JP6456076B2 - ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置 - Google Patents

ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6456076B2
JP6456076B2 JP2014180683A JP2014180683A JP6456076B2 JP 6456076 B2 JP6456076 B2 JP 6456076B2 JP 2014180683 A JP2014180683 A JP 2014180683A JP 2014180683 A JP2014180683 A JP 2014180683A JP 6456076 B2 JP6456076 B2 JP 6456076B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
bipyridine
ligand
porous polymer
network structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014180683A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015086218A (ja
Inventor
上代 洋
洋 上代
徳丸 慎司
慎司 徳丸
亮太郎 松田
亮太郎 松田
弘志 佐藤
弘志 佐藤
進 北川
進 北川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyoto University
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Kyoto University
Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyoto University, Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp filed Critical Kyoto University
Priority to JP2014180683A priority Critical patent/JP6456076B2/ja
Publication of JP2015086218A publication Critical patent/JP2015086218A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6456076B2 publication Critical patent/JP6456076B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
  • Pyridine Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

本発明は多孔性高分子金属錯体及びガス吸着材としての利用ならびにこれを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置に関する。
ガス吸着材は、加圧貯蔵や液化貯蔵に比べて、低圧で大量のガスを貯蔵しうる特性を有する。このため、近年、ガス吸着材を用いたガス貯蔵装置やガス分離装置の開発が盛んである。ガス吸着材としては、活性炭やゼオライトなどが知られている。また最近は多孔性高分子金属錯体にガスを吸蔵させる方法も提案されている(特許文献1、非特許文献1参照)。
多孔性高分子金属錯体は、金属イオンと有機配位子から得られる結晶性固体で、種々の金属イオン、有機配位子の組み合わせおよび骨格構造の多様性から、様々なガス吸着特性を発現する可能性を秘めている。しかしながら、これらの従来提案されてきたガス吸着材は、ガス吸着量や作業性などの点で充分に満足できるものとはいえず、より優れた特性を有するガス吸着材の開発が所望されている。
多孔性高分子金属錯体の特徴の一つが、そのネットワーク構造である。一次元の鎖状物集合体、二次元の四角格子の積層体、ジャングルジム状の三次元構造など様々な構造の多孔性高分子金属錯体が知られている(非特許文献2)。これら多様な多孔性高分子金属錯体(以下、多孔性高分子金属錯体を「PCP」と記載することもある。)は、ネットワーク構造及び、それを構成している金属イオン、配位子の化学的性質、物理的な形状に由来して、様々な物性を発現する。
カゴメ型と総称されるネットワーク構造を有するPCPが知られている(非特許文献3〜5)。これは金属イオンと配位子から形成される錯構造(通称SBU)により六角形と三角形が組み合わされた二次元ネットワークの総称である。これらカゴメ型PCPは、この六角形と三角形が組み合わされた二次元PCPが積層した構造を有している。
ピラードレイヤー型と総称されるPCPが知られている(非特許文献6)。これは、金属イオンと配位子から形成される二次元構造の層状PCPが、さらに第二の配位子(多くの場合、4,4’−ビピリジンの様な分子末端にピリジル基を有するビピリジル型配位子)により架橋され、三次元構造を有している。この場合、架橋された層と層の間にガス分子を収納しうる空隙が生じ、ガス貯蔵、分離材料となる可能性があるが、このようなピラードレイヤー構造がどのようにすれば形成出来るかはよくわかっていない。
多孔体のガス吸着特性を制御するために、配位子にふっ素原子を導入する試みが行われている(非特許文献7〜10)。ふっ素の材料への一般的な影響として、摺動性、撥水性などは知られているが、前述のふっ素を導入した多孔性高分子金属錯体の例では、ふっ素原子による水素の吸着特性の向上が述べられている。これらは、前記のふっ素原子が惹起する物性とは一致せず、またふっ素原子導入が水素の吸着特性を向上させる原理も詳しくは記載されておらず、すなわち、ふっ素原子の導入が多孔性高分子金属錯体のガス吸着特性にどのような影響を及ぼすかははっきりとはわかっていない。
特開2000-109493号公報 特許第4427236号公報
北川進、集積型金属錯体、講談社サイエンティフィク、2001年214-218頁 Robsonら、Angew. Chem. Int. Ed. 1998, 37, 1460 ± 1494 Morrisら、Nature Chem. 2011, 304 Xuら、Chem. Eur. J. 2011, 17, 78 - 81 Zaworotkoら、Chem. Commun., 2004, 2534-2535 北川ら、Angew. Chem. Int. Ed. 2004, 43, 3269 -3272 Omaryら、J. Am. Chem. Soc., 2007,129, 15454 Omaryら、Angew. Chem. Int. Ed.2009,48,2500 Liら、J. Am. Chem. Soc., 2004, 126, 1308 Fereyら、J. Am. Chem. Soc., 2010, 132, 1127-1136
本発明は、ピラードレイヤー構造を有している新規な多孔性高分子金属錯体及びこれを用いた優れた特性を有するガス吸着材を提供することである。また本発明は、前記特性を有するガス吸着材を内部に収容してなるガス貯蔵装置およびガス分離装置を併せて提供することを目的とする。
本発明者らは、前述のような問題点を解決すべく、鋭意研究を積み重ねた結果、第一配位子として、5位の置換基として炭素数が1〜10のパーフルオロアルキル基、分岐構造を有するアルキル基、アルキルオキシ基またはアルキルアミノ基、また、第二配位子として、分子の両末端に窒素配位点を有する二座配位子を、遷移金属イオンと反応させる事で、第一配位子と金属イオンから成るカゴメ型の二次元ネットワーク構造が、第二配位子で架橋されたピラードレイヤー型の多孔性高分子金属錯体(Porous Coordination Polymer)が得られ、さらに本多孔性高分子金属錯体はガス吸着能を有する事を見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、そのピラードレイヤー型多孔性高分子金属錯体と、この多孔性高分子錯体のガス吸着材としての利用及び本ガス吸着材を内部に収容してなるガス貯蔵装置およびガス分離装置に関する発明である。
すなわち、本発明は下記を提供する。
