JP3715397B2 - 排土装置付き作業車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば土砂等の排土作業を行うのに好適に用いられる油圧ショベル、ホイールローダまたはブルドーザ等の排土装置付き作業車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、小型の油圧ショベル等の作業車両には、例えば特開平8−158396号公報等に記載されているように、土砂等の排土作業を行うための排土装置が設けられている。
【0003】
そして、この種の従来技術による排土装置は、油圧ショベル(以下、車両という)の走行方向一側に位置し、該車両のトラックフレームにアームを介して上,下動可能に設けられた排土板としての主ブレードと、該主ブレードの左,右両側に配設され、該主ブレードから伸縮される拡縮板としての左,右一対の補助ブレードと、該各補助ブレードと主ブレードとの間に配設され、該各補助ブレードを主ブレードに対して伸縮可能にガイドする左,右一対のガイド手段と、前記主ブレードを各補助ブレードと共に前記フレーム対して上,下に昇降させる昇降シリンダとから構成されている。
【0004】
ここで、土砂等の排土作業を行う場合には、昇降シリンダを伸長させることにより前記アームを介して主ブレードを左,右の補助ブレードと共に下向きに回動(下降)させる。そして、この状態で車両を走行させ、作業現場の土砂等を主ブレードおよび左,右の補助ブレードにより走行方向前側へと押し出すようにして作業現場での整地作業等を行う。
【0005】
また、前記各ガイド手段は、主ブレードの左,右両側に離間して該主ブレードの裏面側に突設され、ロッド挿通穴がそれぞれ穿設された支持部材としての複数の補強ブラケットと、一端側が前記各補助ブレードの裏面側に固着され、他端側が自由端となって該各補強ブラケットのロッド挿通穴内に摺動可能に挿通されるガイド部材としての円柱状の摺動ロッドとからなり、該各摺動ロッドを前記各補強ブラケットのロッド挿通穴に沿って摺動変位させることにより、前記各補助ブレードを主ブレードに対して伸縮させる構成としている。
【0006】
さらに、従来技術の場合には、各補助ブレードの上部側に断面L字状の屈曲板部を設け、主ブレードの左,右両側で各補助ブレードの屈曲板部を主ブレードの上面側に摺動接触させることにより、各補助ブレードが主ブレードに対して傾いたりするのを規制するようにしている。また、各補助ブレードの屈曲板部には位置決めピン用の挿通穴を設け、主ブレードの上面側に左,右に離間して設けた複数のピン穴のうち、いずれかのピン穴に前記各補助ブレード側の挿通穴を位置合わせした状態で、これらのピン穴と挿通穴とに上方からそれぞれ位置決めピンを挿入することにより、主ブレードに対する各補助ブレードの伸縮位置を規制する構成となっている。
【0007】
そして、作業現場等で油圧ショベルの車幅変更を行うときには、左,右一対の補助ブレードが車幅に対応した間隔となるように、主ブレードの左,右両側から各補助ブレードを伸長または縮小させると共に、主ブレード側の各ピン穴のうちいずれかのピン穴に前記各補助ブレード側の挿通穴を位置合わせした状態で、これらのピン穴と挿通穴とに上方から各位置決めピンを挿入し、これによって各補助ブレードを主ブレードに対し固定するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、主ブレードの左,右両側に離間して該主ブレードの裏面側に複数の補強ブラケットを設け、該各補強ブラケットにそれぞれ円形のロッド挿通穴を穿設すると共に、各補助ブレードには円柱状の摺動ロッドを一体的に設け、該各摺動ロッドを各補強ブラケットのロッド挿通穴に沿って摺動変位させることにより、前記各補助ブレードを主ブレードに対して伸縮させる構成としているから、主ブレード側のロッド挿通穴と各補助ブレード側の摺動ロッドとの間では回転力を受承することができず、各補助ブレードは主ブレードに対して傾むく可能性がある。
【0009】
そこで、従来技術にあっては、各補助ブレードの上部側に断面L字状の屈曲板部を設け、各補助ブレードを主ブレードから伸縮させるときに主ブレードの左,右両側で各補助ブレードの屈曲板部を主ブレードの上面側に摺動接触させることにより、各補助ブレードが主ブレードに対して傾いたりするのを規制するようにしている。
【0010】
しかし、従来技術にあっては、各補助ブレードの屈曲板部が主ブレードの上面側に直接摺接するために、各補助ブレードを主ブレードから伸縮させるときの摺動抵抗が大きくなり、主ブレードの上面側が各補助ブレードの屈曲板部によって摩耗、損傷され易いという問題がある。特に、各補助ブレードと主ブレードとの間には排土作業時の土砂等が侵入することがあり、この状態で各補助ブレードを主ブレードから無理に伸縮させようとすると、各補助ブレードの屈曲板部と主ブレードの上面側との間の摺動抵抗がさらに大きくなり、主ブレードの上面側や各補助ブレードの屈曲板部が早期に摩耗、損傷されるという問題がある。
【0011】
また、上記問題を解決するために、主ブレード側の各補強ブラケットに上,下に離間してそれぞれ2個のロッド挿通穴を穿設し、各補助ブレード側には該各ロッド挿通穴内に摺動可能に挿通される2本の摺動ロッドを上,下に離間させて設ける提案がなされている。そして、各補助ブレードを主ブレードから伸縮させるときには、補助ブレード側の各摺動ロッドを主ブレード側の各ロッド挿通穴内に沿って摺動変位させることにより、主ブレードの左,右両側から各補助ブレードを滑らかに伸長または縮小させるようにしている。
