JP2004058606A - 液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004058606A
JP2004058606A JP2002223696A JP2002223696A JP2004058606A JP 2004058606 A JP2004058606 A JP 2004058606A JP 2002223696 A JP2002223696 A JP 2002223696A JP 2002223696 A JP2002223696 A JP 2002223696A JP 2004058606 A JP2004058606 A JP 2004058606A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse waveform
liquid
droplet
pulse
medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002223696A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoichi Tanaka
田 中 良 一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2002223696A priority Critical patent/JP2004058606A/ja
Publication of JP2004058606A publication Critical patent/JP2004058606A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】往路移動と復路移動とで駆動信号を切り替える必要無く、往復移動されるノズル開口から吐出される液体滴の着弾位置を好適に調整することができる双方向タイプのインクジェット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】駆動信号発生手段36は、往路及び復路において共通の駆動信号を生成する。前記駆動信号は、パルス列の周期信号であり、前記パルス列は、第1パルス波形PS01と第2パルス波形PS02とを当該順に有している。前記第1パルス波形PS01は、相対的に遅い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であり、前記第2パルス波形PS02は、相対的に速い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形である。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズル開口から液体滴を吐出させる液体噴射装置に係り、とりわけ、往復移動の各々においてノズル開口から液体滴を吐出させる液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式プリンタやインクジェット式プロッタ等のインクジェット式記録装置(液体噴射装置の一種)は、記録ヘッド(ヘッド部材)を主走査方向に沿って移動させると共に記録紙(液体被噴射媒体の一種)を副走査方向に沿って移動させ、この移動に連動して記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させることにより、記録紙上に画像(文字等を含む)を記録する。このインク滴の吐出は、例えば、ノズル開口に連通した圧力発生室を膨張・収縮させることで行われる。
【0003】
圧力発生室の膨張・収縮は、例えば、圧電振動子の変形を利用して行われる。このような記録ヘッドでは、供給される駆動パルスに応じて圧電振動子が変形し、これにより圧力室の容積が変化し、この容積変化によって圧力室内のインクに圧力変動が生じて、ノズル開口からインク滴が吐出する。
【0004】
このような記録装置では、複数のパルス波形を一連に接続してなる駆動信号が生成される。一方、階調情報を含む印字データが記録ヘッドに送信される。そして、当該送信された印字データに基づいて、必要なパルス波形のみが前記駆動信号から選択されて圧電振動子に供給される。これにより、ノズル開口から吐出させるインク滴の量を、階調情報に応じて変化させている。
【0005】
より具体的には、例えば、非記録の印字データ(階調情報00)、小ドットの印字データ(階調情報01)、中ドットの印字データ(階調情報10)、及び、大ドットの印字データ(階調情報11)からなる4階調を設定したプリンタにおいては、それぞれの階調に応じて、インク量の異なるインク滴が吐出される。
【0006】
前記のような4階調の記録を実現するためには、例えば図24に示すような駆動信号PAが用いられ得る。図24に示すように、この駆動信号PAは、期間PAT1に配置された第1パルス信号PAPS1と、期間PAT2に配置された第2パルス信号PAPS2とを一連に接続してあり、記録周期PATAで繰り返し発生するパルス列波形信号である。
【0007】
この駆動信号PAにおいて、第1パルス信号PAPS1はノズル開口から小インク滴を吐出させる小ドット駆動パルスであり、第2パルス信号PAPS2はノズル開口から中インク滴を吐出させる中ドット駆動パルスである。
【0008】
この場合、図25に示すように、第1パルス信号PAPS1と第2パルス信号PAPS2とを組み合わせて供給することにより、大ドット相当の記録を行うことができる。
【0009】
記録紙に対する記録をより高速に行うためには、記録ヘッドの主走査方向の往復移動の往路と復路との各々において、記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させて記録紙上に画像(文字等を含む)を記録することが好ましい。すなわち、往路移動中に1行分の記録を行った後、記録ヘッドが記録紙に対して相対的に副走査方向に行幅分(行間幅を含む)だけ移動し、復路移動中(逆方向)に次の1行分の記録を行うことが好ましい。このように、往復移動の各々において記録が可能なインクジェット式記録装置は、双方向タイプ(Bi−D)と呼ばれている。
【0010】
従来は、双方向タイプのインクジェット式記録装置では、記録精度を向上させるために、往路用の駆動信号の波形と復路用の駆動信号の波形とを異ならせることが好ましいとされていた。このような駆動信号の波形生成については、特開2000−1001号に詳細に記載されている。
【0011】
一例について図26を用いて説明すれば、往路用駆動信号PAは、第1パルス波形w1と第2パルス波形w2とを当該順に有する第1パルス列P1の周期信号である。
【0012】
ここで、第1パルス波形w1及び第2パルス波形w2は、図24における第1パルス信号PAPS1及び第2パルス信号PAPS2に対応している。すなわち、第1パルス波形w1(第1パルス信号PAPS1)は、相対的に小ドットの液体滴を噴射するためのパルス波形であり、第2パルス波形w2(第2パルス信号PAPS2)は、相対的に中ドットの液体滴を噴射するためのパルス波形である。
【0013】
そして、往路移動中の各記録画素毎の階調データに従って、2ビットのパルス選択データが生成される。この場合、小ドットの階調データに対応して、第1パルス波形w1のみを選択するようなパルス選択データ(10)が生成され、中ドットの階調データに対応して、第2パルス波形w2のみを選択するようなパルス選択データ(01)が生成され、大ドット相当の階調データに対応して、第1パルス波形w1及び第2パルス波形w2の双方を選択するようなパルス選択データ(11)が生成されるようになっている。
【0014】
一方、復路用駆動信号PBは、第2パルス波形w2と第1パルス波形w1とを当該順に有する第2パルス列P2の周期信号である。ここで、第2パルス波形w2及び第1パルス波形w1は、往路用駆動信号PAのそれらと各々同様である。そして、復路移動中の各記録画素毎の階調データに従って、2ビットのパルス選択データが生成される。この場合、小ドットの階調データに対応して、第1パルス波形w1のみを選択するようなパルス選択データ(01)が生成され、中ドットの階調データに対応して、第2パルス波形w2のみを選択するようなパルス選択データ(10)が生成され、大ドット相当の階調データに対応して、第1パルス波形w1及び第2パルス波形w2の双方を選択するようなパルス選択データ(11)が生成されるようになっている。
【0015】
以上のように、往路用の駆動信号が有するパルス波形の順序と復路用の駆動信号が有するパルス波形の順序とを逆順にしておくことにより、図27に示すように、吐出されるインク滴の(主走査方向における)着弾位置を副走査方向に揃えることができる。
【0016】
また、往路用の駆動信号のパルス波形が圧電振動子に供給されてから吐出インク滴が記録紙に実際に着弾するまでの間、記録ヘッドは往路方向に移動するし、復路用の駆動信号のパルス波形が圧電振動子に供給されてから吐出インク滴が記録紙に実際に着弾するまでの間、記録ヘッドは復路方向に移動する。従って、往路移動中の記録対象(例えば画像)と復路移動中の記録対象との間の連続性を確保するために、往路用の駆動信号の供給タイミングに対して、復路用の駆動信号の供給タイミングを一律にずらすような調整をしている。このずらし量は、Bi−D調整値と呼ばれている。
【0017】
Bi−D調整値(タイミング調整値)の決定は、往路移動中とこれに続く復路移動中とで縦罫線を印刷して連続性を検証したり、往路移動中とこれに続く復路移動中とでパッチパタンを印刷してざらつき感の有無を検証すること等によって、行われている。
【0018】
本件発明者は、インク滴の吐出速度が異なる場合、インク滴が副走査方向に揃わなくなる場合があり得ることを知見した。これについて、以下に説明する。
【0019】
例えば、Bi−D調整値が中ドット滴を基準として調整されている場合において、小ドット滴の吐出速度が中ドット滴の吐出速度よりも遅い場合、記録ヘッドの移動に伴う慣性のために、小ドット滴の記録紙への着弾位置は記録ヘッドの進行方向側にずれる。このような状態を図28に示す。
【0020】
この場合、図28から明らかなように、吐出される小インク滴の着弾位置が副走査方向に千鳥状となってしまう。このような条件下で、大ドットを形成すべく小インク滴と中インク滴とを吐出する場合、小インク滴の着弾位置のずれに起因して、記録ムラが認識される場合がある。
【0021】
逆に、小ドット滴の吐出速度が中ドット滴の吐出速度よりも速い場合、記録ヘッドの移動に伴う慣性のために、小ドット滴の記録紙への着弾位置は記録ヘッドの進行方向後方側にずれる。このような状態を図29に示す。
【0022】
この場合も、図29から明らかなように、吐出される小インク滴の着弾位置が副走査方向に千鳥状となってしまう。このような条件下で、大ドットを形成すべく小インク滴と中インク滴とを吐出する場合、小インク滴の着弾位置のずれに起因して、記録ムラが認識される場合がある。
【0023】
従って、従来の双方向タイプのインクジェット式記録装置では、インク滴の吐出速度は、できるだけ高精度に同一速度に揃えられることが望ましい。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
さて、従来の双方向タイプのインクジェット式記録装置では、記録ヘッドの往路移動と復路移動との間で、駆動信号中のパルス波形列の順序を反転させる必要がある。このため、往路用の駆動信号と復路用の駆動信号とを別個に生成する必要がある他、これら両信号を切替えることが必要である。
【0025】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、往路移動と復路移動とで駆動信号を切り替える必要無く、往復移動されるノズル開口から吐出される液体滴の着弾位置を好適に調整することができる双方向タイプのインクジェット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させて当該液体を噴射させる圧力変動手段と、所定の通過位置を通過するようにヘッド部材を往復移動させる往復移動機構と、往路及び復路において共通の駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、前記駆動信号に基づいて駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、ヘッド部材の往路移動中に前記駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させてノズル開口から液体を噴射させると共に、ヘッド部材の復路移動中に前記駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させてノズル開口から液体を噴射させる制御本体部と、を備え、前記駆動信号は、パルス列の周期信号であり、前記パルス列は、第1パルス波形と第2パルス波形とを当該順に有しており、前記第1パルス波形は、相対的に遅い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であり、前記第2パルス波形は、相対的に速い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であることを特徴とする液体噴射装置である。
【0027】
本発明によれば、第1パルス波形によって噴射される液体滴の吐出速度と第2パルス波形によって噴射される液体滴の吐出速度とを高精度に揃える代わりに、積極的に第1パルス波形によって噴射される液体滴の吐出速度を相対的に遅くし第2パルス波形によって噴射される液体滴の吐出速度を相対的に速くすることにより、先行する第1パルス波形による液体滴の着弾位置と後続の第2パルス波形による液体滴の着弾位置とを略同一に揃えることを可能にしている。このことにより、ヘッド部材の往路移動と復路移動との間で、従来のように駆動信号中のパルス波形列の順序を反転させる必要が無くなり、信号切替等に関わる装置及び処理時間が不要となる。
【0028】
例えば、第1パルス波形及び第2パルス波形の一方は、相対的に小ドットの液体滴を噴射するための小ドットパルス波形であり、第1パルス波形及び第2パルス波形の他方は、相対的に中ドットの液体滴を噴射するための中ドットパルス波形である。この場合、各画素において、第1パルス波形及び第2パルス波形の一方による小ドット、第1パルス波形及び第2パルス波形の他方による中ドット、第1パルス波形及び第2パルス波形の両方による大ドット、のいずれかを選択的に形成することができる。
【0029】
好ましくは、本発明による液体噴射装置は、往復移動するヘッド部材のノズル開口に対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れるように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更に備え、往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっており、復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっている。
【0030】
また、好ましくは、本発明による液体噴射装置は、前記駆動信号による往路移動中の圧力変動手段の駆動タイミング及び復路移動中の圧力変動手段の駆動タイミングを調整することが可能なタイミング補正部を更に備え、往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、ヘッド部材の往復移動方向において略一致するようになっている。
【0031】
タイミング補正部は、第1パルス波形及び第2パルス波形の一方によるドット、第1パルス波形及び第2パルス波形の他方によるドット、第1パルス波形及び第2パルス波形の両方によるドット、のいずれを基準にしても、略同精度に駆動タイミングの調整を行うことができる。
