JP6451476B2 - 鋼床版 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼床版で懸念される閉断面リブの溶接ルート部からの疲労亀裂の発生防止対策を目的とするもので、橋軸方向に延びて積載荷重が負荷される鋼床版に関する。
従来から、デッキプレートに閉断面リブによる補強を施した橋梁用鋼床版では、平坦な表面を有するデッキプレートに、閉断面リブの端部を溶接によって接合した構造が一般的である。橋梁用鋼床版は、上面に舗装が施されたデッキプレートと、下面を補剛する縦リブ及び横リブとで構成されて、縦リブとして閉断面形状の部材を用いることで、比較的低コストでの製造が可能となるものである。
ここで、橋梁用鋼床版は、要求される全耐荷荷重に対して占める交通荷重の割合が大きく、繰返し交通荷重による疲労損傷が発生しやすいため、特に、デッキプレートと閉断面縦リブとの接合箇所に形成された溶接ルート部で発生する疲労亀裂は、その発生数が多いだけでなく、デッキプレートの陥没を引き起して直ちに交通への重大な影響を及ぼす可能性があることから、その対策技術の確立が必要とされている。
このため、特許文献1に開示された鋼床版は、閉断面リブの端部に曲げ加工を施すことで、溶接ルート部に発生する応力振幅を低減して、疲労寿命を延長しようとするものである。また、特許文献2に開示された鋼床版は、特に、横リブに閉断面リブが挿通される部材交差部で、溶接ルート部に発生する応力振幅が大きくなることから、デッキプレートに溶接されるリブを閉断面リブ内で閉断面リブと並行する方向に追加することで、部材交差部での応力振幅を低減させて、溶接ルート部からの疲労亀裂の発生を抑止しようとするものである。
特開2013−87432号公報 特開2014−92000号公報
しかし、特許文献1に開示された鋼床版は、閉断面リブ端部を閉断面リブ内側に向けるように曲げ加工を施した場合に、曲げ加工部に溶接を行うため、母材に高じん性が要求されるものとなり、他方で、閉断面リブ端部を閉断面リブ外側に向けるように曲げ加工を施した場合に、横リブに閉断面リブが挿通される部材交差部の構造が複雑となることから、製作性が低下するおそれがある。
また、特許文献2に開示された鋼床版は、既存のデッキプレート、縦リブ及び横リブだけでなく、さらに付加物となるリブが取り付けられることで、全体重量の増加を招くものとなって、鋼床版の優位性の一つである軽量性が損なわれるだけでなく、付加物とデッキプレートとの溶接部の端部が疲労損傷を発生させやすいディテールとなって、新たな疲労亀裂の起点の発生も懸念されるものとなる。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、従来と同様の素材を用いることで製造を容易にするとともに、新たな溶接部の追加や重量増加を伴わず、デッキプレートと閉断面リブとの溶接箇所に形成される溶接ルート部での疲労強度を向上させた鋼床版を提供することにある。
第1発明に係る鋼床版は、橋軸方向に延びて積載荷重が負荷される鋼床版であって、略板状に形成されたデッキプレートと、前記デッキプレートの裏面側に溶接されて橋軸方向に延びる閉断面リブと、前記デッキプレートの裏面側に形成される溝部とを備え、前記閉断面リブは、橋軸直交方向で閉断面形状に形成される閉空間と、溶接金属を溶融することで前記デッキプレートの裏面側に取り付けられる端縁部と、前記デッキプレートの裏面と溶接金属との境界で前記閉空間側に形成される溶接ルート部とを有し、前記溝部は、前記溝部の最深部と前記デッキプレートの表面との間を示す溝底で所定の残存板厚を有し、前記溶接ルート部から前記閉空間側に所定の離間距離で離間させて、橋軸方向に沿って形成されることを特徴とする。
第2発明に係る鋼床版は、第1発明において、前記デッキプレートは、前記閉断面リブに交差させて橋軸直交方向に延びる横リブが、前記デッキプレートの裏面側に溶接により固定されるものであり、橋軸方向で前記横リブの両側に設けられる溶接金属の脚長と、前記デッキプレートの裏面に対向する前記横リブの端面とで、橋軸方向に所定の固定幅で固定面が形成されて、前記溝部は、前記固定面の橋軸直交方向の中心軸を前記閉空間まで延ばした仮想基準線から、橋軸方向の両側に離間した位置に、橋軸方向に延びる両端部の各々が配置されることを特徴とする。
第3発明に係る鋼床版は、第2発明において、前記溝部は、前記仮想基準線から橋軸方向で10mm以上、250mm以下の範囲に、前記両端部の各々が配置されることを特徴とする。