【0012】
しかし、この場合でも各補助ブレードを主ブレードに対して傾むかせるような外力(回転力)が作用したときには、主ブレード側に設けた円形の各ロッド挿通穴と各補助ブレード側に設けた円柱状の各摺動ロッドとの間で回転力を受承することになるため、これらの2本の各摺動ロッドと各ロッド挿通穴とはその長さ方向で実質的に線接触状態となって回転力を受承するようになり、各補助ブレードと主ブレードとの間で大きなガタが発生し易いという問題がある。
【0013】
また、各補助ブレード側には各ロッド挿通穴内にそれぞれ摺動可能に挿通される2本の摺動ロッドを上,下に離間させて設ける構成としているから、これによって部品点数が増加し構造が複雑化する上に、排土装置全体の製造−組立工程にあっては、例えば溶接作業等に余分な手間が掛り、製造−組立時の作業性が悪くなるという問題がある。
【0014】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明は補助ブレードを主ブレードから伸縮させるときに両者が直接摺接するのを防止でき、主ブレードの端部側から補助ブレードを滑らかに伸長または縮小させることができると共に、補助ブレードと主ブレードとの間でガタが発生するのを確実に抑えることができ、補助ブレードの伸縮作業を容易に行い得るようにした排土装置付き作業車両を提供することを目的としている。
【0015】
また、本発明の他の目的は、排土装置の部品点数が増加するのを防止でき、全体の構造を簡略化できると共に、排土装置全体の製造−組立工程における作業性を向上できるようにした排土装置付き作業車両を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために本発明は、作業車両の走行方向一側に位置し該作業車両のフレームにアームを介して上,下動可能に設けられた主ブレードと、該主ブレードの左,右両側に配設され該主ブレードから伸縮される左,右一対の補助ブレードと、該各補助ブレードと主ブレードとの間に配設され該各補助ブレードを主ブレードに対して伸縮可能にガイドする左,右一対のガイド手段と、前記主ブレードを各補助ブレードと共に前記フレーム対して上,下に昇降させる昇降シリンダとからなる排土装置付き作業車両に適用される。
【0017】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記主ブレードは、前記作業車両の幅方向となる左,右方向に延びたブレード板と、該ブレード板の左,右両側にそれぞれ離間した位置で該ブレード板の背面側から後向きに設けられた複数の補強ブラケットとを有し、前記ガイド手段は、前記主ブレードの前記補強ブラケットに取付けられ前記作業車両の幅方向に一定長さをもって延びた非円形のガイド筒と、該ガイド筒の内面形状に対応した非円形をなし一端側が前記補助ブレードに固着され他端側が自由端となって該ガイド筒内に摺動可能に挿嵌される摺動軸とにより構成し該摺動軸には、その内部を上下方向に貫通して延びた筒状の固定具受けを設け、前記ガイド筒には、該ガイド筒の長さ方向に離間し前記固定具受けの内径に対応する穴径をもって該ガイド筒の上面側に開口した複数の位置合わせ穴を設け、前記ガイド筒と摺動軸との間には、前記摺動軸をガイド筒に沿って摺動変位させ前記各位置合わせ穴のいずれかに前記固定具受けを選択的に位置合わせした状態で、この位置合わせ穴の上方から前記固定具受け内に挿入することにより前記摺動軸をガイド筒に対し着脱可能に固定する固定具を設ける構成したことにある。
【0018】
上記構成によれば、主ブレードの補強ブラケットには非円形のガイド筒を設け、補助ブレード側には該ガイド筒内に摺動可能に挿嵌される非円形の摺動軸を設けているから、補助ブレードを主ブレードに対して傾むかせるような外力(回転力)が作用したときにも、非円形のガイド筒と摺動軸とが面接触状態を保つようになり、このときの回転力を非円形のガイド筒と摺動軸との間で確実に受承でき、補助ブレードが主ブレードに対して傾むいたりするのを防止できる。
【0019】
そして、補助ブレードを主ブレードに対して伸縮させるときには、前記ガイド筒と摺動軸との間から固定具を一旦抜き取った状態で摺動軸をガイド筒に沿って摺動変位させることにより、補助ブレードを主ブレードから容易に伸長または縮小でき、主ブレードに対する各補助ブレードの伸縮位置を調整した状態で前記摺動軸をガイド筒に対して固定具により再び固定することができる。即ち、主ブレード側のガイド筒に形成した複数の位置合わせ穴のうち、いずれか一の位置合わせ穴に補助ブレード側の固定具受けを位置合わせした状態で、これらの位置合わせ穴と固定具受けとに上方から固定具を挿入することができ、主ブレードに対する補助ブレードの伸縮位置を容易に調整できる。また、前記固定具受けは摺動軸内を上下方向に貫通して延びているから、この摺動軸内を固定具受けにより閉塞でき、外部の雨水や土砂等が摺動軸内に固定具受けの周囲から侵入したりするのを防止できる。
【0020】
また、請求項2の発明によると、前記摺動軸は非円形のパイプからなり、長さ方向の一端側を前記補助ブレードによって閉塞し、長さ方向の他端側には摺動軸内を外部に対して閉塞する蓋板を設ける構成としている。
【0021】