【0032】
また、前記パルス列は、3以上のパルス波形を有してもよい。例えば、好ましくは、前記パルス列は、第1パルス波形と第2パルス波形と第3パルス波形とを当該順に有しており、前記第1パルス波形は、相対的に遅い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であり、前記第2パルス波形は、相対的に中間の吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であり、前記第3パルス波形は、相対的に速い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形である。
【0033】
この場合、例えば、第1パルス波形、第2パルス波形及び第3パルス波形のいずれかは、相対的に小ドットの液体滴を噴射するための小ドットパルス波形であり、第1パルス波形、第2パルス波形及び第3パルス波形の他のいずれかは、相対的に中ドットの液体滴を噴射するための中ドットパルス波形であり、第1パルス波形、第2パルス波形及び第3パルス波形の更に他のいずれかは、相対的に大ドットの液体滴を噴射するための大ドットパルス波形である。この場合も、各画素において、小ドット、中ドット、大ドット、のいずれかを選択的に形成することができる。
【0034】
好ましくは、この場合の液体噴射装置は、往復移動するヘッド部材のノズル開口に対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れるように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更に備え、往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び往路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっており、復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっている。
【0035】
また、好ましくは、この場合の液体噴射装置は、前記駆動信号による往路移動中の圧力変動手段の駆動タイミング及び復路移動中の圧力変動手段の駆動タイミングを調整することが可能なタイミング補正部を更に備え、往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、ヘッド部材の往復移動方向において略一致するようになっている。
【0036】
この場合、タイミング補正部は、小ドット、中ドット、大ドット、のいずれを基準にしても、略同精度に駆動タイミングの調整を行うことができる。
【0037】
なお、往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可変に構成されていることが好ましい。これにより、例えば、より高速にヘッド部材が移動される高速噴射モードと、比較的低速にヘッド部材が移動される精細噴射モードと、を実現することができる。
【0038】
また、本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させて当該液体を噴射させる圧力変動手段と、所定の通過位置を通過するようにヘッド部材を往復移動させる往復移動機構と、
を備えた液体噴射装置を制御するための装置であって、
往路及び復路において共通の駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、
前記駆動信号に基づいて駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、
ヘッド部材の往路移動中に前記駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させてノズル開口から液体を噴射させると共に、ヘッド部材の復路移動中に前記駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させてノズル開口から液体を噴射させる制御本体部と、
を備え、
前記駆動信号は、パルス列の周期信号であり、
前記パルス列は、第1パルス波形と第2パルス波形とを当該順に有しており、前記第1パルス波形は、相対的に遅い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であり、
前記第2パルス波形は、相対的に速い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形である
ことを特徴とする制御装置である。
【0039】
前記の制御装置あるいは制御装置の各要素手段は、コンピュータシステムによって実現され得る。
【0040】
また、コンピュータシステムに各装置または各手段を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も、本件の保護対象である。
【0041】
ここで、記録媒体とは、フロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0043】
図1に示すように、本実施の形態のインクジェット式記録装置(液体噴射装置の一例)は、インクジェット式プリンタ1であり、黒インクカートリッジ2a及びカラーインクカートリッジ2bを保持可能なカートリッジホルダ部3と記録ヘッド4(ヘッド部材の一例)とを有するキャリッジ5を備えている。キャリッジ5は、ヘッド走査機構(往復移動機構の一例)によって、主走査方向に沿って往復移動されるようになっている。
【0044】
ヘッド走査機構は、ハウジングの左右方向に架設されたガイド部材6と、ハウジングの一方側に設けられたパルスモータ7と、パルスモータ7の回転軸に接続されて回転駆動される駆動プーリー8と、ハウジングの他方側に取付けられた遊転プーリー9と、駆動プーリー8及び遊転プーリー9の間に掛け渡されると共にキャリッジ5に結合されたタイミングベルト10と、パルスモータ7の回転を制御する制御部11(図5参照)と、から構成されている。これにより、パルスモータ7を作動させることによって、キャリッジ5、即ち、記録ヘッド4を、記録紙12の幅方向である主走査方向に往復移動させることができる。
【0045】
また、プリンタ1は、記録紙12等の記録用媒体(液体被噴射媒体の一例)を紙送り方向(副走査方向)に送り出す紙送り機構(被噴射媒体保持部の一例)を有する。この紙送り機構は、紙送りモータ13及び紙送りローラ14等から構成される。記録紙12等の記録媒体は、記録動作に連動して、順次送り出される。
【0046】
本実施の形態のヘッド走査機構及び紙送り機構は、B0判程度の大判の記録紙12に対応し得る構成となっている。また、本実施の形態のプリンタ1は、記録ヘッド4の往動時及び復動時に記録動作を実行する(双方向記録を行う)ようになっている。
【0047】
キャリッジ5の移動範囲内であって記録領域よりも外側の端部領域には、ホームポジションと、記録ヘッド4(キャリッジ5)の待機ポジションと、が設定されている。図2に示すように、ホームポジションは、記録ヘッド4が移動し得るヘッド移動範囲の一側(図の右側)端部に設定されている。また、第1待機ポジションWP1は、ホームポジションに対して記録領域側に略隣接して設定されている。また、ホームポジションと略隣接する第1の待機ポジションWP1に加えて、ホームポジションとは反対側の端部に第2の待機ポジションWP2が設けられている。
【0048】
ホームポジションは、電源オフ時や長時問に亘って記録が行われなかった場合に記録ヘッド4が移動して留まる場所である。記録ヘッド4がホームポジションに位置する時には、図3(d)に示すように、キャッピング機構のキャップ部材15がノズルプレート16(図4参照)に当接してノズル開口17(図4参照)を封止する。キャップ部材15は、ゴム等の弾性部材を上面が開放した略四角形トレー状に成型した部材であり、内部にはフェルト等の保湿材が取り付けられている。記録ヘッド4がキャップ部材15により封止されることで、キャップ内部が高湿度に保たれて、ノズル開口17からのインク溶媒の蒸発が緩和される。
【0049】
待機ポジションは、記録ヘッド4を走査する際の起点となる位置である。即ち、記録ヘッド4は、通常、この待機ポジションで待機し、記録動作時に待機ポジションから記録領域側へ走査され、記録動作が終了すると待機ポジションに戻る。
【0050】
双方向記録を行う本実施の形態のプリンタの場合、図2を参照して、記録ヘッド4は、第1の待機ポジションWP1で待機している状態から第2の待機ポジションWP2側へ走査されて往動時の記録動作を行う。この記録動作が終了すると、第2の待機ポジションWP2で待機する。次に、記録ヘッド4は、第2の待機ポジションWP2で待機している状態から第1の待機ポジションWP1側へ走査されて復動時の記録動作を行う。この記録動作が終了すると、第1の待機ポジションWP1で待機する。以後は、往動時の記録動作と復動時の記録動作とを交互に繰り返し実行する。
【0051】
待機ポジションには、フラッシング動作(メンテナンス動作の一種)によって記録ヘッド4が排出するインクを回収するためのインク受け部材が設けられる。本実施の形態では、上記のキャップ部材15が、インク受け部材を兼ねている。即ち、キャップ部材15は、図3(a)に示すように、通常は記録ヘッド4の待機ポジションの下方位置(ノズルプレート16の下方に少し離隔した位置)に配置されている。そして、記録ヘッド4のホームポジションヘの移動に伴って、図3(d)に示すように、斜上方側(ホームポジション側かつノズルプレート16側)に移動して、ノズル開口17を封止する。
【0052】
双方向記録を行う本実施の形態のプリンタの場合には、図2に示すように、第2の待機ポジションWP2にもインク受け部材18が配設される。このインク受け部材18は、例えば、記録ヘッド4との対向面が開放した箱状のフラッシングボックスによって構成され得る。
【0053】
さらに、本実施の形態では、待機ポジションと記録領域との間に、加速領域が設定されている。加速領域は、記録ヘッド4の走査速度を所定速度まで加速させるための領域である。
【0054】
次に、記録ヘッド4について説明する。記録ヘッド4は、図4に示すように、例えばプラスチックからなる箱体状のケース71の収納室72内に、櫛歯状の圧電振動子21(圧力変動手段の一例)が一方の開口から挿入されて櫛歯状先端部21aが他方の開口に臨んでいる。その他方の開口側のケース71の表面(下面)には流路ユニット74が接合され、櫛歯状先端部21aは、それぞれ流路ユニット74の所定部位に当接固定されている。
【0055】
圧電振動子21は、圧電体21bを挟んで共通内部電極21cと個別内部電極21dとを交互に積層した板状の振動子板を、ドット形成密度に対応させて櫛歯状に切断して構成してある。そして、共通内部電極21cと個別内部電極21dとの間に電位差を与えることにより、各圧電振動子21は、積層方向と直交する振動子長手方向に伸縮する。
【0056】
流路ユニット74は、流路形成板75を間に挟んでノズルプレート16と弾性板77を両側に積層することにより構成されている。
【0057】
流路形成板75は、ノズルプレート16に複数開設したノズル開口17とそれぞれ連通して圧力発生室隔壁を隔てて列設された複数の圧力発生室22と、各圧力発生室22の少なくとも一端に連通する複数のインク供給部82と、全インク供給部82が連通する細長い共通インク室83と、が形成された板材である。例えば、シリコンウエハーをエッチング加工することにより、細長い共通インク室83が形成され、共通インク室83の長手方向に沿って圧力発生室22がノズル開口17のピッチに合わせて形成され、各圧力発生室22と共通インク室83との間に溝状のインク供給部82が形成され得る。なお、この場合、圧力発生室22の一端にインク供給部82が接続し、このインク供給部82とは反対側の端部近傍でノズル開口17が位置するように配置されている。また、共通インク室83は、インクカートリッジに貯留されたインクを圧力発生室22に供給するための室であり、その長手方向のほぼ中央にインク供給管84が連通している。
【0058】
弾性板77は、ノズルプレート16とは反対側の流路形成板75の面に積層され、ステンレス板87の下面側にPPS等の高分子体フィルムを弾性体膜88としてラミネート加工した二重構造である。そして、圧力発生室22に対応した部分のステンレス板87をエッチング加工して、圧電振動子21を当接固定するためのアイランド部89が形成されている。
【0059】
上記の構成を有する記録ヘッド4では、圧電振動子21を振動子長手方向に伸長させることにより、アイランド部89がノズルプレート16側に押圧され、アイランド部89周辺の弾性体膜88が変形して圧力発生室22が収縮する。また、圧力発生室22の収縮状態から圧電振動子21を長手方向に収縮させると、弾性体膜88の弾性により圧力発生室22が膨張する。圧力発生室22を一旦膨張させてから収縮させることにより、圧力発生室22内のインク圧力が高まって、ノズル開口17からインク滴が吐出される。
【0060】
すなわち、記録ヘッド4では、圧電振動子21に対する充放電に伴って、対応する圧力室22の容量が変化する。このような圧力室22の圧力変動を利用して、ノズル開口17からインク滴を吐出させたり、メニスカス(ノズル開口17で露出しているインクの自由表面)を微振動させたりすることができる。
【0061】
なお、上記の縦振動モードの圧電振動子21に代えて、いわゆるたわみ振動モードの圧電振動子を用いることも可能である。たわみ振動モードの圧電振動子は、充電による変形で圧力室を収縮させ、放電による変形で圧力室を膨張させる圧電振動子である。
【0062】
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。図5に示すように、このインクジェット式プリンタ1は、プリンタコントローラ30とプリントエンジン31とを備えている。
【0063】
プリンタコントローラ30は、外部インターフェース(外部I/F)32と、各種データを一時的に記憶するRAM33と、制御プログラム等を記憶したROM34と、CPU等を含んで構成された制御部11と、クロック信号を発生する発振回路35と、記録ヘッド4へ供給するための駆動信号等を発生する駆動信号発生回路36と、駆動信号や、印刷データに基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン31に送信する内部インターフェース(内部I/F)37と、を備えている。
【0064】
外部I/F32は、例えば、キャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ等から受信する。また、ビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、外部I/F32を通じて、ホストコンピュータ等に対して出力される。
【0065】
RAM33は、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)を有している。そして、受信バッファは、外部I/F32を介して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファは、制御部11により変換された中間コードデータを記憶し、出力バッファは、ドットパターンデータを記憶する。ここで、ドットパターンデータとは、中間コードデータ(例えば、階調データ)をデコード(翻訳)することにより得られる印字データである。
【0066】