第4発明に係る鋼床版は、第2発明又は第3発明において、前記溝部は、橋軸方向で前記仮想基準線に跨がって、橋軸方向に所定の延伸長で延びて連続して形成されることを特徴とする。
第5発明に係る鋼床版は、第1発明〜第4発明の何れかにおいて、前記溝部は、前記デッキプレートの裏面側に前記端縁部が取り付けられる溶接箇所での橋軸直交方向の断面で、前記溶接ルート部から前記溝部の内側での前記溝底の内面に向けた接線が、前記デッキプレートの裏面に対する傾斜角度θを30°以上として、かつ、前記溝底の残存板厚が8mm以上となるように形成されることを特徴とする。
第6発明に係る鋼床版は、第1発明〜第5発明の何れかにおいて、前記溝部は、前記デッキプレートの裏面側に前記端縁部が取り付けられる溶接箇所での橋軸直交方向の断面で、前記溝部の内側での前記溝底の内面が略半円弧状に形成されるとともに、前記溝底の内面の曲率半径rが、下記(1)式により規定される関係を満足することを特徴とする。ここで、r:前記溝底の内面の曲率半径、td:前記デッキプレートの板厚とする。
Figure 0006451476
第1発明〜第6発明によれば、デッキプレートの裏面側で溶接ルート部から閉空間側に離間させて、容易な加工で溝部が形成されるため、デッキプレートに曲げ外力が作用したときに、デッキプレートの表面側に引張応力が発生するものの、デッキプレートの裏面側での圧縮応力の流れが溝部で遮断されるものとなり、溝部の側方に低応力領域が形成されて、デッキプレートの裏面で溶接ルート部の近傍での応力集中を回避することで、溶接ルート部を起点とした疲労亀裂がデッキプレートの裏面側に発生することを防止することが可能となる。
第2発明によれば、閉断面リブと横リブとを交差させた箇所において、デッキプレートに著しく大きい曲げ外力が作用するにもかかわらず、デッキプレートの裏面側に形成された溝部で圧縮応力の流れが遮断されることで、新たな溶接部の追加や重量増加を伴わず、溶接ルート部の疲労強度を向上させて、デッキプレートの裏面側での疲労亀裂の発生を確実に防止することが可能となる。
第3発明によれば、仮想基準線から橋軸方向で10mm以上、250mm以下の範囲に溝部の両端部が配置されることで、溝部の延伸長が20mm以上、500mm以下となり、デッキプレートの断面剛性の低下等を懸念することなく、溶接ルート部での発生応力を十分に低減させることが可能となる。
第4発明によれば、橋軸方向で仮想基準線に跨がって、溝部が連続して形成されることで、デッキプレートの裏面と横リブの端面とが固定面で拘束された範囲に、溝部で遮断された圧縮応力が流れないものとなり、デッキプレートの裏面側での疲労亀裂の発生を確実に防止することが可能となる。
第5発明によれば、溶接ルート部から溝底の内面に向けた接線が、デッキプレートの裏面に対する傾斜角度を30°以上として、かつ、溝底の残存板厚が8mm以上となるように形成されることで、溶接ルート部での発生応力を十分に低減させながら、必要な残存板厚を確保することが可能となる。
第6発明によれば、溝底の内面の曲率半径が上記(1)式により規定される関係を満足することで、接線の傾斜角度が如何なる大きさであっても、溝底の内面での応力集中の抑制効果を安定させることが可能となる。
本発明を適用した鋼床版が導入される橋梁を示す斜視図である。 (a)は、本発明を適用した鋼床版を示す正面図であり、(b)は、その側面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼床版で断面略半円形状の閉断面リブを示す正面図であり、(b)は、断面略V形状の閉断面リブを示す正面図である。 本発明を適用した鋼床版の溶接ルート部を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼床版の溶接ルート部の変形例を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼床版の溝部の態様を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼床版の溝部の態様を示す拡大平面図である。 (a)は、従来のデッキプレートに発生する疲労亀裂を示す拡大正面図であり、(b)は、本発明を適用した鋼床版の低応力領域又は無応力領域を示す拡大正面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼床版で閉断面リブと横リブとが交差しない箇所を示す拡大正面図であり、(b)は、閉断面リブと横リブとが交差する箇所を示す拡大正面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼床版の有限要素解析モデルを示す平面図であり、(b)は、その正面図である。 