JP6452108B2 - トナー粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は電子写真、静電印刷、磁気記録のような、画像形成方法において静電荷画像を顕像化するためのトナー粒子の製造方法に関するものである。特に、湿式法によってトナー粒子を製造する際に、重合容器内壁面及び溶剤除去容器内壁面等へのスケール付着を防止するトナー粒子の製造方法に関するものである。
近年、トナー粒子の製造方法として、重合性単量体等を使用した懸濁重合法、乳化重合凝集法や、結着樹脂等を溶剤中で造粒する溶解懸濁法等の湿式トナーに関する提案が盛んにおこなわれている。
たとえば懸濁重合法では、重合性単量体及び着色剤、さらに必要に応じて、離型剤、重合開始剤、架橋剤、荷電制御剤及びその他の添加剤を均一に溶解又は分散せしめて重合性単量体組成物とする。これを、分散安定剤を含有する水系媒体中に適当な撹拌機を用いて分散させ、重合性単量体を重合させて、所望の粒径を有するトナー粒子の懸濁液を得る。
前述の懸濁重合法によるトナーの製造において、重合工程は通常撹拌手段及び加熱冷却手段を有する重合容器を用いて行われるが、重合中に容器内壁、撹拌手段表面、邪魔板表面などに重合体組成物が付着すると、その場で重合し、スケール付着物となる。スケール付着物は、重合工程終了後も重合容器内に残留する。この付着物を放置した場合、その量は重合工程バッチ数を重ねる度に増大し、重合容器の伝熱性能を低下させ重合反応の安定性に悪影響を与える。更には、重合温度の昇温時及び、重合終了後の冷却時に要する時間が、スケール付着物の成長とともに増大していき、著しく生産性を低下させる。容器容量に対するジャケット面積比は、スケールが増加するに伴い減少するため、スケールが大きくなるほど、伝熱性能の低下の影響も増大する。そのため、(1)重合反応の安定性低下、(2)昇温時や冷却時に要する時間の増加等の問題は、スケールが大きくなるに伴い悪化するため、スケールアップ行う上での重要な課題である。また、このスケール付着物が剥離して脱落し製品であるトナーに混入すると、不定形の粗大粒子として観察される。トナー中における不定形の粗大粒子の存在割合が大きくなると摩擦帯電性などのトナー特性及び画像評価した場合の現像特性に悪影響が現われ、画像濃度の変動、白い筋、カブリの発生が見られるなど製品性状の低下を招くため好ましくない。
上記スケール付着物が十分な大きさに成長してから剥離/脱落した場合、重合容器に接続された配管部やバルブ等で、詰まりや固着の原因となる。このため付着物の頻繁な除去作業が必要となり製造装置の稼働率の低下を招く。
前記した懸濁重合法とは製造方法の異なる溶解懸濁法は、結着樹脂、着色剤並びに必要に応じてその他の離形剤及び添加剤等のトナー粒子組成物を低沸点有機溶媒などの揮発性溶剤に分散・溶解させトナー粒子組成物を得る。次いで、トナー粒子組成物を分散剤の存在する水系媒体中で造粒し、液滴化した後に揮発性溶剤を除去するものである。溶解懸濁法において、溶剤除去工程は、前述の懸濁重合法の重合工程と同様、容器内壁にトナー粒子組成物のスケール付着が成長していくために、容器の熱伝導性を悪化させ、著しく生産性を低下させる。
このようなスケール付着を防止する方法として、例えば特許文献1には、容器内壁面にコロイダルシリカとアルキルシリケートを混合した粘着性のある無機化合物層に無機分散粉末層を形成しスケール防止性塗膜を形成する方法が提案されている。
特許文献2にはアルデヒド化合物とヒドロキシナフタリン系化合物との縮合反応生成物とビニルフェノール系重合体を含有するスケール防止剤を容器内壁に塗布することで重合体スケールの付着を防止する方法が開示されている。
また、特許文献3には容器内の気相部及び気液界面へのスケール防止方法として、重合中に重合容器内の気相部の内壁に水又は分散安定剤を含有した水系分散媒体を散布する方法が提案されている。
更に、特許文献4によれば分散安定剤を含有した水系分散媒体の容器内壁への散布と、重合性単量体組成物の分散液に、別途調製した分散安定剤を含有した水系分散媒体を混合した調製液の容器への投入を同時に行うことでスケールを防止する方途が開示されている。
上記特許文献1〜4の手段は、無機分散粉末もしくは、スケール防止剤と重合性単量体の分散液滴との反発を高めることに付着抑制の主眼が置かれている。しかし、この方法では、付着抑制効果が不十分であり、満足するスケール防止効果は得られない。本出願人の検討では、上記した方法では十分なスケール防止効果が得られず、特に、連続生産した場合、付着抑制効果は、数バッチしか持続しない。
一方、特許文献5又は6では、発生してしまったスケール付着物を効率よく除去するための方法がいくつか提案されている。例えば、有機溶剤やアルカリ水溶液などの除去剤を重合容器内に散布する、又は重合容器に満たし加熱及び撹拌を併用する方法は簡便であり一般的である。しかしこれらの方法はいずれもスケール付着物をいかによく液中に溶解又は膨潤させるかが主眼点であり、加熱するなどしても付着物を全て除去するためにはある程度長い時間を要する。
特開平5−287564号公報 特開2006−160960号公報 特開平10−153878号公報 特開2003−287928号公報 特開2012−93555号公報 特開2012−93658号公報
本発明は、上述の如き問題を解決したトナー粒子の製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、懸濁重合法及び溶解懸濁法によるトナー粒子の製造方法における、重合性単量体組成物の分散液滴を重合する重合工程において、又は、トナー粒子組成物の分散液滴から溶剤を除去する溶剤除去工程において、容器内壁でのスケールの付着物の発生を抑制し、かつ発生したスケール付着物を容易に除去することが可能なトナー粒子の製造方法の提供を目的とする。
本発明者らは重合工程時における重合体スケール、又は溶剤除去工程におけるトナー組成物スケールの発生抑制、及びその除去について鋭意検討を行った結果、以下の方法を見出した。
本発明は、以下の(1)〜(6)の工程を含むバッチを繰り返してトナー粒子を製造するトナー粒子の製造方法であって
(1)水系媒体中にビニル系重合性単量体及び着色剤を含有する粒子が分散された水系分散体を調製する工程、
(2)該水系分散体を、容器に導入する工程、
(3)該容器内において、該粒子中の該ビニル系重合性単量体を重合することにより、トナー粒子を得る工程、
(4)工程(3)終了後、該容器から内容物を除去する工程、
(5)工程(2)における容器への水系分散体の導入の前に、該容器の内壁の該水系分散体が接触しうる部分に難水溶性リン酸金属塩および難水溶性金属水酸化物の少なくとも一方を含む液体(液体A)を塗布し、乾燥し、該容器の内壁に該難水溶性リン酸金属塩および該難水溶性金属水酸化物の少なくとも一方を固着させる工程、
(6)工程(4)の後に、酸性水溶液(液体B)を用いて、該容器の内壁に固着している該難水溶性リン酸金属塩および該難水溶性金属水酸化物の少なくとも一方を、その表面に付着した重合体スケールごと除去する、
ことを特徴とするトナー粒子の製造方法である

本発明によれば懸濁重合法によるトナー粒子製造時の重合工程、及び溶解懸濁法によるトナー粒子製造時の溶剤除去工程において、容器内に生成する重合体スケールもしくは、トナー組成物スケールの発生を抑制し、かつスケールが発生した場合にも容易に除去できることにより、スケール付着物に起因する不定形の粗大粒子の製品トナーへの混入を防止することができる。また、堆積した重合体付着物による熱伝導の阻害による温調の変化が抑制されるため、安定した品質のトナー粒子が得られる。更には、堆積した重合体付着物による熱伝導率の低下に伴う、容器内温度の昇温や冷却効率の低下が抑えられるため、生産性が向上する。また、重合体付着物の脱落による配管の閉塞などが起こらないため、重合体付着物の頻繁な除去作業が本質的に不要になり生産性が向上する。
重合工程又は溶剤除去工程で使用される本発明の好適な容器の断面図である。
本発明は重合性単量体等を使用した懸濁重合法や、結着樹脂等を溶剤中で造粒する溶解懸濁法によるトナー粒子の製造方法に好適に用いることができる。以下に、その一例として、本発明を懸濁重合法によるトナー粒子の製造方法に用いた場合について説明する。
懸濁重合法とは、重合性単量体及び着色剤を少なくとも含有する重合性単量体組成物を水系媒体に加え、水系媒体中で重合性単量体組成物を造粒し該重合性単量体組成物の粒子を形成し、重合性単量体組成物の粒子に含まれる重合性単量体を重合してトナー粒子を得る製造方法である。
<重合性単量体組成物調製工程>
重合性単量体及び着色剤を少なくとも含む重合性単量体組成物を調製する。着色剤は予め媒体撹拌ミルなどで重合性単量体中に分散させた後に他の組成物と混合してもよいし、全ての組成物を混合した後に分散させてもよい。
<造粒工程>
無機分散安定剤を含む水系媒体に重合性単量体組成物を投入し、分散させることにより造粒し、水系媒体中に重合性単量体組成物の粒子を形成することによって重合性単量体組成物の粒子が分散された水系分散体を得る。造粒工程は例えば高剪断力を有する撹拌機を設置した竪型撹拌槽で行なうことができる。高剪断力を有する撹拌機としてはハイシェアミキサー(IKA社製)、T.K.ホモミキサー(特殊機化工業社製)、T.K.フィルミックス(特殊機化工業社製)又はクレアミックス(エム・テクニック社製)の如き市販のものを用いることができる。
無機分散安定剤としては、例えば、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシ
ウム等の炭酸塩;リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸バリウム、及びリン酸亜鉛等のリン酸金属塩;硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等を挙げることができる。これらは、単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらは、水系媒体中に微粒子として存在することにより分散安定剤としての機能を発揮する。
<重合工程>
造粒工程により得られた重合性単量体組成物の粒子の分散体中の重合性単量体を重合することにより、重合体微粒子分散体を得る。本発明における重合工程には撹拌手段を有し、温度調節可能な一般的な重合容器を用いることができる。
重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃で行われる。重合温度は終始一定でもよいが、所望の分子量分布を得る目的で重合工程後半に昇温してもよい。重合容器に用いられる撹拌手段は分散された重合性単量体組成物を滞留させることなく浮遊させ、かつ槽内の温度を均一に保てるようなものならばどのようなものを用いても良い。撹拌手段としては撹拌翼が適しており、例えば、パドル翼、傾斜パドル翼、三枚後退翼、プロペラ翼、ディスクタービン翼、ヘリカルリボン翼、アンカー翼のごとき一般的な撹拌翼、フルゾーン(神鋼パンテック社製)、ツインスター(神鋼パンテック社製)、マックスブレンド(住友重機社製)、スーパーミックス(佐竹化学機械工業社製)又はHi−Fミキサー(綜研化学社製)等が挙げられる。
本発明に用いる好適な重合容器の断面図の一例を図1に示すが、これに限定されるわけではない。本発明に用いる容器の容積は、好ましくは1000〜30000Lであり、より好ましくは5000〜20000Lである。上記範囲であることで、スケール付着防止による生産性低下の抑制効果が得られやすい。
図1において、1は容器、2は撹拌翼、3は邪魔板、4は撹拌モーター、5は気液界面、6は温度調節用のジャケット、7は重合容器内温度計、8はジャケット温度計、9は容器排出弁、10は循環ライン、11は循環ポンプ、12はストレーナ、13はシャワーノズル、14は、液体A供給ラインである。
<液体Aの塗布工程>
懸濁重合法によるトナー粒子の製造において本発明を適用する場合は、重合工程を行う前に、容器1内壁に、無機分散安定剤を含む液体(液体A)を塗布し、容器の内壁に無機分散安定剤を付着させることによって容器1内壁を無機分散安定剤で被覆する。液体Aの塗布は、容器内壁(内部)の重合性単量体組成物(溶解懸濁法においてはトナー粒子組成物)を含有する水系分散体が接触しうる部分に塗布する。より好ましくは容器内部全体に塗布する。
