JP6612496B2 - 打撃工具 - Google Patents

打撃工具 Download PDF

Info

Publication number
JP6612496B2
JP6612496B2 JP2014229930A JP2014229930A JP6612496B2 JP 6612496 B2 JP6612496 B2 JP 6612496B2 JP 2014229930 A JP2014229930 A JP 2014229930A JP 2014229930 A JP2014229930 A JP 2014229930A JP 6612496 B2 JP6612496 B2 JP 6612496B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main body
striking
elastic member
body element
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014229930A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016093855A (ja
Inventor
吉隆 町田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Makita Corp
Original Assignee
Makita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Makita Corp filed Critical Makita Corp
Priority to JP2014229930A priority Critical patent/JP6612496B2/ja
Priority to RU2017119226A priority patent/RU2702181C2/ru
Priority to US15/526,450 priority patent/US10513022B2/en
Priority to CN201580061096.5A priority patent/CN107107322B/zh
Priority to PCT/JP2015/081796 priority patent/WO2016076377A1/ja
Priority to EP15859060.4A priority patent/EP3213876B1/en
Publication of JP2016093855A publication Critical patent/JP2016093855A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6612496B2 publication Critical patent/JP6612496B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Percussive Tools And Related Accessories (AREA)

Description

本発明は、被加工材に対して加工作業を行う打撃工具に関する。
国際公開第2007/039356号公報には、使用者が把持するためのハンドグリップを備えたハウジング部分シェルと、打撃機構を収容したハウジング部分シェルが互いに分離して配置されている電動工作機械が開示されている。2つのハウジング部分シェルは、電動工作機械の外郭を形成しており、圧縮バネを介して互いに接続されている。これにより、両ハウジング部分シェルが相対移動するように構成されている。
国際公開第2007/039356号公報
当該電動工作機械によれば、打撃機構を収容するハウジングの振動が吸収されるため、使用者の手に伝わる振動を低減することが可能であった。一方、打撃機構そのものは防振されておらず、当該打撃機構が発生する振動が打撃出力に悪影響を及ぼす恐れがあった。そこで、打撃機構からの振動を使用者に伝達しにくくするとともに、打撃出力への影響を減少することができる防振構造が所望されていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、打撃作業に伴う振動が使用者に伝わりにくく、かつ打撃出力の効率化を図ることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る打撃工具は、先端工具を所定の長軸方向に駆動させ、被加工材に対して打撃作業を遂行するものである。当該打撃工具は、本体部と、先端工具を長軸方向に駆動する打撃要素とを有する。先端工具が駆動される所定の長軸方向は、先端工具を打撃工具に装着した場合における先端工具の長軸方向と一致する。打撃要素は、先端工具を長軸方向に駆動するための機構を全て含むものではなく、一部の機構のみで足りるものである。
本体部は、第1本体要素と、第2本体要素とを有する。第1本体要素は、打撃要素が設けられるとともに第2本体要素に対して移動可能に構成される。この場合、例えば第2本体要素に駆動モータや、使用者が把持するためのハンドグリップ部を設けることが可能となる。
さらに、第1本体要素と第2本体要素とは、緩衝機構を介して連接されており、第1本体要素には、振動抑制機構が設定されている。
この形態に係る打撃工具によれば、打撃要素が発生した振動は、第1本体要素により効率的に低減される。よって、打撃駆動に伴う振動が打撃力に与える悪影響を低減することが可能となる。
また、打撃要素が設けられている第1本体要素と、第2本体要素とが緩衝機構により連接されている。すなわち、打撃駆動に伴う振動が、第2本体要素に伝達しにくい構成とされる。この場合、例えば第2本体要素に後述するハンドグリップが設けられている場合は、使用者の手に伝わる振動が抑制されることとなる。
さらに本発明に係る打撃工具は、振動抑制機構が動吸振器により構成される。動吸振器は、弾性部材として、第1弾性部材と、第2弾性部材とを有するとともに、第1弾性部材と第2弾性部材との間にウェイト部を配置することにより構成される。第1弾性部材は、第1本体要素とウェイトに挟持され、第2弾性部材は、第2本体要素とウェイトに挟持される。これによってウェイト部が、第1弾性部材と第2弾性部材との間で往復移動されることにより、打撃駆動に伴う振動を効率的に抑制することが可能となる。本発明では、さらに前記第1弾性部材および前記第2弾性部材とは別に設けられた第3弾性部材が前記緩衝機構を構成する。
さらに、本発明に係る打撃工具の他の形態として、打撃要素を駆動する駆動モータを有し、駆動モータを、第2本体要素に設けることが可能である。この場合、打撃要素からの振動が、駆動モータに伝達することを低減することが可能となる。
さらに、本発明に係る打撃工具の他の形態として、使用者に把持されるとともに、長軸方向に延在する先端工具の中心軸線に交差する方向に延在する延在軸線を有するハンドグリップを有する。ハンドグリップには、使用者により操作され、駆動モータに対して通電を行うためのトリガなどによる操作部を設けることができる。このような構成においては、ウェイト部の重心を、中心軸線および延在軸線により規定される平面上に位置させることができる。
当該態様に係る打撃工具によれば、振動抑制機構は、打撃要素の駆動にともなう振動を安定した状態にて抑制することが可能となる。
なお、当該形態に係る打撃工具によれば、打撃工具の重心を、上述の平面上に位置させることが可能となる。この場合は、打撃工具の重心と、ウェイト部の重心とを同一平面上に置くこととなるため、使用者は打撃工具を安定して把持することが可能となる。
さらに、本発明に係る打撃工具の他の形態として、ウェイト部を、複数のウェイト要素により構成することができる。すなわち、ウェイト要素は、設計すべき打撃工具の条件に鑑みて任意の数を選択することが可能となる。
さらに、本発明に係る打撃工具の他の形態として、第1本体要素と第2本体要素とをガイド部により連結することができる。この場合、ウェイト部と弾性部材とをガイド部に対して同軸状に配置するとともに、ガイド部に対して往復摺動させることができる。
当該形態に係る打撃工具によれば、ウェイト部が、ガイド部上において円滑に摺動することが可能となるため、振動抑制機構の制振効果を向上させることが可能となる。
