JP6456069B2 - 液体吐出装置、ミスト回収機構及びミスト回収方法 - Google Patents

液体吐出装置、ミスト回収機構及びミスト回収方法 Download PDF

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Description

本発明は、吐出口からインク等の液体を吐出する際に生じるミストを回収するミスト回収機構を備えた液体吐出装置、そのミスト回収機構、及びミスト回収方法に関する。
インク等の液体を吐出して記録を行う液体吐出装置では、インクの主滴が吐出される際に、主滴に付随して生じる主滴よりも小さなサテライト滴やさらに小さな噴霧状のミストが生じる場合がある。ミストは、インクの粘度や表面張力といったインク特性や、温度や湿度といった周囲の環境要因に応じて、その発生量が変化する。ミストは非常に微小であり、空気抵抗による影響を受けやすい。従って、ミストの中には、記録媒体の表面に付着できずに、液体吐出装置の周囲で浮遊するものがある。また、ミストは、質量が小さいために気流の影響を受けやすい。このミストが、液体吐出ヘッドにおける吐出口の形成された面に付着した場合、これによってインクの着弾精度が低下する吐出不良が生じる場合がある。また、ミストが液体吐出装置の他の構成部品に付着し、これが液体吐出装置の耐久性を低下させてしまう要因となる可能性がある。
このようなミストによる液体吐出装置への影響を抑えるために、ミストを吸引して回収するミスト回収機構が特許文献1に開示されている。
特開2010−137483号公報
特許文献1に開示されたミストを回収するためのミスト回収機構は、一旦吹き出し部からの吹き出しによって記録媒体に向けて空気を吹きつけ、記録媒体によって反射した気流が吸引部によって吸引される。このとき、記録媒体に反射した空気が吸引されると共に記録媒体に反射した空気に含まれたミストも一緒にミスト回収機構によって回収される。これによって、ミスト回収機構の周辺のミストが吸引されて回収される。
しかしながら、特許文献1に開示されたミスト回収機構では、吹き出された気流を吸引部の所定の吸引位置に導く際の精度が十分ではない。そのため、吹き出し部から吹き出された空気が吸引部における吸引位置に精度良く供給されず、ミストが吸引部によって効率的に吸引されない可能性がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、吹き出し部から吹き出された空気を精度良く、効率的に吸引して回収することのできるミスト回収機構を備えた液体吐出装置、そのミスト回収機構、及びミスト回収方法を提供することを目的とする。
本発明の液体吐出装置は、液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドから液体が吐出される際に発生するミストを回収するミスト回収機構とを有し、前記ミスト回収機構は、ミストの含まれた空気を吸引する吸引口と、ミストの含まれた空気を前記吸引口に導くために空気を吹き出す第1吹き出し口と、前記第1吹き出し口から吹き出された空気が前記吸引口に吸引されるように、前記第1吹き出し口から吹き出された空気の向かう位置を調節するための空気を吹き出す第2吹き出し口とを有し、前記第2吹き出し口から吹き出される空気の流量は、前記第1吹き出し口から吹き出される空気の流量よりも少ないことを特徴とする。
本発明によれば、液体吐出装置の周辺のミストを効率的に回収することができるので、液体吐出装置の周囲の環境を清浄に保つことができる。従って、液体吐出装置の各部にミストが付着することを抑えることができ、ミストの付着による液体吐出装置への影響を抑えることができる。また、ミストが記録媒体に付着することによって記録画像の品質が低下することを抑えることができる。
本発明の第1実施形態に係る液体吐出装置の構成を模式的に示した側面図である。 図1の液体吐出装置における液体吐出ヘッド及びミスト回収機構の周辺について拡大して示した斜視図である。 (a)は、図1の液体吐出ヘッド及びミスト回収機構における要部について拡大して模式的に示した断面図であり、(b)は(a)の液体吐出ヘッド及びミスト回収機構について記録媒体側から見て模式的に示した平面図である。 (a)は、ミスト回収機構の周辺における気流について説明するための説明図であり、(b)は、ミスト回収機構の吸引口周辺における気流について拡大して示した説明図である。 比較例のミスト回収機構の周辺における気流について説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態に係る液体吐出装置に用いられる液体吐出ヘッド及びミスト回収機構の要部について拡大して模式的に示した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る液体吐出装置に用いられる液体吐出ヘッド及びミスト回収機構の要部について拡大して模式的に示した断面図であり、(a)は一方側への走査について示したものであり、(b)はその逆側への走査について示したものである。 本発明の第4実施形態に係るミスト回収機構の周辺における気流について説明するための説明図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る液体吐出装置100の模式的な断面図を示す。図1は、液体吐出装置100を側面から見た側面図である。また、図2には、液体吐出装置100における記録部33の周辺部分について拡大して示した斜視図が示されている。
液体吐出装置100は、給紙カセット31、Uターン搬送ユニット32、記録部及びミスト回収機構2を備えている。記録媒体3は、記録の行われる前の状態では、給紙カセット31内に収容されて積載されている。給紙カセット31における記録媒体の搬送方向の下流側には、Uターン搬送ユニット32が配置されている。Uターン搬送ユニット32は、両面反転ユニットとしての機能も兼ね備えている。以下、記録媒体の搬送方向について、単に搬送方向と言うものとする。また、記録媒体の搬送方向における上流側、下流側の方向について、単に上流側、下流側と言うものとする。
