JP6451653B2 - フッ素化炭化水素の製造方法 - Google Patents

フッ素化炭化水素の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造分野において有用なエッチング、化学気相成長法(CVD)等のプラズマ反応用ガス、含フッ素医薬中間体、及びハイドロフルオロカーボン系溶剤として有用な含フッ素化炭化水素の製造方法に関する。高純度化されたフッ素化炭化水素は、特に、プラズマ反応を用いた半導体装置の製造分野において、プラズマ用エッチングガス及びCVD用ガス等に好適である。
近年、半導体製造技術の微細化がますます進行し、最先端プロセスでは線幅が20nm、さらには10nm世代が採用されてきている。微細化に伴ってその加工する際の技術難度も向上しており、使用する材料、装置、加工方法等、多方面からのアプローチにより技術開発が進められている。
このような背景から、本出願人も最先端のドライエッチングプロセスにも対応できるドライエッチング用ガスを開発し、フッ素数の少ない飽和フッ素化炭化水素が窒化シリコン膜のエッチングに用いられているモノフルオロメタンを凌ぐ性能を有することを見出している(特許文献1)。
従来、2−フルオロブタンの製造方法としてはいくつかの方法が知られている。例えば、特許文献2に記載の方法では、2−ブタノールに、フッ素化剤として、N,N’−ジエチル−3−オキソ−メチルトリフルオロプロピルアミンを接触させて、収率46%で2−フルオロブタンを得ている。特許文献3には、sec−ブチルリチウムの、シクロヘキサン/n−ヘキサン混合溶液に、六フッ化硫黄を接触させることにより、フッ化sec−ブチルを確認したと記載されている。特許文献4によれば、2−フルオロブタジエンを触媒存在下に水素化することにより、2−フルオロブタンを得たとの記載がなされている。また、非特許文献1には、三フッ化ホウ素リン酸錯体やフッ化亜鉛を触媒に用いて、アダマンチルメチルエーテル、シクロヘキシルメチルエーテル等の環状構造を有するエーテル化合物に、フッ素化剤としてフッ化アセチルを作用させて、モノフッ素化炭化水素を得る方法が開示されている。
WO2009−123038号公報(US20110068086A1) 特開昭59−46251号公報 特開2009−292749号公報 米国特許第2550953号公報
Bulletin of the Chemical Society of Japan,Vol.41,1724(1968)
本発明者は、先に、高純度の2−フルオロブタンを得る方法を報告している(WO2014/136877号パンフレット)が、2−フルオロブタンそのものを収率良く、比較的安価に製造する方法を見出す必要性に迫られた。上記特許文献2に記載の方法では、使用するフッ素化剤自体が非常に高価であり、特許文献3に記載の方法では、発火の危険性のあるアルキルリチウムを使用しなければならない等、工業的生産性の観点からの適用し難いという問題を含んでいたからである。
本発明はかかる実情の下でなされたものであり、2−フルオロブタンを比較的安全に、効率良く製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は非特許文献1の記載に従って、無溶媒下で反応を行ったところ、副生成物である、メチルアルキルエーテルのメチル基部分がフッ素化剤由来のアセチル基で置換された、酢酸アルキルエステルが多く副生する問題に直面した。そこで、この副生成物の低減を図るべく、更なる検討を行った。その結果、本反応を炭化水素系溶媒下で行うことにより、反応自体は低温でも円滑に進行し、且つ、副生成物である酢酸アルキルエステルの副生を大幅に低減できること、及び、原料エーテル化合物として、鎖状構造を有する化合物に対しても適用可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、構造式(1)
Figure 0006451653
(構造式1中、RとRは、それぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、Rはメチル基又はエチル基を表す。また、RとRは結合して環構造を形成してもよい。)で示される2級又は3級のエーテル化合物と、構造式(2)
Figure 0006451653
(構造式(2)中、Rはメチル基又はエチル基を表す。)で示される酸フルオリドとを、炭化水素系溶媒中、三フッ化ホウ素錯体存在下に接触させることを特徴とする、構造式(3)
Figure 0006451653
(構造式(3)中、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)で示されるフッ素化炭化水素を製造する方法が提供される。
前記三フッ化ホウ素錯体は、三フッ化ホウ素のエーテル錯体であるのが好ましい。
前記構造式(1)で示される2級又は3級のエーテル化合物は、sec−ブチルメチルエーテル又はt−ブチルメチルエーテルであるのが好ましい。
前記構造式(2)で示される酸フルオリドは、フッ化アセチルであるのが好ましい。
また、前記構造式(3)で示されるフッ素化炭化水素は、2−フルオロブタンであることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、前記構造式(1)で示される2級又は3級のエーテル化合物と、前記構造式(2)で示される酸フルオリドを、炭化水素系溶媒中、三フッ化ホウ素錯体存在下に接触させて、構造式(3)で示されるフッ素化炭化水素を製造する方法である。
本発明に用いられる出発原料は、前記構造式(1)で示されるエーテル化合物である。
構造式1中、RとRはそれぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、Rは、メチル基又はエチル基である。
本発明においては、R〜Rの炭素合計数が3又は4であるのが好ましい。
前記RとRの炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
また、RとRは結合して環構造を形成してもよいが、環構造を形成していないのが好ましい。
とRが結合して形成する環構造としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環等が挙げられる。