本発明を適用した鋼床版の溶接ルート部での発生応力及び溝底の残存板厚と接線の傾斜角度との関係を示すグラフである。 本発明を適用した鋼床版の発生応力と溝部の延伸長との関係を示すグラフである。 (a)は、本発明を適用した鋼床版で応力集中係数とr/tdとの関係を示すグラフであり、(b)は、応力集中係数の変化率とr/tdとの関係を示すグラフである。 本発明を適用した鋼床版でスカラップが形成された横リブを示す正面図である。 本発明を適用した鋼床版でスカラップが形成された横リブを示す拡大平面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼床版で橋軸直交方向に延びるダイアフラムを示す正面図であり、(b)は、橋軸直交方向に延びるブラケットを示す正面図である。
以下、本発明を適用した鋼床版1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した鋼床版1は、図1に示すように、橋梁8等の床版として用いられて、鉄道の車輪又は車両のタイヤ80等の交通荷重が積載荷重として負荷されるものである。
本発明を適用した鋼床版1は、略板状に形成された鋼板等が用いられるデッキプレート2と、デッキプレート2の裏面側Bに取り付けられるUリブ等の閉断面リブ3と、デッキプレート2の裏面側Bに形成される溝部5とを備える。
デッキプレート2は、デッキプレート2の裏面2aに沿って、例えば、複数の閉断面リブ3が橋軸直交方向Xに並べられて取り付けられる。デッキプレート2は、必要に応じて、デッキプレート2の表面2bに沿って、高さ方向Yの上方に舗装81等が施される。
デッキプレート2は、裏面2a及び表面2bが略平坦状に形成されて、橋軸方向Zに延びる1又は複数の閉断面リブ3と、閉断面リブ3に交差させて橋軸直交方向Xに延びる1又は複数の横リブ4とが、デッキプレート2の裏面側Bに溶接により固定される。
デッキプレート2は、図2に示すように、高さ方向Yに10mm〜20mm程度の板厚tdとなり、また、閉断面リブ3は、6mm〜15mm程度の板厚tlとなるとともに、横リブ4は、橋軸方向Zに9mm〜19mm程度の板厚tbとなる。
閉断面リブ3は、図2(a)に示すように、鋼板等を折り曲げることにより断面略U形状に形成される。なお、閉断面リブ3は、図3(a)に示すように、断面略半円形状等の略円弧状に形成されてもよく、また、図3(b)に示すように、断面略V形状等に形成されてもよく、さらに、断面略U形状、略円弧状、略V形状等にその他の断面形状を組み合わせたものとしてもよい。
閉断面リブ3は、デッキプレート2を補強するために設けられて、図2(a)に示すように、デッキプレート2の裏面2aと略平行に延びて略平坦状に形成されるUリブフランジ35と、橋軸直交方向XでUリブフランジ35の両側端から上方に向けて延びる一対のUリブウェブ36とを備える。
閉断面リブ3は、橋軸直交方向Xで閉断面形状に形成される閉空間30と、デッキプレート2の裏面側Bに取り付けられる端縁部31とを有する。閉断面リブ3は、Uリブフランジ35と一対のUリブウェブ36とに取り囲まれて閉空間30が形成されるとともに、Uリブウェブ36の高さ方向Yの上端が、デッキプレート2の裏面2aに溶接される端縁部31となる。
閉断面リブ3は、図4に示すように、溶接金属6を溶融することでデッキプレート2の裏面側Bに端縁部31が取り付けられるものであり、デッキプレート2の裏面2aと溶接金属6との境界で、閉空間30側に形成される溶接ルート部61を有する。
閉断面リブ3は、デッキプレート2の裏面側Bに端縁部31が取り付けられる溶接箇所での橋軸直交方向Xの断面で、デッキプレート2の裏面2aと溶接金属6との交点が2箇所に形成されて、2箇所の交点のうち閉空間30側の交点が溶接ルート部61となり、また、2箇所の交点のうち横リブ4側の交点が溶接止端部62となる。
溶接ルート部61は、デッキプレート2の裏面2a及び閉断面リブ3の端縁部31に、溶接金属6を十分に一体化させて、溶接金属6が閉空間30の内側まで設けられないものとされて、閉断面リブ3の端縁部31の上方で、閉空間30の内側と外側との境界に形成される。
