JP2016134454A - レジスト層と、基材または金属層を接着する為の表面処理液、表面処理方法およびレジスト層用樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、アゾールシラン化合物を用いたレジスト層と、基材または金属層の表面処理液、表面処理方法およびレジスト層用樹脂組成物に関する。
現在、銅等の金属や銅等の合金(以下、単に「金属等」という)と、積層用、粘着用、感光用等の樹脂を用いてプリント配線板が製造されている。
プリント配線板に回路を形成する方法は、サブトラクティブ法、アディティブ法、セミアディティブ法等がある。サブトラクティブ法は、表面に導電層を設けた絶縁性基板の回路部にエッチングレジスト層を設け、露出している非回路部の導電層をエッチング除去して回路を形成する方法である。アディティブ法は、絶縁性基板の表面の非回路部にめっきレジスト層を設け、回路部に相当する部分に無電解めっき処理等で導電層を形成する方法である。セミアディティブ法は、薄い導電層を表面に有する絶縁性基板の非回路部にめっきレジスト層を設け、回路部に相当する部分に電解めっき処理で導電層を形成し、非回路部のめっきレジスト層を除去した後、フラッシュエッチング処理によって、非回路部の薄い導電層を除去して回路を形成する方法である。
特にアディティブ法やセミアディティブ法はL/S=10/10以下の微細配線の回路パターンを形成する回路形成方法として有効である。
特にアディティブ法やセミアディティブ法はL/S=10/10以下の微細配線の回路パターンを形成する回路形成方法として有効である。
エッチングレジスト層およびめっきレジスト層は、スクリーン印刷法、感光性材料を用いた露光現像工程を有するフォトファブリケーション法、インクジェット法等によって形成できるが、高密度化に対応するには、フォトファブリケーション法が適している。フォトファブリケーション法としては、ネガ型(光架橋型)若しくはポジ型(光分解型)フォトレジストを用いた方法が一般的である。
エッチングレジスト層およびめっきレジスト層を形成する樹脂組成物の形態は、液状タイプ、のドライフィルムタイプ、インクジェットタイプ等であるが、量産性の面から、ドライフィルムタイプのフォトレジストを用いた方法が一般的である。
めっきレジスト層を形成する方法として、電着フォトレジストを使用する方法も知られている。これは、電着塗装法によって貫通孔内壁を含む導電層上に一様に電着フォトレジスト層を設け、次に、フォトマスクを介して露光し、現像することで、めっきレジスト層を設ける方法である。電着フォトレジストには、ネガ型(光架橋型)とポジ型(光分解型)がある。
ここで、上記のエッチングレジスト層またはめっきレジスト層は有機溶剤またはアルカリ水溶液を噴霧し不要部分を溶解除去させるのが一般的である。しかし、環境面や経済面の点から、有機溶剤による除去は好ましくなく、レジスト層にはアルカリ可溶性樹脂を使用し、レジスト層除去液はアルカリ水溶液が使用されている。
この回路形成の際に、エッチングレジスト層またはめっきレジスト層と金属層の表面とが強固に密着していないと、導電層のエッチング時にエッチングレジスト層またはめっきレジスト層が金属等の表面から浮き、回路が断線され、所望の回路が得られず不良となる。そのため、エッチングレジスト層またはめっきレジスト層と金属層の表面とを密着させる方法として、古くはバフ研磨、ブラシ研磨、スクラブ研磨あるいはベルトサンダー研磨のような機械的研磨によって金属等の表面を研磨処理する方法が採用されていた。
しかしながら、プリント配線板の高密度化、細線化、薄化が進み、特にフレキシブル回路基板に代表されるような薄物には、研磨機の構造上あるいは機械的な力を加えることによる基板の伸びによる寸法精度の低下が問題となり、機械研磨では対応できなくなった。そこで、機械的な研磨から薬品を使用した化学的研磨へと研磨方法が移行して来た。
一方、化学的研磨でも、エッチングにより金属層の表面の粗化により、得られる仕上がり色調が変化してしまい、回路のでき上がりを検査する装置(自動光学検査装置:AOI)で外観不良と判断されることがあり、問題となっている。
また、金属層に対するエッチングレジスト層またはめっきレジスト層の位置がずれた場合、一旦エッチングレジスト層またはめっきレジスト層を剥離除去し、再度表面粗化処理工程をやり直さなければならない。化学的粗化処理は、繰り返し処理する度に、金属等の表面の粗化状態が強くなり、凹凸が深くなるため、再加工した基板は、エッチングレジスト層またはめっきレジスト層を一度接着すると剥離するのが困難になるという問題や、更なる色調の変化によりAOI検査を通過できない状況が生じてしまうという問題がある。
ところで、セミアディティブ法に代表されるドライフィルムレジスト等をめっきレジスト層として使用する場合、下地の銅シード層は1μm以下と非常に薄く、同箇所をエッチングするとシード層が溶解除去されてしまうので、エッチング粗化ができない。よって、現状は酸脱脂をすることがほとんどであり、めっきレジスト層と金属等の高い密着性を得ることができない。
そこで、金属等の表面をエッチング粗化することなく、めっきレジスト層等を強固に密着した表面に仕上げることのできるレジスト層または金属層の表面処理方法の開発が求められていた。
このような技術としては、アゾール化合物と酸を含有する処理液(特許文献1)、特定の複素環式化合物を含有し、PHが4以下である処理液(特許文献2)、複数のアミノアゾールを組み合わせて含有する処理液(特許文献3)、過酸化水素、リン酸、アミノ基含有アゾールを含有する処理液(特許文献4)等が知られている。
しかしながら、特許文献1〜3に開示された技術では、エッチングレジスト層またはめっきレジスト層等を強固に密着させるという目的を達成することはできなかった。また、特許文献4に開示された技術でも、過酸化水素と酸の存在により局部的な銅エッチングを発生させてしまい、品質低下等の問題を生じることがあり、エッチングレジスト層またはめっきレジスト層等を強固に密着させ得る表面に仕上げるという目的を達成することはできないものであった。
本発明はプリント配線板の回路形成工程において、レジスト層と、基材または金属層の接着性を高めるために、アゾールシラン化合物を用いた表面処理液、表面処理方法および接着方法と、これらを使用した電子デバイスおよびプリント配線板を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、分子内にアゾール環およびチオエーテル結合(−S−)を有するシラン化合物と、アルカリ剤を溶解させた水溶液が、所期の目的を達成することを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
即ち、第1の発明は、化学被膜を形成し、プリント配線板上の回路形成する為に用いられるレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液であって、化学式(I)または化学式(II)で示されるアゾールシラン化合物を含有することを特徴とするレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液である。
即ち、第1の発明は、化学被膜を形成し、プリント配線板上の回路形成する為に用いられるレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液であって、化学式(I)または化学式(II)で示されるアゾールシラン化合物を含有することを特徴とするレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液である。
第2の発明は、プリント配線板上の回路形成する為に用いられるレジスト層用樹脂組成物であって、化学式(I)または化学式(II)で示されるアゾールシラン化合物を含有する樹脂を用いたことを特徴とするレジスト層用樹脂組成物である。
第3の発明は、金属層が、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである第1の発明のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液である。
第4の発明は、レジスト層が感光性樹脂、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含有する請求項1に記載のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液である。
第5の発明は、レジスト層が銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金、鉛、およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである金属を含有する金属めっき層である請求項1に記載のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液である。
第6の発明は、第1の発明の表面処理液をレジスト層、基材または金属層の表面に接触させることを特徴とするレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法である。
第7の発明は、金属層が、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである第6の発明のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法である。
