JP6450146B2 - 収穫用作業機及び収穫用作業機の昇降装置の支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、プランテーション等で栽培される椰子の実などのように果樹の高所に結実する果実を収穫する用途に好適な収穫用作業機に関する。
マレーシアやインドネシア等の国で営まれるプランテーションでは、果樹としてオイルパーム(油椰子)が栽培されている。収穫物となる果実は、オイルパームの場合、1房当たりの質量が30〜50kg前後あるところ、収穫の現状は、果樹の高所に結実する果実を作業者が地面に落下させて収穫している。そのため、果実に傷が付き易く且つ回収の手間が掛る上、落下する果実が30〜50kg前後もあるので作業者の安全上の問題もある。
そこで、このような果樹の高所に結実する果実を収穫する収穫用作業機として、例えば特許文献1ないし2に記載の技術が提案されている。
特許文献1には、椰子の実等のように、高所に結実する果実を収穫するための伸縮ブーム式の高所作業車が開示される。この高所作業車は、走行可能な下台と、下台上に旋回機構を介して設けられた上台と、上台に立設されたブラケットと、ブラケット上部の軸を支軸にして起伏可能な入り子式の伸縮ブームとを有し、この伸縮ブーム先端に、作業者が搭乗するプラットホームが設けられている。なお、同文献には、プラットホームにアーム部を有し、このアーム部とプラットホームとの問で果樹の幹を挟んで高所での作業姿勢を安定させる機構が備えられている。
特開昭61−128817号公報(第1図) 特開昭59−74918号公報 特開昭59−74920号公報
しかし、同文献記載の高所作業機の場合、上台に立設したブラケットの軸を支軸にして伸縮ブームが起伏するため、上台に立設したブラケットからプラットホーム直下までの間には、樹木と車体間に必ずデッドスペースが生じる。このデッドスペースは、旋回機構での旋回による伸縮ブームの位置する方向(車体の前後方向や左右方向)に関係なく生じ、また、ブーム長が長ければ長いほどデッドスペースは広くなる。そのため、隣接する果樹の幹同士の間が狭い場合には、車体を設置する場所を確保すること自体が困難である。また、伸縮ブームの伸長によるプラットホームの移動であると、果樹の葉枝の間隙を縫ってプラットホームを所望する位置まで差込ませることも難しい。したがって、椰子の実等の高所に結実する果実を収穫する収穫用作業機として、伸縮ブーム式の高所作業車は改善の余地がある。
一方、特許文献2では、パンタグラフ式の垂直昇降装置を備える高所作業機を基礎とした作業機が提案されている。特許文献2に記載の作業機は、車体上に設けられた荷台と、収穫した果実を車体上の荷台に向けて滑り落とすシュートとを備え、高所にて果樹の幹から切り落とした果実を、シュートを用いて車体上の荷台に滑り落とすようになっている。
特許文献2に記載の作業機のように、パンタグラフ式の垂直昇降装置を備える高所作業機であれば、上記伸縮ブーム式でのデッドスペースが生じないため、伸縮ブーム式に比べて、果樹の幹に対して車体をより近い位置に位置させることができる。そのため、果樹と車体間に生じるデッドスペースを可及的に少なくすることができる。よって、椰子の実等の高所に結実する果実を収穫する収穫用作業機として適している。
しかし、上記のように、収穫物となる果実がオイルパームの場合、1房当たりの質量が30〜50kg前後もあるため、特許文献2に記載の作業機であると、シュートの角度が急傾斜であれば、高所からの収穫物の落下により荷台に相当の衝撃が加わるという問題があり、また、高所からの落下により収穫物が痛むという問題がある。
これに対し、特許文献3に記載の作業機では、長尺なシュート主体部分の下部に、緩衝受部を設けている。しかし、同文献記載のシュートは、主体部分自体が非常に長尺なので、車両走行時においては走行安定性を損なうおそれがあり、特に、横風による安定性に不向きである。また、同文献記載の作業機であっても、収穫物を高所から荷台に落下させることには変わりがない。これらの問題点を踏まえると、長尺なシュートを用いずに、収穫物を荷台に落下させることなく収穫物を収穫することが望ましい。
さらに、特許文献2、3記載の技術では、高所での作業姿勢を安定させるための機構を有していないところ、椰子の実等を栽培するプランテーション内は不整地であり、また、椰子の木等の果樹が植えられている地面は柔らかく、落ち葉や枝などが落ちている場合も多い。そのため、作業機の対地傾斜角度や、積載した収穫物の重心によっては転倒のおそれがあり、特に、高所での作業姿勢を安定させる上では改善の余地が残されている。
これに対し、上記特許文献1に開示される高所作業車であれば、アーム部とプラットホームとの間で果樹の幹を挟んで高所での作業姿勢を安定させることができる。
しかしながら、同文献に開示されるアーム部とプラットホームによる挟持方式では、高所での作業姿勢自体を安定させることはできるものの、伸縮ブームの伸長ないし縮小中における途中姿勢を安定させることは不可能である。そのため、相当の質量のプラットホームを伸縮ブームにより伸長させた場合、上記のようにプランテーション内は不整地であることから、車両の対地傾斜角度によっては、伸縮ブームの伸長ないし縮小中に高所作業車が転倒する可能性がある。
特に、収穫物を落下させずに、上昇したプラットホーム内に収穫物を積載する場合には、例えば1房が30〜50kg前後ものオイルパームを数十個積載したプラットホームを伸長ないし縮小させると、プラットホーム内に積載した収穫物の重心によっては転倒のおそれが極めて高くなる。そのため、高所での作業姿勢に至る途中の姿勢での安定性を向上させることがより重要な問題となる。
さらに、プラットホームに、1房が30〜50kg前後ものオイルパームを数十個積載した状態では、重心が高い位置になる。そのため、プランテーションのような不整地で積載状態での車両の走行中の姿勢を安定させることも重要な問題となる。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、収穫物を落下させずに収穫しつつも、走行時および収穫作業時の姿勢安定性を向上させ得る収穫用作業機及び収穫用作業機の昇降装置の支持構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る収穫用作業機は、果樹に結実する果実を収穫する収穫用作業機であって、走行可能な台車上に、作業者が搭乗する操作台と、収穫する果実を格納する収穫箱と、前記操作台および前記収穫箱の下部に設けられるとともにこれらを垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置と、該昇降装置の下部と前記台車の上部との間に設けられて、前記操作台、前記収穫箱および前記昇降装置の姿勢を水平に維持するように前記昇降装置を傾動させる水平姿勢維持装置とを備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る収穫用作業機の第一の好適態様として、前記水平姿勢維持装置は、前記台車に対する前記昇降装置のロール方向およびピッチ方向の回転を許容しつつ前記台車と前記昇降装置とを連結するトラニオン支持部と、前記台車と前記昇降装置とを連結する複数の姿勢制御シリンダと、前記昇降装置のロール方向およびピッチ方向の水平に対する傾きを検出する姿勢検出センサと、前記複数の姿勢制御シリンダを個別に駆動する複数の電磁弁と、前記複数の電磁弁を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記姿勢検出センサの検出情報に基づいて、前記複数の電磁弁を制御して前記複数の姿勢制御シリンダの伸縮により前記台車に対して前記昇降装置を傾動させて前記操作台および前記収穫箱の姿勢を水平に維持することは好ましい。
また、本発明の一態様に係る収穫用作業機の第二の好適態様として、前記水平姿勢維持装置は、前記台車に対する前記昇降装置のロール方向の回転のみを許容する第一トラニオン支持部と、前記台車に対する前記昇降装置のピッチ方向の回転のみを許容する第二トラニオン支持部と、前記第一および第二トラニオン支持部よりも前記台車前方の左右に設けられて前記台車と前記昇降装置とを連結する一対の姿勢制御シリンダと、前記昇降装置のロール方向およびピッチ方向の水平に対する傾きを検出する上部姿勢検出センサと、前記一対の姿勢制御シリンダを個別に駆動する二つの電磁弁と、前記二つの電磁弁を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記上部姿勢検出センサの検出情報に基づいて、前記二つの電磁弁を制御して前記一対の姿勢制御シリンダの伸縮により前記台車に対して前記昇降装置を傾動させて前記操作台、前記収穫箱および前記昇降装置の姿勢を水平に維持することは好ましい。
また、第二の好適態様において、前記台車のロール方向およびピッチ方向の水平に対する傾きを検出する下部姿勢検出センサを更に有し、前記制御部は、前記上部姿勢検出センサおよび下部姿勢検出センサの検出情報に基づいて、これら検出センサ相互でのロール方向の水平に対する傾斜角を示す検出情報同士、およびピッチ方向の水平に対する傾斜角を示す検出情報同士の各々の差が、予め定めた許容範囲を超えた場合に、異常状態であると判定することは好ましい。
本発明の一態様に係る収穫用作業機によれば、作業者が搭乗する操作台と、収穫する果実を格納する収穫箱と、操作台および収穫箱を垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置とを備えているので、高所の果実を収穫するときは、昇降装置で操作台および収穫箱を垂直方向に上昇させ、収穫位置で停止した後、果実の近傍に位置した収穫箱に刈り取った果実を収穫することができる。よって、収穫物の台車上までの落下距離を少なくして収穫することができる。また、垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置を採用したので、収穫箱内に収穫物を積載した場合においても、伸縮ブーム式の高所作業車に比べて、収穫位置での作業姿勢および収穫位置での作業姿勢に至る途中の姿勢での安定性を向上させることができる。
ここで、本発明の一態様に係る収穫用作業機では、垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置を採用したものの、収穫用作業機の操作台および収穫箱が上昇した収穫位置にあっては、作業機の重心が高い位置となる上、収穫対象となる果実(例えばオイルパームの質量は一房が30〜50kgある)を収穫箱内に収穫するにつれて収穫位置での姿勢が不安定となり、作業機自体が傾いてしまう可能性がある。