前記構造式(1)で示されるエーテル化合物の具体例としては、sec−ブチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、シクロブチルメチルエーテル、2−ペンチルメチルエーテル、3−ペンチルメチルエーテル、2−メチル−2−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテルなどのメチルエーテル;sec−ブチルエチルエーテル、t−ブチルエチルエーテル、シクロブチルエチルエーテル、2−ペンチルエチルエーテル、3−ペンチルエチルエーテル、2−メチル−2−ブチルエチルエーテル、シクロペンチルエチルエーテルなどのエチルエーテル;等を挙げることができる。
これらの中でも、原料入手の容易な観点から、sec−ブチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、sec−ブチルエチルエーテル、t−ブチルエチルエーテルの炭素数4のアルコールに対応する、メチル又はエチルエーテルが好ましい。
これらのエーテル化合物は、例えば、油化学 第31巻 960ページ(1982年)に記載の方法や、Journal of American Chemical Society,Vol.54,2088(1932)に記載の方法に従って製造することができる。前者は、対応するアルコールを50%濃度の水酸化ナトリウムとテトラアルキルアンモニム塩のような相関移動触媒存在下に硫酸エステルと接触させる方法である。後者は、対応するアルコールを無水状態下で金属ナトリウムと接触させた後に、臭化アルキル、又はヨウ化アルキルと接触させてエーテル化合物を製造するものである。
本反応で用いるフッ素化剤としては、前記構造式(2)で示される酸フルオリドである。具体的には、フッ化アセチル(酢酸フルオリド)、又は、フッ化プロピオニル(プロピオン酸フルオリド)である。
フッ化アセチル及びフッ化プロピオニルは、例えば、Journal of Chemical Society Dalton Transaction,2129(1975)や、Journal of American Chemical Society,Vol.59,1474(1937)に記載の方法に従って製造することができる。前者は、酢酸にフッ化カリウムを溶解させ、加熱下に塩化アセチル、又は、塩化プロピオニルを添加し、発生するフッ化アセチル、フッ化プロピオニルを回収する方法であり、後者は、無水酢酸中に二フッ化水素ナトリウムを溶解させ、塩化アセチルを添加して、発生するフッ化アセチルを回収する方法である。
フッ化アセチル又はフッ化プロピオニルの使用量は、原料であるエーテル化合物に対して、0.8〜1.3等量が好ましく、0.9〜1.2等量がより好ましい。フッ化アセチル又はフッ化プロピオニルの使用量がこの範囲であれば、生産性に優れ、また、後処理や精製工程が煩雑にならずに済むので好ましい。フッ化アセチルはフッ素化剤として作用した後、エーテル化合物としてメチルエーテル化合物を使用した場合には酢酸メチルへ、エチルエーテル化合物を使用した場合には酢酸エチルへと変換される。フッ化プロピオニルを使用した場合には同様に、それぞれプロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルへと変換される。
本発明に用いる炭化水素系溶媒は、精製工程(蒸留精製)の負荷を考慮して、生成物であるフッ素化炭化水素の沸点よりも25℃以上高い沸点を有する化合物を用いるのが好ましい。具体的には、n−ペンタン、シクロペンタンなどの炭素数5の炭化水素;n−ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの炭素数6の炭化水素;n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,2−ジメチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、3−エチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、メチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、トルエンなどの炭素数7の炭化水素;n−オクタン、4−メチルヘプタン、2−メチルヘプタン、3−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,3−ジメチルヘキサン、2,4−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ジメチルヘキサン、3,4−ジメチルヘキサン、3−エチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2−メチル−3−エチルペンタン、3−メチル−3−エチルペンタン、シクロオクタン、エチルベンゼン、キシレン等の炭素数8の炭化水素;などを挙げることができる。炭化水素同士が異性体の関係にある場合は、それらの混合物であっても構わない。
これらの中でも、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの炭素数6の炭化水素;n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,2−ジメチルヘキサン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、3−エチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、メチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、トルエンなどの炭素数7の炭化水素;が取扱い易さの点でより好ましい。
これら炭化水素系溶媒の使用量は、通常、原料となるエーテル化合物1gに対し、2.5〜3mlである。
使用量が少なすぎると副生成物である酢酸アルキルエステルの生成量が多くなり、使用量が多すぎると反応が完結するまでに多大な時間を要したり、後処理時の廃液の処理が煩雑になる。
