JP6436612B2 - 透明耐熱容器 - Google Patents

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Description

本発明は、透明耐熱容器に関するものである。更に詳細には、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体からなり、耐熱性、透明性、衛生性などに優れる医療用容器、食品用容器および化粧品用容器などにも用いられる透明耐熱容器に関するものである。
現在市販されている医療用容器としては、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレンなどからなる硬質の容器と、可塑剤を含むポリ塩化ビニルからなる軟質容器が知られている。しかし、上記の硬質容器は、内容薬剤を滴下する際に通気針または通気孔付きの輸液セットを用いて空気を導入する必要があり、内容薬剤の汚染などが生じる恐れがある。
一方、軟質容器は、使用時に空気の導入が不要で内容薬剤の滴下とともに容器自体が大気圧で絞られるために、安全性、運搬上の利便性などがある。しかし、ポリ塩化ビニルは、可塑剤や残留モノマーなどの毒性の強い物質を含んでいる問題がある。
ポリプロピレン製容器は耐熱性に優れ、高温滅菌が可能であることから、広く医療用容器の原料として用いられている。しかし、近年は、使用前の運搬時および使用後の廃棄時に、容器を押しつぶして容器を小さくすることが要求されており、透明性および耐熱性を有し、かつ柔軟性のある新たな医療用容器の出現が望まれている。これらの要求を満たす樹脂として、ポリプロピレンの代わりに、エチレン・α−オレフィン共重合体や高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレン、あるいはこれらの混合物からなるポリエチレン系医療用容器が提案されている。(例えば、特許文献1、2、3参照)
また、従来、薬液を収容するアンプルには、ガラス製のものが多く用いられている。しかしながら、ガラスアンプルは、収容する薬液のpHが高いとアルカリフレークの溶出を起こす問題がある。また、アンプルを開封する際に手指に切傷を生じ易いという問題や、アンプルが破損する危険性、開封時に生じる破片が薬液中に混入する危険性等の問題もある。さらに、ガラスアンプルに含まれるアルミニウムが薬液中に溶出する危険性について、米国食品医薬品局(FDA)による勧告も出されている。そこで、近年、これらの危険性のないプラスチック製のアンプルにとって代わられつつある。
同用途では、従来ブロー成形後に内壁を洗浄する工程を経ていたのに対して、生産性の向上を目的に同洗浄工程を省略すべく、ブロー成形と同時に薬液を充填する同時充填ブロー成形法が開発された。同時充填ブロー成形では、溶融樹脂中に薬液を直接充填する(薬液充填プラスチックアンプル)ために従来の後充填方式と比較すると薬液中の微粒子数が増加する。したがって、ポリエチレン樹脂には微粒子数の低減すなわち低溶出性(クリーン性)が要求されるようになった。
薬液充填プラスチックアンプルの製造方法としては、いわゆるブロー・フィル・シール法が挙げられる。
(ロメラグ社ホームページ参照。http://www.rommelag.com/jp/index_jp.html)
ブロー・フィル・シール法は、筒状の溶融プラスチックパリソンを容器胴部の金型で挟むことでアンプル本体を形成し、続いて薬液を充填した後、ヘッド部を形成するための金型で、頭部の形成と密封を連続的に行うものであって、アンプルの成形、薬液の充填、アンプルの密封を連続的に行うことから、単なるブロー成形法とは大きく異なる方法であるだけでなく、薬液の注入を無菌状態で行うことが可能であり、しかも、大量生産を実現し得るという利点を備えている。
高圧ラジカル重合法で得られる低密度ポリエチレンは溶融張力が高く、高剪断下での流動性に優れ、肉厚が均一で表面状態の良いブロー成形体が得られることから、ブロー成形用樹脂として広く用いられている。これに対して、耐熱性、透明性が優れかつ内容液中への溶出が少ない容器として低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンを混合する方法が提案されている(例えば特許文献1、特許文献4参照)。しかし、低密度ポリエチレンの微粒子数が多い場合、その混合物においても極端に微粒子を低減することは難しく、低溶出性のプラスチックアンプルの開発が望まれていた。
特開昭59−203560号公報 特開平3−168231号公報 特開平3−296569号公報 特開2008−307146号公報
しかしながら、上記特許文献1、2、3で提案されている方法においては、高温滅菌時の耐熱性と透明性をバランス良く備えたものではないのが現状である。例えば、高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレンを使用した場合、押出成形、ブロー成形などの加工性は優れるものの、製造可能な密度が低密度に限られるため、耐熱性に乏しい容器しか得られない。また、製造可能な密度領域が広いエチレン−α−オレフィン共重合体の場合、成形加工の安定性に不可欠である溶融張力が乏しいことから、容器の安定生産に課題があり、容器として使用されることは難しかった。
