JP6447737B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

関連出願への相互参照
本出願は、2015年9月4日に出願された日本出願番号2015−174831号に基づくものであって、ここにその記載内容を援用する。
本開示は、車室内を空調する車両用空調装置に関する。
従来、車室内の前方に配置されたフロント空調ユニットから送風ダクトを通じてシートへ空調空気を供給し、シートの表面から空調空気を吹き出す車両用シート空調装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の車両用シート空調装置は、シートにおける乗員に接する接触部位の表面から空調空気を吹き出す構成となっている。
特開平11−28928号公報
ところで、特許文献1の如く、シートにおける乗員に接する接触部位の表面から空調空気を吹き出すシート空調ユニットは、空調の即効性の向上を図ることができるものの、空調の有効範囲が局所的となってしまう。このため、乗員の局所部位が過度に冷却又は加熱されることで、却って、乗員の快適性を害してしまうことが懸念される。
本開示は、シート空調ユニットにおける空調の即効性を図りつつ、乗員の快適性の向上を図ることが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
本開示の1つの観点によれば、車室内を空調する車両用空調装置は、
車室内へ向けて空気を送風する室内側送風機、室内側送風機により送風された送風空気の温度を調整する温度調整部を含んで構成される室内空調ユニットと、
シートに形成されたシート通風路に空気を送風するシート側送風機、室内空調ユニットで温度調整された空気の少なくとも一部をシート側送風機の空気吸込側に導く送風ダクトを含んで構成されるシート空調ユニットと、を備える。
そして、シートには、シート通風路を流れる空気を吹き出す複数のシート側吹出部が形成されている。複数のシート側吹出部は、シートにおける乗員がシートに着座した際に接する接触部位の表面に形成された接触側吹出部、シートにおける乗員の膝下の部位に対向する対向部位に形成された膝下側吹出部を含んで構成されている。室内空調ユニットは、車室外空気を吸い込む外気吸込口、および車室内空気を吸い込む内気吸込口が形成されると共に、外気吸込口から導入する車室外空気の導入量と内気吸込口から導入する車室内空気の導入量との割合を調整する割合調整部を有する内外気切替箱を含んで構成されている。そして、膝下側吹出部は、内外気切替箱よりも車両後方側に形成されると共に、車両前方側に向かって空気を吹き出すように構成されている。さらに、室内側送風機およびシート側送風機の双方を作動させて車室内を空調するシート空調運転、シート側送風機を停止させた状態で室内側送風機を作動させて車室内を空調する非シート空調運転を切り替えるシート空調切替部と、割合調整部を制御して外気吸込口および内気吸込口のうち内気吸込口から車室内空気を導入する内気モード、外気吸込口および内気吸込口のうち外気吸込口から車室外空気を導入する外気モード、外気吸込口および内気吸込口の双方から車室内空気および車室外空気を導入する内外気モードを切り替える吸込モード切替部と、を備える。室内空調ユニットは、内外気切替箱から導入された空気を独立して流通させる第1空気通路および第2空気通路が形成された空調ケースと、を含んで構成されている。空調ケースには、第2空気通路の空気流れ下流側に送風ダクトに連通するシート連通部が形成されている。外気モードは、第1空気通路および第2空気通路の双方に車室外空気を導入する吸込モードであり、内気モードは、第1空気通路および第2空気通路の双方に車室内空気を導入する吸込モードであり、内外気モードは、第1空気通路に車室外空気を導入し、第2空気通路に車室内空気を導入する吸込モードである。吸込モード切替部は、シート空調運転により乗員を暖める場合に内外気モードとなるように割合調整部を制御し、シート空調運転により乗員を冷却する場合に内気モードとなるように割合調整部を制御する。
これによれば、室内空調ユニットで温度調整された空気を、シート空調ユニットによってシートの接触側吹出部から吹き出す構成としているので、空調の即効性の向上を図ることができる。
さらに、車両用空調装置は、室内空調ユニットで温度調整された空気を、シート空調ユニットによってシートの膝下側吹出部から吹き出す構成となっている。このため、接触側吹出部だけがシートに形成された構成に比べて、空調の有効範囲を拡大させることができる。これにより、乗員の局所部位が過度に冷却又は加熱されてしまうことを抑えることができるので、乗員の快適性の向上を図ることができる。
ここで、車室内における乗員の膝下側の空間は、冷気が滞留しやすい空間である。このため、膝下側吹出部から室内空調ユニットで温度調整された空気を吹き出すことで、車室内における乗員の膝下側の空間における冷気の滞留を抑えることができる。これにより、温度差が縮小された快適な車室内環境を実現することが可能となる。
第1実施形態の車両用空調装置の概略構成図である。 図1に示す室内空調ユニットの概略構成図である。 第1実施形態の車両用空調装置の制御装置を示すブロック図である。 第2実施形態の車両用空調装置の制御装置が実行する吸込モード決定処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態の車両用空調装置において、シート空調運転により乗員を冷却する場合の空気の流れを示す概略構成図である。 第1実施形態の車両用空調装置において、シート空調運転により乗員を暖める場合の空気の流れを示す概略構成図である。 第2実施形態の車両用空調装置の概略構成図である。 第2実施形態の車両用空調装置の制御装置が実行する膝下開閉ドアの制御処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態の車両用空調装置のシート空調運転の作動開始時の空気の流れを示す概略構成図である。 第2実施形態の車両用空調装置のシート空調運転の作動開始から所定時間経過後の空気の流れを示す概略構成図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。
また、各実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。
以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。本実施形態の車両用空調装置1は、内燃機関EGから車両走行用の駆動力を得る車両に適用され、内燃機関EGの冷却水を熱源として車室内を空調する装置である。図1に示すように、車両用空調装置1は、主たる構成要素として、室内空調ユニット10、シート空調ユニット50、制御装置100を備えている。
まず、室内空調ユニット10は、車室内最前部のインストルメントパネルIPの内側に配置されている。図2に示すように、室内空調ユニット10は、その外殻を構成する空調ケース11の内部に室内側送風機13、蒸発器14、ヒータコア15等が収容されている。
空調ケース11は、その内部に車室内に送風される送風空気の空気通路を形成している。本実施形態の空調ケース11には、その内部に形成された空気通路を上方側の第1空気通路11bと下方側の第2空気通路11cの2つの空気通路に仕切る仕切板11aが配置されている。第1空気通路11bおよび第2空気通路11cは、仕切板11aによって、後述する内外気切替箱12から導入された空気を独立して流通させる空気通路となっている。
