JP6452536B2 - 疲労剥離特性に優れた冷間鍛造プーリ用肌焼鋼及びそれを用いたプーリの製造方法 - Google Patents

疲労剥離特性に優れた冷間鍛造プーリ用肌焼鋼及びそれを用いたプーリの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、冷間鍛造プーリ用肌焼鋼に関し、特に冷間鍛造の前後における熱処理が省略可能であり、転動・摺動体の疲労剥離(ピーリング摩耗)特性に優れた冷間鍛造プーリ用肌焼鋼及びそれを用いたプーリの製造方法に関する。
現在、自動車の動力伝達部品では、その製造コストの削減要求がより一層望まれている。そのためには、熱処理の省略が有効であり、さらに材料の歩留まりを向上させる観点からは加工方法として冷間鍛造を採用するのが有効である。これまで、冷間加工率の低い部品等においては冷間鍛造工程が採用されているが、今後更なる冷間鍛造工法の拡大のためには、大型で薄肉部を有するCVTプーリについても、冷間鍛造工法で製造できるようにする必要がある。従来、冷間鍛造による場合は、通常、鍛造前に鋼材を柔らかくするための球状化焼鈍(Spheroidizing Annealing)などの軟化熱処理が必要であった。また、冷間鍛造後は機械加工性の改善のための軟化、及び、浸炭焼入れ処理時に発生する恐れのある結晶粒粗大化を抑制するための歪除去を目的とした熱処理(代表的には焼きならし)が行われる。つまり、一層のコスト削減のために冷間鍛造前後の熱処理を省略するためには、(1)冷間鍛造前の軟化熱処理を省略するために熱間圧延後の鋼材がどうあるべきか、(2)冷間鍛造後の歪除去熱処理を省略するために浸炭処理時に発生するおそれのある結晶粒の粗大化をいかに抑制するかの2点が重要となる。
冷間鍛造前の軟化熱処理(代表的には球状化焼鈍)を省略可能な発明については、例えば下記特許文献1〜4に記載のものが知られている。下記特許文献1〜4はいずれも金属組織がフェライト+パーライトとなる肌焼鋼に関するものであり、下記特許文献1,2では冷間成形前の硬さの上限を規定すると共に,安定した硬さが得られる組織としてフェライト+パーライトの面積率が80%以上となる組織が望ましいとしている。下記特許文献3ではフェライトの面積率が50%以上となる組織を形成し、下記特許文献4ではフェライトの面積率が90%以上となる組織を形成するようにしている。
また、冷間鍛造後の歪除去熱処理を省略可能な発明については、下記特許文献5〜8に記載されているように、NbやTiを添加することでオーステナイト結晶粒を微細化するようにした技術が知られている。
特開2006−307271号公報 特開2006−307273号公報 特開2005−133153号公報 特開平10−306342号公報 特開2006−249570号公報 特開平11−335777号公報 特開2001−303172号公報 特開2003−321731号公報
しかしながら、上記特許文献1〜4に記載されているように、冷間鍛造前の硬さや金属組織がフェライト+パーライト組織であることを規定するのみでは、そもそも冷間鍛造前の金属組織がフェライト+パーライト組織であることを前提とする鋼材において極めて高い冷間加工性を得るためには不十分であった。また、従来の冷間鍛造前の軟化熱処理を省略する発明は、フェライト+パーライト組織を得るために、焼入れ性を高めるMn,Cr,Mo等やフェライトを強化するSi等の合金元素を極力抑えた上で、圧延により組織制御を行うものが主体である。しかしながら、本発明が対象とする冷間鍛造プーリは、小型・軽量化等の志向が強まっており、伝達帯との摺動部における疲労剥離を抑制するには合金元素の添加が有効である。つまり、従来の発明においては、冷間鍛造性に優れた高強度プーリの製造は困難であった。
本発明は、上記問題に対処するためになされたものであり、その目的は、冷間鍛造前の金属組織がフェライト+パーライト組織であることを前提とする鋼材において極めて高い冷間加工性を得ることが可能な上、疲労剥離特性に優れた冷間鍛造プーリ用肌焼鋼及びそれを用いたプーリの製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記目的を達成するために本発明の第一の冷間鍛造プーリ用肌焼鋼は、質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.30%以下、Mn:0.80%以下、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:1.25〜2.50%、Nb:0.030〜0.15%、s−Al:0.025〜0.060%、N:0.010〜0.030%、を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、熱間圧延後の鋼材組織がフェライトと、パーライト及び介在物からなる第2相とで構成され、冷間鍛造前の圧延材硬さが75HRB以下で、かつ、鋼材組織中に占める第2相の体積率が25%以下であることを特徴とする。ここで、介在物は、例えばMnS(硫化物)等を意味する。
