JP6456736B2 - オレフィン重合用触媒、およびオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒、およびオレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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本発明は、特定の遷移金属化合物を含有するオレフィン重合用触媒、前記触媒を用いるオレフィン重合体の製造方法に関する。
[ポストメタロセン化合物]
近年、オレフィン重合用の均一系触媒として、ポストメタロセン化合物がよく知られている(例えば、Coord. Chem. Rev. 256 (2012) 2994−3007:非特許文献1)。
ポストメタロセン化合物を用いたオレフィンの重合(オリゴマー化を含む)では、中心金属の種類やポストメタロセン化合物の配位子の構造や数などにより、重合活性や、得られるオレフィン重合体の立体規則性、分子量、コモノマー組成や分岐度などが大きく変化することが知られている。
[ピリジル−アミド型遷移金属化合物]
ピリジル基およびアミド基を含有する2座配位子を持つポストメタロセン化合物は、有用なオレフィン重合触媒であることが知られている。例えば、国際公開第99/01460号(特許文献1)では、ピリジル基とアミド基が、メチレン鎖によって結合した配位子をもつ遷移金属化合物が開示されている。
国際公開第2005/95469号(特許文献2)によれば、ピリジル基およびアミド基に加え、酸素原子を介して中心金属と結合する3座配位子をもつポストメタロセン化合物が開示されている。
Organometallics 2011, 30, 4854−4861(非特許文献2)ではピリジル基とアミド基が、ピリジル基の2位で結合した配位子をもつハフノセン化合物が開示されている。
国際公開第2010/11435号(特許文献3)では、二つのピリジル基と一つのアミド基を持つ3座配位子からなるポストメタロセン化合物が開示されている。
国際公開第2004/99268号(特許文献4)では、ピリジル基とアミド基が、メチレン鎖によって結合した配位子が、さらに炭素原子を介して中心金属と結合する3座([CNN])配位子をもつポストメタロセン化合物が開示されている。このポストメタロセン化合物はオレフィン存在下で、炭素―金属結合にオレフィンが挿入し、活性種が生成することが報告されている(J. AM. CHEM. SOC. 2007, 129, 7831−7840:非特許文献3)。またこのような化合物がオレフィン重合触媒として、従来のメタロセン化合物に対して、高分子量のポリマーを与える一方、重合活性には劣ることが報告されている(Organometallics 2011, 30, 3318−3329:非特許文献4)。また同様の構造を持つ化合物が、ヒドロアミネーション触媒としても作用することが報告されている(ChemCatChem, 2013, 5, 1142−1151:非特許文献5)。
さらに類似の構造をもつピリジル−アミド型[CNN]配位子をもつ錯体が、マルチサイト触媒として機能することが報告されている(Dalton Trans., 2007, 42, 1501−1511:非特許文献6)。
これらのポストメタロセン化合物は有用な触媒であり、特にオレフィン重合触媒として非常に有用であるが、重合活性などにおいて、さらなる改善が求められている。
一般に、オレフィンの重合反応は発熱反応であることから、ポリオレフィンを低い重合温度で製造する場合、除熱のためのコストが大きくなる。よって他に特段の制約がない場合は、より高い重合温度で製造することが経済面から好ましい。したがって、より高い重合温度において、より高い重合活性を示す触媒はより好ましいといえる。
[Coordinative Chain Transfer Polymerization]
上記ポストメタロセン化合物に代表される、シングルサイト触媒によって、ポリオレフィンの構造を精密に制御することが可能となった。これらの触媒の中には、リビング重合が可能なものもあり、より多彩かつ精密な構造制御が可能である。しかしながら、リビング重合では、1分子のポリマーを生成するために、1分子の触媒が必要となる。一般に触媒は高価であるため、ポリオレフィンのリビング重合は、工業的に活用することが困難であった。
これらの課題を解決するために、Coordinative Chain Transfer Polymerizationが盛んに研究されている(例えば、Chem. Rev. 2013, 113, 3836−3857、Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 2464:非特許文献7)。この重合様式は、以下のような有用な特徴を有する。
・触媒よりも安価な連鎖移動剤(Chain Transfer Agent)を用いることで、1分子の触媒から、複数の分子のポリマーを生成することが可能なため、リビング重合よりも経済的に有利となる。
・得られる重合体の分子量が、重合体の生成量と使用する連鎖移動剤の量の比に依存する。したがって、連鎖移動剤の使用量によって、容易かつ広範囲に分子量を制御することが可能となる。
・末端に連鎖移動剤に由来する、反応性に富んだ置換基を有するポリマーを製造することが可能となる。例えば連鎖移動剤として有機アルミニウム化合物を用いてCoordinative Chain Transfer Polymerizationを行うことができれば、末端にAl含有基をもつポリマーが得られ、さまざまな反応により異なった置換基を導入することができる(例えば、Macromol. Symp., 2004, 213, 335−345:非特許文献8)。
Coordinative Chain Transfer Polymerizationの具体的な例を挙げると、Organometallics, 2011, 30, 4854−4861(非特許文献9)ではピリジル基とアミド基が、ピリジル基の2位で結合した配位子をもつハフノセン化合物による重合例が開示されているが、重合活性や、連鎖移動効率などにおいて十分とは言い難い。
Science, 2006, 312, 714(非特許文献10)では、ピリジル基とアミド基が、メチレン鎖によって結合した配位子をもつハフニウム化合物と、連鎖移動剤として亜鉛化合物を用いたChain Shuttling Copolymerizationsの技術が開示されている。
しかしながら、この技術においては、連鎖移動剤として高価な亜鉛化合物が実質的に必須となるため、経済的には十分な技術とは言い難い。またこれらの触媒では、連鎖移動剤の量によって、重合活性が低下する場合があった。
このような課題を解決するために、国際公開第2011/156742号(特許文献5)では連鎖移動剤として亜鉛化合物と安価なアルミニウム化合物を併用する技術が開示されているが、依然として高価な亜鉛化合物が必要な上、重合活性が十分であるとは言い難い。
またChem. Eur. J., 2006, 12, 8969(非特許文献11)では、ピリジル−アミド型[NN]配位子を有するイットリウム化合物を用いた有機アルミニウムを連鎖移動剤とするChain Transfer Polymerizationの例が開示されているが、重合活性が非常に低く、特に高温下ではその傾向が顕著であった。
上記の現状から、安価な連鎖移動剤を用いたChain Transfer Polymerizationが可能となる高活性な触媒が求められていた。
国際公開第99/01460号 国際公開第2005/95469号 国際公開第2010/11435号 国際公開第2004/99268号 国際公開第2011/156742号
Coord. Chem. Rev. 256 (2012) 2994−3007 Organometallics 2011, 30, 4854−4861 J. AM. CHEM. SOC. 2007, 129, 7831−7840 Organometallics 2011, 30, 3318−3329 ChemCatChem, 2013, 5, 1142−1151 Dalton Trans., 2007, 42, 1501−1511 Chem. Rev. 2013, 113, 3836−3857、Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 2464 Macromol. Symp., 2004, 213, 335−345 Organometallics, 2011, 30, 4854−4861 Science, 2006, 312, 714 Chem. Eur. J., 2006, 12, 8969
本発明の課題は、触媒活性に優れ、有用なオレフィン重合体を与えるオレフィン重合触媒、およびオレフィン重合体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、以下の構成を有する遷移金属化合物を含有するオレフィン重合用触媒を用いることにより、上記課題を解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明に係るオレフィン重合用触媒は、下記一般式(I)で表される遷移金属化合物(I)を含有することを特徴とする。
(上記一般式(I)中、Q1〜Q5は、それぞれ独立に、炭素原子またはケイ素原子を示し、Q1〜Q5のうち隣接する原子間の単結合は多重結合に置き換えられていてもよく、R1〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、該炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基により置換されていてもよく、これらR1〜R10の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、上記Q1〜Q5のうち隣接する原子間の単結合が多重結合に置き換えられた場合には、その多重結合の価数に応じてR1〜R10の一部は存在しないことになり、Tは窒素原子またはリン原子を示し、Aは炭化水素基またはヘテロ元素含有炭化水素基を示し、Xは窒素原子、リン原子、酸素原子または硫黄原子を含有する炭素原子数1〜30の環状炭化水素基を示し、Mは周期律表第3〜10族遷移金属元素を示し、XとMとの間の点線は配位結合を示し、Lはハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子を示し、nは1〜4の整数であり、nが2以上の場合にはLは同一でも異なっていてもよい。)
遷移金属化合物(I)としては、上記一般式(I)において、Q3(R56)−X−Q4(R78)で示される部分が、下記一般式(II)の構造で示される化合物が好ましい。
(上記一般式(II)中、R11〜R13は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基または炭素原子数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR11〜R13の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環はさらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基を有していてもよく、Q3、Q4およびR5〜R8は一般式(I)における定義と同一である。)
遷移金属化合物(I)としては、上記一般式(I)において、X−Q4(R78)−Q5(R910)−Mで示される部分が、下記一般式(III)の構造で示される化合物が好ましい。
(上記一般式(III)中、R14〜R17は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基または炭素原子数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR14〜R17の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環はさらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基を有していてもよく、XおよびMは一般式(I)における定義と同一である。)
遷移金属化合物(I)としては、上記一般式(I)において、X−Q3(R56)−Q2(R34)−Q1(R12)で示される部分が、下記一般式(IV)の構造で示される化合物が好ましい。
(上記一般式(IV)中、R18〜R21は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基または炭素原子数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR18〜R21の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環はさらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基を有していてもよく、X、Q1、R1およびR2は一般式(I)における定義と同一である。)
遷移金属化合物(I)としては、上記一般式(I)において、T−Aで示される部分が、下記式(VII)の構造で示される化合物が好ましい。
(上記式(VII)中、R26〜R30はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR26〜R30の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環に含まれる水素原子は、さらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されていてもよい。)
上記一般式(VII)においては、R26およびR30から選ばれる少なくとも1つが炭素数1〜30の炭化水素基であることが好ましい。
Tが窒素原子であり、Aがアリール基である化合物が好ましく、Tが窒素原子であり、Aが、Tに結合する原子を基準とした場合のオルト位に炭素原子数1〜30の炭化水素基を1つまたは2つ有するアリール基である化合物がより好ましい。
遷移金属化合物(I)としては、上記一般式(I)において、Mが周期律表第4族遷移金属元素である化合物が好ましく、Mがハフニウムである化合物がより好ましい。
本発明に係るオレフィン重合用触媒は、上記遷移金属化合物(I)に加えてさらに、
(B−1)有機金属化合物、
(B−2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B−3)遷移金属化合物(I)と反応してイオン対を形成する化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)を含有することが好ましい一態様である。
また、本発明に係るオレフィン重合用触媒は、上記遷移金属化合物(I)および(B−1)有機金属化合物に加えてさらに、
上記(B−2)有機アルミニウムオキシ化合物、および、(B−3)遷移金属化合物(I)と反応してイオン対を形成する化合物、から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することも好ましい一態様である。
本発明に係るオレフィン重合体の製造方法は、上記オレフィン重合用触媒の存在下で、エチレンおよび炭素原子数3〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンを重合することを特徴とする。
本発明のオレフィン重合用触媒は触媒活性に優れ、有用なオレフィン重合体を与える。
図1は実施例1Aで得られた遷移金属化合物Aの立体構造のモデル図である。 図2は実施例1Bで得られた遷移金属化合物Bの立体構造のモデル図である。 図3は実施例1Cで得られた遷移金属化合物Cの立体構造のモデル図である。 図4は実施例1Dで得られた遷移金属化合物Dの立体構造のモデル図である。 図5は実施例1Eで得られた遷移金属化合物Eの立体構造のモデル図である。 図6は実施例1Fで得られた遷移金属化合物Fの立体構造のモデル図である。 図7は実施例1Gで得られた遷移金属化合物Gの立体構造のモデル図である。 図8は実施例1Hで得られた遷移金属化合物Hの立体構造のモデル図である。 図9は合成例1bで得られた遷移金属化合物bの立体構造のモデル図である。 図10はエチレン/プロピレンブロック共重合の13C−NMR測定結果である(実施例7A)。 図11はエチレン/プロピレンブロック共重合のクロス分別クロマトグラフ(CFC)測定から得られた昇温溶出分別曲線(TREF曲線)である(実施例7A)。
以下、本発明の製造方法で用いられる一般式(I)で表される遷移金属化合物(I)及び遷移金属化合物(I)の製造方法、遷移金属化合物(I)を含有するオレフィン重合用触媒について順次説明する。
本明細書において、式(X)(Xは式番号である。)で表される化合物を「化合物(X)」ともいい、重合体の説明において化合物Aに由来する構成単位を「化合物A単位」ともいい、その含有量を「化合物A含量」ともいう。
〔遷移金属化合物(I)〕
遷移金属化合物(I)は下記一般式(I)で表される。
上記一般式(I)中、Q1〜Q5は、それぞれ独立に、炭素原子またはケイ素原子を示し、Q1〜Q5のうち隣接する原子間の単結合は多重結合に置き換えられていてもよく、R1〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、該炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基により置換されていてもよく、これらR1〜R10の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、上記Q1〜Q5のうち隣接する原子間の単結合が多重結合に置き換えられた場合には、その多重結合の価数に応じてR1〜R10の一部は存在しないことになり、Tは窒素原子またはリン原子を示し、Aは炭化水素基またはヘテロ元素含有炭化水素基を示し、Xは窒素原子、リン原子、酸素原子または硫黄原子を含有する炭素原子数1〜30の環状炭化水素基を示し、Mは周期律表第3〜10族遷移金属元素を示し、XとMとの間の点線は配位結合を示し、Lはハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子を示し、nは1〜4の整数であり、nが2以上の場合にはLは同一でも異なっていてもよい。
なお、”ヘテロ”または“ヘテロ元素”とは炭素原子または水素原子でない元素を表し、特に窒素原子、リン原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、ホウ素原子、ゲルマニウム原子、スズ原子を表す。“ヘテロ環式化合物”とは、環を構成する元素としてこれらのヘテロ元素を包含している環状化合物である。またヘテロ元素含有炭化水素基とはヘテロ元素、炭素、水素を含有する基であり、例えば、後述するヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、および、炭化水素基に含まれる水素原子が、ハロゲン原子、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基により置換された基などが挙げられる。
〈Q1〜Q5及びR1〜R10
1〜R10となりえるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
1〜R10となりえる炭化水素基としては、例えば、直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基、環状飽和炭化水素基、環状不飽和炭化水素基、飽和炭化水素基が有する1または2以上の水素原子を環状不飽和炭化水素基に置換してなる基が挙げられる。炭化水素基の炭素数は、通常1〜30、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10である。
直鎖状炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基等の直鎖状アルキル基;アリル基等の直鎖状アルケニル基が挙げられる。
分岐状炭化水素基としては、例えば、イソプロピル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジエチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1−メチル−1−プロピルブチル基、1,1−プロピルブチル基、1,1−ジメチル−2−メチルプロピル基、1−メチル−1−イソプロピル−2−メチルプロピル基等の分岐状アルキル基などが挙げられる。
環状飽和炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、メチルシクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ノルボルニル基、アダマンチル基、メチルアダマンチル基等の多環式飽和炭化水素基などが挙げられる。
環状不飽和炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、フルオレニル等のアリール基;シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基;5−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エニル基等の多環の不飽和脂環式基などが挙げられる。また、これらの環状不飽和炭化水素基に含まれる少なくとも1つの水素原子は、上記直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基、環状飽和炭化水素基、または、後述する飽和炭化水素基が有する1もしくは2以上の水素原子を環状不飽和炭化水素基に置換されてなる基により置換されていてもよい。
飽和炭化水素基が有する1または2以上の水素原子を環状不飽和炭化水素基に置換してなる基としては、例えば、ベンジル基、クミル基、1,1−ジフェニルエチル基、トリフェニルメチル基等のアルキル基が有する1または2以上の水素原子をアリール基に置換してなる基が挙げられる。
また、これら炭化水素基に含まれる水素原子は、上述したハロゲン原子、後述するヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基により置換されていてもよい。
1〜R10となりえるヘテロ環式化合物残基のもとになるヘテロ環式化合物としては、例えば、フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、フラザン、ピラン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ピペリジンン、ピペラジン、モルホリン、インドール、イソインドール、インダゾール、クロメン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、プリン、プテリジン、キサンテン、カルバゾール、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、フェナントロリン、インドリン、イソインドリン、クロマン、および、これらに含まれる二重結合位置の異なる異性体、またはこれらに含まれるヘテロ元素位置が異なる異性体が挙げられる。また、これらのヘテロ環式化合物に含まれる水素原子は、上述したハロゲン原子、炭化水素基、後述する酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基により置換されていてもよい。
1〜R10となりえる酸素含有基としては、上述のヘテロ環式化合物残基の他、例えば、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブチルオキシ等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、キノリノール基等の他のヘテロ元素を含有するアリールオキシ基、アセチル基等のカルボニル基などが挙げられる。また、R1とR2、R3とR4、R5とR6、R7とR8、またはR9とR10は、互い連結して環を形成し、例えばアセタール構造を含む環となっていてもよい。
