JP6464776B2 - 円筒形セラミックス焼結体およびその製造方法 - Google Patents

円筒形セラミックス焼結体およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マグネトロン型回転カソードスパッタリング装置において、スパッタリングターゲットとして用いられる円筒形セラミックス焼結体とその製造方法、および、この円筒形セラミックス焼結体を用いた円筒形スパッタリングターゲットに関する。
従来、スパッタリングターゲットとしては、平板状のものが一般的に利用されているが、この平板状ターゲットを使用して、マグネトロンスパッタリング法によりスパッタリングを行った場合には、その使用効率は10%〜30%にとどまる。これは、マグネトロンスパッタリング法では、磁場によってプラズマを平板状ターゲットの特定箇所に集中して衝突させるため、ターゲット表面の特定箇所にエロージョンが進行する現象が起こり、その最深部がターゲット中のバッキングプレートまで達したところで、ターゲットの寿命となってしまうためである。
この問題に対して、スパッタリングターゲットを円筒形とすることで、ターゲットの使用効率を上げることが提案されている。このスパッタリング法は、円筒形のバッキングチューブとその外周部に形成された円筒形のターゲット材とからなる円筒形スパッタリングターゲットを用い、バッキングチューブの内側に磁場発生設備と冷却設備を設置して、円筒形スパッタリングターゲットを回転させながら、スパッタリングを行うものである。このような円筒形スパッタリングターゲットの使用により、ターゲットの使用効率を60%〜70%にまで高めることができる。加えて、このスパッタリング法は冷却効率に優れるため、投入電力を大きくし、高い成膜速度で成膜することができる。
このような円筒形スパッタリングターゲットの材料としては、円筒形状への加工が容易で機械的強度の高い金属材料が広く使用されているものの、セラミックス材料については、機械的強度が低く、脆いという性質から、いまだ普及するに至っていない。
セラミックス製の円筒形スパッタリングターゲットは、円筒形状のバッキングチューブの外周にセラミックス粉末を溶射して付着させる溶射法や、円筒形状のバッキングチューブの外周にセラミックス粉末を充填し、高温高圧の不活性雰囲気下でセラミックス粉末を焼成する、熱間静水圧プレス(HIP)法などにより製造することが一般的である。しかしながら、溶射法には高密度のターゲットが得られにくいという問題がある。また、HIP法には、イニシャルコストやランニングコストが高く、熱膨張差による剥離、さらにはターゲットやバッキングチューブのリサイクルができないといった問題がある。
これに対して、近年、冷間静水圧プレス(CIP)法により円筒形セラミックス成形体を成形し、これを焼成炉内の敷板上に載置し、焼成することで円筒形セラミックス焼結体とした後、研削加工することにより円筒形ターゲット材を得て、これを円筒形状のバッキングチューブと接合する、円筒形スパッタリングターゲットの製造方法が研究されている。この方法によれば、工業規模の製造において、比較的低コストで、高密度の円筒形スパッタリングターゲットを容易に得ることができる。また、スパッタリング後に、円筒形ターゲット材からバッキングチューブを容易に取り外して、リサイクルすることが可能であるため、円筒形スパッタリングターゲットの低コスト化を図ることができる。
しかしながら、この方法では、焼成工程において、円筒形セラミックス成形体が収縮する際に、その下端面(焼成時に、敷板と接する面)と敷板との間に作用する摩擦力によって、得られる円筒形セラミックス焼結体が大きく変形するという問題がある。このように変形した円筒形セラミックス焼結体は、引き続き行われる加工工程において加工機器への取り付けが困難となるばかりでなく、研削量が増加し、生産性が著しく低下することとなる。また、加工中に微細な亀裂(マイクロクラック)や欠けが生じやすく、バッキングチューブとの接合(ボンディング)時やスパッタリング時における円筒形ターゲット材の割れや欠けなどの原因となる。
この問題に対して、特開2005−281862号公報では、被焼成物である円筒形セラミックス成形体を、この円筒形セラミックス成形体と同等の焼結収縮率を有する板状のセラミックス成形体からなる敷板の上に載置して焼成する方法を提案している。なお、この文献には、板状のセラミックス成形体と円筒形セラミックス成形体の間に、アルミナ粉末などの敷粉を敷くことが好ましい旨が記載されている。この方法によれば、焼成工程において、敷板が、円筒形セラミックス成形体の収縮に追随して収縮し、かつ、円筒形セラミックス成形体と敷板との間に作用する摩擦力が低減されるため、得られる円筒形セラミックス焼結体の変形を抑制することができるものと考えられる。
しかしながら、この方法では、常に、被焼成物と同等の焼結収縮率を有する敷板を用意する必要があり、製造工程が煩雑となる。また、被焼成物の種類に応じて異なる焼結収縮率を有する複数種類の敷板を用意する必要があるばかりでなく、被焼成物と同等に比較的高価で、使用後にはリサイクルできないセラミック材料により敷板全体を構成する必要があるため、生産コストの増加を招く。さらに、このような敷板は、炉床板との間の通気性が十分ではなく、焼結収縮する際に反りが生じやすい。敷板に反りが生じた場合には、円筒形セラミックス成形体は傾いた状態のまま焼成されることとなり、得られる円筒形セラミックス焼結体の変形を十分に抑制することはできない。
これに対して、特開2008−184337号公報では、平面を有する基体(敷板)と、独立して移動可能な複数の部材からなる成形体支持体と、基体と成形体支持体との間に介在して両者の相対移動を妨げる力を低減する、丸棒または球状のセラッミクス焼結体から構成される摺動層とを備えた焼成治具を用いて、円筒形セラミックス成形体を成形体支持体により支持した状態で、その焼成を行う方法を提案している。なお、この文献では、丸棒のセラミックス焼結体を用いる場合、図3に示すように、周方向に分割され、かつ、径方向に並列された状態に丸棒を配置することにより、径方向に転がり移動可能な摺動層が構成される。このような方法によれば、焼結収縮率の異なる複数種類のセラミックス成形体の敷板を用意せずとも、円筒形セラミックス焼結体の変形を抑制することが可能となる。