(1)下記式(1)
[MXY]n (1)
(式中、Mは2価の遷移金属イオン、Xは第一配位子を示し、炭素数1から10である、パーフルオロアルキル基、分岐アルキル基、分岐アルキルオキシ基またはジアルキルアミノ基を5位に有するイソフタル酸である。Yは第二配位子を示し、
前記第二配位子は、ピラジンであり、または4,4’−ビピリジン、3,4’−ビピリジン、もしくは3,3’−ビピリジンから選ばれる、ビピリジンであり、または4−ピリジル基を分子両末端に有し、下記式:
(式中、RはC1〜C4アルキレン基、C2〜C4アルケニレン基、C2〜C4アルキニ
レン基、アミド結合、エーテル結合、エステル結合、ジアゾ結合、
を示し、Xは−S−、−O−または−NH−であり、Yはアリーレン基である。)
で表されるビピリジン類縁体である。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)
で表され、2価の遷移金属イオン3個と第一配位子3個によりカゴメ型の層状のネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメ型の層状ネットワーク構造が第二配位子により架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有している多孔性高分子金属錯体。
(2)2価の遷移金属イオンが第一配位子の2座配位のカルボキシル基1個、1座配位のカルボキシル基2個によって配位され、2価の遷移金属イオンが第一配位子によって架橋されることで、カゴメ型の層状ネットワーク構造(レイヤー)が形成され、さらにそのカゴメ型の層状ネットワーク構造が第二配位子(ピラー)により架橋されることで、ピラードレイヤー型の三次元ネットワーク構造が形成されている、上記(1)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(3)2価の遷移金属イオンとそれに配位した第一配位子によって、三員環と六員環が形成されて、カゴメ型の層状ネットワークが形成され、さらにそのカゴメ型の層状ネットワーク構造が第二配位子により架橋されることで、ピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造が形成されている、上記(2)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(4)Xが、CF3,C25,n−C37,n−C49,n−C511,n−C817,n−C1021、イソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、t-ブチルオキシ基、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジエチルアミノ基から選ばれる基を5位に有するイソフタル酸である、上記(1)〜(3)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(5)Xが、炭素数1から10であるパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸である、上記(1)〜(3)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(6)Yが、ピラジン、4,4’−ビピリジン、3,4’−ビピリジン、3,3’−ビピリジン、(E)−4,4’−(ジアゼン−1,2−ジイル)ビピリジン、(E)−4,4’−(エチレン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−(エチン−1,2−ジイル)ビピリジン、3,6−ジ(ピリジン−4−イル)−1,2,4,5−テトラジン、1,4−ビス(4−ピリジル)ベンゼンからなる群から選ばれる、上記(1)〜(5)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(7)2価の遷移金属イオンが、銅イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、亜鉛イオンから選ばれる、上記(1)〜(6)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(8)水や有機溶媒を含有し、式(2)
[MXY]n(G)m (2)
式中、Gは有機溶媒分子または水分子からなるゲスト分子である。mは2価の遷移金属イオン1に対して0.2〜6の倍数である。)で表される、上記(1)〜(7)に記載の多孔性高分子金属錯体。
(9)上記(1)〜(8)のいずれかに記載の多孔性高分子金属錯体を含むガス吸着材。
(10)上記(9)に記載のガス吸着材を用いるガス分離装置。
(11)上記(9)に記載のガス吸着材を用いるガス貯蔵装置。
本発明の多孔性高分子金属錯体は多量のガスを吸着、放出し、かつ、ガスの選択的吸着を行うことが可能である。また本発明の多孔性高分子金属錯体からなるガス吸着材料を内部に収容してなるガス貯蔵装置およびガス分離装置を製造することが可能になる。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、また例えば、圧力スイング吸着方式(以下「PSA方式」と略記)のガス分離装置として使用すれば、非常に効率良いガス分離が可能である。また、圧力変化に要する時間を短縮でき、省エネルギーにも寄与する。さらに、ガス分離装置の小型化にも寄与しうるため、高純度ガスを製品として販売する際のコスト競争力を高めることができることは勿論、自社工場内部で高純度ガスを用いる場合であっても、高純度ガスを必要とする設備に要するコストを削減できるため、結局最終製品の製造コストを削減する効果を有する。
本発明の多孔性高分子金属錯体の他の用途としては、ガス貯蔵装置が挙げられる。本発明のガス吸着材をガス貯蔵装置(業務用ガスタンク、民生用ガスタンク、車両用燃料タンクなど)に適用した場合には、搬送中や保存中の圧力を劇的に低減させることが可能である。搬送時や保存中のガス圧力を減少させ得ることに起因する効果としては、形状自由度の向上がまず挙げられる。従来のガス貯蔵装置においては、保存中の圧力を維持しなくてはガス吸着量を高く維持できない。しかしながら、本発明のガス貯蔵装置においては、圧力を低下させても充分なガス吸着量を維持できる。
ガス分離装置やガス貯蔵装置に適用する場合における、容器形状や容器材質、ガスバルブの種類などに関しては、特に特別の装置を用いなくてもよく、ガス分離装置やガス貯蔵装置に用いられているものを用いることが可能である。ただし、各種装置の改良を排除するものではなく、いかなる装置を用いたとしても、本発明の多孔性高分子金属錯体を用いている限りにおいて、本発明の技術的範囲に包含されるものである。
図1(a)〜図1(c)は、本発明のピラードレイヤー型PCPの金属イオンと第一配位子との配位結合を示す。 図2は、本発明のピラードレイヤー型PCPにおける層状のカゴメ型ネットワーク(レイヤー)を示す平面図である。 図3は、本発明のピラードレイヤー型PCPのカゴメ型ネットワーク(レイヤー)間を架橋した様子を示す側面図である。
本発明は、下記式(1)
[MXY]n (1)
(式中、Mは2価の遷移金属イオン、Xは第一配位子を示し、炭素数1から10である、パーフルオロアルキル基、分岐アルキル基、分岐アルキルオキシ基またはジアルキルアミノ基を5位に有するイソフタル酸である。Yは第二配位子を示し、ピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジン類縁体である。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)
で表され、金属イオンと第一配位子によりカゴメ型のネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメ型ネットワーク構造が第二配位子により架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれるネットワーク構造を有している多孔性高分子金属錯体を提供する。