特に、プランテーションは不整地であり、果樹(例えば椰子の木)が植えられている地面は柔らかく、落ち葉や枝などが落ちている場合も多いため、このような不整地で作業機の操作台および収穫箱を上昇させる場合においては、操作台および収穫箱を傾斜させないために、走行時、並びに、収穫位置での作業姿勢および収穫位置に至る途中の姿勢においても操作台および収穫箱の姿勢を安定させることが重要である。
これに対し、本発明の一態様に係る収穫用作業機によれば、パンタグラフ式の昇降装置を採用した上で、さらに、昇降装置の下部と台車の上部との間に設けられて、操作台および収穫箱の姿勢を水平に維持するように昇降装置を傾動させる水平姿勢維持装置を備えているので、操作台および収穫箱の姿勢を水平に維持することができる。したがって、本発明の一態様に係る収穫用作業機によれば、収穫物を落下させずに収穫しつつも、走行時および収穫作業時の操作台および収穫箱の姿勢安定性を向上させることができる。
さらに、本発明の一態様に係る収穫用作業機の第三の好適態様として、上記水平姿勢維持装置に加え、前記昇降装置の上部またはそれよりも高い位置に設けられ且つ当該作業機の側方に張り出し可能な挟持式の転倒防止装置を備え、前記転倒防止装置は、果樹の幹を左右両側から挟み込むように開閉可能な一対のアームを有することは好ましい。
第三の好適態様によれば、上記水平姿勢維持装置に加え、さらに、昇降装置の上部またはそれよりも高い位置に設けられ且つ作業機の側方に張り出し可能な転倒防止装置を有するので、一対のアームを、幹を把持可能な距離まで近接することができる。そして、この一対のアームは、果樹の幹を左右両側から挟み込むように開閉可能なので、操作台および収穫箱が上昇した収穫位置のときに、果樹の幹に触れるように幹の左右両側から挟み込む挟持位置に一対のアームを位置させることができる。これにより、収穫位置において、果樹に対して作業機を確実に固定することができる。したがって、収穫位置での作業姿勢の安定性をより向上させる上で好適である。
さらに、本発明の一態様に係る収穫用作業機の第四の好適態様として、前記収穫箱は、前記操作台とは反対の側に向けて自身を傾斜可能なダンプ機構を有することは好ましい。
第四の好適態様によれば、収穫箱を、操作台とは反対の側に向けてダンプすることができるので、収穫物を地面にこぼさずに移し易くし、収穫時の作業効率を向上させる上で好適である。
また、本発明の一態様に係る収穫用作業機の第五の好適態様として、前記収穫箱は、その上部に、開閉可能な蓋体を有し、前記蓋体は、閉じた姿勢にあっては、前記収穫箱の上部開口を覆うとともに、蓋体の外側面が、前記収穫箱の中央側から側方に向けて下り傾斜面になり、開いた姿勢にあっては、前記収穫箱の上部開口を露出させるとともに、蓋体の内側面が、前記収穫箱の側方から中央側に向けて下り傾斜面になるように開かれることは好ましい。
第五の好適態様によれば、収穫箱の蓋体が、閉じた姿勢にあっては、収穫箱内部を保護する蓋体となる上、蓋体の外側面が、収穫箱の中央側から側方に向けて下り傾斜面となっているので、果樹の枝葉を枝打ちしたときに、仮に収穫箱の上に枝葉が引っかかっていたとしても、枝打ちした枝葉を地上に落とす上で好適である。また、開いた姿勢にあっては、蓋体の内側面が、収穫箱の側方から中央側に向けて下り傾斜面になるので、この傾斜面を、果実を収穫する際のシュータとして機能させることができる。そのため、収穫物を落下させずに収穫しつつ、果実を収穫時の作業効率を向上させる上でより好適である。
また、本発明の一態様に係る収穫用作業機の第六の好適態様として、前記操作台は、前記操作台の床面を拡張可能に設けられた折り畳み式の補助床を有し、前記補助床は、前記操作台の床面を拡張するように側方に向けて張り出す張り出し位置と、前記操作台の床面上に収容可能に折りたたまれる収容位置とに位置可能になっていることは好ましい。
第六の好適態様によれば、操作台が、操作台の床面を拡張可能に設けられた折り畳み式の補助床を有するので、果実を収穫する際に、作業者が操作台上で作業するにあたり、広範囲に動くことができる広い足場を確保できる。よって、収穫物を落下させずに収穫しつつ、果実を収穫時の作業効率を向上させる上でより好適である。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る収穫用作業機の昇降装置の支持構造は、走行可能な台車上に、作業者が搭乗する操作台と、収穫する果実を格納する収穫箱と、前記操作台および前記収穫箱の下部に設けられるとともにこれらを垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置とを備えた収穫用作業機の前記昇降装置の支持構造であって、前記昇降装置の下部と前記台車の上部との間に、前記台車に対する前記昇降装置のロール方向の回転のみを許容する第一トラニオン支持部と、前記台車に対する前記昇降装置のピッチ方向の回転のみを許容する第二トラニオン支持部と、前記第一および第二トラニオン支持部よりも前記台車前方の左右に設けられて前記台車と前記昇降装置とを連結する一対の姿勢制御シリンダとを設けて、前記昇降装置を前記収穫箱及び前記操作台と共に傾動可能に支持したことを特徴とする。
本発明の一態様に係る収穫用作業機の昇降装置の支持構造によれば、一対の姿勢制御シリンダを駆動して昇降装置を傾動することによって、操作台及び収穫箱のピッチ方向及びロール方向の傾動姿勢を変更することができる。これにより、台車のピッチ方向及びロール方向の傾きに対して、操作台及び収穫箱の姿勢を水平に維持するように昇降装置を傾動させることができる。
上述のように、本発明によれば、収穫物を落下させずに収穫しつつも、走行時および収穫作業時の姿勢安定性を向上させることができる。
本発明の一態様に係る収穫用作業機の一実施形態の左側面図(走行姿勢)である。 図1に示す収穫用作業機の右側面図(走行姿勢)である。 図1に示す収穫用作業機の平面図である(なお、作業者は不図示)。 操作台部分の説明図((a)〜(d))であり、同図(a)は補助床を展開した状態での車両後方から見た図、(b)は(a)の平面視の図、(c)は(a)の右側面視の図、(d)は(a)での補助床を収容した状態を示す要部の図であり、各図では、操作台および補助床を構成する枠体(筐体)を示し他の部材を適宜省略して図示している。 図2に示す収穫用作業機の転倒防止装置の部分を拡大して示す平面図であり、同図では操作台および収穫箱の図示を省略している。 転倒防止装置における展開状態の一対のアームの部分を拡大して示す図(図17(e)に対応)であり、同図では操作台および収穫箱の図示を省略している。 図3に示す収穫用作業機の操作パネルを説明する平面図である。 図1に示す収穫用作業機の油圧回路を説明するブロック図である。 図1に示す収穫用作業機の制御回路を説明するブロック図である。 図1に示す収穫用作業機の水平姿勢維持装置の要部を説明する斜視図である。 水平姿勢維持装置の要部を説明する平面図である。 水平姿勢維持装置の要部の説明図であり、同図(a)は右側面図、(b)は正面図を示し、同図では、ピッチ方向およびロール方向それぞれの傾斜に対応している姿勢を示している。 水平姿勢維持装置の制御部で実行される水平姿勢維持処理のフローチャートである。 水平姿勢維持処理におけるセンサ値取得処理のフローチャートである。 水平姿勢維持処理における水平化制御処理のフローチャートである。 走行時における水平姿勢維持装置の動作を説明する図であり、同図(a)は正面図、(b)は右側面図である。 転倒防止装置の動作を説明する図((a)〜(f))である。 収穫用作業機の昇降動作を説明する正面図であり、同図(a)は昇降装置作動前の縮小状態、(b)は昇降装置作動中の伸長状態を示している。 収穫用作業機の昇降時における水平姿勢維持装置の作用を説明する図であり、同図(a)は正面図、(b)は右側面図である。 収穫位置での収穫作業を説明する図であり、同図(a)は枝打ち作業、(b)は収穫箱上部の蓋体を開いた状態、(c)は収穫作業のイメージをそれぞれ示している。 収穫位置での収穫作業を説明する平面図(図20(c)を上方から見た図)である。 収穫後の搬送作業を説明する図((a)〜(d))である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、本実施形態は、果樹の高所に結実する果実として、プランテーション等で栽培される椰子の実(例えばオイルパーム)を収穫物として収穫する収穫用作業機の例である。
図1ないし図3に示すように、この収穫用作業機10は、不整地での走行が可能なクローラ装置1を下部に有する台車2を備える。クローラ装置1は、台車2の左右にそれぞれ設けられた履帯1R、1Lを有する(図3参照)。台車2のシャシフレーム5上には、後述する水平姿勢維持装置80を介して、油圧シリンダ6dで昇降するパンタグラフ式の昇降装置6が設けられている(図1参照)。
台車2の後部(図1の右側)には、直方体状の筐体を有する駆動機構部3が設けられている。駆動機構部3の筐体内部には、図8に油圧回路を示すように、エンジン3aおよびこのエンジン3aの出力軸に連結された油圧ポンプ4、並びに収穫用作業機10の昇降装置6の下部側に設けられた各油圧アクチュエータ6d、71、72、81、82を制御する下部圧油制御ユニット60等が設けられている。上記クローラ装置1の履帯1R、1Lは、エンジン3aの駆動により油圧ポンプ4から発生する圧油で左右の油圧モータ71、72により駆動される。また、油圧ポンプ4から発生する圧油は、収穫用作業機10の昇降装置6の上部側に設けられた各油圧アクチュエータ7c、7d、21、22、23にも供給される(図8参照)。
図1に示すように、昇降装置6の上フレーム6tの上部には、台車2の前方側から順に、収穫する果実を格納する収穫箱7と、作業者(運転者)Pが搭乗する操作台8とが設けられている。これにより、収穫箱7および操作台8は、パンタグラフ式の昇降装置6による垂直方向への昇降動作により同時に垂直方向に昇降可能になっている。
以下、収穫箱7について詳しく説明する。
収穫箱7は、その上部が上方に開口しており、内部に収穫した果実を収容可能な直方体状の箱型に形成されている。収穫箱7は、直方体状の長辺が、車両前後方向に沿って設けられ、収穫箱7の前方(図1での左側)は、クローラ装置1の前端部よりも前方に張り出している。また、収穫箱7の前側の床面7uは、斜めに切り上がる傾斜面になっている。収穫箱7の床面7uの上部には、上端部の蝶番7hにより支持されて開閉可能に垂下された煽り扉7tが設けられている。
収穫箱7の内面は、収穫した実が飛び散らないようにネット等により周壁面が囲繞されている。本実施形態の収穫箱7は、オイルパームであれば、約10房の果実を収穫箱7に収容することができる容積を有する。収穫箱7の上部開口は、図3に示すように、左右非対称の蓋体7a,7bによって覆われている。操作台8側から見て、平面視からの左側の約1/4の部分は、固定蓋としての金網7bで覆われている。一方、平面視からの右側の約3/4の部分には、鋼板により形成された可動蓋として、開閉可能な蓋体7aが設けられている。
