JP6463043B2 - ガス遮断バルブ - Google Patents

Description

本発明はガスメータの中に設置するガス遮断バルブに関する。

ガスメータは通例、制御システムと共に、２つ交互に充満する弾性的な測定室に加えてカウントメカニズムを含み、メータ読み取りのリモートクエリのための、かつガス供給の遠隔遮断のための、コンポーネントをより頻繁に備えている。例えば、遠隔遮断は、プリペイドシステムに、又は消費者と関係なく遠方からガス公益会社によってガスメータを無効化するのに、必要である。アクチュエータによって作動しうる遮断バルブはこのために使用される。ガスメータの内部に遮断バルブ及びその電源ユニットを収容するのは、可能な限り小型のデザイン、作動音の低減及び操作安全の向上のために望ましい。このことによって、高いレベルの動作信頼性を有し、電気アクチュエータのしっかりと固定されたガスシールを有し、及びできるだけ長い間（長い期間バッテリー出力で運転することもまた含む）保守不要で運転するための、小さい大きさのガス遮断バルブの必要性がもたらされる。後者は、遮断バルブが調整されるときにできるだけ低いエネルギー消費を特に要求する。その過程で、遮断バルブの内部に入り込んだガスに点火する可能性があるスパークは許されない。

意図的な上下動、振動、及び他の種類の操作に感受性が低い、電気モータに基づいたアクチュエータは、ソレノイド駆動ユニットに基づいたアクチュエータと比較して、操作安全性が改善されることによって市場に普及してきた。

ガス遮断バルブは、ガスメータ中のガス供給コネクタ上に直接配置され本発明に対して最も近い先行技術であると考えられる、ＥＰ０８３６７０１によって知られている。そのガス遮断バルブは、バルブシートに対して縦方向に動かされうるバルブエレメントを有し、バルブエレメントは縦方向に従って整列するバルブステムに接続され、バルブステムの少なくとも一部分は外側ねじ山を有し、及びバルブステムのこの部分を囲んでナットを形成する一部分と相互に作用し、バルブステムは結果的にねじ式の方法で動く。バルブエレメント自体はバルブステムに取り付けられ、バルブステムはステッピングモータによって回転し、機械的な駆動ユニットによって回転を伝達する。バルブステムは、バルブエレメントとナットを構成する部分の間のシャフトに取り付けられるギアリングを支持し、バルブステムに対して平行である第２軸の周りでステッピングモータによって回転されるモータピニオンと相互に作用する。

さらに、ＥＰ０８３６７０１Ｂ１及びＥＰ０８３６７０２Ｂ１によるバルブディスクの設計は、構造の観点から明らかに過渡に要求しており、密封要素の完全なバルブシートを達成するための安全性及び機能性に関する理由により正確な制御を要求する。

知られているガス遮断バルブは、大きさ、安全性、信頼性及び耐用年数に関して改善が必要である。ステッピングモータによって調整されるバルブは複雑さが要求され、それゆえに高価な制御電子機器を必要とする。定められた位置決め距離は、実際はステップ仕様を有するステッピングモータで実現されうる。これは設計に基づくスパークの発生を除外するが、比較的大きく、例えば性能で比較できるＤＣモータよりも高価である。

事前に定義されたランタイム制御を有し実際に経済的な小型のＤＣモータが使用されるとき、ＤＣモータは負荷次第で動作点を変え、動作している間に実際のバルブを開く／閉じる時間が結果的に変わるという問題が生じる。これは例えばガス圧変動によって引き起こされる。完全な開／閉を確実にするために、ＤＣモータはしたがって実際に必要よりも長い期間電力を供給されなければならない。バルブディスクは、その過程の中でバルブシートのリミットストップに苦労しながら動く。電力供給に対してバッテリーに不必要に負荷をかけるリミットストップでの時間中、エネルギー消費は高く、ブラシを通る最大電流量のせいでモータの耐用年数は短くなる。

