JP6442518B2 - 水蒸気改質触媒組成物及び水蒸気改質触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化水素を含有する燃料ガスを改質して水素を得る水蒸気改質反応を促進させることができる機能を備えた水蒸気改質触媒活性成分を含む、水蒸気改質触媒組成物及び水蒸気改質触媒に関する。
燃料電池は、水素と酸素を電気化学的に反応させることにより、化学エネルギーを電気エネルギーに変換する電池であり、その水素源としては、都市ガスなどを改質して得られる水素が利用されている。都市ガスとは、天然ガスを主成分とした気体燃料であり、典型的にはメタンを87vol%以上含むものである。
都市ガスなどを改質して水素を得る水蒸気改質反応では、都市ガスの主成分である炭化水素(CnHm)に水蒸気を加え、燃料改質触媒を用いて、次の式(1)のように化学反応させて水素(H2)を生成する反応が主反応として進行することになる。また、式(1)の反応で得られた一酸化炭素(CO)は多くの水蒸気と結合するため、水性ガスシフト反応によってさらに水素を生成する反応が進行することになる(式(2)参照)。
(1)・・・Cnm+nH2O→nCO+(m/2+n)H2
(2)・・・CO +H2O→CO2+H2
このような水蒸気改質反応に用いる改質触媒として、従来から、ニッケルに代表される遷移金属元素を触媒活性成分としてなるニッケル系触媒が知られている。
例えば特許文献1(特開2005−74396号公報)には、水蒸気改質用触媒として機能し得る金属粒子分散酸化物として、Cu、Co、Fe、Ni、Mn、Zn、Sn、Cd、Pd、Ag、Ru、Rh、Mo、WおよびInの酸化物など、室温〜1500℃の水素雰囲気下で金属へ還元され得る「還元性金属酸化物」と、Al、Mg、Si、Zr、Ti、HfおよびCeの酸化物など、室温〜1500℃の水素雰囲気下で金属へ還元されない「難還元性金属酸化物」との固溶相からなる酸化物粒子を具備し、該酸化物粒子の表面に表面金属粒子が析出すると共に、前記酸化物粒子の内部に内部金属粒子が析出してなる金属粒子分散酸化物が開示されている。
また、特許文献2(特開2005−144402号公報)には、コーキング(炭素析出)を抑制することができる水蒸気改質触媒として、ニッケルなどの鉄族金属から選ばれる金属の微粒子からなる触媒活性成分をコア部とし、該コア部の周囲がシリカ、アルミナ、ジルコニア及びチタニアから選ばれる触媒担体成分からなるシェル部で被覆されたコア・シェル型構造を有する水蒸気改質触媒が開示されている。
特開2005−74396号公報 特開2005−144402号公報
ところで、ニッケルに代表される遷移金属元素を水蒸気改質触媒活性成分としてなる遷移金属系触媒は、実際に水蒸気改質触媒として使用するには、500℃以上の温度で還元処理して活性化させた上で使用する必要がある。しかしながら、この種の触媒は、500℃以上の温度で還元処理した際、酸化物が金属相に相転移してシンタリング(焼結)を起こすため、前記水蒸気改質触媒活性成分の活性が低下して、該水蒸気改質触媒活性成分が本来有している触媒性能を発揮することができないという課題を抱えていた。
そこで本発明は、500℃以上の温度で還元処理されても触媒性能が低下しない、新たな水蒸気改質触媒組成物を提案せんとするものである。
本発明は、水蒸気改質触媒活性成分を含有する粒子(「コア粒子」と称する)の表面に、ケイ素酸化物又はジルコニウム酸化物又はこれら両方(これらを「表面酸化物」と称する)が均一に存在してなる構成を備えた触媒粒子を含有する水蒸気改質触媒組成物であって、前記触媒粒子において、前記コア粒子100wt%に対する前記表面酸化物の含有量の割合が、還元活性化前の酸化物の状態で1〜30wt%であり、前記表面酸化物の表面被覆率(前記触媒粒子の表面全面に表面酸化物が存在する場合を100%とした場合の存在割合)が12%以上80%以下であることを特徴とする水蒸気改質触媒組成物を提案する。
本発明が提案する水蒸気改質触媒組成物は、コア粒子の表面に、ケイ素酸化物又はジルコニウム酸化物又はこれら両方が適度な量存在することにより、コア粒子が本来有する触媒性能を低下させることなく、且つ、500℃以上の温度で還元処理された際のシンタリングを抑制して、触媒性能の劣化を抑制することができる。特に、コア粒子の表面に、ケイ素酸化物又はジルコニウム酸化物又はこれら両方が適度な量存在することで、600℃以上の高温環境下に長時間晒された後での触媒性能を維持することができる。