第8の発明は、表面処理液を金属層の表面に接触させる前に、金属層の表面を酸洗処理、粗化処理、耐熱処理、防錆処理または化成処理からなる群から選択される少なくとも1つの前処理を行う第6または7の発明のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法である。
第9の発明は、第1の発明の表面処理液を金属層の表面に接触させる前に、銅イオンを含む水溶液を金属層の表面に接触させる第6〜8の発明のいずれか一つのレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法である。
第10の発明は、第1の発明の表面処理液を金属の表面に接触させた後に、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液を金属層の表面に接触させる第6〜9の発明のいずれか一つのレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法である。
第3の発明は、金属層が、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである第1の発明のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液である。
第4の発明は、レジスト層が感光性樹脂、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含有する請求項1に記載のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液である。
第5の発明は、レジスト層が銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金、鉛、およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである金属を含有する金属めっき層である請求項1に記載のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液である。
第6の発明は、第1の発明の表面処理液をレジスト層、基材または金属層の表面に接触させることを特徴とするレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法である。
第7の発明は、金属層が、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである第6の発明のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法である。
第8の発明は、表面処理液を金属層の表面に接触させる前に、金属層の表面を酸洗処理、粗化処理、耐熱処理、防錆処理または化成処理からなる群から選択される少なくとも1つの前処理を行う第6または7の発明のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法である。
第9の発明は、第1の発明の表面処理液を金属層の表面に接触させる前に、銅イオンを含む水溶液を金属層の表面に接触させる第6〜8の発明のいずれか一つのレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法である。
第10の発明は、第1の発明の表面処理液を金属の表面に接触させた後に、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液を金属層の表面に接触させる第6〜9の発明のいずれか一つのレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法である。
本発明によれば、レジスト層と、基材または金属層の接着性を高めることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(表面処理液)
本発明の表面処理液は、前記化学式(I)または(II)で示されるアゾールシラン化合物をシランカップリング剤として含有する表面処理液である。
本発明の表面処理液は、前記化学式(I)または(II)で示されるアゾールシラン化合物をシランカップリング剤として含有する表面処理液である。
<化学式(I)で示されるアゾールシラン化合物を含有する表面処理液>
本発明の第1グループの表面処理液(以下、単に本発明の表面処理液ということがある)は、前記の化学式(I)で示されるアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(I)ということがある)をシランカップリング剤として含有するが、このアゾールシラン化合物は、化学式(Ia)〜(Id)で示されるアゾールシラン化合物を包含する。
本発明の第1グループの表面処理液(以下、単に本発明の表面処理液ということがある)は、前記の化学式(I)で示されるアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(I)ということがある)をシランカップリング剤として含有するが、このアゾールシラン化合物は、化学式(Ia)〜(Id)で示されるアゾールシラン化合物を包含する。
(式(Ia)〜(Id)中、X、Y、Rおよびmは、前記と同様である。)
即ち、化学式(Ia)で示されるアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(Ib)ということがある)は、前記の化学式(I)においてnが0である場合のアゾールシラン化合物(トリアルコキシ体)である。
同様に、化学式(Ib)で示されるアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(Ib)ということがある)は、nが1である場合のアゾールシラン化合物であり、化学式(Ic)で示されるアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(Ic)ということがある)は、nが2である場合のアゾールシラン化合物であり、化学式(Id)で示されるアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(Id)ということがある)は、nが3である場合のアゾールシラン化合物である。
同様に、化学式(Ib)で示されるアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(Ib)ということがある)は、nが1である場合のアゾールシラン化合物であり、化学式(Ic)で示されるアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(Ic)ということがある)は、nが2である場合のアゾールシラン化合物であり、化学式(Id)で示されるアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(Id)ということがある)は、nが3である場合のアゾールシラン化合物である。
アゾールシラン化合物(Ib)〜(Id)は、表面処理液中に存在するアゾールシラン化合物(Ia)が、加水分解されて生成する種であり、これらは、トリアルコキシ体のアゾールシラン化合物(Ia)と共に、シランカップリング剤の成分として好適なものである。また、アゾールシラン化合物(Ib)〜(Id)は、例えば、表面処理液から揮発分を除去することにより表面処理液から抽出して用いることができる。
本発明の実施においては、表面処理液を調製する際の原料として、アゾールシラン化合物(Ia)を用いることが好ましい。
このアゾールシラン化合物(Ia)の例としては、前述のとおりである。
このアゾールシラン化合物(Ia)の例としては、前述のとおりである。
本発明の第一グループの表面処理液は、前記のアゾールシラン化合物(Ib)と可溶化剤を水と混合することにより調製される。なお、表面処理液の調製方法については、当該アゾールシラン化合物(Ib)と水を混合した後に可溶化剤を加えてもよいし、該化合物と、水および可溶化剤の混合液を混合してもよいし、該化合物と可溶化剤を混合した後に水を加えてもよい。
前記の可溶化剤としては、
メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコール、フルフリルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、2−ピロリドン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、炭酸ジメチル、エチレンカーボネート、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、グリコール酸、乳酸、グルコン酸、グリセリン酸、マロン酸、コハク酸、レブリン酸、フェノール、安息香酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸等が好ましい。これらの可溶化剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコール、フルフリルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、2−ピロリドン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、炭酸ジメチル、エチレンカーボネート、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、グリコール酸、乳酸、グルコン酸、グリセリン酸、マロン酸、コハク酸、レブリン酸、フェノール、安息香酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸等が好ましい。これらの可溶化剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の表面処理液は、前記のアゾールシラン化合物(Ib)と可溶化剤と水を混合することにより調製されるが、好ましくはアルカリ剤を使用することができる。
