JP6460726B2 - 全旋回ケーシング圧入装置 - Google Patents
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この公知例では、図10に示したように、第2ガイド筒Aを介して昇降フレームBに昇降シリンダCの昇降用シリンダチューブDの基部を固定し、昇降用シリンダCのピストンロッドEを第1ガイド筒Fの内面に両端を固定した取付板GにピンHにより取付け、第1ガイド筒Fは取付座Kを介してベースフレームL側に固定し、取付座K内に水平ジャッキMを配置し、水平ジャッキMのシリンダチューブNをベースフレームLに固定して構成している。
即ち、図6(イ)のように、力の作用点aと支点bとの間に間隔があると、部材cを曲げようとする負荷が生じ、部材cに曲げ(撓み)が生じ、公知例では、取付板Gに曲げ(撓み)が生じて、作動が不安定となる課題がある。
また、公知例では、昇降シリンダCと水平ジャッキMの夫々のピストンロッドを夫々下向きに配置しているので、昇降シリンダCと水平ジャッキMとの間に縦方向の隙間が必要となり、そのため、ベースフレームLと昇降フレームBとの間隔が広くなって、圧入装置の全高(全体高さ)が高くなるという課題がある。
また、公知例では、昇降シリンダCのピストンロッドPを下向きにしているので、ピストンロッドPを第1ガイド筒Fの内面に両端を固定した取付板GにピンHにより取付けることになり、取付構成が複雑であるという課題がある。
特に、昇降シリンダCのロッドPを第1ガイド筒Fの内側にある取付板GにピンHにより取付ける構成なので、第1ガイド筒Fの外側から組付作業ができず、組付作業を非常に面倒にしているという課題がある。
本願は、昇降シリンダと水平ジャッキの配置および支持構成を工夫し、昇降機構の各部への曲げ荷重負担を抑制すると共に、取付および組立を容易にして、軽量コンパクトで全体高さの低い全旋回ケーシング圧入装置を提供するものである。
請求項2の発明は、前記昇降シリンダ4の取付部35は、前記水平ジャッキ29のジャッキ用シリンダチューブ31の一部に一体形成した上側筒部36の嵌合凹部37に嵌合させ、取付部35と上側筒部36とをピン32により連結した全旋回ケーシング圧入装置としたものである。
請求項3の発明は、前記昇降シリンダ4の取付部35は、上側部分を柱状の柱部40に形成し、柱部40の下面を球面形状の球面部41に形成し、前記ジャッキ用シリンダチューブ31の上側筒部36は、上側部分を前記柱部40が嵌合する筒部42に形成し、上側筒部36の内周下面を取付部35の球面部41が当接する球面形状の球面底部43に形成し、取付部35と上側筒部36により球面受座44を構成した全旋回ケーシング圧入装置としたものである。
請求項4の発明は、前記水平ジャッキ29は、ジャッキ用シリンダチューブ31の外周に設けた取付部60をベースフレーム1側に固定し、該ジャッキ用シリンダチューブ31に昇降シリンダ4の昇降用シリンダチューブ30を取付けた全旋回ケーシング圧入装置としたものである。
請求項2の発明では、昇降シリンダ4の取付部35は、前記水平ジャッキ29のジャッキ用シリンダチューブ31の一部に一体形成した上側筒部36の嵌合凹部37に嵌合させ、取付部35と上側筒部36とをピン32により連結しているので、組立作業を容易にする。
請求項3の発明では、前記昇降シリンダ4の取付部35は、上側部分を柱状の柱部40に形成し、柱部40の下面を球面形状の球面部41に形成し、前記ジャッキ用シリンダチューブ31の上側筒部36は、上側部分を前記柱部40が嵌合する筒部42に形成し、上側筒部36の内周下面を取付部35の球面部41が当接する球面形状の球面底部43に形成し、取付部35と上側筒部36により球面受座44を構成しているので、取付部35と上側筒部36との球面接触構成を簡素な構成で、実現することができる。
請求項4の発明では、前記水平ジャッキ29は、ジャッキ用シリンダチューブ31の外周に設けた取付部60をベースフレーム1側に固定し、該ジャッキ用シリンダチューブ31に昇降シリンダ4の昇降用シリンダチューブ30を取付けているので、水平ジャッキ29はジャッキ用シリンダチューブ31をベースフレーム1側に固定することになり、ジャッキ用シリンダチューブ31は、水平ジャッキ29の一部を構成する構成品であると共に、昇降シリンダ4の昇降用シリンダチューブ30を支持する支持部材を兼用する構成とすることができる。