本発明の冷間鍛造プーリ用肌焼鋼では、上記した合金添加量を前提とした上で、冷間鍛造前の鋼材硬さを75HRB以下とすることにより、変形抵抗を750MPa以下にすることができる。ここでいう変形抵抗とは、径20mm、高さ30mmの丸棒試験片を冷間圧縮した際の公称歪み量εが0.4となる公称応力を意味する。その結果、冷間鍛造前の軟化熱処理を省略しても既存のプレス機で生産可能な荷重を十分に達成することができる。また、鋼材組織中に占める第2相の体積率を25%以下とすることにより、冷間鍛造時の圧縮割れ発生率(割れの発生する圧縮率)を75%以上とすることができる。ここでいう圧縮割れ発生率とは、径20mm、高さ30mmの丸棒試験片を一気に冷間圧縮した際に割れの発生する圧縮率を意味する。その結果、従来技術では冷間鍛造前に軟化熱処理を施しても70%前後の圧縮割れ発生率が限界であったが(例えばSCr420Hの球状化焼きなまし材で65%程度)、本発明では冷間鍛造前の軟化熱処理を省略しても高圧縮率まで割れを抑制することができる。よって、本発明によれば、冷間鍛造前の軟化熱処理を省略しても既存のプレス機で生産することが可能になった。また、Nbを添加することで、冷間鍛造後の歪除去熱処理を省略しても浸炭処理時における結晶粒の粗大化を抑制することができる。
他方、例えば自動車の変速機は燃費性能向上の追求が一段と進んでいるが、その手段の一つとして行われる潤滑油の変更や摺動を受けるプーリの設計の変更に伴って、かかる部品への負荷が高くなる傾向があり、疲労剥離摩耗(ピーリング摩耗)の発生が問題となっていた。
上記目的を達成するために本発明の第二の冷間鍛造プーリ用肌焼鋼は、質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.30%以下、Mn:0.80%以下、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:1.00〜2.50%、Nb:0.030〜0.150%、s−Al:0.025〜0.060%、N:0.005〜0.030%、Ti:3.4×N〜0.20%、B:0.0005〜0.0030%、を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、熱間圧延後の鋼材組織がフェライトと、パーライト及び介在物からなる第2相とで構成され、冷間鍛造前の圧延材硬さが75HRB以下で、かつ、鋼材組織中に占める第2相の体積率が25%以下であることを特徴とする。
本発明者らは、ピーリング摩耗特性に優れるためには、Cr添加とB添加が有効であることを見出した。すなわち、上記本発明の第二の冷間鍛造プーリ用肌焼鋼に、例えば表層C濃度が0.6%以上となる浸炭処理を施すことにより、本発明の第一の冷間鍛造プーリ用肌焼鋼と同様に冷間加工性に優れ、しかもピーリング摩耗特性に優れた冷間鍛造プーリ用肌焼鋼を実現することが可能となる。
また、本発明の第一のプーリの製造方法は、質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.30%以下、Mn:0.80%以下、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:1.25〜2.50%、Nb:0.030〜0.15%、s−Al:0.025〜0.060%、N:0.010〜0.030%、を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、熱間圧延後の鋼材組織がフェライトと、パーライト及び介在物からなる第2相とで構成され、冷間鍛造前の圧延材硬さが75HRB以下で、かつ、鋼材組織中に占める第2相の体積率が25%以下である鋼材を用いて、冷間鍛造によりプーリを製造するプーリの製造方法であって、