空調ケース11の空気流れ最上流側には、車室内空気(以下、内気と呼ぶ)および車室外空気(以下、外気と呼ぶ。)を切り替え導入する内外気切替箱12が配置されている。内外気切替箱12は、空調ケース11内に外気を導入する外気吸込口12a、および空調ケース11内に内気を導入する内気吸込口12bが形成されている。
ここで、図1に示すように、外気吸込口12aには、車室外に連通する外気導入ダクト9が接続されている。外気吸込口12aには、外気導入ダクト9を介して外気が導入される。
また、内気吸込口12bは、インストルメントパネルIPの内部において、車室内の下方側空間と連通するように開口している。内気吸込口12bは、内気が導入されるように、インストルメントパネルIPと室内空調ユニット10との間に形成される隙間を介して車室内に連通している。なお、インストルメントパネルIPの内部空間と内燃機関EG等を収容する空間とは、図示しない断熱性を有する隔壁部によって仕切られている。
図2に戻り、内外気切替箱12には、制御装置100からの制御信号に応じて外気吸込口12aおよび内気吸込口12bの開口面積を調整する内外気切替ドア12cが配置されている。本実施形態では、内外気切替ドア12cが、外気吸込口12aから導入する外気の導入量と内気吸込口12bから導入する内気の導入量との割合を調整する割合調整部を構成している。
本実施形態の室内空調ユニット10は、後述する制御装置100による内外気切替ドア12cの制御によって、外気モード、内気モード、および内外気モードといった3つの吸込モードが切替可能となっている。
外気モードは、外気吸込口12aおよび内気吸込口12bのうち外気吸込口12aから外気を導入する吸込モードである。具体的には、外気モードは、内気吸込口12bを閉鎖する位置に内外気切替ドア12cを設定し、第1空気通路11bおよび第2空気通路11cの双方に外気を導入する吸込モードである。
内気モードは、外気吸込口12aおよび内気吸込口12bのうち内気吸込口12bから内気を導入する吸込モードである。具体的には、内気モードは、外気吸込口12aを閉鎖する位置に内外気切替ドア12cを設定し、第1空気通路11bおよび第2空気通路11cの双方に内気を導入する吸込モードである。
内外気モードは、外気吸込口12aおよび内気吸込口12bの双方から内気および外気を導入する吸込モードである。具体的には、内外気モードは、外気吸込口12aおよび内気吸込口12bの双方を開放する位置に内外気切替ドア12cを設定し、第1空気通路11bに外気を導入し、第2空気通路11cに内気を導入する吸込モードである。
内外気切替箱12の空気流れ下流側には、室内側送風機13が配置されている。室内側送風機13は、内外気切替箱12を介して吸い込んだ空気を車室内へ向けて送風する送風機である。
本実施形態の室内側送風機13は、第1空気通路11bに配置された第1ファン131、および第2空気通路11cに配置された第2ファン132を、図示しない共通のモータにて駆動する電動送風機で構成されている。本実施形態の室内側送風機13は、制御装置100からの制御信号に応じて回転数を変更可能に構成されている。なお、室内側送風機13のファンとしては、遠心式ファン、軸流ファン、クロスフローファン等を採用することができる。
室内側送風機13の空気流れ下流側には、蒸発器14が配置されている。蒸発器14は、内部を流通する冷媒と室内側送風機13から送風された送風空気とを熱交換させて、当該送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。具体的には、蒸発器14は、圧縮機31、凝縮器32、気液分離器33および膨張弁34等とともに、蒸気圧縮式の冷凍サイクル30を構成している。
圧縮機31は、冷凍サイクル30において冷媒を吸入し、圧縮して吐出するものである。本実施形態の圧縮機31は、内燃機関EGからの駆動力が伝達されることで駆動するように構成されている。圧縮機31は、制御装置100からの制御信号に応じて、内燃機関EGからの駆動力が伝達される駆動状態と、駆動力が伝達されない停止状態とに変更される。なお、圧縮機31は、電動圧縮機で構成されていてもよい。
凝縮器32は、内部を流通する冷媒と外気とを熱交換させることにより、圧縮機31から吐出された冷媒を凝縮させる室外熱交換器である。気液分離器33は、凝縮器32で凝縮された冷媒の気液を分離して余剰冷媒を蓄えるとともに、液相冷媒を下流側に流すレシーバである。膨張弁34は、気液分離器33から流出した液相冷媒を減圧膨張させる減圧機構である。蒸発器14は、膨張弁34で減圧膨張された冷媒を蒸発させて、冷媒に吸熱作用を発揮させる熱交換器である。
本実施形態の蒸発器14は、仕切板11aに設けられた貫通穴を貫通するように配置されている。そして、蒸発器14は、その上方側の部位が第1空気通路11bに位置付けられ、下方側の部位が第2空気通路11cに位置付けられている。本実施形態では、蒸発器14の上方側の部位で第1空気通路11bを流通する空気が冷却され、蒸発器14の下方側の部位で第2空気通路11cを流通する空気が冷却される。
また、空調ケース11内の蒸発器14の空気流れ下流側には、ヒータコア15が配置されている。ヒータコア15は、内燃機関EGを冷却する冷却水と蒸発器14を通過した後の送風空気とを熱交換させて、送風空気を加熱する加熱用熱交換器である。
具体的には、ヒータコア15と内燃機関EGとは、冷却水配管41によって接続されて、ヒータコア15とエンジンEGとの間を冷却水が循環する冷却水回路40が構成されている。そして、冷却水回路40には、冷却水を循環させるための冷却水ポンプ42が配置されている。冷却水ポンプ42は、制御装置100から出力される制御信号によって回転数が制御される電動ポンプで構成されている。
本実施形態のヒータコア15は、仕切板11aに設けられた貫通穴を貫通するように配置されている。そして、ヒータコア15は、その上方側の部位が第1空気通路11bに位置付けられ、下方側の部位が第2空気通路11cに位置付けられている。本実施形態では、ヒータコア15の上方側の部位で第1空気通路11bを流通する空気が加熱され、ヒータコア15の下方側の部位で第2空気通路11cを流通する空気が加熱される。
ここで、第1空気通路11bのヒータコア15の上方側には、蒸発器14の上方側の部位を通過した空気をヒータコア15の上方側の部位を迂回して流す第1バイパス通路161が設定されている。なお、第1バイパス通路161を通過した空気は、第1空気通路11bにおけるヒータコア15の空気流れ下流側の空間において、ヒータコア15にて加熱された空気と合流するようになっている。
また、第2空気通路11cのヒータコア15の下方側には、蒸発器14の下方側の部位を通過した空気をヒータコア15の下方側の部位を迂回して流す第2バイパス通路162が設定されている。なお、第2バイパス通路162を通過した空気は、第2空気通路11cにおけるヒータコア15の空気流れ下流側の空間において、ヒータコア15にて加熱された空気と合流するようになっている。
第1空気通路11bおよび第2空気通路11cにおける蒸発器14とヒータコア15との間には、第1エアミックスドア17および第2エアミックスドア18が配置されている。
第1エアミックスドア17は、蒸発器14通過後の空気のうち、ヒータコア15の上方側の部位を通過する送風空気量と第1バイパス通路161を通過する送風空気量との流量割合を調整する部材である。
