以下、この発明の加熱調理器を図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態の加熱調理器の扉閉鎖時の概略正面図を示し、図2は上記加熱調理器の扉開放時の概略正面図を示している。
この第1実施形態の加熱調理器は、図1,図2に示すように、直方体形状の本体ケーシング1と、この本体ケーシング1内に設けられ、前側に開口部2aを有する加熱庫2と、加熱庫2の開口部2aを開閉する扉3とを備えている。
上記本体ケーシング1の上側かつ後側に、吹出口5aを有する排気ダクト5を設けている。また、本体ケーシング1の前面の下部に露受容器6を着脱可能に取り付けている。この露受容器6は、扉3の下側に位置し、扉3の後面(加熱庫2側の表面)や本体ケーシング1の前板55からの水滴を受けることができるようになっている。また、本体ケーシング1の前面の下部には、給水タンク26も着脱可能に取り付けられている。
上記扉3は、本体ケーシング1の前面側に下側の辺を軸に回動可能に取り付けられている。この扉3の前面(加熱庫2とは反対側の表面)には、耐熱性を有する透明な外ガラス7が設けられている。また、扉3は、外ガラス7の上側に位置するハンドル8と、外ガラス7の右側に設けられた操作パネル9とを有している。
上記操作パネル9は、カラー液晶表示部10およびボタン群11を有している。このボタン群11は、途中で加熱を止めるときなどに押す取り消しキー12と、加熱を開始するときに押すあたためスタートキー13とを含んでいる。また、操作パネル9には、スマートフォンなどからの赤外線を受ける赤外線受光部14が設けられている。
上記加熱庫2内には被加熱物15が収容される。また、加熱庫2内への金属製の調理トレイ91,92(図3に示す)の出し入れが可能になっている。加熱庫2の左側部2b,右側部2cの内面には、調理トレイ91を支持する上棚受け16A,16Bが設けられている。また、加熱庫2の右側部2c,左側部2bの内面には、上棚受け16A,16Bよりも下側に位置するように、調理トレイ92を支持する下棚受け17A,17Bが設けられている。
図3は、上記加熱調理器の主要部の構成を説明するための模式図である。この図3では、加熱庫2を左側から見た状態が示されている。なお、図3において、図1,図2と同一の構成部には、同一参照番号を付している。
上記加熱調理器は、循環ダクト18と、循環ファン19と、上ヒータ20と、中ヒータ21と、下ヒータ22と、循環ダンパ23と、チューブポンプ25と、給水タンク26および蒸気発生装置70を備えている。この上ヒータ20、中ヒータ21および下ヒータ22は、それぞれ、例えばシーズヒータから成っている。なお、チューブポンプ25はポンプの一例であり、駆動方向によって給水動作と排水動作とを切り替え可能なポンプであればよい。
上記加熱庫2の上部2eは、水平方向に対して傾斜する傾斜部2fを介して加熱庫2の後部2dと連なっている。この傾斜部2fに、循環ファン19と対向するように複数の吸込口27を設けている(図2参照)。また、加熱庫2の上部2eに上吹出口28を複数設けている。また、加熱庫2の後部2dに、第1後吹出口29、第2後吹出口30および第3後吹出口31を、それぞれ、複数設けている(図2参照)。なお、図3では、複数の吸込口27のうちの1個だけを示している。また、図3では、第1後吹出口29、第2後吹出口30および第3後吹出口31は各1個だけを示している。
上記循環ダクト18は、吸込口27、上吹出口28および第1〜第3後吹出口29〜31を介して加熱庫2内と連通している。この循環ダクト18は、加熱庫2の上側から後側に亘って設けられて、逆L字形状を呈するように延在している。また、循環ダクト18の左右方向の幅は、加熱庫2の左右方向の幅より狭く設定されている。
上記循環ファン19は、遠心ファンであって、循環ファン用モータ56によって駆動される。この循環ファン用モータ56が循環ファン19を駆動すると、加熱庫2内の空気や飽和蒸気(以下、「空気など」と言う)は、複数の吸込口27から循環ダクト18内に吸い込まれ、循環ファン19の径方向外側に吹き出す。より詳しくは、循環ファン19の上側では、空気などは、循環ファン19から斜め上方に流れた後、後方から前方に向かって流れる。一方、循環ファン19の下側では、空気などは、循環ファン19から斜め下方に流れた後、上方から下方に向かって流れる。なお、上記空気などは熱媒体の一例である。
上記循環ダクト18内かつ循環ファン19の外側近傍に庫内温度センサ76(図7に示す)を配置している。この庫内温度センサ76により、加熱庫2内から吸込口27を介して吸い込まれた熱媒体の温度すなわち庫内温度を検出する。
上記上ヒータ20は、循環ダクト18内に配置され、加熱庫2の上部2eに対向している。この上ヒータ20は、上吹出口28へ流れる空気などを加熱する。
上記中ヒータ21は、環状に形成され、循環ファン19を取り囲んでいる。この中ヒータ21は、循環ファン19から上ヒータ20に向かう空気などを加熱したり、循環ファン19から下ヒータ22に向かう空気などを加熱したりする。