Uターン搬送ユニット32の下流側には、記録媒体に記録が行われる記録部33が配置されている。記録部33には、インク等の液体を吐出する液体吐出ヘッド1が備えられている。また、記録部33における液体吐出ヘッド1の上流側には、搬送ローラ34及びピンチローラ35が配置されている。記録部33における液体吐出ヘッド1に対応した位置には、プラテン36が配置されている。プラテン36は、記録中に、液体吐出ヘッド1に対応する位置に搬送されてきた記録媒体を支持する。記録部33の下流側には排紙ローラ37及びピンチローラ38が配置されている。排紙ローラ37及びピンチローラ38は、液体吐出ヘッド1によって記録の行われた記録媒体3を排紙位置に排紙する。
図3(a)には、液体吐出ヘッド1及びミスト回収機構2を備えた記録部33の周辺について側面から見た模式的な断面図が示されている。また、図3(b)には、液体吐出ヘッド1及びミスト回収機構2を備えた記録部33の周辺について記録媒体の側から見た模式的な平面図が示されている。
本実施形態の液体吐出ヘッド1は、不図示のインクタンクから液体吐出ヘッド1へインクが供給されて、液体吐出ヘッド1内にインクが貯留される。液体吐出ヘッド1は、液体を吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子を備える素子基板5とオリフィス部材6とが接合され、支持部材上に形成されている。オリフィス部材6には、複数の吐出口8が所定方向に列状に配列されて複数の吐出口列7が形成されている。本実施形態においては、2列の吐出口列7が、オリフィス部材6に形成されている。液体吐出ヘッド1に形成された吐出口列7は、記録媒体3の搬送方向に交差する方向に並べられて形成されている。本実施形態では、記録媒体3の搬送方向に交差する方向に沿って吐出口8が並べられて吐出口列7が形成されている。
本実施形態の液体吐出ヘッド1では、吐出口列7を構成する吐出口8は、オリフィス部材6に形成されている。オリフィス部材6には、液体吐出ヘッド1に貯留されたインクがそれぞれの吐出口8に供給されるように、不図示のインク流路が形成されている。液体吐出ヘッドは、不図示のインクタンクから供給されて液体吐出ヘッド1内に一旦貯留されたインクを吐出口8から吐出する。素子基板5には、オリフィス部材6に形成されたインク流路に連通してインク流路にインクを供給するように、貫通孔からなるインク供給口が形成されている。インク供給口へ供給されたインクは、インク流路で一旦貯留される。
本実施形態では、オリフィス部材6内に形成されたインク流路には、エネルギー発生素子である発熱抵抗素子(電気熱変換体)が備えられている。配線を通して発熱抵抗素子に通電して、その発熱抵抗素子から熱エネルギーを発生させることにより、インク流路内のインクが加熱されて膜沸騰により発泡する。このときの発泡エネルギーによって吐出口8からインク滴が吐出される。
なお、本実施形態の液体吐出ヘッド1は発熱抵抗素子により膜沸騰を発生させて発泡させインク滴を吐出する方式としたが、本発明はこれに限定されない。圧電素子を変形させ、これによって液体吐出ヘッド内部の液体を吐出する形式の液体吐出ヘッドが記録装置に適用されても良く、また、他の形式の液体吐出ヘッドが本発明の記録装置に適用されても良い。また、インクタンクは、液体吐出ヘッドに搭載されているタイプでも、記録装置本体に内蔵されているタイプのものであってもどちらでもかまわない。
本実施形態の液体吐出装置100は、記録媒体3の幅方向の全域に亘って延在する液体吐出ヘッドを用いるフルライン形式の記録装置である。液体吐出ヘッド1は、記録位置に固定されたキャリッジに搭載されている。
記録が開始されると、給紙カセット31に収容された記録媒体3は、不図示の給紙ローラ及び分離手段により、1枚ずつピックアップされ、順に記録位置に向けて搬送される。記録媒体は、Uターン搬送ユニット32で、実線で示された矢印の方向に搬送される。実線で示された矢印に沿って給紙された記録媒体3は、一旦搬送ローラ34及びピンチローラ35に到達すると、これらの間に記録媒体3が挟まれた状態で搬送ローラ34が回転駆動されることで搬送方向に沿って搬送される。記録媒体が記録部33における液体吐出ヘッド1に対応する位置に到達すると、そこで液体吐出ヘッド1から記録媒体3の表面に向けてインクが吐出されることによって記録媒体3にインクが付与され記録画像が記録される。記録が記録媒体3の一方の面にのみ行われる片面記録の場合には、記録媒体3への記録が行われると、記録媒体3は排紙ローラ37及びピンチローラ38の間を通って排紙位置に排紙される。
記録が記録媒体3の両面に行われる際には、実線で示された矢印に沿って給紙された記録媒体3は、記録媒体3の表面に対して記録が行われると、一旦ローラ類を停止させ、記録媒体3の搬送を停止させる。そこから搬送ローラ34を逆転させ、搬送方向の逆方向に記録媒体3の搬送が行われる。記録媒体3の後端が搬送ローラ34及びピンチローラ35との間を越えると、記録媒体3はUターン搬送ユニット32における点線で示される経路に沿って搬送される。記録媒体3は、記録が開始されたときとは表裏が反転した状態で、記録媒体3の搬送経路に復帰する。この状態で記録媒体3が実線によって示された搬送経路に沿って搬送されることにより、記録媒体3は、裏面が液体吐出ヘッド1に対向した状態で再度搬送ローラ34及びピンチローラ35の間を通過する。記録媒体3が液体吐出ヘッド1に対応する位置に搬送されると、液体吐出ヘッド1によって記録媒体3の裏面に対してインクが吐出されることで、記録媒体3の裏面への記録が行われる。