また、第2エアミックスドア18は、蒸発器14通過後の空気のうち、ヒータコア15の下方側の部位を通過する送風空気量と第2バイパス通路162を通過する送風空気量との流量割合を調整する部材である。本実施形態の各エアミックスドア17、18は、制御装置100から出力される制御信号によって、それぞれが単独で制御できるように構成されている。
本実施形態の室内空調ユニット10は、蒸発器14、ヒータコア15、第1エアミックスドア17、第2エアミックスドア18により送風空気の温度が調整可能となっている。従って、本実施形態では、蒸発器14、ヒータコア15、第1エアミックスドア17、第2エアミックスドア18が、室内空調ユニット10において、室内側送風機13から送風された送風空気の温度を調整する温度調整部を構成している。
ここで、本実施形態では、仕切板11aにおけるヒータコア15の空気流れ下流側の部位に表裏を貫通する連通穴が形成されると共に、この連通穴を開閉する開閉ドア11dが配置されている。開閉ドア11dは、制御装置100から出力される制御信号によって、その作動が制御される。本実施形態の開閉ドア11dは、吸込モードが内外気モードに設定されている際に連通穴を閉鎖し、その他の吸込モード時に連通穴を開放するように制御される。
空調ケース11の空気流れ最下流部には、空調ケース11内で温度調整された空気を吹き出す第1〜第4吹出開口部19a〜19dが設けられている。
第1吹出開口部19aは、車両前面の窓ガラスWの内側に向けて空気を吹き出す開口部である。第2吹出開口部19bは、車室内の乗員の上半身に向けて空気を吹き出す開口部である。第3吹出開口部19cは、乗員の足元に空気を吹き出す開口部である。第4吹出開口部19dは、シート空調ユニット50の送風ダクト52に空気を吹き出す開口部である。
本実施形態の第1吹出開口部19aおよび第2吹出開口部19bは、第1空気通路11bの空気流れ最下流部に設けられている。また、本実施形態の第3吹出開口部19cおよび第4吹出開口部19dは、第2空気通路11cの空気流れ最下流部に設けられている。本実施形態では、第4吹出開口部19dが、第2空気通路11cの空気流れ下流側において後述するシート空調ユニット50の送風ダクト52に連通するシート連通部を構成している。
また、各吹出開口部19a〜19dの空気流れ上流側には、開口面積を調整する第1〜第4モードドア20a〜20dが配置されている。各モードドア20a〜20dは、吹出モードを切り替える吹出モード切替部を構成している。各モードドア20a〜20dは、制御装置100から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
本実施形態では、各モードドア20a〜20dによって切り替えられる車室内への空気の吹出モードとして、フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、およびシート吹出モードがある。
フェイスモードは、第2吹出開口部19bを全開して、第2吹出開口部19bから乗員の上半身へ向けて空気を吹き出す吹出モードである。バイレベルモードは、第2吹出開口部19bと第3吹出開口部19cの両方を開口して、第2吹出開口部19bと第3吹出開口部19cの双方から乗員の上半身と下半身へ向けて空気を吹き出す吹出モードである。フットモードは、第3吹出開口部19cを全開するとともに第1吹出開口部19aを小開度だけ開口して、第3吹出開口部19cから主に空気を吹き出す吹出モードである。
シート吹出モードは、第4吹出開口部19dを全開して、第4吹出開口部19dから送風ダクト52側へ空気を吹き出す吹出モードである。本実施形態のシート吹出モードは、車室内の冷房時に第2吹出開口部19bを開口して、第2吹出開口部19bから乗員の上半身へ向けて空気を吹き出すようになっている。また、本実施形態のシート吹出モードは、暖房時に第1吹出開口部19aおよび第3吹出開口部19cを開口し、第1吹出開口部19aから車両前方の窓Wへ空気を吹き出すと共に、第3吹出開口部19cから乗員の下半身へ空気を吹き出すようになっている。
本実施形態では、吸込モードが内外気モードに設定され、吹出モードがフットモードに設定されている場合、第1空気通路11bへ導入された外気が第1吹出開口部19aを介して車室内の上方側へ吹き出される。そして、第2空気通路11cへ導入された内気が第3吹出開口部19cを介して車室内の下方側へ吹き出される。
また、本実施形態では、吸込モードが内外気モードに設定され、吹出モードがバイレベルモードに設定されている場合、第1空気通路11bへ導入された外気が第2吹出開口部19bを介して車室内の上方側へ吹き出される。そして、第2空気通路11cへ導入された内気が第3吹出開口部19cを介して車室内の下方側へ吹き出される。
さらに、本実施形態では、吸込モードが内外気モードに設定され、吹出モードがシート吹出モードに設定されている場合、第1空気通路11bへ導入された外気が第1吹出開口部19aおよび第2吹出開口部19bの一方から車室内の上方側へ吹き出される。そして、第2空気通路11cへ導入された内気が第4吹出開口部19dを介して送風ダクト52側に吹き出される。
このように、本実施形態では、吸込モードが内外気モードに設定され、吹出モードがフットモード、バイレベルモード、シート吹出モードの何れかに設定されている際に、内外気二層流モードとなる。
次に、シート空調ユニット50について説明する。図1に示すように、シート空調ユニット50は、室内空調ユニット10で温度調整された空気をシート2の表面から吹き出すことで、乗員に快適性を付与する空調ユニットである。シート空調ユニット50は、車両の前方に配置されたシート2に対して取り付けられている。シート2は、乗員の下半身を支えるシートクッション部3と、乗員の上半身を支えるシートバック部4を有している。
シート2には、乗員側に向けて空気を吹き出すシート側吹出部として、座面吹出部6a、背面吹出部6b、膝下吹出部6cが設けられている。以下、各吹出部6a〜6cについて説明する。
まず、座面吹出部6aは、シートクッション部3の表面から乗員の臀部や大腿部に向けて空気を吹き出す吹出部である。本実施形態の座面吹出部6aは、シートクッション部3の上面に形成された図示しない複数の微細孔で構成されている。
続いて、背面吹出部6bは、シートバック部4の表面から乗員の腰や背中に向けて空気を吹き出す吹出部である。本実施形態の背面吹出部6bは、シートバック部4の前面に形成された図示しない複数の微細孔で構成されている。
座面吹出部6aおよび背面吹出部6bは、シート2における乗員がシート2に着座した際に接する接触部位の表面に形成されている。従って、本実施形態では、座面吹出部6aおよび背面吹出部6bが、シート2における乗員がシート2に着座した際に接する接触部位の表面に形成された接触側吹出部を構成している。
続いて、膝下吹出部6cは、シートクッション部3から乗員の膝下に向けて空気を吹き出す吹出部である。膝下吹出部6cは、シートクッション部3における乗員の膝下の部位、例えば、ふくらはぎに対向する前面部位に形成されている。従って、本実施形態では、膝下吹出部6cが、シート2における乗員の膝下の部位に対向する対向部位に形成された膝下側吹出部を構成している。