上記下ヒータ22は、循環ダクト18内に配置され、加熱庫2の後部2dに対向している。この下ヒータ22は、第2,第3後吹出口30,31へ流れる空気などを加熱する。
上記循環ダンパ23は、循環ダクト18内かつ中ヒータ21と下ヒータ22との間に回動可能に設けられている。この循環ダンパ23の回動は循環ダンパ用モータ59(図7に示す)によって行われる。
また、蒸気発生装置70は、上側開口を有する金属製の蒸気発生容器71と、その蒸気発生容器71の上側開口を覆う耐熱性樹脂(例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂)からなる蓋部72と、蒸気発生容器71の底部71aに鋳込まれたシーズヒータから成る蒸気発生用ヒータ73とを有する。この蒸気発生容器71の底部71a上には給水タンク26からの水が溜まり、熱源の一例としての蒸気発生用ヒータ73が蒸気発生容器71を介して上記水を加熱する。そして、蒸気発生用ヒータ73による加熱で発生した飽和蒸気は、樹脂製の蒸気チューブ35と金属製の蒸気管36とを流れて、複数の蒸気供給口37を介して加熱庫2内に供給される(図2参照)。なお、図3では、複数の蒸気供給口37のうちの1個だけを示している。
また、上記加熱庫2内の飽和蒸気は、循環ファン19により上ヒータ20、中ヒータ21および下ヒータ22に送られ、上ヒータ20、中ヒータ21および下ヒータ22で加熱することにより、100℃以上の過熱蒸気となる。
また、上記蓋部72には、一対の電極棒75a,75bから成る水位センサ75が取り付けられている。この電極棒75a,75bの間が導通状態になったか否かに基づいて、蒸気発生容器71の底部71a上の水位が所定水位になったか否かが判定される。
上記チューブポンプ25は、シリコンゴム等からなる弾性変形可能な給排水チューブ40をローラ(図示せず)でしごいて、そのローラの駆動方向によって、給水タンク26内の水を蒸気発生装置70に流したり、蒸気発生装置70内の水を給水タンク26に流したりする。この給排水チューブ40は、給水経路の一例である。
上記給水タンク26は、給水タンク本体41および連通管42を有する。この連通管42の一端部が給水タンク本体41内に位置する一方、連通管42の他端部が給水タンク26外に位置する。給水タンク26がタンクカバー43内に収容されると、連通管42の他端部がタンクジョイント部44を介して給排水チューブ40に接続される。すなわち、給水タンク本体41内が連通管42などを介して蒸気発生装置70内と連通する。
上記チューブポンプ25と給水タンク26と給排水チューブ40とタンクカバー43とタンクジョイント部44で給水装置を構成している。
図4は上記加熱調理器の給気ユニット100を含む構成を説明するための模式図を示している。この図4でも、図3と同様に、加熱庫2を右側方から見た状態が示されている。なお、図4において、図3と同一の構成部には、同一参照番号を付している。
また、上記加熱庫2の傾斜部2fに、給気ダンパ51で開閉される複数の給気口50を設けている(図2参照)。この複数の給気口50と給気ファン54を給気通路101を介して接続している。また、給気通路101の給気口50近傍から分岐する第1冷却通路102に冷却ダンパ52を設けている。例えば、給気ファン54はシロッコファンからなる。
また、上記加熱庫2の上部2eに設けられた凹部310に赤外線センサユニット300を配置している。
上記給気ファン54は、循環ファン用モータ56(図3に示す)と赤外線センサユニット300を冷却するための冷却ファンを兼ねている。また、上記給気ダンパ51は、給気口開閉部の一例である。また、冷却ダンパ52は、冷却通路開閉部の一例である。上記給気ダンパ51(給気口開閉部)と冷却ダンパ52(冷却通路開閉部)で切換機構を構成している。
図4の下側の円部分に赤外線センサユニット300の構成を示す模式図を示している。上記赤外線センサユニット300は、図4に示すように、加熱庫2の上部2eに設けられた凹部310に軸方向が前後方向かつ水平方向に取り付けられた筒状ハウジング301と、その筒状ハウジング301内に回動可能に支持された円筒状のセンサ保持部302と、そのセンサ保持部302に保持された赤外線センサ303と、筒状ハウジング301の前面側の一端に取り付けられ、センサ保持部302を駆動する赤外線センサ用モータ304とを有する。この実施形態では、赤外線センサ303は、縦8×横8の64領域の温度を検出するエリアセンサを用いたが、赤外線センサはこれに限らず、センサ部が直線状に並んだラインセンサでもよい。
なお、赤外線センサユニット300の下側に断熱材を設けてもよい。この場合、断熱材のないときよりも10℃〜15℃温度を低下させることができる。
この赤外線センサユニット300は、赤外線センサ用モータ304により円筒状のセンサ保持部302を回動させることにより、加熱庫2内に向かって赤外線センサ303の検出面を向けると共に、赤外線センサ303の検出面に垂直な軸を、本体ケーシング1の左右方向かつ垂直平面に沿って所定の角度範囲(例えば20度)内で回動させる(図5A〜図5D参照)。