Uターン搬送ユニット32と、搬送ローラ34及びピンチローラ35との間には、記録媒体3の進行方向を切り換えて規制するための不図示のフラッパが配置されている。従って、点線で示された矢印の方向に記録媒体が搬送される際には、フラッパによって記録媒体の搬送方向が切り換えられる。
また、本実施形態の液体吐出装置100は、ミストを回収することのできるミスト回収機構2が配置されている。ミスト回収機構2は、液体吐出ヘッド1の搬送方向の下流側に配置されている。液体吐出ヘッド1の下流側の位置で、液体吐出ヘッド1から下流側に流れてきたミストを吸引して回収する。
図3(a)、(b)等を用いてミスト回収機構2の構成について説明する。ミスト回収機構2には、吐出口列7と略平行な方向に沿って延びる長辺を有するように細長に開口されて、ミストを含んだ空気を吸引するための吸引口9が形成されている。吸引口9は、記録媒体3の搬送方向に交差する方向に延びて形成されている。吸引口9の搬送方向の上流側及び下流側には、吸引口9を挟むように、二つの吹き出し口10が吸引口9に並列して形成されている。吹き出し口10は、ミストの含まれた空気を吸引口9に導くために空気を吹き出す第1吹き出し口17を吸引口9に対して下流側に有している。また、吹き出し口10は、第1吹き出し口17から吹き出された空気が吸引口9に適切に吸引されるように、第1吹き出し口17から吹き出された空気の向かう位置を調節するための空気を吹き出す第2吹き出し口21を吸引口9に対して上流側に有している。本実施形態では、吹き出し口10は、記録媒体の搬送方向に交差する方向に沿って延びる長辺を有するように細長に開口されている。それぞれの吹き出し口10からは空気を吹き出すことが可能に構成されている。ミスト回収機構2の内部には、空気を流通させるダクト13が形成されている。これらの間の位置関係については、液体吐出ヘッド1と記録媒体の相対移動方向に関する上流側から下流側に向かって、吐出口列7、第2吹き出し口21、吸引口9、第1吹き出し口17の順に配されている。第2吹き出し口21、吸引口9及び第1吹き出し口17は、吐出口列7の配列された所定方向に沿って延在している。吐出口列7、第2吹き出し口21、吸引口9及び第1吹き出し口17は、吐出口列7の配列された所定方向と交差する方向に関して、並列して配されている。
本実施形態においては、第1吹き出し口17及び第2吹き出し口21からの空気の吹き出し及び吸引口9からの吸引は、ミスト吸引機構2もしくは液体吐出装置に設けられたファンやポンプ等の送風機構により行う。
吹き出し口10における開口部の大きさは、スリット部材11によって規定されている。スリット部材11は、ミスト回収機構2における記録媒体に対向する位置に取り付けられている。スリット部材11には、吸引口9へ吸引される空気を流通させる吸引用のスリットと、吹き出し口10から吹き出される空気を流通させる複数の吹き出し用のスリットが形成されている。スリット部材11における吸引口9に対応した位置に形成された吸引用のスリットは、ミスト回収機構2内部に形成されて吸引口9から吸引した空気を流通させる吸引用ダクトと略一致した大きさに形成されている。また、図3(b)に示すように、第2吹き出し口21、吸引口9及び第1吹き出し口17の夫々における吐出口列7の配列された所定方向の長さは、吐出口列7の所定方向の長さより長く形成されている。また、スリット部材11における吹き出し口10に対応した位置に形成された吹き出し用のスリットは、ミスト回収機構2内部に形成されて吹き出し口10に空気を供給する吹き出し用ダクト13bよりも小さく形成されている。記録媒体3との相対移動方向に関する吹き出し用のスリットの長さは、吹き出し用ダクト13bの長さよりも小さい。これにより、吹き出し口10においては、スリット部材11に形成された吹き出し用のスリットによって吹き出し口10の開口部の大きさが規定されている。
ミスト回収機構2は、ミスト回収機構の本体に取り付けられた支持部材12にスリット部材11が取り付けられている。このように、本実施形態では、スリット部材11は、本体に取り付けられた支持部材12によって支持されている。また、支持部材12の内部には、吸引口9から吸引した空気を流通させる吸引用ダクト13a及び吹き出し口10から吹き出される空気が流通する吹き出し用ダクト13bが形成されている。また、ミスト回収機構2には、不図示の空気吸引機構と、不図示の空気吹き出し機構が配置されている。空気吸引機構は、吸引口9に連通するように吸引用ダクト13aが接続されている。また、空気吹き出し機構は、吹き出し口10に連通するように吹き出し用ダクト13bが接続されている。
ミスト回収機構2は、ミスト回収機構2と記録媒体3との間に空気を吹き出して気流を発生させるための不図示の気流生成機構に接続されている。この気流生成機構とミスト回収機構2とは、図2に示す空気流路50を介して接続されている。
記録媒体が搬送される際には、搬送ローラ及びベルトの駆動により搬送される。液体吐出装置は、記録媒体3を搬送方向4に沿って移動させつつ、記録媒体3の記録領域に向かってインクを吐出させる記録動作を繰り返すことによって記録を行う。
記録の行われる際には、インクの主滴が吐出されると同時に、主滴よりも小さいサテライト滴、及びサテライト滴よりさらに小さいミストが生じる。このとき生じるミストは、インクの主滴と比較して大きさ及び質量がかなり小さいため、記録媒体3まで到達せず液体吐出ヘッド1の周囲に浮遊する。また、ミストは質量が小さいため、気流の影響を受け易い。そのため、液体吐出ヘッド1の周囲で気流が生じると、ミストは気流に乗って移動し易い。
