JP6440484B2 - 金属の表面処理液、表面処理方法およびその利用 - Google Patents

金属の表面処理液、表面処理方法およびその利用 Download PDF

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Description

本発明は、アゾールシラン化合物を用いた金属の表面処理液、表面処理方法およびその利用に関する。
近年、プリント配線板は、電子機器・電子部品の小型化、薄型化等に対応すべく多層化が進められており、所謂多層プリント配線板は、片面または両面に銅箔等からなる回路を設けた内層用の回路板に、プリプレグを介して外層用回路板もしくは銅箔を重ね、これを一体化することによって製造されている。
ところで、このような多層プリント配線板においては、内層用の回路板に形成された銅回路と、外層用回路板または銅箔を積層させるプリプレグの絶縁接着樹脂との間の接着性の確保が重要な課題となっている。
本発明に関連する従来技術について、文献を引用して以下に述べる。
特許文献1には、銅箔とプリプレグの接着性と、銅箔とプリプレグを接着して得られる銅張積層板の半田耐熱性を向上させる銅箔表面処理剤に関する発明が記載されている。
この文献には、該表面処理剤の成分として、イミダゾール環を有するトリアルコキシシラン化合物とテトラアルコキシシラン化合物を併用する点が開示されている。
特許文献2には、銅の表面をエッチング等の粗化処理を行うことなく、銅と樹脂等の絶縁材との間の密着性を維持することができる銅の表面調整組成物および表面処理方法に関する発明が記載されている。
この文献には、絶縁材との密着性に優れているという理由から、表面調整組成物の成分として、ヒドロキシシリル基が好ましい点、そして、その中でも、銅とエポキシ樹脂等の絶縁材との密着性を向上させるという理由から、メルカプト基を有するシランカップリング剤が好ましい点が開示されている。
また、当該表面調整組成物を含む溶液が、該組成物を、水と有機溶媒との混合溶媒に溶解させることにより調製し得る点が開示され、銅の表面に前記溶液を接触させた後は、水洗してから乾燥させても、水洗せずに乾燥させてもよい点、そして、水洗してから乾燥させた場合は、均一な厚さの膜が得られ、一方、水洗せずに乾燥した場合には、絶縁材との高い密着性が得られる点が開示されている。
特許文献3には、シランカップリング剤溶液の製造方法、シランカップリング剤溶液、それを用いた基材の表面処理方法等に関する発明が記載されてる。
この文献には、有機ケイ素化合物を水と混合して十分にシラノール基を形成させた後、さらにアルコールを混合すれば、高いシラノール化率を実現でき、かつ、均一な塗工も可能となり、優れた密着性が実現する点、そして、シラノール化率として60〜100%が好ましく、80〜100%がより好ましい点が開示されている。
そして、前記の有機ケイ素化合物として、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランや、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが開示されている。
なお、有機高分子化合物や無機材料から構成される基材と、液晶性化合物との密着性を優れたものとする点が発明の課題とされており、銅を基材とする場合の密着性については言及されていない。
特許文献4には、シランカップリング剤およびポリマー組成物に関する発明が記載されている。
この文献には、ガラスや金属とゴムの接着用プライマーに使用されるシランカップリング剤の成分として、トリアゾールやチアジアゾール等の含窒素複素環と、トリメトキシシリル基やトリエトキシシリル基等のシリル基が、チオエーテル(スルフィド)結合等を有する有機基を介して結合された構造の物質が種々開示されている。
特開平7−286160号公報 特開2009−263790号公報 特開2006−045189号公報 特開2002−363189号公報
本発明は金属と樹脂材料の接着性を高めるために、アゾールシラン化合物を用いた金属の表面処理液、表面処理方法および接着方法と、これらを使用した電子デバイスおよびプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、分子内にアゾール環およびジスルフィド結合(−S−S−)を有するシラン化合物を溶解させた水溶液が、所期の目的を達成することを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
即ち、第1の発明は、化学式(I)で示されるアゾールシラン化合物を含有する金属の表面処理液である。
Figure 0006440484
第2の発明は、金属が、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである第1の発明の金属の表面処理液である。
第3の発明は、金属が銅または銅合金である第1の発明の金属の表面処理液である。
第4の発明は、第1の発明の表面処理液を、金属の表面に接触させる金属の表面処理方法である。
第5の発明は、金属が、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである第4の発明の金属の表面処理方法である。
第6の発明は、金属が、銅または銅合金である第4の発明の金属の表面処理方法である。
第7の発明は、表面処理液を銅または銅合金の表面に接触させる前に、当該銅または銅合金の表面に、酸洗処理、粗化処理、耐熱処理、防錆処理または化成処理からなる群から選択される少なくとも1つの前処理を行う第6の発明の金属の表面処理方法である。
第8の発明は、表面処理液を金属の表面に接触させる前に、銅イオンを含む水溶液を当該金属の表面に接触させる第4の発明〜第7の発明のいずれか一つの金属の表面処理方法である。
第9の発明は、表面処理液を金属の表面に接触させた後に、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液を当該金属の表面に接触させる第4の発明〜第8の発明のいずれか一つの金属の表面処理方法である。
第10の発明は、金属と樹脂材料の接着方法であって、第1の発明の表面処理液を金属の表面に接触させて、金属の表面に化成皮膜を形成し、該化成皮膜を介して金属と樹脂材料を接着させる金属と樹脂材料の接着方法である。
第11の発明は、第1の発明の表面処理液を金属の表面に接触させて、金属の表面に化成皮膜を形成し、該化成皮膜を介して金属と樹脂材料を接着した電子デバイスの製造方法である。
第12の発明は、第1の発明の表面処理液を金属の表面に接触させて、金属の表面に化成皮膜を形成し、該化成皮膜を介して金属と樹脂材料を接着したプリント配線板の製造方法である。
本発明によれば、金属と樹脂材料の接着性を高めることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(表面処理液)