図4では、給気ダンパ51が開いた状態で給気ファン54からの空気が複数の給気口50を介して加熱庫2内に供給される。このとき、冷却ダンパ52により第1冷却通路102を閉じている。また、加熱庫2内の余剰な空気などが、自然に、自然排気口45から第4風通路204へ流れ出る。
次に、給気ダンパ51が閉じて複数の給気口50が閉鎖され、冷却ダンパ52により第1冷却通路102を開くと、給気ファン54からの空気の一部が、給気通路101と第1冷却通路102を介して循環ファン用モータ56(図3に示す)に供給される。
さらに、給気ダンパ51を閉じることにより、給気ダンパ51近傍に設けられた第2冷却通路103が開いて、給気ファン54からの空気の残りが天面側に配置された赤外線センサユニット300に供給される。上記給気通路101と第1冷却通路102および第2冷却通路103で、循環ファン用モータ56(図3に示す)と赤外線センサ303を冷却するための冷却通路を構成している。
また、図5A〜図5Dは上記加熱調理器の赤外線センサ303の動作を説明するための模式図を示している。
図5A,図5Bは上段に載置された調理トレイ91上の被加熱物の温度を検出するときの赤外線センサユニット300の赤外線センサ303(図4に示す)による温度検出範囲を示している。図5Aに示す温度検出範囲は、正面視において調理トレイ91上の左側領域であり、図5Bに示す温度検出範囲は、正面視において調理トレイ91上の右側領域である。赤外線センサ用モータ304により赤外線センサ303を有する円筒状のセンサ保持部302を回動させて、赤外線センサ303の検出面を左右方向に振る。なお、この実施形態では、赤外線センサ303の温度検出範囲は、図5Aに示す左側領域と、図5Bに示す右側領域と、左側領域と右側領域との間の中央領域の3つの領域に分けられているが、4以上の複数の領域に分けてもよい。
また、図5C,図5Dは加熱庫2の底面上の被加熱物の温度を検出するときの赤外線センサユニット300の赤外線センサ303(図4に示す)による温度検出範囲を示している。図5Cに示す温度検出範囲は、正面視において加熱庫2の底面上の左側領域であり、図5Dに示す温度検出範囲は、正面視において加熱庫2の底面上の右側領域である。なお、この実施形態では、図5A,図5Bと同様に、赤外線センサ303の温度検出範囲は、図5Cに示す左側領域と、図5Dに示す右側領域と、左側領域と右側領域との間の中央領域の3つの領域に分けられているが、4以上の複数の領域に分けてもよい。
また、図6は、上記加熱調理器の排気ユニット200を含む構成を説明するための模式図を示している。この図6でも、図3と同様に、加熱庫2を右側方から見た状態が示されている。なお、図6において、201は第1風通路、202は第2風通路、203は第3風通路、207は希釈エリア部である。
上記加熱庫2の後部2dの下端部に自然排気口45を設けている(図2参照)。この自然排気口45は、排気ユニット200(図8に示す)の第4風通路204などを介して排気ダクト5に連通している。加熱庫2内の空気などが余剰になると、その余剰な空気などが、自然排気口45から第4風通路204へ自然に流れ出る。また、排気ファン47からの吹出空気の一部を、第3風通路203を介して本体ケーシング1(図1に示す)内の前面側に供給する。
また、上記加熱庫2の傾斜部2fに、排気ダンパ49で開閉される複数の強制排気口48を設けている(図2参照)。この強制排気口48は、排気ユニット200(図8に示す)を介して排気ダクト5に連通している。
また、上記排気ユニット200に湿度センサ53を取り付けている。この湿度センサ53は、第2風通路202を流れる排気に含まれる蒸気の量を示す信号を制御装置90(図7に示す)へ送出する。
図7は上記加熱調理器の制御ブロック図を示している。
上記加熱調理器は、マイクロコンピュータと入出力回路などからなる制御装置90を備えている。この制御装置90には、上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22,蒸気発生用ヒータ73,循環ファン用モータ56,排気ファン用モータ57,給気ファン用モータ58,循環ダンパ用モータ59,排気ダンパ用モータ60,給気ダンパ用モータ61,冷却ダンパ用モータ62,操作パネル9,湿度センサ53,庫内温度センサ76,水位センサ75,チューブポンプ25,マグネトロン4,赤外線センサ303,赤外線センサ用モータ304などが接続されている。
上記庫内温度センサ76は、循環ファン19近傍に配置されて、循環ダクト18内の温度を検出する。この庫内温度センサ76により検出される循環ダクト18内の温度は、循環ファン19の駆動により吸込口27を介して吸い込まれた加熱庫2内の雰囲気の温度すなわち庫内温度と略同じとなる。
また、上記制御装置90は、蒸気発生装置70を制御する蒸気制御部90aと、被加熱物の重量を推定する重量推定部90bと、上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22を制御するヒータ制御部90cとを有する。