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を克服し、透明性、衛生性、柔軟性に優れる透明耐熱容器を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ASTM 1238に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが0.1g/10分以上10g/10分未満、160℃における溶融張力が40mN以上で、歪硬化性を有し、JIS K6760に準拠した密度が925kg/m以上955kg/m以下のエチレン・α−オレフィン共重合体を使用することで、ブロー成形やチューブ成形などの押出成形が容易であり、容器の安定生産が可能となることを見出し、本発明を完成させるに到った。すなわち、本発明は、ASTM 1238に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが0.1g/10分以上10g/10分未満、160℃における溶融張力が40mN以上で、歪硬化性を有し、JIS K6760に準拠した密度が925kg/m以上955kg/m以下のエチレン・α−オレフィン共重合体からなる透明耐熱容器に関するものである。
本発明の透明耐熱容器は、1μm以上の微粒子が0個/10mlであることが確認された純水を充填し、115℃以上の条件下で高圧蒸気滅菌処理した後に測定される2μm以上の微粒子数が30個/10ml以下であることが好ましい。また、本発明の耐熱容器は、115℃以上の条件下で高圧蒸気滅菌した後の、水を対照として測定した時の波長450nmの透過率が55%以上であることが好ましい。
本発明の透明耐熱容器を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体は、ASTM 1238に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分以上10g/10分未満、160℃における溶融張力が40mN以上で、歪硬化性を有し、JIS K6760に準拠した密度が925kg/m以上955kg/m以下のエチレン・α−オレフィン共重合体の範疇に属するものであれば如何なるエチレン・α−オレフィン共重合体であってもよい。密度が925kg/m未満では耐熱性が悪くなり、高温滅菌時にブロキングや変形、肌荒れが生じる結果、耐熱容器としては不適用である。また、密度が955kg/mを超えると透明性が低下してしまう。上記のエチレン・α−オレフィン共重合体のMFRは0.1g/10分以上10g/10分未満の範囲である。0.1g/10分未満では、流動性が悪くなるために加工性が悪くなる。また、10g/10分以上であると溶融張力が低下し、押出加工性が低下する。
透明性と耐熱性の観点から、密度は928〜943kg/mが好ましい。押出成形性と溶融張力の観点から、MFRは0.8〜5g/10分、溶融張力は40〜120mNの範囲が好ましい。
上記のエチレン・α−オレフィン共重合体のDSCで測定される融点は1つである。融点が複数となると組成分布が広くなり耐熱性が低い低分子量成分が増加するため、耐熱性が悪化する。また、滅菌後の失透が大きくなり、透明性が低下する。
また、溶融張力が40mN未満のエチレン・α−オレフィン共重合体である場合、押出成形時の変形が大きくなり、製品形状の制御が困難となり、安定して押出成形体を得ることができなくなる。さらに、歪硬化性を示さないエチレン・α−オレフィン共重合体である場合、溶融樹脂の垂れ下がりが大きく、成形品の肉厚ばらつきが大きくなり、良好な形状をゆする容器とはならない。
上記のエチレン・α−オレフィン共重合体の50℃におけるn−ヘプタン抽出量は0.5wt%以下であることが好ましい。0.5wt%以下であると耐熱性が乏しい低分子量成分が容器表面にブリードしにくく、ブロッキングが発生しにくくなる。
また、JIS K7126−1に準拠し、23℃、100kPaで測定した酸素透過係数が6×10−16(mol×m)/(m×s×Pa)以下であれば、既存の高圧法低密度ポリエチレン容器よりも明らかに高いバリア性となり、容器として使用した際に内容物の濃度変化などが実用上問題となり得ないバリア性が確保できる。
また、1μm以上の微粒子が0個/10mlであることが確認された純水を充填し、115℃以上の条件下で高圧蒸気滅菌処理した後に測定される2μm以上の微粒子数が30個/10ml以下であれば日本薬局方の基準値を達成できるのは言うまでも無く、医療用容器、食品用容器および化粧品用容器などへの使用に際して、何ら問題となり得ない衛生性が確保できる。また、115℃以上の条件下で高圧蒸気滅菌処理した後の、水を対照として測定した時の450nmの透過率が55%以上であれば、透明性が良好で、容器の内容物の確認が十分にでき、日本薬局方基準を達成できる。