なお、当該形態に係る打撃工具の場合、ガイド部の延在方向と、長軸方向とを平行とすることが可能となる。この場合、ウェイト部は長軸方向に往復移動されるため、振動抑制機構としてより効率的な振動の抑制を図ることが可能となる。
本発明によれば、打撃作業に伴う振動が使用者に伝わりにくく、かつ打撃出力の効率化を図ることができる打撃工具を提供することが可能となる。
本発明の概要を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係るハンマドリルの外観図である。 当該ハンマドリルの断面図である。 当該ハンマドリルの要部を示す断面図である。 当該ハンマドリルの要部を示す説明図である。 図3に示すI−I線断面図である。 図6に示すII−II線断面図である。 図6に示すIII−III線断面図である。 当該ハンマドリルの動作を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係るハンマドリルの要部を示す説明図である。
(本発明の概要)
図1に基づき、本発明に係る打撃工具の概要を示す。打撃工具100は、先端工具119を、所定の長軸方向に駆動させ、被加工材に対して打撃作業を遂行するように構成されており、先端工具119が着脱自在とされる本体部101と、先端工具119を直線状に駆動する打撃要素140と、打撃要素140を駆動する電動モータ110と、使用者に把持されるハンドグリップ109と、使用者に操作されるトリガ109aとを有する。なお、先端工具119が駆動される所定の長軸方向は、先端工具119を打撃工具100に取り付けた場合における先端工具119の長軸方向と一致する。打撃要素140は、電動モータ110の出力に基づき、先端工具119に打撃動作を行わせるものであるが、先端工具119の打撃動作に要する全ての機構を含むものではない。すなわち、打撃要素140は、先端工具119に打撃動作を行わせるための一部の機構であれば足りるものである。
本体部101は、第1本体要素101aと、第2本体要素101bとを有する。第1本体要素101aは、打撃要素140が設けられるとともに第2本体要素101bに対して移動可能に構成されている。使用者が打撃工具100を被加工材に押圧していない状態(非押圧状態)においては、第1本体要素101aと打撃要素140とが先端側(前側)に付勢されている。そして、使用者がハンドグリップ109を把持し、先端工具119の先端を被加工材に対し押し付けると、先端工具119は矢印119dの方向に移動される。この先端工具119の矢印方向119dの移動に伴い、第1本体要素101aおよび打撃要素140は、矢印101adの方向へ移動される。この矢印119dおよび矢印101adの方向は、先端側(前側)と対向する方向であり、反対側(後側)と称される。この意味において、先端工具119と、打撃要素140と、第1本体要素101aとは一体化されており、第2本体要素101bに対し同時に移動することが可能である。
第1本体要素101aは、第2本体要素101bに対して移動可能に構成されている。つまり、第1本体要素101aと第2本体要素101bとは相対的に移動可能である。第2本体要素101bは、第1本体要素101aに対し相対的に移動可能な本体部101の所定領域を示す。この場合、例えば第1本体要素101aと連結される部品を第2本体要素101bとすることも可能である。第2本体要素101bを本体部101の所定領域とした場合、第2本体要素101bには、電動モータ110が取り付けられるとともに、ハンドグリップ109を配置することが可能となる。この意味において、第1本体要素101aと電動モータ110とは相対的に移動可能であると言うことや、第1本体要素101aとハンドグリップ109とは相対的に移動可能であると言うことができる。
なお、例えば、打撃工具100の本体部101に係る形態として、電動モータ110が配置されている領域と、ハンドグリップ109が配置されている領域とが分離しており、電動モータ110が配置されている本体部101の所定領域と、ハンドグリップ109が配置されている本体部101の所定領域とが互いに相対移動可能に構成することができる。この場合、本体部101における当該2つの所定領域は、動吸振器などの防振機構により連結することができる。
この場合、第1本体要素101aに対して相対移動することができる第2本体要素101bは、複数個形成されることになるが、本発明においてはこのような構成をも包含するものである。
第1本体要素101aと第2本体要素101bとは、緩衝機構300を介して連接されている。この緩衝機構300としては、コイルスプリングや、ゴムなどの弾性体を使用することが可能である。緩衝機構300は、第1本体要素101aを前側へ付勢する。
さらに、第1本体要素101aには、振動抑制機構200が設定されている。図1においては、振動抑制機構200として、第1本体要素101aに設けた長軸状のガイド部230にウェイト部220を設けることにより形成されるカウンタウェイトが構成されている。なお、振動抑制機構200は、ウェイト部220と弾性部材とにより形成される動吸振器とすることもできる。
なお、振動抑制機構200と、緩衝機構300とはそれぞれ延在軸を有する。また、打撃要素140は、先端工具119の長軸方向に延在する延在軸を有する。振動抑制機構200の延在軸は、緩衝機構300の延在軸よりも打撃要素140の延在軸に近接していることが好ましい。また、振動抑制機構200の延在軸と打撃要素140の延在軸とは互いに平行であることが好ましい。さらに、振動抑制機構200と、打撃要素140と、緩衝機構300の延在軸が互いに平行であることがさらに好ましい。
このように構成された打撃工具100においては、打撃要素140の駆動に伴う振動が、振動抑制機構200により抑制される。これにより、打撃要素140が安定して駆動される。また、振動抑制機構200に抑制された振動は、緩衝機構300を経由して第2本体要素101bに伝達される。よって、使用者が受ける振動を低減することが可能となる。この際、電動モータ110は第2本体要素101bに設けられているため、振動が電動モータ110に与える悪影響を低減することが可能となる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図2〜図9を参照して説明する。なお、図1において説明した打撃工具100に係る構成と同様の機能を奏する部品については、同様の部品名称および図面符号を付す場合がある。また、便宜上、図2、3、4、5、7、8および9における左側を打撃工具における前側もしくは先端側と称し、右側を打撃工具における後側もしくは後端側とする。また、図2、3、4、5における上側を打撃工具における上側、下側を打撃工具における下側と称する。
(外観に係る基本構成)
まず図2に示される外観図に基づき、第1実施形態に係る打撃工具100の基本構成を説明する。なお、本実施形態においては、打撃工具の一例として手持ち式のハンマドリル100を用いて説明する。このハンマドリル100が、本発明に係る「打撃工具」の一例である。
図2に示すように、ハンマドリル100は、使用者に把持されるハンドグリップ109を有する手持ち式の打撃工具であり、ハンマビット119を当該ハンマビット119の長軸方向に駆動させて被加工材に対してハツリ作業などの打撃作業を行う打撃動作や、ハンマビット119を長軸方向周りに回転駆動させて、被加工材に対して穴あけ作業を行う回転動作を行うために構成される。
ハンマドリル100がハンマビット100を駆動させる長軸方向は、ハンマドリル100の長軸方向を規定する。この長軸方向は、ハンマドリル100にハンマビット119を取付けた場合における、ハンマビット119の長軸方向と一致する。なお、図3などに基づき後述するが、ハンマビット119はツールホルダ159の先端領域に取り付けられる。このため、ハンマビット119は、ツールホルダ159の先端部から延出される。このハンマビット119が、本発明における「先端工具」の一例である。なお、ハンドグリップ109の前側には使用者により操作されるトリガ109aが配置されるとともに、下側にはハンマドリル100に電流を供給するための電源ケーブル109bが配置される。ハンドグリップ109は、ハンマドリル100の外郭を構成する本体ハウジング101に形成される。この本体ハウジング101が、本発明に係る「本体部」の一例である。