本発明の表面処理液は、金属の表面処理に使用され、前記の化学式(I)で示されるアゾールシラン化合物を有効成分として含有するが、このアゾールシラン化合物は、化学式(I)におけるYが、
-CO-NH-(CH2)3-Si(OR)3である場合のアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(Ia)と云う)、
-CO-NH-(CH2)3-Si(OR)2(OH)である場合のアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(Ib)と云う)、
-CO-NH-(CH2)3-Si(OR)(OH)2である場合のアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(Ic)と云う)および
-CO-NH-(CH2)3-Si(OH)3である場合のアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(Id)と云う)を包含する。
なお、本発明の表面処理液は、単に表面処理液または処理液と云うことがある。
即ち、アゾールシラン化合物(Ia)は、前記の化学式(I)においてnが0である場合のアゾールシラン化合物である。
同様に、アゾールシラン化合物(Ib)は、前記の化学式(I)においてnが1である場合のアゾールシラン化合物であり、アゾールシラン化合物(Ic)は、前記の化学式(I)においてnが2である場合のアゾールシラン化合物であり、アゾールシラン化合物(Id)は、前記の化学式(I)においてnが3である場合のアゾールシラン化合物である。
アゾールシラン化合物(Ib)〜(Id)は、表面処理液中に存在するアゾールシラン化合物(Ia)が、加水分解されて生成する種であり、これらは、トリアルコキシ体のアゾールシラン化合物(Ia)と共に、シランカップリング剤の成分として好適なものである。また、アゾールシラン化合物(Ib)〜(Id)は、例えば、表面処理液から揮発分を除去することにより表面処理液から抽出して用いることができる。
本発明の実施においては、表面処理液中の成分の原料として、アゾールシラン化合物(Ia)を使用することが好ましい。
このアゾールシラン化合物(Ia)は、
2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}、
2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}、
2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール}、
2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール}、
2,2′−ジチオビス{5−アミノ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール}、
2,2′−ジチオビス{5−アミノ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール}、
3,3′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール}、
3,3′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール}、
3,3′−ジチオビス{5−アミノ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール}、
3,3′−ジチオビス{5−アミノ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール}、
4,4′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,3−トリアゾール}、
4,4′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,3−トリアゾール}、
5,5′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−テトラゾール}および
5,5′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−テトラゾール}を包含する。
なお、本発明の実施においては、これらから選択される2種以上を組み合わせて使用してもよい。
当該アゾールシラン化合物(Ia)は、対応する前駆体の化学式(II)で示されるジチオジアゾール化合物と、化学式(III)で示されるイソシアナトプロピルシラン化合物を、適量の反応溶媒中において適宜の反応温度および反応時間にて反応させることにより合成することができる。
Figure 0006440484
Figure 0006440484
(式中、Rは前記と同様である。)
前記の前駆体となるジチオジアゾール化合物は、
2,2′−ジチオジ(1H−イミダゾール)、
2,2′−ジチオジ(1H−ベンズイミダゾール)、
2,2′−ジチオビス(5−アミノ−1H−ベンズイミダゾール)、
3,3′−ジチオジ(1H−1,2,4−トリアゾール)、
3,3′−ジチオビス(5−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール)、
4,4′−ジチオジ(1H−1,2,3−トリアゾール)および
5,5′−ジチオジ(1H−テトラゾール)を包含する。
前記のイソシアナトプロピルシラン化合物は、
3−イソシアナトプロピルトリメトキシシランおよび
3−イソシアナトプロピルトリエトキシシランを包含する。
前記の前駆体を2,2′−ジチオジ(1H−イミダゾール)とした場合の反応例を、スキーム(A)に示す。
Figure 0006440484
(式中、Rは前記と同様である。)
本発明の表面処理液は、前記のアゾールシラン化合物(Ia)と水を混合することにより調製されるが、水と共に可溶化剤を併用してもよい。
なお、水と可溶化剤を併用する場合の表面処理液の調製方法については、当該アゾールシラン化合物(Ia)と水を混合した後に可溶化剤を加えてもよいし、該化合物と水および可溶化剤の混合液を混合してもよいし、該化合物と可溶化剤を混合した後に水を加えてもよい。
また、表面処理液の調製に使用される水としては、イオン交換水や蒸留水等の純水が好ましい。
前記の可溶化剤としては、
メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコール、フルフリルアルコール、tert−ブチルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサンの他、アセトニトリル、2−ピロリドン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、炭酸ジメチル、エチレンカーボネート、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、グリコール酸、乳酸、グルコン酸、グリセリン酸、マロン酸、コハク酸、レブリン酸、フェノール、安息香酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アリルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、1−アミノ−2−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピリジンが好ましい。
なお、本発明の実施においては、これらからなる群から選択される2種以上を組み合わせて使用してもよい。
アゾールシラン化合物(Ia)は、前述のとおり、水と接触すると加水分解されるが、この加水分解の態様をスキーム(B)に示した。
このスキーム(B)においては、前記のアゾールシラン化合物(Ia)〜(Ic)の有するシリル基が加水分解される態様、即ち、トリアルコキシシリル基が、漸次、ジアルコキシヒドロキシシリル基、ジヒドロキシアルコキシシリル基、トリヒドロキシシリル基に変化する様子が簡略的に示される。
Figure 0006440484
一般に、分子中にアルコキシシリル基を有する物質は、シランカップリング剤として作用することが知られている。
例えば、銅と樹脂材料との接着を例に挙げると、本発明の実施において、表面処理液中の成分として好ましく使用されるアゾールシラン化合物(Ia)は、分子中にアゾール環とアルコキシシリル基(−Si−OR)を有しており、アゾール環は、樹脂および銅と相互作用し、化学結合を形成する。
また、アルコキシシリル基は加水分解を受けて、ヒドロキシシリル基(−Si−OH)に変換され、このヒドロキシシリル基は銅表面に点在する酸化銅と化学結合する。
従って、銅と表面処理液を接触させることにより、銅の表面にはアゾール環やヒドロキシシリル基との結合により、化学式(I)で示されるアゾールシラン化合物に由来する化成皮膜が形成されて、この化成皮膜の表面に樹脂材料からなる樹脂層を形成させた場合には、銅の表面に直に樹脂層を形成させる場合に比べて、銅と樹脂材料との接着性を高めることができる。
本発明の実施においては、表面処理液中におけるアゾールシラン化合物(I)の濃度が、トリアルコキシ体のアゾールシラン化合物(Ia)の濃度に換算して、0.001〜10重量%であることが好ましく、0.01〜5重量%であることがより好ましい。
この濃度が0.001重量%未満である場合には、接着性の向上効果が十分ではなく、この濃度が10重量%を超える場合には、接着性の向上効果がほぼ頭打ちとなり、アゾールシラン化合物の使用量が増えるばかりで経済的ではない。
ところで、表面処理液中に生成したヒドロキシシリル基を有するアゾールシラン化合物(Ib)〜(Id)は、徐々に、互いに反応して脱水縮合し、ヒドロキシシリル基がシロキサン結合(Si−O−Si)を形成し(スキーム(B)参照)、水に溶け難いシランオリゴマー(スキーム(B)中の化学式(e)で示される基を有するアゾールシラン化合物)に変換される。なお、化学式(e)で示される基のXは、繰り返し単位の数を表す整数である。
表面処理液中におけるシランオリゴマーの生成量が多くなると、不溶解分が析出して(処理液が白濁し)、処理槽や処理槽に接続された配管、処理液中に浸漬された処理液の温度や液面を検出するためのセンサー類に付着し、円滑な表面処理が阻害されるおそれがある。
これを避けるために、前記の可溶化剤を表面処理液中に含有させることが好ましい。
可溶化剤の含有量については、水100重量部に対して0.1〜90重量部の割合とすることが好ましく、1〜50重量部の割合とすることがより好ましい。
本発明の表面処理液の調製においては、アゾールシラン化合物(Ia)の加水分解を促進させる為に、酢酸や塩酸等の酸、あるいは、水酸化ナトリウムやアンモニア等のアルカリを使用してもよい。
同様に、表面処理液の安定性や化成皮膜の均一性を向上させるために、塩素イオン、臭素イオン等のハロゲンイオンや銅イオン、鉄イオン、亜鉛イオン等の金属イオンを生成する物質を使用することもできる。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、公知のカップリング剤を併用してもよい。公知のカップリング剤としては、チオール基(メルカプト基)、ビニル基、エポキシ基、(メタ)アクリル基、アミノ基、クロロプロピル基等を有するシラン系カップリング剤が挙げられる。
このようなシラン系カップリング剤の例としては、
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプトシラン化合物、
ビニルトリクロルシラン、
ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン化合物、
p−スチリルトリメトキシシラン等のスチリルシラン化合物、
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン化合物、
3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリロキシシラン、
メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、
メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリロキシシラン化合物、
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン化合物、
3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイドシラン化合物、
3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロプロピルシラン化合物、
ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィドシラン化合物、
3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネートシラン化合物等を挙げることができる。
その他、アルミニウム系カップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤等も挙げることができる。
(処理方法)
本発明の表面処理液で処理される金属としては、例えば、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金を好ましく挙げることができる。