なお、アルカリ剤を使用する場合の表面処理液の調製方法については、当該アゾールシラン化合物(Ib)と水を混合した後にアルカリ剤を加えてもよいし、該化合物と、水およびアルカリ剤の混合液を混合してもよいし、該化合物とアルカリ剤を混合した後に水を加えてもよい。
なお、アルカリ剤を使用する場合の表面処理液の調製方法については、当該アゾールシラン化合物(Ib)と水を混合した後にアルカリ剤を加えてもよいし、該化合物と、水およびアルカリ剤の混合液を混合してもよいし、該化合物とアルカリ剤を混合した後に水を加えてもよい。
前記のアルカリ剤としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属の水酸化物や、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アリルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−1−プロパノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピリジン等の水と自由に混和するものが好ましく、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アリルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−1−プロパノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピリジン等のアミン化合物がより好ましい。
なお、本発明の実施においては、これらから選択される2種以上を組み合わせて使用してもよい。
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属の水酸化物や、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アリルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−1−プロパノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピリジン等の水と自由に混和するものが好ましく、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アリルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−1−プロパノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピリジン等のアミン化合物がより好ましい。
なお、本発明の実施においては、これらから選択される2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の表面処理液にアルカリ剤を用いる場合、表面処理液のpHが8〜14の範囲、より好ましくは9〜13の範囲となるように添加すれば良い。pHが8より低い場合には、金属の表面に形成される化成皮膜の均一性が低下し、金属と樹脂材料との密着性向上効果が低下する。なお、pHは表面処理液の組成(成分の種類および含有量)や後述する処理温度と処理時間に応じて、上記範囲内で適宜設定すればよい。
<化学式(II)で示されるアゾールシラン化合物を含有する表面処理液>
本発明の第2グループの表面処理液(以下、単に本発明の表面処理液ということがある)は、前記の化学式(II)で示されるアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(II)ということがある)をシランカップリング剤として含有する。
このアゾールシラン化合物は、化学式(II)におけるYが、
−CO−NH−(CH2)m−Si(OR)3である場合のアゾールシラン化合物(II−a)、−CO−NH−(CH2)m−Si(OR)2(OH)である場合のアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(II−b)という)、
−CO−NH−(CH2)m−Si(OR)(OH)2である場合のアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(II−c)という)、および
−CO−NH−(CH2)m−Si(OH)3である場合のアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(II−d)という)を包含する。
本発明の第2グループの表面処理液(以下、単に本発明の表面処理液ということがある)は、前記の化学式(II)で示されるアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(II)ということがある)をシランカップリング剤として含有する。
このアゾールシラン化合物は、化学式(II)におけるYが、
−CO−NH−(CH2)m−Si(OR)3である場合のアゾールシラン化合物(II−a)、−CO−NH−(CH2)m−Si(OR)2(OH)である場合のアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(II−b)という)、
−CO−NH−(CH2)m−Si(OR)(OH)2である場合のアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(II−c)という)、および
−CO−NH−(CH2)m−Si(OH)3である場合のアゾールシラン化合物(以下、アゾールシラン化合物(II−d)という)を包含する。
即ち、アゾールシラン化合物(II−a)は、前記の化学式(II)においてnが0である場合のアゾールシラン化合物である。
同様に、アゾールシラン化合物(II−b)はnが1である場合のアゾールシラン化合物であり、アゾールシラン化合物(II−c)はnが2である場合のアゾールシラン化合物であり、アゾールシラン化合物(II−d)はnが3である場合のアゾールシラン化合物である。
同様に、アゾールシラン化合物(II−b)はnが1である場合のアゾールシラン化合物であり、アゾールシラン化合物(II−c)はnが2である場合のアゾールシラン化合物であり、アゾールシラン化合物(II−d)はnが3である場合のアゾールシラン化合物である。
アゾールシラン化合物(II−b)〜(II−d)は、表面処理液中に存在するアゾールシラン化合物(II−a)が、加水分解されて生成する種であり、これらは、トリアルコキシ体のアゾールシラン化合物(II−a)と共に、シランカップリング剤の成分として好適なものである。アゾールシラン化合物(II−b)〜(II−d)は、例えば、表面処理液から揮発分を除去することにより、表面処理液から抽出して用いることができる。
本発明の実施においては、表面処理液を調製する際の原料として、アゾールシラン化合物(II−a)を用いることが好ましい。
このアゾールシラン化合物(II−a)の例としては、前述のとおりである。
このアゾールシラン化合物(II−a)の例としては、前述のとおりである。
本発明の第2グループの表面処理液は、アゾールシラン化合物(I−a)の代わりに、アゾールシラン化合物(II−a)を用いる以外は、第1グループの表面処理液の場合と同様にして調製される。
<アゾールシラン化合物の加水分解>
本発明のアゾールシラン化合物(I−a)および(II−a)は、前述のとおり、水と接触すると加水分解されるが、この加水分解の態様をスキーム(A)に示す。
このスキーム(A)においては、前記のアゾールシラン化合物(I−a)、(I−b)および(I−c)、並びに、アゾールシラン化合物(II−a)、(II−b)および(II−c)の有するシリル基が加水分解される態様、即ち、トリアルコキシシリル基が、漸次、ジアルコキシヒドロキシシリル基、ジヒドロキシアルコキシシリル基、トリヒドロキシシリル基に変化する様が示される。
本発明のアゾールシラン化合物(I−a)および(II−a)は、前述のとおり、水と接触すると加水分解されるが、この加水分解の態様をスキーム(A)に示す。
このスキーム(A)においては、前記のアゾールシラン化合物(I−a)、(I−b)および(I−c)、並びに、アゾールシラン化合物(II−a)、(II−b)および(II−c)の有するシリル基が加水分解される態様、即ち、トリアルコキシシリル基が、漸次、ジアルコキシヒドロキシシリル基、ジヒドロキシアルコキシシリル基、トリヒドロキシシリル基に変化する様が示される。
一般に、分子中にアルコキシシリル基を有する物質は、シランカップリング剤として作用することが知られている。
例えば、銅と樹脂材料との接着を例に挙げると、本発明の実施において用いるアゾールシラン化合物は、分子中にアゾール環とアルコキシシリル基(−Si−OR)を有しており、アゾール環は、樹脂および銅と相互作用し、化学結合を形成する。
また、アルコキシシリル基は加水分解を受けて、ヒドロキシシリル基(−Si−OH)に変換され、このヒドロキシシリル基は銅の表面に点在する酸化銅と化学結合する。