図3に示す通り、ハンドグリップ109は、長軸方向に延在するハンマビット119の中心軸線100aに交差する方向に延在する延在軸線100bを有する。なお、中心軸線100aおよび延在軸線100bは、中央平面100cを規定する。中央平面100cは、図6に基づき後述する通り、ウェイト部220の重心が位置される。
この中心軸線100aが、本発明に係る「中心軸線」の一例であり、延在軸線100bが、本発明に係る「延在軸線」の一例であり、中央平面100cが、本発明に係る「所定の平面」の一例である。
ハンマドリル100は、所定の駆動モードを有する。すなわち、ハンマビット119を長軸方向に打撃動作させるハンマモード、ハンマビット119を長軸方向周りに回転動作させるドリルモード、およびハンマビット119を長軸方向に打撃動作させるとともに長軸方向周りに回転動作させるハンマドリルモードを有する。当該操作モードは、切替ダイヤル165により切り替えられる。なお、このハンマビット109を所定位置へと付勢する構成や、操作モードを切替ダイヤル165により切り替える構成については、以下の説明において本発明に関連する構成を除き、便宜上省略する場合がある。
(本体ハウジングに係る構成)
図3に示すように、本体ハウジング101の先端領域には、ハンマビット119を着脱可能とするための筒状のツールホルダ159が設けられる。ハンマビット119は、ツールホルダ159のビット挿入孔に挿入され、ツールホルダ159に対して、長軸方向への相対的な往復動が可能であり、長軸方向周りの周方向への相対的な回動が規制された状態で保持される。なお、ツールホルダ159の長軸線は、ハンマビット119の長軸線に一致する。
本体ハウジング101は、モータハウジング103と、ギアハウジング105とを主体として構成される。モータハウジング103は、本体ハウジング101の後側に配置され、ギアハウジング105は本体ハウジング101の前側に配置される。さらに、ハンドグリップ109は、モータハウジング103の下側に配置される。モータハウジング103とギアハウジング105は、ネジ等の固定手段によって固定状に連結されている。モータハウジング103およびギアハウジング105が相対移動不能に固定状に連結されることで、単一の本体ハウジング101が形成される。すなわち、モータハウジング103およびギアハウジング105は、内部機構を組み付けるために、別々のハウジング体として構成されており、固定手段によって一体化されて単一の本体ハウジング101を形成する。
(モータハウジングに係る構成)
図3に示すように、モータハウジング103には電動モータ110が取り付けられる。より具体的には、電動モータ110は、ネジ103aなどの固定手段により、バッフルプレート103bを介してモータハウジング103に取り付けられる。電動モータ110は、電動モータ110の出力軸111の延在線が、ハンマビット119の長軸線と平行となるよう、モータハウジング103に収容される。出力軸111は、バッフルプレート103bを貫通して前側に突出しており、当該出力軸111の前側には、出力軸111と一体に回転するモータ冷却ファン112が取り付けられている。出力軸111のファン112よりも前側には、ピニオンギア113が設けられている。ピニオンギア113とファン112の間には、前側ベアリング114が設けられている。また、出力軸111の後端部には、後側ベアリング115が設けられている。これにより、出力軸111は、ベアリング114およびベアリング115によって回転可能に支持されている。なお、前側ベアリング114は、ギアハウジング105の一部であるベアリング支持部107に保持されており、後側ベアリング115は、モータハウジング103に保持されている。したがって、ピニオンギア113が、ギアハウジング105内に突出するように、電動モータ110が保持される。なお、ピニオンギア113は、典型的には、はすば歯車として形成されている。この電動モータ110が、本発明に係る「駆動モータ」の一例である。
ベアリング支持部107は、モータハウジング103およびギアハウジング105に対して固定されている。すなわち、ベアリング支持部107は、モータハウジング103およびギアハウジング105に対して相対移動が不可能な状態とされている。
なお、後述する通り、打撃要素140が取り付けられる保持部材130が、ベアリング支持部107に対し相対移動が可能となるように連接される。この保持部材130が、本発明に係る「第1本体要素(図1に係る第1本体要素101a)」の一例であり、ベアリング支持部107が、本発明に係る「第2本体要素(図1に係る第2本体要素101b)」の一例である。なお、上述した通り、本発明に係る第2本体要素101bは、第1本体要素101aとは相対移動が可能に構成されるものである。よって、モータハウジング103が第2本体要素101bの一例であるということも可能であり、さらには、ハンマドリル100の外郭を構成する本体ハウジング101が第2本体要素101bの一例であるということも可能である。
(ギアハウジングに係る構成)
図3に示すように、ギアハウジング105は、ハウジング部106、ベアリング支持部107およびガイド支持部108を主体として構成されている。ギアハウジング105は、ハンマドリル100(本体ハウジング101)の前方側の外郭を形成する。ハウジング部106の先端側には、補助ハンドグリップを装着するための筒状のバレル部106aが設けられている。なお、便宜上、補助ハンドグリップの図示は省略する。
ハウジング部106の内周面には、ベアリング支持部107およびガイド支持部108が固定状に取り付けられている。ベアリング支持部107は、電動モータ110の出力軸111を保持するためのベアリング114を支持するとともに、中間軸116を保持するベアリング118bを支持する。ガイド支持部108は、ハンマドリル100の前後方向に関して、ギアハウジング105の略中間領域に配置され、打撃機構部をガイドするための第1ガイドシャフト170aおよび第2ガイドシャフト170b(図7および図8参照)の前端部を支持する。なお、第1ガイドシャフト170aおよび第2ガイドシャフト170bの後端部は、ベアリング支持部107に支持される。
図3に示すように、ギアハウジング105は、運動変換機構120、打撃要素140、回転伝達機構150、ツールホルダ159およびクラッチ機構180を収容している。電動モータ110の回転出力は、クラッチ機構180を介して運動変換機構120によって直線動作に変換された上で打撃要素140に伝達され、当該打撃要素140を介してツールホルダ159に保持されたハンマビット119が長軸方向に直線状に駆動される。ハンマビット119の長軸方向の駆動によって、ハンマビット119が被加工材を打撃する打撃作業(ハンマ作業とも称する)が行われる。また、電動モータ110の回転出力は、回転伝達機構150によって減速された上でハンマビット119に伝達され、当該ハンマビット119が長軸方向周りの周方向に回転駆動される。ハンマビット119の回転駆動によって、ハンマビット119が被加工材に対して穴あけ作業(ドリル作業とも称する)が行われる。打撃要素140の詳細な構成は後述するが、この打撃要素140が、本発明に係る「打撃要素」の一例である。
ギアハウジング105には、電動モータ110によって回転駆動される中間軸116が取り付けられている。この中間軸116は、ギアハウジング105に取り付けられた前側ベアリング118aと、ベアリング支持部107に取り付けられた後側ベアリング118bを介して、ギアハウジング105に対して回転可能とされている。なお、中間軸116は、ギアハウジング105に対して中間軸116の軸方向(ハンマドリル100の前後方向)に移動不能に保持されている。中間軸116の後端部には、クラッチ機構180が設けられている。クラッチ機構180には、電動モータ110のピニオンギア113に係合する被動ギア117が取り付けられている。被動ギア117も、ピニオンギア113と同様に、はすば歯車として形成されている。これにより、中間軸116は、電動モータ110の出力軸111によって回転駆動される。被動ギア117とピニオンギア113がはすば歯車により構成されているため、ピニオンギア113と被動ギア117の間の回転伝達時における騒音が抑制される。
(打撃機構部に係る構成)
