に予備吐出時刻を表示すると、いつ頃予備吐出が行われるかというような、現在時刻からの次回予備吐出時刻の隔たりの程度をユーザに容易に認識させることが可能となる。
また、PC12の表示部26またはプリンタ装置14の表示部46による表示を利用してユーザへの報知を行う場合には、例えば、「まもなく予備吐出を行います。」という主旨のメッセージを表示する態様で本発明を実施することが可能である。
さらに、そのメッセージと共に、「このプリンタ装置によって印刷を行うと、予備吐出時刻が延長されます。」という主旨のメッセージを併せて表示する態様で本発明を実施することも可能である。この態様によれば、ユーザが報知内容をより正確に認識し易くなる。
また、PC12の表示部26による表示を利用してユーザへの報知を行う場合には、その報知内容と共に、プリンタ装置14のステータス情報を表示する態様で本発明を実施することが可能である。この態様によれば、ユーザは、そのプリンタ装置14がすぐに使用できる状態であるか(例えば、用紙切れではないか等)を併せて知ることができる。
[インク吐出処理]
次に、各プリンタ装置14における処理動作を図3および図4のフローチャートを参照して説明する。図3には、CPU41によって実行されるべきインク吐出処理プログラムがフローチャートによって概念的に表わされている。
プリンタ装置14の電源が投入されると、図3に示すインク吐出処理プログラムがCPU41によって実行され、それにより、インク吐出処理が開始される。
このインク吐出処理においては、まず、前回吐出時刻tnの初期設定が行われる(S110)。具体的には、現在時刻t0から予備吐出間隔Δtが減算された時刻として前回吐出時刻tn(今回は、計算の便宜上使用されるにすぎない吐出時刻)が設定される(tn=t0−Δt)。設定された前回吐出時刻tnは、RAM43に記憶される。
次に、印刷データがあるか否かが判定される(S115)。すなわち、ユーザからの印刷指令に応じてPC12によって印刷指示が行われ、印刷データをプリント装置14が受信したか否かが判定されるのである。
印刷データがないと判定された場合には(S115:No)、次回予備吐出時刻tn+1が計算される(S120)。この次回予備吐出時刻tn+1は、前回吐出時刻tnに予備吐出間隔Δtが加算された時刻である。
プリンタ装置14の電源投入直後である場合には、上記初期設定によって設定された前回吐出時刻tnに予備吐出間隔Δtが加算されて次回予備吐出時刻tn+1が計算されるため、結局、次回予備吐出時刻tn+1は、現在時刻t0と等しくなる。計算された次回予備吐出時刻tn+1は、RAM43に記憶される。
その計算後、次回予備吐出時刻tn+1が到来したか否か、すなわち、現在時刻t0が次回予備吐出時刻tn+1を過ぎたか否かが判定される(S125)。
次回予備吐出時刻tn+1が到来したと判定された場合には(S125:Yes)、予備吐出処理が行われる(S130)。具体的には、前述のように、キャップ(図示しない)によってインク吐出面36が覆われ、吸引によりすべてのインク吐出口32からインクが吐出される。
したがって、各プリンタ装置14の電源投入時には必ず予備吐出が行われる。しばらく電源が入っておらず、プリントヘッド34の表面すなわちインク吐出面36が乾燥し、インクの粘度が高くなっている場合には、必ず実行される予備吐出により、インク吐出不良要因がインク吐出口32から除去される。
予備吐出が行われると、次回予備吐出時刻tn+1の新たな計算(S120の次回の実行)に備えて、前回吐出時刻tnが、現在時刻t0と等しくなるように更新される(S145)。更新された前回吐出時刻tnは、RAM43に記憶される。その後、ステップS115に戻る。
一方、印刷データがある場合、すなわち、PC12によって印刷指示が行われ、印刷データをプリント装置14が受信した場合には(S115:Yes)、印刷処理が行われる(S140)。
具体的には、印刷指示された印刷データに基づき、印字部30を介してインク吐出口32からインクが吐出させられ、それにより、画像が用紙P上に形成される。
その後、次回予備吐出時刻tn+1の新たな計算(S120の次回の実行)に備えて、前回吐出時刻tnが、現在時刻t0と等しくなるように更新される(S145)。更新された前回吐出時刻tnは、RAM43に記憶される。続いて、ステップS115に戻る。
[報知予定時刻取得処理]
次回予備吐出時刻tn+1が到来していない場合には(S125:No)、報知予定時刻取得処理が行われる(S150)。この報知予定時刻取得処理を実行するために、図4にフローチャートによって概念的に表わされている報知予定時刻取得プログラムがCPU41によって実行される。
この報知予定時刻取得処理においては、まず、ステップS210およびS220において、報知予定時刻tNが計算される。
具体的には、まず、次回予備吐出時刻tn+1が、前回吐出時刻tn(RAM43に記憶されている)に予備吐出間隔Δtが加算された時刻として計算される(S210)。
なお付言するに、このステップS210においては、RAM43から次回予備吐出時刻tn+1を読み込むことによって次回予備吐出時刻tn+1を取得してもよい。
次に、この次回の予備吐出時刻tn+1から報知時間Δtnを減算することにより、報知予定時刻tNが計算される(S220)。
その後、その算出された報知予定時刻tNが、報知禁止開始時刻tsより前であるか否かが判定される(S230)。
報知禁止開始時刻tsより前であると判定されれば(S230:Yes)、その報知予定時刻tNは、報知禁止時間帯内にはないので、直ちにこの報知予定時刻取得プログラムの実行が終了する。
一方、報知予定時刻tNが、報知禁止開始時刻tsより後である場合には(S230:No)、続いて、報知予定時刻tNが報知禁止終了時刻teより後であるか否かが判定される(S240)。
報知禁止終了時刻teより後であれば(S240:Yes)、その報知予定時刻tNは、報知禁止時間帯内にはないため、直ちにこの報知予定時刻取得プログラムの実行が終了する。
一方、報知予定時刻tNが報知禁止終了時刻teより前であると判定された場合には(S240:No)、報知予定時刻tNは、報知禁止時間帯内にあるため、報知予定時刻tNの再計算処理が行われる(S250)。
このステップS250においては、現在設定されている報知予定時刻tNの代わりに、報知禁止開始時刻tsより報知時間ΔtNだけ早い報知予定時刻tNが採用される。
なお付言するに、図4に示すこの報知予定時刻取得処理は、PC12からの報知予定時刻取得要求を各プリンタ装置14が受信した場合にも、各プリンタ装置14ごとに、実行される。
