JP4177132B2 - 自走式チュービング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーシングや鋼管杭などを地盤に回転圧入させるチュービング装置に関し、特に狭隘地での移動を可能にした自走式チュービング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
基礎杭を構築する場合の杭打ちにはオールケーシング工法が多用されている。これは、把持したケーシングを回転させつつ地中に押し込み、ケーシング内の土砂をハンマーグラブなどによって除去して基礎杭孔を形成し、更に鉄筋の挿入等所定の手当を行った後に、ケーシング内にコンクリートを打設しながら、ケーシングを徐々に引抜いて場所打杭を造成するものである。
【0003】
この工法にはチュービング装置が使用されるが、一般的には定置式のものが利用されており、1つの杭の施工が完了して次の施工箇所へ移す際にはクレーンが用いられる。しかし、大型のチュービング装置の場合はハンマーグラブ用のクレーンでは能力不足のため、これを吊り上げられる大型のクレーンが別途必要となる。しかしそうした場合、移動先に高架などの構造物があると、上空が制限されてクレーンが使用できないという問題があった。そのため、従来から高架基礎工事や補強工事など、上空制限のある場所でもチュービング装置を移動できるようにするための提案がなされている。
【0004】
特開平11−107277号公報には、図14に示すように、クローラ101,101によって走行可能な作業走行車100に一対のアーム部材105,105を設け、そのアーム部材105,105で挟み込んだチュービング装置110を、アーム先端の支持部材106を介して支えるようにしたものが記載されている。これによれば、クレーンを用いることなくチュービング装置110を移動させることが可能となる。また、この他にも特開2000−096563号公報には、図15に示すように、チュービング装置120の左右両側に油圧モータで駆動するクローラ130,130を取り付け、このクローラ130,130によってチュービング装置120を自走させ、所定位置へ移動させるものが記載されている。
【0005】
一方、実開平4−82093号公報には、図16及び図17に示すように、チュービング装置150の長手方向を前後として、その前後2箇所ずつ、計4基の走行装置160,160…が取り付けられている。その走行装置160は、クローラ161が昇降用油圧シリンダ162によって昇降可能に取り付けられ、旋回用油圧モータ163からの出力がギヤボックス164内のギヤを介して回転が与えられるように構成されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−107277号公報
【特許文献2】
特開2000−096563号公報
【特許文献3】
実開平4−82093号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記特許文献1及び2に記載したものでは、移動幅の狭い側道など、狭隘地での使用には必ずしも適したものではなかった。すなわち、図14に示す作業走行車100では、チュービング装置110を両側から挟み込むアーム部材105,105によって幅をとられてしまい、更に図15に示すものではクローラ130,130がそれ以上に横幅を広くとってしまうからである。加えて図14に示す作業走行車100については、アーム部材105,105によってチュービング装置110を片持ち支持するため、大きなモーメント荷重を受けるだけの強固なフレームを要し、製造コストがかかってしまう問題もあった。
【0008】
一方、前記特許文献3の走行装置160は、チュービング装置150の幅寸法内に収まり、前後両側で支持するため強固なフレームである必要はない。しかし、前後左右独立した走行装置160,160,160,160が、それぞれの旋回用油圧モータ163,163,163,163の出力によってクローラ161,161,161,161の向きを変えるので、前後かつ左右両方のクローラ161,161,161,161の本体旋回半径に沿った各個の回転操舵角を個別に保つためには複雑な制御が必要であった。そのため、こうしたステアリング機構はコストが高く、操作性も良くないといった問題があった。
【0009】
そこで本発明は、かかる従来の課題を解決すべく、狭隘地での移動に適した自走式チュービング装置を提供することを目的とする。
又は、構造が簡単で安価なステアリング機構を備えた走行装置の自走式チュービング装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の自走式チュービング装置は、ケーシングを把持して回転を与えながら地中に押し込むチュービング装置本体を、そのチュービング装置本体に対して前後に固定された履帯式の走行装置によって移動可能にしたものであって、前記走行装置は、前記チュービング装置本体に固定されたクローラフレームと、そのクローラフレームに対して前後方向に揺動するように吊設されたアクスルと、そのアクスルの両端に軸受けを介して取り付けられた左右一対のクローラと、前記アクスルを揺動させて一対のクローラを前記クローラフレームに対して昇降させる油圧シリンダとを有することを特徴とする。
【0011】
よって、本発明によれば、チュービング装置本体の前後方向に走行装置を配置させることにより、チュービング装置本体の横幅方向に対して走行装置の一対のクローラを、その幅寸法と同程度か或いはそれ以下にしてはみ出ないようにすることができ、狭隘地での移動に適した自走式チュービング装置とすることができる。そして、走行装置のクローラを昇降させることができるので、施工時にはクローラを上昇させることにより、一体に設けられた走行装置に邪魔されることなくチュービング装置本体の水平出しを正確に行うことが可能である。