図4に示すように、ハンマビット119が打撃作業を行うためにハンマビット119を駆動する打撃機構部は、運動変換機構120、打撃要素140、およびツールホルダ159によって構成される。運動変換機構120は、中間軸116の外周部に配置された回転体123と、回転体123に取り付けられた揺動軸125と、揺動軸125の先端部に接続されたジョイントピン126と、連結体126aを介してジョイントピン126に接続されたピストン127と、ツールホルダ159の後部領域を構成するとともに、ピストン127を収容するシリンダ129と、回転体123とシリンダ129を保持する保持部材130を主体として構成されている。保持部材130は、下側に回転体保持部131が、上側にシリンダ保持部132がそれぞれ形成されている。
図4に示すように、回転体123は、クラッチ機構180のクラッチスリーブ190の外周部に設けられている。回転体123は、クラッチスリーブ190とスプライン結合されており、クラッチスリーブ190と一体に回転するとともに、クラッチスリーブ190に対してクラッチスリーブ190の軸方向(ハンマドリル100の前後方向)に摺動するように構成されている。すなわち、回転体123は、クラッチスリーブ190に対して、前方位置と後方位置の間を移動可能である。回転体123とクラッチスリーブ190の間には、クラッチスリーブ190と同軸状にコイルスプリング124が設けられている。コイルスプリング124の前端部は、回転体123の内側に取り付けられた金属製のリングスプリングに当接し、コイルスプリング124の後端部は、クラッチスリーブ190の段差部(ショルダー部)に当接する。これにより、コイルスプリング124が回転体123を前方に向かって付勢するとともに、クラッチスリーブ190を後方に向かって付勢する。
図4に示すように、回転体123は、保持部材130における回転体保持部131によってベアリング123aを介して支持されている。回転体保持部131は、回転体123を保持するように略円筒状に形成されている。回転体123およびクラッチスリーブ190には、中間軸116が非当接状態で貫通している。したがって、回転体123は、クラッチスリーブ190とともに、中間軸116の外周面から中間軸116の径方向に離間するように回転体保持部131に保持されている。この回転体123は、回転体保持部131と共に中間軸116に対して中間軸116の軸方向(ハンマドリル100の前後方向)に相対移動可能である。
なお、図4は、回転体123が前方に位置しており、回転体123が駆動されていない状態(非駆動状態とも称する)を示す。回転体123が前側にある場合の位置は、保持部材130の上側に形成された壁面部130aが、ガイド支持部108に当接することにより規定される。
図4に示すように、揺動軸125は、回転体123の外周部に配置されており、回転体123から上方に向かって延在する。揺動軸125の先端部(上端部)には、ジョイントピン126が回動可能に接続されている。ジョイントピン126は、連結体126aを介して有底筒状のピストン127に接続されている。ジョイントピン126は、揺動軸125の軸方向に相対移動可能である。したがって、中間軸116の回転が伝達されて回転体123が回転駆動されることで、回転体123に取り付けられた揺動軸125がハンマドリル100の前後方向(図2の前後方向)に揺動され、これにより、ピストン127がシリンダ129内をハンマドリル100の前後方向に直線状に往復移動される。
図4に示すように、シリンダ129の後端部は、保持部材130におけるシリンダ保持部132によってベアリング129aを介して支持されている。
すなわち、保持部材130は、回転体123とシリンダ129の距離を一定に保持する。したがって、回転体123と、揺動軸125と、ジョイントピン126と、連結体126aと、ピストン127とが中間軸116に対して中間軸116の軸方向(ハンマドリル100の前後方向)に移動すると、シリンダ129も中間軸116の軸方向に移動する。すなわち、運動変換機構120の各構成要素が保持部材130によって一体状に保持(連結)されるアセンブリ体(運動変換機構アセンブリとも称する)が形成される。
なお、上述した通り本発明に係る「打撃要素」は、本実施形態に係る「打撃要素140」として説明を行ったが、打撃要素140に、回転体123と、揺動軸125と、ジョイントピン126と、連結体126aと、ピストン127とを加えた構成を本発明に係る「打撃要素」とすることも可能である。
図4に示すように、打撃要素140は、ピストン127内に摺動可能に配置された打撃子としてのストライカ143と、ストライカ143の前方に配置され、ストライカ143が衝突するインパクトボルト145を主体として構成されている。なお、ストライカ143の後方のピストン127内部の空間は、空気バネとして機能する空気室127aとして規定されている。
揺動軸125の揺動によって、ピストン127が前後方向に移動されると、空気室127aの空気の圧力が変動し、空気バネの作用によってストライカ143がピストン127内をハンマドリル100の前後方向に摺動する。ストライカ143が前方に移動されることで、ストライカ143がインパクトボルト145に衝突し、インパクトボルト145がツールホルダ159に保持されたハンマビット119に衝突する。これにより、ハンマビット119が前方に移動されて、被加工材に対してハンマ作業を行う。
図4に示すように、ツールホルダ159は、略円筒状部材であり、シリンダ129と同軸状に一体に連結されている。シリンダ129に連結されたツールホルダ159の後端領域において、シリンダ129の外側には、ベアリング129bが配置されている。ベアリング129bは、円筒状のベアリングケース129cに保持されている。ベアリングケース129cは、ギアハウジング105のバレル部106aに対して固定されている。したがって、ツールホルダ159およびシリンダ129は、バレル部106aに対してベアリング129bおよびベアリングケース129cを介して前後方向に摺動可能であるとともに、軸方向周りに回転可能に支持される。このツールホルダ159およびシリンダ129は、保持部材130のシリンダ保持部132に保持されている。したがって、保持部材130によって、運動変換機構120、打撃要素140およびツールホルダ159が一体状に連結されたアセンブリ体(打撃機構アセンブリとも称する)が構成される。
(打撃機構部と振動抑制機構および緩衝機構の関係)
打撃機構部と振動抑制機構200および緩衝機構300の関係を、図5〜図8に基づき説明する。図5はハンマドリル100におけるハウジング部106を除去した状態を示す説明図である。図6は、図3におけるI−I線断面図である。図7は、図6におけるII−II線断面図である。図8は、図6におけるIII−III線断面図である。
上記の打撃機構アセンブリは、ギアハウジング105に対して、ハンマドリル100の前後方向(ハンマビット119の長軸方向)に移動可能に保持されている。具体的には、図6〜図8に示すように、ベアリング支持部107およびガイド支持部108には、4本のガイドシャフトが取り付けられている。4本のガイドシャフトは、上側に配置される一対の第1ガイドシャフト170aと、下側に配置される一対の第2ガイドシャフト170bとにより形成される。この第1ガイドシャフト170aおよび第2ガイドシャフト170bは、図7および図8に示すように、ハンマビット119の長軸方向に平行に延在するように配置されている。なお、第1ガイドシャフト170aおよび第2ガイドシャフト170bは円形断面を有する長尺状部材として形成されているが、多角形断面を有する長尺状部材であってもよい。
図7に示す通り、第1ガイドシャフト170aは、ガイド支持部108のガイド受け孔部108aと、ベアリング支持部107のガイド受け部107aとに亘り配置される。ガイド受け孔部108aとガイド受け孔部107aとは、ともに貫通しておらず、当該ガイド受け孔部108aとガイド受け孔部107aにおけるそれぞれの底部にて、第1ガイドシャフト170aは挟持される。この構成により、第1ガイドシャフト170aは長軸方向に移動せずに、ガイド支持部108とベアリング支持部107の間にて固定される。
また、第1ガイドシャフト170aは、保持部材130のシリンダ保持部132に形成されたガイド挿通孔部132aに貫通される。シリンダ保持部132とベアリング支持部107との間には、振動抑制機構200が配置される。