本発明においては、触媒として、三フッ化ホウ素の錯体を使用する。三フッ化ホウ素の錯体の具体例としては、三フッ化ホウ素の酢酸錯体、アセトニトリル錯体、エチルアミン錯体、メタノール錯体、プロパノール錯体、ジメチルスフィド錯体、リン酸錯体、ジメチルエーテル錯体、ジエチルエーテル錯体、t−ブチルメチルエーテル錯体、ジブチルエーテル錯体、テトラヒドロフラン錯体などが挙げられる。これらの中でも、ジメチルエーテル錯体、ジエチルエーテル錯体、t−ブチルメチルエーテル錯体、ジブチルエーテル錯体、テトラヒドロフラン錯体などのエーテル化合物との錯体が好ましく、ジエチルエーテル錯体、テトラヒドロフラン錯体が取扱い易さの点でより好ましい。
三フッ化ホウ素錯体の使用量は、原料である2級又は3級のエーテル化合物に対し、0.01〜10モル%、より好ましくは、0.1〜5モル%である。使用量が少なすぎると反応速度の著しい低下を招き、使用量が多すぎると内容物の粘度が高くなり、撹拌し難くなったり、反応が急激に進行して突沸するなどの不具合を引き起こす可能性がある。
反応温度は−30℃〜+30℃の範囲が好ましく、−10℃〜+20℃がより好ましい。この温度範囲内であれば、反応速度が適切であり生産性に優れ、また生成するフッ素化炭化水素の揮発によるロスを抑制することができるので好ましい。
反応時間は、原料となるエーテル化合物と酸フルオリドと炭化水素系溶媒との組合せにもよるが、通常0.5〜10時間であり、1〜5時間が好ましい。この反応時間の範囲であれば、反応が十分に進行するので未反応原料や残酸フルオリドが少なく、また過剰反応による副生成物の発生を抑えることができるので好ましい。
反応実施の形態としては、反応器に原料となるエーテル化合物、フッ素化剤となる酸フルオリド、及び炭化水素系溶媒を仕込み、反応器を所定の温度(−30℃〜0℃)にする。そこへ、触媒となる三フッ化ホウ素の錯体を一括添加すれば良い。その後、所定の温度(−30℃〜+30℃範囲の任意の温度)に維持しながら内容物の撹拌を継続する。
反応後の後処理に関しては、通常適用される方法を採用することができる。例えば、あらかじめ十分に冷却した(0℃程度)反応混合物に、水、又は弱アルカリを添加して、三フッ化ホウ素錯体と未反応の酸フルオリドとを失活、加水分解させた後、有機層を分取し、乾燥処理を施す。次いで、得られた有機層(溶液)をそのまま精留することにより、目的物であるフッ素化炭化水素を単離する。フッ素化炭化水素の純度をさらに高めたい場合には、精留を再度実施しても良い。
以上のようにして前記構造式(3)で示されるフッ素化炭化水素を得ることができる。
前記構造式(3)で示されるフッ素化炭化水素の具体例としては、2−フルオロブタン、t−ブチルフルオリド、2−フルオロペンタン、3−フルオロペンタン、2−メチル−2−フルオロブタン、シクロブチルフルオリド、シクロペンチルフルオリド、シクロヘキシルフルオリド等を挙げることができる。
これらの中でも、原料入手の容易な観点から、2−フルオロブタン、t−ブチルフルオリド、が好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によってその範囲を限定されるものではない。なお、特に断りがない限り、「%」は「重量%」を表す。
以下において採用した分析条件は下記の通りである。
(1)ガスクロマトグラフィー分析(GC分析)
・装置:HP−6890(アジレント社製)
・カラム:ジーエルサイエンス社製 Inert Cap−1、長さ60m、内径0.25mm、膜厚1.5μm
・カラム温度:40℃で10分間保持、次いで、20℃/分で昇温し、その後、40℃で10分間保持
・インジェクション温度:200℃
・キャリヤーガス:窒素
・スプリット比:100/1
・検出器:FID
(2)ガスクロマトグラフィー質量分析
・GC部分:HP−6890(アジレント社製)
・カラム:ジーエルサイエンス社製 Inert Cap−1、長さ60m、内径0.25mm、膜厚1.5μm
・カラム温度:40℃で10分間保持、次いで、20℃/分で昇温し、その後、240℃で10分間保持
・MS部分:アジレント社製 5973 NETWORK
・検出器:EI型(加速電圧:70eV)
[製造例1]sec−ブチルメチルエーテルの製造
撹拌子を入れた容量500mlのナスフラスコに、さらに2−ブタノール360ml、フレーク状水酸化カリウム(アルドリッチ社製、純度約90%)37.3gを入れ、全容を約2.5時間、50℃で撹拌した。水酸化カリウムが溶解し、均一溶液になったところで、加熱を一旦中止した。その均一溶液に、ヨードメタン84.4gを入れ、ジムロート型コンデンサーを付した状態で、再度、50℃で3時間強撹拌した。ナスフラスコ(反応容器)を室温(約25℃)まで冷却し、上澄み液をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、ヨードメタンはほぼ消費され、目的物である2−メトキシブタンと、2−ブタノールの混合物であることが確認された。ナスフラスコ内の内容物から、ヨウ化カリウムをろ別した。ろ別したヨウ化カリウムを少量の水に溶解させ、上層の有機相を分離し、先のろ液と混合した(ろ液混合物)。
得られたろ液混合物を蒸留釜に仕込み、KS型精留塔(東科精機社製、カラム長30cm、充填剤「ヘリパックNo.1」)を使って、蒸留を行った。塔頂温度55〜56℃の留分を集め、共沸して留出してくる水を分液ロートで分離、モレキュラーシーブ4Aで乾燥し、38gのsec−ブチルメチルエーテルを得た(収率72%)。
GC−MS(EI−MS):m/z 73、59、41、29
[製造例2]sec−ブチルエチルエーテルの製造
撹拌子を入れた容量500mlのナスフラスコに、2−ブタノール240ml、フレーク状水酸化カリウム(アルドリッチ社製、純度約90%)24.8gを入れ、全容を3時間、50℃で撹拌した。水酸化カリウムが溶解し、均一の溶液になったところで、加熱を一旦中止した。その均一溶液に、臭化エチル43gを入れ、ジムロート型コンデンサーを付した状態で、内容物を70℃で4時間激しく撹拌した。ナスフラスコ(反応溶液)を室温(約25℃)まで冷却し、上澄み液をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、臭化エチルはほぼ消費され、目的物である2−エトキシブタンと、2−ブタノールの混合物であることが確認された。ナスフラスコ内の内容物から、臭化カリウムをろ別した。ろ別した臭化カリウムを少量の水に溶解させ、上層の有機相を分離、先のろ液と混合した(ろ液混合物)。
