JP6438472B2 - ヘッドライトを密封するキャップの熱的機能 - Google Patents
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Description
動作中に、ランプに供給される電力は、その一部のみが光に変換されるが、残りの部分は、ランプを加熱する。公知の白熱電球は、比較的低い変換効率であり、そのため発熱量が増大する。しかしながら、白熱電球は、特にハロゲンランプにおいて、一般的により高温に耐えることができる。また、白熱電球では、フィラメントで発生した熱は、効率よく外部に放熱される。
LEDランプは、より高い変換効率を有するが、温度に対してより敏感である。熱は、比較的小さい空間内で生成され、且つ効率的に放熱されない。こうして、特にLEDランプを含むヘッドライト装置について、温度管理が重要となる。
特許文献2は、リフレクタとランプとを有するヘッドライト装置について開示する。ランプが、ドライバと、このドライバに取り付けられたヒートシンク12とを含む。ランプは、リフレクタのキャビティ内に取り付けられる。キャビティは、可撓性キャップによって密封される。
新規なLEDランプの文脈において、本発明は、元々はハロゲンランプと共に使用することを意図した公知のヘッドライト装置の構造及び取付けについて考える。リフレクタに設けられた取付けキャビティを、ゴムキャップ等により封止することができ、それによって取付けキャビティ及びこのキャビティ内に取り付けられたランプが、車両のモータ区画に対して密封され、且つ汚れや湿気から保護される。
ヒートスプレッダ及び放熱要素としてキャビティの取付けに密封キャップを使用するのが、本発明の1つの基本となる考え方である。
ヒートスプレッダ及び放熱要素として機能するキャップとランプとの間の熱接触は、キャップが、ランプの一部、例えばランプベースに直接的に接触すること、又はその熱接触が、良好な熱伝導率の中間の熱伝導体によって提供されることのいずれかを含む。
本発明に係るヘッドライト装置は、こうして、簡素な構成を提供し、ここで一部にシール機能を有するキャップは、ヒートスプレッダ及び放熱要素として更なる目的を果たす。これによって、コンパクトな配置が提供される。リフレクタ内でのランプの設置及び交換のための操作が、簡素化される。
キャップの改善された熱拡散機能は、LEDランプのために特に有利である。
ランプは、1つ又は複数の発光素子を有するバーナーと、機械的固定手段及び/又は電気的接続手段を有するベースとから構成してもよい。具体的には、ベースは、キャップと熱的に接触する、特に好ましくはキャップと直接的に接触するように配置してもよい。
本発明の好ましい一実施形態によれば、ランプは、1つ又は複数のLED照明素子を含む。次に、LED照明素子に電力を供給するために、駆動回路をヘッドライト装置内に設けてもよい。特に、キャップと熱的に接触する駆動回路を設けることが好ましい。この方法では、LED照明素子で発生した熱だけでなく駆動回路で発生した熱を、キャップを介して放散することができる。
代替的な実施形態によれば、駆動回路は、ランプとは独立して設けてもよく、キャップ内に少なくとも部分的に埋め込んでもよい。この場合に、ランプは、次に、駆動回路に電気的に且つ熱的に接続される。こうして、埋め込みによってキャップと良好な熱接触をするように配置された駆動回路によって発生した熱は、キャップによって十分放散される。また、ランプによって発生した熱は、駆動回路を介して伝導され、キャップによって放散される。
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下の実施形態を参照して説明し、明らかになるだろう。
リフレクタのネック部14及び円筒壁16によって、ランプ30用の取付けキャビティ20を規定する。ランプ30は、バーナー22と、半径方向の基準突起を有する基準リング26を含むベース24とから構成される。
図2の断面図に示される取付け位置では、ランプ30は、リフレクタ12の内部に突出したバーナー22と、取付けキャビティ20内に位置付けされたランプベース24とで位置付けされる。基準リング26は、取付けバネ28によってリフレクタのネック部14に固定される。基準突起によって、リフレクタ12に対するランプの位置及び向きの正確な位置合わせが提供される。
図示される実施例では、ランプ30は、バーナー22内に複数のLED素子32(象徴的にのみ示されている)を有するLEDランプであり、これらLED素子32は、ランプベース24内に設けられた駆動回路34に電気的に接続される。駆動回路34は、図示されるプラグコネクタを介して車両のオンボード電力が供給され、供給電圧をLED32の動作に必要な電圧及び電流に変換する。