その後、図3に示すステップS155において、現在時刻t0が、ステップS150(すなわち、図4の報知予定時刻取得処理におけるステップS220またはS250)において設定された報知予定時刻tNを過ぎたか否かが判定される。
現在時刻t0が報知予定時刻tNを過ぎていなければ(S155:No)、再びステップS115に戻り、一方、現在時刻t0が報知予定時刻tNを過ぎていれば(S155:Yes)、プリンタ装置14の表示部26またはPC12の表示部46に対し、「まもなく予備吐出が行われる」旨の報知(表示)処理を行うことが指令される。
ユーザが、その報知内容を見て、このプリンタ装置14に対して印刷指令を発すると、印刷処理が行われる。そうすると、予備吐出が行われることなく、ステップS145において、前回吐出時刻tnが更新される(予備吐出が行われたように見える)ため、実際の次回予備吐出時刻までの時間が延長される。その結果、予備吐出によりインクを捨ててしまう回数を減らすことができる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、説明の便宜上、例えば、各プリンタ装置14のCPU41,ROM42およびRAM43(互いに共同してコンピュータの主要部を構成する)のうち、図3のステップS115およびS140を実行する部分が、前記(1)項における「印刷処理部」の一例を構成し、それらCPU41,ROM42およびRAM43のうち図3のステップS130を実行する部分が、同項における「ノズル・クリーニング処理部」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、例えば、それらCPU41,ROM42およびRAM43のうち図3のステップS120およびS145を実行する部分が、前記(1)項における「算出部」の一例を構成し、それらCPU41,ROM42およびRAM43のうち図3のステップS125を実行する部分が、同項における「ノズル・クリーニング処理起動部」の一例を構成し、それらCPU41,ROM42およびRAM43のうち図3のステップS150、S155およびS160を実行する部分が、同項における「頻度減少化部」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、例えば、それらCPU41,ROM42およびRAM43のうち図3のステップS150を実行する部分が、前記(4)項における「報知予定時刻算出部」の一例を構成し、それらCPU41,ROM42およびRAM43のうち図3のステップS155およびS160を実行する部分が、同項における「報知部」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、例えば、各プリンタ装置14のCPU41,ROM42およびRAM43のうち図3のステップS150を実行する部分が、前記(6)項における「報知予定時刻算出部」の一例を構成し、それらCPU41,ROM42およびRAM43のうち図3のステップS155を実行する部分が、同項における「比較部」の一例を構成し、それらCPU41,ROM42およびRAM43のうち図3のステップS160を実行する部分が、同項における「アラーム起動部」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、例えば、操作部25および45がそれぞれ、前記(7)項における「時間帯設定部」の一例を構成し、各プリンタ装置14のCPU41,ROM42およびRAM43のうち図4のステップS230ないしS250を実行する部分が、同項における「報知禁止部」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、例えば、操作部25および45がそれぞれ、前記(8)項における「時間帯設定部」の一例を構成し、各プリンタ装置14のCPU41,ROM42およびRAM43のうち図4のステップS230ないしS250を実行する部分が、同項における「変更部」の一例を構成しているのである。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に従う印刷システムを説明する。
ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、重複した説明を省略する一方、異なる要素については、図5を参照して詳細に説明する。
第1実施形態においては、プリンタ装置14ごとに異なるアプリケーション・プログラムを用いることにより、そのプリンタ装置14の報知予定時刻が到来すると、そのプリンタ装置14につき、予備吐出の予告が行われる。
これに対し、本実施形態に従う印刷システムにおいては、ネットワーク10に接続された複数のプリンタ装置14を全体的に監視して推奨プリンタ表示処理を行うアプリケーション・プログラムがPC12にインストールされている。
具体的には、PC12は、複数のプリンタ装置14のうち、予備吐出処理の実行頻度を減少させるために動作させることが適当であるものを推奨プリンタ装置として選択してそれをユーザに表示する機能を有する。
そのため、PC12には、複数のプリンタ14のうち報知予定時刻tN(前記「基準時刻」の一例)が到来したものによって印刷処理を行うことをユーザに推奨するアプリケーション・プログラムが常駐ソフトウェアとしてインストールされている。
このアプリケーション・プログラムが実行されると、PC12は、各プリンタ装置14に問合せを行う。各プリンタ装置14は、PC12からの問合せを受けると、算出されて記憶されている報知予定時刻tNをPC12に送信する。
PC12においては、各プリンタ装置14ごとに、現在時刻t0が報知予定時刻tNを過ぎているか否かが判定される。現在時刻t0が報知予定時刻tNを過ぎている場合には、複数のプリンタ印刷装置14のうち、現在時刻t0が報知予定時刻tNを過ぎているものが、対象プリンタ装置(すなわち推奨プリンタ装置)としてユーザに表示される。
[推奨プリンタ表示処理]
次に、図5および図6を参照することにより、PC12の推奨プリンタ表示処理について説明する。図5には、PC12が推奨プリンタ表示処理を行うためにCPU21によって実行されるべき推奨プリンタ表示プログラムがフローチャートによって概念的に表されている。
この推奨プリンタ表示処理においては、必要なアプリケーションがPC12にインストールされると、印刷ダイアログの検出処理が繰り返し行われる(S310,S320:No)。