本実施形態では、フルライン形式の液体吐出装置100によって記録が行われているので、記録が行われる際には、液体吐出ヘッド1に対して記録媒体が搬送方向に沿って相対的に移動する。このとき、記録媒体3は、液体吐出ヘッド1と記録媒体3との間に存在する空気を搬送方向に引っ張る。そのため、液体吐出ヘッド1と記録媒体3との間の空間において、記録媒体3の搬送方向に沿って上流側から下流側に向けて気流が生じる。従って、記録の際に生じるミストは、記録媒体3の搬送に伴い、気流に乗って、記録媒体3の搬送方向に沿って液体吐出ヘッド1の下流側に移動する。
記録の際に生じたミストは、液体吐出ヘッド1の下流側に設けられたミスト回収機構2によって回収される。以下、ミスト回収機構2によるミストの回収について説明する。
図4(a)、(b)に、本実施形態のミスト回収機構2によってミストの回収の行われる際の、ミスト回収機構2周辺の空気及びミストの流れについて説明するための説明図を示す。
図4(a)には、液体吐出ヘッド1(図4(a)では不図示。図4(a)において、記録ヘッド1はミスト回収機構2の右側に配置)及びミスト回収機構2と、記録媒体3との間の空間における空気及びミストの流れについて示されている。図4(a)には、ミスト16を含んだ空気の流れが線によって示されている。吹き出し口10のうち、記録媒体の搬送方向の下流側に配置された第1吹き出し口17によって比較的強い程度(所定量)の空気の吹き出しが行われる。第1吹き出し口17から記録媒体3の表面に向けて下方に吹き出された気流は、一旦プラテン上の記録媒体3で反射して上方に巻き上げられる。記録媒体3に反射して巻き上げられた空気の一部は、吸引口9に向かって流れる。このように、第1吹き出し口17は、プラテン36あるいはプラテン36上の記録媒体に向けて空気を吹き出し、吸引口9は、第1吹き出し口17から吹き出されプラテン36あるいはプラテン36上の記録媒体で反射した空気を吸引する。
吸引口9によって吸引される空気と一緒に、液体吐出ヘッド1と記録媒体3との間の領域で浮遊するミストが吸引口9によって吸引される。これにより、液体吐出ヘッド1と記録媒体3との間の領域に存在するミストが、ミスト回収機構2によって回収される。
このとき、第1吹き出し口17だけでなく、吸引口9の上流側に配置された第2吹き出し口21によっても吹き出しが行われる。第2吹き出し口21の吹き出しによる気流は、第1吹き出し口17からの吹き出しと比べて比較的流量が少ない(所定量より少量)ので、記録媒体で反射せずに、吸引口9による吸引に引き寄せられて吸引口9に向かう。吸引口9には、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流だけでなく、第2吹き出し口21からの吹き出しによる気流も向かうので、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流の一部が搬送方向下流側へ押される。
ミストの回収の際には、記録媒体3近傍のミスト16が吸引口9まで引き上げられるため、第1吹き出し口17による気流18が一旦記録媒体3近傍に到達し、その後吸引口9まで引き上げられる。従って、第1吹き出し口17から吹き出しを行う際には、吹き出しによる気流が吸引口9付近まで引き上げられるのに十分な流量の空気を吹出す必要がある。そのため、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流18は、吸引口9に到達した際、吸引口9が記録媒体と回収機構2の間の空間から吸引する空気流を、吸引口9内部の上流側の側壁20に偏らせてしまうことがある。このため、ミスト回収機構2の上流側で発生したミストが、吸引口9の上流側の側壁20に偏って位置し、吸引口9の側壁20の壁面に付着しやすくなる。本実施形態では、吸引口9の上流側に第2吹き出し口21が設けられている。第2吹き出し口21から空気を吹き出すことにより、吸引口9内部の側壁20の近傍の位置に気流の層が形成される。このように、第2吹き出し口21からの吹き出しによって気流22を発生させることで、吸引口9から吸引される気流が、吸引口9内部の上流側の側壁20へのミストの偏りを抑えることができる。従って、吸引口9内部の側壁にミストが付着する付着量が低減される。
このときの吸引口9における気流について拡大して示した断面図を図4(b)に示す。図4(b)に示されるように、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流だけでなく、第2吹き出し口21からの吹き出しによる気流が、吸引口9に導かれている。第2吹き出し口21からの吹き出しによる気流が、吸引口9の内部に吸引されることにより、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流が、記録媒体の搬送方向下流側へ押される。また、第2吹き出し口21からの空気の吹き出しの流量によって、第1吹き出し口17からの吹き出しによる吹き出しの後に巻き上げられた気流の向かう位置が変化する。このように、第2吹き出し口21から吹き出される空気の流量を調節することによって、第1吹き出し口17から吹き出された空気の向かう位置が調節される。ここでは、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流が吸引口9の中心に近い位置へ向かうように、第2吹き出し口21からの吹き出しが行われている。つまり、第2吹き出し口21からの吹き出しによって第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流の向かう位置を制御することができる。