第1実施形態に係るハンマドリル100の振動抑制機構200は、ウェイト部220と、弾性部材210とにより形成される動吸振器として構成される。弾性部材210は、具体的には、シリンダ保持部132側に設けられた第1弾性部材210aと、ベアリング支持部107側に設けられた第2弾性部材210bとを有する。ウェイト部220は、第1弾性部材210aと第2弾性部材210bの間に配置される。すなわち、弾性部材210(第1弾性部材210a、第2弾性部材210b)と、ウェイト部220とは、第1ガイドシャフト170aに対して同軸状に配置されており、第1ガイドシャフト170aに対して往復摺動するように構成されている。この振動抑制機構200が本発明に係る「振動抑制機構」の一例であり、第1ガイドシャフト170aが本発明に係る「ガイド部」の一例であり、第1弾性部材210aが本発明に係る「第1弾性部材」の一例であり、第2弾性部材210bが本発明に係る「第2弾性部材」の一例であり、ウェイト部220が、本発明に係る「ウェイト部」の一例である。
ウェイト部220は、所定の重量および形状を有するウェイト要素により構成される。第1実施形態に係る振動抑制機構200としては、一対の第1ガイドシャフト170aに対し、ウェイト要素がそれぞれ配置される。すなわち、ウェイト要素を2つ配置することにより、ウェイト部220が構成される。なお、ウェイト要素の数は、達成しようとするハンマドリル100の構成により決定される。すなわち、ウェイト要素は単数でもよくさらに複数であっても良い。特に、複数のウェイト要素を設けるにあたっては、単一の第1ガイドシャフト170aに対し、複数のウェイト要素を設けることができる。また、第1ガイドシャフト170aの数を2つ以上設けるとともに、それぞれの第1ガイドシャフト170aに対し、ウェイト要素および弾性部材210を配置することもできる。
なお、ハンマドリル100を、中央平面100cに対し正面から見た場合において、打撃要素140の延在軸と、振動抑制機構200の延在軸とは、互いに重なる領域を有する。なお、ハンマドリル100を中央平面100cに対し正面から見た場合とは、例えば図3に示すように、ハンマドリル100の長軸方向とは直交する方向から、ハンマドリル100を見た場合を示す。このような構成により、打撃要素140が生ずる振動により、効率的にウェイト部220を往復駆動することが可能となる。
また、図6は、図3におけるI−I線断面図において、ハンマドリル100のハンドグリップ109側を示す。図6においては、便宜上、中心軸線100aを点として示し、中央平面100cを直線として示す。一対のウェイト部220における重心は、中央平面100c上に位置する。このような構成により振動抑制機構200は、打撃要素140の駆動にともなう振動を安定した状態にて抑制することが可能となる。
なお、ハンマドリル100の重心を、上述の中央平面100c上に位置させることも可能である。この場合は、ハンマドリル100の重心と、ウェイト部220の重心とが同一平面上に置かれるため、使用者はハンマドリル100を安定して把持することが可能となり、これに伴い、振動抑制機構200がより一層の振動抑制効果を発揮することが可能となる。
図8に示す通り、第2ガイドシャフト170bは、ガイド支持部108のガイド受け孔部108bと、ベアリング支持部107のガイド受け部107bとに亘り配置される。ガイド受け孔部108bとガイド受け孔部107bとは、ともに貫通しておらず、当該ガイド受け孔部108bとガイド受け孔部107bにおけるそれぞれの底部にて、第2ガイドシャフト170bは挟持される。この構成により、第2ガイドシャフト170bは長軸方向に移動せずに、ガイド支持部108とベアリング支持部107の間にて固定される。
また、第2ガイドシャフト170bは、回転体保持部131を貫通して支持する。具体的には、回転体保持部131は、前側部131aと、後側部131cと、前側部131aと後側部131cとの間に延在された中間部131bとを有する。前側部131aにおいて、第2ガイドシャフト170bはベアリング170b1を介してガイド挿通孔部131a1内に配置される。また、後側部131cにおいて、第2ガイドシャフト170bはベアリング170b2を介してガイド挿通孔部131c1内に配置される。
後側部131cとベアリング支持部107との間には、第2ガイドシャフト170bと同軸状に第2緩衝弾性部材302が配置される。また、ピストン127に固定された連結体126aとベアリング支持部107との間には、第1緩衝弾性部材301が配置される。この第1緩衝弾性部材301と第2緩衝弾性部材302は、ともにコイルスプリングにより構成される。第1緩衝弾性部材301と第2緩衝弾性部材302は、図1において説明した緩衝機構300を構成する。また、このような構成により、保持部材130は、緩衝機構300(第1緩衝弾性部材301、第2緩衝弾性部材302)により前側に付勢される。この緩衝機構300が、本発明に係る「緩衝機構」の一例である。
保持部材130および打撃機構部(運動変換機構120、打撃要素140、およびツールホルダ159)は、緩衝機構300により前側に付勢される。この際、図4に示すように、保持部材130の上側に形成された壁面部130aが、ガイド支持部108に当接することにより、保持部材130と打撃機構部の前側への移動は規制される。
(クラッチ機構の構成)
上記の打撃機構部は、クラッチ機構180を介して電動モータ110に駆動される。クラッチ機構180は、動力伝達状態と動力非伝達状態の間を切り替えられるように構成されている。したがって、クラッチ機構180が動力伝達状態の場合に、運動変換機構120が駆動され、打撃要素140がハンマビット119を打撃してハンマ作業が行われる。なお、本発明に係る説明の便宜上、クラッチ機構180に係る説明については省略する。
(回転伝達機構の構成)
図4に示すように、回転伝達機構150は、中間軸116と同軸状に配置された第1ギア151と、第1ギア151と係合する第2ギア153等の複数のギアからなるギア減速機構を主体として構成されている。第2ギア153は、シリンダ129に取り付けられており、第1ギア151の回転をシリンダ129に伝達する。シリンダ129が回転されることで、シリンダ129と一体に連結されたツールホルダ159が回転される。これにより、ツールホルダ159に保持されたハンマビット119が回転駆動される。この回転伝達機構150が、本発明における「回転駆動機構」に対応する実施構成例である。
図4に示すように、第1ギア151は、略円筒状部材であり、中間軸116に対して遊篏状に配置されている。第1ギア151は、スプライン係合部152を有し、中間軸116に形成されたスプライン溝と係合可能である。したがって、第1ギア151は、中間軸116と一体に回転可能であるとともに、中間軸116に対して前後方向に摺動可能に構成されている。すなわち、第1ギア151が前方(前方位置)に配置された状態では、第1ギア151のスプライン係合部152は中間軸116に係合せず、第1ギア151には、中間軸116の回転が伝達されず、第1ギア151は回転されない。一方、第1ギア151が後方(後方位置)に配置された状態では、第1ギア151のスプライン係合部152が中間軸116に係合し、第1ギア151に中間軸116の回転が伝達され、第1ギア151は中間軸116と一体に回転する。なお、図4においては、第1ギア151が前方位置に位置した状態が示されている。
第2ギア153は、シリンダ129(ツールホルダ159)の前後方向の移動によって、第1ギア151に対して第1ギア151の軸方向に移動するが、第2ギア153は、第1ギア151と常時係合するように構成されている。
第1ギア151が回転駆動されることで、第1ギア151に係合する第2ギア153が回転される。これにより、シリンダ129に連結されたツールホルダ159が回転駆動され、ツールホルダ159に保持されたハンマビット119が軸周りに回転駆動される。このハンマビット119の回転動作によって、ハンマビット119が被加工材に対してドリル作業を行う。
(ハンマドリルの動作について)
作業者が、図5に示す切替ダイアル165を操作することで、第1ギア151が前方位置と後方位置の間で切り替えられる。さらに、切替ダイアル165を操作することで、保持部材130における後方への移動が許容もしくは規制される。