これにより、摺動軸を非円形のパイプから小型、軽量化して形成でき、排土装置全体の重量を軽減できる上に、摺動軸となる非円形のパイプを両端側で確実に閉塞でき、外部の雨水や土砂等がこのパイプ内に侵入するのを防止できる。
【0022】
さらに、請求項3の発明によると、前記筒状の固定具受けは、非円形のパイプからなる前記摺動軸に上,下両端側接合する構成としている。
【0023】
これにより、筒状の固定具受けは摺動軸となる非円形のパイプ内を上下方向に貫通して延び上,下両端側が該摺動軸に接合されているので、この摺動軸内を固定具受けにより確実に閉塞でき、外部の雨水や土砂等が摺動軸内に固定具受けの周囲から侵入したりするのを防止できる。
【0024】
そして、請求項4の発明によると、前記補強ブラケットには、その後端面側に開口しコ字形状をなした切欠き部を形成し、前記ガイド筒は該各切欠き部内に固着して設ける構成している。
【0025】
これにより、主ブレードの補強ブラケットには、その後端面側に開口したコ字形状の切欠き部内に前記ガイド筒を溶接等の手段で固着して設けることができる。そして、このガイド筒内には摺動軸を摺動可能に挿嵌でき、補助ブレードの伸縮作業が円滑に行われるのを補償できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
【0027】
ここで、図1ないし図7は本発明の実施例による排土装置付き作業車両を小型の油圧ショベルに適用した場合を示している。
【0028】
図において、1は下部走行体、2は該下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体で、該上部旋回体2は旋回フレーム3を有し、該旋回フレーム3の後部側には原動機および油圧ポンプ(いずれも図示せず)等が収納された機械室4が設けられている。また、機械室4の上面側には油圧ショベルの運転者が座る運転席5が設けられ、該運転席5の前側にはレバースタンド6が旋回フレーム3から上向きに立設されている。
【0029】
ここで、レバースタンド6上には図2に示す如く左,右一対の操作レバー7,7が設けられ、運転者が各操作レバー7を前,後、左,右に傾転操作したときには後述のブーム13、アーム14およびバケット15が作動されると共に、上部旋回体2が下部走行体1上で旋回駆動される。また、各操作レバー7間には左,右一対の走行用レバー8,8が設けられ、運転者が各操作レバー8を前,後に傾転操作したときには、下部走行体1の走行用モータ(図示せず)が回転駆動されることにより、油圧ショベルは前進または後退するように走行動作を行うものである。
【0030】
9は旋回フレーム3の前部に一体形成された支持ブラケット、10は上部旋回体2に該支持ブラケット9を介して取付けられた作業装置で、該作業装置10は図1および図2に示す如く、旋回フレーム3側の支持ブラケット9に垂直軸11を介して左右方向へと回動可能に取付けられた回動ブラケット12と、該回動ブラケット12に俯仰動可能に取付けられたブーム13と、該ブーム13の先端側に回動可能に取付けられたアーム14と、該アーム14の先端側に回動可能に取付けられたバケット15等とから構成されている。
【0031】
ここで、作業装置10は回動ブラケット12が水平回動シリンダ16によって左右方向へと水平に回動され、ブーム13はブームシリンダ17により回動ブラケット12に対して上,下に俯仰動される。また、アーム14はアームシリンダ18によって回動され、バケット15はバケットシリンダ19によって回動される。そして、土砂等の掘削作業時にはブーム13およびアーム14を俯仰動させつつ、バケット15を回動させることにより、該バケット15の先端側で土砂等を掘削するものである。
【0032】
20は作業車両のフレームとなる下部走行体1のトラックフレームで、該トラックフレーム20は車両の左,右両側に離間し前後方向に延びる一対のサイドフレーム21(一方のみ図示)を備え、該各サイドフレーム21の両端側には駆動輪22と遊動輪23とが設けられている。そして、各サイドフレーム21には駆動輪22と遊動輪23との間に履帯としてのゴムクローラ24が巻装され、該各ゴムクローラ24は駆動輪22側の走行用油圧モータ(図示せず)により回転駆動される。
【0033】
また、トラックフレーム20には下部走行体1の車幅変更を行うスパンシリンダ(図示せず)等が設けられ、このスパンシリンダは前記油圧ポンプからの圧油が供給されることにより伸縮する構成となっている。そして、作業現場の広さや作業内容等に応じて車幅変更を行うときには、前記スパンシリンダを伸縮させることにより各サイドフレーム21(左,右のゴムクローラ24,24)間の間隔を拡張または縮小して車幅を調整するものである。
【0034】
25は左,右のゴムクローラ24,24間に位置してトラックフレーム20の前後方向一側に設けられた排土装置で、該排土装置25は図1および図2に示す如く、左,右のゴムクローラ24,24の前側に位置して車幅方向に延び、後述の各アーム31を介してトラックフレーム20に上,下動可能に連結された排土板26と、該排土板26をトラックフレーム20に対して上,下に昇降させる昇降シリンダ(図示せず)とから大略構成されている。
【0035】