ステップS310においては、印刷ダイアログの検出処理が行われる。具体的には、例えば、PC12において、ユーザが、このPC12にインストールされたいずれかのアプリケーション・プログラムの実行中に、そのアプリケーション・プログラムから印刷指示を行い、その結果、印刷ダイアログを表示部26に表示するための処理が行われたか、換言すれば、このPC12より印刷指示の操作が行われたかが監視される。
印刷ダイアログの表示が検出された場合には(S320:Yes)、各プリンタ装置14から報知予定時刻tNを取得するための処理が行われる(S330)。
具体的には、まず、各プリンタ装置14に対し、報知予定時刻tNの取得のための要求が出される。各プリンタ装置14は、その要求を受けると、図4に示す報知予定時刻取得処理を行い、その結果取得された報知予定時刻tNをPC12に回答する。各プリンタ装置14から送信された報知予定時刻tNは、PC12によって受信される。
その後、現在時刻t0が、各プリンタ装置14から受け取った報知予定時刻tNを過ぎているか否かが判定される(S340)。現在時刻t0が報知予定時刻tNを過ぎていなければ(S340:No)、ステップS310に戻って再び印刷ダイアログの検出処理が行われる。
これに対し、現在時刻t0が報知予定時刻tNを過ぎている場合には(S340:Yes)、このプリンタ装置14がまもなく予備吐出を行う予定である旨が、PC12の表示部26に表示される(S350)。
具体的には、デフォルトプリンタ装置としてPRINTER_01が設定されている場合には、印刷ダイアログが検出されると(S320:Yes)、PC12の表示部26に印刷ダイアログが図6(a)に示すように表示される。
このとき、印刷ダイアログにおける「プリンタ名」として「PRINTER_01」が表示される。この表示されたプリンタ装置14により、後続する印刷処理が行われることがユーザに認識される。
ユーザが直ちに「OK」ボタンを押下すれば、この「PRINTER_01」により、かつ、設定された内容に従って印刷処理が行われる。
一方、ユーザが、プルダウンメニューにより、他のプリンタ装置14を選択して、「OK」ボタンを押下すれば、その選択されたプリンタ装置14により印刷処理が行われる。
推奨プリンタ表示処理の実行中、PRINTER_02が対象プリンタ装置として表示される場合には、現在時刻が、このプリンタ装置14の予備吐出の報知予定時刻tNに到達すると(図5のS340:Yes)、図6(a)に示す印刷ダイアログとは別に、ポップアップ表示により、図6(b)に示すようなメッセージダイアログが表示される。
このメッセージダイアログにおいて、ユーザが、「はい」ボタンを押下すると、図6(a)に示す印刷ダイアログの「プリンタ名」がPRINTER_02に変更され、このPRINTER_02により後続の印刷処理が行われるように、印刷のための設定が自動的に変更される。
したがって、ユーザは、印刷するタイミングにおいて、簡単な操作により、まもなく予備吐出処理が行われるプリンタ装置14を対象プリンタ装置として設定でき、このプリンタ装置14により印刷処理を行うことが可能となる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、各PC12が前記(14)項における「端末装置」の一例を構成し、各PC12のうち図5のステップS310ないしS350を実行する部分が同項における「選択部」の一例および前記(1)項における「頻度減少化部」の一例を構成しているのである。
なお付言するに、本実施形態における推奨プリンタ表示処理は、第1実施形態と一緒に実施することが可能である。この場合には、各プリンタ装置14の表示部46に、第1実施形態に従うメッセージ(例えば、「まもなく予備吐出を行います。」)が表示されるとともに、PC12の表示部26に、図6(a)および(b)に示すメッセージダイヤログが表示されることになる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に従う印刷システムを説明する。
ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、重複した説明を省略する一方、異なる要素については、図7を参照して詳細に説明する。
第1実施形態においては、次回予備吐出時刻(予備吐出の予定時刻)が到来すると(予備吐出処理が必要であると判定されると)、予備吐出処理が非選択的に行われる。これに対し、本実施形態においては、次回予備吐出時刻に、予備吐出処理を行うか、それに代えて印刷処理を行うかをユーザによって指定することが可能となっている。
その指定のために、ユーザは、該当するプリンタ装置14において、次回予備吐出時刻に、予備吐出処理を行うことを希望する場合には、その旨を、予備吐出処理の代わりに印刷処理を行うことを希望する場合には、その旨を、いずれの場合にも、PC12の操作部25または、該当するプリンタ装置14の操作部45を介して、該当するプリンタ装置14の不揮発性RAM47に書き込めばよい。
図7には、本実施形態に従う印刷システムにおける各プリンタ装置14がインク吐出処理を行うためにCPU41によって実行されるべきインク吐出処理プログラムがフローチャートによって概念的に表されている。
以下、図7を参照しつつ、本実施形態におけるインク吐出処理を説明する。
ただし、図7に示すインク吐出処理プログラムは、図3に示すインク吐出処理プログラムと共通するステップを有するため、図7に示す複数のステップのうち図3と共通するステップについては、図3と同一のステップ番号を引用することによって重複した説明を省略し、異なるステップのみについて詳細に説明する。
さらに、以下、インク吐出処理を、特に、ユーザが、予備吐出時刻に予備吐出処理の代わりに印刷処理を行うことを希望する場合について詳細に説明する。
まず概略的に説明するに、ユーザが、予備吐出時刻に予備吐出処理の代わりに印刷処理を行うことを指定した場合には、予備吐出時刻になると、予め設定された印刷データが読み出され、その印刷データに基づいて印刷処理が行われる。
図7に示すインク吐出処理においては、予備吐出時刻が到来したと判定されると(S125:Yes)、その後、不揮発性RAM47に記憶された設定内容が、予備吐出時刻に予備吐出処理を行うという内容と、予備吐出時刻に予備吐出処理の代わりに印刷処理を行うという内容とのいずれであるかが判定される(S427)。具体的には、予備吐出時刻に行うべき処理の種類についての設定内容が、印刷処理であるか否かが判定される。
この設定は、前述のように、予めユーザがプリンタ装置14の操作部45またはPC12の操作部25を操作することにより行うことが可能である。ユーザは、予備吐出処理の代わりに印刷処理を行うことを希望する場合には、その印刷処理によって印刷すべき画像(印刷データ)の内容や種類についての設定も併せて行うことが可能である。