実施例のガス改質評価試験で用いた燃料改質評価装置の概略を示した構成図である。 実施例で得た水蒸気改質触媒組成物(サンプル)の代表例として、実施例10で得た水蒸気改質触媒組成物(サンプル)のFE−SEM/EDX像であり、触媒活性粒子表面の拡大写真(SEM像)である。 同じく実施例10で得た水蒸気改質触媒組成物(サンプル)のFE−SEM/EDX像であり、触媒活性粒子表面におけるニッケル(Ni)の分布状態を示した拡大写真である。 同じく実施例10で得た水蒸気改質触媒組成物(サンプル)のFE−SEM/EDX像であり、触媒活性粒子表面におけるケイ素(Si)の分布状態を示した拡大写真である。 同じく実施例10で得た水蒸気改質触媒組成物(サンプル)のFE−SEM/EDX像であり、触媒活性粒子表面におけるジルコニウム(Zr)の分布状態を示した拡大写真である。 同じく実施例10で得た水蒸気改質触媒組成物(サンプル)のFE−SEM/EDX像であり、触媒活性粒子表面における酸素(O)の分布状態を示した拡大写真である。
次に、実施の形態例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明が次に説明する実施形態に限定されるものではない。
<本触媒組成物>
本発明の実施形態の一例としての水蒸気改質触媒組成物(以下「本触媒組成物」と称する)は、水蒸気改質触媒活性成分を含有するコア粒子の表面に、ケイ素酸化物又はジルコニウム酸化物又はこれら両方(これらを「表面酸化物」と称する)が存在してなる構成を備えた触媒粒子(以下「本触媒粒子」と称する)を含有する水蒸気改質触媒組成物である。
本触媒組成物の形態としては、粉体、スラリー、ペレット、層状物など任意の形態をとることができる。
(本触媒粒子)
本触媒粒子は、水蒸気改質触媒活性成分を含有するコア粒子の表面に、所定の表面酸化物が存在してなる構成を備えた触媒粒子である。
コア粒子の表面に、適当量の表面酸化物が存在することにより、触媒粒子を構成する物質の移動を当該表面酸化物が制限するアンカー効果を発揮するため、コア粒子が本来有する触媒性能を低下させることなく、且つ、500℃以上の温度での還元処理や改質反応中のシンタリングを効果的に抑制することができる。特に好ましい態様においては、600℃以上の高温環境下に長時間晒された後での触媒性能を維持することができる。
本触媒粒子のコア粒子は、一次粒子が凝集してなる凝集粒子でもよいし、また、当該一次粒子が単分散してなる粒子であってもよい。一例として、粒状又は針状の一次粒子が凝集して凝集粒子を形成してなる構成の粒子を挙げることができる。
(水蒸気改質触媒活性成分)
水蒸気改質触媒活性成分としては、水蒸気改質反応を促進させる作用を有することが知られている元素を挙げることができる。例えばFe、Ni、Co、Ru、Rh、Pt、Pd及びIrのうちの少なくとも一種の元素を挙げることができる。これらのうちの2種以上であってもよい。中でも、Fe、Ni、Coなどの鉄族元素を含むことが好ましく、その中でも、当該鉄族元素、特にNi、或いは、NiとRu又はRhとを含むのが好ましい。このようにNiとRu又はRhとを含む場合、Ru又はRhが水蒸気改質反応をより促進し、本触媒組成物の還元活性化の条件を緩やかにすることができる点で好ましい。
なお、上述のように、表面酸化物のアンカー効果によって、還元処理された際のシンタリングを抑制できるものと考えられるため、水蒸気改質触媒活性成分の種類によらず、そのようなシンタリング抑制効果を享受することができると理解することができる。
水蒸気改質触媒活性成分は、金属(合金を含む)、酸化物(複合酸化物を含む)、又はこれらの混合物、又は、これらの固溶体で存在すればよく、中でも、酸化物又は金属の状態で存在するのが好ましい。すなわち、還元活性化処理前の状態では酸化物として存在し、還元処理後は、前記酸化物の一部が還元された状態、例えば金属と酸化物とが混在する状態で存在するのが好ましい。
上記コア粒子は、水蒸気改質触媒活性成分のほかに、他の成分を含んでいてもよい。
例えば、本触媒粒子は、バナジウムを含んでいてもよい。本触媒粒子がバナジウムを含有することで、シンタリングをより一層効果的に抑制することができる。
この際、バナジウムは、酸化物、金属、又はこれらの混合物、又はこれらの固溶体の状態で存在するのが好ましい。
また、前記バナジウムは、水蒸気改質触媒活性成分に対して効率よく作用するために、コア粒子の表面に存在するのが好ましい。特に、コア粒子の内部よりも表面に多く存在するのが好ましい。さらに、前記バナジウムは、コア粒子の表面に偏って点在することなく、表面に分散した状態で存在することがより好ましい。