知られているガス遮断バルブのさらなる欠点は、ほぼ平らなバルブディスクを有することである。開いている状態では、ガスはバルブディスクに対して結果的に垂直に流れ、そこで横方向にそらされる。特にバルブケーシングができるだけ小さくなるよう要求され、バルブの流動抵抗が最適でないならば、そのことによって不必要な乱気流が発生する。加えて、平らなシールを有するバルブディスクは、しっかりと固定されたガスシールを実現するために、及び温度とガス圧のような環境条件が変化する下で長期間維持するために、バルブシートに対してより大きな力で押しつけられなければならない。対応してより大きくなる出力を有するモータは、それゆえに高い密封力を発生させる必要がある。

ラチェット作用とカム駆動で動作する複雑な設計は、バルブロッドの端位置での２つのデッドポイントを克服するために、かなりのトルクを克服しなければならない。それゆえにモータは、対応して大きい寸法を有さなければならず、バッテリーチャージを犠牲にする望ましくなく大量の電流を引き出さなければならない。

欧州特許第０８３６７０１号明細書 欧州特許第０８３６７０２号明細書

したがって、上述した欠点すべてを有さず、及び常識的な設計のガスメータの中へ容易に統合されうる、電気モータ動作を有するガス遮断バルブが望まれている。

本発明によりガスメータの中に取り付けるためのガス遮断バルブは、バルブシートに対して縦方向に動かされうるバルブディスクであって、バルブケーシング内で縦方向に保持される調整ロッドに取り付けられるバルブディスクを有する。このバルブディスクは、調整ロッドによって、減速歯車装置(reduction gearing)を介して電気モータによって順番に作動する線形ユニットに連結される。リップシール６はバルブシート内に配置される。小型ＤＣモータ１１は、新しい種類のガス遮断バルブのための駆動ユニットとして、分離した収容室１０内に配置される。小型モータは、線形ユニットに横方向に隣接して配置される減速歯車装置１３、１４、１５、１５´、１６を通して線形ユニットを駆動する。ラックアンドピニオン伝動装置(rack-and-pinion gearing)、又はバルブケーシング１、３、４、１０のパネル３の中へ統合された調整ナットエレメント１７、１７´及び調整ロッド１８、１８´を備えるすべりねじ伝動装置(sliding-screw gearing)の選択は、用意され、線形ユニットになるように設計されうる。

したがって本発明は、その１つの態様では、ガスメータの中に取り付けるためのガス遮断バルブを提供する。ガス遮断バルブは、バルブシートに対して縦方向に動かされうるバルブディスクであってバルブケーシング内で縦方向に保持される調整ロッドに取り付けられるバルブディスク、及び減速歯車装置を介して電気モータによって作動する連結された線形ユニットを備える。そこにおいて、ａ）バルブシートはリップシールを有し、ｂ）電気モータは小型ＤＣモータであり、ｃ）減速歯車装置は線形ユニットの側に横方向に配置され、ｄ）線形ユニットは、ラックアンドピニオン伝動装置か、又はバルブケーシングのパネルへ統合された調整ナットエレメント及び調整ロッドを備えるすべりねじ伝動装置であるように設計される。

好ましくは、機械的装置は、少なくともバルブの閉位置及び／又は開位置で電圧が加えられた小型ＤＣモータのトルクを制限するように使用される。

好ましくは、トルクを制限する装置はすべりねじ伝動装置の中に配置される。

好ましくは、すべりねじ伝動装置の調整ロッドは、調整ナットエレメントから離れ、それから予め定められた閉位置で、又はバルブの閉位置及び開位置で、自走(free-running)する。

代替方法として、トルクを制限する装置は減速歯車装置の中に配置される。

好ましくは、半径方向の又は軸方向の摩擦保持装置(frictional retainer)は、少なくとも１つの減速歯車装置の歯車軸(gear shaft)とその歯車の間で作動する。

代替方法として、トルクを制限する装置は、バルブディスクの中に配置される。

代替方法として、バルブディスクの中で変位できるように保持されるキャリア(carrier)は、ねじれ耐性のあるように調整ナットエレメントに接続される円錐形のプラスティックのねじを切ったウェッジ(threaded wedge)に対して半径方向に取り付けられる。