【0012】
また、本発明の自走式チュービング装置は、ケーシングを把持して回転を与えながら地中に押し込むチュービング装置本体を、そのチュービング装置本体に対して前後に固定された履帯式の走行装置によって移動可能にしたものであって、前記チュービング装置本体に対してクローラフレームで固定された前後の走行装置のうち、その一方または両方が、1本のアクスル両端に一対のクローラが平行に取り付けられ、そのアクスルを傾けることにより一対のクローラの向きを変えるステアリング機構を有し、前記ステアリング機構は、両端にクローラを備えた前記アクスルが、その中央を回転中心にして回転可能な状態でクローラフレームに取り付けられ、前記アクスルに対し、回転中心を挟んで一対の油圧シリンダが軸着され、その一対の油圧シリンダの伸縮を逆にして前記アクスルの左右を前後させ、前記クローラの向きを変えるようにしたものであり、前記一対の油圧シリンダは、油圧ポンプに接続された第1の油圧ホースが、一方の油圧シリンダの伸長側ポートと他方の油圧シリンダの収縮側ポートとに接続され、油圧ポンプに接続された第2の油圧ホースが、前記一方の油圧シリンダの収縮側ポートと前記他方の油圧シリンダの伸長側ポートとに接続されたものであることを特徴とする。
【0013】
よって、本発明によれば、チュービング装置本体の前後方向に走行装置を配置させることにより、チュービング装置本体の横幅方向に対して走行装置の一対のクローラを、その幅寸法と同程度か或いはそれ以下にしてはみ出ないようにすることができ、狭隘地での移動に適した自走式チュービング装置とすることができる。そして、その走行装置は、アクスルを傾けることにより一対のクローラの向きを平行な状態のまま同時に変えることができるので、ステアリング機構は構造が簡単で安価である。更に、アクスルを傾けて左右一対のクローラを旋回させる場合、右旋回、左旋回共に一対の油圧シリンダのうち一方の油圧シリンダが伸長し、同時に他方の油圧シリンダが収縮するので、右旋回と左旋回の旋回力が同じになり、また旋回速度も地面の抵抗が同一であれば同じになるため操作性が良い。
【0014】
また、本発明の自走式チュービング装置は、前記走行装置が、前記チュービング装置本体の水平出しを行う長ストロークの水平ジャッキを前記クローラフレームに取り付けたものであることが望ましい。
よって、本発明によれば、チュービング装置本体の水平ジャッキではストロークが足りず、走行装置が当たってしまうような傾斜地でも、自走式チュービング装置全体を高い位置まで上げて水平出しを行うことができる。
【0015】
また、本発明の自走式チュービング装置は、前記クローラが、前記アクスルに対して前後が上下に揺動可能に軸支されており、そのアクスルを介して作用する荷重を均等に受けるように、アクスルの前後に配置された一対以上のローラを有するものであることが望ましい。
よって、本発明によれば、クローラがアクスルを中心に揺動するので、走行地盤が凸凹でも追従することができ、アクスルを介して作用するチュービング装置本体の重量も一対以上のローラに対して均等に配分されるため、偏荷重分の強度を考慮する必要がなく、ローラの数を最小限に抑えてクローラをコンパクトで安価な走行装置にすることができた。
【0016】
本発明の自走式チュービング装置は、前記走行装置が、前記クローラフレームに係止桿を地面に打ち込んで回転反力を取る回転反力取り装置を有することが望ましい。
よって本発明によれば、装置を単に置いただけの地面との摩擦による反力取りに比べて格段に安定した回転反力取りを発揮するので、チュービング装置本体による施工をスムーズに行うことが可能になる。
【0017】
また、本発明の自走式チュービング装置は、前記回転反力取り装置が、前記クローラフレームに取り付けられるガイド筒と、そのガイド筒内に挿入された係止桿と、ガイド筒内に入れられて当該ガイド筒と係止桿とにピン結合された油圧シリンダとを有することが望ましい。
よって本発明によれば、回転反力取り装置は、それ自身の取り外しが可能であり、油圧シリンダを備えて係止桿を打ち込むので、係止桿を打ち込むのに油圧シリンダを伸縮作動させた簡単な操作によって行うことができる。
【0018】
また、本発明の自走式チュービング装置は、前記走行装置の前記クローラフレームが、ウエイトや油圧ユニットを載せることができる載置台となるものであることが望ましい。
よって本発明によれば、ウエイトをクローラフレームに載せることによって走行装置の重量を重くして、取り付けられたチュービング装置によるケーシングの押し込み反力をとる他、係止桿を使用した回転反力取り装置の場合には、その係止桿を打ち込む際の打ち込み反力をとることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る自走式チュービング装置の実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1及び図2は、第1実施形態の自走式チュービング装置を示した側面図であり、図3及び図4は、その平面図である。そして、これらは図1及び図3が走行状態を示しており、図2及び図4が作業状態を示している。
自走式チュービング装置1は、中央に設けられたチュービング装置本体2を挟んで前後に2基の走行装置3,3を一体に組み合わせたものである。そこで先ず、そのチュービング装置本体2について簡単に説明する。図5は、そのチュービング装置本体2の構造を示した図である。