プーリの軸部を中空に成形する前方押し出し工程と、プーリのシーブ部を成形するシーブ成形工程と、プーリの軸部を所定の軸径に成形する絞り成形工程と、プーリの軸部に所定のスプラインを成形するスプライン成形工程と、を含むことを特徴とする。
さらに、本発明の第二プーリの製造方法は、質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.30%以下、Mn:0.80%以下、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:1.00〜2.50%、Nb:0.030〜0.15%、s−Al:0.025〜0.060%、N:0.010〜0.030%、Ti:3.4×N〜0.20%、B:0.0005〜0.0030%、を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、熱間圧延後の鋼材組織がフェライトと、パーライト及び介在物からなる第2相とで構成され、冷間鍛造前の圧延材硬さが75HRB以下で、かつ、鋼材組織中に占める第2相の体積率が25%以下である鋼材を用いて、冷間鍛造によりプーリを製造するプーリの製造方法であって、
プーリの軸部を中空に成形する前方押し出し工程と、プーリのシーブ部を成形するシーブ成形工程と、プーリの軸部を所定の軸径に成形する絞り成形工程と、プーリの軸部に所定のスプラインを成形するスプライン成形工程と、を含むことを特徴とする。
上記した本発明の冷間鍛造プーリ用肌焼鋼を用いることで、冷間鍛造前の金属組織がフェライト+パーライト組織であることを前提とする鋼材において極めて高い冷間加工性を得ることができる。これにより、本発明のプーリの製造方法では、焼鈍工程を廃止することで鍛造工程全体を簡略化しつつ、各鍛造工程での加工品質を維持することができる。
(a)はフェライトF−第2相(=パーライトP+介在物)の組織を模式的に示す説明図。(b)はフェライトF−球状化セメンタイトθの組織を模式的に示す説明図。 (a)はローラーピッチング試験で使用される負荷用ローラーとローラーピッチング試験片とを示す正面図。(b)は(a)の側面図。 冷間鍛造プーリ用肌焼鋼を用いて、冷間鍛造によりプーリを製造する工程の一例を示す工程図。 可動プーリにおける製造工程毎のプーリ形状・変形状態を示す説明図。 固定プーリにおける製造工程毎のプーリ形状・変形状態を示す説明図。
以下、本発明の冷間鍛造プーリ用肌焼鋼における各元素の組成限定理由および限定条件について説明する。
(1)C:0.05〜0.15%
Cは、鋼の強度を確保するための元素である。この効果を得るには、0.05%以上の含有が必要である。他方、過度に含有させると、硬さが高くなり過ぎ変形抵抗が大きくなって冷間加工性を著しく損なうため、上限を0.15%以下とする。好ましくは0.08〜0.12%の含有とする。
(2)Si:0.30%以下
Siは、溶製時の脱酸剤として添加される。過剰な含有はCの場合と同様、冷間加工性を著しく損なうため、0.30%以下の含有とする。製造コストを考慮に入れると、0.03〜0.15%の含有とするのが好ましい。
(3)Mn:0.80%以下
Mnは、添加し過ぎると硬さが高くなり過ぎ冷間加工性を著しく損なうため、その含有を制限する必要があり、0.80%以下の含有とする。一方、鋼の焼入れ性を高めるのに有効な元素であり、所定の内部硬さを得るために添加してもよい。好ましくは0.20〜0.50%の含有とする。
(4)P:0.030%以下
Pは、その含有量が0.030%を超えると、衝撃疲労強度を著しく低下させて冷間鍛造時に割れを引き起こすため、0.030%以下の含有とする。好ましくは0.020%以下である。また、Pは、不純物元素であるので、できるだけ含有量を0%に近づけることが好ましい。
(5)S:0.030%以下
Sも、Pと同様にその含有量が0.030%を超えると、冷間鍛造時に割れを引き起こすため、0.030%以下の含有とする。好ましくは0.020%以下である。一方、Sは鋼中のMnと反応してMnSを生成し、被削性を向上させるため、生成されるMnSの体積率とのバランスを考慮に入れて添加してもよい。好ましくは0.005〜0.020%の含有とする。
(6)Cr:1.25〜2.50%