好ましくは、減速歯車装置によって作動する調整ナットエレメントは、下側収容部内に回転可能に取り付けられ、調整ロッドは、パネルの領域内にねじりロック(torsion lock)を有し、当該パネルの中に縦方向に変位可能な方法で取り付けられる。

代替方法として、減速歯車装置によって作動する調整ロッドは、下側収容部内に回転可能に取り付けられ、調整ナットエレメントは、パネルの領域内にねじりロックを有し、当該パネルの中に縦方向に変位可能な方法で取り付けられる。

代替方法として、調整ナットエレメントは、ねじれ耐性のあるように下側収容部内に取り付けられ、減速歯車装置によって作動する調整ロッドは、回転可能になるように及び縦方向に変位可能となるようにパネルの領域内に取り付けられる。

好ましくは、バルブディスクは、ガス注入口に対して曲線状の、流線型にされた設計を有する。

好ましくは、減速歯車装置は多段減速平歯車装置(multiple-reduction spur gearing)である。

好ましくは、パネルは、小型のＤＣモータ及び横方向のガス放出開口部のために分離した収容室を作る。

現在では通例になった大きさのガスメータ、及び遠隔遮断システム及びプリペイシステム両方のために実質的により小さい設計を有する新しい種類のガスメータ、両方の設置のために、必要とされるメンテナンスはより少なく、設置がより容易であり、及び費用効率がより高い状態で、普通でない程度まで、より小さく、より流れが効率的であり、及びより操作に対して安全である、ガス遮断バルブを組み立てることを本発明は可能にする。バルブディスクの少なくとも１つの端位置での機械力消費制限／トルク制限と組み合わせて前よりも実質的により低レベルの電力消費を有する小型ＤＣモータ（大部分で小型化された小さい電気モータ）の使用もまた、作動及びバルブのスイッチング両方に関して、エネルギー消費を大いに減らすことを可能にする。設置された蓄電池は、数年後に充電し直されるか、又は取り替えられるだけでよい。小型ＤＣモータは単に固定されたターンオン時間制御を必要とするだけなので、制御電子機器は最小限に減らされる。さらなる利点として、流れる電流が非常に小さいため、爆発関連の安全性（モータの電気部品での起こり得るスパーク形成の低減）は改善される。この新しい種類の設計は、電気部品を絶縁材料で完全に満たすことを可能にし、ガス運搬部に対して単純な方法で完全に密封することを可能にする。他の利点は、これらのガス遮断バルブもまた、その小型の設計により、大部分で自動化された単一の型締めするステップ(clamping step)で直接に、かなりの程度まで自動的に製造されうることである。これによって、さらなる費用優位性が生じる。閉じられた状態での密封の振る舞い及び開いた状態で流れるガスの流動の振る舞いは、特別なリップシール及び曲線状の流動最適化されたバルブディスクの使用により改善される。

図１は、本発明の好ましい実施形態によるバルブの外観の全体図である。 図２は、閉じられたバルブ位置での第１の設計変形例におけるバルブの断面図である。 図３は、開いたバルブ位置での第１の設計変形例におけるバルブの断面図である。 図４は、第２の設計変形例におけるバルブの断面図である。 図５は、第３の設計変形例におけるバルブの断面図である。

添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態をほんの一例として説明する。図面において、２つ以上の図面に現れる同一の構造、構成要素、又は部分は、一般的に、その図面が現れる全ての図面において同じ参照番号でラベルされる。図示されたコンポーネント及び特徴部の大きさは、一般的に、表現の便宜上及び明瞭化のために選択されたものであり、必ずしも一定の比率で示されていない。図面は以下に記載する。