1〜R10となりえる窒素含有基としては、上述のヘテロ環式化合物残基の他、例えば、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−フェニルアミノ基等のアミノ基、アセチルアミノ基等のアミド基、スクシンイミド基等のイミド基、シアノ基、ニトロ基などが挙げられる。
1〜R10となりえるホウ素含有基としては、例えば、ジメチルボリル基、ジシクロヘキシルボリル基、9−ボラビシクロヘキシル[3.3.1]ノナン−9−イル基、トリフェニルボリル基の他、ジメトキシボリル基、カテコールボリル基等のホウ素原子および酸素原子を有する基などが挙げられる。
1〜R10となりえるイオウ含有基としては、上述のヘテロ環式化合物残基の他、例えば、メチルチオ基、フェニルチオ基等の他、フェニルスルフィニル基、フェニルスルホニル基等の酸素原子を有する置換基などが挙げられる。また、R1とR2、R3とR4、R5とR6、R7とR8、またはR9とR10は、互い連結して環を形成し、例えばチオアセタール構造を含む環となっていてもよい。
1〜R10となりえるリン含有基としては、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジtert−ブチルホスフィノ基、ジシクロヘキシルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基等の他、ジメトキシホスフィノ基やジメチルホスフィンオキシド基等のリン原子および酸素原子を有する基などが挙げられる。
1〜R10となりえるケイ素含有基としては、例えば、トリメチルシリル基、ヒドロジメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる。
1〜R10となりえるゲルマニウム含有基としては、例えば、トリメチルゲルミル基、ヒドロジメチルゲルミル基、tert−ブチルジメチルゲルミル基、トリフェニルゲルミル基などが挙げられる。
1〜R10となりえるスズ含有基としては、例えば、トリメチルスタニル基、ヒドロジメチルスタニル基、tert−ブチルジメチルスタニル基、トリフェニルスタニル基などが挙げられる。
上述の置換基に含まれる炭素原子の数に特に制限はないが、好ましくは1〜30、より好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10である。
上記R1〜R10中でも、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基が好ましく、水素原子、炭化水素基はより好ましく、水素原子及びヘテロ元素を含まない炭化水素基がより好ましい。
1〜Q3は、それぞれ独立に、炭素原子またはケイ素原子であり、より好ましくは炭素原子である。Q1〜Q3のうち隣接する原子間の単結合は多重結合に置き換えられていてもよい。
上記一般式(I)において、Q1〜Q3及びR1からR6を含む、X−Q3(R56)−Q2(R34)−Q1(R12)で示される部分は、下記一般式(IV)の構造で示される構造であることが好ましい。
上記一般式(IV)中、R18〜R21は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基または炭素原子数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR18〜R21の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環はさらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基を有していてもよい。これらR18〜R21の中でも、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、より好ましくは水素原子またはヘテロ元素を含まない炭素数1〜20の炭化水素基である。上記式(IV)で示される構造の中でも、R1、R2が水素原子あり、R18からR25が水素原子である構造が特に好ましい。上記一般式(IV)中、X、Q1、R1およびR2は一般式(I)における定義と同一である。
上記一般式(IV)の中でも、下記一般式(V)で示される構造が特に好ましい。なお、一般式(V)中、R18〜R21、X、R1およびR2の定義および好ましい態様は一般式(IV)と同様である。
また、上記一般式(I)において、Q1〜Q3及びR1からR6を含む、X−Q3(R56)−Q2(R34)−Q1(R12)で示される部分は、下記一般式(IV’)の構造で示される構造であることも好ましい。
上記一般式(IV’)中、R22〜R25は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基または炭素原子数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR22〜R25の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環はさらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基を有していてもよい。これらR22〜R25の中でも、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、より好ましくは水素原子またはヘテロ元素を含まない炭素数1〜20の炭化水素基である。上記式(IV’)で示される構造の中でも、R5、R6が水素原子あり、R22からR25が水素原子である構造が特に好ましい。上記一般式(IV’)中、X、Q3、R5およびR6は一般式(I)における定義と同一である。
上記一般式(IV’)の中でも、下記一般式(VI)で示される構造が特に好ましい。なお、一般式(VI)中、R22〜R25、X、R5およびR6の定義および好ましい態様は一般式(IV)と同様である。
4、Q5はそれぞれ独立に、炭素原子またはケイ素原子であり、より好ましくは炭素原子である。Q4、Q5を結ぶ単結合は多重結合に置き換えられていてもよい。
上記一般式(I)において、Q4、Q5は及びR7からR10を含む、X−Q4(R78)−Q5(R910)−Mで示される部分は、下記一般式(III)の構造で示される構造であることが好ましい。
上記一般式(III)中、R14〜R17は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基または炭素原子数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR14〜R17の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環はさらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基を有していてもよい。これらR14〜R17の中でも、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、より好ましくは水素原子またはヘテロ元素を含まない炭素数1〜20の炭化水素基である。
上記一般式(III)中、XおよびMは一般式(I)における定義と同一である。
〈X〉
Xは窒素原子、リン原子、酸素原子または硫黄原子を含有する炭素原子数1〜30の環状炭化水素基であり、好ましくは、窒素原子、リン原子、酸素原子または硫黄原子を含有する炭素原子数1〜20の環状炭化水素基であり、より好ましくは、窒素原子、リン原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を有するヘテロ元素を有する環式炭化水素化合物から2つの水素原子を取り除いてなる2価の残基(以下、ヘテロ元素を有する環式炭化水素化合物残基ともいう。)である。ヘテロ元素を有する環式炭化水素化合物残基のもとになる環式化合物としては、例えば、フラン、テトラヒドロフラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、フラザン、ピラン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ピペリジンン、ピペラジン、モルホリン、インドール、イソインドール、インダゾール、クロメン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、プリン、プテリジン、キサンテン、カルバゾール、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、フェナントロリン、インドリン、イソインドリン、クロマン、および、これらに含まれる二重結合位置の異なる異性体、またはこれらに含まれるヘテロ元素位置が異なる異性体が挙げられる。また、これらのヘテロ環式化合物に含まれる水素原子は、上述したハロゲン原子、炭化水素基、後述する酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基により置換されていてもよい。
上記Xの中でも、フラン、チオフェン、ピロール、またはピリジン環を基にする2価の残基がより好ましい。
Xとなりえるヘテロ元素を有する環式炭化水素化合物残基としては、Xが含有するヘテロ元素を介してMと配位結合しており、このヘテロ元素に隣接する原子上にQ3、Q4が結合していることが好ましい。
Xを含む部分構造の最も好ましい態様の一つとして、上記一般式(I)において、Q3(R56)−X−Q4(R78)で示される部分が、下記一般式(II)の構造で示される構造があげられる。
上記一般式(II)中、R11〜R13は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基または炭素原子数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR11〜R13の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環はさらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基を有していてもよい。これらR11〜R13の中でも、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基であり、より好ましくは水素原子またはヘテロ元素を含まない炭素数1〜20の炭化水素基であり、さらに好ましくは水素原子である。
上記一般式(II)中、Q3、Q4およびR5〜R8は一般式(I)における定義と同一である。
〈T、A〉
Tは窒素原子またはリン原子であり、好ましくは窒素原子である。
Aは炭化水素基またはヘテロ元素含有炭化水素基であり、好ましくは炭素原子数1〜30の炭化水素基または炭素原子数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基であり、より好ましくは炭素原子数1〜20の炭化水素基または炭素原子数1〜20のヘテロ元素含有炭化水素基である。Aとなりえる炭化水素基としては、R1〜R10となりえる炭化水素基として上述した基が挙げられる。Aとなりえるヘテロ元素含有炭化水素基は、上述のとおりヘテロ元素、炭素、水素を含有する基である。Aとなりえるヘテロ元素含有炭化水素基としては、R1〜R10となりえる基として例示した酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基が挙げられる。また、Aとなりえるヘテロ元素含有炭化水素基としては、炭化水素基に含まれる水素原子が、ハロゲン原子、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基により置換された基などが挙げられる。
上記Aの中でも、環状飽和炭化水素基、環状不飽和炭化水素基、およびヘテロ環式化合物残基が好ましく、これら基としては、R1〜R10となりえる環状飽和炭化水素基、環状不飽和炭化水素基、およびヘテロ環式化合物残基として例示した基が挙げられる。また、これら基に含まれる水素原子が、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基により置換されていてもよい。
Aは好ましくはTと結合する原子に隣接する2つの原子に、炭化水素基、またはヘテロ元素含有炭化水素基を有する基であり、より好ましくはTと結合する原子に隣接する2つの原子に、炭化水素基、またはヘテロ元素含有炭化水素基を有する環状不飽和炭化水素基である。
T−Aで示される部分としては、下記式(VII)で示される構造がさらに好ましい。
上記式(VII)中、R26〜R30はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR26〜R30の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環に含まれる水素原子は、さらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されていてもよい。
これら、R26〜R30の中でも、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基が好ましく、水素原子またはヘテロ元素を含まない炭素数1〜20の炭化水素基がより好ましい。上記式(VII)で示される基の中でも、R26及びR30の少なくとも一方が炭素数1〜20の炭化水素基であり、R27及びR29が水素原子、R28が水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基である態様でことが好ましく、R26及びR30が炭素数1〜20の炭化水素基であり、R27及びR29が水素原子、R28が水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基である態様でことがより好ましい。
Aの特に好ましい様態としては、例えば、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,6−ジシクロヘキシルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2,6−ジイソプロピル−4−メチルフェニル基などが挙げられる。
〈M、L、n〉
Mは周期律表第3〜10族の遷移金属原子(3族にはランタノイドも含まれる)を示し、好ましくは3〜9族(3族にはランタノイドも含まれる)の遷移金属原子であり、より好ましくは3〜6族から選ばれる遷移金属原子であり、さらに好ましくは4族または6族から選ばれる遷移金属原子であり、特に好ましくは4族の遷移金属原子である。ここで、元素の族の番号はIUPACにて定められた1〜18数字で表される命名法に従う。Mとなりえる遷移金属原子としては、例えば、スカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金などが挙げられる。これらMの中でも、スカンジウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、鉄などが好ましく、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、クロム、鉄、イットリウムなどがより好ましく、チタン、ジルコニウム、ハフニウムがさらに好ましく、ハフニウムが最も好ましい。
Lとなりえるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
Lとなりえる炭化水素基としては、R1〜R10となりえる炭化水素基として上述した基が挙げられる。これら炭化水素基の中でも、直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基等のアルキル基、飽和炭化水素基が有する1または2以上の水素原子を環状不飽和炭化水素基に置換してなる基が好ましく、メチル基、ベンジル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
Lとなりえるアニオン配位子としては、例えば、メトキシ、tert−ブトキシ等のアルコキシ基;フェノキシ等のアリールオキシ基;アセテート、ベンゾエート等のカルボキシレート基;メシレート、トシレート等のスルホネート基;ジメチルアミド、ジイソプロピルアミド、メチルアニリド、ジフェニルアミド等のアミド基などが挙げられる。
Lとなりえる孤立電子対で配位可能な中性配位子としては、例えば、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン等の有機リン化合物;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテルなどが挙げられる。
上記Lは、少なくとも1つがハロゲン原子またはアルキル基であることが好ましい。
nは1〜4の整数であり、好ましくは2である。
以上、遷移金属化合物(I)の構成、すなわちR1〜R30、X、T、A、M、Lおよびnについて、好ましい態様を説明した。本発明では、それぞれの好適態様の任意の組合せも好ましい態様であるが、下記一般式(VIII)で表される遷移金属化合物がより好ましい。
上記一般式(VIII)中、R11〜R21、R26〜R30、M、L、nは式(I)、式(II)、式(V)、式(VII)における定義と同一である。一般式(VIII)で表される遷移金属化合物の中でも、おいて好ましい態様はR1、R2、R11〜R21、R26〜R30及びLが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、または窒素含有基であり、Mがジルコニウム、またはハフニウムであり、nが2である遷移金属化合物が好ましく、R1、R2、R11〜R21、R26〜R30がそれぞれ独立に、水素原子またはヘテロ元素を含まない炭素数1〜20の炭化水素基であり、Lが水素原子またはヘテロ元素を含まない炭素数1〜20の炭化水素基またはハロゲン原子であり、Mがハフニウムである遷移金属化合物がより好ましい。
〈遷移金属化合物(I)の具体例〉
本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(フェニル(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(1−(2−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(1−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、
[N−((3−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−5,5,8,8−オクタメチル−5,5,8,8−オクタヒドロナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムビフェニル]−4−イル−κ−C3ビフェニル]−4−イル−κ−C3ビフェニル]−4−イル−κ−C3が挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、[N−((3−(6−(フェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−ナフタレン−2−イル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムビフェニル]−4−イル−κ−C3ビフェニル]−4−イル−κ−C3ビフェニル]−4−イル−κ−C3が挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−([1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)))−]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルフェニル−κ−C2)))−]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−イソプロピルフェニル−κ−C2)))−]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−tert−ブチルフェニル−κ−C2)))−]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−アダマンチルフェニル−κ−C2)))−]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メトキシフェニル−κ−C2)))−]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−フルオロフェニル−κ−C2)))−]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−メチルチオフェニル−κ−C2)))−]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(4−ジメチルアミノフェニル−κ−C2)))−]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジメチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)))−]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−κ−C3)))−]ジメチルハフニウムが挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(1−(2−(6−(ナフタレン−1−イル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムビフェニル]−4−イル−κ−C3ビフェニル]−4−イル−κ−C3ビフェニル]−4−イル−κ−C3が挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(1−(2−(6−(フェナントレン−9−イル−κ−C10)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムビフェニル]−4−イル−κ−C3ビフェニル]−4−イル−κ−C3ビフェニル]−4−イル−κ−C3が挙げられる。
また、本発明で用いられる好ましい遷移金属化合物(I)としては、例えば、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)ベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリメチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジエチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,4,6−トリ−tert−ブチルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジシクロヘキシルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メチルベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−メトキシベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)−4−フルオロベンジル)−2,6−ジフェニルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(フェニル(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウム、[N−(2−(6−(3,5−ジメチルフェニル−κ−C2)ピリジン−2−イル−κ−N)フェニル)エチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン−κ−N]ジメチルハフニウムが挙げられる。
遷移金属化合物(I)としては、上記例示の化合物のチタン誘導体、ジルコニウム誘導体の他、周期律表第3〜10族遷移金属元素の誘導体でもよい。ただし、遷移金属化合物(I)は、上記例示の化合物に何ら限定されるものではない。
〔遷移金属化合物の製造方法〕