27は排土板26の主要部となる主ブレードで、該主ブレード27は図3ないし図6に示す如く、前記車幅方向に一定長さをもって延び、上端側が断面L字状の屈曲部28Aとなり、下端側が斜め前方に向けて湾曲したブレード板28と、該ブレード板28の左,右両側に大きく離間して該ブレード板28の背面側から後向きに立設され、上端側にワイヤ等を掛止めするための貫通穴29Aが穿設された左,右一対の補強ブラケット29,29と、該各補強ブラケット29から一定寸法だけ離間して該各補強ブラケット29とほぼ同様にブレード板28の背面側から後向きに立設された左,右一対の他の補強ブラケット30,30と、後述の各ブラケット部34等とから構成されている。
【0036】
ここで、各補強ブラケット29,30には図5および図6に示す如く、その先端(後端)側にコ字形状をなす切欠き部29B,30Aが形成され、該各切欠き部29B,30Aは各補強ブラケット29,30の後端面側に開口している。そして、各切欠き部29B,30A内には後述の各ガイド筒35が溶接等の手段により固着され、各ガイド筒35は主ブレード27の左,右両側に位置して該主ブレード27の背面側を水平方向に延びる構成となっている。
【0037】
31,31は各補強ブラケット30間に位置してブレード板28の背面側に固着された左,右一対のアームで、該各アーム31は図3および図4に示す如く、主ブレード27の後方に向けて予め決められた長さをもって延び、その先端側には筒体からなるピン挿通部31Aが一体に設けられている。そして、該各ピン挿通部31Aには各アーム31の先端側をトラックフレーム20に回動可能に連結する連結ピン(図示せず)が挿通され、この連結ピンを中心にして排土板26は前記昇降シリンダにより上,下に昇降されるものである。
【0038】
32,32は各アーム31の基端側をブレード板28の背面および各補強ブラケット30に接合した左,右一対の接合板で、該各接合板32は各アーム31と各補強ブラケット30との間を水平方向に延び、ブレード板28に対する各アーム31の接合強度を高める構成となっている。
【0039】
33は各アーム31間に位置してブレード板28の背面側に固着された補強枠で、該補強枠33は図4に示す如く断面U字状に折曲げられ、その先端側端面がブレード板28の背面に接合されると共に、左,右両側の端面は各アーム31の内側面に接合されている。そして、補強枠33は各接合板32と共に各アーム31の接合強度を高め、ブレード板28の曲げ剛性を各補強ブラケット29,30等と共に増強させる構成となっている。
【0040】
34,34は各アーム31間に位置してブレード板28の背面側中央部に固着された一対のブラケット部で、該各ブラケット部34は補強枠33を上側から跨ぐように形成され、その基端側端面がブレード板28の背面側中央部に溶接等の手段で接合されている。また、各ブラケット部34の先端側には図3および図4に示す如くピン穴34Aが穿設され、該ピン穴34Aには前記昇降シリンダの一端側を回動可能に連結する連結ピン(図示せず)等が挿通される。
【0041】
35,35は主ブレード27の背面側に一体的に設けられた非円形のガイド筒で、該各ガイド筒35は図5に示す如く横断面が四角形状をなす角パイプにより形成され、その外側面は各補強ブラケット29,30の切欠き部29B,30A内に嵌合された状態で各補強ブラケット29,30に接合されている。そして、各ガイド筒35は主ブレード27の左,右両側に位置して該主ブレード27の背面側を水平方向に延び、その両端側が図7に示す如く開口端35A,35Bとなっている。
【0042】
ここで、各ガイド筒35は前記角パイプを一定長さに切断することにより形成され、一端側の開口端35Aはブレード板28の端面に対応する位置まで延びている。また、各ガイド筒35の上面側には図5および図7に示す如く、長方形状に形成された2個の座板36A,36Bがガイド筒35の長さ方向に離間して固着されている。そして、座板36A,36Bにはガイド筒35の上面側を下向きに貫通するように位置合わせ穴としてのピン挿通穴37A,37Bが穿設され、該ピン挿通穴37A,37Bは後述する四角筒40の幅寸法よりも小さい穴径をもってガイド筒35の上面側にのみ開口している。
【0043】
38,38は主ブレード27と共に排土板26を構成する補助ブレードで、該各補助ブレード38は図3および図6に示す如く、主ブレード27の左,右両側に配設され、各四角筒40を介して主ブレード27から伸縮されるようになっている。そして、各補助ブレード38は主ブレード27のブレード板28に比較して、例えば1/6〜1/5程度の長さ寸法をもって形成され、その上端側はブレード板28の屈曲部28Aとほぼ同様に断面L字状に屈曲した屈曲部38Aとなっている。
【0044】
また、各補助ブレード38は主ブレード27のブレード板28とほぼ同様にその下端側が斜め前方に向けて湾曲し、各補助ブレード38とブレード板28との間には図5に示す如く小さな隙間Sが確保されるようになっている。さらに、各補助ブレード38の外側端部には主ブレード27の補強ブラケット29よりも僅かに大きい寸法をもって形成されたサイド板39,39が溶接等の手段で固着され、該各サイド板39は排土板26全体の左,右両側に位置する枠板(側板)を構成している。
【0045】
40,40は主ブレード27側の各ガイド筒35内に開口端35A側から挿嵌された非円形の摺動軸となる四角筒を示し、該各四角筒40は各ガイド筒35の内面形状に対応した小径の角パイプからなり、その一端側は各補助ブレード38のサイド板39に溶接等の手段により固着されている。そして、各四角筒40は他端(先端)側が自由端となって各ガイド筒35内に摺動可能に挿嵌され、該各ガイド筒35と共に各補助ブレード38を主ブレード27に対して伸縮可能にガイドする左,右一対のガイド手段を構成している。