【0020】
チュービング装置本体2は、ロアフレーム11に4本の昇降機10,10…が立設され、それによって上下に配置されたギヤフレーム12及びチャックフレーム13が昇降可能に取り付けられている。昇降機10は、ロアフレーム11に固定されたポスト15に対して第1ガイド筒16が外側から摺動可能にはめ合わされ、その第1ガイド筒16には更に第2ガイド筒17が外側から摺動可能にはめ合わされている。そして、こうしたガイドの中には昇降シリンダ18が入れられ、そのピストンロッド18aがポスト15側にピン結合され、シリンダチューブ18bが第1ガイド筒16の上端に固定されたブラケット19にピン結合されている。
【0021】
第1ガイド筒16にはギヤフレーム12が、また第2ガイド筒17にはチャックフレーム13が固定され、それぞれ昇降シリンダ18の駆動によってロアフレーム11に対して昇降可能になっている。更に、ギヤフレーム12とチャックフレーム13とは4本のチャックシリンダ21,21…によって連結され、チャックシリンダ21,21の伸縮作動によりチャックフレーム13がギヤフレーム12に対しても昇降するようになっている。
【0022】
ロアフレーム11、ギヤフレーム12及びチャックフレーム13は、ケーシング200を通すことができる大きさの孔が明けられ(図3及び図4参照)、ギヤフレーム12にはその孔にならって配置されたコーン22が回転自在に設けられている。ギヤフレーム12には更に油圧モータ23,23…が備えられ、その回転出力が減速ギヤ24を介してコーン22へ伝達され、コーン22に高トルクの回転が発生するようになっている。
【0023】
コーン22は、図示するようにケーシング200との間に隙間をもった大きさの径をした円筒体であり、その内周面には複数のテーパ溝22aが形成され、チャック機構が構成されている。チャック機構は、このテーパ溝22aとケーシング200との間に把持板26をもった楔形のチャック25を差し込み、径方向に作用する力で挿入されたケーシング200を把持するようにしたものである。チャック25は、ベアリング29を介して垂設されたリンク27に連結され、チャックフレーム13に対して回転可能に吊設されている。
【0024】
次に、こうしたチュービング装置本体2の長手方向に前後して取り付けられた走行装置3,3について説明する。2基の走行装置3,3は、ともに同じ構造のものであり、図6は、その構造を示す走行装置3の斜視図である。走行装置3は、チュービング装置本体2に固定する図示するような形状のクローラフレーム31に、クローラ32,32が左右に取り付けられて構成されたものである。クローラフレーム31は、チュービング装置本体2のロアフレーム11にボルト締めによって固定するようにしたものであり、その固定プレート33,33が溶接された固定フレーム31aに、2本の縦フレーム31b,31cが一体に形成されたものである。クローラフレーム31は、縦フレーム31b,31cに水平部分を有し、そこがウエイト40などを載せることが可能な載置台となる。
【0025】
そして、走行装置3には、クローラ32,32がクローラフレーム31に対し揺動によって上下するように取り付けられている。つまり、アクスル35が、ブラケット35a,35a…を介して縦フレーム31b,31cにピン結合して吊設され、クローラ32,32が、こうして前後方向に揺動可能になったアクスル35の両端部に軸受け34を介して装着されている。更に、そのアクスル35を揺動させてクローラ32,32の高さ調整を行うため、油圧シリンダ36が固定フレーム31aとアクスル35とに直交してピン結合されている。
【0026】
こうしてクローラフレーム31に取り付けられたクローラ32,32は、両者の外側間の寸法が図3及び図4に示すようにチュービング装置本体2の横幅より狭くなるように設計されている。また、そのクローラ32,32は、それぞれが油圧モータをもって独立して駆動するようになっている。
【0027】
次に、ケーシングを回転圧入させる際にはチュービング装置本体2を回転させる反力が作用するため、走行装置3には、その回転反力を受ける回転反力取り装置4が取り付けられている。図7は、その回転反力取り装置4を示した平面図である。回転反力取り装置4は、矩形断面のガイド筒41がクローラフレーム31の横フレーム31dに対して垂直に取り付けられ、その中に係止桿としてH型鋼42が摺動可能に挿入されている。H型鋼42は、回転反力を受ける面積を増やすため、特に平行な2枚の板が回転力を受ける横方向に並ぶような向きで挿入されている。
【0028】
更に、そのH型鋼42が挿入されたガイド筒41内には、前後方向に空いた空間に2本の打込シリンダ43,43が挿入されている。打込シリンダ43,43は油圧シリンダであり、そのピストンロッドが上向きになるように入れられ、ピストンロッドの上端がH型鋼42に突設されたブラケットに軸着され、シリンダチューブの下端がガイド筒41の下端内側に突設されたブラケットに軸着されている。回転反力取り装置4は、こうした打込シリンダ43,43の伸縮作動により、ガイド筒41に対してH型鋼42が上下するように構成されている。
【0029】
ところで、自走式チュービング装置1は、図1の左右方向に走行するようにしたものであるが、その右側端にはクローラフレーム31に走行操作台5が取り付けられており、自走式チュービング装置1の走行が、この走行操作台5からの運転によって行われるようになっている。
【0030】