ROM34には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数等が記憶されている。さらにROM34は、メンテナンス情報保持手段として、メンテナンス動作用の設定データをも記憶している。
【0067】
制御部11は、ROM34に記憶された制御プログラムに従って各種の制御を行う。例えば、受信バッファ内の印刷データを読み出すと共にこの印刷データを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデータを中間バッファに記憶させる。また、制御部11は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解析し、ROM34に記憶されているフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、ドットパターンデータに展開(デコード)する。そして、制御部11は、必要な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを出力バッファに記憶させる。各ドットパターンデータは、階調情報として、この場合2ビットのデータからなる。すなわち、制御部11は、階調データ設定手段として機能する。
【0068】
記録ヘッド4の1回の主走査により記録可能な1行分のドットパターンデータが得られたならば、当該1行分のドットパターンデータが、出力バッファから内部I/F37を通じて順次記録ヘッド4の電気駆動系39に出力され、キャリッジ5が走査されて1行分の印刷が行われる。出力バッファから1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータが中間バッファから消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
【0069】
さらに、制御部11は、記録ヘッド4による記録動作に先立ってなされるメンテナンス動作(回復動作)を制御する。
【0070】
プリントエンジン31は、紙送り機構としての紙送りモータ13と、ヘッド走査機構としてのパルスモータ7と、記録ヘッド4の電気駆動系39と、を含んで構成してある。
【0071】
次に、記録ヘッド4の電気駆動系39について説明する。記録ヘッド4の電気駆動系39は、図5に示すように、第1シフトレジスタ41及び第2シフトレジスタ42からなるシフトレジスタ回路と、第1ラッチ回路44及び第2ラッチ回路45からなるラッチ回路と、デコーダ47と、制御ロジック48と、レベルシフタ49と、スイッチ回路50と、圧電振動子21とを備えている。
【0072】
これらの各シフトレジスタ、各ラッチ回路、デコーダ、スイッチ回路及び圧電振動子は、それぞれ、図6に示すように、記録ヘッド4の各ノズル開口17毎に設けた第1シフトレジスタ41A〜41N、第2シフトレジスタ42A〜42N、第1ラッチ回路44A〜44N、第2ラッチ回路45A〜45N、テコーダ47A〜47N、スイッチ回路50A〜50N及び圧電振動子21A〜21Nから構成されている。
【0073】
このような電気駆動系39によって、記録ヘッド4は、プリンタコントローラ30からの印字データ(階調情報:ドットパターンデータ)に基づいてインク滴を吐出する。プリントコントローラ30からの印字データ(SI)は、発振回路35からのクロック信号(CK)に同期して、内部I/F37から第1シフトレジスタ41及び第2シフトレジスタ42にシリアル伝送される。
【0074】
プリンタコントローラ30からの印字データは、上記したように2ビットのデータである。具体的には、非記録、小ドット、中ドット、大ドットからなる4階調について、非記録が(00)であり、小ドットが(01)であり、中ドットが(10)であり、大ドットが(11)で表されている。
【0075】
このような印字データは、各ドット毎、即ち、各ノズル開口17毎に設定される。そして、全てのノズル開口17に関して下位ビットのデータが第1シフトレジスタ41(41A〜41N)に入力され、全てのノズル開口17に関して上位ビットのデータが第2シフトレジスタ42(42A〜42N)に入力される。
【0076】
図5に示すように、第1シフトレジスタ41には、第1ラッチ回路44が電気的に接続されている。同様に、第2シフトレジスタ42には、第2ラッチ回路45が電気的に接続されている。そして、プリントコントローラ30からのラッチ信号(LAT)が各ラッチ回路44,45に入力されると、第1ラッチ回路44は印字データの下位ビットのデータをラッチし、第2ラッチ回路45は印字データの上位ビットをラッチする。
【0077】
このように、第1シフトレジスタ41及び第1ラッチ回路44からなる回路ユニットと、第2シフトレジスタ42及び第2ラッチ回路45からなる回路ユニットは、それぞれが記憶回路として機能する。すなわち、これらの回路ユニットは、デコーダ47に入力される前の印字データ(階調情報)を一時的に記憶する。
【0078】
各ラッチ回路44、45でラッチされた印字データは、デコーダ47A〜47Nに入力される。デコーダ47は、2ビットの印字データ(階調データ)を翻訳してパルス選択データ(パルス選択情報)を生成する。パルス選択データは、階調データに等しいかそれよりも多い複数ビットで構成され、各ビットは駆動信号(COM)を構成する各パルス波形に対応している。そして、各ビットの内容(例えば、(0),(1))に応じて、圧電振動子21に対する駆動パルス波形の供給/非供給が選択されるようになっている。なお、駆動信号(COM)及び駆動パルス波形の供給についての詳細は、後述される。
【0079】
一方、デコーダ47には、制御ロジック48からのタイミング信号も入力される。制御ロジック48は、後述する駆動信号発生回路36内のタイミング補正部104によってタイミング補正されたラッチ信号出力部101及びチャンネル信号出力部103からのラッチ信号(LAT)及びチャンネル信号(CH)に基づいてタイミング信号を発生する。
【0080】
デコーダ47によって翻訳されたパルス選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号によって規定されるタイミングが到来する毎にレベルシフタ49に入力される。例えば、記録周期における最初のタイミングではパルス選択データの最上位ビットのデータがレベルシフタ49に入力され、2番目のタイミングではパルス選択データにおける2番目のビットのデータがレベルシフタ49に入力される。
【0081】
レベルシフタ49は、電圧増幅器として機能し、パルス選択データが「1」の場合には、スイッチ回路50を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電圧に昇圧された電気信号を出力する。
【0082】
レベルシフタ49で昇圧された「1」のパルス選択データは、駆動パルス生成手段及び制御本体部として機能するスイッチ回路50に供給される。このスイッチ回路50は、印字データの翻訳により生成されたパルス選択データに基づき、駆動信号(COM)に含まれる駆動パルスを選択して駆動パルスを生成すると共に、当該駆動パルスを圧電振動子21に供給するものである。従って、スイッチ回路50の入力側には、駆動信号発生回路36からの駆動信号(COM)が供給されるようになっており、その出力側には圧電振動子21が接続されている。
【0083】
パルス選択データは、スイッチ回路50の作動を制御する。例えば、スイッチ回路50に加わるパルス選択データが「1」である期間中は、スイッチ回路50が接続状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子21に供給される。この結果、圧電振動子21の電位レベルが変化する。
【0084】
一方、スイッチ回路50に加わるパルス選択データが「0」の期間中は、レベルシフタ49からスイッチ回路50を作動させる電気信号が出力されない。このため、スイッチ回路50が切断状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子21に供給されない。パルス選択データが「0」の期間においては、圧電振動子21は、パルス選択データが「0」に切り換わる直前の電位レベルを維持する。
【0085】
ここで、駆動信号の一例を、図7に示す。図7に示すように、駆動信号Aは、期間T01に配置された第1パルス信号PS01と、期間T02に配置された第2パルス信号PS02とを一連に接続してあり、記録周期TAで繰り返し発生するパルス列波形信号である。駆動信号Aにおいて、第1パルス信号PS01はノズル開口17から小インク滴を吐出させる小ドット駆動パルスDP1であり、第2パルス信号PS02はノズル開口17から中インク滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP2である。
【0086】
小ドット駆動パルスDP1は、中間電位VM0から勾配θ1に沿って第1最高電位VH1まで電位を上昇させる第1充電要素P01と、第1最高電位VH1を維持する第1ホールド要素P02と、第1最高電位VH1から勾配θ2に沿って中間電位VM0まで電位を下降させる第1放電要素P03とから構成される。
【0087】
小ドット駆動パルスDP1が圧電振動子21に供給されると、小ドットを形成し得る量のインク滴がノズル開口17から吐出される。
【0088】
より具体的には、第1充電要素P01が供給されて圧電振動子21が中間電位VM0から充電されることにより、圧力発生室22の容積は、基準容積から第1最大容積まで膨張する。そして、第1放電要素P03により、圧力発生室22は基準容積まで急激に収縮する。この圧力発生室22の急激な収縮により、圧力発生室22内のインク圧力が急速に高まりノズル開口17からは小インク滴が吐出する。
【0089】
なお、この小インク滴の吐出速度は、当該小インク滴が記録紙12上の所望の画素中心に着弾するように、相対的に小さく調整されている。インク滴の吐出速度の調整は、小ドット駆動パルスDP1の波形の種々のパラメータ、具体的には各波形要素P01、P02、P03の継続時間及び電位または電位差、を変更することによって可能である。
【0090】
インク滴の吐出速度の調整については、本件出願人による特願2001−296422に詳細に説明されている。特願2001−296422に開示されている内容のうち、本発明と関連する部分の記述について、補足的に後述する。
【0091】
中ドット駆動パルスDP2は、中間電位VM0から勾配θ3に沿って第2最高電位VH2まで電位を上昇させる第2充電要素P04と、第2最高電位VH2を維持する第2ホールド要素P05と、第2最高電位VH2から勾配θ4に沿って中間電位VM0まで電位を下降させる第2放電要素P06とから構成される。
【0092】
中ドット駆動パルスDP2が圧電振動子21に供給されると、中ドットを形成し得る量のインク滴がノズル開口17から吐出される。
【0093】
より具体的には、第2充電要素P04が供給されて圧電振動子21が中間電位VM0から充電されることにより、圧力発生室22の容積は、基準容積から第2最大容積まで膨張する。そして、第2放電要素P06により、圧力発生室22は基準容積まで急激に収縮する。この圧力発生室22の急激な収縮により、圧力発生室22内のインク圧力が急速に高まりノズル開口17からは中インク滴が吐出する。
【0094】
なお、この中インク滴の吐出速度は、当該中インク滴が記録紙12上の所望の画素中心に着弾するように、相対的に大きく調整されている。インク滴の吐出速度の調整は、中ドット駆動パルスDP2の波形の種々のパラメータ、具体的には各波形要素P04、P05、P06の継続時間及び電位または電位差、を変更することによって可能である。
【0095】
以上のように、本実施の形態では、小インク滴も中インク滴も記録紙12上の所望の画素中心に着弾することができる。そして、図8に示すように、第1パルス信号PS01と第2パルス信号PS02とを組み合わせて供給することにより、やはり所望の画素中心に大ドット相当の記録を行うことができる。
【0096】
小インク滴、中インク滴及び大インク滴のいずれもが所望の画素中心に着弾可能であるという本実施の形態の特徴は、記録ヘッド4の往路移動中及び復路移動中に共通のものである。従って、往路移動中と復路移動中とで駆動信号を変える必要が無く、常に共通の駆動信号を用いることができる。
【0097】
ここで、駆動信号発生回路36の詳細について、図9を用いて説明する。図9に示すように、駆動信号発生回路36は、記録ヘッド4の各通過位置の通過タイミングと同期して複数のラッチ信号を出力するラッチ信号出力部101を有している。ラッチ信号出力部101は、記録ヘッド4の各通過位置(各記録画素毎に設定される)の通過タイミングとの同期のために、記録ヘッド4の位置または移動量を検出するエンコーダ102に接続されている。
【0098】
また、駆動信号発生回路36は、ラッチ信号に対する設定時間差に基づいて、各ラッチ信号に続いて当該設定時間差の後にチャンネル信号を出力するチャンネル信号出力部103を有している。
【0099】
そして、ラッチ信号出力部101及びチャンネル信号出力部103には、タイミング補正部104を介して、本体部105(駆動信号発生手段)が接続されている。
【0100】
本体部105は、記録ヘッド4の往路移動中と復路移動中との両方において、ラッチ信号の出力タイミングに合わせて出現されるラッチパルス波形(この場合、第1パルス信号PS01)と、チャンネル信号出力部103によるチャンネル信号の出力タイミングに合わせて出現されるチャンネルパルス波形(この場合、第2パルス信号PS02)と、を当該順に有する駆動信号(A:図7参照)を生成するようになっている。
【0101】
タイミング補正部104は、記録ヘッド4の往路移動から復路移動への切り替えにおいて、本体部105に送られるラッチ信号及びチャンネル信号の出力タイミングを一律にずらすようになっている。
【0102】
タイミング補正部104の作用例について、以下に詳細に説明する。
【0103】
まず、往路移動中において、ある第1の駆動パルスDP1による小インク滴の記録紙12上の着弾位置と当該駆動パルスDP1の直後の第2の駆動パルスDP2による中インク滴の記録紙12上の着弾位置とは、前記のように略一致するようになっている。
【0104】
一方、復路移動中においても、ある第1の駆動パルスDP1による小インク滴の記録紙12上の着弾位置と当該駆動パルスDP1の直後の第2の駆動パルスDP2による中インク滴の記録紙12上の着弾位置とは、前記のように略一致するようになっている。
【0105】
従って、往路移動中の各インク滴の着弾位置と復路移動中の各インク滴の着弾位置とが記録ヘッド4の移動方向(主走査方向)において略一致するように、往路移動時の駆動信号Aのためのラッチ信号及びチャンネル信号の出現タイミング、及び、復路移動時の駆動信号Aのためのラッチ信号及びチャンネル信号の出現タイミング、が調整される(Bi−D調整)。
【0106】
なお、前記の調整は、駆動パルスDP1による小インク滴、駆動パルスDP2による中インク滴、駆動パルスDP1及び駆動パルスDP2による大インク滴、のいずれを基準としても、略同様の精度が得られる。
【0107】
さて、本実施の形態において、記録ヘッド4の往路移動中及び復路移動中における、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて生成されるパルス選択データについて、具体的に説明する。
【0108】
デコーダ47は、この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて、2ビットのパルス選択データを生成する。
【0109】
この2ビットのパルス選択データの各ビットが、各パルス信号に対応している。すなわち、パルス選択データの上位ビットが第1パルス信号PS01(第1の駆動パルスDP1)に対応し、下位のビットが第2パルス信号PS02(第2の駆動パルスDP2)に対応している。