【0046】
ここで、各四角筒40は図5に示す如く各ガイド筒35の内面に対して上,下面および前,後面の4面で面接触するように形成され、各補助ブレード38を主ブレード27に対して図5中の矢示A1 ,A2 方向に傾むかせるような外力(回転力)が作用したときにも、この回転力を各ガイド筒35との間で広い接触面積をもって受承できるようになっている。そして、各四角筒40は各ガイド筒35の内面に対して常に面接触状態を保つから、各補助ブレード38と主ブレード27との間でガタが発生するのを効果的に抑え、各補助ブレード38の伸縮作業が円滑に行われるのを補償するものである。
【0047】
41は各四角筒40の先端側を閉塞した蓋板(一方のみ図示)で、該各蓋板41は図7に示す如く四角筒40の先端側に溶接等の手段で固着され、各補助ブレード38のサイド板39との間で各四角筒40内を液密状態に保持している。
【0048】
42は蓋板41から一定寸法だけ離間して各四角筒40の先端側に設けられた固体具受けとしてのピン受け(一方のみ図示)で、該各ピン受け42は図5ないし図7に示す如く、四角筒40の高さ寸法に対応した長さを有する円管によって形成され、その内径はガイド筒35側に設けた前記ピン挿通穴37A,37Bの穴径に対応している。そして、各ピン受け42は四角筒40内を上下方向に貫通して延び、その上,下両端側が四角筒40に溶接等の手段で接合されている。また、各ピン受け42の下端側はガイド筒35の下面側によって常に閉塞された状態に保持されている。
【0049】
ここで、四角筒40に設けたピン受け42は図6または図7に示す如く、補助ブレード38の伸縮作業を行うときに四角筒40をガイド筒35の内面に沿って摺動変位させることにより、ガイド筒35側のピン挿通穴37Aまたは37Bに選択的に位置合わせされる。そして、この状態でピン受け42内には後述の位置決めピン43がピン挿通穴37Aまたは37Bの上方から挿入され、この位置決めピン43によって主ブレード27に対する補助ブレード38の伸縮位置が固定される。
【0050】
即ち、各補助ブレード38側の四角筒40を主ブレード27側の各ガイド筒35に沿って摺動変位させ、各ピン受け42を図7に示す如くピン挿通穴37Aに位置合わせしたときには、各補助ブレード38が主ブレード27から左,右に大きく張り出すように伸長され、この状態で排土板26全体の幅寸法は図6に示す全幅WL まで拡大される。そして、各ピン受け42を図6に示す如くピン挿通穴37Bに位置合わせしたときには、各補助ブレード38が主ブレード27の左,右両側部分に重なり合うように縮小され(図3参照)、この状態で排土板26全体の幅寸法は全幅WS まで縮小される。
【0051】
43,43は各補助ブレード38側の四角筒40を主ブレード27側の各ガイド筒35内に固定する固定具としての位置決めピンで、該各位置決めピン43は図5ないし図7に示す如くピン受け42の内径に対応した外径寸法をもって形成され、その上端側の頭部43Aには半円形のリング状をなす抜き差し用の把手部43Bが溶接等の手段を用いて固着されている。そして、油圧ショベルの運転者等は排土板26全体の幅寸法を全幅WS またはWL に変更するときに、位置決めピン43の把手部43Bを把持しつつ、該位置決めピン43をピン受け42に対して抜き差しするものである。
【0052】
本実施例による小型の油圧ショベルは上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0053】
まず、作業現場で土砂等の掘削作業を行う場合には、ブームシリンダ17およびアームシリンダ18を伸縮させることにより、ブーム13およびアーム14を俯仰動させつつ、バケットシリンダ19を伸縮させてバケット15を回動させることにより、該バケット15の先端側で土砂等を掘削する。
【0054】
また、側溝堀り作業を行うときには、上部旋回体2を図2中に仮想線で示す旋回位置2Aまたは2Bに旋回させつつ、水平回動シリンダ16により回動ブラケット12を介して作業装置10全体を水平回動位置10Aまたは10Bへと左,右方向に回動させる。そして、この水平回動位置10A,10Bのいずれかの位置でブーム13およびアーム14を上,下に俯仰動させつつ、バケット15を回動させることにより、該バケット15の先端側で側溝等の掘削作業を行う。
【0055】
さらに、作業現場の広さや作業内容等に応じて下部走行体1側の車幅を変更するときには、前記油圧ポンプからの圧油を前記スパンシリンダに供給してスパンシリンダを伸縮させることにより、各サイドフレーム21(左,右のゴムクローラ24,24)間の間隔を拡大または縮小させる。そして、車幅変更を行ったときには排土板26全体の幅寸法(左,右の補助ブレード38,38の間隔)が車幅に対応した寸法となるように、主ブレード27の左,右両側から各補助ブレード38を伸長または縮小させる。
【0056】
即ち、各補助ブレード38の伸縮作業を行うときには、各補助ブレード38側の四角筒40を主ブレード27側の各ガイド筒35に沿って摺動変位させることにより、各四角筒40に設けたピン受け42を図6または図7に示す如く、ガイド筒35側のピン挿通穴37A,37Bのいずれかに選択的に位置合わせする。そして、各ピン受け42を図7に示す如くピン挿通穴37Aに位置合わせしたときには、各補助ブレード38が主ブレード27から左,右に大きく張り出すように伸長され、この状態で排土板26全体の幅寸法は図6に示す全幅WL まで拡大される。
