JP6440696B2 - 少なくとも1つの物体の方位を光学的に検出する検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも1つの物体の方位を決定する検出装置および方法に関する。また、本発明は、検出装置および少なくとも1つの物体を備えた検出システムに関する。さらに、本発明は、ユーザと機械との間で少なくとも1つの情報を交換するマンマシンインターフェース、娯楽装置、追跡システム、および検出装置のさまざまな使用に関する。本発明に係る装置、方法、および使用は特に、たとえば日常生活、ゲーム、交通技術、製造技術、セキュリティ技術、医療技術のさまざまな分野または科学分野において採用可能である。ただし、他の用途についても可能である。
従来技術においては、多くの光学センサおよび光起電装置が知られている。光起電装置は一般的に、紫外光、可視光、または赤外光等の電磁放射を電気信号または電気エネルギーに変換するのに用いられるが、光学検出器は一般的に、画像情報の取得および/または輝度等の少なくとも1つの光学パラメータの検出に用いられる。
従来技術においては、一般的に無機および/または有機センサ材料の使用に基づき得る多くの光学センサが知られている。このようなセンサの例は、米国特許出願第2007/0176165号明細書、米国特許第6,995,445号明細書、独国特許出願公開第2501124号明細書、独国特許出願公開第3225372号明細書、またはその他多くの従来技術文献に開示されている。特に、コストおよび大面積処理に関する理由から、たとえば米国特許出願第2007/0176165号明細書に記載のように、少なくとも1つの有機センサ材料を含むセンサの使用が広まっている。特に、たとえば国際公開第2009/013282号明細書に大略記載されているように、いわゆる色素太陽電池がますます重要となっている。
このような光学センサに基づいて、少なくとも1つの物体を検出する多くの検出器が知られている。このような検出器は、それぞれの使用目的に応じて、さまざまに具現化可能である。このような検出器の例は、カメラおよび/または顕微鏡等の撮像装置である。たとえば、特に医療技術および生物学の分野において、高い光学的分解能で生物サンプルを調べるのに使用可能な高分解能共焦点顕微鏡が知られている。少なくとも1つの物体を光学的に検出する検出器の別の例として、たとえばレーザパルス等の対応する光信号の伝搬時間法に基づく測距装置がある。物体を光学的に検出する検出器のさらに別の例として、同様に測距を実施可能な三角測量システムがある。
国際公開第2012/110924号明細書においては、少なくとも1つの物体を光学的に検出する検出器が提案されており、その内容を本明細書中に援用する。この検出器は、少なくとも1つの光学センサを備える。光学センサは、少なくとも1つのセンサ領域を有する。また、光学センサは、センサ領域の照射に応じて少なくとも1つのセンサ信号を生成するように設計されている。センサ信号は、照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、照射の形状、特に、センサエリア上の照射のビーム断面によって決まる。検出器は、少なくとも1つの評価装置をさらに有する。評価装置は、センサ信号から少なくとも1つの形状情報、特に、照射および/または物体に関する少なくとも1つの形状情報を生成するように設計されている。
2012年12月19日に出願された米国仮特許出願第61/739,173号明細書、2013年1月8日に出願された米国仮特許出願第61/749,964号明細書、2013年8月19日に出願された米国仮特許出願第61/867,169号明細書、2013年12月18日に出願されたPCT出願第PCT/IB2013/061095号明細書、および2013年12月18日に出願された米国特許出願第14/132,570号明細書は、少なくとも1つの横方向光学センサおよび少なくとも1つの縦方向光学センサを用いることによって、少なくとも1つの物体の位置を決定する方法および検出器を開示しており、これらすべての全内容を本明細書中に援用する。具体的には、高い精度で明確に物体の縦方向位置を決定するために、センサスタックの使用が開示されている。
上述の装置および検出器、具体的には国際公開第2012/110924号明細書、米国仮特許出願第61/739,173号明細書、および米国仮特許出願第61/749,964号明細書に開示の検出器が示唆する利点にも関わらず、いくつかの技術的課題が依然として存在する。このように、物体の位置を高精度に決定可能ではあるものの、多くの用途において、空間中の物体、具体的には顕著な形状を有する物体の方位に関する情報が別途必要である。
したがって、本発明は、既知の装置および方法に関する上述の技術的課題に対処する装置および方法を提供することを目的とする。具体的に、本発明は、好ましくは少ない技術的努力で、技術的資源およびコストの観点での要件を抑えつつ、空間中の物体の方位を確実に決定可能な装置および方法を提供することを目的とする。
この問題は、独立請求項の特徴を有する本発明によって解決される。個別または組み合わせにより実現可能な本発明の有利な変形については、従属請求項ならびに/または以下の明細および詳細な実施形態に提示する。
本明細書において、表現「有する」、「備える」、および「含む」ならびにこれらの文法的変異は、非排他的に使用している。したがって、表現「AがBを有する」および表現「AがBを備える」または「AがBを含む」は、AがB以外の1つまたは複数の別の構成要素および/または成分を含むという事実ならびにB以外の構成要素、成分、または要素がAに存在しない場合の両者を表していてもよい。
本発明の第1の態様においては、少なくとも1つの物体の方位を決定する検出装置であって、
少なくとも2つのビーコンデバイスであり、物体への取り付け、物体による保持、および物体への組み込みのうちの少なくとも1つが行われるように構成され、それぞれが光線を検出器へと案内するように構成され、物体の座標系において所定の座標を有する、ビーコンデバイスと、
ビーコンデバイスから進んでくる光線を検出するように構成された少なくとも1つの検出器と、
少なくとも1つの評価装置であり、検出器の座標系においてビーコンデバイスそれぞれの縦方向座標を決定するように構成され、ビーコンデバイスの縦方向座標を用いることにより、検出器の座標系において物体の方位を決定するようにさらに構成された、評価装置と、
を備えた、検出装置が開示される。
物体が剛性物体である場合は、2つ以上のビーコンデバイスを使用するようにしてもよい。物体が、変形可能な少なくとも部分的に柔軟な物体である場合は、3つ以上のビーコンデバイスを使用するのが好ましい。
評価装置は、検出器の座標系において、物体の少なくとも1つの点の絶対位置を決定するように構成されていてもよい。
検出装置は、2つ、3つ、または4つ以上のビーコンデバイスを備えていてもよい。
検出器は、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つの横方向座標をさらに決定するように構成されていてもよい。評価装置は、少なくとも1つの横方向座標をさらに用いることにより、上記座標系において物体の方位を決定するようにさらに構成されていてもよい。一実施形態において、評価装置は、ビーコンデバイスそれぞれの少なくとも1つの横方向座標、好ましくは2つの横方向座標を決定するように構成されていてもよい。
ビーコンデバイスはそれぞれ、光を放出するように構成された少なくとも1つの照射光源を有する自己放出ビーコンデバイス、光を反射するように構成された少なくとも1つの反射器を有する受動ビーコンデバイス、から成る群から独立して選択されるようになっていてもよい。
ビーコンデバイスは、該ビーコンデバイスから検出器へと進む光線が互いに識別可能となるように構成されていてもよい。したがって、ビーコンデバイスのうちの1つにより生成または反射された光線は、少なくとも1つの特性に関して、その他のビーコンデバイスにより生成または反射されたその他すべての光線と異なっていてもよい。具体的に、光線は、スペクトル特性、色、変調周波数、変調振幅、パルス幅、デューティサイクル、位相、から成る群から選択される少なくとも1つの特性に関して互いに識別可能であってもよい。
検出装置、具体的には検出器および/または評価装置は、ビーコンデバイスを起点とする光線を識別するとともに、各光線をそれぞれのビーコンデバイスに割り当てるように構成されていてもよい。このため、一例として、各特性を検出することにより、検出器および/または評価装置は、各特性を有する光を各ビーコンデバイスが放出および/または反射することが既知および/または所定の場合があるため、上記少なくとも2つのビーコンデバイス以外の特定のビーコンデバイスにより光線が放出されたものと判定するように構成されていてもよい。一例として、ビーコンデバイスのうちの第1のビーコンデバイスは、第1の所定色および/または第1の変調周波数で光線を放出および/または反射するように構成されていてもよい。一方、ビーコンデバイスのうちの第2のビーコンデバイスは、第1の所定色と異なる第2の所定色および/または第1の変調周波数と異なる第2の変調周波数で光線を放出および/または反射するように構成されていてもよい。これにより、検出装置は、光線を識別可能であるとともに、それぞれのビーコンデバイスに光線を割り当てることができる。
ビーコンデバイスは、同時に、または断続的等の異なる時点で、光線を検出器へと案内するように構成されていてもよい。同時に案内された光線は、前述の通り、各光線の起点として特定のビーコンデバイスを指定する1つまたは複数の異なる特性を用いることにより識別されるようになっていてもよい。断続的等の異なる時点で光線が検出器へと案内された場合は、タイムスケジュールを用いることにより、各光線の起点として特定のビーコンデバイスが検出されるようになっていてもよい。
物体の座標系は一般的に、物体の少なくとも1つの点に取り付けられた少なくとも1つの点、好ましくは座標系の原点、を有する座標系である。したがって、物体の座標系は、物体とともに移動および/または回転するのが好ましい。同様に、検出器の座標系は、検出器の少なくとも1つの点に取り付けられた少なくとも1つの点、好ましくは座標系の原点、を有する座標系である。一般的に、これらの座標系は、好ましくはデカルト座標系であってもよい。ただし、この追加または代替として、極座標系および/または球座標系等、他の種類の座標系を使用するようにしてもよい。
物体の方位は、1つまたは複数の方位角を用いて与えられるようになっていてもよい。当業者が認識するであろう通り、ジャイロスコープ等の技術分野においては、物体の方位を決定するいくつかのシステムが知られている。具体的に、評価装置は、少なくとも2つの方位角を提供することにより、物体の方位を決定するように構成されていてもよい。評価装置は、好ましくは少なくとも2つまたは少なくとも3つの方位角を提供することにより、物体の方位を決定するように構成されていてもよい。
当技術分野において一般的に既知の方位角の一例として、評価装置は、ヨー角(Ψ)とピッチ角(Θ)、ヨー角(Ψ)とピッチ角(Θ)とロール角(Φ)、オイラー角、から成る群から選択される少なくとも1つの角度組み合わせを提供することにより、物体の方位を決定するように構成されていてもよい。例の詳細については、以下に示す。
検出装置は、
少なくとも1つの縦方向光学センサであって、少なくとも1つのセンサ領域を有し、光線によるセンサ領域の照射に応じて縦方向センサ信号を生成するように設計され、縦方向センサ信号が、照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、センサ領域における光線のビーム断面によって決まる、縦方向光学センサを備えていてもよい。
評価装置は、縦方向センサ信号を評価することにより、ビーコンデバイスの縦方向座標を決定するように設計されていてもよい。
縦方向光学センサは、透明な光学センサであってもよい。また、他の実施形態も可能である。
縦方向光学センサは、少なくとも1つの色素増感太陽電池を備えていてもよい。また、他の実施形態も可能である。
縦方向光学センサは、少なくとも1つの第1の電極と、少なくとも1つのn半導体金属酸化物と、少なくとも1つの色素と、少なくとも1つのp半導体有機材料、好ましくは固体p半導体有機材料と、少なくとも1つの第2の電極とを備えていてもよい。
第1の電極、第2の電極、または第1の電極および第2の電極の両者は、透明であってもよい。また、他の実施形態も可能である。
評価装置は、照射の形状と検出器に対する各ビーコンデバイスの相対位置との間の少なくとも1つの既定関係により、ビーコンデバイスの縦方向座標を決定するように設計されていてもよい。
検出器は、複数の縦方向光学センサを有していてもよい。具体的に、縦方向光学センサは、積み重ねられることによって、好ましくは縦方向光学センサスタックを構成していてもよい。縦方向光学センサは、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つから検出器へと進む光線がすべての縦方向光学センサを照射するように配置されていてもよい。また、各縦方向光学センサにより少なくとも1つの縦方向センサ信号が生成されるようになっていてもよい。評価装置は、縦方向センサ信号を正規化するとともに、少なくともゼロより大きな光線の強度から独立して、各ビーコンデバイスの少なくとも1つの縦方向座標を生成するように構成されていてもよい。
評価装置は、少なくとも1つの縦方向センサ信号から、各光線の直径を決定することにより、各ビーコンデバイスの縦方向座標を決定するように構成されていてもよい。したがって、評価装置は、光線の直径を光線の既知のビーム特性と比較することにより、縦方向座標を決定するように構成されていてもよい。より詳しく以下に概説する通り、光線の既知のビーム特性は具体的に、縦方向座標と光線のビームウェストとの間の既知の関係等のガウス特性であってもよい。
縦方向光学センサは、照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、照射の変調の変調周波数によって縦方向センサ信号が決まるようにさらに設計されていてもよい。例の詳細については、以下に示す。
検出器は、
少なくとも1つの横方向光学センサであって、該検出器の光軸に垂直な少なくとも1つの次元の位置である光線の横方向位置を決定するように構成され、横方向センサ信号を生成するように構成された、横方向光学センサをさらに備えていてもよい。
評価装置は、横方向センサ信号を評価することにより、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つ、好ましくは複数のビーコンデバイス、最も好ましくはすべてのビーコンデバイスに関する少なくとも1つの横方向座標を決定するように設計されていてもよい。
横方向光学センサは、少なくとも1つの第1の電極、少なくとも1つの第2の電極、および少なくとも1つの光起電材料を有する光検出器であってもよい。光起電材料は、具体的には第1の電極と第2の電極との間に埋め込まれていてもよく、該光起電材料の光照射に応答して電荷を生成するように構成されており、第2の電極が、少なくとも2つの部分電極を有する分割電極であり、横方向光学センサがセンサ領域を有し、少なくとも1つの横方向センサ信号が、センサ領域における光線の位置を示す。部分電極を流れる電流は、センサ領域における光線の位置に依存していてもよく、横方向光学センサは、部分電極を流れる電流に従って、横方向センサ信号を生成するように構成されている。検出装置は、部分電極を流れる電流の少なくとも1つの比率から横方向座標を導出するように構成されていてもよい。また、他の実施形態も実現可能である。
上記少なくとも1つの任意選択としての横方向光学センサの少なくとも1つの任意選択としての光検出器は、色素増感太陽電池であってもよい。また、他の実施形態も実現可能である。
上記少なくとも1つの任意選択としての横方向光学センサの少なくとも1つの任意選択としての光検出器の第1の電極は、少なくとも一部が少なくとも1つの透明な導電性酸化物で構成されていてもよく、第2の電極は、少なくとも一部が導電性ポリマー、好ましくは透明な導電性ポリマーで構成されている。また、他の実施形態も実現可能である。
横方向光学センサは、不透明な光学センサであってもよいし、好ましくは透明な光学センサであってもよい。
したがって、上記少なくとも1つの任意選択としての横方向光学センサは具体的に、有機デバイス、具体的には1つまたは複数の有機層を有する光起電装置等の有機光起電装置として全部または一部が埋め込まれていてもよい。複数の横方向光学センサが設けられる場合は、これら横方向光学センサのうちの1つまたは複数またはすべてが有機横方向光学センサとして埋め込まれていてもよい。可能な例としては、より詳しく以下に開示する有機横方向光学センサまたは2012年12月19日に出願された米国仮特許出願第61/739,173号明細書、2013年1月8日に出願された米国仮特許出願第61/749,964号明細書、2013年8月19日に出願された米国仮特許出願第61/867,169号明細書、2013年12月18日に出願されたPCT出願第PCT/IB2013/061095号明細書、および2013年12月18日に出願された米国特許出願第14/132,570号明細書のうちの1つもしくは複数に開示の有機横方向光学センサのうちの1つまたは複数を使用するようにしてもよい。
少なくとも1つの有機横方向光学センサを使用することの追加または代替として、1つまたは複数の無機横方向光学センサが存在していてもよい。これにより、一例として、少なくとも1つの横方向光学センサは、少なくとも1つの無機横方向光学センサであってもよいし、少なくとも1つの無機横方向光学センサを備えていてもよい。したがって、一例としては、シリコン、ゲルマニウム、または他の無機半導体を含むオーク製の1つまたは複数のダイオード等の1つまたは複数の無機半導体ダイオード等、少なくとも1つの透明な無機横方向光学センサおよび/または少なくとも1つの不透明な横方向光学センサを使用するようにしてもよい。上記少なくとも1つの任意選択としての無機横方向光学センサおよび上記少なくとも1つの任意選択としての有機横方向光学センサは、画素化されていてもよいし、画素化されていなくてもよい。
横方向光学センサおよび縦方向光学センサは、光軸に沿って進む光線が該横方向光学センサおよび該縦方向光学センサの両者に衝突するように、光軸に沿って積み重ねられているのが好ましい。
検出装置は、少なくとも1つの照射光源をさらに備えていてもよい。これにより、検出装置は、ビーコンデバイスのうちの1つ、2つ以上、またはすべてを照射するように構成された少なくとも1つの照射光源を備えていてもよい。上記概説の通り、ビーコンデバイスは、全部または一部に反射特性を有することにより、検出器へと案内される1つまたは複数の反射光線を生成するようになっていてもよい。これにより、ビーコンデバイスは、全部または一部が受動ビーコンデバイスとして具現化されていてもよい。ただし、この追加または代替として、ビーコンデバイスのうちの1つ、2つ以上、またはすべては、光を放出するように構成された少なくとも1つの照射光源が備わることにより、自己放出ビーコンデバイスであってもよい。
本発明の別の態様は、ノイズの問題に対処する。このように、一般的かつ通常のこととして、距離検知方法では、1つまたは複数の物体の距離の決定においてノイズが問題となる。ノイズは、数学的な観点から、空間中の検出点の座標に付加された小さなランダムベクトルとして表すことができる。
この問題の少なくとも一部を解決するとともに距離検知をより確実なものとするため、通常、この場合の少なくとも1つの縦方向光学センサ等、少なくとも1つの検出器により測定された距離に対して、1つもしくは複数の統計アルゴリズムならびに/または1つもしくは複数のフィルタリングアルゴリズムを適用する。これにより、一例としては、ビーコンデバイスのうちの1つもしくは複数またはすべての縦方向座標を時間の関数として監視するようにしてもよい。そして、縦方向座標を監視した各ビーコンデバイスについて、回帰分析等、縦方向座標の統計的分析を実行するようにしてもよい。一例としては、標準的な統計的分析を実行することにより、最小の誤差で時間の関数として最も可能性の高い縦方向座標である関数またはモデル関数(以下、回帰関数とも称する)を導出するようにしてもよい。
本明細書において、かつ、統計学の分野において一般的に知られているように、回帰分析は変数間の関係を推定する統計的プロセスである。回帰分析によって、従属変数と1つまたは複数の独立変数との間の関係を表す1つまたは複数のモデルが得られる。この場合は、少なくとも1つの縦方向座標と、任意選択として以下に詳述する通り、少なくとも1つの横方向座標と時間との関係が導出可能である。推定対象(モデル関数とも称する)は、回帰関数と称する独立変数の関数であってもよい。これにより、一般的に、かつ本明細書において、回帰関数は、少なくとも1つの独立変数と少なくとも1つの従属変数との間の関係を統計的に特徴付けるモデル関数であってもよい。また、回帰関数は、少なくとも1つの外挿関数および/または少なくとも1つの内挿関数を示唆していてもよい。これにより、待ち時間を使用する場合は、外挿関数および/または内挿関数が具体的に可能であり、評価装置から出力される位置は、検出器が最も新しく検出した位置よりも遅れた少なくとも1つの位置である。待ち時間は具体的に、内挿と併用可能である一方、外挿関数は具体的に、待ち時間と併用しなくてもよい。
さらに、回帰分析によって、少なくとも1つの確率分布の使用等により、回帰関数周りの従属変数の変化の少なくとも1つの特性化が得られる。当業者には、線形回帰、非線形回帰、最小二乗回帰、具体的には最小二乗を最尤推定量として用いる最小二乗回帰、M推定値、L推定値、またはR推定値等の局所推定値を用いた方法、3次スプライン、内挿または外挿技術、具体的には3次スプライン、双3次スプライン、または双3次補間等の多項式または有理関数内挿または外挿技術、カルマンフィルタ等の線形または非線形推定技術のうちの1つまたは複数等、回帰分析を実行するための多くの技術が既知であり、現在適用可能である。また、上記技術の組み合わせも実現可能である。3次スプライン等、これら技術のほとんどは、いわゆるパラメトリック手法すなわち時間の関数として監視した少なくとも1つの縦方向位置等のデータから推定される有限個の未知のパラメータに関して回帰関数(内挿および/または外挿関数の可能性を含む)を規定する手法の例である。この追加または代替として、非パラメトリック手法を適用するようにしてもよい。非パラメトリック回帰手法は一般的に、無限次元が可能な規定の関数集合中に回帰関数が存在可能な手法を表す。本明細書に含まれる回帰分析の範囲内で適用可能な別の方法は、たとえばNumerical Recipes:The Art of Scientific Computing、Third Edition(2007)、Cambridge University Press、ISBN−10:0521880688、773〜836ページおよびR.W.Hamming「Numerical Methods for Scientists and Engineers」、Second Edition(1987)、Dover Publications、ISBN−10:0486652416、427〜495ページに記載されている。
一般的には、回帰分析を用いることによって、誤差の減少を仮定した対応点(モデル関数)に対する測定点の距離(誤差を含む)が最小限に抑えられる。用途に応じて最小二乗、3次スプライン等の方法を用いることにより、適当な回帰関数が求められる。このように、監視するビーコンデバイスそれぞれについて、統計的分析によりモデル関数が導出されるようになっていてもよい。
任意選択として、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つ、好ましくは複数のビーコンデバイス、より好ましくはすべてのビーコンデバイスの1つまたは複数の横方向座標等、他の座標に同一または同様のアルゴリズムが適用されるようになっていてもよい。これにより、1つまたは複数の横方向光学センサを使用する場合は、少なくとも1つのビーコンデバイスの1つまたは複数の横方向座標が時間の関数として監視されるようになっていてもよく、回帰関数が導出されることによって、該少なくとも1つのビーコンデバイスの少なくとも1つの座標のモデル関数が決定されるようになっていてもよい。
このように、評価装置は一般的に、縦方向座標のうちの少なくとも1つを時間の関数として監視するとともに、該少なくとも1つの縦方向座標の少なくとも1つの回帰関数を決定するように構成されていてもよい。さらに、上記概説の通り、検出器は、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つの横方向座標を決定するように構成されていてもよく、評価装置は、該横方向座標を時間の関数として監視するとともに、該少なくとも1つの縦方向座標の少なくとも1つの回帰関数を決定するようにさらに構成されていてもよい。
一般的な統計的方法の使用、具体的には回帰分析の使用は、付加情報が分析に含まれる場合に、さらに改善可能である。そして、本発明に係る検出装置においては一般的に、2つ以上のビーコンデバイスが設けられ、これらの座標の全部または一部が少なくとも1つの検出器によって決定可能であるという事実から、付加情報を利用可能である。したがって、上記概説の通り、評価装置は、検出器の座標系におけるビーコンデバイスすなわち少なくとも2つのビーコンデバイスそれぞれの縦方向座標を決定するように構成されている。この追加または任意選択として、上記座標系においては、ビーコンデバイスのうちの1つまたは複数に関する1つまたは複数の横方向座標が決定されるようになっていてもよい。
ただし、多くの場合、ビーコンデバイスは、物体の座標系等の空間において、既知または決定可能な関係を有する。したがって、多くの場合、少なくとも2つのビーコンデバイス間の距離は、該ビーコンデバイス間に固定距離を与えること等により既知であるか、または決定可能である。一般的には、物体の全部または一部が剛性物体である場合に固定距離となる。
ただし、統計的分析、具体的には回帰分析を改善するには、空間中の2つ以上の点の既知または決定可能な関係を使用するようにしてもよい。堅固または剛性物体の2つ以上の点等、距離が既知で固定された2つ以上の点を測定する場合、回帰フィルタには、これら2つ以上の点間の距離が付加的な統計的制約として全時点で一定であるという事実を利用可能である。これによって、測定する点の数は2倍になるものの、測定の不確実性は大幅に抑えられる。いずれにせよ、特に本発明と同様に回転を測定する場合は、少なくとも2つの縦方向座標、より好ましくは付加的な座標の測定が必要である。点間の固定距離によって、精度は高くなる。
したがって、少なくとも1つの縦方向座標の少なくとも1つの回帰関数は一般的に、ビーコンデバイスのうちの少なくとも2つの間の既知または決定可能な距離を考慮することに基づいていてもよい。同様に、少なくとも1つの横方向座標の少なくとも1つの任意選択としての回帰関数は、ビーコンデバイスのうちの少なくとも2つの間の既知または決定可能な距離を考慮することに基づいていてもよい。
本発明に係る検出装置は、1つまたは複数の付加的なセンサおよび/または検出器をさらに備えていてもよい。これにより、一例として、検出装置は、一例として物体への取り付けまたは組み込みが可能な1つまたは複数の運動センサを備えていてもよい。具体的に、1つまたは複数の運動センサは、少なくとも2つのビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに組み込まれていてもよい。これにより、一例として、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つは、位置センサ、傾斜センサ、加速度センサ、振動センサ、ジャイロセンサ、から成る群から選択される1つまたは複数のセンサ等、1つまたは複数の運動センサを備えていてもよい。また、他の種類の運動センサを使用するようにしてもよい。本明細書において、運動センサは一般的に、センサならびに/またはセンサの取り付けおよび/もしくはセンサの組み込みが可能な物体の位置、速度、加速度、および傾斜または方位のうちの少なくとも1つを決定するように構成されたセンサを表す。
上記少なくとも1つの運動センサは具体的に、1つまたは複数の信号を検出器および/または評価装置に送信するように構成されていてもよい。この少なくとも1つの信号の伝送は、好ましくは電波、赤外線、Bluetooth、またはその他任意の種類の無線伝送等によって、無線で行われるようになっていてもよい。さらに、この追加または代替として、有線伝送等、他の伝送方法を使用するようにしてもよい。
ただし、この伝送は、少なくとも1つの光線自体を介して行われるのが最も好ましい。したがって、具体的には能動ビーコンデバイスを使用する場合、該ビーコンデバイスは、1つまたは複数の所定の周波数または周波数範囲の使用等によって、光線を変調するように構成されていてもよい。少なくとも1つの運動センサが提供する信号または情報は、この変調光線内に符号化されていてもよい。このようにして、運動センサが提供する情報を検出器に送信することができる。
運動センサが提供する少なくとも1つの信号または情報を使用することによって、検出装置の精度をさらに高くすることができる。したがって、検出器は、少なくとも1つの評価装置との組み合わせにより、少なくとも2つのビーコンデバイスの1つまたは複数の縦方向および/または横方向座標を決定するように構成されていてもよい。具体的に、少なくとも1つの評価装置は、検出器とビーコンデバイスのうちの1つまたは複数との間の距離を決定するように構成されていてもよい。そして、少なくとも1つの運動センサが提供する少なくとも1つの信号または情報を用いることにより、距離検知のノイズを低減するようにしてもよい。最も簡単な場合、距離が動かないものとして決定される物体および/または少なくとも1つのビーコンデバイスは、少なくとも1つの運動センサにより確認されるようになっていてもよい。そして、検知した位置を不変とする制約の下、誤差をフィルタリングするようにしてもよい。
これにより、検出装置は一般的に、物体への取り付けまたは物体への組み込みの一方または両方が可能な少なくとも1つの運動センサを備えていてもよい。運動センサは、検出器または評価装置の一方または両方に対して少なくとも1つの信号を送信するように構成されていてもよい。運動センサは具体的に、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つへの接続および/または組み込み等、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに結合されていてもよい。運動センサが結合されたビーコンデバイスは具体的に、光線を変調することによって、運動センサの信号を該光線中に符号化するように構成されていてもよい。評価装置は、運動センサの少なくとも1つの信号を考慮することにより、物体の方位を決定するように構成されていてもよい。
本発明のさらに別の態様においては、検出システムが開示される。この検出システムは、上記開示の実施形態またはより詳しく以下に開示する実施形態のうちの1つまたは複数等、本発明に係る少なくとも1つの検出装置を備える。また、この検出システムは、少なくとも1つの物体をさらに備え、ビーコンデバイスが、物体への取り付け、物体による保持、または物体への組み込みのうちの少なくとも1つが行われたものである。
物体は、好ましくは剛性物体であってもよい。これにより、物体は、全部または一部が剛性であるのが好ましい。本明細書において、剛性という用語は、物体の座標系において、物体の各点または物体の少なくとも1つの領域の少なくとも各点が時間とともに変化しない一定の位置に留まるという事実を表す。さらに、他の実施形態も実現可能である。したがって、物体の全部または一部は、柔軟な物体ならびに/または全部もしくは一部が変形可能な物体として具現化されていてもよい。後者の場合は、3つ以上のビーコンデバイスを使用するのが好ましい。全部もしくは一部が柔軟ならびに/または全部もしくは一部が変形可能な物体を使用する場合は、物体の通常の動きおよび/または変形が既知および/または所定であってもよい。したがって、一例としては、腕および/または他の身体部位の通常の動きが既知であり、実装されるようになっていてもよい。
より詳しく以下に概説する通り、本発明は、好ましくはマンマシンインターフェースの分野、スポーツの分野、および/またはコンピュータゲームの分野に適用されるようになっていてもよい。したがって、物体は、好ましくはラケット、クラブ、バット、から成る群から選択される物品であるスポーツ用品、衣類、帽子、靴、ポインタ、具体的にはレーザポインタまたはテレビリモコンであるポインタ、から成る群から選択されるようになっていてもよい。また、他の実施形態も実現可能である。ただし、この追加または代替として、より詳しく以下に概説する通り、物体は、ユーザの身体部位等、生物または生物の一部であってもよい。これにより、一例として、物体は、手、腕、頭、胴、脚、もしくは足、ならびに/またはその1つもしくは複数の部位、から成る群から選択されるようになっていてもよい。