【0110】
この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)からパルス選択データ(10)が生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)からパルス選択データ(01)が生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)からパルス選択データ(11)が生成される。
【0111】
そして、パルス選択データの上位ビットが「1」の場合には期間T01の始端に対応する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T02の始端に対応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路50(駆動パルス供給手段)が接続状態になる(図7参照)。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から次の印刷周期TAにおける期間T01の始端に対応するタイミング信号(ラッチ信号)までの間スイッチ回路50が接続状態になる(図7参照)。
【0112】
これにより、小ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子21には、第1の駆動パルスDP1だけが供給される。同様に、中ドットのドットパターンデータに基づいて第2の駆動パルスDP2だけが供給され、大ドットのドットパターンデータに基づいて第1の駆動パルスDP1及び第2の駆動パルスDP2が続けて供給される。
【0113】
その結果、小ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口17からは小体積の小インク滴が吐出し、記録紙12上の所望の画素中心に小ドットが形成される。また、中ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口17からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙12上の所望の画素中心に中ドットが形成される。同様に、大ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口17からは小インク滴と中インク滴とが連続して吐出し、記録紙12上の所望の画素中心に実質的な大ドットが形成される(図8参照)。
【0114】
以上のように、本実施の形態によれば、小ドット駆動パルスDP1及び中ドット駆動パルスDP2の各波形のパラメータが適宜に調整され、小インク滴の吐出速度が相対的に遅くされると共に中インク滴の吐出速度が相対的に速くされて、先行する小インク滴の着弾位置と後続の中インク滴の着弾位置とが略同一に揃えられている。このことにより、ヘッド部材の往路移動と復路移動との間で、従来のように駆動信号中のパルス波形列の順序を反転させる必要が無くなり、信号切替等に関わる装置及び処理時間が不要となる。
【0115】
なお、駆動信号の単位パルス列は、3以上のパルス波形を有してもよい。このような駆動信号Bを、図10に示す。
【0116】
図10に示すように、駆動信号Bは、期間T11に配置された第1パルス信号PS11と、期間T12に配置された第2パルス信号PS12と、期間T13に配置された第3パルス信号PS13とを一連に接続してあり、記録周期TBで繰り返し発生するパルス列波形信号である。駆動信号Bにおいて、第1パルス信号PS11はノズル開口17から小インク滴を吐出させる小ドット駆動パルスDP3であり、第2パルス信号PS12はノズル開口17から中インク滴を吐出させる中ドット駆動パルスDP4であり、第3パルス信号PS13はノズル開口17から大インク滴を吐出させる大ドット駆動パルスDP5である。
【0117】
小ドット駆動パルスDP3は、中間電位VM1から勾配θ11に沿って第3最高電位VH3まで電位を上昇させる第3充電要素P11と、第3最高電位VH3を維持する第3ホールド要素P12と、第3最高電位VH3から勾配θ12に沿って中間電位VM1まで電位を下降させる第3放電要素P13とから構成される。
【0118】
小ドット駆動パルスDP3が圧電振動子21に供給されると、小ドットを形成し得る量のインク滴がノズル開口17から吐出される。
【0119】
より具体的には、第3充電要素P11が供給されて圧電振動子21が中間電位VM1から充電されることにより、圧力発生室22の容積は、基準容積から第3最大容積まで膨張する。そして、第3放電要素P13により、圧力発生室22は基準容積まで急激に収縮する。この圧力発生室22の急激な収縮により、圧力発生室22内のインク圧力が急速に高まりノズル開口17からは小インク滴が吐出する。
【0120】
なお、この小インク滴の吐出速度は、当該小インク滴が記録紙12上の所望の画素中心に着弾するように、相対的に小さく調整されている。インク滴の吐出速度の調整は、小ドット駆動パルスDP3の波形の種々のパラメータ、具体的には各波形要素P11、P12、P13の継続時間及び電位または電位差、を変更することによって可能である。
【0121】
中ドット駆動パルスDP4は、中間電位VM1から勾配θ13に沿って第4最高電位VH4まで電位を上昇させる第4充電要素P14と、第4最高電位VH4を維持する第4ホールド要素P15と、第4最高電位VH4から勾配θ14に沿って中間電位VM1まで電位を下降させる第4放電要素P16とから構成される。
【0122】
中ドット駆動パルスDP4が圧電振動子21に供給されると、中ドットを形成し得る量のインク滴がノズル開口17から吐出される。
【0123】
より具体的には、第4充電要素P14が供給されて圧電振動子21が中間電位VM1から充電されることにより、圧力発生室22の容積は、基準容積から第4最大容積まで膨張する。そして、第4放電要素P16により、圧力発生室22は基準容積まで急激に収縮する。この圧力発生室22の急激な収縮により、圧力発生室22内のインク圧力が急速に高まりノズル開口17からは中インク滴が吐出する。
【0124】
なお、この中インク滴の吐出速度は、当該中インク滴が記録紙12上の所望の画素中心に着弾するように、相対的に中程度に調整されている。インク滴の吐出速度の調整は、中ドット駆動パルスDP4の波形の種々のパラメータ、具体的には各波形要素P14、P15、P16の継続時間及び電位または電位差、を変更することによって可能である。
【0125】
大ドット駆動パルスDP5は、中間電位VM1から勾配θ15に沿って第5最高電位VH5まで電位を上昇させる第5充電要素P17と、第5最高電位VH5を維持する第5ホールド要素P18と、第5最高電位VH5から勾配θ16に沿って最低電位VLまで電位を下降させる第5放電要素P19と、最低電位VLを維持する第6ホールド要素P20と、最低電位VLから勾配θ17に沿って中間電位VM1まで電位を上昇させる第6充電要素P21とから構成される。
【0126】
大ドット駆動パルスDP5が圧電振動子21に供給されると、大ドットを形成し得る量のインク滴がノズル開口17から吐出される。
【0127】
より具体的には、第5充電要素P17が供給されて圧電振動子21が中間電位VM1から充電されることにより、圧力発生室22の容積は、基準容積から第5最大容積まで膨張する。そして、第5放電要素P19により、圧力発生室22は最低容積まで急激に収縮する。この圧力発生室22の急激な収縮により、圧力発生室22内のインク圧力が急激に高まりノズル開口17からは大インク滴が吐出する。大インク滴を吐出した後、第6ホールド要素P20の経過後に第6充電要素P21が駆動されることで、圧力発生室22は基準容積に復帰すると共に、インク滴を吐出した後のメニスカスに残る不要な振動(残留振動)を効果的に減衰させることができる。
【0128】
なお、この大インク滴の吐出速度は、当該大インク滴が記録紙12上の所望の画素中心に着弾するように、相対的に大きく調整されている。インク滴の吐出速度の調整は、大ドット駆動パルスDP5の波形の種々のパラメータ、具体的には各波形要素P17、P18、P19、P20、P21の継続時間及び電位または電位差、を変更することによって可能である。
【0129】
以上のように、本実施の形態では、小インク滴も中インク滴も大インク滴も記録紙12上の所望の画素中心に着弾することができる。
【0130】
小インク滴、中インク滴及び大インク滴のいずれもが所望の画素中心に着弾可能であるという本実施の形態の特徴は、記録ヘッド4の往路移動中及び復路移動中に共通のものである。従って、往路移動中と復路移動中とで駆動信号を変える必要が無く、常に共通の駆動信号を用いることができる。
【0131】
さて、上記の場合において、記録ヘッド4の往路移動中及び復路移動中における、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて生成されるパルス選択データについて、具体的に説明する。
【0132】
デコーダ47は、この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて、3ビットのパルス選択データを生成する。
【0133】
この3ビットのパルス選択データの各ビットが、各パルス信号に対応している。すなわち、パルス選択データの上位ビットが第1パルス信号PS11(小ドット駆動パルスDP3)に対応し、中位のビットが第2パルス信号PS12(中ドット駆動パルスDP4)に対応し、下位のビットが第3パルス信号PS13(大ドット駆動パルスDP5)に対応している。
【0134】
この場合、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)からパルス選択データ(100)が生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)からパルス選択データ(010)が生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)からパルス選択データ(001)が生成される。
【0135】
そして、パルス選択データの上位ビットが「1」の場合には期間T11の始端に対応する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T12の始端に対応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路50(駆動パルス供給手段)が接続状態になる(図10参照)。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間T13の始端に対応する3番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路50(駆動パルス供給手段)が接続状態になる(図10参照)。また、3番目のタイミング信号から次の印刷周期TBにおける期間T11の始端に対応するタイミング信号(ラッチ信号)までの間スイッチ回路50が接続状態になる(図10参照)。
【0136】
これにより、小ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子21には、小ドット駆動パルスDP3だけが供給される。同様に、中ドットのドットパターンデータに基づいて中ドット駆動パルスDP4だけが供給され、大ドットのドットパターンデータに基づいて大ドット駆動パルスDP5だけが供給される。
【0137】
その結果、小ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口17からは小体積の小インク滴が吐出し、記録紙12上の所望の画素中心に小ドットが形成される。また、中ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口17からは中体積の中インク滴が吐出し、記録紙12上の所望の画素中心に中ドットが形成される。同様に、大ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口17からは大体積の大インク滴が吐出し、記録紙12上の所望の画素中心に大ドットが形成される(図11参照)。
【0138】
以上のように、本実施の形態によれば、小ドット駆動パルスDP3、中ドット駆動パルスDP4及び大ドット駆動パルスDP5の各波形のパラメータが適宜に調整され、小インク滴の吐出速度が相対的に遅くされ、中インク滴の吐出速度が相対的に中程度にされると共に大インク滴の吐出速度が相対的に速くされて、先行する小インク滴の着弾位置と後続の中インク滴及び大インク滴の着弾位置とが略同一に揃えられている。このことにより、ヘッド部材の往路移動と復路移動との間で、従来のように駆動信号中のパルス波形列の順序を反転させる必要が無くなり、信号切替等に関わる装置及び処理時間が不要となる。
【0139】
ここで、小インク滴の吐出速度が6m/sとなるように小ドット駆動パルスDP3が調整され、中インク滴の吐出速度が7m/sとなるように中ドット駆動パルスDP4が調整され、大インク滴の吐出速度が8m/sとなるように大ドット駆動パルスDP5が調整された実際の実験結果について説明する。
【0140】
当該実験においては、画素単位が360dpiであり、ノズル開口17から記録紙12までの距離は1.45mmであり、小ドット駆動パルスDP3の第3充電要素P11の始点から中ドット駆動パルスDP4の第4充電要素P14の始点までの時間が30μsに設定され、小ドット駆動パルスDP3の第3充電要素P11の始点から大ドット駆動パルスDP5の第5充電要素P17の始点までの時間が60μsに設定された。
【0141】
この条件で、キャリッジ速度を150cps=150 character/s、1character =2.54mm、とした場合、各インク滴の着弾位置は121μm〜123μmであり、実質的に略同一位置への着弾が実現されていることが確認された。
【0142】
比較例として、前記と同一条件で各インク滴の吐出速度を7m/sに揃えた場合、各インク滴の着弾位置は105μm〜136μmであった。
【0143】
また、前記条件で、キャリッジ速度を300 character/s(300cps)とした場合、各インク滴の着弾位置は181μm〜184μmであり、実質的に略同一位置への着弾が実現されていることが確認された。
【0144】
比較例として、前記と同一条件で各インク滴の吐出速度を7m/sに揃えた場合、各インク滴の着弾位置は158μm〜204μmであった。
【0145】
なお、以上において、圧力室22の容積を変化させる圧力発生素子(圧力変動手段の一例)は、圧電振動子21に限定されるものではない。例えば、磁歪素子を圧力発生素子として用い、この磁歪素子によって圧力室22を膨張・収縮させて圧力変動を生じさせるようにしてもよいし、発熱素子を圧力発生素子として用い、この発熱素子からの熱で膨張・収縮する気泡によって圧力室22に圧力変動を生じさせるように構成してもよい。
【0146】
また、前述のように、プリンタコントローラ30はコンピュータシステムによって構成され得るが、コンピュータシステムに前記各要素を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体201も、本件の保護対象である。
【0147】
さらに、前記の各要素が、コンピュータシステム上で動作するOS等のプログラムによって実現される場合、当該OS等のプログラムを制御する各種命令を含むプログラム及び当該プログラムを記録した記録媒体202も、本件の保護対象である。
【0148】
ここで、記録媒体201、202とは、フロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