本発明で用いられる遷移金属化合物は公知の方法によって製造可能であり、特に製造方法が限定されるわけではない。以下では例として、本発明で用いられる遷移金属化合物(I)に包含される遷移金属化合物(4a)の製造方法の一例を説明する。
一実施態様は、ピリジン誘導体を得る工程(1)、アミン誘導体を得る工程(2)、工程(1)および工程(2)で得られた化合物を用いたカップリング反応によって配位子を得る工程(3)、配位子と遷移金属化合物反応させて遷移金属化合物(4a)を得る工程(4)を有する。
〈工程(1)〉
ピリジン誘導体(1a)は、例えば、ピリジン誘導体(1b)と有機金属化合物(1c)とを反応させる方法によって、合成することができる。
反応[A]中、R11〜R17はそれぞれ一般式(II)、(III)中の同一記号と同義である。Z1、Z2は水素原子または脱離基であり、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子や、トシレート基、メシレート基、トリフレート基等が挙げられる。M1は水素原子、または金属含有基であり、金属含有基としては、ジヒドロキシホウ素、ジメトキシホウ素、ピナコラートホウ素等のホウ素含有基、トリブチルスズ基などのスズ含有基、クロロマグネシウム基、ブロモマグネシウム基、ヨウ化マグネシウム基などのマグネシウム含有基、塩化マグネシウム基、臭化マグネシウム基等の亜鉛含有基、トリメトキシシリル基、トリフルオロシリル基等のケイ素含有基等が挙げられる。
工程(1)においては、いわゆるクロスカップリング反応をもちいることができる。クロスカップリング反応は、公知の反応を用いることができる。例えば、M1としてホウ素含有基を用いる鈴木・宮浦反応や、亜鉛含有基を用いる根岸反応、スズ含有基を用いる右田・小杉・Stille反応、マグネシウム含有基を用いる玉尾・熊田・Corriu反応、玉尾・檜山らによって発見されたケイ素含有基を用いるカップリング反応などが知られている。また上記の金属を必要とせず、M1として水素を用いるカップリング反応も知られている。
これらの反応は、一般的には触媒を用いて行われる。触媒は公知の触媒が用いることができ、特にパラジウム、ニッケル、ルテニウム、白金や鉄に代表される金属触媒が効果的である。これらの触媒を用いる場合は、活性炭等の担体に金属が担持されたものを用いても良いし、金属塩を用いても良い。また金属塩と配位子を併用することもでき、またあらかじめ配位子が配位したものを用いてもよい。特に好適な金属塩としては、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、トリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム、塩化ニッケル等が挙げられる。これらの金属塩と反応して触媒活性を向上させる配位子として、トリフェニルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン・テトラフルオロボレート、トリシクロヘキシルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン・テトラフルオロボレート、トリ(o―トリル)ホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンや、ジアルキルビアリールホスフィン類(Buckwald配位子)などのホスフィン類やイミダゾカルベニウム化合物等が挙げられる。
上記反応では、反応を促進するために塩基を用いてもよい。塩基としては公知のものを用いることができ、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウム、フッ化カリウム、水酸化バリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキシド、水素原子化カリウム、水素原子化ナトリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩;ジエチルアミン、アンモニア、ピロリジン、ピペリジン、アニリン、メチルアニリン、トリエチルアミン、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミド等の含窒素塩基;ブチルリチウム、メチルリチウム、フェニルリチウム等の有機アルカリ金属化合物;メチルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムクロリド等のグリニヤール試薬が挙げられる。
また必要に応じて溶媒を用いてもよい。用いる溶媒に特に制限はないが、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、デカリン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル;トリエチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、アニリン、ピリジン、アセトニトリル等のアミン、ニトリルまたは含窒素化合物;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、メトキシエタノール等のアルコール;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等のアミド;ジメチルスルホキシド;二硫化炭素等の含硫黄化合物;アセトンやメチルエチルケトン等のケトンなどの有機溶媒;水、イオン性液体などの非有機溶媒;またはこれらのうち2種以上を混合して得られる溶媒が挙げられる。
また必要に応じてアンモニウム塩等の相間移動触媒を用いてもよい。
また、反応温度は、好ましくは−100〜300℃、より好ましくは30〜200℃である。
1として水素原子を用いた場合は、上述のカップリング反応の後に、例えばEur. J. Org. Chem. 2002, 3375−3383に記載の方法等により、ハロゲン原子等の脱離基に変えてもよい。
〈工程(2)〉
アミン誘導体(2a)は対応するアルデヒドと1級アミンの脱水縮合、それに続く還元反応によって製造することが可能である。
反応[B]中、R18〜R21、R26〜R30はそれぞれ一般式(IV)、(VII])中の同一記号と同義であり、M2は上述のM1と同義である。
アミン誘導体(2a)のM2上の置換基は、反応の条件に応じて(2b)とは異なることがある。例えば(2b)におけるM2としてジヒドロキシホウ素基を使用した場合、反応溶媒としてメタノールを用いると、(2a)におけるM2はジメトキシホウ素基となることがある。またジヒドロキシホウ素基と窒素原子間で脱水縮合し、分子内環化した化合物や、分子間で脱水縮合した多量体などが考えられるが、とくに制限はない。
脱水縮合反応においては、必要に応じて触媒を用いてもよい。触媒としては、例えばマグネシウム、カルシウム、リチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、鉄、ジルコニウム、ハフニウム、ホウ素、スズ、希土類のハロゲン化物や、トリフラート、アルミナ、シリカゲル等のルイス酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等の酸類を挙げることができる。
また、縮合反応によって生成する水を取り除くことも有効である。水を取り除く方法としては、溶媒との共沸現象を利用する方法や、脱水剤を用いる方法が挙げられる。脱水剤としては、特に制限はないが、硫酸マグネシウムや硫酸ナトリウムなどの水和物を形成する化合物や、モレキュラーシーブ、ゼオライト、シリカゲル等の細孔や表面に水を吸着するもの、並びに無水酢酸や酸化リンなどの水と反応することによって水分を除去することのできる化合物が挙げられる。
溶媒としては上記の溶媒が挙げられ、反応を阻害しない限り、特に制限はない。
また、反応温度は、好ましくは−100〜300℃、より好ましくは30〜200℃である。
還元反応においては、還元剤として水素化金属化合物や水素、ヒドラジン、ギ酸等が挙げられる。これらの還元剤に特に制限はないが、水素化金属化合物としては、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素亜鉛、ボラン、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、Red−Al、トリエチルヒドロシラン等が挙げられる。接触還元法を用いる場合は、パラジウム、ニッケル、ロジウム、ルテニウム、白金、チタン等を含む化合物を触媒として用いることができる。
溶媒としては上記の溶媒が挙げられ、反応を阻害しない限り、特に制限はない。
また、反応温度は、好ましくは−100〜300℃、より好ましくは30〜200℃である。
〈工程(3)〉
工程(1)および工程(2)で得られた化合物より、クロスカップリング反応[C]を用いて配位子(3a)を製造することができる。
式[C]中、M2及び、R11〜R21、R26〜R30はそれぞれ一般式(II)、(III)、(IV)、(VII)中の同一記号と同義である。
クロスカップリング反応については工程(1)で述べた条件を用いることができる。
〈工程(4)〉
遷移金属化合物(I)に包含される遷移金属化合物(4a)は式に従って合成することが可能である。
式[D]中、M及び、R11〜R30はそれぞれ一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(VII))中の同一記号と同義であり、複数あるZはそれぞれ独立にハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、kは2〜6の整数である。MおよびZとして列挙される原子または基等は、一般式(I)の欄にて説明したMおよびLとそれぞれ同様である。
化合物(4b)としては、例えば、二価または三価のクロムフッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物;二価または三価の鉄フッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物;二価、三価または四価のバナジウムフッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物;三価または四価のチタニウムフッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物;四価のジルコニウムフッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物;四価のハフニウムフッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物、テトラベンジルチタン、テトラベンジルジルコニウム、テトラベンジルハフニウム、テトラキス(トリメチルシリルメチレン)チタン、テトラキス(トリメチルシリルメチレン)ジルコニウム、テトラキス(トリメチルシリルメチレン)ハフニウム、ジベンジルジクロロチタン、ジベンジルジクロロジルコニウム、ジベンジルジクロロハフニウムや、チタン、ジルコニウム、ハフニウムのアミド塩;またはこれらとテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンまたは1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類との錯体、ピリジン等の含窒素化合物との錯体が挙げられる。
上記反応においては、塩基を用いてもよい。例えば、アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられ;水素原子化アルカリ金属としては、水素原子化ナトリウム、水素原子化カリウムなどが挙げられ;アルカリ金属アルコキシドとしては、ナトリウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−tert−ブトキシドなどが挙げられ;有機アルカリ金属としては、メチルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウムなどが挙げられ;有機アルカリ土類金属としては、メチルマグネシウムハライド、ブチルマグネシウムハライド、フェニルマグネシウムハライド、ベンジルマグネシウムハライド、有機アミン化合物として、ジエチルアミン、アンモニア、ピロリジン、ピペリジン、アニリン、メチルアニリン、トリエチルアミン、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミド等が挙げあられ、またはこれらのうち2種以上を併用してもよい。
塩基を使用する場合、配位子と(4b)を予め混合したのちに、塩基を加えてもよく、また配位子または(4b)と塩基を予め反応させてもよい。これらの工程を複数回に分けることもできるし、任意に組み合わせることもできる。
配位子(3a)と(4b)との反応は、好ましくはモル量比(配位子(3a):(4b))=10:1〜1:10、より好ましくは2:1〜1:2、特に好ましくは1.2:1〜1:1.2で行う。塩基を使用する場合は、好ましくはモル量比(塩基:(4b))=40:1〜1:5、より好ましくは10:1〜1:3、特に好ましくは5:1〜1:1.2で行う。反応温度は、好ましくは−100〜200℃、より好ましくは−80〜120℃である。
上記反応で得られた遷移金属化合物(4a)に対しては、抽出、再結晶、昇華等の方法により、単離・精製を行うことができる。このような方法で得られる遷移金属化合物(4a)は、プロトン核磁気共鳴スペクトル、13C−核磁気共鳴スペクトル、質量分析、および元素分析、単結晶構造解析等の分析手法を用いることによって同定される。
上記反応で得られた遷移金属化合物(4a)に対しては、抽出、再結晶、昇華等の方法により、単離・精製を行うことができる。このような方法で得られる遷移金属化合物(4a)は、プロトン核磁気共鳴スペクトル、13C−核磁気共鳴スペクトル、質量分析、結晶構造解析および元素分析等の分析手法を用いることによって同定することができる。
遷移金属化合物(I)も遷移金属化合物(4a)と同様に取り扱うことができる。
〔オレフィン重合用触媒〕
本発明で用いられるオレフィン重合用触媒は、一般式(I)で表される遷移金属化合物(I)を含有する。
本発明で用いられるオレフィン重合用触媒は、さらに、
(B)(B−1)有機金属化合物、(B−2)有機アルミニウムオキシ化合物、および(B−3)遷移金属化合物(I)と反応してイオン対を形成する化合物、から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下「化合物(B)」ともいう。)を含有することが好ましい。
本発明のオレフィン重合用触媒は、さらに必要に応じて、(C)担体を含有することもできる。また、本発明のオレフィン重合用触媒は、さらに必要に応じて、(D)有機化合物成分を含有することもできる。
以下、オレフィン重合用触媒に含まれ得る遷移金属化合物(I)以外の各成分について具体的に説明する。
〈化合物(B)〉
《有機金属化合物(B−1)》
有機金属化合物(B−1)としては、例えば、一般式(B−1a)で表される有機アルミニウム化合物、一般式(B−1b)で表される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物、一般式(B−1c)で表される第2族または第12族金属のジアルキル化合物等の、第1、2族および第12、13族の有機金属化合物が挙げられる。
(B−1a):Ra mAl(ORbnpq
式(B−1a)中、RaおよびRbはそれぞれ独立に炭素数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3を満たす数であり、かつm+n+p+q=3である。有機アルミニウム化合物(B−1a)としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn−オクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、トリシクロアルキルアルミニウムが挙げられる。
(B−1b):MaAlRa4
式(B−1b)中、MaはLi、NaまたはKであり、Raは炭素数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基である。錯アルキル化物(B−1b)としては、例えば、LiAl(C254、LiAl(C7154が挙げられる。
(B−1c):Rab3
式(B−1c)中、RaおよびRbはそれぞれ独立に炭素数1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基であり、M3はMg、ZnまたはCdである。化合物(B−1c)としては、例えば、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジn−ブチルマグネシウム、エチルn−ブチルマグネシウム、ジフェニルマグネシウム、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジn−ブチル亜鉛、ジフェニル亜鉛が挙げられる。
有機金属化合物(B−1)のなかでは、有機アルミニウム化合物(B−1a)および有機亜鉛(B−1c)が好ましい。
有機金属化合物(B−1)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
《有機アルミニウムオキシ化合物(B−2)》
有機アルミニウムオキシ化合物(B−2)としては、例えば、従来公知のアルミノキサンであってもよく、特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼンに対して不溶性または難溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。従来公知のアルミノキサンは、例えば、下記(1)〜(4)の方法によって製造することができ、通常、炭化水素溶媒の溶液として得られる。
(1)吸着水を含有する化合物または結晶水を含有する塩類、例えば、塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物等の炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物を添加して、吸着水または結晶水と有機アルミニウム化合物とを反応させる方法。
(2)ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の媒体中で、トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物に、直接水、氷または水蒸気を作用させる方法。
(3)デカン、ベンゼン、トルエン等の媒体中で、トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシド等の有機スズ酸化物を反応させる方法。
(4)トリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウムと、3級アルコール、ケトン、およびカルボン酸等の炭素−酸素結合を持つ有機化合物とを反応させて生成する化合物を、熱分解反応等の非加水分解的転化をする方法。
なお、上記アルミノキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。また、回収された上記アルミノキサンの溶液から溶媒または未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解またはアルミノキサンの貧溶媒に懸濁させてもよい。
アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物としては、具体的には、有機アルミニウム化合物(B−1a)として例示したものと同一の有機アルミニウム化合物が挙げられる。これらの中でも、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、トリメチルアルミニウムが特に好ましい。
その他、有機アルミニウムオキシ化合物(B−2)としては、例えば、修飾メチルアルミノキサンが挙げられる。修飾メチルアルミノキサンとは、トリメチルアルミニウムとトリメチルアルミニウム以外のアルキルアルミニウムとを用いて調製されるアルミノキサンである。このような化合物は、一般にMMAOと呼ばれている。MMAOは、US4960878号公報およびUS5041584号公報で挙げられている方法で調製することができる。また、東ソー・ファインケム社等からもトリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとを用いて調製された、Rがイソブチル基であるアルミノキサンが、MMAOやTMAOといった名称で商業生産されている。
このようなMMAOは、各種溶媒への溶解性および保存安定性を改良したアルミノキサンであり、具体的には上記のようなベンゼンに対して不溶性または難溶性のものとは違い、脂肪族炭化水素や脂環族炭化水素に溶解するという特徴を持つ。
さらに、有機アルミニウムオキシ化合物(B−2)としては、例えば、ホウ素原子を含む有機アルミニウムオキシ化合物や、国際公開第2005/066191号パンフレット、国際公開第2007/131010号パンフレットに例示されているようなハロゲンを含むアルミノキサン、国際公開第2003/082879号パンフレットに例示されているようなイオン性アルミノキサンを挙げることもできる。
化合物(B−2)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
《遷移金属化合物(I)と反応してイオン対を形成する化合物(B−3)》
遷移金属化合物(I)と反応してイオン対を形成する化合物(B−3)(以下「イオン性化合物(B−3)」ともいう。)としては、例えば、特表平1−501950号公報、特表平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、US5321106号公報等に記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物が挙げられる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。
イオン性化合物(B−3)は、一般式(B−3a)で表される化合物が好ましい。
式(B−3a)中、Re+としては、例えば、H+、カルベニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンが挙げられる。Rf〜Riはそれぞれ独立に有機基、好ましくはアリール基である。
カルベニウムカチオンとしては、例えば、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)カルベニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)カルベニウムカチオン等の三置換カルベニウムカチオンが挙げられる。
アンモニウムカチオンとしては、例えば、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリ(n−プロピル)アンモニウムカチオン、トリイソプロピルアンモニウムカチオン、トリ(n−ブチル)アンモニウムカチオン、トリイソブチルアンモニウムカチオン等のトリアルキルアンモニウムカチオン;N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムカチオン等のN,N−ジアルキルアニリニウムカチオン;ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオン等のジアルキルアンモニウムカチオンが挙げられる。
ホスホニウムカチオンとしては、例えば、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオン等のトリアリールホスホニウムカチオンが挙げられる。
Re+としては、例えば、カルベニウムカチオン、アンモニウムカチオンが好ましく、特にトリフェニルカルベニウムカチオン、N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオンが好ましい。
