JP6003128B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録ヘッドの駆動制御方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェット記録ヘッドの駆動制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録ヘッドの駆動制御方法に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等のインクジェット記録装置(画像記録装置)として使用するインクジェット記録装置におけるインクジェット記録ヘッドは、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する圧力発生室(圧力室、加圧液室、液室、インク室、インク流路等とも称される。)と、この圧力発生室内のインクを加圧するエネルギーを発生するアクチュエータ手段(エネルギー発生手段)とを備えている。
インクジェット記録ヘッドは、アクチュエータ手段を駆動することで圧力発生室内のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させ、記録の必要なときにのみインク滴を吐出するインク・オン・デマンド方式のものが主流である。
インクジェット記録ヘッドは、インク滴(記録液体)を吐出させるためのアクチュエータ手段の種類により、幾つかの方式に大別され、一般にピエゾ方式、バブルジェット(登録商標)方式がよく知られている。
ピエゾ方式は、圧力発生室の壁の一部を薄い振動板で構成し、これに対応して圧力発生素子である圧電素子を配置したもので、圧電素子に電圧を印加して振動板を変形させることで、圧力発生室内の圧力を変化させてインク滴を吐出させる方式である。
バブルジェット(登録商標)方式は、液室内部に発熱体素子を配置し、通電による発熱体の加熱によって気泡を発生させ、気泡の圧力によってインク滴を吐出させる方式である。
また、これ以外に静電型のものも提案されている。これは、圧力発生室の壁面を形成する振動板とこの振動板に対向して配置された圧力発生室外の個別電極とを備え、振動板と電極との間に電界を印加して静電力を発生させ、これにより振動板を変形させて、圧力発生室内の圧力/体積を変化させてノズルからインク滴を吐出させる。
ところで上記従来のインクジェット記録ヘッドにおいて、ノズルからインク滴を吐出しない状態が継続すると、外気に接しているノズル近傍のインクは、水分蒸発により徐々に粘度が上昇していく。このような増粘現象が発生した場合には、増粘したインクを排出させ、正常な吐出を行える状態に戻すための回復手段が必要となる。
放置時間が数週間の長期に渡る場合には、この回復手段として増粘したインクをノズル側から吸引し、排出する吸引回復動作が一般に用いられている。一方、放置時間が数時間〜数日程度の場合には、その都度吸引回復動作を行うと、多量のインクを消費すること及び回復に時間を要するなどの問題がある。
そのため、後者のような低増粘状態では、空吐出動作により増粘インクを排出する方法が用いられている。これは、増粘インクを強制的に吐出させることで、インク室内をフレッシュなインクに置き換える技術で、既に知られている。
例えば、特許文献1には、空吐出動作でインク室内の増粘インクや気泡を除去し、正常吐出可能な状態に回復させる目的で、駆動パルスの印加数を温度によって変える液体噴射装置が開示されている。
この液体噴射装置の空吐出動作では、正常吐出時のインク粘度が低温では高く、高温では低いという性質から、空吐出動作においても、低温では電圧の高い波形を用い、高温では電圧の弱い波形を用いている。
しかし、放置された環境温度が高いほど、外気中の飽和水蒸気量が多く、ノズル近傍の水分蒸発速度が高くなるため、インク増粘速度は、高温環境ほど速く低温環境ほど遅くなる。
ところが、前記従来の方法では、低温環境と高温環境それぞれに数時間程度放置した後に空吐出動作で回復を図る場合に、ノズル近傍の増粘インクの粘度が高い高温環境で電圧の弱い空吐出波形、ノズル近傍の増粘インクの粘度が低い低温環境で電圧の強い空吐出波形を用いている。そのため、インクの増粘状態と波形の強さに矛盾があり、高温ほど回復効率が悪く、低温では必要以上に強い駆動波形を用いることになり、ミストを生じたり、余分な電力を消費するという問題がある。
そこで、本発明は、数時間〜数日程度放置した後(ここでは「放置後」という)の空吐出動作において、この矛盾を解決するため、放置環境が低温の場合には空吐出波形の電圧を低く、高温の場合には電圧を高くすることで、放置環境を考慮してインク室内の増粘インクを効率的に排出することを目的とする。
