JP5495648B2 - 耐結晶粒粗大化特性に優れた機械構造用鋼及びその製造方法 - Google Patents

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例えば自動車などの動力伝達に用いられる耐結晶粒粗大化特性に優れた浸炭部品用の機械構造用鋼及びその製造方法。
冷間鍛造や冷間加工といった冷間工法は自動車駆動系部品などの部品製造コストダウンに対して有利な工法である。しかし、冷間加工後に直接的に浸炭処理を施して部品を製造する場合、冷間加工の影響により浸炭初期に微細なオーステナイト粒が形成される影響により、浸炭時にかえって結晶粒が粗大化しやすいという課題を有する。結晶粒が粗大化すると部品強度が低下する場合があるので、結晶粒粗大化抑制が不可欠である。この課題があるために、冷間工法のコストメリットを十分に活かすことができていないのが現状である。部品を冷間加工後に浸炭温度まで加熱する過程で、冷間加工時のひずみの影響によりいったんフェライトが微細に再結晶する段階を経てからオーステナイトに変態することが浸炭初期の微細なオーステナイト粒形成を促している。そこで、従来技術として冷間加工後に浸炭温度に加熱する過程で焼なましを行い、前述のフェライト再結晶の駆動力となるひずみエネルギーを解放させることを通じて、浸炭時の結晶粒粗大化を抑制する方法がある(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、これにより新たな工程が追加されるため、部品コストダウンの観点からは利用しにくい。一方、発明者らは部品素材となる浸炭処理用途の機械構造用鋼に対して、冷間加工に先立ち加工性向上を目的として実施する球状化焼なましに関して、そのミクロ組織が不均一であることが浸炭時の結晶粒粗大化を促進していることを見出した。通常、浸炭処理用途の機械構造用鋼に球状化焼なましを施すと部分的なラメラーパーライトの生成が避けられず、結果として得られる球状化焼なまし組織は不均一なものとなる。鋼中でラメラー状に炭化物が存在するパーライトの部分は硬く、母相の鋼に比べて変形しにくいことにより、部品を冷間鍛造する過程でラメラーパーライト周辺に局所的に不均一なひずみが集中しやすい。その結果、冷間鍛造もしくは冷間加工、及び必要に応じた切削加工を行って所定の形状に加工してから浸炭温度まで加熱する際に、ラメラーパーライト周囲で特に微細にフェライトが再結晶する過程を経るので、浸炭初期のオーステナイト粒が特に微細に形成される。この影響により、浸炭中に結晶粒が成長して粗大化しやすくなってしまう。
K.C.Evanson,G.Krauss and D.K.Matlock:Grain Growth in Policrystallin Materials III,ed.by H. Weiland,B.L.Adams and A.D.Rollet,TMS,Warrendale,PA(1993),599. J.Jpn.Soc.Technol.Plast,22(1981),P.139.冷間鍛造分科会材料研究班編「冷間鍛造分科会基準」
そこで、本発明が解決しようとする課題は、化学成分の限定、球状化焼なまし後のラメラーパーライト面積率の制限、球状化焼なまし条件の限定を加えることにより冷間鍛造もしくは冷間加工、及び必要に応じた切削加工を行って所定の形状に加工してから浸炭処理を行った場合に、結晶粒粗大化を起こしにくい機械構造用鋼、及びその製造方法を提供することを目的とする。この技術の提供により、浸炭処理用途の機械構造用鋼に少なからず含有されている結晶粒界をピン止めする微細析出物たとえばAlN、NbC、Nb(C、N)による結晶粒粗大化抑制作用と相まって、優れた耐結晶粒粗大化特性を発揮する機械構造用鋼が得られる。
上記の課題を解決するための手段は、請求項1の発明では、質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.1〜1.5%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:1.80〜2.47%、Al:0.005〜0.050%、N:0.030%以下を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなり、球状化焼なまし後のラメラーパーライトの面積率が3%以下であることを特徴とする耐結晶粒粗大化特性に優れた機械構造用鋼である。
請求項2の発明では、質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.1〜1.5%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:1.80〜2.47%、Al:0.005〜0.050%、N:0.030%以下を含有し、さらに質量%で、Ti:0.050%未満、Nb:0.02〜0.10%、B:0.0010〜0.0050%の1種又は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなり、球状化焼なまし後のラメラーパーライトの面積率が3%以下であることを特徴とする耐結晶粒粗大化特性に優れた機械構造用鋼である。