続いて、自走式チュービング装置1を使用した施工動作について説明する。先ず走行時、前後の走行装置3,3はともに油圧シリンダ36が縮められ、図1に示すようにクローラ32,32が地面に着いた状態になっている。すなわち油圧シリンダ36が縮められた状態では、図6に示すようにアクスル35のブラケット35a,35a…が垂直に立った状態となる。このときクローラ32,32…がクローラフレーム31に対して最も下がった状態で地面に着き、チュービング装置本体2が前後の走行装置3,3によって支えられる。
【0031】
そのため自走式チュービング装置1は、走行操作台5に乗ったオペレータの操作によって、走行装置3,3は、それぞれのクローラ32,32の油圧モータが駆動する。それにより自走式チュービング装置1は、チュービング装置本体2が前後の走行装置3,3に支えられて移動する。
【0032】
自走式チュービング装置1の移動によってチュービング装置本体2が施工箇所の中心に配置されれば、次に水平ジャッキ28,28…によるチュービング装置本体2の水平出しが行われる。このとき走行装置3では、油圧シリンダ36を伸ばしてアクスル35を揺動させ、クローラ32,32が地面から浮くように持ち上げられる。クローラ32,32…を持ち上げるのは、チュービング装置本体2の水平出しを行う場合、特に傾斜地などで走行装置3,3が水平出しの邪魔にならないようにするためである。
【0033】
そのため、自走式チュービング装置1を施工箇所で設置させる場合には、先ず水平ジャッキ28,28…を下に伸ばし、全体を持ち上げるようにして走行装置3,3のクローラ32,32…を浮き気味にする。そうして走行装置3,3の油圧シリンダ36,36を伸長作動させ、アクスル35,35の揺動によりクローラ32,32…をそれぞれ図2に示すように上昇させて地面から離す。そこで更に水平ジャッキ28,28…の伸縮を調整してチュービング装置本体2の水平出しを行う。クローラ32,32…を浮かせるための昇降手段は、こうして水平出しを妨げないようにするためなので、水平ジャッキ28,28…のストロークが十分あれば必ず必要なわけではない。
【0034】
続いて、走行装置3,3にはクローラフレーム31にウエイト40が載せられ或いは予め載せられており、その荷重を利用して回転反力取り装置4,4の打ち込みが行われる。回転反力取り装置4,4は、当初図1に示すように打込シリンダ43,43の伸長作動によりピストンロッドが伸ばされ、引き上げられたH型鋼42はガイド筒41から上方に突き出されている。反力取りが必要な場合には、打込シリンダ43,43の収縮作動によりピストンロッドが縮められ、図2に示すようにH型鋼42がガイド筒41から下方へ突き出されて地盤へと打ち込まれる。ところで打ち込みの際には、上向きに作用する反力がウエイト40の押えつけられ、打込シリンダ43,43の出力によってH型鋼42が確実に地盤へと打ち込まれる。
【0035】
こうして前後の回転反力取り装置4,4のH型鋼42,42が打ち込まれれば、チュービング装置本体2によってケーシング200を回転圧入する際にもH型鋼42,42が回転反力を受け、チュービング装置本体2の回転を抑えて安定した回転圧入作業が可能となる。
【0036】
ケーシング200の回転圧入は、水平出しの行われたチュービング装置本体2に対し、各フレーム11,12,13を貫通してケーシング200が挿入され、そのケーシング200が複数のチャック25、25…によって把持される。これはチャックシリンダ21の伸長作動によってチャックフレーム13が下降すると、それに従って各チャック25がケーシング200とコーン22との間に強く差し込まれ、このときケーシング200が各チャック25,25…に外側から中心に向けて押し付けられることにより把持が行われる。
【0037】
把持されたケーシング200は、続く昇降機10の収縮作動により、第1ガイド筒16に固定されたギヤフレーム12と、チャックシリンダ21で連結されたチャックフレーム13とが同時に下降して押し下げられる。また、ギヤフレーム12に設けられたコーン22は、油圧モータ23の駆動によって高トルクの回転が伝達され、把持されたケーシング200に回転が与えられる。こうしてケーシング200は地盤に回転圧入されるが、昇降機10のワンストロークごとに一旦チャック25が放され、掴み替えと昇降シリンダ18の伸縮を繰り返すことによって回転圧入が行われる。一方、ケーシング200を引き抜く場合には、回転圧入時とは逆に昇降機10が伸長作動する際にケーシング200がチャック25によって把持され、掴み替えと昇降シリンダ18の伸縮とを繰り返すことにより行われる。
【0038】
よって、本実施形態の自走式チュービング装置1によれば、チュービング装置本体2の長手方向に走行装置3,3を配置させたことにより、チュービング装置本体2の横幅方向にクローラ32,32がはみ出ないようにすることができる。そして、これにより線路や道路わきなど横幅のせまい狭隘地でもチュービング装置本体2を移動させることが可能になった。
また、重量のあるチュービング装置本体2を2基の走行装置3,3によって前後両側から支持する両持ちにしたので、図14に示した片持ち式の従来例のように強固なフレームでなくともよく、走行装置3,3の構造を簡単にして安価にすることができた。更に、その走行装置3,3は、チュービング装置本体2に対して簡単に取り外しができるため、狭隘地以外でクレーンの使用が可能な所ではクレーン吊り移動の定置式へ簡単に変更させることができる。
【0039】