このように、第2吹き出し口21からの吹き出しによって、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流を、吸引口9の中心に近い位置に位置させることができる。従って、気流を吸引口9によって効率的に吸引し、ミストを精度良く、効率的に回収することができる。また、第2吹き出し口21からの吹き出しによる気流の流量が大きければ、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流の向かう方向が、より搬送方向下流側の方向へずらされる。このように、第2吹き出し口21からの吹き出しの流量を調節することで、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流の向かう位置を調節することができる。従って、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流の向かう位置を容易に制御することができる。
このときの第2吹き出し口21から吹き出される気流の流量に関して説明する。図4(b)に示されるように、第2吹き出し口21から吹出された気流22は、吸引口9の側壁に沿って吸込まれ、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流の巻き上げられた部分と合流して、吸引口9の内部で空気流の層を形成する。第2吹き出し口21からの気流24の流量が多すぎると、気流25の巻き上げられた部分は、上流側の側壁20とは逆側の下流側の側壁26の方に押しやられる。従って、第2吹き出し口21から吹出される気流の流量が過度に多くなると、吸引口9における下流側の側面26へのミストの付着の可能性が高くなる。このため、第2吹き出し口21からの気流は、巻き上げられた部分の気流25が、下流側の側壁26の方へ追いやられない程度の流量が望ましい。本実施形態では、第2吹き出し口21から吹き出される空気の流量は、吸引口9によって吸引される吸引流量27の半分以下の流量であることが望ましい。
次に、比較例として、第2吹き出し口21からの吹き出しが無い場合のミストの回収について説明する。図5に、第2吹き出し口21による吹き出しが無い場合の、ミスト回収機構2と記録媒体との間の空気の流れについて説明するための説明図を示す。ここでは、第2吹き出し口21による吹き出しが無いので、第1吹き出し口17による吹き出しが一旦記録媒体に向けて吹き付けられて記録媒体で反射して巻き上げられた際に、気流の向かう方向が搬送方向上流側に偏っている。
図5に示される比較例では、第1吹き出し口17による吹き出しによる気流が、吸引口9内部における上流側の壁面に近い位置に偏った状態で吸引されている。このような状態でミストを含んだ気流が吸引口9によって吸引されると、吸引口9における上流側で主体的な気流の吸引が行われる。従って、吸引口9によって吸引されるミストの量が制限されてしまう。そのため、ミストの回収の効率が低下する可能性がある。
また、第1吹き出し口17による吹き出しによる気流が吸引口9内部における側壁20の壁面に近い位置に偏った状態で吸引されると、その吸引口9内部の側壁20の壁面に比較的多くのミストが付着する。吸引口9における側壁20の壁面に付着するミストの量が過度に多くなると、液溜りになってこれが記録媒体上に落下し、記録画像の品質を低下させる可能性がある。また、吸引口9における側壁20の壁面にミストが多く付着し、これが液溜りになった状態でカール等の生じた記録媒体がミスト回収機構9における吸引口9付近の部位に接触すると、インクが記録媒体に付着してしまう可能性がある。これによって、記録画像の品質がさらに低下してしまう可能性がある。
次に、吸引口9及び第1吹き出し口17の位置に関して説明する。第1吹き出し口17は、ミスト16を巻き上げるために、比較的速い流速で空気が吹出される。吹出された空気流18が記録媒体3に到達してそこで反射すると、下方に吹き出された気流は方向を変えて上方に巻き上げられる。この巻き上げられた気流が吸引口9に引き寄せられて吸引されることによって、ミスト16が吸引口9に導かれる。
ここで、仮に、第1吹き出し口17と吸引口9との間の距離が短い場合には、第1吹き出し口17によって吹き出された気流の巻き上げられた部分が、吸引口9の上流側に位置するようになる。この場合には、ミスト16を含んだ気流は、吸引口9よりも上流側に外れた位置で上方に向かい、吸引口9よりも上流側に外れた位置でミスト回収機構2の壁面と衝突する。そのため、吸引口9によるミスト16を含んだ気流の吸引量が少なく抑えられる。また、この場合には、特にミスト16を含んだ気流が吸引口9よりも上流側に外れた位置で上方に向かってミスト回収機構2の壁面と衝突するので、巻き上げられた気流によってそれ以上気流が吸引口9に近づくことができない。従って、ミストを含んだ気流が吸引口9の上流側の位置で遮られ、吸引口9でミストを含んだ気流を吸引することでミストを回収することが困難になる。
そこで、まず、第1吹き出し口から吹き出された気流の巻き上がり部分の上昇気流部分が吸引口9よりも下流側に存在するように、第1吹き出し口17からの吹き出しを設定することが望ましい。ここで、第1吹き出し口17からの吹き出しによって生じる気流が巻き上げられたときの気流の軌道を円形と仮定する。その場合、第1吹き出し口17による吹き出しの位置と気流が巻き上げられたときの気流の上昇部分の位置との間の距離は、その円の直径とおおよそ等しい。このときに生じる巻き上がりの直径は、ミスト回収機構2と記録媒体3との間の距離程度となる。従って、第1吹き出し口17からの吹き出しによる気流の巻き上げられる部分が吸引口9よりも下流側に存在するためには、第1吹き出し口17と吸引口9との間の距離が、ミスト回収機構2と記録媒体3との間の距離(間隔)以上であることが望ましい。このように、本実施形態では、第1吹き出し口17と吸引口9との間の距離が、ミスト回収機構2のうちの吸引口9と記録媒体3との間の距離(間隔)以上であることが望ましい。