【0149】
なお、以上の説明はインクジェット式記録装置についてなされているが、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものである。液体の例としては、インクの他に、グルー、マニキュア等が用いられ得る。
【0150】
なお、特願2001−296422に開示されている内容のうち、本発明と関連する部分について、補足的に以下に記述する。
【0151】
図12に示す駆動信号は、比較的多い量の液滴を吐出可能な標準駆動信号である。この標準駆動信号は、噴射周期T内に3つの標準駆動パルス(第1標準駆動パルスPS1,第2標準駆動パルスPS2,第3標準駆動パルスPS3)を含み、これらの各標準駆動パルスPS1〜PS3を所定間隔毎に発生している。
【0152】
これらの標準駆動パルスPS1〜PS3は、何れも同じ波形形状のパルス信号によって構成されている。即ち、図13に示すように、これらの標準駆動パルスPS1〜PS3は、中間電位VMから最大電位VHまで液滴を吐出させない程度の一定勾配で電位を上昇させる膨張要素P1と、最大電位VHを所定時間保持する膨張ホールド要素P2と、最大電位VHから最低電位VLまで急勾配で電位を下降させる吐出要素P3と、最低電位VLを所定時間保持する収縮ホールド要素P4と、最低電位VLから中間電位VMまで電位を上昇させる制振要素P5とを含んでいる。なお、制振要素P5は第1復帰要素の一種であり、圧力室を定常状態に復帰させる。
【0153】
これらの標準駆動パルスPS1〜PS3を圧電振動子に供給すると、各標準駆動パルスPS1〜PS3が供給される毎に所定量(例えば15ng)の液滴がノズル開口から吐出される。
【0154】
即ち、膨張要素P1の供給に伴って圧電振動子が大きく収縮し、圧力室は、中間電位VMに対応する定常容積から最大電位VHに対応する最大容積まで膨張する。この膨張に伴って圧力室内が減圧され、共通液室の液体が液体供給口を通って圧力室内に流入する。この圧力室の膨張状態は膨張ホールド要素P2の供給期間に亘って維持される。
【0155】
続いて、吐出要素P3が供給されて圧電振動子が大きく伸長し、圧力室は最小容積まで急激に収縮する。この収縮に伴い、圧力室内の液体が加圧されてノズル開口から所定量の液滴が吐出される。吐出要素P3に続いて収縮ホールド要素P4が供給されるので、圧力室の収縮状態が維持される。そして、圧力室の収縮状態において、メニスカス(ノズル開口で露出している液体の自由表面)は、液滴の吐出の影響を受けて大きく振動する。
【0156】
その後、メニスカスの振動を抑制し得るタイミングで制振要素P5が供給され、圧力室が定常容積まで膨張復帰する。即ち、圧力室内の液体圧力を相殺すべく、圧力室を膨張させて液体圧力を減圧する。これにより、メニスカスの振動を短時間で抑制することができ、次の液滴の吐出を安定させることができる。
【0157】
そして、1つの噴射周期T内で供給する標準駆動パルスの数を変えることで、液滴の噴射量を単位領域毎(噴射周期T毎)に設定することができる。例えば、噴射周期T内において第2標準駆動パルスPS2のみを圧電振動子に供給することで、単位領域内に例えば15ngの液滴を吐出させることができる。また、噴射周期T内において第1標準駆動パルスPS1と第3標準駆動パルスPS3とを圧電振動子に供給することで、単位領域内に例えば30ngの液滴を吐出させることができる。さらに、噴射周期T内において各標準駆動パルスPS1〜PS3を圧電振動子に供給することで、単位領域内に例えば45ngの液滴を吐出させることができる。
【0158】
図14に基づいて、各標準駆動パルスPS1〜PS3の駆動電圧(最大電位VHから最低電位VLまでの電位差)と液滴の吐出特性との関係について説明する。
【0159】
ここで、図14は、駆動電圧を調整した場合の吐出特性の変化であり、(a)は駆動電圧を変化させた際の液滴の飛行速度の変化を示し、(b)は駆動電圧を変化させた際の液滴の重量の変化を示す。
【0160】
なお、駆動電圧を設定するにあたり、最低電位VLと各波形要素(P1〜P5)の時間幅は変えず、最大電位VHを変更した。また、中間電位VMは駆動電圧に対応させて変更した。また、図14(a)において、黒丸を付した実線がメイン液滴を示し、白丸を付した点線がサテライト液滴(メイン液滴に付随して飛行する液滴)を示す。また、三角を付した一点鎖線が第2サテライト液滴(サテライト液滴に付随して飛行する液滴)を示す。
【0161】
この図14から判るように、駆動電圧の大きさと、液滴の飛行速度及び重量とは、互いに正比例(係数は正)の関係にあるといえる。即ち、駆動電圧を大きくすると液滴の飛行速度は速くなり、液滴の重量も増える(つまり、液滴の吐出量が増える)。例えば、駆動電圧が20Vの場合、メインドットの飛行速度は約3m/sであり、重量は約9ngである。また、駆動電圧が29Vの場合、飛行速度は約7m/sであり、重量は約15.5ngである。さらに、駆動電圧が35Vの場合、飛行速度は約10m/sであり、重量は約20.5ngである。
【0162】
これは、駆動電圧の増減により圧力室の容積の変化幅が変わったためと考えられる。即ち、駆動電圧を基準の電圧よりも高めると、膨張時と収縮時との容積差が基準時よりも大きくなる。このため、多くの液体を圧力室内から排除することができ、吐出重量が増える。また、吐出要素P3の時間幅は変わらないので、液滴吐出時における圧力室の収縮速度が高まり、液滴を高速で吐出できる。反対に、駆動電圧を低く設定すると、膨張時と収縮時との容積差が基準時よりも小さくなる。このため、圧力室内から排除する液体の量が少なくなって、吐出重量が減る。また、圧力室の収縮速度も低くなるので、液滴の飛行速度も低くなる。
【0163】
なお、図14(a)を見ると、駆動電圧が26V以上になると、液滴は、メイン液滴とサテライト液滴とに分かれて飛行する。さらに、駆動電圧が32V以上になると、上記のサテライト液滴に加えて第2サテライト液滴が出現する。
【0164】
これらのサテライト液滴及び第2サテライト液滴の飛行速度は、図14(a)の測定範囲では、駆動電圧の大きさにあまり影響を受けない。例えば、サテライト液滴の飛行速度は、駆動電圧を26Vに設定すると約5m/sであり、駆動電圧を29V,32Vに設定すると約4m/sである。さらに、駆動電圧を35Vに設定すると約6m/sとなる。第2サテライト液滴については、駆動電圧を32V,35Vに設定した場合において略等しく、何れも約4m/sである。
【0165】
以上から、駆動電圧の設定により、吐出する液滴の飛行速度と重量を同時に増減できることが判る。また、サテライト液滴や第2サテライト液滴の発生を制御できることも判る。
【0166】
次に、各標準駆動パルスPS1〜PS3の中間電位VMと液滴の吐出特性との関係について説明する。
【0167】
上記したように、この中間電位VMは、圧力室の定常容積を規定するものである。そして、上記の圧電振動子は、電位の上昇(充電)に伴って収縮して圧力室を膨張させ、電位の下降(放電)に伴って伸長して圧力室を収縮させるので、基準よりも中間電位VMを高く設定すると、定常容積は基準容積(基準の中間電位VMに対応する圧力室の容積)よりも膨張する。一方、基準よりも中間電位VMを低く設定すると、定常容積は基準容積よりも収縮する。
【0168】
ここで、中間電位VMだけを変更した場合には、最大電位VHは中間電位VMの変更前と変更後とで同じとなる。このため、中間電位VMを基準よりも高く設定すると、中間電位VMから最大電位VHまでの電位差が基準の中間電位VMに設定した場合よりも小さくなり、圧力室の膨張代も少なくなる。一方、中間電位VMを基準よりも低く設定すると、中間電位VMから最大電位VHまでの電位差が基準の中間電位VMに設定した場合よりも大きくなり、圧力室の膨張代も多くなる。この膨張代は、圧力室内への液体の流入量を規定する。即ち、膨張代が基準よりも多いと共通液室から圧力室内に流入する液体の量が基準の量よりも多くなり、膨張代が基準よりも少ないと共通液室から圧力室内に流入する液体の量が基準量よりも少なくなる。
【0169】
また、中間電位VMだけを変更した場合には、膨張要素P1の時間幅(供給時間)も中間電位VMの変更前後で同じとなる。このため、基準よりも中間電位VMを高く設定すると、膨張要素P1を圧電振動子に供給した際において、圧力室の膨張速度が遅くなる。一方、基準よりも中間電位VMを低く設定すると、圧力室の膨張速度は速くなる。
【0170】
圧力室の膨張代は、膨張要素P1の供給直後における圧力室内の液体圧力に影響を及ぼす。即ち、膨張代が少なければ膨張要素P1の供給直後において圧力室内の液体圧力は定常状態の圧力に近いままであるので、液体の流入量が少なく流入速度も遅くなり、圧力室内の液体の圧力振動は小さい。反対に、膨張代が多ければ、膨張要素P1の供給直後において圧力室内の液体圧力は大きく低下するので、液体の流入量が多くなると共に流入速度が速くなり、圧力室内の液体の圧力振動が大きくなる。この圧力振動が正圧になるタイミングに合わせて吐出要素P3を供給して圧力室を収縮させると、吐出要素P3の電位差や傾きが同じであっても液滴の飛行速度を高くできるし、液滴の重量を増やすことができる。
【0171】
この場合において、飛行速度は、中間電位VMの変化に対して比較的大きく変化する。一方、液滴の重量は、中間電位VMの変化に対する変化が比較的小さい。これは、液滴の重量は、主として駆動電圧(吐出要素P3の電位差)、即ち、圧力室の収縮量によって規定されるためと考えられる。
【0172】
従って、上記の駆動電圧と中間電位VMとを組み合わせて適宜設定することで、液滴の飛行速度を一定に保ちつつ、液滴の重量を変えることができる。
【0173】
例えば、液滴の飛行速度を7m/sに設定すると、駆動電圧及び中間電位VMと液滴の重量との関係は、図15(a)に示すようになる。この図15(a)より、駆動電圧を31.5Vに中間電位VMを駆動電圧の20%(つまり、最低電位VLから6.3V高い電位)にそれぞれ設定すると、約16.5ngの液滴を吐出できることが判る。また、駆動電圧を29.7Vに中間電位VMを駆動電圧の40%にそれぞれ設定すると、約15.3ngの液滴を吐出できることが判る。さらに、駆動電圧を28.0Vに中間電位VMを駆動電圧の60%にそれぞれ設定すると、約13.6ngの液滴を吐出できることが判る。
【0174】
また、駆動電圧と中間電位VMとを適宜設定することにより、液滴の重量を一定に保ちつつ、液滴の飛行速度を変えることもできる。
【0175】
例えば、液滴の重量を15ngに設定すると、駆動電圧及び中間電位VMと液滴の飛行速度との関係は、図15(b)に示すようになる。この図15(b)より、駆動電圧を29.2Vに中間電位VMを駆動電圧の20%(つまり、最低電位VLから5.9V高い電位)にそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約6.1m/sに設定できることが判る。また、駆動電圧を29.0Vに中間電位VMを駆動電圧の40%にそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約6.8m/sに設定できることが判る。さらに、駆動電圧を30.6Vに中間電位VMを駆動電圧の60%にそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約8.1m/sに設定できることが判る。
【0176】
次に、各標準駆動パルスPS1〜PS3の膨張要素P1の時間幅(Pwc1)と液滴の吐出特性との関係について説明する。
【0177】
この膨張要素P1の時間幅は、圧力室の定常容積から最大容積への膨張速度を規定する。そして、膨張要素P1の時間幅に拘わらず、膨張要素P1の始端電位を中間電位VMに終端電位を最大電位VHにそれぞれ定めると、基準よりも時間幅を短く設定することで膨張要素P1の傾斜が急峻になり、圧力室の膨張速度は基準よりも速くなる。一方、基準よりも時間幅を長く設定すると膨張要素P1の傾斜が緩やかになり、圧力室の膨張速度は基準よりも遅くなる。
【0178】
この膨張速度の違いは、膨張要素P1の供給直後における圧力室内の液体圧力に影響を及ぼす。即ち、膨張速度が基準よりも遅ければ、膨張要素P1の供給直後において液体圧力の変動は小さくなり、液体の圧力室内への流入速度も遅くなる。一方、膨張速度が基準よりも速ければ、膨張要素P1の供給直後において圧力室内の液体圧力は大きく低下して圧力振動が大きくなり、液体の圧力室内への流入速度も速くなる。
【0179】
従って、この圧力振動が正圧になるタイミングに合わせて吐出要素P3を供給して圧力室を収縮させると、吐出要素P3の電位差や傾きが同じであっても液滴の飛行速度を高くできるし、液滴の重量を増やすことができる。
【0180】
なお、この場合においても中間電位VMの場合と同様に、飛行速度は膨張要素P1の時間幅の変化に対して比較的大きく変化するが、液滴の重量は膨張要素P1の時間幅の変化に対する変化量が比較的小さい。
【0181】
従って、上記の駆動電圧と膨張要素P1の時間幅とを適宜設定することにより、液滴の飛行速度を一定に保ちつつ、液滴の重量を変えることができる。
【0182】
例えば、液滴の飛行速度を7m/sに設定すると、駆動電圧及び膨張要素P1の時間幅と液滴の重量との関係は、図16(a)に示すようになる。この図16(a)より、駆動電圧を27.4Vに膨張要素P1の時間幅を2.5マイクロ秒(μs)にそれぞれ設定すると、約15.3ngの液滴を吐出できることが判る。また、駆動電圧を29.5Vに膨張要素P1の時間幅を3.5μsにそれぞれ設定すると、約16.0ngの液滴を吐出できることが判る。さらに、駆動電圧を25.0Vに膨張要素P1の時間幅を6.5μsにそれぞれ設定すると、約11.8ngの液滴を吐出できることが判る。
【0183】
また、駆動電圧と膨張要素P1の時間幅とを適宜設定することにより、液滴の重量を一定に保ちつつ、液滴の飛行速度を変えることもできる。
【0184】
例えば、液滴の重量を15ngに設定すると、駆動電圧及び膨張要素P1の時間幅と液滴の飛行速度との関係は、図16(b)に示すようになる。この図16(b)より、駆動電圧を26.8Vに膨張要素P1の時間幅を2.5μsにそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約6.7m/sに設定できることが判る。また、駆動電圧を27.8Vに膨張要素P1の時間幅を3.5μsにそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約6.3m/sに設定できることが判る。さらに、駆動電圧を31.7Vに膨張要素P1の時間幅を6.5μsにそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約10.8m/sに設定できることが判る。
【0185】
次に、各標準駆動パルスPS1〜PS3の膨張ホールド要素P2の時間幅(Pwh1)と液滴の吐出特性との関係について説明する。
【0186】
この膨張ホールド要素P2の時間幅は、吐出要素P3の供給開始タイミング、つまり、圧力室の収縮開始タイミングを規定する。この圧力室の収縮開始タイミングの違いもまた、液滴の飛行速度と液滴の重量に影響を及ぼす。これは、膨張要素P1によって励起された圧力振動の位相と吐出要素P3によって励起される圧力振動の位相の差に応じて、合成圧力が変化するためと考えられる。
【0187】
即ち、膨張要素P1の供給によって圧力室が膨張すると、この膨張に伴って圧力室内には圧力振動が励起される。そして、圧力室内の液体圧力が正圧になるタイミングに合わせて圧力室の収縮を開始すると、定常状態で吐出させた場合よりも、液滴を高速で飛行させることができる。反対に、圧力室内の液体圧力が負圧になるタイミングに合わせて圧力室の収縮を開始すると、定常状態で吐出させた場合よりも液滴を低速で飛行させることができる。