上記のエチレン・α−オレフィン共重合体としては、市販品として入手したものであってもよく、例えば(商品名)TOSOH−HMS JK46(東ソー(株)製)、(商品名)TOSOH−HMS JK25(東ソー(株)製)等を市販品として挙げることができる。
また、以下の方法により製造することができる。例えば、特開2004−346304号公報、特開2005−248013号公報、特開2006−2057号公報、特開2006−321991号公報、特開2007−169341号公報、特開2010−43152号公報、特開2011−89019号公報、特開2011−89020号公報に記載の重合触媒の存在下に、エチレンを重合する、またはエチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンを共重合する方法を用いることができる。
より具体的には、例えばメタロセン化合物として、2つの置換または非置換シクロペンタジエニル基が架橋基で架橋されている架橋型ビス(置換または非置換シクロペンタジエニル)ジルコニウム錯体および/または架橋型(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウム錯体(以下、成分(a)と記す。)と、架橋型(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウム錯体および/または架橋型(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウム錯体(以下、成分(b)と記す。)を用いたメタロセン触媒の存在下に、エチレンを重合する、またはエチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンを共重合する方法を用いることができる。
成分(a)の具体例としては、ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1,3−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、プロパン−1,3−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ブタン−1,4−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、シス−2−ブテン−1,4−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド等のジクロライドおよび上記遷移金属化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体を例示することができる。また上記遷移金属化合物のシクロペンタジエニル誘導体の水素が炭化水素基で置換されたもの、中心金属のジルコニウム原子をチタン原子またはハフニウム原子に置換した化合物も例示することもできる。
成分(b)の具体例としては、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−フェニル−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド等のジクロライドおよび上記遷移金属化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体を例示することができる。また上記遷移金属化合物のシクロペンタジエニル誘導体の水素が炭化水素基で置換されたもの、中心金属のジルコニウム原子をチタン原子またはハフニウム原子に置換した化合物も例示することもできる。
また、成分(a)に対する成分(b)の量は、特に制限はなく、0.0001〜100倍モルであることが好ましく、特に好ましくは0.001〜10倍モルである。
そして、成分(a)と成分(b)を用いたメタロセン触媒としては、例えば成分(a)と成分(b)と有機アルミニウム化合物(以下、成分(c)と記す。)からなる触媒;成分(a)と成分(b)とアルミノオキサン(以下、成分(d)と記す。)からなる触媒;さらに成分(c)を含んでなる触媒;成分(a)と成分(b)とプロトン酸塩(以下、成分(e)と記す。)、ルイス酸塩(以下、成分(f)と記す。)または金属塩(以下、成分(g)と記す。)から選ばれる少なくとも1種類の塩からなる触媒;さらに成分(c)を含んでなる触媒;、成分(a)と成分(b)と成分(d)と無機酸化物(以下、成分(h)と記す。)からなる触媒;成分(a)と成分(b)と成分(h)と成分(e)、成分(f)、成分(g)から選ばれる少なくとも1種類の塩からなる触媒;さらに成分(c)を含んでなる触媒;成分(a)と成分(b)と粘土鉱物(以下、成分(i)と記す。)と成分(c)からなる触媒;成分(a)と成分(b)と有機化合物で処理された粘土鉱物(以下、成分(j)と記す。)からなる触媒を例示することができ、好ましくは成分(a)と成分(b)と成分(j)からなる触媒を用いることができる。