上記のように本実施形態の液体吐出装置100の液体吐出ヘッド1及びミスト回収機構2が構成されているので、液体吐出ヘッド1の周囲のミストが効率的に回収される。そのため、液体吐出ヘッド1の周囲が清浄に保たれた環境で、液体吐出ヘッド1によって記録を行うことができる。従って、記録の際に、ミスト及びミストが溜まって形成されたインク溜りが記録媒体に付着することによって記録画像の品質を低下させることを抑えることができる。従って、記録によって得られる記録画像が高品位に維持される。また、ミストが液体吐出装置の一部に付着したままインク溜りになることを抑えることができる。従って、仮に記録媒体がカール等によって変形した状態で液体吐出ヘッドに対応した位置に搬送され、記録媒体が液体吐出装置100の一部に接触したとしても、これによって記録媒体にインクが付着することが抑えられる。従って、記録画像の品質が高く維持される。また、ミスト回収機構2によるミストの回収を効率的に行うことができるので、液体吐出装置100の周囲に浮遊するミストの量を少なく抑えることができる。従って、ユーザーによる液体吐出装置100の使用環境を向上させることができる。
また、ミストの回収を効率的に行うことができるので、ミスト回収機構2の吸引機構による吸引の程度を小さくすることができる。従って、吸引を行わせるための駆動源の出力を小さくすることができる。これにより、液体吐出装置100を小型化させることができる。また、吸引を行わせるための駆動源が低出力で済むので、液体吐出装置の製造コストを少なく抑えることができる。また、ミスト回収機構によるミストの吸引を効率的に行うことができるので、吸引部及び吹き出し部の開口面積を小さくすることができる。従って、液体吐出装置100をさらに小型化させることができる。
なお、本実施形態では、本発明の液体吐出装置は、固定された液体吐出ヘッド1により記録を行う所謂フルライン形式の液体吐出装置に適用された場合について示されている。しかしながら、本発明は、液体吐出ヘッドが走査しながら記録を行うシリアルスキャン形式の液体吐出装置に適用されても良い。その場合についても、記録媒体の搬送方向の下流側にミスト回収機構が配置された液体吐出装置に適用されても良い。この場合には、ミスト回収機構が液体吐出ヘッドに対して相対移動しないように、液体吐出ヘッドとミスト回収機構とが同一のキャリッジに装着されることが好ましい。
また、液体吐出装置が、液体吐出ヘッドを走査しながら記録を行うシリアルスキャン形式であって、キャリッジの往復移動のうち片方の走査のみで記録を行う形式である場合に、本発明が適用されても良い。この場合には、記録の行われる際の、液体吐出ヘッドと記録媒体との間の相対移動によって生じる気流によるミストへの影響が一定である。そのため、本発明の適用によって、ミストを吸引口に効率的に吸引させることができる。この場合、ミスト回収機構は、液体吐出ヘッドよりも記録の行われる走査の走査方向の下流側の位置に配置される。
(第2実施形態)
次に、図6を参照して、第2実施形態に係る液体吐出装置について説明する。なお、上記第1実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図6に、第2実施形態における液体吐出装置の液体吐出ヘッド1及びミスト回収機構2の周辺についての模式的な断面図が示されている。第1実施形態の液体吐出装置においては、ミスト回収機構2は、液体吐出ヘッド1と別体として構成されている。また、ミスト回収機構2は、液体吐出ヘッド1よりも、搬送方向下流側に設置されている。これに対して第2実施形態では、図6に示されるように、吸引口9、第1吹き出し口17及び第2吹き出し口21が、液体吐出ヘッドを構成する部材に形成されている。つまり、第2実施形態では、液体吐出ヘッド1と、ミスト回収機構2とが、一体に構成されている。
具体的には、吐出口8がオリフィス部材6上に形成されると共に、ミスト回収機構2におけるダクト13が、オリフィス部材6の支持部材5中に形成されている。また、不図示の空気吸引機構と、空気吹き出し機構が、液体吐出ヘッド1に接続されている。このように液体吐出ヘッド1及びミスト回収機構2が構成されることにより、吐出口列7とミスト回収機構2との距離を短くすることができ、液体吐出装置を小型化させることができる。また、液体吐出ヘッド1とミスト回収機構2との間の距離が短く形成されるので、ミスト16が発生した際に、ミストが周囲に拡散される前にそのミストを回収することができる。
従って、ミスト回収機構2による吸引力を抑えることができるので、ミスト回収機構2の消費電力を少なく抑えることができる。また、ミスト回収機構2による吸引口及び吹き出し口の開口面積を小さくすることができるので、ミスト回収機構を小型化させることができ、さらに液体吐出装置を小型化させることができる。また、液体吐出装置を小型化させることができるので、液体吐出装置の製造コストを少なく抑えることができる。
(第3実施形態)
次に、図7を参照して、第3実施形態に係る液体吐出装置について説明する。なお、上記第1実施形態及び第2の実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図7(a)、(b)には、本発明の第3実施形態に係る液体吐出装置の液体吐出ヘッド及びミスト回収機構についての模式的な断面図が示されている。第1実施形態及び第2実施形態の液体吐出装置においては、ミスト回収機構が、記録媒体の幅方向の全域に亘って延在する液体吐出ヘッドを用いるフルライン形式の液体吐出装置に取り付けられている形態について説明した。また、ミスト回収機構が、液体吐出ヘッドが走査しながら記録を行うシリアルスキャン形式であって、キャリッジの往復移動のうち片方の走査のみで記録を行う形式の液体吐出装置に取り付けられている形態についても説明した。第3実施形態では、ミスト回収機構が、液体吐出ヘッドが走査しながら記録を行うシリアルスキャン形式であって、キャリッジの往復移動の往復両方向の走査で記録を行う形式の液体吐出装置に取り付けられている形態について説明する。