しかしながら、この方法には、(i)丸棒または球状のセラミックス材から構成される摺動層は安定性が低く、炉床のわずかな傾斜、炉内に供給する雰囲気ガスまたは有機成分が分解することによって生じる気流の影響により、摺動層とともに円筒形セラミックス成形体が炉内を移動し、炉壁や隣接する円筒形セラミックス成形体と接触するという問題がある。また、(ii)焼成炉内における円筒形セラミックス成形体の配置は、分解生成ガスや炉内に供給する雰囲気ガスの影響を考慮して、円筒形セラミックス成形体が均一に焼成されるように設定されるものであるが、このような移動により、円筒形セラミックス成形体が均一に焼成されなくなるという問題がある。さらに、(iii)円筒形セラミックス成形体の移動に起因して、円筒形セラミックス焼結体が変形した場合には、この円筒形セラミックス焼結体を構成する結晶粒の自由な焼結収縮が阻害され、その形状が扁平してしまう。この結果、スパッタリング面の微視的な平滑性が低下し、スパッタリング時にマイクロアークなどの異常放電が増加するという問題がある。
特開2005−281862号公報 特開2008−184337号公報
本発明は、焼結時における変形や結晶粒の扁平が少ない円筒形セラミックス焼結体、ならびに、この円筒形セラミックス焼結体の工業的な製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、この円筒形セラミックス焼結体をターゲット材として用いた、円筒形スパッタリングターゲットを提供することを目的とする。
本発明は、冷間静水圧プレス法により円筒形セラミックス成形体を得る工程と、焼成炉を用いて、該円筒形セラミックス成形体を焼成する焼成工程とを備える、円筒形セラミックス焼結体の製造方法に関する。
特に、本発明の円筒形セラミックス焼結体の製造方法は、前記焼成工程において、前記焼成炉内に、通気孔を有する敷板を設置し、該敷板上に、複数の支持部材を、該通気孔を中心として、その長手方向が、該通気孔を中心とする円の径方向と一致するように、かつ、放射状に配置した後、該支持部材上に、該通気孔の中心と円筒軸が一致するように前記円筒形セラミックス成形体を直立させた状態で載置し、焼成することを特徴とする。
前記支持部材として、丸棒または角棒を用いることが好ましい。
前記敷板および前記支持部材は、セラミックス焼結体製であることが好ましく、アルミナ製またはジルコニア製であることがより好ましい。
前記支持部材および前記敷板の表面のうち、少なくとも相互に接触するそれぞれの接触面の表面粗さを、算術平均粗さRaで5μm以下とすることが好ましい。
本発明の円筒形セラミックス焼結体は、円筒部と該円筒部の軸方向両側に端面を有し、該軸方向両側の端面のそれぞれにおいて、周方向の4か所以上の位置で測定した該円筒形セラミックス焼結体の径方向の平均結晶粒度に対する該円筒形セラミックス焼結体の周方向の平均結晶粒度の比が0.8以上1.2以下であることを特徴とする。
あるいは、本発明の円筒形セラミックス焼結体は、円筒部と該円筒部の軸方向両側に端面を有し、該軸方向両側の端面のそれぞれにおいて、周方向4か所以上の位置で測定した内径の最大値と最小値の差が1.5mm以下であることを特徴とする。
また、本発明の円筒形スパッタリングターゲットは、少なくとも1つの円筒形ターゲット材と、該円筒形ターゲット材の中空部に同軸に配置される単一のバッキングチューブと、該円筒形ターゲット材と該バッキングチューブとの間の間隙に形成される接合層からなり、前記円筒形ターゲット材が、前記本発明の円筒形セラミックス焼結体を研削加工することにより得られたものであることを特徴とする。
本発明によれば、焼結時における変形や結晶粒の扁平を抑制可能な円筒形セラミックス焼結体の製造方法を提供することができる。このような製造方法により得られる円筒形セラミックス焼結体は、寸法精度が高く、研削量を低減することができるばかりでなく、バッキングチューブと接合して円筒形スパッタリングターゲットを作製する際に、割れや欠けなどが生じることを効果的に抑制することができる。また、このような円筒形セラミックス焼結体をターゲット材として用いた円筒形スパッタリングターゲットは、スパッタリング面の微視的な平滑性に優れるため、異常放電およびこれに伴う割れや欠けの発生を抑制することができる。したがって、本発明により、使用効率が高い円筒形スパッタリングターゲットを従来よりも収率よく低コストで提供することが可能となるため、その工業的意義はきわめて高い。
図1は、本発明の円筒形セラミックス焼結体の製造方法を説明するための、炉内配置を示す概略断面図である。 図2は、本発明の円筒形セラミックス焼結体の製造方法を説明するための、炉内配置を示す平面図である。 図3は、従来技術(比較例4)の円筒形セラミックス焼結体の製造方法を説明するための、炉内配置を示す平面図である。 図4は、本発明の円筒形セラミックス焼結体における固定端側の端面の結晶粒を示すSEM像(2000倍)である。 図5は、従来技術の円筒形セラミックス焼結体における固定端側の端面の結晶粒を示すSEM像(2000倍)である。
本発明者らは、上述した問題に鑑みて、円筒形セラミックス焼結体の焼結収縮に伴う変形を抑制する方法について鋭意検討を重ねた。その結果、円筒形セラミックス成形体と敷板との間に作用する摩擦力を低減する方法として、丸棒や球状のセラミックス材の転がりを利用するのではなく、高温耐久性を備えた支持部材を放射状に配置し、その表面の滑りを利用することが有効であるとの知見を得た。すなわち、このような支持部材の滑りを利用することで、敷板との間に作用する摩擦力を低減しつつ、円筒形セラミックス成形体を安定して支持することができ、これによって、焼結収縮に伴う変形を大幅に抑制することができるとの知見を得た。また、このような方法により、円筒形セラミックス焼結体を構成する結晶粒の扁平を抑制できるとの知見を得た。本発明は、これらの知見に基づき完成したものである。
1.円筒形セラミックス焼結体の製造方法
本発明の円筒形セラミックス焼結体の製造方法は、冷間静水圧プレス(CIP)法により円筒形セラミックス成形体を得る工程と、焼成炉を用いて、この円筒形セラミックス成形体を焼成する焼成工程とを備える。特に、本発明の円筒形セラミックス焼結体の製造方法は、焼成工程において、焼成炉内に、通気孔を有する敷板を設置し、この敷板上に、複数の支持部材を、通気孔を中心として、その長手方向が、通気孔を中心とする円の径方向と一致するように、かつ、放射状に配置した後、この支持部材上に、通気孔の中心と円筒軸が一致するように円筒形セラミックス成形体を直立させた状態で載置し、焼成することを特徴とする。
なお、本発明の円筒形セラミックス焼結体の製造方法は、そのサイズによって制限されることはないが、以下では、主として、外径が80mm〜200mm、内径が40mm〜190mm、全長が50mm〜500mmの円筒形セラミックス焼結体を製造する場合を例に挙げて説明する。
(1)成形工程
成形工程は、円筒形成形型のキャビティ内に原料粉末を充填し、CIP法により加圧成形し、円筒形セラミックス成形体を得る工程である。