本発明は、ノズルと、前記ノズルに連通する圧力発生室と、前記圧力発生室に圧力を発生させる圧力発生素子とを備えたインクジェット記録ヘッドと、前記圧力発生素子に駆動電圧を印加してインクジェット記録ヘッドを駆動するヘッド制御部と、前記ヘッド制御部に駆動電圧を供給する印刷制御部を備えたインクジェット記録装置であって、前記印刷制御部は、放置時間が、前記ノズル近傍のインク粘度と温度との関係が、インク粘度が高温の場合の方が低温の場合よりも低くなる関係から高温の場合の方が低温の場合よりも高くなる関係に逆転するまでの所定時間未満の時、放置後環境温度が低温の場合のほうが高温の場合よりも駆動電圧を大きく設定した空吐出信号を前記ヘッド制御部に供給し、放置時間が前記所定時間以上の時、放置後環境温度が高温の場合のほうが低温の場合よりも駆動電圧を大きく設定する空吐出信号を前記ヘッド制御部に供給し、前記ヘッド制御部は、供給される空吐出信号の駆動電圧を前記圧力発生素子に印加して、前記ノズル近傍および前記圧力発生室内の増粘したインクを前記ノズルから吐出させることを特徴とする。
本発明によれば、放置後の空吐出動作において、放置環境が低温の場合には空吐出波形の電圧を低く、高温の場合には電圧を高くすることで、従来のインクジェット記録装置における矛盾を解決し、放置後におけるインク室内の増粘インクを効率的に排出することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置のインクジェット記録ヘッドの液室長手方向に沿う断面図である。 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置のインクジェット記録ヘッドの液室短手方向に沿う断面図である。 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置のインクジェット記録ヘッドの液室平面方向に沿う断面図である。 制御部の概要を示すブロック図である。 印刷制御部及びヘッドドライバの一例を示すブロック図である。 空吐出動作に使用する駆動信号について説明する図である。 従来の空吐出動作における駆動電圧と温度の関係について説明する図である。 温度に対する飽和水蒸気量を表すグラフである。 インクを外気に晒したまま放置した時間と粘度の関係を表す図である。 放置後空吐出信号の第一の実施形態について説明する図である。 具体的な空吐出信号の第二の実施形態について説明する図である。 具体的な放置後空吐出動作の第三の実施形態について説明する図である。 具体的な放置後空吐出動作の第四の実施形態について説明する図である。 具体的な放置後空吐出動作の第五の実施形態について説明する図である。 具体的な放置後空吐出動作の第六の実施形態について説明する図である。 具体的な放置後空吐出動作の第七の実施形態について説明する図である。 具体的な放置後空吐出動作の第八の実施形態について説明する図である。
次に、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置について添付図面を参照して説明する。
図1は、本インクジェット記録装置の記録ヘッドを構成するインクジェット記録ヘッド10の液室長手方向に沿う断面図である。図2は、記録ヘッドを構成するインクジェット記録ヘッド10の液室短手方向に沿う断面図である。図3は、記録ヘッドを構成するインクジェット記録ヘッド10の液室平面方向に沿う断面図である。
本インクジェット記録装置のインクジェット記録ヘッド10は、インク供給口11(図3)、共通液室12となる彫り込みを形成したフレーム1と、流体抵抗部21、圧力発生室22となる彫り込みとノズル31に連通する連通口23を形成した流路板2と、ノズル31を形成するノズル板3と、島状凸部61、ダイヤフラム部62およびインク流入口63を有する振動板6と、振動板6に接着層7を介して接合された圧力発生素子である積層圧電素子5と、積層圧電素子5を固定しているベース4を備えている。
ベース4はチタン酸バリウム系セラミックからなり、積層圧電素子5を2列配置して接合している。積層圧電素子5は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層と、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極層とを交互に積層している。内部電極層は両端で外部電極に接続する。積層圧電素子5はハーフカットのダイシング加工により櫛歯状に分割され、1つ毎に駆動部56と支持部57(非駆動部)として使用する。
外部電極の外側はハーフカットのダイシング加工で分割されるように、切り欠き等の加工により長さを制限しており、これらは複数の個別電極54となる。他方はダイシング加工では分割されずに導通しており共通電極55となる。
駆動部56の個別電極54にはFPC(フレキシブルプリント回路)8が半田接合されている。また、共通電極55は積層圧電素子5の端部に電極層を設けて回し込んでFPC8のGnd電極に接合している。FPC8にはヘッド制御部であるヘッドドライバ109(図4)が実装されており、これにより駆動部56への駆動電圧印加を制御している。
振動板6は、薄膜のダイヤフラム部62と、このダイヤフラム部62の中央部に形成した駆動部56となる積層圧電素子5と接合する島状凸部(アイランド部)61と、フレーム1に接合する梁を含む厚膜部と、インク流入口63となる開口を電鋳工法によるNiメッキ膜を2層重ねて形成している。ダイヤフラム部62の厚さは3μm、幅は35μm(片側)である。