ここで、成分(i)および成分(j)として用いることが可能な粘土鉱物としては、微結晶状のケイ酸塩を主成分とする微粒子を挙げることができ、粘土鉱物の大部分は、その構造上の特色として層状構造を成しており、層の中に種々の大きさの負電荷を有することが挙げられる。この点で、シリカやアルミナのような三次元構造を持つ金属酸化物と大きく異なる。これらの粘土鉱物は、一般に層電荷の大きさで、パイロフィライト、カオリナイト、ディッカイトおよびタルク群(化学式当たりの負電荷がおよそ0)、スメクタイト群(化学式当たりの負電荷がおよそ0.25から0.6)、バーミキュライト群(化学式当たりの負電荷がおよそ0.6から0.9)、雲母群(化学式当たりの負電荷がおよそ1)、脆雲母群(化学式当たりの負電荷がおよそ2)に分類されている。ここで示した各群には、それぞれ種々の粘土鉱物が含まれるが、スメクタイト群に属する粘土鉱物としては、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト等が挙げられる。また、上記粘土鉱物は複数混合して用いることもできる。
成分(j)における有機化合物処理とは、粘土鉱物層間に有機イオンを導入し、イオン複合体を形成することをいう。有機化合物処理で用いられる有機化合物としては、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−エイコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−ドコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルオレイルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−ビス(n−オクタデシル)アミン塩酸塩、N−メチル−ビス(n−エイコシル)アミン塩酸塩、N−メチル−ジオレイルアミン塩酸塩、N−メチル−ジベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルアニリン塩酸塩を例示することができる。
成分(a)と成分(b)と成分(j)からなる触媒は、有機溶媒中、成分(a)と成分(b)と成分(j)を接触させることによって得ることが可能であり、成分(a)と成分(j)の接触生成物に成分(b)を添加する方法;成分(b)と成分(j)の接触生成物に成分(a)を添加する方法;成分(a)と成分(b)の接触生成物に成分(j)を添加する方法;成分(j)に成分(a)と成分(b)の接触生成物を添加する方法を例示することができる。
接触溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロペンタンもしくはシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエンもしくはキシレン等の芳香族炭化水素類、エチルエーテルもしくはn−ブチルエーテル等のエーテル類;塩化メチレンもしくはクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、1,4−ジオキサン、アセトニトリルまたはテトラヒドロフランを例示することができる。
接触温度については、0〜200℃の間で選択して処理を行うことが好ましい。
各成分の使用量は、成分(j)1gあたり成分(a)が、0.0001〜100mmol、好ましくは0.001〜10mmolである。
このようにして調製された成分(a)と成分(b)と成分(j)の接触生成物は、洗浄せずに用いても良く、また洗浄した後に用いても良い。また、成分(a)または成分(b)がジハロゲン体の時、さらに成分(c)を添加することが好ましい。また、成分(j)、重合溶媒およびオレフィン中の不純物を除去することを目的に成分(c)を添加することができる。
該エチレン・α−オレフィン共重合体を製造する際には、重合温度−100〜120℃で行うことが好ましく、特に生産性を考慮すると20〜120℃が好ましく、さらには60〜120℃の範囲で行うことが好ましい。また、重合時間は10秒〜20時間の範囲が好ましく、重合圧力は常圧〜300MPaの範囲で行うことが好ましい。重合性単量体としては、エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンであり、エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンの供給割合として、エチレン/炭素数3〜8のα−オレフィン(モル比)が、1〜200、好ましくは3〜100、さらに好ましくは5〜50の供給割合を用いることができる。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて2段階以上に分けて行うことも可能である。また、エチレン系共重合体は、重合終了後に従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥して得ることができる。