[原料粉末]
本発明において、原料粉末は特に制限されることなく、目的とする円筒形スパッタリングターゲットの組成に応じて適宜選択することができる。たとえば、ITO(Indium Tin Oxide)からなる円筒形スパッタリングターゲットを得ようとする場合には、原料粉末として、酸化インジウム(In23)粉末と酸化スズ(SnO)粉末を用いることができる。また、AZO(Aluminium Zinc Oxide)からなる円筒形スパッタリングターゲットを得ようとする場合には、原料粉末として、酸化アルミニウム(Al23)粉末と酸化亜鉛(ZnO)粉末を用いることができる。
なお、原料粉末を所定の割合で混合した後、そのままの状態でキャビティ内に充填することも可能であるが、純水、バインダおよび分散剤などと混合した後、噴霧乾燥し、造粒粉末としてからキャビティ内に充填することが好ましい。造粒粉末は、原料粉末と比べて高い流動性を有しており、充填性に優れている。このため、原料粉末の代わりに、造粒粉末を用いることで、工業規模の製造においても、高密度の円筒形セラミックス成形体を容易に得ることができる。
[CIP成形]
キャビティ内に原料粉末または造粒粉末を充填した後、円筒形成形型をCIP装置に投入し、加圧成形する。なお、水などの圧媒が成形型内に侵入することを防ぐために、円筒形成形型を真空包装した上で、CIP装置に投入してもよい。
CIP成形における保持圧力は、98MPa〜294MPaとすることが好ましい。保持圧力が98MPa未満では、得られる円筒形セラミックス成形体の密度を十分に高いものとすることができない場合がある。一方、保持圧力が294MPaを超えると、CIP装置に対する負荷が過度に大きくなるばかりか、生産コストの上昇を招くこととなる。
なお、保持圧力で保持する時間(保持時間)は、1分〜30分とすることが好ましく、3分〜10分とすることがより好ましい。保持時間が1分未満では、得られる円筒形セラミックス成形体の密度を十分に高いものとすることができない場合がある。一方、保持時間が30分を超えると、生産性が悪化することとなる。
(2)焼成工程
焼成工程は、上述のようにして得られた円筒形セラミックス成形体を、焼成炉を用いて焼成し、円筒形セラミックス焼結体を得る工程である。特に、本発明では、図1および図2に示すように、焼成炉内に、通気孔4を有するアルミナやジルコニアなどのセラミックス焼結体製の敷板3を設置し、敷板3上に、複数の支持部材5を、通気孔4を中心として、その長手方向が、通気孔4を中心とする円の径方向と一致するように、かつ、放射状に配置した後、この支持部材5上に、通気孔4の中心と円筒軸が一致するように円筒形セラミックス成形体6を直立させた状態で載置し、焼成することを特徴とする。なお、本発明において、支持部材5の長手方向が通気孔4を中心とする円の径方向と一致するとは、これらの方向が実質的に一致していれば足り、厳密に完全一致することまでは要求されず、それらの位相のズレ(たとえば、円筒形セラミックス成形体の内径に対して10%〜30%程度)は、本発明の効果が十分に得られる範囲で許容される。同様に、通気孔4の中心と円筒軸の一致についても、これらが実質的に一致していれば足り、そのズレ(たとえば、円筒形セラミックス成形体の内径に対して10%〜30%程度)は、本発明の効果が十分に得られる範囲で許容される。
より具体的には、はじめに、通気孔4を有する敷板3を炉床1上に設置する。この際、通気孔4が、雰囲気ガス供給口2と同軸となるように敷板3を設置することが好ましい。次に、敷板3上に、複数のアルミナやジルコニアなどのセラミックス焼結体製の支持部材5を、通気孔4を中心として、その長手方向が、通気孔4を中心とする円の径方向と一致するように、かつ、放射状に配置する。すなわち、複数の支持部材5を、通気孔4を中心として、その長手方向が四方八方(図1および図2の例では、8方向)に伸び出るように、スポーク状に配置する。この際、複数の支持部材5を周方向に等間隔で配置することが好ましい。そして、この支持部材5上に、通気孔4の中心と円筒軸が一致するように円筒形セラミックス成形体6を直立させた状態で載置し、焼成する。なお、焼成炉に大きさに応じて、円筒形セラミックス成形体を1つ以上配置することが可能であり、この場合、炉床1に複数の雰囲気ガス供給口2を設け、それぞれに対応してそれぞれが通気孔4を有する複数の敷板3を配置したり、複数の雰囲気ガス供給口2に対応する複数の通気孔4を備えた1枚の敷板3を配置したり、さらには、1つの雰囲気ガス供給口2を有する炉床1と複数の通気孔4を備えた1枚の敷板3の間に空間が配置されるように敷板3を配置したりといった任意の構成を採ることができる。
このような方法では、円筒形セラミックス成形体6と支持部材5との間に作用する摩擦力に比べて、セラミックス焼結体同士である敷板3と支持部材5との間に作用する摩擦力がきわめて小さいため、円筒形セラミックス成形体6の焼結収縮時に、支持部材5が円筒形セラミックス成形体6を載置したまま、敷板3上を滑り移動することが可能となり、焼結収縮に伴う変形を大幅に抑制することができる。しかも、支持部材5の移動方向は、円筒形セラミックス成形体6の径方向外側から中心に向かう方向に制限されるため、炉床のわずかな傾きや焼成時に生じた気流の影響により、円筒形セラミックス成形体6が移動し、炉壁や隣接する円筒形セラミックス成形体と接触してしまうことを確実に防止することが可能となる。
[敷板および支持部材]
敷板3および支持部材5は、高温耐久性を備え、その表面状態が容易に変化せず、かつ、焼成時に円筒形セラミックス成形体と反応しないことが必要である。このため、その材質は円筒形セラミックス成形体の焼成温度などにより適宜選択されるが、その代表的な材料としては、アルミナ(Al23)やジルコニア(ZrO2)などのセラミックス焼結体を用いることができる。
敷板3および支持部材5として、セラミックス焼結体製のものを用いる場合、これらの表面のうち、少なくとも互いの接触面の表面粗さを、算術平均粗さRaで、5μm以下とすることが好ましく、3μm以下とすることがより好ましく、2μm以下とすることがさらに好ましい。敷板3および支持部材5の表面粗さがこのような範囲にあれば、これらの接触面における静止摩擦係数μが、概ね、0.1〜1.5程度、好ましくは0.1〜1.0程度となり、焼成工程中に、支持部材5の円滑な滑り移動が可能となる。これに対して、これらの接触面の表面粗さが5μmを超えると、焼成時に、敷板3上を、支持部材5が円滑に滑り移動することができず、円筒形セラミックス成形体6の焼結収縮に伴う変形や結晶粒の扁平を抑制することが困難となる。なお、敷板3および支持部材5の表面粗さRaは、表面粗さ測定装置により測定することができる。
a)敷板