また、走行装置3,3は重量のあるチュービング装置本体2を支持するため、クローラフレーム31が載置台となった走行装置3,3上にウエイト40を載せることによって、自走式チュービング装置1によるケーシングの押し込み反力をとることができる。このように走行装置3はその上にものを載せる構造になっているため、幅をそのままにして前後方向にサイズを大きくすることによって、チュービング装置本体2の油圧モータや油圧シリンダなどに作動油を供給するための油圧ユニットを搭載するようにしてもよい。
【0040】
次に、本発明に係る自走式チュービング装置の第2実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。ただし、第1実施形態の自走式チュービング装置1と同様の構成については同じ符号を付して説明する。図8及び図9は、本実施形態の自走式チュービング装置を示した側面図であり、図10は、その自走式チュービング装置を示した平面図である。なお、図8が走行状態を、図9が施工状態を示している。
【0041】
本実施形態の自走式チュービング装置60は、中央に設けられたチュービング装置本体2を挟んで前後に2基の走行装置61,62を一体に組み合わせたものである。チュービング装置本体2は、第1実施形態で説明した図5に示す構造をしたものであり、このチュービング装置本体2に対して長手方向に前後して走行装置61,62が取り付けられている。
【0042】
走行装置61,62は、共にチュービング装置本体2にクローラフレーム65が固定され、そのクローラフレーム65にクローラ32,32が左右に取り付けられて構成されたものである。このクローラフレーム65は、ウエイトなどを載せることが可能な載置台となっている。両走行装置61,62は、クローラ32,32,によって走行可能な装置であるが、リヤ側の走行装置62がステアリング機構を有している点で、フロント側の走行装置61と異なっている。
【0043】
先ずフロント側の走行装置61は、ブラケット71がクローラフレーム65に垂設され、そこにアクスル72が水平に取り付けられている。そして、クローラ32,32が、そのアクスル72の両端部に軸受け73を介して装着されている。
一方、リヤ側の走行装置62は、クローラフレーム65に旋回ベアリング85が取り付けられ、その旋回ベアリング85から垂設されたブラケット81にアクスル82が水平に固定されている。そのアクスル82の両端部には軸受け83を介してクローラ32,32が装着され、旋回ベアリング85の回転中心に対して左右対称に配置されている。
【0044】
クローラ32は、それぞれ片方にある油圧モータで回転する駆動側スプロケットと従動側スプロケットと間に無限軌道がかけられ、駆動側スプロケットの回転による無限軌道の送りによって地面を走行するようにしたものである。自走式チュービング装置60は、走行時に4台のクローラ32,32…によってチュービング装置本体2の重量を支えることになるが、その重量は、それぞれアクスル72,82の前後に配置された一対のローラ37,37にかかるようになっている。各クローラ32,32…は、各々のアクスル72,82に軸受け73,83によって軸支され、前後が上下に揺動可能であり、一対のローラ37,37は、クローラ32が揺動しでもアクスル72,82を介して作用する荷重が均等にかかるように配置されている。
【0045】
リヤ側の走行装置62は、自走式チュービング装置60を左右に旋回させるステアリング機構が設けられており、図10に示しように、アクスル82とクローラフレーム65との間に一対の油圧シリンダ86a,86bが左右対称に軸着されている。特に、油圧シリンダ86a,86bは、シリンダチューブとピストンロッドとの端部が垂直方向に差し込まれたピンにより、水平方向に揺動可能に軸着されている。そして、油圧シリンダ86a,86bのストロークが同じ中間位置にある場合に、図示するように左右のクローラ32,32を前後方向に沿って平行になるよう構成されている。
る。
【0046】
ところで施工時にはチュービング装置本体2の水平出しを行うため、クローラ32,32…を地面から浮かせる必要がある。チュービング装置本体2には、水平出しを行うための水平ジャッキ28,28…が設けられているが、走行装置61,62には前記第1実施形態のようにクローラ32,32…を上下させる昇降手段が設けられていないため、そのストロークが水平出しを行うのに十分ではない場合がある。そこで、本実施形態の自走式チュービング装置60では、傾斜地でも水平出しを行うのに十分なストロークをもった油圧シリンダからなる4本の水平ジャッキ63,63…が設けられている。この水平ジャッキ63,63…は、クローラフレーム65から突き出たブラケットに固定され、図10に示すように、チュービング装置本体2の前後に配置されている。
【0047】
更に、自走式チュービング装置60には、ケーシングを回転圧入させる際にチュービング装置本体2を回転させる反力が作用するため、走行装置61,62には、前記実施形態と同様の回転反力取り装置4が取り付けられている(図7参照)。そして、リヤ側の走行装置62には、クローラフレーム65上に走行操作台5が配置され、自走式チュービング装置60の走行や施工がこの走行操作台5からの運転によって行われるようになっている。
【0048】
続いて図12は、ステアリング用の油圧シリンダ86a,86bなど、チュービング装置本体2以外に設けられた油圧シリンダの伸縮を操作する油圧回路を示した回路図である。すなわち、図12には、油圧シリンダ86a,86b(まとめて86とする)の他、水平ジャッキ63,63…を構成する油圧シリンダ(適宜、油圧シリンダ63,63…とする)及び反力取り装置4の打込シリンダ43,43(適宜、油圧シリンダ43,43…とする)がある。なお、図12には、回転反力取り装置4に2本ずつ設けられている打込シリンダ43,43のうち、それぞれ1本を示している。