銅合金の例としては、銅を含む合金であれば特に限定されず、例えば、Cu−Ag系、Cu−Te系、Cu−Mg系、Cu−Sn系、Cu−Si系、Cu−Mn系、Cu−Be−Co系、Cu−Ti系、Cu−Ni−Si系、Cu−Zn−Ni系、Cu−Cr系、Cu−Zr系、Cu−Fe系、Cu−Al系、Cu−Zn系、Cu−Co系等の合金を挙げることができる。
また、その他の合金では、アルミニウム合金(Al−Si合金)、ニッケル合金(Ni−Cr合金)、鉄合金(Fe−Ni合金、ステンレス)等を挙げることができる。
これらの金属の中では、銅および銅合金(以下、両者を指して、単に銅ということがある)がより好ましい。
また、本発明の表面処理液で処理される金属とは、プリント配線板、リードフレーム等の電子デバイス、装飾品、建材等に用いられる箔(例えば、電解銅箔、圧延銅箔)、めっき膜(例えば、無電解銅めっき膜、電解銅めっき膜)、粒状、針状、繊維状、線状、棒状、管状、板状等の用途・形態において用いられるものである。なお、近年の高周波の電気信号が流れる銅配線の場合には、銅の表面は平均粗さが0.1μm以下の平滑面であることが好ましい。銅の表面に、前処理として、ニッケル、亜鉛、クロム、スズ等のメッキを施してもよい。
前記の樹脂材料としては、アクリレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、オレフィン樹脂、フッ素含有樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶樹脂等を挙げることができ、これらを混合したり、互いに変性したりして、組み合わせたものであってもよい。
これらの樹脂材料の中では、アクリレート樹脂、エポキシ樹脂およびポリイミド樹脂が好ましい。
本発明の表面処理液を用いて金属の表面を処理することで、金属表面に化成皮膜を形成し、樹脂材料との接着性を高めることができる。
本発明の表面処理液を金属の表面に接触させる方法としては、特に制限はなく、浸漬、塗布、スプレー等の手段を採用することができる。
表面処理液と金属を接触させる時間(処理時間)については、1秒〜10分とすることが好ましく、5秒〜3分とすることがより好ましい。処理時間が1秒未満の場合には、金属の表面に形成される化成皮膜の膜厚が薄くなり、樹脂との接着力が十分に得られず、一方10分より長くしても、化成皮膜の膜厚に大差はなく、接着性の向上も期待できない。
また、表面処理液を金属の表面に接触させる際の処理液の温度については、5〜50℃とすることが好ましいが、前記の処理時間との関係において、適宜設定すればよい。
本発明の表面処理液と金属を接触させた後は、水洗してから乾燥してもよいし、水洗せずに乾燥させてもよい。
乾燥温度は、室温〜150℃とすることが好ましい。
水洗に使用する水としては、イオン交換水や蒸留水等の純水が好ましいが、水洗の方法や時間には特に制限なく、例えば、浸漬やスプレー等の手段によって適宜の時間洗浄すればよい。
表面処理液を銅の表面に接触させる前に、当該銅の表面に、酸洗処理、粗化処理、耐熱処理、防錆処理または化成処理からなる群から選択される少なくとも1つの前処理を行ってもよい。
前記の酸洗処理とは、銅の表面に付着した油脂成分を除去する為と、銅の表面の酸化皮膜を除去する為に行うものである。この酸洗処理には、塩酸系溶液、硫酸系溶液、硝酸系溶液、硫酸−過酸化水素系溶液、有機酸系溶液、無機酸−有機溶媒系溶液、有機酸−有機溶媒系溶液等の溶液を用いることができる。
前記の粗化処理とは、アンカー効果による銅と樹脂の接着性を高める為に行うものであり、銅の表面に凸凹形状が付与され、銅と樹脂材料との密着性を高めることができる。
この粗化処理においては、マイクロエッチング法、電気めっき法、無電解めっき法、酸化法(ブラックオキサイド、ブラウンオキサイド)、酸化・還元法、ブラシ研磨法、ジェットスクラブ法等の方法を採用することができる。
マイクロエッチング法においては、例えば、有機酸・第二銅イオン系、硫酸・過酸化水素系、過硫酸塩系、塩化銅系や塩化鉄系の各エッチング剤を使用することができる。
電気めっき法においては、銅の表面に微細な銅粒子を析出させることにより、銅の表面に凸凹を形成させる。
前記の耐熱処理においては、銅の表面に、ニッケル、ニッケル−リン、亜鉛、亜鉛−ニッケル、銅−亜鉛、銅−ニッケル、銅−ニッケル−コバルトまたはニッケル−コバルトから選択される少なくとも1種の皮膜が形成される。
この皮膜の形成は公知の電気めっきによる方法を採用して行うことができるが、電気めっきに限定されるものではなく、蒸着その他の手段を使用しても何ら差し支えない。
前記の防錆処理とは、銅の表面が酸化腐食することを防止する為に行うものであり、銅の表面に、亜鉛または亜鉛合金組成のメッキ皮膜や、電解クロメートのメッキ皮膜を形成させる方法を採用することができる。
前記の化成処理においては、スズの不動態皮膜を形成する方法や、酸化銅の不動態皮膜を形成する方法を採用することができる。
本発明の表面処理液を金属の表面に接触させる前に、銅イオンを含む水溶液を当該金属の表面に接触させてもよい。この銅イオンを含む水溶液は、金属の表面に形成される化成皮膜の厚みを均一にさせる機能を有する。
銅イオン源としては、水に溶解する銅塩であれば特に限定されず、硫酸銅、硝酸銅、塩化銅、ギ酸銅、酢酸銅等の銅塩を挙げることができる。銅塩を水に可溶化するために、アンモニアや塩酸等を添加してもよい。
本発明の表面処理液を金属の表面に接触させた後に、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液を当該金属の表面に接触させてもよい。この酸性水溶液またはアルカリ性水溶液も、前記の銅イオンを含む水溶液と同様に、金属の表面に形成される化成皮膜の厚みを均一にさせる機能を有する。
酸性水溶液またはアルカリ性水溶液は、特に限定されないが、酸性水溶液としては、硫酸、硝酸、塩酸等の鉱酸や、ギ酸、酢酸、乳酸、グリコール酸、アミノ酸等の有機酸を含む水溶液等を挙げることができる。アルカリ性水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や、アンモニア、エタノールアミン、モノプロパノールアミン等のアミン類を含む水溶液を挙げることができる。
(接着方法)
本発明の表面処理液を接触させて表面に化成皮膜を形成した金属と、樹脂材料を接着する方法としては、公知の方法を採用することができる。例えば、金属の表面に本発明の表面処理液を接触させて化成皮膜を形成し、形成した化成皮膜の一部または全体に樹脂材料を塗布した後に圧着する方法や、接着剤、接着シート(フィルム)を利用して前記の化成皮膜を形成した金属と樹脂材料を貼り合わせて接着する方法、あるいはこれらを組み合わせた方法等を挙げることができる。