得られたろ液混合物を蒸留釜に仕込み、KS型精留塔(東科精機社製、カラム長30cm、充填剤「ヘリパックNo.1」)を使って、蒸留を行った。塔頂温度68〜69℃の留分を集め、共沸して留出してくる水を分液ロートで分離し、モレキュラーシーブ4Aで乾燥し、31gのsec−ブチルエチルエーテルを得た(収率51%)。
GC−MS(EI−MS):m/z 87、73、59、45
[製造例3]フッ化アセチル(酢酸フルオリド)の製造
攪拌機、滴下ロート、及び捕集トラップを付した、容量500mlのガラス製反応器に、無水酢酸200ml、二フッ化水素カリウム46.9gを入れ、40℃に加温しながら撹拌した。
滴下ロートから塩化アセチル47gを40分間かけて滴下し、滴下終了後、15分ごとに反応器内温を10℃ずつ昇温させた。
最終的に90℃まで加温し、20分間その温度で加温した後、反応を停止した。その間、反応器から留出してくるフッ化アセチルは、氷水で冷却したガラストラップに捕集した。粗収量は47.6g(粗収率128%)であった。(本反応では無水酢酸からもフッ化アセチルが生成するので、収率は100%を超える)
得られた粗フッ化アセチルは単蒸留により、塔頂温度20〜24℃の留分を集め、42.4gのフッ化アセチルが得られた(収率114%)。
[製造例4]フッ化プロピオニル(プロピオン酸フルオリド)の製造
攪拌機、滴下ロート、及び捕集トラップを付した、容量500mlのガラス製反応器に、無水プロピオン酸200ml、二フッ化水素カリウム46.8gを入れ、90℃に加温しながら撹拌した。
滴下ロートから塩化プロピオニル55.5gを1時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに、15分間撹拌した。その後、15分ごとに反応器を10℃ずつ、110℃まで昇温し、110℃で30分間加温した後、反応を停止させた。その間、反応器から留出してくるフッ化プロピオニルは、氷水で冷却したガラストラップに捕集した。粗収率は132%であった。
得られた粗フッ化プロピオニルを単蒸留して、塔頂温度42〜43℃の留分を集め、46.8gのフッ化プロピオニルを得た(収率103%)。
[実施例1]
撹拌子、ジムロート型コンデンサーを付した容量50mlのガラス製反応器に、製造例1で合成したsec−ブチルメチルエーテル3.52g、製造例3で合成したフッ化アセチル2.98g、及び、n−ヘキサン10mlを入れ、0℃に冷却して内容物を撹拌した。ここに、シリンジを用いて、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体0.28gを入れ、0℃に維持したまま3時間撹拌を継続した。内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のsec−ブチルメチルエーテルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタンが24.45面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ、0.18面積%、6.50面積%、及び2.00面積%生成していた。また、原料がアセトキシ化された、2−アセトキシブタンは0.35面積%生成したに過ぎなかった。なお、残りは、溶媒のn−ヘキサン、錯体由来のテトラヒドロフラン、及び酢酸メチルであった。
[実施例2]
フッ化アセチルの量を2.23gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、フッ素化剤のフッ化アセチルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタン18.92面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ、0.13面積%、4.56面積%、及び1.55面積%生成し、原料のsec−ブチルメチルエーテルは3.84面積%残存していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンは0.25面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例3]
三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体0.28gを三フッ化ホウ素ジメチルエーテル錯体0.23gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のsec−ブチルメチルエーテルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタンが20.24面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び、(Z)−2−ブテンがそれぞれ、0.19面積%、6.07面積%、及び2.43面積%生成していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンは0.16面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例4]
三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体0.28gを三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.26gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のsec−ブチルメチルエーテルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタンが20.00面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ、0.18面積%、6.36面積%、及び2.59面積%生成していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンは0.44面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例5]