カルベニウム塩としては、例えば、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリス(4−メチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(3,5−ジメチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
アンモニウム塩としては、例えば、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N−ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩が挙げられる。
トリアルキル置換アンモニウム塩としては、例えば、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(4−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(4−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムが挙げられる。
N,N−ジアルキルアニリニウム塩としては、例えば、N,N−ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
ジアルキルアンモニウム塩としては、例えば、ジ(1−プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボレートが挙げられる。
イオン性化合物(B−3)としては、その他、本出願人によって開示(例:特開2004−51676号公報)されているイオン性化合物も制限無く使用が可能である。
イオン性化合物(B−3)としては、式(B−3a)中、Rf〜Riがペンタフルオロフェニル基であることが好ましい。
イオン性化合物(B−3)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記化合物(B)がオレフィン重合用触媒に含まれる場合には、上記(B−1)有機金属化合物に加えてさらに、上記(B−2)有機アルミニウムオキシ化合物、および、(B−3)遷移金属化合物(I)と反応してイオン対を形成する化合物、から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することが好ましい一態様である。
〈担体(C)〉
担体(C)としては、例えば、無機または有機の化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体が挙げられる。遷移金属化合物(I)は、担体(C)に担持された形態で用いても良い。
《無機化合物》
担体(C)における無機化合物としては、多孔質酸化物、無機塩化物、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物が好ましい。
多孔質酸化物としては、例えば、SiO2、Al23、MgO、ZrO2、TiO2、B23、CaO、ZnO、BaO、ThO2等の酸化物、またはこれらを含む複合物もしくは混合物を使用することができる。例えば、天然または合成ゼオライト、SiO2−MgO、SiO2−Al23、SiO2−TiO2、SiO2−V25、SiO2−Cr23、SiO2−TiO2−MgOを使用することができる。これらの中でも、SiO2および/またはAl23を主成分として含有する多孔質酸化物が好ましい。
多孔質酸化物は、種類および製法によりその性状は異なる。本発明に好ましく用いられる担体は、粒径が好ましくは1〜300μm、より好ましくは3〜100μmであり;比表面積が好ましくは50〜1300m2/g、より好ましくは200〜1200m2/gであり;細孔容積が好ましくは0.3〜3.0cm3/g、より好ましくは0.5〜2.0cm3/gである。このような担体は、必要に応じて100〜1000℃、好ましくは150〜700℃で乾燥および/または焼成して使用される。粒子形状については特に制限はないが、特に好ましくは球状である。
無機塩化物としては、例えば、MgCl2、MgBr2、MnCl2、MnBr2が用いられる。無機塩化物は、そのまま用いてもよいし、ボールミル、振動ミルにより粉砕した後に用いてもよい。また、アルコール等の溶媒に無機塩化物を溶解させた後、析出剤によって微粒子状に析出させたものを用いることもできる。
粘土は、通常粘土鉱物を主成分として構成される。イオン交換性層状化合物は、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造を有する化合物であり、含有されるイオンが交換可能である。大部分の粘土鉱物はイオン交換性層状化合物である。また、これらの粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物としては、天然産のものに限らず、人工合成物を使用することもできる。また、粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物としては、粘土、粘土鉱物、または六方最密パッキング型、アンチモン型、CdCl2型、CdI2型等の層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物を例示することができる。
粘土、粘土鉱物としては、例えば、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、パイロフィライト、ウンモ群、モンモリロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石群、パリゴルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイト、ペクトライト、テニオライトが挙げられる。
イオン交換性層状化合物としては、例えば、α−Zr(HAsO42・H2O、α−Zr(HPO42、α−Zr(KPO42・3H2O、α−Ti(HPO42、α−Ti(HAsO42・H2O、α−Sn(HPO42・H2O、γ−Zr(HPO42、γ−Ti(HPO42、γ−Ti(NH4PO42・H2O等の多価金属の結晶性酸性塩が挙げられる。
粘土、粘土鉱物には、化学処理を施すことも好ましい。化学処理としては、表面に付着している不純物を除去する表面処理、粘土の結晶構造に影響を与える処理等、何れの処理も使用することができる。化学処理としては、具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理等が挙げられる。
イオン交換性層状化合物は、イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと交換することにより、層間が拡大した状態の層状化合物であってもよい。このような嵩高いイオンは、層状構造を支える支柱的な役割を担っており、通常、ピラーと呼ばれる。また、このように層状化合物の層間に別の物質を導入することをインターカレーションという。
インターカレーションするゲスト化合物としては、例えば、TiCl4、ZrCl4等の陽イオン性無機化合物、Ti(OR)4、Zr(OR)4、PO(OR)3、B(OR)3等の金属アルコキシド(Rは炭化水素基等)、[Al134(OH)247+、[Zr4(OH)142+、[Fe3O(OCOCH36+等の金属水酸化物イオンが挙げられる。これらの化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、これらの化合物をインターカレーションする際に、Si(OR)4、Al(OR)3、Ge(OR)4等の金属アルコキシド(Rは炭化水素基等)などを加水分解して得た重合物、SiO2等のコロイド状無機化合物などを共存させることもできる。
ピラーとしては、例えば、上記金属水酸化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱脱水することにより生成する酸化物が挙げられる。
担体(C)の中でも、SiO2および/またはAl23を主成分として含有する多孔質酸化物が好ましい。また、粘土または粘土鉱物も好ましく、特に好ましいものはモンモリロナイト、バーミキュライト、ペクトライト、テニオライトおよび合成ウンモである。
《有機化合物》
担体(C)における有機化合物としては、例えば、粒径が5〜300μmの範囲にある顆粒状ないしは微粒子状固体が挙げられる。具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等の炭素数2〜14のα−オレフィンを主成分として生成される(共)重合体、ビニルシクロヘキサン、スチレンを主成分として生成される(共)重合体、およびそれらの変成体を例示することができる。
〈有機化合物成分(D)〉
本発明において、有機化合物成分(D)は、必要に応じて、重合性能および生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。有機化合物(D)としては、例えば、アルコール類、フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物、アミド、ポリエーテルおよびスルホン酸塩等が挙げられる。
〈各成分の使用法および添加順序〉
オレフィン重合の際には、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、以下のような方法が例示される。以下では、遷移金属化合物(I)、化合物(B)、担体(C)および有機化合物成分(D)を、それぞれ「成分(A)〜(D)」ともいう。
(1)成分(A)を単独で重合器に添加する方法。
(2)成分(A)および成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(3)成分(A)を成分(C)に担持した触媒成分と、
成分(B)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(4)成分(B)を成分(C)に担持した触媒成分と、
成分(A)を任意の順序で重合器に添加する方法。
(5)成分(A)と成分(B)とを成分(C)に担持した触媒成分を
重合器に添加する方法。
上記(1)〜(5)の各方法においては、必要に応じて成分(D)を任意の順序で添加しても良い。上記(2)〜(5)の各方法においてはまた、各触媒成分の少なくとも2種は予め接触されていてもよい。成分(B)が担持されている上記(4)、(5)の各方法においては、必要に応じて担持されていない成分(B)を、任意の順序で添加してもよい。この場合、成分(B)は、同一でも異なっていてもよい。また、成分(C)に成分(A)が担持された固体触媒成分、成分(C)に成分(A)および成分(B)が担持された固体触媒成分は、オレフィンが予備重合されていてもよく、予備重合された固体触媒成分上に、さらに触媒成分が担持されていてもよい。また必要に応じて成分(D)が担持されていても良い。
また遷移金属化合物(I)と同様に多座配位子中に遷移金属―炭素結合を有するオレフィン重合触媒は、オレフィンが配位子中に挿入し、活性種となることが知られている(J. AM. CHEM. SOC. 2007, 129, 7831−7840)。この例の反応のように、あらかじめ配位子中にオレフィンを挿入させた後に、そのまま重合器に添加しても良いし、単離・精製を行ってから重合器に添加しても良い。
〔オレフィン重合体の製造方法〕
本発明のオレフィン重合体の製造方法は、上述のオレフィン重合用触媒の存在下で、エチレンおよび炭素数3〜100000のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィン、好ましくはエチレンおよび炭素数3〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンを重合する工程を有する。ここで「重合」とは、単独重合および共重合を総称する意味で用いる。また「オレフィン重合用触媒の存在下でオレフィンを重合する」とは、上記(1)〜(5)の各方法のように、任意の方法でオレフィン重合用触媒の各成分を重合器に添加してオレフィンを重合する態様を包含する。
本発明では、重合は、溶液重合、懸濁重合等の液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できる。液相重合法において用いられる不活性炭化水素媒体としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。不活性炭化水素媒体は1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、重合に供給されうる液化オレフィン自身を溶媒として用いる、いわゆるバルク重合法を用いることもできる。
オレフィン重合用触媒を用いてオレフィンの重合を行うに際して、オレフィン重合用触媒を構成しうる各成分の使用量は以下のとおりである。また、オレフィン重合用触媒において、各成分の含有量を以下のとおりに調節することができる。
成分(A)は、反応容積1リットル当り、通常10-10〜10-2モル、好ましくは10-8〜10-3モルとなるような量で用いられる。
成分(B−1)は、成分(B−1)と成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(B−1)/M〕が通常1〜50,000、好ましくは5〜20,0000、特に好ましくは10〜10,000となるような量で用いることができる。成分(B−2)は、成分(B−2)中のアルミニウム原子と成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔Al/M〕が通常2〜5,000、好ましくは5〜2,000となるような量で用いることができる。成分(B−3)は、成分(B−3)と成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(B−3)/M〕が通常1〜10000、好ましくは1〜2000となるような量で用いることができる。
成分(B)を連鎖移動剤として用いる場合は、生成する重合体に含まれるオレフィン単量体と成分(B)とのモル比〔オレフィン/(B)〕が通常1〜1000000、好ましくは3〜10000、とくに好ましくは10〜5000となるような量で用いることができる。
また、この場合、連鎖移動剤としては、上述の成分(B)のなかでも有機アルミニウム化合物、有機亜鉛化合物、有機マグネシウム化合物が好ましく、経済性の面から有機アルミニウム化合物が特に好ましく、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムはさらに好ましい。
成分(C)を用いる場合は、成分(A)と成分(C)との重量比〔(A)/(C)〕が好ましくは0.0001〜1、より好ましくは0.0005〜0.5、さらに好ましくは0.001〜0.1となるような量で用いることができる。
成分(D)を用いる場合は、成分(B)が成分(B−1)の場合には、モル比〔(D)/(B−1)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で、成分(B)が成分(B−2)の場合には、モル比〔(D)/(B−2)〕が通常0.005〜2、好ましくは0.01〜1となるような量で、成分(B)が成分(B−3)の場合は、モル比(D)/(B−3)〕が通常0.01〜10、好ましくは0.1〜5となるような量で用いることができる。
本発明の製造方法において、オレフィンの重合温度は、通常−50〜+200℃、好ましくは0〜180℃であり;重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧である。重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる二段以上に分けて行うこともできる。得られるオレフィン重合体の分子量は、重合系に水素等を存在させるか、重合温度を変化させるか、または成分(B)の使用量により調節することができる。
本発明の製造方法は、工業的製法において有利な高温条件下であっても、高い触媒活性を維持しつつ、任意の分子量を有するオレフィン重合体を製造することが可能である。このような高温条件下では、重合温度は、通常40℃以上、好ましくは40〜200℃、より好ましくは45〜180℃、特に好ましくは50〜180℃である。
水素は、触媒の重合活性を向上させる効果や、重合体の分子量を増加または低下させる効果が得られることがあり、好ましい添加物であるといえる。系内に水素を添加する場合、その量はオレフィン1モルあたり0.00001〜100NL程度が適当である。系内の水素濃度は、水素の供給量を調整する以外にも、水素を生成または消費する反応を系内で行う方法や、膜を利用して水素を分離する方法、水素を含む一部のガスを系外に放出することによっても調整することができる。
本発明の製造方法で得られたオレフィン重合体に対しては、上記方法で合成した後に、必要に応じて公知の触媒失活処理工程、触媒残渣除去工程、乾燥工程等の後処理工程を行ってよい。
〈オレフィン〉
本発明の製造方法において、重合反応に供給されるオレフィンは、エチレンおよび炭素数3〜100000のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィン、好ましくはエチレンおよび炭素数3〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンであり、必要に応じて2種以上のオレフィンを併用することができる。
α−オレフィンとしては、炭素数3〜30のα−オレフィンが好ましく、炭素数3〜20のα−オレフィンがより好ましく、炭素数3〜10のα−オレフィンが特に好ましい。
α−オレフィンとしては、直鎖状または分岐状のα−オレフィンが挙げられる。直鎖状または分岐状のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−イコセンが挙げられる。
また、環状オレフィン、極性基を有するオレフィン、末端水酸基化ビニル化合物、および芳香族ビニル化合物から選ばれる少なくとも1種を反応系に共存させて重合を進めることもできる。また、ポリエンを併用することも可能である。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、ビニルシクロヘキサン等のその他の成分を共重合してもよい。
環状オレフィンとしては、例えば、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレンが挙げられる。
極性基を有するオレフィンとしては、例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、ビシクロ(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物等のα,β−不飽和カルボン酸、およびこれらのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等の金属塩;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル等のα,β−不飽和カルボン酸エステル;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル等の不飽和グリシジル;
が挙げられる。
末端水酸基化ビニル化合物としては、例えば、水酸化−1−ブテン、水酸化−1−ペンテン、水酸化−1−ヘキセン、水酸化−1−オクテン、水酸化−1−デセン、水酸化−1−ウンデセン、水酸化−1−ドデセン、水酸化−1−テトラデセン、水酸化−1−ヘキサデセン、水酸化−1−オクタデセン、水酸化−1−エイコセン等の直鎖状の末端水酸基化ビニル化合物;水酸化−3−メチル−1−ブテン、水酸化−3−メチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ペンテン、水酸化−3−エチル−1−ペンテン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ペンテン、水酸化−4−メチル−1−ヘキセン、水酸化−4,4−ジメチル−1−ヘキセン、水酸化−4−エチル−1−ヘキセン、水酸化−3−エチル−1−ヘキセン等の分岐状の末端水酸基化ビニル化合物が挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン等のモノもしくはポリアルキルスチレン;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼン等の官能基含有スチレン誘導体;3−フェニルプロピレン、4−フェニルプロピレン、α−メチルスチレンが挙げられる。
ポリエンとしては、ジエンおよびトリエンから選ばれることが好ましい。重合反応に供給される全オレフィンに対して、ポリエンを0.0001〜1モル%の範囲内で用いることも好ましい態様である。
ジエンとしては、例えば、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン等のα,ω−非共役ジエン;エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の非共役ジエン;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエンが挙げられる。これらの中でも、α,ω−非共役ジエンや、ノルボルネン骨格を有するジエンが好ましい。
トリエンとしては、例えば、6,10−ジメチル−1,5,9−ウンデカトリエン、4,8−ジメチル−1,4,8−デカトリエン、5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエン、6,9−ジメチル−1,5,8−デカトリエン、6,8,9−トリメチル−1,5,8−デカトリエン、6−エチル−10−メチル−1,5,9−ウンデカトリエン、4−エチリデン−1,6,−オクタジエン、7−メチル−4−エチリデン−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン(EMND)、7−メチル−4−エチリデン−1,6−ノナジエン、7−エチル−4−エチリデン−1,6−ノナジエン、6,7−ジメチル−4−エチリデン−1,6−オクタジエン、6,7−ジメチル−4−エチリデン−1,6−ノナジエン、4−エチリデン−1,6−デカジエン、7−メチル−4−エチリデン−1,6−デカジエン、7−メチル−6−プロピル−4−エチリデン−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−1,7−ノナジエン、8−メチル−4−エチリデン−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−1,7−ウンデカンジエン等の非共役トリエン;1,3,5−ヘキサトリエン等の共役トリエンが挙げられる。これらの中でも、末端に二重結合を有する非共役トリエン、4,8−ジメチル−1,4,8−デカトリエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン(EMND)が好ましい。
ジエンまたはトリエンはそれぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、ジエンとトリエンとを組み合わせて用いてもよい。ポリエンの中でも、特にα,ω−非共役ジエンや、ノルボルネン骨格を有するポリエンが好ましい。
また上記オレフィンの1種以上を重合することによって得られる、いわゆるマクロマーを用いても良い。マクロマーを用いることで、分岐をもつ重合体を得ることができる。マクロマーの炭素数に特に制限はないが30〜100000が好ましく、50〜10000がより好ましい。マクロマーは予め製造したものを用いても良いし、マクロマーを生成することのできる触媒を用いて重合系中で製造しても良い。
本発明のオレフィン重合体の製造方法においては、供給されるオレフィンの少なくとも1種が、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンであることがより好ましくエチレン、プロピレンであることがより好ましい。