こうして、ランプベース24は、キャップと良好な熱接触状態となる。
シールリング44を形成するとともに金属リング50を埋め込む可撓性材料は、埋め込まれた金属繊維(図示せず)によって熱伝導率が増大している。
第2の実施形態では、駆動回路134を含むキャップ140が設けられる。ランプ130は、LED32に電気的接続のみを提供する短縮型ベース124を有する。
図3に示される取付け位置では、キャップ140によって、取付けキャビティ20が密封される。ランプベース124は、プラグ接続を介して、キャップ140の背面カバー42内に埋め込まれた駆動回路134に電気的に結合される。
第1及び第2の実施形態の両方では、ランプ30,130は、バーナー22をリフレクタのネック部14内に挿入すること及びバネ28を用いて基準リング26をリフレクタのネック部14に固定することにより、リフレクタ12内に容易に設置することができる。その後、取付けキャビティ20は、密着して設けられた可撓性キャップ40,140によって密封され、こうして、LED32によって発生する熱についての良好な熱伝導を提供する。特に、電気駆動回路34,134内で発生した熱は、キャップ40,140のヒートスプレッダ及び放熱材料によって放散させることができる。ランプ30,130は、キャップ40,140を取り外すことによって、容易に交換することができる。
例えば、異なる形状のキャップ40,140を提供してもよい。熱伝導及び放熱を向上させるために、図2に示されるリング50以外の他の金属元素を、キャップ40,140内に埋め込んでもよい。
キャップは、全体的に良好な熱伝導を実現するために、種々の異なる材料から及び様々な埋め込み構造で作製してもよく、結果として、大きな表面積に亘って熱を分散させ、良好な熱放散を実現する。グラファイトベースの可撓性材料、又はCu及び/又はAlから作製された薄い金属キャップが好ましい。更なる例は、例えば巻き付けられたCu及びAlマットであってもよい。
Claims (9)
- ヘッドライト装置であって、当該ヘッドライト装置は、
リフレクタと、
該リフレクタに設けられたランプ取付けキャビティと、
前記ランプ取付けキャビティ内に取り付けられたランプと、を備えており、
前記ランプ取付けキャビティは、埃及び湿気に対して前記ランプ取付けキャビティを密封するキャップによって封止され、
前記キャップは、可撓性材料から少なくとも部分的に作製され、
前記キャップは、前記ランプとは別に前記キャビティから取り外し可能であり、
前記キャップは、前記ランプと熱的に接触するヒートスプレッダ及び放熱要素として設けられる、
ヘッドライト装置。 - 前記キャップは、50W/mKを超える熱伝導率を有する、
請求項1に記載のヘッドライト装置。 - 前記キャップは、少なくとも1つの埋め込まれた熱伝導体を有する可撓性材料を含む、
請求項1又は2に記載のヘッドライト装置。 - 前記キャップは、埋め込まれた金属、グラファイト又はカーボンの熱伝導体を有する可撓性材料を含む、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のヘッドライト装置。 - 前記ランプは、1つ又は複数の照明素子を有するバーナーと、機械的固定手段及び電気的接続手段を有するベースとを含み、
前記ベースは、前記キャップと熱的に接触する、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のヘッドライト装置。 - 前記ランプは、1つ又は複数のLED照明素子と、該LED照明素子に電力を供給するために設けられた駆動回路とを含み、
該駆動回路は、前記キャップと熱的に接触するように配置される、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のヘッドライト装置。 - 前記駆動回路は、前記ランプのベース内に設けられ、
前記キャップは、キャビティを含み、前記ベースの少なくとも一部は、前記キャビティ内に受容される、
請求項6に記載のヘッドライト装置。 - 前記駆動回路は、前記キャップ内に少なくとも部分的に埋め込まれるように設けられ、
前記ランプは、前記駆動回路に電気的且つ熱的に接続される、
請求項6に記載のヘッドライト装置。 - 前記キャップは、背面カバーと、該背面カバーから突出するシールリングとを含む、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のヘッドライト装置。
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