本発明の多孔性高分子金属錯体において、2価の遷移金属イオンは、2座配位のカルボキシル基1個、1座配位のカルボキシル基2個に配位され(図1)、この2価の遷移金属イオンがイソフタル酸誘導体(第一配位子)により架橋されることでカゴメ構造と総称される層状のネットワーク構造(レイヤー)を形成している(図2、3)。さらにこのカゴメ型ネットワーク(レイヤー)は、第二配位子(ピラー)により架橋されることで、ピラードレイヤー型PCPが形成されている。
図1(a)を参照すると、本発明の多孔性高分子金属錯体における2価の遷移金属イオンと第一配位子との配位結合が示されている。2個の2価の遷移金属イオンMのそれぞれが、2座配位のカルボキシル基1個と、1座配位のカルボキシル基2個に配位されている。より具体的には、2価の遷移金属イオン(黒色)に2座配位のカルボキシル基の2個の酸素原子(濃い灰色)と、1座配位のカルボキシル基の酸素原子(濃い灰色)2個とが平面状に配位している。2価の遷移金属原子に配位している酸素原子はカルボキシル基の炭素原子(白色)と結合している。さらに、2価の遷移金属イオンには、カルボキシル基が配位している平面(レイヤー)に対して垂直方向に窒素原子(薄い灰色)が配位している。図1(b)に、2価の遷移金属イオンとカルボキシル基との平面的な結合を示すために、図1(a)から窒素原子を除いた図を示す。図1(c)に、図1(b)のボールアンドスティック図に対応するキャップドスティック図を示す。なお、図1〜3において、見易さのために水素原子は省略されている。
図2,3は、それぞれ、本発明の多孔性高分子金属錯体の2価の遷移金属イオンと第一配位子とが配位して形成されるカゴメ型ネットワーク(レイヤー)の平面図と、その側面図を示す。図2の平面図によれば、2価の遷移金属イオンとそれに配位したイソフタル酸誘導体(第一配位子)によって、三員環と六員環が形成され、いわゆるカゴメ構造の層状ネットワーク(レイヤー)が形成されている。図3は、このカゴメ構造を形成している層状ネットワーク(レイヤー)に対して垂直方向から見た側面図であるが、その層状ネットワーク(レイヤー)の2価の遷移金属原子にピリジル型の配位点を分子の両末端に有しているビピリジル型の第二配位子が配位して、層状ネットワーク(レイヤー)間を架橋して、ピラードレイヤー型多孔性高分子金属錯体が形成されている。
本発明の多孔性高分子金属錯体は多孔体であるため、水やアルコールやエーテルなどの有機溶媒に触れると孔内に水分子や有機溶媒分子を含有し、たとえば式(2)
[MXY]n(G)m (2)
(式中、Mは2価の遷移金属イオン、Xは第一配位子を示し、炭素数1から10である、パーフルオロアルキル基、分岐アルキル基、分岐アルキルオキシ基またはジアルキルアミノ基を5位に有するイソフタル酸である。Yは第二配位子を示し、ピラジン、ビピリジン、4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジン類縁体である。Gは後述のような合成に使用した溶媒分子や空気中の水分子であり、通常ゲスト分子と呼ばれる。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。mは遷移金属イオン1に対して0.2〜6の倍数である。)であるような複合錯体に変化する場合がある。
しかし、これらの複合錯体中の上記Gで表されるゲスト分子は、多孔性高分子金属錯体に弱く結合しているだけであり、ガス吸着材として利用する際の減圧乾燥などの前処理によって除かれ、元の式(1)で表される錯体に戻る。そのため、式(2)で表されるような錯体であっても、本質的には本発明の多孔性高分子金属錯体と同一物と見なすことができる。
上記式(1)で表されるピラードレイヤー型多孔性高分子金属錯体は、遷移金属塩、炭素数1から10である、パーフルオロアルキル基、分岐アルキル基、分岐アルキルオキシ基またはジアルキルアミノ基を5位に有する置換したイソフタル酸(第一配位子)及び第二配位子を溶媒に溶かして溶液状態で混合することで製造できる。
溶媒としては、アルコール類などのプロトン系溶媒とジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒の混合溶媒を利用すると良好な結果が得られる。アルコール類などのプロトン系溶媒及びジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒は亜鉛塩等の遷移金属塩をよく溶解し、さらに亜鉛イオン等の遷移金属イオンや対イオンに配位結合や水素結合することで遷移金属塩を安定化し、配位子との急速な反応を抑制することで、副反応を抑制する。アルコール類の例としてはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなどの脂肪族系1価アルコール及びエチレングリコールなどの脂肪族系2価アルコール類を例示できる。安価でかつ亜鉛塩等の遷移金属塩の溶解性が高いという点でアルコール類としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコールが好ましい。またこれらのアルコール類は単独で用いてもよいし、複数を混合使用してもよい。アミド系溶媒の例としては、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジブチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが例示出来る。亜鉛塩の溶解性が高いという点で、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミドが好ましい。
アルコール類とアミド系溶媒の混合比率は99:1〜1:99(体積比)で任意である。配位子、金属塩の両方の溶解性が高まり、副生成物の発生を抑制出来るという点で、混合比率は90:10〜10:90(体積比)、反応を加速できるという観点から80:20〜20:80(体積比)が好ましい。
溶媒として前記のアルコール類とアミド系溶媒の混合溶媒に別種の有機溶媒を混合して使用することもできる。混合比率はアルコール類とアミド系溶媒からなる混合溶媒の、他の有機溶媒に対する混合比率は30%以上であることが、遷移金属塩および配位子の溶解性を向上させる観点から好ましい。
本発明のピラードレイヤー型カゴメネットワーク構造を有している新規な多孔性高分子金属錯体を形成するのに必要な金属イオンとしては、2価の遷移金属イオンが挙げられる。2価の遷移金属イオンは、上記の金属クラスター(SBU)を安定的に形成し、さらに第二配位子と安定的なピラードレイヤー構造を形成する。2価の遷移金属イオンの具体例としては銅、コバルト、ニッケル及び亜鉛の2価イオンが挙げられる。得られた多孔性高分子金属錯体の化学的安定性の観点から、亜鉛イオンが特に好ましい。
本発明の方法で使用する亜鉛塩としては、2価の亜鉛イオンを含有している塩類であればよく、溶媒への溶解性が高いという点で、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、硫酸亜鉛、ぎ酸亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛が好ましく、反応性が高いという点で、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛が特に好ましい。
本発明の方法で使用するコバルト塩としては、2価のコバルトイオンを含有している塩類であればよく、溶媒への溶解性が高いという点で、硝酸コバルト、酢酸コバルト、硫酸コバルト、ぎ酸コバルト、塩化コバルト、臭化コバルトが好ましく、反応性が高いという点で、硝酸コバルト、硫酸コバルトが特に好ましい。
本発明の方法で使用するニッケル塩としては、2価の銅イオンを含有している塩類であればよく、溶媒への溶解性が高いという点で、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸ニッケル、ぎ酸ニッケル、塩化ニッケル、臭化ニッケルが好ましく、反応性が高いという点で、硝酸ニッケル、硫酸ニッケルが特に好ましい。
本発明の方法で使用する銅塩としては、2価の銅イオンを含有している塩類であればよく、溶媒への溶解性が高いという点で、硝酸銅、酢酸銅、硫酸銅、ぎ酸銅、塩化銅、臭化銅が好ましく、反応性が高いという点で、硝酸銅、硫酸銅が特に好ましい。