液体Aを容器1内壁に塗布する方法は、均一に塗布できればどのような方法もとりうるが、例えばシャワーノズルやスプレーノズルを用いて散布する、容器内を液体Aで満たした後排出する、刷け等で塗りつける方法などが挙げられる。少量の無機分散安定剤を含む液体(液体A)を効率よく塗布する方法としては、容器排出弁9から、容器底部に溜まった液体Aを、循環ライン10を通じ、再び、容器1内部に散布する方法が挙げられる。すなわち、該容器が、該容器底部から液体A(又は液体B)を排出し、該容器上部より再び容器内部に送液する循環ラインを備えることが好ましい。循環ラインを有することで、液体A(又は液体B)の原料の使用量を抑えることができ、効率的かつ経済的である。
液体Aの塗布の際に、容器内壁に液体Aを接触させる時間は、通常3〜30分であり、好ましくは5〜15分である。また、容器内壁に液体Aを接触させる際の、容器の温度は、通常40〜90℃であり、好ましくは50〜80℃である。
液体Aを塗布した後に、これを乾燥させる、乾燥工程を有することが好ましい。これに
よって、容器1内壁への無機分散安定剤の密着性が高まる。乾燥の方法は特に限定されないが、図1に示す装置のように温度調節用のジャケットを有する場合には、ジャケット6を利用して容器1内壁を加温することにより、乾燥させることが有効である。乾燥時間は、通常10〜120分であり、好ましくは20〜90分である。また、乾燥温度は、通常40〜90℃であり、好ましくは50〜80℃である。
液体Aの塗布後、無機分散安定剤による被覆が十分に行なわれた容器1内へ、造粒工程により得られた重合性単量体組成物の粒子が分散された水系分散体を導入し、重合工程を行う。重合性単量体組成物の液滴を覆っている無機分散安定剤と、容器1内壁表面の無機分散安定剤との斥力によって、容器1内壁への重合体スケールの付着を抑制することができる。また、撹拌翼2、バッフル3等の付帯機器表面にも同様の処理を行うことで容器内の付帯機器表面へのスケールの付着を抑制することもできる。
液体Aの液体成分としては無機分散安定剤が不溶で揮発性を有するものであればよく、例えば、水;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソ−ブチルアルコール及びtert−ブチルアルコール等のアルコール類を用いることができる。更に、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド、n−ヘキサン、トルエン及びキシレン等の有機溶媒を挙げることができる。また、これらは、単独又は2種類以上を組み合わせて用いることもできる。上記に例示したものの中でも、水単独又は水とアルコール類との組み合わせでの使用が工業的、経済的観点から見て好適である。
液体A中に含有させる無機分散安定剤としては、例えば、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸バリウム、リン酸亜鉛等のリン酸金属塩;硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩;水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化第二鉄の金属水酸化物等を挙げることができる。これらの無機分散安定剤のうち、難水溶性金属化合物がより好適に用いられる。さらにその中でも水に対しては、難水溶性であり、塩酸や硫酸などの酸性溶液に対しては、易溶解性の性質であるものが好ましい。水に対して難水溶性とは、25℃のRO水100gに対し、溶解度が、0.20g以下であることを示す。具体的には、リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸バリウム及びリン酸亜鉛等の難水溶性リン酸金属塩;水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及び水酸化第二鉄等の難水溶性金属水酸化物;並びに炭酸バリウム、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム等の難水溶性炭酸塩が好適に用いられる。これらの無機分散安定剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
液体A100質量部中の無機分散安定剤の含有量は、通常2〜20質量部であり、好ましくは3〜15質量部である。
造粒工程の水系媒体中に含有する無機分散安定剤と液体A中に含有する無機分散安定剤はそれぞれ異なる組成のものを用いてもよいし、同組成のものを用いてもよい。異なる組成のものを用いる場合、液体A中に含まれる無機分散安定剤は、造粒時の水系媒体中に含まれる無機分散安定剤に比べ、造粒時の水系媒体のpH領域で溶解しにくい組成のものであることが好ましい。この組み合わせであれば、造粒工程で所望の重合性単量体組成物の粒子が分散された水系分散体を作製後、容器1内部へ重合性単量体組成物の分散体を移送しても、事前に容器1内壁に塗布された無機分散安定剤の静電気的反発力は、十分に有効であるため、スケールを効果的に抑制することができる。
また、液体Aが、容器内部で調製されることが好ましい。液体Aを重合容器内部で調製することで、市販の無機分散安定剤に比べ、経時変化の凝集に起因する、粒度の粗大化が少ないため、安定した均一な塗布が可能であるため、スケール付着抑制効果が高くなる。
<液体Bを用いて無機分散安定剤を除去する工程>
重合工程終了後、容器1の内容物(トナー粒子分散体)を排出した後、液体Aの塗布工程により容器1内壁に塗布された、液体A中の無機分散安定剤を溶解しうる酸性水溶液(液体B)を容器1内壁に接触させる。
無機分散安定剤を溶解しうるとは、25℃のRO水100gに無機分散安定剤0.50gを添加後、撹拌を行いながら、酸性水溶液を添加し所望のpHに調整後、3分間撹拌継続し、溶け残りがない状態になることである。
液体Bを接触させ、洗浄することによりスケール付着物を完全に除去することができる。本発明でのスケール除去方法では、事前に容器1内壁に塗布されていた無機分散安定剤を液体Bにより溶解することにより、無機分散安定剤ごとスケール付着物を除去することが可能となる。液体Bにより、容器1内壁に事前に塗布された無機分散安定剤も十分に除去されるため、容器1表面を重合前の状態と同等レベルまで回復することができる。
本発明を実施する頻度は、液体Aを塗布した後、重合工程(又は溶剤除去工程)を1バッチ又は2バッチ実施し、液体Bの接触を行い、次の重合工程の前に容器1内壁へ液体A中の無機分散安定剤を塗布することが好ましい。それ以上バッチ間隔を広げると、容器1内壁にスケール付着物が、厚く全面に成長しやすくなるため、液体Bにより容器1内壁に塗布した無機分散安定剤を十分に溶解させることができない場合がある。その結果、容器1表面にスケール付着物が残存してしまい、スケール付着物が、バッチ数に比例し、増加してしまう傾向にある。
液体Bを接触させる方法としては、スプレーノズルやシャワーノズルなどで散布する方法、重合容器を液体Bで満たす方法などどのような方法もとりうる。ただし、図1に示すような容器1の場合には、容器1を液体Bで満たした後に、撹拌する方法が無機分散安定剤の溶解性の観点から好ましい。また、タクトや経済性を考慮し、少量の液体Bを効率よく容器1内部に散布し、容器1表面の無機分散安定剤を溶解する手段としては、容器排出弁9から、容器底に溜まった液体Bを、循環ライン10を通じ、再び、容器内部に散布する方法が挙げられる。さらにこのとき液体Bを加熱することにより洗浄性がより高まる。液体Bを加熱する温度は、通常40℃以上80℃以下である。常温より高ければ、ある程度の効果は得られるが、50℃以上100℃以下とするとより効果は顕著となる。
容器内壁に液体Bを接触させる時間は、通常3〜90分であり、好ましくは5〜60分である。
液体BのpHは、0.3以上6.0以下の酸性領域が好ましい。液体Bには、塩酸、硫酸、硝酸又は炭酸等を使うことができる。液体Bの溶媒としては、水が好ましい。場合によっては、水にアルコールを添加したものを使用してもよい。液体BのpHが6.0以下の酸性領域であれば、120℃付近までの高温領域でも、本発明で好ましく用いられるグラスライニング製の容器表面を溶解することがないため好ましい。液体BのpHがアルカリ領域の場合、pHと温度にもよるが、pH9.0以上では、グラスライニング製の容器表面を徐々に溶解する恐れがあり好ましくない。
液体A中の該無機分散安定剤に難水溶性リン酸金属塩を用いる場合、難水溶性リン酸金属塩を溶解しうる液体BのpHは、3.0以下が好ましい。pHが、3.0を超えると、十分に難水溶性リン酸金属塩を溶解させることができない場合があり、重合体スケールの除去が不十分となる傾向にある。
また、液体A中の無機分散安定剤に難水溶性金属水酸化物を用いる場合、難水溶性金属水酸化物を溶解しうる液体BのpHは、5.5以下が好ましい。pHが、5.5を超えると、十分に難水溶性金属水酸化物を溶解させることができない場合があり、重合体スケールの除去が不十分となる傾向にある。
上記容器の少なくとも底部は、グラスライニング処理されていることが好ましい。また、上記した容器内壁面、撹拌翼および邪魔板等の接液部が、グラスライニング処理されて
いることがより好ましい。また、容器内部全体がグラスライニング処理されていることが特に好ましい。これは、グラスライニングの表面に存在するケイ素と液体A中の該無機分散安定剤が構造的な電気的相互作用を生じることで、固着効果が強くなるためである。
グラスライニング処理の方法は、容器の材質である金属の表面に、グラス粒子を層状に積み重ね繰り返し焼成することにより所定厚みのグラスを形成するものであり、グラスの厚みとしては、0.6mm〜1.5mmが好ましい。グラスライニング処理された容器としては、神鋼環境ソリューション製、池袋琺瑯工業製の如き市販の物を使用することができる。
<蒸留工程>
必要であれば未反応の重合性単量体や副生成物等の揮発性不純物を除去するために、重合終了後に一部水系媒体を蒸留工程により留去してもよい。蒸留工程は常圧もしくは減圧下で行うことができる。
<洗浄工程、固液分離工程及び乾燥工程>
重合体粒子表面に付着した分散安定剤を除去する目的で、重合体粒子分散体を酸又はアルカリで処理することもできる。この後、一般的な固液分離法により重合体粒子は液相と分離されるが、酸又はアルカリ及びそれに溶解した分散安定剤成分を完全に取り除くため、再度水を添加して重合体粒子を洗浄する。この洗浄工程を何度か繰り返し、十分な洗浄が行われた後に、再び固液分離してトナー粒子を得る。得られたトナー粒子は必要であれば公知の乾燥手段により乾燥される。
<分級工程>
こうして得られたトナー粒子は従来の粉砕法トナーと比較して十分シャープな粒度を有するものであるが、さらにシャープな粒度を要求される場合には風力分級機などで分級を行なうことにより、所望の粒度分布から外れる粒子を分別して取り除くこともできる。
次いで、本発明を溶解懸濁法によるトナー粒子の製造方法に用いた場合の一例について説明する。溶解懸濁法は、結着樹脂、着色剤を含有するトナー粒子組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させた混合樹脂溶液を水系媒体中で分散し、該混合樹脂溶液の粒子を形成する造粒工程、及び該混合樹脂溶液の該粒子中に存在する有機溶媒を除去してトナー粒子を得る溶剤除去工程を含むトナー粒子の製造方法である。
<混合樹脂溶液の作製工程>
有機溶媒中に結着樹脂、着色剤などのトナー粒子組成物を溶解あるいは分散させた混合樹脂溶液を作製する方法としては、有機溶媒中に攪拌をしながら結着樹脂、着色剤などを徐々に添加していき、溶解あるいは分散させればよい。ただし、着色剤として顔料を用いる場合や、離型剤や帯電制御剤などのなかで有機溶媒に溶解しにくいようなものを添加する場合、有機溶媒への添加に先立って粒子を小さくしておくことが好ましい。分散に際しては公知のビーズミルやディスクミルなどの分散機を用いることができる。
<造粒工程>