蓋体7aの基端側は、収穫箱7の右側上縁部の前後に離隔配置された一対の蝶番7hによって収穫箱7の上縁部の稜線を中心にして回動可能に枢支されている。そして、収穫箱7の右側面には、図2に示すように、油圧シリンダ7cが軸線を縦にして設けられ、この油圧シリンダ7cのロッド先端が、蓋体7aの前後方向での略中央に設けられたリブに枢支されるとともに、油圧シリンダ7cのチューブ基端部が、収穫箱7の下部であって側面の前後方向での略中央に設けられたリブに枢支されている。これにより、蓋体7aは、油圧シリンダ7cの伸縮に応じて左右方向(車幅方向)に開閉可能になっている(図20参照)。
ここで、上記金網7bと蓋体7aとは、蓋体7aの閉時は、互いが収穫箱7の中央に凸となる山型を形成するように重なって収穫箱7の上部開口を覆っている(図20(a)参照)。そして、蓋体7aは、その表裏の面それぞれがスロープとして機能するように構成されており、閉じた姿勢にあっては、蓋体7aの外側面が、収穫箱7の中央側から側方に向けて下り傾斜面になる。
これにより、蓋体7aを閉じた状態では、金網7bと蓋体7aの端が互いに中央に凸となる山を形成するように合わせられるので、この合わされる山頂部から左右に傾斜した面が、切り落とされた枝葉を地面へと落下させるシュータの役割を担う。また、蓋体7aが開いた姿勢にあっては、収穫箱7の上部開口を露出させるとともに、蓋体7aの内側面が、収穫箱7の側方から中央側に向けて下り傾斜面になるように開かれて収穫時のシュータとして機能するようになっている(図20(b)、(c)参照)。
さらに、この収穫箱7は、収穫した果実を圃場から処理工場へと運搬する際、運搬用のトレーラのバケット等に収穫した果実を移し替え易くするために、ダンプ機構を備えている。
ダンプ機構は、図1に示すように、収穫箱7の車両前端側の下部に回動軸芯7jを有し、回動軸芯7jが、昇降装置6の車両前端側の上部に左右を向く軸心まわりに回動可能に枢支されるとともに、収穫箱7の底面の中心に前後方向に沿って配置された油圧シリンダ7dによって収穫箱7の車両後側をリフトアップして収穫箱7をダンプ可能になっている。ここで、収穫箱7前面側に設けられた上記床面7uは、収穫箱7を車両前方にダンプした時に(図22(b)参照)、収穫した果実を収穫箱7から排出させやすいように、ダンプ方向に向かって下降する傾斜面となっている。そして、前方側の傾斜面として形成された床面7uは、操作台8上の作業者Pが目視可能な位置に設けられており、収穫箱7をダンプしているときに、操作台8の作業者Pが目視によって荷卸し状態を金網7b越しに確認可能になっている。
次に、操作台8について詳しく説明する。
操作台8は、図1に示すように、その周囲が柵体8bによって囲繞されている。操作台8の床面8cには、金網が床面8cの全面に固定されている(図3参照)。床面8cの左側には、下方に張り出す梯子8aが設けられ、作業者Pは、梯子8aから操作台8に搭乗可能になっている。操作台8の床面8cの高さは、作業者(運転者)Pが立ち姿勢で搭乗したときに、上記収穫箱7上部の蓋体7a、7b越しに周囲を目視で確認可能な高さに設定されている。なお、作業者Pの想定身長は、例えば150cm以上である。
ここで、この操作台8は、上記クローラ装置1の駆動による台車2の操縦、および収穫用作業機10の各油圧アクチュエータ機器の操作の他、収穫作業時には、操作台8から果樹の果実や枝葉を切り落とす作業台となる。そこで、この操作台8には、収穫作業時に、作業効率の向上および作業者の安全性を確保するために、操作台8の作業面積を広くして作業者Pの足場を稼ぐことができるように補助床11が設けられている。
本実施形態の操作台8は、図4に筐体構造を示すように、操作台8の右側の床面を拡張可能に設けられた折り畳み式の補助床11を有する。この補助床11は、操作台8の床面8cを拡張するように、操作台8の右側方に向けて張り出す張り出し位置(同図(a)、(b)、(c)の位置)と、操作台8の床面8c上に収容可能に折りたたまれる収容位置(同図(d)の位置)とに位置可能になっている。
詳しくは、本実施形態の補助床11は、同図(c)に示すように、側面視が略「U」字状に形成された枠体からなり、張り出し位置での床面に対応する箇所に、操作台8と同様の金網が装着される(同図では不図示)。そして、この補助床11は、張り出し位置において床面に対応する箇所の操作台8側の端部が、操作台8の拡張側の床面端部に、複数の蝶番13により回動自在に枢支されるとともに、略「U」字状に形成された枠体の両側には、姿勢保持用の鎖14がそれぞれ設けられている。左右の鎖14の一端は、操作台8の拡張側の柱8hの最上部に設けられた環8rに連結され、他端は補助床11の床面に対応する箇所の縁部の先端位置に設けられた環11rに連結されている。補助床11の適所には、作業者Pが把持可能なハンドル12が設けられている。
これにより、補助床11は、格納時には、作業者Pがハンドル12を手で持って、同図(d)に示すように、複数の蝶番13を中心として操作台8側に回動されて操作台8上に載せ置かれる。同図(d)に示す格納状態で、操作台8の拡張側となる床面に対応する箇所は、開ロ側の側面に位置して側壁となっている。
補助床11を拡張するときは、作業者Pが補助床11のハンドル12を手で起こして操作台8の拡張側へと補助床11全体を回動させる。拡張時には、補助床11の床面が操作台8の床面8cと面一になる位置にて不図示のストッパ板と当接するとともに左右の鎖14の張設によって拡張姿勢が保持される。これにより、同図(a)、(b)に示すように、補助床11が操作台8の右側方に張り出されて、操作台8の補助床面になる。なお、補助床11を拡張したときは、補助床11の右側方が開放してしまうため、この開放部には係脱可能な他の鎖15等の保安部材を架け渡すことで柵を形成する。
さらに、この収穫用作業機10は、図1ないし図3に示すように、昇降装置6の上部の位置且つ当該作業機10の側方に張り出し可能に設けられた挟持式の転倒防止装置20を備えている。本実施形態の例では、転倒防止装置20は、台車2の右側方(昇降装置6の上フレーム6tの右側)に装備されている。
この転倒防止装置20は、図5ないし図6に示すように、果樹である椰子の木の幹Tを左右両側から挟み込むように開閉可能な一対のアーム31,32を有する。そして、果樹の高所に結実する果実を収穫するときに、作業者Pは、昇降装置6による操作台8および収穫箱7の昇降時並びに上昇後に、この転倒防止装置20を用い、一対のアーム31,32で椰子の木の幹Tを左右両側から挟み込むように適宜開閉させることにより、高所での収穫用作業機10の作業姿勢の安定性を向上させるものである。
詳しくは、図6に拡大図示するように、転倒防止装置20は、昇降装置6の上フレーム6tに固定されたブラケット35と、このブラケット35に対して基端支軸部33kが垂直な軸まわりに回動可能に支持された長尺なフレーム33と、フレーム33の両端部にそれぞれ設けられた一対のアーム31,32とを有する。フレーム33の中央部23tと軸まわりに回動可能に支持されたブラケット35の支持部23kは、回動用シリンダ23によって繋がれている。これにより、回動用シリンダ23の伸縮に応じてフレーム33が水平面に沿って回動するようになっている。台車2の走行時においては、転倒防止装置20は、図5に示す格納状態とされている。
つまり、フレーム33および一対のアーム31,32は、転倒防止装置20の格納時は、車幅の最大位置となる台車2の右履帯1Rの外側の位置から突出しないように、一対のアーム31,32を閉じた状態で、且つ、フレーム33が昇降装置6の上フレーム6tの側面に沿った格納姿勢となるように、台車2の後方に向かって平面視で時計方向に回動されて格納される。一対のアーム31,32を最も閉じたこの格納姿勢のときに、転倒防止装置20が最もコンパクトな状態となる。
そして、転倒防止装置20の使用時、つまり、果樹の高所に結実する果実を収穫するときは、図6に拡大図示するように、回動用シリンダ23を伸長させる。これにより、基端支軸部33kを中心に、台車2の前後方向と略直交する位置までフレーム33が反時計方向に回動して張り出した張出姿勢とする。さらに、椰子の木の幹Tを把持すべく一対のアーム31,32を開く。各アーム31,32は、図5に示す最閉時から、図6に示すように、約90°の範囲まで各支軸31a,32aを中心に回動して「コ字状」に展開する。
詳しくは、図6に示すように、挟持部となる一対のアーム31,32は、フレーム33に対して左右対称に配置されている。第一アーム31は、フレーム33の先端側に取り付けられ、第二アーム32は、フレーム33の基端側に取り付けられている。各アーム31,32は、幹Tを把持し易いように、先端側の途中部分から先端に向かうにつれて幅が狭くなって先端部が尖頭状をなすとともに、先端側の途中部分から内側へ向かって歪曲して形成されている。一対のアーム31,32は、各アーム毎に1本の油圧シリンダ21,22がそれぞれ設けられ、各アーム31,32を独立して開閉作動可能になっている。
第一アーム31は、フレーム33の先端側に、垂直な軸まわりに回動可能な、第一アーム31の基端支軸部31b寄りの途中部分の支軸31aで支持されているとともに、第一アーム駆動シリンダ21がフレーム33中央の支軸部21kと基端支軸部31bとに繋がれている。これにより、第一アーム駆動シリンダ21の伸縮に応じて、フレーム33に沿った閉じ位置からフレーム33に対して直角よりも大きな角度まで広がる開き位置までの回動が可能になっている(図8に示す一対のアームの模式図も併せて参照)。
第二アーム32は、フレーム33の基端側に、垂直な軸まわりに回動可能な、第二アーム32の基端支軸部32b寄りの途中部分の支軸32aで支持されているとともに、第二アーム駆動シリンダ22が、フレーム33中央の支軸部22kと基端支軸都32bとに繋がれている。これにより、第二アーム駆動シリンダ22の伸縮に応じて、フレーム33に沿った閉じ位置からフレーム33に対して直角よりも大きな角度まで広がる開き位置までの回動が可能になっている(図8に示す一対のアームの模式図も併せて参照)。
なお、ブラケット35に設けられたフレーム33の基端支軸部33kの位置は、平面視において、収穫箱7の前後方向の中央位置よりも後方であり、且つ操作台8の前面よりも前後方向の前方に位置している。特に、本実施形態では、収穫箱7の前後方向の中央位置に対し、椰子の木の幹Tの平均的な半径の長さ分だけ、収穫箱7の前後方向の中央位置よりも後方の位置に基端支軸部33kを設けることで、結果として、転倒防止装置20で幹Tを把持したときに、幹Tの中心が、収穫箱7の中央に位置することで、収穫時に果実Fを収穫箱7に効率良く収容可能になっている。