この振動板6の島状凸部61と積層圧電素子5の可動部(駆動部)56、振動板6とフレーム1の結合は、ギャップ材を含んだ接着層7をパターニングして接着している。流路板2はシリコン単結晶基板を用いて、流体抵抗部21、圧力発生室22となる彫り込み、およびノズル31に対する位置に連通口23となる貫通口をエッチング工法でパターニングして形成している。エッチングで残された部分が圧力発生室22の隔壁24となる。また、このインクジェット記録ヘッド10ではエッチング幅を狭くする部分を設けて、これを流体抵抗部21とした。
ノズル板3は金属材料、例えば電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成したもので、インク滴を飛翔させるための微細な吐出口であるノズル31を多数形成している。このノズル31の内部形状(内側形状)は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成している。また、このノズル31の径はインク滴出口側の直径で約20〜35μmである。また各列のノズルピッチは150dpiとした。
このノズル板3のインク吐出面(ノズル表面側)は、図示しない撥水性の表面処理を施した撥水処理層32を設けている。PTFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えばフッ化ピッチなど)を蒸着コートしたもの、シリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け等、インク物性に応じて選定した撥水処理膜を設けて、インクの滴形状、飛翔特性を安定化し、高品位の画像品質を得られるようにしている。インク供給口11と共通液室12となる彫り込みを形成するフレーム1は樹脂成形で作製している。
このように構成したインクジェット記録ヘッド10においては、記録信号に応じて駆動部56に駆動パルス(即ち駆動信号)で構成される駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、駆動部56に積層方向の変位が生起し、振動板6を介して圧力発生室22が加圧されて圧力が上昇し、ノズル31からインク滴が吐出される。
その後、インク滴吐出の終了に伴い、圧力発生室22内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動電圧(駆動パルス)の放電過程によって圧力発生室22内に負圧が発生してインク充填工程へ移行する。このとき、インクタンクから供給されたインクは共通液室12に流入し、共通液室12からインク流入口63を経て流体抵抗部21を通り、圧力発生室22内に充填される。
流体抵抗部21は、吐出後の残留圧力振動の減衰に効果がある反面、表面張力による最充填(リフィル)に対して抵抗になる。流体抵抗部21を適宜に選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスが取れ、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くできる。
このように構成したインクジェット記録ヘッド10において、印字動作の高速化と高画質化を両立するために、同一のノズル31からインク量の異なる複数の種類のインク滴を吐出する方法が行なわれており、一周期駆動信号から選択的に駆動信号を印加することで、小ドットから大ドットまで形成している。多くの場合は最大2bit(4階調)の制御を行なっている。
次に、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の制御部の概要について図4を参照して説明する。
図4は前記制御部100の概要を示すブロック図である。
制御部100は、インクジェット記録装置全体の制御を行い、かつその空吐出動作の制御を行うCPU101と、CPU101が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM102と、画像データ等を一時格納するRAM103と、インクジェット記録装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能なNVRAM(不揮発性メモリ)104と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC105とを備えている。
また、制御部100は、インクジェット記録ヘッド10を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含み、かつ、キャリッジ側に設けたインクジェット記録ヘッド10を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)109を制御する印刷制御部108と、キャリッジを移動走査する主走査モータ、搬送ベルトを周回移動させる副走査モータ等のモータ駆動部110などを備えている。また、制御部100には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル114が接続されている。