図１は、本発明の典型的な実施形態による、及びバルブの開位置にて示される、ガス遮断バルブの外側を描く。ガス遮断バルブの円筒形のプラスティック収容部は、本質的に、上から下に、ガス注入口２を有する上側収容部１、パネル３、及び下側収容部４から構成される。曲線状の、かつ流動最適化されたバルブディスク５は、上側収容部１に取り付けられたリップシール６と連結してバルブのガス注入口２を密封する。パネル３は、横方向のガス放出口７を定めるために上側収容部１から予め決められた間隔で固定される。スペーサー８（好ましくはパネル３に作られる）は、間隔の大きさを決定する。収容部を一緒に保持する接続ねじ９はスペーサーを通り抜け、小さい分離した収容室１０は小型のＤＣモータ１１を収容するパネル３の垂直方向かつ周囲に形成される。小型ＤＣモータ１１用の電気接続１２は、上面で収容室１０から外へ経路が定められる。下側収容部４は底面で収容室１０の末端部を成す。分離した収容室１０のために、小さな電気モータは、完全にカプセル化された設計を有しうる、そして要求される爆発に関連した安全性がこの種のバルブの全耐用年数にわたって信頼性が高く保障されうるようにポッティングされうる（図面では図示せず）。

図２は、第１の実施形態での図１による、閉位置におけるバルブでのガス遮断バルブの断面図である。上側収容部１、パネル３、及び下側収容部４で構成される収容部が確認されうる。収容部は、パネル３のスペーサー８を貫通し相互に一緒に３つの収容部をしっかりと保持する接続ねじ９によって、接合される。上部に電気接続１２を有する小型ＤＣモータ１１は、パネル３に作られる分離した収容室１０の中にポジティブインターロック(positive interlocking)で取り付けられる。小型ＤＣモータ１１のモータ軸は、分離した収容室１０から突き出し、下側収容部４へ伸び、及び自由端上の駆動ピニオン１３を支持する。

リング形状のリップシール６は、上側収容部１へ挿入され、ガス注入口２を囲む。流線型にされテーパー最適化されたバルブディスク５は、斜め方向に内側に面する、ガス放出口７のリップシール６に対してもたれながら、示された位置でガス注入口２にガス密封シールを提供する。リップシール６のリップは、恒久的に加えられるガス圧のために、閉位置に固定されたバルブディスク５に対して押し付けられ、その結果シールは、閉位置で恒久的にしっかりと固定され、ガスはここを通って流れることはできない。

より詳細に機能がここで記載される平歯車(spur gear wheel)で構成される減速歯車装置は、パネル３と下側収容部４の間のスペースに取り付けられる。駆動ピニオン１３は、下側収容部４内に取り付けられた大きな中間歯車１４で動く。さらに小さい中間歯車１５は、大きな中間歯車の軸に固定されて取り付けられる。この小さな中間歯車１５としては、ねじれ耐性のあるように調整ナットエレメント１７に取り付けられた大きな出力歯車１６を駆動する。とはいえ、出力歯車１６及び調整ナットエレメント１７は、同様に単一部を構成しうる。調整ナットエレメント１７は、下側収容部４内とパネル３の貫通孔内の両方に取り付けられる。その軸の周りを回転するとき、すべりねじ伝動装置の線に沿って調整ロッド１８を始動させる（ナット‐ねじを切ったスピンドル(threaded spindle)システム）。好ましくは、調整ロッド１８は、その下端に、調整ナットエレメント１７の内側ねじ山１７ａに対応する外側ねじ山１８ａを有し、一方では調整ナットエレメント１７の内側ねじ山１７ａ内に取り付けられ、他方ではパネル３にしっかりと固定されたスリーブ１９によってねじりに対して固いが動けるように取り付けられる。例えば調整ロッド１８の上側部は平らにされうるか、又はねじることに対する抵抗を与える目的で、すなわち回転しないように、スリーブ１９の内側輪郭に角を形成する方法で適合されうる。スリーブ１９は、分離した部分であるか、又はパネル３内に一部分として形成されうる。調整ロッド１８は、調整ナットエレメント１７の回転方向次第で上向き又は下向きに動く。バルブディスク５は、バルブに従って閉じる又は開く。調整ロッド１８及びバルブディスク５は、２つの分離した部分を含みうるか、又は射出成形過程の一体成形のプラスティックで作られた部分で構成されうる。スリーブ１９とバルブディスク５の間の柔らかいコイルバネ２６は、調整ナットエレメント１７への調整ロッド１８の確かな挿入及びそれゆえのバルブディスク５の確かな働きをもたらす。