バナジウムをコア粒子の表面に存在させるためには、水溶性のバナジウム化合物、例えば、バナジン酸アンモニウム(NH4VO3)などのバナジウムを含有する水溶液中に、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)粒子粉末などの触媒活性粒子粉末を入れて含浸させ、焼成するようにすればよい。但し、そのような方法に限定するものではない。
バナジウムは、水蒸気改質触媒活性成分100mol%に対して1mol%以上の割合で含有するのが好ましく、中でも200mol%以下、その中でも2mol%以上或いは100mol%以下、その中でも3mol%以上或いは45mol%以下の割合で含有するのが特に好ましい。
本触媒粒子において、触媒粒子全体に対するコア粒子の割合は70wt%以上であるのが好ましい。
本触媒粒子において、触媒粒子全体に対するコア粒子の割合が70wt%以上であれば、触媒の劣化抑制効果を発揮しつつ、触媒粒子単位重量中に反応活性点を多く含むことになるから好ましい。
かかる観点から、本触媒粒子において、触媒粒子全体に対するコア粒子の割合は70wt%以上であるのが好ましく、中でも75wt%以上或いは98wt%以下、その中でも78wt%以上或いは97wt%以下であるのが特に好ましい。
(表面酸化物)
本触媒粒子は、コア粒子の表面に、表面酸化物、すなわちケイ素酸化物又はジルコニウム酸化物又はこれら両方が存在してなる構成を備えたものである。
上述したように、コア粒子の表面に所定の表面酸化物が適当な量だけ存在することにより、コア粒子が本来有する触媒性能を低下させることなく、且つ、500℃以上の温度で還元処理された際のシンタリングを抑制して、触媒性能の劣化を抑制することができ、特に好ましい態様においては、600℃以上の高温環境下に長時間晒された後での触媒性能を維持することができる。
なお、シンタリングをより効果的に抑制する観点からすると、上記表面酸化物のうちケイ素酸化物が存在することが特に好ましい。他方、高温環境下に長時間晒された後の触媒性能に優れたものとする観点からすると、ジルコニウム酸化物が存在することが特に好ましい。また、両者が表面に存在することで、かかる2つの性能をともに良好にすることができる点で、特に好ましい。
ここで、当該ケイ素酸化物としては、一酸化ケイ素(SiO)、二酸化ケイ素(SiO2)のほか、例えば亜酸化ケイ素(Si32)などを挙げることができる。
他方、ジルコニウム酸化物としては、二酸化ジルコニウム(ZrO2)を挙げることができる。
本触媒粒子の表面には、ケイ素酸化物のSi及びOや、ジルコニウム酸化物のZr及びOのほかに、Ca、Ba、Mg、Ti、Al、Ce、La、Hf、Vのうち少なくとも一種の元素(「元素A」と称する)が存在してもよい。これらのうちの2種類以上を含んでいてもよい。
本触媒粒子の表面にこのような元素Aが存在することにより、水蒸気改質触媒性能をさらに高めることができる。
この際、前記元素Aは、本触媒粒子の表面全体に均一に分散していることが好ましい。
本触媒粒子の表面において、ケイ素酸化物、ジルコニウム酸化物及び前記元素Aのうちの二種以上が混在した状態で存在してもよいし、ケイ素酸化物と、ジルコニウム酸化物と、前記元素Aとが分離して存在してもよい。
なお、本触媒粒子の表面におけるケイ素酸化物及びジルコニウム酸化物は、必ずしも酸化物であることを要せず、触媒活性化還元処理により還元されていてもよい。
表面酸化物は、本触媒粒子の表面全面を被覆するように存在してもよいし、或る程度の厚みを有する層をなして存在していてもよいし、又、コア粒子表面に部分的に存在し、表面酸化物が存在しない部分があってもよい。
本触媒粒子において、コア粒子100wt%に対する表面酸化物の含有量の割合は、還元活性化前の酸化物の状態で1〜30wt%であるのが好ましい。
本触媒粒子において、コア粒子100wt%に対する表面酸化物の含有量が1wt%以上であれば、耐熱効果を発現することができ、他方、30wt%以下であれば、触媒として使用可能な機械的強度を有した成型体を得ることができる。
かかる観点から、本触媒粒子において、コア粒子100wt%に対する表面酸化物の含有量の割合は、還元活性化前の酸化物の状態で、2wt%以上或いは25wt%以下であるのがより一層好ましく、その中でも3wt%以上であるのが特に好ましい。
