JP6441588B2 - 打撃工具 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の加工作業を行う打撃工具に関する。
特開2010−052115号公報には、揺動部材によって工具ビットを長軸方向に直線状に駆動する打撃工具が記載されている。この打撃工具には、打撃工具の駆動時において発生する振動を低減させるための動吸振器が設けられている。
特開2010−052115号公報
上記の打撃工具は、作業者がハンドルを把持して打撃作業を行うため、打撃作業時に発生する振動が作業者に伝達されてしまう。一方で、作業性向上のためには作業者に伝達される振動は小さい方が好ましい。そのため、打撃工具の振動低減技術に関しては、動吸振器等のウェイトを備えた振動低減機構を備えるだけにとどまらず、更なる改良が望まれる。そこで、本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、打撃工具の振動低減に関する改良技術を提供することを目的とする。
上記課題は、本発明によって解決される。本発明に係る打撃工具の好ましい第1形態によれば、所定の軸線上を先端工具が移動して作業を行う打撃工具が構成される。当該打撃工具は、モータ軸を有するモータと、モータに駆動され、先端工具を駆動する駆動機構と、駆動機構を収容する本体ハウジングと、を有する。典型的には、所定の軸線は、先端工具を保持するツールホルダの長軸線として設定される。さらに、先端工具は、長尺状のビットとして構成され、所定の軸線は、ビットの長軸線と一致するように設定されることが好ましい。
さらに、打撃工具は、先端工具の駆動に関する所定の軸線が延在する方向に交差する交差方向に延在する把持部を備え、本体ハウジングに対して相対移動可能なハンドルと、本体ハウジングとハンドルの間に付勢力を作用させる付勢部材と、本体ハウジングに対して相対移動可能なウェイトと、を有する。また打撃工具は、第1回転軸と、第1回転軸の中心から偏心した位置に配置された第1偏心軸を備え、モータによって駆動されるとともに、駆動機構を駆動する第1クランク機構を有する。すなわち、当該打撃工具には、駆動機構を介して先端工具を駆動するための第1クランク機構が設けられている。
さらに、打撃工具は、第2回転軸と、当該第2回転軸の中心から偏心した位置に配置された第2偏心軸を備え、ウェイトを前記本体ハウジングに対して相対移動させる第2クランク機構と、駆動機構を収容するバレル部と、外側ハウジングと、を有する。
当該構成により打撃工具は、ウェイトが本体ハウジングに対して相対移動して、作業時に本体ハウジングに生じる振動を抑制するように構成されている。すなわち、当該打撃工具には、ウェイトを駆動するための第2クランク機構が設けられている。そして、ハンドルに付勢部材の付勢力が作用した状態で、ハンドルが本体ハウジングに対して相対移動して、作業時に本体ハウジングからハンドルに伝達する振動を抑制するように構成されている。すなわち、ハンドルは、本体ハウジングから伝達される振動が付勢部材の弾性変形によって低減される防振ハンドルとして構成されている。
なお、第2クランク機構は、モータ軸に連結され、モータによって駆動されていてもよく、第1クランク機構に連結され、第1クランク機構を介してモータによって駆動されてもよい。
本発明によれば、ウェイトが作業時に本体ハウジングに生じる振動を抑制するとともに、ハンドルが付勢部材に付勢された状態で本体ハウジングに対して相対移動することで、本体ハウジングからハンドルに伝達される振動を抑制する。換言すると、本発明に係る打撃工具は、2つの振動低減機構を有する。これにより、作業中において、作業者が把持する把持部の振動が低減される。その結果、打撃工具の操作性が向上し、作業者の作業性が向上される。
また本発明によれば、本体ハウジングは、モータを収容するモータハウジングと、第1クランク機構および第2クランク機構を収容するギアハウジングと、を有する。外側ハウジングは、モータハウジングとギアハウジングの少なくとも一部に対応する領域を覆うよう構成されるとともに、ハンドルが連結される第1外側ハウジングと、本体ハウジングに固定される第2外側ハウジングと、を有する。当該構成によって打撃工具は、第2外側ハウジング、本体ハウジングおよびバレル部に対して、ハンドルおよび第1外側ハウジングが一体に移動するように構成されている。したがって、作業時に本体ハウジングに生じる振動が外側ハウジングに対して伝達することが抑制される。その結果、ハンドルに対する振動の伝達が抑制される。
また本発明に係る打撃工具における好ましい第2形態によれば、所定の軸線上を先端工具が動作して作業を行う打撃工具が構成される。当該打撃工具は、モータ軸を有するモータと、モータに駆動され、先端工具を駆動する駆動機構と、駆動機構を収容する本体ハウジングと、を有する。この打撃工具は、所定の軸線が延在する方向に交差する交差方向に延在する把持部を備え、本体ハウジングに対して相対移動可能なハンドルと、本体ハウジングとハンドルの間に付勢力を作用させる付勢部材と、本体ハウジングに収容され、本体ハウジングに対して相対移動可能なウェイトと、を有する。さらに、打撃工具は、第1回転軸と、第1回転軸の中心から偏心した位置に配置された第1偏心軸を備え、モータによって駆動されるとともに、駆動機構を駆動する第1クランク機構と、第2回転軸と、第2回転軸の中心から偏心した位置に配置された第2偏心軸を備え、ウェイトを本体ハウジングに対して相対移動させる第2クランク機構と、を有する。
当該構成により打撃工具は、ウェイトが本体ハウジングに対して相対移動して、作業時に本体ハウジングに生じる振動を抑制するように構成されている。
また、把持部が延在する交差方向は、上下方向を定義し、ハンドルは、把持部の一端側に形成された上側連接領域と、把持部の他端側に形成された下側連接領域と、を有し、上側連接領域と下側連接領域は、本体ハウジングと連接するよう構成される。
当該構成により打撃工具は、ハンドルに付勢力が作用した状態で、ハンドルが本体ハウジングに対して相対移動して、作業時に本体ハウジングからハンドルに伝達する振動を抑制するように構成されている。また第2偏心軸は、第1偏心軸の外周に嵌合されている。
また本発明に係る打撃工具における好ましい第3形態によれば、所定の軸線上を先端工具が動作して作業を行う打撃工具が構成される。当該打撃工具は、モータ軸を有するモータと、モータに駆動され、先端工具を駆動する駆動機構と、駆動機構を収容する本体ハウジングと、を有する。この打撃工具は、所定の軸線が延在する方向に交差する交差方向に延在する把持部を備え、本体ハウジングに対して相対移動可能なハンドルと、本体ハウジングとハンドルの間に付勢力を作用させる付勢部材と、本体ハウジングに収容され、本体ハウジングに対して相対移動可能なウェイトと、を有する。さらに、打撃工具は、第1回転軸と、第1回転軸の中心から偏心した位置に配置された第1偏心軸を備え、モータによって駆動されるとともに、駆動機構を駆動する第1クランク機構と、第2回転軸と、第2回転軸の中心から偏心した位置に配置された第2偏心軸を備え、ウェイトを本体ハウジングに対して相対移動させる第2クランク機構と、を有する。
当該構成により打撃工具は、ウェイトが本体ハウジングに対して相対移動して、作業時に本体ハウジングに生じる振動を抑制するように構成されている。
また、把持部が延在する交差方向は、上下方向を定義し、ハンドルは、把持部の一端側に形成された上側連接領域と、把持部の他端側に形成された下側連接領域と、を有し、上側連接領域と下側連接領域は、本体ハウジングと連接するよう構成される。
当該構成により打撃工具は、ハンドルに付勢力が作用した状態で、ハンドルが本体ハウジングに対して相対移動して、作業時に本体ハウジングからハンドルに伝達する振動を抑制するように構成されている。また駆動機構は、先端工具を打撃するための打撃子と、打撃子を内周面で摺動可能に保持するとともに、軸線に平行に配置されたシリンダを有しており、ウェイトは、シリンダの外表面よりも外側の領域に配置され、シリンダの外周面の周方向全体を覆うように構成されている。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、ウェイトと第2偏心軸の間に配置された介在部材を有し、ウェイトは、介在部材を介して第2クランク機構によって駆動される。典型的には、介在部材は、弾性変形可能な弾性部材で構成される。特に、介在部材が弾性部材である場合には、ウェイトと介在部材によって動吸振器が構成される。そして、この動吸振器のウェイトは、第2クランク機構によって強制的に加振される。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、先端工具の駆動に関する所定の軸線が延在する方向に関する第2偏心軸の移動量とウェイトの移動量が等しくなるように設定されている。本形態によれば、ウェイトの移動量が第2クランク機構の第2偏心軸の移動量と等しいため、第2クランク機構がウェイトを予め定められた位相で確実に駆動させることができる。なお、第2偏心軸の移動量とウェイトの移動量が等しくなるように、ウェイトが介在部材を介することなく第2偏心軸に直接連結されていてもよい。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、先端工具の駆動に関する所定の軸線が延在する方向に関して、第1偏心軸が、当該第1偏心軸の可動範囲内において先端工具に最も近接した位置に位置する際に、第2偏心軸が、当該第2偏心軸の可動範囲内において先端工具に最も近接した位置と先端工具から最も離隔した位置以外の位置に位置するように、第1偏心軸と第2偏心軸の位置が設定されている。すなわち、第1偏心軸と第2偏心軸は、互いに同位相で移動する態様、または逆位相で移動する態様以外の態様で移動される。本形態によれば、第2偏心軸を介して駆動されるウェイトが、第1偏心軸を介して駆動される駆動機構による打撃位相とは異なる位相で駆動される。したがって、作業時に本体ハウジングに生じる振動をウェイトが効果的に抑制するように打撃位相に対するウェイトの駆動位相が適切に設定される。