【0049】
油圧シリンダ86…,63…,43…には、タンク91と、エンジン92で駆動する油圧ポンプ93とが接続されており、油圧シリンダ86…,63…は、伸長側と収縮側とに作動油を送るそれぞれ2本の油圧ホース94a…,94b…(図面には1箇所のみ記載)で接続されている。しかし、ステアリング機構を構成する一対の油圧シリンダ86a,86bでは、共通の油圧ホース95a,95bにそれぞれ一方の伸長側と他方の収縮側とが接続されている。これは、一方の伸長作動と他方の収縮作動とが同時に行われるようにするためである。なお、タンク91やエンジン92、それに油圧ポンプ93などは、油圧ユニット90が構成され、その油圧ユニット90は、走行装置62上に載置される。
【0050】
こうした2本ずつ設けられた油圧ホース94a…,94b…,95a,95bは、油圧ポンプ93からの供給ライン96と排出ライン97とが、それぞれに方向切替弁98a〜98g(まとめて方向切替弁98とする)を介して接続されている。そして、その方向切替弁98の2次側では、それぞれ一対の油圧ホース94a,94bや95a,95bにダブルオペレートチェック弁99,99…が設けられている。方向切替弁98は、レバーによって切り替えが可能なものであって、走行操作台5に設けられたレバー操作によって行われるようになっている。
【0051】
続いて、自走式チュービング装置60を使用した施工動作について説明する。先ず走行時、自走式チュービング装置60は、走行操作台5に乗ったオペレータの操作によって、走行装置61,62は、それぞれのクローラ32,32の油圧モータが駆動する。それにより自走式チュービング装置60は、チュービング装置本体2が前後の走行装置61,62に支えられて移動する。そして、オペレータのレバー操作によって走行装置62のステアリング機構が操作され、左右の旋回が行われる。
【0052】
左右の旋回は、油圧シリンダ86a,86bの一方が伸び、他方が縮むことによりクローラ32,32の向きが、図11の実線と破線でそれぞれ示すように同時に変えられる。例えば図12において、方向切替弁98aのレバー操作によって油圧ポンプ93から送られた作動油が油圧ホース95bに流れると、油圧シリンダ86bには伸長側に作動油が供給され、他方の油圧シリンダ86aには収縮側に作動油が供給される。そして、ダブルオペレートチェック弁99は、油圧ホース側95b側に供給された作動油の油圧によって油圧ホース95a側のチェック弁が開き、油圧シリンダ86bでは収縮側から作動油が排出され、他方の油圧シリンダ86aでは伸長側から作動油が排出される。
【0053】
従って、こうした方向切替弁98aの操作によって油圧シリンダ86aは収縮作動し、他方の油圧シリンダ86bが伸長作動するため、図11に破線で示すようにアクスル82が旋回ベアリング85の回転によって傾き、走行装置62のクローラ32,32が右に向く。
方向切替弁98aが逆に切り替えられると、油圧ホース95aから作動油が供給され、油圧シリンダ86aは伸長作動し、他方の油圧シリンダ86bが収縮作動することにより、アクスル82が旋回ベアリング85の回転によって傾き、図11に実線で示すように走行装置62のクローラ32,32が左に向く。これにより、走行する自走式チュービング装置60は、左右の旋回が可能になる。
【0054】
自走式チュービング装置60の移動によってチュービング装置本体2が施工箇所の中心に配置されれば、次に水平ジャッキ63,63…によるチュービング装置本体2の水平出しが行われる。図12において、方向切替弁98d〜98gのレバー操作によって油圧ポンプ93からの作動油が油圧ホース94a,94a…に送られて各油圧シリンダ63,63…が伸長作動する。一方、作動油が油圧ホース94b,94b…に作動油が送られれば各油圧シリンダ63,63…は収縮作動する。従って、こうした各方向切替弁98d〜98gのレバー操作によってストローク調整が行われ、チュービング装置本体2の水平出しが行われる。
【0055】
水平出しが行われた自走式チュービング装置60は、次に回転反力取り装置4,4の打ち込みが行われる。回転反力取り装置4,4は、当初図8に示すように打込シリンダ43,43の伸長作動によりピストンロッドが伸ばされ、引き上げられたH型鋼42がガイド筒41から上方に突き出されている。反力取りが必要な場合には、それを図9に示すように打込シリンダ43,43の収縮作動によりピストンロッドが縮められ、それにともなってH型鋼42がガイド筒41から下方へ突き出されて地盤へと打ち込まれる。
【0056】
打ち込みの際、回転反力取り装置4を浮き上がらせようとする上向きの反力は、走行装置61上あるいは走行装置62上のウエイト40や油圧ユニット90によって押えつけられ、打込シリンダ43,43の出力によってH型鋼42が確実に地盤へと打ち込まれる。こうして前後の回転反力取り装置4,4のH型鋼42,42が打ち込まれれば、チュービング装置本体2によってケーシング200を回転圧入する際にも回転反力をH型鋼42,42が受け、チュービング装置本体2の回転を抑えて安定した回転圧入作業が可能となる。
【0057】
ケーシング200の回転圧入は、水平出しの行われたチュービング装置本体2に対し、図5に示すように、各フレーム11,12,13を貫通してケーシング200が挿入され、そのケーシング200がチャック25によって把持される。これはチャックシリンダ21の伸長作動によってチャックフレーム13が下降し、それに従って各チャック25がケーシング200とコーン22との間に強く差し込まれ、ケーシング200が外側から中心に向けて押し付けられることによって行われる。