また、表面酸化物の表面被覆率(本触媒粒子の表面全面に表面酸化物が存在する場合を100%とした場合の存在割合)は、12%以上であるのが、水蒸気改質触媒性能を十分なものとする観点から好ましく、中でも水蒸気改質性能と耐熱性とのバランスの観点から20%以上、その中でも30%以上或いは80%以下であるのが好ましい。
なお、上記ケイ素酸化物又はジルコニウム酸化物の表面被覆率と、ケイ素化合物又はジルコニウム化合物の表面被覆率(本触媒粒子の表面全面にケイ素化合物又はジルコニウム化合物が存在する場合を100%とした場合の、ケイ素化合物又はジルコニウム化合物の存在割合)とは同じ値になる。そのため、後述する実施例では、ケイ素化合物又はジルコニウム化合物の表面被覆率を算出して、ケイ素酸化物又はジルコニウム酸化物の表面被覆率としている。このように100%被覆の場合であっても、微小クラックを介してガスは流通する。
上記のように、本触媒粒子の表面に表面酸化物を存在させる方法としては、例えばケイ素又はジルコニウム又はこれら両方を含む溶液中に、コア粒子粉末を入れて含浸させ、必要に応じて乾燥及び焼成を行うことによって形成することができる。このように、ケイ素又はジルコニウム又はこれら両方を含む溶液を用いてコア粒子を表面処理した後、大気中で焼成することにより、ケイ素化合物又はジルコニウム化合物をケイ素酸化物又はジルコニウム酸化物に酸化することができる。例えばシランカップリング剤などを用いてコア粒子を表面処理した後、必要に応じて乾燥させ、その後、300℃以上、好ましくは300〜600℃で加熱処理すればよい。
また、ケイ素又はジルコニウムを含む溶液、例えばシリコンアルコキシド又はジルコニウムアルコキシドのエタノール溶液中にコア粒子粉末を入れて含浸させ、必要に応じて乾燥を行った後、必要に応じて前記元素を含む溶液中に前記本触媒粒子を入れて含浸させ、必要に応じて乾燥を行い、その後、焼成を行えばよい。
なお、本触媒粒子の表面には、上記以外の成分が存在してもよい。特に、本触媒粒子の表面に存在するSi又はZrに対して1wt%以下の量であれば、本触媒組成物の効果に影響を及ぼさず、どのような成分であっても含有することを許容することができる。
(本触媒粒子以外の成分)
本触媒組成物は、前記本触媒粒子以外に他の成分を含有していてもよい。
他の成分としては、例えばアルミナなどの金属酸化物を含有する酸化物粒子を挙げることができる。このような酸化物粒子を含有することにより、本触媒粒子間を離して存在させることができるため、互いに焼結するのを防ぐと共に、触媒活性を好適な程度に調整することができる。
このような酸化物粒子としては、例えばAl、Ti、Si、Zr、Ceなどの酸化物を含む酸化物粒子を挙げることができる。
(BET比表面積)
本触媒組成物のBET比表面積は、単位触媒質量あたりの水蒸気改質触媒活性を向上させることができるという観点から、本触媒組成物が還元処理前の酸化物の状態では、15m2/g〜120m2/gであるのが好ましく、中でも30m2/g以上或いは110m2/g以下、その中でも40m2/g以上或いは100m2/g以下であるのが特に好ましい。
また、本触媒組成物を還元処理し水蒸気改質触媒活性成分が還元された状態では、本触媒組成物のBET比表面積は、2m2/g〜100m2/gであるのが好ましく、中でも3m2/g以上或いは90m2/g以下、その中でも20m2/g以上或いは80m2/g以下であるのが特に好ましい。
本触媒組成物のBET比表面積を前記範囲に調整するには、水酸化ニッケルなどの水蒸気改質触媒活性成分の水酸化物を蒸発乾固による乾燥、若しくは、ろ過及び乾燥を行った後、大気雰囲気下300〜600℃(品温)で焼成(仮焼)すればよく、この際、焼成温度、水酸化ニッケルの比表面積などを調整することで水蒸気改質触媒活性成分の比表面積を調整することができる。但し、そのような方法に限定されるものではない。
(本触媒組成物の製造方法)
本触媒組成物は次のようにして製造することができる。但し、次に説明する製造方法はあくまでも一例である。
Fe、Ni、Co、Ru、Rh、Pt、Pd及びIrのうちの少なくとも一種の元素の酸化物粉や水酸化物粉に対し、必要に応じて、触媒組成物の焼結抑止効果のある成分を含む化合物(バナジン酸アンモニウム水溶液)や、水蒸気改質能力を持つ貴金属たとえば硝酸Ru溶液などを混合し、室温〜50℃に15分〜12時間静置して、該水酸化粉末粒子に前記成分を含浸吸着させた後、加熱して蒸発乾固するか、若しくは、ろ過及び乾燥するかして、必要に応じて粉砕して、コア粒子粉末を得る。