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、モータは、モータ軸と先端工具の駆動に関する所定の軸線が交差するように配置されている。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、第1クランク機構の第1回転軸と第2クランク機構の第2回転軸が同軸状に配置されている。第2クランク機構がモータ軸に連結される態様、および第2クランク機構が第1クランク機構に連結される態様のいずれの態様においても、第1回転軸と第2回転軸が同軸状に配置されることで、モータの回転が第1クランク機構および第2クランク機構に合理的に伝達される。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、モータが一定の回転数で駆動されるように制御するコントローラを有する。一定の回転数とは、所定の範囲の回転数を意味する。すなわち、打撃工具の作業時にモータに作用する負荷によって変動するモータの回転数が所定範囲内の設定回転数となるように、当該モータが駆動される。換言すると、モータは、コントローラによって定回転制御される。これにより、作業時にモータに作用する負荷に関わらず、モータが所定の回転数を維持して駆動される。その結果、打撃工具の作業効率の変動が抑制される。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、駆動機構は、先端工具を打撃するための打撃子と、打撃子を内周面で摺動可能に保持するとともに、先端工具の駆動に関する所定の軸線に平行に配置されたシリンダを有している。そして、ウェイトは、シリンダに対応して設けられる。
典型的には、ウェイトは、シリンダの外表面よりも外側の領域に配置され、シリンダの少なくとも一部を囲むように形成される。すなわち、シリンダの軸方向に直交する断面において、ウェイトは、シリンダより外側の領域に配置されている。典型的には、ウェイトは、シリンダの軸方向に直交する断面において、シリンダを囲むように、C字状、または円環状に形成されている。換言すると、ウェイトは、シリンダの外表面に沿うように形成される。これにより、ウェイトをシリンダの外側をシリンダの軸方向に摺動させることができる。
また、ウェイトは、シリンダの外表面より外側の領域において、先端工具の駆動に関する所定の軸線と把持部が延在する把持部延在軸線の両方の軸線を含む平面に対して、シリンダの両側に配置された一対のウェイト要素で構成されていてもよい。すなわち、ウェイト要素は、平面の一方の面側と、平面の他方の面側にそれぞれ配置される。換言すると、把持部が打撃工具の上下方向に延在するとした場合に、ウェイト要素は、シリンダの右側と左側にそれぞれ配置される。したがって、打撃工具の左右方向に関して、シリンダの両側に配置された一対のウェイト要素によって、打撃工具のバランスがとられる。
また、ウェイトは、シリンダの外表面より外側の領域において、交差方向に関して、シリンダの少なくとも一方側に配置されていてもよい。すなわち、把持部が延在する交差方向を打撃工具の上下方向とした場合に、ウェイトは、上下方向に関して、シリンダの少なくとも一方側に配置されている。換言すると、ウェイトの配置態様は、シリンダの上方のみに配置される態様、シリンダの下方のみに配置される態様、シリンダの上方および下方にそれぞれ配置される態様を好適に包含する。典型的には、ウェイトは、先端工具の駆動に関する所定の軸線と把持部が延在する把持部延在軸線の両方の軸線を含む平面上に配置される。これにより、ウェイトは、把持部と同一平面上に配置されるため、打撃工具の操作性が向上される。
また、先端工具の駆動に関する軸線に直交する断面において、ウェイトの重心位置がシリンダと重なるように設定されている。すなわち、シリンダの軸方向に直交する断面において、シリンダボアよりシリンダ中心側にウェイトの重心が配置される。具体的には、シリンダの軸方向に直交する断面において、ウェイトが円環状に形成される態様、ウェイトが複数のウェイト要素によって構成され、複数のウェイト要素の重心位置がシリンダボア内側に配置される態様を好適に包含する。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、ハンドルは、本体ハウジングに対して先端工具の駆動に関する軸線が延在する軸線方向に相対移動する。打撃工具においては、先端工具が当該先端工具の長軸方向(先端工具の駆動に関する軸線方向)に関して、直線状に駆動される。そのため、本体ハウジングには、主として軸線方向に関する振動が発生する。したがって、ハンドルが本体ハウジングに対して、振動の主成分方向である軸線方向に相対移動するため、本体ハウジングからハンドルに伝達される振動が効果的に低減される。
典型的には、ハンドルは、先端工具の長軸線と把持部が延在する把持部延在軸線の両方の軸線を含む平面上を、本体ハウジングに対して相対移動する。すなわち、ハンドルは、把持部全体が本体ハウジングに対して、軸線方向に平行に移動する態様、把持部の一端が本体ハウジングに回動可能に固定され、把持部の他端が本体ハウジングに対して、軸線方向に移動することで、把持部が本体ハウジングに対して回動する態様を好適に包含する。把持部全体が本体ハウジングに対して軸線方向に平行に移動する態様においては、把持部の一端が本体ハウジングに連結され、把持部が片持ち梁状に形成されていてもよく、把持部の両端がそれぞれ本体ハウジングに連結されていてもよい。一方、把持部が本体ハウジングに対して回動する態様においては、把持部の一端側が回動支点として設定され、把持部の他端側において把持部と本体ハウジングの間に付勢部材が配置される。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、補助ハンドルが着脱可能に装着される補助ハンドル装着部を有する。そして、補助ハンドル装着部は、外側ハウジングに連結されており、本体ハウジングに対して補助ハンドル装着部とハンドルが一体に移動する。外側ハウジングが防振ハウジングとして構成されるだけでなく、外側ハウジングがハンドルと補助ハンドル装着部を連結する機能を有する。これにより、補助ハンドル装着部に装着された補助ハンドルとハンドルが、本体ハウジングに対して一体に移動する。その結果、作業者が補助ハンドルとハンドルをそれぞれ把持して作業を行う際に、打撃工具の操作性が向上される。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、第2偏心軸とウェイトは、軸線方向において往復移動可能に構成された可動プレートを介して連結される。
本発明によれば、打撃工具の振動低減に関する改良技術が提供される。
本発明の第1実施形態に係る電動ハンマの正面図である。 電動ハンマの内部構造を示す断面図である。 図2の一部拡大図である。 図2におけるIV−IV線断面図である。 カウンターウェイトおよび第2運動変換機構を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る電動ハンマの斜視図である。 電動ハンマの側面図である。 電動ハンマの内部構造を示す断面図である。 図8の一部拡大図である。 電動ハンマの分解斜視図である。 ハンドグリップと本体ハウジングの連接構造を示す断面図である。 ハンドグリップが本体ハウジングに対して移動した状態を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る電動ハンマドリルの断面図である。 図13におけるXIV−XIV線断面図である。 第2運動変換機構および動吸振器を示す断面図である。 動吸振器のウェイトが移動した状態を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る電動ハンマドリルの断面図である。 図17のXVIII−XVIII線断面図である。 第2運動変換機構に駆動されるカウンターウェイトを示す断面図である。 カウンターウェイトが移動した状態を示す断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。第1実施形態は、打撃工具の一例として電動ハンマを用いて説明する。図1および図2に示すように、第1実施形態に係る電動ハンマ100は、本体部101の先端領域にハンマビット119を装着し、装着されたハンマビット119を長軸方向に打撃動作させて、被加工材(例えば、コンクリート)に対してハツリ作業を行う打撃工具である。ハンマビット119は、筒状のツールホルダ131を介して本体部101に取り外し可能に取り付けられる。ハンマビット119は、ツールホルダ131のビット挿入孔内に挿入され、ツールホルダ131に対して、ツールホルダ131の長軸方向周りの周方向への相対的な回動が規制された状態で保持される。このハンマビット119が、本発明における「先端工具」に対応する実施構成例である。また、ツールホルダ131の長軸線が、本発明における「所定の軸線」に対応する実施構成例である。なお、ツールホルダ131の長軸線は、ハンマビット119の長軸線に一致する。
図2に示すように、本体部101は、本体ハウジング103、バレル部104、及び外側ハウジング105を主体として構成される。本体ハウジング103は、電動モータ110を収容するモータハウジング103Aと、第1運動変換機構120及び第2運動変換機構220を収容するギアハウジング103Bにより構成されている。バレル部104は、打撃要素140及びツールホルダ131の一部を収容する筒状部材として備えられる。なお、モータハウジング103A、ギアハウジング103B、バレル部104は、共にアルミニウム製であり、ハンマビット119の長軸方向に関して、バレル部104、ギアハウジング103B、モータハウジング103Aの順で配置されるとともに互いに接合されて固定状に組み付けられる。ハンマビット119の長軸方向に関して、バレル部104がハンマビット119に最も近接した位置に配置され、モータハウジング103Aがハンマビット119から最も離れた位置に配置される。なお、モータハウジング103Aとギアハウジング103Bについては、一体状に成形されていてもよい。この本体ハウジング103が、本発明における「本体ハウジング」に対応する実施構成例である。