Crは、鋼の焼入れ性を高め、かつ、ピーリング摩耗強度を高めるのに有効な元素である。これらの効果を得るために1.25%以上の添加が必要である。他方、2.50%を超えて添加すると、圧延時に硬質なベイナイトを生成し冷間鍛造性を著しく損なうため、2.50%を上限とする。なお、後述するBを添加する場合には、Bにより焼入れ性・ピーリング摩耗強度が高められるため、Crの下限を1.00%とすることができる。
(7)Nb:0.030〜0.15%
Nbは、鋼中のCやNと反応して炭窒化物を形成し、浸炭時のオーステナイト結晶粒の粗大化を防止するのに有効な元素である。ただし、0.030%未満では所定の浸炭処理時におけるオーステナイト結晶粒の粗大化を防止する効果が得られにくいため、0.030%を下限とする。一方、0.15%を超えるとその効果が飽和する一方で、硬さが高くなり過ぎて冷間鍛造性を著しく損なうため、0.15%を上限とする。好ましくは0.10%以下である。
(8)s−Al:0.025〜0.060%
s−Al(固溶Al)は、溶製時の脱酸剤として添加され、また浸炭時のオーステナイト結晶粒の粗大化を防止するのに有効な元素である。製造コストを考慮に入れつつこれらの効果を得るために、0.025〜0.060%以下の含有とする。
(9)N:0.010〜0.030%
Nは、上述したとおり、鋼中のNbやAlと反応して炭窒化物や窒化物を形成する。ただし、0.030%を超えると上記したオーステナイト結晶粒の粗大化を防止する効果も飽和するため、0.010〜0.030%の含有とする。好ましくは0.010〜0.020%である。なお、後述するBを添加する場合には、Bによる焼入れ性効果を確保するために、Nの下限を0.005%とすることが望ましい。
さらに、本発明において以下の元素を添加することも可能である。
(10)Ti:3.4×N〜0.20%
B:0.0005〜0.0030%
Bは、鋼の焼入れ性を向上させるのに有効な元素である。また、Bは、ピーリング摩耗強度を高めるのに極めて有効な元素である。上記Crもピーリング摩耗強度を高めるのに有効な元素であったが、Bは著しくピーリング摩耗強度を高める効果があるという知見を得た。この効果を得るには、0.0005%以上の含有が必要である。他方、過度の含有は効果が飽和するため、0.0030%以下の含有とする。
Tiは、鋼中のNと結合してTiNを生成することにより、NがBと結合することを防止し、Bによる焼入れ性効果を確保するために添加する。鋼中のNをほぼ完全に固定するためには、Tiの下限を3.4×Nとする必要がある一方、Nの上限が0.030%であることを踏まえて、Tiの上限を0.20%とする。
(11)冷間鍛造前の圧延材硬さが75HRB以下
冷間鍛造前の軟化熱処理を省略するためには、冷間鍛造時のプレス荷重が大きくなり過ぎない鋼材とすることが重要であり、後述する試験結果によると、冷間鍛造前の圧延材硬さが75HRB以下となる必要がある。より好ましくは70HRB以下である。
(12)鋼材組織中に占める第2相の体積率が25%以下
また、冷間鍛造前の軟化熱処理を省略するためには、冷間鍛造時に割れが発生しない鋼材とすることも重要であり、後述する試験結果によると、鋼材組織中に占める第2相の体積率が25%以下となる必要がある。より好ましくは20%以下である。ここでいう第2相とは、図1(a)に示されるフェライトF−パーライトP組織において、パーライトPの他、硫化物(MnS等)、酸化物(Al等)などの介在物を意味する。従来、炭化物量が同一(C量が同一)である場合、鋼材の変形能を向上させるために、図1(a)に示されるようなフェライトF−パーライトP組織ではなく、図1(b)に示されるように、軟化熱処理としてのSA処理(Spheroidizing Annealing:球状化焼鈍)を行ってフェライトF−球状化セメンタイトθ組織とすることが有効であったが、SA処理を行わないために鋼材組織がフェライトF−パーライトP組織とされる場合であっても、第2相の体積率を減少させることで、フェライトF−球状化セメンタイトθ組織に近い変形能を得ることができるという知見を得た。
本願発明では、更に以下の条件を満たすように設定することできる。
(13)仕上げ圧延温度が900℃以下
本発明鋼をより軟化させるために低温で圧延することで硬質組織の生成を抑制することも効果的である。つまり、鋼材の最終圧延段階である仕上げ圧延温度が900℃を超えると、圧延材硬さが高くなり過ぎるおそれがあるため、仕上げ圧延温度は900℃以下とする。好ましくは850℃以下である。
表の簡単な説明
(表1)本発明鋼及び比較鋼の合金組成を示す表。