少なくとも界面活性剤又は無機分散安定剤を含む水系媒体中に前述の工程で得られた混合樹脂溶液を分散させ、トナー粒子組成物の水系分散体を作製する。トナー粒子組成物に、活性水素基含有化合物と反応可能な部位を有する変性樹脂を添加している場合は、活性水素基含有化合物を添加し、水系媒体中で、活性水素基含有化合物と、該変性樹脂とを反応させることにより結着樹脂を生成しながら、トナー粒子組成物の水系分散体を形成してもよい。
造粒工程で使用する装置としては、前述した懸濁重合法同様、例えば高剪断力を有する撹拌機を設置した竪型撹拌槽で行なうことができる。高剪断力を有する撹拌機としてはハイシェアミキサー(IKA社製)、T.K.ホモミキサー(特殊機化工業社製)、T.K
.フィルミックス(特殊機化工業社製)、クレアミックス(エム・テクニック社製)の如き市販のものを用いることができる。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩及びリン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤;アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体及びイミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩及び塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤;脂肪酸アミド誘導体及び多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤;例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン及びN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
溶解懸濁法によるトナー粒子の製造に用いる無機分散安定剤としては、懸濁重合法と同様のものを挙げることができ、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
<溶剤除去工程>
溶剤除去工程では、得られたトナー粒子組成物の水系分散体から有機溶剤を除去する。有機溶剤を除去するためには、系全体を攪拌しながら徐々に昇温し、液滴中の有機溶剤を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。又は、トナー粒子組成物の水系分散体を攪拌しながら減圧し、有機溶媒を蒸発除去しても良い。
<熟成工程>
末端にイソシアネート基等の活性水素基含有化合物と反応可能な部位を有する変性樹脂を添加している場合は、イソシアネートの伸長・架橋反応を進めるために、熟成工程を行っても良い。熟成時間は通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜65℃、好ましくは35〜50℃である。
溶剤除去工程、熟成工程で用いる本発明に好適な容器の断面図の一例を図1に示すが、これに限定されるわけではない。
溶剤除去工程と熟成工程は、同一の容器で行ってもよいし、別々の容器で行ってもよい。
(洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程及び分級工程)
上記の工程については、前述した懸濁重合法における手法と同様の操作を行えばよい。
<液体Aの塗布工程及び液体B接触工程>
溶解懸濁法によるトナー粒子の製造において本発明を適用する場合は、溶剤除去工程を行う前に、容器1内壁表面に、無機分散安定剤を含む液体(液体A)を塗布することによって容器1内壁を無機分散安定剤で被覆させる。無機分散安定剤の塗布方法については、前記した懸濁重合法における手段と同等である。
その後、造粒工程で作製したトナー粒子組成物の水系分散体を容器1内に移送し、前記した条件で、溶剤除去工程、及び任意に熟成工程を行う。溶剤除去工程(及び熟成工程)終了後、容器1内部のトナー粒子組成物の水系分散体を排出し、あらかじめ容器内壁に塗布されていた無機分散安定剤を溶解しうる酸性水溶液(液体B)を容器1内壁に接触させることにより、スケール付着物を除去する。液体B接触工程の方法や条件については、前述した懸濁重合法における手段と同様である。
<重合性単量体>
本発明の製造方法に好適に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビ
ニル系重合性単量体が用いられる。該ビニル系重合性単量体としては、単官能性のもの又は多官能性のものを使用することが出来る。単官能性重合性単量体としては以下のものが挙げられる。
スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン及びp−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート及び2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系モノマー類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート及びジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体類;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル及びギ酸ビニルの如きビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル及びビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン及びビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトン類。
多官能性重合性単量体としては、以下のものが挙げられる。ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン及びジビニルエーテル。
本発明においては、上記した単官能性重合性単量体を単独若しくは2種以上組み合わせて、又は上記した単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体を組み合わせて使用する。上述の単量体の中でもスチレン又はスチレン誘導体を単独もしくは混合して、又はそれらとほかの単量体と混合して使用することがトナーの現像特性及び耐久性などの点から好ましい。
<着色剤>
本発明に好ましく使用される着色剤として、以下の有機顔料又は染料、無機顔料が挙げられる。
シアン系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物並びに塩基染料レーキ化合物が利用できる。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー7、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62及びC.I.ピグメントブルー66。
マゼンタ系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物及びペリレン化合物。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド169、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221及びC.I.ピグメントレッド254。
イエロー系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物及びアリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。
具体的には、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー62、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー111、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー175、C.I.ピグメントイエロー176、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー181、C.I.ピグメントイエロー191及びC.I.ピグメントイエロー194。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、及び、上記イエロー系/マゼンタ系/シアン系着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明に係るトナー粒子に用いられる着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、トナー中の分散性の点から選択される。
該着色剤は、好ましくは重合性単量体又は結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上、20質量部以下添加して用いられる。
着色剤を選択する上で、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意することが好まし
い。染料やカーボンブラックに表面改質、例えば重合阻害のない物質による疎水化処理を施しておくことが好ましい。染料を表面処理する方法としては、予めこれら染料の存在下に重合性単量体を重合させる方法が挙げられ、得られた着色重合体を重合性単量体組成物等トナー用原料に添加する。さらにカーボンブラックについては上記染料と同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質、例えばポリオルガノシロキサンでグラフト処理を行ってもよい。
<離型剤>
本発明で好ましく用いられる離型剤としては室温で固体状態のワックスがトナーの耐ブロッキング性、多数枚耐久性、低温定着性、耐オフセット性の点でよい。
ワックスとしては以下のものが挙げられる。パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如きポリメチレンワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、長鎖アルコール、エステルワックス並びにこれらのグラフト化合物、及びこれらのブロック化合物。これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらは低分子量成分が除去されており、示差走査熱量計によって得られる吸熱曲線の最大吸熱ピークがシャープなものが好ましい。ワックスは、重合性単量体又は結着樹脂100質量部に対して、好ましくは3〜20質量部、より好ましくは5〜15質量部含有される。OHPに定着した画像の透光性を向上させるためには特に直鎖状エステルワックスが好適に用いられる。直鎖状エステルワックスは重合性単量体又は結着樹脂100質量部に対して、好ましくは1〜40質量部、より好ましくは4〜30質量部含有される。
本発明においては、トナー粒子の可塑性を増し、低温領域での定着性をよくするために、融点が80℃より小さい第2の離型剤を併用することができる。第2の離型剤としては炭素数15〜100の直鎖状のアルキルアルコール、直鎖状脂肪酸、直鎖状酸アミド、直鎖状エステル又はモンタン系誘導体のワックスが好ましく用いられる。これらのワックスから液状脂肪酸の如き不純物を予め除去してあるものがより好ましい。
<荷電制御剤>
本発明により製造されるトナー粒子は荷電制御剤を含有してもよい。荷電制御剤としては公知のものが利用できる。例えばトナーを負荷電性に制御するものとしては、以下の有機金属化合物又はキレート化合物が有効である。モノアゾ系染料金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ又はポリカルボン酸並びにその金属塩、無水物、エステル類及びビスフェノール等のフェノール誘導体類が挙げられる。さらに、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレンモノマーとスルホン酸基を有するアクリルモノマーとの共重合体、スチレンモノマーとスルホン酸基を有するメタクリルモノマーとの共重合体及び非金属カルボン酸系化合物が挙げられる。