従って、銅と表面処理液を接触させることにより、該銅の表面にはアゾール環やヒドロキシシリル基との結合により、化学式(I)および(II)で示されるアゾールシラン化合物に由来する化成皮膜が形成されて、この化成皮膜の表面に樹脂材料からなる樹脂層を形成させた場合には、銅の表面に直に樹脂層を形成させる場合に比べて、銅と樹脂材料との接着性を高めることができる。
例えば、銅と樹脂材料との接着を例に挙げると、本発明の実施において用いるアゾールシラン化合物は、分子中にアゾール環とアルコキシシリル基(−Si−OR)を有しており、アゾール環は、樹脂および銅と相互作用し、化学結合を形成する。
また、アルコキシシリル基は加水分解を受けて、ヒドロキシシリル基(−Si−OH)に変換され、このヒドロキシシリル基は銅の表面に点在する酸化銅と化学結合する。
従って、銅と表面処理液を接触させることにより、該銅の表面にはアゾール環やヒドロキシシリル基との結合により、化学式(I)および(II)で示されるアゾールシラン化合物に由来する化成皮膜が形成されて、この化成皮膜の表面に樹脂材料からなる樹脂層を形成させた場合には、銅の表面に直に樹脂層を形成させる場合に比べて、銅と樹脂材料との接着性を高めることができる。
本発明の実施においては、表面処理液中における化学式(I)および(II)で示されるアゾールシラン化合物から選択される少なくとも1つの化合物の濃度が、トリアルコキシ体のアゾールシラン化合物(I−a)および(II−b)の濃度に換算して、0.001〜10重量%であることが好ましく、0.01〜5重量%であることがより好ましい。
この濃度が0.001重量%未満である場合には、接着性の向上効果が十分ではなく、この濃度が10重量%を超える場合には、接着性の向上効果がほぼ頭打ちとなり、アゾールシラン化合物の使用量が増えるばかりで経済的ではない。
この濃度が0.001重量%未満である場合には、接着性の向上効果が十分ではなく、この濃度が10重量%を超える場合には、接着性の向上効果がほぼ頭打ちとなり、アゾールシラン化合物の使用量が増えるばかりで経済的ではない。
ところで、表面処理液中に生成したヒドロキシシリル基を有するアゾールシラン化合物(I−b)〜(I−d)および(II−b)〜(II−d)は、徐々に、互いに反応して脱水縮合し、ヒドロキシシリル基がシロキサン結合(Si−O−Si)を形成し(スキーム(A)参照)、水に溶け難いシランオリゴマー(スキーム(A)中の化学式(e)で示される基を有するアゾールシラン化合物)に変換される。なお、化学式(e)で示される基のXは繰り返し単位の数を表す整数である。
表面処理液中におけるシランオリゴマーの生成量が多くなると、不溶解分が析出して(処理液が白濁し)、処理槽や処理槽に接続された配管、処理液中に浸漬された処理液の温度や液面を検出するためのセンサー類に付着し、円滑な表面処理が阻害されるおそれがある。
これを避けるために、前述の可溶化剤を表面処理液中に含有させることが好ましい。
可溶化剤の含有量については、水100重量部に対して0.1〜90重量部の割合とすることが好ましく、1〜50重量部の割合とすることがより好ましい。
これを避けるために、前述の可溶化剤を表面処理液中に含有させることが好ましい。
可溶化剤の含有量については、水100重量部に対して0.1〜90重量部の割合とすることが好ましく、1〜50重量部の割合とすることがより好ましい。
本発明の表面処理液の調製においては、アゾールシラン化合物(I−b)の加水分解を促進させる為に、酢酸や塩酸等の酸、あるいは、水酸化ナトリウムやアンモニア等のアルカリを使用してもよい。
同様に、表面処理液の安定性や化成皮膜の均一性を向上させるために、塩素イオン、臭素イオン等のハロゲンイオンや銅イオン、鉄イオン、亜鉛イオンなどの金属イオンを生成する物質を使用することもできる。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、公知のカップリング剤を併用してもよい。公知のカップリング剤としては、チオール基(メルカプト基)、ビニル基、エポキシ基、(メタ)アクリル基、アミノ基、クロロプロピル基等を有するシラン系カップリング剤が挙げられる。
このようなシラン系カップリング剤の例としては、
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプトシラン化合物、
ビニルトリクロルシラン、
ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン化合物、
p−ビニルフェニルトリメトキシシラン等のビニルフェニルシラン化合物、
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン化合物、
3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリロキシシラン、
メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、
メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリロキシシラン化合物、
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン化合物、
3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイドシラン化合物、
3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロプロピルシラン化合物、
ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィドシラン化合物、
3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネートシラン化合物等を挙げることができる。
その他、アルミニウム系カップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤等も挙げることができる。
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプトシラン化合物、
ビニルトリクロルシラン、
ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン化合物、
p−ビニルフェニルトリメトキシシラン等のビニルフェニルシラン化合物、
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン化合物、
3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリロキシシラン、
メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、
メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリロキシシラン化合物、
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン化合物、
3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイドシラン化合物、
3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロプロピルシラン化合物、
ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィドシラン化合物、
3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネートシラン化合物等を挙げることができる。
その他、アルミニウム系カップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤等も挙げることができる。
(処理方法)
本発明の表面処理液を基材の表面に接触させる方法としては、特に制限はなく、前述のシランカップリング剤の場合と同様に、スプレー、浸漬、塗布等の手段を採用することができる。
表面処理液と基材を接触させる時間(処理時間)については、1秒〜10分とすることが好ましく、5秒〜3分とすることがより好ましい。処理時間が1秒未満の場合には基材表面に形成される化成皮膜の膜厚が薄くなり、材質の異なる材料間の接着力が十分に得られず、一方10分より長くしても、化成皮膜の膜厚に大差はなく、接着性の向上も期待できない。
また、表面処理液を基材表面に接触させる際の処理液の温度については、5〜50℃とすることが好ましいが、前記の処理時間との関係において、適宜設定すればよい。
本発明の表面処理液を基材の表面に接触させる方法としては、特に制限はなく、前述のシランカップリング剤の場合と同様に、スプレー、浸漬、塗布等の手段を採用することができる。
表面処理液と基材を接触させる時間(処理時間)については、1秒〜10分とすることが好ましく、5秒〜3分とすることがより好ましい。処理時間が1秒未満の場合には基材表面に形成される化成皮膜の膜厚が薄くなり、材質の異なる材料間の接着力が十分に得られず、一方10分より長くしても、化成皮膜の膜厚に大差はなく、接着性の向上も期待できない。
また、表面処理液を基材表面に接触させる際の処理液の温度については、5〜50℃とすることが好ましいが、前記の処理時間との関係において、適宜設定すればよい。
本発明の表面処理液と基材を接触させた後は、水洗してから乾燥してもよいし、水洗せずに乾燥させてもよい。
乾燥は、室温〜150℃の温度とすることが好ましい。
なお、水洗に用いる水としては、イオン交換水や蒸留水等の純水が好ましいが、水洗の方法や時間には特に制限なく、スプレーや浸漬等の手段による適宜の時間で構わない。
乾燥は、室温〜150℃の温度とすることが好ましい。