すなわち、切替ダイアル165は、第1ギア151を後方に位置させるとともに、保持部材130の後方への移動を許容する状態を選択することができる。この場合は、駆動モードとしてハンマドリルモードが選択されることとなり、回転伝達機構150および打撃機構部を駆動することが可能となる。
また、切替ダイアル165は、第1ギア151を前方に位置させるとともに、保持部材130の後方への移動を許容する状態を選択することができる。この場合は、駆動モードとしてハンマモードが選択されることとなり、回転伝達機構150を駆動させない一方で、打撃機構部を駆動させることが可能となる。
また、切替ダイアル165は、第1ギア151を後方に位置させるとともに、保持部材130の後方への移動を規制する状態を選択することができる。この場合は、駆動モードとしてドリルモードが選択されることとなり、回転伝達機構150を駆動する一方で、打撃機構部を駆動させないことが可能となる。
ハンマドリルモードもしくはハンマモードが選択された場合の状態を、図9に基づき説明する。図9は、振動抑制機構200のウェイト部200が前側に移動している状態を示す。
使用者が被加工材にハンマビット119を押し当てると、緩衝機構300における第1緩衝弾性部材301と第2緩衝弾性部材302の付勢力に抗して、保持部材130によって一体状に連結された、運動変換機構120、打撃要素140およびツールホルダ159(打撃機構アセンブリ)が後方に移動される。この状態で、使用者がトリガ109aを操作することにより、ハンマビット119が打撃駆動される。
この状態において、打撃要素140が発生した振動は、振動抑制機構200および緩衝機構300により吸収される。特に、振動抑制機構200は動吸振器により構成されており、ウェイト部220が第1弾性部材210aと第2弾性部材210bとの間で往復されることにより、打撃要素140の駆動による振動を効率的に低減させることが可能となる。この結果、打撃要素140が受ける振動が低減されるため、打撃要素140が発揮する打撃力の低減を抑制することが可能となる。また、ベアリング支持部107を経由してハンドグリップ109へ伝達される振動も、振動抑制機構200および緩衝機構300により低減される。よって、使用者に伝達される振動を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係るハンマドリル100を、図10に基づき説明する。なお、第2実施形態に係るハンマドリル100は、第1実施形態に係るハンマドリル100と比して、緩衝機構300の構成が異なる。具体的には、ウェイト部220が、一対の第1ガイドシャフト170aにそれぞれ配置された円筒部221と、当該一対の円筒部221を連結する連結部222とにより構成されている。
第2実施形態に係るハンマドリル100によれば、ウェイト部220が単体のウェイト要素により構成されるため、第1ガイドシャフト170aに対する組み付けの容易化を図ることができる。
以上の実施形態においては、ハンドグリップ109は、モータハウジング103から下方に延在する片持ち梁状に形成されていたが、これには限られない。例えば、ハンドグリップ109の先端部が、さらにモータハウジング103と接続されるように、ハンドグリップ109がループ状に形成されていてもよい。
また、以上の実施形態においては、電動モータ110の出力軸111がハンマビット119の長軸線に平行に配置されていたが、これには限られない。例えば、電動モータ110の出力軸111がハンマビット119の長軸線と交差するように配置されていてもよい。この場合には、出力軸111と中間軸116はベベルギアを介して係合することが好ましい。また、出力軸111がハンマビット119の長軸線に直交するように配置されることが好ましい。
また、以上の実施形態においては、ピニオンギア113および被動ギア117は、はすば歯車として形成されていたが、これには限られない。すなわち、例えば、ギアとして、平歯車やベベルギア等を用いてもよい。
以上の発明の趣旨に鑑み、本発明に係る打撃工具は、下記の態様が構成可能である。なお、各態様は、単独で、あるいは互いに組み合わされて用いられるだけでなく、請求項に記載された発明と組み合わされて用いられる。
(態様1)
振動抑制機構の延在軸は、緩衝機構の延在軸よりも打撃要素の延在軸に近接するように構成されている。
(態様2)
振動抑制機構の延在軸と、打撃要素の延在軸は互いに平行に配置されている。
(本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係)
本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下の通りである。なお、本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものであり、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
ハンマドリル100は、本発明に係る「打撃工具」の一例である。ハンマビット119は、本発明における「先端工具」の一例である。本体ハウジング101は、本発明に係る「本体部」の一例である。中心軸線100aは、本発明に係る「中心軸線」の一例である。延在軸線100bは、本発明に係る「延在軸線」の一例である。中央平面100cは、本発明に係る「所定の平面」の一例である。電動モータ110は、本発明に係る「駆動モータ」の一例である。第1本体要素101aおよび保持部材130は、本発明に係る「第1本体要素」の一例であり、第2本体要素101bおよびベアリング支持部107は、本発明に係る「第2本体要素」の一例である。打撃要素140は、本発明に係る「打撃要素」の一例である。振動抑制機構200は、本発明に係る「振動抑制機構」の一例である。第1ガイドシャフト170aは、本発明に係る「ガイド部」の一例である。第1弾性部材210aは、本発明に係る「第1弾性部材」の一例である。第2弾性部材210bは、本発明に係る「第2弾性部材」の一例である。ウェイト部220は、本発明に係る「ウェイト部」の一例である。緩衝機構300は、本発明に係る「緩衝機構」の一例である。
100 ハンマドリル(打撃工具)
100a 中心軸線
100b 延在軸線
100c 中央平面
101 本体ハウジング(本体部)
101a 第1本体要素
101ad 矢印
101b 第2本体要素
103 モータハウジング
103a ネジ
103b バッフルプレート
105 ギアハウジング
106 ハウジング部
106a バレル部
107 ベアリング支持部
107a ガイド受け孔部
107b ガイド受け孔部
108 ガイド支持部
108a ガイド受け孔部
108b ガイド受け孔部
109 ハンドグリップ
109a トリガ
109b 電源ケーブル
110 電動モータ
111 出力軸
112 ファン
113 ピニオンギア
114 ベアリング
115 ベアリング
116 中間軸
117 被動ギア
118a ベアリング
118b ベアリング
119 ハンマビット
119d 矢印
120 運動変換機構
123 回転体
123a ベアリング
124 コイルスプリング
125 揺動軸
126 ジョイントピン
126a 連結体
127 ピストン
127a 空気室
129 シリンダ
129a ベアリング
129b ベアリング
129c ベアリングケース
130 保持部材
130a 壁面部
131 回転体保持部
131a 前側部
131a1 ガイド挿通孔部
131b 中間部
131c 後側部
131c1 ガイド挿通孔部
132 シリンダ保持部
132a ガイド挿通孔部
140 打撃要素
143 ストライカ
145 インパクトボルト
150 回転伝達機構
151 第1ギア
152 スプライン係合部
153 第2ギア
159 ツールホルダ
165 切替ダイアル
170a 第1ガイドシャフト
170b 第2ガイドシャフト
170b1 ベアリング
170b2 ベアリング
180 クラッチ機構
190 クラッチスリーブ
200 振動抑制機構
210 弾性部材
210a 第1弾性部材
210b 第2弾性部材
220 ウェイト部
221 円筒部
222 連結部
230 ガイド部
300 緩衝機構
301 第1緩衝弾性部材
302 第2緩衝弾性部材