設定内容が予備吐出処理である場合には(S427:No)、前述のようにして予備吐出処理が行われ(S130)、その後、前述のようにして予備吐出時刻が更新される(S145)。
これに対し、設定内容が、予備吐出処理ではなく印刷処理である場合には(S427:Yes)、ユーザによって指定された印刷データが保存されている格納領域からその印刷データが取得される(S435)。その格納場所は、RAM23またはRAM43でもよいし、PC12でもプリント装置14でもない他の装置(例えば、インターネットの如きネットワーク10上のウェブサイト)でもよい。
その後、その印刷データに基づいて印刷処理が行われる(S140)。今回の印刷処理において使用される印刷データとしては例えば、天気予報やニュース一覧などを選択することが可能である。この選択によれば、例えば、ウェブサーバからその都度、天気予報やニュース一覧がダウンロードされて、予備吐出時刻に用紙P上に印刷されることとなる。
なお付言するに、ステップS427の判定処理は、不揮発性RAM47に記憶された設定内容(印刷すべき画像の内容)に従って行われる。
ただし、このステップS427は、これに限らず、例えば、ステップS125において予備吐出時刻が到来したと判定されると、ステップS427において、表示部26や表示部46に特定の情報を表示し、それにより、ユーザに、予備吐出時刻に印刷すべき画像の内容の指定を催促する態様で本発明を実施することが可能である。
また、本実施形態の別の態様においては、予備吐出時刻に予備吐出処理の代わりに印刷処理を行うようにユーザによって設定されている場合であっても、予備吐出時刻が到来するごとに印刷処理が行われるのではなく、所定回数置きに、強制的に、印刷処理の代わりに予備吐出処理が行われる態様で本発明を実施することが可能である。
この態様によれば、予備吐出時刻に予備吐出処理が行われない場合があるにもかかわらず、より確実にすべてのインク吐出口32から吐出不良要因を除去できる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、説明の便宜上、例えば、PC12の操作部25と、各プリンタ装置14の操作部45および不揮発性RAM47と、各プリンタ装置14のCPU41,ROM42およびRAM43のうち図7のステップS427を実行する部分とが互いに共同することにより、前記(9)項における「手動選択部」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、例えば、各プリンタ装置14のCPU41,ROM42およびRAM43のうち図7のステップS435を実行する部分が前記(11)における「特別印刷指令供給部」の一例を構成しているのである。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に従う印刷システムを説明する。
ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、重複した説明を省略する一方、異なる要素については、図8を参照して詳細に説明する。
第1実施形態においては、プリンタ装置14ごとに異なるアプリケーション・プログラムを用いることにより、そのプリンタ装置14の報知予定時刻が到来すると、そのプリンタ装置14につき、予備吐出の予告が行われる。
これに対し、本実施形態に従う印刷システムにおいては、ネットワーク10に接続された複数のプリンタ装置14を全体的に監視して推奨プリンタ表示処理を行うアプリケーション・プログラムがPC12にインストールされている。
ただし、ネットワーク10に接続された複数のプリンタ装置14のうち、監視されるべきものを制限してもよい。例えば、インクジェット式のプリンタ装置のみを監視してもよいし、インクジェット式のプリンタ装置であり、かつ、常に電源の入っている可能性の高い、ファクシミリ機能を備えた複合機に使用されているもののみを監視し、それを、必要に応じて、対象プリンタ装置として選択してもよい。
また、複数のプリンタ装置14の予備吐出時刻が監視される場合には、報知予定時刻が到来したプリンタ装置14のすべてについて、図6(b)に示すような推奨プリンタ表示のためのメッセージを表示してもよいが、それらプリンタ装置14のうち、最初に予備吐出時刻が到来することになるプリンタ装置についてのメッセージのみを表示してもよい。
図8には、本実施形態における推奨プリンタ表示処理を行うためにCPU21によって実行される推奨プリンタ表示処理プログラムが概念的にフローチャートによって表されている。
この推奨プリンタ表示処理においては、まず、すべてのプリンタ装置14のそれぞれにつき、図5のステップ310と同様にして、印刷ダイアログの検出処理が行われる(S510)。
次に、すべてのプリンタ装置14のそれぞれにつき、図5のステップS320と同様にして、印刷ダイアログが検出されたか否かが判定される(S520)。いずれのプリンタ装置14についても印刷ダイアログが検出されなかった場合には(S520:No)、ステップS510に戻る。
これに対し、少なくとも1つのプリンタ装置14において印刷ダイアログが検出された場合には(S520:Yes)、図5のステップS330と同様にして、印刷ダイアログが検出されたプリンタ装置14(以下、「見込みプリンタ装置14」という。)のそれぞれから報知予定時刻が取得される(S530)。
このステップS530においては、さらに、PC12が、すべての見込みプリンタ装置14のそれぞれから、予備吐出時刻に関する時間情報も取得する。
その後、すべての見込みプリンタ装置14のそれぞれにつき、取得された報知予定時刻が現在時刻を過ぎているか否かが判定される(S540)。いずれのプリンタ装置14についても、報知予定時刻が現在時刻より前である場合には(S540:No)、直ちにステップS510に戻り、再度、印刷ダイアログの検出処理が行われる。
これに対し、ネットワーク10上の複数のプリンタ装置14の中に、1台でも報知予定時刻を過ぎたプリンタ装置14(以下、「候補プリンタ装置14」という。)がある場合には(S540:Yes)、複数の候補プリンタ装置14が存在するか否かが判定される(S543)。
候補プリンタ装置14が1台のみである場合には、直ちにステップS550に移行し、その候補プリンタ装置14について、図6(b)に示すメッセージダイアログが表示される。