上記重量推定部90bは、循環ファン19により加熱庫2内の気体を循環させながら、蒸気制御部90aにより蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気を加熱庫2内に供給する重量推定期間において、庫内温度センサ76により検出された加熱庫2内の雰囲気の温度の変化に基づいて、被加熱物の重量を推定する。
ここで、蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気を加熱庫2内に供給するため、蒸気発生装置70の蒸気発生用ヒータ73のオンオフ動作のデューティ比を一定にする。
上記制御装置90は、操作パネル9,湿度センサ53,庫内温度センサ76,水位センサ75,赤外線センサ303などからの信号に基づいて、上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22,蒸気発生用ヒータ73,循環ファン用モータ56,排気ファン用モータ57,給気ファン用モータ58,循環ダンパ用モータ59,排気ダンパ用モータ60,給気ダンパ用モータ61,冷却ダンパ用モータ62,チューブポンプ25,マグネトロン4,赤外線センサ用モータ304などを制御する。
図8は本体ケーシング1(図1に示す)の上面と両側面を覆う上面板1aと裏面板(図示せず)を取り外した加熱調理器を後方かつ斜め上方から見た斜視図を示している。図8において、図1〜図7と同一の構成部には、同一参照番号を付している。
図8に示すように、加熱庫2の後側かつ左側(図8では右側)に給気ユニット100を設けている。この給気ユニット100は、下側に配置された給気ファン54と、その給気ファン54から上方に向かって延在する給気通路101と、給気通路101の上側から分岐して、加熱庫2の後側上部の中央に位置する循環ファン用モータ56に向かって延在する第1冷却通路102を有している。詳しくは、給気ユニット100は、給気ファン54から上方に逆L字形状を呈するように延在している。
また、加熱庫2の後側かつ右側(図8では左側)に排気ユニット200を設けている。この排気ユニット200は、排気ユニット用カバー220を含むハウジング210と、ハウジング210の下側に配置された排気ファン47とを有する。
上記排気ユニット200の上部の右側方(図8では左側)に排気ダンパ用モータ60を配置している。この排気ダンパ用モータ60により、排気ユニット200内の上部に設けられた排気ダンパ49(図6に示す)を開閉する。
上記加熱庫2の上部2eに、仕切板312を前後方向に立設している。この仕切板312によって、給気ダンパ51(図4に示す)近傍に設けられた第2冷却通路103(図4に示す)から赤外線センサユニット300の領域に流れる冷却風が本体ケーシング1内の左側面に流れないように遮っている。
また、図9は、上記循環ダクト18の接続部18b,後部18cを後方から見た概略図である。なお、図9において、18b−2は取付部、36は蒸気管、36Aは第1蒸気管である。
図9に示すように、循環ファンユニット80(図10に示す)は、金属製の取付部材82を介して循環ダクト18の接続部18bに取り付けられる。より詳しくは、循環ダクト18の接続部18bには、循環ファン19(図10に示す)が通過可能な開口部18b−1が設けられている。また、取付部材82は、開口部18b−1と重なる開口部82aを有する。また、開口部18b−1の内周縁部をかしめることにより、取付部材82は循環ダクト18の接続部18bに固定されている。そして、取付部材82に循環ファンユニット80をネジ96(図10に示す)で固定している。
図10は図9のX−X線矢視の概略断面図である。なお、図10では循環ファンユニット80の概略断面も示している。循環ファンユニット80は、循環ファン用モータ56を搭載するベース部材81を有している。この循環ファン用モータ56は、モータ本体83と、このモータ本体83のベース部材81側の端面から突出する回転軸(図示せず)とを有している。
上記循環ダクト18の接続部18bには、庫内温度センサ76が取り付けられる取付部18b−2が設けられている。また、接続部18bと庫内温度センサ76との間は樹脂製のシール部材86でシールされる。このとき、シール部材86は取付部18b−2に接触する。また、接続部18bの内面には金属製の遮熱板97が溶接されている。この遮熱板97は、取付部18b−2に対向する対向部97aを有している。
このように、庫内温度センサ76は、循環ファン19近傍で、特に中ヒータ21の端子近傍に配置されている。
また、上記接続部18bの取付部18b−2と遮熱板97の対向部97aとの間に空間が生じるように、取付部18b−2および対向部97aが形成されている。より具体的に言うと、取付部18b−2が加熱庫2とは反対側に突出するように形成されている。これにより、取付部18b−2と対向部97aの間に空間が生じている。