本体ハウジング103の外側には、外側ハウジング105が配置されている。外側ハウジング105は、ハンマビット119の長軸方向に延在する筒状に形成されており、本体ハウジング103の全体を覆うように配置されている。外側ハウジング105には、ハツリ作業を行う際に、電動ハンマ100を操作するための一対のハンドグリップ500が設けられている。一対のハンドグリップ500は、ハンマビット119の長軸方向に延在する長軸線に関して対称に配置されるとともに、当該長軸線に交差する方向に直線状に延在している。ハンドグリップ500は、一端が外側ハウジング105に固定され、片持ち梁状に設けられている。このハンドグリップ500が、本発明における「ハンドル」に対応する実施構成例である。また、外側ハウジング105が、本発明における「外側ハウジング」に対応する実施構成例である。
なお、第1実施形態に係る電動ハンマ100は、概ね30kgの重量を有する大型ハンマであり、基本的には作業者が左右の手でハンドグリップ500をそれぞれ把持し、ハンマビット119を下向きにした状態でハツリ作業を行う。従って、便宜上、ハンマビット119の長軸方向(本体部101の長軸方向)に関して、ハンマビット119側を下側、ハンドル500側を上側という。
図2および図3に示すように、外側ハウジング105は、複数のハウジング要素を互いに接合することで構成されており、全体としてはハンマビット119の長軸方向に長い下方が開放された長方形の筒状に形成されている。具体的には、外側ハウジング105は、図1および図2に示すように、ハンマビット119の長軸方向に関して、上方ハウジング106、下方ハウジング107、及び上方ハウジング106と下方ハウジング107とを接続する伸縮可能な蛇腹108から構成されている。
図4に示すように、外側ハウジング105のうち上方ハウジング106は、複数のガイドシャフト319及び弾性部材としての複数の圧縮コイルバネ321を介して、本体ハウジング103に対してハンマビット119の長軸方向に相対移動可能に連結された防振ハンドルとして構成されている。具体的には、本体ハウジング103は、上方ハウジング106をハンマビット119の長軸方向に案内するための断面円形のガイドシャフト319を有する。ガイドシャフト319は、本体ハウジング103の外側の前後左右の4か所に配置されている。上方ハウジング106の内側には、スライド筒部323が設けられ、このスライド筒部323がガイドシャフト319に摺動可能に嵌合されている。そして、圧縮コイルバネ321がガイドシャフト319の外周を囲むように配置されている。圧縮コイルバネ321は上方ハウジング106と本体ハウジング103を弾発状に接続する。なお、外側ハウジング105のうち下方ハウジング107は、本体ハウジング103に固定されている。したがって、蛇腹108は、伸縮することで上方ハウジング106と下方ハウジング107との相対移動を許容する。この圧縮コイルバネ321が、本発明における「付勢部材」に対応する実施構成例である。
図2に示すように、ハンドグリップ500は、内部に中空部を有する合成樹脂製の長尺状の円筒状部材であり、ハンマビット119の長軸方向に交差する方向に延在している。一方のハンドグリップ500には、電動モータ110の駆動及び停止を操作するための電気スイッチ510と、当該電気スイッチ510のオン/オフ状態を切り替えるためのトリガ520が設けられている。トリガ520は、ハンドグリップ500に所定の支点525を回動中心としてハンドグリップ500の長軸方向と交差する方向に回動操作可能に設けられており、非操作時には、電気スイッチ510に内蔵された内蔵バネ(図示省略)の付勢力によりハンドグリップ500の外面から外側(上方)に突出した位置に保持されている。そして、トリガ520は、作業者の手指で押圧されてハンドグリップ500の内側に向けて回動され、電気スイッチ510をオン状態に切り替えたときに、電動モータ110が駆動される。
図3に示すように、本体ハウジング103の外面と外側ハウジング105の内面との間には、電動モータ110を駆動するためのコントローラ541が配置されている。このコントローラ541は、電気スイッチ510に近い領域であって、電動モータ110よりも下方に配置されている。このコントローラ541は、電動モータ110を所定範囲の回転数で駆動する。すなわち、加工作業時において電動モータ110に対する負荷によって電動モータ110の回転数が大幅に変動しないように、電動モータ110の回転数が所定範囲の回転数内となるように、コントローラ541が電動モータ110の回転数を制御する。すなわち、コントローラ541は、電動モータ110を定回転制御する。
電動モータ110は、交流(AC)電源から給電されて駆動される。図2に示すように、電動モータ110は、当該電動モータ110のモータ軸111がハンマビット119の長軸方向に延在する長軸線に対して交差し、ハンドグリップ500の長軸方向に延在する長軸線に対して平行に配置されている。この電動モータ110およびモータ軸111がそれぞれ、本発明における「モータ」および「モータ軸」に対応する実施構成例である。
図3に示すように、電動モータ110の回転は、第1運動変換機構120によって直線運動に変換された上で打撃要素140に伝達され、当該打撃要素140を介してハンマビット119を長軸方向(図1における下方向)に打撃する。また、電動モータ110の回転は、第2運動変換機構220によって直線運動に変換された上でカウンターウェイト231に伝達される。カウンターウェイト231は、ハンマビット119の打撃に伴う衝撃力の発生タイミングに対応させてハンマビット119の長軸方向へ直線運動するように構成されている。これにより、カウンターウェイト231は、電動ハンマ100に生じる振動を抑制する。このカウンターウェイト231が、本発明における「ウェイト」に対応する実施構成例である。
図3に示すように、第1運動変換機構120は、電動モータ110の下方に配置される第1クランク軸121、第1連接ロッド123、ピストン125等からなる第1クランク機構によって構成される。第1運動変換機構120は、複数のギアからなるギア減速機113を介して電動モータ110により駆動される。ピストン125は、打撃要素140を駆動する駆動子を構成する。ピストン125は、シリンダ141内をハンマビット119の長軸方向に摺動可能に配置されている。なお、第1クランク軸121は、電動モータ110のモータ軸111と平行に配置されている。また、第1クランク軸121には、第1連接ロッド123と相対回動可能に連結する偏心軸部121aが一体に形成されている。この第1運動変換機構120が、本発明における「第1クランク機構」に対応する実施構成例である。
図2に示すように、打撃要素140は、シリンダ141、打撃子としてのストライカ143と、中間子としてのインパクトボルト145とを主体として構成される。ストライカ143は、シリンダ141内に摺動自在に配置される。インパクトボルト145は、ツールホルダ131内に摺動可能に配置されるとともに、ストライカ143の運動エネルギをハンマビット119に伝達する。シリンダ141は、ツールホルダ131の上方において、ツールホルダ131と同心状に配置されている。シリンダ141は、ピストン125及びストライカ143によって仕切られる空気室141aを有する。ストライカ143は、ピストン125の摺動に伴う空気室141aの空気ばね(空気変動)を介して駆動され、インパクトボルト145に衝突し、当該インパクトボルト145を介してハンマビット119を打撃する。この打撃要素140が、本発明における「駆動機構」に対応する実施構成例である。また、シリンダ141およびストライカ143がそれぞれ、本発明における「シリンダ」および「打撃子」に対応する実施構成例である。
図3及び図5に示すように、第2運動変換機構220は、第2クランク軸221、偏心軸223、第2連接ロッド225等からなる第2クランク機構によって構成される。第2クランク軸221は、第1クランク機構のクランク軸121の軸線の延長線上に配置され、当該第1クランク軸121の偏心軸部121aによって回転される。偏心軸223は、第2クランク軸221の回転中心から径方向に所定量オフセットした位置において、当該第2クランク軸221と平行に配置されている。第2連接ロッド225の一端側は、偏心軸223に対して当該偏心軸223周りに相対回動可能に連結されている。第2連接ロッド225の他端側は、カウンターウェイト231に設けられた連結軸233に対して当該連結軸233周りに相対回動可能に連結されている。なお、連結軸233は、偏心軸223に対して平行に配置されている。カウンターウェイト231は、シリンダ141の外側に摺動可能に嵌合された筒状部材として設けられている。このカウンターウェイト231は、第2クランク機構を介してハンマビット119に最も近接する前方位置と、ハンマビット119から最も離間する後方位置との間で往復直線運動する。なお、カウンターウェイト231は、筒状部材として形成されているが、シリンダ141の一部を囲むC型に形成されていてもよい。この第2運動変換機構220が、本発明における「第2クランク機構」に対応する実施構成例である。また、連接ロッド225が、本発明における「介在部材」に対応する実施構成例である。