制御部100は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読取装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのホストインターフェース(以下ホストI/Fと略記する)106を持っており、ホスト120側から、ケーブル或いはネットワークを介してそれらの出力信号をホストI/F106で受信する。
制御部100のCPU101は、ホストI/F106に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC105にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部108からヘッドドライバ109に転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成はホスト120側のプリンタドライバ121で行っている。
印刷制御部108は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ109に出力する。また、印刷制御部108は前記動作を行う他、ROM102に格納されている駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動信号波形部を含み、1又は複数の駆動パルスで構成される駆動信号をヘッドドライバ109に対して出力する。
ヘッドドライバ109は、印刷制御部108からシリアルに入力されるインクジェット記録ヘッド10の1行分に相当する画像データに基づきインクジェット記録ヘッド10を駆動する。即ち、ヘッドドライバ109は、印刷制御部108から与えられる駆動信号を構成する駆動パルスを、インクジェット記録ヘッド10の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(ここでは積層圧電素子5)に対して選択的に印加し、これによってインクジェット記録ヘッド10を駆動する。
ヘッドドライバ109は、駆動信号を構成する駆動パルスを選択することによって、インクジェット記録ヘッド10において、例えば、大滴、中滴、小滴など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
I/O(入出力)部113は、装置に装着されている各種のセンサ群115からの情報を取得し、プリンタの制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部108やモータ駆動部110等の制御に供する処理を行う。
センサ群115は、用紙の位置を検出するための光学センサや、機内の温度を監視するためのサーミスタ、機内の湿度を監視するための湿度センサ、帯電ベルトの電圧を監視するセンサ、カバーの開閉を検出するためのインターロックスイッチなどがあり、I/O部113は様々なセンサ情報について前記処理を行うことができる。
次に、印刷制御部108及びヘッドドライバ109の一例について図5を参照して説明する。
印刷制御部108は、既に述べたように、画像形成時に1印刷周期内において複数の駆動パルス(即ち駆動信号)で構成される駆動波形(共通駆動波形)を生成して出力すると共に、空吐出動作時に1空吐出周期内において複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形(共通駆動波形)を生成して出力する駆動波形生成部201と、印刷画像に応じた2ビットの画像データ(階調信号0、1)と、転送クロック、ラッチ信号(LAT)、滴制御信号M0〜M3を出力するデータ転送部202とを備えている。
なお、滴制御信号M0〜M3は、ヘッドドライバ109の後述するスイッチ手段であるアナログスイッチ215の開閉を滴毎に指示する2ビットの信号であり、駆動波形の印刷周期に合わせて選択すべき波形でHレベル(ON)に状態遷移し、駆動波形非選択時にはLレベル(OFF)に状態遷移する。
ヘッドドライバ109は、データ転送部202からの転送クロック(シフトクロック)及び画像データ(階調データ:2ビット/1チャンネル(1ノズル))を入力するシフトレジスタ211と、シフトレジスタ211の各レジスト値をデータ転送部202からのラッチ信号によってラッチするためのラッチ回路212と、階調データと滴制御信号M0〜M3をデコードして結果を出力するデコーダ213と、デコーダ213のロジックレベル電圧信号をアナログスイッチ215が動作可能なレベルへとレベル変換するレベルシフタ214と、レベルシフタ214を介して与えられるデコーダ213の出力でオン/オフ(開閉)されるアナログスイッチ215とを備えている。
アナログスイッチ215は、各積層圧電素子5の個別電極54に接続されていると共に、駆動波形生成部201からの駆動波形が入力されている。したがって、シリアル転送された画像データ(階調データ)と滴制御信号M0〜M3をデコーダ213でデコードした結果に応じてアナログスイッチ215がオンにすることにより、駆動波形を構成する所要の駆動信号が通過して(選択されて)積層圧電素子5に印加される。