製造される重合体としては、エチレン単独重合、エチレン/プロピレン共重合、プロピレン単独重合、プロピレン/1−ブテン共重合、エチレン/プロピレン/1−ブテン共重合、エチレン/1−ブテン共重合、エチレン/1−ヘキセン共重合、エチレン/1−オクテン共重合、エチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合が好ましい。
本発明の製造方法により製造される、重合体のGPCのよって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は、特に制限はないが、通常10000〜5000000、好ましくは50000〜2000000の範囲にある。重量平均分子量が当該範囲内にあると、成形加工性に優れる点で好ましい。
本発明のオレフィン重合方法によって得られるオレフィン重合体のGPCにより測定された重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、1.0から5.0、好ましくは1.2から4.5、さらに好ましくは1.5から3.5であるが、特に制限はない。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
〔各種物性の測定法〕
1.エチレン・プロピレン共重合体のエチレン含量
日本分光社製フーリエ変換赤外分光光度計FT/IR−610を用い、プロピレンのメチル基に基づく横揺れ振動1155cm-1付近の面積とC−H伸縮振動による倍音吸収4325cm-1付近の吸光度を求め、その比から検量線(13C−NMRにて標定した標準試料を用い作成)により算出した。
2.重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)
ウォーターズ社製Alliance GPC2000を用い、濃度0.15(w/v)%の試料溶液500μlを流量1.0ml/分で移動させることにより、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)の測定を行った。
・分離カラム:TSKgel GMH6−HTおよびTSKgel GMH6−HTL
(各内径7.5mm、長さ300mmのカラムを2本ずつ用いた。)
・カラム温度:140℃
・移動相:o−ジクロロベンゼン
(0.025wt% ジブチルヒドロキシトルエン含有)
・検出器:示差屈折計
標準物質として、東ソー社製ポリスチレンを用いた。ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体は汎用校正法を用いて各重合体の分子量を算出した。Mark−Houwink係数は以下の通りとした。エチレン/オクテン共重合体、エチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体はポリスチレン換算の値を記載した。
ポリスチレン(PS)の係数 KPS=1.38×10-4、αPS=0.70
(J. V. Dawkins, J. W. Maddock, D. J. Coupe, J. Polym. Sci., Part A−2, 8, 1803 (1970) )
ポリエチレン(PE)の係数 KPE=5.06×10-4、αPE=0.7
(J. V. Dawkins, J. W. Maddock, Eur. Polym. J., 7, 1537 (1971))
ポリプロピレン(PP)の係数 KPP=2.42×10-4、αPP=0.707
(C. M. L. Atkinson, R. Dietz, Makromol. Chem., 177, 213 (1976))
エチレン−プロピレン共重合体(EPR)の係数は下式に従い計算した。
(WPEはエチレン含量/wt%)
3.ブロック共重合体の昇温溶出分別曲線(TREF曲線)、Mw、Mn
Polymer ChAR社製クロス分別クロマトグラフ CFC2を用い、濃度0.40(w/v)%の試料溶液500μlを注入し、140℃で溶解後、−20℃で冷却することで結晶化を行った。−20℃〜140℃の範囲を5℃ごとに分画し、流量1.0ml/分で移動させることにより、クロス分別クロマトグラム(CFC)測定を行い、この測定結果から、昇温溶出分別曲線(TREF曲線)を得た。標準物質として、東ソー社製ポリスチレンを用い、上述の汎用校正法を用いて各重合体の分子量を算出した。ポリマーの組成は13C−NMRから算出した平均の値を用い、各分画成分とも同じ値を用いた。溶出量が0.5wt%以下の分画成分は平均分子量の計算から除外した。
検出器 : 赤外分光光度計 IR4(Polymer ChAR)
検出波長: 3.42μm(2,920cm−1);固定
GPCカラム: Shodex HTERT−806M×3本(昭和電工)
GPCカラム温度: 140℃
移動相:o−ジクロロベンゼン、ジブチルヒドロキシトルエン含有
4.ブロック共重合体の構造解析
ブルカー・バイオスピン製AVANCEIIIcryo−500 型核磁気共鳴装置を用い、以下の条件で測定を行った。
測定核 :13C(125MHz)
測定モード: シングルパルスプロトンブロードバンドデカップリング
パルス幅 :45°
ポイント数 :64k
観測範囲 :250ppm(−55〜195ppm)
繰り返し時間 :5.5 秒
積算回数 :128 回
測定溶媒 :オルトジクロロベンゼン/ベンゼン−d6(4/1 v/v)
試料濃度 :ca. 60mg/0.6mL
測定温度 :120℃
ケミカルシフト基準 :δδシグナル:29.73ppm
5.ポリマーの不飽和結合量
〈ポリマーの不飽和結合量〉方法A)
非晶性ポリマーの不飽和結合量を、1H−NMRスペクトルより算出した。1H−NMRスペクトルは、重クロロホルム0.6ml中、サンプル20mgを溶解し、日本電子社製GSH−270を用い、室温、45°パルスを用いて、繰返し時間10秒、積算回数128回で測定した。ケミカルシフトの基準値は、テトラメチルシランを0ppmとした。5.05〜4.9ppmのピークをビニル基(2H)、4.9〜4.6ppmのピークをビニリデン基(2H)、2〜0.1ppmのピークを飽和結合(炭素1つあたり、2Hとして計算)由来のピークとし、S/N比=5以上のピークについて面積比から炭素1000個当たりの不飽和結合置換基数を算出した。
〈ポリマーの不飽和結合量〉方法B)
ポリマーの不飽和結合量を、1H−NMRスペクトルより算出した。1H−NMRスペクトルは、重水素化o−ジクロロベンゼン0.6ml中、サンプル20mgを溶解し、日本電子製ECX400P 型核磁気共鳴装置を用い、120℃、45°パルスを用いて、繰返し時間7秒、積算回数512回で測定した。ケミカルシフトの基準値は、重水素化o−ジクロロベンゼンの残留プロトンを7.1ppmとした。4.95〜4.75ppmのピークをビニル基(2H)、4.7〜4.5ppmのピークをビニリデン基(2H)、2.8〜0ppmのピークを飽和結合(炭素1つあたり、2Hとして計算)由来のピークとし、S/N比=5以上のピークについて面積比から炭素1000個当たりの不飽和結合置換基数を算出した。
6.融点(Tm)
エチレン−プロピレンブロック共重合体の融点
エスアイアイナノテクノロジー社製EXSTAR DSC6000を用い、窒素雰囲気下(30mL/min)、約6mgの試料を230℃まで昇温・10分間保持した後、10℃/分で30℃まで冷却した。この時に観測された結晶化に由来するピークのピーク頂点を結晶化温度Tcとした。30℃で1分間保持した後、10℃/分で230℃まで昇温させた時の結晶溶融ピークのピーク頂点から融点(Tm)を算出した。
エチレン−テトラシクロドデセン共重合体の融点
エスアイアイナノテクノロジー社製EXSTAR DSC6000を用い、窒素雰囲気下(30mL/min)、約7mgの試料を230℃まで昇温・10分間保持した後、10℃/分で−20℃まで冷却した。‐20℃で5分間保持した後、10℃/分で230℃まで昇温させた時のガラス転移点に由来する変曲点からからガラス転移温度(Tg)を算出した。
7.Mn(exp)/Mn(theor)
Mn(exp)とMn(theor)を以下に従い算出し、これらの比を求めた。
Mn(exp): 上述のGPCによって求めた数平均分子量Mnの値を用いた
Mn(theor)=重合体の収量(g)/([Al]×3+[遷移金属化合物])
[Al]:使用したアルミニウム化合物の量(mol)
[遷移金属化合物]:使用した遷移金属化合物の量(mol)
Mn(exp)/Mn(theor)=1であれば、連鎖移動反応によって、Al原子1mol当たり、3molの重合体が結合した化合物(重合体)が生成していることを示し、Mn(exp)/Mn(theor)=3であればAl原子1mol当たり、1molの重合体が結合した化合物(重合体)が生成していることを示す。Mn(exp)/Mn(theor)が大きな値であることは、連鎖移動剤(この場合はアルミニウム化合物)への連鎖移動反応の効率が低いことを示す。有機金属化合物(B−1)を連鎖移動剤として用いて重合を行う場合におけるMn(exp)/Mn(theor)について特に制限はないが、連鎖移動剤の使用効率の観点からMn(exp)/Mn(theor)が10以下であることが好ましく、5以下であることがより好ましい。
8.化合物および触媒の構造・純度の同定
実施例等で得られた化合物および触媒の構造・純度は、核磁気共鳴(NMR、日本電子社製GSH−270)、電解脱離質量分析(FD−MS、日本電子社製SX−102A)、単結晶X線構造解析(ブルカー・エイエックスエス株式会社製D8 VENTURE、Cu線源)等を用いて決定した。
トリイソブチルアルミニウム(TIBAL、純度97wt%、メーカー報告値)、MMAO−3Aヘキサン溶液は東ソー・ファインケム社製、トリフェニルカルベニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートは旭硝子社製を使用した。トリイソブチルアルミニウムは予め1mol/lのトルエン溶液とし、トリフェニルカルベニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートは5mmol/lのトルエン溶液として使用した。
特に断りのない限り、全ての実施例は乾燥窒素雰囲気下、乾燥溶媒を用いて行った。
〔遷移金属化合物の合成〕
[実施例1A]遷移金属化合物Aの合成
(1)ピリジン誘導体Aの合成
窒素雰囲気下、500mlの4つ口フラスコにヘキサン80ml、ジメチルアミノエタノール 7.33g(82.3mmol)を装入した。この溶液にn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.64M、100.5ml、165mmol)を氷水浴下、1時間かけて滴下した。30分撹拌した後に、2−フェニルピリジン4.26g(27.5mmol)を50分かけて滴下した。1時間15分撹拌した後に、ドライアイス/メタノール浴下で、四臭化炭素31.8g(95.8mmol)のヘキサン溶液(100ml)を2時間かけて滴下した。1時間撹拌した後に、ゆっくりと室温に戻し、16時間撹拌した。反応溶液に水を装入し、有機層を分離した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィーで精製後、メタノールを用いて再結晶することにより、表題化合物を粉末として得た。収量2.21g、収率34%。
1H−NMR (CDCl3) δ: 7.99−7.97 (1H, m), 7.97−7.94 (1H, m), 7.67 (1H, dd, J = 7.9, 1.0 Hz), 7.57 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.49−7.42 (3H, m), 7.39 (1H, dd, J = 7.7, 0.8 Hz).
(2)ボロン酸誘導体Aの合成
窒素雰囲気下、分留器を備えた200mlナスフラスコに2−ホルミルフェニルボロン酸5.07g(33.8mmol)、2,6−ジイソプロピルアニリン7.17g(40.5mmol)、トルエン9.86g、エタノール100mlを装入した。還流下で溶媒を留去しながら20時間撹拌した。メタノールを100ml加えた後、氷水浴下で水素化ホウ素ナトリウム3.81g(101mmol)を複数回に分けて加えた。室温に戻し、2時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後に、2N塩酸85mlを加えた。10%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、濾過によって固体を得た。得られた固体を水及びメタノールで洗浄した後、減圧乾燥することで、白色粉末を得た。収量5.61g。
上式で表される化合物の他、メチルエステル体や二量体(脱水縮合物)等の、複数の化合物の混合物であることが示唆されたが、このまま次の反応に用いた。
(3)配位子Aの合成
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコにトリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム32.1mg(0.0351mmol)、トリtert−ブチルホスフィン19.3mg(0.0954mmol)、ピリジン誘導体A 0.546g(2.33mmol)、ボロン酸誘導体A 0.728g(2.34mmol)、THF20g、5N水酸化ナトリウム水溶液1.52gを装入した。還流下で、18時間撹拌した後、室温に戻した。トルエン150mlを加え、有機相を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、少量のシリカゲルを用いて濾過した。溶媒を留去後、メタノールを加え、冷却した。析出した固体を濾過によって取り出し、メタノールで洗浄後、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.752g、収率77%。
1H−NMR、FD−MSにて同定した。
1H−NMR (DMSO−d6) δ: 8.12−7.99 (4H, m), 7.55−7.32 (8H, m), 6.99−6.89(3H, m), 4.06−3.94 (3H, m), 3.15−3.00 (2H, m), 0.93 (12H, d, J = 6.6 Hz).
FD−MS m/z=420.3(M+)
(4)遷移金属化合物Aの合成
窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に配位子A 0.300g(0.714mmol)、四塩化ハフニウム0.229g(0.714mmol)、トルエン17.842gを装入した。氷/アセトン浴下で、メチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液(3.0M、1.0ml、3.0mmol)を10分かけて加えた。ゆっくりと室温に戻しながら、16時間撹拌した。溶媒を留去し、トルエン20mlで可溶分を抽出した。濾過によって不溶分を取り除き、濃縮した。析出した固体をトルエンで洗浄し、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.291g、収率65%。
1H−NMR、単結晶X線構造解析にて同定した。単結晶X線構造解析に用いた結晶は、トルエンを用いて再結晶することによって得た。
1H−NMR (Toluene−d8) δ: 8.17−8.11 (1H, m), 7.74 (1H, dd, J = 7.7, 0.8 Hz), 7.65−7.59 (1H, m), 7.37 (1H, dd, J = 8.2, 1.0 Hz), 7.29−7.14 (4H, m), 7.12−6.96 (4H, m), 6.89 (1H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz), 6.80 (1H, dd, J = 7.6, 1.0 Hz), 4.37−4.26 (2H, m), 4.02 (1H, d, J = 11.5 Hz), 2.73 (1H, sept, J = 6.6 Hz), 1.51 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.47 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.78 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.61 (3H, s), 0.40 (3H, d, J = 6.6 Hz), −0.31 (3H, s).(図1参照)
[実施例1B]遷移金属化合物Bの合成
(1)ピリジン誘導体Bの合成
窒素雰囲気下、100mlの3つ口フラスコにテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム 0.693g(0.599mmol)、ナフチルボロン酸 2.50g(14.5mmol)、2,6−ジブロモピリジン 5.35g(22.6mmol)、水酸化バリウム・8水和物 7.08g(22.4mmol)、ジメトキシエタン/水(2/1) 50mlを装入し、還流下で15時間撹拌した。ヘキサン150mlを加え、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で有機相を洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た。1H−NMRにて同定した。収量2.81g、収率68%。
1H−NMR (CDCl3) δ: 8.10−8.03 (1H, m), 7.94−7.87 (2H, m), 7.71−7.47 (7H, m).
(2)ボロン酸誘導体Aの合成
窒素雰囲気下、分留器を備えた200mlナスフラスコに2−ホルミルフェニルボロン酸5.07g(33.8mmol)、2,6−ジイソプロピルアニリン7.17g(40.5mmol)、トルエン9.86g、エタノール100mlを装入した。還流下で溶媒を留去しながら20時間撹拌した。メタノールを100ml加えた後、氷水浴下で水素化ホウ素ナトリウム3.81g(101mmol)を複数回に分けて加えた。室温に戻し、2時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後に、2N塩酸85mlを加えた。10%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、濾過によって固体を得た。得られた固体を水及びメタノールで洗浄した後、減圧乾燥することで、白色粉末を得た。収量5.61g。
上式で表される化合物の他、メチルエステル体や二量体(脱水縮合物)等の、複数の化合物の混合物であることが示唆されたが、このまま次の反応に用いた。
(3)配位子Bの合成
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコにトリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム57.7mg(0.0630mmol)、トリtert−ブチルホスフィン34.4mg(0.170mmol)、ピリジン誘導体B 1.19g(4.18mmol)、ボロン酸誘導体A 1.30g、THF30ml、フッ化カリウム0.801g(13.8mmol)を装入し、50℃で18時間、還流下で2時間撹拌した。5N水酸化ナトリウム水溶液2.80mlを装入し、20時間撹拌した後、室温に戻した。トルエン150mlを加え、有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、少量のシリカゲルを用いて濾過した。溶媒を留去後、メタノールを加え、冷却した。析出した固体を濾過によって取り出し、メタノールで洗浄後、減圧乾燥することで目的物を得た。収量1.79g、収率91%。
1H−NMR、FD−MSにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 8.07 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.94−7.86 (3H, m), 7.71 (1H, dd, J = 7.1, 1.2 Hz), 7.61−7.42 (5H, m), 7.39−7.28 (4H, m), 7.01 (3H, s), 4.16 (2H, d, J = 7.3 Hz), 3.77 (1H, t, J = 7.3 Hz), 3.11 (2H, sept, J = 6.9, 6.9, 6.9 Hz), 0.98 (12H, d, J = 6.9 Hz).
FD−MS m/z=470.3(M+)
(4)遷移金属化合物Bの合成
窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に配位子B 0.400g(0.850mmol)、四塩化ハフニウム0.273g(0.852mmol)、トルエン17.831gを装入した。氷/アセトン浴下で、メチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液(3.0M、1.25ml、3.75mmol)を10分かけて加えた。ゆっくりと室温に戻しながら、23時間撹拌した。溶媒を留去し、トルエン40mlで可溶分を抽出した。濾過によって不溶分を取り除き、濃縮した。析出した固体をヘキサンで洗浄し、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.319g、収率54%。
1H−NMR、単結晶X線構造解析にて同定した。単結晶X線構造解析に用いた結晶は、トルエンを用いて再結晶することによって得た。
1H−NMR (Toluene−d8) δ: 8.32 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.25 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.83 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.70 (1H, d, J = 6.9 Hz), 7.61 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.50 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.36−7.17 (4H, m), 7.12−6.95 (4H, m), 6.89 (1H, dd, J = 7.7, 1.5 Hz), 6.79 (1H, dd, J = 7.6, 1.0 Hz), 4.34−4.23 (2H, m), 4.08 (1H, d, J = 11.5 Hz), 2.47 (1H, sept, J = 6.9Hz), 1.50 (6H, dd, J = 13.8, 6.9 Hz), 0.69 (6H, t, J = 6.3 Hz), 0.27 (3H, d, J = 6.9 Hz), −0.24 (3H, s). (図2参照)
[実施例1C]遷移金属化合物Cの合成
(1)ピリジン誘導体Cの合成
窒素雰囲気下、100mlの3つ口フラスコにトリフェニルホスフィン0.553g(2.11mmol)、酢酸パラジウム0.158g(0.704mmol)、フェナントリルボロン酸 3.12g(14.1mmol)、2,6−ジブロモピリジン 5.02g(21.2mmol)、水酸化バリウム・8水和物 6.66g(21.1mmol)、ジメトキシエタン/水(2/1) 60mlを装入し、還流下で24時間撹拌した。トルエン180mlを加え、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で有機相を洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、カラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た。収量3.11g、収率66%。1H−NMRにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 8.74 (2H, dd, J = 14.5, 8.2 Hz), 8.05 (1H, dd, J = 8.2, 1.5 Hz), 7.93 (1H, dd, J = 7.9, 1.6 Hz), 7.87 (1H, s), 7.74−7.56 (7H, m).