なお、水洗に用いる水としては、イオン交換水や蒸留水等の純水が好ましいが、水洗の方法や時間には特に制限なく、スプレーや浸漬等の手段による適宜の時間で構わない。
本発明の表面処理液を銅または銅合金の表面に接触させる前に、銅イオンを含む水溶液を前記銅または銅合金の表面に接触させてもよい。銅イオンを含む水溶液の銅イオン源としては、水に溶解する銅塩であれば特に限定されず、硫酸銅、硝酸銅、塩化銅、ギ酸銅、酢酸銅などの銅塩が挙げられる。銅塩を水に可溶化するために、アンモニアや塩酸などを添加してもよい。
本発明の表面処理液を銅または銅合金の表面に接触させた後に、酸性あるいはアルカリ性の水溶液を前記銅または銅合金の表面に接触させてもよい。酸性水溶液およびアルカリ性水溶液は、特に限定されないが、酸性水溶液としては、硫酸、硝酸、塩酸等の鉱酸を含む水溶液や、ギ酸、酢酸、乳酸、グリコール酸、アミノ酸などの有機酸を含む水溶液等が挙げられる。アルカリ性水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物や、アンモニア、エタノールアミン、モノプロパノールアミン等のアミン類などを含む水溶液が挙げられる。
本発明の表面処理液を前記のレジスト層、金属層、または絶縁基板、積層体などの基材表面に接触させる前及び後に、プラズマ、レーザー、イオンビーム、オゾン、加熱、加湿等の処理を行い表面改質させてもよい。あるいは、プラズマ、レーザー、イオンビーム、パーミス・ブラシなどの機械研磨やドリル等加工方法を用いて、金属表面の樹脂・イオン残渣除去を目的とした洗浄を行ってもよい。
本発明の表面処理液を接触させたレジスト層、金属層、または絶縁基板、積層体などの基材表面に、金属めっきあるいは実装する工程において、プラズマ、レーザー、イオンビーム、オゾン、加熱、加湿等の処理を行い、表面改質または残渣除去を目的とした洗浄を行ってもよい。
本発明の表面処理液は、前記の金属層、および樹脂材料からなる群から選択される少なくとも1つの基材の表面を処理するために用いることができる。本発明の表面処理液を用いて基材の表面を処理することで、基材表面に化成皮膜を形成し、他の材料との接着性を高めることができる。
本発明において、前記の金属層、および樹脂材料等からなる群から選択される基材を本発明の表面処理液を用いて接着させることができる。本発明の表面処理液により形成される化成皮膜の層を介して2つの材料を接着することで、互いの親和性を向上させることができるため、材質の異なる材料同士であってもより強固に接着することができる。
本発明の表面処理液は、プリント配線板上に選択的に金めっき、銀めっき、ニッケルめっき、パラジウムめっき、錫めっき、半田めっきなどの金属層または合金層を形成する工程および有機被膜や有機物ペーストなどの有機層を形成する工程において、レジスト層を用いて異種金属または樹脂混載基板を作成する際のめっきレジスト層の接着性改善に適用することができる。
(接着方法)
接着方法としては、公知の方法により行うことができる。金属層、レジスト層または絶縁層樹脂材料からなる基材の表面に本発明の表面処理液を接触させて化成皮膜を形成し、形成した化成皮膜の一部または全体に他の基材等を塗布、圧着、混合等の手段や、接着剤、接着シート(フィルム)の利用あるいはこれらの手段を組合わせて接着する方法が挙げられる。
また、金属層、レジスト層または絶縁層樹脂材料から選択される2つの基材等の表面に、本発明の表面処理液を接触させて、2つの基材等の表面にそれぞれ化成皮膜を形成し、2つの基材等を塗布、圧着、混合等の手段や、接着剤、接着シート(フィルム)の利用あるいはこれらの手段を組合わせて接着する方法が挙げられる。
接着方法としては、公知の方法により行うことができる。金属層、レジスト層または絶縁層樹脂材料からなる基材の表面に本発明の表面処理液を接触させて化成皮膜を形成し、形成した化成皮膜の一部または全体に他の基材等を塗布、圧着、混合等の手段や、接着剤、接着シート(フィルム)の利用あるいはこれらの手段を組合わせて接着する方法が挙げられる。
また、金属層、レジスト層または絶縁層樹脂材料から選択される2つの基材等の表面に、本発明の表面処理液を接触させて、2つの基材等の表面にそれぞれ化成皮膜を形成し、2つの基材等を塗布、圧着、混合等の手段や、接着剤、接着シート(フィルム)の利用あるいはこれらの手段を組合わせて接着する方法が挙げられる。
本発明の表面処理液を用いることにより、前記のように2つの材料、特に材質の異なる2つの材料を接着させることができるので、各種電気・電子部品やプリント配線板等の電子デバイスに好適に利用することができる。
なお、本発明において、金属、特に銅または銅合金から形成される金属層に対して、本発明の表面処理液は好適に用いることができる。例えば、銅などの金属層(導電層あるいは金属回路層)と、めっきレジストやエッチングレジストなどのドライフィルムレジスト層やプリプレグやソルダーレジスト(絶縁樹脂層)との間の接着性(密着性)を高めることを目的とする銅または銅合金の表面処理に好適であり、銅配線層に接して絶縁樹脂層を有するプリント配線板において、金属層である銅配線層と基材である絶縁樹脂層との間の接着性を高めることができる。
前記のプリント配線板は、本発明の表面処理液と銅配線の表面を接触させて、その後水洗・乾燥した後、銅配線表面に絶縁樹脂層を形成させることにより作製することができる。この接触の方法については、前述のとおりであり、表面処理液中への銅配線の浸漬または該処理液による銅配線へのスプレー等が簡便かつ確実であり好ましい。
また、前記の水洗の方法についても特に制限はないが、洗浄水中への銅配線の浸漬または洗浄水による銅配線表面へのスプレーが簡便かつ確実であり好ましい。
前記の絶縁樹脂層の形成には、公知の方法、例えば半硬化の樹脂材料を貼り付ける方法や溶剤を含む液状の樹脂材料を塗布する手段等を採用することができる。次いで、上下の配線を導通させる為に、ビアホールを形成する。このプロセスを繰り返すことにより、多層プリント配線板を作製できる。
また、前記の水洗の方法についても特に制限はないが、洗浄水中への銅配線の浸漬または洗浄水による銅配線表面へのスプレーが簡便かつ確実であり好ましい。
前記の絶縁樹脂層の形成には、公知の方法、例えば半硬化の樹脂材料を貼り付ける方法や溶剤を含む液状の樹脂材料を塗布する手段等を採用することができる。次いで、上下の配線を導通させる為に、ビアホールを形成する。このプロセスを繰り返すことにより、多層プリント配線板を作製できる。
前記の銅配線については、無電解メッキ法、電解メッキ法、蒸着法、スパッタ法、ダマシン法等どのような方法で作製されたものでもよく、インナービアホール、スルーホール、接続端子等を含んだものでもよい。
また、本発明に係る「銅」とは、プリント配線板、リードフレーム等の電子デバイス、装飾品、建材等に用いられる箔(電解銅箔、圧延銅箔)、めっき膜(無電解銅めっき膜、電解銅めっき膜)、線、棒、管、板等の用途・形態において用いられるものである。なお、近年の高周波の電気信号が流れる銅配線の場合には、銅の表面は平均粗さが0.1μm以下の平滑面であることが好ましい。
(絶縁性組成物)
本発明のアゾールシラン化合物(I)および(II)は、シランカップリング剤として、樹脂材料または無機材料に含有させることにより絶縁性組成物とすることができる。
また、本発明のアゾールシラン化合物(I)および(II)を各々有機溶剤等に溶解して、樹脂材料または無機材料と混合することにより絶縁性組成物を得ることもできる。
本発明のアゾールシラン化合物(I)および(II)は、シランカップリング剤として、樹脂材料または無機材料に含有させることにより絶縁性組成物とすることができる。
また、本発明のアゾールシラン化合物(I)および(II)を各々有機溶剤等に溶解して、樹脂材料または無機材料と混合することにより絶縁性組成物を得ることもできる。
絶縁性組成物中の本発明のアゾールシラン化合物の含有量は、0.001〜10重量%であることが好ましく、0.01〜5重量%であることがより好ましい。本発明のアゾールシラン化合物の含有量が絶縁性組成物中0.001重量%未満である場合には、接着性の向上効果が十分ではなく、この濃度が10重量%を超える場合には、接着性の向上効果がほぼ頭打ちとなり、アゾールシラン化合物の使用量が増えるばかりで経済的ではない。
前記絶縁性組成物は公知の方法により作製することができる。例えば、本発明のアゾールシラン化合物を有機溶剤に溶解させ、固形または液状の樹脂材料に混合することにより、絶縁性組成物を作製することができる。また、本発明のアゾールシラン化合物を液状の樹脂材料に直接添加して混合して、絶縁性組成物を作製してもよい。
前記絶縁性組成物は公知の方法により作製することができる。例えば、本発明のアゾールシラン化合物を有機溶剤に溶解させ、固形または液状の樹脂材料に混合することにより、絶縁性組成物を作製することができる。また、本発明のアゾールシラン化合物を液状の樹脂材料に直接添加して混合して、絶縁性組成物を作製してもよい。
本発明の絶縁性組成物は、高い強度を有する絶縁材料を与えるので、各種電気・電子部品等や、プリント配線板等の電子デバイスに好適に用いることができる。
ところで、日本国特開2009−19266号公報には、金属表面にシランカップリング剤を含む液を塗布する工程と、前記液を塗布した金属表面を、25〜150℃の温度で且つ5分以内で乾燥を行う工程と、乾燥させた金属表面を水洗する工程を含むことを特徴とするシランカップリング剤皮膜の形成方法に関する発明が記載されている。
また、前記金属表面には、予め表面処理として、浸漬めっき液によりスズ等の接着性金属層を形成してよいとされている。