具体的には、本実施形態の膝下吹出部6cは、内外気切替箱12よりも車両後方側に形成されていると共に、車両前方側、すなわち内外気切替箱12側に向かって空気を吹き出すように、シートクッション部3の前面に形成された開口部で構成されている。膝下吹出部6cは、複数の微細孔、単一の開口孔、複数の開口孔等で構成することができる。膝下吹出部6cは、矩形状、円形状、楕円形状等の開口形状とすることができる。
また、シート2の内部には、シート空調ユニット50から供給される空気をシート2に形成された座面吹出部6a、背面吹出部6b、膝下吹出部6cに導くシート通風路5が形成されている。
本実施形態のシート通風路5は、座面吹出部6a、背面吹出部6b、膝下吹出部6cそれぞれから空気が吹き出されるように、シート2の内部で枝分かれしている。具体的には、シート通風路5は、シート2の内部で、座面吹出部6aに空気を導く第1通風路5a、背面吹出部6bに空気を導く第2通風路5b、膝下吹出部6cに空気を導く第3通風路5cに枝分かれしている。
シート通風路5の空気流れ最上流部には、シート空調ユニット50に接続する接続ダクト7が配置されている。接続ダクト7は、一端側がシート通風路5の空気流入口側に接続され、他端側がシート空調ユニット50のシート側送風機51の空気流出口側に接続されている。接続ダクト7は、シート2と床8との間に配置されている。接続ダクト7は、上下方向や前後方向へのシート位置の移動に対応可能なように、蛇腹状のダクトで構成されている。なお、接続ダクト7としては、可撓性を有するダクトであれば、蛇腹状のダクト以外のダクトを採用してもよい。
シート空調ユニット50は、シート2に形成されたシート通風路5に空気を送風するシート側送風機51、室内空調ユニット10で温度調整された空気の少なくとも一部をシート側送風機51の空気吸込側に導く送風ダクト52を含んでいる。
シート側送風機51は、シート2の下面に対向する床8の下に配置されている。シート側送風機51は、送風ダクト52側から吸い込んだ空気を、接続ダクト7を介してシート通風路5側へ吹き出す。
本実施形態のシート側送風機51は、制御装置100からの制御信号に応じて回転数を変更可能な電動送風機で構成されている。なお、シート側送風機51のファンとしては、遠心式ファン、軸流ファン、クロスフローファン等を採用することができる。
送風ダクト52は、シート側送風機51と同様に、車両の床8に配置されている。送風ダクト52は、一端側が室内空調ユニット10に設けられた第4吹出開口部19dに接続され、他端側がシート側送風機51の空気吸込側に接続されている。
ここで、本実施形態では、第1通風路5aおよび第2通風路5bが、シート側送風機51の空気吹出側から接触側吹出部を構成する座面吹出部6aおよび背面吹出部6bに至る接触側通風路を構成している。また、本実施形態では、第3通風路5cが、シート側送風機51の空気吹出側から膝下吹出部6cに至る膝下側通風路を構成している。
ところで、座面吹出部6aおよび背面吹出部6bは、乗員がシート2に着座した際に、その一部が乗員の身体で塞がれてしまう。これにより、接触側通風路を構成する第1通風路5aおよび第2通風路5bは、乗員がシート2に着座した際の通風抵抗が大きくなってしまう。
このため、例えば、乗員がシート2に着座していない場合の第1通風路5aおよび第2通風路5bの通風抵抗と第3通風路5cの通風抵抗とが同等であると、乗員がシート2に着座した際に第1通風路5aおよび第2通風路5bに空気が流れ難くなってしまう。このことは、空調の即効性に影響することから好ましくない。
そこで、本実施形態では、乗員がシート2に着座していない場合における第3通風路5cの通風抵抗が、第1通風路5aおよび第2通風路5bの通風抵抗よりも大きくなるように構成している。具体的には、本実施形態では、乗員がシート2に着座していない場合における第3通風路5cの通風抵抗が、第1通風路5aおよび第2通風路5bの通風抵抗よりも大きくなるように、第3通風路5cに抵抗体5dを配置している。抵抗体5dとしては、通気性を有するメッシュ状の素材で構成することができる。なお、第3通風路5cの通路断面積を第1通風路5aおよび第2通風路5bの通路断面積よりも小さくすることで、第3通風路5cの通風抵抗を第1通風路5aおよび第2通風路5bの通風抵抗よりも大きくしてもよい。
次に、図3を参照して、本実施形態の電気制御部である制御装置100について説明する。制御装置100は、空調用制御装置110、および駆動用制御装置120を有している。空調用制御装置110および駆動用制御装置120は、CPU、ROMおよびRAM等を含むマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。そして、空調用制御装置110および駆動用制御装置120は、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された各種機器の作動を制御する。なお、制御装置100の記憶部は、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。
まず、空調用制御装置110は、室内空調ユニット10およびシート空調ユニット50の作動を制御する装置である。空調用制御装置110の出力側には、室内空調ユニット10の構成機器である内外気切替ドア12c、室内側送風機13、各エアミックスドア17、18、第1〜第4モードドア20a〜20d等が接続されている。また、空調用制御装置110の出力側には、冷凍サイクル30の構成機器である圧縮機31、冷却水回路40の構成機器である冷却水ポンプ42、シート空調ユニット50の構成機器であるシート側送風機51等が接続されている。
空調用制御装置110の入力側には、内気温Trを検出する内気センサ111、外気温Tamを検出する外気センサ112、車室内の日射量Tsを検出する日射センサ113が接続されている。また、空調用制御装置110の入力側には、内燃機関EGから流出した冷却水の温度Twを検出する冷却水温度センサ114等の種々の空調制御用のセンサ群が接続されている。
さらに、空調用制御装置110の入力側には、インストルメントパネルIP付近に配置された操作パネル115が接続されている。操作パネル115には、各種操作スイッチとして、空調作動スイッチ115a、運転モードの切替スイッチ115b、車室内温度の設定スイッチ115c、シート空調ユニット50のシート作動スイッチ115d等が設けられている。
空調作動スイッチ115aは、室内側送風機13を作動させて室内空調ユニット10で車室内へ吹き出す空気の温度調整を実施するための要求信号を空調用制御装置110に出力するスイッチである。
シート作動スイッチ115dは、室内側送風機13およびシート側送風機51を作動させて室内空調ユニット10で温度調整された空気をシート2から吹き出すシート空調運転を実施するための要求信号を空調用制御装置110に出力するスイッチである。
例えば、車室内を空調する際にシート作動スイッチ115dがオンされていると、空調用制御装置110は、室内側送風機13およびシート側送風機51の双方を作動させてシート空調運転を実行する。
一方、車室内を空調する際にシート作動スイッチ115dがオフされていると、空調用制御装置110は、シート側送風機51を停止させた状態で室内側送風機13を作動させて、非シート空調運転を実行する。本実施形態では、シート作動スイッチ115dが、シート空調運転と非シート空調運転を切り替えるシート空調切替部として機能する。
続いて、駆動用制御装置120は、内燃機関EGの作動を制御する装置である。駆動用制御装置120の出力側には、図示しないが、内燃機関EGの駆動用の構成機器である内燃機関EGを始動させるスタータ、内燃機関EGに燃料を供給する燃料噴射弁の駆動回路等が接続されている。