【0058】
把持されたケーシング200は、続く昇降機10の収縮作動により第1ガイド筒16に固定されたギヤフレーム12と、チャックシリンダ21で連結されたチャックフレーム13が同時に下降して押し下げられる。また、ギヤフレーム12に設けられたコーン22は、油圧モータ23の駆動によって高トルクの回転が伝達され、把持されたケーシング200に回転が与えられる。ケーシング200はこうして地盤に回転圧入されるが、昇降機10のワンストロークごとに一旦チャック25が放され、掴み替えと昇降シリンダ18の伸縮を繰り返すことによって回転圧入が行われる。一方、ケーシング200を引き抜く場合には、回転圧入時とは逆に昇降機10が伸長作動する際にケーシング200がチャック25によって把持され、掴み替えと昇降シリンダ18の伸縮を繰り返すことにより行われる。
【0059】
よって、本実施形態の自走式チュービング装置60によれば、前後の走行装置61,62によって走行可能であって、特に走行装置62にステアリング機構による左右の旋回によってチュービング装置本体2の杭芯合わせが容易になった。そのステアリング機構は、一対の油圧シリンダ68a,68bを駆動手段として旋回ベアリング85でアクスル72を傾け、左右のクローラ32,32の向きを同時に変えるようにした簡単な構造であり、安価なものとすることができた。また、ステアリング機構は、同一の油圧ホース95a,95bに対して油圧シリンダ68a,68bを伸縮が逆にするように接続し、同じ作動油の油圧で交互に伸縮するため、右旋回と左旋回との旋回力が同じで、旋回速度も地面の抵抗が同一であれば同じになるので操作性が良い。
【0060】
本実施形態で新たに設けた水平ジャッキ63,63…はストロークが長いため、クローラ32,32の位置が低くても、特に傾斜地などで前後に突き出した走行装置61,62が水平出しの邪魔にならない高さまで全体を持ち上げることができる。
また、クローラ32,32…は、各々のアクスル72,82を中心に揺動するので、走行地盤が凸凹でも追従することができる。そして、アクスル72,82を介して作用する重量がローラ37,37に対して均等に配分されるため、偏荷重分の強度を考慮する必要がなく、ローラの数を最小限に抑えてクローラをコンパクトで安価なものにすることができた。
【0061】
更に、本実施形態の自走式チュービング装置60では、前記第1実施形態と同様に、線路や道路わきなど横幅のせまい狭隘地でもチュービング装置本体2を移動が可能であり、前後両側からの支持により強固なフレームでなくともよく、走行装置61,62の構造を簡単にして安価にすることができた。また、既存のチュービング装置本体2に改造を加えることなく、走行装置61,62を取り付けるだけでよく、狭隘地以外でクレーンの使用が可能な所ではクレーン吊り移動の定置式へ簡単に変更させることができる。
【0062】
以上、本発明に係る自走式チュービング装置の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
前記第1実施形態の走行装置3では、クローラ32,32を上下させる昇降手段としてアクスル35を揺動させるものを示した。これはクローラフレーム31上にウエイト40などをそのまま載せることができ、載置台として都合のよい構造であった。しかし、走行装置の昇降手段には、この他にも例えば図13に示すようなものであってもよい。
【0063】
すなわち、クローラフレーム31の縦フレーム31b,31cの間に角ポスト51が固定され、一対のクローラ32,32を両端に固定した角シャフト52に、その角ポスト51にはめ込まれて摺動するスライド管53が固定され、その角ポスト51とスライド管53とが油圧シリンダ55で連結されたものである。これによれば、油圧シリンダ55の伸縮作動によってスライド管53が上下し、クローラ32,32も昇降することになる。なお、この走行装置50上に載せるウエイトはドーナッツ形にするなどの工夫が必要になる。
【0064】
また、第2実施形態では、リヤ側の走行装置62のみにステアリング機構を設けるようにしたが、前後両方の走行装置にステアリング機構を設けるようにしてもよい。ステアリング機構は、一対の油圧シリンダ86a,86bでアクスル82を傾かせることによりクローラ32,32の向きを同時に変えるようにしたが、油圧シリンダに代えて油圧モータなどを使用し、アクスル82の中央を回転中心にして回転を与えるようにしてもよい。
【0065】
【発明の効果】
本発明は、走行装置を、チュービング装置本体に固定されたクローラフレームと、そのクローラフレームに対して前後方向に揺動自在に軸支されたアクスルと、そのアクスルの両端に軸受けを介して取り付けられた左右一対のクローラと、アクスルを揺動させて一対のクローラを前記クローラフレームに対して昇降させる油圧シリンダとを有する構成としたので、狭隘地での移動に適した自走式チュービング装置を提供することが可能となった。
【0066】
また、本発明は、チュービング装置本体に対してクローラフレームで固定された前後の走行装置のうち、その一方または両方を、1本のアクスル両端に一対のクローラが平行に取り付けられ、そのアクスルを傾けることにより一対のクローラの向きを変えるステアリング機構を有する構成としたので、構造が簡単で安価なステアリング機構を備えた走行装置の自走式チュービング装置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自走式チュービング装置の第1実施形態を示した走行状態の側面図である。
【図2】 自走式チュービング装置の第1実施形態を示した施工状態の側面図である。