本発明のさらに別の態様においては、ユーザと機械との間で少なくとも1つの情報を交換するマンマシンインターフェースが開示される。このマンマシンインターフェースは、上記開示の実施形態またはより詳しく以下に開示する実施形態のうちの1つまたは複数等、本発明に係る少なくとも1つの検出装置を備える。ビーコンデバイスは、ユーザへの直接的または間接的な取り付けおよびユーザによる保持のうちの少なくとも1つが行われるように構成されている。マンマシンインターフェースは、検出装置によってユーザの方位を決定するように設計されている。マンマシンインターフェースは、方位に少なくとも1つの情報を割り当てるようにさらに設計されている。
本発明のさらに別の態様においては、少なくとも1つの娯楽機能を実行する娯楽装置が開示される。この娯楽装置は、上記開示の実施形態のうちの1つもしくは複数ならびに/またはより詳しく以下に開示する実施形態のうちの1つもしくは複数等、本発明に係る少なくとも1つのマンマシンインターフェースを備える。娯楽装置は、マンマシンインターフェースによって、プレーヤが少なくとも1つの情報を入力できるように設計されている。娯楽装置は、この情報に従って娯楽機能を変更するようにさらに設計されている。
本発明のさらに別の態様においては、少なくとも1つの可動物体の方位を追跡する追跡システムが開示される。この追跡システムは、上記開示の実施形態のうちの1つもしくは複数ならびに/またはより詳しく以下に開示する実施形態のうちの1つもしくは複数等、本発明に係る少なくとも1つの検出装置を備える。追跡システムは、少なくとも1つの追跡制御装置をさらに備え、該追跡制御装置が、連続時点等の特定の時点における物体の一連の方位を追跡するように構成されている。
本発明のさらに別の態様においては、少なくとも1つの物体の方位を決定する方法が開示される。この方法は、
少なくとも1つの放出ステップであり、少なくとも2つのビーコンデバイスが使用され、該ビーコンデバイスが、物体への取り付け、物体による保持、および物体への組み込みのうちの少なくとも1つが行われたものであり、ビーコンデバイスがそれぞれ、光線を検出器へと案内し、ビーコンデバイスが、物体の座標系において所定の座標を有する、ステップと、
少なくとも1つの検出ステップであり、ビーコンデバイスから検出器へと進む光線が、該検出器により検出される、ステップと、
少なくとも1つの評価ステップであり、検出器の座標系においてビーコンデバイスそれぞれの縦方向座標が決定され、ビーコンデバイスの縦方向座標を用いることにより、検出器の座標系において物体の方位が決定される、ステップと、
を含む。
この方法は、好ましくは上述の実施形態のうちの1つもしくは複数ならびに/またはより詳しく以下に開示する実施形態のうちの1つもしくは複数に係る検出装置等、本発明に係る検出装置の使用を示唆していてもよい。
本発明のさらに別の態様においては、本発明に係る検出装置の使用であって、交通技術における方位測定、娯楽用途、セキュリティ用途、マンマシンインターフェース用途、追跡用途、測位システム、から成る群から選択される使用目的での使用が開示される。
本明細書において、物体は一般的に、生物および/または無生物から選定される任意の物体であってもよく、少なくとも1つの生物と少なくとも1つの無生物との組み合わせが実現可能である。これにより、一例として、少なくとも1つの物体は、1つまたは複数の物品ならびに/または物品の1つもしくは複数の部分を含んでいてもよい。この追加または代替として、物体は、ユーザ等の人間および/または動物の1つまたは複数の身体部位等、1つもしくは複数の生物ならびに/またはその1つもしくは複数の部位であってもよいし、1つもしくは複数の生物ならびに/またはその1つもしくは複数の部位を含んでいてもよい。
検出器は、その座標系に関して、該検出器の光軸がz軸を構成し、また、さらに、z軸に垂直かつ互いに垂直なx軸およびy軸を提供可能な座標系を構成するようにしてもよい。一例として、検出器および/または検出器の一部は、この座標系の原点等、座標系における特定点に置かれていてもよい。この座標系においては、z軸に平行または逆平行な方向を縦方向と見なし、z軸に沿った座標を縦方向座標と考えるようにしてもよい。また、縦方向に垂直な任意の方向を横方向と考え、xおよび/またはy座標を横方向座標と考えるようにしてもよい。
あるいは、他の種類の座標系を使用するようにしてもよい。これにより、一例としては、光軸がz軸を構成し、z軸からの距離および極角を付加的な座標として使用可能な極座標系を使用するようにしてもよい。この場合も、z軸に平行または逆平行な方向を縦方向と考え、z軸に沿った座標を縦方向座標と考えるようにしてもよい。また、z軸に垂直な任意の方向を横方向と考え、極座標および/または極角を横方向座標と考えるようにしてもよい。
物体の方位は、少なくとも2つのビーコンデバイスの少なくとも2つの縦方向座標と、任意選択として、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つ、好ましくはビーコンデバイスのうちの少なくとも2つまたはすべてのビーコンデバイスの少なくとも1つの横方向座標等、ビーコンデバイスのうちの1つもしくは複数またはすべてに関する1つまたは複数の付加情報を用いることにより、さまざまな方法で決定可能である。上記概説の通り、評価装置は、ヨー角(Ψ)とピッチ角(Θ)、ヨー角(Ψ)とピッチ角(Θ)とロール角(Φ)、オイラー角、から成る群から選択される少なくとも1つの角度組み合わせを提供することにより、物体の方位を決定するように構成されていてもよい。
最も簡単な場合の方位決定のため、ビーコンデバイスの縦方向座標の差すなわちビーコン座標のz座標の差は、十分であってもよい。これにより、一例として、少なくとも2つのビーコンデバイスのz座標が同一であることが分かった場合は、これら少なくとも2つのビーコンデバイスを含む物体の平面が検出器の光軸と垂直に配向しているものと判定するようにしてもよい。同様に、2つのビーコンデバイスのz座標がΔzだけ異なる場合は、物体の座標系におけるビーコンデバイス間の既知の距離dおよび簡単な三角関数(sinΘ=Δz/d等または類似の関数)を用いて、ビーコンデバイス間の接続線と光軸との間の角度を決定するようにしてもよい。一般的に、具体的には任意の形状を有し、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つの複数のビーコンデバイスを有するか、または複数のビーコンデバイスに接続されている剛性物体の場合は、少なくとも2つのビーコンデバイスの少なくとも2つの縦方向座標、好ましくは少なくとも3つのビーコンデバイスの少なくとも3つの縦方向座標と、好ましくは負荷情報とが既知となった場合に、検出器の座標系において物体の方位に関する少なくとも1つの情報を決定可能な変換を求めることができる。変換の別の例については、以下に詳しく示す。
一例として、この変換は、変換行列を用いて行うようにしてもよい。この追加または代替としては、物体の方位に関する少なくとも1つの情報を決定する他のアルゴリズムを使用するようにしてもよい。
本明細書において、少なくとも1つの物体の方位を決定する検出装置は一般的に、該少なくとも1つの物体および/またはその一部の方位に関する少なくとも1つの情報を提供するように構成された装置である。したがって、方位とは、検出器の座標系において、物体またはその一部の方位を完全に記述した情報を表していてもよいし、検出器の座標系において、特定の平面に関する場合等、方位を部分的にしか記述していない部分的な情報を表していてもよい。検出装置の一部である検出器は一般的に、ビーコンデバイスから検出器へと進む光線等の光線を検出するように構成された装置である。
上記概説の通り、検出装置は、複数の構成要素、すなわち少なくとも2つのビーコンデバイス、検出器、および評価装置、を少なくとも備える。これら少なくとも2つのビーコンデバイスは、検出器から独立して取り扱われることにより、独立した実体を構成しているのが好ましい。ただし、評価装置および検出器は、全部または一部が単一の装置に組み込まれていてもよい。したがって、一般的には、評価装置も検出器の一部を構成していてもよい。あるいは、評価装置および検出器は、別個の装置を構成していてもよい。また、検出装置は、別の構成要素を備えていてもよい。
検出器は、固定装置であってもよいし、モバイル装置であってもよい。さらに、検出器は、独立型の装置であってもよいし、コンピュータ、車両、またはその他任意の装置等の別の装置の一部を構成していてもよい。さらに、検出器は、手持ち式の装置であってもよい。検出器の他の実施形態も実現可能である。
検出器の可能な構成については、国際公開第2012/110924号明細書、米国仮特許出願第61/739,173号明細書、および米国仮特許出願第61/749,964号明細書のうちの1つまたは複数に開示の検出器のうちの1つまたは複数を参照可能である。また、他の実施形態も実現可能である。
上記少なくとも1つの任意選択としての横方向光学センサおよび上記少なくとも1つの任意選択としての縦方向光学センサは、少なくとも一部が1つの光学センサに組み込まれていてもよい。あるいは、少なくとも1つの横方向光学センサとは別個の少なくとも1つの縦方向光学センサが設けられていてもよい。さらに、上記少なくとも1つの評価装置は、少なくとも1つの横方向光学センサおよび少なくとも1つの縦方向光学センサから独立した別個の評価装置として構成されていてもよいが、好ましくは、上記少なくとも1つの任意選択としての横方向光学センサおよび上記少なくとも1つの任意選択としての縦方向光学センサに接続されることにより、横方向センサ信号および/または縦方向センサ信号を受信するようになっていてもよい。あるいは、上記少なくとも1つの評価装置は、全部または一部が少なくとも1つの横方向光学センサおよび/または少なくとも1つの縦方向光学センサに組み込まれていてもよい。
本明細書において、横方向光学センサという用語は一般的に、物体から検出器へと進む少なくとも1つの光線の横方向位置を決定するように構成された装置を表す。横方向位置という用語に関しては、上述の定義を参照可能である。したがって、横方向位置は、好ましくは検出器の光軸に垂直な少なくとも1つの次元における少なくとも1つの座標であってもよいし、このような少なくとも1つの座標を含んでいてもよい。一例として、横方向位置は、横方向光学センサの感光センサ表面等、光軸に垂直な平面において光線が生成する光スポットの位置であってもよい。一例として、上記平面における位置は、デカルト座標および/または極座標で与えられるようになっていてもよい。また、他の実施形態も実現可能である。
横方向光学センサの可能な実施形態については、米国特許第6,995,445号明細書および米国特許出願第2007/0176165号明細書に開示の位置感応有機検出器を参照可能である。ただし、他の実施形態も実現可能であり、より詳しく以下に概説する。
上記少なくとも1つの横方向センサ信号は一般的に、横方向位置を示す任意の信号であってもよい。一例として、横方向センサ信号は、デジタル信号および/またはアナログ信号であってもよいし、デジタル信号および/またはアナログ信号を含んでいてもよい。一例として、横方向センサ信号は、電圧信号および/または電流信号であってもよいし、電圧信号および/または電流信号を含んでいてもよい。この追加または代替として、横方向センサ信号は、デジタルデータであってもよいし、デジタルデータを含んでいてもよい。横方向センサ信号は、単一の信号値および/または一連の信号値を含んでいてもよい。より詳しく以下に概説する通り、横方向センサ信号は、2つ以上の信号の平均および/または2つ以上の信号の割合構成等、2つ以上の個別信号の組み合わせによって導出された任意の信号をさらに含んでいてもよい。
本明細書において、縦方向光学センサは一般的に、光線によるセンサ領域の照射に応じて少なくとも1つの縦方向センサ信号を生成するように設計された装置であり、縦方向センサ信号は、照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、センサ領域における光線のビーム断面によって決まる。
縦方向光学センサの可能な実施形態については、国際公開第2012/110924号明細書、米国仮特許出願第61/739,173号明細書、および米国仮特許出願第61/749,964号明細書のうちの1つまたは複数に開示の光学センサを参照可能である。より詳しく以下に概説する通り、本発明に係る検出器は、好ましくはセンサスタックとして、複数の光学センサを備えているのが好ましい。
これにより、一例として、検出器は、1つまたは複数の横方向光学センサとの組み合わせとして、国際公開第2012/110924号明細書に開示されているような光学センサのスタックを備えていてもよい。一例としては、米国仮特許出願第61/739,173号明細書および米国仮特許出願第61/749,964号明細書のうちの1つまたは複数に開示の検出器を参照可能である。一例として、縦方向光学センサのスタックの、物体に対向する側には、1つまたは複数の横方向光学センサが配設されていてもよい。この代替または追加として、縦方向光学センサのスタックの、物体に対向しない側に、1つまたは複数の横方向光学センサが配設されていてもよい。また、この追加または代替として、スタックの縦方向光学センサ間に1つまたは複数の横方向光学センサが介在していてもよい。
より詳しく以下に概説する通り、上記少なくとも1つの横方向光学センサおよび上記少なくとも1つの縦方向光学センサの両者はそれぞれ、互いに独立して、好ましくは1つまたは複数の光検出器、好ましくは1つまたは複数の有機光検出器、最も好ましくは、1つまたは複数の固体色素増感有機太陽電池(s−DSC)等の1つまたは複数の色素増感有機太陽電池(DSC(色素太陽電池とも称する))を備えていてもよい。したがって、検出器は、好ましくは少なくとも1つの横方向光学センサとして動作する1つまたは複数のDSC(1つまたは複数のsDSC等)および少なくとも1つの縦方向光学センサとして動作する1つまたは複数のDSC(1つまたは複数のsDSC等)、好ましくは少なくとも1つの縦方向光学センサおよび/または縦方向光学センサのスタックとして動作する複数のDSCのスタック(複数のsDSCのスタックが好ましい)を備えていてもよく、縦方向光学センサのうちの少なくとも1つがDSCおよび/またはsDSCである。
本明細書において、評価装置という用語は一般的に、検出器の座標系においてビーコンデバイスの縦方向座標を決定するとともに、ビーコンデバイスの縦方向座標を用いることにより、検出器の座標系において物体の方位を決定するように設計された任意の装置を表す。
上記概説の通り、少なくとも2つのビーコンデバイスが存在していてもよい。ビーコンデバイスが2つだけ存在する場合は、少なくとも1つの別の情報を用いて方位を決定するのが好ましい。これにより、一例としては、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つの横方向座標、好ましくはより詳しく以下に概説する通り、両ビーコンデバイスまたはすべてのビーコンデバイスの横方向座標を、少なくとも1つの別の情報として用いるようにしてもよい。ビーコンデバイスが3つ以上存在する場合は一般的に、物体の方位を決定するのに、これら3つ以上のビーコンデバイスの縦方向座標で十分である。これにより、一例として、物体の回転等の方位は、より詳しく以下に概説する通り、これら3つ以上のビーコンデバイスの縦方向座標の差によって決定可能である。具体的には、物体の座標系におけるビーコンデバイスの所定の座標を用いるとともに、検出器の座標系におけるビーコンデバイスの縦方向座標を決定することによって、評価装置を用いることにより、座標変換の実行および/または上述の方位角の決定を行うようにしてもよい。したがって、評価装置は、ビーコンデバイスの縦方向座標および任意選択としての1つまたは複数の付加情報を、検出器の座標系における物体の方位に関する少なくとも1つの情報に変換する1つまたは複数の変換アルゴリズムを使用するように構成されていてもよい。
一例として、評価装置は、1つもしくは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つもしくは複数の集積回路ならび/または1つもしくは複数のコンピュータ、好ましくは1つもしくは複数のマイクロコンピュータおよび/もしくはマイクロコントローラ等の1つもしくは複数のデータ処理装置であってもよいし、このような集積回路ならびに/またはデータ処理装置を備えていてもよい。1つもしくは複数のAD変換器ならびに/または1つもしくは複数のフィルタ等、横方向センサ信号および/または縦方向センサ信号の受信および/または前処理を行う1つまたは複数の装置等の1つまたは複数の前処理装置および/またはデータ取得装置等、別の構成要素が備わっていてもよい。さらに、評価装置は、1つまたは複数のデータ記憶装置を備えていてもよい。さらに、評価装置は、1つもしくは複数の無線インターフェースならびに/または1つもしくは複数の有線インターフェース等、1つまたは複数のインターフェースを備えていてもよい。
上記少なくとも1つの評価装置は、検出器の座標系におけるビーコンデバイスそれぞれの縦方向座標の決定および/またはビーコンデバイスの縦方向座標を用いた検出器の座標系における物体の方位の決定のステップを実行または支援する少なくとも1つのコンピュータプログラム等、少なくとも1つのコンピュータプログラムを実行するように構成されていてもよい。一例としては、横方向センサ信号および/または縦方向センサ信号を入力変数として用いることにより、物体の方位への所定の変換を実行可能な1つまたは複数のアルゴリズムが実装されるようになっていてもよい。
上記概説の通り、横方向光学センサは、少なくとも1つの第1の電極、少なくとも1つの第2の電極、および少なくとも1つの光起電材料を有する光検出器であるのが好ましく、光起電材料は、第1の電極と第2の電極との間に埋め込まれている。本明細書において、光起電材料は一般的に、該光起電材料の光照射に応答して電荷を生成するように構成された材料または材料の組み合わせである。
本明細書において、光という用語は一般的に、可視スペクトル域、紫外スペクトル域、および赤外スペクトル域のうちの1つまたは複数における電磁放射を表す。ここで、可視スペクトル域という用語は一般的に、380nm〜780nmのスペクトル域を表す。赤外スペクトル域という用語は一般的に、780nm〜1mmの範囲、好ましくは780nm〜3.0マイクロメートルの範囲の電磁放射を表す。紫外スペクトル域という用語は一般的に、1nm〜380nmの範囲、好ましくは100nm〜380nmの範囲の電磁放射を表す。本発明において使用する光は、可視光すなわち可視スペクトル域の光であるのが好ましい。
光線という用語は一般的に、特定の方向に放出および/または反射される光量を表す。したがって、光線は、その伝搬方向と垂直な方向に所定の拡がりを有する光線の束であってもよい。光線は、好ましくはビームウェスト、レイリー長、もしくはその他任意のビームパラメータ、または空間中のビーム径および/もしくはビーム伝搬の展開を特徴付けるのに適したビームパラメータの組み合わせのうちの1つまたは複数等、1つまたは複数のガウスビームパラメータを特徴とし得る1つまたは複数のガウス光線であってもよいし、このようなガウス光線を含んでいてもよい。
横方向光学センサの第2の電極は、好ましくは少なくとも2つの部分電極を有する分割電極であってもよく、横方向光学センサがセンサエリアを有し、少なくとも1つの横方向センサ信号が、センサエリアにおける光線の位置を示す。したがって、上記概説の通り、横方向光学センサは、1つまたは複数の光検出器、好ましくは1つまたは複数の有機光検出器、より好ましくは1つまたは複数のDSCまたはsDSCであってもよいし、このような光検出器を備えていてもよい。センサエリアは、光検出器の、物体に対向する表面であってもよい。また、センサエリアは、好ましくは光軸に垂直に配向していてもよい。したがって、横方向センサ信号は、横方向光学センサのセンサエリアの平面において光線が生成する光スポットの位置を示していてもよい。
一般的に、本明細書において、部分電極という用語は、好ましくは他の部分電極から独立して、少なくとも1つの電流および/または電圧信号を測定するように構成された複数の電極のうちの1つを表す。したがって、複数の部分電極が設けられている場合、第2の電極は、少なくとも2つの部分電極を介して、独立した測定および/または使用が可能な複数の電位および/または電流および/または電圧を与えるように構成されている。
第2の電極として2つ以上の部分電極を有する少なくとも1つの分割電極を有する少なくとも1つの横方向光学センサを使用する場合、これら部分電極を流れる電流は、センサエリアにおける光線の位置に依存していてもよい。これは一般的に、衝突する光によって電荷が発生する位置から部分電極までの途中でオーム損すなわち抵抗損が生じるという事実に起因していてもよい。したがって、第2の電極は、部分電極のほかに、該部分電極に接続された1つまたは複数の別の電極材料を含んでいてもよく、これら1つまたは複数の別の電極材料が電気抵抗を与える。このように、電荷が発生する位置から部分電極までの途中での1つまたは複数の別の電極材料によるオーム損のため、部分電極を流れる電流は、電荷が発生する位置ひいてはセンサエリアにおける光線の位置によって決まる。センサエリアにおける光線の位置を決定するこの原理の詳細については、以下の好適な実施形態ならびに/またはたとえば米国特許第6,995,445号明細書および/もしくは米国特許出願第2007/0176165号明細書に開示の自然原理および装置選択肢を参照可能である。
横方向光学センサは、部分電極を流れる電流に従って横方向センサ信号を生成するようにさらに構成されていてもよい。このようにして、2つの水平な部分電極を流れる電流の比率構成によるx座標の生成および/または2つの垂直な部分電極を流れる電流の比率構成によるy座標の生成が行われるようになっていてもよい。検出器、好ましくは横方向光学センサおよび/または評価装置は、部分電極を流れる電流の少なくとも1つの比率から、物体の横方向位置に関する情報を導出するように構成されていてもよい。また、部分電極を流れる電流の比較によって位置座標を生成する他の方法も実現可能である。
センサエリアにおける光線の位置を決定するため、部分電極は一般的に、さまざまな方法で規定されていてもよい。このように、水平座標すなわちx座標を決定するために2つ以上の水平な部分電極が設けられていてもよく、垂直座標すなわちy座標を決定するために2つ以上の垂直な部分電極が設けられていてもよい。したがって、部分電極は、センサエリアの周縁に設けられていてもよく、センサエリアの内部空間は、何もない状態のままで、1つまたは複数の別の電極材料により覆われていてもよい。より詳しく以下に概説する通り、この別の電極材料は、好ましくは透明な金属および/または透明な導電性酸化物および/または最も好ましくは透明な導電性ポリマー等の透明な別の電極材料であってもよい。
さらに好適な実施形態では、光起電材料に言及していてもよい。これにより、横方向光学センサの光起電材料は、少なくとも1つの有機光起電材料を含んでいてもよい。したがって、一般的に、横方向光学センサは、有機光検出器であってもよい。有機光検出器は、好ましくは色素増感太陽電池であってもよい。色素増感太陽電池は、好ましくは第1の電極と第2の電極との間に埋め込まれ、少なくとも1つのn半導体金属酸化物、少なくとも1つの色素、および少なくとも1つの固体p半導体有機材料を含む層構成を備えた固体色素増感太陽電池であってもよい。色素増感太陽電池(DSC)のさらなる詳細および任意選択としての実施形態については、以下に開示する。
横方向光学センサの少なくとも1つの第1の電極は、透明であるのが好ましい。本発明において、透明という用語は一般的に、透明な物体を透過した後の光の強度が、透明な物体を透過する前の光の強度の10%、好ましくは40%、より好ましくは60%以上であるという事実を表す。横方向光学センサの少なくとも1つの第1の電極は、より好ましくは全部または一部が少なくとも1つの透明な導電性酸化物(TCO)で構成されていてもよい。一例としては、インジウムドープ酸化スズ(ITO)および/またはフッ素ドープ酸化スズ(FTO)が挙げられる。別の例については、以下に示す。
さらに、横方向光学センサの少なくとも1つの第2の電極は、好ましくは全部または一部が透明であってもよい。したがって、具体的に、この少なくとも1つの第2の電極は、2つ以上の部分電極と、該2つ以上の部分電極に接触した少なくとも1つの別の電極材料とを備えていてもよい。これら2つ以上の部分電極は、不透明であってもよい。一例として、これら2つ以上の部分電極は、全部または一部が金属で構成されていてもよい。したがって、これら2つ以上の部分電極は、センサエリアの周縁に配置されているのが好ましい。ただし、これら2つ以上の部分電極は、好ましくは透明な少なくとも1つの別の電極材料によって、電気的に接続されていてもよい。したがって、第2の電極は、上記2つ以上の部分電極を有する不透明な周縁と、上記少なくとも1つの透明な別の電極材料を有する透明な内部領域とを備えていてもよい。上述の少なくとも1つの別の電極材料等、横方向光学センサの少なくとも1つの第2の電極は、より好ましくは全部または一部が少なくとも1つの導電性ポリマー、好ましくは透明な導電性ポリマーで構成されていてもよい。一例としては、導電率が少なくとも0.01S/cm、好ましくは少なくとも0.1S/cm、より好ましくは少なくとも1S/cm、さらには少なくとも10S/cm、または少なくとも100S/cmの導電性ポリマーを使用するようにしてもよい。一例として、上記少なくとも1つの導電性ポリマーは、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、好ましくは少なくとも1つの対イオンを電気的にドープしたPEDOT、より好ましくはポリスチレンスルホン酸ナトリウムをドープしたPEDOT(PEDOT:PSS)、ポリアニリン(PANI)、ポリチオフェン、から成る群から選択されるようになっていてもよい。
上記概説の通り、導電性ポリマーは、少なくとも2つの部分電極間を電気的に接続していてもよい。また、導電性ポリマーは、電荷発生位置を決定可能なオーム抵抗を与えていてもよい。導電性ポリマーは、好ましくは部分電極間に0.1〜20kΩの電気抵抗、好ましくは0.5〜5.0kΩの電気抵抗、より好ましくは1.0〜3.0kΩの電気抵抗を与えていてもよい。一例としては、表面導電率が少なくとも0.00001S/cm、少なくとも0.001S/cm、または少なくとも0.01S/cm、好ましくは少なくとも0.1S/cm、より好ましくは少なくとも1S/cm、さらには少なくとも10S/cm、または少なくとも100S/cmの1つまたは複数の導電性ポリマー膜を使用するようにしてもよい。
一般的に、本明細書において、導電性材料は、電気比抵抗が10未満、10未満、10未満、または10Ωm未満の材料であってもよい。導電性材料は、電気比抵抗が10−1未満、10−2未満、10−3未満、10−5未満、または10−6Ωm未満であるのが好ましい。導電性材料の電気比抵抗は、5×10−7Ωm未満または1×10−7Ωm未満、特にアルミニウムの電気比抵抗の範囲内であるのが最も好ましい。
上記概説の通り、横方向光学センサおよび縦方向光学センサの少なくとも一方は、透明な光学センサであるのが好ましい。したがって、上記少なくとも1つの横方向光学センサは、透明な横方向光学センサであることおよび/または少なくとも1つの透明な横方向光学センサを備えることが可能である。この追加または代替として、上記少なくとも1つの縦方向光学センサは、透明な縦方向光学センサであることおよび/または少なくとも1つの透明な縦方向光学センサを備えることが可能である。縦方向光学センサのスタック等、複数の縦方向光学センサが設けられている場合は、複数および/もしくはスタックのすべての縦方向光学センサまたは複数および/もしくはスタックの1つを除くすべての縦方向光学センサが透明であるのが好ましい。一例として、縦方向光学センサのスタックが設けられ、該縦方向光学センサが検出器の光軸に沿って配置されている場合は、好ましくは、物体に対向しない最後の縦方向光学センサを除くすべての縦方向光学センサが透明な縦方向光学センサであってもよい。最後の縦方向光学センサ、すなわち、スタックの、物体に対向しない側の縦方向光学センサは、透明な縦方向光学センサであってもよいし、不透明な縦方向光学センサであってもよい。例示的な実施形態については、以下に示す。
横方向光学センサおよび縦方向光学センサの一方が透明な光学センサであるか、または少なくとも1つの透明な光学センサを含む場合、光線は、この透明な光学センサを通過した後、横方向光学センサおよび縦方向光学センサの他方に衝突するようになっていてもよい。したがって、物体からの光線は、横方向光学センサおよび縦方向光学センサまたはその逆に連続して到達するようになっていてもよい。
別の実施形態では、横方向光学センサと縦方向光学センサとの間の関係に言及する。これにより、原理上、横方向光学センサおよび縦方向光学センサは、上記概説の通り、少なくとも一部が同一であってもよい。ただし、横方向光学センサおよび縦方向光学センサは、好ましくは独立した光検出器、より好ましくは独立したDSCまたはsDSC等、少なくとも一部が独立した光学センサであってもよい。
上記概説の通り、横方向光学センサおよび縦方向光学センサは、好ましくは光軸に沿って積み重ねられていてもよい。したがって、光軸に沿って進む光線は、好ましくは連続して、横方向光学センサおよび縦方向光学センサの両者に衝突するようになっていてもよい。これにより、光線は、横方向光学センサおよび縦方向光学センサをこの順またはその逆に連続して通過するようになっていてもよい。
本発明の別の実施形態では、ビーコンデバイスから検出器まで伝搬する光線の性質に言及する。光線は独立して、ビーコンデバイス自体により放出されるようになっていてもよい。すなわち、各ビーコンデバイスを起点としていてもよい。この追加または代替として、光線の別の起点も実現可能である。したがって、より詳しく以下に概説する通り、所定の特性を有する1つまたは複数の主線または主ビーム等の1つまたは複数の主線または主ビームの使用等によってビーコンデバイスを照射する1つまたは複数の照射光源が設けられていてもよい。後者の場合、ビーコンデバイスから検出器まで伝搬する光線は、ビーコンデバイスのうちの1つまたは複数によって全部または一部が反射される光線であってもよい。
上記概説の通り、上記少なくとも1つの縦方向センサ信号は、光線による照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、上記少なくとも1つの縦方向光学センサのセンサ領域における各光線のビーム断面に依存していてもよい。本明細書において、ビーム断面という用語は一般的に、光線の横方向の拡がりまたは特定の位置で光線が生成する光スポットを表す。円形の光スポットが生成される場合は、半径、直径、またはガウスビームウェストもしくはガウスビームウェストの2倍がビーム断面の尺度として機能するようになっていてもよい。非円形の光スポットが生成される場合、断面は、等価ビーム断面とも称する、非円形光スポットと同面積の円の断面の決定等、その他任意の実現可能な方法により決定されるようになっていてもよい。
したがって、光線によるセンサ領域の照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、第1のビーム径またはビーム断面を有する光線によって、第1の縦方向センサ信号が生成されるようになっていてもよい。一方、第1のビーム径またはビーム断面と異なる第2のビーム径またはビーム断面を有する光線によって、第1の縦方向センサ信号と異なる第2の縦方向センサ信号が生成される。これにより、縦方向センサ信号の比較によって、ビーム断面、具体的にはビーム径に関する情報または少なくとも1つの情報が生成されるようになっていてもよい。この効果の詳細については、国際公開第2012/110924号明細書、米国仮特許出願第61/739,173号明細書、および米国仮特許出願第61/749,964号明細書のうちの1つまたは複数を参照可能である。具体的に、ビーコンデバイスから検出器まで伝搬する光線の1つまたは複数のビーム特性が既知である場合、ビーコンデバイスの縦方向座標は、上記少なくとも1つの縦方向センサ信号とビーコンデバイスの縦方向位置との間の既知の関係からこのように導出されるようになっていてもよい。この既知の関係は、アルゴリズムおよび/または1つもしくは複数の校正曲線として評価装置に格納されていてもよい。一例として、具体的にはガウスビームの場合、ビーム径またはビームウェストと検出器に向かって各光線が伝搬していくビーコンデバイスの各縦方向座標との間の関係は、ビームウェストと縦方向座標との間のガウス関係を用いて容易に導出されるようになっていてもよい。