内部のガス圧自体は、リップシール６のために、バルブの密封性を増す。これによって、駆動により加えられなければならない密封力を最小にすることができる。駆動ピニオン１３から調整ナットエレメント１７及びそれゆえに調整ロッド１８へのモータ速度の減速比と組み合わされることによって、非常に低レベルの電力消費を有する特に小型のＤＣモータ１１の使用を可能にする。

小型ＤＣモータ１１は、上部及び下部にポッティング化合物(potting compound)２０と共に密封される。同様にパネル３は、密封要素（図示せず）と共に下側収容部４に対して密封される。加えて、パネル３に取り付けられた軸シール２１は、ガスを運ぶスペース７に対して調整ナットエレメント１７を密封する。

小型ＤＣモータ１１が、開いたバルブ位置で直流電流にて電圧を加えられるならば、上記の減速歯車装置は調整ロッド１８を駆動し、それゆえにリップシール６に対してバルブディスク５を駆動する。しかしながら、閉路は固定されたリミットストップ又は小型ＤＣモータ１１の遮断によって限定されないが、その代わりに経験に従って機械的な方法で純粋に変位制御される。調整ロッド‐調整ナットエレメント１８／１７は、形づけられた戻り止め(shaped detent)のラインに沿って、又は、バルブの信頼性の高い閉位置を確実にする事前に定義された経路の後に調整ロッド１８の外側ねじ山１８ａは調整ナットエレメント１７の内側ねじ山１７ａから離れるという自動的なかみ合い／解放の結合のラインに沿って、調整ロッド１８のエンドストロークを決定する。そのとき小型ＤＣモータ１１は、小型のＤＣモータ１１が止まるまで、アイドルモードで減速歯車装置１３、１４、１５、１６及び調整ナットエレメント１７を回転させる。スイッチオン間隔の継続時間は、外部の影響にかかわらず、小型ＤＣモータ１１が止まる前に調整ロッド１８が確実にその末端位置まで達するように、その過程の中で事前設定される。安全マージンとして数秒が設計される。このことによって、小型ＤＣモータ１１又はこの電流源のどちらにも著しく負担はかからない。

バルブが再び開くならば、小型ＤＣモータはもう一度電圧が加えられるが、今回は反対の電流極性であり、すなわちモータは反対方向に回転する。調整ロッド１８は、好ましくはリップシール６のバネ効果によって支持されて、調整ナットエレメント１７に入り、バルブディスク５と共にバルブディスク５を持っていきながら、下側収容部４のベースの方向に向かって動かされる。調整ナットエレメント１７は、内側ねじ山１７ａを伴い、調整ロッド１８の外側ねじ山１８ａの末端が届くまで、調整ロッド１８をバルブの開位置へねじ込む。そのとき小型ＤＣモータ１１は同様に遮断点までアイドルモードで減速歯車装置を回転させる。小型ＤＣモータ１１の電圧が加えられる間隔のための時間に関連した安全マージンもまたこれに関連して提供されうる。バルブが再び閉じるとき、圧縮バネ２６によって支持される調整ロッド１８の外側ねじ山１８ａは、もう一度調整ナットエレメント１７の内側ねじ山１７ａへスピンする。