次に、以上で説明した制御部100で制御されて行う空吐出動作の駆動信号について説明する。
図6は、空吐出動作に使用する駆動信号について説明する図であり、図7は、従来の空吐出動作における駆動電圧と温度の関係について説明する図である。
図6Aは空吐出動作に使用する印刷制御部108で作成した駆動波形の例である。縦軸は電圧、横軸は時間を表す。
空吐出では、ノズル近傍の増粘したインクを強制的に吐出する必要がある。そのため、空吐出駆動信号の電圧は一般に印字信号の電圧よりも大きい。図6Bは、駆動波形を構成するパルスのうちの一つを抜き出したものである。図示するパルスの放電要素b1により圧力発生室の体積が膨張し、同保持要素b2(時間幅P)で圧力室内の体積を一定に保ち、同充電要素b3により圧力室内の体積を収縮させ、インク室内のインクを吐出する。
一般にインク粘度ηは絶対温度Tとlnη∝1/Tの関係がある。したがって画像形成用の駆動信号は、インク温度が低い時には駆動電圧を高く、インク温度が高いときには駆動電圧を低くすることで、温度が変わっても吐出するインク滴の速さがほぼ一定になるよう調整している。
図7は、インクの増粘がノズルに張ったメニスカスの表面近くに限られており、かつ増粘度が少ない場合、例えば、シリアル機にて複数枚の画像を出力する際に、次の用紙が搬送されるまでの印字休止期間の後などに行う空吐出動作における駆動電圧と温度の関係を示すものである。個別インク室内のほとんどはフレッシュなインクで満たされていると考えられるため、空吐出駆動信号の電圧と温度の関係は、印字信号の電圧と温度の関係と同様、インク粘度の高い低温ほど高い電圧を使用し、インク粘度の低い高温ほど低い電圧を使用すればよい。
図8は、温度に対する飽和水蒸気量を表すグラフである。
一般に温度が高いほど飽和水蒸気量が多い、すなわち多くの水が空気中で水蒸気として存在することができる。したがって、ノズルからインク滴を吐出しない状態が継続すると、水分蒸発により、メニスカスの表面だけでなく、ノズル開口部や個別インク室内のインクも、外気に近い領域から徐々に粘度が上昇していく。インクの増粘速度は、インクに含まれる湿潤剤の量や性質にも依存するが、ノズルに張ったメニスカスが晒される外気環境にも大きく依存する。即ち、飽和水蒸気量の多い高温環境ほどインク内の水分の蒸発速度は速く、逆に低温環境では蒸発速度は遅い。
図9は、インクを外気に晒したまま放置した時間(放置時間)と粘度の関係を表す図である。放置前は、インク粘度は「高温<低温」の関係にあるが、放置時間が長くなると共にインクの増粘が進み、図9の時刻Aを越えるとノズル近傍のインク粘度と温度の関係は「低温<高温」に逆転することが分かる(逆転するまでにかかる時間は、インクの物性に依るが、概ね、数時間〜1日程度である)。
実際のインクジェット記録ヘッド10では、ノズル面にキャップ等で保湿機構を設けているため、外気放置よりも増粘速度は低下するが、高温ほど蒸発速度が速いことに変わりはなく、一定の放置時間後には上記と同様の粘度の逆転が起こる。
したがって、このような放置後の空吐出動作においては、空吐出駆動信号の電圧と温度が図7に示す関係にあるのは好ましくない。つまり、高温であるほど空吐出動作の効率が悪く、低温では電圧が強すぎるために、ミストの発生や電力消費量が大きくなるという問題が生じる。
そこで、この問題を解決するための放置後空吐出信号について説明する。
図10は、放置後空吐出信号の第一の実施形態について説明する図であり、インクジェット記録ヘッド10に適用する放置後空吐出信号の第一の実施形態である。図10Aの実線で示した曲線は、放置後空吐出信号の駆動電圧(吐出電圧)と環境温度の関係、点線で示した曲線は、放置前空吐出信号の駆動電圧(吐出電圧)と環境温度の関係を表す。
2つの曲線の同一温度環境における駆動電圧差ΔVは、環境温度が高いほど大きくなる。図10Bは、空吐出信号電圧と放置時間の関係を表しており、実線で示した曲線が高温放置の場合、点線で示した曲線が低温放置の場合となっている。図10Bの放置時間0における駆動電圧は図10Aの放置前空吐出に対応している。放置前とは、具体的には、印字動作直後から数分程度を意味する。このとき、インクはほぼフレッシュな状態にあるため、粘度は「高温<低温」の関係にある。したがって、その関係に合わせて放置前空吐出の駆動信号の駆動電圧と温度の関係は図10Aの点線曲線のようにするのが一般的である。
一方、印字後の放置時間が長くなるとインクはメニスカス近傍からだんだんと乾燥していって増粘が進む。また、そのときの増粘速度は環境温度によって異なり、高温ほど増粘速度が速く、低温ほど遅い。つまり、ノズル近傍のインク粘度と温度の関係はある時間を過ぎると「低温<高温」に逆転する。
したがって、放置後の空吐出動作において、空吐出信号の駆動電圧と放置時間の関係を図10Bのような曲線とすると、例えば、時刻Bでは温度に対する駆動電圧の関係が図10Aの実線のように低温ほど低電圧、高温ほど高電圧の関係となり、インクの増粘度に合わせた電圧を設定して空吐出動作を行うことができる。
図11は、具体的な空吐出信号の第二の実施形態について説明する図である。図11Aは放置後空吐出信号の駆動波形で、縦軸が電圧V、横軸は時間Tを表す。この駆動波形の波高値Vを図11Bのように温度に対して変動させる。