(2)ボロン酸誘導体Aの合成
窒素雰囲気下、分留器を備えた200mlナスフラスコに2−ホルミルフェニルボロン酸5.07g(33.8mmol)、2,6−ジイソプロピルアニリン7.17g(40.5mmol)、トルエン9.86g、エタノール100mlを装入した。還流下で溶媒を留去しながら20時間撹拌した。メタノールを100ml加えた後、氷水浴下で水素化ホウ素ナトリウム3.81g(101mmol)を複数回に分けて加えた。室温に戻し、2時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後に、2N塩酸85mlを加えた。10%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、濾過によって固体を得た。得られた固体を水及びメタノールで洗浄した後、減圧乾燥することで、白色粉末を得た。収量5.61g。
上式で表される化合物の他、メチルエステル体や二量体(脱水縮合物)等の、複数の化合物の混合物であることが示唆されたが、このまま次の反応に用いた。
(3)配位子Cの合成
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコにトリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム26.5mg(0.0289mmol)、トリtert−ブチルホスフィン15.9mg(0.0786mmol)、ピリジン誘導体C 0.644g(1.93mmol)、ボロン酸誘導体A 0.600g、THF20.0g、5N水酸化ナトリウム水溶液1.21gを装入し、還流下で19時間撹拌した。トルエン150mlを加え、有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、少量のシリカゲルを用いて濾過した。溶媒を留去後、メタノールを加え、冷却した。析出した固体を濾過によって取り出し、メタノールで洗浄後、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.914g、収率91%。
1H−NMR、FD−MSにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 8.74 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.69 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.07 (1H, dd, J = 8.4, 0.8 Hz), 7.96−7.91 (2H, m), 7.87 (1H, dd, J = 7.9, 1.3 Hz), 7.69−7.54 (6H, m), 7.41−7.28 (4H, m), 7.00 (3H, s), 4.19 (2H, d, J = 6.3 Hz), 3.82 (1H, t, J = 7.4 Hz), 3.12 (2H, sept, J = 6.9 Hz), 0.97 (12H, d, J = 6.9 Hz).
FD−MS m/z=520.3(M+)
(4)遷移金属化合物Cの合成
窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に)配位子C 0.400g(0.769mmol)、四塩化ハフニウム0.246g(0.768mmol)、トルエン18.0gを装入した。氷/アセトン浴下で、メチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液(3.0M、1.10ml、3.30mmol)を10分かけて加えた。ゆっくりと室温に戻しながら、16時間撹拌した。溶媒を留去し、トルエン50mlで可溶分を抽出した。濾過によって不溶分を取り除き、濃縮した。析出した固体をトルエンで洗浄し、減圧乾燥することで目的物を得た。NMR分析の結果より、2.6wt%のトルエンを含んでいた。収量0.467g、収率81%。1H−NMR、単結晶X線構造解析にて同定した。単結晶X線構造解析に用いた結晶は、トルエンを用いて再結晶することによって得た。
1H−NMR (Toluene−d8) δ: 8.48−8.31 (4H, m), 7.74 (1H, dd, J = 7.7, 0.8 Hz), 7.61 (1H, dd, J = 8.1, 0.8 Hz),7.46−7.39 (2H, m), 7.32−7.22(4H, m), 7.13−6.970(4H, m), 6.85 (1H, d, J = 7.6 Hz), 6.73 (1H, dd, J = 7.6, 1.0 Hz), 4.49 (1H, d, J = 11.5 Hz), 4.38 (1H, sept, J = 6.6 Hz), 4.10 (1H, d, J = 11.9 Hz), 3.21 (1H, sept, J = 6.6 Hz), 1.53 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.51 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.92 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.44 (3H, s), 0.31 (3H, d, J = 6.6 Hz), −0.03 (3H, s).(図3参照)
[実施例1D]遷移金属化合物Dの合成
(1)ピリジン誘導体Dの合成
窒素雰囲気下、100mlの3つ口フラスコにトリフェニルホスフィン0.500g(1.91 mmol)、酢酸パラジウム0.142g(0.634mmol)、ビフェニルボロン酸 2.76g(13.9mmol)、2,6−ジブロモピリジン 5.00g(21.1mmol)、水酸化バリウム・8水和物 6.65g(21.1mmol)、ジメトキシエタン/水(2/1)50mlを装入し、還流下で19時間撹拌した。トルエン150mlを加え、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で有機相を洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶液を濃縮した。析出した固体を濾過によって取り出し、表題化合物を得た。収量2.36g、収率55%。1H−NMRにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 8.08 (2H, dt, J = 8.6, 2.0 Hz), 7.76−7.58 (6H, m), 7.50−7.35 (4H, m).
(2)ボロン酸誘導体Bの合成
窒素雰囲気下、分留器を備えた200mlナスフラスコに2−ホルミルフェニルボロン酸5.30g(35.3mmol)、2,6−ジイソプロピルアニリン7.47g(42.2mmol)、トルエン9.88g、エタノール100mlを装入した。還流下で溶媒を留去しながら20時間撹拌した。メタノールを100ml加えた後、氷水浴下で水素化ホウ素ナトリウム3.96g(105mmol)を複数回に分けて加えた。室温に戻し、2時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後に、2N塩酸90mlを加えた。10%水酸化カリウム水溶液で中和し、濾過によって固体を得た。得られた固体を水で洗浄した後、減圧乾燥することで、目的物を得た。収量11.21g。
上式で表される化合物の他、メチルエステル体や二量体(脱水縮合物)等の、複数の化合物の混合物であることが示唆されたが、このまま次の反応に用いた。
(3)配位子Dの合成
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコにトリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム36.0mg(0.0289mmol)、トリtert−ブチルホスフィン22.4mg(0.111mmol)、ピリジン誘導体D 0.800g(2.58mmol)、ボロン酸誘導体B 0.805g、THF20.1g、5N水酸化ナトリウム水溶液1.57gを装入し、還流下で19.5時間撹拌した。ヘキサン150ml、トルエン100mlを加え、有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。エタノールで洗浄後、トルエン約3mlを加えた。不溶分を濾過によって取り除き、濃縮した。エタノールで洗浄後、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.644g、収率50%。1H−NMR、FD−MSにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 8.15 (2H, dt, J = 8.6, 2.0 Hz), 7.87 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.79(1H, dd, J = 7.9, 1.0 Hz), 7.68 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.66−7.60 (3H, m), 7.51−7.24 (8H, m), 7.02 (3H, s), 4.15 (2H, s), 3.85 (1H, s), 3.14 (2H, sept, J = 7.1 Hz), 1.04 (12H, d, J = 7.1 Hz).
FD−MS m/z=496.3(M+)
(4)遷移金属化合物Dの合成
窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に配位子D 0.300g(0.588mmol)、四塩化ハフニウム0.188g(0.588mmol)、トルエン18.0gを装入した。氷/アセトン浴下で、メチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液(3.0M、0.82ml、2.5mmol)を10分かけて加えた。ゆっくりと室温に戻しながら、17時間撹拌した。溶媒を留去し、トルエン30mlで可溶分を抽出した。濾過によって不溶分を取り除き、濃縮した。析出した固体をトルエンで洗浄し、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.297g、収率72%。1H−NMR、単結晶X線構造解析にて同定した。単結晶X線構造解析に用いた結晶は、トルエンを用いて再結晶することによって得た。
1H−NMR (Toluene−d8) δ: 8.53 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.77−7.71 (2H, m), 7.52−7.47 (3H, m), 7.42 (1H, dd, J = 8.2, 1.0 Hz), 7.30−6.97 (9H, m), 6.89 (1H, dd, J = 7.9, 1.6 Hz), 6.82 (1H, dd, J = 7.6, 1.0 Hz), 4.39−4.29 (2H, m), 4.04 (1H, d, J = 11.2 Hz), 2.81 (1H, sept, J = 6.9 Hz), 1.52−1.47 (6H, m), 0.81 (3H, d, J = 6.9 Hz), 0.68 (3H, s), 0.48 (3H, d, J = 6.6 Hz), −0.27 (3H, s).(図4参照)
[実施例1E]遷移金属化合物Eの合成
(1)ピリジン誘導体Eの合成
窒素雰囲気下、100mlの3つ口フラスコにトリフェニルホスフィン0.500g(1.91 mmol)、酢酸パラジウム0.144g(0.641mmol)、p−tert−ブチルフェニルボロン酸 2.48g(13.9mmol)、2,6−ジブロモピリジン 5.00g(21.1mmol)、水酸化バリウム・8水和物 6.66g(21.1mmol)、ジメトキシエタン/水(2/1)50mlを装入し、還流下で16時間撹拌した。トルエン150mlを加え、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で有機相を洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶液を濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製し、得られた化合物をエタノールとメタノールの混合溶媒から再結晶した。上澄みを濃縮し、ヘキサンで再結晶した。得られた上澄みを濃縮し、再度メタノールで再結晶した。ろ別した固体をメタノールで洗浄し、減圧乾燥することで、表題化合物を得た。収量0.710g、収率18%。1H−NMRにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 7.92 (2H, dt, J = 8.8, 2.1 Hz), 7.66 (1H, dd, J = 7.9, 0.8 Hz), 7.57 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.48 (2H, dt, J = 8.8, 2.1 Hz), 7.38 (1H, dd, J = 7.9, 1.0 Hz), 1.36 (9H, d, J = 5.9 Hz).
(2)ボロン酸誘導体Bの合成
窒素雰囲気下、分留器を備えた200mlナスフラスコに2−ホルミルフェニルボロン酸5.30g(35.3mmol)、2,6−ジイソプロピルアニリン7.47g(42.2mmol)、トルエン9.88g、エタノール100mlを装入した。還流下で溶媒を留去しながら20時間撹拌した。メタノールを100ml加えた後、氷水浴下で水素化ホウ素ナトリウム3.96g(105mmol)を複数回に分けて加えた。室温に戻し、2時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後に、2N塩酸90mlを加えた。10%水酸化カリウム水溶液で中和し、濾過によって固体を得た。得られた固体を水で洗浄した後、減圧乾燥することで、クリーム色粉末を得た。収量11.21g。上式で表される化合物の他、メチルエステル体や二量体(脱水縮合物)等の、複数の化合物の混合物であることが示唆されたが、このまま次の反応に用いた。
(3)配位子Eの合成
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコにトリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム30.8mg(0.0336mmol)、トリtert−ブチルホスフィン20.7mg(0.102mmol)、ピリジン誘導体E 0.655g(2.26mmol)、ボロン酸誘導体B 0.716g、THF20.1g、5N水酸化ナトリウム水溶液1.34gを装入し、還流下で18時間撹拌した。ヘキサン150mlを加え、有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。メタノールで洗浄後、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.561g、収率52%。1H−NMR、FD−MSにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 8.00 (2H, dt, J = 8.8, 2.1 Hz), 7.83 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.72 (1H, dd, J = 7.9, 1.0 Hz), 7.49−7.21 (7H, m), 7.02−7.01 (3H, m), 4.13−4.11 (2H, br m), 3.89 (1H, br s), 3.15 (2H, sept, J = 7.0 Hz), 1.33 (9H, s), 1.02 (12H, d, J = 6.9 Hz).
FD−MS m/z=476.3(M+)
(4)遷移金属化合物Eの合成
窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に配位子E 0.280g(0.585mmol)、四塩化ハフニウム0.189g(0.589mmol)、トルエン18.3gを装入した。氷/アセトン浴下で、メチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液(3.0M、0.82ml、2.5mmol)を10分かけて加えた。ゆっくりと室温に戻しながら、17時間撹拌した。溶媒を留去し、トルエン30mlで可溶分を抽出した。濾過によって不溶分を取り除き、濃縮した。析出した固体を再度トルエンに溶解させ、不溶物を濾過によって取り除いた。得られた溶液を濃縮し、ヘキサンで洗浄後、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.312g、収率78%。1H−NMR、単結晶X線構造解析にて同定した。単結晶X線構造解析に用いた結晶は、ヘキサンを用いて再結晶することによって得た。
1H−NMR (Toluene−d8) δ: 8.31 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.75 (1H, dd, J = 7.9, 1.0 Hz), 7.67 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.44 (1H, dd, J = 8.4, 0.8 Hz), 7.32−7.17 (4H, m), 7.10−6.89 (4H, m), 6.80 (1H, dd, J = 7.6, 1.0 Hz), 4.42−4.26 (2H, m), 4.01 (1H, d, J = 11.2 Hz), 2.85 (1H, ttt, J = 6.9, 6.9, 6.9 Hz), 1.53−1.47 (6H, m), 1.22 (9H, s), 0.81 (3H, d, J = 6.9 Hz), 0.66 (3H, s), 0.42 (3H, d, J = 6.6 Hz), −0.29 (3H, s).(図5参照)
[実施例1F]遷移金属化合物Fの合成
(1)ピリジン誘導体Dの合成
窒素雰囲気下、100mlの三口フラスコにビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン0.360g(0.649 mmol)、酢酸パラジウム0.145g(0.648mmol)、ビフェニルボロン酸 2.57g(13.0mmol)、2,6-ジブロモピリジン 3.69g(15.6mmol)、水酸化カリウム0.874g(15.6mmol)、アセトニトリル 40.7gを装入し、還流下で18時間撹拌した。水50mlを加え、ろ過によって固体を取り出した。この固体にトルエンを加え、ろ過した。得られた溶液を濃縮し、メタノールを加えた。析出した固体をろ過によって取り出し、メタノールで洗浄後、減圧乾燥することにより目的物を得た。収量1.90g。上式で表される化合物の他、不純物を含んでいることが示唆されたが、このまま次の反応に用いた。
(2)ボロン酸誘導体Fの合成
窒素雰囲気下、分留器を備えた100mlナスフラスコに2-ホルミルフェニルボロン酸2.58g(17.2mmol)、2,6-ジイソプロピルアニリン2.51g(20.7mmol)、トルエン5.01g、エタノール35.6gを装入した。還流下で溶媒を留去しながら21時間撹拌した。メタノールを50ml加えた後、氷水浴下で水素化ホウ素ナトリウム1.84g(48.6mmol)を複数回に分けて加えた。室温に戻し、2時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後に、2N塩酸30mlを加えた。10%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、濾過によって固体を得た。得られた固体を水、ヘキサンで洗浄した後、減圧乾燥することで、白色粉末1.97gを得た。
複数の化合物の混合物であることが示唆されたが、このまま次の反応に用いた。
(3)配位子Fの合成
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコにトリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム35.7mg(0.0390mmol)、トリt-ブチルホスフィン20.1mg(0.0994mmol)、(1)で得られたピリジン誘導体D 0.801g、(2)で得られたボロン酸誘導体F 0.612g、THF20.4g、5N水酸化ナトリウム水溶液1.22gを装入し、還流下で20時間撹拌した。トルエン150mlを加え、有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。メタノール、エタノール、ヘキサンで洗浄後、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.841g、収率35%(ビフェニルボロン酸に対して)。1H−NMR、FD−MSにて同定した。
1H−NMR(CDCl3)δ: 8.13 (2H, dt, J = 8.6, 2.0 Hz), 7.84 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.77-7.62 (6H, m), 7.51-7.27 (7H, m), 7.19 (1H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz), 6.91 (2H, d, J = 7.6 Hz), 6.77 (1H, dd, J = 8.1, 6.8 Hz), 4.23 (2H, d, J = 6.3 Hz), 4.04 (1H, t, J = 6.4 Hz), 2.08 (6H, s).