以下、第一配位子である5位に置換基を有するイソフタル酸に関して説明する。イソフタル酸の5位の置換基としては、直鎖状または枝分かれのある炭素数1から10であるパーフルオロアルキル基、分岐型のアルキルオキシ基、ジアルキルアミノ基が挙げられる。直鎖状または枝分かれのある炭素数1から10であるパーフルオロアルキル基としては、特にガス分離特性が優れる点で、CF3,C25,n−C37,n−C49,n−C511,n−C817,n−C1021基が好ましい。ベンゼン環へのパーフルオロアルキル基の導入方法としては、たとえば、柴崎ら、Chem. Asian J. 2006, 1, 314 - 321を参照することができる。分岐型のアルキル基としては、具体的にはイソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基などを挙げることができる。また、分岐型のアルキルオキシ基としては、具体的にはイソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、t-ブチルオキシ基などを挙げることができる。また、ジアルキルアミノ基としては、具体的にはジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などを挙げることができる。第一配位子として、直鎖状または枝分かれのある炭素数1から10であるパーフルオロアルキル基を有するイソフタル酸から合成した多孔性高分子金属錯体は特異な吸着特性を示す点で、好ましい。
これら5位置換基は、いずれも単純な直鎖型のアルキル基と比較して嵩高く、柔軟性に欠ける。ふっ素原子は水素原子よりも嵩高いため、実際の物理体積が増大することに加え、パーフルオロアルキル基中の隣接ふっ素原子の立体障害による回転障壁があるため、柔軟性が低く、見かけの嵩高さも大きくなる。このような官能基の特性が本願発明のピラードレイヤーカゴメ構造を形成するのに重要である。
以下、第二配位子に関して説明する。この第二配位子は、線状分子の両端に、配位点となる窒素原子を有している2座配位子であり、ピラジン、ビピリジン、または4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジン類縁体である。
ビピリジンには、4,4’−ビピリジン、3,4’−ビピリジン、3,3’−ビピリジンなどのビピリジン異性体が好ましい。
上記の4−ピリジル基を分子両末端に有するビピリジン類縁体には、下記一般式(3)で表される化合物を挙げることができる。
(式中、RはC1〜C4アルキレン基、C2〜C4アルケニレン基、C2〜C4アルキニ
レン基、アミド結合、エーテル結合、エステル結合、ジアゾ結合、
を示し、Xは−S−、−O−または−NH−であり、Yはアリーレン基である。)
第二配位子は、好ましくは、化合物の安定性から、ピラジン、4,4’−ビピリジン、3,4’−ビピリジン、3,3’−ビピリジン、又は、上記一般式(3)でRが、ジアゼン−1,2−ジイル基、エチレン基、ビニレン基、エチニレン基、チオフェン−2,5−ジイル基、9H−フルオレン−2,7−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ビフェニル−1,4−ジイル基、フェニレン基(さらに好ましくはp−フェニレン基)、1,2,4,5−テトラジン−1,4-ジイル基若しくは4,4’-ビフェニレン基であるビピリジン類縁体である。
第二配位子は、具体的には、ピラジン、4,4’−ビピリジン、3,4’−ビピリジン、3,3’−ビピリジン、(E)−4,4’−(ジアゼン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−(エチレン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−(チオフェン−2,5−ジイルビスエチン−2,1−ジイル)ビピリジン、4,4’−(エチン−1,2−ジイル) ビピリジン、4,4’−(9H−フルオレン−2,7−ジイル)ビス(エチン−2,1−ジイル)ビピリジン、4,4’−(ナフタレン−1,4−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル))ビピリジン、4,4’−(ビフェニル−1,4−ジイルビス(エチン−2,1−ジイル))ビピリジン、3,6−ビ(ピリジン−4−イル)−1,2,4,5−テトオラジン、(E)−4,4’−(エテン−1,2−ジイル)ビピリジン、1,4−ビス(4−ピリジル)ベンゼン等を挙げることができる。化学的に安定な多孔性高分子金属錯体が得られるという点で、ピラジン、4,4’−ビピリジン、3,4’−ビピリジン、3,3’−ビピリジン、(E)−4,4’−(ジアゼン−1,2−ジイル)ビピリジン、(E)−4,4’−(エチレン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−(エチン−1,2−ジイル) ビピリジン、3,6−ジ(ピリジン−4−イル)−1,2,4,5−テトラジン、1,4−ビス(4−ピリジル)ベンゼンがより好ましい。耐熱性が高いという点で、特にピラジン、4,4’−ビピリジンが好ましい。
第二配位子はその芳香環に置換基を有していてもよく、置換基の種類としては、メチルなどの低級アルキル基、ヒドロキシメチル基などの極性官能基を有するC1〜C4低級アルキル基、ジメチルアミノ基などのC1〜C4低級アルキルを有するアミノ基類が好ましく、置換基の個数は1〜4個である。
本発明の方法では、反応促進剤として塩基を添加することも可能である。塩基は、配位子のカルボキシル基を陰イオンに変換する事で、反応を加速すると推定される。塩基としてはたとえば無機塩基として水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが例示できる。有機塩基としては、トリエチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、ピリジン、2,6−ルチジンなどが例示出来る。反応加速性が高いという点で、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、およびピリジンが好ましい。添加量としては、使用するイソフタル酸の総モルに対し、反応の加速効果が顕著であるという点で好ましくは0.1〜6.0モル、副反応少ないという点でさらに好ましくは0.5から4.0モルである。
本発明の方法では、反応制御剤として有機酸を添加することも可能である。有機酸は、配位子のカルボキシル基の酸としての解離を制御することで、反応が適切に進む事を制御していると考えられる。脂肪族の有機酸としては、酢酸、プロピオン酸などの1価の酸、シュウ酸、マロン酸などの2価の酸、ビシクロ[2,2,2」-オクタン-1,4-ジカルボン酸などの環状カルボン酸が挙げられる。芳香族の有機酸としては、安息香酸、4−メチル安息香酸などの1価の酸が挙げられる。これらの内、溶解性が高く、金属イオンに配位が強すぎない酢酸、安息香酸、ビシクロ[2,2,2」-オクタン-1,4-ジカルボン酸が好ましい。添加量としては、使用する配位子の総モルに対し、反応の効果が顕著であるという点で好ましくは0.1〜12.0モル、副反応が少ないという点でさらに好ましくは0.5から8.0モルである。
遷移金属塩と配位子とを溶液中で反応させるに当たり、遷移金属塩および配位子を容器に装填した後、溶媒を添加する方法以外に、遷移金属塩、配位子をそれぞれ別個に溶液として調製した後、これらの溶液を混合してもよい。溶液の混合方法は、遷移金属塩溶液に配位子溶液を添加しても、その逆でもよい。また、金属塩溶液と配位子溶液を、積層した後に自然拡散による方法で混合してもよい。混合法としては、必ずしも溶液で行う必要はなく、例えば、遷移金属塩溶液に固体の配位子を投入し、同時に溶媒を入れる方法や、反応容器に金属塩を装填した後に、配位子の固体または溶液を注入し、さらに遷移金属塩を溶かすための溶液を注入するなど、最終的に反応が実質的に溶媒中で起こる方法であれば、種々の方法が可能である。
ただし、いずれの方法に於いても、遷移金属塩とイソフタル酸誘導体(第一配位子)をまず混合し、次いで第二配位子を混合することが、ピラードレイヤー型カゴメ構造を形成するためには重要である。混合は、溶液状態、固体状態のいずれでも良いが、最初の遷移金属塩とイソフタル酸誘導体(第一配位子)の混合状態は、5分以上24時間以下、ネットワーク構造が収率よく形成されるために好ましくは10分以上3時間以下保持する事が好ましい。