【0188】
また、液滴の重量に関し、この重量は、膨張ホールド要素P2の時間幅に対応して変化するが、その変化量は比較的小さい。これは、上記の各ケースと同様であり、液滴の重量は、主に駆動電圧の大きさによって規定されるためと考えられる。
【0189】
このことを、図17に基づいて説明する。ここで、図17は、膨張ホールド要素P2の時間幅を調整した場合の吐出特性の変化であり、(a)は時間幅を変化させた際の液滴の飛行速度の変化を示し、(b)は時間幅を変化させた際の液滴の重量の変化を示す。
【0190】
なお、これらの図において、実線は駆動電圧を20Vに設定した場合の特性であり、一点鎖線は駆動電圧を23Vに設定した場合の特性であり、点線は駆動電圧を26Vに設定した場合の特性である。また、最低電位VLと膨張ホールド要素P2以外の各波形要素の時間幅は基準値で一定とし、中間電位VMは駆動電圧に対応させて変更した。
【0191】
図17(a)から判るように、膨張ホールド要素P2の時間幅と液滴の飛行速度とは、この測定範囲において、膨張ホールド要素P2の時間幅が長くなる程、液滴の飛行速度は遅くなる。例えば、駆動電圧を20Vに設定した場合、膨張ホールド要素P2の時間幅を2μsに設定すると飛行速度は約6.5m/sとなり、時間幅を3μsに設定すると飛行速度は約4m/sとなる。
【0192】
また、駆動電圧を高くすると飛行速度は速くなる。例えば、駆動電圧を23Vに設定した場合には、膨張ホールド要素P2の時間幅を2μsに設定すると飛行速度は約8.7m/sとなり、時間幅を3μsに設定すると飛行速度は約5.2m/sとなる。同様に、駆動電圧を26Vに設定した場合には、膨張ホールド要素P2の時間幅を2μsに設定すると飛行速度は約10.7m/sとなり、時間幅を3μsに設定すると飛行速度は約7m/sとなる。
【0193】
そして、図17(b)から判るように、膨張ホールド要素P2の時間幅と液滴の重量もまた、この測定範囲において、膨張ホールド要素P2の時間幅が長くなる程、液滴の重量は減少する(つまり、液滴の吐出量が減少する)。例えば、駆動電圧を20Vに設定した場合、膨張ホールド要素P2の時間幅を2μsに設定すると液滴の重量は約11.5ngとなり、時間幅を3μsに設定すると重量は約10.5ngとなる。
【0194】
また、駆動電圧を高くすると液滴の重量は重くなる(つまり、液滴の吐出量が増える)。例えば、駆動電圧を23Vに設定した場合には、膨張ホールド要素P2の時間幅を2μsに設定すると液滴の重量は約13.2ngとなり、時間幅を3μsに設定すると重量は約12.1ngとなる。同様に、駆動電圧を26Vに設定した場合には、膨張ホールド要素P2の時間幅を2μsに設定すると飛行速度は液滴の重量は約15.0ngとなり、時間幅を3μsに設定すると重量は13.8ngとなる。
【0195】
そして、この場合においても、駆動電圧と膨張ホールド要素P2の時間幅とを適宜設定することにより、液滴の飛行速度を一定に保ちつつ、液滴の重量を変えることができる。
【0196】
例えば、液滴の飛行速度を7m/sに設定すると、駆動電圧及び膨張ホールド要素P2の時間幅と液滴の重量との関係は、図18(a)に示すようになる。この図18(a)より、駆動電圧を20.5Vに膨張ホールド要素P2の時間幅を2.0マイクロ秒(μs)にそれぞれ設定すると、約11.8ngの液滴を吐出できることが判る。また、駆動電圧を26.2Vに膨張ホールド要素P2の時間幅を3.0μsにそれぞれ設定すると、約13.8ngの液滴を吐出できることが判る。さらに、駆動電圧を29.8Vに膨張ホールド要素P2の時間幅を3.5μsにそれぞれ設定すると、約15.9ngの液滴を吐出できることが判る。
【0197】
また、駆動電圧と膨張ホールド要素P2の時間幅とを適宜設定することにより、液滴の重量を一定に保ちつつ、液滴の飛行速度を変えることもできる。
【0198】
例えば、液滴の重量を15ngに設定すると、駆動電圧及び膨張ホールド要素P2の時間幅と液滴の飛行速度との関係は、図18(b)に示すようになる。この図18(b)より、駆動電圧を26.2Vに膨張要素P1の時間幅を2.0μsにそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約10.8m/sに設定できることが判る。また、駆動電圧を28.0Vに膨張要素P1の時間幅を3.0μsにそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約8.0m/sに設定できることが判る。さらに、駆動電圧を28.0Vに膨張要素P1の時間幅を3.5μsにそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約6.3m/sに設定できることが判る。
【0199】
このように、各標準駆動パルスPS1〜PS3に関し、駆動電圧、中間電位VM、膨張要素P1の時間幅、及び、膨張ホールド要素P2の時間幅を適宜設定することにより、液滴の飛行速度や重量を制御することができる。
【0200】
ところで、駆動信号は、上記の標準駆動信号に限定されない。例えば、上記の標準駆動パルスよりも液滴の重量が少ないマイクロ駆動パルスを含んだマイクロ駆動信号であってもよい。以下、このマイクロ駆動信号を用いた制御について説明する。
【0201】
図19は、マイクロ駆動信号を説明する図である。このマイクロ駆動信号は、噴射周期T内に3つのマイクロ駆動パルス(第1マイクロ駆動パルスPS4,第2マイクロ駆動パルスPS5,第3マイクロ駆動パルスPS6)を含み、これらの各マイクロ駆動パルスPS4〜PS6を所定間隔毎に発生している。
【0202】
これらのマイクロ駆動パルスPS4〜PS6は、何れも同じ波形形状のパルス信号によって構成されている。
【0203】
即ち、図20に示すように、これらのマイクロ駆動パルスPS4〜PS6は、中間電位VMから最大電位VHまで比較的急峻な勾配で電位を上昇させる第2膨張要素MP1と、最大電位VHを極く短時間保持する第2膨張ホールド要素MP2と、最大電位VHから吐出電位VFまで急勾配で電位を下降させる第2吐出要素MP3と、吐出電位VFを極く短時間に亘って保持する吐出ホールド要素MP4と、吐出電位VFから最低電位VLまで第2吐出要素MP3よりも緩やかな勾配で電位を下降させる収縮制振要素MP5と、最低電位VLを所定時間に亘って保持する制振ホールド要素MP6と、最低電位VLから中間電位VMまで比較的緩やかな勾配で電位を上昇させる膨張制振要素MP7とを含んでいる。
【0204】
なお、図20に例示したマイクロ駆動パルスPS4〜PS6において、膨張制振要素MP7は第2復帰要素の一種であり、圧力室を定常状態に復帰させる。
【0205】
また、中間電位VMは駆動電圧の20%に設定してあり、吐出電位VFは駆動電圧の40%に設定してある。従って、定常状態において圧力室は比較的大きく収縮する。また、吐出電位VFに対応する吐出容積(つまり、吐出要素P3の供給終了時点における圧力室の容積)は、定常容積よりも多少大きい。
【0206】
これらのマイクロ駆動パルスPS4〜PS6を圧電振動子に供給すると、各マイクロ駆動パルスPS4〜PS6が供給される毎に所定量(例えば5.5ng)の液滴がノズル開口から吐出される。
【0207】
即ち、第2膨張要素MP1の供給に伴って定常容積の圧力室が急激に膨張し、メニスカスを圧力室側に大きく引き込む。そして、第2膨張ホールド要素MP2が極く短時間に亘って供給されると、引き込まれたメニスカスの中心部分の移動方向が表面張力によって反転する。その後、第2吐出要素MP3が供給されて、圧力室は最大容積から吐出容積まで急激に収縮する。このとき、吐出方向に向けて柱状に伸長したメニスカスの中心部分がちぎれ、液滴となって吐出される。第2吐出要素MP3の供給後、吐出ホールド要素MP4と収縮制振要素MP5とが順に供給される。収縮制振要素MP5は、吐出容積から最小容積まで圧力室を収縮させるが、その収縮速度は液滴吐出後におけるメニスカスの振動を抑制し得る速度に設定される。この収縮制振要素MP5に続いて制振ホールド要素MP6が供給されるので圧力室の収縮状態は維持され、メニスカスの振動を打ち消し得るタイミングで膨張制振要素MP7が供給される。これにより、メニスカスの振動を抑制すべく、圧力室が定常容積まで膨張復帰する。
【0208】
このマイクロ駆動信号においても、1つの噴射周期T内で供給するマイクロ駆動パルスの数を変えることで、液滴の噴射量を単位領域毎に設定することができる。例えば、噴射周期T内において第2マイクロ駆動パルスPS5のみを圧電振動子21に供給することで、単位領域内に例えば5.5ngの液滴を吐出させることができる。また、噴射周期T内において第1マイクロ駆動パルスPS4と第3マイクロ駆動パルスPS6とを圧電振動子に供給することで、単位領域内に例えば11ngの液滴を吐出させることができる。さらに、噴射周期T内において各マイクロ駆動パルスPS4〜PS6を圧電振動子に供給することで、単位領域内に例えば16.5ngの液滴を吐出させることができる。
【0209】
そして、液滴の飛行速度や重量をその使用用途にあわせて最適化すべく、各マイクロ駆動パルスPS4〜PS6についても波形形状が調整される。このマイクロ駆動パルスPS4〜PS6についての波形形状の調整は、駆動電圧、中間電位VM、及び、吐出電位VF(つまり、第2吐出要素MP3の終端電位)の3項目について行われる。以下、波形形状の調整について説明する。
【0210】
まず、図21に基づいて、各マイクロ駆動パルスPS4〜PS6の駆動電圧と液滴の吐出特性との関係について説明する。
【0211】
ここで、図21は、駆動電圧を調整した場合の吐出特性の変化であり、(a)は駆動電圧を変化させた際の液滴の飛行速度の変化を示し、(b)は駆動電圧を変化させた際の液滴の重量の変化を示す。なお、図21(a)において、黒丸を付した実線がメイン液滴を示し、白丸を付した点線がサテライト液滴を示す。また、三角を付した一点鎖線が第2サテライト液滴を示す。
【0212】
この図21から判るように、駆動電圧の大きさと、液滴の飛行速度及び重量とは、互いに正比例(係数は正)の関係にあるといえる。即ち、駆動電圧を大きくすると液滴(メイン液滴)の飛行速度は速くなり、液滴の重量も増える。例えば、駆動電圧が18Vの場合、メイン液滴の飛行速度は約4m/sであり、重量は約4.4ngである。また、駆動電圧が24Vの場合、飛行速度は約9.0m/sであり、重量は約6.8ngである。さらに、駆動電圧が33Vの場合、飛行速度は約16m/sであり、重量は約10.2ngである。
【0213】
これは、上記した標準駆動パルスPS1〜PS3と同じ理由、即ち、駆動電圧の増減によって、圧力室についての容積の変化幅が変わったためと考えられる。
【0214】
なお、図21(a)を見ると、駆動電圧が18Vの状態で液滴は、メイン液滴とサテライト液滴とに分かれて飛行している。さらに、駆動電圧が24V以上になると、上記のサテライト液滴に加えて第2サテライト液滴が出現する。
【0215】
このマイクロ駆動パルスPS4〜PS6において、サテライト液滴は駆動電圧の上昇に伴って速度を増すが、第2サテライト液滴は駆動電圧上昇に拘わらず略一定の飛行速度(6〜7m/s)である。
【0216】
以上から、このマイクロ駆動パルスにおいても、駆動電圧の設定により、吐出する液滴の飛行速度と重量を同時に増減できることが判る。
【0217】
次に、各マイクロ駆動パルスPS4〜PS6の中間電位VMと液滴の吐出特性との関係について説明する。
【0218】
このマイクロ駆動パルスPS4〜PS6においても中間電位VMは、圧力室の定常容積を規定する。従って、中間電位VMの変更により、定常容積から最大容積までの膨張代を設定できる。そして、膨張代が変更できることで、第2膨張要素MP1の供給時におけるメニスカスの圧力室側への引き込み量を設定できる。また、第2膨張要素MP1の時間幅が一定であるので、膨張代の変更によってメニスカスの圧力室側への引き込み速度も変化する。
【0219】
メニスカスの引き込み量と引き込み速度は、液滴の吐出量に影響を及ぼすと考えられる。即ち、メニスカスの引き込み量が多いと液滴として吐出される液体の量が少なくなり、引き込み量が少ないと液滴として吐出される液体の量が多くなる。また、メニスカスの引き込み速度が高いと、その反動によってメニスカスの中心部分の移動速度も高くなり、液滴の飛行速度が高くなる。一方、メニスカスの引き込み速度が低いとその反動も小さくメニスカスの中心部分の移動速度及び液滴の飛行速度が低くなる。
【0220】
従って、上記の駆動電圧と中間電位VMとを適宜設定することにより、液滴の飛行速度を一定に保ちつつ、液滴の重量を変えることができる。
【0221】
例えば、液滴の飛行速度を7m/sに設定すると、駆動電圧及び中間電位VMと液滴の重量との関係は、図22(a)に示すようになる。この図22(a)より、駆動電圧を19.5Vに中間電位VMを駆動電圧の0%(つまり、最低電位VLと同電位)にそれぞれ設定すると、約5.6ngの液滴を吐出できることが判る。また、駆動電圧を22.5Vに中間電位VMを駆動電圧の30%にそれぞれ設定すると、約5.9ngの液滴を吐出できることが判る。さらに、駆動電圧を24.5Vに中間電位VMを駆動電圧の50%にそれぞれ設定すると、約7.5ngの液滴を吐出できることが判る。
【0222】
また、駆動電圧と中間電位VMとを適宜設定することにより、液滴の重量を一定に保ちつつ、液滴の飛行速度を変えることもできる。
【0223】
例えば、液滴の重量を5.5ngに設定すると、駆動電圧及び中間電位VMと液滴の飛行速度との関係は、図22(b)に示すようになる。この図22(b)より、駆動電圧を19.0Vに中間電位VMを駆動電圧の0%にそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約6.9m/sに設定できることが判る。また、駆動電圧を21.5Vに中間電位VMを駆動電圧の30%にそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約6.2m/sに設定できることが判る。さらに、駆動電圧を20.2Vに中間電位VMを駆動電圧の50%にそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約4.5m/sに設定できることが判る。
【0224】
次に、各マイクロ駆動パルスPS4〜PS6の吐出電位VF(第2吐出要素MP3の終端電位)と液滴の吐出特性との関係について説明する。
【0225】
上記の吐出電位VFは、圧力室の吐出容積を規定する。従って、吐出電位VFの変更により、最大容積から吐出容積までの収縮量を設定できる。また、第2吐出要素MP3の時間幅が一定であることから、この吐出電位VFの変更により収縮速度も変化する。即ち、吐出電位VFを基準よりも低く設定すると収縮速度が高くなり、基準よりも高く設定すると収縮速度が低くなる。
【0226】
圧力室の収縮量と収縮速度は、液滴の吐出量に影響を及ぼすと考えられる。即ち、圧力室の収縮量が多いと液滴として吐出される液体の量が多くなり、収縮量が少ないと液滴として吐出される液体の量も少なくなる。また、圧力室の収縮速度が高いと液滴の飛行速度が高くなり、収縮速度が低いと飛行速度も低くなる。
【0227】
なお、この場合において、吐出電位VFの変化に対する飛行速度の変化量と吐出量の変化量は、駆動電圧を変化させた際の変化量と相違する。従って、上記の駆動電圧と吐出電位VFとを適宜設定することにより、液滴の飛行速度を一定に保ちつつ、液滴の重量を変えることができる。
【0228】