重合はスラリー状態、溶液状態または気相状態で実施することができ、特に、重合をスラリー状態で行う場合にはパウダー粒子形状の整ったエチレン・α−オレフィン共重合体を効率よく、安定的に生産することができる。また、重合に用いる溶媒は一般に用いられる有機溶媒であればいずれでもよく、具体的には例えばベンゼン、トルエン、キシレン、プロパン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ガソリン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のオレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
尚、本発明におけるMFRは、ASTM 1238に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgで測定することがきる。また、溶融張力は、(商品名)キャピログラフ(東洋精機製作所製)を用い。190℃で長さ(L)が8mm,直径(D)が2.095mmのダイから、ピストン降下速度10mm/分で降下させたストランドを10m/分で引き取り、引き取り荷重を溶融張力として測定することができる。歪硬化性は、マイスナー型一軸伸長粘度計を用いて、160℃で、ひずみ速度0.07〜0.1s−1の条件で測定した伸長粘度の最大値を、その時間の線形領域の伸長粘度で除した値を非線形パラメーターλと定義し、λが1を超えること歪硬化性があると確認できる。なお、M. Yamaguchi et al.Polymer Journal 32,164(2000).に記載のように、線形領域の伸長粘度は動的粘弾性より計算できる。λが1の場合、歪硬化性がないと判断できる。
本発明の透明耐熱容器を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体のGPCにより測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は3.0〜6.0が好ましく、更に好ましくは3.5〜5.5である。Mw/Mnがこの範囲であると、良好な製品外観と成形性が得られるため、好ましい。Mnは15,000以上であることが好ましく、さらに好ましくは15,000〜100,000、特に15,000〜50,000が好ましい。Mnが15,000以上である場合、得られる耐熱容器の機械強度が高くなる。
本発明に使用するエチレン・α−オレフィン共重合体には、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、抗ブロッキング剤、スリップ剤、滑剤、核剤、顔料、カーボンブラック、タルク、ガラス粉、ガラス繊維等の無機充填剤または補強剤、有機充填剤または補強剤、難燃剤、中性子遮蔽剤等の公知の添加剤を配合することができる。また、他の熱可塑性樹脂と混合して用いることもできる。これらの例として、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン系樹脂、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリスチレン、これらの無水マレイン酸グラフト物等を例示することができる。
本発明の容器の成形方法としては、水冷式または空冷式インフレーション成形、キャスト(Tダイ)成形、ブロー成形、シート成形、回転成形、射出(2軸延伸)ブロー成形、射出成形、チューブ成形、ドライラミネーション成形、押出ラミネーション成形等の成形法が用いられ、これらは単層または多層で用いられる。特に制限はないが、衛生性、透明性などの点から水冷インフレーション成形が好ましく、経済性などの点からブロー成形が好ましい。容器の滅菌方法としては、EOG滅菌法、高圧蒸気(オートクレーブ)滅菌法、放射線照射滅菌法が挙げられる。
容器の厚みは0.05〜2mmが好ましく、更に好ましくは0.1〜0.8mm、更には0.15〜0.6mmが最も好ましい。
また、本発明のプラスチックアンプルは、押出機およびブロー成形用ダイスを有するブロー・フィル・シール機を使用して製造することができる。具体的には、筒状の溶融したパリソンを、ブロー成形用ダイスを設置した押出機を用いて成形する。次に、この筒状のパリソンを容器本体部成形用の割型で挟んで、内部に空気を圧入すると同時に、金型面に設置された真空孔よりパリソンを吸引することで容器本体部を成形し、当該容器本体部に、所定および所定量の薬液を充填する。さらに、当該容器の口部を割り型で挟んで、当該口部を封止する融着部と、融着部に連結して設置される捻じ切り部とを成形することによって、本発明のプラスチックアンプルを製造することができる。
ブロー・フィル・シール法によるアンプル製造の条件については特に限定されるものではなく、通常の製造条件に従えば良い。パリソンの溶融押出温度や溶融押出速度については、用いる樹脂や容器形状に応じて適宜選択できる。
プラスチックアンプルの厚みは150〜600μm程度とすることが好ましい。
製品の滅菌処理が必要な場合は、高圧蒸気滅菌法を使用できる。本高圧蒸気滅菌法とは、加圧して温度を高めた飽和水蒸気を使用して、一定時間加熱して滅菌する方法であり、この方法は、日本薬局方において、115℃で30分間、121℃で20分間または126℃で16分間の条件が定められており、製品の材質や滅菌後の製品の安全性等によって処理条件が決定され、血液バッグや輸液剤等の薬剤入り容器の滅菌に、一般的に用いられる方法である。