これに対し、候補プリンタ装置14(報知予定時刻が現在時刻を過ぎていると判定されたプリンタ装置14)が複数存在する場合には(S543:Yes)、それら候補プリンタ装置14のそれぞれにつき、予備吐出時刻と現在時刻とが互いに比較される(S547)。
このステップS547においては、さらに、それら候補プリンタ装置14のうち、予備吐出時刻が最も現在時刻に近いプリンタ装置14が対象プリンタ装置として選択される。
その後、この対象プリンタ装置として選択されたプリンタ装置14について、図6(b)に示すような、まもなく予備吐出が行われる旨のメッセージが表示される(S550)。
このように、最初に予備吐出時刻が到来するプリンタ装置14が優先的に対象プリンタ装置として選択され、それにより、報知予定時刻が到来したすべてのプリンタ装置14について一律に、ユーザによる印刷処理を催促する場合より、ネットワーク10上のすべてのプリンタ装置14において行われる予備吐出処理の回数および頻度を減らすことができる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、説明の便宜上、例えば、各PC12が前記(15)項における「端末装置」の一例を構成し、各PC12のうち図8のステップS510ないしS540、S543およびS547を実行する部分が同項における「記録装置選択部」の一例および前記(1)項における「頻度減少化部」の一例を構成しているのである。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に従う印刷システムを説明する。
ただし、本実施形態は、第1実施形態に対し、インク吐出処理に関する要素が異なるのみで、他の要素については共通するため、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、重複した説明を省略する一方、異なる要素については、図10を参照して詳細に説明する。
第1実施形態においては、図3に示すステップS140において印刷処理が終了すると、必ずステップS145において前回吐出時刻tnが更新される。そのため、第1実施形態においては、予備吐出の予告(報知)後に印刷処理が行われると、その印刷処理によってすべてのインク吐出口32からインクが十分な量で吐出されているか否かを問わず、予備吐出処理が省略される。
これに対し、本実施形態においては、すべてのインク吐出口32につき、インク吐出口32ごとに、先行する印刷処理の実行中にインク吐出が行われた回数の合計値がRAM43に記憶される。
さらに、次回予備吐出時刻tn+1が到来すると、すべてのインク吐出口32のうちインク吐出回数のうちの最小値(以下、「最小インク吐出回数」という。)が規定値を超えているか否か、すなわち、インク吐出量が最小であるインク吐出口32のインク吐出量(以下、「最小インク吐出量」という。)が十分であるか否かが判定される。
その最小インク吐出回数が規定値を超えていなければ、予備吐出処理が行われ、最小インク吐出回数が規定値を超えているときに限り、予備吐出処理が省略される。
図10には、本実施形態に従う印刷システムにおける各プリンタ装置14において実行されるインク吐出処理プログラムがフローチャートによって概念的に表されている。
以下、図10を参照することにより、このインク吐出処理プログラムを説明するが、このインク吐出処理プログラムは、図3に示すインク吐出処理プログラムと共通するステップを有するため、図10に示す複数のステップのうち図3と共通するステップについては、図3と同一のステップ番号を引用することによって重複した説明を省略し、異なるステップのみについて詳細に説明する。
このインク吐出処理においては、ある回の印刷処理が終了すると(S140)、ステップS145を経由することなく、ステップS115に戻る。
また、次回予備吐出時期tn+1が到来すると(S125:Yes)、前記最小インク吐出回数が規定値を超えているか否か、すなわち、前記最小インク吐出量が十分であるか否かが判定される(S127)。
その最小インク吐出回数が規定値を超えていない場合には(S127:No)、予備吐出処理が行われる(S130)。その後、前回吐出時刻tnが現在時刻t0と等しくなるように更新される(S145)。
これに対し、その最小インク吐出回数が規定値を超えている場合には(S127:Yes)、予備吐出処理が行われることなく、前回吐出時刻tnが現在時刻t0と等しくなるように更新される(S145)。
最小インク吐出回数が規定値を超えている場合にはじめて、予備吐出処理が省略されるのであり、よって、予備吐出によるインク消費量を節約することを優先する余り、印字品質が低下してしまう事態が回避される。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、説明の便宜上、例えば、各プリンタ装置14のCPU41,ROM42およびRAM43のうち、図10のステップS127を実行する部分が、前記(10)項における「ノズル・クリーニング処理禁止部」の一例を構成し、最小インク吐出回数が規定値を超えるという事象が、同項における「予め設定された条件」の一例を構成しているのである。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に従う印刷システムを説明する。
ただし、本実施形態は、第5実施形態に対し、インク吐出処理に関する要素が異なるのみで、他の要素については共通するため、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、重複した説明を省略する一方、異なる要素については、図11を参照して詳細に説明する。
本実施形態は、最小インク吐出量が十分である場合にはじめて予備吐出処理が省略される点で第5実施形態と共通する。しかし、本実施形態は、次回予備吐出時刻(予備吐出の予定時刻)に、予備吐出処理を行うか印刷処理を行うかをユーザによって選択するユーザ選択機能を有する点で、そのようなユーザ選択機能を有しない第5実施形態とは相違する。
本実施形態は、そのようなユーザ選択機能を有する点で、第3実施形態と共通する。
しかし、本実施形態は、次回予備吐出時刻に、予め設定された複数枚の画像が順に自動的に印刷されるとともに、その自動印刷が、最小インク吐出量が十分となった時点に終了する点で、そのような機能を有しない第3実施形態とは相違する。
図11には、本実施形態に従う印刷システムにおける各プリンタ装置14において実行されるインク吐出処理プログラムがフローチャートによって概念的に表されている。