例示では、調整ロッド１８の上側のプリセットストロークに達した後及び調整ロッド１８の下側のプリセットストロークに達した後両方ともに、小型ＤＣモータは止まるまでアイドルモードで動く。小型ＤＣモータ１１は、調整ロッド１８の正確な閉位置に達する期間から始動するのを止める時点まで実際にアイドルモードで動くが、開く過程の間中、調整ロッド１８の開路の中のわずかに許容されたエンドクリアランスを最大限活用し、下側収容部４のベースでリミットストップにぶつからないで遮断時点まで調整ロッド１８を作動させる、という状況が本発明の出願の範囲の不可欠な部分である。負担もまた小型ＤＣモータ及びこの種類の運転の電流源から取り去られる。

図３では、開いたバルブ位置をより良く説明するために、図２と同じ実施形態がもう一度示される。

図４によるさらなる実施形態では、小型ＤＣモータ１１のトルク制限が位置決め距離によって決まるのではなく、その代わりに作動力(actuating force)によって決まる。示される例示では、多段式の減速歯車装置での摩擦保持装置は作動力を制限し、それゆえに小型ＤＣモータ１１の停止時点まで小型ＤＣモータ１１の最大トルクを制限する。特に簡単な実施形態では、小さい歯車１５´はこのために溝をつけられ、自身のバネ力と共に、又は小さい歯車１５´の軸上であって同時に大きい中間歯車１４の軸でもある当該軸上の小さい歯車１５´に半径方向に作用する摩擦保持装置バネ２２の力を介して、取り付けられる。もし調整ロッド１８が末端位置内にあるリップシール６に対して十分な力でバルブディスク５を押しつけるならば、出力歯車１６及びそれゆえに同様に小さい溝付き歯車１５´と共に調整ナットエレメント１７はブロックをもたらす。そのために、電圧を加えられた小型ＤＣモータ１１は、小さく溝の付いた歯車１５´とその軸の間の半径方向の摩擦力に抗して、自走モードでピニオン１３及び大きい中間歯車１４を回転させる。小型ＤＣモータ１１の動作点及びそれゆえにその電流消費は、摩擦力を克服する過程のために結果として単にシフトし、これは小型ＤＣモータ１１のブロッキングポイントまで行われない。このことによって最大電流が、小型ＤＣモータ１１のモータブラシを通って流れないようにし、ブラシファイヤーを引き起こさないようにする。同様のことが、開いている過程で調整ロッド１８が下側収容部４のベース上でリミットストップまで動くときに、行われる。

具体的に記載された摩擦保持装置に関する実施形態の代わりに異なる実施形態を使用すること及び／又は減速歯車装置を異なる適当な位置に置くことは、当業者の通常の能力の中に含まれる。例えば、調整ナットエレメント１７もまた完全に、溝の付いた駆動歯車（図示せず）が取り付けられた減速歯車装置の軸として見られうる。

さらに変形例として、小さい中間歯車１５は、摩擦保持装置バネ２２´を用いて大きな中間歯車１４に対してその軸上で軸に沿って中間歯車１５を押すことによって軸方向に作用する、摩擦保持装置もまた備えうる。大きな中間歯車１４と小さな中間歯車１５の間の摩擦保持装置接続は、軸の摩擦力が克服された後に止められるのみである。