本発明の表面処理液は、これを使用することにより、金属と樹脂材料の接着性を高めることができるので、各種電気・電子部品やプリント配線板等の電子デバイスを作製する際の材料(原料)として好適である。
本発明の表面処理液は、金属の中でも、特に銅に対して、好ましく適用することができる。例えば、銅回路(銅配線層)と、プリプレグやソルダーレジスト(絶縁樹脂層)との間の接着性(密着性)を高めることを目的とする銅の表面処理に好適であり、銅配線層に接して絶縁樹脂層を有するプリント配線板において、銅配線層と絶縁樹脂層との間の接着性を高めることができる。
前記のプリント配線板は、本発明の表面処理液と銅配線層の表面を接触させて、その後水洗・乾燥した後、銅配線層表面に絶縁樹脂層を形成させることにより作製することができる。この接触の方法については、前述のとおりであり、表面処理液中への銅配線層の浸漬や、該処理液による銅配線層表面へのスプレー等が簡便かつ確実であり好ましい。
また、前記の水洗の方法についても特に制限はないが、洗浄水中への銅配線層の浸漬や、洗浄水による銅配線層表面へのスプレーが簡便かつ確実であり好ましい。
前記の絶縁樹脂層の形成は、公知の方法、例えば半硬化の樹脂材料を貼り付ける方法や溶剤を含む液状の樹脂材料を塗布する手段等を採用して実施することができる。次いで、上下の銅配線層を導通させる為に、ビアホールを形成する。このプロセスを繰り返すことにより、多層プリント配線板を作製することができる。
前記の銅配線層については、無電解メッキ法、電解メッキ法、蒸着法、スパッタ法、ダマシン法等どのような方法で作製されたものでもよく、インナービアホール、スルーホール、接続端子等を含んだものでもよい。
ところで、特開2009−19266号公報には、金属表面にシランカップリング剤を含む液を塗布する工程と、前記液を塗布した金属表面を、25〜150℃の温度で且つ5分以内で乾燥を行う工程と、乾燥させた金属表面を水洗する工程とを含むことを特徴とするシランカップリング剤皮膜の形成方法に関する発明が記載されている。
また、前記金属表面には、予め表面処理として浸漬めっき液によりスズ等の接着性金属層を形成してよいとされている。
本発明の表面処理液は、前記のシランカップリング剤を含む液として使用し得るものである。なお、この公報に記載された事項は、引用により本明細書の一部を成すものとする。
以下、本発明を実施例および比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において使用した主原料は次のとおりである。
[主原料]
・2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}(参考例1に合成例を示した)
・2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}(参考例2に合成例を示した)
・2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール}(参考例3に合成例を示した)
・2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール}(参考例4に合成例を示した)
・3,3′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール(参考例5に合成例を示した)
・3,3′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール(参考例6に合成例を示した)
・3,3′−ジチオビス{5−アミノ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール}(参考例7に合成例を示した)
・3,3′−ジチオビス{5−アミノ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール}(参考例8に合成例を示した)
・4,4′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,3−トリアゾール}(参考例9に合成例を示した)
・4,4′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,3−トリアゾール}(参考例10に合成例を示した)
・イミダゾールシラン化合物(参考例11に合成方法を示した)
・3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、品名「KBM−903」)
・エチレングリコールモノブチルエーテル(和光純薬工業社製、試薬)
・ソルダーレジスト(アクリレート・エポキシ樹脂、太陽インキ製造社製、品名「PSR−4000AUS308」)
[参考例1]
<2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}の合成>
2,2′−ジチオジ(1H−イミダゾール)2.0g(10mmol)を、脱水ジメチルホルムアミド45gに加えて、室温にて撹拌して溶解し、これに3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン4.1g(20mmol)を滴下した。
発熱が収まった後、40℃にて6時間撹拌し、反応液を減圧濃縮し、褐色液体として、化学式(I−1)で示される標題のアゾールシラン化合物6.5g(10mmol、収率100%)を得た。
Figure 0006440484
[参考例2]
<2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}の合成>
2,2′−ジチオジ(1H−イミダゾール)1.0g(5mmol)を、脱水ジメチルホルムアミド26gに加えて、室温にて撹拌して溶解し、これに3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン2.5g(10mmol)を滴下した。
発熱が収まった後、40℃にて6時間撹拌し、反応液を減圧濃縮し、褐色液体として、化学式(I−2)で示される標題のアゾールシラン化合物3.5g(5mmol、収率100%)を得た。
Figure 0006440484
[参考例3]
<2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール}の合成>
2,2′−ジチオジ(1H−ベンズイミダゾール)2.5g(8.4mmol)を、脱水ジメチルホルムアミド16gに加えて、室温にて撹拌して溶解し、これに3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン3.5g(17mmol)を滴下した。
発熱が収まった後、40℃にて4時間撹拌し、反応液を減圧濃縮し、褐色液体として、化学式(I−3)で示される標題のアゾールシラン化合物6.1g(8.4mmol、収率100%)を得た。
Figure 0006440484