FiP効果(縦方向光学センサが生成する電力Pにビーム断面φが影響する効果を示唆)とも称する上述の効果は、国際公開第2012/110924号明細書、米国仮特許出願第61/739,173号明細書、および米国仮特許出願第61/749,964号明細書のうちの1つまたは複数に開示されている通り、光線の適当な変調に依存していてもよいし、光線の適当な変調により強調されるようになっていてもよい。したがって、検出装置は、好ましくは光線または該光線のうちの1つもしくは複数を変調する少なくとも1つの変調装置をさらに有していてもよい。変調装置は、少なくとも1つの照射光源および/もしくは照射光源のうちの少なくとも1つへの全部もしくは一部の実装ならびに/または別個の変調装置としての全部もしくは一部の設計が可能である。
検出器は、異なる変調の場合の少なくとも2つの縦方向センサ信号、特にそれぞれ異なる変調周波数での少なくとも2つのセンサ信号を検出するように設計されていてもよい。この場合、評価装置は、これら少なくとも2つの縦方向センサ信号を評価することによって、物体の縦方向位置に関する少なくとも1つの情報を生成するように設計されていてもよい。
一般的に、縦方向光学センサは、照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、照射の変調の変調周波数によって少なくとも1つの縦方向センサ信号が決まるように設計されていてもよい。さらなる詳細および例示的な実施形態については、以下に示す。この周波数依存特性は、具体的にはDSC、より好ましくはsDSCにおいてもたらされる。ただし、他の種類の光学センサ、好ましくは光検出器、より好ましくは有機光検出器もこの効果を示し得る。
横方向光学センサおよび縦方向光学センサの両者は、電極および光起電材料を含む層であって、厚さが好ましくは1mm以下、より好ましくは高々500μm以下である層構成を有する薄膜装置であるのが好ましい。したがって、横方向光学センサのセンサ領域および/または縦方向光学センサのセンサ領域はそれぞれ、好ましくは、各装置の、物体に対向する表面で構成可能なセンサエリアであってもよいし、このようなセンサエリアを備えていてもよい。
横方向光学センサのセンサ領域および/または縦方向光学センサのセンサ領域は、好ましくは装置当たり1つの連続センサエリアまたはセンサ表面等、1つの連続センサ領域で構成されていてもよい。したがって、縦方向光学センサのセンサ領域または複数の縦方向光学センサ(縦方向光学センサのスタック等)が設けられている場合の縦方向光学センサの各センサ領域は、好ましくは厳密に1つの連続センサ領域で構成されていてもよい。縦方向センサ信号は、縦方向光学センサのセンサ領域全体に均一なセンサ信号であるか、または複数の縦方向光学センサが設けられている場合、各縦方向光学センサの各センサ領域に均一なセンサ信号であるのが好ましい。
上記少なくとも1つの横方向光学センサおよび/または上記少なくとも1つの縦方向光学センサはそれぞれ、少なくとも1mm、好ましくは少なくとも5mm、たとえば5mm〜1000cm、好ましくは7mm〜100cm、より好ましくは1cmの、センサエリアとも称する感応エリアを提供するセンサ領域を独立して有していてもよい。センサエリアは、正方形状等の矩形状であるのが好ましい。ただし、他の形状および/またはセンサエリアも実現可能である。
縦方向センサ信号は、好ましくは電流(光電流等)および電圧(光電圧等)、から成る群から選択されるようになっていてもよい。同様に、横方向センサ信号は、好ましくは電流(光電流等)および電圧(光電圧等)またはこれらから導出される任意の信号、たとえば電流および/または電圧の割合、から成る群から選択されるようになっていてもよい。さらに、平均化および/またはフィルタリング等によって生のセンサ信号から加工されたセンサ信号を導出するために、縦方向センサ信号および/または横方向センサ信号が前処理されるようになっていてもよい。
一般的に、縦方向光学センサは、少なくとも1つの有機材料、好ましくは有機太陽電池、特に好ましくは色素太陽電池または色素増感太陽電池、特に固体色素太陽電池または固体色素増感太陽電池を含む少なくとも1つの半導体検出器、特に有機半導体検出器を備えていてもよい。縦方向光学センサは、DSCもしくはsDSCであるか、またはDSCもしくはsDSCを備えるのが好ましい。したがって、縦方向光学センサは、少なくとも1つの第1の電極と、少なくとも1つのn半導体金属酸化物と、少なくとも1つの色素と、少なくとも1つのp半導体有機材料、好ましくは固体p半導体有機材料と、少なくとも1つの第2の電極とを備えるのが好ましい。好適な一実施形態において、縦方向光学センサは、少なくとも1つのDSC、より好ましくは少なくとも1つのsDSCを備える。上記概説の通り、上記少なくとも1つの縦方向光学センサは、透明な縦方向光学センサであるか、または少なくとも1つの透明な縦方向光学センサを備えるのが好ましい。したがって、第1の電極および第2の電極の両者は、透明であるのが好ましく、複数の縦方向光学センサが設けられている場合は、第1の電極および第2の電極の両者が透明となるように縦方向光学センサのうちの少なくとも1つが設計されているのが好ましい。上記概説の通り、縦方向光学センサのスタックが設けられている場合は、スタックの、物体から最も遠い最後の縦方向光学センサを除くスタックのすべての縦方向光学センサが透明であるのが好ましい。この最後の縦方向光学センサは、透明であってもよいし、不透明であってもよい。後者の場合、最後の縦方向光学センサは、その物体に対向する電極が透明である一方、その物体に対向しない電極が不透明となるように設計されていてもよい。
上記概説の通り、検出器は、複数の縦方向光学センサを有するのが好ましい。複数の縦方向光学センサは、検出器の光軸等に沿って、積み重ねられているのがより好ましい。これにより、縦方向光学センサは、縦方向光学センサスタックを構成していてもよい。縦方向光学センサスタックは、好ましくは縦方向光学センサのセンサ領域が光軸と垂直になるように配向していてもよい。これにより、一例としては、一連の縦方向光学センサのセンサエリアまたはセンサ表面が平行に配向していてもよく、10°以下、好ましくは5°以下の角度公差等、わずかな角度公差が許容されていてもよい。
縦方向光学センサが積み重ねられている場合、上記少なくとも1つの横方向光学センサは、積み重ねられた縦方向光学センサの物体に対向する側に全部または一部が配置されているのが好ましい。ただし、他の実施形態も実現可能である。したがって、縦方向光学センサスタックの、物体に対向しない側に上記少なくとも1つの横方向光学センサの全部または一部が配置された実施形態も実現可能である。また、この追加または代替として、縦方向光学センサスタック中に上記少なくとも1つの横方向光学センサの全部または一部が配置された実施形態も実現可能である。
縦方向光学センサは、ビーコンデバイスのうちの1つからの各光線が、好ましくは連続してすべての縦方向光学センサを照射するように配置されているのが好ましい。この場合は具体的に、各縦方向光学センサにより少なくとも1つの縦方向センサ信号が生成されるのが好ましい。本実施形態は、光線の全パワーまたは強度が未知であっても、縦方向光学センサの積み重ね構成によって信号を簡単かつ効率的に正規化可能であることから、特に好ましい。したがって、一連の縦方向センサ信号は、1つの同じ光線により生成されることが知られていてもよい。これにより、評価装置は、縦方向センサ信号を正規化するとともに、光線の強度から独立して、物体の縦方向位置に関する情報を生成するように構成されていてもよい。この目的のため、一連の縦方向センサ信号が1つの同じ光線により生成される場合、これら一連の縦方向センサ信号の差は、該一連の縦方向センサ信号の各センサ領域の位置における光線の断面の差のみに起因するという事実を使用するようにしてもよい。このように、一連の縦方向センサ信号の比較によって、光線の全パワーが未知であっても、ビーム断面に関する情報が生成されるようになっていてもよい。ビーム断面から、具体的には光線の断面とビーコンデバイスの縦方向位置との間の既知の関係を利用することにより、各ビーコンデバイスの縦方向位置ひいてはビーコンデバイスの縦方向座標に関する情報が得られる。
さらには、上述の縦方向光学センサの積み重ねおよびこれら積み重ねた縦方向光学センサによる複数の縦方向センサ信号の生成を評価装置で用いることにより、光線のビーム断面とビーコンデバイスの縦方向座標との間の既知の関係の曖昧さを解消するようにしてもよい。これにより、ビーコンデバイスから検出器まで伝搬する光線のビーム特性の全部または一部が既知であったとしても、多くのビームにおいて、焦点に到達する前にビーム断面が狭まり、その後再び拡がることが分かる。このため、光線のビーム断面が最も狭くなる焦点の前、多くの場合はその焦点として、光線の断面が同じとなる位置が光線の伝搬軸に沿って現れる。これにより、一例としては、焦点前後の距離z0で光線の断面が同一である。したがって、使用している縦方向光学センサが1つだけの場合、光線の全パワーまたは強度が既知の場合は、光線の特定の断面が決定されるようになっていてもよい。この情報を用いることにより、各縦方向光学センサの焦点からの距離z0が決定されるようになっていてもよい。ただし、各縦方向光学センサが焦点の前後いずれに配置されているかを判定するには、物体および/もしくは検出器の移動の履歴ならびに/または検出器が焦点の前後いずれに配置されているかに関する情報等、付加情報が必要となる場合がある。通常の状況において、この付加情報は、利用できない場合がある。したがって、複数の縦方向光学センサを用いることにより付加情報を取得して、上述の曖昧さを解消するようにしてもよい。このため、縦方向センサ信号を評価することによって、第1の縦方向光学センサ上の光線のビーム断面が第2の縦方向光学センサ上の光線のビーム断面よりも大きいことを評価装置が認識しており、第2の縦方向光学センサが第1の縦方向光学センサの後ろに配置されている場合、評価装置は、光線が依然として狭まっており、第1の縦方向光学センサの位置が光線の焦点の前であると判定するようにしてもよい。これに対して、第1の縦方向光学センサ上の光線のビーム断面が第2の縦方向光学センサ上の光線のビーム断面よりも小さい場合、評価装置は、光線が拡がっており、第2の縦方向光学センサの位置が焦点の後ろであると判定するようにしてもよい。このように、評価装置は一般的に、異なる縦方向センサの縦方向センサ信号の比較によって、光線が拡がっているか狭まっているかを認識するように構成されていてもよい。
縦方向光学センサスタックは、好ましくは少なくとも3つの縦方向光学センサ、より好ましくは少なくとも4つの縦方向光学センサ、さらに好ましくは少なくとも5つの縦方向光学センサ、さらには少なくとも6つの縦方向光学センサを備えていてもよい。縦方向光学センサの縦方向センサ信号を追跡することによって、光線のビームプロファイルまでもが評価されるようになっていてもよい。
本明細書においては、以下のように、光線の直径すなわち光線のビームウェストを用いることにより、特定の位置における光線のビーム断面を特性化するようにしてもよい。上記概説の通り、各ビーコンデバイスすなわち光線を放出および/または反射しているビーコンデバイスの縦方向位置とビーム断面との間の既知の関係を用いて、上記少なくとも1つの縦方向センサ信号を評価することにより、ビーコンデバイスの縦方向座標を決定するようにしてもよい。一例としては、上記概説の通り、光線が少なくとも略ガウス状に伝搬することを仮定したガウス関係を使用するようにしてもよい。この目的のため、光線は、既知のガウスプロファイル等の既知の伝搬特性を有する光線を生成する照射光源の使用等によって、適当に成形されていてもよい。このため、当業者には既知の通り、たとえば多種のレーザの場合のように既知の特性を有する光線を照射光源自体が生成するようにしてもよい。この追加または代替として、照射光源および/または検出器は、当業者が認識するような既知の特性を有する光線を提供するため、1つもしくは複数のレンズならびに/または1つもしくは複数のダイヤフラム等、1つまたは複数のビーム成形要素を有していてもよい。このように、一例としては、既知のビーム成形特性を有する1つまたは複数の伝達要素等、1つまたは複数の伝達要素が設けられていてもよい。この追加または代替として、上記少なくとも1つの任意選択としての伝達要素等の照射光源および/または検出器は、上記少なくとも1つの横方向光学センサおよび/または上記少なくとも1つの縦方向光学センサの励起極大の外側の波長を除去する1つまたは複数のフィルタ要素等、1つまたは複数のフィルタ等の1つまたは複数の波長選択要素を有していてもよい。
したがって、評価装置は一般的に、光線のビーム断面および/または直径を光線の既知のビーム特性と比較することによって、好ましくは光線の伝搬方向の少なくとも1つの伝搬座標に対する光線のビーム径の既知の依存性および/または光線の既知のガウスプロファイルから、物体の縦方向位置に関する少なくとも1つの情報を決定するように構成されていてもよい。
上記概説の通り、本発明はさらに、ユーザと機械との間で少なくとも1つの情報を交換するマンマシンインターフェースに関する。本提案のマンマシンインターフェースは、上述または以下に詳述する実施形態のうちの1つまたは複数の上記検出装置を1人または複数のユーザが用いることにより、情報および/またはコマンドを機械に与えることができるという事実を利用するようにしてもよい。このように、好ましくはマンマシンインターフェースを用いて、制御コマンドを入力するようにしてもよい。
一般的に、本明細書において、ユーザの少なくとも1つの方位は、全体としてユーザの方位に関する1つもしくは複数の情報ならびに/またはユーザの1つもしくは複数の身体部位を示唆していてもよい。このように、ユーザの方位は、好ましくは検出器の評価装置が提供するユーザの方位に関する1つまたは複数の情報を示唆していてもよい。ユーザ、ユーザの身体部位、またはユーザの複数の身体部位は、少なくとも1つの検出装置が方位を検出可能な1つまたは複数の物体と見なすことができる。ここでは、厳密に1つの検出器が設けられていてもよいし、複数の検出器の組み合わせが設けられていてもよい。一例としては、複数の検出器を設けることにより、ユーザの複数の身体部位の方位の決定および/またはユーザの少なくとも1つの身体部位の方位の決定を行うようにしてもよい。
上記概説の通り、マンマシンインターフェースは、ユーザへの直接的または間接的な取り付けおよびユーザによる保持のうちの少なくとも1つが行われるように構成された複数のビーコンデバイスを備える。したがって、ビーコンデバイスはそれぞれ、適当な固定装置等の任意適当な手段によってユーザに独立して取り付けられていてもよい。この追加または代替として、ユーザは、少なくとも1つのビーコンデバイスまたはビーコンデバイスのうちの1つもしくは複数の保持ならびに/または手中での携行ならびに/または少なくとも1つのビーコンデバイスおよび/もしくはビーコンデバイスを含む衣服の身体部位への着用等による携行を行うようにしてもよい。
本明細書において、ビーコンデバイスは一般的に、少なくとも1つの検出器が検出可能な任意の装置および/または少なくとも1つの検出器による検出を容易化する任意の装置である。したがって、上記概説またはより詳しく以下に概説する通り、ビーコンデバイスは、少なくとも1つの光線を生成する1つまたは複数の照射光源を有すること等により、検出器が検出する少なくとも1つの光線を生成するように構成された能動ビーコンデバイスであってもよい。この追加または代替として、ビーコンデバイスは、別個の照射光源が生成した光線を反射するように構成された1つまたは複数の反射要素の提供等によって、全部または一部が受動ビーコンデバイスとして設計されていてもよい。上記少なくとも1つのビーコンデバイスは、ユーザへの直接的または間接的な取り付けならびに/またはユーザによる携行もしくは保持が永久的または一時的に行われるようになっていてもよい。また、1つもしくは複数の取り付け手段の使用ならびに/またはユーザの手による少なくとも1つのビーコンデバイスの保持および/もしくはユーザによるビーコンデバイスの着用等のユーザ自身による取り付けを行うようにしてもよい。
この追加または代替として、ビーコンデバイスは、ユーザが保持する物体への取り付けおよび組み込みの少なくとも一方が行われるようになっていてもよく、これは、本発明の意味において、ユーザがビーコンデバイスを保持する選択肢の意味に含まれるものとする。したがって、より詳しく以下に概説する通り、ビーコンデバイスは、マンマシンインターフェースの一部であってもよく、またユーザが保持または携行可能であってもよく、検出装置がその方位を認識可能な制御要素に取り付けられていてもよいし、組み込まれていてもよい。このため、本発明は一般的に、本発明に係る少なくとも1つの検出装置と、少なくとも1つの物体とをさらに備え、ビーコンデバイスが、物体への取り付け、物体による保持、または物体への組み込みのうちの1つが行われたものである、検出システムにも言及する。上記概説の通り、物体は、好ましくはユーザがその方位を認識可能な制御要素を構成していてもよい。したがって、検出システムは、上記概説またはより詳しく以下に概説する通り、マンマシンインターフェースの一部であってもよい。一例として、ユーザは、特定の方法で制御要素を取り扱うことにより、1つまたは複数のコマンドの機械への送信等、1つまたは複数の情報の機械への送信を行うようにしてもよい。
あるいは、他の方法で検出システムを使用するようにしてもよい。これにより、一例として、検出システムの物体は、ユーザまたは該ユーザの身体部位と異なっていてもよく、一例として、ユーザから独立して動く物体であってもよい。一例としては、装置ならびに/または製造プロセスおよび/もしくはロボットプロセス等の産業プロセスの制御にこの検出システムを使用するようにしてもよい。これにより、一例として、物体は、検出システムを用いて方位を検出可能な機械および/またはロボットアーム等の機械の一部であってもよい。
マンマシンインターフェースは、ユーザまたはユーザの少なくとも1つの身体部位の方位に関する少なくとも1つの情報を検出装置が生成するように構成されていてもよい。
ビーコンデバイスは、ユーザの身体または身体部位に取り付け可能なビーコンデバイスおよびユーザが保持可能なビーコンデバイスの一方であるのが好ましい。上記概説の通り、ビーコンデバイスは、全部または一部が能動ビーコンデバイスとして設計されていてもよい。これにより、ビーコンデバイスは、検出器まで透過する少なくとも1つの光線、好ましくは既知のビーム特性を有する少なくとも1つの光線を生成するように構成された少なくとも1つの照射光源を備えていてもよい。この追加または代替として、ビーコンデバイスは、照射光源が生成した光を反射することにより、検出器まで透過する反射光線を生成するように構成された少なくとも1つの反射器を備えていてもよい。
検出システムの一部を構成可能な物体は一般的に、任意の形状を有していてもよい。上記概説の通り、検出システムの一部である物体は、好ましくは手動等によりユーザが取り扱い可能な制御要素であってもよい。一例として、制御要素は、グローブ、ジャケット、帽子、靴、ズボン、およびスーツ、手に持てる杖、バット、クラブ、ラケット、ステッキ、モデルガン等の玩具、具体的にはレーザポインタまたはテレビリモコンであるポインタ、から成る群から選択される少なくとも1つの要素であってもよいし、このような要素を含んでいてもよい。これにより、一例として、検出システムは、マンマシンインターフェースおよび/または娯楽装置の一部であってもよい。
物体が検出システムの一部である場合、検出装置、具体的には検出装置の検出器は、物品への取り付けまたは組み込みの一方または両方が行われるようになっていてもよい。具体的に、検出器は、好ましくは透明または半透明の検出器であってもよいが、該検出器を通して物品が依然として視認できるように、該物品の前方に配置されていてもよい。具体的に、検出器は、柔軟な検出器箔の使用等により、柔軟な検出器として具現化されていてもよい。検出器は具体的に、透明な検出器箔等の透明な検出器の物品への接合等によって、該物品に取り付けられていてもよい。
したがって、物体は一般的に、テレビ、ゲーム、または他のマンマシンインターフェースアプリケーションを制御する制御要素であってもよい。一例として、現在のテレビ受像機は通常、押しボタン等の1つまたは複数のボタンを有するリモコンによって制御される。同様に、コンピュータは通常、キーボードまたはマウスを入力装置として用いることにより制御され、マウスは、ユーザの動きを直接入力することができる。テレビの場合は、ユーザの動きを直接入力できる便利なマンマシンインターフェースソリューションを利用できない。本発明に係る検出装置および/または検出システムを用いることによって、この市販の制御要素の欠点を克服可能である。したがって、上記概説の通り、検出器、具体的には透明な有機センサスクリーン等の透明または半透明の検出器は、テレビスクリーンまたは別種の物品等の物品の前方に配置可能である。一般的には、sDSC等の有機光学センサを使用することにより、無機材料の使用では通常不可能な大面積検出器、具体的には柔軟な大面積検出器を製造可能であるため、検出器は、物品の可視表面全体または少なくともその大部分を対象にすることができる。さらには、上記概説の通り、検出器を透明に生産するようにしてもよい。
上記概説の通り、検出器は、少なくとも1つの縦方向光学センサおよび/または少なくとも1つの横方向光学センサを備えていてもよい。これら光学センサの構成の可能な詳細については、上記実施形態またはより詳しく以下に示す実施形態を参照可能である。さらに、一例として、横方向光学センサの可能な構成については、米国特許第6,995,445B2号明細書を参照可能である。
透明な有機検出器スクリーン等の少なくとも1つの検出器を用いることによって、少なくとも2つのビーコンデバイスを有する物体および検出器に向かう結像光線の位置および/または方位を決定することができる。上記概説の通り、ビーコンデバイスは、さらなる変調によって、バックグラウンド信号、具体的には別の入射光またはバックグラウンド照射等の他の信号から信号を識別するようにしてもよい。
上記少なくとも2つのビーコンデバイスは具体的に、リモコンを構成する物体に埋め込まれていてもよい。検出器は、横方向座標および/または縦方向座標を決定するように構成されていてもよい。これにより、リモコンの横方向位置、縦方向位置(定量的な距離検知等)、または方位のうちの1つまたは複数が決定されるようになっていてもよい。
ビーコンデバイスは具体的に、コヒーレントな発散光線等の発散光線を放出するように構成されていてもよい。このように、ビーコンデバイスは、距離方向において小さいが検出可能に拡がったコヒーレント光を放出するようにしてもよい。上記少なくとも1つの検出器を用いることにより、上述のFiP効果の使用等によって、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つの縦方向座標を決定可能である。したがって、FiP効果を用いることによりスポットサイズを測定可能であるため、1つまたは複数の光スポットの検出により距離情報を導出可能である。
さらに、本実施形態または他の実施形態の検出器は、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つの縦方向座標の変化を決定するように構成されていてもよい。したがって、一般的には、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つの縦方向座標の変化等、絶対座標を決定する代わりに相対的な座標の変化が検出されるようになっていてもよい。さらに、上記少なくとも1つの検出器が与える信号が正規化されるようになっていてもよい。一例としては、相対距離の測定の間に、FiP信号が正規化されるようになっていてもよい。
本明細書において、娯楽装置は、以下で1人または複数のプレーヤとも称する1人または複数のユーザの余暇および/または娯楽の目的に適合し得る装置である。一例として、娯楽装置は、ゲーム、好ましくはコンピュータゲームの目的に適合し得る。したがって、娯楽装置は、コンピュータ、コンピュータネットワーク、またはコンピュータシステムに実装されていてもよいし、1つまたは複数のゲームソフトウェアプログラムを動作させるコンピュータ、コンピュータネットワーク、またはコンピュータシステムを備えていてもよい。
娯楽装置は、上記開示の実施形態のうちの1つもしくは複数ならびに/または以下に開示の実施形態のうちの1つもしくは複数等、本発明に係る少なくとも1つのマンマシンインターフェースを備える。娯楽装置は、マンマシンインターフェースによって、プレーヤが少なくとも1つの情報を入力できるように設計されている。上記少なくとも1つの情報は、娯楽装置のコントローラおよび/もしくはコンピュータへの送信ならびに/または娯楽装置のコントローラおよび/もしくはコンピュータによる使用がなされるようになっていてもよい。
上記少なくとも1つの情報には、好ましくはゲームの成り行きに影響を及ぼすように構成された少なくとも1つのコマンドを含んでいてもよい。これにより、一例として、上記少なくとも1つの情報に、プレーヤならびに/またはプレーヤの1つもしくは複数の身体部位の少なくとも1つの方位に関する少なくとも1つの情報を含むことにより、ゲームに必要な特定の位置および/または方位および/または動作をプレーヤがシミュレーション可能となる。一例としては、ダンス、ランニング、ジャンプ、ラケットスイング、バットスイング、クラブスイング、物体による別の物体の指向(たとえばモデルガンによるターゲットの指向)、少なくとも1つの物体を手で把持すること、少なくとも1つの物体を手で移動させること等の1つまたは複数の動きのシミュレーションがなされ、娯楽装置のコントローラおよび/またはコンピュータに伝達されるようになっていてもよい。
娯楽装置の一部または全体、好ましくは娯楽装置のコントローラおよび/またはコンピュータは、この情報に従って娯楽機能を変更するように設計されている。したがって、上記概説の通り、上記少なくとも1つの情報に従って、ゲームの成り行きが影響を受ける場合がある。したがって、娯楽装置は、上記少なくとも1つの検出器の評価装置から分離可能ならびに/または少なくとも1つの評価装置と全部もしくは一部が同一または少なくとも1つの評価装置を含み得る1つまたは複数のコントローラを具備していてもよい。上記少なくとも1つのコントローラは、好ましくは1つまたは複数のコンピュータおよび/またはマイクロコントローラ等、1つまたは複数のデータ処理装置を具備していてもよい。
本明細書においてさらに、追跡システムは、少なくとも1つの物体および/または物体の少なくとも1つの部分の過去の一連の方位に関する情報を収集するように構成された装置である。また、追跡システムは、少なくとも1つの物体または物体の少なくとも1つの部分の少なくとも1つの将来予測位置および/または方位に関する情報を提供するように構成されていてもよい。追跡システムは、電子装置、好ましくは少なくとも1つのデータ処理装置、より好ましくは少なくとも1つのコンピュータまたはマイクロコントローラとして全部または一部を具現化可能な少なくとも1つの追跡制御装置を有していてもよい。また、上記少なくとも1つの追跡制御装置は、上記少なくとも1つの評価装置の全部もしくは一部を含むこと、および/または上記少なくとも1つの評価装置の一部であること、および/または上記少なくとも1つの評価装置の全部または一部と同一であることが可能である。
追跡システムは、上掲の実施形態のうちの1つもしくは複数ならびに/または以下の実施形態のうちの1つもしくは複数に開示の少なくとも1つの検出器等、本発明に係る少なくとも1つの検出器を備える。追跡システムは、少なくとも1つの追跡制御装置をさらに備える。追跡制御装置は、それぞれが少なくとも1つの方位情報および少なくとも1つの時間情報を含むデータ群またはデータ対の記録等によって、特定の時点における物体の一連の方位を追跡するように構成されている。
追跡システムは、本発明に係る少なくとも1つの検出システムをさらに備えていてもよい。したがって、少なくとも1つの検出器、少なくとも1つの評価装置、およびビーコンデバイスのほか、追跡システムは、上記ビーコンデバイスまたは少なくとも1つのビーコンデバイスを含む少なくとも1つの制御要素等、物体自体または物体の一部をさらに備えていてもよく、この制御要素は、追跡する物体に対して直接的または間接的に取り付けまたは組み込み可能である。
追跡システムは、該追跡システム自体ならびに/または1つもしくは複数の別個の装置の1つまたは複数の動作を開始するように構成されていてもよい。後者の目的のため、追跡システム、好ましくは追跡制御装置は、少なくとも1つの動作を開始する1つもしくは複数の無線インターフェースおよび/もしくは有線インターフェースならびに/または他の種類の制御接続を有していてもよい。上記少なくとも1つの追跡制御装置は、好ましくは物体の少なくとも1つの実際の位置に従って、少なくとも1つの動作を開始するように構成されていてもよい。一例として、この動作は、物体の将来位置の予測、少なくとも1つの装置による物体の指向、少なくとも1つの装置による検出器の指向、物体の照射、検出器の照射、から成る群から選択されるようになっていてもよい。
追跡システムの用途の一例として、該追跡システムは、少なくとも1つの第1の物体および/または少なくとも1つの第2の物体が移動する場合であっても、該第1の物体によって該第2の物体を連続的に指向するのに使用可能である。また、ロボット等の産業用途ならびに/または製造ラインもしくは組み立てラインにおける製造中等に物品が移動する際でも該物品に連続的に作業を行う場合において、可能な例が見られる。この追加または代替として、追跡システムは、物体が移動している場合であっても照射光源によって該物体を連続的に指向することにより該物体を連続的に照射する場合等、照射目的で使用するようにしてもよい。また、送信機によって移動物体を指向することにより該移動物体に対して連続的に情報を送信する場合等、通信システムにおいても別の用途が見られる。
上記概説の通り、本発明は、そのさらに別の態様において、少なくとも1つの物体の方位を決定する方法に言及する。この方法は、好ましくは上記開示の実施形態またはより詳しく以下に開示する実施形態のうちの1つまたは複数に係る少なくとも1つの検出器等、本発明に係る少なくとも1つの検出器を利用するようにしてもよい。したがって、この方法の任意選択としての実施形態については、検出器の実施形態を参照可能である。
この方法は、所与の順序または異なる順序で実行可能な上述の方法ステップを含む。さらには、挙げていない別の方法ステップが設けられていてもよい。さらに、これら方法ステップのうちの2つ以上またはすべての少なくとも一部が同時に実行されるようになっていてもよい。さらに、これら方法ステップのうちの2つ以上またはすべてが2回または3回以上繰り返し実行されるようになっていてもよい。
上記概説の通り、上記少なくとも1つの検出器の構成の可能な詳細、好ましくは上記少なくとも1つの任意選択としての横方向光学検出器、上記少なくとも1つの任意選択としての縦方向光学検出器、上記少なくとも1つの任意選択としての伝達装置、および評価装置のうちの1つまたは複数の可能な構成、具体的には可能な電極材料、有機材料、無機材料、層構成、およびさらなる詳細については、好ましくは国際公開第2012/110924号明細書、米国仮特許出願第61/739,173号明細書、および米国仮特許出願第61/749,964号明細書のうちの1つまたは複数を参照可能である。
伝達装置は、たとえば1つまたは複数のミラーおよび/またはビームスプリッタおよび/またはビーム偏向要素を備えることにより、電磁放射の方向に影響を及ぼすことができる。この代替または追加として、伝達装置は、収束レンズおよび/または発散レンズの効果を有し得る1つまたは複数の結像要素を備えることができる。一例として、この任意選択としての伝達装置は、1つもしくは複数のレンズならびに/または1つもしくは複数の凸ミラーおよび/もしくは凹ミラーを有することができる。再度、この代替または追加として、伝達装置は、少なくとも1つの光学フィルタ等の少なくとも1つの波長選択要素を有することができる。また、この代替または追加として、伝達装置は、たとえばセンサ領域、特にセンサエリアの位置において、既定のビームプロファイルを電磁放射に与えるように設計可能である。上記任意選択としての伝達装置の任意選択としての実施形態は、原理上、個別または任意所望の組み合わせにて実現可能である。
さらに、一般的には、本発明の背景において、少なくとも1つの光信号を異なる信号形態、好ましくは電圧信号および/または電流信号等の少なくとも1つの電気信号に変換するように設計された任意の要素を光学センサが表していてもよいことに留意するものとする。特に、光学センサは、少なくとも1つの光電気変換要素、好ましくは少なくとも1つのフォトダイオードおよび/または少なくとも1つの太陽電池を備えることができる。より詳しく以下に説明する通り、本発明の背景においては、少なくとも1つの有機光学センサすなわち少なくとも1つの有機半導体材料等の少なくとも1つの有機材料を含む光学センサの使用が特に好ましい。