溶液の濃度は、金属塩溶液は10μmol/L〜4mol/Lが好ましく、100μmol/L〜2mol/Lであることがより好ましい。配位子の有機溶液は10μmol/L〜3mol/Lが好ましく、100μmol/L〜2mol/Lであることがより好ましい。これより低い濃度で反応を行っても目的物は得られるが、製造効率が低下するため好ましくない。また、これより高い濃度では、吸着能が低下するため好ましくない。
反応温度は−20〜180℃、好ましくは25〜150℃である。これ以下の低温で行うと、原料の溶解度が下がるため好ましくない。オートクレーブなどを用いて、より高温で反応を行うことも可能であるが、加熱などのエネルギーコストの割には、収率は向上しないため実質的な意味はない。
本発明の反応で用いられる遷移金属塩と5位に置換基を有するイソフタル酸(第一配位子)の混合比率は、遷移金属塩:第一配位子の比が1:5〜5:1のモル比、好ましくは1:3〜3:3のモル比の範囲内である。これ以外の範囲では、目的物の収率が低下し、また、未反応の原料が残留して、目的物の取り出しが困難となる。
本発明の反応で用いられる遷移金属塩に対する第一配位子と第二配位子の使用割合は、金属塩:第一配位子(モル)と第二配位子(モル)の合計モル比では、1:5〜5:1、好ましくは1:3〜3:3の範囲内である。そして、第一配位子と第二配位子のモル比は、1:3〜3:1、好ましくは1:2〜2:1の範囲内である。これ以外の範囲では、目的物の収率が低下し、また、未反応の原料が残留して、目的物の取り出しが困難となる。
反応は通常のガラスライニングのSUS製の反応容器および機械式攪拌機を使用して行うことができる。反応終了後は濾過、乾燥を行うことで目的物質と原料の分離を行い、純度の高い目的物質を製造することが可能である。
上記の反応により得られた多孔性高分子金属錯体が目的とするピラードレイヤー構造を有しているかどうかは、単結晶X線結晶解析により得られた反射を解析することで確認することが出来る。上記の反応により得られた多孔性高分子金属錯体のガス吸着能は、市販のガス吸着装置を用いて測定が可能である。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、原料として使用するふっ素原子を含有する側鎖を有する第一配位子の複数種、あるいは第二配位子の複数種を混合使用して、使用した複数種の配位子を含有する多孔性高分子金属錯体、いわゆる固溶体型の多孔性高分子金属錯体を形成する事が可能であり、本発明の多孔性高分子金属錯体はそのようないわゆる固溶体型の多孔性高分子金属錯体を含む。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、ピラードレイヤー型のネットワーク構造であり、本ネットワーク構造には嵩高い置換基が含まれている。細孔内に付きだしている嵩高い置換基はガス吸着の際に、ガス分子の運動を阻害するなどして、ガス拡散に大きな影響を与えていると考えられる。また、ふっ素原子の特異な性質も影響を与えていると思われる。これらの影響により、拡散速度が大きい酸素が特異的に吸着される現象が生じた可能性がある。しかし、本発明は理論に拘束されるものではなく、本発明の多孔性高分子金属錯体の特性もこの理論によって制限されるものではない。
多孔性高分子金属錯体の調製方法は種々の条件があり、一義的に決定できるものではないが、ここでは実施例に基づき説明する。
粉末X線回折測定には、ブルカーAX(株)社製粉末X線装置DISCOVER D8 with GADDSを用いた。
実施例1
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち4,4’−ビピリジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて80℃で3日間加熱した。
得られた単結晶を大気に暴露させないようにパラトンにてコーティングした後、(株)リガク社製単結晶測定装置(極微小結晶用単結晶構造解析装置VariMax、MoK・線(λ=0.71069Å))にて測定し(照射時間8秒、d=45ミリ、2θ=−20,温度=−180℃)、得られた回折像を解析ソフトウエア、リガク(株)製解析ソフトウエア「CrystalStructure」を使用して解析し、図1〜3に示されるように、金属イオンと第一配位子である5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である4,4’−ビピリジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=11.491(8), b=23.317(13), c=23.363(14); α=60.149(16)、β=86.64(3), γ=82.43(3); 空間群=Pー1)。
実施例2
硝酸コバルト3水和物0.01ミリモル、5−ヘプタフルオロプロピルイソフタル酸(5位にC3F7基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち4,4’−ビピリジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて120℃で3日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−ヘプタフルオロプロピルイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である4,4’−ビピリジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=44.855(2), b=44.855(2), c=11.3990(6); α=90、β=90, γ=120; 空間群=P6)。
実施例3
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ヘプタフルオロプロピルイソフタル酸(5位にC3F7基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち4,4’−ビピリジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて80℃で5日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−ヘプタフルオロプロピルイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である4,4’−ビピリジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=45.054(14), b=45.054(14), c=11.456(4); α=90)、β=90, γ=120; 空間群=P6)。
実施例4
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−イソブチルオキシイソフタル酸(5位にi-C4H9O基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち4,4’−ビピリジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて80℃で5日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−イソブチルオキシイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である4,4’−ビピリジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=23.028(6), b=23.028(6), c=11.459(8); α=90、β=90, γ=120; 空間群=P6)。
実施例5