以下、図11を参照することにより、このインク吐出処理プログラムを説明するが、このインク吐出処理プログラムは、図3および図10に示すインク吐出処理プログラムと共通するステップを有するため、図11に示す複数のステップのうち図3または図10と共通するステップについては、図3および図10と同一のステップ番号を引用することによって重複した説明を省略し、異なるステップのみについて詳細に説明する。
このインク吐出処理においては、次回予備吐出時刻tn+1が到来すると(S125:Yes)、後に詳述する試行回数Nの値が0にセットされる(S126)。続いて、前記最小吐出量が十分であるか否かが判定される(S127)。
最小インク吐出量が十分である場合には(S127:Yes)、予備吐出処理が行われることなく、前回吐出時刻tnが現在時刻t0と等しくなるように更新される(S145)。
これに対し、最小インク吐出量が十分ではない場合には(S127:No)、試行回数Nの現在値が最大値Nmaxより小さいか否かが判定される(S426)。
試行回数Nの現在値が最大値Nmaxより小さい場合には(S426:Yes)、予備吐出時刻に行うべき処理の種類についての設定内容が、印刷処理であるか否かが判定される(S427)。
その設定内容が印刷処理である場合には(S427:Yes)、ユーザによって予め指定された印刷データが保存されている格納領域からその印刷データが取得される(S435)。
本実施形態においては、複数の画像にそれぞれ対応する複数種類の印刷データが順に取得される。さらに、それら印刷データのうち、付された番号が1であるものが、今回の印刷データとして取得される。
続いて、その1番目の印刷データに基づき、1番目の画像が用紙P上に印刷される(S437)。本実施形態においては、次回予備吐出時刻tn+1に予備吐出処理を省略しても画質が低下しないようにするために、ステップS437の試行が反復される。
このステップS437の反復回数が前述の試行回数Nであり、この値は、次回予備吐出時刻tn+1に自動的に印刷される画像の枚数を意味する。
その後、試行回数Nが1だけインクリメントされ(S440)、続いて、ステップS127に戻る。
1番目の画像の印刷により、最小インク吐出量が十分になれば(S127:Yes)、ステップS130がスキップされてステップS145に移行する。
これに対し、未だ最小インク吐出量が十分でなければ(S127:No)、試行回数Nの現在値が最大値Nmaxより小さいか否かが判定される(S426)。
試行回数Nの現在値が最大値Nmaxより小さい場合には(S426:Yes)、予備吐出時刻に行うべき処理の種類のついての設定内容が、印刷処理であるか否かが判定される(S427)。その設定内容は、印刷処理であると仮定されているから(S427:Yes)、その後、2番目の印刷データが取得される(S435)。
この2番目の印刷データは、1番目の印刷データとは、印刷のために使用されるインク吐出口32の位置が完全に一致していない。したがって、確率的に、1枚しか画像を印刷しない場合より、複数枚の画像を印刷した場合の方が、最小インク吐出量が十分になる可能性が高い。
その後、その2番目の印刷データに基づき、2番目の画像が別の用紙P上に印刷される(S437)。続いて、試行回数Nが1だけインクリメントされ(S440)、その後、ステップS127に戻る。
2番目の画像の印刷により、最小インク吐出量が十分になれば(S127:Yes)、ステップS130がスキップされてステップS145に移行する。これに対し、未だ最小インク吐出量が十分でなければ(S127:No)、試行回数Nの現在値が最大値Nmaxより小さいか否かが判定される(S426)。
このようにしてステップS127、S426、S427、S435、S437およびS440からなるループが反復された結果、試行回数Nの現在値が最大値Nmaxと等しくなるかまたはそれを超えると(S426:No)、予備吐出時刻に行うべき処理の種類のついての設定内容が印刷処理であっても、予備吐出処理が行われる(S130)。
したがって、本実施形態によれば、次回予備吐出時刻に、予備吐出処理に代えて印刷処理を行うことがユーザによって指定されていても、その指定に従って予備吐出処理を省略したのでは、その後に印刷される画像の品質が低下する可能性がある場合には、予備吐出処理が行われる。よって、本実施形態によれば、画質の維持を優先しながら、予備吐出によるインク消費量の節減が試行される。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、説明の便宜上、例えば、各プリンタ装置14のCPU41,ROM42およびRAM43のうち、図11のステップS427、S435およびS437を実行する部分が、前記(11)項における「特別印刷指令供給部」の一例を構成し、各プリンタ装置14のCPU41,ROM42およびRAM43のうち、図11のステップS126、S435およびS440を実行する部分が、前記(12)項における「シーケンシャル供給部」の一例を構成し、各プリンタ装置14のCPU41,ROM42およびRAM43のうち、図11のステップS126、S426およびS440を実行する部分が、前記(13)項における「代替起動部」の一例を構成しているのである。
なお付言するに、本発明は、インクセーブモードと画質優先モードとがユーザの操作によって選択される態様で実施することが可能である。
インクセーブモードは、画質よりインク消費量節約を優先するユーザによって選択される。このインクセーブモードにおいては、ユーザが、次回予備吐出時刻に先立ち、予備吐出回避を目的として印刷指令を出せば、前述の最小インク吐出量の多少(予備吐出の省略に起因する画質低下の可能性の大小)を問わず、予備吐出が省略される。
これに対し、画質優先モードは、できることならインク消費量を節約したいがそれよりも画質を優先するユーザによって選択される。この画質優先モードにおいては、ユーザが、次回予備吐出時刻に先立ち、予備吐出回避を目的として印刷指令を出せば、前述の最小インク吐出量が規定値を超えていることを条件に予備吐出が省略される。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、本発明の主旨を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の変形および/または改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