また、この転倒防止装置20は、フレーム33の中央部であって椰子の果樹Wの幹Tの側を向く部分に、転倒防止装置20が幹Tに強く触れた場合に、転倒防止装置20の破損を防止するための安全装置が設けられ、この安全装置の作動により、台車2のクローラ装置1の駆動が停止するようになっている。
本実施形態の例では、安全装置は、図6および図8に示すように、フレーム33の長手方向に沿って設けられたバンパ34と、このバンパ34が押圧されたときに作動する感知スイッチ24とを有する。感知スイッチ24としては、リミットスイッチや近接スイッチ等のスイッチを用いることができる。感知スイッチ24は、バンパ34が押圧されたときに作動することにより、幹Tが感知スイッチ24に直接当たることがなく、また、バンパ34がフレーム33の長手方向に沿って設けられているので、フレーム33の長手方向の広い範囲で作動するようになっている。
ここで、上記操作台8の前側には、図1に示すように、操作パネル18を上部に有する立作業用の操縦装置9が立設されている。操作パネル18には、図7に拡大図示するように、走行操作用のジョイスティック18aが中央に配置され、ジョイスティック18aの左側には、作業者が把持可能な把持ハンドル18bが並設されている。また、操作パネル18には、非常停止スイッチ18k、収穫箱7のダンプ操作スイッチ18c、昇降装置6の昇降操作スイッチ18d、および、収穫箱7の蓋体7aの開閉操作スイッチ18e、並びに、転倒防止装置20の各アーム31,32の開閉操作スイッチ18f,18gおよびフレーム33の張り出し操作スイッチ18hが適所にそれぞれ設けられている。
そして、操縦装置9内には、図8、図9に示す、上部圧油制御ユニット40および上部制御装置50が内蔵され、操縦装置9の操作パネル18からの操作信号は、上部制御装置50を介して下部の主制御装置51に送られる(図9参照)。主制御装置51は、所定のプログラムに基づき、上下の制御装置50、51同士で連携して、操作パネル18からの操作信号に応じた必要な駆動用の信号を、圧油制御ユニット40、60の各電磁弁等に出力して収穫用作業機10全体を制御可能に構成されている。これにより、操作パネル18の対応するスイッチを操作すると、上下の制御装置50、51同士で連携し、対応する電磁弁に操作信号が送られて操作信号に応じて駆動させるべき油圧シリンダに作動油が給排されるようになっている。
また、走行時においては、操作パネル18のジョイスティック18aを操作すると、上部制御装置50を介して主制御装置51から走行用電磁弁64,65に操作信号が送られて油圧モータ71,72を駆動させる。走行用電磁弁64,65には、ソレノイドで駆動するスプールがジョイスティック18aの傾倒量に応じてスライド移動するように組み込まれており、ジョイスティック18aの傾倒量に応じて走行速度が調整されるようになっている。
油圧ポンプ4からの圧油は、図8に示すように、最初に選択弁(セレクタバルブ)61に流入する。選択弁61は、油路を2方向に完全に分離し、一方は、左右の油圧モータ71,72を駆動させる走行用電磁弁64,65に流入し、他方は、昇降装置6の油圧シリンダ6dおよびその上部に設置した各アクチュエータを制御するための比例制御弁62,63に流入して、昇降装置6およびその上部に設けられた各アクチュエータ7c、7d、21、22、23を制御するようになっている。よって、選択弁61により、どちらか一方にしか圧油が流れないように油圧ポンプ4からの圧油を制御している。例えば走行中に昇降装置6が上昇するなどの誤操作、誤作動が発生しないようにするためである。
車両走行時は、作業者Pは、操縦装置9の近傍に設けられた不図示の切り替えスイッチにより選択弁61を走行側に切り換える。これにより、走行用電磁弁64,65と、水平姿勢維持装置80を制御する姿勢制御用電磁弁66,67に限って圧油が流入し、対応する各アクチュエータ71,72、81,82を作動させる。これにより、車両走行時は、油圧モータ71,72を駆動するほか、水平姿勢維持装置80を作動させて、操作台8、収穫箱7および昇降装置6を含む、水平姿勢維持装置80よりも上部を相対的に水平姿勢に傾動させながら走行する。
なお、車両走行時は、油圧ポンプ4から選択弁61を介し、さらに、分流弁68にて走行用電磁弁64,65と姿勢制御用電磁弁66,67とに一定比率の流量に圧油が分けられる。これは、油圧モータ71,72の駆動中に水平姿勢維持装置80が作動するときに、姿勢制御シリンダ81,82に圧油が流入して車両速度が減速するのを防止するためであり、常に一定量の圧油を姿勢制御シリンダ81,82の姿勢制御用電磁弁66,67へ流入させ且つ走行用電磁弁64,65にも安定した圧油流量を確保することで走行速度を安定させている。
一方、収穫作業時は、作業者Pは、不図示の切り替えスイッチにより選択弁61を収穫作業側に切り換える。これにより、図8の右側に図示する比例制御弁62,63に圧油を流入させて、昇降装置6およびこれよりも上部に限って圧油が流入する。これにより、昇降装置6の油圧シリンダ6d、並びに、これよりも上部の、転倒防止装置20のアームを動かす3本の油圧シリンダ21,22,23、収穫箱7の蓋体7aを開閉させる油圧シリンダ7c、および、収穫箱7をダンプさせる油圧シリンダ7dが駆動可能となる。これら油圧アクチュエータ6d、7c、7d、21、22、23は、比例制御弁62,63、および電磁弁41〜45にて圧油の流れが切り換えられる(図8参照)。
上記転倒防止装置20の安全装置の作動による台車2の停止システムは、主制御装置51において制御され、感知スイッチ24が作動すると、停止信号が上部制御装置50を介して主制御装置51に入力されるようになっている。主制御装置51は、感知スイッチ24からの停止信号によって台車2のクローラ装置1(履帯1R用の油圧モータ72、図9参照)を制御する走行用電磁弁64、65のユニット内に設けたアンロード弁(不図示)を作動させ、エンジン3aと連結した油圧ポンプ4から吐出する圧油を全てタンク70に戻すようになっている。
さらに、操縦装置9のジョイスティック18aの後進側操作を感知する感知スイッチ(例えばジョイスティック18aの傾倒に応じて作動するように設けられたリミットスイッチ、または電磁弁のスプール移動量を監視する差動トランス等)が、ジョイスティック18aの操作を感知した場合に、主制御装置51は、当該感知スイッチの信号に基づいて、アンロード弁の作動を解除させ、これにより、台車2が後進するようになっている。
次に、上記水平姿勢維特装置80について詳しく説明する。
ここで、収穫した果実を処理工場へ運搬する際には、収穫箱7内の果実の積載質量と、その重心が作業機10の上部に位置することから、走行時および収穫作業時の安定性を確保させる必要がある。そこで、この収穫用作業機10は、昇降装置6の下部と台車2の上部との間に設けられて、走行時および収穫作業時に、操作台8および収穫箱7の姿勢を水平に維持するように昇降装置6を傾動させる水平姿勢維持装置80を備えている。
すなわち、水平姿勢維持装置80は、不整地の荒れた地面の凹凸状況に応じて、上部の操作台8、収穫箱7および昇降装置6等を水平姿勢に維持するように、走行時および収穫作業時の姿勢安定性を向上させる安全装置であって、図9および図12(a)に示すように、昇降装置6の左右と前後の傾きを許容する二組のトラニオン支持部88、89を有する傾動用フレーム90と、傾動用の二本の姿勢制御シリンダ81,82と、昇降装置6および台車2の各姿勢を検知する2つの姿勢検出センサ83,85と、昇降装置6の左右と前後の傾きを制御する制御部としての主制御装置51とを備えて構成されている。
傾動用フレーム90は、図10ないし図12に示すように、台車2のシャシフレーム5上に固定される下部フレーム5uと、下部フレーム5uの上に設けられる中間フレーム87と、中間フレーム87の上に設けられる上部フレーム6sとを有する。上部フレーム6sは、昇降装置6の底部を構成するフレームであって、昇降装置6の底部フレームと実質的に一体をなしている。上部フレーム6sは、矩形断面の長尺な角型鋼管二本を左右に離隔して並行に設け、その左右の角型鋼管相互を、前後方向の両端部と、途中部分の適所に離隔して設けた計5本の短尺な角型鋼管を用いて溶接して構成された、平面視で略梯子状をなす枠体である(図11参照)。
下部フレーム5uは、油圧モータおよび履帯等を有するクローラ装置1を備えた台車2のシャシフレーム5の上部を構成するフレームである。下部フレーム5uは、平面視で略長方形状をなす枠体であり、矩形断面の角型鋼管を4本用いて溶接により構成され、シャシフレーム5の上部に溶接されることでシャシフレーム5と実質的に一体をなしている。下部フレーム5uは、左右の長辺を構成する角型鋼管が、上部フレーム6sよりも短尺に形成され、上部フレーム6sを構成する左右の角型鋼管の延在方向と並行に配置される。なお、下部フレーム5uと上部フレーム6sの幅寸法は、ほぼ同じ(下部フレーム5uが僅かに幅広)である(図11参照)。
また、中間フレーム87は、矩形断面を有する4本の角型鋼管を斜めに設けて、平面視において略菱形状に形成された枠体であり、下部フレーム5uの枠内に収まる寸法に形成されている。そして、各フレーム間は、昇降装置6の左右と前後の傾きをそれぞれ許容するトラニオン支持部88、89を介して連結されている。
本実施形態では、トラニオン支持部88、89は、図11に示すように、略菱形状の中間フレーム87の4つの角に対応する箇所に配置されており、下部フレーム5uと中間フレーム87とは、台車2に対する昇降装置6のロール方向の回転のみを許容するように、台車2中央にて前後方向に離隔するとともに、軸線を前後方向に沿って同軸上に配置された二箇所の第一トラニオン支持部88A、88Bによって運結されている。また、中間フレーム87と上部フレーム6sとは、台車2に対する昇降装置6のピッチ方向の回転のみを許容するように、左右方向に離隔して配置されるとともに、軸線を左右方向に沿って同軸上に配置された二箇所の第二トラニオン支持部89A、89Bによって連結されている。
図11の平面視において、略長方形状の下部フレーム5uの二つの対角線の交点を「傾動用フレーム90の中央(同図に示す符号Oの位置)」とするとき、略菱形状の中間フレーム87は、中間フレーム87の略菱形状の二つの対角線の交点が、傾動用フレーム90の中央上に位置するように配置されている。これに対し、上部フレーム6sは、平面視において、前後方向の後端部の位置が、下部フレーム5uの後端部の位置と重なるように配置され、前端側が前後方向の前方に張り出している。
二箇所の第二トラニオン支持部89A、89Bは、傾動用フレーム90の中央に対して左右方向に等配されている。また、二箇所の第一トラニオン支持部88A、88Bも、傾動用フレーム90の中央に対して前後方向に等配されている。但し、傾動用フレーム90の中央に対し、二箇所の第一トラニオン支持部88A、88Bの距離は、二箇所の第二トラニオン支持部89A、89Bの距離よりも長くなっている。これにより、姿勢制御シリンダ81,82を二本のみ用いて傾動姿勢を制御する上で、捩れ方向の動きによるモーメントが傾動用フレーム90に発生するところ、傾動用フレーム90の中央に対し、二箇所の第一トラニオン支持部88A、88B、および二箇所の第二トラニオン支持部89A、89Bを前後、左右に均等配置することにより、可能な限り偏荷重が掛かることを抑制している。
これに対し、上部フレーム6sは、傾動用フレーム90の中央に対して、前方側の長さが後方側の長さよりも長くなっている。換言すれば、傾動用フレーム90の中央に対して、中央よりも前寄りの位置に上部フレーム6sをオフセットして設けており、基本となる台車2に対する配置を、姿勢制御シリンダ81,82に対して近い側にオフセットしている。
そして、図1に示すように、クローラ装置1に対し、傾動用フレーム90の中央の位置をクローラ装置1のほぼ中央(本実施形態ではクローラ装置1の中央よりも僅かに後方寄りの位置)とするとともに、クローラ装置1の後方の駆動機構部3を、履帯1R、1Lの後端よりも後方に張り出して設けている。
これにより、作業者側となる車両後方側での水平姿勢維持装置80の寸法をコンパクトとし、また、駆動機構部3がカウンタウェイトとしてより有効にはたらくようになっており、昇降装置6の傾動時の姿勢安定性、および、収穫箱7のダンプ姿勢の安定性の向上に寄与している。また、傾動用フレーム90の中央に対して単に前後に上部フレーム6sを振り分けに配置すると、昇降装置6の傾動時における上部フレーム6s後部と駆動機構部3との干渉の問題があるところ、上部フレーム6sを姿勢制御シリンダ81,82に対して近い側にオフセット配置することにより、水平姿勢維持装置80をコンパクトな構成としつつも、傾動範囲を広く確保することを可能としている。
図10に戻り、一対の姿勢制御シリンダ81,82は、上記第一および第二トラニオン支持部89A、89Bよりも台車2の前方の位置の左右に離隔配置されるとともに、その軸線が車両前後方向に沿って設けられている。各姿勢制御シリンダ81,82は、収穫箱7の下部を有効利用して、上記オフセット配置した上部フレーム6sが下部フレーム5uよりも前方に張り出したスペースに配置されている。
各姿勢制御シリンダ81,82は、そのロッド側の先端が傾動用フレーム90の上部フレーム6sの車両先端側の底面に枢支されるとともに、チューブ側の基端が下部フレーム5uの車両先端側の端面に枢支されており、傾動用フレーム90の下部フレーム5uと上部フレーム6sとを相互に連結している。一対の姿勢制御シリンダ81,82は、車両前側が高くなるようにして斜め45度よりも前倒しの姿勢で配置され、縮み方向では上部フレーム6sが前傾し、延び方向では上部フレーム6sが後傾するようになっている。このレイアウトにより、台車2の前側のアプローチアングルを維持しつつ、水平姿勢維持装置80の高さ方向の寸法を短くして可及的に重心を下げるとともに、無駄なスペースを無くして水平姿勢維持装置80の一層コンパクトな配置を実現している。
ここで、各姿勢制御シリンダ81,82の上下の総ての枢支部は、傾動用フレーム90の捩れ方向の動きに追従するために、いずれもが球面すべり軸受を用いて連結されている。各球面すべり軸受は、内輪と外輪(ハウジング)が球面接触しており、これにより、ラジアル荷重と両方向のアキシアル荷重とを同時に負荷でき、斜め方向や捩れ方向の荷重であっても自動的に各姿勢制御シリンダ81,82自身の姿勢を調整し、これにより、所期の伸縮範囲の総ての姿勢において、下部フレーム5uに対する上部フレーム6sの水平姿勢を安定して保持できるようになっている。
本実施形態の水平姿勢維持装置80に装備される姿勢検出センサのうち、2つの姿勢検出センサ83,85は、図12に示すように、上部フレーム6sの適所に上部姿勢検出センサ83が配置され、下部フレーム5uの適所に下部姿勢検出センサ85が配置されている。
これら2つの姿勢検出センサ83,85の配置箇所は、上部フレーム6sおよび下部フレーム5uそれぞれの水平姿勢から必要な範囲の傾斜姿勢までを検出可能であれば、配置位置は特に限定されないが、不整地での異物との干渉等による故障を防止する上では、形鋼から構成されたフレームの内側に設けることが好ましい。各姿勢検出センサ83,85には、各姿勢検出センサ83,85の傾きに応じて出力信号が変化する二軸の傾斜センサが用いられ、上部フレーム6sと下部フレーム5uそれぞれのロール方向およびピッチ方向の水平に対する傾きをそれぞれ検出可能になっている。
ここで、本実施形態では、2つの姿勢検出センサ83,85の他に、さらに、故障判定用の予備センサとして、図12に示すように、上部フレーム6sと下部フレーム5uのそれぞれに、上記姿勢検出センサ83,85と同一仕様の予備センサ84,86を有し、計4個の姿勢検出センサ83,84、85,86が装備されている。
詳しくは、各姿勢検出センサ83,84、85,86は、図9に示すように、ロール方向およびピッチ方向に対応して「A1・A2」の検出部が1つの上部姿勢検出センサ83を構成し、検出部A1で上部フレーム6sのピッチ角を検出し、検出部A2で上部フレーム6sのロール角を検出する。これが上部フレーム6sに備えられている。また、同様に、「B1・B2」の検出部が1つの下部姿勢検出センサ85を構成し、検出部B1で下部フレーム5uのピッチ角を検出し、検出部B2で下部フレーム5uのロール角を検出する。これが下部フレーム5uに備えられている。
さらに、同様に、「A3・A4」の検出部が1つの上部予備センサ(不具合判定用センサ)84を構成し、検出部A3で上部フレーム6sのピッチ角を検出し、検出部A4で上部フレーム6sのロール角を検出する。これが上部フレーム6sに備えられている。また、同様に、「B1・B2」の検出部が1つの下部予備センサ(不具合判定用センサ)86を構成し、検出部B1で下部フレーム5uのピッチ角を検出し、検出部B2で下部フレーム5uのロール角を検出する。これが下部フレーム5uに備えられている。
これにより、「A1・A2」の検出部を有する上部姿勢検出センサ83および「A3・A4」の検出部を有する上部予備センサ84は、上部フレーム6sの傾斜角度に応答する検出値を出力し、「B1・B2」の検出部を有する下部姿勢検出センサ85および「B3・B4」の検出部を有する下部予備センサ86は、下部フレーム5uの傾斜角度に応答する検出値を出力する。
制御部である主制御装置51は、水平姿勢維持処理を実行し、上部フレーム6sと下部フレーム5uの各姿勢検出センサ83,84、85,86のそれぞれの検出値を姿勢情報として取得し、各姿勢検出センサ83,84、85,86から取得した検出値に基づいて、一対の姿勢制御シリンダ81,82を個別に駆動する二つの姿勢制御用電磁弁66,67を制御して、操作台8および収穫箱7の姿勢を水平に維持するように昇降装置6を傾動させる。
詳しくは、主制御装置51で水平姿勢維持処理が実行されると、図13に示すように、ステップS1にて必要な初期化等の初期設定後、ステップS2に移行して、センサ値取得処理が実行される。センサ値取得処理は、上部フレーム6sおよび下部フレーム5uの傾斜角度(センサ値)を各姿勢検出センサ83,84、85,86から取得する処理を行うとともに、各姿勢検出センサ83,84、85,86の状態や検出値が正常か否かの判定を行う。また、微小なノイズを除去するためにフィルタリング処理も行う。
次いで、ステップS3に移行すると、主制御装置51は、各姿勢検出センサ83,84、85,86の検出値に基づいて、下部フレーム5uの姿勢に関係なく、上部フレーム6sが水平姿勢を保持するように、左右二本の姿勢制御シリンダ81,82の伸縮状態を制御する水平化制御処理を実行する。
主制御装置51でセンサ値取得処理が開始されると、図14に示すように、まず、ステップS21に移行して、主制御装置51は、各姿勢検出センサ83,84、85,86に対し、上部フレーム6sの姿勢検出センサ83,84から検出部A1〜A4の検出値を姿勢情報として取得し、続くステップS22では、下部フレーム5uの姿勢検出センサ85,86から検出部B1〜B4の検出値を姿勢情報として取得する。
次いで、ステップS23に移行して、主制御装置51は、各姿勢検出センサ83,84、85,86の断線・短絡の判定を行って、いずれかの姿勢検出センサに異常があれば、ステップS26に移行して警報音を出力するとともに、直ちにステップS27に移行して水平化制御処理を停止して異常終了する。各姿勢検出センサ83,84、85,86の断線・短絡判定は、センサ配線の断線、短絡などにより、いずれかの姿勢検出センサが異常な値を示した場合に、ステップS3に移行することなく上部フレーム6sの水平化制御を非常停止する処理である。具体的には、各姿勢検出センサ83,84、85,86の検出値として取り得る値(例えば、各軸の最大傾斜角=±45°)を規定しておき、各姿勢検出センサ83,84、85,86の検出値が取り得る値を超える場合には、センサの断線・短絡等の異常があると判定する。
ステップS23にて各姿勢検出センサ83,84、85,86の断線・短絡判定を行った結果、全ての姿勢検出センサが正常であれば、ステップS24に移行し、更に、センサ異常判定処理を行う。ステップS24でのセンサ異常判定は、「A1・A2」および「A3・A4」の検出部を有する2箇所の姿勢検出センサ83,84、および、「B1・B2」および「B3・B4」の検出部を有する2箇所の姿勢検出センサ85,86から取得した検出値について、同じ傾斜角を示すように設置されている検出部相互を比較することで異常の有無を判定する。
例えば、2箇所の姿勢検出センサ83,84のうち、どちらかの姿勢検出センサが、取付ボルトの緩みなどの異常状態である場合、同じ傾斜角を示すように設置されている検出部A1とA3、検出部A2とA4をそれぞれ比較し、また、2箇所の姿勢検出センサ85,86のうち、検出部B1とB3、検出部B2とB4をそれぞれ比較し、対となる検出部の検出値の差が、本来、同値を示さなければならないところ、単なる誤差の範囲を超え、予め定めた許容範囲を超えた場合、異常状態であると判定する。また、姿勢検出センサ83,85の検出部A1とB1、および検出部A2とB2をそれぞれ比較し、水平姿勢維持装置80の傾動機構上からは実現不可能な相対角度を示した場合についても、同様に異常状態であると判定する。
センサ異常判定処理を行った結果、異常があれば、ステップS26に移行して警報音を出力するとともに、直ちにステップS27に移行し、ステップS3に移行することなく、水平化制御処理を停止して異常終了する。異常終了した場合は、以降、各姿勢検出センサ83,84、85,86の検出値が正常値に戻った場合であっても、作業者Pがリセットをかけるまでは制御停止状態を維持する。
このように、本実施形態では、傾動用フレーム90の4箇所に姿勢検出センサ83,84、85,86を搭載しており、水平姿勢維持処理の実行中は、各姿勢検出センサ83,84、85,86の検出値相互の比較演算を常に行って異常の有無を監視することで、姿勢検出センサの異常に基づく誤作動を防止し、作業者Pが高所の操作台8から転落したり作業機10が転倒したりするなどの事故を未然に防いでいる。
ステップS24でのセンサ異常判定処理を行った結果、全ての姿勢検出センサ83,84、85,86が正常であれば、ステップS25に移行してフィルタリング処理を行ってから処理を戻す。なお、フィルタリング処理は、クローラ装置1の駆動や急作動による車体の揺れによる姿勢検出センサの振動等により、姿勢検出センサの各検出部の検出値が急激に変化した場合において、姿勢検出センサが過敏に反応することを防ぐために、各検出値に移動平均やローパスフィルタ等のフィルタリングを施すものである。
図13に示す主処理に戻り、続くステップS3の昇降フレーム水平化制御では、上部フレーム6sの水平姿勢を維持するために、4つの姿勢検出センサ83,84、85,86のうち、「A1・A2」および「B1・B2」の検出部を有する2箇所の姿勢検出センサ83,85から取得した検出値に基づき、左右の姿勢制御シリンダ81,82を伸縮させる水平化制御処理を実行する。
水平化制御処理が開始されると、図15に示すように、まず、ステップS31に移行して、上部フレーム6sの傾斜角度を演算する。上部フレーム6sの傾斜角度としては、ピッチ角偏差(=検出部B1の検出値−検出部A1の検出値)、およびロール角偏差(=検出部B2の検出値−検出部A2の検出値)をそれぞれ算出し、続いてステップS32に移行して、ピッチ角誤差(=0−検出部A1の検出値)、およびロール角誤差(=0−検出部A2の検出値)をそれぞれ算出する。但し、ロール角は進行方向時計周りを正、ピッチ角は前方が上がる方向を正とする。
続くステップS33では、「制御限界」を超えているか否かを判定し、制御限界以内であれば(Yes)ステップS35に移行し、そうでなければ(N0)ステップS34に移行して警報音を継続して出力後にステップS35に移行する。
ここで、「制御限界」とは、上部フレーム6sおよび下部フレーム5uのピッチ・ロール角偏差(相対角度)が水平姿勢維持装置80の傾動機構上の可動範囲を超える状態をいう。また、制御限界を超える方向への制御とは、角度の偏差が制御限界を超えて増大する方向への制御である。例えば、収穫用作業機10が斜面を登る状態において、水平姿勢維持装置80による水平姿勢の補正制御が行われているにもかかわらず、ピッチ角の相対角度が傾動機構上の可動範囲の最大値を超えて、上部フレーム6sのピッチ角が正の状態(上向きに傾いている状態)となっているような場合である。
ステップS35では、上部フレーム6sの傾斜角度が、上部フレーム6sの水平姿勢に応じた値となるような、左右の姿勢制御シリンダ81,82の操作量をそれぞれ算出してステップS36に移行する。左右の姿勢制御シリンダ81,82の操作量は、伸び側を正として下記(式1)、(式2)より算出する。但し、k1は、ピッチ角に対する制御ゲイン、k2は、ロール角に対する制御ゲインである。
左姿勢制御シリンダ81の操作量=ピッチ角誤差×k1−ロール角誤差×k2 (式1)
右姿勢制御シリンダ82の操作量=ピッチ角誤差×k1+ロール角誤差×k2 (式2)
そして、続くステップS36では、算出した操作量に基づき、各姿勢制御シリンダ81,82を駆動する姿勢制御用電磁弁66,67を制御する。姿勢制御用電磁弁66,67の制御は、各シリンダについて算出した操作量(動作速度)になるように、姿勢制御用電磁弁66,67のスプール位置を制御することで行う。これにより、左右の姿勢制御シリンダ81,82を伸縮させることによって各シリンダの伸び量を調整し、各フレーム間に設けられた第一および第二トラニオン支持部88、89と協働して昇降装置6を傾動させ、昇降装置6の上部に設けられている操作台8および収穫箱7のロール方向およびピッチ方向に対する姿勢を水平に保つようになっている。
次に、この収穫用作業機10により果樹の高所に結実する果実を収穫するときの作業の方法、および収穫用作業機10の動作並びにその作用効果について説明する。
図2、図3に示したように、収穫用作業機10の走行時は、転倒防止装置20は、台車2の右側の履帯1Rの外側の位置から突出しないように、一対のアーム31,32を閉じた状態で、フレーム33が昇降装置6の上フレーム6tの側面に沿った格納姿勢とされている。
果実を収穫するときは、作業者Pは、まず、収穫用作業機10の進行方向右側に、収穫対象とする椰子の木を定め、操作台8の操縦装置9のジョイスティック18aを操作して、台車2を走行させて車両を収穫対象とする椰子の木に近づける。
ここで、本実施形態の収穫用作業機10は、昇降装置6の下部と台車2の上部との間に、操作台8および収穫箱7の姿勢を水平に維持するように昇降装置6を傾動させる水平姿勢維持装置80を備えているので、収穫用作業機10の走行時には、図16に示すように、台車2に対して昇降装置6を傾動させて操作台8および収穫箱7を水平にすることで傾斜地に対応することができる。そのため、安定した姿勢にて走行することができる。なお、図16において、二点鎖線にて地面GLが傾斜しているイメージを示し、θ1〜θ4にて、ピッチおよびロール方向で昇降装置6を水平に維持するように傾動させているイメージを示している。
次いで、作業者Pは、椰子の果樹Wの幹Tの傍の適宜な準備位置で収穫用作業機10を停止させる。この準備位置とは最終的に操作台8および収穫箱7を上昇させる本作業位置でなく、本作業位置よりも手前の位置がよい。転倒防止装置20の一対のアーム31,32を開くスペースを確保するためである。この準備位置についたときも、本実施形態の収穫用作業機10であれば、水平姿勢維持装置80によって、傾斜地の傾斜に応じて昇降装置6を傾動させているため、操作台8、収穫箱7および昇降装置6等が水平姿勢とされている。そのため、昇降途中の姿勢においても、安定した姿勢にて収穫作業に移行することができる。
次いで、作業者Pは、転倒防止装置20により幹Tを挟持すべく、図17(a)に示すように、転倒防止装置20のフレーム33を反時計方向に回動させて台車2の右側方に張り出させる。ここで、フレーム33は、回動用シリンダ23を最伸長させたときに台車2と直交する姿勢まで回動するところ、準備位置では、回動用シリンダ23を完全に伸長させず、最伸長よりも手前の仮位置でフレーム33を停止させる。その理由は、その後に、昇降装置6で操作台8を上昇させた収穫位置で回動用シリンダ23を再度伸長させて幹Tを押さえるためである。なお、同図の矢印は、フレーム33を反時計方向に回動させるイメージを示している。
次いで、作業者Pは、図17(b)に示すように、一対のアーム31,32を展開方向にそれぞれ全開するまで回動させて展開姿勢にする。なお、同図の矢印は、一対のアーム31,32を展開方向に回動させるイメージを示している。
次いで、作業者Pは、図17(c)に示すように、一対のアーム31,32により幹Tを把持可能な距離を見極めながら台車2を前進させて本作業位置を決定する。このとき、万一、図17(d)に示すように、フレーム33が幹Tに近づきすぎても、フレーム33の幹T側に設けたバンパ34が幹Tに触れることにより、上記安全装置が作動して直ちに台車2が停止する。安全装置が作動したときは、作業者Pは、僅かに台車2を後進させる。なお、同図(c)、(d)に示す矢印は、本作業位置まで台車2を前進させるイメージを示し、同図(d)の稲妻状の図形は、バンパ34が幹Tに触れたイメージを示している。
次いで、作業者Pは、図17(e)に示すように、一対のアーム31,32を閉じる側に回動させる。このとき、作業者Pは、各アーム31,32が幹Tに触れない位置で幹Tの左右両側に各アーム31,32を対向させた対向位置となるように、各アーム31,32を目視にて適宜な位置で停止させる。操作台8および収穫箱7を昇降させるときは、転倒防止装置20の一対のアーム31,32は幹Tを掴まない程度まで閉じた対向位置にて保持する。各アーム31,32は左右独立して作動するため、作業者Pが幹を掴まない程度に各アーム31,32の開閉の度合いを調節させて作動するに適している。なお、同図の矢印は、対向位置まで各アーム31,32を閉じる側に回動させるイメージを示している。
図18(a)に、一対のアーム31,32を上記対向位置としたときに、昇降装置作動前の縮小状態の収穫用作業機10を正面から見た図を示す。同図に示すように、この収穫用作業機10によれば、転倒防止装置20が、パンタグラフ式の昇降装置6の上部の位置且つ当該作業機10の側方に張り出し可能に設けられているので、昇降装置作動前の縮小状態においても、一対のアーム31,32を、果樹Wの幹Tを左右両側から挟み込むように位置させることができる。
次いで、作業者Pは、一対のアーム31,32を上記対向位置とした状態で、昇降装置6を作動させて、図18(b)に示すように、操作台8および収穫箱7を垂直方向に上昇させる。昇降装置6は、操作台8および収穫箱7を垂直方向に昇降させるパンタグラフ式なので、操作台8および収穫箱7は、走行姿勢から垂直方向に約3m上昇する。このときも、本実施形態の収穫用作業機10であれば、水平姿勢維持装置80によって、図19に示すように、地面GLの傾斜に応じて昇降装置6が水平姿勢となるように傾動しているため、その上部の操作台8および収穫箱7が水平姿勢とされている。そのため、安定した姿勢にて昇降装置6の昇降動作を行うことができる。さらに、収穫物が椰子の実であれば、椰子の木はほぼ垂直に生えているので、一対のアーム31,32の開度の保持状態を適切な対向位置に調整することにより、操作台8および収穫箱7の昇降の際の収穫用作業機10の転倒をより確実に防止しつつ、転倒防止装置20の一対のアーム31、32が幹に干渉することも防止される。
次いで、操作台8および収穫箱7が、果実を収穫するのに適した高さとなる収穫可能目標位置(以下、「収穫位置」ともいう)に達したら、作業者Pは、収穫位置にて操作台8および収穫箱7の昇降を停止させてから、転倒防止装置20の回動用シリンダ23を更に伸長させて、バンパ34の長手方向での中央部を幹Tに接触させる。なお、このときは、台車2を前進させてバンパ34を幹Tに接触させてしまう場合とは異なり、回動用シリンダ23による押圧力によってフレーム33(バンパ34)を接触させるため、転倒防止装置20が壊れてしまうことはない。
次いで、作業者Pは、図17(f)に示すように、一対のアーム31,32を幹に触れる位置まで更に閉じて幹を把持する。これにより、本実施形態によれば、幹Tを把持する左右一対のアーム31,32及びバンパ34の3点が、幹Tに対しほぼ均等に3方向から幹に触れる。そのため、高所の収穫位置での作業姿勢を安定させることができる。
特に、本実施形態であれば、フレーム33の基端支軸部33kの位置は、平面視において、収穫箱7の前後方向の中央位置よりも後方であり、さらに、一対のアーム31,32は、フレーム33に対して左右対称に設けられているので、バンパ34の長手方向での中央部を幹Tに接触させた後に、一対のアーム31,32により果樹Wの幹Tを左右両側から挟み込んだとき、幹Tの中心が、台車2の前後方向における収穫箱7の略中央またはそれよりも後方に位置するよう配置される。
そのため、収穫箱7の長手方向における中央またはその近傍に幹Tが位置するので、収穫時に果実Fを収穫箱7へと効率良く収容することができる。なお、図17(f)に示す符号TCWは、台車2の前後方向と平行になる幹Tの中心を通る仮想線を示し、符号TCLは、台車2の左右方向と平行になる幹Tの中心を通る仮想線を示している。
作業者Pは、果実Fを収穫するとき、収穫位置での作業姿勢を上記のように安定させ、その後に、必要に応じて補助床11を展開して操作台8の床面を拡張する。補助床11は、作業時に作業者Pが手動で横に倒すことで、図21に示すように、幹T側に張り出した足場とすることができる。幹T側に張り出した位置において、椰子の果樹Wの正面に近くなり、収穫作業をより容易にすることができる。なお、収穫後の走行時には、再び補助床11を操作台8側に持ち上げて収納姿勢とする。
収穫位置での収穫作業は、図20(a)に示すように、まず先に、刈り取るべき果実Fの付近の、邪魔になる枝葉Hを切り落としてから果実Fを切り落とす。枝葉Hを切り落とす際は、作業者Pは、収穫箱7内に余計なものが入らないように、収穫箱7の蓋体7aを閉じたままの状態にしておき、収穫箱7内への切り落とした枝葉Hの混入を防止する。
このとき、車両正面から見ると、同図(a)に示すように、金網7bと蓋体7aの端が互いに山を形成するように合わせられるので、この合わさる山頂部から左右に傾斜した面が、切り落とされた枝葉Hを地面へと落下させるスロープとなり、収穫箱7の上部に切り落とした枝葉が積もることがない。
果実Fが見えたら、同図(b)に示すように、収穫箱7の蓋体7aを開いて収穫箱7上部を解放する。枝打ち後に収穫箱7の蓋体7aを開くことで、万一、収穫箱7の上に枝葉Hが引っかかっていたとしても、蓋体7aを開く動作によって、枝打ちした枝葉Hを確実に落とすことができる。蓋体7aは、開いたときに木の幹Tに蓋体7aの上縁部を当接させて下りスロープとする。蓋体7aを開いた状態では、収穫箱7の上部開口を露出させるとともに、蓋体7aの内側面が、収穫箱7の側方から中央側に向けて下り傾斜面になるように開かれて収穫時のシュータとなる。
その後、同図(c)に示すように、作業者Pは、鎌や動力付カッター等の器具Dを用いて、果実Fを根本の部分から刈り取って収穫箱7に収容する。収穫後は、収穫用作業機10を図1の走行位置に戻す。なお、収穫用作業機10を図1の走行位置に戻す手順は、上記収穫位置に設定する手順とは逆の手順により行うことができるので説明を省略する。
収穫する果実がオイルパームの場合であれば、収穫箱7に約10房の果実Fを収穫したら、図22(a)に示すように、トレーラ100のバケット101の高さに応じて、昇降装置6の昇降位置を途中位置とし、その位置で、同図(b)に示すように、収穫箱7の後部をダンプ機構によりダンプアップして、果実Fを収穫箱7からバケット101へと移し替える。その後、同図(c)に示すように、他の作業者P2がバケット101にトレーラ100を連結し、同図(d)に示すように、作業者P2はトレーラ100を走行して果実Fを次工程の集積所に移送し、一方、作業者Pは、作業機10を走行させて再度収穫へ向かう。
このように、本実施形態の収穫用作業機10によれば、作業者Pが搭乗する操作台8と、収穫する果実Fを格納する収穫箱7と、操作台8および収穫箱7を垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置6とを備えているので、果実Fを収穫するときは、昇降装置6で操作台8および収穫箱7を垂直方向に上昇させて収穫位置で停止した後、作業者Pは、刈り取った果実Fを収穫位置に位置した収穫箱7に収穫することができる。
パンタグラフ式の昇降装置6は、操作台8および収穫箱7を垂直方向に、走行姿勢から約3m上昇させるため、果樹が6m程度の高さであれば、3m以下の木と同様の要領で収穫作業を行うことができる。そのため、作業者Pは、高木の果実を長尺な勢定ばさみや動力付カッター等で地上から切る必要はなく、また、鎌や動力付カッター等の器具を短く軽くすることができるので、作業者Pの作業負担を軽滅できる。さらに、果実Fを地面に落下させることなく、傷付けずに収穫することができるため、パーム椰子であれば、房を構成する小さな実がバラバラにならず、また、安全に房のまま収穫することができる。そして、作業者Pは、刈り取った果実Fを集めながら順に木を回り、果実Fをまとめて収穫できるため、作業時間を短縮して収集効率が向上する。
また、垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置6を採用したので、収穫箱7内に果実Fを積載した場合においても、伸縮ブーム式の高所作業車に比べて、高所での収穫位置での姿勢および収穫位置に至る途中の姿勢での安定性を向上させることができる。
特に、本実施形態の収穫用作業機10によれば、水平姿勢維持装置80を備えているので、走行時および昇降時において、傾斜地の傾きに応じて操作台8および収穫箱7を水平に維持できる。そのため、走行時および昇降時の姿勢を安定させることができるので、作業者Pは、不整地であっても安心して走行することができ、また、果実Fの近傍にて安定した姿勢で収穫作業を行うことができる。
さらに、この収穫用作業機10によれば、昇降装置6の上部の位置に、作業機10の側方に張り出し可能な転倒防止装置20が設けられているので、一対のアーム31,32を、幹Tを把持可能な距離まで近接することができる。そして、この一対のアーム31,32は、果樹Wの幹Tを左右両側から挟み込むように開閉可能なので、操作台8および収穫箱7が上昇した収穫位置のときに、一対のアーム31,32の開閉位置を、果樹Wの幹Tに触れるように幹Tの左右両側から挟み込む挟持位置に位置させることができる。これにより、収穫位置においては果樹Wに対して作業機10を一層確実に固定することができる。したがって、高所の収穫位置での作業姿勢の安定性をより一層向上させることができる。
さらに、本実施形態では、果樹Wの高所に結実する果実Fを収穫するときの作業において、一対のアーム31,32を二段階の把持姿勢とする。つまり、昇降装置6により操作台8および収穫箱7を上昇または下降させるときは、一対のアーム31,32の開閉位置を上記対向位置に位置させ、昇降装置6により操作台8および収穫箱7を垂直方向に上昇させて果樹Wの高所に結実する果実Fの収穫位置で停止した後は、一対のアーム31,32の開閉位置を、上記挟持位置に位置させるので、高所の収穫位置での作業姿勢および収穫位置に至る途中の姿勢での安定性を向上させる上で好適である。
すなわち、一対のアーム31,32を二段階の把持姿勢とする理由は、操作台8および収穫箱7の昇降時の転倒に対する安全を考慮したもので、万一、操作台8および収穫箱7の昇降時に収穫用作業機10がバランスを崩した場合であっても、一対のアーム31,32のいずれかが幹Tに引っ掛かるため、椰子の果樹Wが収穫用作業機10を支えて、台車2をそれ以上傾倒させない。よって、転倒による事故を未然に防ぐことができる。そして、果実Fの収穫時は、操作台8および収穫箱7が収穫位置まで上昇した後に、転倒防止装置20の一対のアーム31,32にて幹Tを確実に把持することができる。
以上説明したように、この収穫用作業機10によれば、収穫物を落下させずに収穫しつつも、高所での作業姿勢の安定性を向上させることができる。なお、本発明に係る収穫用作業機は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、水平姿勢維持装置80に加え、更に、転倒防止装置20を装備した例で説明したが、これに限らず、転倒防止装置20を装備しない構成としてもよい。しかし、高所での作業姿勢の安定性をより向上させる上では、水平姿勢維持装置80に加え、更に、転倒防止装置20を装備することが望ましい。
また、例えば上記実施形態では、水平姿勢維持装置80は、姿勢検出センサとして、予備センサを含めて4つの姿勢検出センサ83,84、85,86を装備している例で説明したが、これに限らず、操作台8および収穫箱7の姿勢を水平に維持するように昇降装置6を傾動させるだけであれば、例えば、1つの上部姿勢検出センサ83のみによっても姿勢制御を行うことができる。しかし、高所での作業姿勢の安定性をより向上させる上では、制御限界を判定して姿勢制御を行うことが望ましいことから、昇降装置6側の傾きを検出する上部姿勢検出センサ83と、台車2側の傾きを検出する下部姿勢検出センサ85とによって姿勢制御を行うことが好ましい。更に、センサ異常を確実に判定して一層安定した制御を行う上では、予備センサを含めた4つの姿勢検出センサ83,84、85,86を装備して姿勢制御を行うことがより好ましい。
また、例えば上記実施形態では、収穫箱7を、操作台8とは反対の側に向けてダンプ可能な例で説明したが、ダンプ機能を設けない構成としてもよい。しかし、収穫箱7を、操作台8とは反対の側に向けてダンプ可能とすれば、果実Fを落下させずに収穫しつつ、果実Fを収穫時の作業効率を向上させる上で好適である。
また、収穫箱7の蓋体7aの構成についても種々変形可能であるが、収穫箱7の蓋体7aを、閉じた姿勢にあっては、収穫箱内部を保護する蓋体とした上、蓋体7aの外側面が、収穫箱7の中央側から側方に向けて下り傾斜面とすれば、果樹の枝葉を枝打ちしたときに、仮に収穫箱7の上に枝葉が引っかかっていたとしても、枝打ちした枝葉を地上に落とす上で好適である。また、開いた姿勢にあっては、蓋体7aの内側面が、収穫箱7の側方から中央側に向けて下り傾斜面とすれば、この傾斜面を、果実を収穫する際のシュータとして機能させることができる。そのため、収穫物を落下させずに収穫しつつ、果実を収穫時の作業効率をより向上させる上で好適である。
また、例えば上記実施形態では、操作台8に補助床11を設けた例で説明したが、これに限らず、補助床11を設けない構成としてもよい。しかし、操作台8の床面を拡張可能に設けられた折り畳み式の補助床11を装備すれば、果実を収穫する際に、作業者が操作台上で作業するにあたり、広範囲に動くことができる広い足場を確保できる。よって、収穫物を落下させずに収穫しつつ、果実を収穫時の作業効率を一層向上させる上で好適である。
また、例えば上記実施形態では、収穫位置において、一対のアーム31,32を挟持位置に位置させた例として、幹Tを把持する左右一対のアーム31,32及びフレーム33(バンパ34)の3点が、幹Tに対してほぼ均等に3方向から幹に触れるようにした例で説明したが、これに限らず、少なくとも一対のアーム31,32により果樹Wの幹Tを左右両側から挟み込むようにして幹Tを把持することで挟持位置に位置させることができる。
しかし、幹Tの全方向にて収穫用作業機10の転倒をより確実に防止する上では、フレーム33を果樹の幹に接触させるとともに、一対のアーム31,32で果樹Wの幹Tを左右両側から挟み込むことが好ましい。
また、例えば上記実施形態では、昇降装置6により操作台8および収穫箱7を上昇または下降させるときに、一対のアーム31,32を、各アーム31,32が果樹Wの幹Tに触れない位置で幹Tの左右両側に各アーム31,32を対向させた対向位置に位置させる例で説明したが、これに限らず、少なくとも収穫位置において一対のアーム31,32を挟持位置に位置させるように転倒防止装置20を使用すれば、作業姿勢の安定性を向上させることができる。
しかし、高所の収穫位置での作業姿勢および収穫位置に至る途中の姿勢での安定性をより向上させる上では、上記実施形態のように、収穫位置に至る途中の姿勢にあっては、一対のアーム31,32を上記対向位置に位置させることが好ましい。
また、例えば上記実施形態では、転倒防止装置20に、台車2の走行を停止させる安全装置を装備した例で説明したが、これに限らず、上記実施形態のような安全装置を有しない転倒防止装置としてもよい。しかし、台車2の走行時に転倒防止装置を用いる場合、転倒防止装置の損傷を防止する上では、上記実施形態の例のような、安全装置を有することが好ましい。
また、例えば上記実施形態では、一対のアーム31,32を個別の油圧シリンダ21,2によってそれぞれ単独で作動可能な構成例で説明したが、これに限らず、一対のアーム31,32を一本の油圧シリンダによって連動作動させるように構成してもよい。しかし、果樹Wの幹Tに対する各アーム31,32それぞれの位置をよりきめ細かく調整可能とする上では、一対のアーム31,32を個別の油圧シリンダ21,22によってそれぞれ単独で作動可能とすることが好ましい。
また、例えば上記実施形態では、転倒防止装置20は、昇降装置6の上部またはそれよりも高い位置に設けられ且つ作業機10の側方に張り出し可能な例として、昇降装置上部のフレームに、基端部が垂直な軸まわりで回動可能に支持された長尺なフレーム33を有し、一対のアーム31,32は、それぞれの基端側の部分が、フレーム33端部に垂直な軸まわりで回動可能に支持された例を示したが、これに限定されるものではない。
しかし、台車2での走行時に、転倒防止装置20を格納姿勢とすることにより、台車に沿ったコンパクトな状態に収容し、使用するときに、転倒防止装置20を展開姿勢とすることにより、一対のアーム31,32を果樹Wの幹Tを左右両側から挟み込むように作業機10の側方に張り出す上で、上記実施形態に示した構成を採用することは好ましい。
また、例えば上記実施形態では、収穫箱7は、操作台8よりも台車2の前側に配置され、転倒防止装置20は、フレーム33の基端部が、操作台8よりも台車2の前側の位置で支軸回りに回動可能に支持され、一対のアーム31,32のそれぞれは、フレーム33が台車2の右側方に張り出したときに、当該張り出したフレーム33から台車2の前側に向かって張り出すように開かれるという各部の配置例で説明したが、これに限定されない。
しかし、操作台に搭乗する作業者からの転倒防止装置の視認性を確保するとともに、果実を収穫箱7内に収穫する毎に前方寄りに重心移動する作業機10の傾きをフレーム33によって支えて、作業姿勢の安定性をより向上させる上では、このように各部を配置することが好ましい。
1 クローラ装置
1R、1L (左右の)履帯
2 台車
3 駆動機構部
4 油圧ポンプ
5 シャシフレーム
6 昇降装置
7 収穫箱
8 操作台
9 操縦装置
10 収穫用作業機
11 補助床
18 操作パネル
20 転倒防止装置
21 第一アーム駆動シリンダ
22 第二アーム駆動シリンダ
23 回動用シリンダ
24 感知スイッチ
31 第一アーム
32 第二アーム
33 フレーム
34 バンパ
35 ブラケット
40 上部圧油制御ユニット
41 第一アーム用電磁弁
42 第二アーム用電磁弁
43 フレーム回動用電磁弁
50 上部制御装置
51 主制御装置
60 下部圧油制御ユニット
61 選択弁
62,63 比例制御弁
64 走行用電磁弁
65 走行用電磁弁
66 姿勢制御用電磁弁
67 姿勢制御用電磁弁
70 タンク
71 左用油圧モータ
72 右用油圧モータ
80 水平姿勢維持装置
81 左姿勢制御シリンダ
82 右姿勢制御シリンダ
83、84 上部姿勢検出センサ
85、86 下部姿勢検出センサ
87 中間フレーム
88A、88B 第一トラニオン支持部
89A、89B 第二トラニオン支持部
90 傾動用フレーム
100 トレーラ
101 バケット
P 作業者
F 果実
T 幹
W 椰子の木(果樹)
GL 地面

Claims (6)

  1. 果樹に結実する果実を収穫する収穫用作業機であって、
    走行可能な台車上に、作業者が搭乗する操作台と、収穫する果実を格納する収穫箱と、前記操作台および前記収穫箱の下部に設けられるとともにこれらを垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置と、該昇降装置の下部と前記台車の上部との間に設けられて、前記操作台、前記収穫箱および前記昇降装置の姿勢を水平に維持するように前記昇降装置を傾動させる水平姿勢維持装置とを備え
    前記水平姿勢維持装置は、前記台車に対する前記昇降装置のロール方向およびピッチ方向の回転を許容しつつ前記台車と前記昇降装置とを連結するトラニオン支持部と、前記台車と前記昇降装置とを連結する複数の姿勢制御シリンダと、前記昇降装置のロール方向およびピッチ方向の水平に対する傾きを検出する姿勢検出センサと、前記複数の姿勢制御シリンダを個別に駆動する複数の電磁弁と、前記複数の電磁弁を制御する制御部とを有し、
    前記制御部は、前記姿勢検出センサの検出情報に基づいて、前記複数の電磁弁を制御して前記複数の姿勢制御シリンダの伸縮により前記台車に対して前記昇降装置を傾動させて前記操作台、前記収穫箱および前記昇降装置の姿勢を水平に維持することを特徴とする収穫用作業機。
  2. 果樹に結実する果実を収穫する収穫用作業機であって、
    走行可能な台車上に、作業者が搭乗する操作台と、収穫する果実を格納する収穫箱と、前記操作台および前記収穫箱の下部に設けられるとともにこれらを垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置と、該昇降装置の下部と前記台車の上部との間に設けられて、前記操作台、前記収穫箱および前記昇降装置の姿勢を水平に維持するように前記昇降装置を傾動させる水平姿勢維持装置とを備え
    前記水平姿勢維持装置は、前記台車に対する前記昇降装置のロール方向の回転のみを許容する第一トラニオン支持部と、前記台車に対する前記昇降装置のピッチ方向の回転のみを許容する第二トラニオン支持部と、前記第一および第二トラニオン支持部よりも前記台車前方の左右に設けられて前記台車と前記昇降装置とを連結する一対の姿勢制御シリンダと、前記昇降装置のロール方向およびピッチ方向の水平に対する傾きを検出する上部姿勢検出センサと、前記一対の姿勢制御シリンダを個別に駆動する二つの電磁弁と、前記二つの電磁弁を制御する制御部とを有し、
    前記制御部は、前記上部姿勢検出センサの検出情報に基づいて、前記二つの電磁弁を制御して前記一対の姿勢制御シリンダの伸縮により前記台車に対して前記昇降装置を傾動させて前記操作台、前記収穫箱および前記昇降装置の姿勢を水平に維持することを特徴とする収穫用作業機。
  3. 前記台車のロール方向およびピッチ方向の水平に対する傾きを検出する下部姿勢検出センサを更に有し、
    前記制御部は、前記上部姿勢検出センサおよび下部姿勢検出センサの検出情報に基づいて、これら検出センサ相互でのロール方向の水平に対する傾斜角を示す検出情報同士、およびピッチ方向の水平に対する傾斜角を示す検出情報同士の各々の差が、予め定めた許容範囲を超えた場合に、異常状態であると判定することを特徴とする請求項に記載の収穫用作業機。
  4. 果樹に結実する果実を収穫する収穫用作業機であって、
    走行可能な台車上に、作業者が搭乗する操作台と、収穫する果実を格納する収穫箱と、前記操作台および前記収穫箱の下部に設けられるとともにこれらを垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置と、該昇降装置の下部と前記台車の上部との間に設けられて、前記操作台、前記収穫箱および前記昇降装置の姿勢を水平に維持するように前記昇降装置を傾動させる水平姿勢維持装置とを備え
    前記収穫箱は、前記操作台とは反対の側に向けて自身を傾斜可能なダンプ機構を有することを特徴とする収穫用作業機。
  5. 果樹に結実する果実を収穫する収穫用作業機であって、
    走行可能な台車上に、作業者が搭乗する操作台と、収穫する果実を格納する収穫箱と、前記操作台および前記収穫箱の下部に設けられるとともにこれらを垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置と、該昇降装置の下部と前記台車の上部との間に設けられて、前記操作台、前記収穫箱および前記昇降装置の姿勢を水平に維持するように前記昇降装置を傾動させる水平姿勢維持装置とを備え
    前記収穫箱は、その上部に、開閉可能な蓋体を有し、前記蓋体は、閉じた姿勢にあっては、前記収穫箱の上部開口を覆うとともに、蓋体の外側面が、前記収穫箱の中央側から側方に向けて下り傾斜面になり、開いた姿勢にあっては、前記収穫箱の上部開口を露出させるとともに、蓋体の内側面が、前記収穫箱の側方から中央側に向けて下り傾斜面になるように開かれることを特徴とする収穫用作業機。
  6. 走行可能な台車上に、作業者が搭乗する操作台と、収穫する果実を格納する収穫箱と、前記操作台および前記収穫箱の下部に設けられるとともにこれらを垂直方向に昇降させるパンタグラフ式の昇降装置とを備えた収穫用作業機の前記昇降装置の支持構造であって、
    前記昇降装置の下部と前記台車の上部との間に、前記台車に対する前記昇降装置のロール方向の回転のみを許容する第一トラニオン支持部と、前記台車に対する前記昇降装置のピッチ方向の回転のみを許容する第二トラニオン支持部と、前記第一および第二トラニオン支持部よりも前記台車前方の左右に設けられて前記台車と前記昇降装置とを連結する一対の姿勢制御シリンダとを設けて、前記昇降装置を前記収穫箱及び前記操作台と共に傾動可能に支持したことを特徴とする収穫用作業機の昇降装置の支持構造。
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