上記蒸気管36は、循環ダクト18外に配置された金属製の第1蒸気管36Aと、循環ダクト18内に配置され、第1蒸気管36Aと連通する金属製の第2蒸気管36Bとを有している。この第1蒸気管36Aは、循環ダクト18の接続部18bに設けられた取付部18b−3に取り付けられている。ここで、第1蒸気管36Aの取付は、例えば、第1蒸気管36Aの第2蒸気管36B側の端部をかしめることで行われる。一方、第2蒸気管36Bは、遮熱板97に設けられた取付部97bに取り付けられている。ここで、第2蒸気管36Bの取付は、例えば、第2蒸気管36Bの第1蒸気管36A側の端部をかしめることで行われる。また、第2蒸気管36Bの加熱庫2側の端と傾斜部2fとの間には隙間が設けられている。
次に、この第1実施形態の加熱調理器において、食材の重量を推定する方法について説明する。
図11は単位時間あたり所定の量の過熱水蒸気を加熱庫2内に供給したときの食材の重量と到達時間(庫内温度160℃)との関係を示している。図11において、横軸は食材の重量[g]を表し、縦軸は160℃到達時間[sec]を表している。
ここで、循環ファン19により加熱庫2内の気体を循環させながら、蒸気制御部90aにより蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気を加熱庫2内に供給し、ヒータ制御部90cにより上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22を制御して加熱庫2内を加熱する。このとき、過熱水蒸気が循環ダクト18を介して加熱庫2内を循環する。
この加熱調理器において、本発明者は、下記の複数の食材について庫内温度160℃に到達する時間をそれぞれ測定した。
□:塩鮭
◇:鶏照り
△:豚ロース
○:鶏の素焼き
■:鶏もも(1口サイズ)
◆:食材なし
図11の測定結果から明らかなように、食材の重量と到達時間(庫内温度160℃)とは相関関係を有する。この相関関係は、図11において、重量をxとし、到達時間をyとすると、
y=0.6041x+286.05
の近似式で表される。
上記構成の加熱調理器によれば、制御装置90は、循環ファン19により加熱庫2内の気体を循環させながら、蒸気制御部90aにより蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気を加熱庫2内に供給する重量推定期間において、ヒータ制御部90cにより上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22を制御して加熱庫2内を加熱することで、過熱水蒸気が加熱庫2内を循環する。
このとき、庫内温度センサ76により検出された加熱庫2内の雰囲気の温度の変化に基づいて、被加熱物の重量を重量推定部90bにより推定する。詳しくは、被加熱物の入った加熱庫2内に蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気を加熱庫2内に供給する重量推定期間で、加熱庫2内の雰囲気の温度が所定温度に達するまでの時間を測定し、その測定時間と相関のある被加熱物の重量を重量推定部90bにより推定する。このようにして、ユーザーが入力することなく被調理物の正確な重量に基づいて加熱調理ができ、利便性を向上できる。
なお、重量推定部90bによる被加熱物の重量の推定方法は、これに限らず、重量推定期間における加熱庫2内の雰囲気の温度変化の傾きなどにより被加熱物の重量を推定してもよい。
この第1実施形態においては、庫内温度センサ76を循環ファン19近傍に配置して、循環ダクト18内の温度を検出している。この庫内温度センサ76により検出される循環ダクト18内の温度は、循環ファン19の駆動により吸込口27を介して吸い込まれた加熱庫2内の雰囲気の温度、すなわち、被加熱物と熱交換した後の加熱媒体の温度を測定可能となることにより、調理中に加熱庫2内の雰囲気の温度を測ることができると共に、重量推定部90bによる重量の推定精度を向上することができる。
また、図10に示すように、庫内温度センサ76を循環ファン19近傍で、特に中ヒータ21の端子近傍に配置していることによって、吸込口27を介して吸い込まれた加熱庫2内の加熱媒体が、循環ダクト18と加熱庫2を循環する経路において、被加熱物と熱交換した後、中ヒータ21による加熱の影響を抑えて温度測定することが可能となり、重量推定部90bによる重量の推定精度を向上することができる。
また、上記重量推定部90bにより推定された被加熱物の重量に基づいて、重量推定期間後の加熱シーケンスを制御装置90により制御することによって、例えば、被加熱物の重量に応じて適切な加熱出力や加熱時間を設定することができ、仕上がりのよい加熱調理が可能になる。
なお、この第1実施形態では、加熱庫2内への過熱水蒸気の供給開始から庫内温度160℃になるまでの到達時間を測定し、その特性を用いて被加熱物の重量を重量推定部90bにより推定したが、到達時間を判定する庫内温度は160℃に限らず、加熱調理器の構成に応じて適宜設定してよい。