Claims (5)

  1. 先端工具を所定の長軸方向に駆動させ、被加工材に対して打撃作業を遂行する打撃工具であって、
    本体部と、前記先端工具を前記長軸方向に駆動する打撃要素とを有し、
    前記本体部は、第1本体要素と、第2本体要素とを有し、
    前記第1本体要素は、前記打撃要素が設けられるとともに前記第2本体要素に対して移動可能に構成され、
    前記第1本体要素と前記第2本体要素とは、緩衝機構を介して連接されており、
    前記第1本体要素には、振動抑制機構が設定されており、
    前記振動抑制機構は、弾性部材として、第1弾性部材と、第2弾性部材とを有するとともに、前記第1弾性部材と前記第2弾性部材との間にウェイト部を配置することにより構成される動吸振器であり、
    前記第1弾性部材は、前記第1本体要素と前記ウェイト部に挟持され、
    前記第2弾性部材は、前記第2本体要素と前記ウェイト部に挟持され、
    さらに前記第1弾性部材および前記第2弾性部材とは別に設けられた第3弾性部材が前記緩衝機構を構成することを特徴とする打撃工具。
  2. 請求項1に記載された打撃工具であって、
    前記打撃要素を駆動する駆動モータを有し、
    前記駆動モータは、前記第2本体要素に設けられることを特徴とする打撃工具。
  3. 請求項1または2に記載された打撃工具であって、
    使用者に把持されるとともに、前記長軸方向に延在する前記先端工具の中心軸線に交差する方向に延在する延在軸線を有するハンドグリップを有し、
    前記ウェイト部の重心は、前記中心軸線および前記延在軸線により規定される平面上に位置することを特徴とする打撃工具。
  4. 請求項3に記載された打撃工具であって、
    前記ウェイト部は、複数のウェイト要素により構成されることを特徴とする打撃工具。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載された打撃工具であって、
    前記第1本体要素と前記第2本体要素とはガイド部により連結されており、
    前記ウェイト部と弾性部材とは、前記ガイド部に対して同軸状に配置されるとともに前記ガイド部に対して往復摺動するように構成されていることを特徴とする打撃工具。
JP2014229930A 2014-11-12 2014-11-12 打撃工具 Active JP6612496B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014229930A JP6612496B2 (ja) 2014-11-12 2014-11-12 打撃工具
RU2017119226A RU2702181C2 (ru) 2014-11-12 2015-11-11 Бойковое устройство
US15/526,450 US10513022B2 (en) 2014-11-12 2015-11-11 Striking device
CN201580061096.5A CN107107322B (zh) 2014-11-12 2015-11-11 冲击工具
PCT/JP2015/081796 WO2016076377A1 (ja) 2014-11-12 2015-11-11 打撃工具
EP15859060.4A EP3213876B1 (en) 2014-11-12 2015-11-11 Striking device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014229930A JP6612496B2 (ja) 2014-11-12 2014-11-12 打撃工具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016093855A JP2016093855A (ja) 2016-05-26
JP6612496B2 true JP6612496B2 (ja) 2019-11-27