図5に示すように、第2クランク軸221は、内側クランク軸227と外側クランク軸229によって構成される。内側クランク軸227は、筒状の軸部227aと、軸部227aの軸方向一端側において径方向外側に張り出すフランジ部227bを有する。外側クランク軸229は、筒状の軸部229aと、軸部229aの軸方向一端側において径方向外側に張り出すフランジ部229bを有する。内側クランク軸227と外側クランク軸229は、内側クランク軸227のフランジ部227bと外側クランク軸229のフランジ部229bが互いに反対側に位置した状態で互いの軸部227a,229aが嵌合されて一体化される。すなわち、フランジ部227bは下方に配置され、フランジ部229bは上方に配置される。そして、内側クランク軸227と外側クランク軸229は、互いの軸部227a,229aが同軸状に配置される。すなわち、軸部229aが軸部227aの外周に同軸状に配置される。そして、内側クランク軸227は、フランジ部227bに形成された連結孔227cに第1クランク機構の第1クランク軸121の偏心軸部121aが嵌入されて相対回動可能に連結される。外側クランク軸229のフランジ部229bには、偏心軸223が設けられている。この偏心軸223が第2連接ロッド225に相対回動可能に連結される。すなわち、第2クランク軸221は、駆動側である内側クランク軸227と、被動側である外側クランク軸229によって構成される。
第2クランク軸221は、外側クランク軸229の軸部229aが、軸受ホルダ235に支持されたニードルベアリング237によって回転可能に支持されている。これにより、第2クランク軸221が、軸受ホルダ235に保持される。軸受ホルダ235は、本体ハウジング103の構成要素であるギアハウジング103Bによって支持されている。
図3に示すように、ギアハウジング103Bのうちシリンダ141の上端部に対応する領域には、シリンダ141の上端部の外側を取り囲む円筒状のシリンダ受け部241が形成されている。そして、シリンダ141が、鉄製のシリンダ受け部材243を介してシリンダ受け部241に保持される。
以上の電動ハンマ100においては、作業者が一対のハンドグリップ500を左右の手でそれぞれ把持するとともに、ハンマビット119を下向きにした状態において、作業が行われる。作業者は、一方のハンドグリップ500を把持した手指でトリガ520を押圧して電気スイッチ510をオン状態に切り替えることで、電動モータ110が駆動される。これにより、第1運動変換機構120および打撃要素140を介してハンマビット119が直線状に駆動されて被加工材に対しハンマ作業を行う。
このとき、カウンターウェイト231は、第2運動変換機構220を介して、ハンマビット119の駆動に対応して、ハンマビット119の長軸方向に直線状に移動される。カウンターウェイト231は、ストライカ143の動きと概ね逆位相に動くように設定されている。すなわち、ストライカ143が下方に移動する際には、カウンターウェイト231は上方に移動され、ストライカ143が上方に移動する際には、カウンターウェイト231は下方に移動される。これにより、カウンターウェイト231が、加工作業時に電動ハンマ100に生じる振動を抑制する。なお、カウンターウェイト231の動きは、インパクトボルト145の動きと逆位相になるように設定されていてもよい。
具体的には、第2運動変換機構220の偏心軸223と、第1運動変換機構120の偏心軸部121aが同位相とならないように、第1実施形態においては、偏心軸223と偏心軸部121aの位相が約90度ずれるように設定される。また、偏心軸部121aは、ストライカ143およびインパクトボルト145は空気室141aの空気ばね(空気変動)を介して駆動されるため、偏心軸部121aの駆動とストライカ143およびインパクトボルト145の駆動には、位相差が生じる。この位相差を考慮して、偏心軸223と偏心軸部121aが逆位相にはならないように設定されることが好ましい。
加工作業時においては、ハンドル500(外側ハウジング105)は、本体ハウジング103に対して、圧縮コイルバネ321の付勢力が作用した状態で、ハンマビット119の長軸方向に相対移動する。すなわち、加工作業時に生じる振動の運動エネルギが圧縮コイルバネ321を伸縮させ、これによりハンドル500に対して本体ハウジング103から振動が伝達されることが抑制される。すなわち、電動ハンマ100は、防振ハンドルとカウンターウェイト231の2つの防振装置を有することにより、加工作業時に生じる振動が、ハンドル500を把持する作業者に伝達されることが抑制される。その結果、電動ハンマ100の操作性が向上する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図6〜図12を参照して説明する。第2実施形態の電動ハンマ200は、第1実施形態の電動ハンマ100に対して、主としてハンドルの構成およびカウンターウェイト(動吸振器)の構成が異なる。第1実施形態と同一の符号を付した構成要素は、第1実施形態と同等の構成を有する。
図8に示すように、本体部101は、本体ハウジング103と、本体ハウジング103を覆う外側ハウジング105と、外側ハウジング105に連結されるハンドグリップ109を主体として構成されている。
図9および図10に示すように、本体ハウジング103は、電動モータ110、第1運動変換機構120、第2運動変換機構220を収容するモータハウジング103A、ギア減速機113を収容するギアハウジング103B、電材部品を覆うリアカバー103C、および打撃要素140を収容するバレル部104により構成されている。この本体ハウジング103が、本発明における「本体ハウジング」に対応する実施構成例である。
図6〜図8に示すように、作業者が把持するハンドグリップ109は、ハンマビット119の長軸方向に関して、外側ハウジング105のハンマビット119とは反対側に配置されている。第2実施形態では、便宜上、ハンマビット119の長軸方向(本体部101の長軸方向)に関して、ハンマビット119側を前側と称し、ハンドグリップ109側を後側と称す。このハンドグリップ109が、本発明における「ハンドル」に対応する実施構成例である。
図8に示すように、電動モータ110は、モータ軸111とハンドグリップ109のグリップ部109Aが互いに平行になるように配置される。さらに、電動モータ110は、モータ軸111がハンマビット119の長軸方向に延在する軸線に直交するように配置されている。そして、電動モータ110およびハンドグリップ109がともに、ハンマビット119の長軸線上に配置される。
電動モータ110の回転は、ギア減速機113を介して第1運動変換機構120に伝達された後、当該第1運動変換機構120によって直線運動に変換された上で打撃要素140に伝達され、当該打撃要素140を介してハンマビット119を長軸方向に打撃する。また、電動モータ110の回転は、第1運動変換機構120を介して第2運動変換機構220に伝達された後、当該第2運動変換機構220によって直線運動に変換され、動吸振器160に伝達される。なお、第1運動変換機構120、ギア減速機113および打撃要素140は、第1実施形態と同様の機構であり、説明を省略する。
図9に示すように、第2運動変換機構220は、第1運動変換機構120の第1クランク軸121の偏心軸部121aにより回転される第2クランク軸221、第2クランク軸221と一体に形成された偏心軸223、偏心軸223の回転によってハンマビット119の長軸方向に直線状に移動される第2連接ロッド225を主体として構成される。この第2連接ロッド225が、動吸振器160を駆動する。
図9に示すように、動吸振器160は、バレル部104の内部において、シリンダ141外周面の周方向全体を覆うように円環状に形成されるウェイト161と、ハンマビット119の長軸方向において、ウェイト161の前側と後側にそれぞれ配置された付勢バネ163F,163Rとを主体として構成される。付勢バネ163F,163Rは、ウェイト161がハンマビット119の長軸方向に移動する際にウェイト161にハンマビット119の長軸方向の弾発力を付与する。
ウェイト161は、ウェイト161の外周面がバレル部104の内壁面(円筒面)に接した状態で摺動するように配置されている。また、前後の付勢バネ163F,163Rは、それぞれ圧縮コイルバネによって構成される。後側の付勢バネ163Rは、一端がバネ受部材としてのスライドスリーブ165のフランジ部165aの前面に当接し、他端がウェイト161の後端に当接する。また、前側の付勢バネ163Fは、一端がウェイト161の前端に当接し、他端がバレル部104に固定されたバネ受部材としてのリング状部材167に当接する。スライドスリーブ165は、シリンダ141の外周面に対しハンマビット119の長軸方向に摺動可能であり、第2連接ロッド225に当接している。これにより、スライドスリーブ165は、第2運動変換機構220によって摺動される。このウェイト161が、本発明における「ウェイト」に対応する実施構成例である。また、付勢バネ163Rが、本発明における「介在部材」および「弾性部材」に対応する実施構成例である。また、スライドスリーブ165が、本発明における「介在部材」に対応する実施構成例である。
第2連接ロッド225が前方へ移動すると、第2連接ロッド225によりスライドスリーブ165が前方へと押されて移動し、付勢バネ163F,163Rを圧縮させる。一方、第2連接ロッド225が後方へ移動すると、スライドスリーブ165が付勢バネ163F,163Rの弾発力によって押されて後方へ移動する。すなわち、ハンマ作業時において、動吸振器160のウェイト161は、第2運動変換機構220により付勢バネ163F,163Rを介して強制的に駆動される。これにより、本体ハウジング103に生じる振動が効果的に抑制される。なお、第2運動変換機構220の偏心軸223と第1運動変換機構120の偏心軸部121aの位相差は、第1実施形態と同様に設定される。
図9および図10に示すように、本体ハウジング103の外側に配置される外側ハウジング105は、上側ハウジングカバー105Aと、下側ハウジングカバー105Bと、バレルカバー105Cを主体として構成されている。上側ハウジングカバー105A、下側ハウジングカバー105B及びバレルカバー105Cは、共に合成樹脂製である。
バレルカバー105Cは、円形の筒状に形成されており、本体ハウジング103のバレル部104のうち先端(前端)以外の領域を覆うように構成される。バレルカバー105Cの後端部が、上側ハウジングカバー105Aの前端及び下側ハウジングカバー105Bの前端にそれぞれ係合されて複数のネジにより連結される。