高圧蒸気滅菌法とは、加圧して温度を高めた飽和水蒸気を使用して、一定時間加熱して滅菌する方法であり、この方法は、日本薬局方において、115℃で30分間、121℃で20分間または126℃で16分間の条件が定められており、製品の材質や滅菌後の製品の安全性等によって処理条件が決定され、血液バッグや輸液剤等の薬剤入り容器の滅菌に、一般的に用いられる方法である。
本発明の透明耐熱容器の用途としては、医療用容器、食品用容器、化粧品用容器等が挙げられる。医療用容器としては、血液バッグ、採血容器、血液製剤容器、輸液バッグ、輸液ボトル、輸液セット、点眼剤容器、内服剤容器、透析液容器、排尿バッグ、注射筒、カテーテル、外用液剤容器、医薬部外品等の容器、プラスチックアンプル、バイアル、プレフィルドシリンジ、点滴薬容器等が挙げられる。
食品用容器としては、各種飲料容器、濃縮飲料容器、調味料容器、惣菜容器、ドレッシング容器、マヨネーズ・ケチャップ容器、各種レトルト食品容器、哺乳瓶等が挙げられる。
化粧品用容器としては、整髪料、毛髪料、香水、毛染剤、アイシャドー、マニキュア、ローション、クリーム、乳液、化粧水、パーマ液等の容器が挙げられる。
本発明によって得られる透明耐熱容器は、耐熱性、透明性、衛生性および柔軟性等に優れ、医療用容器、食品用容器および化粧品用容器等に好適なものである。
また、本発明によって得られるプラスチックアンプルは、日本薬局方に適合し、製品外観、耐熱性、低溶出性、透明性に優れることから、注射用容器、点眼容器、点鼻容器、内服液容器等の医薬容器用に好適に利用される。
プラスチックアンプルを示した平面図である。
以下に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により制限されるものではない。
以下に、実施例および比較例で用いた測定方法を示す。
〜MFRの測定〜
ASTM 1238に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgで測定した。
〜溶融張力(MS)の測定〜
キャピログラフ(東洋精機製作所製)を使用した。190℃で、長さ(L)が8mm,直径(D)が2.095mmのダイから、ピストン降下速度10mm/分で降下させたストランドを10m/分で引き取り、引き取り荷重を溶融張力とした。
〜歪硬化性の測定〜
温度160℃に設定したマイスナー型一軸伸長粘度計(東洋精機製作所製、商品名:メルテンレオメーター)を用いて測定した。非線型パラメータ(λ)は、ひずみ速度0.07〜0.1s−1の条件で測定した伸長粘度の最大値を、その時間の線形領域の伸長粘度で除した値として求めた。なお、線形領域における伸長粘度の値は、福田猛著,新高分子実験学1,高分子実験の基礎,分子特性解析,“3−4.分子形状および形態”,295(1994).に記載の方法に従い、動的粘弾性より近似式を用いて計算した。得られたλが1を越える場合は歪硬化性ありと判断した。
〜密度〜
JIS K6760(1995)に準拠して密度勾配管法で測定した。
〜重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量と数平均分子量の比
(Mw/Mn)〜
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、および重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は、GPCによって測定した。GPC装置(東ソー(株)製(商品名)HLC−8121GPC/HT)およびカラム(東ソー(株)製(商品名)TSKgel GMHhr−H(20)HT)を用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正した。なお、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
〜融点(℃)〜
示差走査型熱量計、パーキンエルマー製「DSC−7」を用いて測定した。装置内で試料を200℃で5分間溶融させた後に、10℃/分の冷却速度で30℃まで冷却したものについて、再度10℃/分の昇温速度で昇温させたときに得られる吸熱曲線の最大ピークの位置の温度を融点とした。
〜n−ヘプタン抽出量〜
200メッシュパスの粉砕試料約2gを精秤し、400mlのn−ヘプタンを加えて50℃で2時間抽出を行い、抽出液から溶媒を蒸発させて、乾燥固化させて得た抽出物の重量の初期重量に対する割合を求めることによって算出した。
〜耐ドローダウン性の評価〜
評価樹脂を180℃に設定した65mmφの押出スクリューを有するブロー成形機(プラコー社製)に投入し、スクリュー回転数10rpmでパリソンを押し出した。パリソンがリップから600mm垂下するまでにかかる時間を垂下時間として評価した。
○:垂下時間30秒以上
△:垂下時間20秒以上30秒未満
×:垂下時間20秒未満
〜ガスバリア性の評価〜