本発明の背景において、センサ領域とは、連続していて、連続領域を構成可能であり、照射に応じて少なくとも1つの測定可能な特性を変化させるように設計されているのが好ましいが、必ずしもそうではない2次元または3次元の領域を意味するものと理解すべきである。一例として、前記少なくとも1つの特性には、たとえば光電圧および/または光電流および/またはその他何らかの信号をセンサ領域が単独または光学センサの他の要素との相互作用により生成するように設計されたことによる電気的特性を含むことができる。特に、センサ領域は、該センサ領域の照射に応じて均一、好ましくは単一の信号を生成するように具現化可能である。したがって、センサ領域は、好ましくはその部分領域等に対する部分信号への細分化が不可能な電気信号等の均一な信号が生成される光学センサの最小単位とすることができる。横方向光学センサおよび/または縦方向光学センサはそれぞれ、1つもしくは複数のこのようなセンサ領域を有することができ、後者の場合は、たとえば複数のこのようなセンサ領域が2次元および/または3次元のマトリクス配列に配置されている。
上記少なくとも1つのセンサ領域は、たとえば少なくとも1つのセンサエリアすなわち横方向の拡がりが少なくとも10倍、好ましくは少なくとも100倍、特に好ましくは少なくとも1000倍等、該センサ領域の厚さをはるかに超えているセンサ領域を含むことができる。このようなセンサエリアの例は、たとえば上述の従来技術またはより詳しく以下に説明する例示的な実施形態に係る有機または無機光起電要素に見られる。検出器は、1つまたは複数のこのような光学センサおよび/またはセンサ領域を有することができる。一例としては、たとえば光起電要素、好ましくは有機光起電要素のスタックの使用、好ましくは光起電要素のセンサエリアが互いに平行に配置されたスタックの使用により、離間様態または2次元配列または3次元配列で複数の光学センサを直線的に配置可能である。また、他の実施形態も可能である。
上記任意選択としての伝達装置は、上記説明の通り、物体から検出器まで伝搬する光を、好ましくは連続して横方向光学センサおよび/または縦方向光学センサに供給するように設計可能である。上記説明の通り、この供給は任意選択として、伝達装置の結像特性または非結像特性により実現可能である。特に、伝達装置は、横方向および/または縦方向光学センサへの供給前に、電磁放射を収集するようにも設計可能である。また、上記任意選択としての伝達装置の全体または一部は、より詳しく以下に説明する通り、たとえば少なくとも1つのガウスビーム等、規定または正確に既知のビームプロファイル等の規定の光学特性を有する光線、特に既知のビームプロファイルを有する少なくとも1つのレーザビームを供給するように設計された少なくとも1つの任意選択としての照射光源の構成要素とすることができる。
上記任意選択としての照射光源の可能な実施形態については、国際公開第2012/110924号明細書を参照可能である。さらに、他の実施形態も実現可能である。物体から出る光は、該物体自体を起点とすることができるが、任意選択として、別の起点を有し、この起点から物体へと伝搬した後、横方向および/または縦方向光学センサへと向かうようにすることも可能である。後者の場合は、たとえば少なくとも1つの照射光源を用いることによって実現可能である。この照射光源は、たとえば環境照射光源および/または人工照射光源とすることもできるし、このような光源を含むこともできる。一例として、検出器自体は、少なくとも1つのレーザおよび/または少なくとも1つの白熱灯および/または少なくとも1つの発光ダイオード、特に有機および/または無機発光ダイオード等の少なくとも1つの半導体照射光源等、少なくとも1つの照射光源を備えることができる。照射光源またはその一部としては、ビームプロファイルおよび他の取り扱い特性が大略規定されていることから、1つまたは複数のレーザの使用が特に好ましい。照射光源自体は、検出器の構成要素とすることもできるし、検出器とは独立に構成することもできる。また、照射光源は、特に検出器、たとえば検出器のハウジングに組み込み可能である。また、この代替または追加として、少なくとも1つの照射光源は、ビーコンデバイスまたはビーコンデバイスのうちの1つもしくは複数および/または物体への組み込みまたは物体との接続または空間結合が可能である。
したがって、ビーコンデバイスから出る光は、代替または追加として、前記光が各ビーコンデバイス自体を起点とする任意選択により、照射光源からの出射および/または照射光源による励起が可能である。一例として、ビーコンデバイスから出る電磁光は、該ビーコンデバイス自体による放出および/または該ビーコンデバイスによる反射および/または該ビーコンデバイスによる散乱の後、検出器に供給可能である。この場合、電磁放射の放出および/もしくは散乱は、電磁放射のスペクトルの影響がなくても、または該影響があっても実現可能である。これにより、一例として、散乱中には、たとえばストークスまたはラマンによる波長シフトも発生する可能性がある。さらには、たとえば主照射光源により、たとえば物体または物体の部分領域の励起による発光、特にリン光および/または蛍光の発生によって、光の放出が励起可能である。原理上は、他の放出プロセスも可能である。反射が起こると、物体は、たとえば少なくとも1つの反射領域、特に少なくとも1つの反射表面を有することができる。前記反射表面は、物体自体の一部とすることができるが、たとえば物体に接続された反射板等、物体に接続または空間結合された反射器とすることも可能である。少なくとも1つの反射器を使用する場合は、たとえば検出器の他の構成要素とは独立に、物体に接続された該検出器の一部と見なすこともできる。
ビーコンデバイスおよび/または上記少なくとも1つの任意選択としての照射光源は互いに独立して、一般的に、紫外スペクトル域(好ましくは200nm〜380nmの範囲)、可視スペクトル域(380nm〜780nm)、赤外スペクトル域(好ましくは780nm〜3.0マイクロメートルの範囲)のうちの少なくとも1つの光を放出するようにしてもよい。上記少なくとも1つの照射光源は、可視スペクトル域、好ましくは500nm〜780nmの範囲、最も好ましくは650nm〜750nmまたは690nm〜700nmの光を放出するように構成されているのが最も好ましい。
横方向および/または縦方向光学センサへの光の供給は、特に、たとえば円形、長円形、または異なる構成の断面を有する光スポットが横方向および/または縦方向光学センサの任意選択としてのセンサエリアに生成されるように実現可能である。一例として、検出器は、物体を検出可能な視程、特に立体角範囲および/または空間的範囲を有することができる。上記任意選択としての伝達装置は、たとえば検出器の視程内に配置された物体の場合に、光スポットが完全にセンサ領域、特にセンサエリアに配置されるように設計されているのが好ましい。一例としては、この条件を保証する対応サイズを有するようにセンサエリアを選定可能である。
上記概説の通り、上記少なくとも1つの縦方向光学センサは、たとえば照射のパワーが同じであるという仮定すなわち、たとえばセンサエリア上の照射強度の積分が同じであるという仮定の下、照射の形状すなわち、たとえばセンサスポットの直径および/または等価直径によって縦方向センサ信号が決まるように設計可能である。一例として、縦方向光学センサは、総パワーが同じであるという仮定でビーム断面を2倍にした場合に、少なくとも3倍、好ましくは少なくとも4倍、特に5倍、さらには10倍の信号変化が発生するように設計可能である。この条件は、たとえば少なくとも1つの特定のビーム断面等の特定の集束範囲に当てはまり得る。これにより、一例として、縦方向センサ信号は、たとえば信号が少なくとも最大または極大となり得る少なくとも1つの最適集束と前記少なくとも1つの最適集束の外側の集束との間において、少なくとも3倍、好ましくは少なくとも4倍、特に5倍、さらには10倍の信号差を有する可能性がある。特に、縦方向センサ信号は、光スポットの直径または等価直径等の照射の形状の関数として、たとえば少なくとも3倍、特に好ましくは少なくとも4倍、特に好ましくは少なくとも10倍大きな少なくとも1つの顕著な最大値を有することができる。結果として、縦方向光学センサは、国際公開第2012/110924号明細書に詳しく開示された上述のFiP効果に基づいていてもよい。これにより、具体的にはsDSCにおいて、一定数または一定割合の光子(nph)が入射する断面または断面積に対し、光線の集束が決定的な役割を果たしていてもよい。光線の集束が密になるほど、すなわち断面が小さくなるほど、光電流が大きくなる可能性がある。用語「FiP」は、入射ビームの断面φ(Fi)と太陽電池のパワー(P)との間の関係を表す。
上記少なくとも1つの縦方向光学センサは、少なくとも1つの横方向光学センサと組み合わされることにより、好ましくは物体の適当な位置情報を提供するようにしてもよい。
少なくとも1つの光線のビーム形状、好ましくはビーム断面に対する上記少なくとも1つの縦方向センサ信号の依存性に関するこのような効果は、特に少なくとも1つの有機p半導体材料および/または少なくとも1つの有機色素等の少なくとも1つの有機材料を含む有機光起電構成要素すなわち太陽電池等の光起電構成要素の場合に、本発明に至る研究の背景において観測されている。一例として、このような効果は、一例としてより詳しく以下に説明する通り、色素太陽電池すなわち少なくとも1つの第1の電極と、少なくとも1つのn半導体金属酸化物と、少なくとも1つの色素と、少なくとも1つのp半導体有機材料、好ましくは固体有機p型半導体と、少なくとも1つの第2の電極とを有する構成要素の場合に観測されている。このような色素太陽電池、好ましくは固体色素太陽電池(固体色素増感太陽電池(sDSC))は原理上、文献からの多くの変形例が知られている。
特に、上記少なくとも1つの縦方向光学センサは、照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、特に照射の光スポットが完全にセンサ領域、特にセンサエリア内にある限り、センサ信号がセンサ領域のサイズ、特にセンサエリアのサイズから実質的に独立となるように設計可能である。その結果、縦方向センサ信号は、センサエリア上の電磁波の集束のみによって決めることができる。特に、センサ信号は、光スポットのサイズが同じであるものと仮定した場合等、照射が同じであるものと仮定した場合に、センサエリア当たりの光電流および/または光電圧が同じ値を有するように具現化可能である。
評価装置は特に、少なくとも1つの横方向センサ信号を評価することによってビーコンデバイスの横方向位置に関する少なくとも1つの情報を生成するとともに、少なくとも1つの縦方向センサ信号を評価することによってビーコンデバイスの縦方向位置に関する少なくとも1つの情報を生成するように設計可能な少なくとも1つのデータ処理装置、特に電子データ処理装置を備えることができる。したがって、評価装置は、少なくとも1つの横方向センサ信号および少なくとも1つの縦方向センサ信号を入力変数として使用するとともに、これらの入力変数を処理することによって、ビーコンデバイスの横方向位置および縦方向位置に関する情報を生成するように設計されていてもよい。この処理は、並列、連続、あるいは組み合わせて実行可能である。評価装置は、少なくとも1つの格納および/または既知関係の計算および/または使用等によって、これらの情報を生成する任意のプロセスを使用するようにしてもよい。上記少なくとも1つの横方向センサ信号および少なくとも1つの縦方向センサ信号のほか、変調周波数に関する少なくとも1つの情報等、1つまたは複数の別のパラメータおよび/または情報が前記関係に影響を及ぼす可能性がある。この関係は、経験的、分析的、または半経験的に決定可能または決定できる可能性がある。特に、この関係は、少なくとも1つの校正曲線、少なくとも1つの校正曲線集合、少なくとも1つの関数、またはこれらの可能性の組み合わせを含むのが好ましい。たとえばデータ記憶装置および/またはテーブルには、たとえば値集合およびその関連する関数値の形態で、1つまたは複数の校正曲線を格納可能である。ただし、この代替または追加として、上記少なくとも1つの校正曲線は、たとえばパラメータ化形態での格納および/または関数方程式としての格納も可能である。また、少なくとも1つの横方向センサ信号を横方向位置に関する少なくとも1つの情報に処理するとともに、少なくとも1つの縦方向センサ信号を縦方向位置に関する少なくとも1つの情報に処理する独立した関係を使用するようにしてもよい。あるいは、センサ信号を処理する少なくとも1つの組み合わせ関係も実現可能である。さまざまな可能性が考えられ、組み合わせることも可能である。
一例として、評価装置は、情報を決定するためのプログラミングに関して設計可能である。評価装置は特に、少なくとも1つのマイクロコンピュータ等の少なくとも1つのコンピュータを備えることができる。さらに、評価装置は、1つまたは複数の揮発性または不揮発性データメモリを備えることができる。データ処理装置、特に少なくとも1つのコンピュータの代替または追加として、評価装置は、電子テーブル、特に少なくとも1つのルックアップテーブルおよび/または少なくとも1つの特定用途向け集積回路(ASIC)等、情報を決定するように設計された1つまたは複数の別の電子構成要素を備えることができる。
上記概説の通り、たとえば、光線の総パワーは、反射特性および/もしくは放出特性等のビーコンデバイスの特性ならびに/または照射光源の総パワーならびに/または多くの環境条件によって決まり得るため、その全強度は未知である場合が多い。上記少なくとも1つの縦方向光学センサ信号と上記少なくとも1つの縦方向光学センサの少なくとも1つのセンサ領域における光線のビーム断面との間の上記既知の関係ひいては上記少なくとも1つの縦方向光学センサ信号と物体の方位に関する上記少なくとも1つの情報との間の既知の関係は、光線の全強度の総パワーによって決まり得るため、この不確実性を克服するさまざまな方法が実現可能である。したがって、国際公開第2012/110924号明細書において詳しく概説されている通り、物体の照射についての異なる変調周波数の使用等により、同じ縦方向光学センサで複数の縦方向センサ信号を検出するようにしてもよい。このように、照射の異なる変調周波数で少なくとも2つの縦方向センサ信号が取得されるようになっていてもよく、これら少なくとも2つのセンサ信号により、たとえば対応する校正曲線との比較によって、照射の総パワーおよび/もしくは形状の推定ならびに/またはこれによる物体の方位に関する少なくとも1つの情報の直接的または間接的な推定が可能である。
ただし、この追加または代替として、上記概説の通り、検出器は、それぞれ少なくとも1つの縦方向センサ信号を生成するように構成された複数の縦方向光学センサを備えていてもよい。また、縦方向光学センサにより生成された縦方向センサ信号を比較することによって、光線の総パワーおよび/もしくは強度に関する情報の取得、ならびに/または縦方向センサ信号および/もしくは各ビーコンデバイスの縦方向位置に関する少なくとも1つの情報の正規化による光線の総パワーおよび/もしくは強度の取得を行うようにしてもよい。このように、一例としては、縦方向光学センサ信号の最大値の検出および該最大値によるすべての縦方向センサ信号の除算により、上述の既知の関係を用いてビーコンデバイスに関する少なくとも1つの縦方向情報ひいては各ビーコンデバイスの各縦方向座標への変換が可能な正規化縦方向光学センサ信号を生成するようにしてもよい。縦方向センサ信号の平均値を用い、該平均値によりすべての縦方向センサ信号を除算する正規化等、他の正規化方法も実現可能である。また、他の選択肢も可能である。これらの選択肢はそれぞれ、各光線の総パワーおよび/または強度から独立して変換を行うのに適している。また、各光線の総パワーおよび/または強度に関する情報が生成されるようになっていてもよい。
上記概説の通り、振幅変調および/または位相変調、最も好ましくは振幅変調によって、光線のうちの1つ、2つ以上、またはすべてが変調されるようになっていてもよい。また、上記概説の通り、この変調、好ましくは振幅変調は、さまざまな目的で行われるようになっていてもよい。したがって、まず、検出器の座標系においてビーコンデバイスの縦方向座標を検出するのに利用可能なFiP効果自体は、上記概説およびより詳しく以下に概説する通り、変調周波数に依存していてもよい。これにより、変調は、FiP効果を高めることによって、ビーコンデバイスの縦方向座標の決定の精度を高めるように選定可能である。この追加または代替として、上記概説の通り、変調は、検出器へと各光線が進んでいく各ビーコンデバイスを識別するために使用可能である。したがって、変調周波数が異なる光線を識別することによって、各光線を放出および/または反射しているビーコンデバイスを識別することができる。これにより、一例としては、ビーコンデバイスのうちの第1のビーコンデバイスが変調周波数f1の光線を放出および/または反射する一方、ビーコンデバイスのうちの第2のビーコンデバイスが変調周波数f2≠f1の光線を放出および/または反射し、以下同様であってもよい。変調周波数は、検出器信号が変調周波数によって決まるように選定可能である。したがって、縦方向光学センサは、縦方向センサ信号を生成する各光線の変調周波数と該縦方向センサ信号の変調周波数とが同じになるようにしてもよい。このように、変調周波数を識別パラメータとして用いることにより、上記少なくとも1つの縦方向光学センサを各ビーコンデバイスに割り当てることによって、ビーコンデバイスの縦方向座標が独立して決まるようになっていてもよい。一例として、ビーコンデバイスが放出および/または反射した光線は、周波数範囲>0Hz、好ましくは周波数範囲0.1Hz〜100000Hz、より好ましくは1Hz〜10000Hz、最も好ましくは100Hz〜1000Hzで変調されるようになっていてもよい。
FiP効果の向上および光線識別の両者を目的とした光線の変調は、異なる周波数範囲での実行および/またはさまざまな方法での確立が可能である。したがって、検出器は、少なくとも1つの変調装置をさらに有することができる。一般的に、光線の変調は、各光線の総パワーおよび/または位相、最も好ましくは総パワーが、好ましくは周期的に、特に1つまたは複数の変調周波数に応じて変化するプロセスを意味するものと理解すべきである。特に、照射の総パワーの最大値と最小値との間の周期的な変調を実現可能である。最小値は、0とすることができるが、一例として、完全な変調が実現される必要のないように、0より大きくすることも可能である。変調は、たとえばビーコンデバイスと光学センサとの間のビーム経路中に上記少なくとも1つの変調装置を配置すること等により、該ビーム経路において実現可能である。ただし、この代替または追加として、変調は、たとえばビーコンデバイスを照射する任意選択としての照射光源と物体との間のビーム経路中に上記少なくとも1つの変調装置を配置することにより、該ビーム経路において実現することも可能である。また、これらの可能性の組み合わせも考えられる。上記少なくとも1つの変調装置は、たとえば、好ましくは一定速度で回転することによって周期的に照射を遮断可能な少なくとも1つの遮断翼または遮断輪を備えたビームチョッパまたはその他何らかの周期的ビーム遮断装置等を備えることができる。ただし、この代替または追加として、電気光学効果および/または音響光学効果に基づく変調装置等、1つまたは複数の異なる種類の変調装置を使用することも可能である。再度、この代替または追加として、上記少なくとも1つの任意選択としての照射光源自体は、たとえば変調強度および/もしくは周期的変調総パワー等の変調総パワーを有することならびに/またはパルスレーザ等のパルス照射光源としての該照射光源の具現化によって、変調照射を生成するように設計することも可能である。これにより、一例として、上記少なくとも1つの変調装置は、全体または一部を照射光源に組み込むことも可能である。また、さまざまな可能性が考えられる。
一例として、検出器は、具体的にはFiP効果を目的として、0.1Hz〜10kHz等、0.05Hz〜1MHzの周波数で、物体および/または上記少なくとも1つの縦方向光学センサの少なくとも1つのセンサ領域等、検出器の少なくとも1つのセンサ領域の照射の変調をもたらすように設計可能である。
上記少なくとも1つの任意選択としての縦方向光学センサおよび/または上記少なくとも1つの任意選択としての横方向光学センサ等、検出器の上記要素の可能な実施形態については、たとえば国際公開第2012/110924号明細書、米国特許出願第2007/0176165号明細書、米国特許第6,995,445B2号明細書、独国特許出願公開第2501124号明細書、独国特許出願公開第3225372号明細書、国際公開第2009/013282号明細書、米国仮特許出願第61/739,173号明細書、および米国仮特許出願第61/749,964号明細書のうちの1つまたは複数等、さまざまな文献を参照可能である。したがって、具体的には、上記少なくとも1つの任意選択としての縦方向光学センサおよび/または上記少なくとも1つの任意選択としての横方向光学センサにおいて示唆可能な、第1の電極およびn半導体金属酸化物、色素、p半導体有機材料、第2の電極(具体的には横方向光学センサの第2の電極および/または縦方向光学センサの第2の電極)、被包、といった構成要素のうちの1つまたは複数に関して、国際公開第2012/110924号明細書、米国仮特許出願第61/739,173号明細書、および米国仮特許出願第61/749,964号明細書のうちの1つまたは複数を参照可能である。さらに、他の実施形態も実現可能である。さらに、合成例に関しては、上記文献のうちの1つまたは複数、具体的には国際公開第2012/110924号明細書、米国仮特許出願第61/739,173号明細書のうちの1つまたは複数を参照可能である。これらの文献のほか、縦方向光学センサおよび/または横方向光学センサの可能な構成に関するいくつかの例を以下に示す。複数の縦方向光学センサが設けられている場合は、所与の実施形態のうちの1つまたは複数に従って、縦方向光学センサのうちの1つ、複数、またはすべてが具現化可能であることに留意するものとする。また、構成が異なる1つまたは複数の縦方向光学センサが存在していてもよい。複数の横方向光学センサが設けられている場合は、所与の実施形態のうちの1つまたは複数に従って、横方向光学センサのうちの1つ、複数、またはすべてが具現化可能である。さらに、構成が異なる1つまたは複数の横方向光学センサが存在していてもよい。
上記概説の通り、上記少なくとも1つの横方向光学センサおよび/または上記少なくとも1つの縦方向光学センサの両者は、好ましくは少なくとも1つの有機半導体検出器、特に好ましくは少なくとも1つの色素太陽電池、DSC、またはsDSCを備えていてもよい。特に、横方向光学センサおよび/または縦方向光学センサはそれぞれ、少なくとも1つの第1の電極、少なくとも1つのn半導体金属酸化物、少なくとも1つの色素、少なくとも1つのp半導体有機材料、および少なくとも1つの第2の電極を好ましくはこの順序で備えていてもよい。上記要素は、たとえば層構成の各層として存在可能である。この層構成は、たとえば基板、好ましくはガラス基板等の透明基板に適用可能である。
上記好ましい光学センサの各要素の好適な実施形態については、一例として以下に説明するが、これらの実施形態は、任意所望の組み合わせで使用可能である。ただし、原理上は、その他多くの構成も可能であり、たとえば上掲の国際公開第2012/110924号明細書、米国特許出願第2007/0176165号明細書、米国特許第6,995,445B2号明細書、独国特許出願公開第2501124号明細書、独国特許出願公開第3225372号明細書、および国際公開第2009/013282号明細書を参照可能である。
上記概説の通り、上記少なくとも1つの横方向光学センサは、色素増感太陽電池(DSC)、好ましくは固体色素増感太陽電池(sDSC)として設計されていてもよい。同様に、上記少なくとも1つの縦方向光学センサは、少なくとも1つの色素増感太陽電池(DSC)として設計されていてもよいし、少なくとも1つの色素増感太陽電池(DSC)、好ましくは固体色素増感太陽電池(sDSC)を備えていてもよい。上記少なくとも1つの縦方向光学センサは、DSCのスタック、好ましくはsDSCのスタックを備えているのがより好ましい。DSCまたはsDSCの好ましい構成要素については、以下に開示する。ただし、他の実施形態も実現可能であるものと理解すべきである。
第1の電極およびn半導体金属酸化物
一般的に、横方向光学センサおよび/または縦方向光学センサの層構成において使用可能な第1の電極およびn半導体金属酸化物の好適な実施形態については、国際公開第2012/110924号明細書を参照可能である。横方向光学センサおよび/または縦方向光学センサの色素太陽電池に用いられるn半導体金属酸化物は、単一の金属酸化物であってもよいし、異なる酸化物の混合物であってもよい。また、混合酸化物を使用することも可能である。n半導体金属酸化物は特に、多孔質であることおよび/またはナノ粒子酸化物の形態での使用が可能である。この背景において、ナノ粒子は、平均粒子サイズが0.1マイクロメートル未満の粒子を意味するものと了解される。ナノ粒子酸化物は通常、焼結プロセスにより、表面積が大きな多孔質薄膜として導電性基板(すなわち、第1の電極として導電層を備えたキャリア)に適用される。
上記少なくとも1つの横方向光学センサは、少なくとも1つの透明基板を使用するのが好ましい。同様に、上記少なくとも1つの縦方向光学センサは、少なくとも1つの透明基板を使用するのが好ましい。縦方向光学センサのスタック等、複数の縦方向光学センサを使用している場合は、これら縦方向光学センサのうちの少なくとも1つが透明基板を使用するのが好ましい。これにより、一例としては、物体に対向しない最後の縦方向光学センサを除くすべての縦方向光学センサが透明基板を使用するようにしてもよい。この最後の縦方向光学センサは、透明基板を使用するようにしてもよいし、不透明基板を使用するようにしてもよい。
同様に、上記少なくとも1つの横方向光学センサは、少なくとも1つの第1の透明電極を使用する。さらに、上記少なくとも1つの縦方向光学センサは、少なくとも1つの第1の透明電極を使用するようにしてもよい。縦方向光学センサのスタック等、複数の縦方向光学センサを使用している場合は、これら縦方向光学センサのうちの少なくとも1つが第1の透明電極を使用するのが好ましい。これにより、一例としては、物体に対向しない最後の縦方向光学センサを除くすべての縦方向光学センサが第1の透明電極を使用するようにしてもよい。この最後の縦方向光学センサは、第1の透明電極を使用するようにしてもよいし、第1の不透明電極を使用するようにしてもよい。
基板は、剛性であってもよいし、柔軟であってもよい。適当な基板(以下、キャリアとも称する)は、金属箔のほか、特にプラスチックシートまたはフィルム、特にはガラスシートまたはフィルムである。特に上述の好ましい構造に係る第1の電極に特に適した電極材料は、フッ素および/もしくはインジウムドープ酸化スズ(FTOもしくはITO)ならびに/またはアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)等の透明な導電性酸化物(TCO)、カーボンナノチューブ、または金属膜等の導電性材料である。ただし、この代替または追加として、透明性が十分に残った金属薄膜を使用することも可能である。不透明な第1の電極が望まれてこれを使用する場合は、厚い金属膜を使用するようにしてもよい。
基板は、これらの導電性材料で被覆または被膜することができる。一般的に、本提案の構造において必要な基板は1つだけであることから、柔軟な電池の形成も可能である。これにより、たとえば銀行カード、衣服の用途等、剛性基板では実現したとしても困難を伴うことになる多くの最終用途が可能となる。
第1の電極、特にTCO層は、固体金属酸化物緩衝層(たとえば、厚さ10〜200nm)でさらに被覆または被膜することにより、p型半導体のTCO層との直接的な接触を防止するようにしてもよい(Pengら、Coord.Chem.Rev.248、1479(2004)を参照)。ただし、固体p半導体電解質の独創的な使用によって、液体またはゲル状電解質と比較した場合に第1の電極との電解質の接触が大幅に少なくなる場合は、この緩衝層が不要になることが多いため、多くの場合、この層なしで済ますことが可能である。この層は、電流制限効果を有し、第1の電極とのn半導体金属酸化物の接触を悪化させる可能性もある。これによって、構成要素の効率が高くなる。一方、このような緩衝層は、制御された様態で利用することにより、色素太陽電池の電流成分を有機太陽電池の電流成分と整合させることができる。また、緩衝層のない電池の場合、特に固体電池においては、電荷担体の不要な再結合の問題が頻繁に生じるため、この点において、多くの場合、特に固体電池においては、緩衝層が好都合である。
周知の通り、金属酸化物の薄層または薄膜は一般的に、安価な固体半導体材料(n型半導体)であるが、その吸収は通常、バンドギャップが広いために、電磁スペクトルの可視域ではなく、通例は紫外スペクトル域である。したがって、太陽電池での使用の場合、金属酸化物は一般的に、色素太陽電池の場合と同様、日光の波長範囲すなわち300〜2000nmで吸収を行うとともに、電子的励起状態において半導体の伝導帯に電子を注入する光増感剤としての色素と組み合わせる必要がある。対向電極で還元される電解質として電池で追加使用される固体p型半導体のおかげで、電子は増感剤へ再循環されることにより、再生可能である。
有機太陽電池での使用として特に興味深いのは、半導体である酸化亜鉛、二酸化スズ、二酸化チタン、またはこれら金属酸化物の混合物である。金属酸化物は、ナノ結晶多孔質層の形態で使用可能である。これらの層は、増感剤としての色素で被膜された大きな表面積を有するため、日光の高吸収が実現される。たとえばナノロッドとして構造化された金属酸化物層には、高い電子移動度または色素による細孔充填の向上等の利点がある。
金属酸化物半導体は、単独または混合物の形態で使用可能である。また、金属酸化物を1つまたは複数の他の金属酸化物で被膜することも可能である。さらに、金属酸化物は、コーティングとして、GaP、ZnP、またはZnS等の別の半導体に適用可能である。
特に好ましい半導体は、アナターゼ多形体の酸化亜鉛および二酸化チタンであり、ナノ結晶の形態で使用するのが好ましい。
また、増感剤は、これらの太陽電池において通常用いられるn型半導体と組み合わせることができて都合が良い。好ましい例としては、ナノ結晶または非晶質の形態でも存在可能な二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ(IV)、酸化タングステン(VI)、酸化タンタル(V)、酸化ニオブ(V)、酸化セシウム、チタン酸ストロンチウム、スズ酸亜鉛、チタン酸バリウム等のペロブスカイト型の複合酸化物、ならびに二元および三元の酸化鉄等、セラミックで用いられる金属酸化物が挙げられる。
通常の有機色素、フタロシアニンおよびポルフィリンが有する強い吸収性のため、n半導体金属酸化物の薄層または薄膜であっても、所要量の色素を吸収するのに十分である。そして、金属酸化物薄膜には、不要な再結合プロセスの確率が低くなり、色素サブセルの内部抵抗が低下するという利点がある。n半導体金属酸化物の場合、好ましくは100nm〜20マイクロメートル、より好ましくは500nm〜およそ3マイクロメートルの範囲の層厚を使用可能である。
色素
本発明の背景において、特にDSCにおいて通常、用語「色素」、「増感色素」、および「増感剤」は、考え得る構成を何ら制限することなく、本質的に同意語として使用している。本発明の背景において使用可能な多くの色素は、従来技術において既知であるため、考え得る材料例については、色素太陽電池に関する上記従来技術の説明を参照可能である。好ましい一例として、国際公開第2012/110924号明細書に開示の色素のうちの1つまたは複数を使用するようにしてもよい。
この追加または代替として、本発明に係る検出器には、国際公開第2013/144177号明細書に開示の色素のうちの1つまたは複数等、フッ素化対アニオンを有する1つまたは複数のキノリニウム色素を使用するようにしてもよい。具体的に、上記少なくとも1つの縦方向光学センサおよび/または上記少なくとも1つの横方向光学センサには、以下に開示する色素のうちの1つまたは複数を使用するようにしてもよい。これら色素の詳細およびこれら未発表用途の開示の詳細については、以下に示す。具体的には、より詳しく以下に説明する色素D−5を使用するようにしてもよい。ただし、この追加または代替として、1つまたは複数の他の色素を使用するようにしてもよい。
上掲および特許請求の範囲に係るすべての色素は、原理上、顔料として存在していてもよい。半導体材料として二酸化チタンに基づく色素増感太陽電池は、たとえば米国特許第4927721号明細書、Nature 353、737〜740ページ(1991)、米国特許第5350644号明細書、Nature 395、583〜585ページ(1998)、および欧州特許出願公開第1176646号明細書に記載されている。また、これらの文献に記載の色素は、原理上、本発明の背景において使用可能であり都合が良い。これらの色素太陽電池は、増感剤として酸性基により二酸化チタン層に結合された遷移金属錯体、特にルテニウム錯体の単分子膜を備えているのが好ましい。