例えば、重量推定期間において、ヒータ制御部90cにより上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22を制御して加熱庫2内を加熱することなく、蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気のみを加熱庫2内に供給して、被加熱物の重量を重量推定部90bにより推定してもよい。この場合は、到達時間を判定する庫内温度は100℃未満に設定する。
〔第2実施形態〕
また、この発明の第2実施形態の加熱調理器は、制御装置90の動作を除いて第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしており、図1〜図8を援用する。
この第2実施形態の加熱調理器では、赤外線センサ303により検出された被加熱物の温度と、重量推定部90bにより推定された被加熱物の重量に基づいて、重量推定期間後の加熱シーケンスを制御装置90により制御する。これによって、被加熱物の状態に応じて適切な加熱出力や加熱時間を設定することができ、仕上がりのよい加熱調理が可能になる。
上記第2実施形態の加熱調理器は、第1実施形態の加熱調理器と同様の効果を有する。
〔第3実施形態〕
また、この発明の第3実施形態の加熱調理器は、制御装置90の動作を除いて第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしており、図1〜図8を援用する。
この第3実施形態の加熱調理器では、重量推定期間において、制御装置90の蒸気制御部90aにより蒸気発生装置70のオン動作とオフ動作を交互に繰り返すと共に、蒸気発生装置70のオフ動作期間にヒータ制御部90cにより上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22をオン動作させる。
この上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22のオン動作期間に赤外線センサ303により検出された被加熱物の温度と、重量推定部90bにより推定された被加熱物の重量に基づいて、重量推定期間後の加熱シーケンスを制御する。
上記加熱調理器では、蒸気発生装置70のオン動作と上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22をオン動作を、所定のデューティ比で60秒間隔で繰り返す。
そして、重量推定期間で赤外線センサ303により検出された被加熱物の温度に基づいて、被加熱物が冷凍であるか冷蔵であるかを判別して、被加熱物が冷凍のときは、蒸気発生装置70を20秒間、上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22を40秒間とするデューティ比で動作させる。
一方、被加熱物が冷蔵と判別したときは、蒸気発生装置70を9秒間、上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22を51秒間とするデューティ比で動作させる。
このように、被加熱物が冷凍のときは、被加熱物が冷蔵のときよりも蒸気発生装置70からの蒸気量を多くすることで解凍を考慮した加熱調理が可能になる。
上記加熱調理器によれば、上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22のオン動作期間に赤外線センサ303により被加熱物の温度を検出することによって、蒸気による誤検出を防ぐことができ、被加熱物の状態を正確に判別することが可能になる。
上記第3実施形態の加熱調理器は、第1実施形態の加熱調理器と同様の効果を有する。
〔第4実施形態〕
次に、この発明の第4実施形態の加熱調理器について説明する。
この発明の第4実施形態の加熱調理器は、制御装置90の動作を除いて第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしている。
この第4実施形態の加熱調理器において、加熱調理のスタート時にまず重量推定期間において、制御装置90は、循環ファン19により加熱庫2内の気体を循環させながら、蒸気制御部90aにより蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気を加熱庫2内に供給する。この重量推定期間において、重量推定部90bは、湿度センサ53により検出された加熱庫2内の雰囲気の湿度の変化に基づいて、被加熱物の重量を推定する。
図12は蒸し調理におけるジャガイモの調理時間と湿度センサ53の出力ビット数との関係を示している。図12において、横軸は調理時間[sec]を表し、縦軸は湿度センサ出力[ビット数]を表している。
このときのジャガイモの重量と状態は、次の3つである。
細い実線:ジャガイモ300g(4つ切り上段)
点線 : ジャガイモ300g(5mm切り上段)
太い実線:ジャガイモ1000g(4つ切り上段)