例えば、液滴の飛行速度を7m/sに設定すると、駆動電圧及び吐出電位VFと液滴の重量との関係は、図23(a)に示すようになる。この図23(a)より、駆動電圧を27.0Vに第2吐出要素MP3の電位差を駆動電圧の50%(つまり、吐出電位VFが最大電位VHから13.5V低い電位)にそれぞれ設定すると、約3.6ngの液滴を吐出できることが判る。また、駆動電圧を21.3Vに第2吐出要素MP3の電位差を駆動電圧の70%にそれぞれ設定すると、約5.6ngの液滴を吐出できることが判る。さらに、駆動電圧を16.6Vに第2吐出要素MP3の電位差を駆動電圧の100%(つまり、吐出電位VFが最低電位VLと同電位)にそれぞれ設定すると、約7.6ngの液滴を吐出できることが判る。なお、第2吐出要素MP3の電位差を駆動電圧の100%に設定した場合には、収縮制振要素MP5は設けられない。
【0229】
また、駆動電圧と吐出電位VFとを適宜設定することにより、液滴の重量を一定に保ちつつ、液滴の飛行速度を変えることもできる。
【0230】
例えば、液滴の重量を5.5ngに設定すると、駆動電圧及び吐出電位VFと液滴の飛行速度との関係は、図23(b)に示すようになる。この図23(b)より、駆動電圧を32.0Vに第2吐出要素MP3の電位差を駆動電圧の50%にそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約11.2m/sに設定できることが判る。また、駆動電圧を19.5Vに第2吐出要素MP3の電位差を駆動電圧の70%にそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約5.5m/sに設定できることが判る。さらに、駆動電圧を12.0Vに第2吐出要素MP3の電位差を駆動電圧の100%にそれぞれ設定すると、液滴の飛行速度を約3.0m/sに設定できることが判る。
【0231】
このように、各マイクロ駆動パルスPS4〜PS6については、その駆動電圧、中間電位VM、吐出電位VFを適宜設定することにより、液滴の飛行速度や重量を制御することができ、用途に応じた最適な吐出条件を設定できる。
【0232】
以上のように、特願2001−296422においては、標準駆動パルスとマイクロ駆動パルスの波形調整について詳細に説明されている。当該波形調整方法を応用すれば、その他の波形パルスについても、波形を特定する各パラメータを調整することによって、所望の液体吐出特性を実現するために好適な各パラメータの組み合わせを見出すことが可能である。
【0233】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、第1パルス波形によって噴射される液体滴の吐出速度と第2パルス波形によって噴射される液体滴の吐出速度とを高精度に揃える代わりに、積極的に第1パルス波形によって噴射される液体滴の吐出速度を相対的に遅くし第2パルス波形によって噴射される液体滴の吐出速度を相対的に速くすることにより、先行する第1パルス波形による液体滴の着弾位置と後続の第2パルス波形による液体滴の着弾位置とを略同一に揃えることが可能となる。このことにより、ヘッド部材の往路移動と復路移動との間で、従来のように駆動信号中のパルス波形列の順序を反転させる必要が無くなり、信号切替等に関わる装置及び処理時間が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のインクジェット式記録装置の概略斜視図である。
【図2】記録ヘッドの走査範囲を説明する模式図である。
【図3】記録ヘッドの動作を説明する模式図であり、(a)は待機ポジションに位置している状態を、(b)は待機位置から記録領域側へ移動している状態を、(c)は記録領域側から待機ポジションに戻ってくる時の状態を、(d)はホームポジションに位置している状態を、それぞれ示す。
【図4】記録ヘッドの構成を説明する図である。
【図5】インクジェット式記録装置の電気的構成を説明するブロック図である。
【図6】記録ヘッドの電気的構成を示す概略ブロック図である。
【図7】駆動信号の一例を示す図である。
【図8】図7の駆動信号に基づいて生成される駆動パルスを説明する図である。
【図9】駆動信号発生回路を示す概略ブロック図である。
【図10】駆動信号の他の一例を示す図である。
【図11】図10の駆動信号に基づいて生成される駆動パルスを説明する図である。
【図12】標準駆動信号を説明する図である。
【図13】標準駆動信号に含まれる標準駆動パルスを説明する図である。
【図14】標準駆動パルスにおいて駆動電圧を調整した場合の吐出特性の変化を示し、(a)は駆動電圧を変化させた際の液滴の飛行速度の変化を示した図、(b)は駆動電圧を変化させた際の液滴の重量の変化を示した図である。
【図15】(a)は、標準駆動パルスにおいて液滴の飛行速度を7m/sに設定した際の駆動電圧及び中間電位VMと液滴の重量との関係を示した図、(b)は、液滴の重量を15ngに設定した際の駆動電圧及び中間電位VMと液滴の飛行速度との関係を示した図である。
【図16】(a)は、標準駆動パルスにおいて液滴の飛行速度を7m/sに設定した際の駆動電圧及び膨張要素の時間幅と液滴の重量との関係を示した図、(b)は、液滴の重量を15ngに設定した際の駆動電圧及び膨張要素の時間幅と液滴の飛行速度との関係を示した図である。
【図17】標準駆動パルスにおいて膨張ホールド要素の時間幅を調整した場合の吐出特性の変化を示し、(a)は時間幅を変化させた際の液滴の飛行速度の変化を示した図、(b)は時間幅を変化させた際の液滴の重量の変化を示した図である。
【図18】(a)は、標準駆動パルスにおいて、液滴の飛行速度を7m/sに設定した際の駆動電圧及び膨張ホールド要素の時間幅と液滴の重量との関係を示した図、(b)は、液滴の重量を15ngに設定した際の駆動電圧及び膨張ホールド要素の時間幅と液滴の飛行速度との関係を示した図である。
【図19】マイクロ駆動信号を説明する図である。
【図20】マイクロ駆動信号に含まれるマイクロ駆動パルスを説明する図である。
【図21】マイクロ駆動パルスにおいて駆動電圧を調整した場合の吐出特性の変化であり、(a)は駆動電圧を変化させた際の液滴の飛行速度の変化を示した図、(b)は駆動電圧を変化させた際の液滴の重量の変化を示した図である。
【図22】(a)は、マイクロ駆動パルスにおいて液滴の飛行速度を7m/sに設定した際の駆動電圧及び中間電位VMと液滴の重量との関係を示す図、(b)は、液滴の重量を5.5ngに設定した際の駆動電圧及び中間電位VMと液滴の飛行速度との関係を示した図である。
【図23】(a)は、マイクロ駆動パルスにおいて液滴の飛行速度を7m/sに設定した際の駆動電圧及び吐出電位VFと液滴の重量との関係を示す図、(b)は、液滴の重量を5.5ngに設定した際の駆動電圧及び吐出電位VFと液滴の飛行速度との関係を示す図である。
【図24】従来の駆動信号の一例を示す図である。
【図25】図24の駆動信号に基づいて生成される駆動パルスを説明する図である。
【図26】往路と復路とで駆動信号を異ならせた場合の一例を説明する図である。
【図27】インク滴の着弾位置の従来例を示す図である。
【図28】インク滴の着弾位置の従来例を示す図である。
【図29】インク滴の着弾位置の従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 インクジェット式プリンタ
2a 黒インクカートリッジ
2b カラーインクカートリッジ
3 カートリッジホルダ部
4 記録ヘッド
5 キャリッジ
6 ガイド部材
7 パルスモータ
8 駆動プーリー
9 逆転プーリー
10 タイミングベルト
11 制御部
12 記録紙
13 紙送りモータ
14 紙送りローラ
15 キャップ部材
16 ノズルプレート
17 ノズル開口
18 インク受け部材
21 圧電振動子
21a 櫛歯状先端部
22 圧力発生室
30 プリンタコントローラ
31 プリントエンジン
32 外部インターフェース
33 RAM
34 ROM
35 発振回路
36 駆動信号発生回路
37 内部インターフェイス
38 計測タイマ
39 記録ヘッドの電気駆動系
41 第1シフトレジスタ
42 第2シフトレジスタ
44 第1ラッチ回路
45 第2ラッチ回路
47 デコーダ
48 制御ロジック
49 レベルシフタ
50 スイッチ回路
71 ケース
72 収納室
74 流路ユニット
75 流路形成板
77 弾性板
80 ノズル開口
82 インク供給部
83 共通インク室
84 インク供給管
87 ステンレス板
88 弾性体膜
89 アイランド部
101 ラッチ信号出力部
102 エンコーダ
103 チャンネル信号出力部
104 タイミング補正部
105 本体部
200 記録媒体
201 記録媒体

Claims (17)

  1. ノズル開口を有するヘッド部材と、
    ノズル開口部分の液体の圧力を変動させて当該液体を噴射させる圧力変動手段と、
    所定の通過位置を通過するようにヘッド部材を往復移動させる往復移動機構と、
    往路及び復路において共通の駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、
    前記駆動信号に基づいて駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、
    ヘッド部材の往路移動中に前記駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させてノズル開口から液体を噴射させると共に、ヘッド部材の復路移動中に前記駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させてノズル開口から液体を噴射させる制御本体部と、
    を備え、
    前記駆動信号は、パルス列の周期信号であり、
    前記パルス列は、第1パルス波形と第2パルス波形とを当該順に有しており、前記第1パルス波形は、相対的に遅い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であり、
    前記第2パルス波形は、相対的に速い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形である
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 第1パルス波形及び第2パルス波形の一方は、相対的に小ドットの液体滴を噴射するための小ドットパルス波形であり、
    第1パルス波形及び第2パルス波形の他方は、相対的に中ドットの液体滴を噴射するための中ドットパルス波形である
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 往復移動するヘッド部材のノズル開口に対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れるように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部
    を更に備え、
    往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっており、
    復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記駆動信号による往路移動中の圧力変動手段の駆動タイミング及び復路移動中の圧力変動手段の駆動タイミングを調整することが可能なタイミング補正部を更に備え、
    往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、ヘッド部材の往復移動方向において略一致するようになっている
    ことを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記パルス列は、第1パルス波形と第2パルス波形と第3パルス波形とを当該順に有しており、
    前記第1パルス波形は、相対的に遅い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であり、
    前記第2パルス波形は、相対的に中間の吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であり、
    前記第3パルス波形は、相対的に速い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形である
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  6. 第1パルス波形、第2パルス波形及び第3パルス波形のいずれかは、相対的に小ドットの液体滴を噴射するための小ドットパルス波形であり、
    第1パルス波形、第2パルス波形及び第3パルス波形の他のいずれかは、相対的に中ドットの液体滴を噴射するための中ドットパルス波形であり、
    第1パルス波形、第2パルス波形及び第3パルス波形の更に他のいずれかは、相対的に大ドットの液体滴を噴射するための大ドットパルス波形である
    ことを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
  7. 往復移動するヘッド部材のノズル開口に対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れるように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部
    を更に備え、
    往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び往路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっており、
    復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっている
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の液体噴射装置。
  8. 前記駆動信号による往路移動中の圧力変動手段の駆動タイミング及び復路移動中の圧力変動手段の駆動タイミングを調整することが可能なタイミング補正部を更に備え、
    往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、ヘッド部材の往復移動方向において略一致するようになっている
    ことを特徴とする請求項7に記載の液体噴射装置。
  9. 往復移動機構は、ヘッド部材を往復移動させる速度が可変に構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の液体噴射装置。
  10. ノズル開口を有するヘッド部材と、
    ノズル開口部分の液体の圧力を変動させて当該液体を噴射させる圧力変動手段と、
    所定の通過位置を通過するようにヘッド部材を往復移動させる往復移動機構と、
    を備えた液体噴射装置を制御するための装置であって、
    往路及び復路において共通の駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、
    前記駆動信号に基づいて駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、
    ヘッド部材の往路移動中に前記駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させてノズル開口から液体を噴射させると共に、ヘッド部材の復路移動中に前記駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させてノズル開口から液体を噴射させる制御本体部と、
    を備え、
    前記駆動信号は、パルス列の周期信号であり、