ルテニウム錯体を含み得る色素増感太陽電池用の色素は、特にルテニウムが高コストであることから、これまでは学術的な関心に偏っていた。ただし、本発明に係る検出器に使用可能な色素増感太陽電池では、少量のルテニウムしか必要ではないため、特に赤外(IR)領域の一部すなわちおよそ750nm〜1000μmの範囲の電磁スペクトルの一部、優先的には通例およそ750nm〜1.5μmの範囲と考えられる一般的な近赤外(NIR)領域の一部を少なくとも部分的に含み得るスペクトル域を物体からの少なくとも1つの光線が含む可能性がある場合は、少なくとも1つの物体の位置を決定する本方法での使用にとって魅力的な特徴によって、コストの議論を容易に退けることができる。本発明に係る検出器の用途に適し得る既知のルテニウム錯体の例は、以下である。
Figure 0006440696
TBA=テトラブチルアンモニウム
別の例は、T.Kinoshita、J.T.Dy、S.Uchida、T.Kubo、およびH.Segawa「Wideband dye−sensitized solar cells employing a phosphine−coordinated ruthenium sensitizer」、Nature Photonics、7、535〜539ページ(2013)に見られ、これには、NIR、特に750nm〜950nmの範囲で強い吸収性を示し、有望な効率の色素増感太陽電池を提供可能なホスフィン配位ルテニウム錯体が記載されている。
Figure 0006440696
NIR領域を含むIR領域においては、ほとんどの既知の色素が弱い吸収特性を示すため、ルテニウム錯体を含む色素は、本願の他の部分に記載するように、特に、IR光が重要な役割を果たすコンピュータビジョン関連の用途において、たとえば能動デプスセンサとしての使用時に、本発明に係る検出器の範囲をIR領域、特にNIR領域へと拡張することが可能である。
既に提案されている多くの増感剤は、本発明の背景においても同様に使用可能な無金属有機色素を含む。特に固体色素太陽電池においては、たとえばインドリン色素を用いることによって、4%を超える高い効率が実現可能である(たとえば、Schmidt−Mendeら、Adv.Mater.2005、17、813を参照)。米国特許第6359211号明細書には、二酸化チタン半導体への固定用にアルキレンラジカルを介して結合されたカルボキシル基を有するシアニン、オキサジン、チアジン、およびアクリジン色素の使用として、本発明の背景においても実施可能なものが記載されている。
現在、有機色素は、液体電池において12.1%近くの効率を実現している(たとえば、P.Wangら、ACS.Nano 2010を参照)。ピリジニウム含有色素も報告されており、本発明の背景において使用可能であるとともに、有望な効率を示すことができる。
本提案の色素太陽電池において特に好ましい増感色素は、独国特許出願公開第102005053995号明細書または国際公開第2007/054470号明細書に記載のペリレン誘導体、テリレン誘導体、およびクアテリレン誘導体である。本発明の背景においても可能なように、これらの色素を使用することによって、高効率および高安定性を同時に備えた光起電要素が得られる。
上記リレンは、日光の波長範囲において強い吸収性を示し、共役系の長さに応じて、約400nm(独国特許出願公開第102005053995号明細書のペリレン誘導体I)〜約900nm(独国特許出願公開第102005053995号明細書のクアテリレン誘導体I)の範囲に対応可能である。テリレンに基づくリレン誘導体Iは、その組成に従い、二酸化チタンに吸着された固体状態において、約400〜800nmの範囲の吸収を行う。可視領域から近赤外領域への入射日光の非常に実質的な利用を実現するため、異なるリレン誘導体Iの混合物を使用するのが好都合である。また、異なるリレン同族体を使用するのが望ましい場合もある。
リレン誘導体Iは、n半導体金属酸化物膜に容易かつ永久的に固定可能である。この結合は、無水作用(x1)もしくはその場形成のカルボキシル基−COOHもしくは−COO−、またはイミドもしくはコンデンセートラジカルに存在する酸性基A((x2)もしくは(x3))を介して実現される。独国特許出願公開第102005053995号明細書に記載のリレン誘導体Iは、本発明の背景における色素増感太陽電池での使用に適している。
特に、分子の一端において、n型半導体膜への固定を可能とするアンカー基を色素が有しているのが好ましい。色素は、分子の他端において、n型半導体への電子放出後の色素の再生を容易化するとともに半導体に放出済みの電子との再結合を防止する電子供与体Yを備えているのが好ましい。
適当な色素の考え得る選択に関する詳細については、たとえば再度、独国特許出願公開第102005053995号明細書を参照可能である。一例としては、特に、ルテニウム錯体、ポルフィリン、他の有機増感剤、好ましくはリレンを使用可能である。
色素は、n半導体金属酸化物の膜上または膜中に簡単に固定可能である。たとえば、n半導体金属酸化物膜は、新たに焼結した状態(まだ温かい状態)で十分な時間(たとえば、約0.5〜24時間)にわたり、適当な有機溶媒中の色素の溶液または懸濁液と接触させることができる。これは、たとえば金属酸化物被膜基板を色素の溶液中に浸漬することによって遂行可能である。
異なる色素の組み合わせを使用する場合は、たとえばこれら色素のうちの1つまたは複数を含む1つまたは複数の溶液または懸濁液から連続して適用するようにしてもよい。また、たとえばCuSCNの層で分離された2つの色素を使用することも可能である(この点については、たとえばTennakone,K.、J.Phys.Chem.B.、2003、107、13758を参照)。最も便利な方法は、個々の場合において比較的容易に決定することができる。
色素およびn半導体金属酸化物の酸化物粒子のサイズの選択において、有機太陽電池は、最大量の光が吸収されるように構成すべきである。また、酸化物層は、固体p型半導体が効率的に細孔を充填できるように構造化すべきである。たとえば、小さな粒子ほど表面積が大きくなるため、より多くの色素を吸着可能である。一方、大きな粒子ほど一般的には大きな細孔を有するため、p導体の貫通が良好となり得る。
p半導体有機材料
上述の通り、上記少なくとも1つの横方向光学センサおよび/または上記少なくとも1つの縦方向光学センサの少なくとも1つのDSCまたはsDSCは、特に、以下においてp型半導体またはp型導体とも称する少なくとも1つのp半導体有機材料、好ましくは少なくとも1つの固体p半導体材料を含むことができる。以下、個別またはそれぞれp型半導体を備えた複数の層の組み合わせおよび/または1つの層における複数のp型半導体の組み合わせ等、任意所望の組み合わせで使用できる上記のような有機p型半導体の一連の好ましい例について説明する。
n半導体金属酸化物中の電子の固体p導体との再結合を防止するため、n半導体金属酸化物とp型半導体との間に、保護材料を有する少なくとも1つの保護層を使用可能である。この層は、非常に薄くするとともに、可能な限り、n半導体金属酸化物の未被覆部位のみを覆うようにすべきである。保護材料は、ある状況下においては、色素の前に金属酸化物に適用されるようになっていてもよい。好ましい保護材料は、特に、Al、CHSiCl等のシラン、Al3+、4−tert−ブチルピリジン(TBP)、MgO、GBA(4−グアニジノ酪酸)および類似の誘導体、アルキル酸、ヘキサデシルマロン酸(HDMA)といった物質のうちの1つまたは複数である。
上述の通り、上記有機太陽電池の背景においては、1つまたは複数の固体有機p型半導体を単独または本来有機もしくは無機である1つもしくは複数の別のp型半導体との組み合わせで使用するのが好ましい。本発明の背景において、p型半導体は一般的に、ホールすなわち正の電荷担体を伝導可能な材料、特に有機材料を意味するものと了解される。より詳細には、少なくとも1回安定的に酸化して、たとえばいわゆるフリーラジカルカチオンを構成可能な拡張π電子系を有する有機材料であってもよい。たとえば、p型半導体は、上述の特性を有する少なくとも1つの有機マトリクス材料を含んでいてもよい。さらに、p型半導体は、任意選択として、p半導体特性を強化する1つまたは複数のドーパントを含むことができる。p型半導体の選択に影響する重要なパラメータは、ホール拡散距離を部分的に決定付けるホール移動度である(Kumara,G.、Langmuir、2002、18、10493〜10495を参照)。異なるスピロ化合物中の電荷担体移動度の比較は、たとえばT.Saragi、Adv.Funct.Mater、2006、16、966〜974に見られる。
本発明の背景においては、有機半導体(すなわち、低分子量のオリゴマ―もしくはポリマー半導体またはこのような半導体の混合物)を使用するのが好ましい。特に好ましいのは、液相から処理可能なp型半導体である。この場合の例は、ポリチオフェンおよびポリアリールアミン等のポリマーに基づくp型半導体または最初に述べたスピロビフルオレン等の非晶質で可逆的に酸化可能な非ポリマー有機化合物に基づくp型半導体である(たとえば、米国特許出願公開第2006/0049397号明細書およびp型半導体として開示のスピロ化合物を参照(これらは、本発明の背景においても使用可能))。また、国際公開第2012/110924号明細書に開示の低分子量p型半導体材料、好ましくはスピロMeOTADならびに/またはLeijtensら、ACS Nano、VOL.6、NO.2、1455〜1462(2012)に開示のp型半導体材料のうちの1つもしくは複数等の低分子量有機半導体を使用するのが好ましい。この追加または代替として、国際公開第2010/094636号明細書に開示のp型半導体材料のうちの1つまたは複数を使用するようにしてもよく、その全内容を本明細書中に援用する。また、従来技術に関する上記説明から、p半導体材料およびドーパントに関する記述も参照可能である。
p型半導体は、少なくとも1つのp導電性有機材料を少なくとも1つのキャリア要素に適用することによって製造可能であるか、または製造するのが好ましく、この適用は、たとえば上記少なくとも1つのp導電性有機材料を含む液相からの堆積によって実現される。また、この場合の堆積は、原理上、スピンコーティング、ナイフコーティング、印刷、またはこれらおよび/もしくは他の堆積方法の組み合わせ等、任意所望の堆積プロセスによって再度実現可能である。
有機p型半導体は、特に少なくとも1つのスピロ化合物を含むことおよび/またはスピロ化合物(特にスピロMeOTAD)、以下の構造式の化合物からの選択が可能である。
Figure 0006440696
ここで、
、A、Aはそれぞれ、独立的に任意選択として置換されたアリール基またはヘテロアリール基であり、
、R、Rはそれぞれ、置換基−R、−OR、−NR、−A−OR、および−A−NR、から成る群から独立して選択され、
Rは、アルキル、アリール、およびヘテロアリール、から成る群から選択され、
また、
は、アリール基またはヘテロアリール基であり、
式I中の各例のnは独立して、値0、1、2、または3である。
ただし、個別のnの値の合計は少なくとも2であり、R、R、およびRラジカルのうちの少なくとも2つは、−ORおよび/または−NRである。
およびAは、同じであるのが好ましい。したがって、式(I)の化合物は、以下の構造(Ia)を有するのが好ましい。
Figure 0006440696
より詳細には、上記説明の通り、p型半導体は、このように少なくとも1つの低分子量有機p型半導体を有していてもよい。低分子量材料は一般的に、モノマー、非ポリマー、または非オリゴマ―の形態で存在する材料を意味するものと了解される。本背景において使用する用語「低分子量」は、p型半導体が100〜25000g/molの範囲の分子量を有することを意味するのが好ましい。低分子量物質は、500〜2000g/molの分子量を有するのが好ましい。
一般的に、本発明の背景において、p半導体特性は、ホールの形成ならびにこれらホールの隣接分子への移送および/もしくは受け渡しを行う材料、特に有機分子の特性を意味するものと了解される。より詳細には、これら分子の安定的な酸化が可能となるべきである。また、上述の低分子量有機p型半導体は特に、拡張π電子系を有していてもよい。より詳細に、上記少なくとも1つの低分子量p型半導体は、溶液から処理可能であってもよい。低分子量p型半導体は特に、少なくとも1つのトリフェニルアミンを含んでいてもよい。低分子量有機p型半導体は、少なくとも1つのスピロ化合物を含んでいるのが特に好ましい。スピロ化合物は、スピロ原子とも称する1つの原子のみで環が接合された多環式有機化合物を意味するものと了解される。より詳細に、スピロ原子は、sp混成であってもよく、たとえば、スピロ原子を介して互いに接続されたスピロ化合物の構成要素が互いに異なる平面に配置されている。
スピロ化合物は、以下の式の構造を有するのがより好ましい。
Figure 0006440696
ここで、aryl、aryl、aryl、aryl、aryl、aryl、aryi、およびarylラジカルはそれぞれ独立して、置換アリールラジカルおよびヘテロアリールラジカル、特に置換フェニルラジカルから選択され、アリールラジカルおよびヘテロアリールラジカル、好ましくはフェニルラジカルはそれぞれ独立して、好ましくはいずれの場合にも、−O−アルキル、−OH、−F、−Cl、−Br、および−I、から成る群から選択される1つまたは複数の置換基によって置換され、アルキルは、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルであるのが好ましい。フェニルラジカルはそれぞれ独立して、いずれの場合にも、−O−Me、−OH、−F、−Cl、−Br、および−I、から成る群から選択される1つまたは複数の置換基によって置換されるのがより好ましい。
スピロ化合物は、以下の式の化合物であるのがさらに好ましい。
Figure 0006440696
ここで、R、R、R、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立して、−O−アルキル、−OH、−F、−Cl、−Br、および−I、から成る群から選択され、アルキルは、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルであるのが好ましい。R、R、R、R、R、R、R、およびRはそれぞれ独立して、−O−Me、−OH、−F、−Cl、−Br、および−I、から成る群から選択されるのがより好ましい。
より詳細に、p型半導体は、スピロMeOTADすなわちMerck KGaA(ドイツ、ダルムシュタット)等から市販されている以下の式の化合物を含んでいてもよいし、このような化合物から成っていてもよい。
Figure 0006440696
この代替または追加として、他のp半導体化合物、特に低分子量および/またはオリゴマ―および/またはポリマーp半導体化合物を使用することも可能である。
別の実施形態において、低分子量有機p型半導体は、上述の一般式Iの1つまたは複数の化合物を含み、これについては、たとえば本願の優先日の後に公開されるPCT出願第PCT/EP2010/051826号明細書を参照可能である。p型半導体は、上述のスピロ化合物の追加または代替として、上述の一般式Iの上記少なくとも1つの化合物を含んでいてもよい。
本発明の背景において使用する用語「アルキル」、「アルキル基」、または「アルキルラジカル」は一般的に、置換または非置換のC−C20−アルキルラジカルを意味するものと了解される。C−〜C10−アルキルラジカルが好ましく、C−〜C−アルキルラジカルが特に好ましい。アルキルラジカルは、直鎖であってもよいし、分枝鎖であってもよい。また、アルキルラジカルは、さらに置換または非置換が可能なC−C20−アルコキシ、ハロゲン、好ましくはF、およびC−C30−アリール、から成る群から選択される1つまたは複数の置換基によって置換されるようになっていてもよい。適当なアルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、およびオクチルのほか、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルヘキシル、ならびにC−C30−アリール、C−C20−アルコキシ、および/またはハロゲン、特にF、たとえばCFによって置換された上述のアルキル基の誘導体である。
本発明の背景において使用する用語「アリール」、「アリール基」、または「アリールラジカル」は、ヘテロ原子環を一切含まない単環式、二環式、三環式、または多環式の芳香環から抽出される任意選択として置換されたC−C30−アリールラジカルを意味するものと了解される。アリールラジカルは、五員および/または六員芳香環を含んでいるのが好ましい。アリールが単環系でない場合、用語「アリール」が第2環に対する場合は、特定の型が既知かつ安定であることを前提として、飽和型(ペルヒドロ型)または部分不飽和型(たとえば、ジヒドロ型またはテトラヒドロ型)も可能である。したがって、本発明の背景における用語「アリール」は、たとえば両方または全3つのラジカルが芳香族である二環式または三環式のラジカル、1つの環のみが芳香族である二環式または三環式のラジカル、および2つの環が芳香族である三環式のラジカルを含む。アリールの例は、フェニル、ナフチル、インダニル、1,2−ジヒドロナフテニル、1,4−ジヒドロナフテニル、フルオレニル、インデニル、アントラセニル、フェナントレニル、または1,2,3,4−テトラヒドロナフチルである。フェニルまたはナフチル等のC−C10−アリールラジカルが特に好ましく、フェニル等のC−アリールラジカルがさらに好ましい。また、用語「アリール」は、単結合または二重結合で互いに接合された少なくとも2つの単環式、二環式、または多環式芳香環を有する環系も含む。一例は、ビフェニル基の環系である。
本発明の背景において使用する用語「ヘテロアリール」、「ヘテロアリール基」、または「ヘテロアリールラジカル」は、少なくとも1つの環に少なくとも1つのヘテロ原子を有する二環式および三環式の化合物等、任意選択として置換された五員または六員芳香環および多環を意味するものと了解される。本発明の背景におけるヘテロアリールは、5〜30個の環原子を含んでいるのが好ましい。これらは、単環式であってもよいし、二環式であってもよいし、三環式であってもよく、一部は、アリール基本骨格中の少なくとも1つの炭素原子をヘテロ原子で置き換えることによって、上述のアリールから抽出可能である。好ましいヘテロ原子は、N、O、およびSである。ヘタリールラジカルは、5〜13個の環原子を有するのがより好ましい。ヘテロアリールラジカルの基本骨格は、ピリジンおよびチオフェン、ピロール、イミダゾール、またはフラン等の五員ヘテロ芳香族等の系から選択されるのが特に好ましい。これらの基本骨格は、任意選択として、1つまたは2つの六員芳香族ラジカルへと結合されるようになっていてもよい。また、用語「ヘテロアリール」は、単結合または二重結合で互いに接合された少なくとも2つの単環式、二環式、または多環式芳香環を有する環系も含み、少なくとも1つの環はヘテロ原子を含む。ヘテロアリールが単環系でない場合、用語「ヘテロアリール」が少なくとも1つの環に対する場合は、特定の型が既知かつ安定であることを前提として、飽和型(ペルヒドロ型)または部分不飽和型(たとえば、ジヒドロ型またはテトラヒドロ型)も可能である。したがって、本発明の背景における用語「ヘテロアリール」は、たとえば両方または全3つのラジカルが芳香族である二環式または三環式のラジカル、1つの環のみが芳香族である二環式または三環式のラジカル、および2つの環が芳香族である三環式のラジカルを含み、上記環のうちの少なくとも1つすなわち少なくとも1つの芳香環または非芳香環は、ヘテロ原子を有する。適当な結合ヘテロ芳香族は、たとえばカルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、またはジベンゾチオフェニルである。基本骨格は、1つ、2つ以上、またはすべての置換可能位置で置換されるようになっていてもよく、適当な置換基は、C−C30−アリールの定義下で規定済みものと同じである。ただし、ヘタリールラジカルは、非置換であるのが好ましい。適当なヘタリールラジカルラジカルは、たとえばピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、ピロール−2−イル、ピロール−3−イル、フラン−2−イル、フラン−3−イル、およびイミダゾール−2−イル、ならびに対応するベンゾ結合ラジカル、特にカルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、またはジベンゾチオフェニルである。
本発明の背景において、用語「任意選択として置換」は、アルキル基、アリール基、またはヘテロアリール基の少なくとも1つの水素ラジカルが置換基によって置き換えられたラジカルを表す。この置換基の種類に関しては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、およびオクチルのほか、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、3,3−ジメチルブチル、および2−エチルヘキシル等のアルキルラジカル、C−C10−アリールラジカル、特にフェニルまたはナフチル、最も好ましくはフェニル等のC−アリールラジカル等のアリールラジカル、ならびにピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、ピロール−2−イル、ピロール−3−イル、フラン−2−イル、フラン−3−イル、およびイミダゾール−2−イル、ならびに対応するベンゾ結合ラジカル、特にカルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、またはジベンゾチオフェニル等のヘタリールラジカルが好ましい。別の例としては、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル等の置換基が挙げられる。
ここでの置換度は、一置換から考え得る最大の置換基数まで変化し得る。
本発明に係る使用の場合の式Iの好ましい化合物は、R、R、およびRラジカルのうちの少なくとも2つがpara−ORおよび/または−NR置換基であるという点で重要である。この少なくとも2つのラジカルは、−ORラジカルのみであってもよいし、−NRラジカルのみであってもよいし、少なくとも1つの−ORラジカルおよび少なくとも1つの−NRラジカルであってもよい。
本発明に係る使用の場合の式Iの特に好ましい化合物は、R、R、およびRラジカルのうちの少なくとも4つがpara−ORおよび/または−NR置換基であるという点で重要である。この少なくとも4つのラジカルは、−ORラジカルのみであってもよいし、−NRラジカルのみであってもよいし、−ORラジカルおよび−NRラジカルの混合物であってもよい。
本発明に係る使用の場合の式Iのさらに好ましい化合物は、R、R、およびRラジカルのすべてがpara−ORおよび/または−NR置換基であるという点で重要である。これらは、−ORラジカルのみであってもよいし、−NRラジカルのみであってもよいし、−ORラジカルおよび−NRラジカルの混合物であってもよい。
いずれの場合も、−NRラジカルの2つのRは、互いに異なっていてもよいが、同一であるのが好ましい。
、A、およびAはそれぞれ独立して、以下から成る群から選択されるのが好ましい。
Figure 0006440696
ここで、
mは、1〜18の整数であり、
は、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、アリールラジカルであるのが好ましく、フェニルラジカルであるのがより好ましく、
、Rはそれぞれ独立して、H、アルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、
図示の構造の芳香環およびヘテロ芳香環は、任意選択として、別の置換基を有していてもよい。ここで、芳香環およびヘテロ芳香環の置換度は、一置換から考え得る最大の置換基数まで変化し得る。
芳香環およびヘテロ芳香環をさらに置換する場合の好ましい置換基としては、1つ、2つ、または3つの任意選択として置換された芳香環またはヘテロ芳香環に関する上述の置換基が挙げられる。
図示の構造の芳香環およびヘテロ芳香環は、別の置換基を有していないのが好ましい。
、A、およびAはそれぞれ独立して、
Figure 0006440696
であるのがより好ましく、
Figure 0006440696
であるのがさらに好ましい。
式(I)の少なくとも1つの化合物は、以下の構造のうちの1つを有するのがより好ましい。
Figure 0006440696
別の実施形態において、有機p型半導体は、以下の構造を有するタイプID322の化合物を含む。
Figure 0006440696
本発明に係る使用の場合の化合物は、当業者に既知の通常の有機合成法により作成可能である。関連(特許)文献の参照は、以下に提示する合成例および/または国際公開第2010/094636号明細書の開示においても見られる。
第2の電極
a)概論
第2の電極は、基板に対向する底面電極あるいは基板に対向しない上面電極であってもよい。上記概説の通り、第2の電極は、全部または一部が透明であってもよいし、不透明であってもよい。本明細書において、一部透明という用語は、第2の電極が透明領域および不透明領域を含んでいてもよいという事実を表す。
第2の電極は、全部または一部が透明である場合、無機透明導電性材料、有機透明導電性材料、から成る群から選択可能な少なくとも1つの透明導電性電極材料を含んでいてもよい。無機透明導電性材料の一例として、ITOおよび/またはFTO等の金属酸化物を使用するようにしてもよい。有機透明導電性材料の一例としては、1つまたは複数の導電性ポリマー材料を使用するようにしてもよい。本明細書において、用語「透明」は、第2の電極の実際の層または層構成を表す。したがって、透明性は、厚さ100nm未満、より好ましくは50nm未満の層等の薄層を用いることで生じるようになっていてもよい。
少なくとも1つの金属材料(好ましくはアルミニウム、銀、白金、金、から成る群から選択される金属材料)、少なくとも1つの非金属無機材料(好ましくはLiF)、少なくとも1つの有機導電性材料(好ましくは少なくとも1つの導電性ポリマー、より好ましくは少なくとも1つの透明導電性ポリマー)といった材料群のうちの1つまたは複数の材料を使用するようにしてもよい。
第2の電極は、1つもしくは複数の純粋な金属および/または1つもしくは複数の合金を含んでいてもよい。第2の電極は、単一層および/または2つ以上の層の層構成をさらに備えていてもよく、少なくとも1つの層は、1つまたは複数の金属または合金を含む金属層であるのが好ましい。一例として、第2の電極は、前段落に記載の群から選択される少なくとも1つの金属を純粋な形態および/または合金の成分として含んでいてもよい。一例として、第2の電極は、モリブデン合金、ニオブ合金、ネオジム合金、アルミニウム合金、から成る群から選択される少なくとも1つの合金を含んでいてもよい。第2の電極は、最も好ましくはMoNb、AlNd、MoNb、から成る群から選択される少なくとも1つの合金を含んでいてもよい。一例としては、MoNb/AlNd/MoNbといった層を含む層構成等、上記合金のうちの2つ以上で構成された2つ以上の層を含む層構成を使用するようにしてもよい。また、一例としては、MoNb 30nm/AlNd 100nm/MoNb 30nmのような層厚を使用するようにしてもよい。ただし、この追加または代替として、他の構成および/または他の層厚を使用するようにしてもよい。
第2の電極は、少なくとも1つの金属電極を含んでいてもよく、特にアルミニウムまたは銀等、純粋な形態または混合物/合金としての1つまたは複数の金属を使用するようにしてもよい。
この追加または代替として、無機材料および/または有機材料等の非金属材料を単独または金属電極との組み合わせで使用するようにしてもよい。一例としては、LiF/Al電極の使用等、無機/有機混合電極または多層電極の使用が可能である。この追加または代替として、導電性ポリマーを使用するようにしてもよい。これにより、上記少なくとも1つの横方向光学センサの第2の電極および/または上記少なくとも1つの縦方向光学センサの第2の電極は、好ましくは1つまたは複数の導電性ポリマーを含んでいてもよい。
一例としては、ポリアニリン(PANI)および/またはその化学的近縁種、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)および/またはPEDOT:PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホン酸))等のポリチオフェンおよび/またはその化学的近縁種、から成る群から選択される1つまたは複数の導電性ポリマーを使用するようにしてもよい。この追加または代替として、欧州特許出願公開第2507286号明細書、欧州特許出願公開第2205657号明細書、または欧州特許出願公開第2220141号明細書に開示の導電性ポリマーのうちの1つまたは複数がある。
上記の追加または代替として、グラファイト、グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンナノワイヤ、から成る群から選択される炭素材料等、無機導電性炭素材料等の無機導電性材料を使用するようにしてもよい。
また、適当な反射により光子が吸収層を少なくとも2回通過することを強制して構成要素の量子効率を高めた電極設計を使用することも可能である。このような層構造は、「集光器」とも称し、たとえば国際公開第02/101838号明細書(特に23〜24ページ)において同様に記載されている。
第2の電極は、上記少なくとも1つの横方向光学センサおよび上記少なくとも1つの縦方向光学センサについて同一であってもよい。さらに、横方向光学センサおよび縦方向光学センサについて、第2の電極の異なる構成を使用するようにしてもよい。
b)横方向センサ装置の第2の電極
上記少なくとも1つの横方向センサ装置の第2の電極は、少なくとも一部が透明であるのが好ましい。一例として、横方向センサ装置の第2の電極は、横方向光学センサのセンサ領域、好ましくはセンサエリアを覆う少なくとも1つの透明電極層を備えていてもよい。上記概説の通り、この少なくとも1つの透明電極層は、導電性ポリマー、好ましくは透明な導電性ポリマーの少なくとも1つの層を好ましくは備えていてもよい。
また、横方向センサ装置の第2の電極は、好ましくは上掲の金属および/または合金のうちの1つまたは複数等、1つまたは複数の金属で構成可能な2つ以上の部分電極を含んでいてもよい。一例として、この2つ以上の部分電極は、横方向光学センサのセンサ領域、好ましくはセンサエリアを囲むフレームを構成していてもよい。このフレームは、矩形状、好ましくは正方形状等の多角形状を有していてもよい。多角形、好ましくは矩形または正方形の各辺には、1つの部分電極が設けられ、たとえば該辺に沿って全部または一部が延びたバーとして形成されているのが好ましい。
上記少なくとも1つの導電性ポリマーは、部分電極の材料の導電率より少なくとも1桁、好ましくは少なくとも2桁低い導電率を有していてもよい。上記少なくとも1つの導電性ポリマーは、部分電極を電気的に相互接続していてもよい。したがって、上記概説の通り、部分電極は、横方向光学センサのセンサ領域、好ましくはセンサエリアを囲むフレームを構成していてもよい。上記導電性ポリマーの少なくとも1つの層は、センサ領域の全部または一部を覆うとともに、部分電極と電気的に接触した透明な導電層を構成していてもよい。一例として、部分電極は、矩形の各辺に沿って金属ストリップまたは金属バーを備えていてもよく、矩形の内部領域がセンサ領域を構成し、上記導電性ポリマーの少なくとも1つの層が、矩形の内部領域の全部または一部を覆うとともに金属ストリップまたはバーと電気的に接触した、1つまたは複数の透明電極層を構成する。
好ましくは導電性ポリマーの少なくとも1つの層によって電気的に相互接続された2つ以上の部分電極を使用する場合、これら部分電極はそれぞれ、1つまたは複数の導線または導体パッド等によって、個別に接触されていてもよい。したがって、部分電極を電気的に接触させることにより、部分電極を流れる電流を個別に検出する個別の電流測定装置および/または順次測定方式の使用等によって、部分電極それぞれを流れる電流が個別に測定されるようになっていてもよい。部分電極を流れる電流の測定を目的として、検出器は、1つまたは複数の電流測定装置を備えた適当な測定構成を提供するようにしてもよい。
c)縦方向センサ装置の第2の電極
一般的に、上記少なくとも1つの縦方向センサ装置の少なくとも1つの第2の電極に関しては、横方向センサ装置に関する上述の詳細を準用可能である。上記少なくとも1つの縦方向センサ装置の第2の電極についても、透明であるのが好ましい。スタック等の複数の縦方向センサ装置が設けられている場合は、これら縦方向センサ装置のうちの物体に対向しない最後の縦方向センサ装置の第2の電極を除くすべての第2の電極が透明であるのが好ましい。この最後の縦方向センサ装置の第2の電極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。