図12の測定結果から明らかなように、食材の重量と湿度とは相関関係を有する。
このように、庫内温度センサ76やヒータ加熱を用いることなく、湿度センサ53により加熱庫2内から強制排気口48を介して排出された排気の湿度を検出して、その湿度の変化に基づいて、重量推定部90bにより被加熱物の重量を推定することができる。
上記重量推定部90bにより推定された被加熱物の重量に基づいて、重量推定期間後の加熱シーケンスを制御装置90により制御することによって、例えば、被加熱物の重量に応じて適切な加熱出力や加熱時間を設定することができ、仕上がりのよい加熱調理が可能になる。
〔第5実施形態〕
図13はこの発明の第5実施形態の加熱調理器の要部の模式図を示している。
この第5実施形態の加熱調理器では、上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22を用いた加熱調理において、給気ファン54からの外気を複数の給気口50を介して加熱庫2内に供給する。
このとき、排気ダンパ49と給気ダンパ51の夫々の開度を制御して、給気口50と強制排気口48を開くことにより、加熱庫2内の上段(上棚受け16A,16B側)に取り付けられた調理トレイ91上部空間の温度分布は、吸込口27側すなわち中央側は温度が高く、給気口50側と強制排気口48側すなわち左右両側は温度が低くなる。
このとき、制御装置90により給気ファン54または排気ファン47の少なくとも一方を駆動する。例えば、給気ファン54のみを駆動すると、給気ダンパ51が開いているので給気ファン54からの空気が給気口50を介して加熱庫2内に供給され、排気ダンパ49が開いているので加熱庫2内の熱媒体が強制排気口48を介して押し出される。
あるいは、排気ファン47のみを駆動すると、排気ダンパ49が開いているので加熱庫2内の熱媒体が強制排気口48を介して排出され、これに伴って給気ダンパ51が開いているので給気口50を介して加熱庫2内に空気が流入する。
このようにして、制御装置90により排気ダンパ49と給気ダンパ51の夫々の開度を制御して、加熱庫2内の温度分布を制御することにより、調理トレイ91上の被加熱物の仕上がりを部分的に制御することができる。
従来の加熱調理器では、ヒータや水蒸気による加熱調理時に、循環ファン(コンベクションファン)の回転数を制御するか、または、ヒータ出力や蒸気量を制御することで被調理物の調理仕上がりを制御している。
このような従来の加熱調理器では、同じ調理トレイ上の被調理物それぞれの調理仕上がりを調整することは難しく、どの調理物も同じような加熱しかできないという問題がある。
これに対して、上記第5実施形態の加熱調理器によれば、複数の被調理物に対して仕上がりの異なる加熱調理が可能になる。
なお、上記第5実施形態では、上ヒータ20,中ヒータ21,下ヒータ22を用いた加熱調理について説明したが、この発明の加熱調理器はこれに限らず、蒸気発生装置から供給される蒸気を用いた加熱調理に適用してもよい。
この発明の加熱調理器では、オーブンレンジなどにおいて、過熱蒸気または飽和蒸気を用いることによって、ヘルシーな調理を行うことができる。例えば、この発明の加熱調理器では、温度が100℃以上の過熱蒸気または飽和蒸気を食品表面に供給し、食品表面に付着した過熱蒸気または飽和蒸気が凝縮して大量の凝縮潜熱を食品に与えるので、食品に熱を効率よく伝えることができる。また、凝縮水が食品表面に付着して塩分や油分が凝縮水と共に滴下することにより、食品中の塩分や油分を低減できる。さらに、加熱庫内は過熱蒸気または飽和蒸気が充満して低酸素状態となることにより、食品の酸化を抑制した調理が可能となる。ここで、低酸素状態とは、加熱庫内において酸素の体積%が10%以下(例えば0.5〜3%)である状態を指す。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1〜第5実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記第1〜第5実施形態で記載した内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。
この発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
この発明の加熱調理器は、
被加熱物を加熱する加熱庫2と、
上記加熱庫2内の気体を循環させるための循環ファン19と、
上記加熱庫2内の雰囲気の温度を検出する温度センサ76と、
上記加熱庫2内に供給する蒸気を発生する蒸気発生装置70と、
上記循環ファン19と上記蒸気発生装置70を制御する制御装置90と
を備え、
上記制御装置90は、
上記蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気を供給するように、上記蒸気発生装置70を制御する蒸気制御部90aと、