図10に示すように、外側ハウジング105の後方には、合成樹脂製のハンドグリップ109が配置される。ハンドグリップ109は、ハンマビット119の長軸方向と交差する上下方向に延在するグリップ部109Aと、グリップ部109Aの延在方向一端側に形成された上側連接領域109Bと、軸方向他端側に形成された下側連接領域109Cとを主体として構成される。上側連接領域109B及び下側連接領域109Cは、グリップ部109Aの延在方向に関して、所定間隔で対向する。上側連接領域109B及び下側連接領域109Cはそれぞれ、上下のハウジングカバー105A,105Bに向かって延在している。そして、ハンドグリップ109は、上側連接領域109Bの前端が上側ハウジングカバー105Aの後端に当接し、下側連接領域109Cの前端が下側ハウジングカバー105Bの後端に当接して連結される。この外側ハウジング105が、本発明における「外側ハウジング」に対応する実施構成例である。
外側ハウジング105とハンドグリップ109は、本体ハウジング103に対してスライドガイド211及び圧縮コイルバネ219を介してハンマビット119の長軸方向に相対移動可能に連結され、これによりハンドル付き防振ハウジングが構成されている。この圧縮コイルバネ219が、本発明における「付勢部材」に対応する実施構成例である。
図11および図12に示すように、スライドガイド211は、ガイドシャフト215とスライド筒部217を主体として構成される。本体ハウジング103のモータハウジング103Aは、ハンドグリップ109をハンマビット119の長軸方向にガイドするための断面円形のガイドシャフト215を有する。ガイドシャフト215の外側には、ガイドシャフト215と同軸状に圧縮コイルバネ219が配置されている。
ハンドグリップ109の上下の連接領域109B,109Cには、各ガイドシャフト215に対応してスライド筒部217が設けられ、スライド筒部217の筒孔217aの内周面にガイドシャフト215の突出部215bの外周面が摺動可能に嵌合される。これにより、モータハウジング103Aに対してハンドグリップ109及び外側ハウジング105がハンマビット119の長軸方向に相対移動可能に取り付けられている。なお、図11および図12は、下側連接領域109Cのみを図示しているが、上側連接領域109Bも同様に構成される。
図7および図10に示すように、バレルカバー105Cには、補助ハンドルとしてのサイドグリップ900が装着可能な円筒形のサイドグリップ装着部201が形成されている。サイドグリップ装着部201は、断面円形の円環状部によって構成される。このサイドグリップ装着部201が、本発明における「補助ハンドル装着部」に対応する実施構成例である。
また、図8および図9に示すように、ハンドグリップ109には、作業者がハンマビット119の長軸方向に交差する左右方向にスライド操作可能なスイッチ操作部材177が取り付けられている。スイッチ操作部材177をスライド操作することによって、電気スイッチ173がオン状態とオフ状態間で切り替えられる。電気スイッチ173がオン状態に切り替えられることでコントローラ171が電動モータ110を駆動してハンマ作業が行われる。なお、コントローラ171は、第1実施形態と同様に電動モータ110を定回転制御する。
以上の電動ハンマ200は、ハンマ作業時おいて、外側ハウジング105とハンドグリップ109は、圧縮コイルバネ219の付勢力が作用した状態で、本体ハウジング103に対して摺動する。具体的には、図11および図12に示すように、下側連接領域109C(ハンドグリップ109)がガイドシャフト215に対して摺動する。なお、上側連接領域109Bも図11および図12と同様に摺動する。これにより、ハンマ作業時に本体ハウジング103に生じる振動がハンドグリップ109に伝達されることが抑制される。このとき、サイドグリップ装着部201に装着されているサイドグリップ900もハンドグリップ109と一体に摺動する。したがって、サイドグリップ900に伝達される振動も抑制される。また、サイドグリップ900とハンドグリップ109が一体に移動するため、サイドグリップ900とハンドグリップ109の距離が常時一定に保持される。これにより、サイドグリップ900とハンドグリップ109を把持して作業する作業者の操作性が向上される。
また、ハンマ作業時においては、第1運動変換機構120を介してハンマビット119が駆動される。このとき、第2運動変換機構220によって動吸振器160が強制的に駆動される。したがって、ハンマ作業時に、動吸振器160が本体ハウジング103に生じる振動を効果的に抑制する。その上、ハンドグリップ109が圧縮コイルバネ219を介して本体ハウジング103に対して相対移動することで、ハンドグリップ109に伝達される振動がさらに効果的に抑制される。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図13〜図16を参照して説明する。第3実施形態の電動ハンマドリル300は、ハンマドリル作業を行うように構成されている。第1および第2実施形態と同一の符号を付した構成要素は、第1および第2実施形態と同等の構成を有する。
図13に示すように、電動ハンマドリル300の本体部101は、本体ハウジング103と、本体ハウジング103に連結されるハンドグリップ109を主体として構成されている。本体ハウジング103の内側には、電動モータ110、第1運動変換機構120、第2運動変換機構250、打撃要素140、回転伝達機構151を収容するギアハウジング103Bが配置されている。ハンドグリップ109は、ハンマビット119の長軸方向に関して、本体ハウジング103のハンマビット119とは反対側に配置されている。第3実施形態では、便宜上、ハンマビット119の長軸方向(本体部101の長軸方向)に関して、ハンマビット119側を前側と称し、ハンドグリップ109側を後側と称す。この本体ハウジング103およびハンドグリップ109がそれぞれ、本発明における「本体ハウジング」および「ハンドル」に対応する実施構成例である。
図13に示すように、電動モータ110は、モータ軸111とハンマビット119の長軸線が交差するように配置される。この電動モータ110は、ハンマビット119の長軸線からオフセットした位置に配置されている。すなわち、電動モータ110が電動ハンマドリル300の下方に配置され、ハンマビット119と同軸状であるシリンダ141、ツールホルダ131が電動ハンマドリル300の上方に配置されている。
図13および図14に示すように、電動モータ110の回転は、電動モータ110の上方に配置された第1運動変換機構120に伝達された後、当該第1運動変換機構120によって直線運動に変換された上で打撃要素140に伝達され、当該打撃要素140を介してハンマビット119を長軸方向に打撃する。また、電動モータ110の回転は、回転伝達機構151を介してツールホルダ131に伝達され、当該ツールホルダ131を介してハンマビット119を長軸周りに回転させる。さらに、電動モータ110の回転は、第2運動変換機構250に伝達された後、当該第2運動変換機構250によって直線運動に変換され、動吸振器160(図15参照)に伝達される。なお、第1運動変換機構120、および打撃要素140は、第1実施形態と同様の機構であり、説明を省略する。この第1運動変換機構120が、本発明における「第1クランク機構」に対応する実施構成例である。
図13に示すように、回転伝達機構151は、被動ギア153、機械式トルクリミッター155、中間軸157、小ベベルギア159を主体として構成されている。被動ギア153は、モータ軸111に設けられたピニオンギアに係合して、回転される。被動ギア153と中間軸157は、機械式トルクリミッター155を介して連結されている。機械式トルクリミッター155は、所定のトルク以上のトルクが作用した時に、被動ギア153と中間軸157の間のトルクの伝達を遮断する。中間軸157の先端(上端)には、ツールホルダ131の後端に設けられた大ベベルギア132と係合する小ベベルギア159が設けられている。これにより、回転伝達機構151は、電動モータ110の回転をツールホルダ131に伝達する。
図13に示すように、第2運動変換機構250は、電動モータ110のモータ軸111が延在する上下方向に関して、ツールホルダ131と電動モータ110の間に配置されている。図15に示すように、第2運動変換機構250は、偏心軸251、可動プレート252、ガイドピン256を主体として構成されている。偏心軸251は、第1クランク軸121の外周に篏合している。偏心軸251は円形断面であり、当該円形断面の中心が第1クランク軸121の回転中心からオフセットするように設けられている。なお、第1クランク軸121と偏心軸251は、連結部材121aによって連結され、一体に回転するように保持されている。
図15に示すように、可動プレート252は、平面視で略T字型のプレートであり、偏心軸251と係合する係合孔253、回転伝達機構151の中間軸157と係合する第1ガイド穴254、ガイドピン256と係合する第2ガイド穴255、および動吸振器160と係合するプッシュアーム257を有している。したがって、可動プレート252は、偏心軸251(第1クランク軸121)、中間軸157(回転伝達機構151)およびガイドピン257によって支持されている。
係合孔253は、ハンマビット119の長軸方向(前後方向)に関して、偏心軸251の直径と同じ長さを有し、ハンマビット119の長軸方向に直交する方向(左右方向)に関して、偏心軸251の直径より長い長穴として形成されている。また、第1ガイド穴254および第2ガイド穴255は、前後方向に長い長穴として形成されている。なお、第2運動変換機構250の偏心軸251と第1運動変換機構120の偏心軸部121aの位相差は、第1実施形態と同様に設定される。
係合孔253内を偏心軸251が円運動することで、偏心軸251が可動プレート252の係合孔253内を左右方向に移動するとともに、ハンマビット119の長軸方向に移動することで、可動プレート252がハンマビット119の長軸方向に移動される。このとき、第1ガイド穴254が中間軸157に係合し、第2ガイド穴255がガイドピン256に係合することで、可動プレート252が前後方向に安定的にガイドされる。なお、ガイドピン256は、図13に示すように、ギアハウジング103Bに固定されている。