FD−MS m/z=440.2(M+)
(4)遷移金属化合物Fの合成
窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に(3)で得られた配位子F0.400g(0.909mmol)、四塩化ハフニウム0.291g(0.908mmol)、トルエン18.0gを装入した。氷/アセトン浴下で、メチルマグネシウムブロミドのエーテル溶液(3.0M、1.25ml、3.75mmol)を10分かけて加えた。ゆっくりと室温に戻しながら、16時間撹拌した。溶媒を留去し、トルエン30mlで可溶分を抽出した。濾過によって不溶分を取り除き、濃縮した。析出した固体を再度トルエンに溶解させ、不溶物を濾過によって取り除いた。得られた溶液を濃縮し、ヘキサンを加え、不要物を濾過によって取り除いた。得られた溶液を濃縮し、−20℃で再結晶を行った。析出した固体をろ過によって取り出し、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.478g、収率81%。
1H−NMR、単結晶X線構造解析にて同定した。単結晶X線構造解析に用いた結晶は、トルエンを用いて再結晶することによって得た。
1H−NMR(Toluene−d8) δ: 8.54 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.73 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.53−7.40 (5H, m), 7.24−6.970(8H, m), 6.88−6.73 (3H, m), 4.37 (1H, d, J = 11.5 Hz), 3.77 (1H, d, J = 11.5 Hz), 2.71 (3H, s), 1.76 (3H, s), 0.64 (3H, s), −0.26 (3H, s).(図6参照)
[実施例1G]遷移金属化合物Gの合成
(1)ピリジン誘導体Gの合成
窒素雰囲気下、100mlの三口フラスコにテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.0845g(0.073mmol)、p−フルオロフェニルボロン酸 2.40g(17.2mmol)、2,6−ジブロモピリジン 3.39g(14.3mmol)、炭酸ナトリウム1.97g(18.6mmol)、エタノール40mlを装入し、還流下で18時間撹拌した。水50mlを加え、ヘキサン150mlで抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶液を濃縮し、減圧蒸留によって目的物を得た。収量1.09g。上式で表される化合物の他、不純物を含んでいることが示唆されたが、このまま次の反応に用いた。
(2)配位子Gの合成
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコにトリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム68.8mg(0.0751mmol)、トリt-ブチルホスフィン48.0mg(0.237mmol)、(1)で得られたピリジン誘導体G 0.9469g、実施例01D(2)で得られたボロン酸誘導体B 0.938g、THF20.0g、5N水酸化ナトリウム水溶液1.89gを装入し、還流下で18時間撹拌した。トルエン100mlを加え、有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製後、減圧下、220℃に加熱し、揮発分を取り除いた。FD−MS分析より、目的物を含む混合物であることが示唆されたが、このまま次の反応に用いた。収量1.06g。
FD−MS m/z=438.3(M+)
(3)遷移金属化合物Gの合成
窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に(2)で合成した配位子G 0.408g、四塩化ハフニウム0.288g(0.900mmol)、トルエン18.3gを装入した。氷/アセトン浴下で、メチルマグネシウムブロミドのエーテル溶液(3.0M、1.25ml、3.75mmol)を10分かけて加えた。ゆっくりと室温に戻しながら、22時間撹拌した。溶媒を留去し、トルエン30mlで可溶分を抽出した。濾過によって不溶分を取り除き、濃縮した。析出した固体を再度トルエンに溶解させ、不溶物を濾過によって取り除いた。得られた溶液を濃縮し、ペンタンを加えた。析出した固体をろ過によって取り出し、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.440g、収率81%。
1H−NMR、単結晶X線構造解析にて同定した。単結晶X線構造解析に用いた結晶は、トルエンを用いて再結晶することによって得た。
1H−NMR(Toluene−d8) δ:7.96 (1H, dd, J = 7.9, 2.6 Hz), 7.72 (1H, dd, J = 7.7, 0.6 Hz), 7.47(1H, dd, J = 8.6, 4.6 Hz), 7.28−7.14 (4H, m), 7.12−7.01 (2H, m), 6.95 (1H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz), 6.87 (1H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz), 6.83−6.75(2H, m), 4.34−4.19 (2H, m), 3.99 (1H, d, J = 11.2 Hz), 2.65 (1H, sept, J = 6.9 Hz), 1.46(6H, t, J = 6.8 Hz), 0.76 (3H, d, J = 6.9 Hz), 0.55(3H, s), 0.42 (3H, d, J = 6.6 Hz), −0.34(3H, s).(図7参照)
[実施例1H]遷移金属化合物Hの合成
(1)ピリジン誘導体Hの合成
窒素雰囲気下、100mlの三口フラスコにビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン0.230g(0.415 mmol)、酢酸パラジウム0.0928g(0.413mmol)、p−メトキシフェニルボロン酸 2.50g(16.5mmol)、2,6−ジブロモピリジン 4.68g(19.8mmol)、水酸化カリウム1.25g(22.2mmol)、アセトニトリル 39.9gを装入し、還流下で19時間撹拌した。トルエン250mlを加え、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶液を濃縮した。メタノールを加え、析出した固体をろ過によって取り出し、トルエンで洗浄後、減圧乾燥することにより目的物を得た。収量1.54g。収率35%
1H−NMRによって同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 7.95(2H, dt, J = 9.5, 2.6 Hz), 7.62−7.51 (2H, m), 7.34 (1H, dt, J = 7.6, 0.7 Hz), 6.98 (2H, dt, J = 9.5, 2.6 Hz), 3.86 (3H, s).
(2)配位子Hの合成
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコにトリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム41.5mg(0.0456mmol)、トリt-ブチルホスフィン27.7mg(0.137mmol)、(1)で得られたピリジン誘導体H 0.804g(3.04mmol)、、実施例01D(2)で得られたボロン酸誘導体B 3.03g、THF20.1g、5N水酸化ナトリウム水溶液1.51gを装入し、還流下で24時間撹拌した。トルエン150mlを加え、有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで目的物を得た。収量1.13g、収率82%。
H−NMR、FD−MSにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ:8.02 (2H, dt, J = 9.3, 2.5 Hz), 7.81(1H, t, J = 7.7 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 8.1, 0.8 Hz), 7.47(1H, dd, J = 7.3, 1.6 Hz), 7.38−7.22 (4H, m), 7.02−7.01 (3H, m), 6.94 (2H, dt, J = 9.6, 2.6 Hz), 4.13 (2H, s), 3.83 (4H, s + br s), 3.12 (2H,sept, J = 6.9 Hz), 1.02(12H, d, J = 6.9 Hz).
FD−MS m/z=450.3(M+)
(3)遷移金属化合物Hの合成
窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に(2)で合成した配位子H 0.400g(0.888mmol)、四塩化ハフニウム0.285g(0.891mmol)、トルエン18.0gを装入した。氷/アセトン浴下で、メチルマグネシウムブロミドのエーテル溶液(3.0M、1.25ml、3.75mmol)を10分かけて加えた。ゆっくりと室温に戻しながら、17時間撹拌した。溶媒を留去し、トルエン30mlで可溶分を抽出した。濾過によって不溶分を取り除き、濃縮した。析出した固体を再度トルエンに溶解させ、不溶物を濾過によって取り除いた。得られた溶液を濃縮し、ペンタンを加え、析出した固体をろ過によって取り出し、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.495g、収率85%。
1H−NMR、単結晶X線構造解析にて同定した。単結晶X線構造解析に用いた結晶は、トルエンを用いて再結晶することによって得た。
1H−NMR(Toluene−d8) δ: 7.77−7.74 (2H, m), 7.61 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.32−7.26 (2H, m), 7.24−7.15(2H, m), 7.11−6.97 (3H, m), 6.90(1H, dd, J = 7.9, 1.6 Hz), 6.82 (1H, dd, J = 8.6, 3.0 Hz), 6.76 (1H, dd, J = 7.3, 1.0 Hz), 4.42−4.26 (2H, m), 4.03 (1H, d, J = 11.2 Hz), 3.32 (3H, s), 2.80 (1H, sept, J = 6.9 Hz), 1.52 (3H, d, J = 6.9 Hz), 1.47 (3H, d, J = 6.9 Hz), 0.81(3H, d, J = 6.9 Hz), 0.62 (3H, s), 0.50(3H, d, J = 6.9 Hz), −0.29 (3H, s).(図8参照)
[実施例1I]遷移金属化合物Iの合成
(1)ピリジン誘導体Aの合成
窒素雰囲気下、100mlの三口フラスコにビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロライド 0.528g(0.722mmol)、フェニルボロン酸 1.93g(15.8mmol)、2,6−ジブロモピリジン 5.00g(21.1mmol)、水酸化カリウム2.67g(47.5mmol)、アセトニトリル 約50mlを装入し、還流下で18時間撹拌した。トルエン250mlを加え、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶液を濃縮した。減圧下に蒸留し、白色固体1.98gを得た。このうち1.41gをメタノールを用いて再結晶することにより目的物を得た。収量0.492g。収率18.6%
(2)6−ブロモ−1,1,4,4,7−ペンタメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン
窒素雰囲気下、300ml四つ口フラスコに2,5−ジクロロ-2,5−ジメチルヘキサン10.0g(58.5mmol)、o-ブロモトルエン18.6g(101mmol)、ヘキサン100ml、塩化アルミニウム0.0987g(0.740mmol)を装入した。還流下で2時間撹拌した。塩化アルミニウム0.303g(2.27mmol)を追加し、還流下で1時間撹拌した。さらに塩化アルミニウム0.504g(3.78mmol)を装入し、還流下で19時間撹拌した。ヘキサン150mlを加えた後、水で2回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた固体をメタノールで洗浄した後、減圧乾燥することで、目的物11.2gを得た。収率52%。
1H−NMRにて同定した。
1H−NMR (CDCl3)δ: 7.42 (1H, s), 7.14 (1H, s), 2.34 (3H, s), 1.65 (4H, s), 1.25 (12H, s).
(3)6−ブロモ−7−(ブロモメチル)−1,1,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン
窒素雰囲気下、100ml四つ口フラスコに(2)で合成した 6−ブロモ−1,1,4,4,7−ペンタメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン3.54g(12.6mmol)、ブロモコハク酸イミド 2.70g(102mmol)、四塩化炭素50ml、塩化アルミニウム0.0987g(0.740mmol)を装入した。別途用意したシュレンク管に、過酸化ベンゾイル(75wt%、湿潤品)1.57g(4.83mmol)、四塩化炭素約10mlを装入し、撹拌した後、四塩化炭素相をデカントによって取り出し、先に用意した四つ口フラスコに加えた。還流下で4時間撹拌した。同様にして用意した過酸化ベンゾイル(75wt%、湿潤品)0.773g(2.37mmol)の四塩化炭素溶液を加え、還流下で4時間撹拌した。同様にして用意した過酸化ベンゾイル(75wt%、湿潤品)0.413g(1.27mmol)の四塩化炭素溶液、及びブロモコハク酸イミド0.713g(4.01mmol)を加え、還流下で20時間撹拌した。ヘキサン100mlを加えた後、ろ過によって不溶物を取り除いた。ろ液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することで、目的物2.90gを得た。収率 64%
1H−NMRにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 7.45 (1H, s), 7.36 (1H, s), 4.57 (2H, s), 1.66(4H, s), 1.26 (6H, s), 1.26 (6H, s).
(4)N−((3−ブロモ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコに2,6−ジイソプロピルアニリン 1.59g(8.97mmol)、THF 20.5gを装入した。ドライアイス/アセトン浴下でn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.60M、5.3ml、8.5mmol)を20分かけて滴下した。ゆっくりと室温に戻しながら、3.5時間撹拌した。100mlの三口フラスコに(3)で合成した6−ブロモ−7−(ブロモメチル)−1,1,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン2.99g(8.27mmol)、THF約25mlを挿入した。ドライアイス/アセトン浴下、先に調整したリチウム−2,6−ジイソプロピルアニリド溶液を40分かけて加えた。室温に戻しながら18時間撹拌した。ヘキサン300mlを加えた後、水で3回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶液を濃縮した。メタノールを加え、析出した固体をろ過によって取り出し、減圧乾燥することで目的物3.25gを得た。収率 86%
1H−NMRにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 7.46 (1H, s), 7.15 (1H, s), 7.10−7.01 (3H, m), 4.08 (2H, d, J = 7.3 Hz), 3.48 (1H, t, J = 7.3 Hz), 3.24 (2H, sept, J = 6.8 Hz), 1.64 (4H, s), 1.26 (6H, s), 1.18 (12H, d, J = 6.8 Hz), 1.14 (6H, s).
(5)2,6−ジイソプロピル−N−((5,5,8,8−テトラメチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ヂオキサボロラン−2−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)メチル)アニリン
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコに(4)で合成したN−((3−ブロモ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)メチル)−2,6−ジイソプロピルアニリン1.00g(2.21mmol)、ビスピナコレートジボロン0.840g(3.31mmol)、酢酸カリウム 0.6483g(6.61mmol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロライド 0.481g(0.657mmol)、ジメチルスルホキシド約20mlを装入した。80℃で93時間撹拌した。トルエン200mlを加えた後、水で3回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで目的物0.510gを得た。収率 46%
1H−NMRにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 7.79 (1H, s), 7.05−6.95 (4H, m), 4.18 (2H, d, J = 7.9 Hz), 3.98 (1H, t, J = 7.9 Hz), 3.31 (2H, sept, J = 6.9 Hz), 1.64−1.59 (4H, m), 1.36 (12H, s), 1.28 (6H, s), 1.15 (12H, d, J = 6.9 Hz), 1.08 (6H, s)
(6)配位子Iの合成
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコに(5)で合成した2,6−ジイソプロピル−N−((5,5,8,8−テトラメチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ヂオキサボロラン−2−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)メチル)アニリン 0.506g(1.00mmol)、(1)で合成した2−ブロモ−5−フェニルピリジン 0.235g(1.00mmol)、トリスベンジリデンアセトンジパラジウム 0.0230g(0.0251mmol)、トリt-ブチルホスフィン 0.0155g(0.0766mmol)、5N化ナトリウム水溶液0.605g、THF約25mlを装入し、80℃で19時間撹拌した。トルエン150mlを加えた後、水で3回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。ヘキサンを加えて、析出した固体をろ過によって取り出し、メタノールで洗浄することで目的物0.428gを得た。収率 80%
1H−NMR、FD−MSにて同定した。
1H−NMR (Toluene−d8) δ: 8.21−8.15 (1H, m), 7.86 (1H, s), 7.68−7.62 (1H, m), 7.38 (1H, dd, J = 8.2, 0.7 Hz), 7.24−7.15 (4H, m), 7.13−6.89 (4H, m), 4.42 (1H, sept, J = 6.6 Hz), 4.30 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.04 (1H, d, J = 11.2 Hz), 2.83 (1H, sept, J = 6.6 Hz), 1.67−1.57 (10H, m), 1.45 (3H, s), 1.33 (3H, s), 1.29 (3H, s), 1.15 (3H, s), 0.82 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.59 (3H, s), 0.43 (3H, d, J = 6.6 Hz), −0.41 (3H, s).
FD−MS m/Z=530.4
(7)遷移金属化合物Iの合成
窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に(6)で合成した配位子化合物I 0.416g(0.783mmol)、四塩化ハフニウム0.251g(0.784mmol)、トルエン約20mlを装入した。氷/アセトン浴下で、メチルマグネシウムブロミドのエーテル溶液(3.0M、1.20ml、3.6mmol)を10分間かけて加えた。ゆっくりと室温に戻しながら、17時間撹拌した。溶媒を留去し、トルエン30mlで可溶分を抽出した。濾過によって不溶物を取り除き、濃縮した。析出した固体を再度トルエンに溶解させ、不溶物を濾過によって取り除いた。得られた溶液を濃縮し、ヘキサンを加え、析出した固体をろ過によって取り出し、減圧乾燥することで目的物を得た。収量0.413g、収率71%。
1H−NMRにて同定した。
1H−NMR (Toluene−d8) δ: 8.21−8.15 (1H, m), 7.86 (1H, s), 7.68−7.62 (1H, m), 7.38 (1H, dd, J = 8.2, 0.7 Hz), 7.24−7.151(4H, m), 7.13−6.89 (4H, m), 4.42 (1H, sept, J = 6.6 Hz), 4.30(1H, d, J = 11.2 Hz), 4.04 (1H, d, J = 11.2 Hz), 2.83 (1H, sept, J = 6.6 Hz), 1.67−1.57(10H, m), 1.45 (3H, s), 1.33 (3H, s), 1.29 (3H, s), 1.15 (3H, s), 0.82 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.59 (3H, s), 0.43 (3H, d, J = 6.6 Hz), −0.41 (3H, s).