本発明の第1実施形態に従う印刷システムのハードウエア構成を示す系統図である。 図1に示す印刷システムにおける各プリント装置において行われる動作内容を経時的に表わすタイムチャートである。 図1に示す各プリンタ装置においてメイン動作としてのインク吐出処理を行うためのコンピュータによって実行されるインク吐出処理プログラムを概念的に表わすフローチャートである。 図3におけるステップS150の詳細を報知予定時刻取得処理プログラムとして概念的に表わすフローチャートである。 本発明の第2実施形態に従う印刷システムにおけるPCにおいて推奨プリンタ表示処理を行うためにコンピュータによって実行される推奨プリンタ表示処理プログラムを概念的に表わすフローチャートである。 図5におけるステップS350の実行により、印刷時にPCの表示部に表示される画面の一例を示す正面図である。 本発明の第3実施形態に従う印刷システムにおける各プリンタ装置においてメイン動作としてのインク吐出処理を行うためのコンピュータによって実行されるインク吐出処理プログラムを概念的に表わすフローチャートである。 本発明の第4実施形態に従う印刷システムにおけるPCにおいて推奨プリンタ表示処理を行うためにコンピュータによって実行される推奨プリンタ表示処理プログラムを概念的に表わすフローチャートである。 図1に示す印字部を示す斜視図である。 本発明の第5実施形態に従う印刷システムにおける各プリンタ装置においてメイン動作としてのインク吐出処理を行うためのコンピュータによって実行されるインク吐出処理プログラムを概念的に表わすフローチャートである。 本発明の第6実施形態に従う印刷システムにおける各プリンタ装置においてメイン動作としてのインク吐出処理を行うためのコンピュータによって実行されるインク吐出処理プログラムを概念的に表わすフローチャートである。
符号の説明
10 ネットワーク
12 PC
14 プリンタ装置
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 ネットワークI/F
25 操作部
26 表示部
27 不揮発性RAM
30 印字部
32 インク吐出口
34 プリントヘッド
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 ネットワークI/F
45 操作部
46 表示部
47 HDD

Claims (10)

  1. インクジェット式記録装置であって、
    それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、
    印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、
    前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、
    前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出する算出部と、
    その算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を現在時刻が経過した場合に、前記ノズル・クリーニング処理部を起動させるノズル・クリーニング処理起動部と、
    前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を時間軸上で監視することにより、前記プリントヘッドによって実際にノズル・クリーニング処理が行われる頻度の減少に関する処理を実行する頻度減少化部と
    を含み、
    前記頻度減少化部は、
    前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻の到来に先立ち、前記印刷処理部に対して前記印刷指令を入力することをユーザに促す催促部を含むインクジェット式記録装置。
  2. インクジェット式記録装置であって、
    それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、
    印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、
    前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、
    前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出する算出部と、
    その算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を現在時刻が経過した場合に、前記ノズル・クリーニング処理部を起動させるノズル・クリーニング処理起動部と、
    前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を時間軸上で監視することにより、前記プリントヘッドによって実際にノズル・クリーニング処理が行われる頻度の減少に関する処理を実行する頻度減少化部と
    を含み、
    前記頻度減少化部は、
    前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻から、予め設定された時間遡った時刻を報知予定時刻として算出する報知予定時刻算出部と、
    現在時刻が、前記算出された報知予定時刻を過ぎている場合に、視覚的、聴覚的または触覚的なアラームを起動させることにより、前記プリントヘッドによってまもなく次回のノズル・クリーニング処理が行われる予定であることをユーザに報知する報知部と
    を含むインクジェット式記録装置。
  3. さらに、
    前記報知部による報知を禁止する報知禁止時間帯を設定する時間帯設定部と、
    前記算出された報知予定時刻が、前記設定された報知禁止時間帯内にある場合に、その報知予定時刻を、前記設定された報知禁止時間帯の開始時刻より早い時刻に変更する変更部と
    を含む請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
  4. さらに、
    ユーザからの設定指令に応じ、前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻に、前記印刷処理と前記ノズル・クリーニング処理とのうち実行されるべきものを選択する手動選択部を含む請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  5. 前記頻度減少化部は、