(表2)表1の各鋼種からなる試験片毎の素材硬さ、変形抵抗などを示す表。
(表3)表1の各鋼種からなる試験片毎の第2相体積率、限界圧縮率、粗大化温度などを示す表。
(表4)表1の各鋼種からなる試験片毎のCr添加量、B添加量及びピーリング摩耗量の関係を示す表。
以下、本発明の実施例について説明する。
まず、表1に示す合金組成(残部はFe及び不可避不純物)の鋼材を小型溶解炉を用いて溶製し、インゴットに鋳造した。次に、分塊圧延により一辺が155mmの鋼片に成形後、再加熱後800〜900℃の仕上げ圧延温度で直径55mmの棒鋼に圧延した。鋼種a〜iが本発明鋼に該当し、鋼種jはJIS SCr420の合金元素添加量が少ないものに相当する。鋼種k、l、m、nはC,Mn,Cr,Nbが発明範囲から外れ、鋼種oはCrが下限以下であるがBが添加されたものである。
各圧延材において、「JIS Z2245」に規定されたロックウェル硬さ試験法に従ってロックウェル硬さ(=HRB)を測定した。
Figure 0006452536
次に、各圧延材の中心部から径20mm、高さ30mmの丸棒試験片を作成し、厚さ9mm(圧縮率70%)まで室温で圧縮加工を行い応力−ひずみデータを取得した。各圧延材の硬さ(素材硬さ)と変形抵抗(公称歪み量が0.4となる公称応力)の関係を表2に示す。表2から圧延材の硬さが75HRB以下である場合に、本実施例が指標とする750MPa以下の変形抵抗が得られることが分かる。また、Bを添加すると、Bを添加しない圧延材に比べて硬いながらも変形抵抗が750MPa以下に収まる(プレス成形しやすい)圧延材が得られることが分かる。更に、70HRB以下とすることで変形抵抗は700MPa以下に収まる。
Figure 0006452536
また、同様の試験片を圧縮率62.5%から2.5%間隔で82.5%まで、各圧縮率で各5個の端面拘束圧縮試験を室温で行い、割れの発生しない上限の圧縮率を限界圧縮率とした。また、各圧延材の任意の横断面における第2相の体積率を後述の方法で測定した。第2相の体積率と限界圧縮率の関係を表3に示す。第2相の体積率は、各圧延材から製作した圧縮試験片の横断面を鏡面状に研磨した後に、1%ナイタール腐食液でエッチングした腐食面の外周部(表面近傍)を光学顕微鏡で倍率400倍で写真撮影したものを、画像処理によりフェライトとそれ以外に識別することで算出した。
各圧延材は、いずれも図1(a)に示されるようなフェライトF−第2相(=パーライトP+介在物)の組織で構成されていた。なお、表3では割れの発生した圧縮率を記載してあるが、矢印付きの数字は割れの発生しなかったことを示している。
Figure 0006452536
表3から第2相体積率の25%をほぼ境として、第2相体積率が25%を超えると割れが発生し、25%以下になると割れにくくなって、本実施例が指標とする75%以上の限界圧縮率が得られることが分かる。その結果、実用上、70%以上の圧縮率を求められるCVTプーリにも適用可能になる。表3の鋼種jのSCr420に示されるように、SA処理を施した場合でも65%の限界圧縮率しか得られていないことが分かる。つまり、SCr420のような材料では、SA処理を施してもパーライトのセメンタイトが崩れることで一定の軟化は進むが、図1(b)に示されるような球状化セメンタイトθの組織を得ることが困難であり、却って軟化熱処理のためにコストがかさむという問題があったが、本実施例によればSA処理等の軟化熱処理を省略できる上、SA処理を施した材料よりも圧縮能の高い材料を得ることができ、例えば80%以上の限界圧縮率を実現することも可能である。
更に、75%の冷間圧縮加工後に割れの発生しなかったものに、930℃、980℃、1030℃で表面炭素濃度0.75%、0.35%C深さが0.7mmになる条件で真空浸炭処理を施した後の結晶粒径調査を行い、結晶粒粗大化の発生しなかった上限温度を表3に記載した。結晶粒は、試験片の縦断面全面を鏡面研磨後、界面活性剤とピクリン酸および塩酸を混合した腐食液により結晶粒界を腐食し、結晶粒度番号5以下を粗大結晶粒と判定した。
表3からNb添加量が多くなると粗大化温度は高くなり、またBを添加した場合はBを添加しない場合に比べて粗大化温度が低くなる傾向を示すことが分かる。Nb添加量を0.030%以上にするとBを添加した場合でも粗大化温度が930℃よりも高くなるので、本実施例が指標とする930℃での真空浸炭処理を行うこととしても結晶粒の粗大化を良好に抑制することができる。