敷板3は、複数の支持部材5を配置し、その上に安定して円筒形セラミックス成形体6を載置することができる限り、形状やサイズが制限されることはない。ただし、その略中心部に、雰囲気ガス供給口2を介して供給される雰囲気ガスを、円筒形セラミックス成形体6の内周面側に供給可能な通気孔4を備えている必要がある。
通気孔4の形状は特に制限されることはないが、円筒形セラミックス成形体6の内周面側に雰囲気ガスを均一に供給する観点から、円形であることが好ましい。
また、通気孔4は、雰囲気ガスの供給量を十分に確保することができ、かつ、焼成中に滑り移動してきた支持部材5が落下しない程度の大きさであることが必要とされる。このため、通気孔4の開口面積を3cm2〜30cm2の範囲で調整することが好ましく、通気孔4を雰囲気ガス供給口2に対応して形成する場合には、雰囲気ガス供給口2の開口面積の50%〜200%となるように調製することがより好ましい。
b)支持部材
支持部材5は、その上に、円筒形セラミックス成形体6を載置し、安定して支持することが必要とされる。このため、支持部材5は3本以上であることが必要となる。ただし、本発明が、好適に適用される大型の円筒形セラミックス焼結体を得ようとする場合には、支持部材5の本数が少ないと、支持部材1本あたりが支持する円筒形セラミックス成形体6の荷重が大きくなり、焼成中の円筒形セラミックス成形体6の下端面(焼成時に、支持部材5と接する面)に、支持部材5が食い込んでしまう場合がある。このようなことを防止するためには、支持部材5を4本以上とすることが好ましく、8本以上とすることがより好ましい。ただし、支持部材5の本数があまりに多いと、その配置作業が煩雑となるため、32本以下とすることが好ましく、24本以下とすることがより好ましい。
支持部材5の形状は特に制限されないが、取扱性や加工のし易さを考慮すると、丸棒状または角棒状が好ましい。ただし、丸棒の外径や角棒の一辺当たりの長さが小さいと、支持部材5の本数が少ない場合と同様に、焼成中の円筒形セラミックス成形体6の下端面に食い込んでしまう場合がある。このため、支持部材5のサイズは、丸棒の場合には、外径が2mm〜20mmであることが好ましく、3mm〜10mmであることがより好ましい。一方、角棒の場合には、一辺の長さが1mm〜10mmであることが好ましく、2mm〜6mmであることがより好ましい。
なお、本発明においては、支持部材5は、その長手方向が、円筒形セラミックス成形体6の径方向と一致するように、かつ、放射状に配置される。すなわち、支持部材5は、その長手方向が、円筒形セラミックス成形体6の収縮方向と一致するように配置されることとなる。このため、支持部材5として、丸棒を用いた場合であっても、その転がりによって、焼成工程中に、円筒形セラミックス成形体6が炉内を移動することはない。ただし、支持部材5の移動を確実に防止する観点から、敷板3の表面に案内溝(図示せず)を設け、その溝内に、支持部材5を配置してもよい。
また、支持部材5は、その全長が短すぎると、円筒形セラミックス成形体6を安定して支持することができない。反対に長すぎると、焼成中に、支持部材5が滑り移動した際に、支持部材5同士が接触し、円滑な滑り移動が妨げられるおそれがある。このため、支持部材5の全長を、円筒形セラミックス成形体6の外径の1/5〜1/2程度とすることが好ましく、1/4〜1/3程度とすることがより好ましい。
[焼成条件]
円筒形セラミックス成形体6の焼成条件は、その組成や大きさ、焼成炉の特性などに応じて適宜選択すべきものであり、特に制限されることはないが、概ね、以下の条件で焼成することができる。
a)脱バインダ段階
焼成工程では、はじめに、室温から特定の温度(脱バインダ温度)まで、一定の時間(脱バインダ時間)をかけて昇温することにより、円筒形セラミックス成形体6に含まれる有機成分を除去することが必要となる。
この際の脱バインダ温度は、300℃〜600℃とすることが好ましく、400℃〜500℃とすることがより好ましい。また、脱バインダ時間は、50時間〜300時間とすることが好ましく、100時間〜300時間とすることがより好ましい。このような脱バインダ温度および脱バインダ時間であれば、円筒形セラミックス成形体6に含まれる有機成分を十分に除去することができる。
なお、脱バインダ段階の雰囲気は、酸素濃度が10容量%〜40容量%、好ましくは15容量%〜25容量%の酸化性雰囲気、より好ましくは大気雰囲気とし、雰囲気ガス供給口2を介して、上記範囲で酸素を含む雰囲気ガス、好ましくは空気を、炉内容積1m3あたり100L/分〜600L/分、好ましくは200L/分〜400L/分供給することが必要となる。
b)焼結段階
脱バインダ段階後、炉内温度を焼成温度まで昇温し、この温度で一定時間保持することにより、円筒形セラミックス成形体6を焼結させる。
焼成温度は、円筒形セラミックス成形体の組成によって異なるが、たとえば、酸化インジウムを主成分とする場合には1200℃〜1600℃とすることが好ましく、高密度の円筒形セラミックス焼結体を得る観点から、1300℃〜1600℃とすることがより好ましい。一方、酸化亜鉛を主成分とする場合には1200℃〜1400℃とすることが好ましく、同様の観点から、1250℃〜1350℃とすることがより好ましい。また、焼成温度での保持時間は、5時間〜40時間とすることが好ましく、10時間〜30時間とすることがより好ましい。
なお、焼結段階における雰囲気は、酸素濃度が50容量%〜100容量%、好ましくは70容量%〜100容量%の酸化性雰囲気とし、雰囲気ガス供給口2を介して、上記範囲で酸素を含む雰囲気ガスを、炉内容積1m3あたり100L/分〜600L/分、好ましくは200L/分〜400L/分供給することが必要となる。
2.円筒形セラミックス焼結体
本発明の円筒形セラミックス焼結体は、円筒形セラミックス成形体の変形を抑制しつつ、均一に焼成することによって得られるものであり、たとえば、上述した製造方法によって得ることができる。このような円筒形セラミックス焼結体は、密度や結晶粒径のばらつきが小さく、均質であり、かつ、変形量がきわめて少なく、寸法精度が優れていることを特徴とする。また、この円筒形セラミックス焼結体は、これを構成する結晶粒が、ほとんど扁平していないことを特徴とする。