上記循環ファン19により上記加熱庫2内の気体を循環させながら、上記蒸気制御部90aにより上記蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気を上記加熱庫2内に供給する重量推定期間において、上記温度センサ76により検出された上記加熱庫2内の雰囲気の温度の変化に基づいて、上記被加熱物の重量を推定する重量推定部90bと
を有することを特徴とする。
上記構成によれば、循環ファン19により加熱庫2内の気体を循環させながら、蒸気制御部90aにより蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気を加熱庫2内に供給する重量推定期間において、温度センサ76により検出された加熱庫2内の雰囲気の温度の変化に基づいて、被加熱物の重量を重量推定部90bにより推定する。例えば、被加熱物の入った加熱庫2内に蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気を加熱庫2内に供給する重量推定期間で、加熱庫2内の雰囲気の温度が所定温度に達するまでの時間を測定し、その測定時間と相関のある被加熱物の重量を重量推定部90bにより推定することができる。このようにして、ユーザーが入力することなく被調理物の正確な重量を推定でき、その重量に基づいて仕上がりのよい加熱調理が可能となり、利便性を向上できる。
なお、重量推定期間に加熱庫2内に供給する蒸気は、100℃以下の水蒸気でもよく、100℃を越える過熱水蒸気でもよい。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記加熱庫2内を加熱するためのヒータ20,21,22を備え、
上記制御装置90は、
上記ヒータ20,21,22を制御するヒータ制御部90cを有し、
上記重量推定期間において、上記蒸気制御部90aにより上記蒸気発生装置70を制御して、上記蒸気発生装置70から単位時間あたり所定の量の蒸気を上記加熱庫2内に供給しつつ、上記ヒータ制御部90cにより上記ヒータ20,21,22を制御して上記加熱庫2内を加熱する。
上記実施形態によれば、重量推定期間において、蒸気制御部90aにより蒸気発生装置70して単位時間あたり所定の量の蒸気を加熱庫2内に供給しつつ、ヒータ制御部90cによりヒータ20,21,22を制御して加熱庫2内を加熱することによって、例えば過熱水蒸気による加熱ができ、このときの加熱庫2内の雰囲気の温度の変化に基づいて、重量推定部90bにより加熱庫2内の被加熱物の重量をより正確に推定する。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記加熱庫2内の上記被加熱物の温度を検出する赤外線センサ303を備え、
上記制御装置90は、
上記重量推定期間において、上記蒸気制御部90aにより上記蒸気発生装置70のオン動作とオフ動作を交互に繰り返すと共に、上記蒸気発生装置70のオフ動作期間に上記ヒータ制御部90cにより上記ヒータ20,21,22をオン動作させ、
上記ヒータ20,21,22のオン動作期間に上記赤外線センサ303により検出された上記被加熱物の温度と、上記重量推定部90bにより推定された上記被加熱物の重量に基づいて、上記重量推定期間後の加熱シーケンスを制御する。
上記実施形態によれば、重量推定期間において、蒸気制御部90aにより蒸気発生装置70のオン動作とオフ動作を交互に繰り返すと共に、蒸気発生装置70のオフ動作期間にヒータ制御部90cによりヒータ20,21,22をオン動作させる加熱調理器において、ヒータ20,21,22のオン動作期間(すなわち蒸気発生装置70のオフ動作期間)に赤外線センサ303により被加熱物の温度を検出するので、蒸気による誤検出を防ぐことができ、被加熱物の状態を正確に判別可能になる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記制御装置90は、
上記重量推定部90bにより推定された上記被加熱物の重量に基づいて、上記重量推定期間後の加熱シーケンスを制御する。
上記実施形態によれば、重量推定部90bにより推定された被加熱物の重量に基づいて、重量推定期間後の加熱シーケンスを制御装置90によりを制御することによって、例えば、被加熱物の重量に応じて適切な加熱出力や加熱時間を設定することができ、仕上がりのよい加熱調理が可能になる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記加熱庫2内の上記被加熱物の温度を検出する赤外線センサ303を備え、
上記制御装置90は、
上記赤外線センサ303により検出された上記被加熱物の温度と、上記重量推定部90bにより推定された上記被加熱物の重量に基づいて、上記重量推定期間後の加熱シーケンスを制御する。
上記実施形態によれば、赤外線センサ303により検出された被加熱物の温度と、重量推定部90bにより推定された被加熱物の重量に基づいて、重量推定期間後の加熱シーケンスを制御装置90により制御することによって、例えば、被加熱物の状態,重量に応じて適切な加熱出力や加熱時間を設定することができ、仕上がりのよい加熱調理が可能になる。