【0057】
次に、この状態で油圧ショベルの運転者等は位置決めピン43の把手部43Bを把持しつつ、位置決めピン43をピン挿通穴37Aの上方からピン受け42内に挿入する。これによって、主ブレード27に対する各補助ブレード38の伸縮位置が固定され、排土板26全体の幅寸法が全幅WL に設定される。
【0058】
また、排土板26全体の幅寸法を図3および図6に示す全幅WS まで縮小させるときには、運転者等が位置決めピン43の把手部43Bを把持しつつ、位置決めピン43を予めピン受け42内からピン挿通穴37Aの上方へと引抜く。そして、この状態で各補助ブレード38側の四角筒40を主ブレード27側の各ガイド筒35に沿って摺動変位させ、各補助ブレード38を主ブレード27の左,右両側部分に重なり合うように縮小させると共に、各ピン受け42をピン挿通穴37Bに位置合わせする。
【0059】
そして、この状態で運転者等は位置決めピン43の把手部43Bを再び把持しつつ、位置決めピン43をピン挿通穴37Bの上方からピン受け42内に挿入する。これによって、主ブレード27に対する各補助ブレード38の伸縮位置が固定され、排土板26全体の幅寸法は図3に示す如く全幅WS まで縮小した状態に保持される。
【0060】
かくして、本実施例によれば、作業現場の広さまたは作業内容等に応じて車幅変更を行ったときには、排土板26全体の幅寸法(左,右の補助ブレード38,38の間隔)が車幅に対応した寸法となるように、主ブレード27の左,右両側から各補助ブレード38を伸長または縮小させ、排土板26全体の幅寸法を全幅WS またはWL に容易に変更することができる。
【0061】
そして、排土板26によって排土作業等を行う場合には、排土装置25の昇降シリンダを伸長させることにより、排土板26を図1に示す如く各アーム31を介して下方に回動(下降)させる。次に、この状態で下部走行体1により車両をを前進させ、排土板26の正面側で路上の土砂等を押動することにより、路面の整地や土砂の埋め戻し作業等を行う。また、排土板26は路面に当接された状態で、油圧ショベル全体の重量や作業装置10の掘削反力等を受承するアウトリガとしても使用される。
【0062】
さらに、本実施例にあっては、主ブレード27の左,右両側に四角形の角パイプからなる一対のガイド筒35,35を設け、左,右の補助ブレード38,38側には該各ガイド筒35内に摺動可能に挿嵌される四角筒40,40を設ける構成としたから、該各四角筒40を図5中に示す如く各ガイド筒35の内面に対して上,下面および前,後面の4面で面接触させることができ、各補助ブレード38を主ブレード27に対して図5中の矢示A1 ,A2 方向に傾むかせるような外力(回転力)が作用したときにも、この回転力を各ガイド筒35と各四角筒40の間で広い接触面積をもって受承できる。
【0063】
この結果、各補助ブレード38とブレード板28との間には、屈曲部28A,38A間を含めて図5に示す如き小さな隙間Sを確保でき、主ブレード27の左,右両側部位で各補助ブレード38がブレード板28に屈曲部28A,38A間等で直接摺接したりするのを防止できる。そして、各四角筒40は各ガイド筒35の内面に対して常に面接触状態を保つから、各補助ブレード38と主ブレード27との間でガタ等が発生するのを効果的に低減でき、各補助ブレード38の伸縮作業が円滑に行われるのを補償することができる。
【0064】
また、排土作業時には排土板26全体の前面で路上の土砂等を押動するため、排土板26には各補助ブレード38を主ブレードに対して傾むかせるような外力(回転力)が作用することがある。しかし、各ガイド筒35はこのときの回転力を各四角筒40との間で広い接触面積をもって受承でき、各補助ブレード38が主ブレード27に対して傾むいたりするのを確実に防止できる。
【0065】
さらに、補助ブレード38側の四角筒40をガイド筒35の内面形状に対応した角パイプにより形成し、四角筒40の基端側を補助ブレード38のサイド板39によって閉塞すると共に、四角筒40の先端側には該四角筒40内を外部に対して閉塞する蓋板41を設ける構成としているから、四角筒40を両端側で確実に閉塞でき、外部の雨水や土砂等がこの四角筒40内に侵入するのを防止できる上に、四角筒40を小型化し補助ブレード38全体の軽量化を図ることができ、排土板26全体の重量を確実に軽減できる。
【0066】
一方、四角筒40には該四角筒40内を上下方向に貫通して延び上,下両端側が該四角筒40に接合された筒状のピン受け42を設けているから、四角筒40内を筒状のピン受け42により液密状態に保持することができ、外部の雨水や土砂等がこの四角筒40内に侵入したりするのを確実に防止できる。
【0067】
また、ガイド筒35にはピン受け42の内径に対応する穴径をもって該ガイド筒35の上面側に開口した2本のピン挿通穴37A,37Bをガイド筒35の長さ方向に離間させて設けているから、主ブレード27側のガイド筒35に形成した2本のピン挿通穴37A,37Bのうちいずれか一方のピン挿通穴37A(37B)に補助ブレード38側のピン受け42を位置合わせした状態で、これらのピン挿通穴37A(37B)とピン受け42とに上方から位置決めピン43を簡単に挿入でき、主ブレード27に対する補助ブレード38の伸縮位置を容易に調整して固定することができる。