トナーを正荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩及びテトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き4級アンモニウム塩;ホスホニウム塩の如きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、又はフェロシアン化物)並びに高級脂肪酸の金属塩。これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも4級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
これらの荷電制御剤は重合性単量体100質量部に対して、通常0.01〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部使用することができる。
<重合開始剤>
本発明に用いることができる重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤がある。アゾ系重合開始剤としては以下のものが挙げられる。2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル及びアゾビスメチルブチロニトリル。
また、有機過酸化物系開始剤を用いることもできる。有機過酸化物系開始剤としては以下のものが挙げられる。ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド及びtert−ブチル−パーオキシピバレート。
また、酸化性物質と還元性物質を組み合わせたレドックス系開始剤を用いることもできる。酸化性物質としては過酸化水素、過硫酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など)の無機過酸化物及び4価のセリウム塩の如き酸化性金属塩が挙げられる。還元性物質としては還元性金属塩(2価の鉄塩、1価の銅塩、3価のクロム塩)、アンモニア、低級アミン(メチルアミン、エチルアミンの如き炭素数1〜6のアミン)、ヒドロキシルアミン等のアミノ化合物、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムハイドロサルファイト、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートの如き還元性硫黄化合物、低級アルコール(炭素数1〜6)、アスコルビン酸又はその塩、及び低級アルデヒド(炭素数1〜6)が挙げられる。開始剤は10時間半減期温度を参考に選択され単独又は混合して利用される。該重合開始剤の添加量は目的とする重合度により変化するが、一般的には重合性単量体100質量部に対し0.5〜20質量部が添加される。
<架橋剤>
本発明には各種架橋剤を用いることもできる。架橋剤としては、以下のものが挙げられる。ジビニルベンゼン、4,4’−ジビニルビフェニル、ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びトリメチロールプロパントリメタクリレート。これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
<結着樹脂>
本発明の懸濁重合法及び溶解懸濁法で用いられる結着樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えばスチレン及びクロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル及び酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル及びメタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル及びビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン及びビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、などの単独重合体、又は共重合体などが挙げられる。
前記スチレン又はその置換体の重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン及びポリビニルトルエン等が挙げられる。前記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブ
チル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体及びスチレン−マレイン酸エステル共重合体等が挙げられる。
特に代表的な結着樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<有機溶剤>
本発明において、溶解懸濁法で用いられる有機溶剤は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、後の溶剤除去が容易になる点から好ましい。有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンなどを単独又は2種以上組合せて用いることができる。有機溶媒中に溶解又は分散させる樹脂がポリエステル骨格を有する樹脂である場合、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸ブチルなどのエステル系の溶媒並びにメチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンなどのケトン系の溶媒が、溶解性が高く好ましい。このなかでは溶媒除去性の高い酢酸メチル、酢酸エチル及びメチルエチルケトンが特に好ましい。
<有機溶媒中に添加する変性樹脂>
本発明において、溶解懸濁法で好適に用いられる変性樹脂(以下「プレポリマー」と称することがある)としては、活性水素基含有化合物と反応可能な部位を少なくとも有しているものであれば特に制限はなく、公知の樹脂等の中から適宜選択することができる。例えば、ポリオール樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリエステル樹脂およびエポキシ樹脂並びにこれらの誘導体樹脂等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、溶融時の高流動性、透明性の点で、ポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記プレポリマーにおける活性水素基含有化合物と反応可能な部位としては、特に制限はなく、公知の置換基等の中から適宜選択することができるが、例えば、イソシアネート基、エポキシ基、カルボキシル基及び酸クロリド基等が挙げられる。
これらは、1種単独で含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。これらの中でも、イソシアネート基が特に好ましい。
<活性水素基含有化合物>
溶解懸濁法で好ましく用いられる活性水素基含有化合物は、水系媒体中で、活性水素基含有化合物と反応可能な変性樹脂が伸長反応、架橋反応等する際の伸長剤、架橋剤等として作用する。
活性水素基含有化合物としては、活性水素基を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーである場合には、イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーと伸長反応、架橋反応等の反応により高分子量化可能な点で、アミン類が好適である。
前記活性水素基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基(アルコール性水酸基又はフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基又はメルカプト基等が挙げられる。活性水素基含有化合物は、1種単独で使用してもよ
いし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルコール性水酸基を有する化合物が特に好ましい。
<外添剤>
本発明に係るトナー粒子には、トナーへの各種特性付与を目的として外添剤を使用することができる。外添剤はトナーに添加した時の耐久性の点から、トナー粒子の平均粒径の1/10以下の粒径であることが好ましい。外添剤としては、以下のものが挙げられる。酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫及び酸化亜鉛の如き金属酸化物;窒化ケイ素の如き窒化物;炭化ケイ素の如き炭化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム及び炭酸カルシウムの如き無機金属塩;ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸カルシウムの如き脂肪酸金属塩;カーボンブラック及びシリカ。
これら外添剤はトナー粒子100質量部に対し0.01〜10質量部が用いられ、好ましくは0.05〜5質量部が用いられる。外添剤は単独で用いても、また複数併用しても良いがそれぞれ疎水化処理を行ったものがより好ましい。
<磁性材料>
本発明の製造方法は、磁性材料を含有する磁性トナーの製造方法にも適用でき、トナーに含有される磁性材料は着色剤の役割を兼ねることもできる。本発明において、磁性トナー中に含まれる磁性材料としてはマグネタイト、ヘマタイト及びフェライトの如き酸化鉄;鉄、コバルト及びニッケルのような金属並びにこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン及びバナジウムのような金属の合金、並びにその混合物。
これらの磁性材料は体積平均粒径(Dv)が0.5μm以下、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものがよい。
磁性材料の体積平均粒径(Dv)は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、1万倍ないしは4万倍の拡大倍率の写真で視野中の100個の磁性材料の投影面積に等しい円の相当径を求め、それをもとに体積平均粒径の算出を行う。
上記磁性材料のトナー中の含有量は、好ましくは重合性単量体100質量部に対して20〜200質量部、特に好ましくは重合性単量体100質量部に対して40〜150質量部である。
また、上記磁性材料の800kA/m印加時の磁気特性が、飽和磁化(σs)50〜200Am/kg、残留磁化(σr)2〜20Am/kgのものが好ましい。磁性材料の磁気特性は、振動型磁力計VSM P−1−10(東英工業社製)を用いて、25℃の室温にて外部磁場79.6kA/mで測定する。
<疎水化剤>
また、トナー粒子中でのこれらの磁性材料の分散性を向上させるために、磁性材料の表面を疎水化処理することも好ましい。疎水化処理にはシランカップリング剤やチタンカップリング剤などのカップリング剤類が用いられる。中でもシランカップリング剤が好ましく用いられる。シランカップリング剤としては以下のものから選択される1種又は2種以上が挙げられる。ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン及びn−オクタデシルトリメトキシシラン。
本発明により製造されるトナー粒子は、前述したように、一成分及び二成分系現像剤の
いずれとしても使用できる。
一成分系現像剤として磁性材料をトナー中に含有させた磁性トナーの場合には、現像スリーブ中に内蔵されたマグネットを利用して磁性トナーを搬送したり、帯電する方法が用いられる。また、磁性材料を含有しない非磁性トナーを用いる場合には、ブレード及びファーブラシを用い現像スリーブにて強制的に摩擦帯電しスリーブ上にトナーを付着させることで搬送させる方法がある。