図５は、本発明の他の実施形態を示す。小型ＤＣモータ１１の機械的電力制限のためのストレートウェッジ(straight-wedge)伝達の使用に基づいている。例示では、流線型にされたバルブディスク５は、ねじれ耐性のあるように調整ロッド１８´に接続される。これらは、単一のプラスティック射出成形部を構成しうる。しかしバルブディスク５及び調整ロッド１８´はまた分離した構成要素でありうる。円錐形に上部に向かって先が細くなるプラスティックのねじを切ったウェッジ２３は、バルブディスク５の内部の調整ロッド１８´に取り付けられる。しかしこれまでの実施形態とは対照的に、調整ロッド１８´自体は外側ねじ山を有さず、調整ナットエレメント１７´は内側ねじ山を有さない。しかしながら調整ナットエレメント１７´の上部は、ねじれ耐性のあるように、取り付けられたねじを切ったウェッジ２３に接続され、その結果ある意味で外側ねじ山を有する。バネを備えた、縦方向に変位可能なキャリア２４は、調整ロッド１８´に対しての横に、バルブディスク５の下側平坦部に挿入される。バルブディスク５の下側平坦部の面は、ねじを切ったウェッジ２３のねじ山ターン(thread turn)に抗して動作する。減速歯車装置によって駆動される調整ナットエレメント１７´が、開いたガス注入口２及び小型ＤＣモータ１１に供給する電源があるときに回転するならば、ねじを切ったウェッジ２３もまたそれと共に回転する。そのため、調整ロッド１８´及びバルブディスク５で構成されるねじりロックされたユニットは、ガス注入口２がリップシール６に密封されるまで、ねじを切ったウェッジ２３のねじ山ターンを覆って上方へねじのように回して取り付けられる。キャリア２４の圧縮バネ２５は、キャリア２４がねじを切ったウェッジ２３のねじ山ターンに常に接触することを確実にする。調整ロッド１８´の下端とねじを切ったウェッジ２３の間の柔らかいコイルバネ２６は、バルブディスク５の確実な動作をもたらす。バルブの閉じられた末端位置では、キャリア２４は、調整ロッド１８´に対して垂直であるプラスティックのねじを切ったウェッジ２３の平面２３ａ上で、動作する。そのため、小型ＤＣモータ１１のブロッキングは、発生しえない。同じことがバルブの開く方向で起こる。キャリア２４は、調整ロッド１８´に対して垂直であるプラスティックのねじを切ったウェッジ２３の平面２３ｂ上の末端内で動作する。

本出願の記載及び特許請求の範囲において、各動詞「備える」、「含む」、「収容する」、「有する」、及びそれらの派生語は、記載されたアイテム又は特徴の存在を特定するために包括的な意味で使用され、追加的なアイテム又は特徴の存在を排除するものではない。

当然のことながら、明確にするために別々の実施形態に関連して説明された本発明の特徴が、単一の実施形態と組み合わせて提供されうる。反対に、簡潔にするために単一の実施形態に関連して説明された本発明の様々な特徴もまた別々に、又は任意の適切なサブコンビネーションで提供されうる。

上記の実施形態は例示によってのみ提供されるが、様々な他の修正形態は、添付された請求項によって定められた本発明の範囲を逸脱しないで、当業者にとっては明らかになるであろう。

１ 上側収容部
２ ガス注入口
３ パネル
４ 下側収容部
５ バルブディスク
６ リップシール
７ ガス放出口
８ スペーサー
９ 接続ねじ
１０ 収容室
１１ 小型ＤＣモータ
１２ 電気接続部
１３ 駆動ピニオン
１４ 中間歯車
１５ 中間歯車
１６ 出力歯車
１７ 調整ナットエレメント
１８ 調整ロッド
１９ スリーブ
２０ ポッティング化合物
２１ 軸シール
２２ 摩擦保持装置
２３ ねじを切ったウェッジ
２３ａ 平面
２３ｂ 平面
２４ キャリア
２５ 圧縮バネ
２６ コイルバネ

Claims (8)