そして、得られたコア粒子粉末を、ケイ素又はジルコニウム又はこれら両方を含む溶液中に入れて含浸させ、必要に応じて乾燥させた後、大気雰囲気下、300〜600℃(品温)を30分〜6時間維持するように仮焼を行った後、必要に応じてプレス成形し、大気雰囲気下、300〜900℃(品温)を30分〜6時間維持するように焼成を行い、必要に応じて粉砕及び篩分けして、粉体もしくは粒状物の本触媒組成物を得ることができる。
<本触媒>
本発明の実施形態の一例としての水蒸気改質触媒(以下「本触媒」と称する)は、本触媒組成物を用いてなる触媒である。
本触媒は、ペレット状(円板状を含む)などの適宜形状に成形され、単独で触媒として用いることもできるし、また、セラミックス又は金属材料からなる基材に担持された形態として用いることもできる。
(基材)
基材の材質としては、セラミックス等の耐火性材料やフェライト系ステンレス等の金属材料を挙げることができる。
セラミックス製基材の材質としては、耐火性セラミックス材料、例えばコージライト、コージライト−アルファアルミナ、窒化ケイ素、ジルコンムライト、アルミナ−シリカマグネシア、ケイ酸ジルコン、シリマナイト(sillimanite)、ケイ酸マグネシウム、ジルコン、ペタライト(petalite)、アルファアルミナおよびアルミノシリケート類などを挙げることができる。
金属製基材の材質としては、耐火性金属、例えばステンレス鋼または鉄を主成分とした耐食性合金などを挙げることができる。
基材の形状は、ハニカム状、ペレット状、球状を挙げることができる。
(本触媒の製法)
本触媒は、本触媒組成物と、バインダー及び水とを混合・撹拌してスラリーとし、得られたスラリーを、例えばセラミックスハニカム体などの基材にウォッシュコートして基材表面に触媒層を形成する方法を挙げることができる。
また、本触媒組成物と、バインダー及び水を混合・撹拌してスラリーとし、得られたスラリーを基材に塗布し、これを焼成して基材表面に触媒層を形成する方法を挙げることもできる。
なお、本触媒を製造するための方法は公知のあらゆる方法を採用することが可能であり、上記例に限定するものではない。
いずれの製法においても、触媒層は、単層であっても、二層以上の多層であってもよい。
<語句の説明>
本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいてさらに詳述する。
<比較例1>
水酸化ニッケル粒子粉末(比表面積120m2/g)10gを、大気中550℃で3時間仮焼して触媒粉を得た。該触媒粉8gに5wt%PVA(ポリビニルアルコール)水溶液1.6gを添加し、乳鉢で均一に分散させ、φ30mmの金型に入れて90kNの圧力で円板状にプレス成型した。
得られた円板状成型体を、大気中750℃で3時間焼成し、寸法・重量を測定した後、粉砕し、4mmメッシュの篩と0.5mmメッシュの篩を使用して分級して、0.5mm〜4.0mmの大きさの触媒活性粒子粉末からなる水蒸気改質触媒組成物(サンプル)を得た。
<実施例1>
シランカップリング剤(3−アミノプロピルトリエトキシシラン、信越シリコーン社製「KBE−903」、分子量221.4)0.78gを水10mLに加え、均一に撹拌して、前駆体水溶液を調製した。
次に、水酸化ニッケル粒子粉末(比表面積120m2/g)10gを、前記前駆体水溶液10mLに加えてスターラーで3時間撹拌して均一にコートした後、加熱して蒸発乾固により水分を蒸発させ、さらに550℃で3時間仮焼して触媒粉とし、次いで、該触媒粉8gに5wt%PVA水溶液1.6gを添加し、乳鉢で均一に分散させ、φ30mmの金型に入れて90kNの圧力で円板状にプレス成型した。
得られた円板状成型体を、大気中750℃で3時間焼成した後、寸法・重量を測定した後、粉砕し、4mmメッシュの篩と0.5mmメッシュの篩を使用して分級して、0.5mm〜4.0mmの大きさの「ケイ素酸化物が表面に存在する触媒活性粒子粉末」からなる水蒸気改質触媒組成物(サンプル)を得た。
仮焼後のサンプルを一部回収し、FE−SEMのEDX(JSM−7001F/JEOL社製)により、Si及びOのニッケル表面での分布状態を観察した。Si及びOはいずれも、ニッケル粒子すなわちコア粒子の表面に遍在することなく均一に分布していた。
<実施例2>
実施例1の前駆体水溶液の調製において、シランカップリング剤1.56gを水10mLに加えた以外、実施例1と同様にして「ケイ素酸化物が表面に存在する触媒活性粒子粉末」からなる水蒸気改質触媒組成物(サンプル)を得た。