[参考例4]
<2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール}の合成>
2,2′−ジチオジ(1H−ベンズイミダゾール)1.0g(3.3mmol)を、脱水ジメチルホルムアミド10gに加えて、室温にて撹拌して溶解し、これに3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン1.7g(6.8mmol)を滴下した。
発熱が収まった後、40℃にて4時間撹拌し、反応液を減圧濃縮し、褐色液体として、化学式(I−4)で示される標題のアゾールシラン化合物2.6g(3.3mmol、収率100%)を得た。
Figure 0006440484
[参考例5]
<3,3′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの合成>
3,3′−ジチオジ(1H−1,2,4−トリアゾール)4.02g(20.1mmol)を、脱水ジメチルホルムアミド150gに加えて、室温にて撹拌して溶解し、これに3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン9.49g(46.2mmol)を滴下した。その10分後にトリエチルアミン0.92g(9.1mmol)を加え、60℃にて8時間撹拌した。
反応液を減圧濃縮し、淡黄色液体として、化学式(I−5)で示される標題のアゾールシラン化合物12.3g(20.1mmol、収率100%)を得た。
Figure 0006440484
[参考例6]
<3,3′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの合成>
3,3′−ジチオジ(1H−1,2,4−トリアゾール)1.0g(5mmol)を、脱水ジメチルホルムアミド24gに加えて、室温にて撹拌して溶解し、これに3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン2.5g(10mmol)を滴下した。その20分後にトリエチルアミン0.2g(2mmol)を加え40℃で6時間撹拌した。
反応液を減圧濃縮し、得られた粗結晶をエタノールで再結晶し、白色結晶として、化学式(I−6)で示される標題のアゾールシラン化合物2.6g(3.7mmol、収率75.0%)を得た。
Figure 0006440484
[参考例7]
<3,3′−ジチオビス{5−アミノ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール}の合成>
3,3′−ジチオビス(5−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール)2.00g(8.7mmol)を脱水ジメチルホルムアミド45gに加えて、室温にて撹拌して溶解し、これに3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン3.56g(17.3mmol)を滴下した。その5分後にトリエチルアミン0.3g(3mmol)を加え、55℃にて5時間撹拌した。
反応液を減圧濃縮し、得られた濃縮物を脱水メタノールより2回再結晶し、減圧下に乾燥して、白色結晶として、化学式(I−7)で示される標題のアゾールシラン化合物3.65g(5.7mmol、収率65.5%)を得た。
Figure 0006440484
[参考例8]
<3,3′−ジチオビス{5−アミノ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール}の合成>
3,3′−ジチオビス(5−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール)1.0g(4.3mmol)を、脱水ジメチルホルムアミド13gに加えて、室温で撹拌して溶解し、これに3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン2.1g(8.6mmol)を滴下した。その20分後にトリエチルアミン0.2g(2mmol)を加え、40℃で6時間撹拌した。
反応液を減圧濃縮し、得られた粗結晶をエタノールで再結晶し、白色結晶として、化学式(I−8)で示される標題のアゾールシラン化合物2.1g(2.9mmol、収率67.4%)を得た。
Figure 0006440484
[参考例9]
<4,4′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,3−トリアゾール}の合成>
4,4′−ジチオジ(1H−1,2,3−トリアゾール)8.67g(43.3mmol)を、脱水ジメチルホルムアミド50gに加えて、室温にて撹拌して溶解し、これに、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン18.7g(91.1mmol)を滴下し、その20分後にトリエチルアミン1.84g(18.2mmol)を加え、室温下、15時間撹拌した。
反応液を減圧濃縮した後、液状の濃縮物をヘキサン130mLで洗浄し、減圧下に乾燥して、褐色液体として、化学式(I−9)で示される標題のアゾールシラン化合物26.0g(42.6mmol、収率98.3%)を得た。
Figure 0006440484
[参考例10]
<4,4′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,3−トリアゾール}の合成>
4,4′−ジチオジ(1H−1,2,3−トリアゾール)1.0g(5mmol)を、脱水ジメチルホルムアミド10gに加え、室温で撹拌して溶解し、これに3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン2.5g(10mmol)を滴下した。その20分後にトリエチルアミン0.1g(1mmol)を加え、40℃にて8時間撹拌した。
反応液を減圧濃縮し、褐色液体として、化学式(I−10)で示される標題のアゾールシラン化合物3.5g(5mmol、収率100%)を得た。
Figure 0006440484
[参考例11]
<イミダゾールシラン化合物の合成>
イミダゾール3.4g(0.05mol)を95℃で融解し、アルゴン雰囲気下で撹拌しながら、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン11.8g(0.05mol)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、さらに95℃の温度で1時間反応させた。
反応生成物は透明な橙色の粘稠な液体として得られた(特開平5−186479号公報から引用)。
注:特開平5−186479号公報によると、反応生成物は、化学式(IV−1)〜(IV−3)で示されるイミダゾールシラン化合物の混合物とされている。