これにより、放置時間中にインクの乾燥速度が速い高温ほど強い振動を圧力発生室に生じさせて、増粘インクを強制的に吐出させる。
さらに、図11Aの駆動波形の電圧保持時間tを圧力発生室内のインクを共振させる長さにすると、増粘インクを強い振動で効率よく排出し、かつ、1回の吐出での滴量も稼げるので、最小限の滴数で増粘インクをフレッシュなインクに置き換えることができる。
図12は、具体的な放置後空吐出動作の第三の実施形態について説明する図である。図12Aは多パルスからなる空吐出波形で、縦軸が電圧V、横軸は時間Tを表す。ここでは5つのパルスで構成されているが、パルスの数は5つ以下でも5つ以上でもよい。この駆動波形の電圧(波高値)Vを図12Bのように温度に対して変動させる。これにより、放置時間中にインクの乾燥速度が速い高温ほど強い振動を圧力発生室に生じさせて、増粘インクを強制的に吐出させる。
ここで、パルスの間隔t1を圧力発生室内のインクを共振させるタイミング(圧力発生室のインクを共振させる長さ)にすると、後に続くパルスで圧力発生室内のインク振動を強めることができる。また、後半のパルスほど吐出させるインク滴の滴量も大きくなるので、単パルスのときよりも増粘インクを効率よく排出することができる。
さらに、図12Aの駆動波形を構成するパルスの電圧保持時間tを圧力発生室内のインクを共振させる長さにすると、より一層増粘インクを効率よく排出することができる
図13は、具体的な放置後空吐出動作の第四の実施形態について説明する図である。
図13Aは多パルスからなる空吐出波形で、縦軸が電圧V、横軸は時間Tを表す。ここでは2つのパルスで構成されているが、パルスの数は2つ以上でもよい。パルスの間隔t1は圧力発生室内のインクを共振させるタイミング(圧力発生室のインクを共振させる長さ)となっている。波形Aの1パルス目の波高値Vaと2パルス目の波高値VbはVa=Vbとなっている。Va(=Vb)は図13Cのように温度に対して変動させ、放置時間中にインクの乾燥速度が速い高温ほど強い振動を圧力発生室に生じさせて、増粘インクを強制的に吐出させる。
ここで、パルスの間隔t1は圧力発生室内のインクを共振させるタイミングになっているため、後に続く2つ目のパルスは1パルス目で生じた圧力発生室内のインク振動を強めることになる。
したがって、2パルス目で吐出される液滴は1パルス目で吐出される液滴よりも滴速度と滴量を大きくできるので、単パルスで構成される空吐出波形よりも増粘インクを効率よく排出することができる。
しかし、高温では増粘速度が速いため、放置後の増粘インクの粘度は低温よりも高い。そのため、高温ではインクの流体抵抗が大きく、1パルス目で生じた液室内のインク振動の減衰速度が速い。例えば、低温で図13Aの波形を使用し、1パルス目に3plの液滴、2パルス目に3.5plの液滴を吐出させることができる場合に、高温で1パルス目で3plの液滴を吐出できるように波高値Vaを設定しても、2パルス目で吐出できる液滴の適量は3.5pl未満になる。
このように、一駆動周期(空吐出周期)内で吐出できる滴量は高温ほど少なくなってしまう。しかし、そもそも放置された環境が高温であるほど、インク増粘範囲は広く、フレッシュなインクに置き換えるまでに多くの滴量を排出しなければならない。
そこで、図13Bのように2パルス目の波高値Vbを1パルス目の波高値Vaよりも大きくした波形を形成して使用する。このように、放置された環境の温度が高いほどVbの値が大きくなるように設定すれば、インク振動の減衰が速い分のロスを補うことができる。
図13Cは、縦軸に電圧、横軸に温度をとって、1パルス目の波高値Vaの時間変化を表している。温度と共に波高値Vaが上がっていくのが分かる。
図14は、具体的な放置後空吐出動作の第五の実施形態について説明する図である。
図14は図10の第一の実施形態で示した空吐出動作に使用する駆動電圧と温度の関係を、湿度によって変えたものである。放置される環境湿度が低ければインク増粘速度は速く、環境湿度が高ければインク増粘速度は遅い。
したがって、図14のように、低湿度の時ほど駆動信号の電圧が高くなるように、湿度によって駆動電圧−温度曲線を変えて設定してもよい。
図15は、具体的な放置後空吐出動作の第六の実施形態について説明する図である。図15Aは空吐出動作中に印加する空吐出波形で、縦軸が電圧V、横軸は時間Tを表す。ここでは5つのパルスで構成されているが、パルス数は5に限ったものでなく、単パルスでも5パルス以外の複数パルスでもよい。
放置後のインク室内のインクは、ノズル近傍の粘度が最も高い。したがって、放置後空吐出動作の初期は強い振動を与えて固いインクを排出させる必要があるが、ノズル近傍の固いインクが排除された後は、インク流入口63を通じてフレッシュなインクが徐々に個別インク室内に送られ、個別インク室内の増粘インクと混じり合い、インク粘度は低下していく。
このときに、波高値Vが大きい強い波形で空吐出動作を続けると、個別液室内に気泡を巻き込んだり、メニスカスが壊れる原因となる。また、インク滴速度が速すぎるとミストも増加する。