【0068】
さらに、位置決めピン43には上端側の頭部43Aに抜き差し用の把手部43Bを設け、該把手部43Bを頭部43Aの上面側から上向きに突出する半円形のリングとして形成しているから、油圧ショベルの運転者等は排土板26全体の幅寸法を全幅WS またはWL に変更するときに、位置決めピン43の把手部43Bをガイド筒35の上側から確実に把持することができ、ピン受け42に対する位置決めピン43の抜き差し作業を容易に行うことができる。
【0069】
従って、本実施例によれば、主ブレード27の左,右両側には四角形の角パイプからなる一対のガイド筒35,35を設けると共に、各補助ブレード38側には該各ガイド筒35内に摺動可能に挿嵌される各四角筒40を設け、補助ブレード38の伸縮作業時にはガイド筒35の内面に沿って四角筒40を摺動変位させる構成としたから、各四角筒40を各ガイド筒35の内面に対して常に面接触させることにより、各補助ブレード38を主ブレード27の左,右両側から伸縮させるときに両者が直接摺接するのを確実に防止でき、主ブレード27の両端側から各補助ブレード38を円滑に伸長または縮小させることができる。
【0070】
そして、ガイド筒35と四角筒40との間の広い接触面積をもった面接触により、各補助ブレード38と主ブレード27との間でガタ等が発生するのを確実に抑えることができるから、従来技術で述べたように、複数本の摺動ロッド等を用いる必要がなくなり、ガイド筒35に対する四角筒40の摺動変位のみで補助ブレード38の円滑な伸縮動作を補償することができ、これによって排土板26の部品点数が増加するのを防止でき、全体の構造を簡略化できると共に、排土板26を含めた排土装置25全体の製造−組立工程における作業性を大幅に向上させることができる。
【0071】
なお、前記実施例では、主ブレード27側のガイド筒35と補助ブレード38側の摺動軸となる四角筒40とを横断面が四角形状をなす角パイプにより形成するものとして述べたが、本発明はこれに限らず、例えば断面D字形状、半円形状または楕円形状をなすパイプ材等によりガイド筒と摺動軸とを形成するようにしてもよい。そして、これらのガイド筒と摺動軸は横断面が非円形であればよく、例えば断面三角形または五角形等の多角形状をなすパイプ材によって形成してもよいものである。
【0072】
また、前記実施例では、各ガイド筒35の上面側に図5および図7に示すように、長方形状に形成された2個の座板36A,36Bをガイド筒35の長さ方向に離間させて設け、ガイド筒35の上面側には座板36A,36Bの位置に2本の位置合わせ穴としてのピン挿通穴37A,37Bを穿設するものとして述べたが、本発明はこれに限らず、例えばガイド筒35の上面側に3本以上のピン挿通穴を位置合わせ穴として設けるようにしてもよい。
【0073】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1に記載の発明によれば、主ブレードの補強ブラケットには非円形のガイド筒を設け、補助ブレード側には該ガイド筒内に摺動可能に挿嵌される非円形の摺動軸を設け、該摺動軸には、その内部を上下方向に貫通して延びた筒状の固定具受けを設け、前記ガイド筒には、該ガイド筒の長さ方向に離間し前記固定具受けの内径に対応する穴径をもって該ガイド筒の上面側に開口した複数の位置合わせ穴を設け、前記ガイド筒と摺動軸との間には、前記摺動軸をガイド筒に沿って摺動変位させ前記各位置合わせ穴のいずれかに前記固定具受けを選択的に位置合わせした状態で、この位置合わせ穴の上方から前記固定具受け内に挿入することにより前記摺動軸をガイド筒に対し着脱可能に固定する固定具を設ける構成としたから、補助ブレードを主ブレードに対して傾むかせるような外力(回転力)が作用したときにも、非円形のガイド筒と摺動軸とが面接触状態を保つことにより、非円形のガイド筒と摺動軸との間でこのときの回転力を確実に受承でき、補助ブレードが主ブレードに対して傾むいたりするのを防止できる。そして、補助ブレードを主ブレードに対して伸縮させるときには、前記ガイド筒と摺動軸との間から固定具を一旦抜き取った状態で摺動軸をガイド筒に沿って摺動変位させることにより、補助ブレードを主ブレードから容易に伸長または縮小でき、主ブレードに対する各補助ブレードの伸縮位置を調整した状態で前記摺動軸をガイド筒に対して固定具により再び固定することができる。これにより、主ブレードに対する補助ブレードの伸縮位置を簡単に調整して固定することができる。また、摺動軸内を固定具受けにより閉塞でき、外部の雨水や土砂等がこの摺動軸内に侵入したりするのを防止できる。
【0074】
従って、補助ブレードを主ブレードから伸縮させるときに両者が直接摺接するのを防止でき、主ブレードの端部側から補助ブレードを滑らかに伸長または縮小させることができると共に、補助ブレードと主ブレードとの間でガタが発生するのを確実に抑えることができ、補助ブレードの伸縮作業を容易に行うことができる。また、従来技術等に比較して排土装置の部品点数が増加するのを防止でき、全体の構造を簡略化できると共に、排土装置全体の製造−組立工程における作業性を大幅に向上させることができる。
【0075】
また、請求項2に記載の発明では、前記摺動軸をガイド筒の内面形状に対応した非円形のパイプにより形成し、該パイプの一端側を前記補助ブレードによって閉塞すると共に、該パイプの他端側には該パイプ内を外部に対して閉塞する蓋板を設ける構成としているから、前記摺動軸を非円形のパイプから小型、軽量化して形成でき、排土装置全体の重量を軽減できる上に、摺動軸となる非円形のパイプを両端側で確実に閉塞でき、外部の雨水や土砂等がこのパイプ内に侵入するのを防止できる。