次に、各圧延材から図2(a),2(b)に示されるようなローラー部21と軸部22が一体のローラーピッチング試験片20を作成した。各ローラーピッチング試験片20に対し、真空浸炭処理を施した。真空浸炭処理は浸炭条件(平衡C濃度、浸炭温度:浸炭時間)を変え、材料毎に表層C濃度分布を調整することで、表層C濃度が0.60%以上となる範囲内でローラーピッチング試験片20の硬さを調整した。ピーリング摩耗特性の評価方法として、ローラーピッチング試験によるローラーピッチング試験片20の摩耗を測定した。ここで、ローラーピッチング試験とは、負荷用ローラー30とローラーピッチング試験片20(例えば、直径26mm、全長130mm)、を油潤滑下にて一定面圧で接触させ、すべりを与えながら回転させることにより、プーリの剥離損傷を再現する試験をいう。試験条件は面圧3.5GPa、すべり率0%、回転数1500rpmとした。潤滑油はCVT用オイルを用い、油温383K、流量2L/minで試験を行った。負荷用ローラー30は、軸受鋼SUJ2を焼入れ・焼戻し後に表面研削したものを用いた。上記条件における5×10^5回転後の摩耗量(μm)を測定した。
具体的には、上記のローラーピッチング試験において、試験前及び試験後のローラーピッチング試験片20における未剥離部の形状プロファイルを測定し、初期面からの深さを測定した。ローラーピッチング試験片20におけるローラー部21の転走面について、表面粗さ測定器(東京精密株式会社製:SURFCOM 1500SD-13)を用いて軸方向の形状プロファイルを測定した。この場合、測定長さ21mm、カットオフ波長0.8mmとした。
表4にCr添加量と摩耗量との関係を示す。表4からCr添加量が多くなると摩耗量は小さくなり、またBを添加した場合はBを添加しない場合に比べて摩耗量が一段と少なくなる傾向を示すことが分かる。Bを添加しない場合にはCr添加量を1.25%以上にすると、本実施例が指標とする30μm以下の摩耗量を実現することができる。一方、0.0005%以上のBを添加した場合にはCr添加量を1%としても、本実施例が指標とする30μm以下の摩耗量を実現することが可能である。つまり、ピーリング摩耗特性はBを添加することで補うことができ、Crは焼入れ性の観点から必要な添加元素と考えることができる。つまり、同じ焼入れ性であれば、Bが添加されている鋼材の方がBが添加されていない鋼材よりもピーリング摩耗特性が良い。
Figure 0006452536
図3は、本発明の冷間鍛造プーリ用肌焼鋼を用いて、冷間鍛造によりプーリ10(図4(e)及び図5(e)参照)を製造する工程の一例を示す工程図である。可動プーリ(図4)と固定プーリ(図5)とは、同様な工程を経て成形されるので、以下の説明では図4に基づいて可動プーリについて説明し、可動プーリと同じ機能を果たす固定プーリの部位には同一の符号を付し、固定プーリについては説明を省略する。
最初に、図4(a)に示されるような冷間鍛造プーリ用肌焼鋼からなる素材11を押し出し成形して、図4(b)に示されるように中空の軸部11aを成形する(S11)。次に、図4(c)に示されるようにプーリ10のシーブ部11bを成形した後(S12)、図4(d)に示されるようにプーリ10の軸部11aを所定の軸径・外形に成形する(S13)。最後に、図4(e)に示されるようにプーリ10の軸部11aに所定のスプライン11cを成形する(S14)。
以上の説明からも明らかなように、本発明の冷間鍛造プーリ用肌焼鋼によれば、変形抵抗を750MPa以下とし、冷間鍛造時の圧縮割れ発生率を75%以上とすることができる。これにより、本発明によれば冷間鍛造前の軟化熱処理を省略しても既存のプレス機でCVTプーリを十分に生産することが可能となる。また、Nbを添加することで、冷間鍛造後の歪除去熱処理を省略しても、930℃での真空浸炭処理時における結晶粒の粗大化を良好に抑制することができる。
また、本発明の冷間鍛造プーリ用肌焼鋼によれば、例えば表層C濃度が0.60%以上となる浸炭処理を施すことにより、更にピーリング摩耗特性に優れた冷間鍛造プーリ用肌焼鋼を実現することも可能となる。
さらに、本発明の冷間鍛造プーリ用肌焼鋼によれば、極めて高い冷間加工性を得ることができる。その結果、本発明のプーリの製造方法では、焼鈍工程を廃止することで鍛造工程全体を簡略化しつつ、各鍛造工程での加工品質を良好に維持することができる。
10 プーリ
11 素材
11a 軸部
11b シーブ部
11c スプライン