ベースフレーム1と昇降フレーム2には、ケーシングRを挿通するケーシング挿通口5を夫々設ける。
ベースフレーム1および昇降フレーム2に対して平面視における昇降機構3の昇降シリンダ4の配置構成は任意であるが、昇降シリンダ4の具体的な取付支持構成を以下説明する。
取付部35は、上側部分を柱状の柱部40に形成し、柱部40の下面を球面形状の球面部41に形成する。昇降用シリンダチューブ30の上側筒部36は、その上側部分を前記柱部40が嵌合する筒部42に形成し、上側筒部36の内周下面を取付部35の球面部41が当接する球面形状の球面底部43に形成し、取付部35と上側筒部36により球面受座44を構成する。
即ち、昇降シリンダ4と水平ジャッキ29との接触部分は球面接触させる。
昇降シリンダ4は、昇降用シリンダチューブ30にピストンロッド25の基部に設けたピストン45を挿入し、昇降用シリンダチューブ30に上側送油ノズル46と下側送油ノズル47を設けて構成する。
56はジャッキ用シリンダチューブ31に設けた上側送油ノズル、57は下側送油ノズルである。
水平ジャッキ29のジャッキ用シリンダチューブ31の外周には取付部60を設け、取付部60をベースフレーム1の上側プレート61にボルト62により固定する。
水平ジャッキ29の外周には固定側ガイド筒65を設ける。固定側ガイド筒65は下部をベースフレーム1の上側プレート61にボルト62により固定し、固定側ガイド筒65の上部は、縮小状態における昇降シリンダ4の昇降用シリンダチューブ30の上部上方に、開口させて位置させる。
図7は、昇降シリンダ4の他の実施形態を示し、理解を容易にするために上記実施形態に対応する部分には同一符号を付しているが、これにより構成は限定されない。
昇降シリンダ4と水平ジャッキ29の夫々のシリンダチューブ30、31を一体状の一体型シリンダチューブ71に形成し、一体型シリンダチューブ71の中間部分に仕切部72を設け、仕切部72の上側を昇降用シリンダ室73に形成し、仕切部72の下側をジャッキ用シリンダ室74に形成する。
即ち、昇降用シリンダチューブ30の下部とジャッキ用シリンダチューブ31の上部とを、仕切部72を間に挟んで対面させて、一体状の一体型シリンダチューブ71に形成する。
そして、昇降シリンダ4のピストンロッド25を上方に突出させて、昇降フレーム2設けた支持部材26の上側取付部27にピン28により取付け、一体型シリンダチューブ71のジャッキ用シリンダチューブ31の外周に設けた取付部60をベースフレーム1の上側プレート61にボルト62により固定して取付ける。
なお、一体型シリンダチューブ71は、図7の昇降用シリンダチューブ30とジャッキ用シリンダチューブ31とを、一体状の筒部材により形成しているが、中間部分の仕切部72を挟んで上下に昇降用シリンダ室73とジャッキ用シリンダ室74を形成していればよいので、昇降用シリンダチューブ30とジャッキ用シリンダチューブ31とを、当初別体に形成し、別体に形成した昇降用シリンダチューブ30の下部をジャッキ用シリンダチューブ31の上部に固定した構成でもよい。
本発明は上記構成であり、ベースフレーム1に設けた複数の水平ジャッキ29を傾斜に合わせて地盤上に接地させ、ベースフレーム1を含めた装置全体を水平状態に接地させる。
次に、昇降機構3の昇降シリンダ4を伸長させて、昇降フレーム2を上動させた状態で、ケーシングケーシングRをクレーンで吊ってベースフレーム1と昇降フレーム2の挿通口に挿通し、チャック機構10のチャック用フレーム7をチャック用シリンダ16により下動させてチャックシュー13を回転円筒15とケーシングRとの間に楔入りさせてケーシングRをチャックして固定状態とし、チャック用フレーム7と昇降フレーム2に対してチャック保持リング12と回転円筒15とを駆動回転機構11によって回転させることにより、チャック機構10ごとケーシングRを回転させる。