縦方向センサ装置の第2の電極に使用可能な材料に関しては、金属材料、非金属無機材料、および導電性有機材料から選択可能な上述の材料を参照可能である。
また、縦方向光学センサの第2の電極、あるいは複数の縦方向光学センサが設けられている場合はそのうちの少なくとも1つの第2の電極は、任意選択として、個別に接触可能な部分電極に細分化されていてもよい。ただし、上記少なくとも1つの縦方向光学センサに対して、縦方向光学センサ当たりに必要な個別の縦方向センサ信号は、一般的に1つだけであるため、該少なくとも1つの縦方向光学センサの第2の電極は、単一のセンサ信号を提供するように設計されていても差し支えなく、電極コンタクトも1つだけ設けるようにしてもよい。
また、縦方向光学センサの第2の電極についても、好ましくは上述のポリマーのうちの1つまたは複数等、導電性ポリマーの1つまたは複数の層を備えていてもよい。透明であることが好ましい上記導電性ポリマーの少なくとも1つの層は、縦方向光学センサのセンサ領域、好ましくはセンサエリアの全部または一部を覆っていてもよい。また、上記少なくとも1つの導電性ポリマー層を電気的に接触させる1つまたは複数の導体パッドが設けられていてもよい。縦方向光学センサの第2の電極に用いるこの少なくとも1つの導体パッドは、好ましくは上述の方法のうちの少なくとも1つ等、少なくとも1つの金属での構成ならびに/または第1の電極に関して上述した導電性酸化物のうちの1つもしくは複数等、1つもしくは複数の透明な導電性酸化物等の少なくとも1つの無機導電性材料での全部または一部の構成が可能である。
被包
上記少なくとも1つの横方向光学センサおよび/または上記少なくとも1つの縦方向光学センサは、カプセル化および/またはパッケージングをさらに行って、酸素および/または湿気等の環境の影響に対する保護を提供するようにしてもよい。これにより、長期安定性を向上可能である。
ここで、光学センサはそれぞれ、個別にカプセル化されていてもよい。したがって、横方向光学センサまたは各横方向光学センサの被包および縦方向光学センサまたは各縦方向光学センサの個別の被包等、光学センサごとに個別の被包が設けられていてもよい。この追加または代替として、複数の光学センサが一群としてカプセル化されていてもよい。したがって、複数の横方向光学センサ、複数の縦方向光学センサ、または少なくとも1つの横方向光学センサおよび少なくとも1つの縦方向光学センサ等、2つ以上の光学センサをカプセル化する被包が設けられていてもよい。
被包を目的として、さまざまな技術が使用可能である。これにより、検出器は、光学センサを保護する気密ハウジングを備えていてもよい。この追加または代替として、具体的には有機光検出器、より好ましくはDSCまたはsDSCを使用する場合は、光学センサの基板と相互作用する1つまたは複数の蓋による被包を用いるようにしてもよい。これにより、金属、セラミック材料、またはガラス材料で構成された蓋が光学センサの基板に接着されるようになっていてもよく、蓋の内部空間に層構成が配置される。上記少なくとも1つの第1の電極と上記少なくとも1つの第2の電極とを接触させる2つ以上の導体線が設けられ、蓋の外側から接触されるようになっていてもよい。
上記の代替または追加として、その他さまざまな被包技術を使用するようにしてもよい。これにより、1つまたは複数の被包層による被包が提供されていてもよい。この少なくとも1つの被包層は、装置の層構成上に堆積していてもよい。したがって、1つまたは複数のバリア材料等、1つまたは複数の有機および/または無機被包材料を使用するようにしてもよい。
本発明の可能な用途
上記概説の通り、本発明の検出装置、検出システム、マンマシンインターフェース、娯楽装置、追跡システム、および方法(以下、本発明に係る装置および方法とも称する)は、さまざまな目的で多くの応用分野に使用可能である。可能な用途のいくつかの例については、上記に示すとともに、より詳しく以下に示す。ここでは、主として検出装置に言及する。ただし、当業者が認識する通り、本発明のその他の装置および本発明の方法も同様に適用可能であることに留意するものとする。
したがって、本発明に係る検出装置は一般的に、さまざまな使用分野において適用可能である。具体的に、検出装置は、交通技術における位置測定、娯楽用途、セキュリティ用途、マンマシンインターフェース用途、追跡用途、写真用途、モバイル用途、光学ヘッドマウントディスプレイ、ウェブカメラ、オーディオ装置、ドルビーサラウンドオーディオシステム、コンピュータ周辺装置、ゲーム用途、カメラまたはビデオ用途、セキュリティ用途、監視用途、自動車用途、輸送用途、医療用途、スポーツ用途、マシンビジョン用途、車両用途、航空機用途、船舶用途、宇宙船用途、建造物用途、建設用途、地図作成用途、製造用途、少なくとも1つの飛行時間型検出器との組み合わせによる使用、から成る群から選択される使用目的で適用可能である。この追加または代替として、具体的には自動車等の車両(列車、バイク、自転車、貨物運送トラック等)、ロボットでの使用または歩行者による使用を目的とした局所および/または全地球測位システム、特にランドマークに基づく測位および/またはナビゲーションの用途が挙げられる。さらに、家庭用途および/または製造技術において用いられるロボット等に対する可能な用途として、屋内測位システムも挙げられる。本発明に係る装置は一般的に、港湾または危険区域における船舶の誘導および離着陸時の航空機の誘導等、さまざまな用途に使用可能である。ここで、固定された既知の能動ターゲットを用いて、精密な誘導を行うようにしてもよい。以上は、採鉱車両等、危険ではあるものの明確に定められた経路を走行する車両にも使用可能である。
したがって、本発明に係る装置はまず、携帯電話、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、ラップトップ、スマートフォン等の固定式またはモバイル式コンピュータまたは通信用途に使用可能である。本発明に係る装置は、監視および/もしくは記録目的、または特に音声および/もしくはジェスチャ認識および/もしくは視標追跡と組み合わせてモバイル装置を制御する入力装置としてさらに使用可能である。これにより、特に、入力装置とも称するマンマシンインターフェースとして作用する本発明に係る装置は、携帯電話等のモバイル装置を介した他の電子装置または構成要素の制御等、モバイル用途に使用可能である。一例として、本発明に係る少なくとも1つの装置を含むモバイル用途は、テレビ受像機、ゲームコンソール、音楽プレーヤまたは音楽機器等の娯楽装置の制御に使用可能である。
さらに、本発明に係る装置は、一部を上述した通り、モバイル式オーディオ装置、テレビ装置、およびゲーム装置に使用可能である。具体的に、本発明に係る装置は、電子装置、娯楽装置等のコントローラまたは制御装置として使用可能である。
さらに、本発明に係る装置は、セキュリティまたは監視用途に使用可能である。これにより、一例として、本発明に係る少なくとも1つの装置は、物体が所定区域の内側または外側となった場合に信号を発する1つまたは複数のデジタルおよび/またはアナログ電子機器と組み合わせることができる(たとえば、銀行または博物館における監視用途)。具体的に、本発明に係る装置は、光暗号化に使用可能である。本発明に係る少なくとも1つの装置を用いた検出は、他の検出装置と組み合わせることによって、IR、X線、UV−VIS、レーダ、または超音波検出器等による波長を補完可能である。
さらに、本発明に係る装置は、ビデオおよびビデオカメラ用途等のカメラ用途に適用可能であり都合が良い。したがって、本発明に係る装置、具体的には検出装置を用いることにより、モーションキャプチャおよび3Dムービー記録を行うようにしてもよい。ここで、本発明に係る装置は一般的に、従来の光学装置に対して多くの利点がある。このように、本発明に係る装置が光学部品に関して必要とする複雑性は、一般的に低くなる。これにより、一例として、本発明に係る装置は、たとえばレンズを1つだけ有することにより、従来の光学装置と比較してレンズの数を減らすことができる。複雑性の低減によって、モバイル用途等、非常にコンパクトな装置が可能となる。高品質な2つ以上のレンズを有する従来の光学系は通常、大きなビームスプリッタが一般的に必要であること等により、大型である。モーションキャプチャ用の本発明に係る装置の可能な用途の別の利点として、シーンを網羅するための複数のカメラの簡単な組み合わせが挙げられる。これにより、絶対的な3D情報が得られるためである。また、これによって、2つ以上の3Dカメラにより記録されたシーンの結合が簡単になる場合がある。さらに、本発明に係る装置は一般的に、オートフォーカスカメラ等のフォーカス/オートフォーカス装置に使用可能である。さらに、本発明に係る装置は、光学顕微鏡法、特に共焦点顕微鏡法にも使用可能である。
さらに、本発明に係る装置は一般的に、自動車技術および輸送技術の技術分野において適用可能である。さらに、本発明に係る装置は、本発明に係る検出器を用いて得られた位置情報の1次および2次時間導関数の解析等によって、速度および/または加速度の測定にも使用可能である。この特徴は一般的に、自動車技術、運送技術、または総合交通技術において適用可能であってもよい。また、他の技術分野における用途も実現可能である。
さらに、本発明に係る装置は、マシンビジョンの分野において適用可能である。これにより、たとえばロボットの自律走行および/または作業用の制御ユニットとして、検出装置等、本発明に係る装置のうちの1つまたは複数を使用可能である。移動ロボットとの組み合わせにより、本発明に係る装置は、自律移動および/または部品の故障の自律検出を可能とする。また、本発明に係る装置は、ロボット、製造部品、および生物間の衝突、ならびにこれらに限定されない衝突を含む事故の回避等を目的として、製造および安全監視に使用可能である。ロボット工学においては、人間とロボットとの安全かつ直接的な相互作用が問題となる場合が多い。ロボットは、認識されていないと、人間に重傷を負わせる場合があるためである。本発明に係る装置は、ロボットが物体および人間を良好かつ高速に位置決めして、安全な相互作用を可能とするのに役立ち得る。本発明に係る装置の具体的な利点として、信号干渉の可能性が低いことが挙げられる。したがって、信号干渉の危険性なく、複数のセンサが同じ環境で同時に作業可能である。これにより、本発明に係る装置は一般的に、自動車、採鉱、製鋼等、およびこれらに限定されない高度に自動化された製造環境において有用となり得る。また、本発明に係る装置は、たとえば品質管理等を目的とした2D撮像、レーダ、超音波、IR等の他のセンサとの組み合わせとして、製造上の品質管理にも使用可能である。さらに、本発明に係る装置は、タンク、サイロ等の充填レベルの監視に使用可能である。
合成例
本発明の背景において、特にp型半導体として色素太陽電池に使用できるさまざまな化合物の合成については、一例として国際公開第2012/110924号明細書に記載されており、その内容を本明細書中に援用する。
概して、本発明の背景においては、以下の実施形態が好適と見なされる。
実施形態1:少なくとも1つの物体の方位を決定する検出装置であって、
少なくとも2つのビーコンデバイスであり、物体への取り付け、物体による保持、および物体への組み込みのうちの少なくとも1つが行われるように構成され、それぞれが光線を検出器へと案内するように構成され、物体の座標系において所定の座標を有する、ビーコンデバイスと、
ビーコンデバイスから進んでくる光線を検出するように構成された少なくとも1つの検出器と、
少なくとも1つの評価装置であり、検出器の座標系においてビーコンデバイスそれぞれの縦方向座標を決定するように構成され、ビーコンデバイスの縦方向座標を用いることにより、検出器の座標系において物体の方位を決定するようにさらに構成された、評価装置と、
を備えた、検出装置。
実施形態2:評価装置が、検出器の座標系において、物体の少なくとも1つの点の絶対位置を決定するようにさらに構成された、実施形態1に係る検出装置。
実施形態3:少なくとも3つのビーコンデバイスを備えた、実施形態1または2に記載の検出装置。
実施形態4:検出器が、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つの横方向座標を決定するようにさらに構成され、評価装置が、上記少なくとも1つの横方向座標をさらに用いることにより、上記座標系において物体の方位を決定するようにさらに構成された、実施形態1〜3のうちの1つに記載の検出装置。
実施形態5:ビーコンデバイスがそれぞれ、光を放出するように構成された少なくとも1つの照射光源を有する自己放出ビーコンデバイス、光を反射するように構成された少なくとも1つの反射器を有する受動ビーコンデバイス、から成る群から独立して選択される、実施形態1〜4のうちの1つに記載の検出装置。
実施形態6:ビーコンデバイスが、該ビーコンデバイスから検出器へと進む光線が互いに識別可能となるように構成された、実施形態1〜5のうちの1つに記載の検出装置。
実施形態7:光線が、スペクトル特性、色、変調周波数、変調振幅、パルス幅、デューティサイクル、位相、から成る群から選択される少なくとも1つの特性に関して互いに識別可能である、実施形態6に記載の検出装置。
実施形態8:検出装置が、ビーコンデバイスを起点とする光線を識別するとともに、各光線をそれぞれのビーコンデバイスに割り当てるように構成された、実施形態6または7に記載の検出装置。
実施形態9:評価装置が、少なくとも2つの方位角を提供することにより、物体の方位を決定するように構成された、実施形態1〜8のうちの1つに記載の検出装置。
実施形態10:評価装置が、少なくとも3つの方位角を提供することにより、物体の方位を決定するように構成された、実施形態9に記載の検出装置。
実施形態11:評価装置が、ヨー角(Ψ)とピッチ角(Θ)、ヨー角(Ψ)とピッチ角(Θ)とロール角(Φ)、オイラー角、から成る群から選択される少なくとも1つの角度組み合わせを提供することにより、物体の方位を決定するように構成された、実施形態9または10に記載の検出装置。
実施形態12:検出器が、
少なくとも1つの縦方向光学センサであって、少なくとも1つのセンサ領域を有し、光線によるセンサ領域の照射に応じて縦方向センサ信号を生成するように設計され、縦方向センサ信号が、照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、センサ領域における光線のビーム断面によって決まる、縦方向光学センサを備え、
評価装置が、縦方向センサ信号を評価することにより、ビーコンデバイスの縦方向座標を決定するように設計された、実施形態1〜11のうちの1つに記載の検出装置。
実施形態13:縦方向光学センサが、透明な光学センサである、実施形態12に記載の検出装置。
実施形態14:縦方向光学センサが、少なくとも1つの色素増感太陽電池を備えた、実施形態12または13に記載の検出装置。
実施形態15:縦方向光学センサが、少なくとも1つの第1の電極と、少なくとも1つのn半導体金属酸化物と、少なくとも1つの色素と、少なくとも1つのp半導体有機材料、好ましくは固体p半導体有機材料と、少なくとも1つの第2の電極とを備えた、実施形態12〜14のいずれかに記載の検出装置。
実施形態16:第1の電極および第2の電極の両者が透明である、実施形態15に記載の検出装置。
実施形態17:評価装置が、照射の形状と検出器に対する各ビーコンデバイスの相対位置との間の少なくとも1つの既定関係により、ビーコンデバイスの縦方向座標を決定するように設計された、実施形態12〜16のいずれかに記載の検出装置。
実施形態18:検出器が、複数の縦方向光学センサを有し、該縦方向光学センサが、積み重ねられた、実施形態12〜17のいずれかに記載の検出装置。
実施形態19:縦方向光学センサが、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つから検出器へと進む光線がすべての縦方向光学センサを照射するように配置され、各縦方向光学センサにより少なくとも1つの縦方向センサ信号が生成され、評価装置が、縦方向センサ信号を正規化するとともに、光線の強度から独立して、各ビーコンデバイスの縦方向座標を生成するように構成された、実施形態18に記載の検出装置。
実施形態20:評価装置が、少なくとも1つの縦方向センサ信号から、各光線の直径を決定することにより、各ビーコンデバイスの縦方向座標を決定するように構成された、実施形態12〜19のいずれかに記載の検出装置。
実施形態21:評価装置が、光線の直径を光線の既知のビーム特性と比較することにより、縦方向座標を決定するように構成された、実施形態20に記載の検出装置。
実施形態22:縦方向光学センサが、照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、照射の変調の変調周波数によって縦方向センサ信号が決まるようにさらに設計された、実施形態12〜21のいずれかに記載の検出装置。
実施形態23:検出器が、
少なくとも1つの横方向光学センサであって、該検出器の光軸に垂直な少なくとも1つの次元の位置である光線の横方向位置を決定するように構成され、横方向センサ信号を生成するように構成された、横方向光学センサをさらに備え、
評価装置が、横方向センサ信号を評価することにより、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つの横方向座標を決定するように設計された、実施形態12〜22のいずれかに記載の検出装置。
実施形態24:横方向光学センサが、少なくとも1つの第1の電極、少なくとも1つの第2の電極、および少なくとも1つの光起電材料を有する光検出器であり、光起電材料が、第1の電極と第2の電極との間に埋め込まれ、該光起電材料の光照射に応答して電荷を生成するように構成されており、第2の電極が、少なくとも2つの部分電極を有する分割電極であり、横方向光学センサがセンサ領域を有し、少なくとも1つの横方向センサ信号が、センサ領域における光線の位置を示す、実施形態23に記載の検出装置。
実施形態25:部分電極を流れる電流が、センサ領域における光線の位置によって決まり、横方向光学センサが、部分電極を流れる電流に従って、横方向センサ信号を生成するように構成された、実施形態24に記載の検出装置。
実施形態26:部分電極を流れる電流の少なくとも1つの比率から横方向座標を導出するように構成された、実施形態25に記載の検出装置。
実施形態27:光検出器が、色素増感太陽電池である、実施形態24〜26のいずれかに記載の検出装置。
実施形態28:第1の電極の少なくとも一部が、少なくとも1つの透明な導電性酸化物で構成され、第2の電極の少なくとも一部が、導電性ポリマー、好ましくは透明な導電性ポリマーで構成された、実施形態24〜27のいずれかに記載の検出装置。
実施形態29:横方向光学センサが、透明な光学センサである、実施形態24〜28のいずれかに記載の検出装置。
実施形態30:横方向光学センサおよび縦方向光学センサが、光軸に沿って進む光線が該横方向光学センサおよび該縦方向光学センサの両者に衝突するように、光軸に沿って積み重ねられた、実施形態24〜29のいずれかに記載の検出装置。
実施形態31:少なくとも1つの照射光源をさらに備えた、実施形態1〜30のいずれかに記載の検出装置。
実施形態32:評価装置が、縦方向座標のうちの少なくとも1つを時間の関数として監視するとともに、該少なくとも1つの縦方向座標の少なくとも1つの回帰関数を決定するように構成された、実施形態1〜31のいずれか1つに記載の検出装置。
実施形態33:検出器が、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つの横方向座標を決定するようにさらに構成され、評価装置が、該横方向座標を時間の関数として監視するとともに、該少なくとも1つの横方向座標の少なくとも1つの回帰関数を決定するようにさらに構成された、実施形態1〜32に記載の検出装置。
実施形態34:上記少なくとも1つの縦方向座標の少なくとも1つの回帰関数が、ビーコンデバイスのうちの少なくとも2つの間の既知または決定可能な距離を考慮することに基づく、実施形態32または33に記載の検出装置。
実施形態35:上記少なくとも1つの横方向座標の少なくとも1つの回帰関数が、ビーコンデバイスのうちの少なくとも2つの間の既知または決定可能な距離を考慮することに基づく、実施形態33または34に記載の検出装置。
実施形態36:物体への取り付けまたは物体への組み込みのうちの一方または両方が可能な少なくとも1つの運動センサをさらに備えた、実施形態1〜35のいずれか1つに記載の検出装置。
実施形態37:運動センサが、少なくとも1つの信号を検出器または評価装置のうちの一方または両方に送信するように構成された、実施形態36に記載の検出装置。
実施形態38:運動センサが、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つへの接続および/または組み込み等、ビーコンデバイスのうちの少なくとも1つに結合された、実施形態37に記載の検出装置。
実施形態39:運動センサが結合されたビーコンデバイスが、光線を変調することによって、運動センサの信号を該光線中に符号化するように構成された、実施形態38に記載の検出装置。
実施形態40:評価装置が、運動センサの少なくとも1つの信号を考慮することにより、物体の方位を決定するように構成された、実施形態36〜39のいずれか1つに記載の検出装置。
実施形態41(32):実施形態1〜40のうちの1つに記載の少なくとも1つの検出装置を備え、少なくとも1つの物体をさらに備え、ビーコンデバイスが、物体への取り付け、物体による保持、または物体への組み込みのうちの1つが行われたものである、検出システム。
実施形態42(33):物体が、剛性物体である、実施形態41(32)に記載の検出システム。
実施形態43(34):物体が、好ましくはラケット、クラブ、バット、から成る群から選択される物品であるスポーツ用品、衣類、帽子、靴、具体的にはレーザポインタまたはテレビリモコンであるポインタ、から成る群から選択される、実施形態41(32)または42(33)に記載の検出システム。
実施形態44(35):上記少なくとも1つの検出器が、物品に取り付けられた、実施形態41(32)〜43(34)のいずれか1つに記載の検出システム。
実施形態45(36):ユーザと機械との間で少なくとも1つの情報を交換するマンマシンインターフェースであって、実施形態1〜44のいずれかに記載の少なくとも1つの検出装置を備え、ビーコンデバイスが、ユーザへの直接的または間接的な取り付けおよびユーザによる保持のうちの少なくとも1つが行われるように構成され、該マンマシンインターフェースが、検出装置によってユーザの方位を決定するように設計され、上記方位に少なくとも1つの情報を割り当てるように設計された、マンマシンインターフェース。
実施形態46(37):少なくとも1つの娯楽機能を実行する娯楽装置であって、実施形態45(36)に記載の少なくとも1つのマンマシンインターフェースを備え、該マンマシンインターフェースによって、プレーヤが少なくとも1つの情報を入力できるように設計され、該情報に従って娯楽機能を変更するように設計された、娯楽装置。
実施形態47(38):少なくとも1つの可動物体の方位を追跡する追跡システムであって、実施形態1〜46のいずれかに記載の少なくとも1つの検出装置を備え、少なくとも1つの追跡制御装置をさらに備え、該追跡制御装置が、特定の時点における物体の一連の方位を追跡するように構成された、追跡システム。
実施形態48(39):少なくとも1つの物体の方位を決定する方法であって、
少なくとも1つの放出ステップであり、少なくとも2つのビーコンデバイスが使用され、該ビーコンデバイスが、物体への取り付け、物体による保持、および物体への組み込みのうちの少なくとも1つが行われたものであり、ビーコンデバイスがそれぞれ、光線を検出器へと案内し、ビーコンデバイスが、物体の座標系において所定の座標を有する、ステップと、
少なくとも1つの検出ステップであり、ビーコンデバイスから検出器へと進む光線が、該検出器により検出される、ステップと、
少なくとも1つの評価ステップであり、検出器の座標系においてビーコンデバイスそれぞれの縦方向座標が決定され、ビーコンデバイスの縦方向座標を用いることにより、検出器の座標系において物体の方位が決定される、ステップと、
を含む、方法。
実施形態49(40):実施形態1〜48のいずれかに記載の検出装置の使用であって、交通技術における方位測定、娯楽用途、セキュリティ用途、マンマシンインターフェース用途、追跡用途、測位システム、から成る群から選択される使用目的での使用。
本発明の任意選択としての別の詳細および特徴については、従属請求項と併せて後述する好ましい例示的な実施形態の説明から明らかである。この背景において、これら具体的な特徴は、単独で実装されるようになっていてもよいし、いくつか組み合わせて実装されるようになっていてもよい。本発明は、これらの例示的な実施形態に限定されない。図中、これらの例示的な実施形態は、模式的に示している。個々の図中の同じ符号は、同一の要素、機能が同一の要素、または機能に関して互いに対応する要素を表す。
本発明に係る、検出装置、検出システム、追跡装置、およびマンマシンインターフェースの例示的な一実施形態を示した図である。 本発明の検出装置において使用可能な横方向検出器の一実施形態を示した図である。 本発明の検出装置において使用可能な横方向検出器の一実施形態を示した図である。 横方向センサ信号の生成および物体の横方向位置に関する情報の導出の原理を示した図である。 横方向センサ信号の生成および物体の横方向位置に関する情報の導出の原理を示した図である。 横方向センサ信号の生成および物体の横方向位置に関する情報の導出の原理を示した図である。 横方向センサ信号の生成および物体の横方向位置に関する情報の導出の原理を示した図である。 本発明に係る検出装置において使用可能な縦方向光学センサの一実施形態を示した図である。 本発明に係る検出装置において使用可能な縦方向光学センサの一実施形態を示した図である。 本発明に係る検出装置において使用可能な縦方向光学センサの一実施形態を示した図である。 縦方向センサ信号の生成および物体の縦方向位置に関する情報の導出の原理を示した図である。 縦方向センサ信号の生成および物体の縦方向位置に関する情報の導出の原理を示した図である。 縦方向センサ信号の生成および物体の縦方向位置に関する情報の導出の原理を示した図である。 縦方向センサ信号の生成および物体の縦方向位置に関する情報の導出の原理を示した図である。 縦方向センサ信号の生成および物体の縦方向位置に関する情報の導出の原理を示した図である。 本発明に係る、検出装置、検出システム、追跡装置、マンマシンインターフェース、および娯楽装置の模式的な一実施形態を示した図である。 本発明に係る、検出装置、検出システム、追跡装置、マンマシンインターフェース、および娯楽装置を用いたビーコンデバイスの縦方向座標の差の測定を示した例示的かつ模式的な図である。 3次元物体の方位を決定する座標変換の例示的な一実施形態の方法ステップを示した図である。 3次元物体の方位を決定する座標変換の例示的な一実施形態の方法ステップを示した図である。 3次元物体の方位を決定する座標変換の例示的な一実施形態の方法ステップを示した図である。 3次元物体の方位を決定する座標変換の例示的な一実施形態の方法ステップを示した図である。 直線状物体の方位を決定する座標変換の例示的な一実施形態を示した図である。 3次元物体の方位を決定するビーコンデバイスの座標差の使用を示す例示的な一実施形態を示した図である。 検出器が物品に取り付けられた検出システムの例示的な一実施形態を示した図である。
図1は、本発明に係る、少なくとも1つの物体112の方位を決定する検出装置111の構成要素である検出器110の例示的な一実施形態を極めて模式的に示した図である。検出装置111は、少なくとも1つの物体112の方位を決定する以外に、物体112の位置を決定するようにさらに構成されていてもよい。
検出装置111は、検出器110のほか、評価装置142と、物体112への取り付けおよび/または組み込みがなされた複数のビーコンデバイス204とを備える。評価装置142は、検出器110への全部もしくは一部の組み込みならびに/または別個の装置としての全部または一部の設計が可能である。この例示的な実施形態において、物体112は、スポーツ用品デバイスとして設計されていてもよく、ユーザ(図示せず)が保持および/または取り扱い可能な制御要素113を構成していてもよい。
したがって、図1は、検出装置111のほか、ビーコンデバイス204の取り付けおよび/または組み込みがなされた少なくとも1つの物体112をさらに備えた検出システム115の一実施形態をさらに示している。さらに、より詳しく以下に説明する通り、物体112、具体的には制御要素113は、ユーザによる取り扱いによって、少なくとも1つの情報を機械202、具値的にはデータ処理装置154に送信するようになっていてもよいため、図1は、本発明に係る、マンマシンインターフェース196の模式的な一実施形態も示している。たとえば、マンマシンインターフェース196は、コンピュータゲームおよびゲームに適応したデータ処理装置154への制御コマンドの送信に使用可能であるため、データ処理装置154は、マンマシンインターフェース196と併せて、娯楽装置198の一事例を構成していてもよい。
さらに、データ処理装置154は、検出装置111と併せて、物体112の方位を追跡するように構成されていてもよい。したがって、データ処理装置は、追跡制御装置201として作用するようになっていてもよく、このため、データ処理装置154、検出装置111、および追跡制御装置201は、本発明に係る追跡システム199の例示的な一実施形態を構成していてもよい。
検出器110は、複数の光学センサ114を備え、これらはすべて、特定の実施形態において、検出器の光軸116に沿って積み重ねられている。具体的に、光軸116は、光学センサ114の構成の対称軸および/または回転軸であってもよい。光学センサ114は、検出器110のハウジング118の内部に配置されていてもよい。さらに、好ましくは1つまたは複数のレンズ122を備えた1つまたは複数の光学系等、少なくとも1つの伝達装置120が備わっていてもよい。また、好ましくは光軸116に対して同心円状に配置されたハウジング118の開口124によって、検出器110の視野方向126が規定されているのが好ましい。また、光軸116に平行または逆平行な方向が縦方向と規定される一方、光軸116に垂直な方向が横方向と規定された座標系128が規定されていてもよい。座標系128においては、図1に記号で示すように、縦方向がzで、横方向がxおよびyでそれぞれ表される。また、他の種類の座標系128も実現可能である。
光学センサ114は、任意選択として、少なくとも1つの横方向光学センサ130と、本実施形態においては、複数の縦方向光学センサ132とを備えていてもよい。縦方向光学センサ132は、縦方向光学センサスタック134を構成する。図1の実施形態においては、5つの縦方向センサ132を示している。ただし、縦方向光学センサ132の数が異なる実施形態も実現可能であることに留意するものとする。
縦方向光学センサ132は、好ましくはビーコンデバイス204から検出器110まで進む光線138に対して透明なセンサ領域136を備える。横方向光学センサ130は、任意選択として、方向xおよび/または方向y等、1つまたは複数の横方向において光線138の横方向位置を決定するように構成されていてもよい。ここでは、1つのみの横方向における横方向位置が決定される実施形態、1つの同じ横方向光学センサ130によって2つ以上の横方向における横方向位置が決定される実施形態、第1の横方向光学センサによって第1の横方向における横方向位置が決定され、および少なくとも1つの別の横方向光学センサによって少なくとも1つの別の横方向における少なくとも1つの別の横方向位置が決定される実施形態も実現可能である。
上記少なくとも1つの任意選択としての横方向光学センサ130は、少なくとも1つの横方向センサ信号を生成するように構成されていてもよい。この横方向センサ信号は、1つまたは複数の横方向信号線140によって、検出装置111の少なくとも1つの評価装置142に送信されるようになっていてもよいが、これについては、より詳しく以下に説明する。
縦方向光学センサ132はそれぞれ、少なくとも1つのセンサ領域136を備える。縦方向光学センサスタック134の最後の縦方向光学センサ144すなわちスタック134の物体112から最も遠い側の縦方向光学センサ132を除いて、縦方向光学センサ132のうちの1つ、2つ以上、またはすべてが透明であるのが好ましい。この最後の縦方向光学センサ144は、全部または一部が不透明であってもよい。
縦方向光学センサ132はそれぞれ、光線138による各センサ領域136の照射に応じて少なくとも1つの縦方向センサ信号を生成するように設計されていてもよい。より詳しく以下に概説する通り、縦方向センサ信号は、照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、各センサ領域136における光線138のビーム断面に依存していてもよい。縦方向センサ信号は、1つまたは複数の縦方向信号線146を介して、評価装置142に送信されるようになっていてもよい。