    前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻に、予め設定された画像を予め設定された印刷データに基づいて前記記録媒体に印刷するための特別印刷指令を前記印刷処理部に対して供給する特別印刷指令供給部を含む請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  6. 前記予め設定された画像は、その印刷のために使用されるべきインク吐出口の位置に関して互いに一致しない複数の画像を含み、
    前記特別印刷指令供給部は、
    前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻に、前記印刷処理部に対して、前記複数の画像を順に印刷するための複数の特別印刷指令を、前記複数のインク吐出口のそれぞれから実際に吐出されたインクの量に関して予め設定された条件が成立する前に、自動的に順に供給するシーケンシャル供給部を含む請求項5に記載のインクジェット式記録装置。
  7. 前記頻度減少化部は、さらに、
    前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻に、前記印刷処理部に対する特別印刷指令の供給回数が上限値を超えるまで行ったにもかかわらず、前記条件が成立しない場合に、前記印刷処理部に代えて前記ノズル・クリーニング処理部を起動させる代替起動部を含む請求項6に記載のインクジェット式記録装置。
  8. インクジェット式記録装置であって、
    それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、
    印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、
    前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、
    前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出する算出部と、
    その算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を現在時刻が経過した場合に、前記ノズル・クリーニング処理部を起動させるノズル・クリーニング処理起動部と、
    前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を時間軸上で監視することにより、前記プリントヘッドによって実際にノズル・クリーニング処理が行われる頻度の減少に関する処理を実行する頻度減少化部と
    を含み、
    当該インクジェット式記録装置は、ネットワークを介してウェブサーバと通信可能に接続され、
    前記頻度減少化部は、
    前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻に、予め設定されたウェブサーバの所定の格納場所に格納されたデータであって、所定のタイミングで前記ウェブサーバにより更新されるものに基づいて画像を前記記録媒体に印刷するための特別印刷指令を前記印刷処理部に対して供給する特別印刷指令供給部を含むインクジェット式記録装置。
  9. 共通の端末装置がネットワークを介して複数の記録装置と通信可能とされ、その端末装置からの印刷指令に基づき、前記複数の記録装置を選択的に用いて記録媒体上に画像を記録することが可能なネットワーク接続型記録システムであって、
    前記複数の記録装置は、複数のインクジェット式記録装置を含み、
    各インクジェット式記録装置は、
    それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、
    印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、
    前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、
    前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出するノズル・クリーニング処理予定時刻算出部と、
    その算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を現在時刻が経過した場合に、前記ノズル・クリーニング処理部を起動させるノズル・クリーニング処理起動部と、
    前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻から、予め設定された時間遡った時刻を基準時刻として算出する基準時刻算出部と
    を含み、
    前記端末装置は、
    前記複数のインクジェット式記録装置のうち、前記算出された基準時刻を現在時刻が経過したものを、前記端末装置からの印刷指令に応答して起動されるべき対象記録装置として選択することに関する処理を実行する選択部を含むネットワーク接続型記録システム。
  10. 共通の端末装置がネットワークを介して複数の記録装置と通信可能とされ、その端末装置からの印刷指令に基づき、前記複数の記録装置を選択的に用いて記録媒体上に画像を記録することが可能なネットワーク接続型記録システムであって、
    前記複数の記録装置は、複数のインクジェット式記録装置を含み、
    各インクジェット式記録装置は、
    それぞれインクが吐出される複数個のインク吐出口を有するプリントヘッドと、
    印刷指令を受けると、前記複数個のインク吐出口を選択的に起動させてインクを吐出させることにより、記録媒体に画像を印刷する印刷処理を行う印刷処理部と、
    前記複数個のインク吐出口からインクを吐出させ、それにより、前記複数個のインク吐出口からインク吐出不良要因を除去するノズル・クリーニング処理を行うノズル・クリーニング処理部と、
    前記プリントヘッドによって最後にインク吐出が行われた前回吐出時刻から、予め設定された基準時間間隔が経過した時刻を、前記プリントヘッドによって次回のノズル・クリーニング処理が行われることが予定されるノズル・クリーニング処理予定時刻として算出するノズル・クリーニング処理予定時刻算出部と
    を含み、
    前記端末装置は、
    前記複数のインクジェット式記録装置のうち、前記算出されたノズル・クリーニング処理予定時刻を最初に現在時刻が経過することになるものを前記対象記録装置として選択することに関する処理を実行する記録装置選択部を含むネットワーク接続型記録システム。
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