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−イソプロピルオキシイソフタル酸(5位にi-C3H7O基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち4,4’−ビピリジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて80℃で5日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−イソプロピルオキシイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である4,4’−ビピリジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=45.485, b=45.485, c=11.404; α=90、β=90, γ=90; 空間群=P6。
実施例6
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ノナフルオロブチルイソフタル酸(5位にC4F9基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち4,4’−ビピリジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて80℃で5日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−ノナフルオロブチルイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である4,4’−ビピリジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=22.9574(6), b=22.9574(6), c=11.3712(4); α=90)、β=90, γ=120; 空間群=P3)。
実施例7
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ウンデカフルオロペンチルイソフタル酸(5位にC5F11基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち4,4’−ビピリジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて80℃で5日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−ウンデカフルオロペンチルイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である4,4’−ビピリジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=22.9148, b=22.9148, c=11.3986; α=90、β=90, γ=120; 空間群=P3)。
実施例8
硝酸ニッケル3水和物0.01ミリモル、5−ヘプタフルオロプロピルイソフタル酸(5位にC3F7基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち4,4’−ビピリジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて120℃で5日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−ヘプタフルオロプロピルイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である4,4’−ビピリジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=25.887(6), b=25.887(6), c=11.978(8); α=90、β=90, γ=120; 空間群=Pー6)。
実施例9
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−トリフルオロメチルイソフタル酸(5位にCF3基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、メタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち4,4’−ビピリジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて80℃で5日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−トリフルオロメチルイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である4,4’−ビピリジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=22.8469(6), b=22.8469(6), c=11.2817(7); α=90、β=90, γ=120); 空間群=P3)。
実施例10
硝酸コバルト3水和物0.01ミリモル、5−ヘプタデカフルオロオクチルイソフタル酸(5位にC8F17基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、1−プロパノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち4,4’−ビピリジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて80℃で5日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−ヘプタデカフルオロオクチルイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である4,4’−ビピリジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=45.732(4), b=45.732(4), c=12.4833(7); α=90、β=90, γ=120; 空間群=P6)。
実施例11
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ノナフルオロブチルイソフタル酸(5位にC4F9基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルアセトアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち4,4’−(エチン−1,2−ジイル)ビピリジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて80℃で5日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−ノナフルオロブチルイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である4,4’−(エチン−1,2−ジイル)ビピリジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=23.744(6), b=23.744(6), c=12.755(6); α=90、β=90, γ=120; 空間群=Pー6)。
実施例12
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にC2F5基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののち3,6−ジ(ピリジン−4−イル)−1,2,4,5−テトラジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて60℃で5日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子である3,6−ジ(ピリジン−4−イル)−1,2,4,5−テトラジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=47.389(6), b=47.389(6)), c=12.589(9); α=90、β=90, γ=120; 空間群=P6)。
実施例13