本発明の製造方法により得られるトナーを、二成分系現像剤として用いる場合には、トナーと共にキャリアを用い現像剤として使用する。本発明に使用されるキャリアとしては特に限定されるものではないが、主として鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン及びクロム原子からなる単独又は複合フェライト状態で構成される。
飽和磁化、電気抵抗を広範囲にコントロールできる点からキャリア形状も重要であり、たとえば球状、扁平、不定形を選択し、更にキャリア表面状態の微細構造たとえば表面凹凸性をもコントロールすることが好ましい。一般的には上記金属の化合物を焼成、造粒することにより、あらかじめキャリアコア粒子を生成した後、樹脂をコーティングする方法が用いられている。キャリアのトナーへの負荷を軽減する意味合いから、金属化合物と樹脂を混練後、粉砕、分級して低密度分散キャリアを得る方法や、さらには直接金属化合物と重合性単量体との混練物を水系媒体中にて懸濁重合させて真球状に分散した重合キャリアを得る方法も利用することが可能である。
キャリアの粒径の測定は、シンパテック(SYMPATEC)社製で乾式分散機(ロドス<RODOS>)を備えたレーザー回折式粒度分布測定装置(へロス<HELOS>)を用いてキャリアの体積基準の50%平均粒径として測定する。
これらキャリアの平均粒径は10〜100μm、より好ましくは20〜50μmであることが望ましい。
二成分系現像剤を調製する場合のキャリアと本発明におけるトナーとの混合比率は現像剤中のトナー濃度として2質量%〜15質量%、好ましくは4質量%〜13質量%にすると通常良好な結果が得られる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。なお、実施例10〜12は、それぞれ参考例10〜12とする。
本発明で用いた測定方法について以下に述べる。
<重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)の測定方法>
トナー粒子の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行なう。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように専用ソフトの設定を行なった。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後の
アパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2mL添加する。4)前記2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
5)前記4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー粒子約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
6)サンプルスタンド内に設置した前記1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー粒子を分散した前記5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<粗粉量の算出方法>
トナー粒子中の体積基準の粗粉量(体積%)は、前記のMultisizer 3の測定を行なった後、データを解析することにより算出する。
トナー粒子中の12.0μm以上の粒子の体積%は、以下の手順で算出する。まず、専用ソフトでグラフ/体積%に設定して測定結果のチャートを体積%表示とする。そして、「書式/粒径/粒径統計」画面における粒径設定部分の「>」にチェックし、その下の粒径入力部に「12」を入力する。「分析/体積統計値(算術平均)」画面を表示したときの「>12μm」表示部の数値が、トナー粒子中の12.0μm以上の粒子の体積%である。このときの12μm以上の体積%を粗粉量とした。
<スケール増加率の算出方法>
重合工程又は、溶剤除去工程/熟成工程において、スケール付着物の成長に伴う、容器内温度の昇温に要した時間の増加分を計算する。容器内部を清掃後、1バッチ目の重合工程又は、溶剤除去工程/熟成工程時の昇温降温に要した時間をt1、同じ容器でnバッチ目の重合工程又は、溶剤除去工程/熟成工程時の昇温/降温に要した時間をtnとする。スケール増加率は、
スケール増加率(%)={(tn−t1)/t1}×100
で算出される。
<グラスライニング処理>
実施例における、容器1のグラスライニング処理は、神鋼環境ソリューション製高耐久グラス9000を使用した。
<実施例1>
(液体Aの調製)
液体Aの総量が、100kgになるように、下記の比率で材料の使用量を調整した。
図1の容器1中にイオン交換水:45.0質量部、NaPO:9.0質量部、10%塩酸:4.0質量部を投入し、50rpmで撹拌しながら、ジャケット6に温水を流入させ、60℃に加温した。これにイオン交換水:37.0質量部にCaCl:5.0質量部を溶解させた水溶液を添加し、60℃/1時間撹拌を継続し、4.0質量%リン酸カルシウムコロイド溶液(液体A)を得た。
(液体Aの塗布)
続いて、60℃で液体Aの温調を継続しながら、容器排出弁9を開とし、循環ポンプ11を稼働した。液体Aを、循環ライン10を通じ容器上部から、シャワーノズル13より、グラスライニング処理を施した容器1内壁の重合性単量体組成物が接触し得る部分、及び撹拌翼2、邪魔板3に接触させることにより、10分間塗布を行った。次いで、循環ポンプ11を停止させ、容器排出弁9を閉とした後、ジャケット6からの伝熱により、容器1内壁を乾燥し、リン酸カルシウムを容器1内部に固着させた。
(トナー粒子1の製造)
下記の手順によってトナー粒子1を製造した。水系媒体と重合性単量体組成物の総量が、500kgになるように、下記の比率で材料の使用量を調整した。
(水系媒体の調製)
イオン交換水330質量部に、NaPO:5.0質量部、10%塩酸2.0質量部を添加し、ハイシェアミキサー(IKA製)を用いて、3,000r/minにて撹拌しながら、ジャケット6に温水を流入させ、60℃に加温した。これにイオン交換水:20質量部にCaCl:3.0質量部を溶解させた水溶液を添加し、pH5.2の1.6質量%リン酸カルシウム水系媒体を調製した。
(重合性単量体組成物の調製)
下記の材料をプロペラ式攪拌装置にて100r/minで溶解して溶解液を調製した。・スチレン 70.0質量部・n−ブチルアクリレート 30.0質量部・スルホン酸基含有樹脂(アクリベースFCA−1001−NS、藤倉化成製)
2.0質量部・スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル−αメチルスチレン共重合体(スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸メチル/αメチルスチレン=80.85/2.50/1.65/15.0、ピークトップ分子量(Mp)=19,700、ガラス転移温度(Tg)=96℃、酸価=12.0mgKOH/g、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)=2.1)
20.0質量部
次に上記溶解液に下記の材料を添加した。
・C.I.ピグメントブルー15:3 7.0質量部・負荷電制御剤(ボントロンE−88,オリエント化学製) 1.0質量部・融点が77℃の炭化水素ワックス(HNP−51,日本精蝋社製) 10.0質量部
上記混合液を温度60℃に加温した後にTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)にて、9,000r/minにて攪拌し、溶解、分散した。
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)9.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
(造粒工程)
上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、温度60℃にてハイシェアミキサー(IKA製)を用いて3000r/minで10分間攪拌し、重合性単量体組成物の分散体を得た。
(重合工程)
造粒工程終了後、重合性単量体組成物の分散体を、60℃で温調を継続している図1の容器1に移して80r/minで攪拌を開始し、70℃に昇温させた後、70℃で5時間反応させた。続いて、ジャケット6内温度を95℃に設定し、容器1内温度を80℃まで昇温し、更に80℃で5時間反応を行い、トナー粒子1を製造した。この時、70℃から80℃迄昇温するのに要した時間は、30分であった。重合反応終了後、該トナー粒子1を含むスラリーを35℃まで冷却し、蒸留工程に移送した。
(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水100kgに希塩酸を添加し、常温で撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH2.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、80rpmで撹拌を継続しながら、図1の容器排出弁9を開とし、循環ポンプ11を稼働した。液体Bを、循環ラインを通じ容器上部から、シャワーノズル13より、容器1内壁の重合性単量体組成物が接触し得る部分、及び撹拌翼2、邪魔板3に接触させ、容器1内部に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後ポンプを停止し、液体Bの循環を中止した後、容器排出弁9から液体Bを容器外に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、全く残っておらず、無機分散安定剤であるリン酸カルシウムごと、完全に除去されたものと思われる。(液体Aの塗布)及び(液体Bによる洗浄)に関しての条件を、表1に示す。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁には、全くスケール付着物は、観察されず、スケール付着物が、成長していないことが確認された。また、1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子1の物性及びスケール増加率を表2に示す。結果を表2に示す。
<実施例2>
(液体Aの調製)
市販のリン酸カルシウムコロイド溶液(太平化学産業製:TCP−10U)をイオン交換水で希釈し、4.0質量%のリン酸カルシウムコロイド溶液に調整し、液体Aを得た。(液体Aの塗布)
液体A:100kgを図1の液体A供給ライン14からグラスライニング処理を施した容器1内部へ供給し、容器1内壁全体に接触、塗布を行った。
その後、60℃に昇温し、60℃で温調を継続しながら、図1の容器排出弁9を開とし、循環ポンプ11を稼働した。液体Aを、循環ラインを通じ容器上部から、シャワーノズル13より、容器1内壁、及び撹拌翼2、邪魔板3に接触させることにより、10分間の間塗布を行った。次いで、循環ポンプ11を停止させ、容器排出弁9を閉とした後、ジャケット6からの伝熱により、容器1内壁を乾燥し、リン酸カルシウムを容器1内部に固着させた。
上記した以外は実施例1と同様の方法によりトナー粒子2を得た。
この容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁には、ところどころに極少量のスケール付着物が、観察された。ただし、容器1内壁のグラスライニング層は、ほぼ露出した状態であり、十分なスケール付着防止効果があることが確認できた。また、1バッチ目と20バッチ目の70℃から
80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子2の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<実施例3>
(液体Aの調製)
液体Aの総量が、600kgになるように、下記の比率で材料の使用量を調整した。