仮焼後のサンプルを一部回収し、FE−SEMのEDX(JSM−7001F/JEOL社製)により、Si及びOのニッケル表面での分布状態を観察した。Si及びOはいずれも、ニッケル粒子すなわちコア粒子の表面に遍在することなく均一に分布していた。
参考例3>
実施例1の前駆体水溶液の調製において、シランカップリング剤3.12gを水10mLに加えた以外、実施例1と同様にして「ケイ素酸化物が表面に存在する触媒活性粒子粉末」からなる水蒸気改質触媒組成物(サンプル)を得た。
仮焼後のサンプルを一部回収し、FE−SEMのEDX(JSM−7001F/JEOL社製)により、Si及びOのニッケル表面での分布状態を観察した。Si及びOはいずれも、ニッケル粒子すなわちコア粒子の表面に遍在することなく均一に分布していた。
参考例4>
実施例1の前駆体水溶液の調製において、シランカップリング剤7.8gを水10mLに加えた以外、実施例1と同様にして「ケイ素酸化物が表面に存在する触媒活性粒子粉末」からなる水蒸気改質触媒組成物(サンプル)を得た。
仮焼後のサンプルを一部回収し、FE−SEMのEDX(JSM−7001F/JEOL社製)により、Si及びOのニッケル表面での分布状態を観察した。Si及びOはいずれも、ニッケル粒子すなわちコア粒子の表面に遍在することなく均一に分布していた。
<実施例5>
実施例1の前駆体水溶液の調製において、シランカップリング剤0.78gの代わりに、酢酸ジルコニウム(分子量327.4)0.74gを水10mLに加えた以外、実施例1と同様にして、「ジルコニウム酸化物が表面に存在する触媒活性粒子粉末」からなる水蒸気改質触媒組成物(サンプル)を得た。
仮焼後のサンプルを一部回収し、FE−SEMのEDX(JSM−7001F/JEOL社製)により、Zr及びOのニッケル表面での分布状態を観察した。Zr及びOはいずれも、ニッケル粒子すなわちコア粒子の表面に遍在することなく均一に分布していた。
<実施例6>
実施例5の前駆体水溶液の調製において、酢酸ジルコニウム1.48gを水10mLに加えた以外、実施例5と同様にして「ジルコニウム酸化物が表面に存在する触媒活性粒子粉末」からなる水蒸気改質触媒組成物(サンプル)を得た。
仮焼後のサンプルを一部回収し、FE−SEMのEDX(JSM−7001F/JEOL社製)により、Zr及びOのニッケル表面での分布状態を観察した。Zr及びOはいずれも、ニッケル粒子すなわちコア粒子の表面に遍在することなく均一に分布していた。
<実施例7>
実施例5の前駆体水溶液の調製において、酢酸ジルコニウム2.96gを水10mLに加えた以外、実施例5と同様にして「ジルコニウム酸化物が表面に存在する触媒活性粒子粉末」からなる水蒸気改質触媒組成物(サンプル)を得た。
仮焼後のサンプルを一部回収し、FE−SEMのEDX(JSM−7001F/JEOL社製)、Zr及びOのニッケル表面での分布状態を観察した。Zr及びOはいずれも、ニッケル粒子すなわちコア粒子の表面に遍在することなく均一に分布していた。
参考例8>
実施例5の前駆体水溶液の調製において、酢酸ジルコニウム7.4gを水10mLに加えた以外、実施例5と同様にして「ジルコニウム酸化物が表面に存在する触媒活性粒子粉末」からなる水蒸気改質触媒組成物(サンプル)を得た。
仮焼後のサンプルを一部回収し、FE−SEMのEDX(JSM−7001F/JEOL社製)により、Zr及びOのニッケル表面での分布状態を観察した。Zr及びOはいずれも、ニッケル粒子すなわちコア粒子の表面に遍在することなく均一に分布していた。
<実施例9>
シランカップリング剤(3−アミノプロピルトリエトキシシラン、信越シリコーン社製「KBE−903」)0.78gを水10mLに加え、さらに酢酸ジルコニウム(分子量327.4)0.74gを加えて均一に撹拌して、前駆体水溶液を調製した。
この前駆体溶液を水酸化ニッケル粒子粉末(比表面積120m2/g)10gに加え、スターラーで3時間撹拌し均一にコートした後、加熱により水分を蒸発させ試料を乾燥した。
得られた固形サンプルを乳鉢で粉砕した後、大気中550℃で3時間仮焼して触媒粉を得た。該触媒粉8gに5wt%PVA水溶液1.6gを添加し、乳鉢で均一に分散させ、φ30mmの金型に入れて90kNの圧力で円板状にプレス成型した。
得られた円板状成型体を、大気中750℃で3時間焼成し、寸法・重量を測定した後、粉砕し、篩に通して0.5mmメッシュ以上4mmメッシュ以下の「ケイ素酸化物及びジルコニウム酸化物が表面に存在する触媒活性粒子粉末」からなる水蒸気改質触媒組成物(サンプル)を得た。