厚み0.6mmフィルムについて、差圧式ガス透過試験機(東洋精機製)を用い、JIS K7126−1に準拠し、23℃、100kPa、測定径70mmにより酸素透過係数を測定した。
〜耐熱性の評価〜
日本薬局方に準拠し、高圧蒸気滅菌法により、オートクレーブ内に容器をセットした後、115℃の温度で30分間滅菌処理した後、容器を取り出し、容器の外観を以下の項目について観察して評価した。
ブロッキング:容器の内面同志の溶着状態を観察した。
○:溶着が全く見られなかったもの。
×:極一部でも溶着が見られたもの。
変形:容器の波打ち状態を観察した。
○:全く容器の波打ちが見られたかったもの。
△:わずかに容器の波打ちが見られたもの。
×:容器の波打ちが大きかったもの。
肌荒れ:容器表面の荒れ状態を観察した。
○:全く容器表面に斑点状の模様が見られなかったもの。
×:極一部でも容器表面に斑点状の模様が見られたもの。
〜透過率〜
日立製作所製「 紫外可視分光光度計220A」 を用いて、滅菌後の容器から幅9.5mm、長さ50mmのサンプル片を切り出し、純水中で波長450nmの透過率を測定した。
〜微粒子の評価〜
チューブ状フィルムを一定の大きさに切断して容器化した後、1μm以上の微粒子数が0個/10mlであることが確認された純水を用いて洗浄し、純水100ml、クリーンエアー10mlを封入した後、121℃で20分間または126℃で16分間の熱水滅菌処理を実施し、1日放置後、HIAC/ROYCO製微粒子カウンター「 M−3000・4100・HR−60HA」 を用いて2μm以上の微粒子数を測定した。尚、これらの操作は、すべてクラス1000のクリーンルーム中で行った。
〜プラスチックアンプルの加工性の評価〜
実施例5に示す方法によりプラスチックアンプルを作製し、アンプルのバリ取り性を評価した。バリ取り性が良好なものを○、バリ取り性が悪いものを×とした。
〜プラスチックアンプルの製品外観の評価〜
上記の成形で得られたアンプルの内側を観察した。シャークスキン、メルトフラクチャーの発生がないものを○、発生したものを×とした。
〜エチレン・α−オレフィン共重合体〜
以下に、実施例、比較例で使用したエチレン・α−オレフィン共重合体を以下に示す。
PE−1:東ソー(株)製、(商品名)東ソーHMS CK27(MFR2.5g/10分、密度927kg/m、溶融張力67mN、Mn17,000、Mw/Mn5.3)
PE−2:東ソー(株)製、(商品名)東ソーHMS CK37(MFR3.3g/10分、密度935kg/m、溶融張力57mN、Mn17,000、Mw/Mn5.6)
PE−3:東ソー(株)製、(商品名)東ソーHMS CK38(MFR0.8g/10分、密度938kg/m、溶融張力100mN、Mn25,000、Mw/Mn4.4)
PE−4:東ソー(株)製、(商品名)東ソーHMS CK47(MFR4.0g/10分、密度940kg/m、溶融張力72mN、Mn23,000、Mw/Mn3.7)
実施例1〜4
上記エチレン・α−オレフィン共重合体をプラコー製45mmΦ単層水冷インフレーション成形機にて、下記の条件で、折り径80mm、厚みが150μmのフィルムを成形した。
単層水冷インフレの成形条件
シリンダー温度C1:200℃シリンダー温度C2:200℃アダプター温度AD:200℃ジョイント温度J:200℃ダイス温度D1:200℃ダイス温度D2:200℃
容器の製造
上記成形方法によって成形した、チューブ状フィルムから長さ250mmのサンプルを切り出し、富士インパルス製インパルスシーラーで一方の端を10mm幅でシールした。次に、100mlの蒸留水を内部に注入し、もう一方の端をインパルスシーラーで、10mm幅でシールした。この時、容器の内の空気量は、約30mlと一定になるように治具を用いて調整し、最終的に、容器の長さが160mmになるように容器を製造した。
充填容器の滅菌
上記の方法によって作成した容器を、日阪製作所製高温高圧調理殺菌機を用いて、115℃で30分間高圧蒸気滅菌し、室温まで冷却した。
結果を表1に示す。
Figure 0006436612
比較例1
エチレン・α−オレフィン共重合体に代えて高圧法により製造された市販の低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、(商品名)ペトロセン186;MFR=3.0g/10分、密度=924kg/m、溶融張力90mN、歪硬化性あり、Mn16,000、Mw/Mn3.9)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
比較例2
エチレン・α−オレフィン共重合体に代えて高圧法により製造された市販の低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、(商品名)ペトロセン172;MFR0.3g/10分、密度920kg/m、溶融張力230mN、歪硬化性あり、Mn19,000、Mw/Mn5.5)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
比較例3