図15に示すように、可動プレート252の左側と右側には、それぞれ動吸振器160が配置されている。動吸振器160は、ウェイト161、動吸振器本体部162、付勢部材163F,163R、および駆動部材166を主体として構成されている。ウェイト161、付勢部材163F,163R、および駆動部材166は、ギアハウジング103Bに固定された動吸振器本体部162に収容されている。ウェイト161の前側には、ウェイト161と動吸振器本体部162の間に付勢部材163Fが設けられている。ウェイト161の後側には、ウェイト161と駆動部材166の間に付勢部材163Rが設けられている。駆動部材166は、動吸振器本体部162から後方に向かって突出する当接部166aを有しており、当接部166aの後端が可動部材252のプッシュアーム257に当接する。この駆動部材166が、本発明の「介在部材」に対応する実施構成例である。
図13に示すように、ハンドグリップ109は、電動ハンマドリル300の上下方向(ハンマビット119の長軸方向に交差する方向)に延在するグリップ部109Aを備えている。このハンドグリップ109は、上側連接領域109Bおよび下側連接領域109Cにおいて、圧縮コイルバネ219を介して本体ハウジング103に連接されている。圧縮コイルバネ219は、本体ハウジング103に設けられたバネ受け部218と、ハンドグリップ109に設けられたスライド筒部217によって保持されている。これにより、ハンドグリップ109は、圧縮コイルバネ219の付勢力が作用した状態で、本体ハウジング103に対して、ハンマビット119の長軸方向に平行に移動する。
ハンドグリップ109には、トリガ109aが設けられており、トリガ109aを引くことで、電動モータ110がコントローラ171を介して駆動される。これにより、ハンマビット119によってハンマドリル作業が行われる。なお、コントローラ171は、第1実施形態と同様に、電動モータ110を定回転制御する。
ハンマドリル作業時には、ハンドグリップ109は、圧縮コイルバネ219の付勢力が作用した状態で、本体ハウジング103に対して移動することで、ハンドグリップ109に伝達させる振動が抑制される。
さらに、ハンマドリル作業時には、電動モータ110の回転によって、第2運動変換機構250の可動プレート252が前後方向に移動され、プッシュアーム257が当接部166aに当接して駆動部材166を駆動する。これにより、図15および図16に示すように、駆動部材166が付勢バネ163F,163Rの付勢力を介して、ウェイト161を強制的に振動(往復移動)させる。これにより、ハンマドリル作業時に本体ハウジング103に生じる振動が抑制される。この第2運動変換機構250が、本発明における「第2クランク機構」に対応する実施構成例である。また、ウェイト161および付勢バネ163Rが、本発明における「ウェイト」および「弾性部材」に対応する実施構成例である。
この動吸振器160は、電動ハンマドリル300のシリンダ141の右側と左側にそれぞれ設けられている。したがって、電動ハンマドリル300の左右方向に関して、2つのウェイト161の重心位置がシリンダの141の中心位置とほぼ一致する。これにより、ハンマドリル作業時に本体ハウジング103に生じる振動が2つの動吸振器160によって効果的に抑制される。また、動吸振器160は、電動ハンマドリル300の上下方向に関して、シリンダ141と電動モータ110の間に配置されている。これにより、上下方向に関して、電動ハンマドリル300の重心位置に近い位置に動吸振器160が配置され、本体ハウジング103に生じる振動が2つの動吸振器160によって効果的に抑制される。
(第4実施形態)
次に、本発明に第4実施形態について、図17〜図20を参照して説明する。第4実施形態の電動ハンマドリル400は、ハンマ作業、ドリル作業、ハンマドリル作業を行うように構成されている。第1〜第3実施形態と同一の符号を付した構成要素は、第1〜第3実施形態と同等の構成を有する。
図17に示すように、電動ハンマドリル400の本体部101は、本体ハウジング103と、本体ハウジング103に連結されるハンドグリップ109を主体として構成されている。本体ハウジング103の内側には、電動モータ110、第1運動変換機構120、第2運動変換機構270、打撃要素140、回転伝達機構151を収容するギアハウジング103Bが配置されている。ハンドグリップ109は、ハンマビット119の長軸方向に関して、本体ハウジング103のハンマビット119とは反対側に配置されている。第4実施形態では、便宜上、ハンマビット119の長軸方向(本体部101の長軸方向)に関して、ハンマビット119側を前側と称し、ハンドグリップ109側を後側と称す。
図17に示すように、電動モータ110は、モータ軸111とハンマビット119の長軸線が交差するように配置される。この電動モータ110は、ハンマビット119の長軸線からオフセットした位置に配置されている。すなわち、電動モータ110が電動ハンマドリル400の下方に配置され、ハンマビット119と同軸状であるシリンダ141、ツールホルダ131が電動ハンマドリル400の上方に配置されている。
図17に示すように、電動モータ110の回転は、電動モータ110の上方に配置された第1運動変換機構120に伝達された後、当該第1運動変換機構120によって直線運動に変換された上で打撃要素140に伝達され、当該打撃要素140を介してハンマビット119を長軸方向に打撃する。また、電動モータ110の回転は、回転伝達機構151を介してツールホルダ131に伝達され、当該ツールホルダ131を介してハンマビット119を長軸周りに回転させる。さらに、電動モータ110の回転は、第1運動変換機構120を介して第2運動変換機構270に伝達された後、当該第2運動変換機構270によって直線運動に変換され、カウンターウェイト231に伝達される。
図17に示すように、第1運動変換機構120は、第1クランク軸121、第1連接ロッド123等からなる第1クランク機構によって構成される。第1クランク軸121は、電動モータ110のモータ軸111に設けられたピニオンギアに係合して回転される。第1クランク軸121は、当該第1クランク軸121の回転軸からオフセットした位置に設けられた偏心軸部121aを有する。第1連接ロッド123は、偏心軸部121aとピストンシリンダ142を連結する。ピストンシリンダ142は、ツールホルダ131の内側を摺動可能に配置されている。この第1運動変換機構120が、本発明における「第1クランク機構」に対応する実施構成例である。
図18に示すように、第1クランク軸121に対して電動モータ110の回転の伝達と当該伝達の遮断を切り替えるモード切替ダイアル290が設けられている。このモード切替ダイアル290は、ハンマモード、ドリルモード、ハンマドリルモードを切り替えるように構成されている。ハンマモードにおいては、電動モータ110の回転は、第1回転伝達機構120および第2回転伝達機構270に伝達され、回転伝達機構150には伝達されない。ドリルモードにおいては、電動モータ110の回転は、回転伝達機構150に伝達され、第1回転伝達機構120および第2回転伝達機構270には伝達されない。また、ハンマドリルモードにおいては、電動モータ110の回転が、第1回転伝達機構120、第2回転伝達機構270および回転伝達機構150に伝達される。
打撃要素140は、ピストンシリンダ142と、打撃子としてのストライカ143と、中間子としてのインパクトボルト145を主体として構成されている。ストライカ143は、ピストンシリンダ142の内側に摺動可能に配置されている。第1運動変換機構120の駆動によって、ピストンシリンダ142がツールホルダ131に対して摺動することで、ピストンシリンダ142の内側に形成された空気室142aの空気ばね(空気変動)を介して、ストライカ143が駆動される。これにより、ストライカ143がインパクトボルト145に衝突し、当該インパクトボルト145を介してハンマビット119を打撃する。この打撃要素140が、本発明における「駆動機構」に対応する実施構成例である。また、ピストンシリンダ142およびストライカ143がそれぞれ、本発明における「シリンダ」および「打撃子」に対応する実施構成例である。
図17に示すように、回転伝達機構151は、被動ギア153、機械式トルクリミッター155、中間軸157、小ベベルギア159を主体として構成されている。被動ギア153は、モータ軸111に設けられたピニオンギアに係合して、回転される。被動ギア153と中間軸157は、機械式トルクリミッター155を介して連結されている。機械式トルクリミッター155は、所定のトルク以上のトルクが作用した時に、被動ギア153と中間軸157の間のトルクの伝達を遮断する。中間軸157の先端(上端)には、大ベベルギア133と係合するように構成されている。大ベベルギア133は、ツールホルダ131の後側に設けられ、当該ツールホルダ131に対して切離可能にスプライン結合するように構成されている。これにより、回転伝達機構151は、電動モータ110の回転をツールホルダ131に伝達する。なお、大ベベルギア133とツールホルダ131のスプライン結合を解除することで、ツールホルダ131への回転伝達が遮断される。この大ベベルギア133とツールホルダ131のスプライン結合およびスプライン結合の解除は、作業者がモード切替ダイアル290(図18参照)を操作することによって行われる。
図17および図18に示すように、第2運動変換機構270は、第2クランク軸271、偏心軸273からなる第2クランク機構によって構成される。第2クランク軸271は、第1クランク軸121の偏心軸部121aに回転可能に連結されており、当該偏心軸部121aによって駆動される。偏心軸2
73は、第2クランク軸271の回転軸からオフセットした位置に設けられている。この第2運動変換機構270が、本発明における「第2クランク機構」に対応する実施構成例である。