検出装置111および検出システム115は、2つまたは3つ以上のビーコンデバイス204を備え、本実施形態においては、物体112への取り付けおよび/または組み込みがなされている。本実施形態および他の実施形態においては、ビーコンデバイスが物体112の代表位置に配置されることにより、ビーコンデバイス204の位置が、物体112の少なくとも1つの方位を決定するための代表的な尺度となるのが好ましい。このため、一般的に、3つ以上のビーコンデバイスが存在する場合、ビーコンデバイス204は、1本の直線で相互接続されることのないように位置決めされているのが好ましい。このように、ビーコンデバイス204は、平面状に広がっていてもよい。また、ビーコンデバイス204のうちの少なくとも2つまたは少なくとも3つが、検出器110に対向する物体の表面上に配置されているのが好ましい。4つ以上のビーコンデバイス204が設けられている場合は、少なくとも2つまたは少なくとも3つのビーコンデバイス204を物体112の各主表面上に位置決めすること等により、ビーコンデバイス204が物体112の両面に位置決めされているのがより好ましい。一例として、制御要素113として作用可能な物体112は、ラケットとして成形されていてもよく、少なくとも2つまたは少なくとも3つのビーコンデバイス204がラケットの各表面上に配置されることにより、検出器110に対向するどちらかの表面によって、物体112の方位が決定されるようになっていてもよい。
より詳しく以下に概説する通り、評価装置142は、上記少なくとも1つの横方向センサ信号を評価することによって、ビーコンデバイス204のうちの1つまたは複数の少なくとも1つの横方向位置に関する少なくとも1つの情報を生成するように設計されていてもよい。
評価装置142は、縦方向センサ信号の評価等によって、ビーコンデバイス204の縦方向位置に関する少なくとも1つの情報を生成するようにさらに設計されている。この目的のため、評価装置142は、横方向評価ユニット148(「xy」で示す)および縦方向評価ユニット150(「z」で示す)として記号で示す1つもしくは複数の電子装置ならびに/または1つもしくは複数のソフトウェアコンポーネントを備えることによって、縦方向センサ信号を評価するようにしてもよい。これらの評価ユニット148、150により導出された結果を組み合わせることによって、たとえばビーコンデバイス204ごとに、位置情報152、好ましくは3次元位置情報(「x,y,z」で示す)が生成されるようになっていてもよい。これらの座標を用いて、より詳しく以下に概説する通り、物体112の回転が決定されるようになっていてもよい。
あるいは、上記概説またはより詳しく以下に概説する通り、縦方向評価ユニット150のみが存在していてもよく、検出器110は、上記少なくとも1つの縦方向光学センサ132のみを備えていてもよい。また、ビーコンデバイス204のz座標および/またはこれら縦方向座標の差Δzを決定することによって、物体112の回転が決定されるようになっていてもよい。
評価装置142は、検出器110への全部もしくは一部の組み込みならびに/または全部もしくは一部がデータ処理装置154の一部であることならびに/または1つもしくは複数のデータ処理装置154を備えることが可能である。評価装置142は、ハウジング118への全部もしくは一部の組み込みならびに/または光学センサ114に対して無線または有線で電気的に接続された別個の装置としての全部もしくは一部の具現化が可能である。評価装置142は、1つもしくは複数の測定ユニット(図1には示さず)ならびに/または1つもしくは複数の変換ユニット156等、1つもしくは複数の電子ハードウェアコンポーネントならびに/または1つもしくは複数のソフトウェアコンポーネント等の1つまたは複数の付加的な構成要素をさらに備えていてもよい。図1には、少なくとも2つの横方向センサ信号を共通信号または共通情報に変換するように構成可能な任意選択としての1つの変換ユニット156を記号で示している。
以下、横方向光学センサ130および少なくとも1つの縦方向光学センサ132の実施形態を開示する。ただし、他の実施形態も実現可能であることに留意するものとする。このため、以下に開示する実施形態において、光学センサ114はすべて、固体色素増感太陽電池(sDSC)として設計されている。ただし、他の実施形態も実現可能であることに留意するものとする。
さらに、上記概説の通り、本発明の本実施形態またはその他任意の実施形態において、検出装置111は、複数の光線138が同時に検出された場合であっても、センサ信号を生成している光線138の起点を検出器110が決定できるように構成されていてもよい。この目的のため、光線138は、検出器110および/または評価装置142により識別可能な少なくとも1つの特性に関して異なっていてもよい。まず、光線138は、パルス方式の使用等によって、断続的に検出器110へと送信されるようになっていてもよく、ビーコンデバイス204は、パルス周波数、パルス幅、またはデューティサイクルのうちの1つまたは複数等に関して、異なるパルス方式を有していてもよい。この追加または代替として、ビーコンデバイス204はそれぞれ、特徴的かつ一意の変調周波数fで変調されるようになっていてもよいが、これについては、縦方向光学センサ132および任意選択としての横方向光学センサ130の各検出器信号もこれら特徴的な変調周波数を示すように選定可能である。したがって、1つもしくは複数の適当な電子フィルタまたはその他任意のフィルタリング手段を用いることにより、センサ信号が分離され、各光線138とこれらの光線138を検出器110へと送信する各ビーコンデバイス204とに割り当てられるようになっていてもよい。この少なくとも1つの任意選択としての電子フィルタは、全部または一部が検出器110の一部および/または評価装置142の一部であってもよい。図1において、特徴的な変調周波数でのビーコンデバイス204の変調は、f1、f2、およびf3という記号で示している。変調および適当なフィルタリングによる光線138の起点の分離の追加または代替として、異なるスペクトル特性を有する光線138のビーコンデバイス204による放出等により、スペクトル分離が実現可能であってもよい。検出器110は、光線138をそれぞれのスペクトル特性で分離するように構成された1つもしくは複数の光学フィルタリング要素ならびに/または1つもしくは複数の波長感応要素を有することによって、光線の起点を分離するとともに、各光線138を送信する各ビーコンデバイス204を識別するようにしてもよい。
上記概説の通り、図1に示す検出装置111または本発明に係るその他任意の検出装置111等、検出装置111による物体112の方位の決定の精度をさらに高めるため、具体的には評価装置142によって、統計的手段が適用されるようになっていてもよい。これにより、一例としては、ビーコンデバイス204のうちの1つまたは複数の少なくとも1つの縦方向座標および/または少なくとも1つの横方向座標の1つまたは複数の回帰関数の生成によって、統計的手段によりノイズが抑えられるようになっていてもよい。
さらに、ビーコンデバイス204のうちの2つ以上の間の既知の距離等、1つまたは複数の境界条件を使用するようにしてもよい。したがって、具体的には剛性物体112の場合、物体112の方位が変化したとしても、ビーコンデバイスのうちの2つ以上の間の距離dは一定を維持可能である。このビーコンデバイス204の特性は、回帰関数の計算において使用するようにしてもよい。これにより、ビーコンデバイス204のうちの第1のビーコンデバイスおよび第2のビーコンデバイス204について、たとえば線形回帰、非線形回帰、最小二乗回帰、具体的には最小二乗を最尤推定量として用いる最小二乗回帰、M推定値、L推定値、またはR推定値等の局所推定値を用いた方法、3次スプライン、内挿または外挿技術、具体的には3次スプライン、双3次スプライン、または双3次補間等の多項式または有理関数内挿または外挿技術、カルマンフィルタ等の線形または非線形推定技術のうちの1つまたは複数の使用により、各ビーコンデバイス204の1つまたは複数の座標の時間の関数としての監視(すなわち、1つまたは複数の一連の座標の測定値ごとの測定時間の関数としての該一連の座標の記録)およびその回帰関数の計算によって、回帰関数R1およびR2が計算されるようになっていてもよい。回帰関数の計算は、回帰関数間の距離Abs(R1−R2)が常に一定であるという境界条件すなわちAbs(R1−R2)=Dを用いて行われるようになっていてもよい。
さらに、上述の通り、検出装置111の測定の精度は、1つまたは複数の付加的なセンサを用いることによって、さらに高くすることができる。したがって、図1に示すとともに、本発明の他の実施形態に対して大略適用され得るように、検出装置111は、1つまたは複数の運動センサ216をさらに備えていてもよい。一例として、この少なくとも1つの任意選択としての運動センサ216は、物体112への取り付けおよび/または組み込みがなされていてもよい。図1の例示的な実施形態においては、運動センサ216を1つだけ示している。ただし、2つ以上の運動センサ216が設けられていてもよいことに留意するものとする。これにより、一例として、ビーコンデバイス204はそれぞれ、1つもしくは複数の運動センサ216を備えることおよび/または1つもしくは複数の運動センサ216への接続が可能である。
上記少なくとも1つの任意選択としての運動センサ216は、1つまたは複数の信号を検出器110および/または評価装置142に送信するように構成されていてもよい。これにより、位置、傾斜、振動、加速度等の運動パラメータのうちの1つまたは複数に関する1つまたは複数の情報等、少なくとも1つの物体112の運動に関する1つまたは複数の情報が送信されるようになっていてもよい。送信を目的として、少なくとも1つの運動センサ216は、1つまたは複数のデータ送信装置を備えていてもよい。
上記の追加または代替として、上記少なくとも1つの運動センサ216は、全部または一部がビーコンデバイス204のうちの1つもしくは複数へ組み込まれていてもよく、ならびに/または接続されていてもよい。したがって、各ビーコンデバイス204は、データ送信タスクの全部または一部を引き受けるようにしてもよい。一例として、各ビーコンデバイス204により放出または反射された光線138は、変調によって、検出器110および/または評価装置142に送信する情報が符号化されるようになっていてもよい。検出器110および/または評価装置142は、光線138の変調において符号化された情報を復調および/または復号化する1つまたは複数の装置を備えていてもよい。
したがって、上記少なくとも1つの運動センサ216等の少なくとも1つの付加的なセンサは、データ処理、具体的には少なくとも1つの物体112の方位の決定時に考慮可能な別の情報を上記少なくとも1つの評価装置142に提供するようにしてもよい。このように、別の情報を提供することによって、検出器110を用いて決定した物体112の方位と運動センサ216を用いて決定した物体112の方位との比較等により、測定の冗長性を利用するようにしてもよい。この追加または代替として、上記別の情報は、評価装置142が行う計算に組み込まれるようになっていてもよい。一般的には、少なくとも1つの付加的なセンサを用いることによって、検出装置111の精度を高めることができる。さらに、検出装置111は、具体的には検出器110による2つ以上のビーコンデバイス204の検出に失敗した状況において、信頼性がより高くなるようにしてもよい。このため、検出器110とビーコンデバイス204との間に不透明な物体が配置された場合等、ビーコンデバイス204を検出器110によって検出できない場合は、付加的なセンサを用いてビーコンデバイス204の位置を検出または推定するようにしてもよい。
図2Aおよび図2Bには、任意選択としての横方向光学センサ130の可能な一実施形態を異なる視点で示している。ここで、図2Aは、横方向光学センサ130の層構成の上面図であり、図2Bは、模式的な構成の層構成の部分断面図である。層構成の別の実施形態については、上記開示を参照可能である。
横方向光学センサ130は、ガラスおよび/または透明プラスチック材料で構成された基板等、透明な基板158を備える。上記構成は、第1の電極160、光遮断層162、少なくとも1つの色素166で増感した少なくとも1つのn半導体金属酸化物164、少なくとも1つのp半導体有機材料168、および少なくとも1つの第2の電極170をさらに備える。これらの要素は、図2Bに示す。また、上記構成は、図2Bには示していないが図2Aの上面図には記号で示した、横方向光学センサ130のセンサ領域136を被覆可能な少なくとも1つの被包172をさらに備えていてもよい。
例示的な一実施形態として、基板158はガラスで構成されていてもよく、第1の電極160は全部または一部がフッ素ドープ酸化スズ(FTO)で構成されていてもよく、遮断層162は高密度の二酸化チタン(TiO)で構成されていてもよく、n半導体金属酸化物164は非多孔質の二酸化チタンで構成されていてもよく、p半導体有機材料168はスピロMeOTADで構成されていてもよく、第2の電極170はPEDOT:PSSを含んでいてもよい。さらには、たとえば国際公開第2012/110924号明細書に開示の色素ID504を使用するようにしてもよい。また、他の実施形態も実現可能である。
図2Aおよび図2Bに示すように、第1の電極160は、単一の電極コンタクト174で接触可能な大面積の電極であってもよい。図2Aの上面図に示すように、第1の電極160の電極コンタクト174は、横方向光学センサ130の隅部に配置されていてもよい。2つ以上の電極コンタクト174を設けて冗長性をもたらすようにしてもよく、第1の電極160上の抵抗損をなくすことにより、第1の電極160の共通信号を生成するようにしてもよい。
これに対して、第2の電極170は、少なくとも2つの部分電極176を備える。図2Aの上面図に見られるように、第2の電極170は、導体線182を介して、x方向用の少なくとも2つの部分電極178およびy方向用の少なくとも2つの部分電極180を備えていてもよく、これらの部分電極176は、被包172を介して電気的に接触していてもよい。
この特定の実施形態において、部分電極176は、センサ領域136を囲むフレームを構成している。一例としては、矩形、より好ましくは正方形のフレームが形成されていてもよい。評価装置142に実装された電流測定装置等、適当な電流測定装置を用いることにより、部分電極176を流れる電極電流が個別に決定されるようになっていてもよい。たとえば、一連の2つのx部分電極178を流れる電極電流の比較および個々のy部分電極180を流れる電極電流の比較によって、以下の図3A〜図3Dに関して概説する通り、センサ領域136において光線138により生成された光スポット184のxおよびy座標が決定されるようになっていてもよい。
図3A〜図3Dには、物体112ひいては各光線138を放出する各ビーコンデバイス204の位置決めに関する2つの異なる状況を示している。このため、図3Aおよび図3Bは、ビーコンデバイス204および/または物体112が検出器110の光軸116上に配置されているため、光線138が光軸116と平行である状況を示している。ここで、図3Aおよび図3Bは、横方向光学センサ130のセンサ領域136の側面図および上面図をそれぞれ示している。縦方向光学センサ132は、この構成には図示していない。
図3Cおよび図3Dにおいては、ビーコンデバイス204および/または物体112が軸外位置まで横方向にシフトした類似の状態で図3Aおよび図3Bの構成を示している。
図3Aおよび図3Cにおいては、1つまたは複数の光線138の光源としてビーコンデバイス204を図示していることに留意するものとする。より詳しく以下に概説する通り、具体的には図6の実施形態に関して、検出器110は、物体112との接続ならびに/またはその他任意の位置への配置および主光線の放出が可能な1つまたは複数の照射光源を備えていても差し支えなく、ビーコンデバイス204は、主光線を反射することにより、反射および/または拡散による光線138を生成するように構成されていてもよい。
周知の結像方程式によれば、物体112は、横方向光学センサ130のセンサ領域136上への結像によって、該センサ領域136上に物体112の像186が生成され、これを以下では、光スポット184および/または複数の光スポット184と考える。
部分的な図3Bおよび3Dに見られるように、センサ領域136上の光スポット184は、sDSCの層構成中に電荷を生じることによって、いずれの場合にもi〜iで示す電極電流を発生する。ここで、電極電流i、iは、部分電極180をy方向に流れる電極電流を表し、電極電流i、iは、部分電極178をx方向に流れる電極電流を表す。これらの電極電流は、1つまたは複数の適当な電極測定装置によって、同時に測定されるようになっていてもよいし、連続して測定されるようになっていてもよい。これらの電極電流を評価することによって、xおよびy座標が決定されるようになっていてもよい。このため、以下の方程式を使用するようにしてもよい。
Figure 0006440696
ここで、fは、既知のストレッチ係数および/またはオフセットの加算による電流の割合の単純な乗算等、任意の既知の関数であってもよい。したがって、一般的に、電極電流i〜iは、横方向光学センサ130により生成された横方向センサ信号を構成していてもよく、評価装置142は、所定もしくは決定可能な変換アルゴリズムならびに/または既知の関係を用いて横方向センサ信号を変換することにより、少なくとも1つのx座標および/または少なくとも1つのy座標等の横方向位置に関する情報を生成するように構成されていてもよい。
図4A〜図4Cには、縦方向光学センサ132のさまざまな図を示している。ここで、図4Aは、可能な層構成の断面図であり、図4Bおよび図4Cは、可能な縦方向光学センサ132の2つの実施形態の上面図である。また、ここで、図4Cは、最後の縦方向光学センサ144の可能な一実施形態を示しており、図4Bは、縦方向光学センサスタック134のその他の縦方向光学センサ132の可能な実施形態を示している。このため、図4Bの実施形態が透明な縦方向光学センサ132を構成する一方、図4Cの実施形態が不透明な縦方向光学センサ132であってもよい。また、他の実施形態も実現可能である。これにより、代替として、最後の縦方向光学センサ144も透明な縦方向光学センサ132として具現化されていてもよい。
また、図4Aの模式的な断面図に見られるように、縦方向光学センサ132は、有機光検出器、好ましくはsDSCとして具現化されていてもよい。したがって、図2Bの構成と同様に、基板158、第1の電極160、遮断層162、色素166で増感したn半導体金属酸化物164、p半導体有機材料168、および第2の電極170を用いた層構成を使用するようにしてもよい。また、被包172が設けられていてもよい。各層の可能な材料については、上記図2Bを参照可能である。この追加または代替として、他の種類の材料を使用するようにしてもよい。
図2Bにおいては、上面の照射すなわち第2の電極170側からの光線138による照射を記号で示していることに留意するものとする。あるいは、底面の照射すなわち基板158側から該基板158を通る照射を使用するようにしてもよい。同じことが図4Aの構成にも当てはまる。
ただし、図4Aに示すように、縦方向光学センサ132の好ましい方位においては、光線138による照射が底面すなわち透明基板158を通して行われるのが好ましい。これは、FTO等の透明な導電性酸化物の使用等によって、第1の電極160を容易に透明電極として具現化可能であるという事実による。より詳しく以下に概説する通り、第2の電極170は、透明であってもよいし、具体的には最後の縦方向光学センサ144について、不透明であってもよい。
図4Bおよび図4Cには、第2の電極170の異なる構成を示している。ここで、図4Aの断面図に対応する図4Bにおいて、第1の電極160には、一例として図2Bの構成に類似の1つまたは複数の金属パッドを備え得る1つまたは複数の電極コンタクト174が接触していてもよい。これらの電極コンタクト174は、基板158の隅部に配置されていてもよい。また、他の実施形態も実現可能である。
ただし、図4Bの構成の第2の電極170は、透明な導電性ポリマー188の1つまたは複数の層を備えていてもよい。一例としては、図2Aおよび図2Bの構成と同様に、PEDOT:PSSを使用するようにしてもよい。さらに、アルミニウムおよび/または銀等の金属材料で構成可能な1つまたは複数の上面コンタクト190が設けられていてもよい。この上面コンタクト190は、被包172を貫通する1つまたは複数の導体線182を用いることによって、電気的に接触されていてもよい。
図4Bに示す例示的な一実施形態において、上面コンタクト190は、センサ領域136を囲む開閉フレームを構成している。したがって、図2Aおよび図2Bの部分電極176とは対照的に、必要な上面コンタクト190は1つだけである。ただし、図4A〜図4Cの構成に部分電極を設けること等により、縦方向光学センサ132および横方向光学センサ130が1つの単一装置として組み合わされていてもよい。これにより、より詳しく以下に概説するFiP効果のほか、上記少なくとも1つの縦方向光学センサ132によって横方向センサ信号が生成されるようになっていてもよい。このように、横方向および縦方向組み合わせ光学センサが設けられていてもよい。
透明な導電性ポリマー188を用いることによって、第1の電極160および第2の電極170の両者が少なくとも部分的に透明となる縦方向光学センサ132の一実施形態が可能である。同じことが横方向光学センサ130にも当てはまるのが好ましい。ただし、図4Cには、不透明な第2の電極170を用いた縦方向光学センサ132の構成を開示している。これにより、一例として、第2の電極170は、上記少なくとも1つの導電性ポリマー188の代替または追加として、アルミニウムおよび/または銀等の1つまたは複数の金属層を用いて具現化されていてもよい。このため、一例として、導電性ポリマー188は、好ましくはセンサ領域136全体を被覆可能な1つまたは複数の金属層による置き換えまたは補強が可能である。
図5A〜図5Eにおいては、上述のFiP効果と、それを用いたビーコンデバイス204の縦方向座標の決定とを説明する。ここで、図5Aは、図1、図3A、および図3Cの構成と同様に、光軸116に平行な平面における検出器110および検出装置111の一部を示した側面図である。検出器110のうち、縦方向光学センサ132および任意選択としての伝達装置120のみを示している。上記少なくとも1つの任意選択としての横方向光学センサ130については、図示していない。この横方向光学センサ130については、別個の光学センサ114としての具現化ならびに/または縦方向光学センサ132のうちの1つもしくは複数との組み合わせが可能である。
図5Aの構成においては、説明のため、ビーコンデバイス204のうちの1つだけを示している。この場合も、測定は、少なくとも1つのビーコンデバイス204による1つまたは複数の光線138の放出および/または反射によって開始となる。ビーコンデバイス204は、少なくとも1つの照射光源192を備えていてもよい。すなわち、ビーコンデバイス204は、全部または一部が能動ビーコンデバイス204として具現化されていてもよい。この追加または代替として、別個の照射光源192を使用するようにしてもよく、ビーコンデバイス204は、主光線を反射して光線138を生成するように構成された1つまたは複数の反射要素および/または反射表面を備えていてもよい。
光線138自体の特性および/または任意選択としての伝達装置120、好ましくは少なくとも1つのレンズ122のビーム成形特性により、縦方向光学センサ132の領域における光線138のビーム特性は、少なくとも一部が既知である。これにより、図5Aに示すように、1つまたは複数の焦点194が現れるようになっていてもよい。焦点194においては、光線138のビームウェストまたは断面が最小値になるものと仮定してもよい。
図5Bには、図5Aの縦方向光学センサ132のセンサ領域136の上面図にて、該センサ領域136に衝突する光線138によって生成される光スポット184の変化を示している。図から分かる通り、焦点194の近くにおいて、光スポット184の断面が最小値になるものと仮定する。
図5Cには、上述のFiP効果を示す縦方向光学センサ132を用いた場合について、図5Bの光スポット184の5つの断面に関する縦方向光学センサ132の光電流Iを示している。このように、例示的な一実施形態として、図5Bに示すスポット断面に関する5つの異なる光電流Iを通常のDSC装置、好ましくはsDSC装置について示している。光電流Iは、光スポット184の断面の尺度である光スポット184の面積Aの関数として示している。
図5Cに見られるように、光電流Iは、すべての縦方向光学センサ132の照射の総パワーが同じであっても、光スポット184の断面積Aおよび/またはビームウェストに対する大きな依存性等により、光線138の断面によって決まる。したがって、光電流は、光線138のパワーおよび光線138の断面の両者の関数である。
I=f(n,a)
ここで、Iは、少なくとも1つの測定用抵抗の電圧および/またはアンペア等の任意の単位で測定した光電流等、各縦方向光学センサ132が与える光電流を表し、nは、センサ領域136に衝突する光子の総数および/またはセンサ領域136における光線の総パワーを表す。aは、ビームウェスト、ビームの直径もしくは半径、または光スポット184の面積等の任意の単位で与えられる光線138のビーム断面を表す。一例として、ビーム断面は、光スポット184の1/e直径、すなわち、光スポット184の最大強度の1/eの強度を有する最大強度の第1の側の第1の点から同じ強度を有する最大強度の他側の点までの断面距離、により計算されるようになっていてもよい。ビーム断面を定量化する他の選択肢も実現可能である。
図5Cの構成は、本発明に係る検出器110に使用可能な本発明に係る縦方向光学センサ132の光電流であって、上述のFiP効果を示している。これに対して、図5Cのグラフに対応する図5Dのグラフには、図5Aと同じ構成の従来の光学センサの光電流を示している。一例として、この測定には、シリコン光検出器を使用するようにしてもよい。図から分かる通り、これら従来の測定結果において、検出器の光電流または光信号は、ビーム断面Aに無関係である。
したがって、検出器110の縦方向光学センサ132の光電流および/または他の種類の縦方向センサ信号を評価することによって、光線138を特性化するようにしてもよい。光線138の光学的特性は、各ビーコンデバイス204の検出器110からの距離によって決まるため、これらの縦方向センサ信号を評価することにより、光軸116に沿った物体112の位置すなわち縦方向座標またはz位置が決定されるようになっていてもよい。この目的のため、光電流Iと各ビーコンデバイス204の位置との間の1つまたは複数の既知の関係の使用等によって、縦方向光学センサ132の光電流が各ビーコンデバイス204の縦方向位置すなわちz位置に関する少なくとも1つの情報へと変換されるようになっていてもよい。これにより、一例として、焦点194の位置は、センサ信号を評価することにより決定されるようになっていてもよく、z方向の焦点194と各ビーコンデバイス204の位置との間の相関を用いて、上述の情報が生成されるようになっていてもよい。この追加または代替として、縦方向センサ132のセンサ信号の比較により、光線138の拡がりおよび/または狭まりが評価されるようになっていてもよい。一例としては、1つまたは複数のガウスビームパラメータを用いることにより、ガウスの法則による光線138のビーム伝搬等の既知のビーム特性を仮定するようにしてもよい。
さらに、複数の縦方向光学センサ132を用いることによって、単一の縦方向光学センサ132を用いる場合とは対照的に、別の利点が得られる。そこで、上記概説の通り、光線138の総パワーは一般的に、未知であってもよい。縦方向センサ信号は、最大値等に対して正規化することにより、光線138の総パワーと無関係にすることができ、また、光線138の総パワーと無関係の正規化光電流および/または正規化縦方向センサ信号を用いることにより、
=g(A)
という関係を使用するようにしてもい。
また、複数の縦方向光学センサ132を用いることにより、縦方向センサ信号の曖昧さが解消されるようになっていてもよい。このため、図5Bの1番目と最後の像の比較および/または図5Bの2番目と4番目の像の比較および/または図5Cの対応する光電流の比較によって分かる通り、焦点194の前後の特定距離に位置決めされた縦方向光学センサ132によって、同じ縦方向センサ信号が得られるようになっていてもよい。光軸116に沿った伝播中に光線138が弱まる場合にも同様の曖昧さが生じるが、これは一般的に、経験および/または計算によって補正されるようになっていてもよい。このz位置の曖昧さを解消するため、複数の縦方向センサ信号は、焦点および最大値の位置を明確に示す。したがって、たとえば1つまたは複数の隣接する縦方向センサ信号との比較により、特定の縦方向光学センサ132が縦軸上の焦点の前後いずれに配置されているかが判定されるようになっていてもよい。
図5Eには、縦方向センサ信号および上述のFiP効果が変調周波数によって決まる可能性を実証するため、sDSCの代表例についての縦方向センサ信号を示している。この図においては、さまざまな変調周波数fに対して、短絡電流Iscを任意の単位で縦方向センサ信号として縦軸に示している。横軸には、縦方向座標zを示している。マイクロメートルで与えられる縦方向座標zは、z軸上の光線の集束位置が位置0で表され、横軸上のすべての縦方向座標zが光線の焦点までの距離として与えられるように選定している。その結果、光線のビーム断面が焦点からの距離によって決まることから、図5Eの縦方向座標は、任意の単位のビーム断面を示している。一例としては、縦方向座標を特定のビームウェストまたはビーム断面に変換するため、ビームパラメータが既知または決定可能であるガウス光線を仮定するようにしてもよい。
この実験においては、光線のさまざまな変調周波数0Hz(無変調)、7Hz、377Hz、および777Hzに対して、縦方向センサ信号が与えられている。図に見られるように、変調周波数0Hzの場合は、FiP効果が全く検出されないか、または、縦方向センサ信号のノイズから容易に識別できない非常に小さなFiP効果しか検出されない。変調周波数が高くなると、光線の断面に対する縦方向センサ信号の顕著な依存性が観測可能である。通常、本発明に係る検出器においては、0.3Hzの変調周波数等、0.1Hz〜10kHzの範囲の変調周波数を使用するようにしてもよい。
ただし、上述のFiP効果の強調および/または拡大のための図5Eに示す変調周波数は、検出器110へと光線138が進んでいく各ビーコンデバイス204の識別を目的とした光線138の任意選択としての別の変調とは異なっていてもよいことに留意するものとする。したがって、上記概説の通り、ビーコンデバイス204それぞれに対して、ビーコンデバイス204ごとに特徴的であるとともに縦方向光学センサ132のセンサ信号において認識可能な別の変調が行われるようになっていてもよい。このため、たとえばロックイン技術を用いた1つもしくは複数の帯域通過フィルタおよび/または他のフィルタリング技術の使用等によってセンサ信号からの特徴的な変調周波数をフィルタリングすることにより、一連のビーコンデバイス204のセンサ信号がそれぞれの特徴的な変調で分離されるようになっていてもよい。上記概説の通り、断続放出および/またはスペクトル分離等、他の分離技術を使用するようにしてもよい。ビーコンデバイス204の特徴的な変調は、好ましくは光線138がそれぞれのビーコンデバイス204に対して電子的に割り当て可能となるように選定されるようになっていてもよい。したがって、周波数を分離するとともに適正な割り当てを可能とするため、ビーコンデバイス204は、少なくとも1Hz、好ましくは1Hz〜100Hzだけ互いに離間した異なる変調周波数で変調されているのが好ましい。
図6には、本発明に係る娯楽装置198の例示的な一実施形態として同時に具現化することまたはこのような娯楽装置198の構成要素とすることが可能な本発明に係るマンマシンインターフェース196の例示的な一実施形態を示している。さらに、マンマシンインターフェース196および/または娯楽装置198は、ユーザ200ならびに/またはユーザ200の1つもしくは複数の身体部位の方位を追跡するとともに、任意選択として、ユーザ200ならびに/またはユーザ200の1つもしくは複数の身体部位の位置を追跡するように構成された追跡システム199の例示的な一実施形態を構成していてもよい。これにより、ユーザ200の身体部位のうちの1つまたは複数の運動が追跡されるようになっていてもよい。一般的に、上記システムおよび装置のほとんどの構成要素については、図1に関して上述した定義を参照可能である。
一例としては、ここでも、たとえば、上述の実施形態のうちの1つまたは複数に従って、1つまたは複数の横方向光学センサ130および1つまたは複数の縦方向光学センサ132を備え得る1つまたは複数の光学センサ114を備えた、本発明に係る少なくとも1つの検出器110を有する少なくとも1つの検出装置111を設けることができる。さらに、たとえば任意選択としての伝達装置120の要素等、図6に示していない検出器110の別の要素も設けることができる。可能な一実施形態については、図1を参照可能である。さらに、1つまたは複数の照射光源192が設けられていてもよい。一般的に、検出器110のこれら可能な実施形態に関しては、たとえば上記説明を参照可能である。