請求項3の発明では、機械構造用鋼を球状化焼なまし後に、冷間鍛造もしくは冷間加工及び必要に応じた切削加工を行って所定の形状に加工した後に浸炭処理する機械部品に供する機械構造用鋼の製造方法において、質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.1〜1.5%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:1.80〜2.47%、Al:0.005〜0.050%、N:0.030%以下を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなる鋼を用い、740〜810℃に加熱して所定時間保持後に、720〜650℃まで8〜40℃/Hrの冷却速度で冷却し、その後空冷する球状化焼なましを施すことを特徴とする耐結晶粒粗大化特性に優れた機械構造用鋼の製造方法である。
請求項4の発明では、機械構造用鋼を球状化焼なまし後に、冷間鍛造もしくは冷間加工及び必要に応じた切削加工を行って所定の形状に加工した後に浸炭処理する機械部品に供する機械構造用鋼の製造方法において、質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.1〜1.5%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:1.80〜2.47%、Al:0.005〜0.050%、N:0.030%以下を含有し、さらに質量%で、Ti:0.050%未満、Nb:0.02〜0.10%、B:0.0010〜0.0050%の1種又は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなる鋼を用い、740〜810℃に加熱して所定時間保持後に、720〜650℃まで8〜40℃/Hrの冷却速度で冷却し、その後空冷する球状化焼なましを施すことを特徴とする耐結晶粒粗大化特性に優れた機械構造用鋼の製造方法である。
本発明の機械構造用鋼の成分及びラメラーパーライトの面積率の限定理由並びに機械構造用鋼の製造方法の熱処理条件について説明する。なお、成分の%は質量%である。
C:0.10〜0.25%
Cは機械構造用部品としての鋼材の浸炭処理後の芯部強度を確保するために必要な元素である。しかし、Cが0.10%未満ではその効果が十分に得られず、0.25%を超えると加工性を低下させ、かつ、靱性を低下させる。そこでCは0.10〜0.25%とする。
Si:0.05〜2.0%、望ましくは0.05〜1.0%
Siは脱酸に必要な元素である。しかし、Siが0.05%未満では脱酸が十分に得られず、2.0%を超えると加工性を低下させる。そこでSiは0.05〜2.0%とし、望ましくは0.05〜1.0%とする。
Mn:0.1〜1.5%、望ましくは0.2〜0.8%
Mnは焼入れ性を確保するために必要な元素である。しかし、Mnが0.1%未満では焼入れ性の効果は十分に得られず、1.5%を超えると加工性を低下させる。そこでMnは0.1〜1.5%とし、より望ましくは0.2〜0.8%とする。
P:0.030%以下
Pはスクラップから含有される不可避な元素であり、オーステナイト粒界に偏析して衝撃強度や曲げ強度などの靱性を低下する。そこでPは0.030%以下とする。
S:0.030%以下
Sは被削性を向上させる元素である。しかし、非金属介在物であるMnSを生成して横方向の靱性及び疲労強度を低下する。そこでSは0.030%以下とする。
Cr:1.80〜2.47%、望ましくは2.00〜2.47%
Crは球状化焼なまし時のラメラーパーライトの生成を抑えて、球状炭化物主体の均質な球状化焼なまし組織を得るために不可欠な元素である。この効果を得るためにはCrは1.8%以上必要である。一方、Crは過剰に添加すると加工性を損ない、また、浸炭性を阻害するので実施例である表1の発明鋼3のCrの含有量に基づき2.47%以下とする。そこでCrは1.80〜2.47%、望ましくは、2.00〜2.47%とする。なお、Crを1.8%以上添加することにより、球状化焼なましの徐冷過程でフェライト−オーステナイト界面における球状炭化物の生成反応が促進されることにより、均質な球状化焼なまし組織がもたらされる。
Al:0.005〜0.050%、望ましくは0.015〜0.050%
Alは脱酸材として使用される元素であり、また後述のようにNと結合してAlNとして析出し、結晶粒粗大化抑制効果をもたらす。この効果を得るためには、Alは0.005%以上を添加する必要がある。一方、Alは0.050%を超えるとアルミナ系酸化物が増加し、疲労特性及び加工性を低下する。そこで、Alは0.005〜0.050%とし、望ましくは0.015〜0.050%とする。
N:0.030%以下、望ましくは0.025%以下、Ti及び/又はBを含む鋼材では0.010%未満