また、駆動用制御装置120の入力側には、図示しないが、アクセルペダルの踏み込み量であるスロットル開度を検出するスロットル開度センサ、内燃機関EGの回転数を検出するエンジン回転数センサ等の種々のセンサ群が接続されている。
本実施形態の制御装置100は、空調用制御装置110および駆動用制御装置120が双方向に通信可能に接続されている。これにより、制御装置100は、空調用制御装置110および駆動用制御装置120の一方の装置に入力された検出信号あるいは操作信号に基づいて、他方の装置の出力側に接続された各種機器の作動を制御することが可能となっている。
例えば、制御装置100は、空調用制御装置110が駆動用制御装置120に対して内燃機関EGの運転効率の増減を要求する要求信号を出力することによって、内燃機関EGの運転効率を変化させることが可能となっている。
ここで、本実施形態の制御装置100は、その出力側に接続された制御対象となる各種機器を制御する制御部が一体に構成されたものである。そして、制御装置100は、制御対象となる各構成機器の作動を制御するハードウェアやソフトウェアが各構成機器の作動を制御する制御部として機能する。
例えば、本実施形態の制御装置100は、空調用制御装置110において、内外気切替ドア12cを制御して、吸込モードを外気モード、内気モード、内外気モードのいずれかに切り替える構成となっている。本実施形態では、制御装置100における吸込モードを切り替えるハードウェアやソフトウェアが吸込モード切替部100aを構成している。
次に、本実施形態の車両用空調装置1の基本的な作動について説明する。車両用空調装置1は、内燃機関EGの始動後、空調作動スイッチ115aがオンされると、制御装置100が各種構成機器を制御して車室内の空調運転を開始する。
本実施形態の車両用空調装置1は、運転モードの切替スイッチ115bが冷房モードに設定されている際に、制御装置100が各種構成機器を制御して、車室内を冷却する冷房運転を行う。
以下、制御装置100が実行する冷房モード時の各種構成機器の基本的な制御態様について説明する。まず、制御装置100は、冷凍サイクル30の圧縮機31を内燃機関EGからの駆動力が伝達される駆動状態に制御する。
また、制御装置100は、各種センサ群の検出信号および操作パネル115の操作信号に基づいて、目標吹出温度TAOを算出する。TAOは操作パネル115の設定スイッチ115cにより設定した設定温度Tsetに車室内温度に近づけるために必要な吹出空気温度である。具体的には、制御装置100は、設定スイッチ115cで設定された設定温度Tset、内気温Tr、外気温Tam、日射量Tsに基づいて、以下の数式F1を用いてTAOを算出する。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C…(F1)
なお、数式F1に示すKset、Kr、Kam、Ksは制御ゲインであり、Cは補正用の定数である。
そして、制御装置100は、TAOに基づいて、室内側送風機13の回転数、各エアミックスドア17、18の開度、圧縮機31の回転数等を決定し、決定した制御状態が得られるように各種機器に制御信号を出力する。
また、制御装置100は、シート作動スイッチ115dの操作信号に応じて、シート側送風機51の作動を決定する。具体的には、制御装置100は、シート作動スイッチ115dがオフされている場合にシート側送風機51を停止し、シート作動スイッチ115dがオンされている場合にシート側送風機51を作動させる。
続いて、制御装置100は、吸込モード決定処理を実行して室内空調ユニット10の内外気切替箱12内に空気を取り込む吸込モードを決定し、決定した制御状態が得られるように内外気切替ドア12cに制御信号を出力する。なお、吸込モード決定処理の詳細については後述する。
また、制御装置100は、TAOおよびシート作動スイッチ115dの操作信号に応じて吹出モードを決定し、決定した制御状態が得られるように各モードドア20a〜20dに制御信号を出力する。
制御装置100は、シート作動スイッチ115dがオフされている場合、TAOが低温域の場合にフェイスモードに設定し、低温域よりも高い中温域の場合にバイレベルモードに設定し、中温域よりも高い高温域の場合にフットモードに決定する。なお、TAOに基づく吹出モードの切り替えには、頻繁に吹出モードが変わらないように温度ヒステリシスを設けることが望ましい。
一方、制御装置100は、シート作動スイッチ115dがオンされている場合、送風ダクト52に空気を吹き出すシート吹出モードに決定する。すなわち、制御装置100は、シート作動スイッチ115dがオンされている場合、第2吹出開口部19bおよび第4吹出開口部19dを開口して、乗員の上半身側および送風ダクト52側へ向けて空気を吹き出す吹出モードに決定する。
制御装置100は、操作信号および検出信号の読込み→TAOの算出→新たな制御状態の決定→制御信号の出力といったルーチンを繰り返す。これにより、冷房運転時には、室内空調ユニット10において、室内側送風機13からの送風空気が蒸発器14で冷却される。そして、室内空調ユニット10で冷却された空気によって車室内の冷房が実現される。
次に、車両用空調装置1は、運転モードの切替スイッチ115bが暖房モードに設定されている際に、制御装置100が各種構成機器を制御して、車室内を暖める暖房運転を行う。
以下、制御装置100が実行する暖房モード時の各種構成機器の基本的な制御態様について説明する。まず、制御装置100は、ヒータコア15に対して内燃機関EGの冷却水が流入するように、冷却水ポンプ42を作動させる。
続いて、制御装置100は、冷房モード時と同様にTAOを算出する。そして、制御装置100は、TAOに基づいて、室内側送風機13の回転数、各エアミックスドア17、18の開度、圧縮機31の回転数等を決定し、決定した制御状態が得られるように各種機器に制御信号を出力する。
また、制御装置100は、シート作動スイッチ115dの操作信号に応じて、シート側送風機51の作動を決定する。具体的には、制御装置100は、シート作動スイッチ115dがオフされている場合にシート側送風機51を停止し、シート作動スイッチ115dがオンされている場合にシート側送風機51を作動させる。
続いて、制御装置100は、吸込モード決定処理を実行して室内空調ユニット10の内外気切替箱12内に空気を取り込む吸込モードを決定し、決定した制御状態が得られるように内外気切替ドア12cに制御信号を出力する。なお、吸込モード決定処理の詳細については後述する。
また、制御装置100は、TAOおよびシート作動スイッチ115dの操作信号に応じて吹出モードを決定し、決定した制御状態が得られるように各モードドア20a〜20dに制御信号を出力する。
制御装置100は、シート作動スイッチ115dがオフされている場合、TAOが低温域の場合にフェイスモードに設定し、低温域よりも高い中温域の場合にバイレベルモードに設定し、中温域よりも高い高温域の場合にフットモードに決定する。なお、TAOに基づく吹出モードの切り替えには、頻繁に吹出モードが変わらないように温度ヒステリシスを設けることが望ましい。
一方、制御装置100は、シート作動スイッチ115dがオンされている場合、送風ダクト52に空気を吹き出すシート吹出モードに決定する。すなわち、制御装置100は、シート作動スイッチ115dがオンされると、第1吹出開口部19a、第3吹出開口部19c、第4吹出開口部19dを開口し、車両前方の窓W、乗員の下半身側、送風ダクト52側へ向けて空気を吹き出す吹出モードに決定する。