溶接ルート部61は、図5(a)に示すように、デッキプレート2の裏面2aや閉断面リブ3の端縁部31に、溶接金属6が十分に一体化されない場合においては、閉空間30の外側に形成される。溶接ルート部61は、図5(b)に示すように、閉空間30の外側から内側まで溶接金属6が設けられる場合においては、閉空間30の内側に形成されるものとなる。
溶接止端部62は、グラインダー処理又は超音波衝撃処理(UIT)等の溶接箇所改善処理を施すことができる。ここで、超音波衝撃処理(UIT)とは、超音波衝撃処理装置の先端に取り付けられたピンを溶接止端部62に当てて、超音波振動による衝撃をピンから溶接止端部62に加えることにより、溶接止端部62の溶接残留応力を引張から圧縮に変化させて、溶接箇所での溶接金属6の金属組織を改善させるものである。
横リブ4は、図2(b)に示すように、例えば、所定の板厚tbの鋼板等が用いられる。横リブ4は、閉断面リブ3のUリブフランジ35及びUリブウェブ36に沿って切り欠かれることで切欠部40が形成されて、閉断面リブ3を切欠部40に嵌め込むようにして、閉断面リブ3に交差させるものとなる。
横リブ4は、デッキプレート2の裏面側Bに溶接により固定するときに、デッキプレート2の裏面2aに対向する端面41が、高さ方向Yの上方に向けて配置される。横リブ4は、端面41をデッキプレート2の裏面2aに当接又は離間させるとともに、デッキプレート2の裏面2aに端面41を固定することで、橋軸方向Zに所定の固定幅Eで固定面7が形成される。
横リブ4は、デッキプレート2の裏面側Bに溶接により固定されるため、橋軸方向Zの両側に設けられる溶接金属6の脚長Jと、横リブ4の端面41の板厚tbとが、固定面7の固定幅E(E=tb+2×J)となる。なお、横リブ4は、デッキプレート2の裏面2aに機械的に接合する場合、機械的接合によって橋軸方向Zにデッキプレート2が拘束される長さが、固定面7の固定幅Eとなる。
溝部5は、図6に示すように、デッキプレート2の裏面側Bが切り欠かれることで、デッキプレート2の裏面2aから高さ方向Yの上方に向けて凹状に形成されるものとなる。溝部5は、デッキプレート2の表面側Aの溝底50で所定の残存板厚taを有して、デッキプレート2の裏面側Bから表面側Aまで貫通させることなく形成される。
溝部5は、溶接ルート部61から閉断面リブ3の閉空間30側で、橋軸直交方向Xに所定の離間距離dで離間させて、溝部5の内側に溝側面51が形成される。溝部5は、残存板厚taを有する溝底50の最深部50aからデッキプレート2の裏面2aまで、高さ方向Yで所定の高さ寸法hを有するものとなる。
溝部5は、デッキプレート2の裏面側Bに閉断面リブ3の端縁部31が取り付けられる溶接箇所での橋軸直交方向Xの断面で、デッキプレート2の表面側Aの溝底50の内面が、溝部5の内側で所定の曲率半径rを有して、略半円弧状の内面形状で形成される。溝部5は、これに限らず、溝部5の内側で溝底50が如何なる内面形状で形成されてもよい。
溝部5は、例えば、溶接ルート部61から溝部5の内側での溝底50の内面に向けた接線Cが、デッキプレート2の裏面2aに対する傾斜角度θを30°以上として、かつ、溝底50の残存板厚taが8mm以上となるように形成される。
溝部5は、溝部5の内側での溝底50の内面が略半円弧状に形成されるとともに、溝底50の内面の曲率半径rが、下記(1)式により規定される関係を満足するものとなる。ここで、r:溝底50の内面の曲率半径、td:デッキプレート2の板厚とする。
Figure 0006451476
溝部5は、図7に示すように、溶接ルート部61から橋軸直交方向Xに所定の離間距離dで離間させて、橋軸方向Zに沿って形成されて、橋軸方向Zの両端部52まで所定の延伸長Lで延びるものとなる。溝部5は、平面方向で略長円形状に形成されるものであるが、略矩形状、略楕円形状等に形成されてもよい。
溝部5は、横リブ4の固定面7の橋軸方向Zの中心軸Gを、橋軸直交方向Xで閉断面リブ3の閉空間30まで延ばしたものを仮想基準線Hとしたときに、仮想基準線Hから橋軸方向Zの両側に離間した位置に、橋軸方向Zに延びる両端部52の各々が配置される。
溝部5は、例えば、橋軸方向Zで横リブ4の両側に設けられる溶接金属6の脚長Jを6mm、横リブ4の端面41の板厚tbを9mmとしたとき、固定面7の固定幅Eが21mmとなり、仮想基準線Hから橋軸方向Zで10mm以上、250mm以下の範囲に、両端部52の各々が配置されるものとなる。