図7(a)、(b)に示されるように、本実施形態の液体吐出装置は、液体吐出ヘッド1が記録媒体3に対し、相対的に往復移動し、双方向で記録を行うことが可能に構成されている。本実施形態では、液体吐出ヘッド1における往復走査の両方向での走査による記録に対応できるように、液体吐出ヘッド1における走査を行う主走査方向に沿った両方の外側に、ミスト回収機構2、2’が取り付けられている。これにより、双方向記録における往方向及び復方向の走査の両方の走査でミストの回収を行うことができるように構成されている。
図7(a)には、双方向記録のうち一方へ走査を行っている際にミストがミスト回収機構2によって回収されている状態について示された液体吐出ヘッド1及びミスト回収機構2、2’の周辺についての模式的な断面図が示されている。また、図7(b)には、図7(a)とは逆方向へ走査を行っている際にミストがミスト回収機構2’によって回収されている状態について示された液体吐出ヘッド1及びミスト回収機構2、2’の周辺についての模式的な断面図が示されている。
図7(a)及び図7(b)のいずれにおいても、走査が行われている方向の下流側でミスト回収機構2、2’によってミストの回収が行われている。液体吐出ヘッド1及びミスト回収機構2、2’がこのように構成されていることによって、双方向記録における往方向及び復方向のいずれの走査においても、ミスト回収機構2、2’によってミストの回収を行うことができる。従って、双方向記録が行われる際にも、ミスト16が効率的に回収されながら、記録を行うことができる。従って、液体吐出ヘッド1の周囲が清浄に保たれた環境で、液体吐出ヘッド1によって記録を行うことができ、記録によって高品位な記録画像を提供できる。本実施形態においては、液体吐出ヘッド1と記録媒体3の相対移動方向の上流側のミスト回収機構も下流側のミスト回収機構と同様に機能させる例について示した。このように液体吐出ヘッド1に対して上流側のミスト回収機構を駆動させてもかまわないが、相対移動方向に対して下流側のミスト回収機構を機能させるように切り替えて制御しても良い。
(第4実施形態)
次に、図8を参照して、第4実施形態に係る液体吐出装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第3実施形態と同様に構成される部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図8に、第4実施形態における液体吐出装置のミスト回収機構2の周辺についての模式的な断面図が示されている。本実施形態においても、液体吐出ヘッド1はミスト回収機構2の右側に配されている。第4実施形態の液体吐出装置においては、第2の吹出し口21の他端側の開口は大気と連通しており、強制的に空気を吹き出させるためのポンプ等の送風機構は接続されていない。本実施形態においては、吸引口9からの空気の吸引及び液体吐出ヘッド1と記録媒体3との相対移動による圧力差によって他端側の開口から第2の吹き出し口21に連通するダクト内に外気が引き込まれる。この外気が第2の吹き出し口21から排出され吸引口9に向かうことによって、ミストの流れが変更される。
このように、第2の吹き出し口21からの吹き出し量は比較的少ない量で良いため、第2の吹出し口21に、送風ファンなどの送風機構を設ける必要がなくなり、よりコンパクトに記録装置を構成できるメリットがある。
1 液体吐出ヘッド
2 ミスト回収機構
9 吸引口
17 第1吹き出し口
21 第2吹き出し口

Claims (21)

  1. 液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドから液体が吐出される際に発生するミストを回収するミスト回収機構とを有し、
    前記ミスト回収機構は、ミストの含まれた空気を吸引する吸引口と、
    ミストの含まれた空気を前記吸引口に導くために空気を吹き出す第1吹き出し口と、
    前記第1吹き出し口から吹き出された空気が前記吸引口に吸引されるように、前記第1吹き出し口から吹き出された空気の向かう位置を調節するための空気を吹き出す第2吹き出し口と
    を有し、
    前記第2吹き出し口から吹き出される空気の流量は、前記第1吹き出し口から吹き出される空気の流量よりも少ないことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 記録媒体を支持するプラテンを有し、
    前記第1吹き出し口は、前記プラテンあるいは前記プラテンによって支持された記録媒体に向けて空気を吹き出し、前記吸引口は、前記第1吹き出し口から吹き出され前記プラテンあるいは前記プラテンによって支持された記録媒体で反射した空気を吸引することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第2吹き出し口から吹き出される空気の流量を調節することによって、前記第1吹き出し口から吹き出された空気の向かう位置が調節されることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 記録媒体を支持するプラテンを有し、
    前記吸引口と前記第1吹き出し口との間の距離が、前記吸引口と前記プラテンあるいは前記プラテンによって支持された記録媒体との間の距離以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第2吹き出し口から吹き出される空気の流量が、前記吸引口によって吸引される空気の流量の半分以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記液体吐出ヘッドと、前記ミスト回収機構とが、一体に構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記液体吐出ヘッドは、記録媒体に対して走査を行いながら記録を行うと共に、往方向及び復方向の走査のいずれにおいても記録を行い、