Figure 0006440484
<接着性の評価試験>
以下の実施例および比較例において行った金属と樹脂材料の接着性の評価試験(a)〜(d)は、以下のとおりである。
[接着性の評価試験(a)]
(1)金属
金属として、電解銅箔(厚み:18μm)を使用した。
(2)金属の処理
以下の工程i〜iiiに従って行った。
i.酸清浄/1分間(室温)、水洗
ii.酸清浄/1分間(室温)、水洗、乾燥/1分(100℃)
iii.表面処理液に浸漬/1分(室温)、水洗、乾燥/1分(100℃)
(3)金属と樹脂の接着
処理した銅箔のS面に、ガラス布エポキシ樹脂含浸プリプレグ(FR−4グレード)を積層プレスし、銅箔と樹脂を接着して銅張積層板を作製した。
(4)接着性の評価
この銅張積層板から、「JIS C6418(1996)」に従って、幅10mmの試験片を作製し、プレッシャークッカー処理(121℃/湿度100%/100時間)した後、銅箔の引き剥がし強さを測定した。
[接着性の評価試験(b)]
電解銅箔のS面に、「ガラス布エポキシ樹脂含浸プリプレグ(FR−4グレード)を積層プレス」する代わりに、「ビルドアップ配線板用樹脂(味の素ファインテクノ社製、品名「GX−13」)をラミネート」した以外は、評価試験(a)と同様の手順で、銅箔と樹脂の接着性を評価した。
[接着性の評価試験(c)]
(1)金属
金属として、両面銅張積層板(基材:FR4,板厚:1.0mm,電解銅箔厚:18μm,縦120mm×横110mm)の電解銅箔を利用した。
(2)金属の処理
以下の工程i〜ivに従って行った。
i.酸清浄/1分間(室温)、水洗
ii.過酸化水素・硫酸によるマイクロエッチング/1分(室温)、水洗
iii.酸清浄/1分間(室温)、水洗、乾燥/1分(100℃)
iv.表面処理液に浸漬/1分(室温)、水洗、乾燥/1分(100℃)
(3)金属への樹脂層の形成
処理した電解銅箔に、ソルダーレジスト(太陽インキ製造社製、品名「PSR−4000AUS308」)を塗布した後、乾燥(80℃/30分)、ポストキュア(150℃/60分)を行って、13μm厚の樹脂層(塗膜)を形成させた。
(4)接着性の評価
「JIS K5400−8.5(1990)」に従って、電解銅箔に形成した塗膜を1mm×1mmの碁盤目にクロスカット(100マス)し、プレッシャークッカー処理(121℃/湿度100%/100時間)した後、テープピールテストを行い、塗膜が剥離しないマス目の数を計測した。また、塗膜の傷み具合を目視にて観察した。
なお、接着性の判定基準は、表1に示したとおりである。
Figure 0006440484
[接着性の評価試験(d)]
(1)金属
金属として、アルミ箔(厚み:50μm)を使用した。
(2)金属の処理
以下の工程i〜iiに従って行った。
i.酸清浄/1分間(室温)、水洗
ii.表面処理液に浸漬/1分(室温)、水洗、乾燥/1分(100℃)
(3)金属と樹脂の接着
処理したアルミ箔に、ガラス布エポキシ樹脂含浸プリプレグ(FR−4グレード)を積層プレスし、アルミ箔と樹脂を接着して積層板を作製した。
(4)接着性の評価
この積層板から、「JIS C6481(1996)」に従って、幅10mmの試験片を作製し、アルミ箔の引き剥がし強さを測定した。
[実施例1]
2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}10gに、エチレングリコールモノブチルエーテル200gを加え、続いて水790gを加えて、室温にて2時間撹拌し、表面処理液(以下、処理液Aという)を調製した。
この処理液Aについて、当該アゾールシラン化合物のメトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[実施例2]
『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』の代わりに、『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』を使用した以外は、実施例1と同様にして表面処理液(以下、処理液Bという)を調製した。
この処理液Bについて、当該アゾールシラン化合物のエトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[実施例3]
『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』の代わりに、『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール}』を使用した以外は、実施例1と同様にして表面処理液(以下、処理液Cという)を調製した。
この処理液Cについて、当該アゾールシラン化合物のメトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[実施例4]
『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』の代わりに、『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−ベンズイミダゾール}』を使用した以外は、実施例1と同様にして表面処理液(以下、処理液Dという)を調製した。
この処理液Dについて、当該アゾールシラン化合物のエトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[実施例5]
『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』の代わりに、『3,3′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール』を使用した以外は、実施例1と同様にして表面処理液(以下、処理液Eという)を調製した。
この処理液Eについて、当該アゾールシラン化合物のメトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[実施例6]
『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』の代わりに、『3,3′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール』を使用した以外は、実施例1と同様にして表面処理液(以下、処理液Fという)を調製した。
この処理液Fについて、当該アゾールシラン化合物のエトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[実施例7]
『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』の代わりに、『3,3′−ジチオビス{5−アミノ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール}』を使用した以外は、実施例1と同様にして表面処理液(以下、処理液Gという)を調製した。