溝部5は、橋軸方向Zで仮想基準線Hに跨がって、橋軸方向Zに延びて連続して形成されて、仮想基準線Hから橋軸方向Zで10mmの位置に両端部52を配置するとき、橋軸方向Zの延伸長Lが20mmとなり、仮想基準線Hから橋軸方向Zで250mmの位置に両端部52を配置するとき、橋軸方向Zの延伸長Lが500mmとなる(20mm≦L≦500mm)。
なお、溝部5は、仮想基準線Hに跨がって、橋軸方向Zに延びて連続して形成されるものに限らず、仮想基準線Hから橋軸方向Zで10mm以上、250mm以下の範囲に両端部52の各々が配置されて、仮想基準線Hに跨がることなく、橋軸方向Zに断続して形成されてもよい。
橋梁8は、図8に示すように、車両のタイヤ80等による交通荷重が積載されるものであり、特に、タイヤ80等の積載荷重が、閉断面リブ3の閉空間30の上方から負荷されるときに、閉断面リブ3の閉空間30の上方に配置されたデッキプレート2が、高さ方向Yの上方から下方に向けてたわんで湾曲変形しようとするものとなる。
このとき、従来のデッキプレート9は、図8(a)に示すように、タイヤ80の積載荷重により高さ方向Yの上方から下方に向けて湾曲変形しようとするときに、上方から下方に向けた曲げ外力Mが作用することで、デッキプレート9の表面側Aに引張応力Tが発生するとともに、デッキプレート9の裏面側Bに圧縮応力Pが発生する。
従来のデッキプレート9は、デッキプレート9の裏面側Bに圧縮応力Pが発生することで、溶接ルート部91及び溶接止端部92が形成されるデッキプレート9の裏面9aに圧縮応力Pが集中するものとなり、溶接ルート部91及び溶接止端部92を起点として、デッキプレート9の裏面9aに疲労亀裂Fが発生する。
溶接止端部92は、デッキプレート9の裏面側Bに露出するものであり、グラインダー処理又は超音波衝撃処理(UIT)等の溶接箇所改善処理を施すことで、溶接止端部92を起点とした疲労亀裂Fの発生を抑止することができる。これに対して、溶接ルート部91は、閉空間90側に形成されて露出しないため、超音波衝撃処理(UIT)等の溶接箇所改善処理を施すことができないものとなる。
このため、従来のデッキプレート9は、溶接ルート部91に超音波衝撃処理(UIT)等の溶接箇所改善処理を施すことができず、デッキプレート9の裏面側Bに圧縮応力Pが発生することで、特に、溶接ルート部91を起点として、デッキプレート9の裏面9aに疲労亀裂Fが発生するおそれがあった。
これに対して、本発明を適用した鋼床版1は、図8(b)に示すように、デッキプレート2の裏面側Bで、溶接ルート部61から閉空間30側に離間させて溝部5が形成されることで、デッキプレート2に閉空間30側で曲げ外力Mが作用したときに、デッキプレート2の表面側Aに引張応力Tが発生するものの、デッキプレート2の裏面側Bでの圧縮応力Pの流れが溝部5で遮断されるものとなる。
本発明を適用した鋼床版1は、デッキプレート2の裏面側Bでの圧縮応力Pの流れが溝部5で遮断されることで、デッキプレート2の裏面2aより上方に離間して圧縮応力Pが発生するものとなり、橋軸直交方向Xで溝部5の溶接ルート部61側に、低応力領域又は無応力領域Rが形成される。
これにより、本発明を適用した鋼床版1は、溝部5の溶接ルート部61側に低応力領域又は無応力領域Rが形成されるため、デッキプレート2の裏面2aで溶接ルート部61の近傍での応力集中を回避して、溶接ルート部61を起点とした疲労亀裂Fが、デッキプレート2の裏面側Bに発生することを防止することが可能となる。
本発明を適用した鋼床版1は、従来と同様の素材を用いることで製造を容易にするとともに、新たな溶接部の追加や重量増加を伴わず、デッキプレート2と閉断面リブ3との溶接箇所に形成される溶接ルート部61での疲労強度を向上させることが可能となる。
本発明を適用した鋼床版1は、図9(a)に示すように、閉断面リブ3と横リブ4とが交差しない箇所においても、デッキプレート2に閉空間30側で曲げ外力Mが作用することから、デッキプレート2の裏面側Bで圧縮応力Pの流れを溝部5で遮断することで、デッキプレート2の裏面側Bに疲労亀裂Fが発生することを防止することが可能となる。
本発明を適用した鋼床版1は、特に、図9(b)に示すように、閉断面リブ3と横リブ4とを交差させた箇所において、デッキプレート2の裏面2aと横リブ4の端面41とが固定面7で拘束されるため、閉断面リブ3と横リブ4とが交差しない箇所に比較して、デッキプレート2に閉空間30側で作用する曲げ外力Mが著しく大きいものとなる。