【図3】 自走式チュービング装置の第1実施形態を示した走行状態の平面図である。
【図4】 自走式チュービング装置の第1実施形態を示した施工状態の平面図である。
【図5】 チュービング装置本体の構造を示した図である。
【図6】 第1実施形態における走行装置の構造を示した斜視図である。
【図7】 回転反力取り装置を示した平面図である。
【図8】 自走式チュービング装置の第2実施形態を示した走行状態の側面図である。
【図9】 自走式チュービング装置の第2実施形態を示した施工状態の側面図である。
【図10】 自走式チュービング装置の第2実施形態を示した走行状態の平面図である。
【図11】 第2実施形態におけるステアリング機構をもった走行装置を示した平面図である。
【図12】 ステアリング用の油圧シリンダなどの伸縮を操作する油圧回路を示した回路図である。
【図13】 第1実施形態の走行装置において他の例を示した側面図である。
【図14】 従来におけるチュービング装置の移動の一例を示した図である。
【図15】 従来の自走式チュービング装置を示した図である。
【図16】 走行装置を備えた従来の自走式チュービング装置を示した側面図である。
【図17】 走行装置を備えた従来の自走式チュービング装置を示した平面図である。
【符号の説明】
1 自走式チュービング装置
2 チュービング装置本体
3 走行装置
4 回転反力取り装置
5 走行操作台
10 昇降機
11 ロアフレーム
25 チャック
28 水平ジャッキ
31 クローラフレーム
32 クローラ
35 アクスル
36 油圧シリンダ
40 ウエイト
60 自走式チュービング装置
61,62 走行装置
65 クローラフレーム
72,82 アクスル
85 旋回ベアリング
86a,86b 油圧シリンダ

Claims (7)

  1. ケーシングを把持して回転を与えながら地中に押し込むチュービング装置本体を、そのチュービング装置本体に対して前後に固定された履帯式の走行装置によって移動可能にした自走式チュービング装置において、
    前記走行装置は、前記チュービング装置本体に固定されたクローラフレームと、そのクローラフレームに対して前後方向に揺動するように吊設されたアクスルと、そのアクスルの両端に軸受けを介して取り付けられた左右一対のクローラと、前記アクスルを揺動させて一対のクローラを前記クローラフレームに対して昇降させる油圧シリンダとを有することを特徴とする自走式チュービング装置。
  2. ケーシングを把持して回転を与えながら地中に押し込むチュービング装置本体を、そのチュービング装置本体に対して前後に固定された履帯式の走行装置によって移動可能にした自走式チュービング装置において、
    前記チュービング装置本体に対してクローラフレームで固定された前後の走行装置のうち、その一方または両方が、1本のアクスル両端に一対のクローラが平行に取り付けられ、そのアクスルを傾けることにより一対のクローラの向きを変えるステアリング機構を有し、
    前記ステアリング機構は、両端にクローラを備えた前記アクスルが、その中央を回転中心にして回転可能な状態でクローラフレームに取り付けられ、前記アクスルに対し、回転中心を挟んで一対の油圧シリンダが軸着され、その一対の油圧シリンダの伸縮を逆にして前記アクスルの左右を前後させ、前記クローラの向きを変えるようにしたものであり、
    前記一対の油圧シリンダは、油圧ポンプに接続された第1の油圧ホースが、一方の油圧シリンダの伸長側ポートと他方の油圧シリンダの収縮側ポートとに接続され、油圧ポンプに接続された第2の油圧ホースが、前記一方の油圧シリンダの収縮側ポートと前記他方の油圧シリンダの伸長側ポートとに接続されたものであることを特徴とする自走式チュービング装置。
  3. 請求項2に記載する自走式チュービング装置において、
    前記走行装置は、前記チュービング装置本体の水平出しを行う長ストロークの水平ジャッキが、前記クローラフレームに取り付けられたものであることを特徴とする自走式チュービング装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載する自走式チュービング装置において、
    前記クローラは、前記アクスルに対して前後が上下に揺動可能に軸支されており、そのアクスルを介して作用する荷重を均等に受けるように、アクスルの前後に配置された一対以上のローラを有することを特徴とする自走式チュービング装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載する自走式チュービング装置において、
    前記走行装置は、前記クローラフレームに係止桿を地面に打ち込んで回転反力を取る回転反力取り装置を有することを特徴とする自走式チュービング装置。
  6. 請求項5に記載する自走式チュービング装置において、
    前記回転反力取り装置は、前記クローラフレームに取り付けられるガイド筒と、そのガイド筒内に挿入された係止桿と、ガイド筒内に入れられて当該ガイド筒と係止桿とにピン結合された油圧シリンダとを有することを特徴とする自走式チュービング装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載する自走式チュービング装置において、
    前記走行装置は、前記クローラフレームがウエイトや油圧ユニットを載せることができる載置台となるものであることを特徴とする自走式チュービング装置。
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