    前記パルス列は、第1パルス波形と第2パルス波形とを当該順に有しており、前記第1パルス波形は、相対的に遅い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であり、
    前記第2パルス波形は、相対的に速い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形である
    ことを特徴とする制御装置。
  11. 第1パルス波形及び第2パルス波形の一方は、相対的に小ドットの液体滴を噴射するための小ドットパルス波形であり、
    第1パルス波形及び第2パルス波形の他方は、相対的に中ドットの液体滴を噴射するための中ドットパルス波形である
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
  12. 液体噴射装置が、往復移動するヘッド部材のノズル開口に対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れるように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更に備える場合において、
    往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっており、
    復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっている
    ことを特徴とする請求項10または11に記載の制御装置。
  13. 前記駆動信号による往路移動中の圧力変動手段の駆動タイミング及び復路移動中の圧力変動手段の駆動タイミングを調整することが可能なタイミング補正部を更に備え、
    往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、ヘッド部材の往復移動方向において略一致するようになっている
    ことを特徴とする請求項12に記載の制御装置。
  14. 前記パルス列は、第1パルス波形と第2パルス波形と第3パルス波形とを当該順に有しており、
    前記第1パルス波形は、相対的に遅い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であり、
    前記第2パルス波形は、相対的に中間の吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形であり、
    前記第3パルス波形は、相対的に速い吐出速度で液体滴を噴射するためのパルス波形である
    ことを特徴とする請求項10に記載の制御装置。
  15. 第1パルス波形、第2パルス波形及び第3パルス波形のいずれかは、相対的に小ドットの液体滴を噴射するための小ドットパルス波形であり、
    第1パルス波形、第2パルス波形及び第3パルス波形の他のいずれかは、相対的に中ドットの液体滴を噴射するための中ドットパルス波形であり、
    第1パルス波形、第2パルス波形及び第3パルス波形の更に他のいずれかは、相対的に大ドットの液体滴を噴射するための大ドットパルス波形である
    ことを特徴とする請求項14に記載の制御装置。
  16. 液体噴射装置が、往復移動するヘッド部材のノズル開口に対向すると共に当該ノズル開口から略等距離だけ離れるように液体被噴射媒体を保持する被噴射媒体保持部を更に備える場合において、
    往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び往路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっており、
    復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が略一致するようになっている
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の制御装置。
  17. 前記駆動信号による往路移動中の圧力変動手段の駆動タイミング及び復路移動中の圧力変動手段の駆動タイミングを調整することが可能なタイミング補正部を更に備え、
    往路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、往路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第1パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置、復路移動中の第2パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置及び復路移動中の第3パルス波形による液体滴の液体被噴射媒体上の着弾位置が、ヘッド部材の往復移動方向において略一致するようになっている
    ことを特徴とする請求項16に記載の制御装置。
JP2002223696A 2002-07-31 2002-07-31 液体噴射装置 Withdrawn JP2004058606A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002223696A JP2004058606A (ja) 2002-07-31 2002-07-31 液体噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002223696A JP2004058606A (ja) 2002-07-31 2002-07-31 液体噴射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004058606A true JP2004058606A (ja) 2004-02-26

Family

ID=31943385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002223696A Withdrawn JP2004058606A (ja) 2002-07-31 2002-07-31 液体噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004058606A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006056221A (ja) * 2004-08-24 2006-03-02 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷システム、及び印刷方法
CN100361818C (zh) * 2004-03-25 2008-01-16 兄弟工业株式会社 喷墨头控制器、喷墨头的控制方法以及喷墨记录装置
US7520579B2 (en) 2005-10-12 2009-04-21 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus having droplet speed control
JP2009117140A (ja) * 2007-11-06 2009-05-28 Seiko Epson Corp 吐出ヘッドの駆動方法、液状体の吐出方法、有機el素子の製造方法
JP2009269351A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、及び、液体吐出方法
JP2010179502A (ja) * 2009-02-04 2010-08-19 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、及び、液体吐出装置の制御方法
JP2011079172A (ja) * 2009-10-05 2011-04-21 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射装置の制御方法
JP2011084064A (ja) * 2010-09-06 2011-04-28 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2011088347A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射装置の制御方法
JP2011116071A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2012006239A (ja) * 2010-06-24 2012-01-12 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射装置の制御方法
JP2012179746A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、メンテナンス方法
JP2012192710A (ja) * 2011-03-18 2012-10-11 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2013166392A (ja) * 2013-06-03 2013-08-29 Seiko Epson Corp 流体噴射装置
JP2014198478A (ja) * 2014-06-26 2014-10-23 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100361818C (zh) * 2004-03-25 2008-01-16 兄弟工业株式会社 喷墨头控制器、喷墨头的控制方法以及喷墨记录装置
JP4635515B2 (ja) * 2004-08-24 2011-02-23 セイコーエプソン株式会社 印刷装置、印刷システム、及び印刷方法
JP2006056221A (ja) * 2004-08-24 2006-03-02 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷システム、及び印刷方法
US7520579B2 (en) 2005-10-12 2009-04-21 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus having droplet speed control
JP2009117140A (ja) * 2007-11-06 2009-05-28 Seiko Epson Corp 吐出ヘッドの駆動方法、液状体の吐出方法、有機el素子の製造方法
JP2009269351A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、及び、液体吐出方法
JP2010179502A (ja) * 2009-02-04 2010-08-19 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、及び、液体吐出装置の制御方法
JP2011079172A (ja) * 2009-10-05 2011-04-21 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射装置の制御方法
JP2011088347A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射装置の制御方法
CN103350573A (zh) * 2009-12-07 2013-10-16 精工爱普生株式会社 喷液装置
JP2011116071A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2012006239A (ja) * 2010-06-24 2012-01-12 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射装置の制御方法
JP2011084064A (ja) * 2010-09-06 2011-04-28 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2012179746A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、メンテナンス方法
JP2012192710A (ja) * 2011-03-18 2012-10-11 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2013166392A (ja) * 2013-06-03 2013-08-29 Seiko Epson Corp 流体噴射装置
JP2014198478A (ja) * 2014-06-26 2014-10-23 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3730024B2 (ja) インクジェット式記録ヘッドの駆動装置および駆動方法
JP4251912B2 (ja) 画像形成装置
JP3346454B2 (ja) インクジェット式印刷装置及び印刷方法
US6488349B1 (en) Ink-jet head and ink-jet type recording apparatus
US9517621B2 (en) Image forming apparatus including recording head for ejecting liquid droplets
US7673953B2 (en) Liquid ejection apparatus for suppressing a decrease in speed of liquid droplets which are discharged from adjacent nozzles during the same discharge period
EP1688254A2 (en) Liquid ejecting apparatus
JP2005014431A (ja) 画像形成装置
JP4631506B2 (ja) 液体噴射装置
JP2004058606A (ja) 液体噴射装置
JP4853022B2 (ja) 液体噴射装置
JP2002103619A (ja) インクジェット式記録装置、及び、その駆動方法
JP4408608B2 (ja) ヘッド駆動制御装置及び画像記録装置
JP2019059131A (ja) 液体吐出装置
JP4656125B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4355528B2 (ja) 画像形成装置
JP5605185B2 (ja) 液体噴射装置、および、その制御方法
JP6003128B2 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録ヘッドの駆動制御方法
JP4529120B2 (ja) 液体噴射装置
JP4342781B2 (ja) インクジェット記録装置、画像形成装置、液滴を吐出する装置
US10286656B2 (en) Liquid ejecting apparatus, control device, recording system, control program of liquid ejecting apparatus, recording medium, and image forming method
JP4484293B2 (ja) インクジェット式記録装置
JPH07285222A (ja) インクジェット記録装置
JP2010099902A (ja) 液体吐出装置、及び、液体吐出装置の制御方法
JP3419372B2 (ja) インクジェット式記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20051004