20 ローラーピッチング試験片
21 ローラー部
21a 断面

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.05〜0.15%、
    Si:0.30%以下、
    Mn:0.80%以下、
    P:0.030%以下、
    S:0.030%以下、
    Cr:1.25〜2.50%、
    Nb:0.030〜0.15%、
    s−Al:0.025〜0.060%、
    N:0.010〜0.030%、
    を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、
    熱間圧延後の鋼材組織がフェライトと、パーライト及び介在物からなる第2相とで構成され、冷間鍛造前の圧延材硬さが75HRB以下で、かつ、鋼材組織中に占める第2相の体積率が25%以下であることを特徴とする疲労剥離特性に優れた冷間鍛造プーリ用肌焼鋼。
  2. 質量%で、
    C:0.05〜0.15%、
    Si:0.03〜0.30%、
    Mn:0.80%以下、
    P:0.030%以下、
    S:0.030%以下、
    Cr:1.00〜2.50%、
    Nb:0.030〜0.150%、
    s−Al:0.025〜0.060%、
    N:0.005〜0.030%、
    Ti:3.4×N〜0.20%、
    B:0.0005〜0.0030%、
    を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、
    熱間圧延後の鋼材組織がフェライトと、パーライト及び介在物からなる第2相とで構成され、冷間鍛造前の圧延材硬さが75HRB以下で、かつ、鋼材組織中に占める第2相の体積率が25%以下であることを特徴とする疲労剥離特性に優れた冷間鍛造プーリ用肌焼鋼。
  3. 質量%で、
    C:0.05〜0.15%、
    Si:0.30%以下、
    Mn:0.80%以下、
    P:0.030%以下、
    S:0.030%以下、
    Cr:1.25〜2.50%、
    Nb:0.030〜0.15%、
    s−Al:0.025〜0.060%、
    N:0.010〜0.030%、
    を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、
    熱間圧延後の鋼材組織がフェライトと、パーライト及び介在物からなる第2相とで構成され、冷間鍛造前の圧延材硬さが75HRB以下で、かつ、鋼材組織中に占める第2相の体積率が25%以下である鋼材を用いて、冷間鍛造によりプーリを製造するプーリの製造方法であって、
    前記プーリの軸部を中空に成形する前方押し出し工程と、
    前記プーリのシーブ部を成形するシーブ成形工程と、
    前記プーリの軸部を所定の軸径に成形する絞り成形工程と、
    前記プーリの軸部に所定のスプラインを成形するスプライン成形工程と、
    を含むことを特徴とするプーリの製造方法。
  4. 質量%で、
    C:0.05〜0.15%、
    Si:0.03〜0.30%、
    Mn:0.80%以下、
    P:0.030%以下、
    S:0.030%以下、
    Cr:1.00〜2.50%、
    Nb:0.030〜0.150%、
    s−Al:0.025〜0.060%、
    N:0.005〜0.030%、
    Ti:3.4×N〜0.20%、
    B:0.0005〜0.0030%、
    を含有し、残部がFe及び不可避不純物からなり、
    熱間圧延後の鋼材組織がフェライトと、パーライト及び介在物からなる第2相とで構成され、冷間鍛造前の圧延材硬さが75HRB以下で、かつ、鋼材組織中に占める第2相の体積率が25%以下であるである鋼材を用いて、冷間鍛造によりプーリを製造するプーリの製造方法であって、
    前記プーリの軸部を中空に成形する前方押し出し工程と、
    前記プーリのシーブ部を成形するシーブ成形工程と、
    前記プーリの軸部を所定の軸径に成形する絞り成形工程と、
    前記プーリの軸部に所定のスプラインを成形するスプライン成形工程と、
    を含むことを特徴とするプーリの製造方法。
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