仮焼後のサンプルを一部回収し、FE−SEMのEDX(JSM−7001F/JEOL社製)により、Si、Zr及びOのニッケル表面での分布状態を観察した。Si、Zr及びOはいずれも、ニッケル粒子すなわちコア粒子の表面に遍在することなく均一に分布していた。
<実施例10>
実施例9において、前記前駆体水溶液の量を調整して表面層の量を変更した。すなわち、シランカップリング剤(3−アミノプロピルトリエトキシシラン、信越シリコーン社製「KBE−903」、分子量221.4)1.56gに、さらに酢酸ジルコニウム(分子量327.4)1.48gに変更した。この点以外は、実施例9と同様にして、「ケイ素酸化物及びジルコニウム酸化物が表面に存在す触媒活性粒子粉末」からなる水蒸気改質触媒組成物(サンプル)を得た。
仮焼後のサンプルを一部回収し、FE−SEMのEDX(JSM−7001F/JEOL社製)により、Si、Zr及びOのニッケル表面での分布状態を観察した。Si、Zr及びOはいずれも、ニッケル粒子すなわちコア粒子の表面に遍在することなく均一に分布していた(図2〜図6参照)。なお、図2左上の「Grey」及び図3〜6左上における「K」「L」は、観察条件に関するものであり、本発明とは関係ない。これら「K」「L」は元素検出に用いた特性X線の記号であり、励起された電子の軌道(エネルギー準位)を示している。
<水蒸気改質性能の評価>
図1に示す燃料改質評価装置を用いて、各実施例・比較例で得られた水蒸気改質触媒組成物(サンプル)が水蒸気改質反応で発生した水素量(H%)を測定することで、水蒸気改質性能を評価した。
この燃料改質評価装置は、図1に示されるように、気体燃料1としてボンベより供給される都市ガス(メタン89〜90vol%、エタン4〜6vol%、プロパン4〜5vol%、ブタン1vol%未満)と、純水タンク3に入った純水を、それぞれ気体マスフローコントローラー2と、液体マスフローコントローラー4により流量を調整することができるものである。純水は電気炉5内の気化器6を通り水蒸気となって、燃料ガス/水蒸気混合部7にて気体燃料と混合され、電気炉8内のステンレス容器に封じられた改質触媒9へ送られ、改質触媒9にて改質されたガスはバブラー11を経て排気される。
この排気の一部をガスクロマトグラフ(以下「GC」と称する)13内蔵のポンプにて吸引し、水分除去器12を通過した改質ガスはGC13によって定量される。この時、全ガス量に対する水素量(H%)を測定して評価した。
(ガス改質評価試験)
各実施例・比較例で得られた水蒸気改質触媒組成物(サンプル)5gを改質器内に配置し、改質器内を窒素ガスで置換した。次に、触媒を活性化させるため電気炉8にて燃料改質部を加熱し、触媒温度が500℃に達したところで都市ガスと水蒸気の供給を開始し還元活性化処理を開始した。この時の燃料ガスの流量は空間速度(SV)9000h−1となるようにし、都市ガスと水蒸気の比率(S/C)は2.5となるように設定した。
さらに温度を上げ、触媒温度が550℃に達したところで30分間保持した後、再び温度を上げ750℃で1分間加熱して還元活性化処理を完了した。
その後、温度を下げ550℃で15分間キープした後、ガスクロマトグラフで水素発生量を測定した(Fresh値)。
触媒性能の劣化加速試験のため、前記のようにFresh値を測定した後、S/C比を4.0に上昇させ、750℃まで昇温させて750℃を90分維持した後、再びS/C比2.5へ戻し、550℃まで降温させた後、10分間経過したときの水素量を測定した(Aged値)とした。
<焼結密度>
実施例において説明したように、酸化物状態(還元活性化処理前)の円板状の触媒ペレット焼結体の直径、高さ、重量を測定し、焼結密度(g/cm3)を計算した。
<BET>
各実施例・比較例で得られた水蒸気改質触媒組成物(サンプル)について、比表面積細孔分布測定装置(BECKMAN COULTER株式会社製「SA3100」)を使用し、N2ガス吸着法により比表面積(BET)を測定した。水蒸気改質触媒組成物(サンプル)の、還元活性化処理前の値をpreとし、燃料改質評価装置による水蒸気改質性能(劣化加速試験を含む)の評価後に測定したBET比表面積(m2/g)をAged後の値とした。
<表面状態>
実施例1〜10において、仮焼後のサンプルを一部回収し、走査型電子顕微鏡(SEM)(JEOL製 JSM−7100)のEDX(エネルギー分散型X線分光法)により、Si、Zr及びOのニッケル表面での分布状態を観察した。