Family

ID=56070863

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014229930A Active JP6612496B2 (ja) 2014-11-12 2014-11-12 打撃工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6612496B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4647943B2 (ja) * 2004-07-06 2011-03-09 株式会社マキタ 往復作動式工具
DE102005047353A1 (de) * 2005-10-04 2007-04-05 Robert Bosch Gmbh Elektrowerkzeugmaschine
JP5512393B2 (ja) * 2010-05-25 2014-06-04 株式会社マキタ 打撃工具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016093855A (ja) 2016-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6325360B2 (ja) 打撃工具
JP6309881B2 (ja) 作業工具
JP6441588B2 (ja) 打撃工具
JP5361504B2 (ja) 打撃工具
WO2016076377A1 (ja) 打撃工具
JP6096593B2 (ja) 往復動式作業工具
JP5128998B2 (ja) 手持式作業工具
JP2013151055A (ja) 打撃工具
JP2012035335A (ja) 作業工具
JP2012250303A (ja) 往復動式作業工具
JP2010005751A (ja) 手持式作業工具
JP2017042887A (ja) 打撃工具
JP2016129911A (ja) 電動工具
JP4456559B2 (ja) 作業工具
JP5356097B2 (ja) 打撃工具
JP2017042889A (ja) 打撃工具
JP5984659B2 (ja) 打撃工具
JP4815119B2 (ja) 往復作動式作業工具
JP5009060B2 (ja) 打撃工具
JP6612496B2 (ja) 打撃工具
JP6348337B2 (ja) 往復動式作業工具
JP6385003B2 (ja) 打撃工具
JP4456558B2 (ja) 衝撃式作業工具
JP4757043B2 (ja) 作業工具
JP2017042888A (ja) 打撃工具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180301

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180424

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181203

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20181211

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20190125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6612496

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250