制御装置100は、操作信号および検出信号の読込み→TAOの算出→新たな制御状態の決定→制御信号の出力といったルーチンを繰り返す。これにより、暖房運転時には、室内空調ユニット10において、室内側送風機13からの送風空気がヒータコア15で加熱される。そして、室内空調ユニット10で加熱された空気によって車室内の暖房が実現される。
次に、本実施形態の吸込モード決定処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。なお、図4は、制御装置100が実行する吸込モード決定処理の流れを示している。
図4に示すように、制御装置100は、まず、シート空調運転であるか否かを判定する(S10)。この判定処理では、シート作動スイッチ115dのオン・オフに基づいて判定する。すなわち、制御装置100は、シート作動スイッチ115dがオンされている場合にシート空調運転であると判定し、シート作動スイッチ115dがオフされている場合にシート空調運転でないと判定する。
ステップS10の判定処理の結果、シート空調運転でないと判定された場合、すなわち現在の空調運転が非シート空調運転である場合、制御装置100は、TAOに基づいて吸込モードを決定する(S12)。
例えば、制御装置100は、TAOが低温域の場合に内気モードに設定し、低温域よりも高い中温域の場合に内外気モードに設定し、中温域よりも高い高温域の場合に外気モードに設定する。TAOに基づく吸込モードの切り替えには、頻繁に吸込モードが変わらないように温度ヒステリシスを設けることが望ましい。
一方、ステップS10の判定処理の結果、シート空調運転であると判定された場合、制御装置100は、暖房運転であるか否かを判定する(S14)。この判定処理では、運転モードの切替スイッチ115bが暖房モードに設定されている場合に暖房運転であると判定し、運転モードの切替スイッチ115bが冷房モードに設定されている場合に暖房運転でないと判定する。
ステップS14の判定処理の結果、暖房運転でないと判定された場合、すなわち、現在の運転モードが冷房モードに設定されている場合、制御装置100は、吸込モードを内気モードに決定する(S16)。すなわち、制御装置100は、運転モードが冷房モードに設定された状態で、シート空調運転を実行する場合に、吸込モードを内気モードに決定する。
一方、ステップS14の判定処理の結果、暖房運転であると判定された場合、すなわち、現在の運転モードが暖房モードに設定されている場合、制御装置100は、吸込モードを内外気モードに決定する(S18)。すなわち、制御装置100は、運転モードが暖房モードに設定された状態で、シート空調運転を実行する場合に、吸込モードを内外気モードに決定する。
ここで、図5は、車室内の冷房時にシート空調運転を実行した際の空気の流れを示す図である。また、図6は、車室内の暖房時にシート空調運転を実行した際の空気の流れを示す図である。
本実施形態では、冷房時にシート空調運転を実行する場合、吸込モードが内気モードに設定されると共に、吹出モードが冷風を第2吹出開口部19bおよび第4吹出開口部19dから吹き出すシート吹出モードに設定される。
このため、冷房時にシート空調運転が実行されると、図5に示すように、室内空調ユニット10から乗員の上半身に向けて冷風が吹き出されると共に、冷風の一部が、送風ダクト52を介してシート側送風機51に吸い込まれる。そして、シート側送風機51に吸い込まれた冷風は、シート2内のシート通風路5を介して座面吹出部6a、背面吹出部6b、および膝下吹出部6cから吹き出される。これにより、乗員の大腿部、臀部、背中、および膝下に対して、冷風が直に供給されることで、乗員の身体全体が冷やされる。
また、膝下吹出部6cから吹き出された冷風は、車室内の下方側空間を介して再び内外気切替箱12の内気吸込口12bに吸込まれる。すなわち、膝下吹出部6cから吹き出した空気が内気吸込口12bに流れるといった循環気流が形成される。
一方、本実施形態では、暖房時にシート空調運転を実行する場合、吸込モードが内外気モードに設定されると共に、吹出モードが温風を第1吹出開口部19a、第3吹出開口部19c、および第4吹出開口部19dから吹き出すシート吹出モードに設定される。
このため、暖房時にシート空調運転が実行されると、図6に示すように、室内空調ユニット10から車両前方の窓Wに向けて湿度の低い乾いた温風が吹き出されると共に、室内空調ユニット10から乗員の下半身側に向けて温風が吹き出される。
さらに、室内空調ユニット10で温度調整された温風の一部が、送風ダクト52を介してシート側送風機51に吸い込まれる。そして、シート側送風機51に吸い込まれた温風は、シート2内のシート通風路5を介して座面吹出部6a、背面吹出部6b、および膝下吹出部6cから吹き出される。これにより、乗員の大腿部、臀部、背中、および膝下に対して、温風が直に供給されることで、乗員の身体全体が暖められる。
また、膝下吹出部6cから吹き出された温風は、車室内の下方側空間を介して再び内外気切替箱12の内気吸込口12bに吸込まれる。すなわち、膝下吹出部6cから吹き出した空気が内気吸込口12bに流れるといった循環気流が形成される。
以上説明した本実施形態の車両用空調装置1は、シート空調運転時に、室内空調ユニット10で温度調整された空気を、シート2の座面吹出部6aおよび背面吹出部6bから吹き出す構成となっている。このため、シート空調運転時には、室内空調ユニット10で温度調整された空気が、乗員の大腿部、臀部、背中に対して直に供給されることになるので、空調の即効性の向上を図ることができる。
また、本実施形態の車両用空調装置1は、シート空調運転時に、室内空調ユニット10で温度調整された空気をシート2の膝下吹出部6cから吹き出す構成となっている。このため、単に、座面吹出部6aおよび背面吹出部6bから空気を吹き出す構成に比べて、空調の有効範囲を拡大させることができる。これにより、乗員の局所部位が過度に冷却又は加熱されてしまうことを抑えて、乗員の快適性の向上を図ることができる。
このように、本実施形態の車両用空調装置1によれば、シート空調ユニット50における空調の即効性を図りつつ、乗員の快適性の向上を図ることが可能となる。
ここで、車室内における乗員の膝下側の空間は、乗員の膝上側の空間に比べて、冷気が滞留しやすい空間である。このため、本実施形態のように、膝下吹出部6cから室内空調ユニット10で温度調整された空気を吹き出すことで、乗員の膝下側の空間における冷気の滞留を抑えることができる。これにより、温度差が縮小された快適な車室内環境を実現することが可能となる。
また、本実施形態では、膝下吹出部6cを内外気切替箱12よりも車両後方側に位置するシートクッション部3の前面側に形成すると共に、車両前方側に向かって空気を吹き出す構成としている。これによれば、内気を吸い込む吸込モード時に、車室内における乗員の膝下側の空間で、膝下吹出部6cから吹き出した空気が内外気切替箱12の内気吸込口12bに流れるといった循環気流が形成されやすくなる。このような循環気流は、車室内における温度差の縮小に寄与するだけでなく、室内空調ユニット10の熱負荷を抑えることができるといった利点がある。