図18および図19に示すように、第2運動変換機構270の上側には、カウンターウェイト231が配置されている。すなわち、ハンドグリップ109のグリップ部109Aが延在する電動ハンマドリル400の方向に関して、カウンターウェイト231は、ハンマビット119と同軸状のツールホルダ131(ピストンシリンダ142)よりも上方に配置されている。このカウンターウェイト231は、偏心軸273に係合し、これにより第2運動変換機構270によってハンマビット119の長軸方向に直線状に移動される。
具体的には、カウンターウェイト231は、偏心軸273と係合する係合孔231aを有する。この係合孔231aは、ハンマビット119の長軸方向に交差する電動ハンマドリル400の左右方向に延在する長穴として形成されている。カウンターウェイト231には、2本のガイドシャフト232が貫通している。このガイドシャフト232は、ハンマビット119の長軸方向に平行に配置されており、ギアハウジング103Bに固定されている。カウンターウェイト231をハンマビット119の長軸方向にガイドする。
第2運動変換機構270の偏心軸273が円運動することによって、偏心軸273がカウンターウェイト231の係合孔231a内を左右方向に移動するとともに、ハンマビット119の長軸方向に移動することで、カウンターウェイト231がハンマビット119の長軸方向に移動される。なお、第2運動変換機構270の偏心軸253と第1運動変換機構120の偏心軸部121aの位相差は、第1実施形態と同様に設定される。このカウンターウェイト231が、本発明における「ウェイト」に対応する実施構成例である。
図17に示すように、ハンドグリップ109は、電動ハンマドリル400の上下方向(ハンマビット119の長軸方向に交差する方向)に延在するグリップ部109Aを備えている。このハンドグリップ109は、上側連接領域109Bにおいて、圧縮コイルバネ219を介して本体ハウジング103に連接されている。圧縮コイルバネ219は、本体ハウジング103に設けられたバネ受け部218と、ハンドグリップ109に設けられたバネ受け部216によって保持されている。一方、下側連接領域109Cは、回動支持部109cを介して本体ハウジング103に回動可能に連接されている。これにより、ハンドグリップ109は、下側連接領域109Cが回動支持部109cを支点として回動し、圧縮コイルバネ219の付勢力が作用した状態で、上側連接領域109Bが本体ハウジング103に対して移動する。
ハンドグリップ109には、トリガ109aが設けられており、トリガ109aを引くことで、電動モータ110に通電され、当該電動モータ110が駆動される。これにより、モード切替ダイアル290によって選択された作業モードに基づいて、電動ハンマドリル400が加工作業を行う。
加工作業時には、ハンドグリップ109は、圧縮コイルバネ219の付勢力が作用した状態で、本体ハウジング103に対して移動することで、ハンドグリップ109に伝達させる振動が抑制される。
さらに、ハンマ作業時またはハンマドリル作業時には、電動モータ110の回転によって、第2運動変換機構270が駆動されて、カウンターウェイト231が図19に示す位置と図20に示す位置の間で、ハンマビット119の長軸方向に直線状に振動(往復移動)される。これにより、ハンマ作業時またはハンマドリル作業時に本体ハウジング103に生じる振動が抑制される。
カウンターウェイト231は、電動ハンマドリル400の上下方向に関して、ピストンシリンダ142の上方に設けられている。ピストンシリンダ142の下方に設けられた電動モータ110は比較的質量が大きく、カウンターウェイト231と電動モータ110によって、電動ハンマドリル400の重量バランスをとることができる。
以上の実施形態によれば、加工作業時にハンドグリップ109,500が本体部101に対して付勢部材の付勢力が作用された状態で、本体ハウジング103に対して相対移動する。これにより、加工作業時に本体ハウジング103に生じる振動がハンドグリップ109,500に伝達されることが抑制される。さらに、電動モータ110がカウンターウェイト231あるいは動吸振器160のウェイト161を強制的に駆動させることで、加工作業時に本体ハウジング103に生じる振動が低減される。すなわち、本発明に係る打撃工具は、ハンドグリップに対する振動伝達を低減する機構と、ウェイトの駆動による本体ハウジングの振動を低減する機構の2つの振動低減機構を備える。したがって、作業者が把持するハンドグリップの振動が抑制され、打撃工具の操作性が向上される。
また、第2および第3実施形態によれば、動吸振器160を有する構成において、コントローラ171は、電動モータ110を定回転制御する。動吸振器160のウェイト161の質量および付勢部材163F,163Rのばね定数は、ウェイト161が所定の振動数の範囲内において、本体ハウジング103の振動を低減するように設定される。したがって、コントローラ171が電動モータ110を定回転制御することで、ウェイト161が設定された所定の振動数で駆動される。これにより、動吸振器160が本体ハウジング171の振動を効率的に低減する。なお、カウンターウェイト231を有する第1および第4実施形態においては、電動モータ110が定回転制御されなくてもよい。
なお、以上の実施形態においては、本体ハウジング103が電動モータ110と、駆動機構としての打撃要素140と、第1運動変換機構120、および第2運動変換機構220,250,270を収容していたが、これには限られない。例えば、電動モータ110は、本体ハウジング103に収容されず、ハンドグリップ109,500に収容されていてもよい。
なお、第3実施形態においては、ウェイト161が、シリンダ141の下方に配置され、第4実施形態においては、カウンターウェイト231が、ピストンシリンダ142の上方に配置されていたが、これには限られない。例えば、シリンダの上方と下方にそれぞれウェイトが配置されていてもよい。
また、第4実施形態においては、電動ハンマドリル400が作業モードを切り替えるモード切替ダイアル290を備えていたが、これには限られない。すなわち、本発明に係る打撃工具としては、少なくともハンマビット119が打撃作業を行うように構成されていればよく、ドリル作業(ハンマドリル作業)が行われなくてもよい。
(本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係)
本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下の通りである。なお、本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものであり、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
電動ハンマ100,200が、本発明の「打撃工具」に対応する構成の一例である。
電動ハンマドリル300,400が、本発明の「打撃工具」に対応する構成の一例である。
本体ハウジング103が、本発明の「本体ハウジング」に対応する構成の一例である。
外側ハウジング105が、本発明の「外側ハウジング」に対応する構成の一例である。
ハンドグリップ109,500が、本発明の「ハンドル」に対応する構成の一例である。
電動モータ110は、本発明の「モータ」に対応する構成の一例である。
モータ軸111は、本発明の「モータ軸」に対応する構成の一例である。
圧縮コイルバネ219,321が、本発明の「付勢部材」に対応する構成の一例である。
カウンターウェイト231が、本発明の「ウェイト」に対応する構成の一例である。
ウェイト161が、本発明の「ウェイト」に対応する構成の一例である。
第1運動変換機構120が、本発明の「第1クランク機構」に対応する構成の一例である。
第2運動変換機構220,250,270が、本発明の「第2クランク機構」に対応する構成の一例である。
打撃要素140が、本発明の「駆動機構」に対応する構成の一例である。
回転伝達機構151が、本発明の「駆動機構」に対応する構成の一例である。
シリンダ141が、本発明の「シリンダ」に対応する構成の一例である。
ピストンシリンダ142が、本発明の「シリンダ」に対応する構成の一例である。
ストライカ143が、本発明の「打撃子」に対応する構成の一例である。
連接ロッド225が、本発明の「介在部材」に対応する構成の一例である。
スライドスリーブ165が、本発明の「介在部材」に対応する構成の一例である。
駆動部材166が、本発明の「介在部材」に対応する構成の一例である。
付勢部材163Rが、本発明の「介在部材」に対応する構成の一例である。
付勢部材163Rが、本発明の「弾性部材」に対応する構成の一例である。
100 電動ハンマ
101 本体部
103 本体ハウジング
103A モータハウジング
103B ギアハウジング
103C リアカバー
104 バレル部
105 外側ハウジング
105A 上側ハウジングカバー
105B 下側ハウジングカバー
105C バレルカバー
106 上方ハウジング
107 下方ハウジング
108 蛇腹
109 ハンドグリップ
109A グリップ部
109B 上側連接領域
109C 下側連接領域
110 電動モータ
111 モータ軸
113 ギア減速機
119 ハンマビット
120 第1運動変換機構
121 第1クランク軸
121a 偏心軸部
123 第1連接ロッド
125 ピストン
131 ツールホルダ
132 大ベベルギア
133 大ベベルギア
140 打撃要素
141 シリンダ
141a 空気室
142 ピストンシリンダ
142a 空気室
143 ストライカ
145 インパクトボルト
151 回転伝達機構
153 被動ギア
155 機械式トルクリミッター
157 中間軸
159 小ベベルギア
160 動吸振器
161 ウェイト
162 動吸振器本体部
163F 付勢バネ
163R 付勢バネ
165 スライドスリーブ
167 リング状部材
171 コントローラ
173 電気スイッチ
177 スイッチ操作部材
200 電動ハンマ
201 サイドグリップ装着部
211 スライドガイド
215 ガイドシャフト
216 バネ受け部