なお、円筒形セラミックス焼結体の変形は、敷板または支持部材と接し、自由な焼結収縮が阻害される固定端側の端面(通常は下端面)において最も大きく生じる。また、結晶粒の扁平は、上述したように円筒形セラミックス焼結体の変形に起因するものであるため、同様に、固定端側の端面において最も大きく生じる。このため、焼成時において固定端側にあった端面が明らかである場合には、円筒部の軸方向両側にある端面の両方の変形量および結晶粒の扁平を評価する必要はなく、一端面である固定端側の端面の変形量および結晶粒の扁平を評価すれば十分である。したがって、本発明においては、固定端側の端面のみを測定評価し、この固定端側の端面の円筒形セラミックス焼結体の変形量および結晶粒の形状(アスペクト比)が所定値以下である場合には、両方の端面に関して、すなわち、円筒形セラミックス焼結体の軸方向の全体にわたって、これらの変形量およびアスペクト比が所定値以下であると評価される。
これに対して、焼成時において固定端側にあった端面が不明である場合には、焼成時において固定端側にあった端面側で円筒形セラミックス焼結体の変形量や結晶粒の扁平の度合いが大きくなるため、円筒形セラミックス焼結体の変形量および結晶粒の扁平については、円筒部の軸方向両側にある端面の両方について、それぞれの円筒形セラミックス焼結体の変形量および結晶粒の形状(アスペクト比)を測定することで評価することが可能である。
(1)結晶粒のアスペクト比
本発明の円筒形セラミックス焼結体は、一端面(固定端側の端面)および他端面のそれぞれの同一端面内において、周方向の4か所以上の位置で測定した、この円筒形セラミックス焼結体の径方向の平均結晶粒度Dbに対する周方向の平均結晶粒度Daの比(アスペクト比:Da/Db)が0.8以上1.2以下であることが好ましく、0.90以上1.10以下であることがより好ましい。
このような円筒形セラミックス焼結体は、結晶粒の扁平がほとんど生じていないため、スパッタリング面の微視的な平滑性にも優れていると評価することができる。このため、この円筒形セラミックス焼結体を用いて円筒形スパッタリングターゲットを構成し、スパッタリングを行った場合には、異常放電の発生を効果的に抑制することが可能となる。
ここで、アスペクト比Da/Dbは、次のようにして求めることができる。はじめに、円筒形セラミックス焼結体の前記同一端面内において、周方向4か所以上の位置から試験を切り出し、鏡面研磨する。次に、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、結晶粒径が観察できる程度の倍率で、この端面のSEM像を撮影する。このようにして得られたSEM像に、円筒形セラミックス焼結体の周方向に沿って長さLaの直線を引き、この直線が横切る結晶粒の個数Naから周方向の平均結晶粒度Da(=La/Na)を求める。続いて、円筒形セラミックス焼結体の径方向に沿って、長さLbの直線を引き、この直線が横切る結晶粒の個数Nbから径方向の平均結晶粒度Db(=Lb/Nb)を求める。最後に、DaをDbで除することによって、アスペクト比Da/Dbを算出する。
(2)変形量
本発明の円筒形セラミックス焼結体は、一端面(固定端側の端面)および他端面のそれぞれの同一端面内において、周方向4か所以上の位置で測定した内径dの最大値dmaxと最小値dminの差によって定義される、変形量Δd(=dmax−dmin)が1.5mm以下、好ましくは1.0mm以下であることを特徴とする。ここで、周方向4か所の位置は、円筒形セラミックス焼結体の中心を通る直線で最初の内径を決定し、当該直線を45°ずつその位相がずれた位置にある直線上の内径を順次測定すればよく、測定箇所を多くする場合には、その位相がずれる角度をその数に応じて決定すればよい。
変形量Δdがこのような範囲にある円筒形セラミックス焼結体は、全体の変形量も小さいため、加工工程において、この円筒形セラミックス焼結体を容易に加工機器に取り付けることができるばかりでなく、加工中、バッキングチューブとの接合時およびスパッタリング時における亀裂や欠けの発生を大幅に低減することができる。ただし、アスペクト比Da/Dbが上述した範囲にある場合には、変形量Δdが2.0mm程度であっても、本発明の効果を十分に得ることができる。
3.円筒形スパッタリングターゲットとその製造方法
(1)円筒形スパッタリングターゲットの製造方法
円筒形スパッタリングターゲットは、円筒形セラミックス焼結体を所定形状に研削加工することにより得られた円筒形ターゲット材の中空部に、バッキングチューブを同軸に配置するとともに、これらの間隙に接合材を注入することにより接合層を形成し、円筒形ターゲット材とバッキンングチューブを接合することで製造することができる。
特に、本発明の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法においては、円筒形セラミックス焼結体として、上述した本発明の円筒形セラミックス焼結体を使用していることを特徴とする。このため、本発明の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法によれば、円筒形セラミックス焼結体の研削量を最小限に抑制することができる。また、研削加工時およびバッキングチューブとの接合時における円筒形ターゲット材の割れや欠けの発生を低減することができる。この結果、本発明によれば、円筒形スパッタリングターゲットを効率的に製造することが可能となる。
なお、本発明の製造方法は、単一のバッキングチューブに、単一の円筒形ターゲット材を同軸に配置し、接合する場合だけでなく、単一のバッキングチューブに、複数の円筒形ターゲット材を同軸に配置し、接合する場合にも適用することができる。
[バッキングチューブ]
バッキングチューブは、スパッタリング時に発生した熱により、接合層が劣化および溶融しないように、十分な冷却効率を確保できる熱伝導性を備えている必要がある。また、スパッタリング時に放電可能な電気伝導性を有し、さらには、円筒形スパッタリングターゲットを支持可能な強度を備えている必要がある。
このようなバッキングチューブとしては、たとえば、オーステナイト系ステンレス製、特にSUS304製のものに加えて、銅または銅合金、チタンまたはチタン合金、モリブデンまたはモリブデン合金、アルミニウムまたはアルミニウム合金製のものなどを挙げることができる。なお、バッキングチューブとしてオーステナイト系ステンレス製のものを用いる場合には、接合材との濡れ性を改善し、円筒形スパッタリングターゲットとの接合強度を十分に確保するため、その外周面に銅やインジウムなどの下地層を形成してもよい。
バッキングチューブのサイズ(全長および外径)は、これと接合する円筒形ターゲット材のサイズ(全長および内径)に応じて適宜調整する必要がある。特に、バッキングチューブの外径については、このバッキングチューブと円筒形ターゲット材の線膨張率の差を考慮して選択することが重要となる。