三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体0.28gを三フッ化ホウ素t−ブチルメチルエーテル錯体0.31gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のsec−ブチルメチルエーテルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタンが21.07面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ0.22面積%、7.28面積%、及び3.10面積%生成していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンは0.66面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例6]
溶媒のn−ヘキサン10mlをシクロヘキサン10mlに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のsec−ブチルメチルエーテルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタンが21.18面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ0.17面積%、6.15面積%、及び1.85面積%生成していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンは0.10面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例7]
溶媒のn−ヘキサン10mlをヘプタン10mlに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のsec−ブチルメチルエーテルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタンが22.48面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ0.17面積%、5.98面積%、及び1.91面積%生成していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンは0.48面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例8]
溶媒のn−ヘキサン10mlをトルエン10mlに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、目的物である2−フルオロブタンが9.78面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ、0.19面積%、4.41面積%、及び1.10面積%生成しており、原料のsec−ブチルメチルエーテルが8.00面積%残存していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンは 0.34面積%生成したに
過ぎなかった。
[実施例9]
原料のsec−ブチルメチルエーテル3.52gを製造例2で合成したsec−ブチルエチルエーテル4.08gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のsec−ブチルエチルエーテルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタンが18.66面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ、0.11面積%、4.68面積%、及び1.24面積%生成していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンは0.82面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例10]
原料のsec−ブチルメチルエーテル3.52gを、製造例2で合成したsec−ブチルエチルエーテル4.08gにし、溶媒のn−ヘキサン10mlをシクロヘキサン10mlに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のsec−ブチルエチルエーテルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタンが18.00面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ0.11面積%、4.62面積%、及び1.24面積%生成していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンは0.87面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例11]
原料のsec−ブチルメチルエーテル3.52gをt−ブチルメチルエーテル3.53g(和光純薬工業社製)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のt−ブチルメチルエーテルはほぼ消失し、目的物であるt−ブチルフルオリドが17.69面積%、イソブテン2.52面積%生成していた。また、原料がアセトキシ化されたアセトキシt−ブチルは0.72面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例12]
実施例1において、原料のsec−ブチルメチルエーテル3.52gをt−ブチルエチルエーテル4.02g(東京化成工業社製)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のt−ブチルエチルエーテルはほぼ消失し、目的物であるt−ブチルフルオリドが19.10面積%、イソブテンが1.10面積%生成していた。また、原料がアセトキシ化されたアセトキシt−ブチルは0.095面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例13]