そこで、図15Bに示すように、放置後の空吐出動作の初期は図15Aの波形の波高値Vをノズル近傍の固いインクを強制的に排出させるのに充分な値に設定し、1空吐出周期の後期すなわちノズル近傍の固いインクが排除された後は、波高値Vを下げる。
これにより、固いインクが排出された後の増粘インク粘度低下期間に、気泡を巻き込んだり、メニスカスを壊すことなく、増粘インクをフレッシュなインクに置き換えることができる。さらに、ミストの軽減化にもなる。
図15Cは、初期波高値V及び後期波高値Vを温度上昇に合わせて上昇させていく様子を示している。
図16は、具体的な放置後空吐出動作の第七の実施形態について説明する図である。図16Aと図16Bは空吐出動作中に印加する空吐出波形で、縦軸が電圧V、横軸は時間Tを表す。波形Aの波高値Vaと波形Bの波高値VbにはVa>Vbの関係がある。両者とも、ここでは5つのパルスで構成されているが、パルス数は5に限ったものでなく、単パルスでも5パルス以外の複数パルスでもよい。
放置後の空吐出動作の初期はノズル近傍で増粘した固いインクを強制的に吐出する必要があるため、波高値Vaをノズル近傍の固いインクを強制的に排出させるのに充分な値に設定した波形Aで空吐出動作を行い、1空吐出周期の後期すなわちノズル近傍の固いインクが排除された後は、波形Aよりも波高値の低く設定した波形Bにより空吐出動作を行う。
これにより、固いインクが排出された後の増粘インク粘度低下期間に行う空吐出動作において、気泡を巻き込んだり、メニスカスを壊すことがなくなる。また、電圧を下げたことで吐出される増粘インクの滴速度を抑えられるのでミストの軽減化にもなる。
また、1空吐出周期内において波形Bの液滴を先に吐出するパルスほど液滴速度が遅く、後のパルスほど液滴速度が速くし、かつ最終滴が飛翔中にそれ以前に吐出された液滴に追いつくようにすれば、最終滴がそれ以前に吐出された液滴のミストを回収し、ミストの軽減化になる。さらに、波形Bに制振用のパルスを入れればメニスカスをより安定な状態に保つこともできる。
図16Cは図16Aと図16Bのまとめた図であり、図16Dは、1空吐出周期内における空吐出初期の波高値Vaと空吐出後期における波高値Vbが温度と共に上昇していく様子を示したものである。
図17は、具体的な放置後空吐出動作の第八の実施形態について説明する図である。図17Aは、図15Aと同一の空吐出波形であり、まず、放置後の1空吐出周期内における空吐出動作の初期はノズル近傍で固く増粘したインクを強制的に排出する必要があるため、図17Bに示すように波高値Vの値が大きく設定されている。なお、図17Cは、1空吐出周期を初期、中期、後期に分けたときのそれぞれの電圧Vの温度変化を示している。
ノズル近傍の固いインクが排除された後は、インク流入口63を通じてフレッシュなインクが徐々に個別インク室内に送られ、個別インク室内の増粘インクと混じり合い、インク粘度は低下していく。したがって、空吐出動作の中期では波高値Vを下げる。
さらに、空吐出動作の後期ではインク室内はフレッシュなインクの割合が大きくなり、粘度が正常吐出時の値に近づき、高温時粘度<低温時粘度となる。このときに、中期の電圧のまま空吐出を行うと、特に粘度が大きく下がる高温においては、インク室内に与える振動が大きすぎるために吐出滴の速さが速く、多くのミストを発生させたり、さらにひどい場合には気泡を巻き込んだり、メニスカスが破壊される。
そのため、せっかくインク室内のインクがフレッシュなインクに置き換えられたにもかかわらず、正常吐出可能状態を行うことができず、気泡排出やメニスカス安定化のための回復動作を追加で行わなくてはならなくなる。
これを防止するために、1空吐出周期内における空吐出動作の後期には、初期や中期と異なり、図17Cの後期波高値Vグラフに示すように、低温ほど波高値Vを高く、高温ほど波高値Vを低くすることで、インク室内に発生させる圧力振動をインク粘度に適した強さにする。
なお、図16に示した第七の実施形態のように、空吐出動作初期、中期、後期で異なる波形を使用してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらによれば、放置後空吐出動作に用いる駆動信号を、高温環境下ほど電圧が高い波形とし、インク液室内に強い振動を与えて高い増粘状態のノズル近傍のインクを排出し、他方、低温環境下では電圧が低い波形を用いることで、空吐出を行った場合にミストの発生を軽減し、インク消費量を低減し、かつ消費電力を低減することができる。
また、実施形態で使用した用語はこれに限定する趣旨ではなく、その代替物や均等物で実施形態を構成して本発明を構成することができる場合は、本発明はそれらも包含する。
1・・・フレーム、2・・・流路板、3・・・ノズル板、4・・・ベース、5・・・積層圧電素子、6・・・振動板、7・・・接着層、10・・・インクジェット記録ヘッド、11・・・インク供給口、12・・・共通液室、22・・・圧力発生室、23・・・連通口、31・・・ノズル、55・・・共通電極、56・・・駆動部、57・・・支持部、61・・・島状凸部、62・・・ダイヤフラム部、63・・・インク流入口、100・・・制御部、108・・・印刷制御部、109・・・ヘッドドライバ。