本発明の表面処理液は、前記のシランカップリング剤を含む液として用いることができるものである。なお、この特許公報に記載された事項は、引用により本明細書の一部を成すものとする。
また、前記金属表面には、予め表面処理として、浸漬めっき液によりスズ等の接着性金属層を形成してよいとされている。
本発明の表面処理液は、前記のシランカップリング剤を含む液として用いることができるものである。なお、この特許公報に記載された事項は、引用により本明細書の一部を成すものとする。
(処理方法)
本発明の表面処理液で処理される金属層を形成する材質としては、例えば、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金を好ましく挙げることができる。
銅合金の例としては、銅を含む合金であれば特に限定されず、例えば、Cu−Ag系、Cu−Te系、Cu−Mg系、Cu−Sn系、Cu−Si系、Cu−Mn系、Cu−Be−Co系、Cu−Ti系、Cu−Ni−Si系、Cu−Zn−Ni系、Cu−Cr系、Cu−Zr系、Cu−Fe系、Cu−Al系、Cu−Zn系、Cu−Co系等の合金を挙げることができる。
また、その他の合金では、アルミニウム合金(Al−Si合金)、ニッケル合金(Ni−Cr合金)、鉄合金(Fe−Ni合金、ステンレス)等を挙げることができる。
これらの金属の中では、銅および銅合金(以下、両者を指して、単に銅ということがある)がより好ましい。
本発明の表面処理液で処理される金属層を形成する材質としては、例えば、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金を好ましく挙げることができる。
銅合金の例としては、銅を含む合金であれば特に限定されず、例えば、Cu−Ag系、Cu−Te系、Cu−Mg系、Cu−Sn系、Cu−Si系、Cu−Mn系、Cu−Be−Co系、Cu−Ti系、Cu−Ni−Si系、Cu−Zn−Ni系、Cu−Cr系、Cu−Zr系、Cu−Fe系、Cu−Al系、Cu−Zn系、Cu−Co系等の合金を挙げることができる。
また、その他の合金では、アルミニウム合金(Al−Si合金)、ニッケル合金(Ni−Cr合金)、鉄合金(Fe−Ni合金、ステンレス)等を挙げることができる。
これらの金属の中では、銅および銅合金(以下、両者を指して、単に銅ということがある)がより好ましい。
また、本発明の表面処理液で処理される金属層とは、プリント配線板、リードフレーム等の電子デバイス、装飾品、建材等に用いられる箔(例えば、電解銅箔、圧延銅箔、樹脂付銅箔、キャリア付銅箔、無電解銅箔、スパッタ銅箔、薄銅箔)、メッキ膜(例えば、無電解銅メッキ膜、電解銅メッキ膜)、蒸着法、スパッタ法、ダマシン法等により形成された薄膜や、粒状、針状、繊維状、線状、棒状、管状、板状等の用途・形態において用いられるものである。なお、近年の高周波の電気信号が流れる銅配線の場合には、銅の表面は平均粗さが0.1μm以下の平滑面であることが好ましい。銅の表面に、前処理として、ニッケル、亜鉛、クロム、スズ等のメッキを施してもよい。
また、本発明の表面処理液で処理されるキャリア付銅箔とは、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法の何れかの方法によって回路を形成する工程を含むプリント配線板に使用される極薄電解銅箔であり、銅箔キャリアと、銅箔キャリア上に積層された剥離層と、剥離層の上に積層された極薄銅層とを備えたものである。銅の表面に、酸洗処理、粗化処理、耐熱処理、防錆処理または化成処理からなる群から選択される少なくとも1つの前処理を施しても良い。
前記の樹脂材料としては、アクリレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、オレフィン樹脂、フッ素含有樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶樹脂等を挙げることができ、これらを混合したり、互いに変性したりして、組み合わせたものであってもよい。また、これらの樹脂の重合度に特に制限はなく、硬化後の樹脂であってもよく、未硬化及び半硬化の樹脂を表面処理した後に、適宜重合(硬化)したものであってもよい。
これらの樹脂材料の中では、アクリレート樹脂、エポキシ樹脂およびポリイミド樹脂が好ましい。
これらの樹脂材料の中では、アクリレート樹脂、エポキシ樹脂およびポリイミド樹脂が好ましい。
本発明の表面処理液を用いて金属層の表面を処理することで、金属表面に化成皮膜を形成し、レジスト層または基材との接着性を高めることができる。
本発明の表面処理液を金属層の表面に接触させる方法としては、特に制限はなく、浸漬、塗布、スプレー等の手段を採用することができる。
表面処理液と金属層を接触させる時間(処理時間)については、1秒〜10分とすることが好ましく、5秒〜3分とすることがより好ましい。処理時間が1秒未満の場合には、金属の表面に形成される化成皮膜の膜厚が薄くなり、樹脂との接着力が十分に得られず、一方10分より長くしても、化成皮膜の膜厚に大差はなく、接着性の向上も期待できない。
また、表面処理液を金属層の表面に接触させる際の処理液の温度については、5〜50℃とすることが好ましいが、前記の処理時間との関係において、適宜設定すればよい。
表面処理液と金属層を接触させる時間(処理時間)については、1秒〜10分とすることが好ましく、5秒〜3分とすることがより好ましい。処理時間が1秒未満の場合には、金属の表面に形成される化成皮膜の膜厚が薄くなり、樹脂との接着力が十分に得られず、一方10分より長くしても、化成皮膜の膜厚に大差はなく、接着性の向上も期待できない。
また、表面処理液を金属層の表面に接触させる際の処理液の温度については、5〜50℃とすることが好ましいが、前記の処理時間との関係において、適宜設定すればよい。
本発明の表面処理液と金属を接触させた後は、水洗してから乾燥してもよいし、水洗せずに乾燥させてもよい。
乾燥温度は、室温〜150℃とすることが好ましい。
水洗に使用する水としては、イオン交換水や蒸留水等の純水が好ましいが、水洗の方法や時間には特に制限なく、例えば、浸漬やスプレー等の手段によって適宜の時間洗浄すればよい。
乾燥温度は、室温〜150℃とすることが好ましい。
水洗に使用する水としては、イオン交換水や蒸留水等の純水が好ましいが、水洗の方法や時間には特に制限なく、例えば、浸漬やスプレー等の手段によって適宜の時間洗浄すればよい。
表面処理液を銅の表面に接触させる前に、当該銅の表面に、酸洗処理、粗化処理、耐熱処理、防錆処理または化成処理から選択される少なくとも1つの前処理を行ってもよい。
前記の酸洗処理とは、銅の表面に付着した油脂成分を除去する為と、銅の表面の酸化皮膜を除去する為に行うものである。この酸洗処理には、塩酸系溶液、硫酸系溶液、硝酸系溶液、硫酸−過酸化水素系溶液、有機酸系溶液、無機酸−有機溶媒系溶液、有機酸−有機溶媒系溶液等の溶液を用いることができる。
前記の粗化処理とは、アンカー効果による銅と樹脂の接着性を高める為に行うものであり、銅の表面に凸凹形状が付与され、銅と樹脂材料との密着性を高めることができる。
この粗化処理においては、マイクロエッチング法、電気メッキ法、無電解メッキ法、酸化法(ブラックオキサイド、ブラウンオキサイド)、酸化・還元法、ブラシ研磨法、ジェットスクラブ法等の方法を採用することができる。
この粗化処理においては、マイクロエッチング法、電気メッキ法、無電解メッキ法、酸化法(ブラックオキサイド、ブラウンオキサイド)、酸化・還元法、ブラシ研磨法、ジェットスクラブ法等の方法を採用することができる。
マイクロエッチング法においては、例えば、有機酸・第二銅イオン系、硫酸・過酸化水素系、過硫酸塩系、塩化銅系や塩化鉄系の各エッチング剤を使用することができる。
電気メッキ法においては、銅の表面に微細な銅粒子を析出させることにより、銅の表面に凸凹を形成させる。
電気メッキ法においては、銅の表面に微細な銅粒子を析出させることにより、銅の表面に凸凹を形成させる。
前記の耐熱処理においては、銅の表面に、ニッケル、ニッケル−リン、亜鉛、亜鉛−ニッケル、銅−亜鉛、銅−ニッケル、銅−ニッケル−コバルトまたはニッケル−コバルトから選択される少なくとも1種の皮膜が形成される。
この皮膜の形成は公知の電気メッキによる方法を採用して行うことができるが、電気メッキに限定されるものではなく、蒸着その他の手段を使用しても何ら差し支えない。
この皮膜の形成は公知の電気メッキによる方法を採用して行うことができるが、電気メッキに限定されるものではなく、蒸着その他の手段を使用しても何ら差し支えない。
前記の防錆処理とは、銅の表面が酸化腐食することを防止する為に行うものであり、銅の表面に、亜鉛または亜鉛合金組成のメッキ皮膜や、電解クロメートのメッキ皮膜を形成させる方法を採用することができる。
前記の化成処理においては、スズの不動態皮膜を形成する方法や、酸化銅の不動態皮膜を形成する方法を採用することができる。
本発明の表面処理液を金属層の表面に接触させる前に、銅イオンを含む水溶液を当該金属の表面に接触させてもよい。この銅イオンを含む水溶液は、金属の表面に形成される化成皮膜の厚みを均一にさせる機能を有する。
銅イオン源としては、水に溶解する銅塩であれば特に限定されず、硫酸銅、硝酸銅、塩化銅、ギ酸銅、酢酸銅等の銅塩を挙げることができる。銅塩を水に可溶化するために、アンモニアや塩酸などを添加してもよい。
銅イオン源としては、水に溶解する銅塩であれば特に限定されず、硫酸銅、硝酸銅、塩化銅、ギ酸銅、酢酸銅等の銅塩を挙げることができる。銅塩を水に可溶化するために、アンモニアや塩酸などを添加してもよい。