硝酸亜鉛3水和物0.01ミリモル、5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸(5位にCF基を有するイソフタル酸)0.01ミリモル、エタノール1mL、ジメチルホルムアミド1mLを直径5ミリのガラス試験管に入れ、良く振盪したのちに、1時間静置した。そののちピラジン0.01ミリモルを加え、蓋をして、オイルバスにて80℃で5日間加熱した。得られた単結晶からX線回折分析により実施例1と同様に金属イオンと第一配位子である5−ペンタフルオロエチルイソフタル酸によりカゴメ型の層状ネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメネットワークが第二配位子であるピラジンにより架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有していることを確認した(a=23.426(6), b=23.426(6), c=11.675; α=90、β=90, γ=120; 空間群=P3)。
比較例1
実施例1と同様の方法で、ただし第一配位子として5−n-ブチルオキシイソフタル酸を使用して合成した。得られた粉末を粉末X線装置により測定したところ、実施例1で得られた単結晶X線データからの粉末パターンシミュレーション結果とは異なっており、ピラードレイヤーカゴメ構造がえられなかった事が判った。
比較例2
実施例1と同様の方法で、ただし第一配位子として5−アミノイソフタル酸を使用して合成した。得られた粉末を粉末X線装置により測定したところ、実施例1で得られた単結晶X線データからの粉末パターンシミュレーション結果とは異なっており、ピラードレイヤーカゴメ構造がえられなかった事が判った。
<ガス吸着の結果>
得られたガス吸着材の二酸化炭素吸着性および窒素の吸着性をBET自動吸着装置(日本ベル株式会社製ベルミニII)をもちいて評価した(測定温度:二酸化炭素は195K、および273K、酸素及び窒素は77K)。測定に先立って試料を423Kで6時間真空乾燥して、微量残存している可能性がある溶媒分子などを除去した。
表1に、実施例1〜13及び比較例1〜2で得られた多孔性高分子金属錯体のガス吸着特性吸を示す。実施例の多孔性高分子金属錯体はいずれも二酸化炭素を良く吸蔵し、ガス貯蔵材として利用可能であることが判った。ふっ素原子を含んでいる物は、273Kでの二酸化炭素の吸着量及び77Kでの酸素ガス吸着量が特に多いと言う優れた特性を有しており、これらはイソフタル酸5位置換基のふっ素原子の特性及びイソフタル酸5位置換基の嵩高さが反映されたものと考えられる。
本発明の多孔性高分子金属錯体は、配位子の整列によって形成される多数の微細孔が物質内部に存在する。この多孔性を生かして二酸化炭素や特に酸素などのふっ素原子と親和性を有するガスの特異的な吸着が可能であり、これらのガスの分離、貯蔵に好適に使用出来る。

Claims (11)

  1. 下記式(1)
    [MXY]n (1)
    (式中、Mは2価の遷移金属イオン、Xは第一配位子を示し、炭素数1から10である、パーフルオロアルキル基、分岐アルキル基、分岐アルキルオキシ基またはジアルキルアミノ基を5位に有するイソフタル酸である。Yは第二配位子を示し、
    前記第二配位子は、ピラジンでありまたは4,4’−ビピリジン、3,4’−ビピリジン、もしくは3,3’−ビピリジンから選ばれる、ビピリジンであり、または4−ピリジル基を分子両末端に有し、下記式:
    (式中、RはC1〜C4アルキレン基、C2〜C4アルケニレン基、C2〜C4アルキニ
    レン基、アミド結合、エーテル結合、エステル結合、ジアゾ結合、
    を示し、Xは−S−、−O−または−NH−であり、Yはアリーレン基である。)
    で表されるビピリジン類縁体である。nは、[MXY]から成る構成単位が多数集合しているという特性を示すもので、nの大きさは特に限定されない。)
    で表され、2価の遷移金属イオン3個と第一配位子3個によりカゴメ型の層状のネットワーク構造が形成され、さらにそのカゴメ型の層状ネットワーク構造が第二配位子により架橋されたピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造を有している多孔性高分子金属錯体。
  2. 2価の遷移金属イオンが第一配位子の2座配位のカルボキシル基1個、1座配位のカルボキシル基2個によって配位され、2価の遷移金属イオンが第一配位子によって架橋されることで、カゴメ型の層状ネットワーク構造(レイヤー)が形成され、さらにそのカゴメ型の層状ネットワーク構造が第二配位子(ピラー)により架橋されることで、ピラードレイヤー型の三次元ネットワーク構造が形成されている、請求項1に記載の多孔性高分子金属錯体。
  3. 2価の遷移金属イオンとそれに配位した第一配位子によって、三員環と六員環が形成されて、カゴメ型の層状ネットワークが形成され、さらにそのカゴメ型の層状ネットワーク構造が第二配位子により架橋されることで、ピラードレイヤー型と呼ばれる三次元ネットワーク構造が形成されている、請求項2に記載の多孔性高分子金属錯体。
  4. Xが、CF3,C25,n−C37,n−C49,n−C511,n−C817,n−C1021、イソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、t-ブチルオキシ基、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基またはジエチルアミノ基から選ばれる基を5位に有するイソフタル酸である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。
  5. Xが、炭素数1から10であるパーフルオロアルキル基を5位に有するイソフタル酸である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。
  6. Yが、ピラジン、4,4’−ビピリジン、3,4’−ビピリジン、3,3’−ビピリジン、(E)−4,4’−(ジアゼン−1,2−ジイル)ビピリジン、(E)−4,4’−(エチレン−1,2−ジイル)ビピリジン、4,4’−(エチン−1,2−ジイル)ビピリジン、3,6−ジ(ピリジン−4−イル)−1,2,4,5−テトラジン、1,4−ビス(4−ピリジル)ベンゼンからなる群から選ばれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。
  7. 2価の遷移金属イオンが、銅イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、亜鉛イオンから選ばれる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。
  8. 水や有機溶媒を含有し、式(2)
    [MXY]n(G)m (2)
    (式中、Gは有機溶媒分子や水分子からなるゲスト分子である。mは金属イオン1に対して0.2から6である。)で表される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の多孔性高分子金属錯体を含むガス吸着材。
  10. 請求項9に記載のガス吸着材を用いるガス分離装置。
  11. 請求項9に記載のガス吸着材を用いるガス貯蔵装置。
JP2014180683A 2013-09-26 2014-09-04 ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置 Expired - Fee Related JP6456076B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014180683A JP6456076B2 (ja) 2013-09-26 2014-09-04 ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013200574 2013-09-26
JP2013200574 2013-09-26
JP2014180683A JP6456076B2 (ja) 2013-09-26 2014-09-04 ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015086218A JP2015086218A (ja) 2015-05-07