具体的には、本実施形態では、冷房時にシート空調運転を実行する場合、内気モードとなるように内外気切替ドア12cを制御する構成としている。これによれば、膝下吹出部6cから吹き出した冷風が内外気切替箱12の内気吸込口12bに流れるといった循環気流が形成されやすくなり、冷房時における室内空調ユニット10の熱負荷を抑えることができる。
また、本実施形態では、暖房時にシート空調運転を実行する場合、内外気モードとなるように内外気切替ドア12cを制御する構成としている。これによれば、膝下吹出部6cから吹き出した温風が内外気切替箱12の内気吸込口12bに流れるといった循環気流が形成されやすくなり、暖房時における室内空調ユニット10の熱負荷を抑えることができる。
ここで、暖房時には、外気よりも湿度の高い内気を循環させると、窓Wの曇りが発生しやすくなってしまう。これに対して、本実施形態では、暖房運転時に、室内空調ユニット10の第1空気通路11bを流れる外気を車両前方の窓W側に向けて吹き出す構成としているので、上述の課題を解消することが可能となっている。
ところで、乗員がシート2に着座した際には、座面吹出部6aおよび背面吹出部6bの一部が乗員の身体で塞がれてしまうことに起因して、シート通風路5における第1通風路5aおよび第2通風路5bの通風抵抗が大きくなってしまう。
そこで、本実施形態では、乗員がシート2に着座していない場合における第3通風路5cの通風抵抗が、第1通風路5aおよび第2通風路5bの通風抵抗よりも大きくなるように構成している。具体的には、本実施形態では、乗員がシート2に着座していない場合の第3通風路5cの通風抵抗が、第1通風路5aおよび第2通風路5bの通風抵抗よりも大きくなるように、第3通風路5cに抵抗体5dを配置している。これによれば、乗員がシート2に着座した際に、第3通風路5cに偏って空気が流れてしまうことを抑えることができるので、座面吹出部6aおよび背面吹出部6bからの吹き出す空気の風量を充分に確保することができる。この結果、空調の即効性の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図7〜図10を参照して説明する。図7に示すように、本実施形態では、シート通風路5の第3通風路5cに膝下開閉ドア5eを設けている点が第1実施形態と相違している。なお、本実施形態では、図1に示す抵抗体5dを廃止している。
膝下開閉ドア5eは、シート通風路5の第3通風路5cを開閉する開閉ドアである。本実施形態の膝下開閉ドア5eは、膝下吹出部6cからシート2の外部に出ないように、第3通風路5c内に配置されている。
膝下開閉ドア5eは、図3に示す制御装置100の出力側に接続されており、制御装置100からの出力信号に応じて、その作動が制御される。また、本実施形態の制御装置100は、シート空調ユニット50の作動開始からの経過時間を計測するように構成されている。
続いて、制御装置100による膝下開閉ドア5eの制御処理について、図8を参照して説明する。図8は、制御装置100が実行する膝下開閉ドア5eの制御処理の流れを示すフローチャートである。図8に示す制御処理は、制御装置100によって所定の制御周期で実行される。
図8に示すように、制御装置100は、まず、現在の空調運転がシート空調運転であるか否かを判定する(S20)。この判定処理では、シート作動スイッチ115dのオン・オフに基づいて判定する。すなわち、制御装置100は、シート作動スイッチ115dがオンされている場合にシート空調運転であると判定し、シート作動スイッチ115dがオフされている場合にシート空調運転でないと判定する。
ステップS20の判定処理の結果、シート空調運転でないと判定された場合、すなわち、現在の空調運転が非シート空調運転である場合、制御装置100は、シート通風路5の第3通風路5cを閉鎖する位置に膝下開閉ドア5eの位置を設定する(S22)。
一方、ステップS20の判定処理の結果、シート空調運転であると判定された場合、制御装置100は、シート空調ユニット50の作動開始からの経過時間が所定の基準時間を経過したか否かを判定する(S24)。
ここで、基準時間は、座面吹出部6aおよび背面吹出部6bからの空気の吹き出しによる空調の即効性が必要とされる範囲(例えば、1分〜5分)に設定されている。換言すれば、基準時間は、座面吹出部6aおよび背面吹出部6bからの空気の吹き出しが、乗員が不快とならない範囲に設定されている。
基準時間は、TAOと設定スイッチ115cで設定された車室内の設定温度との温度差が大きいほど長い時間となるように、可変パラメータとすることが望ましい。空調の即効性は、TAOと設定スイッチ115cで設定された車室内の設定温度との乖離が大きい程、その必要性が高まるからである。なお、基準時間は、予め設定した固定時間としてもよい。
ステップS24の判定処理の結果、シート空調ユニット50の作動開始からの経過時間が基準時間を経過していないと判定された場合、座面吹出部6aおよび背面吹出部6bからの空気の吹き出しを継続する必要があると考えられる。このため、制御装置100は、シート通風路5の第3通風路5cを閉鎖する位置に膝下開閉ドア5eの位置を設定する(S26)。
これにより、シート空調運転時には、シート空調ユニット50の作動開始からの経過時間が基準時間を経過するまで、図9に示すように、座面吹出部6aおよび背面吹出部6bから室内空調ユニット10で温度調整された空気が吹き出される。つまり、シート空調運転の初期段階には、即効性の高い空調運転となる。
一方、ステップS24の判定処理の結果、シート空調運転を開始してからの経過時間が基準時間を経過していると判定された場合、座面吹出部6aおよび背面吹出部6bからの空気の吹き出しを継続する必要性が低下していると考えられる。このため、制御装置100は、シート通風路5の第3通風路5cを開放する位置に膝下開閉ドア5eの位置を設定する(S28)。
これにより、シート空調ユニット50の作動開始からの経過時間が基準時間を経過すると、図10に示すように、座面吹出部6a、背面吹出部6b、および膝下吹出部6cから室内空調ユニット10で温度調整された空気が吹き出される。つまり、シート空調運転の作動開始から所定時間経過した後は、乗員の局所部位が過度に冷却又は加熱されてしまうことを抑えられるので、乗員の快適性が考慮された空調運転となる。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の車両用空調装置1によれば、第1実施形態と同様に、シート空調ユニット50における空調の即効性を図りつつ、乗員の快適性の向上を図ることが可能となる。
特に、本実施形態では、シート通風路5に第3通風路5cを開閉する膝下開閉ドア5eを設ける構成としている。これによれば、乗員の要求に応じて膝下開閉ドア5eの開度を変更することで、接触側吹出部を構成する座面吹出部6aおよび背面吹出部6bから吹き出す空気と膝下吹出部6cから吹き出す空気との風量割合を調整することが可能となる。これにより、空調の即効性が要求されるシーンや、空調の快適性が要求されるシーンに応じてシート2からの空気の吹出態様を変更することが可能となる。
ここで、本実施形態では、シート空調運転時に、シート空調ユニット50の作動開始からの経過時間に応じて、膝下開閉ドア5eを制御する例について説明したが、これに限定されない。例えば、シート空調運転時には、TAOと設定スイッチ115cの設定温度との温度差が基準値を超えている場合に第3通風路5cを閉鎖し、前記温度差が基準値を超えていない場合に第3通風路5cを閉鎖するように、膝下開閉ドア5eを制御してもよい。