本発明の表面処理液を金属層の表面に接触させた後に、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液を当該金属層の表面に接触させてもよい。この酸性水溶液またはアルカリ性水溶液も、前記の銅イオンを含む水溶液と同様に、金属層の表面に形成される化成皮膜の厚みを均一にさせる機能を有する。
酸性水溶液およびアルカリ性水溶液は、特に限定されないが、酸性水溶液としては、硫酸、硝酸、塩酸等の鉱酸や、ギ酸、酢酸、乳酸、グリコール酸、アミノ酸などの有機酸を含む水溶液等を挙げることができる。アルカリ性水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や、アンモニア、エタノールアミン、モノプロパノールアミン等のアミン類を含む水溶液を挙げることができる。
酸性水溶液およびアルカリ性水溶液は、特に限定されないが、酸性水溶液としては、硫酸、硝酸、塩酸等の鉱酸や、ギ酸、酢酸、乳酸、グリコール酸、アミノ酸などの有機酸を含む水溶液等を挙げることができる。アルカリ性水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や、アンモニア、エタノールアミン、モノプロパノールアミン等のアミン類を含む水溶液を挙げることができる。
(接着方法)
本発明の表面処理液を接触させて表面に化成皮膜を形成した金属層と、レジスト層あるいは基材等の樹脂材料を接着する方法としては、公知の方法を採用することができる。例えば、金属層の表面に本発明の表面処理液を接触させて化成皮膜を形成し、形成した化成皮膜の一部または全体に樹脂材料を塗布した後に圧着する方法や、接着剤、接着シート(フィルム)を利用して前記の化成皮膜を形成した金属と樹脂材料を貼り合わせて接着する方法、あるいはこれらを組み合わせた方法等を挙げることができる。
本発明の表面処理液を接触させて表面に化成皮膜を形成した金属層と、レジスト層あるいは基材等の樹脂材料を接着する方法としては、公知の方法を採用することができる。例えば、金属層の表面に本発明の表面処理液を接触させて化成皮膜を形成し、形成した化成皮膜の一部または全体に樹脂材料を塗布した後に圧着する方法や、接着剤、接着シート(フィルム)を利用して前記の化成皮膜を形成した金属と樹脂材料を貼り合わせて接着する方法、あるいはこれらを組み合わせた方法等を挙げることができる。
本発明の表面処理液は、これを使用することにより、金属層と樹脂材料の接着性を高めることができるので、各種電気・電子部品やプリント配線板等の電子デバイスを作製する際の材料(原料)として好適である。
本発明の表面処理液は、金属の中でも、特に銅に対して、好ましく適用することができる。例えば、金属箔(導電層)あるいは金属回路(金属配線層)と、半硬化または硬化したプリプレグやソルダーレジスト、半硬化または硬化したドライフィルムレジスト(絶縁樹脂層)との間の接着性(密着性)を高めることを目的とする金属及び絶縁樹脂の表面処理に好適であり、金属箔もしくはレジスト層に接して金属回路を有する回路基板や回路形成後の金属配線層に接して絶縁樹脂層を有するプリント配線板において、金属層と絶縁樹脂層との間の接着性を高めることができる。
前記のプリント配線板は、本発明の表面処理液と金属層の表面を接触させて、その後水洗・乾燥した後、金属層表面に絶縁樹脂層を形成させることにより作製することができる。この接触の方法については、前述のとおりであり、表面処理液中への銅配線層の浸漬や、該処理液による銅配線層表面へのスプレー等が簡便かつ確実であり好ましい。
また、前記の水洗の方法についても特に制限はないが、洗浄水中への銅配線層の浸漬や、洗浄水による銅配線層表面へのスプレーが簡便かつ確実であり好ましい。
前記の絶縁樹脂層の形成は、公知の方法、例えば半硬化の樹脂材料を貼り付ける方法や溶剤を含む液状の樹脂材料を塗布する手段等を採用して実施することができる。次いで、上下の銅配線層を導通させる為に、ビアホールを形成する。このプロセスを繰り返すことにより、多層プリント配線板を作製することができる。
また、前記の水洗の方法についても特に制限はないが、洗浄水中への銅配線層の浸漬や、洗浄水による銅配線層表面へのスプレーが簡便かつ確実であり好ましい。
前記の絶縁樹脂層の形成は、公知の方法、例えば半硬化の樹脂材料を貼り付ける方法や溶剤を含む液状の樹脂材料を塗布する手段等を採用して実施することができる。次いで、上下の銅配線層を導通させる為に、ビアホールを形成する。このプロセスを繰り返すことにより、多層プリント配線板を作製することができる。
前記のプリント配線板の回路形成方法において、本発明表面処理液を使用するセミアディティブ工法の例を以下に示す。
(a)絶縁性基板またはスルーホール貫通孔及びビア孔を有する絶縁性基板の第1面及び第1面とは反対側の第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁に第1導電層を有する絶縁性基板を準備する工程、
(b)第1面および第2面に光架橋性樹脂層及びマスク層を形成して、第1面および第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1導電層を光架橋性樹脂層及びマスク層で覆う工程、
(c)第1面及び第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の光架橋性樹脂層をパターン露光する工程、
(d)第1面及び第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺のマスク層を除去する工程、
(e)光架橋性樹脂層除去液を使用して、第1面及び第2面、並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の未硬化光架橋性樹脂層を現像除去し、第1面上の第1導電層及び第2面の第1導電層並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の第1導電層を露出する工程、
(f)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁に露出している第1導電層上に電解めっき処理により第2導電層を形成する工程、
(g)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の硬化光架橋性樹脂層を除去して、第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2導電層を露出する工程、
(h)露出する第1導電層をフラッシュエッチングして除去する工程
(i)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2導電層に無電解めっき及び電解めっき処理により第3導電層を形成する工程、
(j)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2及び第3導電層上に絶縁樹脂層を積層する工程、
を含む回路基板の製造方法において、第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2及び第3導電層、絶縁樹脂基板、エッチングレジスト層やめっきレジスト層に使用する光架橋性樹脂層、絶縁樹脂積層の内の少なくとも1つ以上の金属層もしくはレジスト層に本発明の表面処理液を接触させ、プリント配線板に回路を形成する。
(a)絶縁性基板またはスルーホール貫通孔及びビア孔を有する絶縁性基板の第1面及び第1面とは反対側の第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁に第1導電層を有する絶縁性基板を準備する工程、
(b)第1面および第2面に光架橋性樹脂層及びマスク層を形成して、第1面および第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1導電層を光架橋性樹脂層及びマスク層で覆う工程、
(c)第1面及び第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の光架橋性樹脂層をパターン露光する工程、
(d)第1面及び第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺のマスク層を除去する工程、
(e)光架橋性樹脂層除去液を使用して、第1面及び第2面、並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の未硬化光架橋性樹脂層を現像除去し、第1面上の第1導電層及び第2面の第1導電層並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の第1導電層を露出する工程、
(f)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁に露出している第1導電層上に電解めっき処理により第2導電層を形成する工程、
(g)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の硬化光架橋性樹脂層を除去して、第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2導電層を露出する工程、
(h)露出する第1導電層をフラッシュエッチングして除去する工程
(i)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2導電層に無電解めっき及び電解めっき処理により第3導電層を形成する工程、
(j)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2及び第3導電層上に絶縁樹脂層を積層する工程、