実施例1において、フッ素化剤のフッ化アセチル2.98gを製造例4で合成した、フッ化プロピオニル3.65gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のsec−ブチルメチルエーテルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタンが20.06面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ、0.16面積%、2.03面積%、及び1.69面積%生成していた。また、原料がプロピオニルオキシ化された2−プロピオニルオキシブタンは0.55面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例14]
実施例8において、フッ素化剤のフッ化アセチルを製造例4で合成した、フッ化プロピオニル3.65gに変更したこと以外は、実施例8と同様にして反応を行った。7時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のsec−ブチルエチルエーテルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタンが17.43面積%、1−ブテン、
(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ0.14面積%、6.65面積%、及び1.91面積%生成していた。また、原料がプロピオニルオキシ化された2−プロピオニルオキシブタンは1.30面積%生成したに過ぎなかった。
[実施例15]
実施例10において、フッ素化剤のフッ化アセチルを製造例4で合成した、フッ化プロピオニル3.65gに変更したこと以外は、実施例10と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のt−ブチルメチルエーテルはほぼ消失し、目的物であるt−ブチルフルオリドが19.96面積%とイソブテンが4.01面積%生成していた。また、原料がプロピオニルオキシ化されたプロピオニルオキシt−ブチルは0.24面積%生成したに過ぎなかった。
[比較例1]
実施例1において、溶媒のn−ヘキサンを添加せずに、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、反応器内に、n−ヘキサン10mlを添加し、ガスクロマトグラフィーにて分析した結果、原料のsec−ブチルメチルエーテルはほぼ消失し、目的物である2−フルオロブタン12.20面積%と1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ0.24面積%、6.32面積%、及び2.64面積%生成していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンが9.24面積%生成していた。
[比較例2]
溶媒をn−ヘキサン10mlから2−ペンタノン10mlに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、目的物である2−フルオロブタン10.79面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ、0.28面積%、5.87面積%、及び1.59面積%生成し、原料のsec−ブチルメチルエーテルは10.79面積%残存していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンが4.01面積%生成の他、構造不明の高沸点成分が、7.01面積%生成していた。
[比較例3]
溶媒をn−ヘキサン10mlから酢酸エチル10mlに変更したこと以外は、実施例1と同様にして反応を行った。3時間反応させた後、内容物をガスクロマトグラフィーにて分析した結果、目的物である2−フルオロブタン14.56面積%、1−ブテン、(E)−2−ブテン、及び(Z)−2−ブテンがそれぞれ、0.25面積%、10.03面積%、及び2.47面積%生成し、原料のsec−ブチルメチルエーテルは7.51面積%残存していた。また、原料がアセトキシ化された2−アセトキシブタンは0.24面積%生成していた。
これらの結果から、炭化水素系溶媒を使用した場合に比べ、ケトン系、エステル系溶媒を用いる場合には、反応速度が遅く、残存する原料が多いことが分かる。

Claims (5)

  1. 構造式(1)
    Figure 0006451653
    (構造式(1)中、RとRはそれぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、Rはメチル基又はエチル基を表す。また、RとRは結合して環構造を形成してもよい。)
    で示される2級又は3級のエーテル化合物と、構造式(2)
    Figure 0006451653
    (構造式(2)中、Rはメチル基又はエチル基を表す。)
    で示される酸フルオリドとを、炭化水素系溶媒中、三フッ化ホウ素錯体存在下に接触させることを特徴とする、構造式(3)
    Figure 0006451653
    (構造式(3)中、R〜Rは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるフッ素化炭化水素を製造する方法。
  2. 前記三フッ化ホウ素錯体が、三フッ化ホウ素のエーテル錯体である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記構造式(1)で示される2級又は3級のエーテル化合物が、sec−ブチルメチルエーテル又はt−ブチルメチルエーテルである請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記構造式(2)で示される酸フルオリドが、フッ化アセチルである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記構造式(3)で示されるフッ素化炭化水素が、2−フルオロブタンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
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