また、操作パネル115に対して、膝下開閉ドア5eの開閉スイッチを追加して、制御装置100が、乗員による当該開閉スイッチの操作に応じて、膝下開閉ドア5eを制御する構成としてもよい。
(他の実施形態)
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。例えば、以下のように種々変形することが可能である。
(1)上述の各実施形態では、車両用空調装置1の適用対象として、内燃機関EGから走行用の駆動力を得る車両を挙げているが、これに限定されない。車両用空調装置1の適用対象としては、例えば、電動モータから走行用の駆動力を得る電気自動車や、内燃機関EGおよび電動モータの双方から走行用の駆動力を得ることが可能なハイブリッド自動車であってもよい。
(2)上述の各実施形態では、室内空調ユニット10について内外気二相流モードを実現できる例を説明したが、これに限定されない。すなわち、室内空調ユニット10は、内外気二相流モードを実現できない構成、例えば、仕切板11aが存在しない構成となっていてもよい。
(3)上述の各実施形態では、シート作動スイッチ115dがオフされている場合に、TAOに基づいて吹出モードを決定する例について説明したが、これに限定されない。例えば、シート作動スイッチ115dがオフされている場合、吸込モードや車室内の湿度等に応じて吹出モードを決定してもよい。具体的には、フェイスモード時に内気モードに決定し、バイレベルモードやフットモード時に内外気モードに決定すればよい。また、車室内の湿度が基準湿度を越えた際に、外気モードに決定すればよい。
(4)上述の各実施形態の如く、シート作動スイッチ115dがオンされている場合に、吸込モードを内気モードや内外気モードに決定することが望ましいが、これに限定されない。例えば、シート作動スイッチ115dがオンされている場合、シート作動スイッチ115dがオフされている場合と同様に、TAOに基づいて吸込モードを決定してもよい。
(5)上述の各実施形態では、冷房時にシート空調運転を実行する際、冷風を第2吹出開口部19b、および第4吹出開口部19dから吹き出す例について説明したが、これに限定されない。例えば、冷房時にシート空調運転を実行する際、冷風を第4吹出開口部19dのみから吹き出すようにしてもよい。
また、上述の各実施形態では、暖房時にシート空調運転を実行する際、温風を第1吹出開口部19a、第3吹出開口部19c、および第4吹出開口部19dから吹き出す例について説明したが、これに限定されない。例えば、暖房時にシート空調運転を実行する際、温風を第1吹出開口部19a、および第4吹出開口部19dから吹き出したり、第4吹出開口部19dのみから吹き出したりしてもよい。
(6)上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
(7)上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
(8)上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。

Claims (3)

  1. 車室内を空調する車両用空調装置において、
    前記車室内へ向けて空気を送風する室内側送風機(13)、前記室内側送風機により送風された送風空気の温度を調整する温度調整部(14、15、17、18)を含んで構成される室内空調ユニット(10)と、
    シート(2)に形成されたシート通風路(5)に空気を送風するシート側送風機(51)、前記室内空調ユニットで温度調整された空気の少なくとも一部を前記シート側送風機の空気吸込側に導く送風ダクト(52)を含んで構成されるシート空調ユニット(50)と、を備え、
    前記シートには、前記シート通風路を流れる空気を吹き出す複数のシート側吹出部(6a、6b、6c)が形成されており、
    前記複数のシート側吹出部は、前記シートにおける乗員が前記シートに着座した際に接する接触部位の表面に形成された接触側吹出部(6a、6b)、前記シートにおける前記乗員の膝下の部位に対向する対向部位に形成された膝下側吹出部(6c)を含んで構成され
    前記室内空調ユニットは、車室外空気を吸い込む外気吸込口(12a)、および車室内空気を吸い込む内気吸込口(12b)が形成されると共に、前記外気吸込口から導入する前記車室外空気の導入量と前記内気吸込口(12b)から導入する前記車室内空気の導入量との割合を調整する割合調整部(12c)を有する内外気切替箱(12)を含んで構成されており、
    前記膝下側吹出部は、前記内外気切替箱よりも車両後方側に形成されると共に、車両前方側に向かって空気を吹き出すように構成され、
    さらに、前記室内側送風機および前記シート側送風機の双方を作動させて前記車室内を空調するシート空調運転、前記シート側送風機を停止させた状態で前記室内側送風機を作動させて前記車室内を空調する非シート空調運転を切り替えるシート空調切替部(115d)と、
    前記割合調整部を制御して前記外気吸込口および前記内気吸込口のうち前記内気吸込口から前記車室内空気を導入する内気モード、前記外気吸込口および前記内気吸込口のうち前記外気吸込口から前記車室外空気を導入する外気モード、前記外気吸込口および前記内気吸込口の双方から前記車室内空気および前記車室外空気を導入する内外気モードを切り替える吸込モード切替部(100a)と、を備え、
    前記室内空調ユニットは、前記内外気切替箱から導入された空気を独立して流通させる第1空気通路(112)および第2空気通路(113)が形成された空調ケース(11)と、を含んで構成されており、
    前記空調ケースには、前記第2空気通路の空気流れ下流側に前記送風ダクトに連通するシート連通部(19d)が形成されており、
    前記外気モードは、前記第1空気通路および前記第2空気通路の双方に前記車室外空気を導入する吸込モードであり、
    前記内気モードは、前記第1空気通路および前記第2空気通路の双方に前記車室内空気を導入する吸込モードであり、
    前記内外気モードは、前記第1空気通路に前記車室外空気を導入し、前記第2空気通路に前記車室内空気を導入する吸込モードであり、
    前記吸込モード切替部は、前記シート空調運転により乗員を暖める場合に前記内外気モードとなるように前記割合調整部を制御し、前記シート空調運転により乗員を冷却する場合に前記内気モードとなるように前記割合調整部を制御する車両用空調装置。
  2. 前記シート通風路は、前記シート側送風機の空気吹出側から前記接触側吹出部に至る接触側通風路(5a、5b)、および前記シート側送風機の空気吹出側から前記膝下側吹出部に至る膝下側通風路(5c)を有しており、
    前記膝下側通風路は、乗員がシートに着座していない場合における前記膝下側通風路を流れる空気の通風抵抗が前記接触側通風路を流れる空気の通風抵抗よりも大きくなるように構成されている請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記シート通風路は、前記シート側送風機の空気吹出側から前記接触側吹出部に至る接触側通風路(5a、5b)、および前記シート側送風機の空気吹出側から前記膝下側吹出部に至る膝下側通風路(5c)を有しており、
    前記膝下側通風路には、前記膝下側通風路を開閉する膝下開閉ドア(5e)が設けられている請求項1または2に記載の車両用空調装置。
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