図1の容器1中にイオン交換水:45.0質量部、NaPO:9.0質量部、10%塩酸:4.0質量部を投入し、50rpmで撹拌しながら、ジャケット6に温水を流入させ、60℃に加温した。これにイオン交換水:37.0質量部にCaCl:5.0質量部を溶解させた水溶液を添加し、60℃/10分間撹拌を継続し、4.0質量%リン酸カルシウムコロイド溶液(液体A)を得た。
(液体Aの塗布)
図1の容器排出弁9を開とし、液体Aを全量容器1外部へ排出した。排出後もジャケット6内部を60℃で温調を継続し、ジャケット6からの伝熱により、グラスライニング処理を施した容器1内壁を乾燥し、リン酸カルシウムを容器1内部に固着させた。
以下、実施例1と同様の手法で重合工程までを終了し、トナー粒子3を得た。
(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに希塩酸を添加し、常温で撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH2.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器1外に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、スケール付着物は、全く残っておらず、無機分散安定剤であるリン酸カルシウムごと、完全に除去されたものと思われる。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁には、全くスケール付着物は、観察されず、スケール付着物が、成長していないことが確認された。また、1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子3の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<実施例4>
(液体Aの調製)
市販のリン酸カルシウムコロイド溶液(太平化学産業製:TCP−10U)をイオン交換水で希釈し、4.0質量%リン酸カルシウムコロイド溶液に調整し、液体Aを得た。
(液体Aの塗布)
液体A:600kgを図1の液体A供給ライン14からグラスライニング処理を施した容器1内壁全体に接触、塗布を行った。その後、60℃に昇温し、60℃で温調を継続しながら、10分間撹拌を行った。続いて、容器排出弁9を開とし、液体Aを全量容器1外部へ排出した。排出後もジャケット6内部を60℃で温調を継続し、ジャケット6からの伝熱により、容器1内壁を乾燥し、リン酸カルシウムを容器1内部に固着させた。
以下、実施例1と同様の手法で重合工程までを終了し、トナー粒子4を得た。
(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに希塩酸を添加し、常温で撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH2.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器1外部に排出した。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認し
たところ、容器1内壁に、ところどころに極少量のスケール付着物が、観察された。ただし、容器1内壁のグラスライニング層は、ほぼ露出した状態であり、十分なスケール付着防止効果があることが確認できた。また、1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子4の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<実施例5>
液体Bによる洗浄以外は、実施例4と同様の操作を行い、トナー粒子5を作製した。
(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに希塩酸を添加し、常温で撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH3.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器1外部に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、完全に除去できておらず、容器1内壁のグラスライニング層は、ほとんど露出しているものの、ところどころにスケール付着物が残存していた。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁に、ところどころにスケール付着物が、観察された。また、1バッチ目の液体Bによる洗浄・排出後と比べても、若干、スケール付着は悪化していた。ただし、容器1内壁のグラスライニング層は、約7割程度露出しており、スケール付着防止効果があることが確認できた。また、1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子5の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<実施例6>
液体Bによる洗浄以外は、実施例4と同様の操作を行い、トナー粒子6を作製した。
(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに希塩酸を添加し、常温で撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH4.2となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器外部に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、完全に除去できておらず、容器1内壁のグラスライニング層は、露出しているものの、かなりスケール付着物が残存していた。
この容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁に、スケール付着物が、観察された。また、1バッチ目の液体Bによる洗浄・排出後と比べても、明らかにスケール付着は悪化していた。ただし、容器1内壁のグラスライニング層は、約5割程度露出しており、スケール付着防止効果があることが確認できた。また、1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子6の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<実施例7>
(液体Aの調製)
市販の水酸化マグネシウム(神島化学工業製:♯200)をイオン交換水で希釈し、4.0質量%水酸化マグネシウムコロイド溶液に調整し、液体Aを得た。
(液体Aの塗布)
液体A:600kgを図1の液体A供給ライン14からグラスライニング処理を施した容器1内壁全体に接触、塗布を行った。その後、60℃に昇温し、60℃で温調を継続しながら、10分間撹拌を行った。続いて、容器排出弁9を開とし、液体Aを全量容器1外部へ排出した。排出後もジャケット6内部を60℃で温調を継続し、ジャケット6からの伝熱により、容器1内壁を乾燥し、水酸化マグネシウムを容器1内部に固着させた。
下記の手順によってトナー粒子7を製造した。水系媒体と重合性単量体組成物の総量が、500kgになるように、下記の比率で材料の使用量を調整した。
(水系媒体の調製)
イオン交換水330質量部に、NaPO:5.0質量部を添加し、ハイシェアミキサー(IKA製)を用いて、3,000r/minにて撹拌しながら、ジャケット6に温水を流入させ、60℃に加温した。これにイオン交換水:20質量部にCaCl:3.0質量部を溶解させた水溶液を添加し、pH10.2の1.6質量%リン酸カルシウム水系媒体を調製した。
(重合性単量体組成物の調製)
下記の材料をプロペラ式攪拌装置にて100r/minで溶解して溶解液を調製した。・スチレン 70.0質量部
・n−ブチルアクリレート 30.0質量部
・スルホン酸基含有樹脂(アクリベースFCA−1001−NS、藤倉化成製)
2.0質量部
・スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル−αメチルスチレン共重合体(スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸メチル/αメチルスチレン=80.85/2.50/1.65/15.0、Mp=19,700、Tg=96℃、酸価=12.0mgKOH/g、Mw/Mn=2.1)
20.0質量部
次に上記溶解液に下記の材料を添加した。
・C.I.ピグメントブルー15:3 7.0質量部
・負荷電制御剤(ボントロンE−88,オリエント化学製) 1.0質量部
・融点が77℃の炭化水素ワックス(HNP−51,日本精蝋社製) 10.0質量部
上記混合液を温度60℃に加温した後にTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)にて、9,000r/minにて攪拌し、溶解、分散した。
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)9.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
以下、実施例1と同様の手法で重合工程までを終了し、トナー粒子7を得た。
(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに希塩酸を添加し、常温で撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH4.5となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させた水酸化マグネシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器1外部に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁には、スケール付着物は、全く残っておらず、無機分散安定剤である水酸化マグネシウムごと、完全に除去されたものと思われる。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁には、全くスケール付着物は、観察されず、スケール付着物が、成長していないことが確認された。また、1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナ
ー粒子7の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<実施例8>
液体Bによる洗浄以外は、実施例7と同様の操作を行い、トナー粒子8を作製した。
(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに希塩酸を添加し、常温で撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH5.5となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させた水酸化マグネシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器1外部に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、完全に除去できておらず、容器1内壁のグラスライニング層は、ほとんど露出しているものの、ところどころにスケール付着物が残存していた。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁に、ところどころにスケール付着物が、観察された。また、1バッチ目の液体Bによる洗浄・排出後と比べても、若干、スケール付着は悪化していた。ただし、容器1内壁のグラスライニング層は、約7割程度露出しており、スケール付着防止効果があることが確認できた。また、1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子8の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<実施例9>