この処理液Gについて、当該アゾールシラン化合物のメトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[実施例8]
『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』の代わりに、『3,3′−ジチオビス{5−アミノ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール}』を使用した以外は、実施例1と同様にして表面処理液(以下、処理液Hという)を調製した。
この処理液Hについて、当該アゾールシラン化合物のエトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[実施例9]
『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』の代わりに、『4,4′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,3−トリアゾール}』を使用した以外は、実施例1と同様にして表面処理液(以下、処理液Iという)を調製した。
この処理液Iについて、当該アゾールシラン化合物のメトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[実施例10]
『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』の代わりに、『4,4′−ジチオビス{1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,3−トリアゾール}』を使用した以外は、実施例1と同様にして表面処理液(以下、処理液Jという)を調製した。
この処理液Jについて、当該アゾールシラン化合物のエトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[実施例11]
処理液Aで銅箔およびアルミ箔表面を処理する前に、3%酢酸銅水溶液に該銅箔およびアルミ箔を浸漬(室温/30秒)後、水洗、乾燥(100℃/1分)した以外は、実施例1と同様にして、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[実施例12]
処理液Aで銅箔およびアルミ箔表面を処理した後に、10%酢酸水溶液に該銅箔およびアルミ箔を浸漬(室温/1分)後、水洗、乾燥(100℃/1分)した以外は、実施例1と同様にして、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[比較例1]
『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』の代わりに、『イミダゾールシラン化合物』を使用した以外は、実施例1と同様にして表面処理液(以下、処理液Kという)を調製した。
この処理液Kについて、当該イミダゾールシラン化合物のメトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[比較例2]
『2,2′−ジチオビス{1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−イミダゾール}』の代わりに、『3−アミノプロピルトリメトキシシラン』を使用した以外は、実施例1と同様にして表面処理液(以下、処理液Lという)を調製した。
この処理液Lについて、3−アミノプロピルトリメトキシシランのメトキシシリル基が、ヒドロキシシリル基に加水分解されていることを確認し、接着性の評価試験(a)〜(d)を行った。
得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
[比較例3]
シランカップリング剤を使用することなく、エチレングリコールモノブチルエーテル200gと水790gを混合し、室温にて2時間撹拌して、表面処理液(以下、処理液Mという)を調製した。
この処理液Mについて、接着性の評価試験(a)〜(d)を行ったところ、得られた試験結果は、表2に示したとおりであった。
Figure 0006440484
本発明によれば、金属と樹脂材料の接着性(密着性)を十分に確保できるので、多層プリント配線板の小型化、薄型化、高周波化、高密度化等の実現に大いに貢献し得るものであるから、産業上の利用可能性は多大である。

Claims (12)

  1. 化学式(I)で示されるアゾールシラン化合物を含有する金属の表面処理液。
    Figure 0006440484
  2. 金属が、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである請求項1に記載の金属の表面処理液。
  3. 金属が銅または銅合金である請求項1に記載の金属の表面処理液。
  4. 請求項1に記載の表面処理液を、金属の表面に接触させる金属の表面処理方法。
  5. 金属が、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである請求項4に記載の金属の表面処理方法。
  6. 金属が、銅または銅合金である請求項4に記載の金属の表面処理方法。
  7. 表面処理液を銅または銅合金の表面に接触させる前に、当該銅または銅合金の表面に、酸洗処理、粗化処理、耐熱処理、防錆処理または化成処理からなる群から選択される少なくとも1つの前処理を行う請求項6に記載の金属の表面処理方法。
  8. 表面処理液を金属の表面に接触させる前に、銅イオンを含む水溶液を当該金属の表面に接触させる請求項4〜請求項7のいずれか一項に記載の金属の表面処理方法。
  9. 表面処理液を金属の表面に接触させた後に、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液を当該金属の表面に接触させる請求項4〜請求項8のいずれか一項に記載の金属の表面処理方法。
  10. 金属と樹脂材料の接着方法であって、請求項1に記載の表面処理液を金属の表面に接触させて、金属の表面に化成皮膜を形成し、該化成皮膜を介して金属と樹脂材料を接着させる金属と樹脂材料の接着方法。
  11. 請求項1に記載の表面処理液を金属の表面に接触させて、金属の表面に化成皮膜を形成し、該化成皮膜を介して金属と樹脂材料を接着した電子デバイスの製造方法
  12. 請求項1に記載の表面処理液を金属の表面に接触させて、金属の表面に化成皮膜を形成し、該化成皮膜を介して金属と樹脂材料を接着したプリント配線板の製造方法
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