Nは鋼中でAlNやNb窒化物として微細析出し、結晶粒粗大化を防止する効果をもたらす。しかし、0.030%を超えると窒化物が増加し、疲労強度や加工性が低下する。そこで、請求鋼1〜請求鋼4の発明では、Nは0.030%以下とし、望ましくは0.025%以下とする。なお、Tiを含有する鋼材では、N量が多いとTiNが過剰に生成して加工性や疲労強度を損なう。また、Bを含有する鋼材ではNが0.010%以上含有されると、化合物のBNが生成して固溶Bが減少し、焼入性の向上効果が阻害される。そこで、請求項2または請求項4に記載の鋼のうち、特にTi及び/又はBを含有する鋼においてはNは0.010%未満とする。
Nb:0.02〜0.10%、望ましくは0.02〜0.08%
Nbは炭化物あるいは窒化物を形成し、結晶粒粗大化防止効果をもたらす。特に鋼中に微細に分散したナノオーダーのNbC又はNb(C、N)が結晶粒の成長を抑制する。Nbが0.02%未満ではその効果が得られず、0.10%を超えると析出物の量が過剰となり加工性を低下する。そこで、Nbは0.02〜0.10%、望ましくは0.02〜0.08%とする。
Ti:0.050%未満
Tiは鋼中のfree−Nを固定し、Bが化合物BNとなるのを抑えることにより、Bを焼入性向上に寄与させることができる。その効果を得る場合には、Tiを0.050%未満で添加する必要がある。
B:0.0010〜0.0050%
Bは極少量の含有によって鋼の焼入性を著しく向上させる元素で選択的に含有される。その効果を得る場合には、0.0010%未満では焼入性の向上効果が小さく、一方、0.0050%を超えると強度を低下する。そこで、Bは0.0010〜0.0050%とする。
球状化焼なまし後のラメラーパーライト面積率が3%以下、望ましくは2%以下
鋼中でラメラー状に炭化物が存在するパーライトの部分は硬く、母相の鋼に比べて変形しにくいことにより、部品を冷間鍛造する過程でラメラーパーライト周辺に局所的に不均一なひずみが集中しやすい。その結果、冷間鍛造もしくは冷間加工及び必要に応じた切削加工を行って所定の形状に加工した後に浸炭温度まで加熱する際に、ラメラーパーライト周囲で特に微細にフェライトが再結晶する過程を経るので、浸炭初期のオーステナイト粒が特に微細に形成される。これにより、浸炭中の結晶粒の粗大化が起こりやすくなる。これを回避するためには、球状化焼なまし後のラメラーパーライトの面積率は3%以下とする必要があり、望ましくは2%以下とする。
球状化焼なまし条件:740〜810℃、望ましくは760〜800℃に加熱して所定時間保持した後に、720〜650℃まで8〜40℃/hr、望ましくは10〜20℃/hrの冷却速度で冷却し、その後空冷
請求項に記載の鋼成分に加えて、上記条件の球状化焼なましを行うことにより、球状化焼なまし時のラメラーパーライトの生成が抑えられ、球状炭化物主体の均質な球状化焼なまし組織が得られるようになる。その結果、冷間鍛造もしくは冷間加工及び必要に応じた切削加工を行って所定の形状に加工してから浸炭処理を行った場合に、結晶粒が粗大化しにくい。その効果を得るために、740〜810℃、望ましくは760〜800℃に加熱して所定時間保持(保持時間は処理量や炉の特性によって変化するものであり、特に限定されない)した後に、720〜650℃まで8〜40℃/hr、望ましくは10〜20℃/hrの冷却速度で冷却し、その後空冷する球状化焼なましを行う必要がある。
上記の本発明の手段において、鋼成分の限定、球状化焼なまし後のラメラーパーライト面積率の制限、球状化焼なまし条件の限定により、球状化焼なましに続いて冷間鍛造もしくは冷間加工及び必要に応じた切削加工を行って所定の形状に加工してから浸炭処理を行った場合に、球状化焼なまし後のラメラーパーライト面積率が3%以下、望ましくは2%以下となって、結晶粒が粗大化しにくいので、冷間工法を利用した自動車、建設機械、工作機械などのギヤ、シャフトなどの駆動系部品の製造コストを低減させることが可能になり、本発明は従来にない優れた効果を奏する。
球状化焼なましの熱処理条件の一例を示す図である。 顕微鏡組織を示す図で、(a)は比較鋼1、(b)は発明鋼1を示す。
本発明を実施するための形態について、表及び図面を参照して説明する。
表1の比較鋼1〜7及び発明鋼1〜7並びにNbを添加した表2の比較鋼8〜10及び発明鋼17〜21を真空誘導溶解炉にて溶製し、100kgの鋼塊を得た。まず、溶製した鋼塊を1250℃で18ks加熱後に直径65mmの棒鋼に鍛伸した。次に、900℃で10.8ks保持した後、空冷による焼ならしに続いて、球状化焼なましを施した。本実施例において球状化焼なましは本発明の条件範囲内である図1に示す条件で実施した。球状化焼なまし後に供試材を鏡面研磨して、5%ナイタールで腐食した後、光学顕微鏡でミクロ組織を観察して、視野内のラメラーパーライト面積率を測定した。
上記の処理で得られた比較鋼1と発明鋼1の球状化焼なまし組織を図2の顕微鏡写真で例示している。上記の顕微鏡観察における比較鋼1中には視野内にラメラーパーライトが多数観察されるのに対し、発明鋼1にはラメラーパーライトはほとんど認められない。