    前記ミスト回収機構は、前記液体吐出ヘッドの走査を行う方向に沿った両方の外側に設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 液体を吐出して記録を行う液体吐出ヘッドから液体が吐出される際に発生するミストを回収するミスト回収機構であって、
    ミストの含まれた空気を吸引する吸引口と、
    ミストの含まれた空気を前記吸引口に導くために空気を吹き出す第1吹き出し口と、
    前記第1吹き出し口から吹き出された空気が前記吸引口に適切に吸引されるように、前記第1吹き出し口から吹き出された空気の向かう位置を調節するための空気を吹き出す第2吹き出し口と
    を有し、
    前記第2吹き出し口から吹き出される空気の流量は、前記第1吹き出し口から吹き出される空気の流量よりも少ないことを特徴とするミスト回収機構。
  9. 液体を吐出する吐出口が所定方向に配列される吐出口列を有する液体吐出ヘッドを備え、前記吐出口から吐出された液体を記録媒体に付与する液体吐出装置であって、
    前記記録媒体に向けて空気を吹き出す第1吹き出し口と、
    前記吐出口から液体が吐出される際に発生するミストを含む空気を吸引する吸引口と、
    前記記録媒体に向けて空気を吹き出す第2吹き出し口と、を備え、
    前記液体吐出ヘッドと前記記録媒体の相対移動方向に関する上流側から下流側に向かって、前記吐出口列、前記第2吹き出し口、前記吸引口、前記第1吹き出し口の順に配され、
    前記第2吹き出し口から吹き出される空気の流量は、前記第1吹き出し口から吹き出される空気の流量よりも少ないことを特徴とする液体吐出装置。
  10. 前記第2吹き出し口、前記吸引口、及び前記第1吹き出し口は前記所定方向に延在していることを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置。
  11. 前記吐出口列、前記第2吹き出し口、前記吸引口、及び前記第1吹き出し口は、前記所定方向と交差する方向に関して並列して配されていることを特徴とする請求項10に記載の液体吐出装置。
  12. 前記第2吹き出し口、前記吸引口、及び前記第1吹き出し口の夫々の前記所定方向の長さは、前記吐出口列の前記所定方向の長さより長いことを特徴とする請求項10または11に記載の液体吐出装置。
  13. 液体を吐出する吐出口から吐出される液滴に付随して吐出されるミストを回収するミスト回収方法であって、
    液体を吐出する吐出口が配列される吐出口列と、記録媒体に向けて空気を吹き出す第1吹き出し口と、空気を吸引する吸引口と、前記記録媒体に向けて空気を吹き出す第2吹き出し口と、が備えられ、前記吐出口列、前記第2吹き出し口、前記吸引口、前記第1吹き出し口がこの順に並列に配されている液体吐出装置を用意する工程と、
    前記吐出口から液体を吐出するとともに、前記吸引口から空気を吸引し、前記第1吹き出し口から所定流量の空気を吹き出し、前記第2吹き出し口から前記所定量より少ない流量の空気を吹き出すことで、前記吐出口から吐出されたミストを前記吸引口から吸引する工程と
    を備えることを特徴とするミスト回収方法。
  14. 前記第1吹き出し口は、前記記録媒体に向けて空気を吹き出し、前記吸引口は、前記第1吹き出し口から吹き出され前記記録媒体で反射した空気を吸引することを特徴とする請求項13に記載のミスト回収方法。
  15. 前記第2吹き出し口は、前記記録媒体に向けて空気を吹き出し、前記第2吹き出し口から吹き出された空気は前記記録媒体に到達することなく前記吸引口から吸引されることを特徴とする請求項13または14に記載のミスト回収方法。
  16. 前記第2吹き出し口から吹き出される空気の流量が、前記吸引口によって吸引される空気の流量の半分以下であることを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載のミスト回収方法。
  17. 前記吸引口と前記第1吹き出し口との間の距離が、前記吸引口と前記記録媒体との間の距離以上であることを特徴とする請求項13から16のいずれか1項に記載のミスト回収方法。
  18. 前記液体吐出ヘッドは、記録媒体の幅方向に亘って延在するフルライン型の液体吐出ヘッドであることを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  19. 前記第1吹き出し口と、前記第2吹き出し口と、前記吸引口と、を含むミスト回収機構は、前記液体吐出ヘッドとは別体に構成されていることを特徴とする請求項9から12、18のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  20. 記録媒体を支持するプラテンを有し、
    前記第1吹き出し口は、前記プラテンあるいは前記プラテンによって支持された記録媒体に向けて空気を吹き出し、前記吸引口は、前記第1吹き出し口から吹き出され前記プラテンあるいは前記プラテンによって支持された記録媒体で反射した空気を吸引することを特徴とする請求項9から12、18、19のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  21. 記録媒体を支持するプラテンを有し、
    前記第2吹き出し口から吹き出された空気は、前記プラテンあるいは前記プラテンによって支持された記録媒体で反射することなく前記吸引口から吸引されることを特徴とする請求項9から12、18から20のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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