液体Bによる洗浄以外は、実施例7と同様の操作を行い、トナー粒子9を作製した。
(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに希塩酸を添加し、常温で撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH6.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させた水酸化マグネシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器1外部に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、完全に除去できておらず、容器1内壁のグラスライニング層は、露出しているものの、かなりスケール付着物が残存していた。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁に、スケール付着物が、観察された。また、1バッチ目の液体Bによる洗浄・排出後と比べても、若干、スケール付着は悪化していた。また、容器1自体のグラスライニング層は、約5割程度露出しており、スケール付着防止効果があることが確認できた。また、1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子9の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<実施例10>
(液体Aの調製)
図1の容器中に市販のリン酸カルシウムコロイド溶液(太平化学産業製:TCP−10U)をイオン交換水で希釈し、4.0質量%リン酸カルシウムコロイド溶液に調整し、液体Aを得た。
(液体Aの塗布)
液体A:600kgを図1の液体A供給ライン14からグラスライニング処理を施した容器1内部へ供給し、容器1内壁全体に接触、塗布を行った。その後、60℃に昇温し、
60℃で温調を継続しながら、10分間撹拌を行った。
続いて、図1の容器排出弁9を開とし、液体Aを全量容器外部へ排出した。排出後もジャケット6内部を60℃で温調を継続し、ジャケット6からの伝熱により、容器内壁を乾燥し、リン酸カルシウムを容器1内部に固着させた。その後、ジャケット温度を30℃に変更し、引き続き、30℃で温調を継続した。
(トナー粒子10の製造)
(水系媒体の調製)
イオン交換水330質量部に、NaPO:5.0質量部、10%塩酸2.0質量部を添加し、ハイシェアミキサー(IKA製)を用いて、3,000r/minにて撹拌しながら、ジャケット6に温水を流入させ、60℃に加温した。これにイオン交換水:20質量部にCaCl:3.0質量部を溶解させた水溶液を添加し、30分後、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業社製)15質量部、酢酸エチル30質量部を加え、液温を30℃まで冷却し、水系媒体を調製した。
(マスターバッチの作製)
・C.I.ピグメントブルー15:3 40質量部
・未変性ポリエステル樹脂A(三洋化成工業社製、SREL0−005) 60質量部
を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕して、マスターバッチを得た。
(中間体ポリエステル及びプレポリマーの合成)
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 682質量部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 81質量部
・テレフタル酸 283質量部
・無水トリメリット酸 22質量部
・ジブチル錫オキサイド 2質量部
を反応容器内に投入し、常圧下、230℃で8時間反応した。次いで、10〜15mmHgの減圧で5時間反応して中間体ポリエステルを合成した。
次いで、
・中間体ポリエステル 410質量部
・イソホロンジイソシアネート 89質量部
・酢酸エチル 500質量部
を入れ100℃で5時間反応し、プレポリマーを合成した。
(ケチミンの合成)
反応容器内に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、ケチミン化合物を合成した。
(ワックス分散体の調製)
・未変性ポリエステル樹脂(三洋化成工業社製、SREL0−005)100質量部
・パラフィンワックス(日本精蝋社製、HPE−11) 90質量部
・マレイン酸変性パラフィンワックス(中京油脂社製、P−166) 10質量部
・酢酸エチル 400質量部
をプロペラ羽を使用して、10分間攪拌を行い、分散させた後、ダイノーミルを用いて8時間分散を施しワックス分散体を得た。
(トナー粒子組成物の作製)
攪拌棒、及び温度計をセットした容器内に、マスターバッチ150質量部、樹脂A(未変性ポリエステル樹脂A)700質量部、酢酸エチル850質量部を投入し、TKホモミキサー(特殊機化社製)で回転数9,000rpmで10分間混合した。
その後、容器を冷却しながらTKホモミキサーの回転数を1,000rpmとし、液温
が30℃となるまで攪拌した。
液温が30℃となった後、更に容器を冷却しながらワックス分散体を200部投入し、液温が45℃以上にならないよう回転数を調整しながら混合攪拌を行った。
更にプレポリマー:194質量部、及びケチミン化合物:6質量部を加え回転数5,000rpmで30秒攪拌しトナー粒子組成物を得た。
(造粒)
造粒スラリー総量が、600kgになるように、下記の比率で材料の使用量を調整した。
水系媒体:140質量部を入れた容器内にトナー組成混合液それぞれを60部投入し、ハイシェアミキサー(IKA製)を用いて、3,000r/minで10分間混合しトナー粒子組成物の分散体を得た。
(溶剤除去・熟成)
造粒工程終了後、トナー粒子組成物の分散体を30℃で温調を継続している図1の容器に移して50r/minで攪拌を開始し、10時間溶剤除去を行った。続いて、ジャケット内温度を80℃に設定し、容器1内温度55℃まで昇温させ、更に55℃で5時間熟成を行い、トナー粒子10を製造した。この時、30℃から55℃迄昇温するのに要した時間は、30分であった。
(液体Bによる洗浄)
トナー粒子組成物の分散体を排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに希塩酸を添加し、常温で撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH2.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、80rpmで撹拌を継続しながら、容器内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器外に排出した。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁に、ところどころに極少量のスケール付着物が、観察された。ただし、容器自体のグラスライニング層は、ほぼ露出しており、十分なスケール付着防止効果があることが確認できた。また、1バッチ目と20バッチ目の30℃から55℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子10の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<実施例11>
液体Bによる洗浄以外は、実施例10と同様の操作を行い、トナー粒子11を作製した。
(液体Bによる洗浄)
トナー粒子組成物の分散体を排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに希塩酸を添加し、常温で撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH3.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器外部に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、完全に除去できておらず、容器のグラスライニング地は、ほとんど露出しているものの、ところどころにスケール付着物が残存していた。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁に、ところどころにスケール付着物が、観察された。また、1バッチ目の液体Bによる洗浄・排出後と比べても、若干、スケール付着は悪化していた。ただし、容器自体のグラスライニング層は、約7割程度露出しており、スケール付着防止効果
があることが確認できた。また、1バッチ目と20バッチ目の30℃から55℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子11の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<実施例12>
液体Bによる洗浄以外は、実施例10と同様の操作を行い、トナー粒子12を作製した。
(液体Bによる洗浄)
トナー粒子組成物の分散体を排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに希塩酸を添加し、常温で撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH4.2となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器外に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、完全に除去できておらず、容器1内部のグラスライニング層は、露出しているものの、かなりスケール付着物が残存していた。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器内部を目視で確認したところ、容器1内壁に、スケール付着物が、観察された。また、1バッチ目の液体Bによる洗浄・排出後と比べても、若干、スケール付着は悪化していた。また、容器1自体のグラスライニング層は、約5割程度露出しており、スケール付着防止効果があることが確認できた。また、1バッチ目と20バッチ目の30℃から55℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子12の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<実施例13>
液体Bによる洗浄以外は、実施例4と同様の操作を行い、トナー粒子13を作製した。(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成していることを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに希塩酸を添加し、液温を98℃まで加熱し、撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH3.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、98℃/80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器1外部に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、完全に除去できておらず、容器1内壁のグラスライニング層は、ほとんど露出しているものの、ところどころにスケール付着物が残存していた。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁に、ところどころにスケール付着物が、観察された。また、1バッチ目の液体Bによる洗浄・排出後と比べても、若干、スケール付着は悪化していた。ただし、容器1内壁のグラスライニング層は、約7割程度露出しており、スケール付着防止効果があることが確認できた。また、1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子13の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<比較例1>