特開2011―104916号公報

Claims (10)

  1. ノズルと、前記ノズルに連通する圧力発生室と、前記圧力発生室に圧力を発生させる圧力発生素子とを備えたインクジェット記録ヘッドと、前記圧力発生素子に駆動電圧を印加してインクジェット記録ヘッドを駆動するヘッド制御部と、前記ヘッド制御部に駆動電圧を供給する印刷制御部を備えたインクジェット記録装置であって、
    前記印刷制御部は、放置時間が、前記ノズル近傍のインク粘度と温度との関係が、インク粘度が高温の場合の方が低温の場合よりも低くなる関係から高温の場合の方が低温の場合よりも高くなる関係に逆転するまでの所定時間未満の時、放置後環境温度が低温の場合のほうが高温の場合よりも駆動電圧を大きく設定した空吐出信号を前記ヘッド制御部に供給し、放置時間が前記所定時間以上の時、放置後環境温度が高温の場合のほうが低温の場合よりも駆動電圧を大きく設定する空吐出信号を前記ヘッド制御部に供給し、
    前記ヘッド制御部は、供給される空吐出信号の駆動電圧を前記圧力発生素子に印加して、前記ノズル近傍および前記圧力発生室内の増粘したインクを前記ノズルから吐出させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1に記載されたインクジェット記録装置において、
    前記空吐出信号は、温度によって波形形状が異なるように設定される
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたインクジェット記録装置において、
    前記空吐出信号は、インク滴を吐出させるパルスを含み、前記パルスのパルス幅が前記圧力発生室内のインクを共振させる長さに設定される
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項3に記載されたインクジェット記録装置において、
    前記空吐出信号は、2つ以上のパルスを含むとき、前記パルスの間隔は前記圧力発生室内のインクの振動を共振させるタイミングに設定される
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載されたインクジェット記録装置において、
    前記空吐出信号は環境湿度が低いほど駆動電圧が高く、環境湿度が高いほど駆動電圧が低く設定される
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載されたインクジェット記録装置において、
    一空吐出周期内において前記空吐出信号を終えた後に第二の空吐出信号が続く空吐出動作を行う
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 請求項6に記載されたインクジェット記録装置において、
    前記第二の空吐出信号は、前記空吐出信号より駆動電圧が低い
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 請求項6に記載されたインクジェット記録装置において、
    前記第二の空吐出信号は、前記空吐出信号と波形形状が異なる
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 請求項6ないし8のいずれかに記載されたインクジェット記録装置において、
    一空吐出周期内において、前記第二の空吐出信号に続く第三の空吐出信号を備え、前記第三の空吐出信号は、環境温度が高温であるほど駆動電圧が低く、環境温度が低温であるほど駆動電圧が高く設定される
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. ノズルと、前記ノズルに連通する圧力発生室と、前記圧力発生室に圧力を発生させる圧力発生素子とを備えたインクジェット記録ヘッドと、前記圧力発生素子に駆動電圧を印加してインクジェット記録ヘッドを駆動するヘッド制御部と、前記ヘッド制御部に駆動電圧を供給する印刷制御部を備えたインクジェット記録装置におけるインクジェット記録ヘッドの駆動制御方法であって、
    前記印刷制御部が、前記ノズル近傍のインク粘度と温度との関係が、インク粘度が高温の場合の方が低温の場合よりも低くなる関係から高温の場合の方が低温の場合よりも高くなる関係に逆転するまでの所定時間未満の時、放置後環境温度が低温の場合のほうが高温の場合よりも駆動電圧を大きく設定した空吐出信号を前記ヘッド制御部に供給し、放置時間が前記所定時間以上の時、放置後環境温度が高温の場合のほうが低温の場合よりも駆動電圧を大きく設定する空吐出信号を前記ヘッド制御部に供給する工程と、
    前記ヘッド制御部が、供給された空吐出信号の駆動電圧を前記圧力発生素子に印加して、前記ノズル近傍および前記圧力発生室内の増粘したインクを前記ノズルから吐出させる工程と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの駆動制御方法。
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