次に、上記の球状化焼なましをした直径65mmの棒鋼の中周部付近から、切削加工により直径14mmで長さ21mmの円柱型試験片を作製した。試験片の長さ方向は母材の鍛伸方向と一致させた。万能試験機を用いて試験片に高さ比で70%の冷間据え込み加工を施した。なお、本発明において冷間加工率は特に70%に限定されるものではない。ところで試験片の形状や冷間据え込み方法は、上記の非特許文献2の日本塑性加工学会の冷間鍛造分科会基準に準じて行なった。
次に、浸炭時の結晶粒粗大化温度を確認するために擬似浸炭試験を行った。この試験は浸炭処理のヒートカーブのみを模擬し、実際には浸炭せずに結晶粒度観察を行なう慣用的な方法である。まず、上記の70%冷間据え込み加工した試験片を4分割し、その1片を300℃/Hrで各温度に昇温して10.8ks保持した後に水冷する熱処理を実施した。この熱処理後に、試験片断面を鏡面研磨して飽和ピクリン酸溶液で腐食して旧オーステナイト粒界を現出させ、この試験片を光学顕微鏡で観察した。そして、光学顕微鏡観察にて結晶粒度番号で3番相当の粗粒が認められた温度を結晶粒粗大化温度とした。
球状化焼なまし後のラメラーパーライト面積率を測定した結果及び擬似浸炭試験における結晶粒粗大化温度の測定結果を表3及び表4に示す。Nbを非添加とした比較鋼1〜7と発明鋼1〜7の比較において、発明鋼1〜7は比較鋼1〜7に比べて結晶粒粗大化温度が向上している。また、結晶粒粗大化防止効果のあるNbを添加した場合も、比較鋼8〜10と発明鋼17〜21の比較において、発明鋼17〜21は比較鋼8〜10に比べて、結晶粒粗大化温度が向上している。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.1〜1.5%、P:0.030%以下、S:0.030以下、Cr:1.80〜2.47%、Al:0.005〜0.050%、N:0.030%以下を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなり、球状化焼なまし後のラメラーパーライトの面積率が3%以下であることを特徴とする耐結晶粒粗大化特性に優れた機械構造用鋼。
  2. 質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.1〜1.5%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:1.80〜2.47%、Al:0.005〜0.050%、N:0.030%以下を含有し、さらに質量%で、Ti:0.050%未満、Nb:0.02〜0.10%、B:0.0010〜0.0050%の1種又は2以上を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなり、球状化焼なまし後のラメラーパーライトの面積率が3%以下であることを特徴とする耐結晶粒粗大化特性に優れた機械構造用鋼。
  3. 機械構造用鋼を球状化焼なまし後に、冷間鍛造もしくは冷間加工及び必要に応じた切削加工を行って所定の形状に加工した後に浸炭処理する機械部品に供する機械構造用鋼の製造方法において、質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.1〜1.5%、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:1.80〜2.47%、Al:0.005〜0.050%、N:0.030%以下を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなる鋼を用い、740〜810℃に加熱して所定時間保持後に、720〜650℃まで8〜40℃/Hrの冷却速度で冷却し、その後空冷する球状化焼なましを施すことを特徴とする耐結晶粒粗大化特性に優れた機械構造用鋼の製造方法
  4. 機械構造用鋼を球状化焼なまし後に、冷間鍛造もしくは冷間加工及び必要に応じた切削加工を行って所定の形状に加工した後に浸炭処理する機械部品に供する機械構造用鋼の製造方法において、質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:0.05〜2.0%、Mn:0.1〜1.5%、P:0.030%以下、S:0.030以下、Cr:1.80〜2.47%、Al:0.005〜0.050%、N:0.030%以下を含有し、さらに質量%で、Ti:0.050%未満、Nb:0.02〜0.10%、B:0.0010〜0.0050%の1種又は2種以上を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなる鋼を用い、740〜810℃に加熱して所定時間保持後に、720〜650℃まで8〜40℃/Hrの冷却速度で冷却し、その後空冷する球状化焼なましを施すことを特徴とする耐結晶粒粗大化特性に優れた機械構造用鋼の製造方法
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