JP6456076B2 true JP6456076B2 (ja) 2019-01-23

Family

ID=53049392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014180683A Expired - Fee Related JP6456076B2 (ja) 2013-09-26 2014-09-04 ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6456076B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6452356B2 (ja) * 2013-09-26 2019-01-16 新日鐵住金株式会社 ふっ素を含有する配位高分子錯体、その製造方法、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP6761257B2 (ja) * 2016-02-25 2020-09-23 日本製鉄株式会社 多孔高分子金属錯体、これを用いたガス吸着材、ガス分離装置、ガス貯蔵装置、触媒、導電性材料、センサー
JP2020105115A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 日本製鉄株式会社 多孔性高分子金属錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
CN113877362B (zh) * 2021-10-12 2023-09-12 西安近代化学研究所 一种氮气和接近气体的选择性吸附和分离的方法
CN114808101B (zh) * 2022-04-22 2023-06-06 福建师范大学 Pb掺杂二维钒基单晶超导体的制备方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4994398B2 (ja) * 2009-01-07 2012-08-08 独立行政法人科学技術振興機構 有機金属錯体、ガス分離用成形体及びガス分離法
JP5506283B2 (ja) * 2009-08-17 2014-05-28 株式会社クラレ 金属錯体及びその製造方法
JP5649342B2 (ja) * 2010-07-06 2015-01-07 株式会社クラレ 金属錯体及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015086218A (ja) 2015-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Gosselin et al. Permanently microporous metal–organic polyhedra
Lu et al. Tuning the structure and function of metal–organic frameworks via linker design
Zhao et al. Porous metal–organic frameworks with chelating multiamine sites for selective adsorption and chemical conversion of carbon dioxide
JP6456076B2 (ja) ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
Li et al. Enhanced hydrostability in Ni-doped MOF-5
Ma et al. Highly porous and robust 4, 8-connected metal− organic frameworks for hydrogen storage
JP6021691B2 (ja) 多孔性高分子金属錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP6080616B2 (ja) 多孔性高分子金属錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP5988896B2 (ja) 多孔性高分子金属錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP6132596B2 (ja) ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP6091256B2 (ja) ふっ素原子を含有する多孔高分子錯体、これを用いたガス吸着材ならびにガス分離装置およびガス貯蔵装置
Liu et al. New luminescent three-dimensional Zn (II)/cd (II)-based metal–organic frameworks showing high H2 uptake and CO2 selectivity capacity
Yang et al. An interpenetrated pillar-layered metal-organic framework with novel clusters: Reversible structural transformation and selective gate-opening adsorption
JP6456075B2 (ja) ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
Kim et al. Structural control of metal–organic framework bearing N-heterocyclic imidazolium cation and generation of highly stable porous structure
JP6422211B2 (ja) ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP6452357B2 (ja) ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP6425378B2 (ja) ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP6555861B2 (ja) ふっ素を含有する配位性錯体又はその塩、ガス吸着材とその製法、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP6591728B2 (ja) 屈曲配位子を含有する高分子錯体、これを用いたガス吸着材ならびにガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP6452356B2 (ja) ふっ素を含有する配位高分子錯体、その製造方法、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP2016196417A (ja) 多孔性高分子金属錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP6338476B2 (ja) ふっ素を含有する配位高分子錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置およびガス貯蔵装置
JP6671128B2 (ja) 多孔性高分子金属錯体、ガス吸着材、これを用いたガス分離装置及びガス貯蔵装置
JP2009183917A (ja) 水素吸着材料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170714

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170714

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180626

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6456076

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees