JP6448206B2 - 積層型x線グリッド、その製造装置及び製法 - Google Patents

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Description

本発明は、X線撮影装置やX線CT装置などのX線装置に使用されるX線グリッドに関し、更に詳細には、人体や物体などの被験体にX線を照射したときに被験体により発生する散乱X線を吸収して1次X線を透過させるX線グリッドに関する。
図12は、一般のX線グリッドであり、特に集束グリッドの断面説明図である。X線グリッド114はX線を透過させる透孔状のX線透過部112とX線を吸収して遮断させるX線吸収部110を交互に配置して構成された板状部材である。X線吸収部110はX線吸収性を有した金属から形成され、例えばPb、W、Ta、Re、Pt、Au、Cu等の原子番号の高い金属から形成されている。一方、X線透過部112は空気層であってもよく、またX線を透過し易い物質、例えばAlや樹脂を充填して構成してもよい。特に、X線透過部112が空気層のX線グリッドはエアグリッドと称されている。
特に、このX線グリッド114は、X線透過部112の周壁の延長線であるX線透過部延長線113が焦点115に集中するように形成されている。焦点115はX線の発生点に相当し、X線管球に設けられている線源のX線発生点と考えられる。この焦点115から1次X線が発生し、被験体に照射されると、1次X線入射方向bに示されるように、被験体を透過する1次X線はX線透過部112を透過して下方に存在するX線フィルム等の受感部に到達し、鮮明な透過像を形成する。他方、散乱X線入射方向cに示されるように、被験体の内部で生成された散乱X線は、X線吸収部110の外周面に衝突してX線吸収部110に吸収され、ノイズとなる散乱X線を吸収して遮断する。従って、集束グリッドは線源から被験体までの距離が短い場合に使用される。
図13は、一般のX線グリッドであり、特に平行グリッドの立体説明図である。このX線グリッド114は、X線吸収部110となる金属板を所定間隔を開けて多数平行に立設して設けられている。X線透過部112は金属板と金属板の間に設けられた空隙部である。従って、X線吸収部110とX線透過部112が交互に設けられて平行グリッドが構成されている。X線吸収部110となる金属板はX線吸収性を有した金属から形成され、例えばPb、W、Ta、Re、Pt、Au、Cu等の原子番号の高い金属から形成されている。
特に、このX線グリッド114は、X線透過部112の周壁の延長線であるX線透過部延長線113が相互に平行になるから平行グリッド称とされている。被験体に対して線源が遠方に存在する場合には、線源からの1次X線はほぼ平行に被験体に照射され、この様な場合には平行グリッドが使用される。被験体を透過した1次X線はX線透過部112を1次X線入射方向bのように透過して下方の受感部に到達する。他方、被験体の内部で散乱された散乱X線は散乱X線入射方向cで示されるようにX線吸収部110の表面に衝突して吸収され、下方の受感部には到達しない。
ウィルヘルム・レントゲンが第1回ノーベル賞の受賞者でもあり、レントゲン技術はかなり成熟した技術である。従って、集束グリッドや平行グリッド等のX線グリッドの製造方法は歴史的に古く、数々の特許が存在しているが、その多くは機械加工により製造されてきた。
機械加工の一例として、特開2009−257835号公報(特許文献1)に示されるX線グリッドの製造方法がある。図14は、この特許文献1によるX線グリッドの製造工程図である。図14の中で、(14A)は、箔体挿入台210の構成を説明する斜視図であり、(14B)は多数の箔体を並設した状態の斜視図である。
箔体挿入台210は、基底214の上に固定具213と牽引具215が左右に配置され、牽引具215は基軸215aとゴム等の弾性体215bから構成されている。また、固定具213と牽引具215の間には、先端に多数の溝211a、212aを有した櫛型プレート211、212が左右に配置されている。牽引具215は牽引フック216の中に挿通され、牽引フック216をX方向に引くと、牽引具215は固定具213に対し離隔方向に引かれる。
金属箔202はX線を吸収する金属、ここでは鉛箔から形成されており、金属箔202の両端を、第1フック203と第2フック204に接着する。次に、第1フック203を固定具213に懸架し、第2フック204を牽引具215に懸架し、金属箔202を左右の溝211a、212aに挿入する。(14B)に示すように、多数の金属箔202を左右の溝211a、212aに挿入配置する。その後、牽引フック216をX方向に引いて、金属箔202に張力を与えながら、金属箔202を溝211a、212aの形状に馴染ませる。更に、金属箔202の上下から図示しないシートカバーを近接させ、金属箔の上縁と下縁を上下のシートカバーに夫々接着する。接着後に、金属箔202の両端を切り落としてX線グリッドの製造を完了する。
以上説明したように、X線グリッドを機械加工で製造する場合には、複雑な工程を有すると共に、例えば約400枚の金属箔をセットしてX線グリッドを形成するから多大な時間を要するという欠点がある。また、機械加工の途中で数枚の金属箔に欠陥が生じた場合には、金属箔を交換する等の手間が生じ、完成されたX線グリッドが高価になる弱点も有していた。
そこで、近年に到って、印刷技術が向上し、機械加工に替わって印刷技術をX線グリッドの製造に利用することが研究されてきた。例えば、特開2013−66650号公報(特許文献2)に示されるX線グリッドの製造方法が提案されている。
特開2009−257835号公報 特開2013−66650号公報
図15は、従来の特許文献2によるX線グリッドの製造手順図である。特許文献2では、インクジェットプリンタを用いてX線グリッドを製造し、インクカートリッジにはX線吸収剤として例えば鉛粉体を溶剤と混合した鉛トナーを使用する。また、汎用の画像処理アプリケーションがインストールされたパーソナルコンピュータを用いて所望のパターン画像を作成し、インクジェットプリンタに当該パターン画像のプリントアウトを指示して所望のX線グリッドを製造する。
シートとしてX線透過率の高い金属(例えばAl)や樹脂板が利用される。このシートの上面に、(C)のパターン画像をインクジェットプリンタで描画して下層を形成し、次に(B)のパターン画像をインクジェットプリンタで描画して中層を形成し、最後に(A)のパターン画像をインクジェットプリンタで描画して上層を形成することによって、(D)に示されるX線グリッドが完成する。
しかし、上記印刷手法を用いた特許文献2により製造されたX線グリッドは次のような欠点を有している。シートの上に構築されたX線吸収部とX線透過部からなる構造体は、溶剤が蒸発して乾燥した後は、鉛トナー等の金属粉体がバインダー剤によって固まった固体に過ぎず、極めて脆い性質を有する。従って、シートを曲げたり、シートが自然に曲がったり、またX線グリッド全体が壁面に衝突すると、その上の構造物が崩壊する危険性がある。また、構造体そのものに手や物体が当たると、その振動によって構造体が崩壊する危険性を有する。更に、そのような衝突や曲げが無かったとしても、湿気の吸収などで構造体自体が弱化して元の形態を保持できなくなる危険性もある。
従って、本発明の目的は、印刷層をシートの上に印刷形成した印刷済シートを複数枚積層して積層型X線グリッドを構成し、シートと印刷層を交互に積層することによって、構造体全体の強度を増し、しかも複数の印刷層がシートを介して交互に重なることによりX線吸収部とX線透過部を構成しているので、構造体自体の脆性を解消し、高耐久性のある積層型X線グリッドを提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、本発明の第1の形態は、X線透過性を有するシートの上面にX線吸収剤塗着層と空隙層からなる所定パターンの印刷層が形成された印刷済シートを単位層とし、複数枚の前記印刷済シートがシートと印刷層が積層方向に交互に配置されるように積層された印刷済シート積層体から構成され、シートを挟んで上下に対向して積層される複数のX線吸収剤塗着層によりX線吸収部が形成され、シートを挟んで上下に対向して積層される複数の空隙層によりX線透過部が形成される積層型X線グリッドである。
本発明の第2の形態は、前記印刷済シート積層体の最上面にX線透過性を有する上側プレートが配置され、前記印刷済シート積層体の最下面にX線透過性を有する下側プレートが配置される積層型X線グリッドである。
本発明の第3の形態は、前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が一つの焦点に集中するように構成されて集束グリッドとして使用される積層型X線グリッドである。
本発明の第4の形態は、前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が相互に平行に構成されて平行グリッドとして使用される積層型X線グリッドである。
本発明の第5の形態は、前記X線吸収剤塗着層がX線を吸収する金属から形成された金属粉体を主成分とする印刷用インク又は印刷用トナーの塗着層である積層型X線グリッドである。
本発明の第6の形態は、X線透過性を有するシートを供給するシート供給装置と、供給された前記シートにX線吸収剤塗着層と空隙層からなる所定パターンの印刷層を印刷して印刷済シートを作成するプリンタと、作成された前記印刷済シートを位置決めしながら次々に積層して印刷済シート積層体を完成するシート積層装置と、前記印刷済シート積層体を積層型X線グリッドとして前記シート積層装置から排出する積層体排出装置を有する積層型X線グリッドの製造装置である。
本発明の第7の形態は、最初に前記シート積層装置にX線透過性を有する下側プレートを供給し、前記下側プレートの上に前記印刷済シート積層体を積層した後に、最後にX線透過性を有する上側プレートを前記印刷済シート積層体の最上面に供給して積層型X線グリッドを完成するプレート供給装置を有し、前記積層体排出装置により前記積層型X線グリッドを前記シート積層装置から排出する積層型X線グリッドの製造装置である。
本発明の第8の形態は、製法プログラムを保存するメモリを配置し、前記プログラムに従って信号を送信するコンピュータを設け、前記コンピュータの信号により前記製造装置を駆動する積層型X線グリッドの製造装置である。
本発明の第9の形態は、X線透過性を有するシートの上面にX線吸収剤塗着層と空隙層からなる所定パターンの印刷層を形成して印刷済シートを作成し、複数枚の前記印刷済シートを位置決めしながらシートと印刷層が積層方向に交互に配置されるように積層して印刷済シート積層体を形成し、シートを挟んで上下に対向して積層される複数のX線吸収剤塗着層によりX線吸収部を形成し、シートを挟んで上下に対向して積層される複数の空隙層によりX線透過部を形成する積層型X線グリッドの製法である。
本発明の第10の形態は、X線透過性を有する下側プレートを配置し、前記下側プレートの上面に前記印刷済シート積層体を形成し、前記印刷済シート積層体の最上面にX線透過性を有する上側プレートを配置する積層型X線グリッドの製法である。
本発明の第11の形態は、前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が一つの焦点に集中するように前記印刷層を形成し、前記積層型X線グリッドを集束グリッドとして形成する積層型X線グリッドの製法である。
本発明の第12の形態は、前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が相互に平行になるように前記印刷層を形成し、前記積層型X線グリッドを平行グリッドとして形成する積層型X線グリッドの製法である。
本発明の第13の形態は、前記X線吸収剤塗着層がX線吸収性を有する金属から形成された金属粉体を主成分とする印刷用インク又は印刷用トナーの塗着層である積層型X線グリッドの製法である。
本発明の第14の形態は、製法プログラムを保存するメモリを配置し、前記プログラムに従って信号を送信するコンピュータを設け、前記コンピュータの信号により前記製法の手順を進行させる積層型X線グリッドの製法である。
本発明の第1の形態によれば、X線透過性を有するシートの上面にX線吸収剤塗着層と空隙層からなる所定パターンの印刷層が形成された印刷済シートを単位層とし、複数枚の前記印刷済シートがシートと印刷層が積層方向に交互に配置されるように積層された印刷済シート積層体から構成されているから、印刷済シート積層体の厚みが積層型X線グリッドの厚みに相当する。つまり、1枚の印刷済シートの厚みは薄く、印刷層の厚みは更に薄くなるから、印刷層が乾燥して固体化しても、印刷層はシートに固く結合し、印刷層が剥離したり、崩壊するといった危険性は無い。しかも一層の印刷層に対し1枚のシートが存在し、しかもシートが多数枚積層しているから、積層型X線グリッドは多数枚の積層シート群によって強度と形態が保持され、外力に対し多数枚のシートが柔軟に対応するから、積層型X線グリッドは強度と形態安定性と耐久性を有する。
また、シートを挟んで上下に対向して積層される複数のX線吸収剤塗着層によりX線吸収部が形成され、シートを挟んで上下に対向して積層される複数の空隙層によりX線透過部が形成されるから、X線吸収部はX線吸収剤塗着層を積層数だけ堆積させた大きな領域を有し、X線吸収部に入射したX線は完全に吸収される。また、X線透過部に入射した散乱X線もX線吸収部の周壁に衝突すれば全て吸収されるから、X線透過部の周壁面に平行に入射した1次X線は下方へと透過して行く。
シートはX線透過性を有する樹脂シートや紙シート、Alシートなどの薄いフィルムから形成されるので、複数枚積層されたシート群は効率的にX線を透過させ、X線吸収部とX線透過部は有効にそれらの機能を発揮する。
X線吸収剤塗着層は印刷によりシート上に塗着された印刷用インク又は印刷用トナーの堆積層である。この印刷用インク又は印刷用トナーは、X線を吸収する金属からなる金属粉体を主成分として含有し、具体的にはPb、W、Ta、Re、Pt、Au、Cu、Mo等の金属粉体が使用される。他の添加剤としては、バインダー剤、溶剤、接着剤などが適宜添加されて湿式インク又は乾式トナーとして提供される。プリンタとしてインクジェットプリンタを使用する場合には湿式インクを使用し、また電子コピー機を使用する場合にはトナーといった乾式トナーが使用される。その他、現存するプリンタ及びそれに適したインクが使用できることは云うまでもない。
本発明の第2の形態によれば、前記印刷済シート積層体の最上面にX線透過性を有する上側プレートが配置され、前記印刷済シート積層体の最下面にX線透過性を有する下側プレートが配置される積層型X線グリッドを提供できる。前述したように、印刷済シート積層体は多数のシートを積層しているから形態保持性と安定性と耐久性を有しているが、印刷済シート積層体の上下面にX線透過性を有する上側プレートと下側プレートを配置すると、プレートの平板性と強度により積層型X線グリッドの一層の形態保持性と安定性と耐久性を付与することができる。上側プレートと下側プレートは、X線透過性を有する樹脂板、厚紙、Al板などから形成され、印刷済シート積層体の上下面の全面を被覆するプレートでも良いし、中央を開口した四角形枠体でもよい。四角形枠体は印刷済シート積層体の周囲を保護し、しかも開口部ではX線が完全透過するから、プレートによりX線の減衰が生じない特徴がある。
本発明の第3の形態によれば、前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が一つの焦点に集中するように構成されて集束グリッドとして使用される積層型X線グリッドが提供される。
前述したように、集束グリッドでは、焦点はX線の発生点に相当し、X線管球に設けられている線源のX線発生点と考えられる。この焦点から1次X線が発生し、被験体に照射されると、被験体を透過する1次X線はX線透過部を透過して下方に存在するX線フィルムや受感信号発生部などの受感部に到達し、被験体の透過像を形成する。他方、被験体の内部で生成された散乱X線は、X線吸収部の外周面、即ちX線透過部の周壁面に衝突してX線吸収部に吸収され、ノイズとなる散乱X線は吸収されて遮断される。従って、集束グリッドは線源から被験体までの距離が短い場合に、鮮明なX線透過像を得るために使用される。
前述したように、本発明の第4の形態によれば、前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が相互に平行に構成されて平行グリッドとして使用される積層型X線グリッドが提供される。
前述したように、平行グリッドは、被験体に対して線源が遠方に存在する場合に使用される。この場合、線源からの1次X線はほぼ平行に被験体に照射され、被験体を透過した1次X線はX線透過部を透過して下方の受感部に到達する。他方、被験体の内部で散乱された散乱X線はX線吸収部の表面に衝突して吸収され、下方の受感部には到達しない。従って、受感部に鮮明な画像を与え、鮮明な画像信号を生起することができる。
また、下段の平行グリッドの上に90度だけ向きを回動させた上段の平行グリッドを重ねれば、四角筒状のX線透過部が形成でき、散乱X線の吸収効率が高まるから、より一層に鮮明な画像や画像信号を生成できる。
本発明の第5の形態によれば、前記X線吸収剤塗着層がX線を吸収する金属から形成された金属粉体を主成分とする印刷用インク又は印刷用トナーの塗着層である積層型X線グリッドを提供できる。
X線吸収剤塗着層は印刷によりシート上に塗着された印刷用インク又は印刷用トナーの堆積層である。前述したように、この印刷用インク又は印刷用トナーは、X線を吸収する金属からなる金属粉体を主成分として含有し、具体的にはPb、W、Ta、Re、Pt、Au、Cu、Mo等の金属粉体が使用される。他の添加剤としては、バインダー剤、溶剤、接着剤などが適宜使用されて湿式インク又は乾式インク(別名、トナー)を提供される。プリンタとしてインクジェットプリンタを使用する場合には湿式インクを使用し、また電子コピー機を使用する場合にはトナーといった乾式トナーが使用される。その他、現存するプリンタに適合した印刷用インク又は印刷用トナーが使用されることは云うまでもない。
本発明の第6の形態によれば、X線透過性を有するシートを供給するシート供給装置と、シート供給装置により供給された前記シートにX線吸収剤塗着層と空隙層からなる所定パターンの印刷層を印刷して印刷済シートを作成するプリンタと、作成された前記印刷済シートを位置決めしながら次々に積層して印刷済シート積層体を完成するシート積層装置と、前記印刷済シート積層体を積層型X線グリッドとして前記シート積層装置から排出する積層体排出装置を有する積層型X線グリッドの製造装置が提供できる。このような製造装置により、本発明に係る積層型X線グリッドを一貫して安価に量産することが可能になる。
上述したシート供給装置とプリンタとシート積層装置と積層体排出装置を個別に駆動してもよいし、全体を連動させて駆動してもよいし、コンピュータの信号により自動的に連動させてもよい。
また、上述したシート供給装置とプリンタとシート積層装置と積層体排出装置を一体型装置として組み上げてもよいし、これら4装置を分離して個別装置の集合型にしてもよく、或いはこれらから適当に選択された2装置、3装置を一体型にしても構わない。
その結果、前記印刷済シート積層体を積層型X線グリッドとして安価に量産できる積層型X線グリッドの製造装置が提供できる。
本発明の第7の形態によれば、最初に前記シート積層装置にX線透過性を有する下側プレートを供給し、前記下側プレートの上に前記印刷済シート積層体を積層した後に、最後にX線透過性を有する上側プレートを前記印刷済シート積層体の最上面に供給して積層型X線グリッドを完成するプレート供給装置を製造装置に付設することにより、プレートで狭着した頑丈な積層型X線グリッドを製造することができる。即ち、第6形態の製造装置に本形態のプレート供給装置を加えることにより、印刷済シート積層体を下側プレートと上側プレートで狭着した積層型X線グリッドを安価に量産することができる。
従って、本形態のプレート供給装置を、シート供給装置とプリンタとシート積層装置と積層体排出装置に加えて、各装置を個別に駆動してもよいし、全体を連動させて駆動してもよいし、コンピュータの信号により自動的に連動させてもよい。また、プレート供給装置とシート供給装置とプリンタとシート積層装置と積層体排出装置から選ばれた2個〜4個の装置を一体型に組み立ててもよいし、5個の装置を全部一体型にしてもよいし、5個の装置を分離してバラバラに個別駆動させてもよく、状況に応じて自在に装置を駆動することができる。
本発明の第8の形態によれば、製法プログラムを保存するメモリを配置し、製法プログラムに従って信号を送信するコンピュータを設け、コンピュータの信号により前記製造装置を駆動する積層型X線グリッドの製造装置を提供できる。メモリにはROMとRAMが有り、製法プログラムはROMに保存される。一時的に必要なデータはRAMに保存され、ROMは出力専用であり、RAMは入力及び出力が可能である。
ROMから出力される製法プログラムの進行に応じて、コンピュータからプレート供給装置とシート供給装置とプリンタとシート積層装置と積層体排出装置の夫々に信号が出力され、この信号を受信した積層型X線グリッド製造装置の各装置が駆動されて、X線グリッドが製造され、また製造が終了される。従って、積層型X線グリッドを一貫して安価に量産することができる。
本発明の第9の形態によれば、X線透過性を有するシートの上面にX線吸収剤塗着層と空隙層からなる所定パターンの印刷層を形成して印刷済シートを作成し、複数枚の前記印刷済シートを位置決めしながらシートと印刷層が積層方向に交互に配置されるように積層して印刷済シート積層体を形成するから、印刷済シート積層体の厚さを積層型X線グリッドの厚さとして製造できる。つまり、1枚の印刷済シートの厚さは薄く、印刷層の厚さは更に薄くなるから、印刷層が乾燥して固体化しても、印刷層はシートに固く結合し、印刷層が剥離したり、崩壊するといった危険性は全く無い。しかも一層の印刷層に対し1枚のシートが存在し、しかもシートが多数枚積層されているから、積層型X線グリッドは多数枚の積層シート群によって強度と形態が保持され、外力に対し多数枚のシートが一体的に柔軟に対応するから、積層型X線グリッドとして強度と形態安定性と耐久性を付与される。
また、シートを挟んで上下に対向して積層される複数のX線吸収剤塗着層によりX線吸収部が形成され、シートを挟んで上下に対向して積層される複数の空隙層によりX線透過部が形成されるから、X線吸収部はX線吸収剤塗着層を積層数だけ堆積させた大きな領域を有し、X線吸収部に入射したX線は完全に吸収される。また、X線透過部に入射した散乱X線もX線吸収部の周壁に衝突すれば全て吸収されるから、X線透過部の周壁面に平行に入射した1次X線は下方へと透過して行く。
上記した積層型X線グリッドの製法により、形態保持性と強度と耐久性を有した積層型X線グリッドを安価に量産することが可能になる。しかも、X線吸収剤塗着層と空隙層からなる所定パターンの印刷層を形成された印刷済シートを多段に積層するだけであるから、X線吸収部やX線透過部の任意の形状を自在に形成できる利点がある。
シートはX線透過性を有する樹脂シートや紙シート、Alシートなどの薄いフィルムから形成されるので、複数枚積層されたシート群は効率的にX線を透過させ、X線吸収部とX線透過部は有効にそれらの機能を発揮する。
X線吸収剤塗着層は印刷によりシート上に塗着された印刷用インク又は印刷用トナーの堆積層である。この印刷用インク又は印刷用トナーは、X線を吸収する金属からなる金属粉体を主成分として含有し、具体的にはPb、W、Ta、Re、Pt、Au、Cu、Mo等の金属粉体が使用される。他の添加剤としては、バインダー剤、溶剤、接着剤などが適宜添加されて湿式インク又は乾式トナーとして提供される。プリンタとしてインクジェットプリンタを使用する場合には湿式インクを使用し、また電子コピー機を使用する場合にはトナーといった乾式トナーが使用される。その他、現存するプリンタ及びそれに適したインクが使用できることは云うまでもない。
本発明の第10の形態によれば、X線透過性を有する下側プレートを配置し、前記下側プレートの上面に前記印刷済シート積層体を形成し、前記印刷済シート積層体の最上面にX線透過性を有する上側プレートを配置する積層型X線グリッドの製法が提供できる。
印刷済シート積層体は多数のシートを積層しているから形態保持性と安定性と耐久性を有している。しかし、この第10形態の製法発明により、印刷済シート積層体の上下面にX線透過性を有する上側プレートと下側プレートを配置するから、プレートの平板性と強度により積層型X線グリッドの一層の形態保持性と安定性と耐久性を付与することができる。上側プレートと下側プレートは、X線透過性を有する樹脂板、厚紙、Al板などから形成され、印刷済シート積層体の上下面の全面を被覆するプレートでも良いし、中央を開口した四角形枠体でもよい。四角形枠体は印刷済シート積層体の周囲を保護し、しかも開口部ではX線が完全透過するから、プレートによりX線の減衰が生じない特徴がある。
本発明の第11の形態によれば、前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が一つの焦点に集中するように前記印刷層を形成し、前記積層型X線グリッドを集束グリッドとして形成する積層型X線グリッドの製法を提供することができる。
この第11形態の製法により、集束グリッドである積層型X線グリッドを製造することができる。集束グリッドでは、焦点はX線の発生点に相当し、X線管球に設けられている線源のX線発生点である。この焦点から1次X線が発生し、被験体に照射されると、被験体を透過する1次X線はX線透過部を透過して下方に存在するX線フィルムや受感信号発生部などの受感部に到達し、鮮明な被験体の透過像を形成することができる。他方、被験体の内部で生成された散乱X線は、X線吸収部の外周面、即ちX線透過部の周壁面に衝突してX線吸収部に吸収され、ノイズとなる散乱X線は吸収されて遮断されるから、被験体の前記透過像をより一層に鮮明にすることができる。従って、集束グリッドは線源から被験体までの距離が短い場合に、鮮明なX線透過像を得るために使用される。
本発明の第12の形態によれば、前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が相互に平行になるように前記印刷層を形成し、前記積層型X線グリッドを平行グリッドとして形成する積層型X線グリッドの製法を提供することができる。
この第12形態の製法により、平行グリッドである積層型X線グリッドを製造することができる。平行グリッドは、被験体に対して線源が遠方に存在する場合に使用される。この場合、線源からの1次X線はほぼ平行に被験体に照射され、被験体を透過した1次X線はX線透過部を透過して下方の受感部に到達する。他方、被験体の内部で散乱された散乱X線はX線吸収部の表面に衝突して吸収され、下方の受感部には到達しない。従って、受感部に鮮明な画像を与え、鮮明な画像信号を生起できる平行グリッドの製法を提供できる。
また、下段の平行グリッドの上に90度だけ向きを回動させた上段の平行グリッドを重ねて、四角筒状のX線透過部が形成でき、散乱X線の吸収効率を高めることができるから、より一層に鮮明な画像や画像信号を生成できる。
本発明の第13の形態によれば、前記X線吸収剤塗着層がX線吸収性を有する金属から形成された金属粉体を主成分とする印刷用インク又は印刷用トナーの塗着層である積層型X線グリッドの製法を提供できる。
X線吸収剤塗着層は印刷によりシート上に塗着された印刷用インク又は印刷用トナーの堆積層である。前述したように、この印刷用インク又は印刷用トナーは、X線を吸収する金属からなる金属粉体を主成分として含有し、具体的にはPb、W、Ta、Re、Pt、Au、Cu、Mo等の金属粉体が使用される。他の添加剤としては、バインダー剤、溶剤、接着剤などが適宜使用されて湿式インク又は乾式インク(別名、トナー)を提供される。プリンタとしてインクジェットプリンタを使用する場合には湿式インクを使用し、また電子コピー機を使用する場合にはトナーといった乾式トナーが使用される。その他、現存するプリンタに適合した印刷用インク又は印刷用トナーが使用されることは云うまでもない。
本発明の第14の形態によれば、製法プログラムを保存するメモリを配置し、前記プログラムに従って信号を送信するコンピュータを設け、前記コンピュータの信号により前記製法の手順を進行させる積層型X線グリッドの製法を提供することができる。
メモリにはROMとRAMが有り、製法プログラムはROMに保存される。一時的に必要なデータはRAMに保存され、ROMは出力専用であり、RAMは入力及び出力が可能である。
この第14形態の製法により、ROMから出力される製法プログラムの進行に応じて、コンピュータからの信号により、製造工程の各段階を自動的に進行させ、積層型X線グリッドを効率よく量産することができる。
前述したように、製造工程の各段階を実行するために、製造装置はプレート供給装置とシート供給装置とプリンタとシート積層装置と積層体排出装置及び/又はプレート供給装置から構成されており、これらの装置の夫々に信号が出力され、この信号を受信した積層型X線グリッド製造装置の各装置が駆動されて、X線グリッドが製造され、また製造が終了される。従って、積層型X線グリッドを一貫して安価に量産することができる。
図1は、本発明に係る積層型X線グリッドに使用される単位層となる印刷済シートの製造工程の概略説明図である。 図2は、本発明に係る積層型X線グリッドの第1実施形態である集束グリッドの概略断面図である。 図3は、本発明に係る積層型X線グリッドの第2実施形態である平行グリッドの概略断面図である。 図4は、本発明に係る積層型X線グリッドの六角形型透過構造の部分拡大斜視図である。 図5は、本発明に係る積層型X線グリッドの各種透過構造の部分拡大図である。 図6は、本発明において上下面をプレートで狭着した積層型X線グリッドの斜視図である。 図7は、本発明に係る積層型X線グリッドを用いて人体のX線撮影を行う場合の概略説明図である。 図8は、本発明においてプレートの無い積層型X線グリッドの製造装置のブロック図である。 図9は、本発明においてプレートの無い積層型X線グリッドの製造工程のフロー図である。 図10は、本発明において上下面にプレートを有する積層型X線グリッドの製造装置のブロック図である。 図11は、本発明においてプレートを有する積層型X線グリッドの製造工程のフロー図である。 図12は、従来のX線グリッドにおいて集束グリッドの断面図である。 図13は、従来のX線グリッドにおいて平行グリッドの斜視図である。 図14は、従来の特許文献1(特開2009−257835)におけるX線グリッドの製造工程斜視図である。 図15は、従来の特許文献2(特開2013−66650)におけるX線グリッドの製造工程の説明図である。
以下に示すように、本発明に係る積層型X線グリッド、その製造装置及び製法の実施形態を図面に従って詳細に説明する。
図1は、本発明に係る積層型X線グリッドに使用される単位層となる印刷済シートの製造工程の概略説明図である。
印刷済シート1はシート2の上面に印刷層3を印刷により形成して作成される。印刷層3は、X線吸収剤塗着層4と空隙層5が所定パターンに配置されて形成される。空隙層5の両端は空隙層端5a、5aと呼ばれ、この空隙層端5a、5aはX線吸収剤塗着層の塗着層端4a、4aと同一になるから、以後は空隙層端5a、5aで統一する。
印刷手段は精細度に印刷できるプリンタであれば現存するプリンタから適宜に選択される。ここでは、インクジェットプリンタ9が図示されており、ノズル7から印刷用インクのドロップ8が矢印a方向に射出され、前記シート2の上面に印刷層3が印刷形成される。
湿式インクである印刷用インクは、X線吸収剤としての金属粉体と、バインダーとしての接着剤と、溶剤から少なくとも構成され、ドロップ8がシート2の上面に付着してから溶剤が蒸発し、乾燥するとX線吸収剤塗着層4が形成される。また、乾式トナーである印刷用トナーは、金属粉体と有機バインダー剤から少なくとも構成され、シート2の上面に印刷され加熱処理により定着されてX線吸収剤塗着層4が形成される。
金属粉体を構成する金属はX線吸収性を有するPb、W、Ta、Re、Pt、Au、Cu等の原子番号が大きな金属が良く、例えばPb(鉛)やAu(金)が好適である。シート2は、樹脂シート、紙シート、アルミシート等のX線透過性を有するシートから適宜に選択される。
図2は、本発明に係る積層型X線グリッドの第1実施形態である集束グリッドの概略断面図である。積層型X線グリッド14は集束グリッドとして形成されており、多数枚の印刷済シート1を積層した印刷済シート積層体13として構成される。シート2を介して印刷層3が上下に多段に積層されている。従って、X線吸収剤塗着層4、4・・がシート2を挟みながら多段に積層されてX線吸収部10が形成される。同時に、空隙層5、5・・がシート2を挟みながら多段に積層されてX線透過部12が形成される。空隙層5・・の空隙層端5a、5a・・を連ねた空隙層端連結線12aの方向が、積層型X線グリッド14が集束グリッドであるか平行グリッドであるかを決めている。この第1実施形態では、空隙層端連結線12aの延長線、即ちX線透過部延長線15、15・・が焦点16に集中しているから、第1実施形態の積層型X線グリッド14は集束グリッドであると判定できる。X線透過部延長線15はX線吸収部延長線11と同一であるから、以後はX線透過部延長線15に統一して表現する。
空隙層端連結線12aを設計図通りに方向づけるためには、印刷済シート1を積層する際に、印刷済シート1、1・・の空隙層端5a、5a・・を設計図通りに合わせる必要があるから、印刷済シート1、1・・を正確に位置決めしながら積層する必要が有り、この位置決めの精度がX線グリッドの精度を決める重要な要因となる。
1次X線は焦点16から放射されるから、1次X線は1次X線入射方向bの様にX線透過部12の中を通過する。他方、散乱X線は散乱X線入射方向cのようにX線透過部12の周壁に衝突し、X線吸収部10に吸収される。従って、下方に配置される受感部には1次X線だけが入射して鮮明な透過像が形成される。
図3は、本発明に係る積層型X線グリッドの第2実施形態である平行グリッドの概略断面図である。積層型X線グリッド14は平行グリッドとして形成されており、多数枚の印刷済シート1を積層した印刷済シート積層体13として構成される。シート2を介して印刷層3が上下に多段に積層されている。従って、X線吸収剤塗着層4、4・・がシート2を挟みながら多段に積層されてX線吸収部10が形成される。同時に、空隙層5、5・・がシート2を挟みながら多段に積層されてX線透過部12が形成される。空隙層5・・の空隙層端5a、5a・・を連ねた空隙層端連結線12aの方向が、積層型X線グリッド14が集束グリッドであるか平行グリッドであるかを決めている。この第2実施形態では、空隙層端連結線12aの延長線、即ちX線透過部延長線15、15・・が相互に平行にでているから、第2実施形態の積層型X線グリッド14は平行グリッドであると判定できる。
空隙層端連結線12aを設計図通りに方向づけるためには、印刷済シート1を積層する際に、印刷済シート1、1・・の空隙層端5a、5a・・を設計図通りに合わせる必要があるから、印刷済シート1、1・・を正確に位置決めしながら積層する必要が有り、この位置決めの精度がX線グリッドの精度を決める重要な要因となる。
線源から遠方にX線グリッドが配置されている場合には、1次X線はX線グリッドに平行に入射し、1次X線は1次X線入射方向bの様にX線透過部12の中を通過する。他方、散乱X線は散乱X線入射方向cのようにX線透過部12の周壁に衝突し、X線吸収部10に吸収される。従って、下方に配置される受感部には1次X線だけが入射して鮮明な透過像が形成される。
図4は、本発明に係る積層型X線グリッドの六角形型透過構造の部分拡大斜視図である。本発明に係る積層型X線グリッド14は印刷済シート積層体13から構成されている。この積層型X線グリッド14の表面の一部分17aが拡大されると、部分拡大部17になる。この部分拡大部17から分かるように、この積層型X線グリッド14はハニカム構造、即ち六角形型透過構造を有している。X線吸収部10は六角形の壁体であり、六角形の透孔がX線透過部12を構成している。部分拡大部17のX−X線断面図が図2の断面図に相当し、この積層型X線グリッド14はハニカム構造の集束グリッドである。
図5は、本発明に係る積層型X線グリッドの各種透過構造の部分拡大図である。この図5には、各種の部分拡大部17の構造が示されている。(5A)ではX線透過部12は丸型であるが、X線吸収部10は六角形型の様に見える。(5B)ではX線透過部12は四角型であるが、X線吸収部10も四角型である。(5C)ではX線透過部12は平行スリットであり、X線吸収部10は平行壁であるから、この積層型X線グリッドは図13で説明した平行グリッドである。(5A)、(5B)、(5C)の構造において、本発明に係る積層型X線グリッドは集束グリッドでも平行グリッドでも構成できることは云うまでもない。即ち、X線透過部12の周壁の延長線が焦点に集束すれば集束グリッドになるし、X線透過部12の周壁の延長線が平行になれば平行グリッドになると考えてよい。(5A)、(5B)、(5C)のX−X線断面図が、図2又は図3の断面図に相当している。
図6は、本発明において上下面をプレートで狭着した積層型X線グリッドの斜視図である。(6A)は印刷済シート1を下側プレート18に積層する積層手順図である。印刷済シート1はシート2に印刷層3を形成した印刷済のシートである。印刷済シート1には位置決めシート孔1a、1aが左右の下側角部に形成されており、この実施形態では印刷済シート1の一枚一枚の全てに透孔されている。下側プレート18にも左右の下側角部に位置決めポール19、19が突設されている。位置決めシート孔1a、1aを位置決めポール19、19に挿通させることにより、印刷済シート1の位置決めが自動的になされる。
孔とポール以外の位置決め方法として、例えば位置決めシート1の左右の下側両角と下側プレート18の左右の下側両角の一致を行ったり、図示しないシート受けを設けて、シート受けと下側プレート18及び印刷済シート1を同形状に設けて、下側プレート18及び印刷済シート1をシート受けに正確に投入することによって自動的に位置決めが行われてもよい。この位置決めは、複数の印刷済シート1を積層したときに、X線吸収剤塗着層4及び空隙層5が正確に積層されてゆくことを保証するもので、前述したX線吸収部10とX線透過部12が正確に形成されることを保証するものである。
(6B)は下側プレート18に複数枚からなる印刷済シート積層体13を位置決めしながら積層した状態図である。位置決めシート孔1a、1aを位置決めポール19、19に挿通してゆくだけで自動位置決めされることを示している。更に、印刷済シート積層体13の上に上側プレート20を積層する。このとき、上側プレート20の位置決め孔21、21を前記位置決めポール19、19に挿通することは云うまでもない。
(6C)は積層型X線グリッド14の完成図である。位置決めされた下側プレート18と印刷済シート積層体13と上側プレート20を一体に固定することによって積層型X線グリッド14が完成される。印刷済シート積層体13の上下が剛体性のあるX線透過性を有した下側プレート18と上側プレート20により狭着されることによって、強固で耐久性のある積層型X線グリッド14が完成される。
図7は、本発明に係る積層型X線グリッドを用いて人体のX線撮影を行う場合の概略説明図である。この積層型X線グリッド14は集束グリッドを示している。焦点に相当するX線源23から1次X線24が人体25に対し照射される。散乱されない殆どの1次X線は1次X線矢印方向bにX線透過部12を透過してX線検出器27に到達する。他方、1次X線24の一部は、人体25の中でコンプトン効果などにより散乱されて方向が変化し、その散乱X線26は散乱X線矢印方向cへと変化してX線吸収部10の壁面に衝突する。衝突により、散乱X線26はX線吸収部10に吸収され、X線検出器27には到達しない。その結果、散乱X線を除去できるので、X線検出器27には鮮明な画像が形成される。X線検出器27はX線フィルムでも良いことは云うまでもない。
図8は、本発明においてプレートの無い積層型X線グリッドの製造装置のブロック図である。積層型X線グリッド製造装置Eは、積層型X線グリッド14を連続自動で製造する装置である。自動化するために、コンピュータCを中心として配置され、製法プログラムはメモリMのROMに保存され、一時的に入出力されるデータはメモリMのRAMに保存される。製法プログラムに従って、コンピュータCから必要な信号が命令信号として下記の様に出力され、積層型X線グリッド14が製造される。コンピュータCに対する外部入力は入力装置Iから為され、コンピュータCからの外部出力は出力装置Oを介して為される。
コンピュータCからの信号により複数のシートを蓄積したシート供給装置SSから1枚のシートSが供給され、コンピュータからの信号によりプリンタPによりシートSに対し印刷層3の印刷が行われる。印刷が終了した印刷済シート1は、コンピュータからの信号により位置決めを行いながらシート積層装置Lに積層され、コンピュータからの信号により必要な枚数だけ印刷しては積層が反復される。コンピュータからの信号により、全ての印刷が終わりシートの積層が完了すると、排出装置Rによりシート積層装置Lから印刷済シート積層体13が排出される。この実施形態では、前記印刷済シート積層体13が積層型X線グリッド14である。
図9は、本発明においてプレートの無い積層型X線グリッドの製造工程のフロー図である。この製造工程フロー図は、図8の積層型X線グリッド製造装置Eの製法プログラムのフロー図である。
ステップS1により、積層型X線グリッド製造装置Eが起動されたかどうかが判定され、起動された場合(Y)にはステップS2により、製法プログラムである印刷ソフトが起動されたかどうかが判定される。印刷ソフトが起動(Y)された場合(Y)には、ステップS3によりシート供給装置SSがシートSを供給したかどうかが判定され、シートが供給された場合(Y)には、ステップS4によりプリンタPによりシート印刷されたかどうかが判定される。次に、シート印刷がされた場合(Y)には、ステップS5により、シート積層装置Lが印刷済シート1を位置決めして積層したかどうかが判定され、位置決め積層した場合(Y)には、ステップS6により積層枚数を完了したかどうかが判定され、完了していない場合(N)にはステップS3に帰還し、ステップS3〜ステップS6が積層枚数分だけ反復される。積層枚数を完了した場合(Y)には、ステップS7により、印刷済シート積層体13が固定されたかどうかが判定され、固定された場合(Y)には、ステップS8により排出装置Rを介して印刷済シート積層体13が排出されたかどうかが判定される。排出された場合(Y)には、積層型X線グリッド14の製造が完了する。
図10は、本発明において上下面にプレートを有する積層型X線グリッドの製造装置のブロック図である。この実施形態による積層型X線グリッド製造装置Eは、図8の製造装置Eにプレート供給装置PSが付設されただけであり、その結果、完成される積層型X線グリッド14は、印刷済シート積層体13を上側プレート20と下側プレート18で狭着した構造体になっている点が図8と異なっている。従って、図8と異なっている点だけを以下に説明する。
コンピュータCはまずプレート供給装置PSに信号を出力して、プレート積層装置Lに下側プレート18を供給し、その後下側プレート18の上に、図8の各装置によりシートSに印刷・積層を繰り返して印刷済シート積層体13を積層し、最後にコンピュータCはプレート供給装置PSに信号を出力して、プレート積層装置Lに上側プレート20を供給して、本形態のプレート狭着構造の積層型X線グリッド14を完成して排出する。他の各装置の作用効果は図8で説明したものと同一であり、ここでは説明を省略する。
図11は、本発明においてプレートを有する積層型X線グリッドの製造工程のフロー図である。この製造工程フロー図は、図10の積層型X線グリッド製造装置Eの製法プログラムのフロー図である。
ステップS11により、積層型X線グリッド製造装置Eが起動されたかどうかが判定され、起動された場合(Y)にはステップS12により、製法プログラムである印刷ソフトが起動されたかどうかが判定される。印刷ソフトが起動(Y)された場合(Y)には、ステップS13により、プレート供給装置PSにより下側プレート18がプレート積層装置Lに積層されたかどうかが判定される。下側プレート18が積層された場合(Y)には、ステップS14によりシート供給装置SSがシートSを供給したかどうかが判定され、シートが供給された場合(Y)には、ステップS15によりプリンタPによりシート印刷されたかどうかが判定される。次に、シート印刷がされた場合(Y)には、ステップS16により、シート積層装置Lが印刷済シート1を位置決めして積層したかどうかが判定され、位置決め積層した場合(Y)には、ステップS17により積層枚数を完了したかどうかが判定され、完了していない場合(N)にはステップS14に帰還し、ステップS14〜ステップS17が積層枚数分だけ反復される。
積層枚数を完了した場合(Y)には、ステップS18により、プレート供給装置PSにより上側プレート20がプレート積層装置Lに積層されたかどうかが判定される。上側プレート20が積層された場合(Y)には、ステップS19により、下側プレート13と印刷済シート積層体13と上側プレート20の積層体全体が固定されたかどうかが判定され、固定された場合(Y)には、ステップS20により排出装置Rが印刷済シート積層体13を排出したかどうかが判定される。排出された場合(Y)には、積層型X線グリッド14の製造が完了する。
本発明は、上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含するものであることは云うまでもない。
本発明者等は誠意研究した結果、X線吸収剤塗着層と空隙層からなる印刷層をシートの上に印刷形成し、この印刷済シートを複数枚積層して積層型X線グリッドを構成することに成功した。シートと印刷層を交互に積層することによって、構造体全体の強度を増し、しかも複数の印刷層がシートを介して交互に重なることによりX線吸収部とX線透過部を構成しているから、構造体自体の脆性を解消し、高耐久性のある積層型X線グリッドを提供することに成功したものである。従って、新規構造のX線グリッドをX線利用技術分野に提供して、X線を利用した医療技術分野や非破壊検査技術分野などに大きく貢献できるものである。
1 印刷済シート
1a 位置決めシート孔
2 シート
3 印刷層
4 X線吸収剤塗着層
4a 塗着層端
5 空隙層
5a 空隙層端
7 ノズル
8 ドロップ
9 インクジェットプリンタ
10 X線吸収部
11 X線吸収部延長線
12 X線透過部
12a 空隙層端連結線
13 印刷済シート積層体
14 積層型X線グリッド
15 X線透過部延長線
16 焦点
17a 一部分
17 部分拡大部
18 下側プレート
19 位置決めポール
20 上側プレート
21 位置決め孔
23 X線源
24 1次X線
25 人体
26 散乱X線
27 受感部(X線フィルム、X線検出器)
113 X線透過部延長線
110 X線吸収部
112 X線透過部
113 X線透過部延長線
114 X線グリッド
210 箔体挿入台
203 第1フック
213 固定具
202 金属箔
212a 溝
211a 溝
211 櫛型プレート
212 櫛型プレート
204 第2フック
216 牽引フック
215 牽引具
215a 基軸
215b 弾性体
214 基底
203b 第1突起
204b 第2突起
E 積層型X線グリッド製造装置
I 入力装置
C コンピュータ
O 出力装置
M メモリ
SS シート供給装置
S シート
P プリンタ
L シート積層装置
R 排出装置
PS プレート供給装置

Claims (14)

  1. X線透過性を有するシートの上面にX線吸収剤塗着層と空隙層からなる所定パターンの印刷層が形成された印刷済シートを単位層とし、複数枚の前記印刷済シートがシートと印刷層が積層方向に交互に配置されるように積層された印刷済シート積層体から構成され、シートを挟んで上下に対向して積層される複数のX線吸収剤塗着層によりX線吸収部が形成され、シートを挟んで上下に対向して積層される複数の空隙層によりX線透過部が形成され、
    前記印刷済シート積層体の最上面にX線透過性を有する上側プレートが配置され、前記印刷済シート積層体の最下面にX線透過性を有する下側プレートが配置され、前記印刷済シートの一枚一枚の全てに位置決めシート孔が透孔されていて、下側プレートにも左右の下側角部に位置決めポールが突設され、前記位置決めシート孔を前記位置決めポールに挿通させることにより、印刷済シートの位置決めが自動的になされ、
    前記印刷済シート積層体の厚みが積層型X線グリッドの厚みに相当し、印刷層が乾燥して固体化しても、印刷層はシートに固く結合し、印刷層が剥離したり、崩壊する危険性はなく、外力に対し多数枚のシートが柔軟に対応することを特徴とする積層型X線グリッド。
  2. 前記上側プレートと前記下側プレートは、中央を開口した四角形枠体である請求項1に記載の積層型X線グリッド。
  3. 前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が一つの焦点に集中するように構成されて集束グリッドとして使用される請求項1又は2に記載の積層型X線グリッド。
  4. 前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が相互に平行に構成されて平行グリッドとして使用される請求項1又は2に記載の積層型X線グリッド。
  5. 前記X線吸収剤塗着層がX線を吸収する金属から形成された金属粉体を主成分とする印刷用インク又は印刷用トナーの塗着層である請求項1〜4のいずれかに記載の積層型X線グリッド。
  6. X線透過性を有するシートを供給するシート供給装置と、供給された前記シートにX線吸収剤塗着層と空隙層からなる所定パターンの印刷層を印刷して印刷済シートを作成するプリンタと、作成された前記印刷済シートを位置決めしながら次々に積層して印刷済シート積層体を完成するシート積層装置と、前記印刷済シート積層体を積層型X線グリッドとして前記シート積層装置から排出する積層体排出装置を有し、
    前記積層型X線グリッドは、前記印刷済シート積層体の最上面にX線透過性を有する上側プレートが配置され、前記印刷済シート積層体の最下面にX線透過性を有する下側プレートが配置され、前記印刷済シートの一枚一枚の全てに位置決めシート孔が透孔されていて、下側プレートにも左右の下側角部に位置決めポールが突設され、前記位置決めシート孔を前記位置決めポールに挿通させることにより、印刷済シートの位置決めが自動的になされ、
    前記印刷済シート積層体の厚みが積層型X線グリッドの厚みに相当し、印刷層が乾燥して固体化しても、印刷層はシートに固く結合し、印刷層が剥離したり、崩壊する危険性はなく、外力に対し多数枚のシートが柔軟に対応することを特徴とする積層型X線グリッドの製造装置。
  7. 最初に前記シート積層装置にX線透過性を有する下側プレートを供給し、前記下側プレートの上に前記印刷済シート積層体を積層した後に、最後にX線透過性を有する上側プレートを前記印刷済シート積層体の最上面に供給して積層型X線グリッドを完成するプレート供給装置を有し、前記積層体排出装置により前記積層型X線グリッドを前記シート積層装置から排出する請求項6に記載の積層型X線グリッドの製造装置。
  8. 製法プログラムを保存するメモリを配置し、前記プログラムに従って信号を送信するコンピュータを設け、前記コンピュータの信号により前記製造装置を駆動する請求項6又は7に記載の積層型X線グリッドの製造装置。
  9. X線透過性を有するシートの上面にX線吸収剤塗着層と空隙層からなる所定パターンの印刷層を形成して印刷済シートを作成し、複数枚の前記印刷済シートを位置決めしながらシートと印刷層が積層方向に交互に配置されるように積層して印刷済シート積層体を形成し、シートを挟んで上下に対向して積層される複数のX線吸収剤塗着層によりX線吸収部を形成し、シートを挟んで上下に対向して積層される複数の空隙層によりX線透過部を形成し、
    X線透過性を有する下側プレートを配置し、前記下側プレートの上面に前記印刷済シート積層体を形成し、前記印刷済シート積層体の最上面にX線透過性を有する上側プレートを配置する積層型X線グリッドの製法であり、
    前記積層型X線グリッドは、前記印刷済シートの一枚一枚の全てに位置決めシート孔が透孔されていて、下側プレートにも左右の下側角部に位置決めポールが突設され、前記位置決めシート孔を前記位置決めポールに挿通させることにより、印刷済シートの位置決めが自動的になされ、
    前記印刷済シート積層体の厚みが積層型X線グリッドの厚みに相当し、印刷層が乾燥して固体化しても、印刷層はシートに固く結合し、印刷層が剥離したり、崩壊する危険性はなく、外力に対し多数枚のシートが柔軟に対応することを特徴とする積層型X線グリッドの製法。
  10. 前記上側プレートと前記下側プレートは、中央を開口した四角形枠体である請求項9に記載の積層型X線グリッドの製法。
  11. 前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が一つの焦点に集中するように前記印刷層を形成し、前記積層型X線グリッドを集束グリッドとして形成する請求項9又は10に記載の積層型X線グリッドの製法。
  12. 前記印刷済シート積層体に存在する前記X線透過部の周壁の積層方向への延長線が相互に平行になるように前記印刷層を形成し、前記積層型X線グリッドを平行グリッドとして形成する請求項9又は10に記載の積層型X線グリッドの製法。
  13. 前記X線吸収剤塗着層がX線吸収性を有する金属から形成された金属粉体を主成分とする印刷用インク又は印刷用トナーの塗着層である請求項9〜12のいずれかに記載の積層型X線グリッドの製法。
  14. 製法プログラムを保存するメモリを配置し、前記プログラムに従って信号を送信するコンピュータを設け、前記コンピュータの信号により前記製法の手順を進行させる請求項9〜13のいずれかに記載の積層型X線グリッドの製法。
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