<表面被覆率>
表面被覆率(=下記表面処理剤添加量(g)×100)は、次の2式から算出することができる。
最小被覆面積(m2/g)=6.02×1023×13×10-20/表面処理剤分子量
表面処理剤添加量(g)=Ni(OH)2重量(g)×Ni(OH)2の比表面積(m2/g)/上記最小被覆面積(m2/g)
ここで、表面処理剤とは、上記実施例で用いたシランカップリング剤及び酢酸ジルコニウムを示す。
シランカップリング剤及び酢酸ジルコニウムの2種類の表面処理剤を用いた実施例3については、両者のmol比に応じた平均分子量を表面処理剤分子量として算出した。
また、表1には、組成(wt%)として、コア粒子すなわちNiO粒子100wt%に対する表面酸化物(SiO2、ZrO2)の質量割合を「SiO2(wt%)」「ZrO2(wt%)」として示し、表面酸化物の表面被覆率を「被覆率」として示した。
上記実施例及びこれまで発明者が行ってきた試験結果より、比較例1のように、表面酸化物が存在しないニッケル系触媒活性粒子粉末は、550℃での還元活性化処理の段階からシンタリングが進行し、触媒活性が低下することが確認された。
これに対し、コア粒子の表面に、表面酸化物、すなわちケイ素酸化物又はジルコニウム酸化物又はこれら両方が存在することにより、コア粒子が本来有する触媒性能を低下させることなく、且つ、550℃での還元活性化処理の際のみならず改質反応中もシンタリングを抑制して、触媒活性の低下を抑制できることが分かった。この際、活性点、例えばNi成分を被覆するため初期の活性化プロセスには寄与しない反面、熱劣化を抑制できることが判明した。このような効果は、粒子表面に存在する表面酸化物によって、触媒粒子を構成する物質の移動を制限するアンカー効果によるものと推察することができる。
また、表面酸化物の量が少な過ぎると、シンタリング抑制効果を得ることができない一方、逆に多過ぎると、還元され難くなり、活性化段階から水素による還元を必要とするようになったり、水蒸気改質反応で還元する場合は処理温度を高温にしなければならなくなったりするなどの問題が生じることが分かった。
かかる観点から、表面酸化物、すなわちケイ素酸化物又はジルコニウム酸化物又はこれら両方の表面被覆率(本触媒粒子の表面全面に表面酸化物が存在する場合を100%とした場合の存在割合)は12%以上であるのが好ましく、中でも水蒸気改質性能と耐熱性とのバランスの観点から20%以上、その中でも30%以上或いは80%以下であるのが好ましいと考えることができる。
また、同様の観点から、コア粒子100wt%に対する表面酸化物の含有量の割合は、還元活性化前の酸化物の状態で1〜30wt%であるのが好ましく、中でも2wt%以上或いは25wt%以下であるのがより好ましく、その中でも特に3wt%以上であるのがさらに好ましい、と考えることができる。
1 気体燃料(都市ガス)
2 気体マスフローコントローラー
3 純水タンク
4 液体マスフローコントローラー
5 電気炉(300℃固定)
6 気化器
7 燃料ガス/水蒸気混合部
8 電気炉
9 改質触媒
10 改質触媒温度測定熱電対
11 バブラー
12 水分除去器
13 ガスクロマトグラフ

Claims (4)

  1. 水蒸気改質触媒活性成分の酸化物又は水酸化物からなる粒子(「コア粒子」と称する)の表面に、ケイ素酸化物又はジルコニウム酸化物又はこれら両方(これらを「表面酸化物」と称する)が偏在することなく均一に分布した構成を備え、篩を使用して分級された0.5mm〜4.0mmの大きさの触媒粒子を含有する水蒸気改質触媒組成物であって、
    前記触媒粒子において、前記コア粒子100wt%に対する前記表面酸化物の含有量の割合が、還元活性化前の酸化物の状態で1〜30wt%であり、触媒粒子全体に対するコア粒子の割合が70wt%以上であることを特徴とする水蒸気改質触媒組成物。
  2. 前記水蒸気改質触媒活性成分として、Fe、Ni、Co、Ru、Rh、Pt、Pd及びIrのうちの少なくとも一種の元素を含むことを特徴とする請求項に記載の水蒸気改質触媒組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の水蒸気改質触媒組成物をペレット状に成型してなる水蒸気改質触媒。
  4. 請求項1又は2に記載の水蒸気改質触媒組成物が基材に担持されてなる構成を備えた水蒸気改質触媒。
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