液体Bによる洗浄を実施しないこと以外は、実施例4と同様の操作を行い、トナー粒子14を作製した。
トナー粒子作製を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁全面に、スケール付着物の成長が観察され、グラスライニング層は、全く露出して
いない状態であった。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子14の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<比較例2>
液体Bによる洗浄を実施しないこと以外は、実施例7と同様の操作を行い、トナー粒子15を作製した。
トナー粒子作製を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁全面に、スケール付着物の成長が観察され、グラスライニング層は、全く露出していない状態であった。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子15の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<比較例3>
液体Bによる洗浄を実施しないこと以外は、実施例11と同様の操作を行い、トナー粒子16を作製した。
トナー粒子作製を20バッチ繰り返した後、容器1内部を目視で確認したところ、容器1内壁全面に、スケール付着物の成長が観察され、グラスライニング層は、全く露出していない状態であった。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子16の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<比較例4>
液体Bによる洗浄以外は、実施例3と同様の操作を行い、トナー粒子17を作製した。(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成しているのを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに水酸化ナトリウムを添加し、撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、常温(20℃)で、pH10.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、20℃/80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器1外部に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、全く除去できていなかった。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器内部を目視で確認したところ、1バッチ目の液体Bによる洗浄・排出後と比べて、スケール付着は悪化しており、容器1内壁全面に、スケール付着物の成長が観察され、グラスライニング層は、全く露出していない状態であった。
1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子17の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<比較例5>
液体Bによる洗浄以外は、実施例3と同様の操作を行い、トナー粒子18を作製した。(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成しているのを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに水酸化ナトリウムを添加し、撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、常温(20℃)で、pH12.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、20℃/80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器1外部に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、全く除去できていなかった。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器内部を目視で確認した
ところ、1バッチ目の液体Bによる洗浄・排出後と比べて、スケール付着は悪化しており、容器1内壁全面に、スケール付着物の成長が観察され、グラスライニング層は、全く露出していない状態であった。
1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子18の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<比較例6>
液体Bによる洗浄以外は、実施例3と同様の操作を行い、トナー粒子19を作製した。(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成しているのを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに水酸化ナトリウムを添加し、液温を98℃まで加熱し、撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH10.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、98℃/80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器1外部に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、完全に除去できておらず、容器1内部のグラスライニング層は、若干、露出している個所が観察された。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器内部を目視で確認したところ、1バッチ目の液体Bによる洗浄・排出後と比べて、スケール付着は悪化していた。また、付着物をスクレーパーで除去後、グラスライニング処理部分を目視観察したところ、アルカリ処理により表面が、うっすらと溶解浸食されており、グラスライニング層の中にまでスケールが成長していた。
1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子19の物性及びスケール増加率を表2に示す。
<比較例7>
液体Bによる洗浄以外は、実施例3と同様の操作を行い、トナー粒子20を作製した。(液体Bによる洗浄)
スラリーを排出した後、図1の容器1内部をイオン交換水にて十分洗浄した。洗浄後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁にうっすらとスケール付着物が生成しているのを確認した。洗浄後、イオン交換水600kgに水酸化ナトリウムを添加し、液温を98℃まで加熱し、撹拌翼2を80rpmで撹拌しながら、pH12.0となるように濃度を調整し、液体Bを作製した。続いて、98℃/80rpmで撹拌を継続しながら、容器1内壁に固着させたリン酸カルシウムを溶解させた。30分後撹拌を停止し、容器排出弁9から液体Bを容器1外部に排出した。液体B排出後、容器1内壁を目視観察したところ、容器1内壁のスケール付着物は、完全に除去できておらず、容器1内部のグラスライニング層は、若干、露出している個所が観察された。
容器1を用いてここまでの工程を20バッチ繰り返した後、容器内部を目視で確認したところ、1バッチ目の液体Bによる洗浄・排出後と比べて、スケール付着は悪化していた。また、付着物をスクレーパーで除去後、グラスライニング処理部分を目視観察したところ、アルカリ処理により表面が、明らかに溶解浸食されており、グラスライニング層の中にまでスケールが成長していた。
1バッチ目と20バッチ目の70℃から80℃への昇温に費やした時間から、スケール増加率を求めた。1バッチ目と20バッチ目のトナー粒子20の物性及びスケール増加率を表2に示す。
Figure 0006452108
Figure 0006452108
表中、D4はトナー粒子の重量平均粒径(D4)(μm)を表す。また、粗粉量はトナー粒子中の体積基準の粗粉量(体積%)を示す。
1:容器、2:撹拌翼、3:邪魔板、4:撹拌モーター、5:気液界面、6:温度調節用のジャケット、7:重合容器内温度計、8:ジャケット温度計、9:容器排出弁、10:循環ライン、11:循環ポンプ、12:ストレーナ、13:シャワーノズル、14:液体A供給ライン

Claims (11)

  1. 以下の(1)〜(6)の工程を含むバッチを繰り返してトナー粒子を製造するトナー粒子の製造方法であって、
    (1)水系媒体中にビニル系重合性単量体及び着色剤を含有する粒子が分散された水系分散体を調製する工程
    2)該水系分散体を、容器に導入する工程、
    (3)該容器内において、該粒子中の該ビニル系重合性単量体を重合することにより、トナー粒子を得る工程
    4)工程(3)終了後、該容器から内容物を除去する工程、
    (5)工程(2)における容器への水系分散体の導入の前に、該容器の内壁の該水系分散体が接触しうる部分に難水溶性リン酸金属塩および難水溶性金属水酸化物の少なくとも一方を含む液体(液体A)を塗布し、乾燥し、該容器の内壁に該難水溶性リン酸金属塩および該難水溶性金属水酸化物の少なくとも一方着させる工程、
    (6)工程(4)の後に、酸性水溶液(液体B)を用いて、該容器の内壁にしている該難水溶性リン酸金属塩および該難水溶性金属水酸化物の少なくとも一方を、その表面に付着した重合体スケールごと除去する、
    ことを特徴とするトナー粒子の製造方法。
  2. 該容器の内壁が、グラスライニング処理されている請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。
  3. 該液体Aが、難水溶性リン酸金属塩を含む、請求項1又は2に記載のトナー粒子の製造方法。
  4. 該難水溶性リン酸金属塩が、リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸バリウムおよびリン酸亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも一である、請求項3に記載のトナー粒子の製造方法。
  5. 該液体BのpHが、3.0以下である請求項3又は4に記載のトナー粒子の製造方法。
  6. 該液体Aが、難水溶性金属水酸化物を含む、請求項1又は2に記載のトナー粒子の製造方法。
  7. 該難水溶性金属水酸化物が、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムおよび水酸化第二鉄からなる群から選ばれる少なくとも一である、請求項6に記載のトナー粒子の製造方法。
  8. 該液体BのpHが、5.5以下である請求項6又は7に記載のトナー粒子の製造方法。
  9. 該液体Bが、塩酸、硫酸、硝酸および炭酸からなる群から選ばれる少なくとも一を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のトナー粒子の製造方法。
  10. 該容器は、該容器底部から該液体A又は該液体Bを排出し、該容器上部より再び容器内部に送液する循環ラインを備える請求項1〜のいずれか一項に記載のトナー粒子の製造方法。
  11. 該液体Aが、該容器内部で調製される請求項1〜10のいずれか一項に記載のトナー粒子の製造方法。
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