また、同心上に配置した昇降シリンダ4と水平ジャッキ29とは、夫々のピストンロッドを、夫々のシリンダチューブに対して互いに上下反対向きに突出させて夫々伸縮するように構成すると共に、昇降シリンダ4のピストンロッド25を昇降フレーム2側にピン28より取付けているので、昇降用シリンダチューブ30の下部とジャッキ用シリンダチューブ31の上部とを対面させて直接取付けることができ、昇降シリンダ4と水平ジャッキ29の取付および組立を容易にすると共に、昇降シリンダ4と水平ジャッキ29との間の縦方向の隙間が不要となって、軽量コンパクトな全旋回ケーシング圧入装置を提供できる。
昇降用シリンダチューブ30の下部とジャッキ用シリンダチューブ31の上部とを対面させて直接取付けているので、昇降シリンダ4と水平ジャッキ29は一体状でベースフレーム1と昇降フレーム2に取付けられ、昇降シリンダ4と水平ジャッキ29の軸心方向と装置の荷重方向とを一致させられ、その結果、昇降シリンダ4および水平ジャッキ29によるベースフレーム1および昇降フレーム2の支持において、曲げ負荷の発生を抑制でき、装置の荷重方向と昇降シリンダ4と水平ジャッキ29の軸心方向とを一致させられ、無駄なく支持でき、支持構成の簡略化および軽量化を図れる。
昇降シリンダ4は、ピストンロッド25の基部に設けたピストン45を昇降用シリンダチューブ30に挿入し、昇降用シリンダチューブ30の下部には取付部35を設け、取付部35は水平ジャッキ29のジャッキ用シリンダチューブ31の一部に一体形成した上側筒部36の嵌合凹部37に嵌合させ、取付部35と上側筒部36とをピン32により連結しているので、昇降シリンダ4と水平ジャッキ29との一体化を容易に実現する。
昇降用シリンダチューブ30の取付部35は、上側部分を柱状の柱部40に形成し、柱部40の下面を球面形状の球面部41に形成し、昇降用シリンダチューブ30の上側筒部36は、上側部分を柱部40が嵌合する筒部42に形成し、上側筒部36の内周下面を取付部35の球面部41が当接する球面形状の球面底部43に形成し、取付部35と上側筒部36により球面受座44を構成しているので、取付部35の柱部40を上側筒部36の筒部42に嵌合させ、取付部35と上側筒部36の取付孔48を合致させてピン32を挿通して両者を連結接続する。
即ち、昇降用シリンダチューブ30の下部とジャッキ用シリンダチューブ31の上部とを、仕切部72を間に挟んで対面させて、一体状の一体型シリンダチューブ71に形成しているので、シリンダ全長を短くできる。
Claims (4)
- 地盤上に接地するベースフレーム1と、ベースフレーム1上に昇降機構3にて昇降自在に設けた昇降フレーム2と、ケーシングRを固定するチャック機構10と、固定したケーシングRを駆動回転させる駆動回転機構11とを有し、前記昇降機構3の昇降シリンダ4の下方に、前記ベースフレーム1の傾斜を修正する水平ジャッキ29を同心上に配置し、かつ、直接的に取付け、前記昇降シリンダ4の昇降用シリンダチューブ30の下部は、水平ジャッキ29のジャッキ用シリンダチューブ31の一部にピン32により直接的に取付けて接続し、前記昇降用シリンダチューブ30の下部に設けた取付部35と前記水平ジャッキ29のジャッキ用シリンダチューブ31との接触部分は球面接触とした全旋回ケーシング圧入装置。
- 請求項1において、前記昇降シリンダ4の取付部35は、前記水平ジャッキ29のジャッキ用シリンダチューブ31の一部に一体形成した上側筒部36の嵌合凹部37に嵌合させ、取付部35と上側筒部36とをピン32により連結した全旋回ケーシング圧入装置。
- 請求項2において、前記昇降シリンダ4の取付部35は、上側部分を柱状の柱部40に形成し、柱部40の下面を球面形状の球面部41に形成し、前記ジャッキ用シリンダチューブ31の上側筒部36は、上側部分を前記柱部40が嵌合する筒部42に形成し、上側筒部36の内周下面を取付部35の球面部41が当接する球面形状の球面底部43に形成し、取付部35と上側筒部36により球面受座44を構成した全旋回ケーシング圧入装置。
- 請求項1または請求項2または請求項3において、前記水平ジャッキ29は、ジャッキ用シリンダチューブ31の外周に設けた取付部60をベースフレーム1側に固定し、該ジャッキ用シリンダチューブ31に昇降シリンダ4の昇降用シリンダチューブ30を取付けた全旋回ケーシング圧入装置。
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