たとえば、円筒形ターゲット材として、20℃における線膨張率が7.2×10-6/℃であるスズドープ酸化インジウム(ITO)製のものを、バッキングチューブとして、20℃における線膨張率が17.3×10-6/℃であるSUS304製のものを使用する場合、円筒形ターゲット材とバッキングチューブを組み合わせた状態において、これらの間の間隙の幅が、好ましくは0.3mm〜3.0mm、より好ましくは0.5mm〜1.0mmとなるように、バッキングチューブの外径を設定する。間隙の幅が0.3mm未満では、溶融した接合材を注入した場合に、バッキングチューブの熱膨張により、円筒形ターゲット材が割れてしまうおそれがある。一方、間隙の幅が3.0mmを超えると、円筒形ターゲット材とバッキングチューブを同軸に配置した状態で接合することが困難となる。
[接合層]
接合層は、円筒形ターゲット材とバッキングチューブを組み合わせた状態で、これらの間隙に接合材を注入し、冷却および固化することにより形成することができる。
接合層は、円筒形ターゲット材とバッキングチューブとを強固に接合するための接着強度、スパッタリング時に発生した熱をバッキングチューブの内側を流れる冷却液に伝達可能な熱伝導性、および、スパッタリング時に放電可能な電気伝導性を備えていることが必要とされる。このような接合層を形成することができる接合材としては、たとえば、インジウムやスズなどを主成分とする低融点はんだを用いることができる。
(2)円筒形スパッタリングターゲット
本発明の円筒形スパッタリングターゲットは、上述した製造方法により得られ、従来技術と同様に、少なくとも1つの円筒形ターゲット材と、バッキングチューブと、接合層から構成される。特に、本発明の円筒形スパッタリングターゲットでは、円筒形ターゲット材として、上述した本発明の円筒形セラミックス焼結体を研削加工したものを用いているため、微細な亀裂がほとんど存在しないばかりか、密度や結晶粒径のばらつきが少なく、きわめて均質であり、かつ、スパッタリング面の微視的な平滑性にも優れていると評価することができる。このような円筒形スパッタリングターゲットでは、スパッタリング面に、局所的な高抵抗部位が存在しないため、スパッタリング時における異常放電や、それに伴う円筒形ターゲット材の割れなどを大幅に低減することができる。したがって、本発明の円筒形スパッタリングターゲットを用いてスパッタリングを行った場合に、高いターゲット使用効率を安定して実現することができる。
実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明する。なお、以下の実施例および比較例では、得られた円筒形セラミックス焼結体、円筒形ターゲット材および円筒形スパッタリングターゲットの特性について、次の(a)〜(d)の評価項目により評価した。
(a)変形量の評価
焼成工程で得られた8個の円筒形セラミックス焼結体のそれぞれについて、下端面(焼成時に、支持部材5と接していた面)の内径dを、周方向の4箇所の位置で、ノギス(株式会社ミツトヨ製、CFC45G)を用いて測定し、その最大値dmaxと最小値dminの差Δd(=dmax―dmin)を算出することにより評価した。
(b)結晶粒のアスペクト比の評価
はじめに、焼成工程で得られた8個の円筒形セラミックス焼結体のそれぞれについて、固定端(焼成時に、支持部材5と接していた面)側から試験を切り出し、鏡面研磨した。次に、SEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、S−4800)により、この研磨面の結晶粒のSEM像を撮影した。このようにして得られたSEM像に、円筒形セラミックス焼結体の周方向に沿って長さLaの直線を引き、この直線が横切る結晶粒の個数Naから周方向の平均結晶粒度Da(=La/Na)を求めた。続いて、円筒形セラミックス焼結体の径方向に沿って長さLbの直線を引き、この直線が横切る結晶粒の個数Nbから径方向の平均結晶粒度Db(=Lb/Nb)を求めた。最後に、このようにして求めたDaおよびDbからアスペクト比Da/Dbを算出した。
(c)亀裂および欠けの評価
研削加工後の円筒形ターゲット材、ならびに、バッキングチューブとの接合後およびスパッタリング後の円筒形スパッタリングターゲットのそれぞれについて、表面状態(亀裂や欠けの有無)を目視で観察することにより評価した。具体的には、亀裂や欠けがまったく存在しなかったものを「優(◎)」、亀裂や欠けが僅かながら存在したが、実用上問題がなかったものを「良(○)」、亀裂や欠けが存在し、実用上問題が生じたものを「不良(×)」として評価した。
(d)異常放電の評価
この円筒形スパッタリングターゲットをマグネトロン型回転カソードスパッタリング装置(Sputtering Components, Inc.製、Model Sc)に設置し、5体積%の酸素を含むAr雰囲気中、ガス圧を0.3Pa、DC電力を5kWとしてスパッタリングを実施した。この際、アークモニタ(AE社製)を用いてアーク(異常)放電の発生を測定することにより評価した。具体的には、1分間あたりの異常放電の発生回数が10回未満の場合を「優(◎)」、10回以上100回未満の場合を「良(○)」、100回以上の場合を「不良(×)」と評価した。
(実施例1)
[造粒粉末]
はじめに、酸化亜鉛粉末と酸化アルミニウム粉末を、酸化アルミニウム粉末の割合が2質量%となるように秤量した。これらの原料粉末の濃度が60質量%となるように純水と、バインダとしてのポリビニルアルコール(PVA)と、分散剤とを加えて、ビーズミル(アシザワ・ファインテック株式会社製)により混合および解砕することで、スラリーを形成した。
次に、このスラリーをスプレードライヤ(大川原化工機株式会社製、ODL−20型)で噴霧乾燥することにより、球状の造粒粉末を得た。この造粒粉末のタップ密度を振とう比重測定器(蔵持科学器械製作所製、KRS−409)を用いて測定したところ、1.5g/cm3であることが確認された。
[成形工程]
この造粒粉末を円筒形ゴム型に充填した後、冷間静水圧プレス装置に投入し、保持圧力を294MPa、保持時間を10分として加圧成形することにより、外径が180mm、内径が150mm、全長が300mmの円筒形セラミックス成形体6を8個作製した。
[焼成工程]
図1および図2に示すように、成形工程で得られた8個の円筒形セラミックス成形体6を、内径40mm(開口面積:12.6cm2)の8個の雰囲気ガス供給口2を有する炉内容積が0.5m3の常圧焼成炉(丸祥電器株式会社製)内に載置し、焼成した。