これにより、本発明を適用した鋼床版1は、特に、閉断面リブ3と横リブ4とを交差させた箇所で、デッキプレート2に大きい曲げ外力Mが作用するにもかかわらず、デッキプレート2の裏面側Bに形成された溝部5で圧縮応力Pの流れが遮断されることで、デッキプレート2と閉断面リブ3との溶接箇所に形成される溶接ルート部61での疲労強度を確実に向上させることが可能となる。
本発明を適用した鋼床版1は、溶接ルート部61から閉空間30側に離間させた離間距離dを、例えば、2mm以上、50mm以下程度とする。本発明を適用した鋼床版1は、離間距離dを2mm以上確保することで、閉断面リブ3の端縁部31をデッキプレート2の裏面2aに取り付けるときの施工誤差を吸収することができるものとなり、また、離間距離dを50mm以下とすることで、溶接ルート部61の近傍での応力集中を確実に回避することができる。
溶接ルート部61から溝部5の内側での溝底50の内面に向けた接線Cは、図6に示すように、デッキプレート2の裏面2aに対して所定の傾斜角度θとなるものであり、接線Cの最適な傾斜角度θを求めるために、図10に示すように、FEAによる解析的検討を行った。
図10では、本発明を適用した鋼床版1の一部分を切り出したモデルを対象に、閉断面リブ3と横リブ4とを交差させた箇所で、閉断面リブ3の閉空間30の上方から負荷する積載荷重を50kNとして、接線Cの傾斜角度θを0°〜75°に変化させて、溝部5の離間距離dを3mm、デッキプレート2の板厚tdを16mm、閉断面リブ3の板厚tlを6mm、横リブ4の板厚tbを9mm、横リブ4の溶接箇所の脚長Jを6mm、溝底50の内面の曲率半径rを3.2mm、溝部5の延伸長Lを500mmとした。
図11では、FEAによる解析的検討を行った結果が、左側の縦軸を溶接ルート部61での発生応力、右側の縦軸を溝底50の残存板厚ta、横軸を傾斜角度θとして示される。本発明を適用した鋼床版1は、図11に示すように、接線Cの傾斜角度θが30°以上となるときに、溶接ルート部61での発生応力が十分に低減するものとなることがわかる。
また、図10に示すモデルでは、接線Cの傾斜角度θが60°を超えるときに、溝底50の残存板厚taが8mmを下回ることがわかり、道路橋示方書に規定される最低部材厚の条件を満たさないものとなる。このため、本発明を適用した鋼床版1は、溝底50の残存板厚taが8mm以上となるように、接線Cの傾斜角度θを設定することが望ましい。
これにより、本発明を適用した鋼床版1は、溶接ルート部61から溝底50の内面に向けた接線Cが、デッキプレート2の裏面2aに対する傾斜角度θを30°以上として、かつ、溝底50の残存板厚taが8mm以上となるように形成されることで、溶接ルート部61での発生応力を十分に低減させながら、必要な残存板厚taを確保することが可能となる。
溝部5の延伸長Lは、図7に示すように、橋軸方向Zで仮想基準線Hに跨がって、橋軸方向Zに延びて溝部5が連続するものであり、溝部5の最適な延伸長Lを求めるために、図10に示すモデルで、接線Cの傾斜角度θを45°として、溝部5の延伸長Lを0mm〜500mmに変化させて、FEAによる解析的検討を行った。
ここで、溝部5に遮断された圧縮応力Pは、図8(b)に示すように、溝底50に作用するが、このとき、溝底50の残存板厚taがデッキプレート2の板厚tdより小さくなること、及び溝底50が形状急変部となっていることにより、溝底50の内面に過大な応力が発生し、溝底50の内面から溝底50が破損することを回避することが必要となり、所定の残存板厚taの溝底50の内面での発生応力も、溶接ルート部61での発生応力に併せて、FEAによる解析的検討の対象とした。
図12では、FEAによる解析的検討を行った結果が、縦軸を溝底50の内面での発生応力、溶接ルート部61での発生応力として、横軸を溝部5の延伸長Lとして示される。
本発明を適用した鋼床版1は、図12に示すように、溝部5の延伸長Lが増大することで、溝底50の内面での発生応力が漸増する傾向があるものの、溝部5の延伸長Lが20mm以上となるときに、溝底50の内面での発生応力の漸増傾向に比較して、溶接ルート部61での発生応力が十分に低減するものとなることがわかる。
本発明を適用した鋼床版1は、特に、溝部5の延伸長Lが40mm以上、100mm以下となる範囲において、溶接ルート部61での発生応力が最も低減したものとなる。本発明を適用した鋼床版1は、溝部5の延伸長Lが500mmを超えると、デッキプレート2の裏面2aに溝部5を切削加工するための加工費用が増大して、また、デッキプレート2の断面剛性の低下が懸念されるため、溝部5の延伸長Lを500mm以下とすることが望ましい。