1. ガスメータの中に取り付けるためのガス遮断バルブであって、
   バルブケーシング内で縦方向に保持される調整ロッドに取り付けられ、バルブシートに対して縦方向に動かされうるバルブディスク、及び
   減速歯車装置を介して電気モータによって作動する連結された線形ユニット、を備え、 前記バルブシートはリップシール（６）を有し、
   前記電気モータは小型ＤＣモータ（１１）であり、
   前記減速歯車装置（１３、１４、１５、１５´、１６）は前記線形ユニットの側に横方向に配置され、
   前記線形ユニットは、ラックアンドピニオン伝動装置、又は前記バルブケーシング内（１、３、４、１０）のパネル（３）へ統合された調整ナットエレメント（１７、１７´）及び調整ロッド（１８、１８´）を備えるすべりねじ伝動装置、であるように設計され、
   電圧を加えられた前記小型ＤＣモータ（１１）のトルクを制限するために、少なくとも前記バルブの閉位置及び／又は開位置で、前記調整ロッドのねじ山が、前記調整ナットエレメントのねじ山から係脱される、ガス遮断バルブ。
2. 前記減速歯車装置（１３、１４、１５、１５´、１６）によって作動する前記調整ナットエレメント（１７、１７´）は、下側収容部（４）内に回転可能に取り付けられ、前記調整ロッド（１８、１８´）は、前記パネル（３）の領域内にねじりロックを有し、前記パネル（３）の中に縦方向に変位可能な方法で取り付けられる、請求項１に記載のガス遮断バルブ。
3. 前記減速歯車装置（１３、１４、１５、１５´、１６）によって作動する前記調整ロッド（１８、１８´）は、下側収容部（４）内に回転可能に取り付けられ、前記調整ナットエレメント（１７、１７´）は、前記パネル（３）の領域内にねじりロックを有し、前記パネル（３）の中に縦方向に変位可能な方法で取り付けられる、請求項１に記載のガス遮断バルブ。
4. 前記バルブディスク（５）は、ガス注入口（２）に対して曲線状の流線型にされた設計を有する、請求項１から３のいずれか一つに記載のガス遮断バルブ。
5. 前記減速歯車装置（１３、１４、１５、１５´、１６）は、多段減速平歯車装置である、請求項１から３のいずれか一つに記載のガス遮断バルブ。
6. 前記パネル（３）は、前記小型ＤＣモータ（１１）及び横方向のガス放出開口部（７）のために分離した収容室（１０）を作る、請求項１から３のいずれか一つに記載のガス遮断バルブ。
7. ガスメータの中に取り付けるためのガス遮断バルブであって、
   バルブケーシング内で縦方向に保持される調整ロッドに取り付けられ、バルブシートに対して縦方向に動かされうるバルブディスク、及び
   減速歯車装置を介して電気モータによって作動する連結された線形ユニット、を備え、 前記バルブシートはリップシール（６）を有し、
   前記電気モータは小型ＤＣモータ（１１）であり、
   前記減速歯車装置（１３、１４、１５、１５´、１６）は前記線形ユニットの側に横方向に配置され、
   前記線形ユニットは、ラックアンドピニオン伝動装置、又は前記バルブケーシング内（１、３、４、１０）のパネル（３）へ統合された調整ナットエレメント（１７、１７´）及び調整ロッド（１８、１８´）を備えるすべりねじ伝動装置、であるように設計され、
   電圧を加えられた前記小型ＤＣモータ（１１）のトルクを制限するために、半径方向又は軸方向の摩擦保持装置（２２、２２´）が、少なくとも１つの前記減速歯車装置（１３、１４、１５、１５´、１６）の歯車軸とその歯車（１３、１４、１５、１５´、１６）の間で作動する、ガス遮断バルブ。
8. ガスメータの中に取り付けるためのガス遮断バルブであって、
   バルブケーシング内で縦方向に保持される調整ロッドに取り付けられ、バルブシートに対して縦方向に動かされうるバルブディスク、及び
   減速歯車装置を介して電気モータによって作動する連結された線形ユニット、を備え、 前記バルブシートはリップシール（６）を有し、
   前記電気モータは小型ＤＣモータ（１１）であり、
   前記減速歯車装置（１３、１４、１５、１５´、１６）は前記線形ユニットの側に横方向に配置され、
   前記線形ユニットは、ラックアンドピニオン伝動装置、又は前記バルブケーシング内（１、３、４、１０）のパネル（３）へ統合された調整ナットエレメント（１７、１７´）及び調整ロッド（１８、１８´）を備えるすべりねじ伝動装置、であるように設計され、
   電圧を加えられた前記小型ＤＣモータ（１１）のトルクを制限するために、前記バルブディスク（５）の中で変位できるように保持されるキャリア（２４）が、前記調整ナットエレメント（１７´）にねじれ耐性のあるように接続される円錐形のプラスティックのねじを切ったウェッジ（２３）に対して、半径方向に取り付けられる、ガス遮断バルブ。