[合成例1a]遷移金属化合物aの合成
Organometallics 2011, 30, 3318−3329を参考に合成した。
[合成例1b]遷移金属化合物bの合成
(1)ピリジン誘導体bの合成
窒素雰囲気下、100mlの3つ口フラスコに1−ブロモ−3,5−ジ−tert−ブチルベンゼン2.50g(9.29 mmol)、THF 50mlを装入した。ドライアイス/アセトン浴で冷却下、n−ブチルリチウム/ヘキサン(1.60M、6.4ml、10mmol)を13分間かけて滴下した。30分後、トリメトキシボロン1.18g(11.3mmol)を装入した。徐々に室温に戻しながら、4時間撹拌した。減圧下に溶媒を留去した。ここへ2,6−ジブロモピリジン2.18g(9.18mmol)、トリフェニルホスフィン0.329g(1.26mmol)、酢酸パラジウム0.094g(0.42mmol)、5N水酸化ナトリウム水溶液6.51g、THF20.1gを挿入し、還流下で17時間撹拌した。ヘキサン150mlを加え、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で有機相を洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶液を濃縮した。カラムクロマトグラフィーで精製し、得られた化合物をメタノールで洗浄することで、表題化合物を得た。収量0.618g、収率19 %。1H−NMRにて同定した。
1H−NMR (CDCl3) δ: 7.77 (2H, d, J = 1.8 Hz), 7.65 (1H, dd, J = 7.6, 1.0 Hz), 7.57 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.51 (1H, t, J = 1.8 Hz), 7.39 (1H, dd, J = 7.6, 1.0 Hz), 1.36 (18H, d, J = 10.2 Hz).
(2)ボロン酸誘導体Bの合成
窒素雰囲気下、分留器を備えた200mlナスフラスコに2−ホルミルフェニルボロン酸5.30g(35.3mmol)、2,6−ジイソプロピルアニリン7.47g(42.2mmol)、トルエン9.88g、エタノール100mlを装入した。還流下で溶媒を留去しながら20時間撹拌した。メタノールを100ml加えた後、氷水浴下で水素化ホウ素ナトリウム3.96g(105mmol)を複数回に分けて加えた。室温に戻し、2時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後に、2N塩酸90mlを加えた。10%水酸化カリウム水溶液で中和し、濾過によって固体を得た。得られた固体を水で洗浄した後、減圧乾燥することで、クリーム色粉末を得た。収量11.21g。上式で表される化合物の他、メチルエステル体や二量体(脱水縮合物)等の、複数の化合物の混合物であることが示唆されたが、このまま次の反応に用いた。
(3)配位子bの合成
窒素雰囲気下、50mlギルダールフラスコにトリス(ベンジリデンアセトン)ジパラジウム18.7mg(0.0202mmol)、トリtert−ブチルホスフィン11.1mg(0.0549mmol)、(ピリジン誘導体b0.2834g、ボロン酸誘導体b0.283g、THF20.0g、5N水酸化ナトリウム水溶液0.537gを装入し、還流下で16時間撹拌した。ヘキサン150mlを加え、有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで目的物を得た。収量0.4211g。
1H−NMR、FD−MSより、少量の不純物を含むことが示唆されたが、このまま次の反応に用いた。
FD−MS m/z=532.4(M+)
(4)遷移金属化合物bの合成
窒素雰囲気下、30mlシュレンク管に(3)で得られた配位子bを0.398g、四塩化ハフニウム0.242g(0.755mmol)、トルエン19.18gを装入した。氷/アセトン浴下で、メチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液(3.0M、1.0ml、3.1mmol)を10分かけて加えた。ゆっくりと室温に戻しながら、21時間撹拌した。溶媒を留去し、ヘキサン20mlで可溶分を抽出した。濾過によって不溶分を取り除き、濃縮した。再びヘキサン5mlに溶解させ、不溶物を濾過によって取り除いた。得られた溶液を濃縮し、ヘキサンを加え、不要物を濾過によって取り除いた。得られた溶液を濃縮し、ペンタンを用いて−20℃で再結晶を行った。析出した固体をろ過によって取り除き、得られた溶液を濃縮後、再度ペンタンで再結晶を行った。析出した固体をろ過によって取り出し、減圧乾燥することで目的物を得た。収量65.8mg。
1H−NMR、X線結晶構造解析にて同定した。
1H−NMR (Toluene−d8) δ: 8.01(2H, d, J = 2.0 Hz), 7.88 (1H, dd, J = 7.4, 1.2 Hz), 7.56 (1H, t, J = 1.8 Hz), 7.46 (1H, dd, J = 7.9, 1.0 Hz), 7.31−6.94 (8H, m), 4.91 (2H, s), 3.48 (2H, sept, J = 6.9 Hz), 1.33 (18H, s), 1.16 (6H, d, J = 6.9 Hz), 1.00 (6H, d, J = 6.6 Hz), 0.092 (9H, s).(図9参照)
[合成例1c]遷移金属化合物cの合成
特開2004−16874のジルコニウム化合物の合成例を参考に、四塩化ハフニウムを用いて合成した。
[合成例1d]遷移金属化合物dの合成
特開2004−16874のジルコニウム化合物の合成例を参考に、四塩化ハフニウムを用いて合成した。
[実施例2A〜2L] エチレン重合
充分に窒素置換した内容積500mlのガス流通式ガラス製重合器に、溶媒250mlを入れた。表1に記載の重合温度、常圧にてエチレンを150リットル/時間で流通し、系を充分に飽和させた。次いで、アルミニウム化合物を加えた。ここに遷移金属化合物(触媒)のトルエン溶液、トリフェニルカルベニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(遷移金属化合物に対し2当量)のトルエン溶液を加えた。系を表1に記載の重合温度に保ったまま重合した。重合の停止は少量のイソブチルアルコールを加え、ガスの供給を停止することにより行った。得られた重合溶液を、使用した溶媒の種類によって以下の通り処理した。
トルエンを使用した場合:濃塩酸1mlを含む2Lのメタノール中に加え、十分撹拌した。析出した重合体をろ過によって取り出し、メタノールで洗浄し、減圧下、80℃で10時間乾燥した。
n−デカンを使用した場合:重合溶液を濃塩酸1ml/メタノール700ml/アセトン800mlの混合溶媒(に入れて充分に攪拌し、濾過した。ポリマーを大量のメタノールにて洗浄し、減圧下、120℃で10時間乾燥した。重合条件及び結果を表1にまとめた。不飽和結合量は方法B)によって求めた。
[比較例2A、2B] エチレン重合
実施例2Aと同様に行った。重合条件及び結果を表1にまとめた。
[実施例3A〜3K] プロピレン重合
充分に窒素置換した内容積500mlのガス流通式ガラス製重合器に、トルエン250mlを入れ、50℃、常圧にて、プロピレンを150リットル/時間で流通し、系を充分に飽和させた。次いで、アルミニウム化合物を加えた。ここに遷移金属化合物(触媒)のトルエン溶液、トリフェニルカルベニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(遷移金属化合物に対し2当量)のトルエン溶液を加えた。系を50℃に保ったまま重合した。重合の停止は少量のイソブチルアルコールを加え、ガスの供給を停止することにより行った。重合溶液は、得られた重合体の性状に合わせて以下のa)、b)、c)いずれかの方法で処理した後、減圧下、80℃で10時間乾燥した。重合条件及び結果を表2にまとめた。不飽和結合量は方法A)によって求めた。
処理a)
得られた重合溶液を、濃塩酸1mlを含む2Lのメタノール中に加え、十分撹拌した。析出した重合体をろ過によって取り出し、メタノールで洗浄した。
処理b)
得られた重合溶液を1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水を用いて洗浄した後に、硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。乾燥剤をろ別後、減圧下に濃縮した。
処理c)
処理b)の方法によって得られた重合体に少量のトルエンを加えたのちに、処理a)の方法で重合体を分離した。
[比較例3A、3B] プロピレン重合
実施例3Aと同様に行った。重合条件及び結果を表2にまとめた。
[実施例4A〜4H] エチレン/プロピレン共重合
充分に窒素置換した内容積500mlのガス流通式ガラス製重合器に、トルエン250mlを入れ、50℃、常圧にてエチレンとプロピレンの混合ガス(体積比1:1)を150リットル/時間で流通し、系を充分に飽和させた。次いで、アルミニウム化合物を加えた。ここに遷移金属化合物(触媒)のトルエン溶液、トリフェニルカルベニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(遷移金属化合物に対し2当量)のトルエン溶液を加えた。系を50℃に保ったまま重合した。重合の停止は少量のイソブチルアルコールを加え、ガスの供給を停止することにより行った。重合溶液は、得られた重合体の性状に合わせて[実施例3A〜F]のa)、b)、c)いずれかの方法で処理した後、減圧下、80℃で10時間乾燥した。不飽和結合量は方法A)によって求めた。重合条件及び結果を表3にまとめた。
[比較例4A] エチレン/プロピレン共重合
実施例4Aと同様に行った。重合条件及び結果を表3にまとめた。
[実施例5A〜5C] エチレン/オクテン共重合
充分に窒素置換した内容積500mlのガス流通式ガラス製重合器に、n−デカン250ml及びオクテンを所定量入れた。100℃、常圧にてエチレンを150リットル/時間で流通し、系を充分に飽和させた。次いで、アルミニウム化合物を加えた。ここに遷移金属化合物(触媒)のトルエン溶液、トリフェニルカルベニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(遷移金属化合物に対し2当量)のトルエン溶液を加えた。系を100℃に保ったまま重合した。重合の停止は少量のイソブチルアルコールを加え、ガスの供給を停止することにより行った。得られた重合溶液を濃塩酸1ml/メタノール700ml/アセトン800mlの混合溶媒に入れて充分に攪拌し、濾過した。ポリマーを大量のメタノールにて洗浄し、減圧下、120℃で10時間乾燥した。重合条件及び結果を表4にまとめた。
[比較例5A] エチレン/オクテン共重合
実施例5Aと同様に行った。重合条件及び結果を表4にまとめた。
[実施例6A〜6C] エチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合
充分に窒素置換した内容積500mlのガス流通式ガラス製重合器に、n−デカン250ml、及び5−エチリデン−2−ノルボルネンを所定量入れ、100℃、常圧にてエチレンとプロピレンの混合ガス(体積比1:1)を150リットル/時間で流通し、系を充分に飽和させた。次いで、アルミニウム化合物を加えた。ここに遷移金属化合物(触媒)のトルエン溶液、トリフェニルカルベニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(遷移金属化合物に対し2当量)のトルエン溶液を加えた。系を100℃に保ったまま重合した。重合の停止は少量のイソブチルアルコールを加え、ガスの供給を停止することにより行った。得られた重合溶液を濃塩酸1ml/メタノール700ml/アセトン800mlの混合溶媒に入れて充分に攪拌し、濾過した。ポリマーを大量のメタノールにて洗浄し、減圧下、120℃で10時間乾燥した。重合条件及び結果を表5にまとめた。
[比較例6A] エチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合
実施例6Aと同様に行った。重合条件及び結果を表5にまとめた。
[実施例7A] エチレン/プロピレンブロック共重合
充分に窒素置換した内容積500mlのガス流通式ガラス製重合器に、n−デカン250mlを入れ、100℃、常圧にて、エチレンを150リットル/時間で流通し、系を充分に飽和させた。次いで、トリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(1mol/l)を0.50ml加えた。ここに遷移金属化合物Aの2mmol/lトルエン溶液1.00ml、トリフェニルカルベニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの5mmol/lトルエン溶液0.80mlを加えた。系を100℃に保ったまま3分間重合した。エチレンの供給を停止し、窒素ガスを150リットル/時間で10分間、流通させた。窒素ガスを停止し、プロピレンを150リットル/時間で流通した。1分後、遷移金属化合物(触媒)の2mmol/lトルエン溶液3.00ml、トリフェニルカルベニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの5mmol/lトルエン溶液0.80mlを加えた。重合の停止は少量のイソブチルアルコールを加え、ガスの供給を停止することにより行った。得られた重合溶液を、濃塩酸1mlを含むメタノール700ml、アセトン800mlの混合溶媒中に加え、十分撹拌した。析出した重合体をろ過によって取り出し、メタノールで洗浄し、減圧下、120℃で10時間乾燥した。
得られたポリマーは4.16gであった。DSC測定の結果、融点は120.3℃であった。また、プロピレン含量は15.4mol%、ポリプロピレン(PP)部分立体規則性(mm/mr/rr)は16.9/48.2/34.9、PP部異種結合(2,1−挿入)量は 2.9%であった。不飽和結合量は方法B)によって求めた。13C−NMR測定結果を図10に示す。また、13C−NMRより求めた、炭素1000個あたりの、末端構造A、末端構造B、および末端構造Cの含有量、ならびに〈ポリマーの不飽和結合量〉方法B)によって求めた、炭素1000個あたりの、末端ビニル基、および末端ビニリデン基の含有量を表6に示す。なお末端構造A、B、およびCは図10に示されたものである。さらに、CFC測定から得られたTREF曲線を図11に示す。
[実施例8A〜8D] エチレン/テトラシクロドデセン共重合
充分に窒素置換した内容積500mlのガス流通式ガラス製重合器に、シクロヘキサン250ml、及び1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン(テトラシクロドデセンまたはTDと記載する)を所定量入れ、50℃、常圧にてエチレンガスを150リットル/時間で流通し、系を充分に飽和させた。次いで、MMAO-3A溶液(Al量として0.30mmol)を加えた。ここに遷移金属化合物(触媒)のトルエン溶液、トリフェニルカルベニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(遷移金属化合物に対し2当量)のトルエン溶液を加えた。系を50℃に保ったまま10分間重合した。重合の停止は少量のメタノールを加え、ガスの供給を停止することにより行った。得られた重合溶液を濃塩酸1ml/メタノール700ml/アセトン800mlの混合溶媒に入れて充分に攪拌し、濾過した。ポリマーを大量のメタノールにて洗浄し、減圧下、120℃で10時間乾燥した。重合条件及び結果を表7にまとめた。
本発明の課題は、触媒活性に優れ、かつより有用なオレフィン重合体を与えるオレフィン重合触媒、オレフィン重合体の製造方法を提供することができ、工業的に極めて価値がある。

Claims (7)

  1. 下記一般式(I)で表される遷移金属化合物(I)を含有するオレフィン重合用触媒。
    (上記一般式(I)中、X−Q 3 (R 5 6 )−Q 2 (R 3 4 )−Q 1 (R 1 2 )で示される部分が、下記一般式(IV)の構造で示され、Q 3 (R 5 6 )−X−Q 4 (R 7 8 )で示される部分が、下記一般式(II)の構造で示され、X−Q 4 (R 7 8 )−Q 5 (R 9 10 )−Mで示される部分が、下記一般式(III)の構造で示され、T−Aで示される部分が、下記式(VII)の構造で示され 1 は、炭素原子またはケイ素原子を示し、 1 およびR 2 は水素原子であり、Tは窒素原子を示し、Mはハフニウムを示し、XとMとの間の点線は配位結合を示し、Lはハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子を示し、nは1〜4の整数であり、nが2以上の場合にはLは同一でも異なっていてもよい。)
    (上記一般式(IV)中、R 18 〜R 21 は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基または炭素原子数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR 18 〜R 21 の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環はさらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基を有していてもよく、X、Q 1 、R 1 およびR 2 は一般式(I)における定義と同一である。)
    (上記一般式(II)中、R 11 〜R 13 は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基または炭素原子数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR 11 〜R 13 の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環はさらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基を有していてもよく、Q 3 、Q 4 およびR 5 〜R 8 は一般式(I)における定義と同一である。)
    (上記一般式(III)中、R 14 〜R 17 は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜30の炭化水素基または炭素原子数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR 14 〜R 17 の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環はさらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基を有していてもよく、XおよびMは一般式(I)における定義と同一である。)
    (上記式(VII)中、R 26 〜R 30 はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数1〜30のヘテロ元素含有炭化水素基を示し、これらR 26 〜R 30 の2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、その環に含まれる水素原子は、さらにハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、およびスズ含有基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換されていてもよい。)
  2. 上記遷移金属化合物(I)が、下記一般式(VIII)で表される遷移金属化合物である請求項1に記載のオレフィン重合用触媒。
    (上記一般式(VIII)中、R 11 〜R 21 、R 26 〜R 30 、M、L、nは式(I)、式(II)、式(V)、式(VII)における定義と同一である。)
  3. 11 〜R 13 、およびR 26 〜R 30 が、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜30の炭化水素基である請求項1〜3のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒。
  4. 上記一般式(VII)において、R26およびR30から選ばれる少なくとも1つが炭素数1〜30の炭化水素基である請求項1または2に記載のオレフィン重合用触媒。
  5. 上記遷移金属化合物(I)に加えてさらに、
    (B−1)有機金属化合物、
    (B−2)有機アルミニウムオキシ化合物、および
    (B−3)遷移金属化合物(I)と反応してイオン対を形成する化合物
    から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒。
  6. 上記(B−1)有機金属化合物に加えてさらに、
    上記(B−2)有機アルミニウムオキシ化合物、および、(B−3)遷移金属化合物(I)と反応してイオン対を形成する化合物、から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する、請求項に記載のオレフィン重合用触媒。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒の存在下で、エチレンおよび炭素原子数3〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンを重合する、オレフィン重合体の製造方法。
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