マンマシンインターフェース196は、図6にのみ示すように、ユーザ200と機械202との間で少なくとも1つの情報を交換できるように設計可能である。たとえば、このマンマシンインターフェース196を用いることにより、制御コマンドおよび/または情報の単方向または双方向の交換が行われるようになっていてもよい。機械202は原理上、何らかの方法で制御および/または影響が可能な少なくとも1つの機能を有する任意所望の装置を備えることができる。図6に示すように、上記少なくとも1つの検出装置111の少なくとも1つの評価装置142および/またはその一部は、全体または一部が前記機械202に組み込み可能であるが、原理上は、全部または一部を機械202から独立して構成可能である。
マンマシンインターフェース196は、たとえば検出装置111によって、ユーザ200の少なくとも1つの形状情報を生成するように設計可能であるとともに、この形状情報を少なくとも1つの情報、特に少なくとも1つの制御コマンドに割り当てることができる。この目的のため、マンマシンインターフェース196は、検出装置111を用いることにより、ユーザ200の少なくとも1つの方位を決定するように構成されている。この例示的な実施形態においては、上記概説の通り、制御要素113への組み込みまたは取り付けの少なくとも一方がなされた少なくとも2つ、より好ましくは少なくとも3つの複数のビーコンデバイス204を有し、ユーザ200が取り扱い可能な物体112として作用する制御要素113が用いられる。したがって、制御要素113の方位を決定することにより、制御要素113を保持している腕および/または手の位置等、ユーザ200の少なくとも1つの身体部位の方位が決定されるようになっていてもよい。この追加または代替として、異なる方法でのビーコンデバイス204のユーザ200による保持および/またはユーザ200への取り付け等、他の可能性も実現可能である。
一例としては、検出装置111によって、ユーザ200および/またはユーザ200の身体部位の方位の移動および/または変化を識別可能である。たとえば、図6に示すように、ユーザ200の手の移動および/または手の特定の姿勢が検出されるようになっていてもよい。この追加または代替として、1つまたは複数の検出器110を有する検出装置111により、ユーザ200の他の種類の形状情報が検出されるようになっていてもよい。この目的のため、上記少なくとも1つの検出装置111によって、ユーザ200ならびに/またはユーザ200の1つもしくは複数の身体部位に関する1つもしくは複数の方位ならびに任意選択としての1つもしくは複数の位置ならびに/または1つもしくは複数の位置情報が識別されるようになっていてもよい。そして、たとえば対応するコマンドリストとの比較により、機械202への制御コマンドの付与および/または特定の情報の入力等、ユーザ200が特定の入力を実現したいことを認識可能である。ビーコンデバイス204の取り付けおよび/または組み込みがなされ、ユーザ200による取り扱いおよび/または着用が可能な制御要素113は、ユーザ200の衣服、グローブ、および杖、バット、クラブ、ラケット、ステッキ、モデルガン等の玩具といったユーザ200が動かす物品から成るリストから選択されるようになっていてもよい。上記概説の通り、ビーコンデバイス204はそれぞれ独立して、能動ビーコンデバイスおよび/または受動ビーコンデバイスとして具現化されていてもよい。したがって、図6に示すように、ビーコンデバイス204はそれぞれ独立して、1つもしくは複数の照射光源192ならびに/または1つもしくは複数の主光線206を反射する1つもしくは複数の反射要素を備えることにより、上記少なくとも1つの検出器110へと光線138を案内するようにそれぞれ構成されていてもよい。図6に示すとともに詳細に上述した通り、光線138はそれぞれ、各光線138を検出器110へと送信する各ビーコンデバイス204の識別に使用可能な少なくとも1つの一意の特徴的な特性等、少なくとも1つの特徴的な特性を有していてもよい。上記概説の通り、これらの特徴的な特性は、たとえばビーコンデバイス204ごとの異なる変調周波数f1、f2、およびf3を示唆していてもよい。
上記構成および/または機械202は、たとえば図6に示す少なくとも1つのディスプレイ208および/または少なくとも1つのキーボード210等、本発明に従って必ずしも具現化される必要のない1つまたは複数の別のマンマシンインターフェースをさらに備えることができる。この追加または代替として、他の種類のマンマシンインターフェースが設けられていてもよい。機械202は原理上、パーソナルコンピュータ等、任意所望の種類の機械または機械の組み合わせが可能である。
上記少なくとも1つの評価装置142ならびに/またはその1つもしくは複数の部分は、追跡システム199の追跡制御装置201としてさらに機能するようになっていてもよい。この追加または代替として、1つまたは複数の別のデータ評価装置等、1つまたは複数の別の追跡制御装置201が設けられていてもよい。追跡制御装置201は、1つもしくは複数の揮発性メモリならびに/または不揮発性メモリ等、1つまたは複数のデータメモリであってもよいし、このようなデータメモリを備えていてもよい。この少なくとも1つのデータメモリには、過去の軌跡を格納できるように、1つもしくは複数の物体112もしくは物体112の部分ならびに/またはユーザ200および/もしくはユーザ200の1つもしくは複数の身体部位の複数の連続した方位および/または位置が格納されていてもよい。この追加または代替として、計算、外挿、またはその他任意の適当なアルゴリズム等により、将来の軌跡が予測されるようになっていてもよい。一例として、物体112またはその一部の過去の軌跡を将来の値まで外挿することにより、物体112またはその一部の将来の方位および/または将来の位置および/または将来の軌跡のうちの少なくとも1つを予測するようにしてもよい。
娯楽装置198の背景において、前記機械202は、特にディスプレイ208上での少なくとも1つのグラフィック表示と、任意選択として対応する音声出力とを伴う少なくとも1つのゲーム等、たとえば少なくとも1つの娯楽機能を実行するように設計可能である。ユーザ200は、たとえばマンマシンインターフェース196ならびに/または1つもしくは複数の他のインターフェースを介して、少なくとも1つの情報を入力可能であり、娯楽装置198は、この情報に従って娯楽機能を変更するように設計されている。一例としては、検出装置111によって認識可能なユーザ200ならびに/またはユーザ200の1つもしくは複数の身体部位ならびに/または少なくとも1つの制御要素113の対応する動きにより、ゲーム中の仮想人物等の1つもしくは複数の仮想物品の特定の動きならびに/またはゲーム中の仮想車両の動きが制御されるようになっていてもよい。また、上記少なくとも1つの検出装置111によって、ユーザ200による少なくとも1つの娯楽機能の他の種類の制御も可能である。
図7〜図10には、取り付けまたは組み込みを行ったビーコンデバイス204により少なくとも1つの物体112、具体的には制御要素113の方位を決定するためのさまざまな可能性を示している。したがって、上記概説の通り、本発明に係る検出装置111および/または方法を用いることにより、ビーコンデバイス204それぞれの少なくとも縦方向座標を決定することによって、物体112の方位が決定される。一般的には、ビーコンデバイス204のうちの少なくとも1つ、好ましくはビーコンデバイス204のうちの2つ以上、最も好ましくはビーコンデバイス204のすべてに関して、各ビーコンデバイス204の座標一式が決定され、ビーコンデバイス204の少なくとも縦方向座標、好ましくは横方向座標等のビーコンデバイス204のその他の座標も用いて、検出器110の座標系における物体112の方位が決定される。その結果、検出装置111は、上述の実施形態において説明した通り、縦方向光学センサ132のうちの1つまたは複数と、任意選択として、好ましくはこれに追加して、たとえば上述の実施形態のうちの1つまたは複数において説明した少なくとも1つの横方向光学センサ130等、少なくとも1つの横方向光学センサ130とを備えていてもよい。
図7には、物体112の方位を決定するための一般的な例を開示している。ここで、制御装置113等の物体112は、物体112の座標系212において位置L1、L2、およびL3に配置された少なくとも2つ、より好ましくは少なくとも3つのビーコンデバイス204を備える。一例として、座標系212は、デカルト座標系であってもよい。ただし、この追加または代替として、他の種類の座標系を使用するようにしてもよい。一例として、図7に示すように、制御要素113は、ゴルフクラブの形状であってもよく、ビーコンのうちの1つ(L2)が座標系212の原点に配置されている。別のビーコン204(L1)は、座標系212のy’軸上に配置され、3つ目のビーコン204(L3)は、座標系212のx’軸上に配置されている。
図7に示すように、上記開示の方法を使用するとともに、ビーコンデバイス204から検出装置110まで進む光線138を解析することによって、検出器110の座標系214におけるビーコンデバイス204の少なくとも縦方向座標(z座標)が決定されるようになっていてもよい。また、図7に示すように、これらの縦方向座標間で異なる値(Δz1、Δz2、およびΔz3で示す)を構成することによって、物体112の方位が決定されるようになっていてもよい。これにより、一例としては、検出器110の座標系214において、ビーコンデバイスL1が座標(x,y,z)を有し、ビーコンデバイスL2が座標(x,y,z)を有し、L3が座標(x,y,z)を有していてもよい。このうち、検出器110によってz座標のみを決定する場合は通常、これらの縦方向座標があれば、物体112の方位を決定するのに十分である。このため、座標差Δz1=z−z、Δz2=z−z、およびΔz3=z−zによって、物体112の方位を決定することができる。一例として、Δz1=0かつΔz2>0の場合は、物体112が角度sinα=Δz2/xだけ座標系214のy軸に関して傾斜しているという簡単な三角法の関係によって決定されるようになっていてもよい。他の形状関係についても、ある程度容易に決定可能である。結果として、座標系214における物体112の方位が決定されるとともに、座標系212の座標から座標系214の座標への変換またはこの逆の変換を行う適当な座標変換が実行されるようになっていてもよい。
図8A〜図8Dには、検出器110の座標系214において、物体112の方位および任意選択として物体112の空間的位置を決定可能な座標変換の一例を開示している。この目的のため、検出器110の座標系214において、検出器110を用いることにより、ビーコンデバイス204の座標
Figure 0006440696
が決定される。このため、上記概説の通り、ビーコンデバイス204は、それぞれ異なる変調周波数f1、f2、およびf3を有する光線138を提供するように構成されていてもよい。
この例示的な実施形態において、物体112の相対的な方位は、Ψ(ヨー角)、Θ(ピッチ角)、およびΦ(ロール角)という3つの角度によって決まる。物体112の絶対的な位置は、座標
Figure 0006440696
のうちの1つまたは複数等、1つまたは複数の絶対座標で決定されるようになっていてもよい。例示的な一実施形態においては、角度Ψ、Θ、およびΦを図8Aに示している。
まず、座標
Figure 0006440696
を用いることによって、以下のように、一連の固有ベクトルYe、Zeと、正規化法線ベクトルnと、が決定されるようになっていてもよい(Ye、Ze、nのベクトル矢印を省略して記載)。
Figure 0006440696
Figure 0006440696
Figure 0006440696
法線ベクトルn(ベクトル矢印を省略して記載)は、物体112の座標系212のロール軸x’に対応する。
図8Cに見られるように、座標系214のx,y平面上へのロール軸の投射によって、以下のベクトルが得られる。
Figure 0006440696
これにより、ヨー角Ψが以下のように決定されるようになっていてもよい。
Ψ=arctan(n/n
同様に、ピッチ角Θは、ロール軸のz座標から決定されるようになっていてもよい。
Θ=arcsin(n
図8Dに示すように、ロール角Φは、以下のスカラー積を用いて決定されるようになっていてもよい。
Figure 0006440696
Figure 0006440696
ここで、ロール角Φが曖昧でないことに留意する必要がある。
Figure 0006440696
スカラー積およびベクトル積においては、いずれの場合も、正規化ベクトル(値1に正規化)を挿入する必要がある。
したがって、検出器110およびビーコンデバイス204の座標を用いることにより、物体112の方位と、任意選択として付加的に、物体112の位置とが明確に記述されるようになっていてもよい。
図9には、ビーコンデバイス204が2つだけの状況を示している。この場合は、検出器110を用いることにより、ビーコンデバイス204の座標
Figure 0006440696
が決定されるようになっていてもよい。この場合、物体112に関する方位情報は、ヨー角Ψおよびピッチ角Θへと少なくなっている。
この場合も、正規化方向ベクトルを用いることにより、
Figure 0006440696
であり、ヨー角Ψおよびピッチ角Θは、以下のように導出されるようになっていてもよい。
Ψ=arctan(n/n
Θ=arcsin(n
上記概説の通り、物体212は、検出システム115の一部である。したがって、一般的には、物体自体および/またはビーコンデバイス204の配置が影響を受ける可能性がある。結果として、ビーコンデバイス204の位置および配置は、物体112の方位を決定するアルゴリズムを簡単化できるように選定されていてもよい。図10に関して概説するこの一般的な選択肢は通常、本発明の任意の実施形態に適用可能である。
したがって、図10に示すように、本実施形態および他の実施形態においては、ビーコンデバイスが以下のうちの1つまたは複数となるように該ビーコンデバイスを位置決めするのが有効となり得る。
−三角形に配置され、該三角形配置が直角三角形を構成すること。
−三角形に配置され、該三角形配置が二等辺三角形を構成すること。
−直角配置であって、該直角配置が直角二等辺三角形を構成すること。
4つ以上のビーコンデバイスが存在する場合は、これらビーコンデバイスのうちの少なくとも3つが上述の条件を満足するようにしてもよい。
図10に示す例示的な実施形態においては、ビーコンデバイスが三角形に配置され、該三角形が直角二等辺三角形を構成し、Lが三角形の頂点を構成するとともに、LおよびLがそれぞれLから距離Dに配置されている。
これらF1からの既知で等しいF2およびF3の距離によって、座標決定の冗長性および精度が高くなる。したがって、Lは、以下のように計算されるようになっていてもよい。
Figure 0006440696
ただし、以下とする。
Figure 0006440696
結果として、
Figure 0006440696
と、ΔxおよびΔz(上記概説の通り)、ΔxおよびΔy、ならびにΔyおよびΔz、から成る群から選択可能な一対の距離とで表されるようになっていてもよい。この事実を用いることにより、ビーコンF2の座標x、y、およびzの直接測定の精度を高くするようにしてもよい。ビーコンデバイスF3についても、同様に表されるようになっていてもよい。
このように、本発明は、さまざまに利用可能な空間中の物体112の方位を決定するための多くの可能な実施形態を提供する。
上記概説の通り、検出システム115は、さまざまに具現化されていてもよく、手持ち式の装置等の独立した装置として検出器110および/または検出装置111が具現化されていてもよい。具体的には、図11の検出システム115の例示的な一実施形態に示すように、検出器110が物品218に取り付けられていてもよい。これにより、一例として、検出器110は、固定または移動物品218に取り付けられていてもよい。例示的な一実施形態として、物品218は、テレビ受像機220または仮想アーチェリーのターゲットとして具現化されていてもよい。
上記少なくとも2つのビーコンデバイス204の取り付けおよび/または上記少なくとも2つのビーコンデバイス204の組み込みがなされた物体112は具体的に、検出器110を指向可能なポインタ222として具現化されていてもよい。
たとえば、少なくとも1つの横方向光学センサ130および/または少なくとも1つの縦方向光学センサ132を備えた検出器110は具体的に、全部または一部が透明な検出器110として具現化されていてもよい。したがって、物品218は具体的に、全部または一部が検出器110を通して視認可能であってもよい。たとえば、検出器110は、テレビ受像機220のスクリーン等、物品218の前面に接着適用できる透明な検出器箔224として全部または一部が具現化されていてもよい。したがって、ポインタ222でテレビ受像機220のスクリーンを指向することにより、2つ以上の光スポット226が検出器110上に生成されるようになっていてもよい。上述の横方向光学センサ130のx−y検出技術を用いることにより、ポインタ222の横方向座標が決定されるようになっていてもよい。この追加または代替として、FiP効果および上記少なくとも1つの縦方向光学センサ132を用いて光スポット226ならびに/またはそれぞれの直径もしくは等価直径を評価することにより、ポインタ222の縦方向座標が決定されるようになっていてもよい。上記少なくとも1つの縦方向座標には、絶対座標および/または縦方向位置の変化に関する情報を含んでいてもよい。これにより、ポインタ222から検出器110へと進む光線138のうちの1つまたは複数は、直径が徐々に大きくなる発散光線であってもよい。上記少なくとも1つの縦方向光学センサ132のセンサ信号を評価することにより、直径の増加ひいてはポインタ222と検出器110との間の距離の増加が決定されるようになっていてもよい。
110 検出器
111 検出装置
112 物体
113 制御要素
114 光学センサ
115 検出システム
116 光軸
118 ハウジング
120 伝達装置
122 レンズ
124 開口
126 視野方向
128 座標系
130 横方向光学センサ
132 縦方向光学センサ
134 縦方向光学センサスタック
136 センサ領域
138 光線
140 横方向信号線
142 評価装置
144 最後の縦方向光学センサ
146 縦方向信号線
148 横方向評価ユニット
150 縦方向評価ユニット
152 位置情報
154 データ処理装置
156 変換ユニット
158 基板
160 第1の電極
162 遮断層
164 n半導体金属酸化物
166 色素
168 p半導体有機材料
170 第2の電極
172 被包
174 電極コンタクト
176 部分電極
178 x部分電極
180 y部分電極
182 導体線
184 光スポット
186 像
188 導電性ポリマー
190 上面コンタクト
192 照射光源
194 焦点
196 マンマシンインターフェース
198 娯楽装置
199 追跡システム
200 ユーザ
201 追跡制御装置
202 機械
204 ビーコンデバイス
206 主光線
208 ディスプレイ
210 キーボード
212 物体の座標系
214 検出器の座標系
216 運動センサ
218 物品
220 テレビ受像機
222 ポインタ
224 透明な検出器箔
226 光スポット

Claims (30)

  1. 少なくとも1つの物体(112)の方位を決定する検出装置(111)であって、前記検出装置(111)は、少なくとも2つのビーコンデバイス(204)と、少なくとも1つの検出器(110)と、少なくとも1つの評価装置(142)と、を備え
    前記ビーコンデバイス(204)は、前記物体(112)への取り付け、前記物体(112)による保持、および、前記物体(112)への組み込みのうちの少なくとも1つが行われるように構成され、前記ビーコンデバイス(204)のそれぞれは、光線(138)を検出器(110)へと案内するように構成され、前記ビーコンデバイス(204)は、前記物体(112)の座標系において所定の座標を有し、
    前記検出器(110)は、前記ビーコンデバイス(204)から前記検出器(110)へと進んでくる前記光線(138)を検出するように構成され、前記検出器(110)は、少なくとも1つの縦方向光学センサ(132)を備え、前記縦方向光学センサ(132)は、少なくとも1つのセンサ領域(136)を有し、前記縦方向光学センサ(132)は、前記光線(138)による前記センサ領域(136)の照射に応じて縦方向センサ信号を生成するように設計され、前記縦方向センサ信号は、前記照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、前記センサ領域(136)における前記光線(138)のビーム断面によって決まり、前記ビーコンデバイス(204)は、前記ビーコンデバイス(204)から前記検出器(110)へと進む前記光線(138)が互いに識別可能となるように構成され、前記検出装置(111)は、前記ビーコンデバイス(204)を起点とする前記光線(138)を識別するとともに、各光線をそれぞれのビーコンデバイス(204)に割り当てるように構成され、
    前記評価装置(142)は、前記検出器(110)の座標系において前記ビーコンデバイス(204)それぞれの縦方向座標を決定するように構成され、前記評価装置(142)は、前記ビーコンデバイス(204)の前記縦方向座標を用いることにより、前記検出器(110)の前記座標系において前記物体(112)の方位を決定するようにさらに構成され、前記評価装置(142)は、前記縦方向センサ信号を評価することにより、前記ビーコンデバイス(204)の前記縦方向座標を決定するように設計されている、
    検出装置(111)。
  2. 前記評価装置(142)が、前記検出器(110)の前記座標系において、前記物体(112)の少なくとも1つの点の絶対位置を決定するようにさらに構成されている、
    請求項1に記載の検出装置(111)。
  3. 少なくとも3つのビーコンデバイス(204)を備えている、
    請求項1または2のいずれかに記載の検出装置(111)。
  4. 前記検出器(110)が、前記ビーコンデバイス(204)のうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つの横方向座標を決定するようにさらに構成され、前記評価装置(142)が、前記少なくとも1つの横方向座標をさらに用いることにより、前記座標系において前記物体(112)の方位を決定するようにさらに構成されている、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出装置(111)。
  5. 前記ビーコンデバイス(204)がそれぞれ、光を放出するように構成された少なくとも1つの照射光源を有する自己放出ビーコンデバイスと、光を反射するように構成された少なくとも1つの反射器を有する受動ビーコンデバイスと、から成る群から独立して選択される、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の検出装置(111)。
  6. 前記光線(138)が、スペクトル特性、色、変調周波数、変調振幅、パルス幅、デューティサイクル、位相、から成る群から選択される少なくとも1つの特性に関して互いに識別可能である、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の検出装置(111)。
  7. 前記評価装置(142)が、少なくとも2つの方位角を提供することにより、前記物体(112)の方位を決定するように構成されている、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の検出装置(111)。
  8. 前記評価装置(142)が、ヨー角(Ψ)とピッチ角(Θ)、ヨー角(Ψ)とピッチ角(Θ)とロール角(Φ)、オイラー角、から成る群から選択される少なくとも1つの角度組み合わせを提供することにより、前記物体(112)の方位を決定するように構成されている、
    請求項7に記載の検出装置(111)。
  9. 前記縦方向光学センサ(132)が、透明な光学センサである、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の検出装置(111)。
  10. 前記縦方向光学センサ(132)が、少なくとも1つの色素増感太陽電池を備えている、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の検出装置(111)。
  11. 前記評価装置(142)が、前記照射の形状と前記検出器(110)に対する前記各ビーコンデバイス(204)の相対位置との間の少なくとも1つの既定関係により、前記ビーコンデバイス(204)の前記縦方向座標を決定するように設計されている、
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の検出装置(111)。
  12. 前記検出器(110)が、複数の前記縦方向光学センサ(132)を有し、前記縦方向光学センサ(132)が、積み重ねられた、
    請求項1〜11のいずれか一項に記載の検出装置(111)。
  13. 前記縦方向光学センサ(132)が、前記ビーコンデバイス(204)のうちの少なくとも1つから前記検出器(110)へと進む光線(138)がすべての縦方向光学センサ(132)を照射するように配置され、各縦方向光学センサ(132)により少なくとも1つの縦方向センサ信号が生成され、前記評価装置(142)が、前記縦方向センサ信号を正規化するとともに、前記光線(138)の強度から独立して、前記各ビーコンデバイスの前記縦方向座標を生成するように構成されている、
    請求項12に記載の検出装置(111)。
  14. 前記評価装置(142)が、前記少なくとも1つの縦方向センサ信号から、前記各光線(138)の直径を決定することにより、各ビーコンデバイス(204)の前記縦方向座標を決定するように構成されている、
    請求項1〜13のいずれか一項に記載の検出装置(111)。
  15. 前記検出器(110)が、
    少なくとも1つの横方向光学センサ(130)であって、該検出器(110)の光軸(116)に垂直な少なくとも1つの次元の位置である前記光線(138)の横方向位置を決定するように構成され、横方向センサ信号を生成するように構成された、横方向光学センサ(130)をさらに備え、
    前記評価装置(142)が、前記横方向センサ信号を評価することにより、前記ビーコンデバイス(204)のうちの少なくとも1つに関する少なくとも1つの横方向座標を決定するように設計されている、
    請求項1〜14のいずれか一項に記載の検出装置(111)。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の検出装置(111)を少なくとも1つ備えた検出システム(115)であって、
    少なくとも1つの物体(112)をさらに備え、前記ビーコンデバイス(204)が、前記物体(112)への取り付け、前記物体(112)による保持、および、前記物体(112)への組み込みのうちの1つが行われたものである、
    検出システム(115)。
  17. 前記物体(112)が、剛性物体(112)である、
    請求項16に記載の検出システム(115)。
  18. 前記物体(112)が、スポーツ用品、衣類、帽子、靴、ポインタ、から成る群から選択される、
    請求項16または17に記載の検出システム(115)。
  19. ユーザ(200)と機械(202)との間で少なくとも1つの情報を交換するマンマシンインターフェース(196)であって、
    前記マンマシンインターフェース(196)は、請求項1〜15のいずれか一項に記載の検出装置(111)を少なくとも1つ備え、前記ビーコンデバイス(204)が、前記ユーザ(200)への直接的または間接的な取り付けおよび前記ユーザ(200)による保持のうちの少なくとも1つが行われるように構成され、該マンマシンインターフェース(196)が、前記検出装置(111)によって前記ユーザ(200)の方位を決定するように設計され、前記方位に少なくとも1つの情報を割り当てるように設計されている、
    マンマシンインターフェース(196)。
  20. 少なくとも1つの娯楽機能を実行する娯楽装置(198)であって、
    前記娯楽装置(198)は、請求項19に記載のマンマシンインターフェース(196)を少なくとも1つ備え、前記マンマシンインターフェース(196)によって、プレーヤが少なくとも1つの情報を入力できるように設計され、前記情報に従って前記娯楽機能を変更するように設計されている、
    娯楽装置(198)。
  21. 少なくとも1つの可動物体(112)の方位を追跡する追跡システム(199)であって、
    前記追跡システム(199)は、請求項1〜15のいずれか一項に記載の検出装置(111)を少なくとも1つ備え、少なくとも1つの追跡制御装置(201)をさらに備え、前記追跡制御装置(201)が、特定の時点における前記物体(112)の一連の方位を追跡するように構成されている、
    追跡システム(199)。
  22. 検出装置(111)を用いて、少なくとも1つの物体(112)の方位を決定する方法であって、前記方法は、少なくとも1つの放出ステップと、少なくとも1つの検出ステップと、少なくとも1つの評価ステップと、を含み、
    前記放出ステップでは、少なくとも2つのビーコンデバイス(204)が使用され、前記ビーコンデバイス(204)は、前記物体(112)への取り付け、前記物体(112)による保持、および、前記物体(112)への組み込みのうちの少なくとも1つが行われたものであり、前記ビーコンデバイス(204)がそれぞれ、光線(138)を検出器(110)へと案内し、前記ビーコンデバイス(204)が、前記物体(112)の座標系において所定の座標を有し、前記検出器(110)が、少なくとも1つの縦方向光学センサ(132)を備え、前記縦方向光学センサ(132)が、少なくとも1つのセンサ領域(136)を有し、前記縦方向光学センサ(132)が、前記光線(138)による前記センサ領域(136)の照射に応じて縦方向センサ信号を生成するように設計され、前記縦方向センサ信号が、前記照射の総パワーが同じであるものと仮定すると、前記センサ領域(136)における前記光線(138)のビーム断面によって決まり、前記ビーコンデバイス(204)が、該ビーコンデバイス(204)から前記検出器(110)へと進む前記光線(138)が互いに識別可能となるように構成され、前記検出装置(111)が、前記ビーコンデバイス(204)を起点とする前記光線(138)を識別するとともに、各光線をそれぞれのビーコンデバイス(204)に割り当てるように構成され、
    前記検出ステップでは、前記ビーコンデバイス(204)から前記検出器(110)へと進む前記光線(138)が、該検出器(110)により検出され、
    前記評価ステップでは、前記ビーコンデバイス(204)それぞれの縦方向座標が、前記検出器(110)の座標系において決定され、前記物体(112)の方位が、前記ビーコンデバイス(204)の前記縦方向座標を用いることにより、前記検出器(110)の前記座標系において決定され、前記ビーコンデバイス(204)の前記縦方向座標が、前記縦方向センサ信号を評価することにより決定される、
    方法。
  23. 交通技術における方位測定のための方法であって、
    請求項1〜15のいずれかに記載の検出装置(111)の使用を含む、
    方法。
  24. 娯楽のための方法であって、
    請求項1〜15のいずれかに記載の検出装置(111)の使用を含む、
    方法。
  25. セキュリティのための方法であって、
    請求項1〜15のいずれかに記載の検出装置(111)の使用を含む、
    方法。
  26. マンマシンインターフェースを提供する方法であって、
    請求項1〜15のいずれかに記載の検出装置(111)の使用を含む、
    方法。
  27. 少なくとも1つの物体を追跡する方法であって、
    請求項1〜15のいずれかに記載の検出装置(111)の使用を含む、
    方法。
  28. 請求項1〜15のいずれかに記載の検出装置(111)の使用を含む、
    測位システム。
  29. 前記スポーツ用品が、ラケット、クラブ、バット、から成る群から選択される物品である、
    請求項18に記載の検出システム(115)。
  30. 前記ポインタが、レーザポインタまたはテレビリモコンである、
    請求項18に記載の検出システム(115)。
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