はじめに、円筒形セラミックス成形体6のそれぞれに対して、内径30mm(開口面積:7.1cm2)の通気孔4を有する、縦250mm、横250mm、厚さ5mmのアルミナ製の敷板3を用意し、この敷板3を、通気孔4がそれぞれの雰囲気ガス供給口2と同心となるように、炉床1上に、それぞれ設置した。次に、通気孔4の周囲に、支持部材5として、外径3mm、全長50mmのアルミナ製の丸棒16本を、通気孔4を中心として、その長手方向が、通気孔4を中心とする円の径方向と一致するように、かつ、放射状に配置した。この際、各丸棒は、周方向に、概ね等間隔となるように配置した。続いて、円筒形セラミックス成形体6を、円筒軸が通気孔4の中心と一致するように支持部材5上に直立させた状態で載置した。なお、本実施例では、敷板3として、表面粗さ測定装置(株式会社ミツトヨ製、サーフテストSJ−210)による測定で、表面粗さが、算術平均粗さRaで2μmのものを用いた。また、支持部材5として、同様の測定で、表面粗さが、算術平均粗さRaで3μmのものを用いた。
この状態で、雰囲気ガス供給口2を介して、常圧焼成炉内に、炉内容積1m3あたり300L/分で空気を流通させながら450℃(脱バインダ温度)まで160時間かけて昇温することによりバインダを除去した。その後、炉内容積1m3あたり300L/分で酸素を流通させながら、1350℃まで昇温して、この温度(焼成温度)で20時間保持し、円筒形セラミックス成形体6を焼結させることにより、8個の円筒形セラミックス焼結体を作製した。
室温まで冷却後、常圧焼成炉内を確認すると、いずれの円筒形セラミックス焼結体も、当初の位置から大きく移動しておらず、その形状が大きく変形していることもなかった。これらの円筒形セラミックス焼結体を炉内から取り出し、その寸法を測定したところ、円筒形セラミックス焼結体は、8個の平均値で、外径が160mm、内径が130mm、全長が270mm程度になるまで収縮していることが確認された。また、これらの円筒形セラミックス焼結体に対して、(a)および(b)の評価を行ったところ、変形量Δdは0.8mmであり、アスペクト比Da/Dbは1.12であり、結晶粒が扁平していないことが確認された。この結果を表2に示す。
[円筒形スパッタリングターゲット]
上述のようにして得られた円筒形セラミックス焼結体を、外径が155mm、内径が135mm、全長が250mmとなるように、それぞれ研削加工し、8個の円筒形ターゲット材を得た。続いて、これらの円筒形ターゲット材の中から2個を選択し、インジウムを主成分とするろう材を用いて、外径が133mm、内径が125mm、全長が540mmの円筒形状のバッキングチューブに接合(ボンディング)し、スパッタリング面の全長が500mmの円筒形スパッタリングターゲットを作製した。このようにして得られた円筒形スパッタリングターゲットをマグネトロン型回転カソードスパッタリング装置に設置し、Ar雰囲気中、ガス圧を0.3Pa、DC電力を5kWとしてスパッタリングを実施した。
この際、研削加工後の円筒形ターゲット材、ならびに、バッキングチューブとの接合後およびスパッタリング後の円筒形スパッタリングターゲットのそれぞれに対して(c)の評価を行った。また、スパッタリング時に異常放電の発生回数を測定することにより(d)の評価を行った。その結果、ターゲットの不良や異常放電の発生は認められなかった。これらの結果を表2に示す。
(実施例2)
原料粉末を、酸化インジウム粉末と酸化スズ粉末との混合粉末とし、酸化スズ粉末の割合を10質量%としたこと、および、原料粉末の濃度を65質量%としてスラリーを形成したこと以外は、実施例1と同様にして、球状の造粒粉末を得た。この造粒粉末のタップ密度は、1.5g/cm3であった。
また、実施例1と同様にして、円筒形セラミックス成形体6を8個作製した後、支持部材5として、外径3mm、全長50mmのアルミナ製の丸棒8本を使用したこと、脱バインダ温度を500℃としたこと、および、焼成温度を1550℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、8個の円筒形セラミックス焼結体を作製した。
焼成工程における円筒形セラミックス焼結体の移動やその形状の変形はいずれも見られなかった。8個の円筒形セラミックス焼結体は、8個の平均値で、外径が160mm、内径が130mm、全長が270mm程度になるまで収縮していた。また、これらの円筒形セラミックス焼結体の変形量Δdは1.0mmであり、アスペクト比Da/Dbは0.98であり、結晶粒は扁平していなかった。
さらに、実施例1と同様にして、8個の円筒形ターゲット材を得て、2個の円筒形ターゲット材を用いてスパッタリング面の全長が500mmの円筒形スパッタリングターゲットを作製し、このターゲットを用いてスパッタリングを実施した。その結果、ターゲットの不良や異常放電の発生は認められなかった。
(実施例3)
[成形工程]
外径が200mm、内径が160mm、全長が160mmの円筒形セラミックス成形体6を8個作製したこと、敷板3として、算術平均粗さRaが3μmであるアルミナ板を使用したこと、支持部材5として、一辺の長さが3mmで、全長が50mmのアルミナ製の角棒(算術平均粗さRa:3μm)4本を使用したこと以外は、実施例2と同様にして、8個の円筒形セラミックス焼結体を作製した。
焼成工程における円筒形セラミックス焼結体の移動やその形状の変形はいずれも見られなかった。8個の円筒形セラミックス焼結体は、8個の平均値で、外径が160mm、内径が130mm、全長が130mm程度になるまで収縮していた。これらの円筒形セラミックス焼結体の変形量Δdは0.6mmであり、アスペクト比Da/Dbは1.01であり、結晶粒は扁平していなかった。
さらに、得られた円筒形セラミックス焼結体を、外径が155mm、内径が135mm、全長が125mmとなるように研削加工したこと以外は、実施例2と同様にして、8個の円筒形ターゲット材を得て、4個の円筒形ターゲット材を用いてスパッタリング面の全長が500mmの円筒形スパッタリングターゲットを作製し、このターゲットを用いて、5体積%の酸素を含むAr雰囲気を用いたこと以外は実施例1と同様にしてスパッタリングを実施した。その結果、ターゲットの不良や異常放電の発生は認められなかった。
(実施例4〜11)
敷板3および支持部材5として表1に示すものを使用したこと以外は、実施例2と同様にして、円筒形スパッタリングターゲットを作製し、スパッタリングを実施し、これらの円筒形セラミック焼結体および円筒形スパッタリングターゲットを評価した。
(比較例1)
焼成工程において、支持部材5を使用しなかったこと以外は実施例2と同様にして、円筒形セラミックス焼結体を8個作製した。この工程において、いずれの円筒形セラミックス焼結体も、その収縮量は実施例2と同様であり、また、これらの円筒形セラミックス焼結体が当初の位置から大きく移動することはなかったが、その形状は大きく変形していた。これらの円筒形セラミックス焼結体の変形量Δdは6.0mmであり、アスペクト比Da/Dbは0.74であり、その結晶粒が扁平していることが確認された。