【0076】
さらに、請求項3に記載の発明によると、前記筒状の固定具受けは、非円形のパイプからなる前記摺動軸に上,下両端側接合する構成としたから、この摺動軸内を固定具受けにより確実に閉塞でき、外部の雨水や土砂等が摺動軸内に固定具受けの周囲から侵入したりするのを防止できる。
【0077】
そして、請求項4に記載の発明によると、主ブレードの補強ブラケットには、その後端面側に開口したコ字形状の切欠き部内にガイド筒を溶接等の手段で固着して設けることができる。また、このガイド筒内には摺動軸を摺動可能に挿嵌することにより、補助ブレードと主ブレードとの間でガタが発生するのを抑えることができ、補助ブレードの伸縮作業が円滑に行われるのを補償できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による排土装置が設けられた小型の油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】図1に示す油圧ショベルの平面図である。
【図3】図2中の排土装置を拡大して示す一部破断の平面図である。
【図4】図3中の矢示IV−IV方向からみた排土装置の断面図である。
【図5】図3中の矢示V−V方向からみた排土板を示す拡大断面図である。
【図6】図3中の矢示VI−VI方向からみた排土板の背面側を示す断面図である。
【図7】図6中の補助ブレードを主ブレードから伸長させた状態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体
2 上部旋回体
10 作業装置
20 トラックフレーム(フレーム)
24 ゴムクローラ(履帯)
25 排土装置
26 排土板
27 主ブレード
28 ブレード板
29,30 補強ブラケット
31 アーム
34 ブラケット部
35 ガイド筒(ガイド手段)
37A,37B ピン挿通穴(位置合わせ穴)
38 補助ブレード
39 サイド板
40 四角筒(摺動軸)
41 蓋板
42 ピン受け(固定具受け)
43 位置決めピン(固定具)
43B 把手部

Claims (4)

  1. 作業車両の走行方向一側に位置し該作業車両のフレーム(20)にアーム(31)を介して上,下動可能に設けられた主ブレード(27)と、該主ブレード(27)の左,右両側に配設され該主ブレード(27)から伸縮される左,右一対の補助ブレード(38)と、該各補助ブレード(38)と主ブレード(27)との間に配設され該各補助ブレード(38)を主ブレード(27)に対して伸縮可能にガイドする左,右一対のガイド手段と、前記主ブレード(27)を各補助ブレード(38)と共に前記フレーム(20)に対して上,下に昇降させる昇降シリンダとからなる排土装置付き作業車両において、
    前記主ブレード(27)は、前記作業車両の幅方向となる左,右方向に延びたブレード板(28)と、該ブレード板(28)の左,右両側にそれぞれ離間した位置で該ブレード板(28)の背面側から後向きに設けられた複数の補強ブラケット(29),(30)とを有し、
    前記ガイド手段は、前記主ブレード(27)の前記補強ブラケット(29),(30)に取付けられ前記作業車両の幅方向に一定長さをもって延びた非円形のガイド筒(35)と、該ガイド筒(35)の内面形状に対応した非円形をなし一端側が前記補助ブレード(38)に固着され他端側が自由端となって該ガイド筒(35)内に摺動可能に挿嵌される摺動軸(40)により構成し
    該摺動軸(40)には、その内部を上下方向に貫通して延びた筒状の固定具受け(42)を設け、
    前記ガイド筒(35)には、該ガイド筒(35)の長さ方向に離間し前記固定具受け(42)の内径に対応する穴径をもって該ガイド筒(35)の上面側に開口した複数の位置合わせ穴(37A),(37B)を設け、
    前記ガイド筒(35)と摺動軸(40)との間には、前記摺動軸(40)をガイド筒(35)に沿って摺動変位させ前記各位置合わせ穴(37A),(37B)のいずれかに前記固定具受け(42)を選択的に位置合わせした状態で、この位置合わせ穴(37Aまたは37B)の上方から前記固定具受け(42)内に挿入することにより前記摺動軸(40)をガイド筒(35)に対し着脱可能に固定する固定具(43)を設ける構成したことを特徴とする排土装置付き作業車両。
  2. 前記摺動軸(40)は非円形のパイプからなり、長さ方向の一端側を前記補助ブレード(38)によって閉塞し、長さ方向の他端側には摺動軸(40)内を外部に対して閉塞する蓋板(41)を設ける構成としてなる請求項1に記載の排土装置付き作業車両。
  3. 前記筒状の固定具受け(42)は、非円形のパイプからなる前記摺動軸(40)に上,下両端側接合する構成としてなる請求項2に記載の排土装置付き作業車両。
  4. 前記補強ブラケット(29),(30)には、その後端面側に開口しコ字形状をなした切欠き部(29B),(30A)を形成し、前記ガイド筒(35)は該切欠き部(29B),(30A)内に固着して設ける構成してなる請求項1,2または3に記載の排土装置付き作業車両。
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