を含む回路基板の製造方法において、第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2及び第3導電層、絶縁樹脂基板、エッチングレジスト層やめっきレジスト層に使用する光架橋性樹脂層、絶縁樹脂積層の内の少なくとも1つ以上の金属層もしくはレジスト層に本発明の表面処理液を接触させ、プリント配線板に回路を形成する。
さらに、前記のプリント配線板の回路形成方法において、本発明表面処理液を使用するサブトラクティブ工法の例を以下に示す。
(a)絶縁性基板またはスルーホール貫通孔及びビア孔を有する絶縁性基板の第1面及び第1面とは反対側の第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁に第1導電層を有する絶縁性基板を準備する工程、
(b)第1面および第2面に光架橋性樹脂層及びマスク層を形成して、第1面および第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1導電層を光架橋性樹脂層及びマスク層で覆う工程、
(c)第1面及び第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の光架橋性樹脂層をパターン露光する工程、
(d)第1面及び第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺のマスク層を除去する工程、
(e)光架橋性樹脂層除去液を使用して、第1面及び第2面、並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の未硬化光架橋性樹脂層を現像除去し、第1面上の第1導電層及び第2面の第1導電層並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の第1導電層を露出する工程、
(f)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁に露出している第1導電層をエッチングして除去する工程、
(g)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の硬化光架橋性樹脂層を除去して、第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2導電層を露出する工程、
(h)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2導電層に無電解めっき及び電解めっき処理により第3導電層を形成する工程、
(i)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2及び第3導電層上に絶縁樹脂層を積層する工程、
を少なくとも1つ以上含む回路基板の製造方法において、第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2及び第3導電層、絶縁樹脂基板、エッチングレジスト層やめっきレジスト層に使用する光架橋性樹脂層、絶縁樹脂積層の内の少なくとも1つ以上の金属層もしくはレジスト層に本発明の表面処理液を接触させ、プリント配線板に回路を形成する。
(a)絶縁性基板またはスルーホール貫通孔及びビア孔を有する絶縁性基板の第1面及び第1面とは反対側の第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁に第1導電層を有する絶縁性基板を準備する工程、
(b)第1面および第2面に光架橋性樹脂層及びマスク層を形成して、第1面および第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1導電層を光架橋性樹脂層及びマスク層で覆う工程、
(c)第1面及び第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の光架橋性樹脂層をパターン露光する工程、
(d)第1面及び第2面並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺のマスク層を除去する工程、
(e)光架橋性樹脂層除去液を使用して、第1面及び第2面、並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の未硬化光架橋性樹脂層を現像除去し、第1面上の第1導電層及び第2面の第1導電層並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の第1導電層を露出する工程、
(f)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁に露出している第1導電層をエッチングして除去する工程、
(g)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔周辺の硬化光架橋性樹脂層を除去して、第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2導電層を露出する工程、
(h)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2導電層に無電解めっき及び電解めっき処理により第3導電層を形成する工程、
(i)第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2及び第3導電層上に絶縁樹脂層を積層する工程、
を少なくとも1つ以上含む回路基板の製造方法において、第1面上及び第2面上並びにスルーホール貫通孔及びビア孔内壁の第1及び第2及び第3導電層、絶縁樹脂基板、エッチングレジスト層やめっきレジスト層に使用する光架橋性樹脂層、絶縁樹脂積層の内の少なくとも1つ以上の金属層もしくはレジスト層に本発明の表面処理液を接触させ、プリント配線板に回路を形成する。
前記の導電層については、無電解メッキ法、電解メッキ法、蒸着法、スパッタ法、ダマシン法等どのような方法で作製されたものでもよく、インナービアホール、スルーホール、接続端子等を含んだものでもよい。
また、本発明に係る「銅」とは、プリント配線板、リードフレーム等の電子デバイス、装飾品、建材等に用いられる箔(電解銅箔、圧延銅箔)、めっき膜(無電解銅めっき膜、電解銅めっき膜)、線、棒、管、板等の用途・形態において用いられるものである。なお、近年の高周波の電気信号が流れる銅配線の場合には、銅の表面は平均粗さが0.1μm以下の平滑面であることが好ましい。
Claims (10)
- プリント配線板上の回路形成する為に用いられるレジスト層用樹脂組成物であって、化学式(I)または化学式(II)で示されるアゾールシラン化合物を含有する樹脂を用いたことを特徴とするレジスト層用樹脂組成物。
- 金属層が、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである請求項1に記載のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液。
- レジスト層が感光性樹脂、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含有する請求項1に記載のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液。
- レジスト層が銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金、鉛、およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである金属を含有する金属めっき層である請求項1に記載のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理液。
- 請求項1に記載の表面処理液をレジスト層、基材または金属層の表面に接触させることを特徴とするレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法。
- 金属層が、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、スズ、鉄、銀、金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1つである請求項6に記載のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法。
- 表面処理液を金属層の表面に接触させる前に、金属層の表面を酸洗処理、粗化処理、耐熱処理、防錆処理または化成処理からなる群から選択される少なくとも1つの前処理を行う請求項6または7に記載のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法。
- 請求項1に記載の表面処理液を金属層の表面に接触させる前に、銅イオンを含む水溶液を金属層の表面に接触させる請求項6乃至8のいずれかに記載のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法。
- 請求項1に記載の表面処理液を金属層の表面に接触させた後に、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液を金属層の表面に接触させる請求項6乃至9のいずれかに記載のレジスト層と、基材または金属層を接着する表面処理方法。
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