これにより、本発明を適用した鋼床版1は、図7に示すように、仮想基準線Hから橋軸方向Zで10mm以上、250mm以下の範囲に、溝部5の両端部52が配置されることで、溝部5の延伸長Lが20mm以上、500mm以下となり、デッキプレート2の断面剛性の低下等を懸念することなく、溶接ルート部61での発生応力を十分に低減させることが可能となる。
本発明を適用した鋼床版1は、特に、閉断面リブ3と横リブ4とを交差させた箇所において、橋軸方向Zで仮想基準線Hに跨がって溝部5が連続して形成されることで、デッキプレート2の裏面2aと横リブ4の端面41とが固定面7で拘束されて曲げ外力Mが大きくなる範囲に、溝部5で遮断された圧縮応力Pが流されないものとなり、デッキプレート2と閉断面リブ3との溶接箇所で、溶接ルート部61での疲労強度を確実に向上させることが可能となる。
溝底50の内面での発生応力は、図8(b)に示すように、デッキプレート2の裏面側Bで溝部5に遮断された圧縮応力Pが、溝底50の内面に集中することから、溝底50の内面から溝底50が破損することを回避するものとして、下記(2)式〜(8)式により、溝底50の内面の最適な曲率半径rが求められる。
ここでは、デッキプレート2を2次元両端固定ばりとみなして、溝底50の残存板厚taの減少による応力増加、残存板厚taの減少による剛性低下が招くモーメントの再分配、略半円弧状に形成した溝底50の内面における応力集中を考慮して、溝部5が形成されない場合に比較した溝底50の内面の発生応力の比率(応力集中係数K)を計算した検討結果が、図13に示される。
ここで、K:溝部5が形成される場合の溝底50の内面での発生応力を溝部5が形成されない場合に溝底50の内面に相当する部位での発生応力で除した値(応力集中係数)、Kt:残存板厚taの低下による応力増加を考慮した応力集中係数、Km:溝部5の局所的剛性低下を招くモーメントの再分配を考慮した応力集中係数、α:略半円弧状の切欠きを施した丸棒に曲げを作用させた場合の応力集中係数、r:溝底50の内面の曲率半径、ta:溝底50の残存板厚、td:デッキプレート2の板厚、W:閉断面リブ3の橋軸直交方向Xの幅、h:溝部5の高さ寸法、ν:鋼材のポアソン比(≒0.3)とする。
Figure 0006451476
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図13(a)では、縦軸が応力集中係数K、横軸がr/tdとして示される。図13(b)では、図13(a)に示した各々のr/tdにおいて、応力集中係数Kを微分することにより求められる応力集中係数Kの変化率が縦軸として、r/tdが横軸として示される。本発明を適用した鋼床版1は、図13(a)に示すように、溝底50の内面を所定の曲率半径rとして、r/tdが所定の大きさに設定されることで、応力集中係数Kが十分に小さいものとなり、溝底50の内面での応力集中を抑制させることができるものとなる。
本発明を適用した鋼床版1は、図13(b)に示すように、特に、r/tdが0.15未満となるときに、応力集中係数Kの変化率が大きく、溝底50の内面での応力集中の抑制効果が不安定となるが、r/tdが0.15以上となるとき、接線Cの傾斜角度θを30°、45°とすることで、r/tdの上限値にかかわらず、応力集中係数Kの変化率が安定して、溝底50の内面での応力集中の抑制効果が安定したものとなる。
本発明を適用した鋼床版1は、接線Cの傾斜角度θを60°として、r/tdが0.60を超えるときに、応力集中係数Kの変化率が大きく、溝底50の内面での応力集中の抑制効果が不安定となるため、r/tdを0.15以上、0.60以下として、溝底50の内面の曲率半径rが上記(1)式により規定される関係を満足することで、接線Cの傾斜角度θが如何なる大きさであっても、溝底50の内面での応力集中の抑制効果を安定させることが可能となる。
本発明を適用した鋼床版1は、図14に示すように、閉断面リブ3の端縁部31と、デッキプレート2と、横リブ4との3部材の接合箇所において、横リブ4を部分的に切り欠くことでスカラップ42が形成される場合にも、デッキプレート2の裏面側Bに溝部5を形成することができる。
このとき、本発明を適用した鋼床版1は、図15に示すように、横リブ4にスカラップ42が形成されることで、横リブ4が閉断面リブ3の端縁部31と離間して固定されるものとなり、閉断面リブ3の端縁部31と橋軸直交方向Xに離間した位置において、橋軸方向Zの両側に設けられる溶接金属6の脚長Jと、横リブ4の端面41の板厚tbとが、固定面7の固定幅E(E=tb+2×J)となる。