217 スライド筒部
218 バネ受け部
219 圧縮コイルバネ
220 第2運動変換機構
221 第2クランク軸
223 偏心軸
225 第2連接ロッド
227 内側クランク軸
229 外側クランク軸
231 カウンターウェイト
231a 係合孔
232 ガイドシャフト
233 連結軸
235 軸受ホルダ
237 ニードルベアリング
241 シリンダ受け部
250 第2運動変換機構
251 偏心軸
252 可動プレート
253 係合孔
254 第1ガイド穴
255 第2ガイド穴
256 ガイドピン
257 プッシュアーム
270 第2運動変換機構
271 第2クランク軸
273 偏心軸
290 モード切替ダイアル
300 電動ハンマドリル
319 ガイドシャフト
321 圧縮コイルバネ
323 スライド筒部
400 電動ハンマドリル
500 ハンドグリップ
510 電気スイッチ
520 トリガ
525 支点
541 コントローラ
900 サイドグリップ

Claims (18)

  1. 所定の軸線上を先端工具が動作して作業を行う打撃工具であって、
    モータ軸を有するモータと、
    前記モータに駆動され、先端工具を駆動する駆動機構と、
    前記駆動機構を収容する本体ハウジングと、
    前記所定の軸線が延在する方向に交差する交差方向に延在する把持部を備え、前記本体ハウジングに対して相対移動可能なハンドルと、
    前記本体ハウジングと前記ハンドルの間に付勢力を作用させる付勢部材と、
    前記本体ハウジングに収容され、前記本体ハウジングに対して相対移動可能なウェイトと、
    第1回転軸と、前記第1回転軸の中心から偏心した位置に配置された第1偏心軸を備え、前記モータによって駆動されるとともに、前記駆動機構を駆動する第1クランク機構と、
    第2回転軸と、前記第2回転軸の中心から偏心した位置に配置された第2偏心軸を備え、前記ウェイトを前記本体ハウジングに対して相対移動させる第2クランク機構と、
    前記駆動機構を収容するバレル部と、
    外側ハウジングと、を有し、
    前記ウェイトが前記本体ハウジングに対して相対移動して、前記作業時に前記本体ハウジングに生じる振動を抑制するとともに、前記ハンドルに前記付勢力が作用した状態で、前記ハンドルが前記本体ハウジングに対して相対移動して、前記作業時に前記本体ハウジングから前記ハンドルに伝達する振動を抑制するように構成されており、
    前記本体ハウジングは、前記モータを収容するモータハウジングと、前記第1クランク機構および前記第2クランク機構を収容するギアハウジングと、を有し、
    前記外側ハウジングは、前記モータハウジングと前記ギアハウジングの少なくとも一部に対応する領域を覆うよう構成されるとともに、前記ハンドルが連結される第1外側ハウジングと、前記本体ハウジングに固定される第2外側ハウジングと、を有し、
    前記第2外側ハウジング、前記本体ハウジングおよび前記バレル部に対して、前記ハンドルおよび前記第1外側ハウジングが一体に移動するように構成されていることを特徴とする打撃工具。
  2. 所定の軸線上を先端工具が動作して作業を行う打撃工具であって、
    モータ軸を有するモータと、
    前記モータに駆動され、先端工具を駆動する駆動機構と、
    前記駆動機構を収容する本体ハウジングと、
    前記所定の軸線が延在する方向に交差する交差方向に延在する把持部を備え、前記本体ハウジングに対して相対移動可能なハンドルと、
    前記本体ハウジングと前記ハンドルの間に付勢力を作用させる付勢部材と、
    前記本体ハウジングに収容され、前記本体ハウジングに対して相対移動可能なウェイトと、
    第1回転軸と、前記第1回転軸の中心から偏心した位置に配置された第1偏心軸を備え、前記モータによって駆動されるとともに、前記駆動機構を駆動する第1クランク機構と、
    第2回転軸と、前記第2回転軸の中心から偏心した位置に配置された第2偏心軸を備え、前記ウェイトを前記本体ハウジングに対して相対移動させる第2クランク機構と、を有し、
    前記ウェイトが前記本体ハウジングに対して相対移動して、前記作業時に前記本体ハウジングに生じる振動を抑制するように構成されており、
    前記把持部が延在する前記交差方向は、上下方向を定義し、
    前記ハンドルは、前記把持部の一端側に形成された上側連接領域と、前記把持部の他端側に形成された下側連接領域と、を有し、
    前記上側連接領域と前記下側連接領域は、前記本体ハウジングと連接するよう構成され、
    前記ハンドルに前記付勢力が作用した状態で、前記ハンドルが前記本体ハウジングに対して相対移動して、前記作業時に前記本体ハウジングから前記ハンドルに伝達する振動を抑制するように構成されており、
    前記第2偏心軸は、前記第1偏心軸の外周に嵌合されていることを特徴とする打撃工具。
  3. 請求項1または2に記載の打撃工具であって、
    前記ウェイトと前記第2偏心軸の間に配置された介在部材を有し、
    前記ウェイトは、前記介在部材を介して前記第2クランク機構によって駆動されるように構成されていることを特徴とする打撃工具。
  4. 請求項に記載の打撃工具であって、
    前記介在部材は、弾性変形可能な弾性部材で構成されており、
    前記ウェイトは、前記弾性部材を介して前記第2クランク機構によって強制的に駆動されるように構成されていることを特徴とする打撃工具。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の打撃工具であって、
    前記所定の軸線が延在する方向に関する前記第2偏心軸の移動量と前記ウェイトの移動量が等しくなるように設定されていることを特徴とする打撃工具。
  6. 請求項1または2に記載の打撃工具であって、
    前記ウェイトは、前記第2偏心軸に直接連結されていることを特徴とする打撃工具。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の打撃工具であって、
    前記所定の軸線が延在する方向に関して、前記第1偏心軸が、当該第1偏心軸の可動範囲内において先端工具に最も近接した位置に位置する際に、前記第2偏心軸が、当該第2偏心軸の可動範囲内において先端工具に最も近接した位置と先端工具から最も離隔した位置以外の位置に位置するように、前記第1偏心軸と前記第2偏心軸の位置が設定されていることを特徴とする打撃工具。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の打撃工具であって、
    前記モータは、前記モータ軸と前記所定の軸線が交差するように配置されていることを特徴とする打撃工具。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の打撃工具であって、
    前記第1回転軸と前記第2回転軸が同軸状に配置されていることを特徴とする打撃工具。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の打撃工具であって、
    前記モータが一定の回転数で駆動されるように制御するコントローラを有することを特徴とする打撃工具。
  11. 請求項1または2に記載の打撃工具であって、
    前記駆動機構は、先端工具を打撃するための打撃子と、前記打撃子を内周面で摺動可能に保持するとともに、前記軸線に平行に配置されたシリンダを有しており、
    前記ウェイトは、前記シリンダの外表面よりも外側の領域に配置され、前記シリンダの少なくとも一部を囲むように形成されていることを特徴とする打撃工具。
  12. 請求項1または2に記載の打撃工具であって、
    前記駆動機構は、先端工具を打撃するため打撃子と、前記打撃子を内周面で摺動可能に保持するとともに、前記軸線に平行に配置されたシリンダを有しており、
    前記ウェイトは、前記シリンダの外表面より外側の領域において、前記軸線と前記把持部が延在する把持部延在軸線の両方の軸線を含む平面に対して、前記シリンダの両側に配置された一対のウェイト要素で構成されていることを特徴とする打撃工具。
  13. 請求項1または2に記載の打撃工具であって、
    前記駆動機構は、先端工具を打撃するための打撃子と、前記打撃子を内周面で摺動可能に保持するとともに、前記軸線に平行に配置されたシリンダを有しており、
    前記ウェイトは、前記シリンダの外表面より外側の領域において、前記交差方向に関して、前記シリンダの少なくとも一方側に配置されていることを特徴とする打撃工具。
  14. 請求項1113のいずれか1項に記載の打撃工具であって、
    前記軸線に直交する断面において、前記ウェイトの重心位置が前記シリンダと重なるように設定されていることを特徴とする打撃工具。
  15. 請求項に記載の打撃工具であって、
    前記ハンドルは、前記本体ハウジングに対して前記軸線方向に相対移動するように構成されていることを特徴とする打撃工具。
  16. 請求項15に記載の打撃工具であって、
    前記ハンドルが前記軸線と把持部延在軸を含む所定の平面内を回動するように、前記本体ハウジングに対して前記ハンドルを支持する回動支点を有し、
    前記所定の面上において、前記回動支点から離れた位置に前記付勢部材が配置されていることを特徴とする打撃工具。
  17. 請求項15または16に記載の打撃工具であって、
    補助ハンドルが着脱可能に装着される補助ハンドル装着部を有し、
    前記補助ハンドル装着部は、前記外側ハウジングに連結されており、前記本体ハウジングに対して前記補助ハンドル装着部と前記ハンドルが一体に移動するように構成されていることを特徴とする打撃工具。
  18. 請求項2に記載の打撃工具であって、
    前記第2偏心軸と前記ウェイトは、前記軸線方向において往復移動可能に構成された可動プレートを介して連結されることを特徴とする打撃工具。
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