エチレン・α−オレフィン共重合体に代えてチグラー・ナッタ型触媒を用いて製造された市販の直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、(商品名)ニポロン−LM50;MFR3.0g/10分、密度936kg/m、溶融張力9mN、歪硬化性なし、Mn25,000、Mw/Mn3.5)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
比較例4
エチレン・α−オレフィン共重合体に代えてチグラー・ナッタ型触媒を用いて製造された市販の直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、(商品名)ニポロン−LF13;MFR0.5g/10分、密度920kg/m、溶融張力45mN、歪硬化性なし、Mn23,000、Mw/Mn3.7)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
Figure 0006436612
実施例5〜8
〜容器の製造〜
ブロー用ダイスを備えるブロー・フィル・シール機を用いて、内部に純水10mlを充填してなる図1に示す形状を有するプラスチックアンプル(内容積10ml)を製造した。このアンプルは、胴部の肉厚が600μmであった。
〜充填容器の滅菌〜
上記の方法によって作成した容器を、日阪製作所製高温高圧調理殺菌機を用いて、115℃で30分間高圧蒸気滅菌し、室温まで冷却した。
結果を表3に示す。
Figure 0006436612
比較例5
エチレン・α−オレフィン共重合体に代えて高圧法により製造された市販の低密度ポリエチレン(東ソー製、(商品名)ペトロセン186;MFR3.0g/10分、密度924kg/m、溶融張力90mN、歪硬化性あり、Mn16,000、Mw/Mn3.9)を用いた以外は実施例5と同様に行った。結果を表4に示す。
比較例6
エチレン・α−オレフィン共重合体に代えて高圧法により製造された市販の低密度ポリエチレン(東ソー製、(商品名)ペトロセン172;MFR0.3g/10分、密度920kg/m、溶融張力230mN、歪硬化性あり、Mn19,000、Mw/Mn5.5)を用いた以外は実施例5と同様に行った。結果を表4に示す。
比較例7
エチレン・α−オレフィン共重合体に代えてチグラー・ナッタ型触媒を用いて製造された市販の直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー製、(商品名)ニポロン−LM50;MFR3.0g/10分、密度936kg/m、溶融張力9mN、歪硬化性なし、Mn25,000、Mw/Mn3.5)を用いた以外は実施例5と同様に行った。結果を表4に示す。
比較例8
エチレン・α−オレフィン共重合体に代えてチグラー・ナッタ型触媒を用いて製造された市販の直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー製、(商品名)ニポロン−LF13;MFR0.5g/10分、密度920kg/m、溶融張力45mN、歪硬化性なし、Mn23,000、Mw/Mn3.7)を用いた以外は実施例5と同様に行った。結果を表4に示す。
Figure 0006436612

Claims (7)

  1. ASTM 1238に準拠し、190℃、荷重2.16kgで測定したメルトフローレートが0.1g/10分以上10g/10分未満、160℃における溶融張力が40mN以上で、歪硬化性を有し、JIS K6760に準拠した密度が925kg/m以上955kg/m以下、DSCにより測定される融点が1つであり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3.5〜6.0であるエチレン・α−オレフィン共重合体からなる透明耐熱容器。
  2. JIS K7126−1に準拠し、23℃、100kPaで測定した酸素透過係数が6×10−16(mol×m)/(m×s×Pa)以下であることを特徴とする請求項1に記載の透明耐熱容器。
  3. 1μm以上の微粒子が0個/10mlであることが確認された純水を充填し、115℃以上の条件下で高圧蒸気滅菌した後に測定される2μm以上の微粒子が30個/10ml以下であること特徴とする請求項1又はに記載の透明耐熱容器。
  4. 115℃以上の条件下で高圧蒸気滅菌した後の、水を対照として測定した時の波長450nmの透過率が55%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透明耐熱容器。
  5. 透明耐熱容器が医療用容器であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透明耐熱容器。
  6. 透明耐熱容器が輸液バックであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透明耐熱容器。
  7. 透明耐熱容器がプラスチックアンプルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透明耐熱容器。
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