なお、本発明を適用した鋼床版1は、閉断面リブ3が嵌め込まれる切欠部40が形成された横リブ4に限らず、図16(a)に示すダイアフラム43や、図16(b)に示すブラケット44等が、閉断面リブ3の側方で橋軸直交方向Xに延びて、所定の固定幅Eとなる固定面7で、デッキプレート2に固定させて設けられてもよい。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
例えば、本発明を適用した鋼床版1は、橋軸方向Zに延びて積載荷重が負荷される橋梁用の鋼床版1として用いられることを想定して、デッキプレート2の奥行方向を橋軸方向Zとして、デッキプレート2の幅方向を橋軸直交方向Xとしたが、橋梁用のものに限られず、如何なる用途に適用されてもよい。
1 :鋼床版
2 :デッキプレート
2a :裏面
2b :表面
3 :閉断面リブ
30 :閉空間
31 :端縁部
35 :Uリブフランジ
36 :Uリブウェブ
4 :横リブ
40 :切欠部
41 :端面
42 :スカラップ
43 :ダイアフラム
44 :ブラケット
5 :溝部
50 :溝底
50a :最深部
51 :溝側面
52 :両端部
6 :溶接金属
61 :溶接ルート部
62 :溶接止端部
7 :固定面
8 :橋梁
80 :車両
81 :舗装
A :表面側
B :裏面側
X :橋軸直交方向
Y :高さ方向
Z :橋軸方向

Claims (6)

  1. 橋軸方向に延びて積載荷重が負荷される鋼床版であって、
    略板状に形成されたデッキプレートと、前記デッキプレートの裏面側に溶接されて橋軸方向に延びる閉断面リブと、前記デッキプレートの裏面側に形成される溝部とを備え、
    前記閉断面リブは、橋軸直交方向で閉断面形状に形成される閉空間と、溶接金属を溶融することで前記デッキプレートの裏面側に取り付けられる端縁部と、前記デッキプレートの裏面と溶接金属との境界で前記閉空間側に形成される溶接ルート部とを有し、
    前記溝部は、前記溝部の最深部と前記デッキプレートの表面との間を示す溝底で所定の残存板厚を有し、前記溶接ルート部から前記閉空間側に所定の離間距離で離間させて、橋軸方向に沿って形成されること
    を特徴とする鋼床版。
  2. 前記デッキプレートは、前記閉断面リブに交差させて橋軸直交方向に延びる横リブが、前記デッキプレートの裏面側に溶接により固定されるものであり、橋軸方向で前記横リブの両側に設けられる溶接金属の脚長と、前記デッキプレートの裏面に対向する前記横リブの端面とで、橋軸方向に所定の固定幅で固定面が形成されて、
    前記溝部は、前記固定面の橋軸直交方向の中心軸を前記閉空間まで延ばした仮想基準線から、橋軸方向の両側に離間した位置に、橋軸方向に延びる両端部の各々が配置されること
    を特徴とする請求項1記載の鋼床版。
  3. 前記溝部は、前記仮想基準線から橋軸方向で10mm以上、250mm以下の範囲に、前記両端部の各々が配置されること
    を特徴とする請求項2記載の鋼床版。
  4. 前記溝部は、橋軸方向で前記仮想基準線に跨がって、橋軸方向に所定の延伸長で延びて連続して形成されること
    を特徴とする請求項2又は3記載の鋼床版。
  5. 前記溝部は、前記デッキプレートの裏面側に前記端縁部が取り付けられる溶接箇所での橋軸直交方向の断面で、前記溶接ルート部から前記溝部の内側での前記溝底の内面に向けた接線が、前記デッキプレートの裏面に対する傾斜角度θを30°以上として、かつ、前記溝底の残存板厚が8mm以上となるように形成されること
    を特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の鋼床版。
  6. 前記溝部は、前記デッキプレートの裏面側に前記端縁部が取り付けられる溶接箇所での橋軸直交方向の断面で、前記溝部の内側での前記溝底の内面が略半円弧状に形成されるとともに、前記溝底の内面の曲率半径rが、下記(1)式により規定される関係を満足すること
    を特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載の鋼床版。
    Figure 0006451476
    ここで、r:前記溝底の内面の曲率半径、td:前記デッキプレートの板厚とする。
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