さらに、実施例1と同様にして、8個の円筒形ターゲット材を得て、2個の円筒形ターゲット材を用いてスパッタリング面の全長が500mmの円筒形スパッタリングターゲットを作製し、このターゲットを用いてスパッタリングを実施した。その結果、ターゲットの不良や異常放電の発生が認められた。なお、比較例1では、バッキングチューブとの接合時にも、円筒形ターゲット材の1つが割れてしまったため、当該円筒形ターゲット材を取り外し、亀裂や欠けのないものと交換した。
(比較例2)
焼成工程において、支持部材5の代わりに、敷板3上に、平均粒径が700μmのアルミナ粉末を敷設し、この上に、直接、円筒形セラミックス成形体6を直立させた状態で載置し、焼成したこと以外は実施例2と同様にして、円筒形スパッタリングターゲットを作製し、スパッタリングを実施し、これらの円筒形セラミック焼結体および円筒形スパッタリングターゲットを評価した。
得られた円筒形セラミックス焼結体の変形量Δdは4.5mmであり、アスペクト比Da/Dbは0.65であり、その結晶粒が扁平していることが確認された。このため、研削工程における亀裂や欠け、ならびに、接合工程およびスパッタリング工程における亀裂を十分に抑制することができなかった。これは、敷板3上に敷設したアルミナ粉末では、円筒形セラミックス成形体6の下端面に作用する摩擦力を十分に低減することができなかったためと考えられる。
(比較例3)
焼成工程において、敷板3の代わりに、網目の寸法が3mm×3mmのアルミナ製のメッシュ板を使用し、この上に、直接、円筒形セラミックス成形体6を直立させた状態で載置し、焼成したこと以外は実施例2と同様にして、円筒形スパッタリングターゲットを作製し、スパッタリングを実施し、これらの円筒形セラミック焼結体および円筒形スパッタリングターゲットを評価した。
得られた円筒形セラミックス焼結体の変形量Δdは8.3mmであり、アスペクト比Da/Dbが0.63であり、その結晶粒が扁平していていることが確認された。このため、研削工程における亀裂や欠け、ならびに、接合工程およびスパッタリング工程における亀裂を十分に抑制することができなかった。これは、比較例2と同様に、アルミナ製のメッシュ板では、円筒形セラミックス成形体6の下端面に作用する摩擦力を十分に低減することができなかったためと考えられる。
(比較例4)
焼成工程において、敷板3上に、外径が3mm、全長が30mm〜60mmの複数のアルミナ製の丸棒と、その上に載置されたアルミナ製の支持体からなる支持部材5aを図3に示すように配置し、これらの丸棒の上に、円筒形セラミックス成形体6を直立させた状態で載置し、焼成したこと以外は実施例2と同様にして、円筒形スパッタリングターゲットを作製し、スパッタリングを実施し、これらの円筒形セラミック焼結体および円筒形スパッタリングターゲットを評価した。
なお、比較例4では、室温まで冷却後に常圧焼成炉内を確認すると、いずれの円筒形セラミックス焼結体も、当初の位置から移動しており、隣接する円筒形セラミックス焼結体や炉壁と接触しているものもあった。また、得られた円筒形セラミックス焼結体の変形量Δdは3.8mmとであり、アスペクト比Da/Dbは0.76であり、結晶粒が扁平していることが確認された。このため、研削工程における亀裂や欠け、ならびに、接合工程およびスパッタリング工程における亀裂を十分に抑制することができなかった。これは、比較例4では、焼成工程中に円筒形セラミックス成形体6が移動したことにより、均一に焼成されなかったためと考えられる。
1 炉床
2 雰囲気ガス供給口
3 敷板
4 通気孔
5、5a 支持部材
6 円筒形セラミックス成形体

Claims (8)

  1. 冷間静水圧プレス法により円筒形セラミックス成形体を得る工程と、焼成炉を用いて、該円筒形セラミックス成形体を焼成する焼成工程とを備える、円筒形セラミックス焼結体の製造方法であって、
    前記焼成工程において、前記焼成炉内に、接触面と、開口面積が3cm〜30cmの範囲にある通気孔とを有する敷板を設置し、該敷板上に、長手方向と、前記敷板の接触面と接触する接触面とを有し、全長が前記円筒形セラミックス成形体の外径の1/5〜1/2の範囲にある、複数の支持部材を、該通気孔を中心として、その長手方向が、該通気孔を中心とする円の径方向と一致するように、かつ、スポーク状に配置した後、該支持部材上に、該通気孔の中心と円筒軸が一致するように前記円筒形セラミックス成形体を直立させた状態で載置し、焼成する、
    円筒形セラミックス焼結体の製造方法。
  2. 前記支持部材として、丸棒または角棒を用いる、請求項1に記載の円筒形セラミックス焼結体の製造方法。
  3. 前記敷板および前記支持部材が、セラミックス焼結体製である、請求項1または2に記載の円筒形セラミックス焼結体の製造方法。
  4. 前記敷板および前記支持部材が、アルミナ製またはジルコニア製である、請求項1または2に記載の円筒形セラミックス焼結体の製造方法。
  5. 前記支持部材および前記敷板の表面のうち、少なくとも相互に接触するそれぞれの接触面の表面粗さを、算術平均粗さRaで5μm以下とする、請求項3または4に記載の円筒形セラミックス焼結体の製造方法。
  6. 円筒部と該円筒部の軸方向両側に端面を有し、円筒形状のバッキングチューブに対して、スパッタリング後に取り外すことを可能に接合される、円筒形セラミックス焼結体であって、該軸方向両側の端面のそれぞれにおいて、焼結収縮後における、周方向の4か所以上の位置で測定した該円筒形セラミックス焼結体の径方向の平均結晶粒度に対する該円筒形セラミックス焼結体の周方向の平均結晶粒度の比が0.8以上1.2以下であり、かつ、焼結後研削加工前において、前記軸方向両側の端面のそれぞれにおいて、周方向4か所以上の位置で測定した内径の最大値と最小値の差が1.5mm以下である、円筒形セラミックス焼結体。
  7. 焼結後研削加工前において、外径が80mm〜200mm、内径が40mm〜190mm、全長が50mm〜500mmである、請求項6に記載の円筒形セラミックス焼結体。
  8. 少なくとも1つの円筒形ターゲット材と、該円筒形ターゲット材の中空部に同軸に配置される単一の円筒形状のバッキングチューブと、該円筒形ターゲット材と該バッキングチューブとの間の間隙に形成される接合層からなり、前記少なくとも1つの円筒形ターゲット材は、前記円筒形状のバッキングチューブに、前記接合層を介して、スパッタリング後に取り外すことを可能に接合されており、前記円筒形ターゲット材が、請求項6または7に記載の円筒形セラミックス焼結体を研削加工することにより得られたものである、円筒形スパッタリングターゲット。
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